JP3642075B2 - スピーカ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は各種音響機器の中で主に車載用として使用され、スピーカユニットの前面にスピーカ保護用のグリルを取り付けて構成されるスピーカ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のスピーカ装置について図面を用いて説明する。
【0003】
図7(a),(b)は従来のスピーカ装置を示した正面図と側面断面図であり、同図において9はスピーカ10の前面に結合された樹脂一体成形のグリルであり、このグリル9は平均肉厚が2.5mmあり、且つ貫通孔9aが5.5mm角にて2.5mmのリブを介して連続的に格子状に開けられた構造となっている。
【0004】
また、このスピーカ装置の取り付け状態は、図8に示すように車両のドア11に埋め込むように取り付けられたスピーカ10(図示せず)の前面にグリル12が取り付けられており、このスピーカ装置の取り付け位置は受聴点13に対し約60°の角度を持って取り付けられて使用されているものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の構成では下記に掲げるような課題があり、スピーカ10から放射される音響特性を満足に伝達することが困難となるものであった。
【0006】
すなわち、スピーカ10の前面に装着するグリル9が樹脂製の場合、ある程度の厚み(成形性を考慮してt2.5〜t3.5mm)を有し、そこに角孔または丸孔等による貫通孔9aが連続的に格子状に開けられた構造であり、且つそのグリル9の取り付け位置は聴取者の受聴点13に対して角度を持った取り付け位置となり、スピーカ10の取り付け面に対し前後方向の軸を0°とするならばその軸から約60°程度の角度を持った位置で受聴することとなる。
【0007】
そのためにグリル9の無い状態であっても指向特性の劣化が著しい角度である上に上記のようなグリル9が取り付けられた場合、60°方向から見た開口率はグリル9の肉厚分が遮蔽部となってグリル9の開口を阻害し、ほとんど無開口に近くなってしまい、スピーカ10から放射される高域特性の音圧レベル及び周波数特性のパターンと中域の周波数特性パターンを極端に劣化させてしまうものであった。
【0008】
図9は上記従来のグリル9を前面に装着して測定を行った0°と60°の音圧周波数特性であり、図10は同スピーカ装置をグリル9無しの状態で測定を行った、いわゆるスピーカ10単品の0°と60°の音圧周波数特性であり、この両者の音圧周波数特性をまとめた(表1)から明らかなようにグリル9による音響特性の劣化が著しいことが確認できるものである。
【0009】
【表1】
Figure 0003642075
【0010】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明のスピーカ装置は、取り付け状態で長辺方向の軸線が受聴点に向くように所定の角度を有して配置された複数の矩形形状の貫通孔を前面に設けたグリルと、このグリルを前面に装着したスピーカからなる構成としたものである。
【0011】
【作用】
この構成により、複数の矩形形状の貫通孔の長辺方向の軸線が取り付け状態で受聴点に向くために、受聴点から見た場合の開口面積が増すと共に遮蔽物が減少し、スピーカから放射される音響特性を劣化することなく受聴点に伝達し、高域の音圧レベルの向上と中域のディップの改善を図り、周波数特性の乱れを無くすることができるようになる。
【0012】
【実施例】
(実施例1)
以下、本発明の第1の実施例について図面を用いて説明する。
【0013】
図1(a),(b)は同実施例によるスピーカ装置を示した正面図と側面断面図であり、図中1は樹脂を用いて一体成形したグリル、1aはこのグリル1に複数個設けられた矩形形状の貫通孔、1bはこの貫通孔1aにそれぞれ設けられた横リブ、2はこのグリル1を前面に結合したスピーカであり、このグリル1に複数個設けられた矩形形状の貫通孔1aは上述の実車取り付け状態を説明した図8の符号13で示す受聴点13に対し約60°の角度を設けられており、この角度を図1の矩形形状の貫通孔1aの長辺方向の構成角度とすることにより、受聴点13から見たグリル開口率を上記従来の図7に示したスピーカ装置の0%から40%に向上させることができる。
