JP3646749B2 - 強誘電体薄膜の形成方法、薄膜形成用塗布液 - Google Patents

強誘電体薄膜の形成方法、薄膜形成用塗布液 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、強誘電体薄膜の形成方法、および薄膜形成用塗布液に関する。
【0002】
【従来の技術】
成分元素としてSrを含むBi層状化合物薄膜が注目されている。強誘電体薄膜として従来研究開発の中心であったPZT系材料薄膜に比べ、分極反転疲労が少ないからである(文献1:「第12回強誘電体応用会議講演予稿集,p57−58,1995」および文献2:「第12回強誘電体応用会議講演予稿集,p139−140,1995」参照)。
【0003】
このBi層状化合物薄膜はゾルゲル法や有機金属分解法(MOD法)のようなスピン塗布法で形成することが出来る。ゾルゲル法やMOD法のようなスピン塗布法で形成する場合には、先ずBi層状化合物を構成する各成分元素の有機金属(以下、成分元素源と称する場合がある。)を溶媒に溶かす。そして、この混合有機金属溶液(以下、塗布液と称する場合がある。)を基板上に滴下しスピン塗布した後、高温で熱処理する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなスピン塗布法でBi層状化合物の薄膜を形成する場合には、使用する各成分元素源や溶媒により、薄膜の特性が変化する。この薄膜を、例えば、強誘電体不揮発性メモリに適用する場合等は薄膜の特性として、薄膜のリーク電流は小さい方が望ましい。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この出願に係る発明者らは、種々の成分元素源や溶媒を用いて、成分元素としてSrを含むBi層状化合物の薄膜を形成し、そのリーク電流を検討したところ、Sr源および溶媒の種類により、形成した薄膜のリーク電流が変化し、特にSr源としてSrイソプロポキシドを用い、溶媒としてメトキシプロパノールを用いる場合、リーク電流が小さくなることを見いだした。
【0006】
このため、この発明の強誘電体薄膜の形成方法によれば、成分元素としてSr(ストロンチウム)を含むBi(ビスマス)層状化合物から成る強誘電体薄膜を湿式法により形成するに当たり、塗布液として、Srイソプロポキシドおよびその他の成分元素の金属アルコキシドを含むメトキシプロパノール溶液を用いることを特徴とする。
【0007】
塗布液として、Srイソプロポキシドおよびその他の成分元素の金属アルコキシドを含むメトキシプロパノール溶液を用いて強誘電体薄膜を形成した場合には、薄膜の結晶性が向上し、リーク電流が小さくなることが期待できる。
【0008】
この発明の強誘電体薄膜の形成方法において形成する強誘電体薄膜は、好ましくは、SrBiTaO系、SrBiNbO系またはSrBiTiO系のいずれかであるのが良い。
【0009】
SrBiTaO系の強誘電体薄膜を形成する場合には、他の成分元素の金属アルコキシドとして、BiアルコキシドおよびTa(タンタル)アルコキシドを含むメトキシプロパノール溶液を塗布液として用いる必要がある。
【0010】
SrBiNbO系の強誘電体薄膜を形成する場合には、他の成分元素の金属アルコキシドとして、BiアルコキシドおよびNb(ニオブ)アルコキシドを含むメトキシプロパノール溶液を塗布液として用いる必要がある。
【0011】
SrBiTiO系の強誘電体薄膜を形成する場合には、他の成分元素の金属アルコキシドとして、BiアルコキシドおよびTi(チタン)アルコキシドを含むメトキシプロパノール溶液を塗布液として用いる必要がある。
【0012】
また、この発明の薄膜形成用塗布液によれば、成分元素としてSrを含むBi層状化合物から成る強誘電体薄膜を湿式法により形成するための塗布液であって、Srイソプロポキシドおよびその他の成分元素の金属アルコキシドを含むメトキシプロパノール溶液から成ることを特徴とする。
