JP3642569B2 - 周波数分析装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、受信機において信号の周波数成分を分析する周波数分析装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図26は従来のコンプレシーブ受信機における周波数分析の構成を示すブロック図であり、図において、1は受信器、2は混合器、3は連続掃引局部発振器、4は帯域フィルタ、5は圧縮器、6は検波器、7は最大レベル位置検出器である。また図27は、図26の各部で出力される信号の時系列波形を示す。
【0003】
次に動作について説明する。受信器1は、高周波の被測定信号を中間周波数に下げ、後段の混合器2で不要波が生じないよう雑音を除去し、信号処理しやすい中間周波数に下げて出力Aする。連続掃引局部発振器3は、高い周波数から低い周波数(以下、ダウンチャープ信号)を連続掃引して発振Bする(ここでは、ダウンチャープ信号の掃引周波数範囲は、中間周波数より常に低い範囲にある状態により説明を行う)。
【0004】
混合器2は、受信器1の出力Aと連続掃引局部発振器3の出力Bを混合し(図27の(a)(b)参照)、両出力、これらの和、差及びこれらの整数倍の周波数成分を有する信号を出力する。帯域フィルタ4は、混合器2の出力のうち差信号の周波数成分を有する信号を出力する(ここでは、差信号の周波数成分を有する信号により説明を行う)。この場合の出力信号は、低い周波数から高い周波数(以下、アップチャープ信号)の信号Cが出力される(図27の(c)参照)。
【0005】
圧縮器5は、低い周波数成分になるに従って遅延量が大きく、それぞれの周波数成分の信号を加算することができる遅延線である。この遅延線には、予め各諸元を設定されている表面弾性波素子、圧電素子等の材料が用いられている。この機能によりアップチャープ信号が入力されると各周波数成分の遅延量と合致した時に圧縮された間欠波が出力される。このように、アップチャープ信号の周波数成分全体が被測定信号の周波数成分に比例したオフセット周波数を受けているため、圧縮器5にアップチャープ信号を入力すると遅延量と合致した時、即ち、入力波の周波数成分に反比例した遅延量の位置に間欠波Dが発生する(図27の(d)参照)。
【0006】
検波器6は、間欠波を検波し標本化関数曲線Eを出力する(図27の(e)参照)。最大レベル位置検出器7は、標本化関数曲線のメインローブの出現する時間を周波数−時間テーブルから変換し、入力周波数を決定して測定する(図27の(f)参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような従来の周波数分析装置では、周波数の分解能を高くするためには、正確にメインローブの最大点を精密に検出することが必要である。そのためには、遅延量を細分化して圧縮に要する時間を長くし、メインローブの幅を狭くしなければならない。更に、圧縮器では、メインローブの両側に不要となるサイドローブが発生するためダイナミックレンジが狭くなる。また、圧縮器は、固定された諸元の素子を使用していた。従って、高速に変化する周波数及び近接周波数の分離ができず、精密に周波数を分析することはできない問題点があった。
【0008】
また、周波数、帯域幅、分解能等の測定諸元が任意に選択できなかった。更に、通信周波数帯は、過密なV/U帯を使用し、その上実伝搬路変動を伴うことから周波数を精密測定することができない問題点もあった。
【0009】
この発明は、上記のような問題を解消するためになされたもので、受信した信号の周波数分析の分解能を高くし、ダイナミックレンジを広くして周波数を高速に分析でき、またさらには、測定諸元が任意に選択できる周波数分析装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的に鑑み、この発明は、受信時に周波数が特定できずかつ周波数が高速で変化する高周波の被測定信号を雑音除去のために周波数を中間周波数に下げると共にディジタル信号に変換し、ディジタル信号処理により、上記被測定信号と時間に従って周波数が変化するチャープ信号との差信号の周波数成分を有する信号を求め、これを周波数成分に従った遅延量で遅延させて圧縮させた間欠波にし、間欠波を検波し標本化関数を求め、標本化関数曲線のメインローブの出現する時間を周波数−時間テーブルから変換し、入力周波数を決定する周波数分析装置であって、標本化関数曲線に現れる不要なサイドローブの抑圧、標本化関数の補正、及びアップチャープ信号とダウンチャープ信号の組み合わせ、のいずれかによりメインローブの検出を容易にかつ正確にし、測定対象周波数、帯域幅、周波数分析能及びダイナミックレンジを使用素子を変更することなく任意に選択変更するために、位相変調したチャープ信号と同じタイミングをとりながら移動して演算しながらサイドローブとメインローブの差が拡大されるように相関圧縮処理を行う手段、振幅変調したチャープ信号と同じタイミングをとりながら移動して演算しながらサイドローブとメインローブの差が拡大されるように重み付け圧縮処理を行う手段、振幅変調したチャープ信号についてサイドローブとメインローブの差が拡大されるように