JP3651406B2 - Power converter - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機等において、インバータ回路を使用して圧縮機モーターの駆動環境を制御する電力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近の空気調和機は、省エネルギー、高効率に空気調和を行うことが求められている。これを実現するため、空気調和機の主たる動力源である圧縮機の運転効率を向上させることが重要なポイントとなる。
【0003】
この為、一般的には圧縮機に直流モーター(ブラシレスモーター)を採用し、その回転数をその時に必要な負荷(設定温度と室内温度との偏差)にあわせて変動させ、負荷が小さい時には低速、負荷が大きい時には高速で回転させるようにしている。
【0004】
圧縮機モーターの回転数を制御する方式としては、直流をモーターを駆動するための信号であるパルス幅変調(以下、PWMという)された信号に変換するインバータ回路による制御が知られている。
【0005】
一般的に、空気調和機に用いられるモータ駆動装置は大別して次の部品により成り立っている。すなわち、モータ駆動装置は主に、商用電源から入力した交流電力を整流する整流器(コンバータ)、整流器の出力を平滑する主にコンデンサからなる平滑回路、平滑回路の出力を電動機を駆動するためのPWM信号に変換するインバータ回路、インバータ回路を構成する6個のスイッチング素子(トランジスタ、ゲート絶縁形バイポーラトランジスタ(IGBT))にスイッチング信号を供給するためのマイコンを有する圧縮機駆動用制御回路(以下マイコン制御回路)、インバータが発生するノイズが商用交流電源側に流出することを抑制するリアクトルとコンデンサからなるノイズフィルタ、力率を改善するためのリアクトルとコンデンサからなる力率改善回路、圧縮機を駆動するブラシレスモーター(電動機)のロータ磁極位置を検出する圧縮機ローター磁極位置検出器を備えている。
【0006】
尚、整流回路とインバータ回路は構成する半導体素子を高密度実装することで各々モジュール化され、汎用の電気電子部品、例えばダイオードスタックやパワートランジスタモジュールとして製品化され、広く用いられている。
【0007】
一般に空気調和機に用いられるインバータモジュールは、他の電子部品とは異なり、圧縮機モーター駆動用であるため、それを構成するスイッチング素子に例えば100V〜300Vもの高電圧がかかり、20A近くの電流が流れる為、素子自信がもつ内部抵抗によって素子自体が発熱する。
【0008】
この為、これらスイッチング素子の温度上昇による素子破壊を防ぐために複数のスイッチング素子がパッケージされたモジュールにアルミニウム製の冷却用放熱フィンを取付けて使用するのが一般的である。
【0009】
その他の放熱フィンを必要としない部品(圧縮機駆動制御回路部品等)は1枚又は複数のプリント配線基板上に実装されて基板組品を成すのであるが、モジュールとの接続には、モジュールと放熱フィンを密着固定しなければならない為、モジュールと前記基板組品とは分離して配置し、夫々の端子間の接続には電線等を用いて行われることが多い。
【0010】
製造コストを低減する目的で配線の省略と放熱フィンとの密着固定を同時に満たすための従来技術として、特開平6−123449号公報(以下、文献1)特開平8−86473号公報(以下、文献2)及び特開平10−267326号公報(以下、文献3)に記載された実装構造が知られている。
【0011】
文献1に記載された実装構造について図8を用いて説明する。パワープリント配線基板103上にフォトカプラ、コンデンサ、ドライブ回路等を搭載し、これら電子部品が搭載された基板面とは反対の基板面にインバータモジュール102を配置し、このインバータモジュール102の接続端子104をパワープリント配線基板103に実装してハンダ付け等により電気的接続する。一方、別に設けた成形基板106をパワープリント配線基板103と接続する。なお、符号を付していないが、パワープリント基板103の電子部品搭載面側に設けられた基板はマイコン等が搭載された制御基板である。そして、成形基板106を放熱フィン100に固定することで、パワープリント配線基板103に搭載されたインバータモジュール102の反パワープリント配線基板103側の放熱面が放熱フィンに密着固定される。これにより、コンパクト化及び省配線(リード線レス)を実現するものである。
【0012】
また、文献2には、パワーモジュールをヒートシンクに取付けるために支持具を用いている。支持具はパワーモジュールの反放熱面にネジ止めされる。この支持具は、その両端がパワーモジュールの厚さ方向に折り曲げられ、パワーモジュール厚さと同じ長さだけパワーモジュール厚さ方向に延伸し、ここでパワーモジュールの長手方向と反対の方向に両端が折り曲げられてネジ代(ネジ穴を形成する領域)が形成される。そして、ヒートシンクと支持具によって挟まれるようにパワーモジュールがネジによってヒートシンクに取付けられる。
【0013】
一方、この支持具はプリント配線板も取付ける構造となっている。すなわち、先のネジ代の部分をパワーモジュールの短辺方向に延伸され、ここで反ヒートシンク側に折り曲げられる。この折り曲げられた部分にネジ穴が形成され、ここにプリント配線板がネジ止めされる。パワーモジュールとプリント配線板との電気的接続は、パワーモジュールの反ヒートシンク側に設けられ、支持具に取付けられたプリント配線板方向に延びた複数の端子が、プリント配線板に開けられた孔に差し込まれることで行われる。これにより文献1と同様の効果を得るものである。
【0014】
また、文献3には、パワーモジュールと他の電子制御部品をプリント配線基板の同一面に搭載し、このプリント配線基板はシートシンクが取付けられたトップカバーに取付けられる。このトップカバーは絶縁材料によって箱状に形成され、嵌め込み係合部によってプリント配線基板の外縁部に嵌め込み係合し、この嵌め込み係合によって、プリント配線基板の電子部品取り付け面が蓋されるようになっている。そして、パワーモジュールは、トップカバーに取付けられたヒートシンクに、プリント配線基板とヒートシンクとに挟まれるように取付けられる。これにより文献1と同様の効果を奏するものである。
【0015】
ところで、最近、高効率化を狙って低損失のスイッチング素子を搭載したインバータモジュールが出現している。一般的にスイッチング素子を高効率化すれば、例えば短絡事故のように素子の定格値を超える瞬時の突入電流(ピーク電流)に対する耐量時間(短絡耐量時間)が短くなる傾向にある。この為、短絡耐量時間内(例えば2μ秒〜5μ秒)に素早くピーク電流を検出し、インバータ回路の駆動を中止する保護回路システムが求められている。
