JP3645764B2 - Porous titanium oxide, method for producing the same, and cosmetics containing the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面積の増大により光吸収散乱効果の向上が期待され、触媒,塗料、化粧料等の各分野に応用可能であり、細孔中に水又は水溶性物質を担持させ得る多孔質酸化チタン及びその製造方法、並びにそれを含有して成る化粧料に関する。さらに詳しくは、弱酸と弱塩基,弱酸と強塩基及び弱塩基と強酸の中和により得られる塩の1種又は2種以上を触媒として、加水分解されたチタンアルコキシドが酸化チタンへと重縮合する際、アルカリ金属及びアルカリ土類金属に属する金属を含む塩の1種又は2種以上を複合化し、次いで酸処理することにより得られる多孔質酸化チタン、さらに細孔内に水又は水溶性物質を担持した多孔質酸化チタン及びこれらの製造方法、並びにこれらを含有して成る化粧料に関し、紫外線防御効果,赤外線吸収効果に代表される光学的効果、さらには水溶性物質の徐放効果を発揮するものである。また、担持させる水溶性物質の種類によって、酸化チタンの透明性の向上が期待できる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、酸化チタン粉末はガラス,耐熱材料(セラミクス),触媒等の製造に使用されている。また最近は、その紫外線吸収散乱効果により、日焼け止め化粧料への応用も盛んになっている。かかる酸化チタンを製造する方法として、ガラスやセラミクス等の最終製品の特性の向上及び生産性の向上を図り、さらに環境問題に配慮して、低温で製造できる金属アルコキシドを用いたゾル-ゲル法が提案されている。
【0003】
特開平8−143438においては、チタンテトラアルコキシド,テトラオクチレングリコールチタネート,テトラキス(2-エチルヘキシル)チタネート,ジイソプロポキシチタンビスアセチルアセトネート等の有機チタン化合物と水混和性有機溶媒とを混合した溶液に、塩酸,硫酸,硝酸等の無機酸の水溶液を添加して加水分解を行い、次いで60℃を超えない温度及び相対湿度60%以上の条件で熟成してルチル型の酸化チタンを得、これを化粧料に配合する技術が開示されている。
【0004】
しかしながら、加水分解された有機チタン化合物が酸化チタンへと重縮合する際に強酸である塩酸等を用いると、重合速度が遅く、酸化チタンの形状及び微細構造を制御することは困難であった。これに対し、特開平9−100124においては、炭酸塩,酢酸塩等の弱酸の塩を用い、或いは加水分解抑制剤を共存させることにより、チタンアルコキシドを球状粒子ないし薄片状粒子としてゲル化させることができ、生成する酸化チタンの形状を制御し得ることが示されている。
【0005】
一方、特に紫外線防止を目的とした日焼け止め化粧料等に応用する場合には、酸化チタン粉末を微粒子化したり、薄片状体質顔料に被覆することにより表面積を増大させる工夫がなされてきた。しかしかかる方法では、二次凝集粒子の形成等により、最終的な化粧料製剤において目的とする高表面積が維持されにくいという問題があった。
【0006】
また近年、揮発性物質の不揮発化や薬剤等の放出制御を目的として、多孔性材料や高分子の薄膜コーティング或いはマイクロカプセル化技術、多孔性材料や高分子の内部間隙内に有効成分を担持させる技術が開発されてきている。
【0007】
しかしながら、それ自体紫外線吸収効果等の機能を有する多孔性材料に、さらに他の物質を担持させて、複合的機能を保持させるような試みはあまりなされていない。
【0008】
特に酸化チタン粉末は、上述したように、ガラス,耐熱材料(セラミクス),触媒等の製造に使用され、日焼け止め化粧料への応用も盛んになっている。かかる酸化チタンについては、表面処理や他の粉体のメカノケミカル的な複合化が知られているが、酸化チタンを担体として、他の物質を効率よく担持させることは、技術的に困難であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、酸化チタン粉末を多孔質とすることにより、表面積増大による紫外線吸収散乱効果の向上が期待でき、さらに汗や皮脂に対する吸収性を持たせて、化粧持続性を向上させることも期待できる。また、触媒としての利用や、耐候性に優れる塗料への応用も可能となり、さらに酸化チタンを担体として、特に化粧料等皮膚用組成物において有用な揮発性物質である水や、水溶性物質を効率よく保持させ、これらの不揮発化及び放出制御を可能とすることができる。
【0010】
すでに本発明者らは、低温で酸化チタン結晶を成長させる際に、その成長を妨げ得る希土類元素に属する金属イオンを導入し、形状や微細構造を制御しながら、酸化チタンと希土類元素に属する金属を含んだ複合酸化物を得た後に、希土類元素に属する金属を前記複合酸化物から溶出させることにより、均一に制御された細孔を有する多孔質の酸化チタンを得、さらにそれを化粧料に応用すること、及び水又は水溶性物質を前記多孔質酸化チタンに担持させることを開示した(特願平10−155265,特願平11−270020)。しかしながら、前記発明において用いる希土類元素に属する金属は非常に高価であり、これらを用いて調製する多孔質酸化チタンはコスト的に高価となって、種々の技術分野において応用する際の支障となる。そこで、より廉価で一般的な原材料を用いて、形状や微細構造が制御され、水又は水溶性物質を担持させ得る多孔質酸化チタンを得ることを本発明の目的とした。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため種々検討を行った結果、低温で酸化チタン結晶を成長させる際、その成長を妨げ得る金属イオンとして、特願平10−155265にて開示した発明において用いた希土類元素に属する金属イオンに替えて、アルカリ金属に属する金属イオンもしくはアルカリ土類金属に属する金属イオンを導入することにより、形状や微細構造を良好に制御することができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0012】
すなわち本発明においては、チタンアルコキシドを水混和性有機溶媒に溶解した溶液に、弱酸と弱塩基,弱酸と強塩基及び弱塩基と強酸の中和により得られる塩より選ばれる1種又は2種以上、水及び、アルカリ金属及びアルカリ土類金属に属する金属を含む塩より選択した1種又は2種以上を添加してチタン・金属複合酸化物を調製し、次いで酸処理して複合化金属を除去することにより、多孔質酸化チタンを得る。また、チタンアルコキシドから酸化チタンを生成する際、「弱酸と弱塩基,弱酸と強塩基及び弱塩基と強酸の中和により得られる塩」として添加する塩の種類によっては、チタンアルコキシドがゾルやゲルに成長せずに沈殿してしまい、酸化チタンの形状や微細構造を良好に制御できない場合がある。かかる場合においても、加水分解抑制剤を共存させることにより、チタンアルコキシドをゾルやゲルとして成長させることができ、生成する多孔質酸化チタンの形状や微細構造をより良好に制御できる。
【0013】
そして、上記により得た多孔質酸化チタンに水や水溶性物質の水溶液を含浸させた場合、これらを良好に担持し得ることを見いだした。水又は水溶性物質を担持した多孔質酸化チタンは、紫外線防御効果に加えて赤外線吸収効果等の光学的効果を合わせ持ち、水溶性成分の徐放効果を有するものであり、また担持させる水溶性物質の種類によっては透明性の向上が期待でき、特に化粧料に配合した場合に良好な効果を発揮し得るものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明において用い得るチタンアルコキシドとしては、チタンテトラエトキシド,チタンテトラノルマルプロポキシド,チタンテトライソプロポキシド,チタンテトラノルマルブトキシド,チタンテトライソブトキシド,チタンテトラターシャルブトキシド等が挙げられ、これらより1種又は2種以上を選択して用いる。かかるチタンアルコキシドを溶解する水混和性有機溶媒としては、メタノール,エタノール,ノルマルプロパノール,イソプロパノール,ノルマルブタノール,イソブタノール,ターシャルブタノール,エチレングリコール,ジメチルホルムアミド等が挙げられ、特にノルマルブタノールが好ましい。チタンアルコキシドの水混和性有機溶媒による溶液の濃度としては0.001〜10.0Mであることが好ましく、0.01〜6.0Mの範囲とすることが特に好ましい。
【0015】
本発明においては、チタンアルコキシドを水混和性有機溶媒に溶解した溶液に、触媒として、弱酸と弱塩基,弱酸と強塩基及び弱塩基と強酸の中和により得られる塩より選ばれる1種又は2種以上を添加し、重縮合を促進してゾルやゲルを得る。前記触媒として用いる弱酸と弱塩基,弱酸と強塩基及び弱塩基と強酸の中和により得られる塩としては、塩酸,炭酸,カルボン酸及びその誘導体,並びにフェノキシド及びその誘導体より成る群から選ばれる1種以上と、アルカリ金属,アルカリ土類金属,アンモニウム化合物,ヒドラジニウム化合物,ピリジニウム化合物及びヒドロキシアルミニウム化合物より成る群から選ばれる1種以上との塩が好ましく用いられ、炭酸リチウム,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,炭酸アンモニウム,炭酸水素リチウム,炭酸水素ナトリウム,炭酸水素カリウム,炭酸水素アンモニウム,ギ酸リチウム,ギ酸ナトリウム,ギ酸カリウム,ギ酸カルシウム,ギ酸アンモニウム,酢酸リチウム,酢酸ナトリウム,酢酸カリウム,酢酸カルシウム,酢酸アンモニウム,ヒドロキシアンモニウム塩酸塩,アセトアミジン塩酸塩,ヒドラジン塩酸塩等が例示される。これらのうち、炭酸ナトリウム,炭酸アンモニウム,炭酸水素ナトリウム,炭酸水素アンモニウム,酢酸ナトリウム及び酢酸アンモニウムが特に好ましい。前記より1種又は2種以上を選択して用いるが、用いる塩により、生成するチタンアルコキシドゲルの状態は異なり、薄片状から球状のゲル粒子が得られる。
【0016】
上記塩の1種又は2種以上は、上記濃度範囲のチタンアルコキシド溶液1リットルに対して0.05〜0.5モルの割合で添加することが好ましい。塩の添加量の上限は溶媒に溶解する量に、下限は重合促進に対する触媒効果の得られる量に決定される。
【0017】
本発明においては、チタンアルコキシドから酸化チタンに成長させる際、アルカリ金属に属する金属及びアルカリ土類金属に属する金属、すなわちリチウム,ナトリウム,カリウム,ルビジウム,セシウム,ベリリウム,マグネシウム,カルシウム,ストロンチウム,バリウムより成る群から選択した1種又は2種以上の金属を含む塩を添加して、前記金属を複合化させる。次いで、酸処理してこれら金属を溶出させることにより、添加する金属イオンに対応する細孔が得られる。これら金属イオンの複合化量によって細孔の構造を制御でき、非結晶,アナターゼ型結晶,ルチル型結晶と、酸化チタンの結晶系を変化させることができる。
