JP3667710B2 - サンシェードの前後動規制構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サンルーフ装置が取付けられた車両における車室内側の開口を開閉自在とするサンシェードに関し、特にサンシェードの前後動の規制構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両の屋根に形成した開口をスライドパネルにより開閉自在とすると共に、車室側に設けた開口をサンシェードにより開閉自在としたサンルーフ装置が知られている。
【0003】
車両の屋根の開口内側にはガイドフレームが設けられ、スライドパネル(ルーフパネル)は、ガイドフレームのパネルスライド溝に摺動自在に嵌合された前パネルスライダとピン結合、後パネルスライダとカム結合により取り付けられている。
【0004】
スライドパネルの駆動は、後パネルスライダ(パネル駆動スライダ)に取り付けたプッシュプルケーブルで行われ、プッシュプルケーブルを押し・引きすることにより、スライドパネル前端に対し後端が上昇したティルト位置と、スライドパネル全体が屋根の開口に位置したクローズ位置と、スライドパネル後端が屋根の下側まで降下したスライド待機位置を経て、スライドパネルが開口後方に移動して開口が開いたオープン位置とを取るようになっている。
【0005】
このスライドパネルの後端下方には可動ドレンが配置され、可動ドレンはパネルスライド溝に摺動自在に嵌合されたドレンスライダに取り付けられている。該ドレンスライダはスライドパネルとロッド等で連結され、可動ドレンがスライドパネルと連動して前後に移動するようになっている。
【0006】
サンシェードは、ガイドレールのパネルスライド溝内側のサンシェードスライド溝に摺動自在に嵌合した前後のサンシェードスライダに取り付けて、スライドパネルの下において、スライドパネルの前端を超えない範囲で車室側の開口を開閉可能に配置されている。このサンシェードは、手動により開閉できる他、スライドパネルと連動して後方へ移動する可動ドレンが後サンシェードスライダに当接して押すことにより、スライドパネルと連動した開きが可能となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、スライドパネルのクローズ時、手動によりサンシェードを閉める際の位置規制は、前サンシェードスライダがサンシェードスライド溝の前端部のメカストッパに当接することにより行われ、スライドパネルの半開、全開のオープン時、手動によりサンシェードをさらに開ける際の位置規制は、後サンシェードスライダがサンシェードスライド溝の後端部のメカストッパに当接することにより行われる。
【0008】
しかしながら、スライドパネルのクローズ時、手動によりサンシェードを開ける際の位置規制は、前サンシェードスライダが可動ドレン本体前端に当接することにより行われ、スライドパネルの半開、全開のオープン時、手動によりサンシェードを閉める際の位置規制は、後サンシェードスライダが可動ドレン本体後端に当接することによって行われている。
【0009】
このため従来は、サンシェードを手荒に扱って開閉すると、可動ドレンにサンシェードスライダが衝突することによる大きな衝撃が加わり、これに対処するためには、可動ドレンを肉厚にして強度を増したり、ボルトによる締結やリベット等を使用して可動ドレンをドレンスライダに強固に取り付ける必要があった。
【0010】
本発明の課題は、サンシェードを手動により手荒に開閉しても、可動ドレンに大きな衝撃が加わるのを防止することを可能としたサンシェードの前後動規制構造を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、
車両のサンルーフ装置に設けられたサンシェードの前後動規制構造であって、前記サンルーフ装置は、車両の屋根に形成した開口をスライドパネルにより開閉自在にすると共に、車室内側に設けた開口をサンシェードにより開閉自在としたものにおいて、
前記スライドパネルの後端下方に配置すると共に、該スライドパネルと連動して後方に移動する可動ドレンのスライダにストッパを一体的に設け、
前記スライドパネルのクローズ時にサンシェードを開ける際の位置規制を、前記サンシェードの側方に取付けた前サンシェードスライダの後端と前記ストッパの前端とを当接させることにより行い、
