JP3649986B2 - 液晶表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高速応答性及び視角特性に優れた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は薄型軽量、低消費電力という特徴があり、携帯端末からパーソナルコンピュータ、テレビに至るまで幅広く利用されている。こうした液晶表示装置にはその性能として高速応答や広視野角が要求され、その要求を満たすために様々な工夫がなされている。高速応答が可能な液晶表示装置として、例えば特開平9−146086号公報、特開平9−197397号公報、特開平10−123505号公報に開示されているHAN配向(hybrid Aligned
Nematic)の液晶表示装置がある。
【0003】
この従来の液晶表示装置を図7及び図8に基づき説明する。ここではオフ時に白表示となるノーマリホワイトモードの場合を説明する。図7は白表示(オフ時)における液晶表示装置の概略構成図であり、図8は白表示(オフ時)における偏光板の透過軸と液晶分子を配列状態との位置関係を示す概略図である。
【0004】
この液晶表示装置は一方の基板100bには水平配向処理を行い、他方の基板100aには垂直配向処理を行ったもので、オフ状態の場合は、液晶分子102は水平配向の基板100b側では水平配列し、垂直配向の基板100a側では垂直配列し、その間の液晶層101で水平配列から垂直配列に徐々に配列状態を変化させている。また、オン状態の場合は、基板100b付近の液晶分子102bは水平配列になるが、それ以外の液晶分子は垂直配列する。
【0005】
この液晶層101を挟んだ基板100の上下には偏光板103が配置され、この偏光板103は、両偏光板103の透過軸107のなす角が90度で、水平配向の基板100bに対応する偏光板103bの透過軸107bが水平配向の配向方向と45度をなすように設定されている。なお、透過軸を吸収軸に置換えても良い。図8では基板100b側の液晶分子102b及び偏光板103bの透過軸107bを点線で示し、基板100a側の液晶分子102a及び偏光板103aの透過軸107aを実線で示している。
【0006】
基板100aと偏光板103aの間には光学補償シート108を設けている。この光学補償シート108は、オン時の液晶層101と光学補償シート108の合成屈折率楕円体が球になるような屈折率楕円体を有しており、例えば1軸性又は2軸性の光学異方素子が用いられている。
【0007】
そして透過軸107bを通過した入射光(直線偏光)は液晶層101の液晶分子102、光学補償シート108を通過して偏光板103aへ達する。このとき液晶層101と光学補償シート108の合成屈折率楕円体が楕円体になるので、偏光板103aへ達した光は液晶層101と光学補償シート108による複屈折効果により楕円偏光になり、透過軸107aを通過して白表示になる。
【0008】
また液晶層101に所定電圧が印加されると、液晶分子の配列状態が垂直配列に変化し、液晶層101と光学補償シート108の合成屈折率楕円体が球になる。したがって透過軸107bを通過した入射光(直線偏光)は、偏光板103aに達したときに振幅方向が透過軸107bと同一方向の直線偏光を維持し、透過軸107aを通過することなく黒表示になる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしHAN配向の液晶表示装置は、偏光板103aの表面の法線方向から見たときは良好な白表示が実現できるが、法線方向に対してある程度の角度をなす方向から見たときは、その方向によって光透過率等が異なり良好な表示が得られない。透過軸107の方向109から斜めに見る場合はあまり変化がないが、透過軸107と45度の角度をなす方向110、111から斜めに見る場合はこの差が大きくなる。特に、水平配列している液晶分子102aの長軸方向110から見た場合は液晶層101のリタデーションが大きくなるため偏光板103aの正面から見たときに比べて着色したように見え、液晶分子102aの短軸方向111から見た場合は液晶層101のリタデーションが小さくなるので偏光板103aの正面から見たときに比べて暗くなってしまう。
【0010】
こうした視角依存性を小さくするために、どの方向から偏光板103aを斜めに見た場合も液晶層101と光学補償シート108の合成屈折率楕円体が球になるように、光学補償シートに様々な工夫することが試みられている。
【0011】
