JP3649992B2 - 画像信号処理装置及び画像信号処理方法 - Google Patents

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    • H04N25/13Arrangement of colour filter arrays [CFA]; Filter mosaics characterised by the spectral characteristics of the filter elements
    • H04N25/135Arrangement of colour filter arrays [CFA]; Filter mosaics characterised by the spectral characteristics of the filter elements based on four or more different wavelength filter elements

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の色信号より各画素の輝度信号を得るための画像信号処理装置及び画像信号処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
<従来の輝度信号の生成方法>
複数種類のカラーフィルタが設けられたCCD(Charge Coupled Device)より出力される画像信号より、輝度信号が生成される従来の基本的な方法について説明する。今、図8(a)のように、画像信号が、M(Magenta)、G(Green)、Y(Yellow)、C(Cyan)の4種類のカラーフィルタが設けられたCCDより出力される画像信号とする。尚、CCDでは、図8(a)のように、M、Y、G、Yの順にカラーフィルタ並んでいる列とG、C、M、Cの順にカラーフィルタが並んでいる列が交互に配列されている。
【0003】
このようなCCDからは、2行毎に画像信号が組み合わされて出力される。即ち、図8(b)のように、M+Y、G+C、G+Y、M+Cが画像信号として出力される。このとき、画像信号C1,C2,C3,C4を、それぞれ、C1=M+Y、C2=G+C、C3=G+Y、C4=M+Cとする。このように画像信号が出力される際、M、C、Yは、それぞれ、原色R(Red)、G(Green)、B(Blue)で表すと、M=R+B、C=G+B、Y=R+Gとなる。よって、画像信号C1,C2,C3,C4を、原色R、G、Bで表すと、C1=2R+G+B、C2=2G+B、C3=2G+R、C4=2B+G+Rとなる。
【0004】
よって、今、出力される画像信号の原色R、G、Bの成分の大きさが等しいものと仮定すると、図8(c)のように表すことができる。即ち、CCDによって、白色の被写体が撮像された結果、原色R、G、Bの成分の大きさが等しい画像信号が出力されたとき、各画像信号C1,C2,C3,C4の大きさの関係が、C1>C2、C3<C4となる。このような画像信号を、輝度信号として用いたとき、本来、輝度の大きさがほぼ等しい状態であるにも関わらず、列毎に、その輝度の大きさが変化してしまう。
【0005】
そこで、各行毎にローパスフィルタを通すことで、図8(d)のように、各行毎に与えられる画像信号の直流成分となる2R+3G+2Bを得ることができる。このように得た直流成分2R+3G+2Bを、輝度信号として用いることによって、その大きさを平滑化することができるので、白色の被写体を白色の被写体として同一レベルの輝度信号を用いて表すことができる。
【0006】
このような従来より使用される画像信号処理装置を図9に示す。図9に示す画像信号処理装置は、例えば、単板式カラーCCDなどの複数種類のフィルタを有する撮像装置より出力される画像信号より、輝度信号を出力する装置である。今、この画像信号処理装置に、上述したM、G、Y、Cの4種類のカラーフィルタが設けられたCCDより、画像信号が入力される。このとき、上述したように、CCDからは、垂直方向に隣接した2つのフィルタが設けられた2画素分の出力信号が1つの画像信号として出力される。
【0007】
このような画像信号処理装置は、CCDからの画像信号が入力されると、この画像信号が、ラインメモリ51及び垂直方向のローパスフィルタ53(以下、「VLPF53」とする)に与えられる。又、ラインメモリ51より出力される画像信号がラインメモリ52及びVLPF53に与えられるとともに、ラインメモリ52より出力される画像信号もVLPF53に与えられる。このようにして、1行分の画像信号がラインメモリ51,52に格納されるとともに、垂直方向に隣接した3つの画像信号がVLPF53に与えられる。即ち、1行目の画像信号がラインメモリ52より、2行目の画像信号がラインメモリ51より、そして、3行目の画像信号がCCDより直接、VLPF53に与えられる。
【0008】
このように画像信号が与えられるVLPF53からは、ラインメモリ52より与えられた1行目の画像信号とCCDより直接与えられた3行目の画像信号との平均値とする画像信号と、ラインメモリ51より与えられた2行目の画像信号が水平方向のローパスフィルタ54(以下、「HLPF54」とする)に与えられる。HLPF54では、3列分の画像信号が与えられ、1列目の画像信号と3列目の画像信号との平均値とする画像信号が生成される。このようにして、VLPF53及びHLPF54によって、各画素における画像信号C1〜C4の信号レベルが求められると、この求められた画像信号C1〜C4の信号レベルを平均した値を信号レベルとする輝度信号をHLPF54から輝度信号処理回路55に出力する。
【0009】
即ち、例えば、画像信号C1を与える画素の輝度信号がVLPF53及びHLPF54によって生成される際、VLPF53及びHLPF54で、擬似的に画像信号C2〜C4の信号レベルが求められる。そして、HLPF54では、更に、このように擬似的に求められた画像信号C2〜C4と画像信号C1を平均した値を信号レベルとする輝度信号を生成する。そして、輝度信号処理回路55において、HLPF54より与えられる輝度信号を、更にエッジ強調処理などを施して、その信号レベルを変化させて出力する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このようにして、CCDなどの固体撮像装置より得られる画像信号より、輝度信号が生成されるが、図8のように、生成された輝度信号は、各画像信号毎の輝度信号ではなく、ローパスフィルタを通過させることによって得た信号であるため、2つの画像信号の平均値に比例した信号レベルの信号となる。よって、白色の被写体を撮像したときに得られた画像信号に基づいて再生したとき、白色の被写体を再生することができるが、その細部の輝度の変化については再生することができない。
【0011】
このような問題を鑑みて、本発明は、解像度を向上した高精細な画像を再生するための輝度信号を生成することができる画像信号処理装置及び画像信号処理方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の画像信号処理装置は、複数種類の色フィルタが画素毎に配置された固体撮像素子より出力される画像信号より輝度信号を生成する画像信号処理装置において、彩度の低い低彩度領域を撮像している前記固体撮像素子の画素より出力される画像信号の信号レベルを、前記画素に設けられた色フィルタの配列に基づき、予め決定された複数種類の出力画像信号の種類毎に積算する画像信号積算部と、前記固体撮像素子の画素に配された前記色フィルタを通過する光量を、前記出力画像信号の種類毎に補正するために、前記出力画像信号の種類毎に与えられる補正定数に基づいて、前記固体撮像素子の画素より出力される画像信号を補正した補正画像信号を生成する透過光量補正部と、前記出力画像信号の種類毎に積算された画像信号の信号レベルに基づいて、前記補正定数を前記出力画像信号の種類毎に設定して、前記透過光量補正部に送出する補正定数演算部と、前記透過光量補正部より現在入力された補正画像信号と、該補正画像信号を出力する現画素の近隣に存在する複数の画素より出力された補正画像信号とを平滑化することによって、前記現画素の輝度信号を生成する第1輝度信号生成部と、前記透過光量補正部から与えられる前記現画素の補正画像信号と、前記第1輝度信号生成部から与えられる前記現画素の輝度信号とによって、新たに前記現画素の輝度信号を生成する第2輝度信号生成部と、を有することを特徴とする。