固定演算された重み付け圧縮処理を行う手段、圧縮した後の検波波形についてメインローブのみを直線の値で補間する手段、圧縮した後の検波波形についてメインローブのみを標本化関数曲線の近似曲線の値で補間する手段、圧縮した後の検波波形についてメインローブのみを予め測定した校正の曲線による値で補間する手段、被測定信号より同一の信号を2つに分配し同時に発生するアップチャープ信号及びダウンチャープ信号を同期させ圧縮した後の検波波形について加算演算する手段、および被測定信号より同一の信号を2つに分配し同時に発生するアップチャープ信号及びダウンチャープ信号を同期させ圧縮した後の検波波形について乗算演算する手段、をソフトウェアとして含み、ソフトウェア処理によりこれらのいずれかの手段を使用して周波数分析を行うディジタル信号処理器と、このディジタル信号処理器に周波数分析に必要な各周波数の遅延量、重み付け、位相を含む各測定諸元をダウンロード出力するソフトウェアダウンロード器と、を備えたことを特徴とする周波数分析装置にある。
【0024】
この発明に係る周波数分析装置は、チャープ信号の位相変調と圧縮器の移動相関処理、チャープ信号の重み付けと圧縮器の移動重み付け処理、チャープ信号の重み付けと圧縮器の固定重み付け処理、検波波形後のメインローブに対する直線補正と標本化関数曲線補正と校正値補正、2つのチャープ信号をそれぞれ圧縮した後に加算または乗算の演算する処理、前進後進での周波数成分の遅延が相異なる2入力による圧縮処理を用いて課題を解決するもので、高周波数分解能及び広ダイナミックレンジを実現し、入力の信号を高速で精密に周波数分析するものである。
【0025】
この発明においては、入力信号の周波数の分析を行う際に高い分解能及び広いダイナミックレンジにより、高速でかつ精密な周波数分析ができ、また遅延量、重み付け、位相の値を変えることにより周波数、帯域幅、分解能等の測定諸元が任意に選択できる作用がある。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を各実施の形態に従って説明する。
【0027】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1によるコンプレシーブ受信機における周波数分析の構成を示すブロック図であり、符号によるn相位相変調及び移動による相関圧縮の処理による周波数分析を行うものである。図において、受信器1から帯域フィルタ4、検波器6、最大レベル位置検出器7までは従来と同様である。13は符号n相位相変調器、14は移動相関圧縮処理器である。図2は図1の各部の出力の時系列波形を示す。
【0028】
次に動作について説明する。この例では符号n相位相変調器13によりチャープ信号を相互相関の低い符号(P/N符号等)で位相変調し、移動相関圧縮処理器14によりチャープ信号に用いた同じ符号で相関及び圧縮するのでサイドローブが抑圧され、近接周波数の分離ができ広いダイナミックレンジが得られる。
【0029】
この様子を図2の時系列波形に示す。受信器1から帯域フィルタ4、検波器6、最大レベル位置検出器7は、従来と同様の動作を行う。符号n相位相変調器13は、相互相関の低い符号(P/N符号等)で連続掃引局部発振器3のダウンチャープ信号を位相変調した信号G(図2の(a)(b)参照)を出力する(ここでは、ダウンチャープ信号の周波数範囲は、中間周波数より常に低い範囲にある状態により説明を行う)。
【0030】
混合器2は、受信器1の出力Aと符号n相位相変調器13の出力Gを混合し、両出力、和、差及びこれらの整数倍の周波数成分を有する信号を出力する。帯域フィルタ4は、混合器2出力のうち差信号の周波数成分を有する信号を出力する(ここでは差信号の周波数成分を有する信号により説明を行う)。この場合の出力信号は、位相変調されたアップチャープ信号H(図2の(a)(c)参照)が出力される。
【0031】
移動相関圧縮処理器14は、低い周波数成分になるに従って遅延量が大きく、それぞれの周波数成分の信号を加算することができる遅延線で、符号n相位相変調器13と同じ符号を用いアップチャープ信号が入力する同じタイミングで符号を移動させながら相関し、圧縮器5と同じ処理を行う。このように符号による位相変調されたアップチャープ信号の周波数成分全体が被測定信号の周波数成分に比例したオフセット周波数を受けているため、移動相関圧縮処理器14の符号と遅延量の両者が一致した時に圧縮された間欠波が生じ、その前後の信号では相互に打ち消し合うためサイドローブの出力信号が発生せず間欠波I(図2の(d)参照)だけが出力される。
【0032】
検波器6は、間欠波Iを検波し標本化関数曲線の信号J(図2の(e)参照)を出力する。最大レベル位置検出器7は、標本化関数曲線のメインローブの出現する時間を周波数−時間テーブルから変換し、入力周波数を測定する(図2の(f)参照)。
【0033】
このように本実施の形態によれば、不要なサイドローブが相互相関の低い符号によりn相位相変調することにより抑圧されサイドローブとメインローブのレベル差が拡大でき、ダイナミックレンジを従来より広げることができ、近接周波数の分離も可能となり精密な周波数分析が可能となる効果が得られる。
【0034】
実施の形態2.