前記スライドパネルの半開、全開のオープン時にサンシェードを閉める際の位置規制を、前記サンシェードの側方に取り付けた後サンシェードスライダの前端と前記ストッパの後端とを当接させることにより行うことを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、サンシェードスライダをドレンスライダに設けたストッパに当接させて、手動によるサンシェードの開閉の際の前後位置を規制しており、サンシェードを手荒に扱って開閉しても、衝撃が直接可動ドレンに加わらないので、可動ドレンに大きな衝撃が加わるのを防止できる。したがって、可動ドレンを肉厚にする必要がなくなって、薄肉軽量化を図ることができ、またボルト締結やリベット等により強固に取り付ける必要がなく、ドレンスライダへの可動ドレンの取り付けを簡略化することもできる。前記ストッパに衝撃緩衝部材を取り付ければ、衝撃緩和効果を更に大きくでき、より効果的になる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳述する。
【0014】
図1は、本発明のサンシェード前後動規制構造の一実施の形態を適用したサンルーフ装置を示す斜視図である。
【0015】
サンルーフ装置は、車両1の屋根2に形成した開口3をガラス製のスライドパネル4により開閉自在とすると共に、開口3に対応して車室側に設けた開口5をサンシェード6により開閉自在として構成されている。
【0016】
屋根2の開口3の内側には、図2に示すように、開口3の前部および両側部に沿う取り付けフレーム7Aおよび7B、7Bと、該両側部のフレーム7B、7Bの途中の間を連結した補強フレーム7Cが設けられており、これらフレーム7A〜7Cにより開口3に対応した車室側の開口5が画成される。このフレーム7A〜7Cは、その周囲の取り付け部7a〜7cによって開口3の周囲の屋根2の下に、これと間隔をあけて取り付け治具を介して取り付けられる。
【0017】
フレーム7A、7B、7Bには、スライドパネル4上に降った雨を受け入れて排出する固定ドレンL1が形成され、このうちの両側部のフレーム7Bには、固定ドレンL1の内側に更にパネルスライド溝L2およびサンシェードスライド溝L3が形成されている。なお、スライドパネル4の後端の下方には可動ドレン10が配置される。
【0018】
スライド溝L2およびL3は、図3に示すように、固定ドレンL1と一体に形成されたガイドレール50からなる。スライド溝L2は、レール50の立設した縦フレーム51、51間の空隙として構成され、縦フレーム51、51の相対する側の下部には凹部51a、51aが形成され、外側の縦フレーム51側の凹部51a上には円弧状の凹部51bが形成されている。スライド溝L3は、レール50の小さく突出したフレーム52と上記のフレーム51との間の空隙として構成され、フレーム51側には凹部51cが水平突出部51dによって形成されている。
【0019】
パネルスライド溝L2の凹部51a、51aに前パネルスライダ8の長手方向両側下端の弾発部を有するスライド部を嵌合することにより、前パネルスライダ8がスライド溝L2に摺動自在に取り付けられる。パネルスライド溝L2には、図4に示すように、更に後パネルスライダ(パネル駆動スライダ)9およびドレンスライド20が摺動自在に取り付けられている。サンシェードスライド溝L3には、前後のサンシェードスライダ30および40が摺動自在に取り付けられる。
【0020】
上記のパネルスライダ8、9には、図5に示すように、スライドパネル4が取り付けられている。スライドパネル4の両側部は支持部11に支持され、この支持部11に固定した取り付けフレーム12を介してスライドパネル4を前後のパネルスライダ8および9に取り付ける。本例では、取り付けフレーム12の前部に前パネルスライダ8に設けたアーム8aをピン13によって枢着し、取り付けフレーム12の略中央部に形成したカム溝14に駆動スライダ9のアーム9aに設けたピン15を係合している。駆動スライダ9には、前記のスライド溝L2の凹部51b内に挿通したプッシュプルケーブル16が取り付けられており、このプッシュプルケーブル16は、これをモータによるギア駆動で往復動する図示しない駆動源に接続されている。取り付けフレーム12には、ドレンスライダ20に結合したロッド17が接続されている。
【0021】
スライドパネル4は、駆動スライダ9のピン15がカム溝14の略中央の所定位置にある状態で、全体が屋根2の開口3に位置したクローズ位置にある。この状態からプッシュプルケーブル16で駆動スライダ9を押すと、駆動スライダ9のピン15がカム溝14に沿ってその前端まで移動し、図5に示すように、スライドパネル4のピン結合された前端に対し後端が上昇したティルト位置(換気位置)を取る。スライドパネル4がクローズ位置にある状態でプッシュプルケーブル16で駆動スライダ9を引くと、ピン15がカム溝14の後端まで移動し、スライドパネル4の後端が開口3内で屋根2の下側まで降下したスライド待機位置を取る。さらにプッシュプルケーブル16で駆動スライダ9を引くと、スライドパネル4が開口3の後方に移動して、開口3が開いたオープン位置を取る。オープン位置にあるスライドパネル4は、開口3後方の屋根2とフレーム7B、7Bとの間の収納部に収納される。
