JP3660657B2 - 高架橋の構築方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高架橋の構築方法に関し、特に、杭の中空部に柱を挿入するとともに、地表付近で上部工等を構築した後に所定の高さまでリフトアップすることにより、上部工そのものや上部工と柱との接合部を地表付近で構築することができる高架橋の構築方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、鉄筋コンクリート造等の現場打ちの高架橋の施工は、完成時の位置において架台及び鉄筋・型枠等を組み立て、コンクリートを打設し、硬化後、軌道、高欄等を設置するといった方法が適用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の高架橋の構築方法においては、上部工用の鉄筋及び型枠の設置や、コンクリート打設、そして軌道・高欄等の設置の際に、吊りによる揚重作業や高所作業が必要となり、揚重機の転倒防止等、安全面における特別の注意が必要であった。
【0004】
本発明は、上記従来の高架橋の構築方法が有する問題点に鑑み、杭の中空部に柱を挿入するとともに、地表付近で上部工等を構築した後に所定の高さまでリフトアップすることにより、上部工や上部工と柱との接合部を地表付近で構築することができる高架橋の構築方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の高架橋の構築方法は、柱により上部工が支持される高架橋の構築方法において、少なくとも略柱の長さ分中空の杭を地盤中に構築して、該杭の中空部に柱を挿入するとともに、該挿入した柱の上部に高架橋の上部工を構築し、上部工の下部と杭頭部分とで反力をとるようにしながらジャッキ及び複数の架台を用いてジャッキストロークのもり換えを行いながら高架橋の上部工の1ブロック全体を複数の柱の部分で同時に所定の高さまで持ち上げ、支持した後、杭の中空部にコンクリートを充填することにより上部工と共に上昇した柱と杭を固定することを特徴とする。
【0006】
この高架橋の構築方法は、少なくとも略柱の長さ分中空の杭を地盤中に構築して、該杭の中空部に柱を挿入するとともに、該挿入した柱の上部に高架橋の上部工を構築し、上部工の下部と杭頭部分とで反力をとるようにしながらジャッキ及び複数の架台を用いてジャッキストロークのもり換えを行いながら高架橋の上部工の1ブロック全体を複数の柱の部分で同時に所定の高さまで持ち上げ、支持した後、杭の中空部にコンクリートを充填することにより上部工と共に上昇した柱と杭を固定することから、上部工や上部工と柱との接合部等を地表付近で構築することができ、これにより、従来の上部工用の鉄筋及び型枠の設置や、コンクリート打設、そして軌道・高欄等の設置時の吊りによる揚重作業や高所作業を不要とすることができる。
また、杭頭部分にジャッキ反力をとることができることから、十分な支持力が確実に得られるとともに、地盤面に反力をとる場合と比較し、地表面の沈下や地盤の移動などの周辺への影響を小さくすることができる。
【0007】
また、1本の杭あたり少なくとも3台のジャッキを用いることができる。
【0008】
これにより、作業の安定性が得られるとともに、ジャッキのもり換えを容易にすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の高架橋の構築方法の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0010】
図1〜図3に、本発明の高架橋の構築方法の一実施例を示す。
この高架橋の構築方法は、例えば、柱1により上部工2が支持される軌道等の高架橋を構築するもので、先ず、図1(a)に示すように、上部に略柱1の長さ分の中空部31を有する複数の鋼管杭3を地盤中に構築する。この場合、鋼管杭3は、地盤の性状等に応じて、全長に亘って均一の径、材質のもののほか、本実施例に示すように、上部と下部で異なる径、材質のもの(特に限定されるものではないが、本実施例においては、上部を通常の鋼管杭、下部を回転嵌入鋼管杭としている。)を用いることもできる。
その後、図1(b)に示すように、各杭3の中空部31にプレキャスト部材からなる柱(CFT柱)1を挿入する。
そして、図1(c)〜図2(a)に示すように、挿入した柱1の上部に高架橋の上部工2やその付帯構造を構築し、図2(b)に示すように、ジャッキ4により上部工2を持ち上げて所定の高さに支持した後、図3(a)に示すように、上部工2とともに上昇した柱1と杭3の中空部31との空隙にコンクリート5を充填することにより両者を固定するようにしている。
なお、上部工2の付帯構造としては、防音壁7や軌道8等を構築することができる。
【0011】
この場合、リフトアップの際には、上部工2の下部21と杭頭部分32にそれぞれジャッキ反力をとるようにする。