【0013】
まず、画像信号積算部において、低彩度領域を撮像している画素から出力される画像信号について、その信号レベルが、それぞれに設けられた色フィルタの配列に基づき、予め決定された複数種類の出力画像信号の種類毎に積算される。次に、このように積算された信号レベルが、補正定数演算部に与えられ、この積算された信号レベルに基づいて、出力画像信号の種類毎に、その画像信号に与えて補正する補正定数が求められる。そして、この出力画像信号の種類毎に求められた補正定数が透過光量補正部に与えられ、この補正定数により画像信号が出力画像信号の種類毎に補正されて、補正画像信号として出力される。この補正画像信号が第1及び第2輝度信号生成部に与えられ、第1輝度信号生成部では、この補正画像信号を与える現画素と垂直方向又は水平方向において近隣に存在する複数の画素から与えられる補正画像信号と現画素の補正画像信号を用いて平滑化を行うことで、現画素の輝度信号を生成する。又、第2輝度信号生成部では、第1輝度信号生成部からの輝度信号も与えられ、補正画像信号と第1輝度信号生成部からの輝度信号とを用いて、新たに現画素の輝度信号を生成して出力する。
【0014】
このような画像信号処理装置において、請求項2に記載するように、前記第2輝度信号生成部で、前記現画素が前記低彩度領域を撮像している画素であるとき、前記透過光量補正部より与えられる前記補正画像信号を前記現画素の輝度信号として出力するとともに、前記現画素が前記低彩度領域以外の領域を撮像している画素であるとき、前記第1輝度信号生成部より与えられる輝度信号を前記現画素の輝度信号として出力するようにしても構わない。
【0015】
又、請求項3に記載するように、前記第2輝度信号生成部において、前記透過光量補正部より与えられる前記補正画像信号と前記第1輝度信号生成部より与えられる輝度信号とが、前記現画素の画像信号の彩度に基づいて重み付け加算された信号を、前記現画素の輝度信号として出力するようにしても構わない。更に、このような画像信号処理装置において、請求項4に記載するように、前記第2輝度信号生成部で輝度信号を生成する際、その画像信号の彩度が低いものほど、前記補正画像信号の割合を大きくした重み付け加算を施すようにしても構わない。
【0016】
又、請求項5に記載するように、前記補正定数演算部において、前記低彩度領域の前記出力画像信号の種類毎に積算された画像信号の信号レベルに前記補正定数を乗算した値が一定となるようにして、前記補正定数が求めることで、低彩度領域でホワイトバランス調整が行えるようにしても構わない。更に、請求項6に記載するように、前記透過光量補正部において、前記画像信号に前記補正定数を乗算することによって、前記補正画像信号を生成するようにしても構わない。
【0017】
請求項7に記載の画像信号処理装置は、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の画像信号処理装置において、前記画像信号が再生された1フィールド分の画像において、複数の彩度算出領域を設けるとともに、該彩度算出領域毎に、各彩度算出領域を構成する画像信号の彩度を積算する彩度積算部と、この積算された彩度によって、その彩度算出領域が彩度の低い低彩度領域であるか否か判定する彩度判定部と、を有することを特徴とする。
【0018】
このような画像信号処理装置では、彩度算出領域毎に、各画素から与えられる画像信号の彩度が彩度積算部で積算され、彩度算出領域毎に積算された彩度積算結果が、ある値より低いとき、画像信号積算部を動作させて、画像信号の信号レベルを積算するように制御することができる。又、各彩度算出領域を構成する画像信号の輝度信号を生成する際、補正画像信号の割合を変化させるために与える重み係数を、彩度算出領域毎に積算された彩度積算結果に応じて求めることができる。又、彩度算出領域毎に求められた重み係数に応じて、各画像信号毎に線形的に変化させた重み係数を求めることができる。
【0019】
このような画像信号処理装置において、請求項8に記載するように、前記画像信号より色信号を生成する色信号生成部を有し、該色信号生成部内において生成される色差信号より画像信号の彩度が求められるようにしても構わない。このとき、色差信号の大きさより画像信号の彩度が求められる。
【0020】
請求項9に記載の画像信号処理方法は、複数種類の色フィルタが画素毎に配置された固体撮像素子より出力される画像信号より輝度信号を生成する画像信号処理方法において、彩度の低い低彩度領域を撮像している前記固体撮像素子の画素より出力される画像信号の信号レベルを、前記画素に設けられた色フィルタの配列に基づき、予め決定された複数種類の出力画像信号の種類毎に積算し、前記出力画像信号の種類毎に積算された画像信号の信号レベルに基づいて、前記低彩度領域を撮像している前記固体撮像素子の画素に配された前記色フィルタを通過する光量を補正するための補正定数を求め、前記低彩度領域を撮像している前記固体撮像素子の画素より出力される画像信号に前記補正定数を乗算して、補正画像信号を生成し、該補正画像信号を、前記低彩度領域を撮像している前記固体撮像素子の画素における輝度信号とすることを特徴とする。
【0021】
このような画像信号処理方法において、請求項10に記載するように、隣接する複数の画素毎に画像信号が平滑化された平滑画像信号を、前記低彩度領域以外の領域を撮像している前記固体撮像素子の画素より出力される画像信号における輝度信号とするようにしても構わない。
【0022】
又、請求項11に記載の画像信号処理方法は、複数種類の色フィルタが画素毎に配置された固体撮像素子より出力される画像信号より輝度信号を生成する画像信号処理方法において、彩度の低い低彩度領域を撮像している前記固体撮像素子の画素より出力される画像信号の信号レベルを、前記画素に設けられた色フィルタの配列に基づき、予め決定された複数種類の出力画像信号の種類毎に積算し、前記出力画像信号の種類毎に積算された画像信号の信号レベルに基づいて、前記低彩度領域を撮像している前記固体撮像素子の画素に配された前記色フィルタを通過する光量を補正するための補正定数を求め、前記低彩度領域を撮像している前記固体撮像素子の画素より出力される画像信号に前記補正定数を乗算して、補正画像信号を生成し、該補正画像信号と隣接する複数の画素毎に画像信号が平滑化された平滑画像信号とを、画像信号の彩度に基づいて重み付け加算した信号を、その画像信号の輝度信号とすることを特徴とする。
【0023】
このような画像信号処理方法において、請求項12に記載するように、前記輝度信号を生成する際、その画像信号の彩度が低いものほど、前記平滑画像信号に比べて前記補正画像信号の割合を大きくした重み付け加算を施すようにしても構わない。
【0024】
請求項13に記載する画像信号処理方法は、請求項9〜請求項12のいずれかに記載の画像信号処理方法において、前記低彩度領域の前記出力画像信号の種類毎に積算された画像信号の信号レベルに前記補正定数を乗算した値が一定となるようにして、前記補正定数が求められることを特徴とする。
【0025】
更に、請求項14に記載の画像信号処理方法は、請求項9〜請求項13のいずれかに記載の画像信号処理方法において、前記画像信号が再生された1フィールド分の画像において、複数の彩度算出領域を設け、該彩度算出領域毎に、各彩度算出領域を構成する画像信号より得られる彩度を積算し、この積算された彩度によって、その彩度算出領域が彩度の低い低彩度領域であるか否か判定されることを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
<本発明の輝度信号の生成方法>
図1を参照して、本発明における輝度信号の生成方法の概略について、説明する。図8(a)と同様の配列でM、G、C、Yのカラーフィルタが設けられた図1(a)のようなCCDより、図8(b)と同様、画像信号C1,C2,C3,C4が図1(b)のように出力される。よって、この画像信号C1,C2,C3,C4を原色R、G、Bで表したとき、出力される画像信号の原色R、G、Bの成分の大きさが等しいものと仮定すると、図8(c)と同様、図1(c)のようになる。
