JP3649303B2

JP3649303B2 - fishing line

Info

Publication number: JP3649303B2
Application number: JP17663396A
Authority: JP
Inventors: 隆宏倉本
Original assignee: Toyobo Co Ltd
Current assignee: Toyobo Co Ltd
Priority date: 1996-07-05
Filing date: 1996-07-05
Publication date: 2005-05-18
Anticipated expiration: 2016-07-05
Also published as: JPH1014459A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、漁業、レジャーフィッシング等に広く使用され、非常に高い破断強度と高い結節強度、非常に小さい破断伸度、高い耐摩耗性と寸法安定性、及び、耐久性を要求される高性能釣糸に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
釣糸には、リールに巻いて使用されるリール用道糸、ルアー用釣糸、フライ用釣糸、渓流釣り用釣糸、鮎釣り用釣糸、オトリ用品、ハリス用糸、ハリス用糸等がある。これらの釣糸に共通して要求される特性は、軽量で且つ高強力である事であり、その特性が長く維持される為の耐久性を具備している事である。一般的にテグスと呼ばれる釣糸のうち、その過半数はナイロンモノフィラメントが使用されている。
【０００３】
また、近年高強力繊維と呼ばれる、強度２０ｇ／ｄを越える繊維の出現により、特に深海釣り、船釣り等においては、この高強力繊維使いの釣糸が広く使われるようになってきた。この釣糸は、８つ打ち、１６打ち等の組紐形態に編組され、任意の樹脂をコーティングして仕上げられており、使用される繊維は超高分子量繊維であることがその殆である。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
近年益々盛んになるレジャーフィッシングにおいて、釣糸に対する高性能化のニーズや、低価格化を望む声が高まりつつある。これは、当該用途に於いて広く使用されている。例えば東洋紡績株式会社製のダイニーマ（登録商標）に代表される高強力繊維のみを使用した、８つ打ち、１６打ち等の組紐構造を有するこれまでの釣糸に対して、以下のような実質上の問題点が顕在化してきたことによるものである。
【０００５】
１．組紐は生産性が低く、加工コストが高いために、釣糸価格が高い。
２．組紐は、組紐を生産する際に使用する管巻きに巻ける長さでしか連続生産できないため、長尺のものが作りにくく、短い釣糸しかできない。
３．接着性に乏しい繊維のみで構成されるため、樹脂コーティングした場合、コーティングされた樹脂が脱落し易く、色移りが起こり、美観が損なわれると共に釣糸や釣り人を汚染する。
４．釣糸の機械的特性を支配する高強力繊維が、ガイド等で直接擦られるため、寿命が短いる
５．釣糸の損傷程度を、性能低下を伴う高強力繊維自身の損傷でしか確認できず、損傷発見が手遅れになり易い。つまり、一般的に釣糸の寿命を推し量る手段として、釣糸表面の摩擦損傷に伴う毛羽立ち状態の観察等があるが、組紐構造の場合、釣糸の破断強力を担う繊維自身の破壊や損傷がこれに該当するため、発見された時点では既に破断強力の低下を起こしており、破断強力の低下を伴ってでしか損傷状態を判断できない。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した従来技術における問題点を解消するために検討した結果、達成されたものである。
【０００７】
即ち、本発明は、芯糸として（１）式で与えられる撚係数Ｋが１４６０〜１５０００の加撚マルチフィラメントを用い、その外周部にマルチフィラメント糸条がシングルカバリングされていることを特徴とする釣糸である。
Ｋ＝Ｔ（ｄ）^1/2 〔Ｔ＝撚数（ｔ／ｃｍ）、ｄ＝繊度（ｄｅｎ）〕（１）
また、具体的態様として、芯糸の外周部を構成する糸条が芯糸よりも細繊度であり、芯糸の加撚方向と逆方向にシングルカバリングされており、或はかかる角度が釣糸の軸線に対し６０度以下で巻き返されており、或は最外層が樹脂でコーティング仕上されてなること、或は、芯糸を構成するマルチフィラメントの少なくとも一部は高分子量、高強度、高弾性率ポリオレフィン繊維であることを特徴とする釣糸である。
【０００８】
