JP3662186B2 - Transmission type dam unit and transmission type dam - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、特に土石流対策用として開発された透過型ダムユニットおよび透過型ダムに関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、砂防堰堤は、急激な土砂の流出による山間部地域の荒廃や滞砂による貯水機能の低下などを防止するために従来から数多く設置されており、また梅雨、台風などに伴う集中豪雨で発生する土石流の被害から民家・施設・道路などを守るためにも早急な設置が望まれる所である。
【0003】
ここでいう土石流は、土砂の運搬形態が掃流や土砂流とは著しく異なり、水と土砂とが高密度で一体となって流れる流体のことで、土石流における土砂の流速はきわめて速く、土石流中の礫は非常に大きな運動エネルギー有する。
【0004】
このため、土石流中の礫が、土砂災害を防止するために河川に設置された砂防堰堤などの構造物に衝突すると、この構造物は非常に大きな衝撃力を受けることになる。
【0005】
従来より、砂防堰堤としては、例えば図5に示すようなコンクリート製の重力式砂防堰堤が一般的に施工されてきた。この重力式砂防堰堤は、土石流中の礫が衝突することにより発生する衝撃力を、その巨大な重量により受け止め、安定を保つものである。
【0006】
しかし、このようなコンクリート製の砂防堰堤は、小さな礫・泥水まで堰き止め、完全貯留してしまういわゆる不透過型が大半を占めている。また、小さな礫・泥水まで完全に貯留する反面、急速に土砂が堆積してしまい、砂防堰堤としての機能を短期間の間に失ってしまうという大きな欠点を有している。また、その築堤に巨額の費用と日数を要するという欠点も有している。
【0007】
ところで、最近では、下流への自然な土砂運搬が河岸および海岸の浸食防止に必要に欠かせない事象であること、また魚類などの生態系に対しても同様に通常時の下流への土砂流入を保全すべきとの考えが明確に打ち出されてきている。
【0008】
このため、流下土石のうち、大きな礫のみを阻止し、小さな礫や泥水は下流に通過させる透過型砂防堰堤が提案され、特に鋼製の透過型砂防ダムとして、これまでさまざまなタイプのものが多数提案され、実用に供されている。
【0009】
たとえば特開昭54−115520号公報には、その斜視図である図6(a)やその平面図である図6(b)に示すように、多数のを組み合わせた立体格子フレーム11を用いた透過型砂防堰堤12が提案されている。
【0010】
また、特開昭57−29717号公報には、図7に示すように、メインフレーム13およびストラット14を備える透過型砂防堰堤15が提案されている。
これらの砂防堰堤12と15はいずれも、鋼管の強度を利用することにより、土石流中の礫が衝突することにより発生する衝撃力に対抗するものである。
【0011】
なお、平常時の掃流および土砂流による土砂運搬は、各鋼管間に十分な間隙を設けてあるために、充分に確保される。
このような透過型砂防堰堤としては、他に特開2000−186318号公報や特開平11−323883号公報にも掲載されている。
【0012】
また、特開昭62−288209号公報には、その側面図である図8(a)に示すように砂防堰堤16の上流側に、斜視図である図8(b)に示すゴム製緩衝材17を設けることにより、土石流中の礫が衝突することにより発生する衝撃力を緩和する発明が提案されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開昭54−115520号公報や同57−29717号公報により提案された砂防堰堤は、土石流中の礫が衝突することにより発する衝撃力に充分に耐えるために、必然的に各鋼管のサイズが大きくなってしまい、建設コストが嵩んでしまうという課題があった。
【0014】
また、特開昭62−288209号公報に開示されたゴム製緩衝材9は、礫に対する抵抗性耐候性、さらには耐久性を確保するために高価なものになってしまい、実際には適用できないのが現状である。
【0015】
