JP3655470B2 - 電力設備運転支援システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数の変圧器あるいは変圧器およびリアクトルと、これらの機器を冷却する共通の冷却システムから構成される変電所等、複数の電力機器と共通の冷却システムとからなる電力設備において、当該電力機器の高効率運転を支援する電力設備運転支援システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電力機器を高効率運転(高負荷運転)することで設備投資を抑制することが進められているが、この流れに伴い、電力機器の過負荷運転時における高信頼運転のための、機器監視、異常予測システムなどの運転支援装置(あるいはシステム)の要求がでている。
このような要求に対応する従来技術として、例えば特開平3−274473号公報に、油入変圧器の余寿命を診断する装置が示されている。これは、油温度と周囲温度、あるいは二次負荷電流と周囲温度とから当該変圧器の巻線最高点温度を算出し、当該変圧器の余寿命を算出するものである。
また、例えば特開昭57−48209号公報に示された変圧器の運転制御方法では、変圧器の冷却装置の運転状態、冷却媒体温度、二次巻線電流等の各情報に基づいて変圧器巻線の温度上昇率を推定し、最高点温度に達するまでの時間を推定することで、過負荷発生時に、その負荷が継続するものとしての運転可能時間(余裕時間)を算出するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の運転支援装置あるいは制御装置においては、制御対象が電力機器単体であるので、対象外の電力機器の負荷状態に影響される冷却条件を考慮できず、複数台の電力機器と共通の冷却システムとで構成される電力設備レベルのシステムには対応できなかった。
また、現状の冷却媒体温度等の情報に基づいて過負荷運転時の巻線温度を推定することにより、余寿命や運転余裕時間を推定しているが、予測される時間的な変動負荷や冷却装置の運転制御条件に対するシミュレーションができないことから、電力機器の劣化予測の精度が非常に低く実用的でなかった。もし、電力機器の限界まで有効に運転させようとすれば、機器監視、異常予測等の運転員の負担が増大してしまうといった問題点があった。
【0004】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、複数の電力機器と共通の冷却システムとから構成される電力設備において、各電力機器の限界到達時間や高負荷時の寿命損失を高精度に予測し、運転員に提示できる電力設備運転支援システムを得るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る電力設備運転支援システムにおいては、電力設備を構成している複数の電力機器の経時的に変化する運転状態を検出する手段、検出した運転状態を合成して電力機器全体としての運転状態とする手段、合成して得られた電力機器全体の運転状態と、上記複数の電力機器共通の冷却システムの運転状態とをもとに、各電力機器劣化に寄与する部位の経時的温度変化を熱的等価モデルによってシミュレーションする手段、およびこのシミュレーションの結果をもとに各電力機器の劣化予測情報を出力する手段を備えるものである。
【0006】
また、経時的に変化する運転状態として、電力機器への通電電流(負荷)と、各電力機器および冷却システムの冷却媒体温度および冷却媒体流量とを検出するものである。
【0007】
また、所定の時間前から現時刻までのシミュレーションによって得られた各電力機器劣化に寄与する部位の温度を現時刻における当該温度とし、その温度を初期値として現時刻以降のシミュレーションを行うことにより、各電力機器の劣化を予測するものである。
【0008】
また、熱的等価モデルに、各電力機器ごとに冷却媒体温度と冷却媒体流量とを積算し、それぞれの積算値を合計して総冷却媒体流量で除する合成回路を設け、現時刻以降のシミュレーションにおける冷却システムへ流入する冷却媒体温度は上記合成回路により求めるものである。
【0009】
また、現時刻までのシミュレーションは、現時刻から巻線の温度上昇の時定数以上の時間前から行うものである。
