JP3670788B2 - 三次元形状計測装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、対象物の三次元形状を計測する三次元形状計測装置、更に詳しくは医用内視鏡に応用して胃壁や大腸壁等の形状を計測したり、工業用内視鏡に応用して水道管、ガス管等の変形や傷の大きさを計測する三次元形状計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、測定光を対象物に投光して対象物の凹凸や大きさ、すなわち三次元形状を測定するには、三角法による距離計測を用いて、スポット光を対象物に投影し、一方向にのみ分解能のある光検出器でスポット光の像の位置を検出し、スポット光の発光位置と受光位置から物体上のスポットの位置がどれだけずれるかを検知して高さ情報を算出することが行われていた。この場合、対象物の広い範囲を計測するには、スポット光で計測領域全体を二次元走査して計測を行っていた。
【0003】
また、前記スポット光による高さ情報の計測をライン状に同時に行う光切断法による三次元計測なども行われている。光切断法による三次元計測において、スポット光の代わりに線状のスリット光を対象物に投影し、スリット光の変形によってスリット光が投影されている線状部分の凹凸を算出する方法が提案されている。この場合、対象物の広い範囲を計測するには、スリット光で計測領域全体を一次元走査して計測を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
三次元形状計測装置において、測定光を走査する手段としては、ポリゴンミラー、ガルバノメータスキャナ等を用いてビームを走査する機械的な走査手段や、音響光学変調器(AOD)を用いた可変素子による走査手段などがある。
【0005】
測定光を走査する際に、ポリゴンミラーとガルバノスキャンミラーによる機械的な走査手段を用いた場合は、走査の分解能や精度は高いものの走査速度に制限があるため、計測領域を二次元的に走査しようとすると時間がかかってしまうという問題点がある。これに対して、前記音響光学変調器を用いて二次元走査を行う場合は、音響光学変調器は高速に走査可能ではあるが再現性と角度分解能に問題があるため、走査の分解能や精度が低下するという問題点がある。また、音響光学変調器は回折効率が角度によって異なるために、回折光の強度の角度依存性をキャンセルするAM変調器が別途必要となり、装置構成が複雑になるという問題点も生じる。
【0006】
計測結果をリアルタイムに画像表示するために、例えばNTSC方式のフレームレートに追従するように三次元形状の計測を簡易に行うためには、測定光の二次元走査手段としては横方向の分解能を多少犠牲にしても高速に動作するものが望ましい。しかしながら、従来の走査手段では縦方向の分解能を確保しつつ高速に走査することが容易でなかった。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、縦方向の分解能を確保しつつ高速に二次元に測定光を走査することが可能であり、高速な三次元形状の計測が可能な三次元形状計測装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による三次元形状計測装置は、光を入射する入射端と出射する出射端を有するファイバ束であって、前記入射端を一次元に配列し、出射端を二次元に配列して入射端より入射した光を出射端よりラスタスキャン状に出射する走査変換手段と、光源からの光を前記入射端に入射しライン走査する走査光学系とを有し、ビーム状の測定光を水平垂直方向に走査して被測定面に照射する測定光投光手段と、前記被測定面からの前記測定光の反射光を複数のライン状に配列された受光部で受光する反射光受光手段と、前記反射光受光手段の出力に基づき、三角測量の原理により前記被測定面の高さ情報を算出する三次元形状計測演算手段と、を備えたことを特徴とする
また、本発明による内視鏡装置は、光を入射する入射端と出射する出射端を有するファイバ束であって、前記入射端を一次元に配列し、出射端を二次元に配列して入射端より入射した光を出射端よりラスタスキャン状に出射する走査変換手段と、光源からの光を前記入射端に入射しライン走査する走査光学系とを有し、ビーム状の測定光を水平垂直方向に走査して被測定面に照射する測定光投光手段と前記被測定面からの前記測定光の反射光を複数のライン状に配列された受光部で受光する反射光受光手段と前記反射光受光手段の出力に基づき、三角測量の原理により前記被測定面の高さ情報を算出する三次元形状計測演算手段とを有し前記走査変換手段の出射端と、前記受光部とを挿入部の先端に配置したことを特徴とする。
