JP3661778B2 - デュアルバンド増幅器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信などの無線通信用の装置に用いられる増幅器に関し、特に、2種類の周波数信号を処理するデュアルバンド増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の移動体通信分野における技術の進歩は目覚しい。国内では、800MHz帯及び1.5GHzの無線周波数を使用したPDCシステムや1.9GHz帯の無線周波数を使用したPHSシステムのサービスが開始されている。また、1.9GHz帯を使用するW−CDMAシステムはサービス開始に向けて装置開発等が行われている。
【0003】
海外では、欧州を中心として、0.8GHz帯の無線周波数を使用したGSMシステムのサービスが行われている。また、米国においては、0.8GHz帯を使用したIS−95システムのサービスが行われている。
【0004】
上述したように、国内及び海外には、異なる方式を採用した様々な移動体通信システムが存在する。そして、各移動体通信システムのサービスは、それぞれに特徴を有している。また、各移動体通信システムのサービスエリアは互いに異なる場合がある。そのため、複数の移動体通信システムのサービスを利用可能な携帯端末を要求する声が高まっている。2つの移動体通信システムのサービスを利用可能な携帯端末はデュアルモード携帯端末と呼ばれている。
【0005】
サービスエリアが同じか或は重複する各移動体通信システムには、それぞれに使用可能な周波数帯が割り当てられている。したがって、移動体通信システム毎に使用周波数帯が異なる場合がある。
【0006】
携帯端末の送信機や受信機で使用される増幅器では、送受信する信号の周波数により整合条件が異なる。そのため、デュアルモード携帯端末の送信機や受信機の増幅器は、周波数毎に異なる2つの増幅回路を備えている。このような増幅器はデュアルバンド増幅器と呼ばれている。また、デュアルバンド増幅器は、低消費電力化のため、非動作状態にある一方の増幅回路の電流を遮断する切替え機能を有することが好ましい。
【0007】
従来のデュアルバンド増幅器は、各増幅回路に供給するバイアス電圧や電源電圧を切替える回路を有し、それにより増幅回路を切替えていた。
【0008】
図7は、従来の、各増幅回路に供給するベースバイアス電圧を切り替える回路を有するディアルバンド増幅器の構成例を示す概略回路図である。
【0009】
図7に示された従来のデュアルバンド増幅器は、入力整合回路711,712、出力整合回路721,722、バイアス供給切替え回路73、トランジスタTr71,Tr72、インダクタL71,L72及び抵抗RB71,RB72を有している。
【0010】
入力整合回路711には一方の入力信号IN1が入力している。入力整合回路711の出力はトランジスタTr71のベースに接続されている。また、トランジスタTr71のベースには抵抗RB71の一方の端子が接続されている。抵抗RB71の他方の端子はバイアス供給切替え回路73の一方の出力に接続されている。トランジスタTr71のコレクタは、インダクタL71の一方の端子と、出力整合回路721の入力とに接続されている。出力整合回路721は一方の出力OUT1を出力している。
【0011】
入力整合回路712には他方の入力信号IN2が入力している。入力整合回路712の出力はトランジスタTr72のベースに接続されている。また、トランジスタTr72のベースには抵抗RB72の一方の端子が接続されている。抵抗RB71の他方の端子はバイアス供給切替え回路73の他方の出力に接続されている。トランジスタTr72のコレクタは、インダクタL72の一方の端子と、出力整合回路722の入力とに接続されている。出力整合回路722は他方の出力OUT2を出力している。
【0012】
バイアス供給切替え回路73とインダクタL71,L72の他方の端子には電源Vccが供給されている。トランジスタTr71,Tr72のエミッタは接地されている。バイアス供給切替え回路73には切替え制御信号SWが入力している。
【0013】
トランジスタTr71,Tr72は周波数の異なる2つの入力信号IN1,IN2をそれぞれ増幅するトランジスタである。
【0014】
