JP3641962B2 - 内接ギヤポンプ及びその製造方法 - Google Patents

内接ギヤポンプ及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、水や機械油等の流体の送給や油圧等の流体圧力の付加等に使用される内接ギヤポンプ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
外歯を有する原動ギヤを回転させると共に、原動ギヤの外歯へ噛合する内歯を有した従動ギヤを回転させることで、これらのギヤを収容するハウジングに設けられた吸入部から水や油等の流体を吸入して、吐出部から吐出する内接ギヤポンプの一例が、特開平7−293452号公報に開示されている。
【0003】
この公報に開示された内接ギヤポンプについて簡単に説明すると、各ギヤを収容するハウジング(公報ではケーシングと称している)の従動ギヤと対向する側の側面には、吐出圧力を導く圧力導入溝が複数形成されており、圧力導入溝によって導かれた吐出圧力が、従動ギヤをハウジングの内底部(内側面)へ押圧することで、従動ギヤの軸線の傾きを防止するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に開示された内接ギヤポンプでは、吐出圧力が従動ギヤをハウジングの内底部へ押圧して変位させることで、従動ギヤ及び原動ギヤを介してハウジングの内底部とは反対側に隙間が生じてしまう。このような隙間が生じると、吐出圧力が吸入部側に漏れ、吐出部側へ搬送された流体が隙間を介して吸入部側へ漏れてしまうため容積効率が悪くなる。
【0005】
ところで、このような内接ギヤポンプに対して、ハウジングの内部で互いに噛み合った状態で収容された一対の外歯のギヤを回転させることで、各ギヤの中心を結ぶ線を境として一方の側に設けられた吸入部から他方の側に設けられた吐出部へ向けて流体を搬送する外接ギヤポンプも一般的に使用されている。特に、この種の外接ギヤポンプにおいては、各ギヤの軸方向一端側に側板を設け、吐出部の内圧の上昇により側板のギヤとは反対側に入り込んだ流体の圧力で側板を各ギヤへ圧接させ、更に、側板からの圧力で各ギヤをハウジングの底部へ押し付けて、ギヤとハウジングの底部との間の隙間を軽減するか或いは無くす所謂プレッシャローディングタイプの外接ギヤポンプが一般的に採用されている。
【0006】
上記の公報では、吐出圧力を従動ギヤに直接作用させているが故に従動ギヤのハウジングの内底部とは反対側で隙間が生じるが、外接ギヤポンプの如く、従動ギヤのハウジングの内底部とは反対側に側板を設け、側板を介して吐出圧力を間接的に従動ギヤに作用させれば、側板によって従動ギヤのハウジングの内底部とは反対側の隙間を小さく或いは無くすという構成までは容易に想達できる。
【0007】
しかしながら、上記公報に開示された内接ギヤポンプにもあるように、一般的な内接ギヤポンプでは、クレセントや仕切り板と称される仕切部材を備えており、このような仕切部材へ原動ギヤの外歯及び従動ギヤの内歯の各歯先を当接させることで吐出部側と吸入部側とを仕切っている。ここで、各ギヤは回転するため、ハウジングの底部との摩耗で軸方向に沿った寸法が僅かではあるが小さくなる。これに対して仕切部材は基本的にギヤの軸方向に沿った方向に対しては摩耗が生じないため、その方向の寸法変化が生じることはない。これにより、各ギヤの軸方向に沿った方向で各ギヤと仕切部材との間に寸法差が生じてしまい、仮に側板を設けたとしても側板は仕切部材に当接するため、結果的に側板と各ギヤとの間に隙間が生じてしまい、上記公報の問題点を解決するに至らない。
【0008】