【0013】
この塗布液を用いて強誘電体薄膜を形成した場合には、薄膜の結晶性が向上し、リーク電流が小さくなることが期待できる。
【0014】
この発明の塗布液は、好ましくは、SrBiTaO系、SrBiNbO系またはSrBiTiO系の強誘電体薄膜形成用の塗布液のいずれかであるのが良い。
【0015】
SrBiTaO系の強誘電体薄膜形成用の塗布液である場合には、他の成分元素の金属アルコキシドとして、BiアルコキシドおよびTaアルコキシドを含む必要がある。
【0016】
SrBiNbO系の強誘電体薄膜形成用の塗布液である場合には、他の成分元素の金属アルコキシドとして、BiアルコキシドおよびNbアルコキシドを含む必要がある。
【0017】
SrBiTiO系の強誘電体薄膜形成用の塗布液である場合には、他の成分元素の金属アルコキシドとして、BiアルコキシドおよびTiアルコキシドを含む必要がある。
【0018】
【実施例】
以下、図面を参照してこの出願の各発明の実施例について説明する。以下の説明中で挙げる使用材料及びその量、処理時間、処理温度、膜厚などの数値的条件は、これら発明の範囲内の好適例にすぎない。従って、これらの発明は、これら条件にのみ限定されるものではない。
【0019】
1.強誘電体薄膜形成用塗布液、それを用いた強誘電体薄膜の形成方法
この実施例の強誘電体薄膜形成用塗布液(以下、塗布液と称する場合がある。)は、Sr源であるSr(ストロンチウム)イソプロポキシド(Sr(OCH(CH322 )、並びにその他の成分元素源として、Bi源であるBi(ビスマス)n−ブトキシド(Bi(OC493 )、およびTa源であるTa(タンタル)エトキシド(Ta(OC255 )を含み、溶媒をメトキシプロパノール(C4102 )とするメトキシプロパノール溶液である。この塗布液は、Sr(ストロンチウム)イソプロポキシド、Bi(ビスマス)n−ブトキシド、およびTa(タンタル)エトキシドの各メトキシプロパノール溶液を、所定の割合で混合することにより調製した。この場合、塗布液中のSr、Bi、およびTaのモル比がSr:Bi:Ta=0.7:2.3:2となり、またメトキシプロパノール溶液のモル濃度が0.25mol/lとなるように調製した。
【0020】
ここで用いたBi(ビスマス)n−ブトキシドは、以下の反応式(1)および(2)に従って合成することが出来る。先ず、n−ブチルアルコールに金属ナトリウムを溶解してNa(ナトリウム)n−ブトキシド(C49 ONa)を合成する(反応式(1)参照)。この反応は、窒素雰囲気中、室温で行う。そして、このNa(ナトリウム)n−ブトキシドを三塩化ビスマス(BiCl3 )と反応させて、Bi(ビスマス)n−ブトキシドを合成する(反応式(2)参照)。
【0021】
Figure 0003646749
また、Ta(タンタル)エトキシドは、以下の反応式(3)および(4)に従って合成することが出来る。先ず、エチルアルコールに金属ナトリウムを溶解してNa(ナトリウム)エトキシド(C25 ONa)を合成する(反応式(3)参照)。この反応は、窒素雰囲気中、室温で行う。そして、このNa(ナトリウム)エトキシドを五塩化タンタル(TaCl5 )と反応させて、Ta(タンタル)エトキシドを合成する(反応式(4)参照)。
【0022】
Figure 0003646749
この塗布液を用いると、成分元素としてSrを含むBi層状化合物から成るSrBiTaO系の強誘電体薄膜、具体的にはSr0.7 Bi2.3 Ta29 強誘電体薄膜(以下、SrBiTaO薄膜と称する場合がある。)を湿式法の一つである、以下の方法を用いて基板上に形成することが出来る。
【0023】