【0010】
また、現時刻以降のシミュレーションにおいて、予測される電力機器の負荷変動および予測される冷却システム制御条件を入力するものである。
【0011】
また、シミュレーションの結果、電力機器劣化に寄与する部位の予測温度が予め設定された限界値を超える場合は、異常と判定して、その判定結果を出力するものである。
【0012】
また、シミュレーションの結果、電力機器劣化に寄与する部位の予測温度をもとに当該部位の劣化度合を算出して、その算出結果を出力するものである。
【0013】
また、シミュレーションにより得られた、電力機器劣化に寄与する部位の経時的温度変化をグラフで表示するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明による電力設備運転支援システムを、油入変圧器1および油入リアクトル2の各1台とそれら電力機器のそれぞれを強制冷却する水−油熱交換器3a,3b、およびこれらの機器を冷却する共通のクーリングタワー4と水ポンプ5とからなる冷却システムで構成される地下変電所に適用したものである。
地下変電所においては、油入変圧器1内の油(絶縁油)を油ポンプ6aで油配管7aを通じて変圧器用水−油熱交換器3a(以降、単に変圧器用熱交換器3aという)へ送油し、変圧器用熱交換器3aにおいては、油入変圧器1で発生した損失(熱量)をクーリングタワー4に放出することにより上記送油された油を冷却して、油入変圧器1に返送する。
一方、油入リアクトル2は、夜間の電力負荷低下時の電力系統の力率改善に系統に投入されるものであるが、これも油入変圧器1と同様、油入リアクトル2で発生した損失(熱量)をクーリングタワー4に放出するリアクトル用熱交換器3bへ油を油ポンプ6bで油配管7bを通じて送油し、リアクトル用熱交換器3bで冷却された油を油入リアクトル2に返送する。
各熱交換器3a,3bで昇温された水(冷却媒体)の熱量は、水配管を通り、水ポンプ5によりクーリングタワー4で大気中へ熱放散する。水配管に設置されたバルブ8a,8bは、冷却システム制御盤9から制御され、油入変圧器1および油入リアクトル2が系統投入時に開かれ、系統開放時に閉められる。
【0015】
この発明に係る運転支援システムは、上記のように構成された地下変電所各機器に対して、経時的に変化する運転状態を検出し、その検出信号をもとに、まず、上位コンピュータ内で熱的等価モデルにより現時刻までのシミュレーションを行うことにより、機器劣化に寄与する部位の現時刻における温度を高精度で把握する。続いて、現時刻以降に予測される変動負荷および予測される冷却制御条件等を考慮しつつ、現時刻以降のシミュレーションを行うことにより、上記部位の現時刻以降の温度変化の予測を行うものである。
上記図1において、10は油入変圧器1の負荷を検出する変流器(CT)、11a,11bは油温を検出する油温センサ、12a,12bはそれぞれ熱交換器3a,3bへの水流量を検出する流量検出器、13a,13bはクーリングタワー4の入口と出口での水温を検出する水温センサ、14はクーリングタワー4への大気湿球温度を検出する温度センサである。
これら各検出器またはセンサからの信号およびバルブ開閉信号は現地信号処理盤内計測インターフェース15経由で、演算処理部16に収集される。演算処理部16ではそれらの信号を物理量に変換し、伝送インターフェース17経由で情報処理インフェース18に伝送する。さらに、情報処理インターフェース18は、伝送された情報および変電所監視・制御盤19からの系統投入・開放信号を、上位コンピュータ20(以降、EWS(エンジニアリングワークステーション)と称する)に伝送する。
【0016】
EWSでは、熱的等価モデルによってシミュレーションを行う。
図2は、上記図1で示した変電所システムの機器構成を熱的等価モデルによって示したもので、次の微分方程式(1)〜(3)で表すことができる。なお、図2においてΣで示された合成回路は、各機器の熱交換器からの水温度と水流量とを積算して、それぞれの積算値を合計して総水流量で除することにより、現時刻以降のシミュレーションにおけるクーリングタワーへの入口水温度を算出するもので、式(2-1)および式(2-2)で示される。