更に、本発明による測定光投光装置は、光を入射する入射端と出射する出射端を有するファイバ束であって、前記入射端を一次元に配列し、出射端を二次元に配列して入射端より入射した光を出射端よりラスタスキャン状に出射する走査変換手段と光源からの光を前記入射端に入射しライン走査する走査光学系とを有しビーム状の測定光を水平垂直方向に走査して被測定面に照射することを特徴とし、前記走査光学系は、ガルバノメータスキャナにより構成されることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1ないし図5は本発明の第1実施形態に係り、図1は三次元形状計測内視鏡装置の全体構成を示す構成説明図、図2はラインラスタトランスデューサの作用を示す作用説明図、図3はラインラスタトランスデューサを用いた測定光走査手段の第1の構成例を示す斜視図、図4はラインラスタトランスデューサを用いた測定光走査手段の第2の構成例を示す斜視図、図5は三次元形状計測の原理を説明するための作用説明図である。
【0010】
本実施形態では、三次元形状計測装置の構成例として、内視鏡を用いて構成した三次元形状計測内視鏡装置を示す。
【0011】
図1に示すように、三次元形状計測内視鏡装置は、管腔内等に挿通される細長の挿入部2を備えた内視鏡1と、内視鏡1にビーム状の測定光を出射して対象物に投光し走査するための測定用光源部3と、内視鏡1を介して伝送される対象物からの前記測定光の戻り光を受光する受光部4と、観察用の照明光を出射するランプ6を備えた観察用光源部5と、受光部4で受光した測定光の戻り光を基に三次元形状計測処理を行う三次元形状計測演算部7と、算出された対象物の三次元形状に関する計測画像を表示する表示部8と、を有して構成される。
【0012】
内視鏡1は、前記測定光を伝送する測定光伝送用イメージガイド10、前記観察用照明光を伝送する照明光伝送用ライトガイド11、前記測定光の戻り光を伝送する形状計測用イメージガイド12、被写体の観察像を伝送する観察像伝送用イメージガイド13を備えており、挿入部2の先端には、測定光投光レンズ14、観察用照明レンズ15、形状計測用対物レンズ16、観察用対物レンズ17が設けられている。
【0013】
測定用光源部3において、半導体レーザ19を出射した測定光のビームはガルバノミラーによるガルバノメータスキャナ20で偏向され、ガルバノメータスキャナ20を水平方向に駆動することにより測定光が水平方向に走査される。測定用光源は半導体レーザに限らず、直進性の良いものであればレーザ,発光ダイオード等を用いても良い。
【0014】
ガルバノメータスキャナ20は、VCO等からなる駆動信号発生器21からの駆動信号により、水平方向に所定のステップで駆動制御される。ガルバノメータスキャナ20により水平走査される測定光のビームは、レンズ22を介して垂直方向の1ラインを1点に対応させるようなラインポイントトランスデューサ23の入射端に照射され、ラインポイントトランスデューサ23を出射した測定光は、光ビームのラインスキャンをラスタスキャンに変換するラインラスタトランスデューサ24に入射する。
【0015】
ここで、図2に基づいてラインラスタトランスデューサ24の作用について説明する。ラインラスタトランスデューサ24は、入射側ではライン状に並んだファイバになっており、出射側では、入射側のライン状の水平走査がラスタスキャン状に水平垂直走査されるようにファイバの配列を変換するよう構成されている。すなわち、入射側で水平方向に一列に配置されたファイバを出射側で所定の本数毎に垂直方向に重ねて配列した構造となっている。これにより、ラインラスタトランスデューサ24に入射された測定光のビームは、ラスタスキャンに変換されて出射され、レンズ25を介して内視鏡1の測定光伝送用イメージガイド10の入射端に照射される。
【0016】
例えば、入射側で10000分割して測定光をラインスキャンすると出射側で100×100のラスタスキャンになるようにファイバを配列してラインラスタトランスデューサ24を構成する。このように構成すると、測定光の走査において水平方向の分解能は1/100となってしまうが、入射側は一方向の走査で済むため、高速のラスタスキャンが可能となる。この場合、ラスタスキャンにおいて水平方向と垂直方向の同期が不要であり、また、水平走査の戻り分の時間がかからないため、容易かつ高速に走査が行える。
【0017】