本発明に用いられる芯糸は、（１）式で与えられる撚係数Ｋの値が１４６０≦Ｋ≦１５０００を満たすように加撚されたマルチフィラメント糸条であることが重要である。撚係数が１４６０未満では、単糸がばらけたり、糸の丸みが損なわれたりして釣糸として好ましくない。また、糸結びの作業性が著しく低下する。即ち、糸結びはループを形成して行われるが、かかる撚係数の釣糸は曲げに対して均一に応力を分散せず、曲部の任意の箇所で応力が集中し、屈曲形状となり糸結びが円滑に行えない。
逆に、撚係数が１５０００を越えると、糸にスナールが生じるため取扱い性が低下し、好ましくない。撚係数は１５００〜１００００以下、さらには２０００〜８０００が好ましい。
【０００９】
また、加撚方法としては特に限定されるものではなく、２子撚、３子撚でもかまわないが、糸条の断面が真円により近いものである方が釣糸として好適であることを考慮すると、片撚が好ましい。
【００１０】
芯糸に使用される素材としては、特に限定されるものではないが、芯糸の機械的特性が釣糸の機械的特性を大きく支配することを考慮すると、高強力繊維であることが好ましい。例えば、超高分子量ポリオレフィン繊維（超高分子量ポリエチレン等）、アラミド繊維、ポリアリレート繊維等の高強力繊維が挙げられる。これらは、１種でも２種以上でも用いることが出来る。
【００１１】
また、芯糸の少なくとも一部、好ましくは全部に、破断強度が２０ｇ／ｄ以上、破断伸度が６％以下、かつ初期弾性率が６００ｇ／ｄ以上の高強力繊維を使用することが好ましい。
【００１２】
芯糸をカバリングする方法としては、ダブルカバリング方式も知られているがこの方式は、強力に寄与しない繊維が増えることによる重量増（号数当たりの破断強度の低下）、およびコスト高の点から好ましくない。また、ダブルカバリングにより釣糸のコシが硬くなる問題がある。釣糸のコシが硬いと、糸結びの作業性が困難となるのみならず、水中でのルアーの動きが不自然になったり、スナップが効かずに遠投が十分出来なくなったり、或はリールへのパッキング性が悪くなるといった種々の問題が生じる。このような点からシングルカバリング方式の方が好ましい。
【００１３】
芯糸と鞘糸の巻き方向について、本発明は特に限定するものではないが、芯糸と鞘糸のトルクを消す意味から、芯糸とは逆方向に鞘糸がカバリングされている方が好ましい。
【００１４】
本発明において、鞘糸は、釣糸の太さと引張強力のバランスの点から、芯糸よりも細い繊度のマルチフィラメントを用いることが好ましく、さらに好ましくは芯糸に対し５０％以下の繊度であることが望ましい。なおこの鞘糸は、無撚で用いても構わないし、甘撚で用いても構わない。
【００１５】
本発明に使用される鞘糸は、特に限定されるものではない。綿、羊毛、獣毛、麻、絹等の天然繊維や、レーヨン、キュプラ、アセテート、ポリエステル、ポリアミド（ナイロン等）、アクリル、ビニロン、ボリブテン等の化学繊維、その中でもボリオレフィン（ポリエチレン）、アラミド繊維、ポリアリレート繊維等の高強力繊維も用いることが出来る。また鞘糸として、通常の染料に可染、あるいは原着等によって着色された繊維を用いることも可能である。これらは、１種でも２種以上でも目的に応じて選択して使用することができる。
【００１６】
本発明に於いて、鞘糸を構成するマルチフィラメント糸が、釣糸の軸線に対し６０度以下の角度となるように、芯糸の外周を鞘糸でカバリングすることが好ましい。
【００１７】
鞘糸を構成するマルチフィラメント糸が、釣糸の軸線に対し６０度を越える角度でカバリングされた場合、釣り竿、リール等に付設されているガイド類との摩擦抵抗が大きくなり、耐摩擦性が低下し好ましくない。この点から角度は小さい方が良く、釣糸の軸線に対する角度は３０度以下が好ましい。
【００１８】
本発明の釣糸においては、上記のように得られたものに、さらに樹脂コーティングによる外層仕上げ等を施すことが好ましい。
【００１９】
樹脂コーティングの際に使用される樹脂としては、特に限定されず、例えばウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂等が挙げられる。
【００２０】
樹脂コーティングの方法としては、従来公知の方法が用いられる。例えば繊維を樹脂槽に浸漬しすることで樹脂をディップし、ニップローラーで余分な樹脂を絞り落とした後、非接触型のヒーター間を通過させその幅射熱により乾燥させ、樹脂コーティングすることが出来る。
【００２１】
また、当該樹脂中に任意の顔料（カーボンブラック、マラカイトグリーン等）などの色剤を添加し、製品の色調を自在に調整することができる。この方法により、特に深海釣り用の釣糸等に要求される棚取りマーカーと呼ばれる一定間隔毎の色分けも可能である。
【００２２】
なお、樹脂コーティングを行う場合、樹脂付着量は可能な限り少なくすることが好ましい。これは、樹脂付着量の増加は釣糸の重量増につながるためであり、たとえ芯糸の機械的特性に影響なく樹脂コーティング加工が行われたとしても、結果的に号数当たりの破断強度が低下し、性能低下を招くことになる。