そして、もり換えを行うことができるように、1本の杭あたり少なくとも3台(荷重に応じて、通常、3台乃至4台又はそれ以上の台数)のジャッキ4を組み合わせるとともに、複数の架台6を用いてジャッキストロークのもり換えを行いながら、高架橋の1ブロック全体を複数の柱1の部分で同時に所定の高さまで持ち上げる。
最後に、図3(a)に示すように、杭3の中空部31にコンクリート5を充填することにより、柱1と杭3の接合部を固定し、図3(b)に示すように、この柱1と杭3との固定が完了した後に、ジャッキ4と架台6を撤去する。
【0012】
かくして、本実施例の高架橋の構築方法は、少なくとも略柱の長さ分中空の杭3を地盤中に構築して、該杭3の中空部31に柱1を挿入するとともに、該挿入した柱1の上部に高架橋の上部工2を構築し、ジャッキ4により上部工2を持ち上げて所定の高さに支持した後、上部工2と共に上昇した柱1と杭3の中空部31との空隙にコンクリート5を充填することから、上部工2や上部工2と柱1との接合部等を地表付近で構築することができ、これにより、従来の上部工用の鉄筋及び型枠の設置や、コンクリート打設、そして軌道・高欄等の設置時の吊りによる揚重作業や高所作業を不要とすることができる。
そして、杭頭部分32にジャッキ反力をとることにより、十分な支持力が確実に得られるとともに、地盤面に反力をとる場合と比較し、地表面の沈下や地盤の移動などの周辺への影響を小さくすることができる。
また、1本の杭あたり少なくとも3台のジャッキ4を用いることにより、作業の安定性が得られるとともに、ジャッキ4のもり換えを容易にすることができる。
【0013】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明の高架橋の構築方法は、この実施例の記載に限定されるものではなく、例えば、柱を介して上部工を持ち上げるなど、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜に変更することが可能である。
また、図示による高架橋の形状、杭・柱・上部工等の材料や種類、及び上部工の持ち上げ方法等はその一例であり、本発明の趣旨はこれらに限定されるものではない。
【0014】
【発明の効果】
本発明の高架橋の構築方法によれば、少なくとも略柱の長さ分中空の杭を地盤中に構築して、該杭の中空部に柱を挿入するとともに、該挿入した柱の上部に高架橋の上部工を構築し、上部工の下部と杭頭部分とで反力をとるようにしながらジャッキ及び複数の架台を用いてジャッキストロークのもり換えを行いながら高架橋の上部工の1ブロック全体を複数の柱の部分で同時に所定の高さまで持ち上げ、支持した後、杭の中空部にコンクリートを充填することにより上部工と共に上昇した柱と杭を固定することから、上部工や上部工と柱との接合部等を地表付近で構築することができ、これにより、従来の上部工用の鉄筋及び型枠の設置や、コンクリート打設、そして軌道・高欄等の設置時の吊りによる揚重作業や高所作業を不要とすることができる。
また、杭頭部分にジャッキ反力をとることができることから、十分な支持力が確実に得られるとともに、地盤面に反力をとる場合と比較し、地表面の沈下や地盤の移動などの周辺への影響を小さくすることができる。
【0015】
また、1本の杭あたり少なくとも3台のジャッキを用いることにより、作業の安定性が得られるとともに、ジャッキのもり換えを容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の高架橋の構築方法の一実施例を示し、(a)は鋼管杭の施工を示す工程図、(b)は鋼管杭への柱の挿入を示す工程図、(c)は柱への上部工の構築を示す工程図である。
【図2】 同実施例の高架橋の構築方法を示し、(a)は上部工への付帯構造物の設置を示す工程図、(b)は上部工と柱の持ち上げを示す工程図である。
【図3】 同実施例の高架橋の構築方法を示し、(a)は柱と鋼管杭の固定を示す工程図、(b)は架台とジャッキを撤去した状態を示す工程図である。
である。
【符号の説明】
1 柱
2 上部工
21 下部
3 杭
31 中空部
32 杭頭部分
4 ジャッキ
5 コンクリート
6 架台
7 防音壁
8 軌道
Claims (2)
- 柱により上部工が支持される高架橋の構築方法において、少なくとも略柱の長さ分中空の杭を地盤中に構築して、該杭の中空部に柱を挿入するとともに、該挿入した柱の上部に高架橋の上部工を構築し、上部工の下部と杭頭部分とで反力をとるようにしながらジャッキ及び複数の架台を用いてジャッキストロークのもり換えを行いながら高架橋の上部工の1ブロック全体を複数の柱の部分で同時に所定の高さまで持ち上げ、支持した後、杭の中空部にコンクリートを充填することにより上部工と共に上昇した柱と杭を固定することを特徴とする高架橋の構築方法。
- 1本の杭あたり少なくとも3台のジャッキを用いることを特徴とする請求項1記載の高架橋の構築方法。
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