バイアス供給切替え回路73は、切替え制御信号SWの電圧に応じて、トランジスタTr1またはトランジスタTr2のいずれかのベースにバイアスを供給する。
【0015】
図8は、従来の、各増幅回路に供給する電源電圧を切り替える回路を有するデュアルバンド増幅器の構成例を示す概略回路図である。
【0016】
図8に示された従来のデュアルバンド増幅器は、入力整合回路811,812、出力整合回路821,822、電源電圧供給切替え回路83、トランジスタTr81,Tr82、インダクタL81,L82及び抵抗RB81,RB82を有する。
【0017】
入力整合回路811には一方の入力信号IN1が入力している。入力整合回路811の出力はトランジスタTr81のベースに接続されている。また、トランジスタTr81のベースには抵抗RB81の一方の端子が接続されている。抵抗RB81の他方の端子はトランジスタTr81のコレクタに接続されている。また、トランジスタTr81のコレクタは、インダクタL81の一方の端子と、出力整合回路821の入力とに接続されている。出力整合回路821は一方の出力OUT1を出力している。インダクタL81の他方の端子には電源電圧供給切替え回路83の一方の出力が供給されている。
【0018】
入力整合回路812には他方の入力信号IN2が入力している。入力整合回路812の出力はトランジスタTr82のベースに接続されている。また、トランジスタTr82のベースには抵抗RB82の一方の端子が接続されている。抵抗RB82の他方の端子はトランジスタTr82のコレクタに接続されている。また、トランジスタTr82のコレクタは、インダクタL82の一方の端子と、出力整合回路822の入力とに接続されている。出力整合回路822は他方の出力OUT2を出力している。インダクタL82の他方の端子には電源電圧供給切替え回路83の他方の出力が供給されている。
【0019】
電源電圧供給切替え回路83には電源Vccが供給されている。トランジスタTr71,Tr72のエミッタは接地されている。電源電圧供給切替え回路83には切替え制御信号SWが入力している。
【0020】
トランジスタTr81,Tr82は周波数の異なる2つの入力信号IN1,IN2をそれぞれ増幅するトランジスタである。
【0021】
電源電圧供給切替え回路83は、切替え制御信号SWの電圧に応じて、トランジスタTr1またはトランジスタTr2のいずれかに電源電圧を供給する。
【0022】
図9は、従来の、切り替え回路を有しないデュアルバンド増幅器の構成例を示す概略回路図である。
【0023】
図9に示された従来のデュアルバンド増幅器は、入力整合回路911,912、出力整合回路921,922、トランジスタTr91,Tr92、インダクタL91,L92及び抵抗RB91,RB92,REEを有する。
【0024】
入力整合回路911には一方の入力信号IN1が入力している。入力整合回路911の出力はトランジスタTr91のベースに接続されている。また、トランジスタTr91のベースには抵抗RB91の一方の端子が接続されている。抵抗RB91の他方の端子はトランジスタTr91のコレクタに接続されている。また、トランジスタTr91のコレクタは、インダクタL91の一方の端子と、出力整合回路921の入力とに接続されている。出力整合回路921は一方の出力OUT1を出力している。
【0025】
入力整合回路912には他方の入力信号IN2が入力している。入力整合回路912の出力はトランジスタTr92のベースに接続されている。また、トランジスタTr92のベースには抵抗RB92の一方の端子が接続されている。抵抗RB92の他方の端子には切替え制御信号SWが入力している。トランジスタTr92のコレクタは、インダクタL92の一方の端子と、出力整合回路922の入力とに接続されている。出力整合回路922は他方の出力OUT2を出力している。
【0026】
インダクタL91,L92の他方の端子には電源Vccが供給されている。トランジスタTr91,Tr92のエミッタには抵抗REEの一方の端子が接続されている。抵抗REEの他方の端子は接地されている。
【0027】
トランジスタTr91,Tr92は、周波数の異なる2つの入力信号IN1,IN2をそれぞれ増幅するトランジスタである。
【0028】