【0018】
アルカリ金属に属する金属及びアルカリ土類金属に属する金属を含む塩としては、これらの塩化物,臭化物,ヨウ化物等のハロゲン化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩,硫酸塩,酢酸塩,シュウ酸塩,アンモニウム塩等を用いることができる。アルカリ金属に属する金属及びアルカリ土類金属に属する金属は、チタン1モルに対して0.05モル〜2.0モルの範囲で添加することが好ましい。
【0019】
アルカリ金属及びアルカリ土類金属に属する金属を含む塩は、チタンアルコキシドの水混和性有機溶媒による溶液に水及び触媒として用いる塩を添加する際、同時に加えてもよいが、やや遅れて添加してもよい。触媒として用いる塩の種類やアルカリ金属に属する金属及びアルカリ土類金属に属する金属の種類、及び添加時期により、チタンアルコキシドゲル中におけるアルカリ金属及びアルカリ土類金属に属する金属の分布を制御でき、酸処理後に得られる酸化チタンの細孔の微細構造の制御が可能である。
【0020】
また本発明においては、チタンアルコキシドから酸化チタンへの重縮合に際し、触媒となる塩の他に、加水分解を制御する加水分解抑制剤を添加することもできる。加水分解抑制剤を添加することにより、チタンアルコキシドの加水分解の進行を制御し、選択的に薄片状のゲル粒子を得ることができる。
【0021】
上記加水分解抑制剤はキレート試薬及び電子供与性試薬より選択され、ジエチレングリコール,トリエチレングリコール,ポリエチレングリコール,ポリプロピレングリコール等のアルキレングリコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル,エチレングリコールモノブチルエーテル,ジエチレングリコールモノメチルエーテル,ジエチレングリコールモノエチルエーテル,テトラエチレングリコールモノメチルエーテル,テトラエチレングリコールモノエチルエーテル,プロピレングリコールモノメチルエーテル,プロピレングリコールモノエチルエーテル等のアルキレングリコールのアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル,エチレングリコールモノベンジルエーテル等のアルキレングリコールのアリールエーテル類、アセチルアセトン等のβ-ジケトン類、エチレンジアミン,トリエタノールアミン等のアミン類などが挙げられ、これらより1種又は2種以上を選択して用いる。前記の中でも、特にアルキレングリコール類が好ましく使用できる。
【0022】
上記の加水分解抑制剤は、チタンアルコキシド1モルに対し1〜20モルの割合で添加することが好ましく、2〜10モルとするのがより好ましい。加水分解抑制剤の添加量が1モル未満であると、チタンアルコキシドの加水分解の制御効果が十分に得られず、また20モルを超えると、チタンアルコキシドの加水分解が十分に進行しないので好ましくない。
【0023】
本発明に係る多孔質酸化チタンの製造方法としては、まず、上記したチタンアルコキシドの1種又は2種以上を上記水混和性溶媒の1種又は2種以上に溶解し、チタンアルコキシドの溶液を調製する。次いで、チタンアルコキシドの溶液を撹拌しながら、水と、弱酸と弱塩基,弱酸と強塩基及び弱塩基と強酸の中和により得られる塩より選択した1種又は2種以上(又は水、弱酸と弱塩基,弱酸と強塩基及び弱塩基と強酸の中和により得られる塩より選択した1種又は2種以上、及び加水分解抑制剤の1種又は2種以上)を水混和性有機溶媒の1種又は2種以上に溶解した溶液を添加し、それと同時か、若干反応を進行させた後、アルカリ金属及びアルカリ土類金属に属する金属を含む塩の1種又は2種以上と、水とを添加する。この際、さらに弱酸と弱塩基,弱酸と強塩基及び弱塩基と強酸の中和により得られる塩より選択した1種又は2種以上の水混和性有機溶媒による溶液を添加してもよい。なお、水の添加量は全量で、チタンアルコキシド1モルに対して1〜20モルとするのが好ましい。次に撹拌を停止して、そのまま2〜24時間反応を継続させ、酸化チタンのゲルを得る。この酸化チタンのゲルを水洗し、70℃〜100℃で1〜4時間程度乾燥させた後、300℃〜1200℃で2〜4時間加熱処理し、続いて塩酸,硫酸,硝酸等の酸で処理して複合化させた金属を溶出させ、水洗乾燥する。
【0024】
また本発明においては、上記のようにして調製した多孔質酸化チタンに、水又は水溶性物質を含浸させて担持させる。水溶性物質としては、塩化ナトリウム,塩化マグネシウム,硫酸マグネシウム,塩化カリウム,臭化マグネシウム及びこれらの含水塩並びに混合物やニガリ等の無機塩類、アラニン,グリシン,ピロリドンカルボン酸等のアミノ酸及びその塩、加水分解コラーゲン,加水分解エラスチン,加水分解フィブロイン,加水分解セリシン等の可溶化ペプチド、乳酸,クエン酸等の2-ヒドロキシ酸及びその塩並びに誘導体、尿素、プロピレングリコール,ジプロピレングリコール,1,3-ブチレングリコール,1,2-ペンタンジオール等の二価アルコール、グリセリン、ジグリセリン,トリグリセリン等のポリグリセリン、グルコース,ショ糖等の糖類、ソルビトール,マルチトール等の糖アルコール、ヒアルロン酸,コンドロイチン硫酸等のムコ多糖類、カルボキシビニルポリマー,ヒドロキシエチルセルロース,キサンタンガム等の水溶性高分子、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸ナトリウム,ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム等の水溶性紫外線吸収剤、チアミン及びその誘導体(ビタミンB1),リボフラビン(ビタミンB2),ピリドキシン及びその誘導体(ビタミンB6),アスコルビン酸及びその誘導体(ビタミンC),パントテン酸及びその誘導体等の水溶性ビタミン類、グリチルリチン酸ジカリウム,グアイアズレンスルホン酸ナトリウム等の水溶性抗炎症剤、タンニン酸等の水溶性収斂剤、胎盤抽出物,脾臓抽出物等の動物抽出物、各種植物抽出物、酵母抽出物、海藻抽出物等が好ましいものとして例示され、これらより1種又は2種以上を選択して用いる。
【0025】
上記水又は水溶性物質を担持した多孔質酸化チタンの製造方法としては、上述した方法で得た多孔質酸化チタンを、水又は水溶性物質の水溶液中に浸漬し、必要に応じて減圧処理を行い、これらを細孔内に含浸担持させる。
【0026】
さらに本発明においては、上記に従って調製した多孔質酸化チタン、及び水又は水溶性物質を担持した多孔質酸化チタンより、1種又は2種以上を選択して化粧料に含有させる。化粧料中における含有量としては特に限定はされないが、0.1〜85重量%の範囲内とするのが適切であり、目的に応じて決定する。化粧料に配合する際、目的に応じて粒径を整えたり、シリコーン処理,金属セッケン処理等の疎水化処理を行った後に配合することもできる。本発明に係る化粧料は、特に紫外線防御に有効な日焼け止め化粧料として有用である。
【0027】
本発明に係る化粧料には、上記多孔質酸化チタン及び水等を担持した多孔質酸化チタンの他、油脂類,ロウ類,炭化水素類,脂肪酸類,高級アルコール類,エステル類,低級アルコール類,多価アルコール類,保湿剤,細胞賦活剤,抗炎症剤,抗酸化剤,界面活性剤,水溶性高分子化合物,防菌防黴剤,キレート剤,色素類,香料等、一般的に化粧料に配合される原料を含有させることができる。また、多孔質酸化チタン及び水等を担持した多孔質酸化チタン以外に、体質顔料,着色顔料,真珠光沢顔料等の粉体類を含有させることができる。特に紫外線対策を目的とした日焼け止め化粧料においては、従来より用いられていた微粒子酸化チタンや酸化亜鉛といった紫外線散乱効果を有する粉体や、紫外線吸収剤を併用し得る。
【0028】
本発明に係る化粧料は、ゲル,クリーム,パック等の皮膚化粧料、メイクアップベースローション、メイクアップベースクリーム、乳液状,クリーム状,油性軟膏状,油性スティック状,パウダー状の各ファンデーション、アイカラー、チークカラー、リップスティック、リップクリーム、粉おしろい、マスカラ、アイライナー等のメイクアップ化粧料、美爪料、ハンドクリーム,レッグクリーム,ボディローション等の身体用化粧料などとして提供し得る。粉体層と水層又は乳液層より成る二層状化粧水もしくは乳液、粉体層,水層又は乳液層及び油層より成る三層状化粧水もしくは乳液としても提供できる。
【0029】
【実施例】
さらに本発明の特徴について、実施例により詳細に説明する。まず、本発明に係る多孔質酸化チタン及びその製造方法に関し、実施例1〜実施例3を示す。
【0030】
[実施例1] 多孔質粒状酸化チタン
グローブボックス内にてチタンテトラノルマルブトキシド0.25モルをノルマルブタノールに溶解して500mlとする(1液)。一方、酢酸アンモニウム0.25モルと精製水0.625モルをノルマルブタノールに溶解して750mlとする(2液)。また、硝酸カルシウム0.05モル(カルシウム/チタンモル比=0.2)と精製水3.75モルをメタノールに溶解して500mlとする(3液)。1液を撹拌しながら、2液及び3液を同時に添加し、その後2時間静置し、15,000回転で15分間の遠心分離を行って沈殿を回収し、水で3回洗浄した。次いで沈殿を90℃で1時間乾燥し、600℃で2時間加熱処理した。得られた粉体を1M塩酸1,000ml中に添加して撹拌処理した後、遠心分離して酸化チタン粉体を回収した。最終収量は19.5gであった。
【0031】
[実施例2] 多孔質薄片状酸化チタン
グローブボックス内にてチタンテトラノルマルブトキシド0.25モルとジエチレングリコール2.5モルをノルマルブタノールに溶解して500mlとする(1液)。一方、炭酸水素アンモニウム0.25モルと精製水0.625モルをノルマルブタノールに溶解して750mlとする(2液)。また、塩化カリウム0.05モル(カリウム/チタンモル比=0.2)と精製水3.75モルをメタノールに溶解して500mlとする(3液)。1液を撹拌しながら、2液及び3液を同時に添加し、その後2時間静置し、15,000回転で15分間の遠心分離を行って沈殿を回収し、水で3回洗浄した。次いで沈殿を90℃で1時間乾燥し、600℃で2時間加熱処理した。得られた粉体を1M塩酸1,000mlに添加して撹拌処理した後、遠心分離して酸化チタン粉体を回収した。最終収量は19.5gであった。
【0032】
[実施例3] 多孔質薄片状酸化チタン