【0016】
保護動作を高速に行うには、配線自身がもつ抵抗成分やリアクタンス成分も無視できないため、駆動制御回路をインバータブリッジ回路の近傍に配置する手法が一般的であり、最近では、モジュールの保護の他に小型化、システム化を狙って、インバータ回路とその駆動制御回路、ピーク電流保護回路等を集積化し、同一ケース内におさめたモジュールも登場してきている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
文献1に記載された構造では、図8に示すように、プリント配線基板103の質量を支えるだけでなく、放熱フィン100とモジュール放熱面102aを接触させるためにプリント配線基板103を押さえつける構造になる。このため、電気的には必要としない接続端子104の径を太くするなどして接続端子自身を強固にしなければならない。
【0018】
図8中の成形基板は他の電子部品を搭載することと兼ねることで利点はあるが、結果的にはプリント配線基板の支持具がやはり必要となり、モジュールの取り付けに伴う部品点数は余り減っていない。
【0019】
特に、制御基板103を押さえつけることで間接的にモジュール放熱面102aと放熱フィン100を接触させる構造なので、支持具の高さ寸法の誤差とモジュールの高さ寸法の誤差によりモジュールと放熱フィンの間に隙間が発生して、モジュールの熱を有効に放熱フィンに伝達することができない。
【0020】
モジュール102の熱を放熱フィン100に有効に伝達する方法として、モジュール放熱面102aと放熱フィン100間の隙間に例えばシリコングリースを塗布する方法があるが、一般的にシリコングリースの方が配線部品よりもコストが高くなり、塗布工程も増えるので必ずしも得策とはいえない。
【0021】
放熱フィンとの密着度を良くするため、プリント配線基板103をネジ等によって強く押さえつけると、プリント配線基板103に応力がかかり、基板が歪んで半田部に亀裂(半田クラック)が発生するか、パワーモジュール102の端子とプリント配線基板103間を電気接続する半田が外れてしまう恐れがある。
【0022】
換言すると、パワーモジュール102と放熱フィン100との密着度を良好に保ち、プリント配線基板103やパワーモジュール102の半田部に対する応力が発生しないようにするためには、プリント配線基板103の支持具の寸法精度を上げ、取付け作業時の精度を向上させる必要があった。
【0023】
同様に、文献2に記載された実装構造では、前述した支持具とヒートシンクとの間にパワーモジュールを固定する構造となっているため、支持具をパワーモジュールの厚さ方向に折り曲げる寸法が短いと、パワーモジュールに圧力がかかってしまい、反対にこの寸法が長いとパワーモジュールの放熱面とヒートシンクとの密着度が悪くなり放熱が良好に行われなくなるといった問題がある。
【0024】
更にパワーモジュールの接続端子とプリント配線基板との電気的接続について、このパワーモジュールの接続端子はφ0.8mm程度と弱いので、支持金具で接続端子およびプリント配線基板との接続部(特に半田付け部)に応力が掛からないように保護している。
【0025】
しかし、電線等の配線コスト低減やパワーモジュール接続端子の保護には利点があるが、支持具のプリント配線基板への取り付け作業の精度、パワーモジュールと支持具との取り付け作業の精度及び放熱フィン(ヒートシンク)とパワーモジュールとの取り付け作業の精度が要求されるといった問題がある。
【0026】
同様に、文献3に記載された実装構造においても、トップカバーの厚みを規定する側壁の高さの精度とパワーモジュールの半田付けの深さ(端子のどの位置で半田付けするか)精度によって、パワーモジュール放熱面とヒートシンクとの密着度が悪くなったり、パワーモジュールが搭載されたプリント板への応力が発生するといった問題がある。
【0027】
また、上記文献1及び3に記載された実装構造では、図8に示すように、2列の接続端子104でプリント配線基板103の質量を支えるような構造になっている。このため、パワーモジュール端子を2列に配置するので、パワーモジュール設計の自由度が制限され、電気的には必要としない接続端子104の強化でコスト増につながってしまうといった問題がある。
【0028】
本発明の目的は、各種部品の精度や組立て精度を上げることなく、パワーモジュールとヒートシンクとの密着性を良好にし、構成要素に不要な応力がかからない実装構造を有する電力変換装置提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、複数の半導体スイッチング素子により構成されるインバータ回路が搭載され熱伝導体によって形成された基板と、この基板が組み込まれた樹脂製のモジュールケースと、このモジュールケースに設けられ前記インバータ回路と電気的に接続された端子と、前記基板の放熱面が平面に合うように前記モジュールケースが取り付けられたヒートシンクと、前記インバータブリッジ回路を駆動する制御回路が搭載され、この制御回路と電気的に接続されたピンコネクタとを有する制御基板と、前記モジュールケースに設けられこの制御基板を固定する機構とを備え、前記端子と前記ピンコネクタとが結合されることで前記インバータ回路と前記制御回路とが電気的に接続されるようにしたことで達成される。
【0030】
上記目的は、複数の半導体スイッチング素子により構成されるインバータ回路が搭載され熱伝導体によって形成された基板と、この基板が組み込まれた樹脂製のモジュールケースと、このモジュールケースに設けられ前記インバータ回路と電気的に接続されたピンコネクタと、前記基板の放熱面が平面に合うように前記モジュールケースが取り付けられたヒートシンクと、前記インバータブリッジ回路を駆動する制御回路が搭載され、この制御回路と電気的に接続された端子とを有する制御基板と、前記モジュールケースに設けられこの制御基板を固定する機構とを備え、前記ピンコネクタと前記端子とが結合されることで前記インバータ回路と前記制御回路とが電気的に接続されるようにしたことで達成される。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の1実施の形態を図を用いて説明する。
【0036】
まず、図1を用いて空気調和機の冷凍サイクルの一部を構成する圧縮機モーターの回転数を制御するインバータ回路を説明する。
【0037】