【0027】
即ち、CCDによって、白色の被写体などの彩度の低い被写体が撮像された結果、原色R、G、Bの成分の大きさが略等しい画像信号が出力されたとき、各画像信号C1,C2,C3,C4の大きさの関係が、C1>C2、C3<C4となる。このような画像信号を、輝度信号として用いたとき、本来、輝度の大きさがほぼ等しい状態であるにも関わらず、列毎に、その輝度の大きさが変化してしまう。
【0028】
そして、図1(d)のように、画像信号C1,C2,C3,C4のそれぞれに、補正定数KC1,KC2,KC3,KC4を与えて、透過光量補正を施す。このとき、透過光量補正を施すための画像信号C1,C2,C3,C4の信号レベルの基準値を、それぞれ、c1,c2,c3,c4としたとき、KC1×c1=KC2×c2=KC3×c3=KC4×c4となるような補正定数KC1,KC2,KC3,KC4が、画像信号C1,C2,C3,C4のそれぞれに与えられる。尚、透過光量補正を施すための画像信号C1〜C4の信号レベルの基準値は、例えば、無彩色部分の画像信号C1〜C4を積算するなどして得ることができる。
【0029】
このように、彩度の低い無彩色部分の画像信号が与えられたとき、補正定数KC1,KC2,KC3,KC4が乗算されて補正された各画像信号C1,C2,C3,C4を、輝度信号として出力する。よって、従来のように、輝度信号を、2つの画像信号分の平均値でなく、各画像信号毎の信号とすることができるため、彩度の低い無彩色部分の解像度を高めることができる。尚、彩度の高い彩色された部分の画像信号が与えられたときは、従来と同様、補正定数KC1,KC2,KC3,KC4が乗算されて補正された各画像信号C1,C2,C3,C4をローパスフィルタに通過させることによって平滑化した信号を輝度信号とする。
【0030】
このような輝度信号の生成方法を採用した画像信号処理装置に関する実施形態を、以下に説明する。
【0031】
<第1の実施形態>
本発明の画像信号処理装置の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。図2は、本実施形態の画像信号処理装置の内部構成を示すブロック図である。図3は、CCDからの出力信号に基づいて再生された画像のイメージ図である。
【0032】
1.画像信号処理装置の構成
図2の画像信号処理装置は、CCDから与えられる画像信号C1〜C4に補正定数KC1〜KC4をそれぞれ乗算して画像信号C1〜C4を補正する透過光量補正回路1と、透過光量補正回路1から画像信号が与えられるラインメモリ2と、ラインメモリ2から画像信号が与えられるラインメモリ3と、透過光量補正回路1及びラインメモリ2,3より画像信号が与えられるVLPF4と、VLPF4で処理された信号が与えられるHLPF5と、VLPF4及びHLPF5で処理された信号が与えられる輝度信号生成回路6と、輝度信号生成回路6から与えられる輝度信号にエッジ強調処理などを施す輝度信号処理回路7とが設けられ、これらの回路によって、輝度信号が生成される。
【0033】
又、図2の画像信号処理装置は、透過光量補正回路1及びラインメモリ2,3より画像信号が与えられる色分離回路8と、色分離回路8で処理された信号が与えられるRGBマトリックス回路9と、RGBマトリックス回路9で生成されたR、G、Bの各色信号が与えられる色差マトリックス回路10と、色差マトリックス回路10で生成された色差信号が与えられるカラーエンコーダ回路11とが設けられ、これらの回路によって色信号が生成され、又、色差マトリックス回路10で生成された色差信号より彩度を求める彩度生成回路12が設けられる。
【0034】
更に、図2の画像信号処理装置は、彩度生成回路12より与えられる各画像信号毎に得られる彩度を後述する彩度算出領域毎に積算する彩度積算回路13と、彩度の低い彩度算出領域における画像信号C1〜C4それぞれの信号レベルを別々に積算する画像信号積算回路14と、彩度積算回路13及び画像信号積算回路14からの積算結果が与えられるとともにその積算結果より補正定数KC1〜KC4を算出するCPU15と、各ブロックにおけるデータのやりとりを行うためのバス回線16とを有する。
【0035】
又、図3のように、CCDより与えられる出力信号に基づいて1フィールドの画像が再生されたとき、その全体領域内には、画像信号以外の出力信号の与えられるブランキング期間を表す領域Xと、画像信号が再生される有効映像領域Yがある。この有効映像領域Y内に、図3のように、M×N(M,Nはそれぞれ自然数である)の彩度算出領域Z11〜ZMNを設ける。又、彩度算出領域Z11〜ZMNは、図4のように、m×n(m,nはそれぞれ自然数である)の画像信号が再生されて成る領域である。尚、図4の1マス分が1つの画像信号を示す。
【0036】
このように、1フィールド毎に上述した彩度算出領域Z11〜ZMNが設けられ、この彩度算出領域Z11〜ZMNに基づいて、画像信号が図2の構成の画像信号処理装置によって処理される。以下に、図2の構成の画像信号処理装置の動作について、各ブロック毎に説明する。
【0037】
2.輝度信号生成用ブロックの一部の動作
まず、ラインメモリ2,3、VLPF4及びHLPF5の動作について、説明する。これらのブロックは、従来の画像信号処理装置(図9)におけるラインメモリ51,52及びVLPF53及びHLPF54と同様の動作を行う。即ち、透過光量補正回路1で補正された1行目の画像信号がラインメモリ3に格納され、次に、透過光量補正回路1で補正された2行目の画像信号がラインメモリ2に格納される。そして、ラインメモリ3に格納された1行目の画像信号と、ラインメモリ2に格納された2行目の画像信号とが、透過光量補正回路1で補正された3行目の画像信号とともにVLPF4に同時に与えられる。このようにして、VLPF4には、垂直方向に隣接する3つの画像信号が与えられる。
【0038】
そして、VLPF4では、1行目の画像信号と3行目の画像信号との平均となる画像信号を生成するとともに、この平均された画像信号と2行目の画像信号をHLPF5又は輝度信号生成回路6に与えられる。HLPF5では、水平方向に隣接する3つの画像信号毎に処理を行う。このとき、VLPF4で平均された画像信号及び2行目の画像信号のうち、それぞれ、1列目のもの3列目のものとを平均した画像信号が生成される。このようにして、VLPF4及びHLPF5によって、画像信号C1〜C4のうち、2行目で且つ2列目に存在する画像信号以外の3つの画像信号を擬似的に生成する。そして、このように擬似的に生成されたが3つの画像信号を含む画像信号C1〜C4を平均した画像信号を求め、輝度信号生成回路6に送出する。尚、輝度信号生成回路6の動作については後述する。
【0039】
即ち、例えば、図5(a)のように、ラインメモリ3より1行目の画像信号がC1a、C2a、C1bの順に、ラインメモリ2より2行目の画像信号がC3a、C4、C3bの順に、透過光量補正回路1より3行目の画像信号がC1c、C2b、C1dの順に、それぞれ、VLPF4に与えられるものとする。尚、C1a〜C1dが画像信号C1を、C2a,C2bが画像信号C2を、C3a,C3bが画像信号C3を表す。
【0040】
このように、透過光量補正回路1及びラインメモリ2,3より画像信号が与えられると、図5(b)のように、VLPFでは、1行目の画像信号と3行目の画像信号とを平均して出力するとともに、2行目の画像信号をそのまま出力する。よって、平均された画像信号が(C1a+C1c)/2、(C2a+C2b)/2、(C1b+C1d)/2の順に、2行目の画像信号がC3a、C4、C3bの順に、それぞれ、HLPF5に与えられる。
【0041】
そして、HLPF5では、図5(c)のように、1列目と3列目の画像信号を平均して出力するとともに、2列目の画像信号をそのまま出力する。よって、VLPF4で平均された画像信号が、(C1a+C1b+C1c+C1d)/4、(C2a+C2b)/2として出力される、又、2行目の画像信号が、(C3a+C3b)/2、C4として出力される。このようにして、画像信号C4を与える画素における画像信号C1,C2,C3が擬似的に求められる。そして、擬似的に求められた画像信号C1〜C3と画像信号C4を平均した画像信号Cを求め、この画像信号Cを輝度信号生成回路6に出力する。即ち、この画像信号Cは、次のように表される。
