JP3662133B2 - 擬似移動層式クロマト分離装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、擬似移動層式クロマト分離装置に関し、更に詳しくは、擬似移動層式クロマト分離装置におけるポンプの制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
クロマト分離装置は、製糖業や製薬業などの製造業において、天然又は化学反応によって得られる複数の成分からなる原材料の流体から一種以上の成分を抽出する目的で広く用いられている。クロマト分離装置には、従来から用いられている回分固定層方式の他に、最近では移動層方式の装置が種々提案されている。
【0003】
図4は、移動層方式のクロマト分離装置の原理を示す分離塔の断面模式図である。分離塔70には、予め充填剤(吸着剤)72を充填し、これに溶離剤を満たしておく。2種の成分A及びCを有する原料液を原料供給口Fから導入し、溶離剤を溶離剤供給口Dから一定の線速度となるように供給する。各成分A及びCは、充填剤との親和力の差により、分離塔70内を異なる線速度で移動し、例えば親和力の小さな成分Aは大きな線速度で移動し、親和力が大きな成分Cは小さな線速度で移動する。このため、成分Aを多く含む画分と成分Cを多く含む画分とに分離できる。
【0004】
移動層方式のクロマト分離装置では、成分Aの移動速度と成分Cの移動速度との中間の速度で溶離剤の流れと逆の方向に充填剤を移動させる状態を作り出す。このようにすることにより、図示のように、原料液の供給位置を境にして成分Aは、循環液の流れ方向で見て原料供給位置の前方で、また、成分Cは原料供給位置の後方で取り出すことができる。この方式は、充填剤を均一に移動させることの困難性から、実際に工業的に用いるには難点がある。
【0005】
充填剤を移動させることなく、移動層方式と同等の分離性能を得ることが出来る擬似移動層方式の分離装置が実用化されている。図5にこの分離装置の原理を示した。この方式では、分離塔70を複数(図の例では12個)のカラム74に分割し、これを無端状に接続している。充填剤の移動に代えて、原料液F及び溶離剤Dの供給位置と、成分A及びCの抜出し位置とを溶離剤の流れ方向に移動させる。これにより、時間の経過と共に、系内の液の分布は循環液の流れ方向に移動する。一定時間経過後でこの濃度分布が1カラム分移動した後に、原料液及び溶離剤の供給位置と、成分A及びCの抜出し位置とを循環液の流れ方向に1カラム分移動させる。この操作を繰り返せば、常に最適な位置で各液の供給と抜出しとを行うことが出来る。
【0006】
上記循環液の駆動には、原料液の注入ポンプ及び溶離剤の注入ポンプによる駆動力の他に、循環路中に配設した循環ポンプによる駆動力が利用される。各ポンプは、系内の圧力変動を最小限に抑えるために、無脈動レシプロポンプ(以下、単に無脈動ポンプと呼ぶ)が使用される。無脈動ポンプは、複数のプランジャ(ピストン)を備え、各プランジャの動きに位相差を持たせることで、クランク軸の1回転における吐出流量の変動を補うもので、系内圧力の変動を抑えるために使用される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
循環ポンプによる循環液の駆動の際に、系内には循環ポンプの配置に起因する圧力分布が生ずる。この圧力分布は、循環路中の適当な位置に複数の循環ポンプを配置することで解消可能ではあるが、高価な無脈動ポンプを複数備えることは、擬似移動層式クロマト分離装置のコストを引き上げる要因になる。
【0008】
ここで、例えば複数の循環ポンプとして、無脈動ポンプに代えて通常のレシプロポンプを擬似移動層式クロマト分離装置に使用すると、系内に大きな圧力変動が生じるため、系内の濃度分布を設計値に保つことができず、所望の分離性能を得ることが出来ない。
【0009】
本発明は、上記に鑑み、系内の圧力分布や圧力変動に起因する不均一な流量分布や濃度分布を防止でき、且つコストを低減できる擬似移動層式クロマト分離装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の擬似移動層式クロマト分離装置は、入口及び出口を有する少なくとも4つのカラムを備え該カラムの前記入口及び出口を連結して形成した無端の循環路と、該循環路中の第1の所定位置に少なくとも2成分を含む原料液を注入する原料液注入管と、前記循環路中の第2の所定位置に溶離液を注入する溶離液注入管と、前記循環路中の原料液及び溶離液に所定速度の液流を与える循環ポンプと、前記循環路の第3及び第4の所定位置に夫々接続され、該第3及び第4の所定位置から夫々前記2成分を分離して抜き出す一対の抜出し管とを具備する擬似移動層式クロマト分離装置において、