上記実施の形態では、符号によるn相位相変調及び移動による相関圧縮の処理による周波数分析を行う場合を例にとって説明したが、重み付けによる振幅変調及び移動による重み付け圧縮の処理をして周波数分析を行ってもよい。
【0035】
以下、このような実施の形態を図について説明する。図3は、本発明の実施の形態2による重み付けする振幅変調及び移動して重み付けする圧縮処理を行う周波数分析の構成を示すブロック図である。図において、受信器1から帯域フィルタ4、検波器6、最大レベル位置検出器7までは従来と同様である。15は重み付け振幅変調器、16は移動重み付け圧縮処理器である。図4は図3の各部の出力の時系列波形を示す。
【0036】
次に動作について説明する。この例では重み付け振幅変調器15によりチャープ信号のスペクトラムが広がらないよう重み付けを行う振幅変調、移動重み付け圧縮処理器16によりチャープ信号に用いた同じ重み付け及び圧縮をするのでサイドローブが抑圧され、近接周波数の分離ができ広いダイナミックレンジが得られる。
【0037】
この様子を図4の時系列波形に示す。受信器1から帯域フィルタ4、検波器6、最大レベル位置検出器7は、従来と同様の動作を行う。重み付け振幅変調器15は、連続掃引局部発振器3のダウンチャープ信号の両端の不連続点でスペクトラムが広がらないような重み付けの振幅変調を行った信号Kを出力する(ここでは、ダウンチャープ信号の周波数範囲は、中間周波数より常に低い範囲にある状態により説明を行う。)
【0038】
混合器2は、受信器1の出力Aと重み付け振幅変調器15の出力Kを混合し(図4の(a)(b)参照)、両出力、和、差及びこれらの整数倍の周波数成分を有する信号を出力する。帯域フィルタ4は、混合器2出力のうち差信号の周波数成分を有する信号を出力する(ここでは差信号の周波数成分を有する信号により説明を行う)。この場合の出力信号は、重み付け振幅変調されたアップチャープ信号L(図4の(c)参照)が出力される。
【0039】
移動重み付け圧縮処理器16は、低い周波数成分になるに従って遅延量が大きく、それぞれの周波数成分の信号を加算することができる遅延線で、重み付け振幅変調器15と同じ重み付けを用いアップチャープ信号が入力する同じタイミングで移動させながら重み付けの値の乗算を行いつつ圧縮器5と同じ処理を行う。このように重み付け振幅変調されたアップチャープ信号の周波数成分全体が被測定信号の周波数成分に比例したオフセット周波数を受けているため、移動重み付け圧縮処理器16の重み付けと遅延量の両者が一致した時に圧縮された間欠波が生じ、アップチャープ信号の前後の信号のスペクトラムが広がらないためサイドローブの出力信号が発生せず間欠波M(図4の(d)参照)だけが出力される。
【0040】
検波器6は、間欠波Mを検波し標本化関数曲線の信号N(図4の(e)参照)を出力する。最大レベル位置検出器7は、標本化関数曲線のメインローブの出現する時間を周波数−時間テーブルから変換し、入力周波数を測定する(図4の(f)参照)。
【0041】
このように本実施の形態によれば不要なサイドローブに対し、チャープ信号の両端のスペクトラムが広がらないような重み付けの振幅変調をすることにより抑圧されサイドローブとメインローブのレベル差が拡大でき、ダイナミックレンジを従来より広げることができ、近接周波数の分離も可能となり精密な周波数分析が可能となる効果が得られる。
【0042】
実施の形態3.
また上記実施の形態では、重み付けする振幅変調及び移動して重み付けする圧縮処理を行う周波数分析を行う場合を例にとって説明したが、重み付けによる振幅変調及び固定による重み付け圧縮の処理をして周波数分析を行ってもよい。
【0043】
以下、このような実施の形態を図について説明する。図5は、本発明の実施の形態3による重み付けする振幅変調及び固定による重み付けして圧縮処理を行う周波数分析の構成を示すブロック図である。図において、受信器1から帯域フィルタ4、検波器6、最大レベル位置検出器7までは従来と同様である。重み付け振幅変調器15は上記実施の形態2と同様である。17は重み付け圧縮処理器である。図6は図5の各部の出力の時系列波形を示す。
【0044】
次に動作について説明する。この例では重み付け振幅変調器15によりチャープ信号のスペクトラムが広がらないよう重み付けを行う振幅変調、重み付け圧縮処理器17により重み付け及び圧縮をするのでサイドローブが抑圧され、近接周波数の分離ができ広いダイナミックレンジが得られる。
【0045】
この様子を図6の時系列波形に示す。受信器1から帯域フィルタ4、検波器6、最大レベル位置検出器7は、従来と同様の動作を行う。また、重み付け振幅変調器15は実施の形態2と同様の動作を行う。
【0046】
重み付け圧縮処理器17は、低い周波数成分になるに従って遅延量が大きく、それぞれの周波数成分の信号を加算することができる遅延線で、遅延線に重み付けの値の乗算を行いつつ圧縮器5と同じ処理を行う。このように重み付け振幅変調されたアップチャープ信号の周波数成分全体が被測定信号の周波数成分に比例したオフセット周波数を受けているため、重み付け圧縮処理器17の重み付けと遅延量の両者が一致した時に圧縮された間欠波が生じ、アップチャープ信号の前後の信号のスペクトラムが広がらないためサイドローブの出力信号が発生せず間欠波O(図6の(a)参照)だけが出力される。
【0047】
検波器6は、間欠波Oを検波し標本化関数曲線の信号P(図6の(b)参照)を出力する。最大レベル位置検出器7は、標本化関数曲線のメインローブの出現する時間を周波数−時間テーブルから変換し、入力周波数を測定する(図6の(c)参照)。
【0048】
このように本実施の形態によれば不要なサイドローブに対し、チャープ信号の両端のスペクトラムが広がらないような重み付けの振幅変調をすることにより抑圧されサイドローブとメインローブのレベル差が拡大でき、ダイナミックレンジが従来より広げることができ、近接周波数の分離も可能となり精密な周波数分析が可能となる効果が得られる。
【0049】
実施の形態4.
また上記実施の形態では、重み付けする振幅変調及び固定による重み付けする圧縮処理を行う周波数分析を行う場合を例にとって説明したが、検波信号に対して直線の値で補間を施し最大レベル位置を検出して周波数分析を行ってもよい。
【0050】
以下、このような実施の形態を図について説明する。図7は、本発明の実施の形態4による直線の値で補間する周波数分析の構成を示すブロック図である。図において、受信器1から検波器6までは従来と同様である。18は直線補間器、19は周波数位置検出器である。また図8は周波数位置検出の波形である。
【0051】
次に動作について説明する。受信器1から検波器6までは従来と同じである。この例では、検波器6の標本化関数曲線の信号のメインローブにおいて最大と思われる検出位置及びその前後の検出位置の3点を直線で補間し、図9の直線補間による補正量を演算することにより精密に入力周波数を測定することができる。この様子を図9に示す。
【0052】
直線補間器18は、検波器6からの標本化関数曲線の波形を図9のように直線補間して出力する。周波数位置検出器19は、図9の表の補正量を基に演算し、入力周波数を測定する。
【0053】
このように本実施の形態によれば直線補間による補正量を演算することにより従来より精密な周波数分析が可能となる効果が得られる。
【0054】
実施の形態5.