C=(C1a+C1b+C1c+C1d)/16+(C2a+C2b)/8+(C3a+C3b)/8+C4/4
尚、C1a〜C1d、C2a、C2b、C3a、C3b、C4は、画像信号C1a〜C1d,C2a,C2b,C3a,C3b,C4の信号レベルを、Cは画像信号Cの信号レベルを、それぞれ表す。
【0042】
3.色信号生成用ブロックの動作
次に、色分離回路8、RGBマトリックス回路9、色差マトリックス回路10、カラーエンコーダ11及び彩度生成回路12の動作について説明する。まず、色分離回路8に、ラインメモリ3より1行目の画像信号が、ラインメモリ2より2行目の画像信号が、透過光量補正回路1より3行目の画像信号が、それぞれ与えられると、上述したVLPF4及びHLPF5のように、画像信号C1〜C4を生成する。即ち、図5(a)のように、各行の画像信号が与えられるとき、画像信号C4以外の画像信号C1〜C3を擬似的に求める。
【0043】
そして、この画像信号C1〜C4より、信号YL,Cr,Cbを生成する。尚、信号YL,Cr,Cbは、それぞれ、YL=C1+C2又はC3+C4、Cr=C1−C2、Cb=C4−C3である。このようにして生成された信号YL,Cr,Cbが、RGBマトリックス回路に与えられ、信号YL,Cr,Cbに基づいて、原色R,G,Bを表すR信号、G信号、B信号が生成される。
【0044】
R信号、G信号、B信号が色差マトリックス回路10に与えられると、色差マトリックス回路10では、R信号、G信号、B信号に基づいて、色差信号R−Y,G−Yを生成する(尚、R−Y=0.70R−0.59G−0.11B、B−Y=−0.30R−0.59G+0.89B)。このようにして求められた色差信号R−Y,G−Yがカラーエンコーダ11に与えられると、この色差信号が互いに90°位相差のある色差信号とされた後に混合することによって色信号が生成されて、出力される。又、同様に、色差信号R−Y,G−Yが与えられる彩度生成回路12では、{(R−Y)2+(B−Y)2}1/2を行うことによって、彩度を求める。
【0045】
4.彩度積算回路13の動作
次に、彩度積算回路13の動作について説明する。彩度積算回路13では、彩度生成回路12で求められた彩度が、画像信号毎に与えられ、上述した図3の彩度算出領域毎に積算される。ここで、今、図4のように、彩度算出領域ZKL(K:1≦K≦Mの自然数、L:1≦L≦Nの自然数)が、画像信号LKL-11〜LKL-mnが再生されて成る領域とする。このとき、1行目から順に画像信号が与えられるとともに、その彩度が彩度生成回路12で求められ、彩度積算回路13に与えられる。
【0046】
即ち、彩度算出領域Z11における画像信号L11-11〜L11-m1が与えられ、その彩度が彩度積算回路13で順に積算される。このように、画像信号L11-11〜L11-m1の彩度が積算されると、一旦、彩度積算回路13内に設けられた彩度算出領域毎にその積算した彩度を格納するためのメモリ(不図示)に格納する。このとき、この画像信号L11-11〜L11-m1の彩度を積算した値は、彩度算出領域Z11の積算した彩度を格納するためのアドレスに格納される。
【0047】
そして、次に、彩度算出領域Z21における画像信号L21-11〜L21-m1が与えられ、その彩度が彩度積算回路13で順に積算される。このように、画像信号L21-11〜L21-m1の彩度が積算されると、この彩度を積算した値は、彩度算出領域Z21の積算した彩度を格納するためのアドレスに格納される。その後、同様に、彩度算出領域Z31,Z41,…ZM1における画像信号L31-11〜L31-m,L41-11〜L41-m1,…LM1-11〜LM1-m1の彩度が、彩度算出領域毎に積算され、それぞれ、不図示のメモリの各彩度算出領域に対応したアドレスに格納される。
【0048】
このようにして、1行目の画像信号が与えられると、次に、2行目の画像信号が与えられる。このとき、まず、彩度算出領域Z11における画像信号L11-12〜L11-m2が与えられるとき、不図示のメモリに格納された彩度算出領域Z11における1行目の画像信号L11-11〜L11-m1の彩度を積算した値が読み出され、この値に画像信号L11-12〜L11-m2の彩度が順に加算されて積算される。そして、このように画像信号L11-11〜L11-m2の彩度が積算された値が再び、メモリ内に格納する。
【0049】
そして、彩度算出領域Z21,Z31,…ZM1においても、同様に、画像信号L21-12〜L21-m2,L31-12〜L31-m2,…LM1-12〜LM1-m2が与えられると、それぞれ、不図示のメモリ内に格納された画像信号L21-11〜L21-m1,L31-11〜L31-m1,…LM1-11〜LM1-m1の彩度を積算した値が読み出され、それらの値に、それぞれ、画像信号L21-12〜L21-m2,L31-12〜L31-m2,…LM1-12〜LM1-m2の彩度が加算されて積算される。そして、このように画像信号L21-11〜L21-m2,L31-11〜L31-m2,…LM1-11〜LM1-m2の彩度がそれぞれ積算された値が、再び、不図示のメモリに格納される。
【0050】
そして、3〜n行目の画像信号の彩度が、同様に、彩度積算回路13において順に積算されると、彩度算出領域Z11,Z21,…ZM1の画像信号L11-11〜L11-mn,L21-11〜L21-mn,…LM1-11〜LM1-mnの彩度がそれぞれ積算されて、各彩度算出領域の彩度積算結果として不図示のメモリ内に格納される。そして、次に、n+1行目〜2n行目の画像信号の彩度が、同様に、彩度積算回路13において順に処理されると、彩度算出領域Z12,Z22,…ZM2の画像信号L12-11〜L12-mn,L22-11〜L22-mn,…LM2-11〜LM2-mnの彩度がそれぞれ積算されて、同様に、各彩度算出領域の彩度積算結果として不図示のメモリ内に格納される。
【0051】
この後、2n+1〜N×n行目の画像信号が与えられる間に、このような動作が繰り返されることによって、彩度算出領域Z13,Z23,…ZMNの画像信号L13-11〜L13-mn,L23-11〜L23-mn,…LMN-11〜LMN-mnの彩度がそれぞれ積算されて、同様に、各彩度算出領域の彩度積算結果として不図示のメモリ内に格納される。このようにして求められた彩度算出領域Z11〜ZMNの彩度積算結果は、画像信号積算回路14に与えられるとともに、バス回線16を介してCPU15に与えられる。
【0052】
5.画像信号積算回路14の動作
次に、画像信号積算回路14の動作について説明する。画像信号積算回路14では、CCDから出力される画像信号C1〜C4が入力され、画像信号C1〜C4のそれぞれについて、画像信号毎に積算を行う。又、彩度積算回路13より、彩度算出領域Z11〜ZMNそれぞれの彩度積算結果が与えられ、その積算結果が所定の閾値より低くなる彩度算出領域を構成する画像信号を積算するように制御される。
【0053】
即ち、CCDから出力される前フィールドの画像信号より得られた彩度算出領域Z11〜ZMNそれぞれの彩度積算結果が、画像信号積算回路14に与えられ、この彩度積算結果が所定の閾値より低くなる彩度算出領域(以下、「低彩度の彩度算出領域」とする)毎に、画像信号C1〜C4のそれぞれについて、その信号レベルを積算する。このとき、上述した彩度積算回路13と同様にして、彩度算出領域毎にその画像信号C1〜C4それぞれの積算結果が、画像信号積算回路14内に設けられたメモリ(不図示)に格納される。尚、彩度積算結果が閾値より高くなる彩度算出領域については、画像信号C1〜C4の積算を行わない。
【0054】
そして、全彩度算出領域において、画像信号C1〜C4の積算を行うと、その結果をバス回線16を介してCPU15に与える。CPU15では、このように彩度算出領域毎の画像信号C1〜C4それぞれの積算結果が与えられたとき、画像信号C1〜C4それぞれの積算結果をc1〜c4とすると、各彩度算出領域毎に、KC1×c1=KC2×c2=KC3×c3=KC4×c4となるように、透過光量補正回路1に与える補正定数KC1,KC2,KC3,KC4を算出する。
【0055】
又、このとき、低彩度の彩度算出領域以外の彩度積算結果が閾値より高くなる彩度算出領域における補正定数KC1〜KC4については、最も近接した低彩度の彩度算出領域の補正定数KC1〜KC4の値とする。即ち、低彩度の彩度算出領域以外の彩度算出領域については、その最も距離的に近い低彩度の彩度算出領域の補正定数KC1〜KC4の値を、補正定数KC1〜KC4とする。