なお、上式(1)〜(3)は非線形であるため、例えばRunge-Kutta法などを用いることにより、短時間で容易に解が得られる。
【0017】
次に、EWSにおいて行われる、上記微分方程式によるシミュレーションの演算処理について、図3のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、現時刻以降に予測される負荷パターン、湿球温度、冷却器制御条件、機器定数、限界巻線最高点温度などを入力する(S1)。ここで、負荷パターンとは時刻対応の予測負荷であり、例えば曜日別に定められた日常的な負荷パターンを示す。湿球温度は、季節や天気予報による時刻別の温度などが考えられる。冷却器制御条件は、冷却器の運転台数や冷却能力(水流量、風量等)を設定する。また機器定数は、定格負荷時の抵抗損、漂遊損、無負荷損など上記微分方程式の定数であり、製品試験結果や設計値あるいは運転中の実測値をもとに、数値や関数の形で設定する。
次に、現時刻Tから計算時間ステップ△tのn倍前からの実測負荷率から、リアクトルの場合は系統への投入の有無から発生損失を求め、これと冷却システム制御盤9からの冷却器運転状態と、油温センサ11a,1b、水温センサ13a,13bからの冷却媒体温度との実測値をもとに、現時刻Tまでの各部位の温度変化を上記微分方程式(1)〜(3)によってシミュレーションする(S2)。
なお、機器の劣化には巻線温度上昇が最も関与するが、巻線部分は課電部であるため、巻線温度上昇は、センサ等によって計測することが非常に困難である。したがって、巻線温度の経時的変化を正確に予測することが最重要であり、計算時間のn△tは、推定精度向上のためには巻線の温度上昇の時定数以上が望ましい。
またS2における演算処理は、巻線温度により抵抗損および漂遊損が変動することから、巻線温度とそれに対する損失が収斂するまで繰り返し(S3でNのとき)、収斂したならば(S3でYのとき)、時刻の初期化(現時刻T,経過時間t=0)を行い(S4)、現時刻Tにおける各部位温度として、シミュレーションの最終値を設定する。
【0018】
次に、上記S1で入力していた負荷パターン、湿球温度、冷却器制御条件の予測値をもとに、時刻Tにおけるそれぞれの値を設定し(S5)、微分方程式(1)〜(3)(式(2-1)および(2-2)を含む)によって、時刻T〜時刻(T+△t)間または経過時間(t+△t)の各部位の平均発生損失を計算し、時刻(T+△t)または経過時間(t+△t)の温度分布計算を結果が収斂するまで行う(S6〜S8)。
S8の処理で演算結果が収斂したならば、そのときの巻線平均温度θic(t)から巻線最高点温度θiT(t)を次式(4)によって求める(S9)。
θiT(t)=θic(t)+α(Qip(t))・△θiTn・Pip(t)β ・・・(4)
但し、
α(Qip):冷却媒体流量Qipによって定められた係数
△θiTn :定格負荷時、定格流量時の平均巻線温度からの最高点温度差
Pip :変圧器、リアクトルの負荷率
β :定数
求められた巻線最高点温度を記憶装置に格納し(S10)、時刻(T+△t)が、予め巻線温度の経時的変化を予測しようと定めていた時刻を超過していなければ、または経過時間(t+△t)が同様に定めていた時間を超過していなければ(S11でNのとき)、現時刻Tをさらに+△t、または経過時間tをさらに+△tして、上記S5〜S10の処理を繰り返す。
【0019】
所定の時刻まで(所定の時間分)の巻線最高点温度の算出を行ったあと(S11でYのとき)、その巻線最高点温度と予め定められた限界巻線温度とを比較して、巻線最高点温度が限界巻線温度を越えた場合、異常と判定する。また、巻線最高点温度から、次式(5)によって、寿命損失計算を行う(S12)。
次式(5)は、例えば電気学会技術報告(I部)第143号に示された油入変圧器運転指針から式を展開したもので、油入変圧器の絶縁物に対して巻線最高点温度95℃で連続運転したときの正規寿命がY0である場合に、時間△t間の寿命損失V(正規寿命Y0に対する劣化度合)を求める式である。
V=(1/Y0)・Σ(eb(θT-95)・△t) ・・・(5)
但し、
b :定数(温度差6℃で寿命半減とした場合はb=0.1155)