また上記実施の形態では、検波信号に対して直線の値で補間を施し最大レベル位置を検出して周波数分析を行う場合を例にとって説明したが、検波信号に対して標本化関数曲線の値で補間を施し最大レベル位置を検出して周波数分析を行ってもよい。
【0055】
以下、このような実施の形態を図について説明する。図10は、本発明の実施の形態5による標本化関数曲線の値で補間する周波数分析の構成を示すブロック図である。図において、受信器1から検波器6までは従来と同様である。20は標本化関数曲線補間器、21は関数値の位置検出器である。図11は図10の各部の出力の時系列波形を示す。
【0056】
次に動作について説明する。受信器1から検波器6までは、従来と同じである。この例では、検波器6の信号のメインローブを標本化関数曲線による近似及びその曲線から補正量を演算することにより精密に入力周波数を測定することができる。この様子を図11に示す。
【0057】
標本化関数曲線補間器20は、検波器6からの標本化関数曲線の波形を標本化関数曲線で近似し補間Rして出力する(図11の(a)参照)。関数値の位置検出器21は、図11の標本化関数曲線の近似曲線から補正量を演算し、入力周波数を測定する。
【0058】
このように本実施の形態によれば標本化関数曲線の近似曲線による補正量を施すことにより従来より精密な周波数分析が可能となる効果が得られる。
【0059】
実施の形態6.
また上記実施の形態では、検波信号に対して標本化関数曲線の値で補間を施し最大レベル位置を検出して周波数分析を行う場合を例にとって説明したが、検波信号に対して予め校正した曲線値で補間を施し最大レベル位置を検出して周波数分析を行ってもよい。
【0060】
以下、このような実施の形態を図について説明する。図12は、本発明の実施の形態6による予め校正した曲線値で補間する周波数分析の構成を示すブロック図である。図において、受信器1から検波器6までは従来と同様である。22は校正曲線補間器、23は校正値の位置検出器である。図13は図12の各部の出力の時系列波形を示す。
【0061】
次に動作について説明する。受信器1から検波器6までは、従来と同じである。この例では、検波器6の信号のメインローブを予め測定した校正曲線による値及びその曲線から補正量を求めることにより精密に入力周波数を測定することができる。この様子を図13に示す。
【0062】
校正曲線補間器22は、検波器6からの標本化関数曲線の波形を予め測定した曲線で補間Sして出力する(図13の(a)参照)。校正値の位置検出器23は、図13の校正の曲線から補正量を求めて演算し、入力周波数を測定する。
【0063】
このように本実施の形態によれば予め測定した校正の曲線により補正量を施すことにより従来より精密な周波数分析が可能となる効果が得られる。
【0064】
実施の形態7.
また上記実施の形態では、検波信号に対して予め校正した曲線値で補間を施し最大レベル位置を検出して周波数分析を行う場合を例にとって説明したが、被測定信号により発生するアップチャープ信号及びダウンチャープ信号を同期させ圧縮した後に加算処理して周波数分析を行ってもよい。
【0065】
以下、このような実施の形態を図について説明する。図14は、本発明の実施の形態7による被測定信号により発生するアップチャープ信号及びダウンチャープ信号を同期させ圧縮した後に加算する周波数分析の構成を示すブロック図である。図において、受信器1から最大レベル位置検出器7までは従来と同様である(2a、2b、4a、4bを含む)。24は分配増幅器、25は上連続掃引局部発振器、26は逆圧縮器、27は加算演算器である。図15および図16は図14の各部の出力の時系列波形を示す。
【0066】
次に動作について説明する。この例では、被測定信号の周波数成分より低い周波数範囲のダウンチャープ信号で混合し圧縮した信号と、被測定信号の周波数成分より高い周波数範囲のダウンチャープ信号で混合し逆圧縮した信号とを加えることにより、サイドローブと比べメインローブの振幅が増加されレベル差が拡大するため近接周波数の分離ができ広いダイナミックレンジが得られる。この様子を図15および図16の時系列波形に示す。
【0067】
受信器1から最大レベル位置検出器7は、従来と同様の動作を行う。分配増幅器24は受信器出力Aを混合器2が動作するレベルまで増幅し、2つに分配して出力する。上連続掃引局部発振器25は、連続掃引局部発振器3と連動(同期させるため)した間欠波でダウンチャープ信号T(図15の(a)(b)参照)を発振する(ここでは、ダウンチャープ信号の周波数範囲は中間周波数より常に高い範囲にある状態により説明を行う)。
【0068】
下側の混合器2bは、増幅された受信器1の出力と上連続掃引局部発振器25の出力を混合し、両出力、和、差及びこれらの整数倍の周波数成分を有する信号を出力する。
【0069】
下側の帯域フィルタ4bは、混合器2bの出力のうち差信号の周波数成分を有する信号α(図15の(a)(c)参照)を出力する(ここでは差信号の周波数成分を有する信号により説明を行う)。この場合の出力信号は、ダウンチャープ信号αが出力される。
【0070】
逆圧縮器26は、高い周波数成分になるに従って遅延量が大きく、それぞれの周波数成分の信号を加算することができる遅延線である。この機能によりダウンチャープ信号が入力されると各周波数成分の遅延量と合致した時に圧縮された間欠波β(図15の(d)参照)が出力される。このようにダウンチャープ信号の周波数成分全体が被測定信号の周波数成分に反比例したオフセット周波数を受けているため、逆圧縮器26にダウンチャープ信号を入力すると遅延量と合致した時、即ち、被測定信号の周波数成分に反比例した遅延量の位置に間欠波が発生する。
【0071】
加算演算器27は、圧縮器5及び逆圧縮器26の同期した出力を加算し同時に加算演算信号γ(図16の(a)参照)が出力される。検波器6は、間欠波を検波し標本化関数曲線E(図16の(b)参照)を出力する。最大レベル位置検出器7は、標本化関数曲線のメインローブの出現する時間を周波数−時間テーブルから変換し、入力周波数を測定する(図16の(c)参照)。
【0072】
このように本実施の形態によれば、アップチャープ信号及びダウンチャープ信号を同期させ圧縮後に加えることにより、近接周波数の分離ができ広いダイナミックレンジが得られることにより従来より精密な周波数分析が可能となる効果が得られる。
【0073】
実施の形態8.