【0022】
逆にスライドパネル4が開いた状態からプッシュプルケーブル16により駆動スライダ9を前方に押すと、スライドパネル4が収納位置から開口3の前方に移動して、スライドパネル4が開口3下に位置したスライド待機位置に戻る。プッシュプルケーブル16により駆動スライダ9をさらに押すと、スライドパネル4の後端が上昇して、開口3がスライドパネル4により閉じられる。さらに押せば、スライドパネル4の後端が上昇したティルト位置になる。
【0023】
ドレンスライダ20は、図6に示すように、樹脂製の略直方体状本体21の上面中央部に可動ドレン10の側部を支持する凹状の支持部22を有し、支持部22を挟んだ前後部23、24の上面には、可動ドレン10の側部の前側および後側を装着する突起28、29が一体に形成されている。更にドレンスライダ20の後部24の上方部分は、図7に示すように、水平方向内側にサンシェードスライド溝L3まで突出してストッパ25に形成され、このストッパ25の表面にはゴムからなる衝撃緩衝部材25aが被覆されている。本体21の両側部下端の各々には、上方向に湾曲した複数の弾発部26が設けられ、この両側の弾発部26、26をパネルスライド溝L2の凹部51a、51aに嵌合して保持させることにより、ドレンスライダ20がパネルスライド溝L2に摺動自在に取り付けられる。本体21の前部には、スライド溝L2の両側の凹部51a、51aに亙る略三角形のガイド部27が設けられている。
【0024】
可動ドレン10は、図5に示すように浅い凹部の断面U字形状を有し、その側部には取付部10aが設けられている。この取り付け部10aの前側に設けられた水平な鍔部10cをドレンスライダ20の前側の突起28下側の水平な切り欠き溝28aに圧入し、取り付け部10aの後側に設けられた穴部10dをスライダ20の後側の突起29に嵌挿し、突起29の内面側に下端を突出させた突出板29aで抜け止めすることにより、ボルト締結やリベット等を用いることなく、簡易な方法で可動ドレン10をドレンスライダ20に装着している。
【0025】
可動ドレン10は、スライドパネル4を開けるためにプッシュプルケーブル16で駆動スライダ9を引くと、駆動スライダ9がドレンスライダ20に当接して後方に押すので後方に移動され、逆に駆動スライダ9を押してスライドパネル4を閉めると、スライドパネル4によりロッド17を介して前方に引かれるので前方に移動する。このようにして可動ドレンスライダ10は、スライドパネル4の後端下方位置にあって、スライドパネル4と連動して前後に移動する。
【0026】
さて、サンシェードスライダ溝L3には、前後のサンシェードスライダ30および40が摺動自在に嵌合され、このスライダ30、40にサンシェード6が取り付けられている。サンシェード6は、スライドパネル4の前端を超えない範囲で車室側の開口を開閉可能とされている。
【0027】
前サンシェードスライダ30は、図8〜9に示すように、樹脂製の上部材31と下部材32とからなる。下部材32の略半分は、上部材31から側方に露出すると共に前後方向に突出してスライド部35に形成され、このスライド部35の両端部はガイド部33a、33bに形成されている。ガイド部33a、33b間には弾発部34、34が設けられ、この弾発部34、34は上方向に突に湾曲した湾曲片34a、34a内に1枚の板ばね34bの両端部を圧入して構成されている。スライド部35をサンシェードスライド溝L3の凹部51cに嵌合して弾発部34、34で保持させることにより、前サンシェードスライダ30がスライド溝L3に摺動自在に取り付けられる。
【0028】
この前サンシェードスライダ30にはサンシェード6の側部の前部が取り付けられる。取り付けるには、サンシェード30側部位置の前部を前スライダ30の上下の部材31、32間に挿入し、上部材31からサンシェード6に設けられた取り付け穴に挿通するねじ36、36を下部材32に螺合する。なお、スライド溝L3先端部の凹部51c内にはゴム製のメカストッパが埋め込まれており、パネルスライダ4のクローズ時、このメカストッパに前側のガイド部33aが当接して、サンシェード6の前方位置が規制される。
【0029】