図1において、この実施の形態に係る電力変換装置は、商用交流電源5から入力した交流電力を整流する整流器2(コンバータ)、整流器2の出力を平滑する主にコンデンサからなる平滑回路1、平滑回路1の出力を電動機10を駆動するためのPWM信号に変換するインバータ回路3、インバータ回路3を構成する6個のスイッチング素子3a(トランジスタ、ゲート絶縁形バイポーラトランジスタ(IGBT))にスイッチング信号を供給するためのマイコンを有する圧縮機駆動用制御回路4(以下マイコン制御回路)、インバータ3が発生するノイズが商用交流電源側に流出することを抑制するリアクトルとコンデンサからなるノイズフィルタ6、力率を改善するためのリアクトルとコンデンサからなる力率改善回路7、圧縮機を駆動するブラシレスモーター(電動機)のロータ磁極位置を検出する圧縮機ローター磁極位置検出器9を備えている。
【0038】
商用交流電源5(家庭用空気調和機の場合、電源プラグをコンセントに接続することで電源と接続される)は、ノイズフィルタ6、力率改善回路7を介して整流回路2に接続され、この整流回路2によって交流が直流に変換され、整流回路2に接続された平滑回路1の図中のA−B間に直流電圧(Vd)を得る。この直流電圧は、インバータ回路3の直流側に入力される。このインバータ回路3は、6個の半導体スイッチング素子3a及び夫々の半導体スイッチング素子3aに逆並列に接続された還流ダイオードによって構成されている。インバータ回路3のスイッチングタイミングによって圧縮機直流モーター10に印加される平均直流電圧を調整することで圧縮機回転数を可変速制御される。
【0039】
インバータ回路3におけるスイッチングタイミングは、マイコン制御回路4により決定され、圧縮機モーター10のローター(図示せず)磁極位置を磁極位置検出器9で検出し、その磁極位置信号を基にマイコンが演算してその時の運転状況に応じた圧縮機駆動信号を決定し、これをインバータ回路3に指令することでインバータ回路3の構成スイッチング素子3aのオン・オフが行われる。そして、この信号は圧縮機モーター10のステータ巻線に印加され、圧縮機モーターを可変速制御する。
【0040】
なお、図1中の圧縮機ローター磁極位置検出回路9は、回転する圧縮機ローター(磁石)の磁極位置(方向)を検出するもので、その検出信号をマイコン制御回路4が受信すると、マイコンが現在のローター磁極位置を推定して次に送るインバータ回路素子3aのスイッチング指令信号を送信する。
【0041】
インバータ回路素子3aはマイコンからの指令に従い、オン・オフを行い圧縮機ステータに流す電流方向を切り替える(転流動作)ことよってローターとステータとの間で誘導あるいは反発が繰り返されて連続した回転が行われる。
【0042】
以上のような圧縮機回転数制御システムを構成する為、本発明において、具体的には整流回路素子としてダイオードを、インバータ回路素子として高速スイッチングが可能なIGBT(Insulated Gate Bipolar-transistor)のようなダイオードを用いて実現しようとしている。
【0043】
尚、整流回路2とインバータ回路3は構成する半導体素子を高密度実装することで各々モジュール化され、汎用の電気電子部品、例えばダイオードスタックやパワートランジスタモジュールとして製品化され、広く用いられている。
【0044】
次に図1に示した電力変換装置の実装について説明する。図2及び図3は図1に示した空気調和機の電力変換装置における基板分割方法を示した例であり、図4は図3に示したモジュール構造の一例であり、図5は本実施形態に係るモジュールとその他の回路基板支えとの接続固定構造の一例であり、図6及び図7はモジュールとその他回路基板との接続も含めた本実施形態の一例である。
【0045】
以下、図2及び図3を用いて図1に示した電力変換装置に係る電気回路を実装に際して、組み立て精度や放熱を考慮しつつ個々の構成要素を組にしていく考え方を説明する。
【0046】
図2に示す実施の形態では、別個のプリント配線基板を用いて整流・インバータ回路部8(以下パワー部と呼ぶ)とマイコン制御他回路のメイン制御部11に分離し、パワー部を構成する半導体素子は同一基板上に集約実装し、外部接続端子と組込ケースを取り付けてモジュール製作することで、発熱素子との分離を図っている。尚、この分離の仕方のもう一つの特徴は、主回路におけるコンデンサ、すなわち、ノイズフィルタ6を構成するコンデンサ、力率改善回路7を構成するコンデンサおよび平滑回路1を構成するコンデンサを纏めたことである。また、力率改善回路7を構成するリアクトルは独立させた。
【0047】
モジュールに使用するプリント配線基板は放熱性を高める為、基板ベースに例えばアルミニウムを使用した金属基板を採用することで基板パターン面に実装された半導体素子の発熱はこの金属プレートを通して放熱される。
【0048】
また、整流回路2とインバータ回路3とを同一基板上に実装することで、電線等による配線作業の省略でコスト低減につながり、熱発生源を一箇所に集約できるので、ヒートシンクの共用化を図ることができるので無駄のない基板配置が可能である。
【0049】
一方、モジュール以外のメイン制御部の電子部品は2つのプリント配線基板11(以下メイン基板と呼ぶ)に実装し、分割によって発生する電線等の布線費用を極力抑制するようにしている。
【0050】
尚、前記モジュール8とメイン基板11は後に説明する各々の取付構造によって従来よりも安価に接続固定を実現している。
【0051】
ここで、図2の場合は、布線の省略によるコスト低減を主眼として基板分割を行っているが、前述したように、メイン基板11には1つの基板上にノイズフィルタ6や力率改善回路7のような高電圧を扱う回路(強電回路)と、例えば5V動作するマイコン等の電子回路(弱電回路)を混在させている。しかし、ノイズの影響や安全性を考慮して強電回路部と弱電回路部を分離して3分割、即ちパワー部、ノイズフィルターなどの入力電源部、マイコン制御部に分けてもよい。
【0052】
また、汎用性を高める為、モジュール8から整流回路部2を分離してもよく、更に図3の如くインバータ駆動回路やインバータ保護回路、マイコン等を前記モジュール8内に組み込んだりしてもよい。
【0053】
要は後に述べるモジュールの構造を工夫さえすれば、基板分割方法には関係なく、電気品の収納空間や求める性能にあわせてシステムを設計すればよい。
【0054】
図3で示した本発明に係る分割の仕方の一実施の形態は、ただ単純に汎用性の面に有利なだけではなく、過電流のようなインバータ保護回路をインバータ回路近傍に配置することになり、従来例で挙げた高速の保護動作が実現できるので信頼性向上の面でも有利なものとなっている。電源入力回路基板13にはノイズフィルタ6、力率改善回路7の構成要素の一つであるコンデンサ及び平滑回路1が搭載され、モジュール基板12aには整流回路2、インバータ回路3及びロータ磁極位置検出器9が搭載され、マイコン制御基板12bには前述の保護回路を含むマイコン制御回路4が搭載されている。
【0055】
図4は、図3で示した基板分割構成において、本発明に係る一実施の形態であるモジュール構造とその他制御基板との接続の一例を表す断面図である。