この発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、土石流の特に巨礫類の衝突時の衝撃に対する抵抗力が大きく、また河川の下流への土砂運搬作用を妨げず、さらに短い工期でしかも低コストで構築できる透過型ダムユニットおよび透過型ダムを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の透過型ダムユニットは、コンクリート基礎の上に重力式構造体と当該重力式構造体を支持する支持構造体をそれぞれ配置し、前記重力式構造体は金属製の収容体に中詰め材を充填して形成され、かつ河川の上流側に配置され、前記支持構造体は複数の軸組材から平面三角形状に形成され、上端部に天板が取り付けられ、かつ河川の下流側に配置されてなることを特徴とするものである。
【0017】
請求項2記載の透過型ダムユニットは、請求項1記載の透過型ダムユニットにおいて、金属製の収容体に中詰め材として砂が充填されてなることを特徴とするものである。
【0018】
この場合の収容体としては、鋼板、鋼板以外のその他の金属板、さらには金属板などで補強された布袋、さらには太口径の鋼管、鋼板セル(鋼殻)、あるいは鋼製矢板などで形成されたものでよい。
【0019】
請求項3記載の透過型ダムユニットは、請求項1または2記載の透過型ダムユニットにおいて、支持構造体は、複数の支柱と当該支柱間に設置された複数の水平材および斜材とから上流側を三角形の底辺とする逆三角形状に形成されてなることを特徴とするものである。
【0021】
請求項4記載の透過型ダムユニットは、請求項1、2または3記載の透過型ダムユニットを複数、河川内に所定間隔をおいて設置してなることを特徴とするものである。
【0022】
この場合の透過型ダムユニットの配置例としては、例えば隣接する2ないし3基を一組とし、これを河川の幅方向(河川を横断する方向)に所定間隔おきに、あるいは河川の幅方向に千鳥状に点在配置されていてもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態1.
図1と図2は、この発明に係る透過型ダムユニットおよび透過型ダムの一実施形態を示し、図において、コンクリートの基礎1の上に重力式構造体2と支持構造体3をそれぞれ配置して透過型ダムユニット4が構築されている。
【0024】
また、透過型ダムユニット4を複数、河川内にその幅方向(河川を横断する方向)に所定間隔おきに、かつ各透過型ダムユニット4の重力構造体2が河川の上流側に、支持構造体3が下流側にそれぞれ位置するように配置することにより透過型ダム5が構築されている。
【0025】
基礎1は、重力構造体2および支持構造体3の基礎として充分な幅、奥行き、厚さ、そして充分な自重を有し、コンクリートより直方体形に構築され、その大部分は河川の底に埋設されている。
【0026】
なお、基礎1は重力構造体2と支持構造体3からの荷重を確実に地盤に伝達できる構造のものであれば、必ずしもコンクリート構造である必要はなく、コンクリート以外の例えば金属製の枠体やかご体などに礫などを詰めた構造のものでもよい。
【0027】
重力式構造体2は、円筒状の収容体6内に中詰め材7として砂を充填して柱状に構築され、コンクリートの基礎1および支持構造体3とともに全自重によって土石流中の主に礫を塞き止め、かつ巨大な礫が衝突する際の大きな衝撃力を緩和する働きをするもので、その外径や高さ等の寸法は設置現場で想定される土石流中に含まれる礫の大きさ等を予測して適宜決定されている。なお、重力式構造体2の形状としては、柱状の他に壁状のものでもよい。
【0028】
収容体6は金属製の外殻であり、充填された中詰め材7によるフープ応力(周方向の引張応力)に充分に耐え、かつ土石流の特に土石流中の巨大な礫の衝突時の衝撃力を塑性変形によって緩和できるような材質のもので形成されている。
【0029】
したがって、収容体6は中詰め材7を漏らさず、特に土石流中の礫の衝突時に容易に塑性変形して土石流による衝撃を緩和できることが望ましいことから、土石流の衝突時にせん断破壊しない程度の厚さを有する鋼板などから形成されている。
【0030】
こうして構築された重力式構造体2は、コンクリート基礎1の上に下端部を基礎1のコンクリート内に所定深さ埋設して建て付けられている。また、重力式構造体2の上端部には、中詰め材7が土石流で流出しないようにコンクリート製の上蓋8が被せられている。
【0031】
なお収容体6は、重力式構造体2の外殻として中詰め材7を漏らさず、かつ土石流中の礫の衝突時の衝撃を緩和できるものであれば、必ずしも鋼板製である必要はなく、鋼板以外の他の金属板や金属材料などで補強された布袋などから形成されたものでもよい。
【0032】
また、収容体6は円筒状を呈する必要はなく、重力式構造体2の形状に応じて矩形筒状などの、円筒状以外の他の形状を呈する場合でもよいが、円筒状の収容体であれば、引っ張りのフープ応力のみを受けるので必要に応じて小型化することができる。