トランジスタTr2のベースには切替え制御信号SWにより制御電圧Vswが印加される。トランジスタTr1のベースバイアスは、そのコレクタからベース抵抗である抵抗RB91を介して供給される。
【0029】
図9のデュアルバンド増幅器は、エミッタ抵抗である抵抗REEの電圧降下を利用して増幅回路を切り替えるため、図7及び図8のような特別な切替え回路を要しない。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】
図7に示したデュアルバンド増幅器はバイアス供給切替え回路73を必要とし、回路規模が大きいため、小型軽量化が要求される携帯端末等において、それらが設計上の負担となっていた。
【0031】
図8に示したデュアルバンド増幅器は電源電圧供給切替え回路83が必要であり、図7の場合と同様に、携帯端末等の小型軽量化が阻害されていた。
【0032】
図9に示したデュアルバンド増幅器は、特別な切替え回路を要しない。
【0033】
しかし、図9のデュアルバンド増幅器では、エミッタ抵抗である抵抗REEを設けたことにより利得が劣化し、雑音が増大する。そのため、実際には、抵抗REEと並列に10pF以上という大きな容量のキャパシタCCを設ける必要がある。10pF以上の容量のキャパシタCCは回路面積が大きいため、図9のデュアルバンド増幅器の回路規模(面積)は大きく、そのため携帯端末等の小型軽量化が阻害されていた。
【0034】
本発明の目的は、小さな回路規模で、非動作状態の増幅回路の電流を遮断可能なデュアルバンド増幅器を提供することである。
【0035】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のデュアルバンド増幅器は、
第1の入力部と第1の出力部を備え、第1の入力信号を増幅する第1のトランジスタと、
第2の入力部と第2の出力部とを備え、周波数が前記第1の入力信号と異なる第2の入力信号を増幅する第2のトランジスタと、
前記第2のトランジスタの前記第2の出力部と電源との間に接続された第1の抵抗と、
前記第2のトランジスタの前記第2の出力部と前記第1の抵抗との接続点に一方の端子が接続され、他方の端子が前記第1のトランジスタの前記第1の入力部に接続された第1の入力バイアス回路と、
前記第2のトランジスタの前記第2の入力部に接続された第2の入力バイアス回路とを有している。
また、本発明の他のデュアルバンド増幅器は、
第1の入力信号がベースから入力されコレクタから増幅信号を取り出す第1のトランジスタと、
電源との間に第1の抵抗が接続され、周波数が前記第1の入力信号と異なる第2の入力信号がベースから入力されコレクタから増幅信号を取り出す第2のトランジスタと、
前記第2のトランジスタの前記第1の抵抗との接続点から前記第1のトランジスタにベースバイアス電圧を供給する第1のベースバイアス供給回路と、
前記第2のトランジスタにベースバイアス電圧を供給する第2のベースバイアス供給回路とを有している。
【0036】
本発明によれば、回路規模の小さいベースバイアス供給回路を設けるだけで、十分な利得が得られ雑音の少ない増幅が可能である。
【0037】
本発明の実施態様によれば、前記第1のベースバイアス供給回路が、前記接続点と前記第1のトランジスタのベースの間に接続された第2の抵抗である。
【0038】
本発明の他の態様によれば、前記第1のベースバイアス供給回路がカレントミラー回路である。
【0039】
本発明の実施態様によれば、前記第2のトランジスタのベースバイアス電圧が制御信号により外部から供給されており、該制御信号の電圧に従って前記第1のトランジスタまたは前記第2のトランジスタのいずれか一方の電流を遮断する。
【0040】
本発明の実施態様によれば、前記第1及び第2のトランジスタの入力及び出力に、それぞれ整合回路を有する。
【0041】
本発明の実施態様によれば、前記第1及び第2のトランジスタと前記第1のベースバイアス供給回路が集積化されている。
【0042】
したがって、パッド面積が従来のデュアルバンド増幅器より縮小される。また、第1の抵抗が外付けなので、デュアルバンド増幅器の特性を容易に最適化することができる。
【0045】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0046】
