JP3661405B2 - 絶縁液体の流動帯電防止装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、送油式変圧器の絶縁油中で流動帯電が発生しないようにするための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
絶縁液体が固体絶縁物の壁面に沿って流動する際に見られる流動帯電現象は、絶縁油などの抵抗率の高い石油系絶縁液体で特に顕著になる。流動帯電現象は、固体と液体との界面で起きる電荷の分離や再結合などが関与し、帯電電荷が緩和する時定数はその液体の抵抗率と誘電率との積に比例する。過去、石油のパイプライン輸送時や貯蔵タンクへの注油作業中に流動帯電が発生し、それに伴って生ずる静電気放電によって石油蒸気が引火、爆発する事故が起きたことがある。
【0003】
一方、送油式の油入変圧器には、絶縁・冷却媒体として高抵抗率の絶縁油が循環使用されている。したがって、油入変圧器の内部にも流動帯電が起きる可能性がある。
図16は、従来の送油式油入変圧器の構成を示す断面図である。油入の変圧器本体1に冷却配管3と送油ポンプ4とを介して放熱器5が取り付けられている。送油ポンプ4を駆動させると、絶縁液体である絶縁油が矢印6のように循環し、変圧器本体1で温められた絶縁油が放熱器5によって放熱される。絶縁油が変圧器本体1を通過する際に図示されていない油浸紙などの固体絶縁物と接する。それによって、固体絶縁物には負イオンが付着し、絶縁油中には正イオン7が存在する状態になる。すなわち、固体絶縁物が負極性、絶縁油が正極性に帯電する。帯電電荷量が過剰に増えると、その静電気によって油中で放電が発生し巻線などの高電圧部が絶縁破壊する可能性がある。油入変圧器の冷却性能を向上させる目的で絶縁油循環系の流速を上げると、絶縁油中の帯電電荷量がさらに増える。
【0004】
送油式油入変圧器の流動帯電を防ぐ手段としては、(1)絶縁油循環系の流速を下げる方法と、(2)絶縁油に帯電防止剤を添加する方法とがある。(2)の手段は、変圧器内部では絶縁油が高電界に晒されるので、帯電防止剤を添加するのは絶縁性の観点からできれば避けたい。そのために、従来は、(1)の手段が通常採用され、絶縁油の流速を最大でも30cm/s程度にし、それ以上に流速を高めることはしなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の(1)絶縁油循環系の流速を下げるという手段では、送油式油入変圧器の冷却性能をそれ以上に向上させることができず、さらなる変圧器の小形化が困難であるという問題があった。
絶縁油の流動帯電の発生を防止すると同時に絶縁油循環系の流速を上げることができれば、送油式油入変圧器の縮小化が可能になる。
【0006】
この発明の目的は、絶縁液体の流動帯電を防止する装置を提供し、絶縁油循環系の流速を上げることができるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明によれば、絶縁液体中の帯電電荷を除去する装置であって、接地電位にある金属容器が前記絶縁液体で満たされるとともに前記金属容器の内部に正電位電極が配されるとよい。それによって、絶縁液体中の正イオンが、正電位電極と金属容器とで形成される電界によって金属容器の内壁側に引き寄せられ、その正イオンが金属容器を介して接地側へ流れ去る。したがって、金属容器内の絶縁液体中の帯電電荷が除去される。正電位電極の電位が高い程、帯電電荷の除去効率が向上する。
【0008】
かかる構成において、変圧器本体内の絶縁液体が前記金属容器の内部を循環して流れるように構成されるとともに、変圧器本体内部の絶縁液体中に集電電極が設けられ、この集電電極と前記正電位電極とが導電接続されてもよい。それによって、正電位電極が変圧器本体内部で発生する帯電電荷によって正電位になるので、集電電極が正電位電極の電源になる。
【0009】
かかる構成において、変圧器本体内の絶縁液体の帯電量に応じて信号を出力するプローブと、このプローブの出力信号に応じた電位の直流電圧を出力する自動調整装置とが設けられ、前記自動調整装置の出力電圧が正電位電極に印加されてもよい。それによって、絶縁液体の流動帯電量に応じて正電位電極の電位が自動調整される。