【0033】
また、上蓋8も、必ずしもコンクリート製である必要はなく、コンクリート以外の材質、例えば鋼や他の金属または樹脂などからなるものでもよく、また上蓋を設けない場合もある。
【0034】
支持構造体3は重力式構造体2に作用する土石流や堆砂圧に抵抗する骨組構造体であって、平面的に三角形状をなし、かつ重力式構造体2の下流側に、上流側を三角形の底辺とする逆三角形状に配置されている。
【0035】
また、支持構造体3は三角形の各頂点に相当する位置に支柱3aをそれぞれ建て付け、この3本の支柱3a,3a間に水平材3bと必要に応じて斜材3cをそれぞれ複数架け渡すことにより収容体3と同等の高さに構築され、上端部にはコンクリート製の天板3dが設置されている。
【0036】
支柱3a、水平材3bおよび斜材3cはともに、鋼管、形鋼または鉄筋などから形成され、各部材どうしは溶接やボルト締結などの適宜の接合手段によって互いに接合されている。
【0037】
こうして構築された支持構造体3は、収容体6と同様にコンクリート基礎1の上に下端部を基礎1のコンクリート内に所定深さ埋設して建て付けられ、また収容体6と複数の連結材9によって一体的に連結されている。
【0038】
なお、この場合の連結材9は支柱3aなどと同様に鋼管などから形成され、かつ収容体6と2本の支柱3a,3a間にこれらの部材の上下方向に所定間隔おきに複数設置されている。
【0039】
このように、支持構造体3が平面的に三角形状の骨組構造体として構築されていることで、重力式構造体2,2間を通過する中小の礫や泥水に対する抵抗はきわめて小さく、また上端部にコンクリート製の天板3dが設置されていることで、万一巨礫などが重力式構造体2の上を乗り越えたとしても、支柱3aなどの骨組材に直接衝突することはないので、これらの部材に過大な曲げ応力やせん断力が作用して局部座屈をおこす等の心配はない。
【0040】
したがって、支持構造体3のスクリーン効果をより長期にわたって維持できるとともに、支柱3a、水平材3bおよび斜材3cの各部材断面を可能な限り小径として経済的な支持構造体とすることができる。
【0041】
なお、支持構造体3は、重力式構造体2を確実に支持できる構造のものであれば、必ずしも鋼管を組み合わせた構造である必用はなく、他の構造方式の構造体でもよい。
【0042】
中詰め材7には、収容体6の塑性変形能力との兼ね合い等により最も適した強度のものが使用され、主に砂が使用されている。収容体6に中詰め材7として砂が充填されていることで、砂どうしの摩擦と砂の圧壊とにより礫が収容体6に衝突する際の衝撃力を吸収するとともに、礫の衝突による荷重(衝撃荷重)を静的な力に変換して、荷重を収容体6の下流側に配置された支持構造体3に伝えることができる。
【0043】
なお、中詰め材7としては、砂以外に例えば砕石なども使用され、さらに砂質土系の建設残土や廃材、各種製鋼スラグやカレット等の材料、粘性土系の建設残土、ソイルセメントや気泡モルタル等の材料、さらには廃タイヤやゴム等の材料も使用することができる。また、設置条件によっては各種廃棄物を中詰め材として用いることもできる。
【0044】
こうして構築された透過型ダムユニット4は3基、河川内にその幅方向(河川を横断する方向)に、すなわち土石流の流れの方向に対してほぼ直交する方向に一列に配置され、その際、各透過型ダムユニット4は、重力式構造体2が河川の上流側に、支持構造体3が下流側にそれぞれ位置するように配置されている。
【0045】
さらに、隣接する透過型ダムユニット4,4の重力式構造体2,2間には、河川で想定される土石流に含まれる巨礫が直接通過しない程度の距離を確保できるように、所定距離Lが隣接する透過型ダムユニット4,4にそれぞれ設けられている。こうして、3基の透過型ダムユニット4から透過型ダム5が構築されている。
【0046】
なお、透過型ダムユニット4は、河川の河幅に応じて必要な数だけ配置され、また想定される土石流の規模に応じて複数列に配置されることもある。
一般に、これまでの透過型ダムは、土石流流体力や堆砂圧などに抵抗できる構造とする必要から、構造部材を小さくするために鋼管部材を櫓状に組むようにしている。しかし、単に櫓状としただけでは、土石流が有する非常に大きな衝撃力が直接的に作用して早期に破壊される恐れがあり、構造部材を大型化せざるを得なかった。
【0047】
これに対し、本実施形態の透過型ダムユニット4では、支持構造体体3の上流側に重力式構造体2を配置することで、土石流が支持構造体3に直接衝突することを防止しているので、構造部材を小さくすることができる。
【0048】
発明の実施の形態2.