図1は本発明の一実施形態のデュアルバンド増幅器の構成を示す概略回路図である。本実施形態のデュアルバンド増幅器は周波数の異なる2つの入力信号IN1,IN2を入力とし、切替え制御信号SWにより選択されたいずれか一方を増幅し、選択された入力信号に対応する出力信号OUT1,OUT2として出力するものである。
【0047】
本実施形態のデュアルバンド増幅器は、入力整合回路111,112、出力整合回路121,122、トランジスタTr11,Tr12、インダクタL11,L12及び抵抗RB11,RB12,RLC1を有する。
【0048】
入力整合回路111には一方の入力信号IN1が入力している。入力整合回路111の出力はトランジスタTr11のベースに接続されている。また、トランジスタTr11のベースには抵抗RB11の一方の端子が接続されている。トランジスタTr11のコレクタは、インダクタL11の一方の端子と、出力整合回路121の入力とに接続されている。出力整合回路121は一方の出力OUT1を出力している。インダクタL11の他方の端子には電源Vccが供給されている。
【0049】
入力整合回路112には他方の入力信号IN2が入力している。入力整合回路112の出力はトランジスタTr12のベースに接続されている。また、トランジスタTr12のベースには抵抗RB12の一方の端子が接続されている。抵抗RB12の他方の端子には切替え制御信号SWが入力している。トランジスタTr12のコレクタは、インダクタL12の一方の端子と、出力整合回路922の入力と、抵抗RB11の他方の端子に接続されている。出力整合回路922は他方の出力OUT2を出力している。インダクタL12の他方の端子は、抵抗RLC1の一方の端子に接続されている。抵抗RLC1の他方の端子には電源Vccが供給されている。
【0050】
トランジスタTr11,Tr12のエミッタは接地されている。
【0051】
トランジスタTr11,Tr12は周波数の異なる2つの入力信号IN1,IN2をそれぞれ増幅するトランジスタである。トランジスタTr12のコレクタと電源Vccとの間には抵抗RLC1と負荷素子としてのインダクタL12が接続されており、そのコレクタが抵抗RB11を介してトランジスタTr11のベースにバイアス電圧を供給している。そのため、切替え制御信号SWに応じて、トランジスタTr11或はトランジスタTr12のいずれかの電流が遮断される。
【0052】
図2は、切替え制御信号SWの電圧Vswと、2つのトランジスタTr11,Tr12を流れるコレクタ電流の関係を示すグラフである。
【0053】
図1に示されたデュアルバンド増幅器の動作について説明する。
【0054】
切替え制御信号SWの電圧Vswが小さく、トランジスタTr12のベース電圧がトランジスタTr12のオン電圧に達しない場合、トランジスタTr12にコレクタ電流が流れない。その場合、トランジスタTr12のコレクタ電圧VC2はほぼ電源Vccの電圧と等しくなるので、トランジスタTr11のベースにはオン電圧を超える十分な電圧が印加され、トランジスタTr11にコレクタ電流が流れる。図2を参照すると、▲1▼の領域では電圧Vswが小さいので、トランジスタTr11にコクレタ電流が流れ、トランジスタTr12にコレクタ電流が流れていない。
【0055】
切替え制御信号SWの電圧Vswが大きく、トランジスタTr12のベース電圧がトランジスタTr12のオン電圧に達している場合、トランジスタTr12にコレクタ電流が流れる。その場合、抵抗RLC1における電圧降下によりトランジスタTr12のコレクタ電圧VC2が低下するので、トランジスタTr11のベース電圧はオン電圧に達しず、トランジスタTr11にはコレクタ電流が流れない。図2を参照すると、▲3▼の領域では電圧Vswが大きいので、トランジスタTr11にコレクタ電流が流れず、トランジスタTr12にコレクタ電流が流れている。
【0056】
なお、図2の▲2▼の領域は▲1▼の領域と▲3▼の領域の間の遷移状態であり、切替えの途中では一時的に2つのトランジスタTr11,Tr12の両方にコレクタ電流が流れている。
【0057】
なお、抵抗RLC1の値は、切替え制御信号が“ハイ”のとき、即ち、トランジスタTr12をオンにしようとするときの電圧Vsw(Vswo)が図2の▲3▼の領域内となるように定められている。このとき、トランジスタTr11,Tr12のベース電圧は以下の式を満足する必要ある。