【0010】
また、絶縁液体中の帯電電荷を除去する装置であって、接地電位にある金属容器が前記絶縁液体で満たされ、トルマリン結晶体が前記金属容器の内部に配されるとともに接地された金属体に接合されてもよい。トルマリン結晶体は周囲に負極性の電位を形成する永久双極子を備えている。そのために、絶縁液体中の正イオンが、トルマリン結晶体に引き寄せられ、その正イオンがトルマリン結晶体を介して接地金属へ流れる。それによって、金属容器内の絶縁液体中の帯電電荷が除去される。
【0011】
また、絶縁液体中の帯電電荷を除去する装置であって、接地電位にある金属容器が流動している状態にある絶縁液体で満たされるとともに前記金属容器の外部に磁石が配され、前記磁石が金属容器の両側をS極とN極とで挟持するように構成されてもよい。磁石によって金属容器内に磁界が形成されるので、ローレンツ力によって、磁界の方向と絶縁液体の流動方向とに直角な方向へ正イオンが押し流され、正イオンが金属容器内壁へ到達して接地側へ流れ去る。それによって、金属容器内の絶縁液体中の帯電電荷が除去される。
【0012】
かかる構成において、前記磁石が直流電圧によって励磁される電磁石より構成されてもよい。それによって、直流電圧の高低によって金属容器中の磁界の強さを任意に制御することができる。
かかる構成において、変圧器本体内の絶縁液体の帯電量に応じて信号を出力するプローブと、このプローブの出力信号に応じた電位の直流電圧を出力する自動調整装置とが設けられ、前記自動調整装置の出力電圧でもって電磁石が励磁されるようにしてもよい。それによって、絶縁液体の流動帯電量に応じて電磁石を励磁させる直流電圧の値が自動調整される。
【0013】
かかる構成において、前記金属容器の内壁にトルマリン結晶体が固着されてなるようにしてもよい。それによって、金属容器の内壁にトルマリン結晶体自体が形成する電界が形成され、正イオンが金属容器の内壁側へより強く引き寄せられるようになる。
かかる構成において、前記金属容器を油入変圧器のコンサベータとし、油入変圧器本体内部の絶縁液体をコンサベータを介して循環させてもよい。それによって、油入変圧器本体内に発生する帯電電荷を除去する場合、コンサベータを金属容器の代わりにすることができる。
【0014】
かかる構成において、前記金属容器が送油式変圧器の冷却配管の途中に介装されるとともに前記金属容器の内部に冷却用の絶縁液体を流通させてもよい。それによって、油入変圧器本体内に発生する帯電電荷を除去する場合、前記金属容器への絶縁液体の送油を冷却用の送油ポンプと兼用することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を実施例に基づいて説明する。図1は、この発明の実施例にかかる絶縁液体の流動帯電防止装置の構成を示す断面図である。金属容器9が接地13に結線され、絶縁液体が入口15から金属容器9の内部を介して出口16へ矢印6のように流れている。金属容器9の内部中央には、円柱状の正電位電極11が設けられている。この正電位電極11は、金属容器9の外部に設けられた直流電源12にブッシング14を介して接続され、正極性に充電されている。金属容器9は正電位電極11の外周を囲む円筒形状であり、正電位電極11によって形成される電気力線は矢印8の方向に向く。
【0016】
図1において、入口15から正イオン7を含んだ絶縁液体が入ると、正イオン7は、矢印8の方向に引かれて金属容器9の内壁に到達し、接地13側へ流れて行く。それによって、金属容器9の内の絶縁液体が中和されて、出口16から出て行く。正イオン7は正電位電極11の印加電圧が高い程、金属容器9の内壁側に強く引かれ、帯電の除去効果が大きくなる。絶縁液体中の帯電量に応じて正電位電極11の印加電圧が決められる。正電位電極11へは、印加電圧の時間積分値が正ならばよい。したがって、正電位電極11への印加電圧は、パルス波形でも良いし、また、直流に交流が重畳した波形でも良い。
【0017】
なお、図1の金属容器9の内径は、入口15の配管の内径より大きくなっている。一般に、狭い配管から太い配管へ帯電した絶縁液体が出ると、それだけで帯電量が緩和されると言うことが従来からよく知られている。これは、緩和タンクの効果と言われている。図1の構成も一応緩和タンクの構造を備えている。したがって、正電位電極11へ電圧を印加しなくても、ある程度の正イオン7は除去される。しかし、正電位電極11を充電することによって、さらに大量の正イオン7を中和することができる。