また上記実施の形態では、被測定信号により発生するアップチャープ信号及びダウンチャープ信号を同期させ圧縮した後に加算処理して周波数分析を行う場合を例にとって説明したが、被測定信号により発生するアップチャープ信号及びダウンチャープ信号を同期させ圧縮した後に乗算処理して周波数分析を行ってもよい。
【0074】
以下、このような実施の形態を図について説明する。図17は、本発明の実施の形態8による被測定信号により発生するアップチャープ信号及びダウンチャープ信号を同期させ圧縮した後に乗算処理を行う周波数分析の構成を示すブロック図である。図において、受信器1から最大レベル位置検出器7までは従来と同様である(2a、2b、4a、4bを含む)。また、分配増幅器24から逆圧縮器26は上記実施の形態7と同様である。28は乗算演算器である。図18および図19は図17の各部の出力の時系列波形を示す。
【0075】
次に動作について説明する。この例では、被測定信号の周波数成分より低い周波数範囲のダウンチャープ信号で混合し圧縮した信号と、被測定信号の周波数成分より高い周波数範囲のダウンチャープで混合し逆圧縮した信号を乗算することにより、サイドローブと比べメインローブの振幅が増加されレベル差が拡大するため近接周波数の分離ができ広いダイナミックレンジが得られる。この様子を図18および図19の時系列波形に示す。
【0076】
受信器1から最大レベル位置検出器7は、従来と同様の動作を行う。分配増幅器24から逆圧縮器26は上記実施の形態7と同様の動作を行う。乗算演算器28は、圧縮器5及び逆圧縮器26の出力を乗算し同時に乗算演算信号δ(図18参照)が出力される。検波器6は、間欠波を検波し標本化関数曲線E(図19の(a)参照)を出力する。最大レベル位置検出器7は、標本化関数曲線のメインローブの出現する時間を周波数−時間テーブルから変換し、入力周波数を測定する(図19の(b)参照)。
【0077】
このように本実施の形態によれば、アップチャープ信号及びダウンチャープ信号を同期させ圧縮後に乗算することにより、近接周波数の分離ができ広いダイナミックレンジが得られることにより従来より精密な周波数分析が可能となる効果が得られる。
【0078】
実施の形態9.
また上記実施の形態では、被測定信号により発生するアップチャープ信号及びダウンチャープ信号を同期させ圧縮した後に乗算処理して周波数分析を行う場合を例にとって説明したが、前進後進で周波数成分の遅延が相互に逆方向の2入力端子を有する圧縮器で周波数分析を行ってもよい。
【0079】
以下、このような実施の形態を図について説明する。図20は、本発明の実施の形態9による前進入力及び後進入力で各周波数成分の遅延量が相互に逆方向の2入力端子を有する圧縮の手段による周波数分析の構成を示すブロック図である。図において、受信器1から最大レベル位置検出器7までは従来と同様である(2a、2b、4a、4bを含む)。また、分配増幅器24と上連続掃引局部発振器25は上記実施の形態7と同様である。29は2入力圧縮器である。図21は図20の各部の出力の時系列波形を示す。
【0080】
次に動作について説明する。この例では、低い周波数成分になるに従って遅延量が大きくなる前進方向への入力と、これと相反する高い周波数成分になるに従って遅延量が大きくなる特性を有する後進方向への入力ができる2入力の圧縮器に、それぞれのチャープ信号を同時に入力することによりサイドローブと比べメインローブの振幅が増加されレベル差が拡大するため近接周波数の分離ができ広いダイナミックレンジが得られる。この様子を図21の時系列波形に示す。
【0081】
受信器1から最大レベル位置検出器7は、従来と同様の動作を行う。分配増幅器24と上連続掃引局部発振器25は上記実施の形態7と同様の動作を行う。2入力圧縮器29では、低い周波数成分に従って遅延量が大きくなる前進方向への入力と高い周波数成分に従って遅延量が大きくなる後進方向への入力のそれぞれの入力端子に、被測定信号により発生するアップチャープ信号及びダウンチャープ信号が入力され圧縮された、各周波数成分を加算した加算信号εが出力される(図21の(a)参照)。
【0082】
検波器6は、間欠波ε(図21の(a)参照)を検波し標本化関数曲線E(図21の(b)参照)を出力する。最大レベル位置検出器7は、標本化関数曲線のメインローブの出現する時間を周波数−時間テーブルから変換し、入力周波数を測定する(図21の(c)参照)。
【0083】
このように本実施の形態によれば、前進後進で遅延の方向が異なる2入力端子を有する圧縮器にアップチャープ信号及びダウンチャープ信号を同期させて入力することにより、近接周波数の分離ができ広いダイナミックレンジが得られることにより従来より精密な周波数分析が可能となる効果が得られる。
【0084】
参考例1.