【0056】
図4において、12aはアルミ基板、14はPPS等の樹脂成型加工したモジュールケース、12bはマイコン搭載したマイコン制御基板、15はマイコン制御基板12bの質量を支える為のABS等の樹脂成型加工したマイコン基板ケース、13はノイズフィルタや5V出力のようにマイコン駆動のための制御用直流電圧源を供給する電源回路を搭載した基板であり、ここでは、ケーブル21を使ってマイコン基板12bと電気的接続している。
【0057】
このうち、アルミ基板12aの上部表面は絶縁層を挟んで導電部となる銅箔が任意のプリントパターンで施してあり、基板の部品実装面としている。
【0058】
このアルミ基板12aの部品実装面上にインバータおよび整流回路の構成半導体素子16を実装、銅箔パターンを介して各々結線して接続用入出力端子17a、17bを組み込んだモジュールケース14でモジュールを形成している。
【0059】
一方、モジュールの放熱にはアルミ基板12aの放熱面とアルミ製放熱フィン18平面とを合わせ、ネジ等を使用してモジュールケース14を介してモジュールをアルミ製放熱フィン18に直接固定することで行う。
【0060】
これにより、従来のようにモジュール専用支持金具を使用しないで、さらにインバータ回路3を構成するスイッチング素子3aとマイコン制御基板12bとを積層していないので、マイコン制御基板12bやスイッチング素子3aに不要な応力がかかることなく、さらにモジュールと放熱フィン18を直接に接触させているので、高さ寸法等の誤差によりモジュールと放熱フィン18との間に隙間ができるということがなく、モジュールの熱を確実に放熱フィン18に伝え、効果的に放熱することができ、モジュール即ち構成素子16の温度上昇による破壊を防止することができる。
【0061】
ところで、本実施の形態においては、図4中のモジュールケース14の接続端子は、図に示したように圧縮機モータ10と接続するような高電圧、大電流を扱う大型端子17aと、インバータ素子へのスイッチング指令信号を送る小信号系端子17bに分けて施して、大型端子17aは、圧縮機から延びるケーブル19を直接接続できるようにしている。
【0062】
これにより、低電圧で作動する電子部品の近傍には高電圧、高電流回路を通さないで済むので、ノイズによる誤作動を防止することができる。
【0063】
また、図4中の12bはマイコンおよびインバータ駆動制御回路を搭載したマイコン制御基板であり、本基板にモジュールへの制御信号ピン17bと接合するピンコネクター20を実装し、マイコン基板ケース15に組み込んでいる。
【0064】
この時、モジュールケース14にはマイコン制御基板12bを固定する機構14bが施してあり、この取付機構14bによってモジュールとマイコン制御基板12bは連結固定されるようにしてある。
【0065】
この為、先述の従来例のように専用支持金具やモジュール端子で基板固定を兼ねる必要もないので、モジュールの信号接続端子17bも本図のように1列のみで配列することも可能である。
【0066】
本実施の形態では、モジュールケース14とマイコン基板ケース15とを独立させて、モジュールケース14にてスイッチング素子の質量を差さえ固定すると共に、マイコン基板ケース15にてマイコン制御基板12bの質量を支える構造となっているため、マイコン制御基板12b及び半導体スイッチ素子を支持する支持具の加工精度の善し悪しで、文献1乃至3にて説明した不要な応力がかかることや、半導体スイッチング素子とヒートシンクとの熱的接触不良といった問題の発生を防止することができる。また、組立性てについては、下記図5及び図6にて詳説するように、電気的接続及び機構的結合を簡単に行えるようにした。
【0067】
また、本実施の形態ではマイコン基板ケース15がモジュールケース14と独立して分離可能なようにしているのでマイコン制御回路が変更になっても、さらにモジュール以外の基板構成が変わっても設計変更が少なくできるようにして、汎用性を持たせるようにしている。
【0068】
勿論、基板ケース15は、モジュールケース14と独立した形で設けているが、モジュールケース14と一体化構造にしてもよく、一体化することで汎用性は犠牲になるが、組み込む作業工数が減ってコスト低減につながる。
【0069】
この時一体化構造にしてもマイコン制御基板15を支え、固定する為の機構がモジュール側に施される形となる。
【0070】
図5、図6および図7はモジュールケースの取付機構とマイコン制御基板ケースの取付機構の構造詳細を示した本発明に係る実施の形態である。
【0071】
図5では、モジュールケース14とマイコン基板ケース15は嵌めあい方式になっているので、それぞれの凹凸部22a、22bを上下スライドさせることにより簡単に組み立てるようになっている。このとき、モジュールケース14側の複数のモジュール接続端子17bはマイコン基板ケース15側に設けられたピンコネクタ20に無理な力を加えることなく差し込まれる。
【0072】
通常、モジュールケース14、制御基板ケース15とも樹脂成形で生産される為、自由な形状で設計できることや形状の微調整がし易いという樹脂成形の特長を生かした実施の形態である。
【0073】
図6の実施の形態の場合は、モジュールケース14とマイコン基板ケース15を上下に重ね、予め双方に施したネジ穴23a、23bを通してネジ止め固定出来るようになっている。
【0074】
マイコン制御基板12bを、前記マイコン基板ケース15に組み込む一方で、図で示したように上下方向に移動してモジュール接続端子17bとをコネクターピン24を用いて接続するようにしている。
【0075】
図6の場合は、ネジ等で強固に固定する形となるので、モジュール及びマイコン基板を接続したままでの部品の供給が可能(ブロック毎の生産)という点で有利である。
【0076】
図7に示した実施の形態では図6においてマイコン制御基板12bを上下方向に接続していたのに対し、モジュール接続端子17bを左右方向に配置し、マイコン基板12bも左右方向にスライドして接続する例を示している。
【0077】
尚、上記説明した実施の形態においては、モジュール側にモジュール接続端子(入出力端子)を設け、マイコン制御基板側にピンコネクタを設けているが、モジュール側にピンコネクタを設け、マイコン制御基板側に接続端子を設けても同様の効果を得ることができる。
【0078】
以上説明したように本実施の形態によれば少なくともモジュールケースに基板固定の為の支持機構を施すことでモジュール配置上の制約が緩和され、モジュール接続端子の方向も自由に配置することが出来る。
【0079】