【0058】
【数1】
Figure 0003661778
【0059】
Figure 0003661778
式(1)及び(2)において、VON1,VON2は各トランジスタTr1,Tr2のオン電圧である。IB1,IB2は各トランジスタTr11,Tr12のベース電流である。IC2はトランジスタTr12のコレクタ電流である。
【0060】
抵抗RLC1が大きいほど、図2の▲2▼の領域は狭くなるが、抵抗RLC1による電圧降下が大きくなる。抵抗RLC1による電圧降下が大きすぎると、トランジスタTr12のコレクタ容量が影響を受け、トランジスタTr12の利得が低下する。VC2limは利得の低下を考慮したトランジスタTr12のコレクタ電圧VC2の下限値であり、デバイス構造により異なった値となる。そのため、抵抗RLC1の値には最適値が存在する。
【0061】
なお、抵抗RLC1を可変抵抗器としてもよく、その場合、抵抗RLC1の抵抗値を変更することにより容易に最適化を行うことができる。
【0062】
以上に説明したように、本実施形態のデュアルバンド増幅器はコレクタ抵抗RLC1の電圧降下を利用して切り替えを行なう。
【0063】
本実施形態によれば、コレクタ抵抗RLC1を追加しただけの回路により切替え動作が可能なので、デュアルバンド増幅器の回路の小型化が可能である。
【0064】
図3は、本実施形態のデュアルバンド増幅器を集積化した場合の構成を示す図である。図3に示すように、本実施形態のデュアルバンド増幅器の、トランジスタTr11,Tr12及び抵抗RB11の部分を集積化して集積回路5とする場合、パッド6は5個となる。
【0065】
これに対して、図7及び図8に示した従来のデュアルバンド増幅器を同様に集積化した場合、ベースバイアス供給切替え回路や電源電圧供給切替え回路があるため、6個のパッドが必要である。
【0066】
本実施形態によれば、パッド面積が従来のデュアルバンド増幅器より縮小されるので、更に小型化が可能である。
【0067】
本実施形態のデュアルバンド増幅器の具体的な実施例について説明する。
【0068】
ここでは本発明の実施例として、GaAs系ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(以下、HBTと称す)により、800MHzと1.5GHzの2つの周波数の信号を増幅するデュアルバンド低雑音増幅器(以下、LNAと称す)について説明する。
【0069】
図4は、本実施例のLNAの構成を示す概略回路図である。
【0070】
図4のLNAは、2つの入力信号800MHzIN、1.5GHzINを入力とし、切替え絵制御信号SWにより選択されたいずれか一方を増幅し、選択された入力信号に対応する出力信号800MHzOUTまたは1.5GHzOUTとして出力するものである。
【0071】
図4のLNAは、インダクタL411,L412,L421,L422,LL41,LL42,LE4、キャパシタC411,C412,C421,C422,CO41,CO42、抵抗RB41a,RB41b,RB42,RB43,RLC4、トランジスタTr41,Tr42,Tr43を有する。
【0072】
インダクタL411とキャパシタC411とにより一方の入力整合回路が構成されており、同様に、インダクタL421とキャパシタC421とにより他方の入力整合回路が構成されている。また、インダクタL412とキャパシタC412とにより一方の出力整合回路が構成されており、同様に、インダクタL422とキャパシタC422とにより他方の出力整合回路が構成されている。これら整合回路においてインダクタL411,L412,L421,L422が直列インダクタンスであり、キャパシタC411,C412,C421,C422が並列容量である。
【0073】
トランジスタTr41,Tr42は2つの入力信号をそれぞれ増幅するHBTである。トランジスタTr42のベースには、バイアス供給用の抵抗RB42を介して、切替え制御信号SWが入力している。トランジスタTr41のベースバイアスは、トランジスタTr42のコレクタからミラー型バイアス回路を介して供給する。
【0074】
ミラー型バイアス回路は、トランジスタTr43、バイアス供給用の抵抗RB41b,RB41c及びRF遮断用の抵抗RB43から構成されており、電源電圧及び温度変動特性が良好である。