【0056】
(透過光量補正回路に与える定数算出方法の別手段)
尚、低彩度の彩度算出領域以外の彩度算出領域の補正定数KC1〜KC4の算出方法については、上述した方法に限定されるものでなく、例えば、近接した低彩度の彩度算出領域との相対関係に基づき、この近接した複数の低彩度の彩度算出領域の補正定数KC1〜KC4より求められるものとしても構わない。即ち、近接した複数の低彩度の彩度算出領域の間に存在する低彩度の彩度算出領域以外の彩度算出領域の補正定数KC1〜KC4を求めるとき、その求める補正定数KC1〜KC4がそれぞれ、近接した複数の低彩度の彩度算出領域の補正定数KC1〜KC4に対して、線形的に変化した値とするようにしても構わない。
【0057】
又、一度、低彩度の彩度算出領域の補正定数KC1〜KC4を算出した後、次の低彩度の彩度算出領域の補正定数KC1〜KC4を算出するまで、この2つの低彩度の彩度算出領域に存在する彩度積算結果が閾値より高い彩度算出領域については、最初に求められた低彩度の彩度算出領域の補正定数KC1〜KC4を、補正定数KC1〜KC4とするようにしても構わない。
【0058】
(画像信号の積算方法の別手段)
又、低彩度の彩度算出領域毎に、画像信号C1〜C4の積算を行うようにしたが、1フィールド毎に、低彩度の彩度算出領域全ての画像信号C1〜C4の積算を行うようにしても構わない。このとき、低彩度の彩度算出領域の数量によって、画像信号C1〜C4の積算値がそれぞれ平均化される。そして、このようにして平均化された画像信号C1〜C4の平均化された積算値を、c1,c2,c3,c4とすると、KC1×c1=KC2×c2=KC3×c3=KC4×c4となるように、透過光量補正回路1に与える補正定数KC1,KC2,KC3,KC4を算出する。そして、1フィールド分の全彩度算出領域において、同一の補正定数KC1〜KC4が与えられる。
【0059】
6.透過光量補正回路1の動作
次に、透過光量補正回路1の動作について説明する。透過光量補正回路1では、CPU15において前フィールドの彩度算出領域Z11〜ZMNそれぞれについて設定された画像信号C1〜C4に対する補正定数KC1〜KC4が与えられる。そして、CCDより出力される画像信号C1〜C4の各信号レベルに、CPU15より与えられた補正定数KC1〜KC4を乗算することで透過光量補正した画像信号C1〜C4を、ラインメモリ2及びVLPF4及び色分離回路8に送出する。即ち、彩度算出領域Z11〜ZMNそれぞれについて、前フィールドで設定された補正定数KC1〜KC4が、画像信号C1〜C4それぞれの信号レベルに乗算され、各画像信号毎に透過光量補正が施される。
【0060】
7.輝度信号生成回路6及び輝度信号処理回路7の動作
次に、輝度信号生成回路6及び輝度信号処理回路7の動作について説明する。まず、輝度信号生成回路6は、CPU15よりバス回線16を介して、VLPF4及びHLPF5から与えられる画像信号のそれぞれに、重み付け係数Lp(Lp:0≦Lp≦1)が与えられる。このとき、VLPF4、HLPF5のそれぞれから与えられる画像信号の信号レベルCa,Cbとしたとき、輝度信号の信号レベルが、Lp×Ca+(1−Lp)×Cbとなる。このとき、2フィールド前に彩度積算回路13で演算された彩度算出領域Z11〜ZMNそれぞれについての彩度積算結果に基づいて動作を行い、その彩度積算結果が低いときはLpの値が大きくなり、又、その彩度積算結果が高いときはLpの値が小さくなる。
【0061】
即ち、HLPF5からは、VLPF4及びHLPF5が上述したように動作することで得られた画像信号Cが、輝度信号生成回路6に与えられ、又、VLPF4からは、ラインメモリ2に格納された2行目の画像信号が与えられる。例えば、図5の場合、VLPF4及びHLPF5によって、画像信号C4と、上述したようにして擬似的に求められた画像信号C1〜C3とを平均して求められた画像信号Cが、輝度信号生成回路6に与えられる。そして、VLPF4からは、画像信号C4が輝度信号生成回路6に与えられる。
【0062】
そして、輝度信号生成回路6において、画像信号C4の信号レベルに重み係数Lpが乗算された信号と画像信号Cの信号レベルに重み係数(1−Lp)が乗算された信号とを加算することで、輝度信号が生成される。このように輝度信号を生成するための重み係数Lpが、彩度積算回路13より与えられる各彩度算出領域の彩度積算結果に基づいて、CPU15で求められる。この重み係数Lpについては、後述する。
【0063】
このようにして、輝度信号生成回路6で輝度信号が生成されると、次に、この輝度信号が輝度信号処理回路7に入力される。そして、輝度信号処理回路7において、エッジ強調処理などの画像処理が輝度信号に施された後、外部に輝度信号として出力される。
【0064】
(輝度信号生成方法の別手段)
尚、輝度信号生成手段6については、上述したように、VLPF4及びHLPF5より与えられる画像信号のそれぞれをCPU15より与えられる重み係数に基づいて重み付けすることによって、輝度信号を生成するものに限定されない。例えば、彩度積算回路13によって彩度算出領域の彩度積算結果が所定の閾値より低いときは、輝度信号生成手段6においてVLPF4からの画像信号を選択して輝度信号とするとともに、又、彩度積算結果が所定の閾値より高いときは輝度信号生成手段6においてHLPF5からの画像信号を選択して輝度信号とするようにしても構わない。
【0065】
8.画像信号の重み係数の算出方法
次に、重み係数Lpについて、以下に説明する。まず、彩度積算回路13において、彩度算出領域Z11〜ZMNそれぞれの彩度積算結果が、CPU15に与えられると、CPU15において、その彩度積算結果に応じた重み係数の代表値Lxが求められる。このとき、彩度積算結果が高い彩色された彩度算出領域については、重み係数の代表値Lxを小さくし、又、彩度積算結果が低い無彩色に近い彩度算出領域については、重み係数の代表値Lxを大きくする。このようにして、各彩度算出領域毎に、重み係数の代表値Lxが求められると、この重み係数の代表値Lxが、各彩度算出領域の中心に位置する画像信号用の重み係数として記憶される。
【0066】
このように各彩度算出領域毎の重み係数の代表値Lxが求められたとき、図6のように、彩度算出領域ZKL,Z(K+1)L,ZK(L+1),Z(K+1)(L+1)の重み係数の代表値Lxが、それぞれ、La、Lb、Lc、Ldとなったものとする。このとき、彩度算出領域ZKLにおいて、彩度算出領域ZKL,Z(K+1)L,ZK(L+1),Z(K+1)(L+1)それぞれの中心に位置する画像信号LKL-C,L(K+1)L-C,LK(L+1)-C,L(K+1)(L+1)-Cで囲まれた領域に存在し、画像信号LKL-Cに対して水平方向にx(x:0≦x≦m/2の自然数)、垂直方向にy(y:0≦y≦n/2の自然数)離れた位置に位置する画像信号の重み係数Lp1は、次式のように表される。
Lp1=[{La×(n−y)+Lc×y}×(m−x)/n+{Lb×(n−y)+Ld×y}×x/n]/m
【0067】
同様に、彩度算出領域Z(K+1)Lにおいて、彩度算出領域ZKL,Z(K+1)L,ZK(L+1),Z(K+1)(L+1)それぞれの中心に位置する画像信号LKL-C,L(K+1)L-C,LK(L+1)-C,L(K+1)(L+1)-Cで囲まれた領域に存在し、画像信号L(K+1)L-Cに対して水平方向にx(x:0≦x≦m/2の自然数)、垂直方向にy(y:0≦y≦n/2の自然数)離れた位置に位置する画像信号の重み係数Lp2は、次式のように表される。
Lp2=[{La×(n−y)+Lc×y}×x/n+{Lb×(n−y)+Ld×y}×(m−x)/n]/m
【0068】
同様に、彩度算出領域ZK(L+1)において、彩度算出領域ZKL,Z(K+1)L,ZK(L+1),Z(K+1)(L+1)それぞれの中心に位置する画像信号LKL-C,L(K+1)L-C,LK(L+1)-C,L(K+1)(L+1)-Cで囲まれた領域に存在し、画像信号LK(L+1)-Cに対して水平方向にx(x:0≦x≦m/2の自然数)、垂直方向にy(y:0≦y≦n/2の自然数)離れた位置に位置する画像信号の重み係数Lp3は、次式のように表される。