【0018】
図2は、この発明の異なる実施例にかかる絶縁液体の流動帯電防止装置の構成を示し、(A)は断面図、(B)は図2の(A)の網板18の平面図、(C)は図2の(B)のA−A断面図である。図2の(A)において、円筒状の金属容器17が接地13に結線され、絶縁液体が入口15から金属容器17の内部を介して出口16へ矢印6のように流れている。金属容器9の内部には、穴の開いた網板18は複数段設けられ、絶縁液体がこの網板18を抜けて上昇する。図2の(B)において、網板18には絶縁液体の通過する多数の穴が開いている。図2の(C)において、網板18は金属容器17と同電位の網目状の接地金属20がトルマリン結晶体によって覆われている。図2の(C)において、トルマリン結晶体19は、SiO4 4-基の層とBO3 3-基の層とが1つの軸に交互に配列したものである。また、トルマリン結晶体19は、これらの基以外にNaやOH、Fe+2、Alなども含んでいる(例えば「トルマリン・グループ(電気石)結晶の物性とその水に及ぼす影響」,中村他,固体物理,Vol.27,No.4,pp303-313, 1992 )。トルマリン結晶体は、周囲に負極性の電位を形成する永久双極子を形成しており、網板18の穴を矢印6のように抜ける絶縁液体に接触することによって正イオンを引き込み、絶縁液体を中和させる性質を持つ。トルマリン結晶体19に引かれた正イオンは接地金属20を介して金属容器17へと行き、接地13側へ流れ去る。図2の構成は、トルマリン結晶体19だけで金属容器17内に電界を形成するので、図1の構成で必要であった正電位電極11は必ずしもなくてもよい。なお、図2において、トルマリン結晶体19を金属容器17の内壁にも付着させてもよい。それによって、トルマリン結晶体19と絶縁液体との接触面積が増え、絶縁液体中の帯電電荷の除去効率がより向上するようになる。
【0019】
図3は、この発明のさらに異なる実施例にかかる絶縁液体の流動帯電防止装置の構成を示す断面図である。金属容器90の内壁に接してトルマリン結晶体19が設けられている。その他は、図1の構成と同じである。金属容器90内では、正電位電極11と金属容器90とで形成する電界と、トルマリン結晶体19自体が形成する電界との両者が重畳した電界が形成されている。したがって、絶縁液体中の正イオン7が金属容器90の内壁側に図1の場合より強く引き寄せられ、金属容器90内の絶縁液体中の帯電電荷の除去効率がさらに向上する。
【0020】
図4は、この発明のさらに異なる実施例にかかる絶縁液体の流動帯電防止装置が送油式変圧器に組み込まれた構成を示す要部断面図である。油入変圧器本体1の上部にコンサベータ21が設けられている。コンサベータ21内は、隔膜22を介して上部はガス部、下部は絶縁油である。ガス部は配管25を介して呼吸器26まで導かれ、乾燥剤を介して大気と接している。一方、絶縁油は隔膜22によって、大気から遮断されている。このコンサベータ21は一般的な隔膜式のものであるが、このコンサベータ21を流動帯電防止装置の金属容器に流用することができる。すなわち、コンサベータ21の内部に正電位電極11を配し、この正電位電極11は、外部に設けられた直流電源12にブッシング14を介して接続され、正極性に充電されている。コンサベータ21の内部の絶縁油は、油配管24と送油ポンプ23を介して油入変圧器本体1の内部と循環している。送油ポンプ23を駆動させるとともに正電位電極11を正極性に充電することによって、油入変圧器本体1の内部で発生した正イオンを除去することができる。それによって、絶縁液体の流動帯電防止装置として金属容器を別に用意する必要がなくなる。したがって、流動帯電防止装置を設置するスペースを別に確保する必要がなくなり、油入変圧器が全体としてコンパクトになる。なお、図4において、図2で説明されたトルマリン結晶体をコンサベータ21の内壁に付着させてもよい。それによって、トルマリン結晶体の電界形成によって、絶縁液体中の帯電電荷の除去効率がより向上するようになる。或いはまた、図4において、直流電源12やコンサベータ21内の正電位電極11を省略して、コンサベータ21の内壁にトルマリン結晶体を付着させるだけでも絶縁液体の帯電を防止することができる。