前記循環ポンプを前記循環路中の相互に離隔した位置に関連して配設された第1及び第2の循環ポンプとし、該第1及び第2の循環ポンプを、相互に逆位相で同期運転する一対の1シリンダ型のプランジャポンプ又はダイアフラムポンプで構成したことを特徴とする。
【0011】
本発明の擬似移動層式クロマト分離装置によると、循環ポンプに安価な1シリンダ型のプランジャポンプ又はダイアフラムポンプを使用しながらも、循環路系内の容積変動を小さく抑えることにより、圧力変動を抑制することができ、濃度分布の変動も抑制できるので、所望の分離性能が得られる。
【0012】
本発明の好ましい態様では、原料液注入管に原料液の液流を1方向に規制する第1の逆止弁を配設し、第1の循環ポンプの吐出口を第1の逆止弁と第1の所定位置との間に接続し、また、溶離液注入管に溶離液の液流を1方向に規制する第2の逆止弁を配設し、第2の循環ポンプの吐出口を第2の逆止弁と第2の所定位置との間に接続する。この場合、ポンプのシリンダ内で生ずる攪拌作用が分離性能に及ぼす影響を抑えることが出来る。
【0013】
また、原料液注入管中に、第1の所定位置から第1の逆止弁よりも遠い側に第3の逆止弁を第1の逆止弁の液流方向と同方向に配設し、第1の逆止弁と第3の逆止弁との間に吐出口を接続した原料液注入ポンプを配設し、且つ、溶離液注入管中に、第2の所定位置から第2の逆止弁よりも遠い側に第4の逆止弁を第2の逆止弁の液流方向と同方向に配設し、第2の逆止弁と第4の逆止弁との間に吐出口を接続した溶離液注入ポンプを配設し、原料液注入ポンプと溶離液注入ポンプとを逆位相で同期運転することも本発明の好ましい態様である。この場合、安定な流量配分の循環液流が得られる。
【0014】
一対の抜出し管の夫々に、第3及び第4の所定位置の圧力が所定以上に上昇した際に開となる背圧弁を挿入することも好ましい。この場合、抜出しポンプを省くことが出来るので、装置構成が簡素になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図面を参照し、本発明の一実施形態例の擬似移動層式クロマト分離装置(以下、単にクロマト分離装置と呼ぶ)に基づいて本発明を更に詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態例のクロマト分離装置の全体構成を示す模式的斜視図である。クロマト分離装置は、回転弁10を有し、回転弁10は、半径方向内側に配設された略円錐台形状の回転部(回転体)30と、回転体30の円錐面に摺接する円錐台状の内周面及び略円筒形状の外形を有する固定部32とで構成される。回転体30には内部に4つの回転流路が形成され、4つの回転流路は、可撓性配管44として構成された、成分A及び成分Cを含有する原料液を供給する原料液チューブと、溶離剤を供給する溶離剤供給チューブと、分離成分Aを抜き出す第1の抜出しチューブと、分離成分Cを抜き出す第2の抜出しチューブとに夫々接続している。
【0017】
原料液チューブは、2つの逆止弁48A、48Bが挿入された固定配管46を経由して原料液タンク12に接続され、溶離液チューブは、2つの逆止弁48C、48Dが挿入された固定配管46を経由して溶離剤タンク14に接続される。成分A抜出しチューブ及び成分C抜出しチューブは、夫々、背圧弁60A、60Bが挿入された固定配管46を経由して、分離成分Aタンク16及び分離成分Cタンク18に接続される。
【0018】
回転弁10の外側固定部32には、その半径方向外側に隣接して8つのカラム20が円周方向に略等間隔に配設されている。8つのカラム20は、配管22、逆止弁34、及び、回転弁10の固定部32内の固定流路を介して無端の円環状に接続されている。各カラムには充填剤が充填されている。カラムの大きさは、例えば、長さが10〜50cmで直径が1〜10cm程度である。回転弁10の回転体30は、ステッピングモータ24によって図面上で反時計方向に回転される。この回転は、一回の動作で1周の1/8だけ回転する間欠的な回転であり、例えば5分間隔で1ノッチ動き、約40分程度で1周する。この場合、回転体30は、最初の角度位置から7/8周すると、反転して最初の角度位置に戻る。