本発明は、上記事実を考慮して、容積効率のよい内接ギヤポンプ及びその製造方法を得ることが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、互いに噛み合った状態でハウジング内部のギヤ収容部に収容された外歯を有する原動ギヤと内歯を有するリング状の従動ギヤとを回転させることで、前記原動ギヤ及び従動ギヤの各歯溝に収容された流体を前記原動ギヤ及び従動ギヤの回転方向側へ搬送し、前記原動ギヤと前記従動ギヤの噛合部分よりも前記原動ギヤ及び従動ギヤの回転方向下流側で前記ハウジングに設けられた吸入部を介して前記ハウジングの外部から流体を吸入すると共に、前記噛合部分よりも前記回転方向上流側に設けられた吐出部を介して前記ハウジングの外部へ流体を吐出する内接ギヤポンプであって、前記原動ギヤの中心に対して前記噛合部分とは反対側で前記原動ギヤ及び従動ギヤの各々の歯先へ当接して前記従動ギヤと前記原動ギヤとの間の空間を前記吐出部側の空間と前記吸入部側の空間とに分割する仕切部材と、前記原動ギヤに対して前記ギヤ収容部の内底部とは反対側で前記原動ギヤの軸方向に沿って前記原動ギヤと対向し、且つ、当該軸方向に対して直交する方向に沿って前記仕切部材の側方で、当該軸方向に前記原動ギヤに対して接離移動可能に設けられた第1ピストンと、前記従動ギヤに対して前記ギヤ収容部の内底部と反対側で前記従動ギヤの軸方向に沿って前記従動ギヤに対して接離移動可能に設けられた第2ピストンにより構成され、前記第1ピストンに対して前記原動ギヤとは反対側の空間と前記仕切部材により仕切られた空間のうちの前記吸入部側の空間との連通を遮断する遮断手段と、前記吐出部を介して前記ハウジングの外部へ前記吐出部側の流体を吐出させる吐出圧力を前記第1ピストン前記原動ギヤとは反対側へ導く導入部と、を備え、更に、前記第2ピストンに対して前記従動ギヤとは反対側の空間を前記導入部へ連通させた、ことを特徴としている。
【0010】
上記構成の内接ギヤポンプによれば、ハウジングの内部に収容された原動ギヤが回転を開始し、この原動ギヤの回転に連動して、原動ギヤの外歯に内歯が噛み合った従動ギヤが回転すると、原動ギヤと従動ギヤの噛合部分及び仕切部材により仕切られた原動ギヤと従動ギヤの間の空間のうちの吸入部側の空間で原動ギヤの外歯及び従動ギヤの内歯の各歯溝に収容された流体が原動ギヤと従動ギヤの間の空間のうちの吐出部側へ搬送される。このようにして、吐出部側へ流体が搬送されることで、吐出部側での空間の内圧、すなわち、吐出圧力が上昇し、吐出部を介して流体がハウジングの外部へ吐出される。
【0011】
また、吐出圧力は導入部を介して第1ピストンの裏面側(すなわち、第1ピストンに対して原動ギヤとは反対側)へ導かれ、導かれた吐出圧力が第1ピストンを押圧して原動ギヤへ接近移動させる。これにより、原動ギヤへ接近した第1ピストンが原動ギヤを押圧することで、原動ギヤがハウジングの内底部へ押し付けられるため、原動ギヤの第1ピストンとは反対側を介しての吐出部側から吸入部側への吐出圧力の漏れが防止或いは抑制される。
【0012】
ここで、第1ピストンは、原動ギヤの軸方向に対して直交する方向に沿って仕切部材の側方に設けられているため、第1ピストンが原動ギヤの軸方向に沿って移動しても、第1ピストンが仕切部材に当接することはない。このため、吐出圧力を受けた第1ピストンによって確実に原動ギヤが押圧される。
【0013】
また、従動ギヤを介してギヤ収容部の内底部と反対側には、遮断手段としての第2ピストンが従動ギヤの軸方向に沿って従動ギヤに対して接離移動可能に設けられているため、第2ピストンに対して従動ギヤとは反対側に導入部からの吐出圧力が導かれると、第2ピストンが従動ギヤへ接近して従動ギヤを押圧し、従動ギヤをハウジングの内底部へ押し付ける。このため、従動ギヤの軸線の傾斜が制限されると共に、従動ギヤとハウジングの内底部との間の隙間が小さく或いは無くなる。これにより、第1ピストンの裏面側へ導かれた吐出圧力の吸入部側へ漏れが防止或いは抑制される。
【0017】
ここで、第2ピストンが従動ギヤの軸方向に沿って仕切部材と対向している場合において、ハウジングの内底部とは反対側の仕切部材の端部が第2ピストンよりも突出していれば、吐出圧力を受けた第2ピストンは仕切部材へ当接するため、従動ギヤを押圧できなくなり、上記の作用を奏しなくなる。
【0018】
しかしながら、この場合おいては、第2ピストンが仕切部材へ当接するまで移動することで、従動ギヤと第2ピストンとの間の隙間が小さくなるか或いは無くなる。このため、第2ピストンと従動ギヤとの間を介した吐出圧力の漏れが少なくなり或いは無くなる。
【0019】
