JP3662684B2 - 切削工具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、切削工具に係り、特に、リリーフバルブやチェックバルブなどのシート面を加工するのに最適な切削工具に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、チェックバルブでは、そのポペット部材を着座させるためのシート面を形成しなければならない。
そこで、図2に示すように、被加工体であるバルブボディ1に、円柱部2とその開口端を拡径させたテーパ部3とからなる穴4を加工し、このテーパ部3をシート面としている。
そして、このテーパ部3を加工するために、従来、マニシングセンタに図3に示す切削工具を組み込んでいた。
【0003】
切削工具は棒部材5からなり、その下端に半径rの縮径部6を形成している。そして、図3(b)に示すように、この縮径部6の軸方向に溝7を形成し、複数の第1切刃8を構成している。これら第1切刃8は、棒部材5の軸線Sに平行に位置し、その軸線Sから等距離rに配置されることになる。
また、棒部材5には、縮径部6によって段部9が形成されることになるが、この段部9を軸線Sに対して角度θだけ傾斜させている。そして、図3(b)に示すように、この棒部材5の軸方向に溝10を形成し、複数の第2切刃11を構成している。
【0004】
なお、軸方向に形成した溝7、10は、第1、2切刃を形づくるためと、切粉の除去のために設けられたものである。
さらに、これら第1切刃8と第2切刃11との間には、棒部材5の径方向に形成した逃げ溝12を介在させている。この逃げ溝12は、第1、2切刃8、11を砥ぐとき、その砥石の逃げを確保するため形成しておかなければならないものである。
【0005】
このようにした切削工具は、棒部材5の軸線Sを中心として回転しながら、バルブボディ1側に移動する。
このとき、まず、第1切刃8によって、円柱部2を加工する。したがって、バルブボディ1には半径rの円柱部2が形成されることになる。
さらに、この切削工具がバルブボディ1側に移動すると、第2切刃11がバルブボディ1に当接して、テーパ部3を加工する。したがって、バルブボディ1には角度θだけ傾斜させたテーパ部3が形成されることになる。
そして、テーパ部3を加工したら、この切削工具をバルブボディ1から引き抜いて、穴4の加工を終了することになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来例の切削工具では、バルブボディ1から引き抜いたとき、テーパ部3の内側がふくらんでしまうことがあった。
つまり、第2切刃11がバルブボディ1に当接したとき、棒部材5の径方向に形成した逃げ溝12が、円柱部2内に位置することになる。このとき、テーパ部3には第2切刃11が押し付けられるので、このテーパ部3の内側の肉が、逃げ溝12に逃げてしまう(図4参照)。
逃げ溝12に逃げた肉は、この切削工具をバルブボディ1から回転させながら引き抜くとき、そのほとんどが第1切刃8によって切削されることになる。
【0007】
ところが、この肉の一部が、切削工具を引き抜く力によってテーパ部3側に押し戻されて、テーパ部3の内側がふくらんでしまうことがある(図5の矢印参照)。また、第1切刃8が1回転しないほど早くこの切削工具を引き抜いたときには、肉の一部がそのまま円柱部2に残ってしまうこともある。
このようにしてテーパ部3の内側がふくらんだり、円柱部2の内周面がふくらんだりすると、シートテーパ部3の真円度にばらつきが生じてしまう。そのため、このテーパ部3をシート面としたとき、ポペット部材との間に隙間ができ、そこから作動油が漏れてしまうことがあった。
この発明の目的は、テーパ部の真円度を向上させることのできる切削工具を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、下端を縮径させた棒部材からなり、その縮径部に、棒部材の軸線と平行に設けた複数の第1切刃と、縮径部によって形成される段部を傾斜させ、そこに設けた複数の第2切刃と、棒部材の径方向に形成し、第1切刃と第2切刃との間に介在させた逃げ溝とを備え、この棒部材を軸線を中心として回転させながら被加工体側に移動させて、この被加工体に、第1切刃によって、円柱部を加工し、さらに、第2切刃によって、円柱部の開口端を拡径させたテーパ部を加工する構成にした切削工具を前提とする。
上記の切削工具を前提にしつつ、この発明は、上記複数の第1切刃のうち、少なくとも一つの第1切刃の長さを長くして第3切刃を構成し、この第3切刃の上端を、上記逃げ溝よりも上方に位置させ、かつ、第3切刃と第2切刃との間には、棒部材の軸方向に形成した逃げ溝を介在させた点に特徴を有する。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1に示す実施例の切削工具では、上記複数の第1切刃8のうち第1切刃8aの長さを上方に向かって長くして、それを第3切刃13としている。したがって、この第3切刃13の上端は、逃げ溝12よりも上方に位置することになる。
ただし、この第3切刃13を長くしたぶんだけ、第2切刃11のうち第2切刃11aは短くなる。そして、これら第3切刃13と第2切刃11aとの間には、棒部材5の軸方向に形成した逃し溝12aを介在させている。
なお、その他の構成については、上記従来例の切削工具とまったく同じなので、同一の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0010】
このようにした切削工具は、従来例と同様、棒部材5の軸線Sを中心として回転しながら、バルブボディ1側に移動する。
このとき、まず、第1切刃8と第3切刃13とによって、円柱部2を加工する。したがって、バルブボディ1には半径rの円柱部が形成されることになる。