θT :巻線最高点温度
最後に、現時刻Tから所定の時刻まで(所定の時間分)の演算結果、異常発生までの余裕時間、寿命損失などを表示する(S13)。
図4にその表示例を示す。現時刻T1から、巻線最高点温度の経時的温度変化のグラフが限界巻線温度に到達する時刻T2までが、異常発生までの余裕時間となる。また、演算結果として、巻線最高点温度、変圧器冷却媒体温度、クーリングタワー出口水温度、クーリングタワー入口湿球温度、変圧器負荷率などの経時的変化を同時に表示することにより、機器のより詳細な状態が予測できる。
【0020】
さらに計算を継続する場合は(S14でYのとき)、各センサ等の入力があれば(S15でYのとき)、S2にもどって、新たな時刻での機器状態をもとにシミュレーションを行う。
以上により、機器を熱的等価モデルによって表現し、しかも、現時刻の巻線温度を各センサからの検出値をもとに高精度で算出し、その値を初期値として現時刻以降の経時的温度変化を演算するので、機器の異常発生までの余裕時間を高精度で予測することができ、機器の限界運転が可能となって効率が上がる。また、異常発生時点までの寿命損失を算出できるので、保守面から、これから起こるであろう異常に対してタイムリーなメンテナンスの実施や設備更新計画をたてることができる。
また、冷却器が一部あるいは全部停止した場合についても、上記図3の処理S1において、冷却システム制御条件として、停止冷却器台数や冷却器の冷却能力を入力すれば、同様に各機器の時間的な温度変化を演算することができる。この結果からも、異常発生までの運転余裕時間が予測できるので、運転員は、計画的な機器停止を行うこともできる。
なお、上記説明においては、冷却媒体を絶縁油として述べたが、冷却媒体をSF6のようなガスとしても、同様の効果を得ることができる。
【0021】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
【0022】
電力設備を構成する複数の電力機器および冷却システムを熱的等価モデルによってシミュレーションするので、電力機器の劣化予測、異常発生までの余裕時間等を高精度に算出でき、運転員に有効な支援ができる。
【0023】
また、電力機器への通電電流(負荷)や、各電力機器および冷却システムの冷却媒体温度と冷却媒体流量とをセンサにより検出するようにし、その検出結果をもとにシミュレーションを行うので、実際の運転状態に合った予測がリアルタイムに行える。
【0024】
また、所定の時間前から現時刻までのシミュレーションによって得られた各電力機器劣化に寄与する部位の温度を現時刻における当該温度とし、その温度を初期値として現時刻以降のシミュレーションを行うので、上記部位の経時的温度変化を高精度に予測できる。
【0025】
また、熱的等価モデルに、各電力機器ごとに冷却媒体温度と冷却媒体流量とを積算し、それぞれの積算値を合計して総冷却媒体流量で除する合成回路を設けたので、複数の電力機器で構成される電力設備レベルのシステムにおいても、実際の冷却条件にあったシミュレーションが行える。
【0026】
また、現時刻から巻線の温度上昇の時定数以上の時間前からシミュレーションを行うので、巻線温度を正確に推定することができる。
【0027】
また、現時刻以降のシミュレーションにおいては、予測される電力機器の負荷変動および予測される冷却システム制御条件を入力するので、機器の正確な状態予測が行えるとともに、異なる条件における各機器の劣化予測が可能となり、運転員に対して、計画的な省エネ運転や設備故障時の対応が容易となる。
【0028】
また、シミュレーションの結果、電力機器劣化に寄与する部位の予測温度が予め設定された限界値を超える場合は、異常と判定して、その判定結果を表示するので、その異常事態への対応に有効な支援が行える。
【0029】
また、シミュレーションの結果、電力機器劣化に寄与する部位の予測温度をもとに、当該部位の劣化度合を判定して、その判定結果を表示するので、タイムリーなメンテナンスの実施や設備更新計画をたてることができる。
【0030】