Lp3=[{La×y+Lc×(n−y)}×(m−x)/n+{Lb×y+Ld×(n−y)}×x/n]/m
【0069】
同様に、彩度算出領域Z(K+1)(L+1)において、彩度算出領域ZKL,Z(K+1)L,ZK(L+1),Z(K+1)(L+1)それぞれの中心に位置する画像信号LKL-C,L(K+1)L-C,LK(L+1)-C,L(K+1)(L+1)-Cで囲まれた領域に存在し、画像信号L(K+1)(L+1)-Cに対して水平方向にx(x:0≦x≦m/2の自然数)、垂直方向にy(y:0≦y≦n/2の自然数)離れた位置に位置する画像信号の重み係数Lp4は、次式のように表される。
Lp4=[{La×y+Lc×(n−y)}×x/n+{Lb×y+Ld×(n−y)}×(m−x)/n]/m
【0070】
このように、彩度算出領域Z11,ZM1,Z1N,ZMNそれぞれの中心に位置する画像信号L11-C,LM1-C,L1N-C,LMN-Cによって囲まれる領域に存在する画像信号の重み係数が、上記のように、4つの隣接した彩度算出領域の中心に位置する画像信号の重み係数より求められる。しかしながら、画像信号L11-C,LM1-C,L1N-C,LMN-Cによって囲まれる領域外の画像信号については求められない。そこで、画像信号L11-C,LM1-C,L1N-C,LMN-Cによって囲まれる領域外の画像信号の重み係数は、画像信号L11-C,LM1-C,L1N-C,LMN-Cによって囲まれる領域の画像信号のうち最も近接した画像信号の重み係数と同一の値とする。
【0071】
即ち、例えば、図6の彩度算出領域ZKLを彩度算出領域Z11とすると、画像信号L11-Cよりも左側で且つ上側に存在する画像信号の重み係数が全て、画像信号L11-Cの重み係数Laと等しくなる。又、画像信号L11-Cと画像信号L12-Cで結ばれる直線よりも左側に存在する画像信号については、例えば、画像信号L11-Cより垂直方向に、yだけ画像信号L12-Cに寄った位置にあるとき、その重み係数が、{La×(n−y)+Lc×y}となる。又、画像信号L11-Cと画像信号L21-Cで結ばれる直線よりも上側に存在する画像信号については、例えば、画像信号L11-Cより水平方向に、xだけ画像信号L21-Cに寄った位置にあるとき、その重み係数が、{La×(m−x)+Lb×x}となる。
【0072】
このようにして、各画像信号の重み係数LpがCPU15で求められると、輝度信号生成手段6に与えられ、上述したように、この重み係数Lpに基づいて、VLPF4,5より与えられる画像信号を用いて輝度信号が生成される。
【0073】
(重み係数算出方法の別手段)
尚、各画像信号に与える重み係数を与える方法は、上述した方法に限定されるわけではなく、例えば、各彩度算出領域を構成する全ての画像信号の重み係数を、彩度積算結果より与えられる重み係数に統一するような方法でも構わない。即ち、各彩度算出領域毎に、画像信号の重み係数が変化するようにしても良い。
【0074】
又、例えば、画像信号L11-C,LM1-C,L1N-C,LMN-Cによって囲まれる領域内の画像信号の重み係数を上述したように求める。そして、画像信号L11-C,LM1-C,L1N-C,LMN-Cによって囲まれる領域外の画像信号の重み係数は、その重み係数を求める画像信号が存在する彩度算出領域と、その画像信号に最も近い位置にあるとともにその画像信号が存在する彩度算出領域と隣接した2つの彩度算出領域と、この隣接した2つの彩度算出領域の両方に隣接した彩度算出領域とによる4つの重み係数の代表値に基づいて、線形的に求めるようにしても構わない。
【0075】
即ち、例えば、図6の彩度算出領域ZKLを彩度算出領域Z11とすると、画像信号L11-Cよりも左側にx(x:0≦x≦m/2の自然数)、上側にy(y:0≦y≦n/2の自然数)の位置の画像信号の重み係数Lpaは、画像信号L11-C,L12-C,L21-C,L22-Cの重み係数によって求められる。この重み係数Lpaは、次のようになる。
Figure 0003649992
【0076】
又、画像信号L11-Cよりも右側にx(x:0≦x≦m/2の自然数)、上側にy(y:0≦y≦n/2の自然数)の位置の画像信号の重み係数Lpbは、画像信号L11-C,L12-C,L21-C,L22-Cの重み係数によって求められる。この重み係数Lpbは、次のようになる。
Lpb=[{La×(n+y)+Lc×(-y)}×(m−x)/n+{Lb×(n+y)+Ld×(-y)}×x/n]/m
【0077】
又、画像信号L11-Cよりも左側にx(x:0≦x≦m/2の自然数)、下側にy(y:0≦y≦n/2の自然数)の位置の画像信号の重み係数Lpcは、画像信号L11-C,L12-C,L21-C,L22-Cの重み係数によって求められる。この重み係数Lpcは、次のようになる。
Lpc=[{La×(n−y)+Lc×y}×(m+x)/n+{Lb×(n−y)+Ld×y}×(-x)/n]/m
【0078】
9.全体の動作
このように各ブロックが動作を行う画像信号処理装置全体の動作について、以下に簡単に説明する。尚、各ブロック毎の詳細な動作については、上記の説明を参照するものとする。又、色信号の生成についても、上記の説明を参照するものとし、以下では省略する。
【0079】
まず、1フィールド目の画像信号がCCDより入力されると、色分離回路8、RGBマトリックス回路9、色差マトリックス回路10及び彩度生成回路12によって生成された彩度が、彩度積算回路13によって各彩度算出領域毎に積算される。そして、各彩度算出領域の彩度積算結果が画像信号積算回路14及びCPU15に与えられる。
【0080】
次に、2フィールド目の画像信号がCCDより入力されると、彩度積算結果が閾値より低い彩度算出領域毎に、CCDより入力される画像信号C1〜C4のそれぞれの信号レベルが積算され、CPU15に与えられる。又、このとき、CPU15によって、各彩度算出領域の彩度積算結果に応じて、各彩度算出領域の重み係数の代表値が求められる。尚、輝度信号生成回路6がVLPF4又はHLPF5のいずれか一方の画像信号を選択して輝度信号とする場合、重み係数の代表値の代わりに、VLPF4又はHLPF5のいずれか一方を選択するための選択用制御信号がCPU15において、生成される。
【0081】
そして、CPU15では、この画像信号C1〜C4の積算結果及び1フィールド前の彩度積算結果に応じて、画像信号C1〜C4に乗算することで透過光量補正を行うための補正定数KC1〜KC4を算出する。又、このとき、各彩度算出領域の重み係数の代表値より各画像信号に与える重み係数が算出される。このような処理が、3フィールド目の画像信号がCCDより入力されたときに行われる。
【0082】
そして、4フィールド目の画像信号がCCDより入力されると、CPU15によって算出された補正定数KC1〜KC4が透過光量補正回路1に与えられることによって、まず、CCDから出力される画像信号に透過光量補正が施される。そして、このように透過光量補正が施された画像信号がVLPF4及びHLPF5に与えられると、輝度信号生成回路6において、CPU15によって生成された重み係数又は選択用制御信号に応じて、VLPF4及びHLPF5から送出される画像信号より輝度信号が生成される。そして、このようにして生成された輝度信号が輝度信号処理回路7で、エッジ強調処理などの信号処理が施された後、出力される。
【0083】
尚、輝度信号生成回路6がVLPF4又はHLPF5のいずれか一方の画像信号を選択して輝度信号とする場合は、選択用制御信号が輝度信号生成回路に6に与えられる。そして、その彩度積算結果が閾値よりも高い彩度算出領域では、HLPF5より与えられる画像信号を輝度信号として輝度信号処理回路7に出力するとともに、その彩度積算結果が閾値よりも低い彩度算出領域では、VLPF4より与えられる画像信号を輝度信号として輝度信号処理回路7に出力する。
【0084】
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。図7は、本実施形態の画像信号処理装置の内部構成を示すブロック図である。尚、図7の画像信号処理装置において、図2の画像信号処理装置と同一の目的で使用する部分については、同一の符号を付すとともに、その詳細な説明は省略する。