また、モジュールの制御信号用接続端子17bは、マイコン制御基板12bのピンコネクタ24によって接続して、わざわざ半田付けによって固定しなくても容易に固定を実現出来ている。勿論、ピンコネクタ24を使用せず、マイコン制御基板に穴を設けて半田付けして接続してもよい。但しこの場合、先述の従来例のようにモジュールの信号用接続端子17b自体をさほど強固にしなくてもよく、方向、配列を自由に配置することが出来るので従来例に比べて大きなメリットを有する。
【0080】
一方、製品保守サービスの面をみれば、従来のように半田付け部を加熱して溶融し、半田が溶融している内にモジュールから接続していた制御基板を取り外すという、面倒で時間のかかる作業をする必要がなくなり、更に制御基板をモジュールから取り外さなくとも放熱フィンに固定しているモジュールのネジ25を外すだけで、それぞれの部品を分離することができるので簡単に保守サービスをすることができるようになる。
【0081】
また、文献3に示されたように制御基板の支持具で放熱フィンの支持を兼ねている実装構造に対して、2重構造若しくはそれに準じた複雑な支持具の構造設計が必要なく、コストを低減することができるといった効果もある。更に文献3においては制御基板の部品面と同一面上にモジュールと放熱フィンが配置されるので、他の電子部品に接触しないようにモジュール取り付け高さ調整や制御基板上の電子部品配置調整、放熱フィン形状の変更を施さねばならないが、本実施形態によれば、モジュール基板とマイコン制御基板12bが独立しているので設計自由度を確保することができる。
【0082】
また、図8に示した文献1及び文献3に示された実装構造の何れの場合にもモジュールの上部若しくは下部に制御用基板を配置する為、モジュールのスイッチング動作によって発生する電気的ノイズが制御回路に誤動作を引き起こさないように制御基板の耐ノイズ性を高める工夫が必要である。これに対して本実施の形態によれば両基板が独立しているのノイズ対策を低減することができる。
【0083】
以上述べたように、従来の方式では何らかの形でモジュールおよび放熱フィンを支持する専用支持金具若しくはそれに準じた機構を別途設ける必要があった。
【0084】
この為、部分組立てによる平行生産ができなかったり、実装方式によっては2面半田付けとなり半田付け工程の複雑化によって作業性を悪くしてコスト増の要因にもなっていた。
【0085】
従って、設計者にとってモジュール接続端子や制御用基板の応力に対する保護や耐ノイズ性等に対する製品信頼性を確保すると共に、モジュールの取り付けに係る費用を低コストで実現することは大きな課題であり、全てを満たす有効な方法は未だ確立されていなかった。
【0086】
これに対して本実施の形態では、モジュール基板12a及びマイコン制御基板12bを個別のラインで生産することができ、両者の結合も簡単に行うことができるという効果がある。
【0087】
以上詳細に説明したように、本実施形態によれば、インバータ回路を一枚の基板に実装し、あるいはさらに整流回路部分をも含めて一枚の基板に実装して、それをモジュールケースに組み込んでモジュール化することにより、インバータ回路部をメインの制御基板から独立させることができる。
【0088】
そして、モジュールと一枚の基板にマイコン制御回路を組み込んだマイコン制御基板との接続は、半田付けによらず機械的に組み合わせることができるようになるので、基板相互の組み立て作業が手工具等の簡便な道具で簡単にできるようになる。
【0089】
したがって保守サービスにおける点検が容易になり、分解、組み立てにかかる時間、部品の交換等の作業性を改善することができる。
【0090】
また、モジュールを支持する支持金具を必要としないので部品数が少なくなり、生産性が向上するとともに、基板の生産工程においても一度組み立てたインバータ回路部をも一度メイン基板に組み込むという直列的な生産工程を省略でき、インバータ基板部とその他の基板部を平行して生産できるので、基板の生産においても生産性を向上させることができる。
【0091】
さらに、高電圧、高電流が流れ、ノイズを発生し易いインバータ回路部分と低電圧で作動する電子部品を組み込んだメイン基板分離できることにより、メイン基板の電子部品がノイズに影響されることが少なくなるので、機器部品の運転の信頼性が向上する。
【0092】
総合すれば、高い信頼性を保ちつつ、安価に基板接続が行える上に、基板接続にかかる不要な空間いわゆるデッドスペースも減らすことが出来、かつモジュール設計が自由に行えるという効果が得られる。
【0093】
【発明の効果】
以上本発明によれば、各種部品の精度や組立て精度を上げることなく、パワーモジュールとヒートシンクとの密着性を良好にし、構成要素に不要な応力がかからない電力変換装置の実装構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧縮機回転数制御のシステム構成図。
【図2】本発明に係る基板分割実施例。
【図3】本発明に係る基板分割実施例。
【図4】モジュールと基板の組み合わせの実施例。
【図5】モジュールと基板の組み合わせの別な実施例。
【図6】モジュールと基板の組み合わせの別な実施例。
【図7】モジュールと基板の組み合わせの別な実施例。
【図8】従来のモジュールと基板の組み合わせの実施例。
【符号の説明】
1…平滑回路、2…整流回路、3…インバータ回路、4…マイコン及び圧縮機モーター駆動用制御回路(マイコン制御回路)、5…商用交流電源、6…ノイズフィルタ、7…力率改善回路、8…モジュール、9…ローター磁極位置検出器、10…圧縮機モーター(ステータ)、11…メイン基板、12a…モジュール基板(アルミ基板)、12b…マイコン制御基板、13…電源入力回路基板(モジュール、マイコン制御基板以外の回路)、14…モジュールケース14a…基板固定機構、15…マイコン基板ケース、16…半導体素子(発熱半導体素子)、17a…モジュール接続端子(大型端子)、17b…モジュール接続端子(制御信号用端子)、18…モジュール冷却用放熱フィン、19…圧縮機接続用ケーブル、20…ピンコネクタ、21…接続ケーブル、22a…基板ケース側固定機構、22b…モジュール側固定機構、23a…基板ケース側固定機構、23b…モジュール側固定機構、24…ピンコネクタ、25…モジュール=放熱フィン固定用ネジ、100…冷却用放熱フィン、102…インバータモジュール、103…制御用プリント配線基板、104…モジュール接続端子、106…成形基板。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a power conversion device that controls the driving environment of a compressor motor using an inverter circuit in an air conditioner or the like.