さらに、鞘糸の素材としてナイロン繊維等、樹脂との接着性に優れる繊維を使うと樹脂付着量を微量に出来るので好ましい。
【００２３】
このように、芯糸の外周を鞘糸でカバリングすることにより、単糸ばらけがなく、糸の丸み、その他の性能を満たした釣糸を供することが出来るため、大幅なコストダウンが可能となる。
【００２４】
【実施例】
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。なお、実施例中の物性、評価は次のようにして求めた。
【００２５】
（１）繊度；ＪＩＳＬ１０１３．７．３により求め、デニール法で表示した。
【００２６】
（２）破断強力、破断伸度；ＪＩＳＬ１０１３．７．５により求めた。なお、破断強度は破断強力をトータルデニールで割返した値を用いた。
【００２７】
（３）結節強力；ＪＩＳＬ１０１３．７．６より求めた。
【００２８】
（４）撚係数；ＪＩＳＬ１０１３．７．１１より求めた。
【００２９】
（５）鞘糸のおけるフィラメントの軸線に対する角度、およぴ組角度、釣糸の拡大写真から分度器で測定した。
【００３０】
（６）標示号数；２２０ｄ＝約１号として換算した。
【００３１】
（７）耐摩耗性；ＪＩＳＤ４６０４．７．４の耐摩耗性試験機を用いた。トータルデニールの１／２ｇの荷重を用い、５００回摩耗後の表面を目視で観察した。試験前と変化がないものに○、毛羽等で変化が表れたものを×として評価した。
【００３２】
（８）ループ性；釣糸を２０ｃｍの長さに切断し、両端を接近させる。そのとき生じるループの形状を目視で観察する。全長にわたり、きれいなループを形成するものを○、ループ状にならず折れが発生するものを×として評価した。
【００３３】
（９）取扱い性；釣糸を生産するに当たり、糸の取扱い性が容易なものを○、困難なものを×として評価した。
【００３４】
（１０）コシ；糸を一重に折り返し、その先端にトータルデニールの１／１０ｍｇの重りを固定する。ＪＩＳＬ１０９６．６．１９Ａの方法を用いその時の距離を測定した。
３０〜１２０ｍｍの範囲を釣糸に好適なコシとして○、それより大きい範囲では硬くなりすぎるため、また低い範囲では柔らかすぎるため釣糸に不適なコシとして×とした。
【００３５】
（実施例１）
芯糸として超高分子量ポリオレフィンのダイニーマ（東洋紡績製、重量平均分子量２００万、破断強度３２．０ｇ／ｄ、破断伸度３．９％、初期弾性率１０５０ｇ／ｄ）の繊度４００ｄを用い、鞘糸として６−ナイロン（繊度５０ｄ）を用いた。芯糸は撚係数Ｋ＝４０００となるように加撚し、鞘糸は軸中心線に対し２２度になるようにシングルカバリングを行った。次いでこれにウレタン系樹脂をディップ乾燥方式によりコーティングし、釣糸を得た。この釣糸は、良好な釣糸特性と生産性を有するものであった。
【００３６】
（実施例２）〜（実施例５）
表１に記載の条件で、実施例１と同様にして釣糸を得た。
なお、実施例５のポリエステル鞘糸は、赤に原着された原着糸を用いた。いずれも良好な釣糸特性と生産性を有するものであった。
【００３７】
（実施例６）
表１に記載の条件で、実施例１と同様にして釣糸を得た。この釣糸は、鞘糸の角度が大きいために、耐摩耗性試験においてカバリング糸にわずかな毛羽が認められたが、他の性能（釣糸特性と生産性）は良好であった。
【００３８】
（比較例１）
芯糸として、実施例１に示す超高分子量ポリオレフィンの繊度４００ｄを用い、鞘糸としてポリエステル（繊度５０ｄ）を用いた。芯糸は撚係数Ｋ＝８００となるように加撚し、鞘糸は幅中心線に対し、１５度になるようシングルカバリングを行った。次いでこれにウレタン系樹脂をディップ乾燥方式によりコーティングし、釣糸を得た。この釣糸は、芯糸の撚係数が少ないためにループ性が乏しく、折れが生じるため不適であった。
【００３９】
（比較例２）
表２に記載の条件で実施例１と同様にして釣糸を得た。
この釣糸は、撚数が高いためにスナールが発生し、取扱い難く、またループ性も悪いために不適であった。
【００４０】
（比較例３）
表２に記載の条件で実施例１と同様にして釣糸を得た。ただし、シングルカバリングを行うところを、ポリエステルの鞘糸を用いダブルカバリングを行った。このダブルカバリングによる生産性の低下、並びにコシが硬くなるため不適であった。
【００４１】
（比較例４）
芯糸として実施例１に示す超高分子量ポリオレフィンの繊度５０ｄを用い、組角度２０度でブレード機により８打組紐とした。次いでこの組紐にウレタン系樹脂をディップ乾燥方式によりコーティングし、釣糸を得た。この釣糸は、組紐工程による生産性の低下、並びにコシが柔らかい傾向のものであった。
【００４２】
【表１】