グローブボックス内にてチタンテトラノルマルブトキシド0.25モルとジエチレングリコール2.5モルをノルマルブタノールに溶解して500mlとする(1液)。一方、炭酸水素アンモニウム0.25モルと精製水0.625モルをノルマルブタノールに溶解して750mlとする(2液)。また、硝酸カルシウム0.125モル(カルシウム/チタンモル比=0.5)と精製水3.75モルをメタノールに溶解して500mlとする(3液)。1液を撹拌しながら、2液を添加してしばらく撹拌し、50分後に3液を添加した後12時間静置し、15,000回転で15分間の遠心分離を行って沈殿を回収し、水で3回洗浄した。次いで沈殿を90℃で1時間乾燥し、600℃で2時間加熱処理した。得られた粉体を1M塩酸1,000mlに添加して撹拌処理した後、遠心分離して酸化チタン粉体を回収した。最終収量は19.5gであった。
【0033】
次に、本発明に係る水又は水溶性物質を担持した多孔質酸化チタン及びその製造方法について、実施例4〜実施例9を示す。
【0034】
[実施例4] 水を担持した多孔質粒状酸化チタン
上記実施例1に係る多孔質粒状酸化チタン粉体15gを、室温にて水500ml中に一晩浸漬して水を含浸させ、水を担持した多孔質酸化チタンをろ別回収した。
【0035】
[実施例5] アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩を担持した多孔質粒状酸化チタン
上記実施例1と同様にして調製した多孔質酸化チタン粉体16gを、1.0重量%のアスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩の水溶液500ml中に20℃にて5時間浸漬して含浸させ、前記マグネシウム塩を担持した多孔質酸化チタンをろ別回収した。
【0036】
[実施例6] グアイアズレンスルホン酸ナトリウムを担持した多孔質粒状酸化チタン
上記実施例1と同様にして調製した多孔質酸化チタン粉体15gを、0.5重量%のグアイアズレンスルホン酸ナトリウムの水溶液500ml中に20℃にて6時間浸漬して含浸させ、前記物質を担持した多孔質酸化チタンをろ別回収した。
【0037】
[実施例7] 2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸ナトリウムを担持した多孔質薄片状酸化チタン
上記実施例2に係る酸化チタン粉体18gを20℃にて、5.0重量%の2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸ナトリウム水溶液500mlに浸漬して含浸させ、前記物質を担持した多孔質酸化チタンをろ別回収した。
【0038】
[実施例8] グリチルリチン酸ジカリウムを担持した多孔質薄片状酸化チタン
上記実施例2と同様にして調製した多孔質酸化チタン粉体17gを、2.5重量%のグリチルリチン酸ジカリウムの水溶液500ml中に20℃にて12時間浸漬し、減圧して含浸させ、前記物質を担持した多孔質酸化チタンをろ別回収した。
【0039】
[実施例9] 乳酸ナトリウムを担持した多孔質薄片状酸化チタン
上記実施例3に係る酸化チタン粉体19gを室温にて、2.0重量%の乳酸ナトリウム水溶液500mlに浸漬し、減圧して含浸させ、前記物質を担持した多孔質酸化チタンをろ別回収した。
【0040】
上記実施例1〜実施例3について比表面積及び細孔径分布を測定し、X線回折法により結晶型の解析、及び積分球による紫外部吸収スペクトルの測定を行った。結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
表1より、本発明の実施例1〜実施例3は、いずれも90m2/g以上の比表面積を示し、通常の化粧料用酸化チタンの比表面積が9〜12m2/gであることから、比表面積の顕著な増大が認められ、これらが多孔質構造を有することが示された。またX線回折の結果、実施例1及び実施例2はルチル型結晶性の酸化チタンであり、実施例3はアモルファス状の酸化チタンであることが確認された。細孔径分布については、全実施例について、55〜500オングストロームの範囲において孔径のブロードな分布が見られていた。さらに実施例1〜実施例3は、262nm〜275nmにおいて吸収極大を示していた。
【0043】
続いて、上記実施例4〜実施例9の水又は水溶性物質を担持した多孔質酸化チタンについて、紫外部吸収スペクトル及び赤外吸収スペクトルの測定を行い、結果を表2に示した。
【0044】
【表2】
【0045】
表2において、実施例4については水に基づく3657cm-1の赤外吸収ピーク、実施例5についてはアスコルビン酸のカルボキシル基に基づく1781cm-1の赤外吸収ピークが認められ、実施例6については326nm,340nm,352nm、実施例7については322nmのアズレンもしくは2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸ナトリウムに基づく、酸化チタンの吸収より長波長側の紫外部吸収が認められている。さらに実施例8及び実施例9については、1590cm-1及び1581cm-1のカルボン酸イオンに基づく赤外吸収ピークが認められ、いずれの実施例においても細孔内に水又は水溶性物質が担持されていることが示されていた。
【0046】
次に、本発明に係る化粧料についての実施例の処方を示す。
【0047】
[実施例10] 二層状化粧水
(1)エタノール 15.00(重量%)
(2)グリセリン 2.00
(3)1,3-ブチレングリコール 2.00
(4)パラオキシ安息香酸メチル 0.10
(5)香料 0.10
(6)カンファー 0.20
(7)精製水 77.95
(8)グアイズレンスルホン酸ナトリウムを担持した 2.00
多孔質酸化チタン(実施例6)
(9)ベンガラ 0.15
(10)酸化亜鉛 0.50
製法:(1)に(2)〜(5)を順次添加して溶解する。(6)を(7)に溶解し、これに前記エタノール相を加え、さらに(8)〜(10)を加えて撹拌し、湿潤分散する。
【0048】
[実施例11] 水中油型乳液
(1)オレイン酸オレイルエステル 5.0(重量%)
(2)ジメチルポリシロキサン 3.0
(3)ワセリン 0.5
(4)セタノール 1.0
(5)ソルビタンセスキオレイン酸エステル 0.8
(6)ポリオキシエチレン(20E.O.)オレイルエーテル 1.2
(7)ジプロピレングリコール 6.0
(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(9)ヒドロキシエチルセルロース 0.3
(10)アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩 3.0
を担持した多孔質酸化チタン(実施例5)
(11)精製水 76.0
(12)エタノール 3.0
(13)香料 0.1
製法:(1)〜(6)の油相成分を混合し、加熱溶解して70℃とする。一方、(7)〜(9)を(11)に加えて溶解して加熱し、70℃とする。この水相に前記油相を撹拌しながら添加し、ホモジナイザーにより乳化した後冷却し、40℃にて(13)を(12)に溶解して添加,混合した後、(10)を添加,分散する。
【0049】
[実施例12] 日焼け止め用水中油型クリーム
(1)スクワラン 10.0(重量%)
(2)ワセリン 5.0
(3)ステアリルアルコール 3.0
(4)ステアリン酸 3.0
(5)グリセリルモノステアリン酸エステル 3.0
(6)ポリアクリル酸エチル 1.0
(7)パラメトキシ桂皮酸2-エチルヘキシル 5.0
(8)4-ターシャルブチル-4'-メトキシジベンゾイル 1.0
メタン
(9)1,3-ブチレングリコール 7.0
(10)水酸化カリウム 0.2
(11)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(12)多孔質粒状酸化チタン(実施例1) 2.5
(13)2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン- 5.0
5-スルホン酸ナトリウムを担持した多孔質酸化チタン(実施例7)
(14)精製水 54.1
(15)香料 0.1
製法:(1)〜(8)の油相成分を混合し、加熱溶解して70℃とする。一方、(9)〜(11)を(14)に加えて溶解して加熱し、(12),(13)を分散した後70℃とする。この水相に前記油相を撹拌しながら添加し、ホモジナイザーにより乳化した後冷却し、40℃にて(15)を添加,混合する。
【0050】
[実施例13] 日焼け止め用油中水型クリーム
(1)スクワラン 40.0(重量%)
(2)グリセリルジイソステアリン酸エステル 3.0
(3)有機変性モンモリロナイト 1.5
(4)パラメトキシ桂皮酸2-エチルヘキシル 5.0
(5)オキシベンゾン 0.5
(6)4-ターシャルブチル-4'-メトキシジベンゾイル 0.5
メタン
(7)多孔質薄片状酸化チタン(実施例3) 3.5
(シリコーン処理物)
(8)2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン- 3.5
5-スルホン酸ナトリウムを担持した多孔質酸化チタン
(実施例7)(シリコーン処理物)
(9)1,3-ブチレングリコール 5.0
(10)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(11)精製水 37.3
(12)香料 0.1
製法:(1)〜(6)の油相成分を混合,加熱溶解し、(7),(8)を分散した後70℃とする。一方、(9)〜(11)を混合,溶解して加熱し、70℃とする。この水相を前記油相に撹拌しながら添加し、ホモジナイザーにより乳化した後冷却し、40℃にて(12)を添加,混合する。なお、実施例3及び実施例7に係る多孔質酸化チタンのシリコーン処理は、メチルハイドロジェンポリシロキサン2.5重量%の焼き付け処理により行った。
【0051】
[実施例14] 油性スティック状ファンデーション
(1)流動パラフィン 18.08(重量%)
(2)ミリスチン酸イソプロピル 15.00
(3)液状ラノリン 4.50
(4)マイクロクリスタリンワックス 4.50
(5)セレシン 10.00
(6)カルナウバロウ 2.00
(7)ソルビタンセスキオレイン酸エステル 1.00
(8)酢酸トコフェロール 0.20
(9)パラオキシ安息香酸ブチル 0.02
(10)水を担持した多孔質酸化チタン(実施例4) 10.00
(11)乳酸ナトリウムを担持した多孔質酸化チタン 10.00
(実施例9)
(12)カオリン 14.60
(13)タルク 2.80
(14)マイカ 3.00
(15)ベンガラ 1.00
(16)黄酸化鉄 3.00
(17)黒酸化鉄 0.20
(18)香料 0.10