[0002]
[Prior art]
Recent air conditioners are required to perform air conditioning with energy saving and high efficiency. In order to achieve this, it is important to improve the operating efficiency of the compressor, which is the main power source of the air conditioner.
[0003]
For this reason, a DC motor (brushless motor) is generally used for the compressor, and its rotation speed is varied according to the required load (deviation between the set temperature and room temperature) at that time. When the load is large, it is rotated at high speed.
[0004]
As a method for controlling the rotation speed of the compressor motor, control by an inverter circuit that converts a direct current into a pulse-width modulated (hereinafter referred to as PWM) signal that is a signal for driving the motor is known.
[0005]
Generally, the motor drive device used for an air conditioner is roughly divided into the following parts. That is, the motor drive device is mainly a rectifier (converter) that rectifies AC power input from a commercial power supply, a smoothing circuit that mainly smoothes the output of the rectifier, and a PWM for driving the motor with the output of the smoothing circuit. Compressor drive control circuit (hereinafter referred to as microcomputer control) having a microcomputer for supplying a switching signal to an inverter circuit for converting a signal and six switching elements (transistor, gate insulating bipolar transistor (IGBT)) constituting the inverter circuit Circuit), a noise filter consisting of a reactor and a capacitor that suppresses the noise generated by the inverter from flowing out to the commercial AC power supply side, a power factor improving circuit consisting of a reactor and a capacitor for improving the power factor, and driving the compressor Check the rotor magnetic pole position of the brushless motor (electric motor) And a compressor rotor magnetic pole position detector for.
[0006]
The rectifier circuit and the inverter circuit are each modularized by high-density mounting of the semiconductor elements constituting them, and are commercialized as general-purpose electric / electronic components such as diode stacks and power transistor modules.
[0007]
In general, an inverter module used in an air conditioner is for driving a compressor motor unlike other electronic components. Therefore, a high voltage of, for example, 100 V to 300 V is applied to a switching element constituting the inverter module, and a current near 20 A is applied. Since it flows, the element itself generates heat due to the internal resistance of the element.
[0008]
For this reason, in order to prevent element destruction due to temperature rise of these switching elements, it is common to use an aluminum cooling heat radiation fin attached to a module in which a plurality of switching elements are packaged.
[0009]
Other parts that do not require heat dissipation fins (compressor drive control circuit parts, etc.) are mounted on one or a plurality of printed wiring boards to form a board assembly. Since the radiating fins must be tightly fixed, the module and the board assembly are arranged separately, and the connection between the terminals is often performed using an electric wire or the like.
[0010]
As a prior art for simultaneously satisfying the omission of wiring and the close fixation with the radiating fin for the purpose of reducing the manufacturing cost, Japanese Patent Laid-Open No. 6-123449 (hereinafter referred to as Document 1) and Japanese Patent Laid-Open No. 8-86473 (hereinafter referred to as Document). 2) and a mounting structure described in Japanese Patent Laid-Open No. 10-267326 (hereinafter referred to as Document 3) are known.
[0011]
The mounting structure described in Document 1 will be described with reference to FIG. A photocoupler, a capacitor, a drive circuit, and the like are mounted on the power printed
[0012]
Further,
[0013]
On the other hand, this support has a structure to which a printed wiring board is also attached. That is, the portion of the previous screw margin is extended in the short side direction of the power module, and is bent to the opposite side of the heat sink. A screw hole is formed in the bent portion, and a printed wiring board is screwed here. The electrical connection between the power module and the printed wiring board is provided on the side opposite to the heat sink of the power module, and a plurality of terminals extending in the direction of the printed wiring board attached to the support are provided in holes formed in the printed wiring board. It is done by being plugged in. As a result, the same effect as in Document 1 is obtained.
[0014]
In
[0015]
By the way, recently, an inverter module equipped with a low-loss switching element has been developed aiming at high efficiency. In general, when the efficiency of a switching element is increased, the withstand time (short circuit withstand time) for an instantaneous inrush current (peak current) exceeding the rated value of the element, for example, in a short circuit accident, tends to be shortened. For this reason, there is a need for a protection circuit system that quickly detects a peak current within a short circuit withstand time (for example, 2 μs to 5 μs) and stops driving the inverter circuit.
[0016]
In order to perform the protection operation at high speed, the resistance component and reactance component of the wiring itself cannot be ignored. Therefore, the method of arranging the drive control circuit in the vicinity of the inverter bridge circuit is common. With the aim of miniaturization and systemization, modules that integrate inverter circuits, their drive control circuits, peak current protection circuits, etc., and put them in the same case have also appeared.
[0017]
[Problems to be solved by the invention]
In the structure described in Document 1, as shown in FIG. 8, not only the mass of the printed
[0018]
The molded board in FIG. 8 has an advantage in that it also has other electronic components mounted thereon, but as a result, a printed wiring board support is still required, and the number of parts accompanying the mounting of the module is much reduced. Absent.
[0019]
In particular, the structure is such that the module
[0020]
As a method of effectively transferring the heat of the
[0021]
If the printed
[0022]
In other words, in order to maintain good adhesion between the
[0023]
Similarly, the mounting structure described in
[0024]
Furthermore, regarding the electrical connection between the connection terminal of the power module and the printed wiring board, the connection terminal of this power module is as weak as about φ0.8 mm, so the connection part between the connection terminal and the printed wiring board with the support bracket (especially the soldering part) ) Is protected from stress.
[0025]
However, although there are advantages in reducing the wiring cost of electric wires and the like and protecting the power module connection terminals, the accuracy of the mounting work of the support to the printed wiring board, the accuracy of the mounting work of the power module and the support, and the radiation fins ( There is a problem that the accuracy of mounting work between the heat sink) and the power module is required.
[0026]
Similarly, in the mounting structure described in
[0027]
Further, in the mounting structures described in
[0028]
An object of the present invention is to provide a power conversion device having a mounting structure that improves the adhesion between a power module and a heat sink without increasing the accuracy and assembly accuracy of various components and does not apply unnecessary stress to components. .