【0021】
図5は、図1の流動帯電防止装置が送油式油入変圧器に組み込まれた構成を示す要部断面図である。金属容器9が油入変圧器本体1の冷却配管3の途中に介装されるとともに、この金属容器9の内部に冷却用の絶縁油を流通させている。金属容器9の内部の正電位電極11は、外部に設けられた直流電源12に接続され正極性に充電されている。油入変圧器本体1の内部の絶縁油は、冷却配管3と送油ポンプ4を介して放熱器26の内部と循環している。図5において、送油ポンプ4を駆動するとともに正電位電極11を正極性に充電することによって、油入変圧器本体1の内部で発生した正イオンを除去することができる。油入変圧器本体1内に発生する帯電電荷を除去する場合、絶縁液体を送油ポンプ4で流動帯電防止装置に送ることができるので、絶縁液体の金属容器9への送油を送油ポンプ4で兼用することができ、帯電防止のための絶縁液体の送油系統が簡略になる。
【0022】
なお、図5において、図2で説明されたトルマリン結晶体を金属容器9の内壁に付着させてもよい。それによって、トルマリン結晶体の電界形成によって、絶縁液体中の帯電電荷の除去効率がより向上するようになる。或いはまた、図5において、直流電源12や金属容器9の正電位電極11を省略して、金属容器9の内壁にトルマリン結晶体を付着させるだけでも絶縁液体の帯電を防止することができる。
【0023】
図6は、この発明のさらに異なる実施例にかかる絶縁液体の流動帯電防止装置が送油式変圧器に組み込まれた構成を示す要部断面図である。油入変圧器本体1の内部の絶縁液体中に集電電極27を設け、この集電電極27と正電位電極11とが導電接続されている。その他は、図5と同じであるが、直流電源12は不要である。図6において、油入変圧器本体1の内部では、流動帯電により絶縁油中に正イオン7が過剰になるため、集電電極27には正イオンとの静電誘導で電子が引き寄せられる。これに伴い電気的に接続された正電位電極11は電子が不足して正極性になるため、正電位電極11に外部電源により正極性の電圧を印加したのと同じことになる。したがって、正電位電極11に正の電圧を印加するための直流電源12を特に用意する必要がなくなり、コストが低減される。なお、図示されていないが、図5の集電電極27を図4における直流電源12の代わりに用いてもよい。それによって、図4の直流電源12も不要になり、コストが低減される。
【0024】
図7は、この発明のさらに異なる実施例にかかる絶縁液体の流動帯電防止装置が送油式変圧器に組み込まれた構成を示す要部断面図である。冷却配管3の途中にプローブ容器29が介装され、このプローブ容器29の内部に絶縁油の帯電量を測るプローブ28が設けられている。自動調整装置31は、プローブ28の出力信号30に応じた電位の直流電圧を出力する。この自動調整装置31の出力電圧が正電位電極11に印加されてなるようになっている。その他は、図5と同じであるが、それによって、絶縁液体の流動帯電量に応じて正電位電極11の電位が自動調整される。流動帯電の発生量は、絶縁油の温度によっても左右されるが、この自動調整装置31によって、油入変圧器の絶縁油が温度変化しても正電位電極11の電位が自動的に調整され送油式変圧器内の絶縁液体の流動帯電量を常時零にすることができる。
【0025】
図8は、この発明のさらに異なる実施例にかかる絶縁液体の流動帯電防止装置の構成を示す断面図である。金属容器9の外部に左右に一対の永久磁石40が配され、この永久磁石40が金属容器9の両側をS極とN極とで挟持するように配され、磁界が矢印60の向きに形成されている。金属容器9は接地13に結線され、絶縁液体が入口15から金属容器9の内部を介して出口16へ矢印6のように流れている。
【0026】
図9は、図8のX−X断面図である。絶縁液体中の正イオン7がローレンツ力によって、磁界の方向60と絶縁液体の流動方向(紙面にほぼ垂直な方向)との双方に直角な方向41へ押し流され、正イオン7が金属容器9の内壁へ到達し接地側へ流れ去る。それによって、金属容器9内の絶縁液体中の正イオン7が除去される。永久磁石40の材料として、例えば、強力な磁力を発生することができるネオジウム系のものを使用すると、帯電電荷の除去効果が高くなる。