図3にラインラスタトランスデューサ24を用いた測定光走査手段の第1の構成例を示す。半導体レーザ19からのレーザ光をガルバノメータスキャナ20に入射し、ガルバノメータスキャナ20を振動することで反射光を水平走査し、これをラインラスタトランスデューサ24の入射端に集光すれば、ラインラスタトランスデューサ24の出射側ではラスタスキャンで走査する測定光のビームを得ることができる。
【0018】
図4にラインラスタトランスデューサ24を用いた測定光走査手段の第2の構成例を示す。図3の構成において、ラインラスタトランスデューサ24の入射端に集光した測定光のビームのアライメントが容易でない場合は、図1にも示したようにラインラスタトランスデューサ24の前段にシリンドリカルレンズあるいは直径が徐々に小さくなる光ファイバ束等から構成されるラインポイントトランスデューサ23を設けるようにする。これにより、ラインラスタトランスデューサ24に入射する測定光のビームの垂直方向のアライメントが容易になり、また振動などによるアライメントずれの不具合を抑えることができる。
【0019】
ここで、測定光のビームを1画面分ラスタスキャンする時間を、NTSC等の映像信号方式の1フィールドの走査時間と同じにすれば、光源と撮像系の切換えにより、ガルバノメータスキャナ20が順方向に1回スキャンした後に戻るまでの時間を利用して二次元の観察画像を取り込むこともでき、時分割の三次元計測と二次元画像撮像が可能となる。また、波長分割により同時に三次元計測と二次元画像撮像を行うような構成としてもよい。
【0020】
図1に戻り、ガルバノメータスキャナ20にはフィードバック用のエンコーダ26が接続されており、ガルバノメータスキャナ20の偏向方向をエンコーダ26により検出してその出力をA/D変換器27でA/D変換することにより、このデジタルデータと測定光照射用光学系の構成データとを基に三次元形状測定用の測定光のビームの位置と照射方向を得るようになっている。
【0021】
本実施形態の三次元形状計測装置では、投光系より対象物の表面に照射された測定光はスポット位置に対応した元の像面での点がわかっていて、撮像系は縦方向1ライン毎に単一の撮像素子で撮像するようになっており、水平方向にのみ分解能を持つような構成である。
【0022】
図5を用いて三次元形状計測の原理を説明する。測定光投光光学系51の投光用ファイバ52の仮想的な像面、および三次元形状測定光学系53のテープ状光ファイバ54の仮想的な結像面は、平行で水平方向をex ,垂直方向をey とし、投光用レンズ55および撮像用レンズ56が同一の光軸の向きez をもっているとする。また、幾何学的な原点を投光用レンズ55の光学中心F(0,0,0)とする。
【0023】
いま、投光系においてk番目のラインのl番目の点であるポイントQ(Xl ,Yk ,Z0 )から測定光を出射し、この測定光が物体面57で当たったスポットP(Xp ,Yp ,Zp )が撮像系でi番目のファイバ列に入射した状況を考える。投光した測定光のビームは点Qと点Fを結ぶ直線QF上にあるので、測定光のビームが位置する点の満たす条件は、
Figure 0003670788
となる。ここで、Xl およびYk は測定用光源のレーザビームの照射方向で決まる。Z0 は投光系の光学中心Fと投光系の像面の仮想的な距離によって規定されている。ここではZ0 は固定と考えて良い。
【0024】
次に、撮像系のi番目のファイバ列に結像する光線は、そのファイバ列と撮像用レンズ56の光学中心M(Xm ,Ym ,Zm )を含む面Sに含まれる。撮像用レンズ56の光軸の向きと面Sのなす角をφとすると、面Sの方程式は、
Figure 0003670788
となる。ここで、角度φは撮像用レンズ56と撮像面との仮想的な距離と、撮像用レンズ56の主軸が通るファイバ列hと入射したファイバ列iとのずれより算出することができる。従って、テープ状光ファイバ54で構成された三次元形状測定光学系53では、あらかじめその光学系配置から入射したファイバ列と光学系の主軸とのなす角度を求めておかなければならない。
【0025】
物体面57上のスポットP(Xp ,Yp ,Zp )は、直線QF上にありかつ面Sに含まれるため、上の二つの条件を満たすことから、(1),(2)式に代入して、
Figure 0003670788
となる。これを解くと、
Figure 0003670788
となり、点Pの座標を求めることができた。
【0026】