後サンシェードスライダ40は、図10〜11に示すように、樹脂製の上部材41と下部材42とからなり、上記と同様、上部材41から側方に露出した下部材42の略半分は、弾発部43、43を有するスライド部44に形成され、該弾発部43、43は上方向に突に湾曲した湾曲片43a、43a内に1枚の板ばね43bの両端部を圧入して構成されている。スライド部44をサンシェードスライド溝L3の凹部51cに嵌合して弾発部43、43で保持させることにより、後サンシェードスライダ40がスライド溝L3に摺動自在に取り付けられる。
【0030】
後サンシェードスライダ40にはサンシェード6側部の後部が取り付けられる。サンシェード40側部位置の後部は、後スライダ40の上下の部材41、42間に挿入され、上部材41からねじ46、46をサンシェード6の取り付け穴に挿通して下部材42に螺合することにより取り付けられる。
【0031】
なお、後サンシェードスライダ40の上部材41には、サンシェード6の保持手段の一方を構成する係止片45が設けられている。サンシェードスライド溝L3のフレーム51の水平突出部51dには、サンシェード6の保持手段の他方の構成要素として切り欠き56が形成されている。係止片45は弾性部材からなり、本例では、上部材41の略中央部から下部材42上に水平に片持ち状に突設された湾曲片45a内に、板ばね45bを圧入してなっている。この係止片45は下部材42の弾発部43、43の間に臨んで、後サンシェード40をスライド溝L3に取り付けたときに、凹部51c上の突出部51dの端面に圧接するようになっている。
【0032】
サンシェード6の摺動方向上の位置により、後サンシェードスライダ40の係止片45が切り欠き56に至ると、係止片45が板ばね45bの弾性力で基端を中心にした回転により突出して切り欠き56内に挿入され、サンシェード6をその存在する位置に軽圧保持する。
【0033】
切り欠き56は所望位置に設けることができるが、図2に示すように、両側のサンシェードスライド溝L3のE1、E2の位置に形成している。このうち位置E1は、スライドパネル4のクローズ状態、サンシェード6がクローズ(全閉)状態にあるときの後サンシェードスライダ40の係止片45が位置する箇所である。全閉したサンシェード6は、前サンシェードスライダ30の前側のガイド部33aがサンシェードスライド溝L3の凹部52c内のゴム製の前メカストッパに当接すると共に、係止片45がE1の位置の切り欠き56嵌合することにより、その全閉位置で軽圧保持される。
【0034】
位置E2は、スライドパネル4と連動してサンシェード6が全開した際の、後サンシェードスライダ40の突起45が位置する箇所である。サンシェード6は、突起45がE2の位置の切り欠き56に嵌合することにより、その連動した全開位置で軽圧保持される。サンシェード6は、このスライドパネルと連動した全開位置から手動により、サンシェードスライド溝L3の後端部に設けられたゴム製の後メカストッパM2に当たるまで更に少し開けることができる。もちろん、サンシェード6は、手動により全閉位置から後メカストッパM2と当接した全開位置(手動全開位置)までの任意の位置まで開けることができる。
【0035】
サンシェード6の開閉について、図12に基づいて説明する。図12において、符号▲1▼は前サンシェードスライダ30の前端位置規制用メカストッパM1の後端位置、▲4▼は後サンシェードスライダ40の後端位置規制用メカストッパM2の前端位置、▲2▼はドレンスライダ20のストッパ25の前端位置、▲3▼はストッパ25の後端位置である。またFR、RRはそれぞれ前サンシェードスライダ30、後サンシェードスライダ40を示す。
【0036】
図12に示されるように、スライドパネル4のクローズ時(ティルト時でも同様)、サンシェードがクローズ状態では、FRの前端(前サンシェードスライダ30のガイド部33a)が前メカストッパM1の後端位置▲1▼に当接している。この状態から手動によりサンシェード6を後方に移動して開けられるが、手動でサンシェード6を全開すると、FRの後端(後サンシェードスライダ40の上部材41の後端)がドレンスライダストッパ25の前端位置▲2▼に当接する。スライドパネル4のクローズ時、サンシェード6を開いた状態から閉めると、FRの前端(後サンシェードスライダ40の上部材41の前端)がメカストッパM1の後端▲1▼に当接する。
【0037】
スライドパネルを全開したオープン時、ドレンスライダ20の後端位置▲3▼がRRの前端位置(後サンシェードスライダ40の上部材41の前端位置)に当接して、サンシェード6がスライドパネル4と連動してオープンする(連動時の全開)。このスライドパネルオープン時には、開いたサンシェード6を手動により、RRをメカストッパM2の前端位置▲4▼に当接するまで更に少し開けることができ、またその状態からRRがドレンスライダ20の後端位置▲3▼に当接するまで閉めることができる。
【0038】