製法:(1)〜(9)の基剤成分を混合し、70℃〜80℃で加熱融解する。一方、(10)〜(17)の顔料成分を混合して前記基剤に加え、ロールミルで練る。混練物を加熱融解し、調色した後脱泡し、(18)を添加して型に充填して冷却固化する。
【0052】
[実施例15] パウダーファンデーション
(1)流動パラフィン 5.0(重量%)
(2)ミリスチン酸オクチルドデシル 2.5
(3)ワセリン 2.5
(4)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(5)香料 0.1
(6)水を担持した多孔質酸化チタン(実施例4) 6.0
(7)グリチルリチン酸ジカリウムを担持した 4.0
多孔質酸化チタン(実施例8)
(8)ナイロンパウダー 10.0
(9)マイカ 20.0
(10)タルク 43.8
(11)ベンガラ 3.0
(12)黄酸化鉄 2.5
(13)黒酸化鉄 0.5
製法:(6)〜(13)の顔料成分を混合し、粉砕機を通して粉砕する。これを高速ブレンダーに移し、(1)〜(5)を混合して加え、均一に混合する。これを粉砕機で処理し、ふるいを通し粒度をそろえた後、金皿に充填して圧縮成形する。
【0053】
[実施例16] ツーウェイファンデーション
(1)流動パラフィン 4.0(重量%)
(2)スクワラン 2.0
(3)メチルフェニルポリシロキサン 4.0
(4)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(5)香料 0.1
(6)多孔質薄片状酸化チタン(実施例2) 3.0
(シリコーン処理物)
(7)水を担持した多孔質酸化チタン(実施例4) 7.0
(シリコーン処理物)
(8)2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン- 5.0
5-スルホン酸ナトリウムを担持した多孔質酸化チタン
(実施例7)(シリコーン処理物)
(9)シリコーン処理セリサイト 25.0
(10)シリコーン処理タルク 30.2
(11)シリコーン処理カオリン 5.0
(12)シリコーン処理ベンガラ 2.5
(13)シリコーン処理黄酸化鉄 2.0
(14)シリコーン処理黒酸化鉄 0.1
(15)ポリエチレン末 10.0
製法:(6)〜(15)の顔料成分を混合し、粉砕機を通して粉砕する。これを高速ブレンダーに移し、(1)〜(5)を混合して加え、均一に混合する。これを粉砕機で処理し、ふるいを通し粒度をそろえた後、金皿に充填して圧縮成形する。なお、実施例2,実施例4及び実施例7に係る多孔質酸化チタンをはじめ顔料のシリコーン処理は、メチルハイドロジェンポリシロキサン2.5重量%の焼き付け処理により行った。
【0054】
上記の実施例10〜実施例16について、使用試験を行った。その際、実施例10,実施例11及び実施例14〜実施例16において、各実施例処方中の本発明の実施例に係る多孔質酸化チタンを通常の化粧料用酸化チタンに代替したものを比較例1,比較例2及び比較例5〜比較例7とし、実施例12及び実施例13において、各実施例処方中の本発明の実施例に係る多孔質酸化チタンを平均粒子径20nm程度の微粒子酸化チタンに代替したものを比較例3及び比較例4とした。使用試験は、20才代〜50才代の女性パネラー20名を1群として用い、各群に実施例及び比較例のそれぞれをブラインドにて2週間使用させて行った。使用試験終了後、化粧料の付き,伸び,使用時のざらつき感,保湿効果,日焼け止め効果,仕上がりの透明感及び化粧持続性について官能評価させ、評価結果を表3に示す評価基準に従って点数化させて20名の平均値を算出し、表4に示した。
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】
【0057】
表4より明らかなように、本発明に係る実施例10〜実施例16においては、化粧料の付きについては、従来の酸化チタン又は微粒子酸化チタンを含有する比較例1〜比較例7とほぼ同等の評価を得ていたが、伸びについては各比較例よりもよい評価を得ており、使用時のざらつき感については明らかに改善が認められていた。これは、各実施例において本発明に係る多孔質酸化チタンの凝集が認められないことに起因すると考えられる。また実施例14〜実施例16において、対応する比較例5〜比較例7に比し大幅な保湿効果の向上が認められていた。さらに実施例12及び実施例13についは、微粒子酸化チタンを用いた比較例3及び比較例4に比べて遜色ない日焼け止め効果が認められていた。そればかりか、前記以外の実施例10,実施例11及び実施例14〜実施例16においても、良好な日焼け止め効果が認められていた。さらにまた、いずれの実施例においても各比較例に比べ仕上がりの透明感の向上が認められており、特に実施例12〜実施例16においては顕著な透明感の向上が得られていた。さらに化粧持続性についても、全実施例において大幅な向上が認められた。なお表には示していないが、実施例10及び実施例11において、収斂消炎効果及び美白効果がそれぞれ認められていた。
【0058】
上記の実施例10〜実施例16については、室温で6カ月間以上保存しても状態の変化は全く認められなかった。また上記使用試験において、皮膚刺激性反応や皮膚感作性反応の見られたパネラーは存在しなかった。
【0059】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明により、より低コストで形状及び微細構造の制御された多孔質酸化チタンを得ることができた。また酸化チタンを担体として、特に化粧料等皮膚用組成物において有用な揮発性物質である水や、水溶性物質を効率よく担持させ、これらの不揮発化及び放出制御を可能とすることができた。さらに、担持させる水溶性物質を選択することにより、酸化チタンの透明性を向上させることも可能であった。
【0060】
本発明による多孔質酸化チタンは、触媒としての利用や、耐候性を有する塗料、紫外線防御用化粧料等に応用可能なものである。そして、それを化粧料に含有させた場合、表面積増大による紫外線吸収散乱効果の向上や赤外線吸収効果により、優れた日焼け止め効果が得られ、さらに汗や皮脂に対する吸収性を示すことから、化粧持続性の向上を図ることができた。また、水又は水溶性物質を担持させた場合、これらの不揮発化を防ぎ、徐放効果も得られることから、持続的な保湿効果が得られ、担持させる水溶性物質の効果をも良好に発揮させることができた。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention is expected to improve the light absorption and scattering effect by increasing the surface area, and can be applied to various fields such as catalysts, paints, cosmetics, etc., and is a porous oxidation that can carry water or a water-soluble substance in the pores. The present invention relates to titanium, a method for producing the same, and a cosmetic comprising the same. More specifically, hydrolyzed titanium alkoxide is polycondensed to titanium oxide using as a catalyst one or more of salts obtained by neutralization of weak acid and weak base, weak acid and strong base, and weak base and strong acid. At this time, porous titanium oxide obtained by combining one or more of salts containing metals belonging to alkali metal and alkaline earth metal and then acid treatment, and further water or water-soluble substance in the pores With respect to the supported porous titanium oxide and the production method thereof, and the cosmetics containing them, the optical effect represented by the ultraviolet ray protection effect and the infrared ray absorption effect, and further the sustained release effect of the water-soluble substance are exhibited. Is. Moreover, the transparency of titanium oxide can be expected to improve depending on the type of water-soluble substance to be supported.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, titanium oxide powder has been used in the production of glass, heat-resistant materials (ceramics), catalysts, and the like. Recently, the application to sunscreen cosmetics has also become popular due to its ultraviolet absorption and scattering effect. As a method for producing such titanium oxide, there is a sol-gel method using a metal alkoxide that can be produced at a low temperature in consideration of environmental problems in order to improve properties and productivity of final products such as glass and ceramics. Proposed.