【００４３】
【表２】

【００４４】
【発明の効果】
本発明の釣糸は、取扱い性に優れ、高い破断強度、高い結節強度、低い破断伸度等機械的特性に優れ、高い耐摩耗性、優れた触感性能を有し、樹脂コーティングされた場合にも樹脂が脱落し難く、生産性に優れ、かつコストを安く生産できる釣糸に関するものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の釣糸の１実施例を示す図である。
【図２】図１における釣糸の一部の拡大図である。
【符号の説明】
１芯糸
２鞘糸
３鞘糸のフィラメント
４軸線
５鞘糸におけるフィラメントの軸線に対する角度[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention is widely used in fisheries, leisure fishing, etc., and has high breaking strength and high knot strength, very low breaking elongation, high wear resistance and dimensional stability, and high performance required for durability. It is about fishing line.
[0002]
[Prior art]
Examples of the fishing line include reel road thread, lure fishing line, fly fishing line, mountain stream fishing fishing line, carp fishing fishing line, fishing gear, Harris thread, Harris thread, etc. The characteristics commonly required for these fishing lines are that they are lightweight and have high strength, and that they have durability to maintain the characteristics for a long time. Of the fishing lines generally called Tegus, nylon monofilaments are used for the majority.
[0003]
In recent years, with the emergence of fibers with a strength exceeding 20 g / d, called high strength fibers, fishing lines using high strength fibers have been widely used particularly in deep sea fishing and boat fishing. The fishing line is braided into a braided form such as 8-punch, 16-punch, and the like, and is finished by coating with an arbitrary resin. Most of the fibers used are ultra high molecular weight fibers.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
In leisure fishing, which has become increasingly popular in recent years, there is a growing need for higher performance for fishing lines and a desire for lower prices. This is widely used in the application. For example, with respect to conventional fishing lines having a braid structure such as 8-punch and 16-punch using only high-strength fibers typified by Dyneema (registered trademark) manufactured by Toyobo Co., Ltd. This is due to the fact that this problem has become apparent.
[0005]
1. Because braids are low in productivity and high in processing costs, fishing line prices are high.
2. Since braids can only be continuously produced with a length that can be wound on a tube used for producing braids, long braids are difficult to make and only short fishing lines can be produced.
3. Since it is composed only of fibers having poor adhesion, when the resin is coated, the coated resin is easily removed, color transfer occurs, the aesthetic appearance is impaired, and the fishing line and angler are contaminated.
4). 4. High-strength fibers that govern the mechanical properties of fishing lines are rubbed directly with guides, etc., resulting in a short life. The degree of damage to the fishing line can be confirmed only by the damage of the high-strength fiber itself accompanying the performance degradation, and the damage detection is likely to be too late. In other words, as a means of estimating the life of a fishing line, there is a fuzzing state associated with frictional damage on the surface of the fishing line, etc., but in the case of braided structure, this applies to the destruction and damage of the fiber itself that bears the breaking strength of the fishing line. Therefore, at the time of discovery, the breaking strength has already been reduced, and the damage state can be determined only with the reduction in breaking strength.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention has been achieved as a result of investigations for solving the above-described problems in the prior art.
[0007]
That is, the present invention is characterized in that a twisted multifilament having a twist coefficient K of 1460 to 15000 given by the formula (1) is used as the core yarn, and the multifilament yarn is single-covered on the outer periphery thereof. It is a fishing line.
K = T (d) ^1/2 [T = twist number (t / cm), d = fineness (den)] (1)
Further, as a specific aspect, the yarn constituting the outer peripheral portion of the core yarn is finer than the core yarn, and is single-covered in a direction opposite to the twisting direction of the core yarn, or such an angle is the angle of the fishing line. Wrapped at 60 degrees or less with respect to the axis, or the outermost layer is coated with resin, or at least a part of the multifilament constituting the core yarn has high molecular weight, high strength, high elasticity It is a fishing line characterized by being a polyolefin fiber.
[0008]
It is important that the core yarn used in the present invention is a multifilament yarn twisted so that the value of the twist coefficient K given by the equation (1) satisfies 1460 ≦ K ≦ 15000. If the twist coefficient is less than 1460, the single yarn is scattered or the roundness of the yarn is impaired, which is not preferable as a fishing line. In addition, the workability of the yarn knot is significantly reduced. That is, the yarn knot is formed by forming a loop, but such a twisted-line fishing line does not disperse the stress uniformly with respect to the bending, and the stress concentrates at an arbitrary portion of the bent portion, resulting in a bent shape and the yarn knot. I can't do it smoothly.
On the other hand, if the twisting coefficient exceeds 15,000, snare is generated in the yarn, and the handleability is lowered, which is not preferable. The twist coefficient is preferably 1500 to 10000 or less, and more preferably 2000 to 8000.