[0029]
[Means for Solving the Problems]
The above purpose is equipped with an inverter circuit composed of a plurality of semiconductor switching elements. A substrate formed of a heat conductor, a resin module case in which the substrate is incorporated, a terminal provided in the module case and electrically connected to the inverter circuit, and a heat dissipation surface of the substrate are flat. A control board having a heat sink to which the module case is attached, a control circuit for driving the inverter bridge circuit, and a pin connector electrically connected to the control circuit; This control board This is achieved by providing a mechanism for fixing and electrically connecting the inverter circuit and the control circuit by coupling the terminal and the pin connector.
[0030]
The above purpose is equipped with an inverter circuit composed of a plurality of semiconductor switching elements. A substrate formed of a heat conductor, a resin module case in which the substrate is incorporated, a pin connector provided in the module case and electrically connected to the inverter circuit, and a heat dissipation surface of the substrate are flat A control board having a heat sink to which the module case is attached and a control circuit for driving the inverter bridge circuit and a terminal electrically connected to the control circuit; This control board This is achieved by providing a mechanism for fixing and electrically connecting the inverter circuit and the control circuit by coupling the pin connector and the terminal.
[0035]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0036]
First, the inverter circuit which controls the rotation speed of the compressor motor which comprises a part of refrigeration cycle of an air conditioner is demonstrated using FIG.
[0037]
In FIG. 1, a power converter according to this embodiment includes a rectifier 2 (converter) that rectifies AC power input from a commercial
[0038]
A commercial AC power source 5 (in the case of a domestic air conditioner, connected to a power source by connecting a power plug to an outlet) is connected to the
[0039]
The switching timing in the
[0040]
The compressor rotor magnetic pole position detection circuit 9 in FIG. 1 detects the magnetic pole position (direction) of the rotating compressor rotor (magnet). When the
[0041]
The inverter circuit element 3a is turned on and off in accordance with a command from the microcomputer to switch the direction of the current flowing to the compressor stator (commutation operation), whereby induction or repulsion is repeated between the rotor and the stator to continuously rotate. Done.
[0042]
In order to configure the compressor rotational speed control system as described above, in the present invention, specifically, a diode as a rectifier circuit element and an IGBT (Insulated Gate Bipolar-transistor) capable of high-speed switching as an inverter circuit element are used. It is going to be realized using a diode.
[0043]
The
[0044]
Next, implementation of the power conversion apparatus shown in FIG. 1 will be described. 2 and 3 are examples showing a substrate dividing method in the power converter of the air conditioner shown in FIG. 1, FIG. 4 is an example of the module structure shown in FIG. 3, and FIG. 5 is the present embodiment. FIG. 6 and FIG. 7 show an example of this embodiment including the connection between the module and the other circuit board.
[0045]
Hereinafter, the concept of assembling individual components in consideration of assembly accuracy and heat dissipation when mounting the electric circuit according to the power conversion device shown in FIG. 1 will be described with reference to FIGS. 2 and 3.
[0046]
In the embodiment shown in FIG. 2, a separate printed wiring board is used to separate a rectification / inverter circuit unit 8 (hereinafter referred to as a power unit) and a main control unit 11 of a microcomputer control other circuit, and a semiconductor constituting the power unit. The elements are collectively mounted on the same substrate, and a module is manufactured by attaching external connection terminals and a built-in case to separate the elements from the heat generating elements. Another feature of this separation method is that the capacitors in the main circuit, that is, the capacitors constituting the noise filter 6, the capacitors constituting the power
[0047]
In order to improve the heat dissipation of the printed wiring board used in the module, the heat generated by the semiconductor element mounted on the substrate pattern surface is dissipated through the metal plate by adopting, for example, a metal substrate using aluminum as the substrate base.
[0048]
Further, by mounting the
[0049]
On the other hand, the electronic components of the main control unit other than the module are mounted on two printed wiring boards 11 (hereinafter referred to as main boards) so as to suppress wiring costs such as electric wires generated by the division as much as possible.
[0050]
The module 8 and the main board 11 are connected and fixed at a lower cost than in the past by the respective mounting structures described later.
[0051]
Here, in the case of FIG. 2, the substrate is divided mainly for cost reduction by omitting the wiring, but as described above, the noise filter 6 and the power factor correction circuit are provided on the single substrate in the main substrate 11. 7 is a circuit that handles a high voltage (high electric circuit) and an electronic circuit (weak electric circuit) such as a microcomputer that operates at 5 V, for example. However, in consideration of the influence of noise and safety, the high-power circuit portion and the weak-power circuit portion may be separated into three parts, that is, divided into an input power source unit such as a power unit and a noise filter, and a microcomputer control unit.
[0052]
In order to improve versatility, the
[0053]
In short, as long as the module structure described later is devised, the system can be designed in accordance with the storage space for electrical products and the required performance, regardless of the substrate division method.
[0054]
The embodiment of the division method according to the present invention shown in FIG. 3 is not only advantageous in terms of versatility, but also arranges an inverter protection circuit such as overcurrent in the vicinity of the inverter circuit. Thus, the high-speed protection operation described in the conventional example can be realized, which is advantageous in terms of improving reliability. The power
[0055]
FIG. 4 is a cross-sectional view showing an example of the connection between the module structure according to an embodiment of the present invention and other control boards in the board division configuration shown in FIG.
[0056]
In FIG. 4, 12a is an aluminum substrate, 14 is a module case processed by resin molding such as PPS, 12b is a microcomputer control board mounted with a microcomputer, and 15 is a microcomputer processed by resin molding such as ABS for supporting the mass of the microcomputer control board 12b. A
[0057]
Among these, the upper surface of the aluminum substrate 12a is provided with a copper foil serving as a conductive portion with an insulating layer sandwiched in an arbitrary print pattern, which serves as a component mounting surface of the substrate.
[0058]
An inverter and a rectifier circuit component semiconductor element 16 is mounted on a component mounting surface of the aluminum substrate 12a, and each module is connected via a copper foil pattern to form a module with a
[0059]
On the other hand, heat radiation of the module is performed by aligning the heat radiation surface of the aluminum substrate 12a and the plane of the aluminum
[0060]
As a result, the module-specific support bracket is not used and the switching element 3a and the microcomputer control board 12b that constitute the
[0061]
By the way, in the present embodiment, the connection terminals of the
[0062]
As a result, it is not necessary to pass a high-voltage, high-current circuit in the vicinity of an electronic component that operates at a low voltage, so that malfunction due to noise can be prevented.