すなわち、テープ状光ファイバ54のi番目のファイバ列に接続している受光素子に入射した光の出射位置(k,l)がわかれば、点P(Xp ,Yp ,Zp )の三次元情報は(7),(8),(9)式で与えられる。従って、ここでは測定光のビームを走査する動作とこのビームをテープ状光ファイバで検出する動作とが完全に同期している必要がある。
【0027】
同様にして、遂次走査している測定光のビームの位置とそのビームが入射したテープ状光ファイバの位置が特定され、これらの対応付けをすることによって物体面57の形状が計測できる。
【0028】
内視鏡1の測定光伝送用イメージガイド10を伝搬し測定光投光レンズ14を通して対象物に照射された測定光は、物体面で反射して形状計測用対物レンズ16を通して形状計測用イメージガイド12を伝搬し、レンズ28を介して複数(n個)のテープ状ファイバ29−1〜29−nからなるテープ状光ファイバ列29に投光される。一つのテープ状ファイバ29−1〜29−nは、それぞれ1列の画素に対応し、各ファイバに入射した反射光が集光されてそれぞれ一つの受光素子30−1〜30−nに導かれる。受光素子30−1〜30−nとしては、フォトマルチプライヤ(光電子増倍管),フォトダイオード,フォトトランジスタ等の受光素子が用いられる。
【0029】
なお、内視鏡の光学系で視野角の縁辺方向にまで測定光のビームが照射するようにさせるには、測定光伝送用イメージガイド10を出射した光を図示しないレンズで一旦絞って、測定光投光レンズ14を凹レンズとしてビームの照射方向が広がるようにする。
【0030】
従って、測定光のビームの物体面への照射方向を得るには、測定光照射用光学系の測定光投光レンズ14の逆焦点距離と配置から計算すれば良い。このような測定光照射用光学系の構成データがわかっていれば、ガルバノメータスキャナ20の偏向方向を検出するエンコーダ26の出力をA/D変換器27でA/D変換し、そのデジタルデータを基に測定光のビームの位置と照射方向を得ることができる。あるいは、駆動信号発生器21の駆動電源としてデジタルデータをD/A変換したものを供給してガルバノメータスキャナ20の駆動制御を行うようにし、このデジタルデータを基に測定光のビームの照射方向を演算するような構成にしても良い。
【0031】
いずれの方法にしても、測定光のビームの走査手段においてビームの照射位置を得るためのエンコーダを必要としないことから、簡単な構成で三次元形状計測内視鏡装置を実現することができる。
【0032】
ここで、測定光のビームの水平走査方向へのずれは考慮しないことにしておけば、前記Yp はビームスポットの水平位置で得ることができ、また前記Xp は受光素子30−1〜30−nのいずれに入射したかでビームの垂直方向へのずれの情報を得ることができる。
【0033】
受光素子30−1〜30−nのいずれに測定光が入射したかを判断するためには、各受光素子30−1〜30−nの出力信号を同一の特性を持つ増幅器31−1〜31−nで増幅し、多チャンネルの比較器32で比較して最もレベルが高い受光素子の位置から垂直方向の位置を求める。そして、レーザスポット検知回路33によって、前記垂直方向の位置データとA/D変換器27の出力より計算して求めた水平方向の位置データとから測定光のビームスポットの位置を検知する。
【0034】
次に、高さ情報計算回路34によって、上述した式に従って対象物の高さ情報を算出するために、測定光のビームの垂直方向の照射位置に対応するA/D変換器27の出力と測定光のビームスポットの位置とから各ビームスポットの位置と高さ情報とを対応させて求める。この算出された高さ情報はフレームメモリ35に記憶され、三次元形状の計測画像として表示部8に出力されて表示される。
【0035】
また、二次元画像の観察を行う際には、観察用光源部5のランプ6から出射される観察用照明光をレンズ36を介して照明光伝送用ライトガイド11に照射して内視鏡先端まで伝送し、観察用照明レンズ15を介して観察部位を照明して、観察用対物レンズ17,観察像伝送用イメージガイド13を通して結像され伝送された被写体像を接眼部の観察レンズ37より肉眼等で観察する。なお、図示しない撮像手段によって被写体像を撮像して二次元の観察画像として表示部8に表示するような構成としても良い。
【0036】
従来の構成のように、ガルバノメータ、ポリゴンミラーなどにより機械的にビームを走査する方式を用いた場合には、一方向に走査する際の走査速度の制限によって、ラスタスキャン等の方式による二次元のスキャンを高速に行うことができなかった。
【0037】