[0003]
In JP-A-8-143438, a solution obtained by mixing an organic titanium compound such as titanium tetraalkoxide, tetraoctylene glycol titanate, tetrakis (2-ethylhexyl) titanate, diisopropoxy titanium bisacetylacetonate and a water miscible organic solvent. Hydrolysis is performed by adding an aqueous solution of inorganic acid such as hydrochloric acid, sulfuric acid, nitric acid, etc., and then ripening at a temperature not exceeding 60 ° C. and a relative humidity of 60% or more to obtain a rutile type titanium oxide. Techniques for blending into cosmetics are disclosed.
[0004]
However, when hydrochloric acid, which is a strong acid, is used when the hydrolyzed organotitanium compound is polycondensed to titanium oxide, the polymerization rate is slow, and it is difficult to control the shape and microstructure of titanium oxide. On the other hand, in JP-A-9-100124, titanium alkoxide is gelled as spherical particles or flaky particles by using a weak acid salt such as carbonate or acetate, or by coexisting a hydrolysis inhibitor. It has been shown that the shape of the resulting titanium oxide can be controlled.
[0005]
On the other hand, in particular, when applied to sunscreen cosmetics for the purpose of preventing ultraviolet rays, a device has been devised to increase the surface area by making the titanium oxide powder fine particles or coating with flaky extender pigments. However, such a method has a problem that it is difficult to maintain a desired high surface area in the final cosmetic preparation due to formation of secondary agglomerated particles.
[0006]
In recent years, for the purpose of non-volatile volatile substances and controlled release of drugs, etc., porous materials and polymer thin film coating or microencapsulation technology, active ingredients are supported in the internal gaps of porous materials and polymers. Technology has been developed.
[0007]
However, there have not been many attempts to retain a composite function by further supporting another substance on a porous material having a function such as an ultraviolet absorption effect.
[0008]
In particular, as described above, titanium oxide powder is used for the production of glass, heat-resistant materials (ceramics), catalysts and the like, and its application to sunscreen cosmetics is also active. For such titanium oxide, surface treatment and mechanochemical complexation of other powders are known, but it is technically difficult to efficiently support other substances using titanium oxide as a carrier. It was.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
However, by making the titanium oxide powder porous, it can be expected to improve the ultraviolet absorption / scattering effect by increasing the surface area, and further to improve the makeup sustainability by providing absorbency to sweat and sebum. In addition, it can be used as a catalyst and applied to paints with excellent weather resistance. Further, using titanium oxide as a carrier, water and water-soluble substances, which are volatile substances particularly useful in skin compositions such as cosmetics, can be used. It is possible to efficiently hold and control the nonvolatileization and release of these.
[0010]
Already, when the present inventors have grown a titanium oxide crystal at a low temperature, metal ions belonging to a rare earth element that can hinder the growth are introduced, and the metal belonging to titanium oxide and the rare earth element is controlled while controlling the shape and microstructure. After obtaining a complex oxide containing, a metal belonging to a rare earth element is eluted from the complex oxide to obtain porous titanium oxide having uniformly controlled pores, which is further applied to cosmetics. It has been disclosed that it is applied and water or a water-soluble substance is supported on the porous titanium oxide (Japanese Patent Application No. 10-155265, Japanese Patent Application No. 11-270020). However, the metals belonging to the rare earth elements used in the present invention are very expensive, and porous titanium oxide prepared using them is expensive in cost, which hinders application in various technical fields. Therefore, an object of the present invention is to obtain a porous titanium oxide that can support water or a water-soluble substance by controlling the shape and the fine structure by using a less expensive and general raw material.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
As a result of various studies to solve the above problems, when a titanium oxide crystal is grown at a low temperature, it belongs to the rare earth element used in the invention disclosed in Japanese Patent Application No. 10-155265 as a metal ion that can hinder the growth. It was found that the shape and microstructure can be controlled well by introducing metal ions belonging to alkali metals or metal ions belonging to alkaline earth metals instead of metal ions, and the present invention has been completed. .
[0012]
That is, in the present invention, one or more selected from a salt obtained by neutralization of a weak acid and a weak base, a weak acid and a strong base, and a weak base and a strong acid in a solution obtained by dissolving titanium alkoxide in a water-miscible organic solvent. One or two or more selected from water and salts containing metals belonging to alkali metals and alkaline earth metals are added to prepare a titanium / metal composite oxide, and then acid treatment is performed to remove the composite metal. By doing so, porous titanium oxide is obtained. In addition, when producing titanium oxide from titanium alkoxide, depending on the type of salt added as “salt obtained by neutralization of weak acid and weak base, weak acid and strong base and weak base and strong acid”, titanium alkoxide may be sol or gel. In some cases, the titanium oxide precipitates without growing, and the shape and microstructure of the titanium oxide cannot be controlled well. Even in such a case, by allowing the hydrolysis inhibitor to coexist, the titanium alkoxide can be grown as a sol or gel, and the shape and fine structure of the porous titanium oxide to be produced can be better controlled.
[0013]
And when the porous titanium oxide obtained above was impregnated with water or an aqueous solution of a water-soluble substance, it was found that these could be supported well. Porous titanium oxide carrying water or a water-soluble substance has an optical effect such as an infrared absorption effect in addition to an ultraviolet protection effect, and has a sustained release effect of a water-soluble component. Depending on the type of substance, improvement in transparency can be expected, and particularly when blended in cosmetics, a good effect can be exhibited.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Examples of the titanium alkoxide that can be used in the present invention include titanium tetraethoxide, titanium tetranormal propoxide, titanium tetraisopropoxide, titanium tetranormal butoxide, titanium tetraisobutoxide, titanium tetratertbutoxide, and the like. A species or two or more species are selected and used. Examples of the water-miscible organic solvent for dissolving the titanium alkoxide include methanol, ethanol, normal propanol, isopropanol, normal butanol, isobutanol, tertiary butanol, ethylene glycol, dimethylformamide and the like, and normal butanol is particularly preferable. The concentration of the titanium alkoxide solution in the water-miscible organic solvent is preferably 0.001 to 10.0M, particularly preferably 0.01 to 6.0M.
[0015]
In the present invention, one or two selected from a salt obtained by neutralization of a weak acid and a weak base, a weak acid and a strong base, and a weak base and a strong acid as a catalyst in a solution obtained by dissolving titanium alkoxide in a water-miscible organic solvent. Add seeds or more to promote polycondensation to obtain sol or gel. The salt obtained by neutralization of weak acid and weak base, weak acid and strong base, or weak base and strong acid used as the catalyst is selected from the group consisting of hydrochloric acid, carbonic acid, carboxylic acid and derivatives thereof, and phenoxide and derivatives thereof. A salt of at least one species and at least one selected from the group consisting of alkali metals, alkaline earth metals, ammonium compounds, hydrazinium compounds, pyridinium compounds, and hydroxyaluminum compounds is preferably used, and lithium carbonate, sodium carbonate, potassium carbonate, Ammonium carbonate, lithium bicarbonate, sodium bicarbonate, potassium bicarbonate, ammonium bicarbonate, lithium formate, sodium formate, potassium formate, calcium formate, ammonium formate, lithium acetate, sodium acetate, potassium acetate, calcium acetate, ammonium acetate Um, hydroxylammonium hydrochloride, acetamidine hydrochloride, hydrazine hydrochloride and the like. Of these, sodium carbonate, ammonium carbonate, sodium bicarbonate, ammonium bicarbonate, sodium acetate and ammonium acetate are particularly preferred. One or two or more types are selected and used from the above, but the state of the titanium alkoxide gel to be produced differs depending on the salt used, and flaky to spherical gel particles are obtained.