【0014】
なお、本実施例では上記矩形形状の貫通孔1aの寸法は、長辺方向37mm×短辺方向7mmであり、貫通孔1a間のリブ厚は3mmとし、音響反射板を兼ね備えた横リブ1bは受聴者方向に対し45°の角度を持って構成したものである。
【0015】
このような構成にすることにより、スピーカ2から放射される音がグリル1によって劣化してしまうことを極力少なくし、素直で自然な音を再生することができるようになり、本実施例によるスピーカ装置の0°と60°の音圧周波数特性を図2に示し、これを従来品と比較した結果を(表2)に示したが、明らかに高域と中域の特性改善が図れたことが認められる。
【0016】
【表2】
Figure 0003642075
【0017】
また、図3(a),(b)は上記図1(a),(b)に示した横リブ1bを直角方向にした構成のものを示したものであるが、この横リブ3bの高さを5mm以内にすれば上記図1の横リブ1bと大差ない効果が得られ、さらにこのグリル3を樹脂にて成形する際の成形金型が加工しやすいという効果があるものである。
【0018】
改善例
以下、本発明の第2の実施例の説明の前に、これに至る改善例について図面を用いて説明する。
【0019】
図4(a),(b)は同改善例によるスピーカ装置を示した正面図と側面断面図であり、同図において4はグリル、4aはこのグリル4に複数個設けられた矩形形状の貫通孔、4bはこの貫通孔4aの長辺方向の内壁が受聴点に向くように所定の角度を設けて構成した反射板、2はこのグリル4を前面に結合したスピーカであり、このグリル4に複数個設けられた矩形形状の貫通孔4aは上述の実車取り付け状態を説明した図8の符号13で示す受聴点13に対し約60°の角度を設けられており、この角度を図2の矩形形状の貫通孔4aの短辺方向の構成角度とし、さらにその貫通孔4aの長辺方向の内壁が上記受聴点13を向くように所定の角度約30°となるよう構成することにより、音響反射板4bを兼ね備えた補強リブとしている。
【0020】
この反射板4bにより、スピーカ2から放射された音は反射板4bに当たり、入射角30°に対し反射角も30°となり、反射した音はグリル取り付け面に対し60°の方向へと放射されることとなり受聴点13の方向に向き、高域及び中域の周波数特性の乱れが少なくなり、優れた音質の再生を行うスピーカ装置が実現できるものである。
【0021】
(実施例
以下、本発明の第の実施例について図面を用いて説明する。
【0022】
図5(a),(b)は同実施例によるスピーカ装置を示した正面図と側面断面図であり、同図において5はグリル、5aと5bはこのグリル5に複数個設けられた矩形形状の貫通孔、5cは横リブ、5dは反射板、2はこのグリル5を前面に結合したスピーカである。
【0023】
このように構成された本実施例のスピーカ装置は、上記第1の実施例のグリル1の構成をグリル5の上半分とし、また上記改善例のグリル4の構成をグリル5の下半分として組み合わせて構成したものである。
【0024】
本実施例によるスピーカ装置も上記第1の実施例および改善例と同様に上述の実車取り付け状態を説明した図8の符号13で示す受聴点13に対し約60°の角度を持って矩形形状の貫通孔5a,5bが設けられており、この角度を同図の矩形形状の貫通孔5aの長辺方向の構成角度とすることにより、グリル5の上半分が受聴点13から見たグリル開口率を上記従来の図7に示したスピーカ装置の0%から40%に向上させることができる。さらにグリル5の下半分を矩形形状の貫通孔5bの短辺方向の構成角度とし、さらにその貫通孔5bの内壁5が受聴点13を向くように所定の角度約30°となるよう構成し、音響反射板5dを兼ね備えた補強リブとしている。この反射板5dによりスピーカ2から放射された音は反射板5dに当たり、入射角30°に対し反射角も30°となり、反射した音はグリル取り付け面に対し60°の方向へと放射されることとなり受聴点13の方向に向き、この構成によりスピーカ2から放射される音がグリル5によって劣化してしまうことを極力少なくし、素直で自然な音を再生することができ、さらに、高域及び中域の周波数特性の乱れが少なくなり、優れた音質の再生を行うスピーカ装置が実現できるものである。