【0085】
図7の画像信号処理装置は、透過光量補正回路1と、ラインメモリ2,3と、VLPF4と、HLPF5と、輝度信号生成回路6と、輝度信号処理回路7と、色分離回路8と、RGBマトリックス回路9と、色差マトリックス回路10と、カラーエンコーダ11と、彩度生成回路12と、彩度積算回路13と、画像信号積算回路14と、CPU15と、バス回線16と、輝度信号生成回路6に与える重み係数を生成するための重み係数生成回路17とを有する。
【0086】
このように、本実施形態の画像信号処理装置は、第1の実施形態(図2)の画像信号処理装置に、重み係数生成回路17が付加された構成の画像信号処理装置である。このような画像信号処理装置において、第1の実施形態と異なり、各彩度算出領域の重み係数の代表値がCPU15で求められると、この重み係数の代表値が重み係数生成回路17に与えられ、この重み係数生成回路17において各画像信号の重み係数が算出される。
【0087】
重み係数生成回路17において算出された重み係数は、輝度信号生成回路6に与えられる。そして、輝度信号生成回路6では、重み係数に応じて、VLPF4から与えられる画像信号とHLPF5より与えられる画像信号のそれぞれに重み付けして加算することによって、輝度信号が生成され、輝度信号処理回路7に送出される。又、重み係数生成回路17より画像信号積算回路14に制御信号が与えられ、彩度算出領域毎に、その彩度算出領域を構成する画像信号C1〜C4の積算を行うか否かが制御される。
【0088】
このとき、各彩度算出領域の重み係数の代表値によって、この彩度算出領域を構成する画像信号C1〜C4の積算を行うか否かが判定されるようにしても構わない。又、各彩度算出領域を構成する各画像信号の重み係数を求めた後、このように求めた重み係数の平均値又は積算値を求め、この平均値又は積算値によって、この彩度算出領域を構成する画像信号C1〜C4の積算を行うか否かが判定されるようにしても構わない。そして、積算するように判定された各彩度算出領域を構成する画像信号が、画像信号C1〜C4のそれぞれについて積算され、積算値が求められる。
【0089】
更に、各彩度算出領域を構成する各画像信号の重み係数を求めた後、このように求めた重み係数によって、この彩度算出領域を構成する画像信号C1〜C4の積算を行うか否かが、各画像信号毎に判定されるようにしても構わない。このとき、各彩度算出領域で積算を行うように判定された画像信号の信号レベルを積算するとともに、その積算した画像信号の数を画像信号C1〜C4のそれぞれについてカウントする。そして、画像信号C1〜C4のそれぞれについて積算された値を、画像信号C1〜C4のそれぞれについてカウントした画像信号の数で除算を行うことで、平均値を求めることができる。
【0090】
上記のようにして、各彩度算出領域の画像信号の積算値又は平均値が求められると、CPU15に与えられ、この積算値及び平均値を与える彩度算出領域の画像信号を透過光量補正するための補正定数KC1〜KC4が求められる。尚、このとき、積算値及び平均値が算出されていない彩度算出領域については、第1の実施形態と同様に、その近隣の彩度算出領域で算出された補正定数KC1〜KC4に基づいて、求めることができる。
【0091】
このように補正定数KC1〜KC4が求められると、透過光量補正回路1に与えられる。そして、次のフィールドの画像信号C1〜C4の信号レベルに、補正定数KC1〜KC4のそれぞれが乗算されることによって、CCDより出力される次のフィールドの画像信号に透過光量補正を施す。そして、ラインメモリ2,3、VLPF4、HLPF5、輝度信号生成回路6によって、透過光量補正回路1で透過光量補正が施された画像信号及び重み係数算出回路17より与えられる重み係数に基づいて、輝度信号が生成される。このとき、第1の実施形態と同様、彩度積算結果の値が低いとき、その彩度算出領域の重み係数の代表値が大きくなるように設定されるため、彩度の低い領域の画像信号は、VLPF4より与えられる画像信号の割合が大きくなるように、HLPF5より与えられる画像信号との重み付け加算が施される。
【0092】
このように、図7の画像信号処理装置が動作を行うとき、まず、1フィールド目の画像信号がCCDより入力されると、この画像信号より各彩度算出領域の彩度積算値を求める。次に、2フィールド目の画像信号がCCDより入力されると、重み係数が算出され、そして、3フィールド目の画像信号がCCDより入力されたときに、各差井戸算出領域の画像信号C1〜C4の積算値が求められる。このように画像信号C1〜C4の積算値が求められると、4フィールド目の画像信号がCCDより入力される間に、補正定数KC1〜KC4が求められる。そして、CCDより入力される5フィールド目の画像信号が、この補正定数KC1〜KC4によって透過光量補正が行われるとともに、重み係数による重み付け加算が行われる。
【0093】
尚、本実施形態において、各彩度算出領域毎に補正定数KC1〜KC4を求めるようにしたが、1フィールド毎に、補正定数KC1〜KC4を求めるようにしても構わない。このとき、例えば、重み係数算出回路17において、各画像信号毎に求められた重み係数より積算を行うか否かを判定して、画像信号積算回路14を制御する。このようにして、画像信号C1〜C4のそれぞれの積算値を求めると同時に、積算を行った画像信号C1〜C4の数をそれぞれカウントし、この画像信号C1〜C4それぞれについてカウントした値で画像信号C1〜C4それぞれの積算値を除算することで、画像信号C1〜C4の平均値を求めることができる。そして、このように求めた画像信号C1〜C4の積算値又は平均値に基づいて、CPU15で補正定数KC1〜KC4を求めるようにしても良い。
【0094】
又、輝度信号生成回路を、VLPF又はHLPFより出力される画像信号の一方を選択して、輝度信号として出力するような回路とし、重み係数算出回路の代わりに、選択制御信号を与えて、VLPF、HLPFのいずれから出力される画像信号を選択するか制御するような回路を用いても構わない。
【0095】
第1の実施形態において、4フィールド目に、補正定数KC1〜KC4を透過光量補正回路に与えるとともに、重み係数を輝度信号生成回路に与えるようにしたが、3フィールド目に重み係数を輝度信号生成回路に与えるとともに、4フィールド目に補正定数KC1〜KC4を透過光量補正回路に与えるようにしても構わない。このとき、同一フィールドより得られた各彩度算出領域の彩度積分結果に基づいて生成される重み係数及び補正定数KC1〜KC4が出力されるタイミングが、1フィールド分ずれ、補正定数KC1〜KC3が1フィールド遅れて、与えられることになる。
【0096】
又、VLPF及びHLPFによって、画像信号C1〜C4のうち3つの画像信号を擬似的に求めた後、擬似的に求めた3つの画像信号を含む画像信号C1〜C4をHLPFにおいて平均化した画像信号を輝度信号生成回路に与えるようにしたが、擬似的に求められた3つの画像信号と残りの1つの画像信号とを重み付けして加算した画像信号を輝度信号生成回路に与えるようにしても構わない。
【0097】
更に、色フィルタが図1のように配置された単板色のCCDから出力される画像信号を処理する画像信号処理装置に限定されるものではなく、RGBの色フィルタが設けられたCCDや他様式の配置で色フィルタが配置されたCCDから出力される画像信号を処理する画像信号処理としても構わない。又、2板色のCCDから出力される画像信号を処理する画像信号処理装置としても構わない。
【0098】
【発明の効果】
本発明によると、彩度の低い低彩度領域を検知し、この低彩度領域の彩度に応じて画像信号に透過光量補正が施される。よって、無彩色な被写体を撮像したときにフィルタ特性の異なる各種の色フィルタが配された画素より与えられる画像信号を、信号レベルにバラツキのない画像信号とすることができる。又、低彩度領域における輝度信号を、透過光量補正された補正画像信号とすることで、各画素毎に輝度信号が生成される。よって、複数の画像信号を平滑化して生成される場合と比べ、その解像度を向上させることができる。又、画像信号の彩度に応じて、補正画像信号と複数の画像信号が平滑化された平滑画像信号とを重み付け加算した信号を輝度信号とするため、彩度の低い領域から彩度の高い領域へ変化する部分が再生されたとき、その変化が滑らかな画像となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】CCDから出力される画像信号の本発明における処理の概略を示す図。