[0016]
One or two or more of the above salts are preferably added at a ratio of 0.05 to 0.5 mol with respect to 1 liter of the titanium alkoxide solution in the above concentration range. The upper limit of the amount of salt to be added is determined by the amount that dissolves in the solvent, and the lower limit is determined by an amount that provides a catalytic effect for promoting the polymerization.
[0017]
In the present invention, when growing from titanium alkoxide to titanium oxide, a metal belonging to an alkali metal and an alkali earth metal, that is, lithium, sodium, potassium, rubidium, cesium, beryllium, magnesium, calcium, strontium, barium A salt containing one or more metals selected from the group is added to complex the metals. Next, the pores corresponding to the metal ions to be added are obtained by acid treatment to elute these metals. The pore structure can be controlled by the amount of these metal ions combined, and the crystal system of amorphous, anatase-type crystal, rutile-type crystal, and titanium oxide can be changed.
[0018]
Salts containing metals belonging to alkali metals and metals belonging to alkaline earth metals include halides such as chlorides, bromides, iodides, hydroxides, carbonates, nitrates, sulfates, acetates, oxalic acids. A salt, an ammonium salt, or the like can be used. The metal belonging to the alkali metal and the metal belonging to the alkaline earth metal are preferably added in the range of 0.05 mol to 2.0 mol with respect to 1 mol of titanium.
[0019]
Salts containing metals belonging to alkali metals and alkaline earth metals may be added simultaneously when adding water and a salt used as a catalyst to a solution of titanium alkoxide in a water-miscible organic solvent, but with a slight delay. Also good. The distribution of the metal belonging to the alkali metal and the alkaline earth metal in the titanium alkoxide gel can be controlled by the kind of salt used as the catalyst, the metal belonging to the alkali metal and the alkaline earth metal, and the addition timing. It is possible to control the fine structure of the pores of titanium oxide obtained after the treatment.
[0020]
In the present invention, in the polycondensation of titanium alkoxide to titanium oxide, a hydrolysis inhibitor that controls hydrolysis can be added in addition to a salt serving as a catalyst. By adding a hydrolysis inhibitor, the progress of hydrolysis of the titanium alkoxide can be controlled, and flaky gel particles can be selectively obtained.
[0021]
The hydrolysis inhibitor is selected from chelating reagents and electron donating reagents, alkylene glycols such as diethylene glycol, triethylene glycol, polyethylene glycol, polypropylene glycol, ethylene glycol monoethyl ether, ethylene glycol monobutyl ether, diethylene glycol monomethyl ether, diethylene glycol Alkylene glycol alkyl ethers such as monoethyl ether, tetraethylene glycol monomethyl ether, tetraethylene glycol monoethyl ether, propylene glycol monomethyl ether, propylene glycol monoethyl ether, and alkylenes such as ethylene glycol monophenyl ether and ethylene glycol monobenzyl ether Glycol aryl Ether such, beta-diketones such as acetylacetone, ethylene diamine, include such amines such as triethanolamine, it is used to select one or more from these. Among these, alkylene glycols can be preferably used.
[0022]
The hydrolysis inhibitor is preferably added in a proportion of 1 to 20 mol, more preferably 2 to 10 mol, per 1 mol of titanium alkoxide. If the addition amount of the hydrolysis inhibitor is less than 1 mole, the effect of controlling the hydrolysis of the titanium alkoxide cannot be sufficiently obtained, and if it exceeds 20 moles, the hydrolysis of the titanium alkoxide does not proceed sufficiently. .
[0023]
As a method for producing porous titanium oxide according to the present invention, first, one or more of the above-described titanium alkoxides are dissolved in one or more of the above water-miscible solvents to prepare a titanium alkoxide solution. To do. Next, while stirring the titanium alkoxide solution, one or more selected from water, a weak acid and a weak base, a weak acid and a strong base, and a salt obtained by neutralization of the weak base and the strong acid (or water, a weak acid and 1 type or 2 types or more selected from salts obtained by neutralization of weak bases, weak acids and strong bases and weak bases and strong acids, and 1 or 2 types of hydrolysis inhibitors) as water-miscible organic solvents 1 A solution dissolved in seeds or two or more kinds is added, and at the same time or after the reaction is slightly advanced, one or more kinds of salts containing a metal belonging to alkali metals and alkaline earth metals and water are added. Added. At this time, a solution of one or two or more water-miscible organic solvents selected from salts obtained by neutralization of weak acid and weak base, weak acid and strong base, and weak base and strong acid may be added. The total amount of water added is preferably 1 to 20 moles per mole of titanium alkoxide. Next, the stirring is stopped and the reaction is continued as it is for 2 to 24 hours to obtain a titanium oxide gel. The titanium oxide gel is washed with water and dried at 70 ° C. to 100 ° C. for about 1 to 4 hours, followed by heat treatment at 300 ° C. to 1200 ° C. for 2 to 4 hours, followed by acid such as hydrochloric acid, sulfuric acid, nitric acid, etc. The treated and complexed metal is eluted, washed with water and dried.
[0024]
In the present invention, the porous titanium oxide prepared as described above is impregnated with water or a water-soluble substance and supported. Examples of water-soluble substances include sodium chloride, magnesium chloride, magnesium sulfate, potassium chloride, magnesium bromide and their hydrated salts, inorganic salts such as mixtures and bitterns, amino acids such as alanine, glycine and pyrrolidone carboxylic acid and salts thereof, Solubilized peptides such as degraded collagen, hydrolyzed elastin, hydrolyzed fibroin, hydrolyzed sericin, 2-hydroxy acids and their salts and derivatives such as lactic acid and citric acid, urea, propylene glycol, dipropylene glycol, 1,3-butylene Dihydric alcohols such as glycol and 1,2-pentanediol, polyglycerols such as glycerin, diglycerin and triglycerin, sugars such as glucose and sucrose, sugar alcohols such as sorbitol and maltitol, hyaluronic acid, chondroitin sulfate, etc. Mucopolysaccharide, mosquito Water-soluble polymers such as ruboxy vinyl polymer, hydroxyethyl cellulose, xanthan gum, water-soluble UV absorbers such as sodium 2-hydroxy-4-methoxybenzophenone-5-sulfonate, sodium dihydroxydimethoxybenzophenone sulfonate, thiamine and its derivatives ( Vitamin B 1 ), Riboflavin (vitamin B 2 ), Pyridoxine and its derivatives (vitamin B 6 ), Ascorbic acid and its derivatives (vitamin C), water-soluble vitamins such as pantothenic acid and its derivatives, water-soluble anti-inflammatory agents such as dipotassium glycyrrhizinate and sodium guaiazulene sulfonate, water-soluble astringents such as tannic acid, placenta Animal extracts such as extracts and spleen extracts, various plant extracts, yeast extracts, seaweed extracts and the like are exemplified as preferred ones, and one or more of these are selected and used.
[0025]
As a method for producing the above-mentioned porous titanium oxide carrying water or a water-soluble substance, the porous titanium oxide obtained by the above-described method is immersed in water or an aqueous solution of a water-soluble substance and subjected to a reduced pressure treatment as necessary. These are impregnated and supported in the pores.
[0026]
Furthermore, in this invention, 1 type, or 2 or more types are selected from the porous titanium oxide prepared according to the above, and the porous titanium oxide which carried water or a water-soluble substance, and it is made to contain in cosmetics. Although it does not specifically limit as content in cosmetics, It is suitable to set it as the range of 0.1 to 85 weight%, and determines according to the objective. When blended in cosmetics, it can be blended after adjusting the particle size according to the purpose or after hydrophobizing treatment such as silicone treatment or metal soap treatment. The cosmetic according to the present invention is particularly useful as a sunscreen cosmetic effective for UV protection.
[0027]
The cosmetics according to the present invention include oils, waxes, hydrocarbons, fatty acids, higher alcohols, esters, lower alcohols in addition to the porous titanium oxide and porous titanium oxide supporting water and the like. , Polyhydric alcohols, moisturizers, cell activators, anti-inflammatory agents, antioxidants, surfactants, water-soluble polymer compounds, antibacterial and antifungal agents, chelating agents, pigments, perfumes, etc. The raw material mix | blended with a material can be contained. In addition to porous titanium oxide and porous titanium oxide carrying water or the like, powders such as extender pigments, colored pigments, and pearlescent pigments can be included. In particular, in sunscreen cosmetics for the purpose of preventing ultraviolet rays, conventionally used powders having an ultraviolet scattering effect such as fine particle titanium oxide and zinc oxide, and ultraviolet absorbers can be used in combination.
[0028]
Cosmetics according to the present invention include skin cosmetics such as gels, creams and packs, makeup base lotions, makeup base creams, emulsions, creams, oily ointments, oily sticks, powdery foundations, eye It can be provided as makeup cosmetics such as colors, teak colors, lipsticks, lip balms, powdered candy, mascara and eyeliners, and nail cosmetics, body cosmetics such as hand creams, leg creams and body lotions. It can also be provided as a two-layer lotion or emulsion comprising a powder layer and an aqueous layer or emulsion layer, or a three-layer lotion or emulsion comprising a powder layer, an aqueous layer or emulsion layer and an oil layer.
[0029]
【Example】
Further, the features of the present invention will be described in detail with reference to examples. First, Example 1-Example 3 are shown regarding the porous titanium oxide which concerns on this invention, and its manufacturing method.