図3は、この発明に係る透過型ダムユニットおよび透過型ダムの他の実施の形態を示し、説明は先の実施の形態1と相違する部分についてだけ行うものとし、共通する部分については同一の符号を付して省略する。
【0049】
この例では、特にコンクリート基礎1の上に円柱状の重力式構造体2を2基、河川の幅方向に横並びに所定間隔をおいて配置し、その下流側の重力式構造体2,2間にこれらを支持する支持構造体3を1基配置し、1基の支持構造体3で2基の重力式構造体2を支持する構造としたものである。
【0050】
この例によれば、実施形態1の例よりも、土砂通過性を向上させることができ、これにより河川の土砂運搬機能、生態系の連続性ともに妨げる心配がない。
【0051】
発明の実施の形態3.
図4は、同じくこの発明に係る透過型ダムユニットおよび透過型ダムの他の実施の形態を示し、説明は先の実施の形態1および2と相違する部分についてだけ行うものとし、共通する部分については同一の符号を付して省略する。
【0052】
この例では、特にコンクリート基礎1の上に円柱状の重力式構造体2を2基、河川の流れ方向に沿って重ねて配置し、その下流側にこれらを支持する支持構造体3を1基配置したものである。
【0053】
この例によれば、実施形態1および2の例よりも、重力式構造体2の厚さおよび自重がともに倍になり、このため中詰め材7のせん断変形による礫類の衝突時の衝撃を緩衝させる効果はより大きくなり、これにより支持構造体3の軽量化が図れる効果がある。
【0054】
【発明の効果】
この発明は以上説明したとおりであり、以下に列記する効果が奏せられる。
▲1▼重力式構造体は、円形または矩形の収容体に砂や砕石などの中詰め材を充填して構築され、またこれを支持する支持構造体は鋼管などから骨組構造体として構築され、いずれも特別な構造ではないので短い工期でしかも低コストで構築できる。
▲2▼河川の上流側に重力式構造体が配置されているため、土石流の特に巨礫類が衝突する際の衝撃力に対する抵抗力がきわめて大きく、土石流中の巨礫の流速を確実に低下させることができる。
【0055】
▲3▼また、下流側に平面的に流れ方向に対して逆三角形状に構築された支持構造体が配置されているため、中小の礫や泥水に対する抵抗が小さく、したがって河川の下流への土砂運搬を妨げる心配がない。
▲4▼さらに、支持構造体は骨組構造体として、万一巨礫が重力式構造体を乗り越えてきたとしても、各部材に大きな曲げや引張り力が発生しない構造に構築されているため、経済的な断面設計ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る透過型ダムユニットおよび透過型ダムの斜視図である。
【図2】この発明に係る透過型ダムユニットを示し、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図3】この発明に係る透過型ダムユニットおよび透過型ダムを示す斜視図である。
【図4】この発明に係る透過型ダムユニットおよび透過型ダムを示す斜視図である。
【図5】従来の不透過型砂防堰堤の一例を示す斜視図である。
【図6】従来の透過型砂防堰堤の一例を示し、(a)は斜視図、(b)は側面図である。
【図7】従来の透過型砂防堰堤の一例を示す側面図である。
【図8】従来の不透過型砂防堰堤の一例を示し、(a)は断面図、(b)は斜視図である。
【符号の説明】
1 コンクリートの基礎
2 重力式構造体
3 支持構造体
3a 支柱
3b 水平材
3c 斜材
3d 天板
4 透過型ダムユニット
5 透過型ダム
6 収容体
7 中詰め材
8 上蓋
9 連結材[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a transmission-type dam unit and a transmission-type dam that have been developed especially for debris flow countermeasures.