また上記実施の形態では、前進後進で周波数成分の遅延が相互に逆方向の2入力端子を有する圧縮器で周波数分析を行う場合を例にとって説明したが、FFT(高速フーリエ変換)処理の検波信号に対して直線の値で補間を施し最大レベル位置を検出して周波数分析を行ってもよい。
【0085】
以下、このような参考例を図について説明する。図22は、本発明の参考例1によるFFT処理の検波信号に対して直線の値で補間する周波数分析の構成を示すブロック図である。図において、検波器6は従来と同様である。直線補間器18及び周波数位置検出器19は上記実施の形態4と同様である。30はFFT処理器である。
【0086】
次に動作について説明する。検波器6は、従来と同じである。この例では、検波器6の標本化関数曲線の信号のメインローブにおいて最大と思われる検出位置及びその前後の検出位置の3点を直線で補間し、図9に示した表の直線補間による補正量を演算することにより精密に入力周波数を測定することができる。
【0087】
直線補間器18は、検波器6からの標本化関数曲線の波形を図9の表のように直線補間して出力する。周波数位置検出器19は、図9の表の補正量を基に演算し、入力周波数を測定する。
【0088】
このように本参考例によれば、FFT処理の検波信号に対して直線補間による補正量を演算することにより、従来より精密な周波数分析が可能となる効果が得られる。
【0089】
参考例2.
また上記参考例では、FFT処理の検波信号に対して直線の値で補間を施し最大レベル位置を検出して周波数分析を行う場合を例にとって説明したが、上記FFT処理の検波信号に対して標本化関数曲線の値で補間を施し最大レベル位置を検出して周波数分析を行ってもよい。
【0090】
以下、このような参考例を図について説明する。図23は、本発明の参考例2によるFFT処理の検波信号に対して標本化関数曲線の値で補間する周波数分析の構成を示すブロック図である。図において、検波器6は従来と同様である。標本化関数曲線補間器20及び関数値の位置検出器21は上記実施の形態5と同様である。FFT処理器30は上記参考例1と同様である。
【0091】
次に動作について説明する。検波器6は、従来と同じである。この例では、検波器6の信号のメインローブを標本化関数曲線による近似及びその曲線から補正量を演算することにより精密に入力周波数を測定することができる。
【0092】
標本化関数曲線補間器20は、検波器6からの標本化関数曲線の波形を標本化関数曲線で近似し補間Rして出力する(図11の(a)参照)。関数値の位置検出器21は、図11の標本化関数曲線の近似曲線から補正量を演算し、入力周波数を測定する。
このように本参考例によればFFT処理の検波信号に対して標本化関数曲線の近似曲線による補正量を施すことにより従来より精密な周波数分析が可能となる効果が得られる。
【0093】
参考例3.
また上記参考例では、FFT処理の検波信号に対して標本化関数曲線の値で補間を施し最大レベル位置を検出して周波数分析を行う場合を例にとって説明したが、FFT処理の検波信号に対して予め校正した曲線値で補間を施し最大レベル位置を検出して周波数分析を行ってもよい。
【0094】
以下、このような参考例を図について説明する。図24は、本発明の参考例3によるFFT処理の検波信号に対して予め校正した曲線値で補間する周波数分析の構成を示すブロック図である。図において、検波器6は従来と同様である。校正曲線補間器22及び校正値の位置検出器で23は上記実施の形態6と同様である。FFT処理器30は上記参考例2と同様である。
【0095】
次に動作について説明する。検波器6は、従来と同じである。この例では、検波器6の信号のメインローブを予め測定した校正曲線による値及びその曲線から補正量を求めることにより精密に入力周波数を測定することができる。
【0096】
校正曲線補間器22は、検波器6からの標本化関数曲線の波形を予め測定した曲線で補間S(図13参照)して出力する。校正値の位置検出器23は、図13の校正の曲線から補正量を求めて演算し、入力周波数を測定する。
【0097】
このように本参考例によればFFT処理の検波信号に対して予め測定した校正の曲線により補正量を施すことにより従来より精密な周波数分析が可能となる効果が得られる。
【0098】
実施の形態10.