【図2】第1の実施形態の画像信号処理装置の内部構成を示すブロック図。
【図3】画像信号の配列のイメージ図。
【図4】彩度算出領域の状態を示す図。
【図5】VLPF及びHLPFでの処理の概略を示す図。
【図6】画像信号の位置と重み係数の関係を示す図。
【図7】第2の実施形態の画像信号処理装置の内部構成を示すブロック図。
【図8】CCDから出力される画像信号の従来の処理の概略を示す図。
【図9】従来の画像信号処理装置の内部構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1 透過光量補正回路
2,3 ラインメモリ
4 VLPF
5 HLPF
6 輝度信号生成回路
7 輝度信号処理回路
8 色分離回路
9 RGBマトリクス回路
10 色差マトリクス回路
11 カラーエンコーダ
12 彩度生成回路
13 彩度積算回路
14 画像信号積算回路
15 CPU
16 バス回線
17 重み係数算出回路

Claims (14)

  1. 複数種類の色フィルタが画素毎に配置された固体撮像素子より出力される画像信号より輝度信号を生成する画像信号処理装置において、
    彩度の低い低彩度領域を撮像している前記固体撮像素子の画素より出力される画像信号の信号レベルを、前記画素に設けられた色フィルタの配列に基づき、予め決定された複数種類の出力画像信号の種類毎に積算する画像信号積算部と、
    前記固体撮像素子の画素に配された前記色フィルタを通過する光量を、前記出力画像信号の種類毎に補正するために、前記出力画像信号の種類毎に与えられる補正定数に基づいて、前記固体撮像素子の画素より出力される画像信号を補正した補正画像信号を生成する透過光量補正部と、
    前記出力画像信号の種類毎に積算された画像信号の信号レベルに基づいて、前記補正定数を前記出力画像信号の種類毎に設定して、前記透過光量補正部に送出する補正定数演算部と、
    前記透過光量補正部より現在入力された補正画像信号と、該補正画像信号を出力する現画素の近隣に存在する複数の画素より出力された補正画像信号とを平滑化することによって、前記現画素の輝度信号を生成する第1輝度信号生成部と、
    前記透過光量補正部から与えられる前記現画素の補正画像信号と、前記第1輝度信号生成部から与えられる前記現画素の輝度信号とによって、新たに前記現画素の輝度信号を生成する第2輝度信号生成部と、
    を有することを特徴とする画像信号処理装置。
  2. 前記第2輝度信号生成部において、
    前記現画素が前記低彩度領域を撮像している画素であるとき、前記透過光量補正部より与えられる前記補正画像信号を前記現画素の輝度信号とするとともに、
    前記現画素が前記低彩度領域以外の領域を撮像している画素であるとき、前記第1輝度信号生成部より与えられる輝度信号を前記現画素の輝度信号とすることを特徴とする請求項1に記載の画像信号処理装置。
  3. 前記第2輝度信号生成部において、前記透過光量補正部より与えられる前記補正画像信号と前記第1輝度信号生成部より与えられる輝度信号とが、前記現画素の画像信号の彩度に基づいて重み付け加算された信号を、前記現画素の輝度信号とすることを特徴とする請求項1に記載の画像信号処理装置。
  4. 前記第2輝度信号生成部において輝度信号を生成する際、その画像信号の彩度が低いものほど、前記補正画像信号の割合を大きくした重み付け加算が施されることを特徴とする請求項3に記載の画像信号処理装置。
  5. 前記補正定数演算部において、
    前記低彩度領域の前記出力画像信号の種類毎に積算された画像信号の信号レベルに前記補正定数を乗算した値が一定となるようにして、前記補正定数が求められることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像信号処理装置。
  6. 前記透過光量補正部において、前記画像信号に前記補正定数を乗算することによって、前記補正画像信号を生成することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像信号処理装置。
  7. 前記画像信号が再生された1フィールド分の画像において、複数の彩度算出領域を設けるとともに、
    該彩度算出領域毎に、各彩度算出領域を構成する画像信号の彩度を積算する彩度積算部と、
    この積算された彩度によって、その彩度算出領域が彩度の低い低彩度領域であるか否か判定する彩度判定部と、
    を有することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の画像信号処理装置。
  8. 前記画像信号より色信号を生成する色信号生成部を有し、該色信号生成部内において生成される色差信号より画像信号の彩度が求められることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の画像信号処理装置。
  9. 複数種類の色フィルタが画素毎に配置された固体撮像素子より出力される画像信号より輝度信号を生成する画像信号処理方法において、
    彩度の低い低彩度領域を撮像している前記固体撮像素子の画素より出力される画像信号の信号レベルを、前記画素に設けられた色フィルタの配列に基づき、予め決定された複数種類の出力画像信号の種類毎に積算し、
    前記出力画像信号の種類毎に積算された画像信号の信号レベルに基づいて、前記低彩度領域を撮像している前記固体撮像素子の画素に配された前記色フィルタを通過する光量を補正するための補正定数を求め、
    前記低彩度領域を撮像している前記固体撮像素子の画素より出力される画像信号に前記補正定数を乗算して、補正画像信号を生成し、
    該補正画像信号を、前記低彩度領域を撮像している前記固体撮像素子の画素における輝度信号とすることを特徴とする画像信号処理方法。
  10. 隣接する複数の画素毎に画像信号が平滑化された平滑画像信号を、前記低彩度領域以外の領域を撮像している前記固体撮像素子の画素より出力される画像信号における輝度信号とすることを特徴とする請求項9に記載の画像信号処理方法。
  11. 複数種類の色フィルタが画素毎に配置された固体撮像素子より出力される画像信号より輝度信号を生成する画像信号処理方法において、
    彩度の低い低彩度領域を撮像している前記固体撮像素子の画素より出力される画像信号の信号レベルを、前記画素に設けられた色フィルタの配列に基づき、予め決定された複数種類の出力画像信号の種類毎に積算し、
    前記出力画像信号の種類毎に積算された画像信号の信号レベルに基づいて、前記低彩度領域を撮像している前記固体撮像素子の画素に配された前記色フィルタを通過する光量を補正するための補正定数を求め、
    前記低彩度領域を撮像している前記固体撮像素子の画素より出力される画像信号に前記補正定数を乗算して、補正画像信号を生成し、
    該補正画像信号と隣接する複数の画素毎に画像信号が平滑化された平滑画像信号とを、画像信号の彩度に基づいて重み付け加算した信号を、その画像信号の輝度信号とすることを特徴とする画像信号処理方法。
  12. 前記輝度信号を生成する際、その画像信号の彩度が低いものほど、前記平滑画像信号に比べて前記補正画像信号の割合を大きくした重み付け加算が施されることを特徴とする請求項11に記載の画像信号処理方法。
  13. 前記低彩度領域の前記出力画像信号の種類毎に積算された画像信号の信号レベルに前記補正定数を乗算した値が一定となるようにして、前記補正定数が求められることを特徴とする請求項9〜請求項12のいずれかに記載の画像信号処理方法。
  14. 前記画像信号が再生された1フィールド分の画像において、複数の彩度算出領域を設け、
    該彩度算出領域毎に、各彩度算出領域を構成する画像信号より得られる彩度を積算し、
    この積算された彩度によって、その彩度算出領域が彩度の低い低彩度領域であるか否か判定されることを特徴とする請求項9〜請求項13のいずれかに記載の画像信号処理方法。
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