【0075】
トランジスタTr42のコレクタは、切替え動作用コレクタ抵抗である抵抗RLC4を介して、電源に接続されている。インダクタLEはインダクタLNAの入力リターンロスを改善する。インダクタLL41,LL42は負荷インダクタンス素子である。キャパシタCO1,CO2はDC遮断用の容量素子である。
【0076】
本実施例では、トランジスタTr41,Tr42及びミラー型バイアス回路を集積化して集積回路45とし、それ以外の部分を外付け回路とした。また、電源電圧は2.8Vとし、切替え制御信号SWの制御電圧Vswは0V及び2.8Vとした。そして、本実施例のLNAは、制御電圧Vswが0Vのときに800MHz用のトランジスタTr41のみが動作し、制御電圧Vswが2.8Vのときに1.5GHz用のトランジスタTr42のみが動作するような回路構成とした。
【0077】
図4のLNAの動作について説明する。
【0078】
切替え制御信号SWの電圧Vswが小さく、トランジスタTr42のベース電圧がそのオン電圧に達しない場合、トランジスタTr42にコレクタ電流が流れない。その場合、トランジスタTr42のコレクタ(図4中のVC2)の電位は電源電圧とほぼ等しくなるため、トラジスタTr41には十分な大きさのベース電圧がかかりコレクタ電流が流れる。
【0079】
切替え制御信号SWの電圧Vswが大きく、トランジスタTr42のベース電圧がそのオン電圧に達している場合、トランジスタTr42にコレクタ電流が流れる。その場合、トランジスタTr42のコレクタ(VC2)の電位は、抵抗RLCによる電圧降下により、電源電圧より低下してているため、トランジスタTr41のベース電圧はオン電圧に達しない。そのため、トランジスタTr41が遮断されてコレクタ電流が流れない。
【0080】
なお、抵抗RLC4の抵抗値は、切替え制御信号として希望する電圧値Vswo=2.8Vがこの範囲に入るように定められる。本実施例のGaAs系HBTのオン電圧は1.1Vである。抵抗RLC4の抵抗値が大きいほど切り替りは早くなるが、抵抗RLC4による電圧降下が大きくなる。抵抗RLC4の電圧降下が大きすぎると、トランジスタTr42のコレクタ容量が影響を受け、トランジスタTr42の利得が低下する。
【0081】
切替えの早さと利得とから抵抗RLC4の抵抗値を最適化した。図5はコレクタ抵抗RLC4を最適化した本実施例のLNAの電流切替え特性を示すグラフであり、図6はそのときの利得特性である。図5を参照すると、十分に早い切替えが可能であることが分かる。また、図6を参照すると、切り替え制御信号の電圧Vsw=2.8Vで利得の劣化は見られない。また、抵抗RLC4の抵抗値を最適化した本実施例のLNAの雑音指数は1dB程度であり、雑音特性についても問題ない。
【0082】
以上説明した本実施例のLNAにおいては、切替え用に別の回路を備える必要がなく、利得改善用の大きな容量も必要としないことから、デュアルバンド増幅器の回路規模を小型化することができることに加え、以下のような特徴がある。
【0083】
本実施例では、図4に示すように集積回路45のパッド数が5であり、図7或は図8に示した従来例に比べてパッド数が削減されている。
【0084】
また、切替え動作の特性を支配するコレクタ抵抗RLC4が外付けであるため、外付け回路により切替え電圧に対する特性を容易に最適化することができる。図9の従来例のようにエミッタ抵抗REEにより切り替えを行う回路構成では、エミッタ抵抗REEが外付け回路にできないため、外付け回路により容易に最適化することができない。
【0085】
ここでは、受信系の低雑音増幅器に本発明を適用した場合を実施例として示したが、本発明は大電流を必要とする送信系の高出力増幅器にも適用可能である。
【0086】
また、ここでは、ヘテロ接合バイポーラトランジスタによるデュアルバンド増幅器に本発明を適用した場合を実施例として示したが、本発明はSiバイポーラトランジスタやFETにも適用可能である。
【0087】
【発明の効果】
本発明によれば、回路規模の小さいベースバイアス供給回路を設けるだけで、十分な利得が得られ雑音の少ない増幅が可能なので、デュアルモードの携帯端末等の小型軽量化が可能である。
【0088】