[0009]
Further, the twisting method is not particularly limited, and two-twisting or three-twisting may be used, but considering that the cross-section of the yarn is closer to a perfect circle is more suitable as a fishing line. Single twist is preferred.
[0010]
The material used for the core yarn is not particularly limited. However, considering that the mechanical properties of the core yarn largely control the mechanical properties of the fishing line, high-strength fibers are preferable. Examples thereof include high-strength fibers such as ultrahigh molecular weight polyolefin fibers (ultra high molecular weight polyethylene, etc.), aramid fibers, polyarylate fibers, and the like. These can be used alone or in combination of two or more.
[0011]
In addition, it is preferable to use high strength fibers having a breaking strength of 20 g / d or more, a breaking elongation of 6% or less, and an initial elastic modulus of 600 g / d or more for at least a part, preferably all, of the core yarn.
[0012]
As a method for covering the core yarn, a double covering method is also known, but this method is from the viewpoint of an increase in weight (decrease in breaking strength per number) due to an increase in the number of fibers that do not contribute strongly and a high cost. It is not preferable. In addition, there is a problem that the stiffness of the fishing line becomes hard due to double covering. If the fishing line is stiff, not only will it be difficult to work with the knot, but the lure will move unnaturally in the water, and the long throw will not be possible without snapping, or to the reel. Various problems such as poor packing performance occur. From this point of view, the single covering method is preferred.
[0013]
Although the present invention is not particularly limited with respect to the winding direction of the core yarn and the sheath yarn, it is preferable that the sheath yarn is covered in the opposite direction to the core yarn in order to eliminate the torque of the core yarn and the sheath yarn. .
[0014]
In the present invention, the sheath yarn is preferably a multifilament having a fineness smaller than that of the core yarn from the viewpoint of the balance between the thickness of the fishing line and the tensile strength, and more preferably 50% or less of the fineness of the core yarn. Is desirable. The sheath yarn may be used without twisting or may be used with sweet twisting.
[0015]
The sheath yarn used in the present invention is not particularly limited. Natural fibers such as cotton, wool, animal hair, hemp, silk, etc., chemical fibers such as rayon, cupra, acetate, polyester, polyamide (nylon, etc.), acrylic, vinylon, boribten, etc., among them polyolefin (polyethylene), aramid fiber High-strength fibers such as polyarylate fibers can also be used. Further, as the sheath thread, it is also possible to use a fiber that is dyed with a normal dye or colored by original attachment. These may be used alone or in combination of two or more according to the purpose.
[0016]
In the present invention, it is preferable that the outer periphery of the core yarn is covered with the sheath yarn so that the multifilament yarn constituting the sheath yarn has an angle of 60 degrees or less with respect to the axis of the fishing line.
[0017]
When the multifilament yarn that constitutes the sheath yarn is covered at an angle exceeding 60 degrees with respect to the axis of the fishing line, the frictional resistance with the guides attached to the fishing rod, reel, etc. increases, and the friction resistance decreases. It is not preferable. From this point, it is better that the angle is small, and the angle with respect to the axis of the fishing line is preferably 30 degrees or less.
[0018]
In the fishing line of the present invention, it is preferable to further apply an outer layer finish or the like by resin coating to the one obtained as described above.
[0019]
The resin used for the resin coating is not particularly limited, and examples thereof include urethane resins, acrylic resins, unsaturated polyester resins, and epoxy resins.
[0020]
A conventionally known method is used as the resin coating method. For example, the resin can be coated by dipping the resin by dipping the fiber in a resin tank, squeezing out the excess resin with a nip roller, passing it through a non-contact type heater, drying it with its radiant heat, and coating the resin. I can do it.
[0021]
Further, a colorant such as an arbitrary pigment (carbon black, malachite green, etc.) can be added to the resin to freely adjust the color tone of the product. By this method, it is possible to perform color coding at regular intervals called a shelving marker required for fishing lines for deep sea fishing.
[0022]
In addition, when performing resin coating, it is preferable to reduce the resin adhesion amount as much as possible. This is because an increase in the amount of resin attached leads to an increase in the weight of the fishing line, and even if the resin coating is performed without affecting the mechanical properties of the core thread, the breaking strength per number will eventually decrease. As a result, the performance is degraded.
Furthermore, it is preferable to use a fiber excellent in adhesiveness to the resin, such as nylon fiber, as the material for the sheath yarn because the amount of resin adhesion can be made very small.