そこで本発明は、液晶層の垂直配列の液晶分子と水平配列の液晶分子が互いのリタデーションを補償して液晶層自体に視角補償機能を持たせ、広視角化及び高速応答が可能な液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1記載の本発明は、配向膜に垂直配向処理が施された一方の基板と水平配向処理がなされた他方の基板からなる一対の基板間に液晶層を挟み込み、前記一対の基板の上下に一対の偏光板を配置した液晶表示装置において、前記液晶層には前記偏光板表面の法線方向に沿って液晶分子が垂直配列した領域と水平配列した領域が存在し、前記偏光板を少なくとも異なる2方向から斜めに見たときの前記液晶層のリタデーションがほぼ一定になるように前記両領域のギャップ幅を設定したことを特徴とする。
【0013】
また請求項2記載の発明は、配向膜に垂直配向処理が施された一方の基板と水平配向処理がなされた他方の基板からなる一対の基板間に液晶層を挟み込み、前記一対の基板の上下に一対の偏光板を配置した液晶表示装置において、前記液晶層には前記偏光板表面の法線方向に沿って液晶分子が垂直配列した領域と水平配列した領域が存在し、前記偏光板を少なくともある1方向から斜めに見たときの前記液晶層のリタデーションと前記偏光板を法線方向から見たときの前記液晶層のリタデーションがほぼ同じになるように前記両領域のギャップ幅を設定したことを特徴とする。
【0014】
また請求項3記載の発明は、配向膜に垂直配向処理が施された一方の基板と水平配向処理がなされた他方の基板からなる一対の基板間に液晶層を挟み込み、前記一対の基板の上下に一対の偏光板を配置した液晶表示装置において、前記液晶層には前記偏光板表面の法線方向に沿って液晶分子が垂直配列した領域と水平配列した領域が存在し、前記偏光板表面を斜め方向から見た際に、液晶分子が水平配列した領域のリタデーションと液晶分子が垂直配列した領域のリタデーションが互いに補償しあって前記偏光板の法線方向に対して同一の角度を有する範囲から見たときの前記液晶層のリタデーションがほぼ一定になるように前記両領域のギャップ幅を設定したことを特徴とする。
【0015】
また請求項4記載の発明は、前記両領域のギャップ幅が設定値になるように前記配向膜の配向アンカリングを調整したことを特徴とする。
【0016】
また請求項5記載の発明は、一対の偏光板は、互いの透過軸又は吸収軸が約90度をなすと共に、透過軸又は吸収軸が配向膜の水平配向方向と約45度をなすように配置されていることを特徴とする。
【0017】
また請求項6記載の発明は、偏光板を斜めから見る方向が、偏光板の透過軸又は吸収軸と40度から50度の角度をなすと共に、偏光板の表面の法線方向に対して10度から70度の角度をなす範囲に含まれることを特徴とする。
【0018】
また請求項7記載の発明は、偏光板の表面の法線方向から液晶層を見たときの水平配列領域のリタデーションが約200nmから約300nmの範囲内になるように設定したことを特徴とする。
【0019】
また請求項8記載の発明は、基板間には誘電率異方性が正のネマティック液晶が介在されていることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。この液晶表示装置はノーマリホワイトモードであり、図1は白表示(オフ時)における液晶分子の配列状態を示す概略構成図、図2は黒表示(オン時)における液晶分子の配列状態を示す概略構成図、図3はオフ時の液晶表示装置の側面該略図、図4は偏光板の透過軸と液晶分子の配列方向の関係を示す図である。
【0021】
第1基板1はガラス基板1a上に画素電極1b、配向膜1cを積層し、第2基板2はガラス基板2a上に透明電極2b、配向膜2cを積層している。第1基板1上にスペーサを散布させた後、第1基板1と第2基板2をそれぞれの配向膜1c、2cが向かい合うように所定の位置に対向配置し、両基板1、2の周辺をシール剤で固着する。第1基板1の配向膜1cには水平配向処理が施され、第2基板2の配向膜2cには垂直配向処理が施されている。両基板1、2間に誘電率異方性が正のネマティック液晶3が封入され、液晶分子4が配向膜1c、2cの影響によって後述する配列を保っている。
【0022】
第1基板1の下方には下偏光板5が配置され、第2基板2の上方には上偏光板6が配置されている。下偏光板5と上偏光板6はその表面の法線方向9から見たときに互いの透過軸8a、8bが直交するように配置され、且つ下偏光板5は透過軸8aと第1基板1の配向方向7と45度をなすように配置される。なお、この実施例では透過軸で説明するが、透過軸の代わりに吸収軸の場合でもよい。また、両基板1、2及び両偏向板5、6は平行に配置されるので、それらの表面の法線方向9は一致する。
【0023】
オフ時(図1)は、第1基板1側の液晶分子4aは配向膜1cの水平配向に影響されてプレチルト角θの傾斜で水平配列し、第2基板2側の液晶分子4bは配向膜2cの垂直配向に影響されて垂直配列する。なお、配向膜1cに影響される液晶分子4aがプレチルト角を有することなく第1基板1と平行に水平配列していてもよい。