[0030]
[Example 1] Porous granular titanium oxide
In a glove box, 0.25 mol of titanium tetranormal butoxide is dissolved in normal butanol to make 500 ml (1 liquid). On the other hand, 0.25 mol of ammonium acetate and 0.625 mol of purified water are dissolved in normal butanol to make 750 ml (2 liquids). Further, 0.05 mol of calcium nitrate (calcium / titanium molar ratio = 0.2) and 3.75 mol of purified water are dissolved in methanol to make 500 ml (3 liquids). While stirring 1 liquid, 2 liquid and 3 liquids were added simultaneously, and then allowed to stand for 2 hours, followed by centrifugation at 15,000 rpm for 15 minutes to collect a precipitate, which was then washed with water three times. The precipitate was then dried at 90 ° C. for 1 hour and heat treated at 600 ° C. for 2 hours. The obtained powder was added to 1,000 ml of 1M hydrochloric acid and stirred, and then centrifuged to recover titanium oxide powder. The final yield was 19.5g.
[0031]
[Example 2] Porous flaky titanium oxide
In a glove box, 0.25 mol of titanium tetranormal butoxide and 2.5 mol of diethylene glycol are dissolved in normal butanol to make 500 ml (1 liquid). On the other hand, 0.25 mol of ammonium hydrogen carbonate and 0.625 mol of purified water are dissolved in normal butanol to make 750 ml (2 liquids). Further, 0.05 mol of potassium chloride (potassium / titanium molar ratio = 0.2) and 3.75 mol of purified water are dissolved in methanol to make 500 ml (3 liquids). While stirring 1 liquid, 2 liquid and 3 liquids were added simultaneously, and then allowed to stand for 2 hours, followed by centrifugation at 15,000 rpm for 15 minutes to collect a precipitate, which was then washed with water three times. The precipitate was then dried at 90 ° C. for 1 hour and heat treated at 600 ° C. for 2 hours. The obtained powder was added to 1,000 ml of 1M hydrochloric acid and stirred, and then centrifuged to recover titanium oxide powder. The final yield was 19.5g.
[0032]
[Example 3] Porous flaky titanium oxide
In a glove box, 0.25 mol of titanium tetranormal butoxide and 2.5 mol of diethylene glycol are dissolved in normal butanol to make 500 ml (1 liquid). On the other hand, 0.25 mol of ammonium hydrogen carbonate and 0.625 mol of purified water are dissolved in normal butanol to make 750 ml (2 liquids). Further, 0.125 mol of calcium nitrate (calcium / titanium molar ratio = 0.5) and 3.75 mol of purified water are dissolved in methanol to make 500 ml (3 liquids). While stirring 1 liquid, 2 liquids were added and stirred for a while. After 3 minutes, 3 liquids were added and allowed to stand for 12 hours, followed by centrifugation at 15,000 rpm for 15 minutes to collect precipitates. Washed 3 times with water. The precipitate was then dried at 90 ° C. for 1 hour and heat treated at 600 ° C. for 2 hours. The obtained powder was added to 1,000 ml of 1M hydrochloric acid and stirred, and then centrifuged to recover titanium oxide powder. The final yield was 19.5g.
[0033]
Next, Examples 4 to 9 are shown for porous titanium oxide carrying water or a water-soluble substance and a method for producing the same according to the present invention.
[0034]
[Example 4] Porous granular titanium oxide carrying water
15 g of porous granular titanium oxide powder according to Example 1 was immersed in 500 ml of water overnight at room temperature to impregnate water, and the porous titanium oxide carrying water was collected by filtration.
[0035]
[Example 5] Porous granular titanium oxide supporting magnesium ascorbate phosphate
16 g of porous titanium oxide powder prepared in the same manner as in Example 1 was impregnated by immersing in 500 ml of an aqueous solution of 1.0 wt% ascorbic acid phosphate magnesium salt at 20 ° C. for 5 hours, Porous titanium oxide carrying a magnesium salt was recovered by filtration.
[0036]
[Example 6] Porous granular titanium oxide carrying sodium guaiazulene sulfonate
15 g of porous titanium oxide powder prepared in the same manner as in Example 1 above was immersed in 500 ml of an aqueous solution of 0.5% by weight sodium guaiazulene sulfonate at 20 ° C. for 6 hours to impregnate the substance. The recovered porous titanium oxide was recovered by filtration.
[0037]
[Example 7] Porous flaky titanium oxide supporting sodium 2-hydroxy-4-methoxybenzophenone-5-sulfonate
18 g of titanium oxide powder according to Example 2 above was immersed and impregnated in 500 ml of an aqueous solution of 5.0% by weight sodium 2-hydroxy-4-methoxybenzophenone-5-sulfonate at 20 ° C. to carry the substance. The recovered porous titanium oxide was recovered by filtration.
[0038]
[Example 8] Porous flaky titanium oxide supporting dipotassium glycyrrhizinate
17 g of porous titanium oxide powder prepared in the same manner as in Example 2 was immersed in 500 ml of an aqueous solution of 2.5% by weight of dipotassium glycyrrhizinate at 20 ° C. for 12 hours, and impregnated under reduced pressure. The porous titanium oxide carrying sapphire was recovered by filtration.
[0039]
[Example 9] Porous flaky titanium oxide supporting sodium lactate
19 g of the titanium oxide powder according to Example 3 was immersed in 500 ml of a 2.0 wt% sodium lactate aqueous solution at room temperature and impregnated under reduced pressure, and the porous titanium oxide carrying the substance was collected by filtration. .
[0040]
The specific surface area and pore size distribution were measured for Examples 1 to 3 above, the crystal type was analyzed by X-ray diffraction, and the ultraviolet absorption spectrum was measured by an integrating sphere. The results are shown in Table 1.
[0041]
[Table 1]
[0042]
From Table 1, Examples 1 to 3 of the present invention are all 90 m. 2 The specific surface area of titanium oxide for cosmetics is 9-12m. 2 / G, a marked increase in specific surface area was observed, indicating that they have a porous structure. As a result of X-ray diffraction, it was confirmed that Example 1 and Example 2 were rutile crystalline titanium oxide, and Example 3 was amorphous titanium oxide. Regarding the pore size distribution, a broad distribution of pore sizes was observed in the range of 55 to 500 angstroms for all examples. Furthermore, Examples 1 to 3 showed absorption maximums at 262 nm to 275 nm.
[0043]
Then, the ultraviolet absorption spectrum and the infrared absorption spectrum were measured for the porous titanium oxide carrying the water or water-soluble substance of Examples 4 to 9, and the results are shown in Table 2.
[0044]
[Table 2]
[0045]
In Table 2, Example 4 is 3657 cm based on water. -1 Infrared absorption peak for Example 5, 1781 cm based on the carboxyl group of ascorbic acid for Example 5 -1 Infrared absorption peaks were observed, and the absorption of titanium oxide based on azulene or sodium 2-hydroxy-4-methoxybenzophenone-5-sulfonate at 326 nm, 340 nm, and 352 nm for Example 6 and 322 nm for Example 7 Longer-wavelength ultraviolet absorption is observed. Further, for Example 8 and Example 9, 1590 cm -1 And 1581 cm -1 Infrared absorption peaks based on the carboxylate ions were observed, and it was shown that water or a water-soluble substance was supported in the pores in any of the examples.
[0046]
Next, the prescription of the Example about the cosmetics which concern on this invention is shown.
[0047]
[Example 10] Two-layer lotion
(1) Ethanol 15.00 (wt%)
(2) Glycerin 2.00
(3) 1,3-Butylene glycol 2.00
(4) Methyl paraoxybenzoate 0.10
(5) Fragrance 0.10
(6) Camphor 0.20
(7) Purified water 77.95
(8) 2.00 loaded with sodium guaizulene sulfonate
Porous titanium oxide (Example 6)
(9) Bengala 0.15
(10) Zinc oxide 0.50
Manufacturing method: (2) to (5) are sequentially added to (1) and dissolved. (6) is dissolved in (7), and the ethanol phase is added thereto, and (8) to (10) are further added and stirred, and wet dispersed.
[0048]
[Example 11] Oil-in-water emulsion
(1) Oleic acid oleyl ester 5.0 (wt%)
(2) Dimethylpolysiloxane 3.0
(3) Vaseline 0.5
(4) Cetanol 1.0
(5) Sorbitan sesquioleate ester 0.8
(6) Polyoxyethylene (20E.O.) oleyl ether 1.2
(7) Dipropylene glycol 6.0
(8) Methyl paraoxybenzoate 0.1
(9) Hydroxyethyl cellulose 0.3
(10) Ascorbic acid phosphate magnesium salt 3.0
Porous titanium oxide carrying bismuth (Example 5)
(11) Purified water 76.0
(12) Ethanol 3.0
(13) Fragrance 0.1
Production method: The oil phase components (1) to (6) are mixed and dissolved by heating to 70 ° C. On the other hand, (7) to (9) are added to (11), dissolved and heated to 70 ° C. The oil phase is added to this aqueous phase with stirring, emulsified with a homogenizer, cooled, (13) is dissolved in (12) at 40 ° C., and mixed, then (10) is added and dispersed. To do.