また、上記実施の形態1ないし9の周波数分析において、受信器1のアナログ信号出力をディジタル信号に変換して、以降の構成をディジタル化し、ソフトウェアにより各周波数の遅延量、重み付け、位相等の各諸元を自由に変化させられるようにして、対象周波数、周波数分解能及びダイナミックレンジを任意に選択変更できるようにすることができる。
【0099】
以下、このような実施の形態を図について説明する。図25は、本発明の実施の形態10によるソフトウェアによりディジタル信号処理を行う周波数分析の構成を示すブロック図である。図において、受信器1は従来と同様である。8はIQ(インフェーズ・クウォドランス)分配器、9はA/D変換器、10はディジタル信号処理器、12はソフトウェアダウンロード器である。すなわち各実施の形態において、受信器1以降の構成がそれぞれディジタル信号処理器10で構成される。なお、上記実施の形態7ないし9以外の実施の形態では、IQ分配器8および一方のA/D変換器9は不要となる。
【0100】
次に動作について説明する。この例では、受信した被測定信号をIQに分けてディジタル信号処理するものでソフトウェアにより各周波数の遅延量、重み付け、位相等の各諸元を高速に変化させることができるため対象周波数、周波数分解能及びダイナミックレンジが使用素子を交換することなく任意に選択することができる。
【0101】
受信器1は、従来と同様の動作を行う。IQ分配器8は、入力信号を0度、90度と位相変化させて出力する。A/D変換器9は、入力された連続信号を離散されたディジタル信号に変換して出力する。ディジタル信号処理器10は、各実施の形態における各機器の機能をそれぞれソフトウェア化したものである。ソフトウェアダウンロード器12は、ディジタル信号処理器10に必要な各周波数の遅延量、重み付け、位相等の各諸元をダウンロード出力する。
【0102】
このように本実施の形態によればソフトウェアにより各周波数の遅延量、重み付け、位相等の各諸元を高速に変化させることができるため対象周波数、帯域幅、周波数分解能及びダイナミックレンジが使用素子を従来のように交換することなく任意に選択変更することができる周波数分析が可能となる効果が得られる。
【0103】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、被測定信号と時間に従って周波数が変化するチャープ信号との差信号の周波数成分を有する信号を求め、これを周波数成分に従った遅延量で遅延させて圧縮させた間欠波にし、間欠波を検波し標本化関数を求め、標本化関数曲線のメインローブの出現する時間を周波数−時間テーブルから変換し、入力周波数を決定する周波数分析方法において、標本化関数曲線に現れる不要なサイドローブの抑圧、標本化関数の補正、及びアップチャープ信号とダウンチャープ信号の組み合わせのいずれかによりメインローブの検出を容易にかつ正確にすることを特徴とする周波数分析方法としたので、サイドローブとメインローブのレベル差が拡大でき、ダイナミックレンジを従来より広げることができ、近接周波数の分離も可能となり精密な周波数分析が可能となる効果が得られる。
【0104】
また、位相変調したチャープ信号について移動して相関圧縮処理を行う工程を備えたので、不要なサイドローブが相互相関の低い符号によりn相位相変調することにより抑圧されサイドローブとメインローブのレベル差が拡大でき、ダイナミックレンジを従来より広げることができ、近接周波数の分離も可能となり精密な周波数分析が可能となる効果が得られる。
【0105】
また、振幅変調したチャープ信号について移動して重み付け圧縮処理を行う工程を備えたので、不要なサイドローブに対し、チャープ信号の両端のスペクトラムが広がらないような重み付けの振幅変調をすることにより抑圧されサイドローブとメインローブのレベル差が拡大でき、ダイナミックレンジを従来より広げることができ、近接周波数の分離も可能となり精密な周波数分析が可能となる効果が得られる。
【0106】
また、振幅変調したチャープ信号について固定して重み付け圧縮処理を行う工程を備えたので、不要なサイドローブに対し、チャープ信号の両端のスペクトラムが広がらないような重み付けの振幅変調をすることにより抑圧されサイドローブとメインローブのレベル差が拡大でき、ダイナミックレンジが従来より広げることができ、近接周波数の分離も可能となり精密な周波数分析が可能となる効果が得られる。
【0107】
また、メインローブを直線の値で補間による工程を備えたので、直線補間による補正量を演算することにより従来より精密な周波数分析が可能となる効果が得られる。
【0108】
また、メインローブを標本化関数曲線の近似曲線の値で補間する工程を備えたので、標本化関数曲線の近似曲線による補正量を施すことにより従来より精密な周波数分析が可能となる効果が得られる。
【0109】
また、メインローブを予め測定した校正の曲線による値で補間する工程を備えたので、予め測定した校正の曲線により補正量を施すことにより従来より精密な周波数分析が可能となる効果が得られる。
【0110】
また、被測定信号により発生するアップチャープ信号及びダウンチャープ信号を同期させ圧縮した後に加算演算する工程を備えたので、アップチャープ信号及びダウンチャープ信号を同期させ圧縮後に加えることにより、近接周波数の分離ができ広いダイナミックレンジが得られることにより従来より精密な周波数分析が可能となる効果が得られる。
【0111】
また、被測定信号により発生するアップチャープ信号及びダウンチャープ信号を同期させ圧縮した後に乗算演算する工程を備えたので、アップチャープ信号及びダウンチャープ信号を同期させ圧縮後に乗算することにより、近接周波数の分離ができ広いダイナミックレンジが得られることにより従来より精密な周波数分析が可能となる効果が得られる。
【0115】
また、被測定信号と時間に従って周波数が変化するチャープ信号との差信号の周波数成分を有する信号を求め、これを周波数成分に従った遅延量で遅延させて圧縮させた間欠波にし、間欠波を検波し標本化関数を求め、標本化関数曲線のメインローブの出現する時間を周波数−時間テーブルから変換し、入力周波数を決定する周波数分析装置であって、標本化関数曲線に現れる不要なサイドローブの抑圧、標本化関数の補正、及びアップチャープ信号とダウンチャープ信号の組み合わせのいずれかによりメインローブの検出を容易にかつ正確にする手段を備えたことを特徴とする周波数分析装置としたので、サイドローブとメインローブのレベル差が拡大でき、ダイナミックレンジを従来より広げることができ、近接周波数の分離も可能となり精密な周波数分析が可能となる効果が得られる。