[0023]
In this way, by covering the outer periphery of the core yarn with the sheath yarn, it is possible to provide a fishing line satisfying the roundness of the yarn and other performances without being separated by a single yarn, so that the cost can be greatly reduced.
[0024]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples. In addition, the physical property in an Example and evaluation were calculated | required as follows.
[0025]
(1) Fineness: The fineness was determined according to JIS L1013.7.3 and displayed by the denier method.
[0026]
(2) Tensile strength at break, elongation at break; determined according to JIS L1013.7.5. The breaking strength was a value obtained by dividing the breaking strength by the total denier.
[0027]
(3) Nodule strength; determined from JIS L1013.7.6.
[0028]
(4) Twisting coefficient: calculated from JIS L1013.7.11.
[0029]
(5) Measured with a protractor from the angle of the filament in the sheath thread with respect to the axis of the filament, the assembly angle, and an enlarged photograph of the fishing line.
[0030]
(6) Number of markings; converted as 220d = about 1.
[0031]
(7) Abrasion resistance: A wear resistance tester of JIS D4604.7.4 was used. Using a load of 1/2 g of total denier, the surface after 500 wears was visually observed. Evaluation was made as x when there was no change from before the test and when change was observed with f, fluff and the like.
[0032]
(8) Loopability: Cut the fishing line to a length of 20 cm and bring both ends closer. The shape of the resulting loop is visually observed. The case where a clean loop was formed over the entire length was evaluated as “◯”, and the case where a rupture occurred without forming a loop was evaluated as “X”.
[0033]
(9) Handleability: In producing a fishing line, the case where the handleability of the line was easy was evaluated as ◯, and the case where the line was difficult was evaluated as x.
[0034]
(10) Kosi; Fold the yarn in a single layer and fix a 1/10 mg weight of total denier to the tip. The distance at that time was measured using the method of JIS L 1096.6.19A.
A range of 30 to 120 mm was evaluated as ◯ as a suitable stiffness for a fishing line, since it was too hard in a range larger than that, and was too soft at a lower range, and was marked as × as a stiffness suitable for a fishing line.
[0035]
(Example 1)
The core yarn is a Dyneema of ultra high molecular weight polyolefin (manufactured by Toyobo Co., Ltd., weight average molecular weight: 2 million, breaking strength: 32.0 g / d, breaking elongation: 3.9%, initial elastic modulus: 1050 g / d), sheath 400d 6-nylon (fineness 50d) was used as the yarn. The core yarn was twisted so that the twist coefficient K = 4000, and the sheath yarn was single-covered so that the sheath yarn was 22 degrees with respect to the axial center line. Next, this was coated with a urethane resin by a dip drying method to obtain a fishing line. This fishing line had good fishing line characteristics and productivity.
[0036]
(Example 2) to (Example 5)
A fishing line was obtained in the same manner as in Example 1 under the conditions described in Table 1.
In addition, the polyester sheath yarn of Example 5 used the original yarn by which the red original was carried out. All had good fishing line characteristics and productivity.
[0037]
(Example 6)
A fishing line was obtained in the same manner as in Example 1 under the conditions described in Table 1. Since this fishing line had a large angle of the sheath thread, slight fluff was observed in the covering thread in the abrasion resistance test, but other performances (fishing line characteristics and productivity) were good.
[0038]
(Comparative Example 1)
As the core yarn, the fineness 400d of the ultrahigh molecular weight polyolefin shown in Example 1 was used, and as the sheath yarn, polyester (fineness 50d) was used. The core yarn was twisted so as to have a twist coefficient K = 800, and the sheath yarn was subjected to single covering so as to be 15 degrees with respect to the width center line. Next, this was coated with a urethane resin by a dip drying method to obtain a fishing line. This fishing line is unsuitable because it has a low loop property due to a small twisting coefficient of the core yarn and breaks.
[0039]
(Comparative Example 2)
A fishing line was obtained in the same manner as in Example 1 under the conditions described in Table 2.
This fishing line was unsuitable because snares were generated due to the high number of twists, it was difficult to handle, and the loopability was poor.
[0040]
(Comparative Example 3)
A fishing line was obtained in the same manner as in Example 1 under the conditions described in Table 2. However, where the single covering was performed, double covering was performed using a polyester sheath yarn. This is not suitable because the productivity decreases due to the double covering and the stiffness becomes stiff.
[0041]
(Comparative Example 4)
As the core yarn, the fineness 50d of the ultrahigh molecular weight polyolefin shown in Example 1 was used, and the braided machine formed 8 braided braids at a braiding angle of 20 degrees. Subsequently, this braid was coated with urethane resin by a dip drying method to obtain a fishing line. This fishing line had a tendency to decrease the productivity due to the braid process and to be soft.
[0042]
[Table 1]