この実施例では、基板として厚さ0.6mmのSiウエハ上に、厚さ1000ÅのSiO2 膜を形成し、その上に厚さ600ÅのPt膜をスパッタ形成したものを用いた。そして、この基板のPt膜上に、この塗布液を滴下し、その直後に、基板を500rpmで5秒間、さらに2000rpmで30秒間回転させて塗布膜を形成した。この塗布膜を150℃で15分間乾燥し、さらに460℃で25分間仮焼成した。仮焼成により、塗布膜中の有機物分は完全に焼失する。この塗布膜の形成から仮焼成に至る処理をさらに3回、トータル4回行った後、酸素雰囲気中で10℃/分の加熱速度で800℃まで昇温し、800℃で1時間保持した。以上のようにして、厚さ0.2μmのSrBiTaO薄膜を形成した。
【0024】
2.強誘電体薄膜の分析
上述の方法で形成したSrBiTaO薄膜(以下、実施例のSrBiTaO薄膜と称する場合がある。)のリーク電流をpAメータ(YHP社製、4140BpA METER/DC VOLTAGE SOURCE)を用いて測定し、リーク電流密度を算出した。この場合、リーク電流測定用の試料として、SrBiTaO薄膜上に厚さ0.3μm、直径0.2mmの円形形状のPt膜をスパッタ形成し、その後、酸素雰囲気中で10℃/分の加熱速度で800℃まで昇温し、800℃で30分間保持する熱処理を施したものを用いた。この試料において、基板側のPt膜を下部電極とし、SrBiTaO薄膜上のPt膜を上部電極とし、これら電極間に電圧を印加し、その際、これら電極間に流れる電流がリーク電流であり、リーク電流を上部電極の面積で割った値がリーク電流密度である。
【0025】
なお、Sr源としてSrイソプロポキシドの代わりにSrエトキシエトキシド(Sr(OC24 OC252 )を用い、溶媒としてメトキシプロパノールの代わりにエチルアルコールを用いた以外は、実施例と同様な構成の塗布液を用いて、実施例と同様な方法で形成したSrBiTaO薄膜(以下、比較例のSrBiTaO薄膜と称する場合がある。)のリーク電流密度についても比較例として算出した。
【0026】
ここで用いたSrエトキシエトキシドは、以下の反応式(5)および(6)に従って合成することが出来る。先ず、エトキシエチルアルコールに金属ナトリウムを溶解してNa(ナトリウム)エトキシエトキシド(C25 OC24 ONa)を合成する(反応式(5)参照)。この反応は、窒素雰囲気中、室温で行う。そして、このNa(ナトリウム)エトキシエトキシドを塩化ストロンチウム(SrCl2 )と反応させて、Srエトキシエトキシドを合成する(反応式(6)参照)。
【0027】
Figure 0003646749
表1には、電極間に印加した電圧と、その際のリーク電流密度を、実施例および比較例のSrBiTaO薄膜の場合についてそれぞれ示している。また、図1には、表1に示した測定結果を横軸に電極間に印加した電圧(V)を取り、縦軸(常用対数目盛)にリーク電流密度(A/cm2 )を取って示している。図1中、曲線aが実施例のSrBiTaO薄膜の場合の結果であり、曲線bが比較例のSrBiTaO薄膜の場合の結果である。
【0028】
【表1】
Figure 0003646749
【0029】
表1および図1から理解出来るように、印加電圧が1.0(V)のとき、実施例のSrBiTaO薄膜のリーク電流密度(以下、実施例のリーク電流密度と称する場合がある。)は、3.8×10-8(A/cm2 )であり、比較例のSrBiTaO系薄膜のリーク電流密度(以下、比較例のリーク電流密度と称する場合がある。)は、9.5×10-7(A/cm2 )である。
【0030】
印加電圧が1.5(V)のとき、実施例のリーク電流密度は、7.7×10-8(A/cm2 )であり、比較例のリーク電流密度は、1.6×10-6(A/cm2 )である。
【0031】
印加電圧が2.0(V)のとき、実施例のリーク電流密度は、1.2×10-7(A/cm2 )であり、比較例のリーク電流密度は、3.0×10-6(A/cm2 )である。
【0032】