【0116】
また、上記記載の周波数分析を行い、ディジタル信号処理器およびこのディジタル信号処理器に周波数分析に必要な各測定諸元をダウンロード出力するソフトウェアダウンロード器からなることを特徴とする上記周波数分析装置としたので、対象周波数、帯域幅、周波数分解能及びダイナミックレンジが使用素子を従来のように交換することなく任意に選択変更することができる周波数分析が可能となる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1によるコンプレシーブ受信機における周波数分析の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1の各部の出力の時系列波形を示す図である。
【図3】 本発明の実施の形態2によるコンプレシーブ受信機における周波数分析の構成を示すブロック図である。
【図4】 図3の各部の出力の時系列波形を示す図である。
【図5】 本発明の実施の形態3によるコンプレシーブ受信機における周波数分析の構成を示すブロック図である。
【図6】 図5の各部の出力の時系列波形を示す図である。
【図7】 本発明の実施の形態4によるコンプレシーブ受信機における周波数分析の構成を示すブロック図である。
【図8】 図7の周波数分析を説明するための図である。
【図9】 図7の周波数分析を説明するための図である。
【図10】 本発明の実施の形態5によるコンプレシーブ受信機における周波数分析の構成を示すブロック図である。
【図11】 図10の周波数分析を説明するための図である。
【図12】 本発明の実施の形態6によるコンプレシーブ受信機における周波数分析の構成を示すブロック図である。
【図13】 図12の周波数分析を説明するための図である。
【図14】 本発明の実施の形態7によるコンプレシーブ受信機における周波数分析の構成を示すブロック図である。
【図15】 図14の各部の出力の時系列波形を示す図である。
【図16】 図14の各部の出力の時系列波形を示す図である。
【図17】 本発明の実施の形態8によるコンプレシーブ受信機における周波数分析の構成を示すブロック図である。
【図18】 図17の各部の出力の時系列波形を示す図である。
【図19】 図17の各部の出力の時系列波形を示す図である。
【図20】 本発明の実施の形態9によるコンプレシーブ受信機における周波数分析の構成を示すブロック図である。
【図21】 図20の各部の出力の時系列波形を示す図である。
【図22】 本発明の参考例1による周波数分析の構成を示すブロック図である。
【図23】 本発明の参考例2による周波数分析の構成を示すブロック図である。
【図24】 本発明の参考例3による周波数分析の構成を示すブロック図である。
【図25】 本発明の実施の形態10によるコンプレシーブ受信機における周波数分析の構成を示すブロック図である。
【図26】 従来のコンプレシーブ受信機における周波数分析の構成を示すブロック図である。
【図27】 図26の各部の出力の時系列波形を示す図である。
【符号の説明】
1 受信器、2,2a,2b 混合器、3 連続掃引局部発振器、4,4a,4b 帯域フィルタ、6 検波器、7 最大レベル位置検出器、13 符号n相位相変調器、14 移動相関圧縮処理器、15 重み付け振幅変調器、16 移動重み付け圧縮処理器、17 重み付け圧縮処理器、18 直線補間器、19 周波数位置検出器、20 標本化関数曲線補間器、21 関数値の位置検出器、22 校正曲線補間器、23 校正値の位置検出器、24 分配増幅器、25 上連続掃引局部発振器、26 逆圧縮器、27 加算演算器、28 乗算演算器、29 2入力圧縮器、30 FFT処理器。
Claims (1)
- 受信時に周波数が特定できずかつ周波数が高速で変化する高周波の被測定信号を雑音除去のために周波数を中間周波数に下げると共にディジタル信号に変換し、ディジタル信号処理により、上記被測定信号と時間に従って周波数が変化するチャープ信号との差信号の周波数成分を有する信号を求め、これを周波数成分に従った遅延量で遅延させて圧縮させた間欠波にし、間欠波を検波し標本化関数を求め、標本化関数曲線のメインローブの出現する時間を周波数−時間テーブルから変換し、入力周波数を決定する周波数分析装置であって、
標本化関数曲線に現れる不要なサイドローブの抑圧、標本化関数の補正、及びアップチャープ信号とダウンチャープ信号の組み合わせ、のいずれかによりメインローブの検出を容易にかつ正確にし、測定対象周波数、帯域幅、周波数分析能及びダイナミックレンジを使用素子を変更することなく任意に選択変更するために、
位相変調したチャープ信号と同じタイミングをとりながら移動して演算しながらサイドローブとメインローブの差が拡大されるように相関圧縮処理を行う手段、
振幅変調したチャープ信号と同じタイミングをとりながら移動して演算しながらサイドローブとメインローブの差が拡大されるように重み付け圧縮処理を行う手段、
振幅変調したチャープ信号についてサイドローブとメインローブの差が拡大されるように固定演算された重み付け圧縮処理を行う手段、
圧縮した後の検波波形についてメインローブのみを直線の値で補間する手段、
圧縮した後の検波波形についてメインローブのみを標本化関数曲線の近似曲線の値で補間する手段、
圧縮した後の検波波形についてメインローブのみを予め測定した校正の曲線による値で補間する手段、
被測定信号より同一の信号を2つに分配し同時に発生するアップチャープ信号及びダウンチャープ信号を同期させ圧縮した後の検波波形について加算演算する手段、および
被測定信号より同一の信号を2つに分配し同時に発生するアップチャープ信号及びダウンチャープ信号を同期させ圧縮した後の検波波形について乗算演算する手段、
をソフトウェアとして含み、ソフトウェア処理によりこれらのいずれかの手段を使用して周波数分析を行うディジタル信号処理器と、
このディジタル信号処理器に周波数分析に必要な各周波数の遅延量、重み付け、位相を含む各測定諸元をダウンロード出力するソフトウェアダウンロード器と、
を備えたことを特徴とする周波数分析装置。
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