スライドパネルの半開時、サンシェード6はスライドパネル4と連動して半開し、ドレンスライダ20の後端位置▲3▼がRRの前端位置に当接する。このスライドパネル4の半開時も、半開したサンシェード6を手動によりRRがメカストッパM2の前端位置▲4▼に当接するまで更に開けることができ、またその開けた状態からRRがドレンスライダの後端位置▲3▼に当接するまで閉めることができる。
【0039】
以上のように、本実施の形態では、ドレンスライダ20にストッパ25を設けて、スライドパネル4のクローズ(ティルト)時、手動によりサンシェード6を後方に移動して開く際、前サンシェードスライダ30の後端をドレンスライダ20のストッパ25の前端に当てて後方への移動を規制し、スライドパネル4の全開もしくは半開のオープン時、手動により更に開けたサンシェード6を連動オープン位置まで閉める際、後サンシェードスライダ40の前端をストッパ25の後端に当てて前方への移動を規制した。従って、従来のように可動ドレン10にサンシェードスライダ30、40を直接当接させるのと違って、サンシェード6を手荒に扱って開閉しても、衝撃が直接可動ドレン10に加わらないので、可動ドレン10に大きな衝撃が加わるのを防止できる。このため可動ドレン10を肉厚にする必要がなくなって、薄肉軽量化を図ることができ、またボルト締結やリベット等により強固に取り付ける必要がなく、可動ドレンの取り付けを簡略化することもできる。
【0040】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、車両のサンルーフ装置に設けられたサンシェードを手荒に扱っ開閉しても、可動ドレンに大きな衝撃が加わるのを防止することができ、可動ドレンを薄肉軽量化できると共に取り付けを簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサンシェード前後動規制構造の一実施の形態が適用されたサンルーフ装置を示す斜視図である。
【図2】図1のサンルーフ装置を設置するフレームを示す平面図である。
【図3】図2の両側部のフレームおよびそのスライド溝に嵌合されたスライダを示す断面図である。
【図4】両側部のフレームおよびそのスライド溝へのスライダの配置を示す模式図である。
【図5】サンルーフ装置のスライドパネルの作動を示す側面図である。
【図6】サンルーフ装置のドレンスライダを示す斜視図である。
【図7】図6のドレンスライダのパネルスライド溝への配置およびスライダへの可動ドレンの取り付けを示す平面図である。
【図8】サンルーフ装置の前サンシェードスライダを示す斜視図である。
【図9】図8の前サンシェードスライダのサンシェードスライド溝への配置および前スライダへのサンシェードの取り付けを示す平面図である。
【図10】サンルーフ装置の後サンシェードスライダを示す斜視図である。
【図11】図9の後サンシェードスライダのサンシェードスライド溝への配置および後スライダへのサンシェードの取り付けを示す平面図である。
【図12】サンシェードの開閉を示す図表である。
【符号の説明】
3、5 開口
4 スライドパネル
6 サンシェード
7 フレーム
8 前パネルスライダ
9 後パネルスライダ(駆動スライダ)
10 可動ドレン
20 ドレンスライダ
25 ストッパ
25a 衝撃緩衝部材
30 前サンシェードスライダ
40 後サンシェードスライダ
50 ガイドレール
L1 固定ドレン
L2 パネルスライド溝
L3 サンシェードスライド溝

Claims (2)

  1. 車両のサンルーフ装置に設けられたサンシェードの前後動規制構造であって、
    前記サンルーフ装置は、車両の屋根に形成した開口をスライドパネルにより開閉自在にすると共に、車室内側に設けた開口をサンシェードにより開閉自在としたものにおいて、
    前記スライドパネルの後端下方に配置すると共に、該スライドパネルと連動して後方に移動する可動ドレンのスライダにストッパを一体的に設け、
    前記スライドパネルのクローズ時にサンシェードを開ける際の位置規制を、前記サンシェードの側方に取付けた前サンシェードスライダの後端と前記ストッパの前端とを当接させることにより行い、
    前記スライドパネルの半開、全開のオープン時にサンシェードを閉める際の位置規制を、前記サンシェードの側方に取り付けた後サンシェードスライダの前端と前記ストッパの後端とを当接させることにより行うことを特徴とするサンシェードの前後動規制構造。
  2. 前記ストッパに衝撃緩衝部材を取り付けたことを特徴とする請求項1記載のサンシェードの前後動規制構造。
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