【0027】
図10は、この発明のさらに異なる実施例にかかる絶縁液体の流動帯電防止装置の構成を示す断面図である。図9と異なる個所は、永久磁石40が電磁石42になっている点だけであり、その他は、図9の構成と同じである。すなわち、電磁石42がU字状の鉄心44と、この鉄心44を巻回する巻線43と、この巻線43を励磁する直流電源12とからなり、金属容器9の左右外側にN極とS極とが配されている。図9の場合と同様に、ローレンツ力によって、正イオン7が方向41へ押し流され金属容器9の内壁へ到達して接地側へ流れ去る。永久磁石を電磁石42にすることによって、直流電圧の高低によって金属容器9中の磁界の強さを任意に制御することができる。
【0028】
図11は、この発明のさらに異なる実施例にかかる絶縁液体の流動帯電防止装置の構成を示す断面図である。図8と異なる個所は、金属容器9の内壁に接してトルマリン結晶体19が設けられている点だけである。その他は、図8の構成と同じである。金属容器9内では、正イオン7がローレンツ力を受けるとともに、トルマリン結晶体19自体が形成する電界の影響を受けて、金属容器9の内壁側へ正イオン7が図8の場合より強く引き寄せられ、金属容器9内の絶縁液体中の帯電電荷の除去効率がさらに向上する。
【0029】
図12は、この発明のさらに異なる実施例にかかる絶縁液体の流動帯電防止装置が送油式変圧器に組み込まれた構成を示す要部断面図である。図4と異なる個所は、コンサベータ25の内部に設けられた正電位電極11と、ブッシング14と、直流電源12との代わりに、永久磁石40のS極とN極とがコンサベータ25の外部両側から挟持するように配されている点だけである。その他は、図4の構成と同じである。図9で説明されたように正イオン7が磁界の方向60と正イオンの流れの方向6によってローレンツ力を受け、紙面に垂直な方向へ押し流される。それによって、コンサベータ25の内壁を介して正イオン7が接地13へ流される。なお、図12の永久磁石40は、電磁石であってもよい。
【0030】
図13は、この発明のさらに異なる実施例にかかる絶縁液体の流動帯電防止装置が送油式変圧器に組み込まれた構成を示す要部断面図である。図5と異なる個所は、冷却配管3の途中に図8の流動帯電防止装置が配されている点だけである。その他は、図5の構成と同じである。図8で説明されたと同様に正イオン7がローレンツ力を受け、接地13へと流される。なお、この場合も、図13の永久磁石40は電磁石でもよい。
【0031】
図14は、この発明のさらに異なる実施例にかかる絶縁液体の流動帯電防止装置が送油式変圧器に組み込まれた構成を示す要部断面図である。図5と異なる個所は、冷却配管3の途中に図2と同様な流動帯電防止装置が介装されている点だけである。その他は、図5の構成と同じである。すなわち、金属容器17が接地13に結線され、金属容器17には、トルマリン結晶体によって覆われるとともに接地された網板18が内蔵されている。前述のように、正イオン7がトルマリン結晶体によって引かれ、接地13を介して除去される。
【0032】
図15は、この発明のさらに異なる実施例にかかる絶縁液体の流動帯電防止装置が送油式変圧器に組み込まれた構成を示す要部断面図である。図7と異なる個所は、冷却配管3の途中に図10と同様な流動帯電防止装置が介装されている点だけである。すなわち、冷却配管3の途中にプローブ容器29が介装され、このプローブ容器29の内部に絶縁油の帯電量を測るプローブ28が設けられている。自動調整装置45は、プローブ28の出力信号30に応じた電位の直流電圧を出力し、リード線46を介して鉄心44に巻回された図示されていない巻線を励磁するようになっている。その他は、図7と同じである。それによって、絶縁液体の流動帯電量に応じて金属容器9の内部の磁界が自動的に調整される。流動帯電の発生量は、絶縁油の温度によっても左右されるが、この自動調整装置31によって、油入変圧器の絶縁油が温度変化しても自動的に磁界が調整され送油式変圧器内の絶縁液体の流動帯電量を常時零にすることができる。
【0033】
【発明の効果】