一方、上述した本実施形態の構成によれば、ラインスキャンをラスタスキャンに変換する手段を設けることにより、測定光の一方向の分解能は犠牲にするものの、高速に二次元に測定光のビームを走査することが可能となり、三次元の形状計測を高速に行うことができる。また、三次元形状計測と二次元画像の観察とを同時にあるいは同期して時分割で行うことが可能となる。
【0038】
図6は本発明の第2実施形態に係る測定光走査手段の構成を示す斜視図である。第2実施形態では、測定光走査手段の変形例としてラインラスタトランスデューサの構成を変更した例を示す。
【0039】
図3及び図4に示したラインラスタトランスデューサの構成では、入射側は1ラインの走査となっているので、ガルバノメータスキャナの角度分解能以上の画素数のラスタスキャンは不可能である。そこで、図6に示す第2実施形態では、ラインラスタトランスデューサ61の入射側を複数列(ここでは2列)とし、水平方向の走査を行う第1のガルバノメータスキャナ62に加えて第2のガルバノメータスキャナ63を用いて垂直方向の走査も行う構成として、出射側でのラスタスキャンの分解能を増加させることができるようにしている。
【0040】
1列目のラインラスタトランスデューサ61aによる入射側の第1列の走査は出射側では1ライン目からNライン目までのラスタスキャンに対応する。また、2列目のラインラスタトランスデューサ61bによる入射側の第2列の走査は出射側ではN+1ライン目から2Nライン目までのラスタスキャンに対応する。
【0041】
このように、水平方向の1列のラインスキャンをN列のラスタスキャンに変換するラインラスタトランスデューサを二つ重ねて設けることにより、ラスタスキャンを行う照明光のビームの走査点数を2倍にすることができる。同様に、垂直方向の走査点数を増やして、入射側と出射側のラスタスキャンの水平垂直の比率を変えれば、前記第1実施形態と比べて出射側での照明光のビームの位置分解能を向上させることができる。
【0042】
以上のように、第2実施形態の測定光走査手段によれば、第1実施形態と同様にラインスキャンをラスタスキャンに変換することにより測定光の走査を高速に行うことができ、これに加えて、ラインラスタトランスデューサの入射側の水平走査を複数列とすることにより走査の分解能を向上させることが可能である。
【0043】
なお、ラインラスタトランスデューサの入射側のライン走査は、前述のように複数列を一方向に走査するものに限らず、一列ずつ往復するよう両方向に走査するようにしても良い。この場合、複数列をライン走査する際の戻り分の時間がかからないため、より高速に測定光の走査を行うことができる。
【0044】
図7は本発明の第3実施形態に係る測定光投光系の構成を示す構成説明図である。第3実施形態では、測定光投光系の変形例として測定光の拡大/縮小手段を備えた構成例を示す。
【0045】
内視鏡を用いた三次元形状計測においては、対象物の移動が著しいため、高速でスキャンするような光源が必要となる。測定光のスキャン速度が一定である条件では、測定の分解能に上限がある。そこで、三次元計測の測定光の投光光学系において、前述のラスタスキャンしたものを拡大、あるいは縮小して、図1における測定光伝送用イメージガイド10の入射面に投光するようにすれば、三次元形状計測の分解能を変更することが可能となる。
【0046】
図7に示すように、ラインラスタトランスデューサ24の出射面と測定光伝送用イメージガイド10の入射面との間には、拡大・縮小光学系65が設けられており、ラインラスタトランスデューサ24から出射した測定光は拡大・縮小光学系65を介して拡大または縮小され、測定光伝送用イメージガイド10に照射される。このとき、拡大・縮小光学系65の倍率は可変にしておく。
【0047】
対象物の物体表面では、測定光を縮小投影した場合には測定用のライン光のイメージは微小範囲で分解能が高いものになり、拡大投影した場合には広範囲の物体表面を荒い分解能で走査して測定することになる。
【0048】
このように、第3実施形態の測定光投光系によれば、測定光走査手段の走査速度によらずに測定光の位置分解能を変化させることができ、目的に応じた範囲及び分解能の三次元形状計測を行うことができる。
【0049】
図8は本発明の第4実施形態に係る測定光走査手段の構成を示す斜視図である。第4実施形態では、測定光走査手段の変形例としてラインラスタトランスデューサの代わりにサークルラスタトランスデューサを用いた構成例を示す。
【0050】