【0019】
回転体30の回転角度は、回転角度位置を検出するフォトインタラプタ26及び穴あき円板28によって検出され、フォトインタラプタ26は、穴を透過した光を検出すると直ちにステッピングモータ24を所定角度逆転させて、回転体30を最初の角度位置に戻す。
【0020】
図2は、回転弁10の構成及びその接続関係を示す、回転弁10の横断面を含む模式図である。固定部32には、各カラム20からの配管22に接続される流路(固定流路)38が各カラム20に対応して形成される。互に隣接するカラム20の入口及び出口に接続する2つのノズル相互は、固定流路において固定部32の円錐状内面の近傍でY字状に連通している。この各Y字状連通部は、所定の回転角度位置で、回転体30の回転方向に見て順次に並んで配設された原料液の供給口F、成分Aの抜出し口A、溶離剤の供給口D、及び、成分Cの抜出し口Cに接続された、回転体30内の流路(回転流路)36と連通する。各カラム20と固定部32とを接続する配管22の途中には、循環液の流れを回転体30の回転方向である反時計方向に制限するための逆止弁34が配設される。
【0021】
図3は、回転弁10の回転体30と各タンク12、14、16、18との接続関係及び各ポンプの構成を示している。本クロマト分離装置では、2成分系の原料液タンク12、溶離剤タンク14、A成分タンク16、及び、C成分タンク18は、夫々、回転体30の原料液供給口F、溶離剤供給口D、成分A抜出し口A、及び、成分C抜出し口Cに、夫々、固定配管46、及び、可撓性チューブ44を介して接続されている。原料液には、2以上の成分が含まれていればよく、3以上の成分が含まれていてもよい。
【0022】
原料液タンク12と可撓性チューブ44とを接続する固定配管46の途中には、2個の逆止弁48A、48Bが、同じ向きで且つ原料液タンク12からの液流のみを許容する向きに挿入されている。可撓性チューブ44と第1の逆止弁48Aとの間には、1シリンダ型のプランジャポンプとして構成された第1の循環ポンプ52のシリンダ室(吐出口)が接続され、第1の逆止弁48Aと第3の逆止弁48Bとの間には、同様に1シリンダ型のプランジャポンプとして構成された原料液注入ポンプ54のシリンダ室が接続される。
【0023】
溶離剤タンク14と可撓性チューブ44とを接続する固定配管46の途中には、2個の逆止弁48C、48Dが、同じ向きで且つ溶離剤タンク14からの液流のみを許容する向きに挿入されている。可撓性チューブ44と第2の逆止弁48Cとの間には、1シリンダ型のプランジャポンプとして構成された第2の循環ポンプ56のシリンダ室が接続され、第2の逆止弁48Cと第4の逆止弁48Dとの間には、同様に1シリンダ型のプランジャポンプとして構成された溶離剤注入ポンプ58のシリンダ室が接続される。
【0024】
A成分タンク16と可撓性チューブ44との間には背圧弁60Aが挿入され、該背圧弁60Aは、循環路側の圧力が所定値以上に上昇すると開となり、分離成分Aの循環路からタンク16への抜出しを行う。つまり、背圧弁60Aは、タンクに向かう成分Aの液流のみを許容している。同様に、C成分タンク18と可撓性チューブ44との間には背圧弁60Bが挿入され、該背圧弁60Bは、分離成分Cタンクに向かう液流のみを許容している。
【0025】
第1の循環ポンプ52、原料液注入ポンプ54、第2の循環ポンプ56、及び、溶離剤注入ポンプ58の各プランジャは、共通のクランクシャフト68によって回転支持されるクランク66によって駆動される。クランクシャフト68は、軸受け64によって2箇所で支持され、一端のカップリング62を介してポンプ駆動モータ50によって駆動される。第1の循環ポンプ52と第2の循環ポンプ56のポンプ容量はほぼ同じにしてあり、また、原料液注入ポンプ54と溶離剤注入ポンプ58のポンプ容量もほぼ同じにしてある。ここで、図示したように、第1の循環ポンプ52及び原料液注入ポンプ54の各プランジャが下死点にあるときには、第2の循環ポンプ56及び溶離剤注入ポンプ58の各プランジャが上死点にあるように、各ポンプが同期して駆動される。
【0026】