また、シミュレーションにより得られた、電力機器劣化に寄与する部位の経時的温度変化をグラフで表示するようにしたので、運転の継続のリスクを容易に把握でき、電力機器の限界運転が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の一形態例による電力設備運転支援システムを地下変電所に適用した場合の構成図である。
【図2】 変電所システムの過渡応答付き熱的等価モデルを示す図である。
【図3】 図2の過渡応答付き熱的等価モデルによるシミュレーションの処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】 シミュレーション演算結果の表示例を示す図である。
【符号の説明】
1 油入変圧器、2 油入リアクトル、3a,3b 水−油間熱交換器、
4 クーリングタワー、5 水ポンプ、6a,6b 油ポンプ、
7a,7b 油配管、8a,8b バルブ、9 冷却システム制御盤、
10 変流器(CT)、11a,11b 油温センサ、
12a,12b 流量検出器、13a,13b 水温センサ、
14 大気湿球温度センサ、15 計測インターフェース、16 演算処理部、
17 伝送インターフェース、18 情報処理インターフェース、
19 変電所監視・制御盤、20 EWS。
Claims (9)
- 複数の電力機器およびこれら各機器内に発生する損失(熱量)を冷却する機器共通の冷却システムから構成される電力設備において、
上記各電力機器の経時的に変化する運転状態を検出する手段、検出した運転状態を合成して電力機器全体としての運転状態を算出する手段、算出した上記電力機器全体の運転状態と上記冷却システムの運転状態とをもとに、上記各電力機器劣化に寄与する部位の経時的温度変化を熱的等価モデルによってシミュレーションする手段、およびこのシミュレーションの結果をもとに上記各電力機器の劣化予測情報を出力する手段を備えたことを特徴とする電力設備運転支援システム。 - 運転状態として、電力機器への通電電流(負荷)と、各電力機器および冷却システムの冷却媒体温度および冷却媒体流量とを検出することを特徴とする請求項1記載の電力設備運転支援システム。
- 所定の時間前から現時刻までのシミュレーションによって得られた各電力機器劣化に寄与する部位の温度を現時刻における当該温度とし、その温度を初期値として現時刻以降のシミュレーションを行うことにより、上記各電力機器の劣化を予測することを特徴とする請求項1または2記載の電力設備運転支援システム。
- 熱的等価モデルに、各電力機器ごとに冷却媒体温度と冷却媒体流量とを積算し、それぞれの積算値を合計して総冷却媒体流量で除算する合成回路を設け、現時刻以降のシミュレーションにおける冷却システムへ流入する冷却媒体温度は上記合成回路により求めることを特徴とする請求項3記載の電力設備運転支援システム。
- 所定の時間を、巻線の温度上昇の時定数以上とすることを特徴とする請求項3または4記載の電力設備運転支援システム。
- 現時刻以降のシミュレーションにおいては、予測される電力機器の負荷変動および予測される冷却システム制御条件を入力することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の電力設備運転支援システム。
- シミュレーションの結果、各電力機器劣化に寄与する部位の予測温度が予め設定された限界値を超える場合は、異常と判定して、その判定結果を出力するようにしたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の電力設備運転支援システム。
- シミュレーションの結果、各電力機器劣化に寄与する部位の予測温度をもとに当該部位の劣化度合を算出して、その算出結果を表示するようにしたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の電力設備運転支援システム。
- シミュレーションにより得られた、各電力機器劣化に寄与する部位の経時的温度変化をグラフで表示するようにしたことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の電力設備運転支援システム。
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