[0049]
[Example 12] Oil-in-water cream for sunscreen
(1) Squalane 10.0 (wt%)
(2) Vaseline 5.0
(3) Stearyl alcohol 3.0
(4) Stearic acid 3.0
(5) Glyceryl monostearate 3.0
(6) Polyethyl acrylate 1.0
(7) 2-ethylhexyl paramethoxycinnamate 5.0
(8) 4-tert-butyl-4'-methoxydibenzoyl 1.0
methane
(9) 1,3-Butylene glycol 7.0
(10) Potassium hydroxide 0.2
(11) Methyl paraoxybenzoate 0.1
(12) Porous granular titanium oxide (Example 1) 2.5
(13) 2-hydroxy-4-methoxybenzophenone-5.0
Porous titanium oxide carrying sodium 5-sulfonate (Example 7)
(14) Purified water 54.1
(15) Fragrance 0.1
Production method: The oil phase components (1) to (8) are mixed and dissolved by heating to 70 ° C. On the other hand, (9) to (11) are added to (14), dissolved and heated to disperse (12) and (13), and then set to 70 ° C. The oil phase is added to the aqueous phase with stirring, emulsified with a homogenizer, cooled, and (15) is added and mixed at 40 ° C.
[0050]
[Example 13] Water-in-oil cream for sunscreen
(1) Squalane 40.0 (% by weight)
(2) Glyceryl diisostearate ester 3.0
(3) Organically modified montmorillonite 1.5
(4) 2-Ethylhexyl paramethoxycinnamate 5.0
(5) Oxybenzone 0.5
(6) 4-tert-butyl-4'-methoxydibenzoyl 0.5
methane
(7) Porous flaky titanium oxide (Example 3) 3.5
(Silicone-treated product)
(8) 2-hydroxy-4-methoxybenzophenone-3.5
Porous titanium oxide supporting sodium 5-sulfonate
(Example 7) (Silicone-treated product)
(9) 1,3-butylene glycol 5.0
(10) Methyl paraoxybenzoate 0.1
(11) Purified water 37.3
(12) Fragrance 0.1
Production method: The oil phase components (1) to (6) are mixed, dissolved by heating, and after dispersing (7) and (8), the temperature is set to 70 ° C. On the other hand, (9) to (11) are mixed, dissolved and heated to 70 ° C. The aqueous phase is added to the oil phase with stirring, emulsified with a homogenizer, cooled, and (12) is added and mixed at 40 ° C. The silicone treatment of the porous titanium oxide according to Example 3 and Example 7 was performed by baking treatment with 2.5% by weight of methyl hydrogen polysiloxane.
[0051]
[Example 14] Oily stick foundation
(1) Liquid paraffin 18.08 (wt%)
(2) Isopropyl myristate 15.00
(3) Liquid lanolin 4.50
(4) Microcrystalline wax 4.50
(5) Ceresin 10.00
(6) Carnauba 2.00
(7) Sorbitan sesquioleate 1.00
(8) Tocopherol acetate 0.20
(9) Butyl paraoxybenzoate 0.02
(10) Porous titanium oxide carrying water (Example 4) 10.00
(11) Porous titanium oxide supporting sodium lactate 10.00
Example 9
(12) Kaolin 14.60
(13) Talc 2.80
(14) Mica 3.00
(15) Bengala 1.00
(16) Yellow iron oxide 3.00
(17) Black iron oxide 0.20
(18) Perfume 0.10
Production method: The base components (1) to (9) are mixed and melted by heating at 70 to 80 ° C. On the other hand, the pigment components (10) to (17) are mixed, added to the base, and kneaded with a roll mill. The kneaded product is heated and melted, adjusted in color, defoamed, (18) is added, and the mold is filled and cooled and solidified.
[0052]
[Example 15] Powder foundation
(1) Liquid paraffin 5.0 (wt%)
(2) Octyl dodecyl myristate 2.5
(3) Vaseline 2.5
(4) Methyl paraoxybenzoate 0.1
(5) Fragrance 0.1
(6) Porous titanium oxide carrying water (Example 4) 6.0
(7) Supporting dipotassium glycyrrhizinate 4.0
Porous titanium oxide (Example 8)
(8) Nylon powder 10.0
(9) Mica 20.0
(10) Talc 43.8
(11) Bengala 3.0
(12) Yellow iron oxide 2.5
(13) Black iron oxide 0.5
Production method: The pigment components (6) to (13) are mixed and pulverized through a pulverizer. This is transferred to a high-speed blender, (1) to (5) are mixed and added, and mixed uniformly. This is processed by a pulverizer, passed through a sieve to obtain a uniform particle size, filled in a metal pan and compression molded.
[0053]
[Example 16] Two-way foundation
(1) Liquid paraffin 4.0 (wt%)
(2) Squalane 2.0
(3) Methylphenyl polysiloxane 4.0
(4) Methyl paraoxybenzoate 0.1
(5) Fragrance 0.1
(6) Porous flaky titanium oxide (Example 2) 3.0
(Silicone-treated product)
(7) Porous titanium oxide carrying water (Example 4) 7.0
(Silicone-treated product)
(8) 2-hydroxy-4-methoxybenzophenone-5.0
Porous titanium oxide supporting sodium 5-sulfonate
(Example 7) (Silicone-treated product)
(9) Silicone-treated sericite 25.0
(10) Silicone-treated talc 30.2
(11) Silicone-treated kaolin 5.0
(12) Silicone-treated Bengala 2.5
(13) Silicone-treated yellow iron oxide 2.0
(14) Silicone-treated black iron oxide 0.1
(15) Polyethylene powder 10.0
Production method: The pigment components (6) to (15) are mixed and pulverized through a pulverizer. This is transferred to a high-speed blender, (1) to (5) are mixed and added, and mixed uniformly. This is processed by a pulverizer, passed through a sieve to obtain a uniform particle size, filled in a metal pan and compression molded. In addition, the silicone treatment of the pigments including the porous titanium oxide according to Example 2, Example 4 and Example 7 was performed by baking treatment of 2.5% by weight of methyl hydrogen polysiloxane.
[0054]
About the said Example 10- Example 16, the usage test was done. At that time, in Example 10, Example 11 and Examples 14 to 16, the porous titanium oxide according to the examples of the present invention in each example formulation was replaced with ordinary titanium oxide for cosmetics. In Comparative Example 1, Comparative Example 2 and Comparative Example 5 to Comparative Example 7, in Examples 12 and 13, the porous titanium oxide according to the example of the present invention in each example formulation has an average particle diameter of about 20 nm. Comparative examples 3 and 4 were substituted for the fine particle titanium oxide. The use test was conducted by using 20 female panelists in their 20s to 50s as a group, and using each of the examples and comparative examples blindly for 2 weeks in each group. After completion of the use test, the sensory evaluation was performed on the appearance and roughness of the cosmetic, the feeling of roughness during use, the moisturizing effect, the sunscreen effect, the transparency of the finish, and the makeup sustainability. The evaluation results were scored according to the evaluation criteria shown in Table 3. The average value of 20 people was calculated and shown in Table 4.
[0055]
[Table 3]
[0056]
[Table 4]
[0057]
As is clear from Table 4, in Examples 10 to 16 according to the present invention, the cosmetics are almost the same as Comparative Examples 1 to 7 containing conventional titanium oxide or fine particle titanium oxide. However, the elongation was better than that of each of the comparative examples, and the rough feeling during use was clearly improved. This is considered to be caused by the absence of aggregation of the porous titanium oxide according to the present invention in each example. Further, in Examples 14 to 16, a significant improvement in the moisturizing effect was recognized as compared with the corresponding Comparative Examples 5 to 7. Furthermore, in Example 12 and Example 13, the sunscreen effect comparable to Comparative Example 3 and Comparative Example 4 using fine particle titanium oxide was recognized. Moreover, good sunscreen effects were also observed in Examples 10, 11 and Examples 14 to 16 other than those described above. Furthermore, in any of the Examples, an improvement in the finished transparency was recognized as compared with each Comparative Example, and in particular, in Examples 12 to 16, a remarkable improvement in the transparency was obtained. Furthermore, a significant improvement in makeup persistence was observed in all examples. Although not shown in the table, in Example 10 and Example 11, an astringent flame-extinguishing effect and a whitening effect were recognized, respectively.
[0058]
In Examples 10 to 16, no change in state was observed even after storage for 6 months or more at room temperature. Moreover, in the above-mentioned use test, there was no paneler that showed a skin irritation reaction or a skin sensitization reaction.
[0059]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the present invention, porous titanium oxide having a controlled shape and microstructure can be obtained at a lower cost. Moreover, water and water-soluble substances that are useful in skin compositions such as cosmetics can be efficiently carried using titanium oxide as a carrier, and the nonvolatileization and release control of these can be achieved. . Further, it was possible to improve the transparency of titanium oxide by selecting a water-soluble substance to be supported.
[0060]
The porous titanium oxide according to the present invention can be applied to use as a catalyst, weather resistant paint, UV protection cosmetics, and the like. And when it is included in cosmetics, it has an excellent sunscreen effect due to the improved UV absorption scattering effect and infrared absorption effect due to the increased surface area, and further exhibits absorbency against sweat and sebum, thus maintaining makeup. It was possible to improve the performance. In addition, when water or a water-soluble substance is supported, these can be prevented from becoming non-volatile and a sustained release effect can be obtained, so that a continuous moisturizing effect can be obtained and the effect of the water-soluble substance to be supported is also exhibited well. I was able to.
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