つまり、第1の循環ポンプ52と原料液注入ポンプ54とは、常に同期して駆動される。この同期では、双方のプランジャが同時に上死点又は下死点にあるような同位相での同期は必要なく、例えば双方のプランジャが同位相又は逆位相となるように、或いは、一定の位相関係を保つように駆動される。同様に、第2の循環ポンプ56と溶離剤注入ポンプ58も一定の位相関係を保つように同期駆動される。更に、第1の循環ポンプ52と第2の循環ポンプ56とは、相互に逆位相になるように同期駆動され、且つ、原料液注入ポンプ54と溶離剤注入ポンプ58とは、相互に逆位相になるように同期駆動される。
【0027】
図3において、ポンプ駆動モータ50を運転すると、各ポンプは、対応するクランク66によって駆動される。例えば第1の循環ポンプ52のプランジャが図示の下死点から上死点方向に移動すると、系内の容積がその分減少するので、系内圧力が上昇する。その圧力上昇は、固定配管46、可撓性チューブ44、回転弁10の回転体30の原料液供給口F、回転体30内の対応する回転流路36、そのときに連通している固定部32の固定流路38、及び、逆止弁34によって規定される順路中に位置するカラム20を経由して伝達される。この伝達された圧力上昇は、第2の循環ポンプ56の上死点から下死点への移動によって吸収される。
【0028】
つまり、第1の循環ポンプ52による循環流路内の圧力上昇は、原料供給口Fにそのとき接続された固定流路38と対向配置された固定流路38、及び、これに連通する溶離剤供給口Dを経由して第2の循環ポンプ56のプランジャの上死点から下死点に向かう移動によって吸収される。このため、実質的に循環路系内の圧力上昇は生じない。同様に、第1の循環ポンプ52のプランジャの上死点から下死点への移動による圧力低下は、第2の循環ポンプ56の下死点から上死点に向かう移動によって吸収される。つまり、第1及び第2の循環ポンプは、系内の圧力変動を最小にしつつ同期運転される。
【0029】
原料液注入ポンプ54と第1の循環ポンプ52のプランジャの同位相での作動によって吐出されたシリンダ内の液は、その大部分が同期運転する第2の循環ポンプ56のシリンダ内に吸引され、残りの一部は系内に僅かな圧力上昇を与え、循環路の順路中に配設された背圧弁60Aを開とする。これにより、分離成分Aがタンク16に抜き出される。溶離液注入ポンプ58と第2の循環ポンプ56のプランジャの同位相での作動によって吐出された液は、その大部分が第1の循環ポンプ52によって吸引され、残りの一部は系内に僅かな圧力上昇を与え、循環路の順路中に配設された背圧弁60Bを開とする。これにより、分離成分Cがタンク18に抜き出される。
【0030】
本実施形態例のクロマト分離装置は、図5にその原理を示した従来の擬似移動層式クロマト分離装置と同様に分離動作を行う。つまり、ポンプ駆動モータ50を駆動することで、原料液注入ポンプ54及び溶離剤注入ポンプ58が作動し、タンク12、14から、原料供給口F及び溶離剤供給口Dを経由して夫々原料液及び溶離剤が供給される。同時に第1及び第2の循環ポンプ52、56が作動し、循環路中に循環液の液流を作り出す。この循環液の移動速度に対応して回転弁10を回転させると、成分Aと成分Cとが分離する。循環路中の圧力が上昇した位置に配設された背圧弁60A、60Bが開となり、循環路の液抜出し口から夫々成分A及びCがタンク16、18に抜き出される。回転弁10の回転では、回転弁10の回転体30を、循環液の移動速度に合わせて反時計方向に1ノッチずつ間欠的に動かす。この延べ回転角度が原位置から略360°に及ぶと、可撓性チューブ44には少なからぬ捻れが生ずるが、この捻れは、回転部30が原位置に戻る次の逆回転によって解消する。
【0031】
上記実施形態例の擬似移動層式クロマト分離装置では、循環路中に相互に離隔して配設された一対の1シリンダ型のプランジャポンプを採用したことにより、系内の圧力分布は均一となり、且つ、圧力変動も殆ど生じないので、循環流路内の濃度分布の変動が防止でき、所望の分離性能が得られる。
【0032】
なお、上記実施形態例では、8つのカラム20を有する擬似移動層式クロマト分離装置の例を挙げたが、カラム20は、4以上の任意の数、好ましくは、4の倍数が配設される。
【0033】
また、上記実施形態例では、回転弁を使用した擬似移動層式クロマト分離装置の例を挙げて説明したが、本発明の擬似移動層式クロマト分離装置は、必ずしも回転弁方式のものに限定されず、回転弁方式に代えて各カラムに個別にバルブを配置した個別弁方式の擬似移動層式クロマト分離装置にも適用できる。