さらに、この切削工具がバルブボディ1側に移動すると、第2切刃11がバルブボディ1に当接して、テーパ部3を加工する。したがって、バルブボディ1には角度θだけ傾斜させたテーパ部3が形成されることになる。
【0011】
このとき、前述したように、円柱部2内に位置する逃げ溝12に、第2切刃11が押し付けられているテーパ部3の内側の肉が逃げてしまう。しかし、切削工具は回転しているので、これら逃げ溝12よりも上方まで位置させた第3切刃13によって、この肉を切削し、除去することができる。
また、第2切刃11aは、その一部だけしか残っていないが、その他の第2切刃11によってテーパ部3を加工するので、例えば、逃げ溝12a内に肉が残ってしまうようなことはない。
【0012】
そして、テーパ部3を加工したら、この切削工具をバルブボディ1から引き抜いて、穴4の加工を終了することになる。
このとき、前述したように、逃げ溝12に逃げた肉は第3切刃13によってすでに除去されているので、切削工具を引き抜く力によってテーパ部3側に押し戻されることはなく、テーパ部3の内側がふくらんでしまうことはない。
【0013】
以上述べた実施例の切削工具では、テーパ部3の内側がふくらんだり、円柱部2の内周面がふくらんだりすることがなく、テーパ部3の真円度を向上させることができる。したがって、このテーパ部3をシート面としたとき、ポペット部材との間に隙間ができることはなく、漏れのないシート面を得ることができる。
なお、この実施例では、チェックバルブのシート面を加工しているが、円柱部2とその開口端を傾斜させたテーパ部3とを有する穴4を形成するものであれば、シート面に限らず、この切削工具を使用することができる。
また、第1〜3切刃8、11、13の数は、切削工具のバランスや被加工体の硬度などに応じて自由に決めればよい。
【0014】
【発明の効果】
この発明では、逃げ溝に逃げた肉を、第3切刃によって切削し、除去することができる。したがって、切削工具を被加工体から引き抜くとき、テーパ部の内側や、円柱部の内周面がふくらんでしまうことはない。
このように、加工の際にテーパ部の内側や円柱部の内周面がふくらんでしまうことがなく、テーパ部の真円度を向上させることができる。したがって、例えば、このテーパ部をシート面としたとき、ポペット部材との間に隙間ができることはなく、漏れのないシート面を得ることができる。
さらに、第3切刃と第2切刃との間にも逃げ溝を確保し、しかも、この逃げ溝を棒部材の軸方向に形成したので、例えば、この逃げ溝内に肉が残ってしまったようなときでも、その肉を、その他の第2切刃によって切削し、除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の切削工具の断面図である。
【図2】円柱部2とその開口端を傾斜させたテーパ部3とを有する穴4を示す断面図である。
【図3】従来例の切削工具を示し、(a)は断面図で、(b)は下方から見た図である。
【図4】従来例の切削工具によって、円柱部2とテーパ部3とを加工している状態を示す図である。
【図5】従来例の切削工具をバルブボディ1から引き抜いた状態を示す図である。
【符号の説明】
1 バルブボディ
2 円柱部
3 テーパ部
4 穴
5 棒部材
6 縮径部
8、8a 第1切刃
9 段部
11、11a 第2切刃
12、12a 逃げ溝
13 第3切刃
Claims (1)
- 下端を縮径させた棒部材からなり、その縮径部に、棒部材の軸線と平行に設けた複数の第1切刃と、縮径部によって形成される段部を傾斜させ、そこに設けた複数の第2切刃と、棒部材の径方向に形成し、第1切刃と第2切刃との間に介在させた逃げ溝とを備え、この棒部材を軸線を中心として回転させながら被加工体側に移動させて、この被加工体に、第1切刃によって、円柱部を加工し、さらに、第2切刃によって、円柱部の開口端を拡径させたテーパ部を加工する構成にした切削工具において、上記複数の第1切刃のうち、少なくとも一つの第1切刃の長さを長くして第3切刃を構成し、この第3切刃の上端を、上記逃げ溝よりも上方に位置させ、かつ、第3切刃と第2切刃との間には、棒部材の軸方向に形成した逃げ溝を介在させたことを特徴とする切削工具。
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JP25400096A JP3662684B2 (ja) | 1996-09-05 | 1996-09-05 | 切削工具 |
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JP25400096A JP3662684B2 (ja) | 1996-09-05 | 1996-09-05 | 切削工具 |
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JPH1080803A JPH1080803A (ja) | 1998-03-31 |
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ID=17258876
Family Applications (1)
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JP25400096A Expired - Fee Related JP3662684B2 (ja) | 1996-09-05 | 1996-09-05 | 切削工具 |
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1996
- 1996-09-05 JP JP25400096A patent/JP3662684B2/ja not_active Expired - Fee Related
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