前述した第1及び第2実施形態では、測定光のビームをライン状にスキャンしそれをラスタスキャンに変換していたが、図8に示したように回転軸に垂直な面に対して傾きをもった回転ミラー66によって円周方向に測定光のビームを走査してそれをサークルラスタトランスデューサ67でラスタスキャンに変換するような構成としても良い。このような配置をとることによって、ラインラスタトランスデューサを用いた構成に比べ装置をコンパクトにできる利点がある。
【0051】
半導体レーザ19を出射した測定光のビームは回転ミラー66で反射して円周方向に走査される。この円周方向に走査された測定光は、テレセントリック光学系68のレンズ69で平行光に整形され、レンズ70でビーム径が絞られてサークルラスタトランスデューサ67に入射する。サークルラスタトランスデューサ67は、入射側では円周状にファイバが配列され、出射側では円周走査がラスタスキャン状に水平垂直走査されるようにファイバの配列を変換するよう構成されており、サークルラスタトランスデューサ67からの出射光はラスタスキャンに変換されて測定光伝送用イメージガイド10の入射端に照射される。
【0052】
第4実施形態の測定光走査手段では、円周状にビームの走査を行ったものをラスタスキャンへ変換する構成であるので、同一径のファイバを用いたラインラスタトランスデューサに比べて外形を1/3程度コンパクトにすることができ、装置の小型化をはかることができる。
【0053】
図9及び図10は本発明の第5実施形態に係り、図9は測定光走査手段の構成を示す斜視図、図10は三次元形状計測と二次元画像の撮像とを時分割で行う際の動作を示すタイミングチャートである。
【0054】
第5実施形態は、三次元形状計測と二次元画像の撮像とを時分割で行う場合の測定光走査手段の構成例を示したものである。半導体レーザ19とガルバノメータスキャナ20との間の光路上には、測定光を一定周期で通過/遮断する光チョッパ71が設けられている。
【0055】
光チョッパ71は、回転可能な円板の円周方向に90度の開口が対向して2つ設けられて構成されている。ここでは、ガルバノメータスキャナ20で水平走査した測定光のビームがラインラスタトランスデューサ24に対して順方向に移動するときにだけ光チョッパ71が開いた状態になるように、光チョッパ71を回転駆動して開口を光路上に位置させる。
【0056】
このような構成において、光チョッパ71の開口が閉じている期間に、図示しない撮像手段によって二次元の観察画像を撮像することにより二次元画像の取込を行う。
【0057】
図10に三次元形状計測と二次元画像の撮像とを時分割で行う際のタイミングチャートを示す。光チョッパ71の開口が開いている時には、半導体レーザ19からのレーザ光が通過して測定光の走査がなされ、前述したように対象物の三次元形状測定が行われる。このとき、測定光のビームはガルバノメータスキャナ20により図9において順方向に水平走査され、ラインラスタトランスデューサ24の出射側で順方向のラスタスキャンが行われる。
【0058】
そして、走査開始位置に戻るためにガルバノメータスキャナ20により逆方向の走査が行われている間に、二次元画像を撮像する。二次元画像の撮像を行う際には、三次元形状計測用の測定光は必要ないため、光チョッパ71の開口を閉じておく。この逆方向の走査期間に二次元画像の例えばNTSCレートでのフィールド走査を行い、画像を取り込む。
【0059】
このように時分割で三次元の形状計測と二次元画像の撮像とを行うことにより、三次元計測画像と二次元観察画像との時間ずれが1フィールド走査する時間だけで済むようになり、両方の画像をほぼリアルタイムで得ることができる。
【0060】
[付記]
(1) ビーム状の測定光を水平垂直方向に走査して被測定面に投影する測定光投光手段と、
前記被測定面からの前記測定光の反射光を複数のライン状に配列された受光部で受光する反射光受光手段と、
前記反射光受光手段の出力に基づき三角測量の原理により前記被測定面の高さ情報を算出する三次元形状計測演算手段とを有し、
前記測定光投光手段は、前記測定光の走査をファイバの配列を変換することにより一次元の走査から二次元的な走査に変換する走査変換手段を備えた光学系を有することを特徴とする三次元形状計測装置。
【0061】
(2) 前記走査変換手段は、一次元の走査からラスタスキャンの走査に変換するラスタスキャン変換手段を有してなることを特徴とする付記1に記載の三次元形状計測装置。
【0062】
(3) 前記走査変換手段は、一次元のライン状走査からラスタスキャンの走査に変換するラインラスタトランスデューサを有してなることを特徴とする付記1に記載の三次元形状計測装置。
【0063】