この発明は前述のように、絶縁液体中の帯電電荷を除去する装置であって、接地電位にある金属容器が前記絶縁液体で満たされるとともに前記金属容器の内部に正電位電極が配されることによって、金属容器内の絶縁液体中の帯電電荷が除去される。したがって、この構成を送油式油入変圧器に適用すれば、絶縁油循環系の流速を上げることができ、送油式変圧器の縮小化が可能になる。
【0034】
かかる構成において、変圧器本体内の絶縁液体が前記金属容器の内部を循環して流れるように構成されるとともに、変圧器本体内部の絶縁液体中に集電電極が設けられ、この集電電極と前記正電位電極とが導電接続されることによって、正電位電極に正の電圧を印加するための直流電源を特に用意する必要がなくなりコストが低減される。
【0035】
かかる構成において、変圧器本体内の絶縁液体の帯電量に応じて信号を出力するプローブと、このプローブの出力信号に応じた電位の直流電圧を出力する自動調整装置とが設けられ、前記自動調整装置の出力電圧が正電位電極に印加されることによって、絶縁液体の流動帯電量に応じて正電位電極の電位が自動調整され、絶縁液体の流動帯電量が温度などで変化しても常時零にすることができる。 また、接地電位にある金属容器が前記絶縁液体で満たされ、トルマリン結晶体が前記金属容器の内部に配されるとともに接地された金属体に接合されることによっても、金属容器内の絶縁液体中の帯電電荷が除去される。したがって、この構成を送油式油入変圧器に適用しても、絶縁油循環系の流速を上げることができ、送油式変圧器の縮小化が可能になる。しかも、直流電源を特に用意する必要がなくなるのでコストがさらに低減される。
【0036】
また、接地電位にある金属容器が流動している状態にある絶縁液体で満たされるとともに前記金属容器の外部に磁石が配され、前記磁石が金属容器の両側をS極とN極とで挟持するように構成されることによっても、金属容器内の絶縁液体中の帯電電荷が除去される。したがって、この構成を送油式油入変圧器に適用しても、絶縁油循環系の流速を上げることができ、送油式変圧器の縮小化が可能になる。
【0037】
かかる構成において、前記磁石が直流電圧によって励磁される電磁石より構成されてもよい。それによって、直流電圧の高低によって金属容器中の磁界の強さを任意に制御することができる。
かかる構成において、変圧器本体内の絶縁液体の帯電量に応じて信号を出力するプローブと、このプローブの出力信号に応じた電位の直流電圧を出力する自動調整装置とが設けられ、前記自動調整装置の出力電圧でもって電磁石が励磁されるようにしてもよい。それによって、絶縁液体の流動帯電量に応じて電磁石を励磁させる直流電圧の値が自動調整される。したがって、絶縁液体の流動帯電量が変動しても常時零にすることができる。
【0038】
かかる構成において、前記金属容器の内壁にトルマリン結晶体が固着されてなるようにすることによって、金属容器内の絶縁液体中の帯電電荷の除去効率がさらに向上するようになる。
かかる構成において、前記金属容器を油入変圧器のコンサベータとし、油入変圧器本体内部の絶縁液体をコンサベータを介して循環させてもよい。それによって、油入変圧器本体内に発生する帯電電荷を除去する場合、金属容器を別に用意する必要がなくなり、コストが低減されるとともに、油入変圧器が全体としてもコンパクトになる。
【0039】
かかる構成において、前記金属容器が送油式変圧器の冷却配管の途中に介装されるとともに前記金属容器の内部に冷却用の絶縁液体を流通させることによって、油入変圧器本体内に発生する帯電電荷を除去する場合、前記金属容器への絶縁液体の送油を冷却用の送油ポンプでもって兼ねることができ、コストが低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例にかかる絶縁液体の流動帯電防止装置の構成を示す断面
【図2】この発明の異なる実施例にかかる絶縁液体の流動帯電防止装置の構成を示し、(A)は断面図、(B)は図2の(A)の網板18の平面図、(C)は図2の(B)のA−A断面図
【図3】この発明のさらに異なる実施例にかかる絶縁液体の流動帯電防止装置の構成を示す断面図
【図4】この発明のさらに異なる実施例にかかる絶縁液体の流動帯電防止装置が送油式変圧器に組み込まれた構成を示す要部断面図
【図5】図1の流動帯電防止装置が送油式油入変圧器に組み込まれた構成を示す要部断面図
【図6】この発明のさらに異なる実施例にかかる絶縁液体の流動帯電防止装置が送油式変圧器に組み込まれた構成を示す要部断面図