[0043]
[Table 2]

[0044]
【The invention's effect】
The fishing line of the present invention has excellent handleability, excellent mechanical properties such as high breaking strength, high knot strength, low elongation at break, high wear resistance, excellent tactile performance, and even when resin-coated. The present invention relates to a fishing line that does not easily drop off resin, has excellent productivity, and can be produced at low cost.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view showing one embodiment of a fishing line of the present invention.
FIG. 2 is an enlarged view of a part of the fishing line in FIG.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Core yarn 2 Sheath yarn 3 Sheath yarn filament 4 Axis 5 Angle with respect to the filament axis in sheath yarn

Claims

A fishing line characterized in that a twisted multifilament having a twist coefficient K of 1460 to 15000 given by the formula (1) is used as the core yarn, and the multifilament yarn is single-covered on the outer peripheral portion thereof.
K = T (d) ^1/2 [T = twist number (t / cm), d = fineness (den)] (1)

The fishing line according to claim 1, wherein the yarn constituting the outer peripheral portion of the core yarn has a finer fineness than the core yarn and is covered in a direction opposite to the twisting direction of the core yarn.

The fishing line according to claim 1 or 2, wherein a multifilament thread is single-covered on the outer periphery of the core thread so as to be 60 degrees or less with respect to the axis of the fishing line.

The fishing line according to any one of claims 1 to 3, wherein the outermost layer is coated with a resin.

The whole or a part of the core yarn is a high strength fiber having a breaking strength of 20 g / d or more, a breaking elongation of 6% or less, and an initial elastic modulus of 500 g / d or more. The fishing line described in 1.

The high-strength fiber used for all or part of the yarn of the core yarn is a multifilament made of a stretched product of ultrahigh molecular weight polyolefin having a weight average molecular weight of 1 million or more. The fishing line according to any one of the above.