[0063]
Further, 12b in FIG. 4 is a microcomputer control board on which a microcomputer and an inverter drive control circuit are mounted. A
[0064]
At this time, the
[0065]
For this reason, it is not necessary to use the dedicated support bracket or module terminal to fix the substrate as in the above-described conventional example, so that the signal connection terminals 17b of the module can also be arranged in only one row as shown in this figure.
[0066]
In the present embodiment, the
[0067]
In the present embodiment, the microcomputer board case 15 is separable independently from the
[0068]
Of course, the substrate case 15 is provided in a form independent of the
[0069]
At this time, even if an integrated structure is used, a mechanism for supporting and fixing the microcomputer control board 15 is provided on the module side.
[0070]
5, FIG. 6 and FIG. 7 show an embodiment of the present invention showing details of the structure of the module case mounting mechanism and the microcomputer control board case mounting mechanism.
[0071]
In FIG. 5, the
[0072]
Usually, the
[0073]
In the case of the embodiment shown in FIG. 6, the
[0074]
While the microcomputer control board 12b is incorporated in the microcomputer board case 15, as shown in the figure, the microcomputer control board 12b is moved up and down to connect the module connection terminal 17b using the
[0075]
In the case of FIG. 6, since it is firmly fixed with screws or the like, it is advantageous in that it is possible to supply components (production for each block) while the module and the microcomputer board are connected.
[0076]
In the embodiment shown in FIG. 7, the microcomputer control board 12b is connected in the vertical direction in FIG. 6, but the module connection terminal 17b is arranged in the horizontal direction, and the microcomputer board 12b is also slid in the horizontal direction and connected. An example is shown.
[0077]
In the embodiment described above, the module connection terminal (input / output terminal) is provided on the module side and the pin connector is provided on the microcomputer control board side. However, the pin connector is provided on the module side and the microcomputer control board side is provided. A similar effect can be obtained even if a connection terminal is provided in the case.
[0078]
As described above, according to the present embodiment, at least the module case is provided with a support mechanism for fixing the substrate, so that restrictions on the module arrangement are alleviated, and the direction of the module connection terminals can be freely arranged.
[0079]
Further, the control signal connection terminal 17b of the module is connected by the
[0080]
On the other hand, in terms of product maintenance services, the soldering part is heated and melted as before, and the control board connected to the module is removed while the solder is melted. It is no longer necessary to perform work, and each component can be separated by simply removing the module screws 25 that are fixed to the heat radiation fins without removing the control board from the module. become able to.
[0081]
In addition, as shown in
[0082]
In addition, in any of the mounting structures shown in Document 1 and
[0083]
As described above, in the conventional system, it is necessary to separately provide a dedicated support bracket for supporting the module and the radiation fin in some form or a mechanism equivalent thereto.
[0084]
For this reason, parallel production by partial assembly cannot be performed, and depending on the mounting method, two-surface soldering is required, which complicates the soldering process, resulting in poor workability and increased costs.
[0085]
Therefore, it is a big challenge for designers to secure the product reliability against the stress of the module connection terminal and control board and the noise resistance, and to realize the cost for mounting the module at a low cost. An effective way to satisfy this has not yet been established.
[0086]
On the other hand, in this embodiment, the module substrate 12a and the microcomputer control substrate 12b can be produced on separate lines, and there is an effect that they can be easily combined.
[0087]
As described above in detail, according to the present embodiment, the inverter circuit is mounted on a single substrate, or further mounted on a single substrate including the rectifier circuit portion, and is incorporated in the module case. By making it modular, the inverter circuit unit can be made independent of the main control board.
[0088]
And since the connection between the module and the microcomputer control board that incorporates the microcomputer control circuit on one board can be mechanically combined without soldering, the assembly work between the boards can be done with hand tools, etc. You can do it easily with simple tools.
[0089]
Accordingly, inspection in maintenance service is facilitated, and workability such as time required for disassembly and assembly and replacement of parts can be improved.
[0090]
In addition, since no support brackets are required to support the module, the number of parts is reduced and productivity is improved. In addition, the inverter circuit section once assembled in the board production process is also incorporated into the main board once. Since the process can be omitted and the inverter board part and the other board part can be produced in parallel, productivity can be improved also in the production of the board.
[0091]
In addition, the main circuit board can be separated from the main circuit board that incorporates an electronic circuit that operates at a low voltage and an inverter circuit part that is likely to generate noise due to high voltage and high current. Therefore, the reliability of operation of equipment parts is improved.
[0092]
Overall, it is possible to connect to the substrate at low cost while maintaining high reliability, to reduce unnecessary space for connecting the substrate, so-called dead space, and to perform module design freely.
[0093]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to provide a mounting structure for a power conversion device that improves the adhesion between the power module and the heat sink without increasing the accuracy and assembling accuracy of various components and does not apply unnecessary stress to the components. it can.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a system configuration diagram of compressor rotation speed control.
FIG. 2 shows an example of substrate division according to the present invention.
FIG. 3 shows an example of substrate division according to the present invention.
FIG. 4 shows an example of a combination of a module and a substrate.
FIG. 5 shows another embodiment of a module / board combination.
FIG. 6 shows another embodiment of a module / board combination.
FIG. 7 shows another embodiment of a module / board combination.
FIG. 8 shows an example of a conventional module / substrate combination.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Smoothing circuit, 2 ... Rectifier circuit, 3 ... Inverter circuit, 4 ... Microcomputer and compressor motor drive control circuit (microcomputer control circuit), 5 ... Commercial AC power supply, 6 ... Noise filter, 7 ... Power factor improvement circuit, DESCRIPTION OF SYMBOLS 8 ... Module, 9 ... Rotor magnetic pole position detector, 10 ... Compressor motor (stator), 11 ... Main board, 12a ... Module board (aluminum board), 12b ... Microcomputer control board, 13 ... Power supply input circuit board (module, Circuits other than microcomputer control board), 14 ... module case 14a ... board fixing mechanism, 15 ... microcomputer board case, 16 ... semiconductor element (heat generating semiconductor element), 17a ... module connection terminal (large terminal), 17b ... module connection terminal ( Control signal terminals), 18 ... Module cooling fins, 19 ... Compressor connection cable, 20 ... Pin connector , 21 ... connection cable, 22a ... board case side fixing mechanism, 22b ... module side fixing mechanism, 23a ... board case side fixing mechanism, 23b ... module side fixing mechanism, 24 ... pin connector, 25 ... module = heat radiation fin fixing screw DESCRIPTION OF
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