[0002]
[Prior art]
As is well known, many sabo dams have been installed in the past to prevent devastation in mountainous areas due to sudden sediment runoff and deterioration of water storage function due to stagnant sand, and concentration due to rainy seasons, typhoons, etc. It is a place that should be installed immediately to protect private houses, facilities, roads, etc. from debris flow caused by heavy rain.
[0003]
The debris flow here is a fluid in which the transport mode of sediment is significantly different from the sweeping and debris flow, and water and sediment flow in a dense and integrated manner. The gravel has very large kinetic energy.
[0004]
For this reason, when a gravel in a debris flow collides with a structure such as a sabo dam installed in a river in order to prevent a sediment disaster, this structure receives a very large impact force.
[0005]
Conventionally, as a sabo dam, for example, a concrete gravity sabo dam as shown in FIG. 5 has been generally constructed. This gravitational sabo dam receives the impact force generated by the impact of gravel in the debris flow by its huge weight and keeps it stable.
[0006]
However, most of the concrete sabo dams are so-called impervious types that dam up even small gravel and mud and store them completely. In addition, while it can completely store even small gravel and muddy water, it has a major disadvantage that it quickly accumulates earth and sand and loses its function as a sabo dam in a short period of time. In addition, the embankment has the disadvantage of requiring huge costs and days.
[0007]
By the way, recently, natural sediment transport downstream is an indispensable event to prevent river and coastal erosion, and in the same way for fish and other ecosystems, normal sediment inflow downstream. There has been a clear idea that should be preserved.
[0008]
For this reason, a permeable sabo dam has been proposed that blocks only large gravel from the flowing sediment and allows small gravels and muddy water to pass downstream. In particular, various types of steel permeable sabo dams have been proposed. Many have been proposed and put into practical use.
[0009]
For example, in Japanese Patent Application Laid-Open No. 54-115520, as shown in FIG. 6A which is a perspective view thereof and FIG. A transmission type sabo
[0010]
JP-A-57-29717 proposes a transmission type sabo
These
[0011]
It should be noted that sediment transport by normal sweep and sediment flow is sufficiently ensured because sufficient gaps are provided between the steel pipes.
Other examples of such transmission-type sabo dams are disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-186318 and Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-323883.
[0012]
Further, in Japanese Patent Laid-Open No. 62-288209, a rubber cushioning material shown in FIG. 8 (b) is a perspective view on the upstream side of the
[0013]
[Problems to be solved by the invention]
However, the sabo dam proposed by Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 54-115520 and 57-29717 is inevitably required for each steel pipe in order to sufficiently withstand the impact force generated by the collision of gravel in the debris flow. There is a problem that the size becomes large and the construction cost increases.
[0014]
Further, the rubber cushioning material 9 disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 62-288209 becomes expensive in order to ensure resistance to weathering and further durability against gravel, and is not practically applicable. is the current situation.
[0015]
The present invention has been made to solve the above problems, and has a large resistance to debris flow, especially when colliding with boulders, and does not impede the sediment transport action downstream of the river, with a shorter construction period. And it aims at providing the transmission type dam unit and transmission type dam which can be constructed | assembled at low cost.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
The transmission type dam unit according to claim 1 has a gravity structure and a support structure supporting the gravity structure arranged on a concrete foundation, and the gravity structure is placed in a metal container. The support structure is formed in a plane triangle shape from a plurality of frame members, a top plate is attached to the upper end, and the downstream side of the river. It is characterized by being arranged in .
[0017]
A transmission type dam unit according to
[0018]
The container in this case is made of steel plate, other metal plate other than steel plate, cloth bag reinforced with metal plate, etc., steel pipe with large diameter, steel plate cell (steel shell), or steel sheet pile. It may be what was done.
[0019]
The transmission type dam unit according to
[0021]
A transmission type dam unit according to a fourth aspect is characterized in that a plurality of transmission type dam units according to the first, second or third aspect are installed at predetermined intervals in a river.
[0022]
As an example of the arrangement of the transmission type dam unit in this case, for example, two or three adjacent units are set as one set, and this is arranged at predetermined intervals in the width direction of the river (direction crossing the river) or in the width direction of the river. It may be arranged in a staggered manner.