また、集積化において、パッド面積が従来のデュアルバンド増幅器より縮小されるので、更に小型化が可能である。
【0089】
また、外付けの第1の抵抗によりデュアルバンド増幅器の特性を容易に最適化することができる。
【0090】
また、可変抵抗器により、デュアルバンド増幅器の特性を容易に最適化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のデュアルバンド増幅器の構成を示す概略回路図である。
【図2】切替え制御信号SWの電圧Vswと、2つのトランジスタTr11,Tr12を流れるコレクタ電流の関係を示すグラフである。
【図3】本実施形態のデュアルバンド増幅器を集積化した場合の構成を示す図である。
【図4】本発明の具体的な実施例のLNAの構成を示す概略回路図である。
【図5】コレクタ抵抗を最適化した本実施例のLNAの電流切替え特性を示すグラフであり。
【図6】コレクタ抵抗を最適化した本実施例のLNAの利得特性である。
【図7】従来の、各増幅回路に供給するベースバイアス電圧を切り替える回路を有するディアルバンド増幅器の構成例を示す概略回路図である。
【図8】従来の、各増幅回路に供給する電源電圧を切り替える回路を有するデュアルバンド増幅器の構成例を示す概略回路図である。
【図9】従来の、切り替え回路を有しないデュアルバンド増幅器の構成例を示す概略回路図である。
【符号の説明】
111,112 入力整合回路
121,122 出力整合回路
Tr11,Tr12 トランジスタ
L11,L12 インダクタ
RB11,RB12,RLC1 抵抗
5 集積回路
6 パッド
L411,L412,L421,L422,LL41,LL42,LE4 インダクタ
C411,C412,C421,C422,CO41,CO42 キャパシタ
RB41a,RB41b,RB42,RB43,RLC4 抵抗
Tr41,Tr42,Tr43 トランジスタ

Claims (7)

  1. 第1の入力部と第1の出力部を備え、第1の入力信号を増幅する第1のトランジスタと、
    第2の入力部と第2の出力部とを備え、周波数が前記第1の入力信号と異なる第2の入力信号を増幅する第2のトランジスタと、
    前記第2のトランジスタの前記第2の出力部と電源との間に接続された第1の抵抗と、
    前記第2のトランジスタの前記第2の出力部と前記第1の抵抗との接続点に一方の端子が接続され、他方の端子が前記第1のトランジスタの前記第1の入力部に接続された第1の入力バイアス回路と、
    前記第2のトランジスタの前記第2の入力部に接続された第2の入力バイアス回路とを有するデュアルバンド増幅器。
  2. 第1の入力信号がベースから入力されコレクタから増幅信号を取り出す第1のトランジスタと、
    電源との間に第1の抵抗が接続され、周波数が前記第1の入力信号と異なる第2の入力信号がベースから入力されコレクタから増幅信号を取り出す第2のトランジスタと、
    前記第2のトランジスタの前記第1の抵抗との接続点から前記第1のトランジスタにベースバイアス電圧を供給する第1のベースバイアス供給回路と、
    前記第2のトランジスタにベースバイアス電圧を供給する第2のベースバイアス供給回路とを有するデュアルバンド増幅器。
  3. 前記第1のベースバイアス供給回路が、前記接続点と前記第1のトランジスタのベースの間に接続された第2の抵抗である、請求項記載のデュアルバンド増幅器。
  4. 前記第1のベースバイアス供給回路がカレントミラー回路である、請求項記載のデュアルバンド増幅器。
  5. 前記第2のトランジスタのベースバイアス電圧が制御信号により外部から供給されており、該制御信号の電圧に従って前記第1のトランジスタまたは前記第2のトランジスタのいずれか一方の電流を遮断する、請求項2から4のいずれか1項に記載のデュアルバンド増幅器。
  6. 前記第1及び第2のトランジスタの入力及び出力に、それぞれ整合回路を有する、請求項記載のデュアルバンド増幅器。
  7. 前記第1及び第2のトランジスタと前記第1のベースバイアス供給回路が集積化されている、請求項2から6のいずれか1項に記載のデュアルバンド増幅器。
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