【0025】
図6は本実施例によるスピーカ装置の0°と60°の音圧周波数特性を示し、これを従来品と比較した結果を(表3)に記すが、明らかに高域と中域の特性改善が図れたことが認められる。
【0026】
【表3】
Figure 0003642075
【0027】
なお、本実施例は車のドア用のスピーカ装置として説明したものであるが、グリル開口部の角度・形状・寸法及び反射板の角度をコントロールすることにより、リヤトレイ用、インパネ用、ルーフ用等あらゆる取り付け条件にも対応が可能であり、また、上記矩形形状の貫通孔寸法は大きければ大きいほど、反射板の寸法は長ければ長いほど良いことは周知のことであるが、グリル本来の機能であるスピーカを保護することを考慮し、グリル強度との兼ね合いで最適な寸法を決定することが望ましいものであることは言うまでもない。
【0028】
【発明の効果】
以上のように本発明によるスピーカ装置は、スピーカの前面に装着されるグリル開口部の形状をコントロールすることにより、音響性能の優れたスピーカ装置を提供することができ、以下に述べるような効果を得ることができるものである。
【0029】
1、グリル開口形状を矩形形状とし、その長辺方向を受聴点に向けるとともにこの開口の矩形形状を構成する貫通孔を構成する横リブを受聴点方向に対し角度を持たせて音響反射板とするか、または、上記横リブを5mm以下の厚みにして、高域の音圧レベルダウンを防ぎ、中域の周波数特性パターンの乱れを防止し、より自然な音響性能を確保することができる。
【0030】
2、グリル開口形状を矩形形状としその短辺方向を受聴点に向けると共に、その開口孔の内壁に所定の角度を設け音響反射板の役割を持たせた構成と、上記1の構成を上述の如く組合わせたことで、高域の音圧レベルの向上と共に、中域の周波数特性パターンの乱れを防止し、より自然で且つ音響性能劣化の少ないスピーカ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の第1の実施例によるスピーカ装置を示す正面図
(b)同側面断面図
【図2】同実施例によるスピーカ装置の周波数特性図
【図3】(a)本発明の第1の実施例によるスピーカ装置の応用例を示す正面図
(b)同側面断面図
【図4】(a)本発明の第2の実施例によるスピーカ装置を示す正面図
(b)同側面断面図
【図5】(a)本発明の第3の実施例によるスピーカ装置を示す正面図
(b)同側面断面図
【図6】第3の実施例によるスピーカ装置の周波数特性図
【図7】(a)従来のスピーカ装置を示す正面図
(b)同側面断面図
【図8】スピーカ装置の取り付け状態を示す斜視図
【図9】従来のスピーカ装置の周波数特性図
【図10】従来のスピーカ単品の周波数特性図
【符号の説明】
1,3,4,5 グリル
1a,3a,4a,5a,5b 貫通孔
1b,3b,5c 横リブ
2 スピーカ
4b,5d 反射板

Claims (3)

  1. 取り付け状態で長辺方向の軸線が受聴点に向くように所定の角度を有して配置された複数の矩形形状の貫通孔を前面に設けたグリルと、このグリルを前面に装着したスピーカからなるスピーカ装置であって、上記矩形形状の貫通孔を構成する横リブを受聴点方向に対して角度を持たせて音響反射板としたスピーカ装置。
  2. 取り付け状態で長辺方向の軸線が受聴点に向くように所定の角度を有して配置された複数の矩形形状の貫通孔を前面に設けたグリルと、このグリルを前面に装着したスピーカからなるスピーカ装置であって、上記矩形形状の貫通孔を構成する横リブの厚みを5mm以下として音圧周波数特性の劣化を抑制したスピーカ装置。
  3. 取り付け状態で長辺方向の軸線が受聴点に向くように所定の角度を有して配置された矩形形状の貫通孔、ならびに取り付け状態で短辺方向の軸線が受聴点を向くように所定の角度を有して配置されると共に長辺方向の内壁が上記受聴点に向くように所定の角度を設けて反射板を形成した矩形形状の貫通孔を前面に設けたグリルと、このグリルを前面に装着したスピーカからなるスピーカ装置。
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