【0034】
以上、本発明をその好適な実施形態例に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記実施形態例の構成にのみ限定されるものではなく、上記実施形態例の構成から種々の修正及び変更を施したものも本発明の範囲に含まれる。
【0035】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明の擬似移動層式クロマト分離装置によると、一対の1シリンダ型のプランジャポンプ又はダイアフラムポンプを使用したことにより、循環流路内の圧力分布及び圧力変動を抑えることができ、所望の分離性能が得られる。従って、擬似移動層式クロマト分離装置の性能を高く維持しながらその製造コストを低減できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例の擬似移動層式クロマト分離装置の構成を示す模式的斜視図。
【図2】回転弁の構成及びその接続を示す、回転弁の横断面を含む模式図。
【図3】回転弁の回転部とカラム及びタンクとの接続を示す系統図。
【図4】一般的な移動層式クロマト分離装置の原理を示す、分離塔の模式的断面図。
【図5】一般的な擬似移動層式クロマト分離装置の原理を示す、分離塔の模式的断面図。
【符号の説明】
10:回転弁
12、14、16、18:タンク
20:カラム
22:循環配管
24:ステッピングモータ
26:フォトインタラプタ
28:穴あき円板
30:回転体(回転部)
32:固定部
34:逆止弁
36:回転流路
38:固定流路
44:可撓性チューブ
46:固定配管
48A、48B、48C、48D:逆止弁
50:ポンプ駆動モータ
52:第1の循環ポンプ
54:原料液注入ポンプ
56:第2の循環ポンプ
58:溶離剤注入ポンプ
60A、60B:背圧弁
62:カップリング
64:軸受け
66:クランク
68:クランクシャフト

Claims (4)

  1. 入口及び出口を有する少なくとも4つのカラムを備え該カラムの前記入口及び出口を連結して形成した無端の循環路と、該循環路中の第1の所定位置に少なくとも2成分を含む原料液を注入する原料液注入管と、前記循環路中の第2の所定位置に溶離液を注入する溶離液注入管と、前記循環路中の原料液及び溶離液に所定速度の液流を与える循環ポンプと、前記循環路の第3及び第4の所定位置に夫々接続され、該第3及び第4の所定位置から夫々前記2成分を分離して抜き出す一対の抜出し管とを具備する擬似移動層式クロマト分離装置において、
    前記循環ポンプを前記循環路中の相互に離隔した位置に関連して配設された第1及び第2の循環ポンプとし、該第1及び第2の循環ポンプを、相互に逆位相で同期運転する一対の1シリンダ型のプランジャポンプ又はダイアフラムポンプで構成したことを特徴とする擬似移動層式クロマト分離装置。
  2. 前記原料液注入管に原料液の液流を1方向に規制する第1の逆止弁を配設し、前記第1の循環ポンプの吐出口を前記第1の逆止弁と前記第1の所定位置との間に接続し、前記溶離液注入管に溶離液の液流を1方向に規制する第2の逆止弁を配設し、前記第2の循環ポンプの吐出口を前記第2の逆止弁と前記第2の所定位置との間に接続したことを特徴とする、請求項1に記載の擬似移動層式クロマト分離装置。
  3. 前記原料液注入管中に、前記第1の所定位置から前記第1の逆止弁よりも遠い側に第3の逆止弁を前記第1の逆止弁の液流方向と同方向に配設し、前記第1の逆止弁と第3の逆止弁との間に吐出口を接続した原料液注入ポンプを配設し、
    前記溶離液注入管中に、前記第2の所定位置から前記第2の逆止弁よりも遠い側に第4の逆止弁を前記第2の逆止弁の液流方向と同方向に配設し、前記第2の逆止弁と前記第4の逆止弁との間に吐出口を接続した溶離液注入ポンプを配設し、
    前記原料液注入ポンプと前記溶離液注入ポンプとを逆位相で同期運転することを特徴とする、請求項2に記載の擬似移動層式クロマト分離装置。
  4. 前記一対の抜出し管の夫々に、前記第3及び第4の所定位置の圧力が所定以上に上昇した際に開となる背圧弁を挿入したことを特徴とする、請求項1乃至3の何れか1項に記載の擬似移動層式クロマト分離装置。
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