印加電圧が2.5(V)のとき、実施例のリーク電流密度は、2.6×10-7(A/cm2 )であり、比較例のリーク電流密度は、2.2×10-5(A/cm2 )である。
【0033】
印加電圧が3.0(V)のとき、実施例のリーク電流密度は、3.5×10-7(A/cm2 )であり、比較例のリーク電流密度は、6.3×10-4(A/cm2 )である。
【0034】
印加電圧が3.5(V)のとき、実施例のリーク電流密度は、3.0×10-6(A/cm2 )であり、比較例のリーク電流密度は、8.4×10-2(A/cm2 )である。
【0035】
印加電圧が4.0(V)のとき、実施例のリーク電流密度は、4.5×10-6(A/cm2 )である。
【0036】
すなわち、印加電圧が1.0(V)〜2.0(V)のとき、実施例のリーク電流密度は、比較例のリーク電流密度の約1/25であり、印加電圧が2.5(V)のとき、実施例のリーク電流密度は、比較例のリーク電流密度の約1/100であり、印加電圧が3.0(V)以上のとき、実施例のリーク電流密度は、比較例のリーク電流密度の1/100以下である。
【0037】
従って、Sr源がSrイソプロポキシドであり、溶媒がメトキシプロパノールである構成の塗布液を用いてSrBiTaO薄膜を形成した場合、SrBiTaO薄膜のリーク電流密度が小さくなることが期待できる。ただし、塗布液中には、その他の成分元素源として、金属アルコキシドを用いる必要がある。なお、リーク電流密度が小さくなると、SrBiTaO薄膜の電荷保持能力が向上する。
【0038】
また、実施例および比較例のSrBiTaO薄膜のXRD測定をそれぞれ同様な条件で行った。この場合、基板上に形成したSrBiTaO薄膜を、基板から剥離し粉末状にしたものをXRD測定用の試料として用いた。
【0039】
図2(A)には、比較例のSrBiTaO薄膜のXRD測定結果を、図2(B)には、実施例のSrBiTaO薄膜のXRD測定結果を、それぞれ横軸に回折角(2θ)を取り、縦軸にピーク強度(cps)を取って示している。2θが21.5°の付近、29°の付近、および35.5°の付近に現れるピークがそれぞれSrBiTaO薄膜の(006)面、(105)面、(0010)面に起因するピークである。なお、基板からSrBiTaO薄膜を剥離する際に、基板側のPt膜の一部もSrBiTaO薄膜と共に剥離する。このため、図2(A)および(B)に示すXRDチャート中の、2θが40°の付近には、Ptに起因するピークが現れる。
【0040】
図2(A)および(B)から理解出来るように、実施例のSrBiTaO薄膜の(006)面に起因するピーク(2θが21.5°の付近に現れるピーク(図2(B)中、▲4▼で示すピーク))のピーク強度は、950(cps)程度であり、比較例のSrBiTaO薄膜の(006)面に起因するピーク(図2(A)中、▲1▼で示すピーク)のピーク強度は100(cps)以下であった。
【0041】
実施例のSrBiTaO薄膜の(105)面に起因するピーク(2θが29°の付近に現れるピーク(図2(B)中、▲5▼で示すピーク))のピーク強度は、660(cps)程度であり、比較例のSrBiTaO薄膜の(105)面に起因するピーク(図2(A)中、▲2▼で示すピーク)のピーク強度は490(cps)程度であった。
【0042】
実施例のSrBiTaO薄膜の(0010)面に起因するピーク(2θが35.5°の付近に現れるピーク(図2(B)中、▲6▼で示すピーク))のピーク強度は、1000(cps)以上であり、比較例のSrBiTaO薄膜の(105)面に起因するピーク(図2(A)中、▲3▼で示すピーク)のピーク強度は100(cps)以下であった。
【0043】
すなわち、実施例のSrBiTaO薄膜の(006)面、(105)面、(0010)面に起因するピークのピーク強度は、すべて比較例のSrBiTaO薄膜の(006)面、(105)面、(0010)面に起因するピークのピーク強度より大きい。よって、実施例のSrBiTaO薄膜の方が、比較例のSrBiTaO薄膜より結晶性が向上していることが理解出来る。