【0024】
液晶分子4の水平配列領域12aのギャップ幅と垂直配列領域12bのギャップ幅は、第1基板1の法線方向9に対して角度を有する斜め方向から見たときに、水平配列領域12aのリタデーションと垂直配列領域12bのリタデーションが補償しあって液晶層3のリタデーションがほぼ一定になるように設定される。特に図1及び図4に示すように、水平配列している液晶分子4aの長軸方向と同一方向a(β1=45°)から見たときと、この液晶分子4aの短軸方向と同一方向b(β2=45°)から見たときの液晶層3のリタデーションがほぼ同一になるように設定すれば、光量の変化が最小限に抑えられて視角依存性を小さくすることができる。このときの両領域のギャップ幅は各配向膜1c、2cの配向アンカリングの強度を調整することで設定できる。
【0025】
このオフ時の場合、振幅方向が透過軸8aと同一方向の直線偏光(入射光)10aが下偏光板5を通過し、液晶分子4を介して上偏光板6へ到達する。このとき上偏光板6へ達した透過光10bは液晶分子102によって複屈折されて楕円偏光になるので、このうち振幅方向が上偏光板6の透過軸8bと同一方向の直線偏光10cが上偏光板6を通過して白表示になる。
【0026】
また、水平配列領域12aの液晶分子4aが透過光10bに与えるリタデーションと垂直配列領域12bの液晶分子10aが透過光10bに与えるリタデーションが補償し合うので、例えば透過軸8bと45度をなす方向a、bから斜めに見た場合も液晶層3のリタデーションがほぼ同じになり、どの方向から見てもほぼ同調の白表示になって視角特性が向上する。
【0027】
オン時(図2)の場合、第1基板1付近の液晶分子4aは水平配列するが、それ以外の液晶分子4は垂直配列する。そして下偏光板5を通過した直線偏光の入射光10aは入射時の状態をほぼ維持しながら液晶分子4を通過し、振幅方向が透過軸8bと直交する直線偏光10dが上偏光板6に到達するので、透過光10dは上偏光板6に遮られて黒表示となる。
【0028】
次に水平配列領域のギャップ幅と垂直配列領域のギャップ幅の一例を説明する。図5は図1及び図4のa方向から上偏光板6を見たときの光の進行路を説明する側面概略図であり、図6は図1及び図4のb方向から上偏光板6を見たときの光の進行路を説明する側面概略図である。なお、説明及び計算を簡単にするために液晶層3を垂直配列領域12bと水平配列領域12aの2つに領域に分割し、垂直配列領域12bの液晶分子4bは全て第1基板1の表面の法線方向9と平行に垂直配列し、水平配列領域12aの液晶分子4aは全て第1基板1の表面の法線方向9と直交方向に水平配列するものとする。またこの例では、第1基板1の法線方向9に対して70度(α)の方向から液晶層3を見たときのリタデーションがほぼ一定になるように設定する。
【0029】
液晶分子4の屈折率は長軸方向nx=1.5575、短軸方向ny=1.4754とし、液晶層3のギャップ幅は垂直配列領域がdv、水平配列領域がdhとする。このとき水平配列領域12aの液晶層のリタデーションΔn・dh=(nx−ny)・dhが約275nmになるように予め設定する。これは上偏光板6の表面の法線方向9から見たときの液晶層3のリタデーションは、水平配列領域12aの液晶層のリタデーションと同一になる。そして一般に、液晶層のリタデーションをR、入射光波長をλとしたとき、透過率Iはsin2(Rπ/λ)に比例するので、λを人が最も感じやすい光の波長550nmに設定すると、この光の透過率が最も高くなるのはR=275nmになる。したがって水平配列領域12aの液晶層のリタデーションを275nmに設定すれば、上偏光板6を正面から見たときに良好な白表示が得られる。このようにΔn・dh=275nmの場合はdh=3350nmになり、dhが決定する。
【0030】
またα=70°の方向から見た場合、液晶層3における光の進行方向α’は約38°になる(図5、図6)。
【0031】
次にa方向、α=70°のときの水平配列領域12aにおけるリタデーションRh(a、α)を計算する。このときの水平配向領域12aにおける異常光屈折率nxh(a、α)は次式で表される。
nxh(a、α)=nx・ny/(nx 2・sin2α’+ny 2・cos2α’)0.5
また常光屈折率nyh(a、α)はnyh(a、α)=ny、水平配列領域12aにおける光路dh(a、α)はdh(a、α)=dh/cosα’で表せる。したがって水平配列領域12aにおけるリタデーションRh(a、α)は次式で表せる。