【図7】この発明のさらに異なる実施例にかかる絶縁液体の流動帯電防止装置が送油式変圧器に組み込まれた構成を示す要部断面図
【図8】この発明のさらに異なる実施例にかかる絶縁液体の流動帯電防止装置の構成を示す断面図
【図9】図8のX−X断面図
【図10】この発明のさらに異なる実施例にかかる絶縁液体の流動帯電防止装置の構成を示す断面図
【図11】この発明のさらに異なる実施例にかかる絶縁液体の流動帯電防止装置の構成を示す断面図
【図12】この発明のさらに異なる実施例にかかる絶縁液体の流動帯電防止装置が送油式変圧器に組み込まれた構成を示す要部断面図
【図13】この発明のさらに異なる実施例にかかる絶縁液体の流動帯電防止装置が送油式変圧器に組み込まれた構成を示す要部断面図
【図14】この発明のさらに異なる実施例にかかる絶縁液体の流動帯電防止装置が送油式変圧器に組み込まれた構成を示す要部断面図
【図15】この発明のさらに異なる実施例にかかる絶縁液体の流動帯電防止装置が送油式変圧器に組み込まれた構成を示す要部断面図
【図16】従来の送油式変圧器の構成を示す断面図
【符号の説明】
1:油入変圧器本体、9,90,17:金属容器、11:正電位電極、19:トルマリン結晶体、20:接地金属、21:コンサベータ、27:集電電極、28:プローブ、31,45:自動調整装置、40:永久磁石、42:電磁石、43:巻線、44:鉄心
Claims (10)
- 絶縁液体中の帯電電荷を除去する装置であって、接地電位にある金属容器が前記絶縁液体で満たされるとともに前記金属容器の内部に正電位電極が配されてなることを特徴とする絶縁液体の流動帯電防止装置。
- 請求項1に記載の絶縁液体の流動帯電防止装置において、変圧器本体内の絶縁液体が前記金属容器の内部を循環して流れるように構成されるとともに、変圧器本体内部の絶縁液体中に集電電極が設けられ、この集電電極と前記正電位電極とが導電接続されたことを特徴とする絶縁液体の流動帯電防止装置。
- 請求項2に記載の絶縁液体の流動帯電防止装置において、変圧器本体内の絶縁液体の帯電量に応じて信号を出力するプローブと、このプローブの出力信号に応じた電位の直流電圧を出力する自動調整装置とが設けられ、前記自動調整装置の出力電圧が正電位電極に印加されてなることを特徴とする絶縁液体の流動帯電防止装置。
- 絶縁液体中の帯電電荷を除去する装置であって、接地電位にある金属容器が前記絶縁液体で満たされ、トルマリン結晶体が前記金属容器の内部に配されるとともに接地された金属体に接合されてなることを特徴とする絶縁液体の流動帯電防止装置。
- 絶縁液体中の帯電電荷を除去する装置であって、接地電位にある金属容器が流動している状態にある絶縁液体で満たされるとともに前記金属容器の外部に磁石が配され、前記磁石が金属容器の両側をS極とN極とで挟持するように構成されてなることを特徴とする絶縁液体の流動帯電防止装置。
- 請求項5に記載の絶縁液体の流動帯電防止装置において、前記磁石が直流電圧によって励磁される電磁石より構成されてなることを特徴とする絶縁液体の流動帯電防止装置。
- 請求項6に記載の絶縁液体の流動帯電防止装置において、変圧器本体内の絶縁液体の帯電量に応じて信号を出力するプローブと、このプローブの出力信号に応じた電位の直流電圧を出力する自動調整装置とが設けられ、前記自動調整装置の出力電圧でもって電磁石が励磁されてなることを特徴とする絶縁液体の流動帯電防止装置。
- 請求項1ないし7のいずれかに記載の絶縁液体の流動帯電防止装置において、前記金属容器の内壁にトルマリン結晶体が固着されてなることを特徴とする絶縁液体の流動帯電防止装置。
- 請求項1ないし8のいずれかに記載の絶縁液体の流動帯電防止装置において、前記金属容器を油入変圧器のコンサベータとし、油入変圧器本体内部の絶縁液体をコンサベータを介して循環させてなることを特徴とする絶縁液体の流動帯電防止装置。
- 請求項1ないし8のいずれかに記載の絶縁液体の流動帯電防止装置において、前記金属容器が送油式変圧器の冷却配管の途中に介装されるとともに前記金属容器の内部に冷却用の絶縁液体を流通させてなることを特徴とする絶縁液体の流動帯電防止装置。
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