【0044】
従って、実施例のSrBiTaO系薄膜のリーク電流密度が、比較例のSrBiTaO系薄膜のリーク電流密度より小さくなったのは、SrBiTaO薄膜の結晶性が向上したためであると考えられる。
【0045】
以上の効果は、Taアルコキシドの代わりに、Nbアルコキシドを含む塗布液を用いて形成した薄膜、すなわち成分元素としてSrを含むBi層状化合物から成るSrBiNbO系の強誘電体薄膜においても同様に得られる。Nbアルコキシドとしては、例えば、ペンタエトキシニオブ(Nb(OC255 )を用いることが出来る。
【0046】
また、Taアルコキシドの代わりに、Tiアルコキシドを含む塗布液を用いて形成した薄膜、すなわち成分元素としてSrを含むBi層状化合物から成るSrBiTiO系の強誘電体薄膜においても同様に得られる。Tiアルコキシドとしては、例えば、テトラエトキシチタン(Ti(OC254 )を用いることが出来る。
【0047】
【発明の効果】
上述した説明からも明らかなように、この発明の強誘電体薄膜の形成方法によれば、成分元素としてSrを含むBi層状化合物から成る強誘電体薄膜を湿式法により形成するに当たり、塗布液として、Srイソプロポキシドおよびその他の成分元素の金属アルコキシドを含むメトキシプロパノール溶液を用いる。
【0048】
このため、形成した強誘電体薄膜の結晶性が向上し、リーク電流が小さくなることが期待できる。
【0049】
また、この発明の薄膜形成用塗布液によれば、成分元素としてSrを含むBi層状化合物から成る強誘電体薄膜を湿式法により形成するための塗布液を、Srイソプロポキシドおよびその他の成分元素の金属アルコキシドを含むメトキシプロパノール溶液で構成する。
【0050】
このため、この塗布液を用いて強誘電体薄膜を形成した場合には、薄膜の結晶性が向上し、リーク電流が小さくなることが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】リーク電流密度の測定結果である。
【図2】(A)は比較例のSrBiTaO薄膜のXRDチャートであり、(B)は実施例のSrBiTaO薄膜のXRDチャートである。

Claims (6)

  1. 成分元素としてSr(ストロンチウム)を含むBi(ビスマス)層状化合物から成る強誘電体薄膜を湿式法により形成するに当たり、
    塗布液として、Srイソプロポキシドおよびその他の成分元素の金属アルコキシドを含むメトキシプロパノール溶液を用いること
    を特徴とする強誘電体薄膜の形成方法。
  2. 請求項1に記載の強誘電体薄膜の形成方法において、
    前記強誘電体薄膜を、SrBiTaO系、SrBiNbO系またはSrBiTiO系のいずれかとすること
    を特徴とする強誘電体薄膜の形成方法。
  3. 成分元素としてSr(ストロンチウム)を含むBi(ビスマス)層状化合物から成る強誘電体薄膜を湿式法により形成するための塗布液であって、
    Srイソプロポキシドおよびその他の成分元素の金属アルコキシドを含むメトキシプロパノール溶液から成ることを特徴とする薄膜形成用塗布液。
  4. 請求項3に記載の薄膜形成用塗布液において、
    前記塗布液が、SrBiTaO系の強誘電体薄膜形成用の塗布液であることを特徴とする薄膜形成用塗布液。
  5. 請求項3に記載の薄膜形成用塗布液において、
    前記塗布液が、SrBiNbO系の強誘電体薄膜形成用の塗布液であることを特徴とする薄膜形成用塗布液。
  6. 請求項3に記載の薄膜形成用塗布液において、
    前記塗布液が、SrBiTiO系の強誘電体薄膜形成用の塗布液であることを特徴とする薄膜形成用塗布液。
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