次にb方向、α=70°のときの水平配列領域12aにおけるリタデーションRh(b、α)を計算する。このときの水平配向領域12aにおける異常光屈折率nxh(b、α)はnxh(b、α)=nx、常光屈折率nyh(b、α)はnyh(b、α)=ny、水平配列領域12aにおける光路dh(b、α)はdh(b、α)=dh/cosα’で表せる。したがって水平配列領域12aにおけるリタデーションRh(b、α)は次式で表せる。
次に、このときの垂直配列領域12bにおけるリタデーションRv(α)を計算する。なお、垂直配列領域12bのリタデーションRv(α)はa方向から見たときもb方向から見たときも同じになる。まず垂直配向領域12bにおける異常光屈折率nxv(a、α)は次式で表される。
nxv(α)=nx・ny/(nx 2・cos2α’+ny 2・sin2α’)0.5
また常光屈折率nyv(α)はnyv(α)=ny、垂直配列領域12bにおける光路dv(α)はdv(α)=dv/cosα’で表せる。したがって垂直配列領域12bにおけるリタデーションRv(α)は次式で表せる。
次に液晶層3全体のリタデーションを計算する。
【0032】
まずa方向から見た場合、水平配列した液晶分子4aの長軸方向から見ることになるので、液晶分子4の配列状態をこの光路に沿って観察すると水平配列領域12aの液晶分子4aの長軸方向と垂直配列領域12bの液晶分子4bの長軸方向が一致する。よってこのときの液晶層3全体のリタデーションR(a、α)は次式で表せる。
またb方向から見た場合、水平配列した液晶分子4aの短軸方向から見ることになるので、液晶分子4の配列状態をこの光路に沿って観察すると水平配列領域12aの液晶分子4aの長軸方向と垂直配列領域12bの液晶分子4bの長軸方向が直交する。よってこのときの液晶層3全体のリタデーションR(b、α)は次式で表せる。
ここでR(a、α)=R(b、α)に設定すれば視角依存性が小さくなり、上記の式よりdv=1855nmとなる。このときR(a、α)=R(b、α)=279nmとなり、基板の正面から見たときのリタデーションの275nmともほぼ同等の値になり、視角特性が改善される。なお、このときΔn・dv=152になる。
【0033】
こうして求めたギャップ幅dv、dhになるように配向膜1c、2cの配向アンカリングの強度を設定する。ここで求めたギャップ幅dv、dhは液晶層の液晶分子4が図5、図6に示すように配列している場合の値である。しかし水平配列している液晶分子4aはプレチルト角θで傾斜し、第1基板1から第2基板2までの液晶分子4は水平配列から垂直配列へ徐々に配列状態が変わっている。したがって求めたギャップ幅dv、dhに設定した後で実験等により各ギャップ幅を適正値に調整することで、白表示のときに斜め方向から見たときもリタデーションがあまり変わらない視角依存性の小さい液晶表示装置になる。
【0034】
また、配向アンカリングの強度を求めたギャップ幅dv、dhの条件を満たす範囲でできるだけ強くすれば、水平配列領域12aと垂直配列領域12bの占める範囲が多くなり、水平配列から垂直配列に配列状態が変わる液晶分子4の領域を少なくすることができ、液晶分子4の配列状態が両領域のギャップ幅dv、dhを求めるときに仮定した配列状態(図5及び図6)に近くなる。
【0035】
また、こうして各ギャップ幅を設定した液晶表示装置に光学補償シートを追加すれば、更に視角依存性をなくすことができ、視角特性を向上させることができる。さらに、第1基板1側に、配向膜1cの配向方向と90度をなす方向に延伸軸を有する一軸延伸フィルムを設け、この一軸延伸フィルムによってオン時に水平配列の状態を維持する液晶分子4aのリタデーションを相殺するようにすれば、オン時に良好な黒表示を得ることができ、コントラストが向上する。
【0036】
この実施例では、上偏光板の透過軸に対して45度をなす方向で且つα=70°の方向から見た場合を説明したが、本発明はこの方向に限定するものではなく、他の方向から斜めに偏光板6を見たときに液晶層のリタデーションがほぼ同じ値になるように設定してもよい。ただし上偏光板6の透過軸と45度の方向からの見たときのリタデーションが一番異なるので、透過軸に対して40度から50度の角度をなし且つαが0度から70度に含まれる範囲のうちある方向から上偏光板6を見たときに、液晶層3のリタデーションがほぼ同じ値になるように設定すれば、視角特性が向上する。
【0037】