(4) 前記走査変換手段は、一次元の円周状走査からラスタスキャンの走査に変換するサークルラスタトランスデューサを有してなることを特徴とする付記1に記載の三次元形状計測装置。
【0064】
(5) 前記走査変換手段は、前記ラインラスタトランスデューサを複数個並列に設けたものを有してなることを特徴とする付記3に記載の三次元形状計測装置。
【0065】
(6) 前記測定光投光手段において、測定用光源と前記走査変換手段との間にライン状の入射部と点状の出射部を有してなるラインポイントトランスデューサを備えたことを特徴とする付記1に記載の三次元形状計測装置。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、縦方向の分解能を確保しつつ高速に二次元に測定光を走査することが可能であり、高速な三次元形状の計測が可能な三次元形状計測装置を提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る三次元形状計測内視鏡装置の全体構成を示す構成説明図
【図2】ラインラスタトランスデューサの作用を示す作用説明図
【図3】ラインラスタトランスデューサを用いた測定光走査手段の第1の構成例を示す斜視図
【図4】ラインラスタトランスデューサを用いた測定光走査手段の第2の構成例を示す斜視図
【図5】三次元形状計測の原理を説明するための作用説明図
【図6】本発明の第2実施形態に係る測定光走査手段の構成を示す斜視図
【図7】本発明の第3実施形態に係る測定光投光系の構成を示す構成説明図
【図8】本発明の第4実施形態に係る測定光走査手段の構成を示す斜視図
【図9】本発明の第5実施形態に係る測定光走査手段の構成を示す斜視図
【図10】三次元形状計測と二次元画像の撮像とを時分割で行う際の動作を示すタイミングチャート
【符号の説明】
1…内視鏡
3…測定用光源部
4…受光部
7…三次元形状計測演算部
8…表示部
10…測定光伝送用イメージガイド
12…形状計測用イメージガイド
19…半導体レーザ
20…ガルバノメータスキャナ
21…駆動信号発生器
23…ラインポイントトランスデューサ
24…ラインラスタトランスデューサ
26…エンコーダ
29−1〜29−n…テープ状ファイバ
30−1〜30−n…受光素子
33…レーザスポット検知回路
34…高さ情報計算回路

Claims (4)

  1. 光を入射する入射端と出射する出射端を有するファイバ束であって、前記入射端を一次元に配列し、出射端を二次元に配列して入射端より入射した光を出射端よりラスタスキャン状に出射する走査変換手段と、光源からの光を前記入射端に入射しライン走査する走査光学系とを有し、ビーム状の測定光を水平垂直方向に走査して被測定面に照射する測定光投光手段と、
    前記被測定面からの前記測定光の反射光を複数のライン状に配列された受光部で受光する反射光受光手段と、
    前記反射光受光手段の出力に基づき、三角測量の原理により前記被測定面の高さ情報を算出する三次元形状計測演算手段と
    を備えたことを特徴とする三次元形状計測装置。
  2. 光を入射する入射端と出射する出射端を有するファイバ束であって、前記入射端を一次元に配列し、出射端を二次元に配列して入射端より入射した光を出射端よりラスタスキャン状に出射する走査変換手段と、光源からの光を前記入射端に入射しライン走査する走査光学系とを有し、ビーム状の測定光を水平垂直方向に走査して被測定面に照射する測定光投光手段と
    前記被測定面からの前記測定光の反射光を複数のライン状に配列された受光部で受光する反射光受光手段と
    前記反射光受光手段の出力に基づき、三角測量の原理により前記被測定面の高さ情報を算出する三次元形状計測演算手段と
    を有し
    前記走査変換手段の出射端と、前記受光部とを挿入部の先端に配置したことを特徴とする内視鏡装置
  3. 光を入射する入射端と出射する出射端を有するファイバ束であって、前記入射端を一次元に配列し、出射端を二次元に配列して入射端より入射した光を出射端よりラスタスキャン状に出射する走査変換手段と
    光源からの光を前記入射端に入射しライン走査する走査光学系と
    を有し
    ビーム状の測定光を水平垂直方向に走査して被測定面に照射することを特徴とする測定光投光装置
  4. 前記走査光学系は、ガルバノメータスキャナにより構成されることを特徴とする請求項3記載の測定光投光装置
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