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiment 1 of the Invention
1 and 2 show one embodiment of a transmission type dam unit and a transmission type dam according to the present invention. In the figure, a
[0024]
Further, a plurality of transmission type dam units 4 are provided in the river at predetermined intervals in the width direction (crossing the river), and the
[0025]
The foundation 1 has sufficient width, depth, thickness, and sufficient weight as the foundation of the
[0026]
The foundation 1 is not necessarily a concrete structure as long as the foundation 1 has a structure that can reliably transmit the load from the
[0027]
The
[0028]
The
[0029]
Accordingly, it is desirable that the
[0030]
The
[0031]
The
[0032]
Further, the
[0033]
Further, the
[0034]
The
[0035]
Further, the
[0036]
The
[0037]
The
[0038]
In this case, the connecting member 9 is formed of a steel pipe or the like in the same manner as the
[0039]
As described above, since the
[0040]
Therefore, the screen effect of the
[0041]
Note that the
[0042]
As the filling
[0043]
In addition to the sand, for example, crushed stone is also used as the filling
[0044]
Three transmission dam units 4 constructed in this way are arranged in a row in the river in the width direction (the direction crossing the river), that is, in a direction substantially perpendicular to the direction of the flow of debris flow, Each transmission type dam unit 4 is arranged such that the
[0045]
Furthermore, a predetermined distance L is provided between the gravity-
[0046]
The transmission dam units 4 are arranged in a necessary number according to the river width of the river, and may be arranged in a plurality of rows according to the assumed scale of debris flow.
In general, since conventional transmission type dams need to have a structure that can resist debris flow fluid force, sedimentation pressure, and the like, steel pipe members are assembled in a bowl shape in order to reduce the structural members. However, if the shape is simply a bowl, there is a risk that a very large impact force of the debris flow will act directly and break down at an early stage, and the structural member has to be enlarged.
[0047]
On the other hand, in the transmission type dam unit 4 of the present embodiment, the
[0048]
FIG. 3 shows another embodiment of the transmission type dam unit and the transmission type dam according to the present invention, and the description will be given only for the parts different from the first embodiment, and the common parts are the same. Reference numerals are omitted.
[0049]
In this example, two columnar
[0050]
According to this example, the sediment transportability can be improved as compared with the example of the first embodiment, thereby preventing the sediment transport function of the river and the continuity of the ecosystem from being disturbed.
[0051]
FIG. 4 shows another embodiment of the transmission type dam unit and the transmission type dam according to the present invention, and the description will be given only for the parts different from those of the first and second embodiments. Are omitted with the same reference numerals.
[0052]
In this example, in particular, two columnar
[0053]
According to this example, both the thickness and the own weight of the
[0054]
【The invention's effect】
This invention is as having demonstrated above, and there exists an effect listed below.
(1) The gravity structure is constructed by filling a circular or rectangular container with a filling material such as sand or crushed stone, and the support structure for supporting the structure is constructed from a steel pipe or the like as a framework structure. Since none of them is a special structure, it can be constructed in a short construction period and at a low cost.
(2) Since the gravity structure is located upstream of the river, the debris flow is extremely resistant to impact forces, especially when boulders collide, and the flow speed of boulders in the debris flow is reliably reduced. Can do.
[0055]
(3) In addition, since a support structure constructed in an inverted triangle shape in a plane is arranged on the downstream side, the resistance to small and medium gravel and muddy water is small. There is no worry of hindering transportation.
(4) In addition, the support structure is constructed as a framework structure, so that even if boulders get over the gravitational structure, it is constructed in a structure that does not generate large bending or tensile force on each member. A simple cross-section design is possible.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of a transmission dam unit and a transmission dam according to the present invention.
FIG. 2 shows a transmission dam unit according to the present invention, in which (a) is a plan view and (b) is a side view.
FIG. 3 is a perspective view showing a transmission dam unit and a transmission dam according to the present invention.
FIG. 4 is a perspective view showing a transmission dam unit and a transmission dam according to the present invention.
FIG. 5 is a perspective view showing an example of a conventional impermeable sabo dam.
FIG. 6 shows an example of a conventional transmission-type sabo dam, where (a) is a perspective view and (b) is a side view.
FIG. 7 is a side view showing an example of a conventional transmission type sabo dam.
FIG. 8 shows an example of a conventional impermeable sabo dam, where (a) is a cross-sectional view and (b) is a perspective view.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1
Claims (4)
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JP2000299197A JP3662186B2 (en) | 2000-09-29 | 2000-09-29 | Transmission type dam unit and transmission type dam |
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