またこの実施例では、上偏向板6を法線方向9から見たときの水平配列領域12aにおける液晶層3のリタデーションを約275nmに設定したが、本発明はこの値に限定するものではない。ただしこのリタデーションが大きくなると表示が黄色っぽくなる色付きが生じ、リタデーションが小さくなると暗くなる。よってこの水平配列領域12aの液晶層3のリタデーションを約200nmから約300nmの範囲内になるように設定すれば、適切な表示が得られる。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、液晶層に存在する液晶分子が水平配列した領域と垂直配列した領域が互いにリタデーションを補償しあうことによって、偏光板を斜めから見たときに液晶層のリタデーションの変化が小さくなるように、液晶層の水平配列領域と垂直配列領域のギャップ幅を設定しているので、視角依存性が小さくなり広視角の液晶表示装置が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるノーマリホワイトモードの液晶表示装置のオフ時における液晶分子の配列状態を示す概略図である。
【図2】本発明の一実施例であるノーマリホワイトモードの液晶表示装置のオン時における液晶分子の配列状態を示す概略図である。
【図3】本発明の一実施例である液晶表示装置を側面から見たときの該略図である。
【図4】本発明の一実施例である液晶表示装置を偏光板の法線方向から見たときの概略図である。
【図5】本発明の図4のA’−A’線に沿った液晶分子の配列状態を模式的に示した図である。
【図6】本発明の図4のB’−B’線に沿った液晶分子の配列状態を模式的に示した図である。
【図7】従来の液晶表示装置を側面から見たときの該略図である。
【図8】従来の液晶表示装置を偏光板の法線方向から見たときの概略図である。
【符号の説明】
1 第1基板
1c 配向膜
2 第2基板
2c 配向膜
4 液晶分子
5 下偏光板
6 上偏光板
7a、7b 配向方向
8a、8b 透過軸
Claims (8)
- 配向膜に垂直配向処理が施された一方の基板と水平配向処理がなされた他方の基板からなる一対の基板間に液晶層を挟み込み、前記一対の基板の上下に一対の偏光板を配置した液晶表示装置において、前記液晶層には前記偏光板表面の法線方向に沿って液晶分子が垂直配列した領域と水平配列した領域が存在し、前記偏光板を少なくとも異なる2方向から斜めに見たときの前記液晶層のリタデーションがほぼ一定になるように前記両領域のギャップ幅を設定したことを特徴とする液晶表示装置。
- 配向膜に垂直配向処理が施された一方の基板と水平配向処理がなされた他方の基板からなる一対の基板間に液晶層を挟み込み、前記一対の基板の上下に一対の偏光板を配置した液晶表示装置において、前記液晶層には前記偏光板表面の法線方向に沿って液晶分子が垂直配列した領域と水平配列した領域が存在し、前記偏光板を少なくともある1方向から斜めに見たときの前記液晶層のリタデーションと前記偏光板を法線方向から見たときの前記液晶層のリタデーションがほぼ同じになるように前記両領域のギャップ幅を設定したことを特徴とする液晶表示装置。
- 配向膜に垂直配向処理が施された一方の基板と水平配向処理がなされた他方の基板からなる一対の基板間に液晶層を挟み込み、前記一対の基板の上下に一対の偏光板を配置した液晶表示装置において、前記液晶層には前記偏光板表面の法線方向に沿って液晶分子が垂直配列した領域と水平配列した領域が存在し、前記偏光板表面を斜め方向から見た際に、液晶分子が水平配列した領域のリタデーションと液晶分子が垂直配列した領域のリタデーションが互いに補償しあって前記偏光板の法線方向に対して同一の角度を有する範囲から見たときの前記液晶層のリタデーションがほぼ一定になるように前記両領域のギャップ幅を設定したことを特徴とする液晶表示装置。
- 前記両領域のギャップ幅が設定値になるように前記配向膜の配向アンカリングを調整したことを特徴とする請求項1乃至請求項3記載の液晶表示装置。
- 前記一対の偏光板は、互いの透過軸又は吸収軸が約90度をなすと共に、前記透過軸又は吸収軸が前記配向膜の水平配向方向と約45度をなすように配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4記載の液晶表示装置。
- 前記偏光板を斜めから見る方向が、前記偏光板の透過軸又は吸収軸と40度から50度の角度をなすと共に、前記偏光板の表面の法線方向に対して10度から70度の角度をなす範囲に含まれることを特徴とする請求項1乃至請求項5記載の液晶表示装置。
- 前記偏光板の表面の法線方向から前記液晶層を見たときの水平配列領域のリタデーションが約200nmから約300nmの範囲内になるように設定したことを特徴とする請求項1乃至請求項6記載の液晶表示装置。
- 前記基板間には誘電率異方性が正のネマティック液晶が介在されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7記載の液晶表示装置。
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