なお、本発明において、第1ピストンは原動ギヤの全て若しくはその一部を押圧する構成であればよく、また、原動ギヤの全て若しくはその一部を押圧する構成であれば第1ピストンの他の部位が従動ギヤを押圧する構成であってもよい。
また、本発明において、第2ピストンが従動ギヤの軸方向に沿って仕切部材と対向していなくても構わない。この場合には、吐出圧力を受けた第2ピストンは、常に、従動ギヤを押圧して従動ギヤをハウジングの内底部へ押し付ける。
【0020】
請求項2記載の本発明は、互いに噛み合った状態でハウジング内部のギヤ収容部に収容された外歯を有する原動ギヤと内歯を有するリング状の従動ギヤとを回転させることで、前記原動ギヤ及び従動ギヤの各歯溝に収容された流体を前記原動ギヤ及び従動ギヤの回転方向側へ搬送し、前記原動ギヤと前記従動ギヤの噛合部分よりも前記原動ギヤ及び従動ギヤの回転方向下流側で前記ハウジングに設けられた吸入部を介して前記ハウジングの外部から流体を吸入すると共に、前記噛合部分よりも前記回転方向上流側に設けられた吐出部を介して前記ハウジングの外部へ流体を吐出する内接ギヤポンプであって、前記原動ギヤの中心に対して前記噛合部分とは反対側で前記原動ギヤ及び従動ギヤの各々の歯先へ当接して前記従動ギヤと前記原動ギヤとの間の空間を前記吐出部側の空間と前記吸入部側の空間とに分割する仕切部材と、前記吐出部側の空間の前記吐出部に連通した部分に対して前記ギヤ収容部の内底部とは反対側で、前記原動ギヤの軸方向に沿って前記従動ギヤの一部並びに前記原動ギヤと対向し、且つ、当該軸方向に対して直交する方向に沿って前記仕切部材の側方で前記仕切部材とは対向しない位置に設けられ、当該軸方向に前記原動ギヤに対して接離移動可能第1ピストンと、前記第1ピストンに対して前記原動ギヤとは反対側の空間と前記仕切部材により仕切られた空間のうちの前記吸入部側の空間との連通を遮断する遮断手段と、前記吐出部を介して前記ハウジングの外部へ前記吐出部側の流体を吐出させる吐出圧力を前記第1ピストンに対して前記原動ギヤとは反対側へ導く導入部と、を備えることを特徴としている。
【0021】
上記構成の内接ギヤポンプによれば、ハウジングの内部に収容された原動ギヤが回転を開始し、この原動ギヤの回転に連動して、原動ギヤの外歯に内歯が噛み合った従動ギヤが回転すると、原動ギヤと従動ギヤの噛合部分及び仕切部材により仕切られた原動ギヤと従動ギヤの間の空間のうちの吸入部側の空間で原動ギヤの外歯及び従動ギヤの内歯の各歯溝に収容された流体が原動ギヤと従動ギヤの間の空間のうちの吐出部側へ搬送される。このようにして、吐出部側へ流体が搬送されることで、吐出部側での空間の内圧、すなわち、吐出圧力が上昇し、吐出部を介して流体がハウジングの外部へ吐出される。
また、吐出圧力は導入部を介して第1ピストンの裏面側(すなわち、第1ピストンに対して原動ギヤとは反対側)へ導かれ、導かれた吐出圧力が第1ピストンを押圧して原動ギヤへ接近移動させる。原動ギヤの軸方向に沿って吐出部側での空間で吐出部に連通した部分の側方から原動ギヤへ接近した第1ピストンが原動ギヤを押圧することで、原動ギヤがハウジングの内底部へ押し付けられるため、原動ギヤの第1ピストンとは反対側を介しての吐出部側から吸入部側への吐出圧力の漏れが防止或いは抑制される。
ここで、第1ピストンは、原動ギヤの軸方向に対して直交する方向に沿って仕切部材の側方で原動ギヤの軸方向に沿って仕切部材と対向しない位置(すなわち、原動ギヤの軸方向に沿って仕切部材に重ならない位置)に設けられているため、第1ピストンが原動ギヤの軸方向に沿って移動しても、第1ピストンが仕切部材に当接することはない。このため、吐出圧力を受けた第1ピストンによって確実に原動ギヤが押圧される。
しかも、第1ピストンの一部が従動ギヤの軸方向に沿って従動ギヤと対向しているため、導入部により導かれた吐出圧力を第1ピストンが受けると、原動ギヤのみならず、従動ギヤが第1ピストンからの押圧力を受けてハウジングの内底部へ押し付けられる。このため、従動ギヤの軸線の傾斜が制限されると共に、従動ギヤとハウジングの内底部との間の隙間が小さく或いは無くなる。
【0022】
請求項3記載の本発明は、請求項記載の内接ギヤポンプにおいて、前記第2ピストンを前記従動ギヤの前記第2ピストンと対向する側の端面へ接近させる方向へ付勢する第2付勢手段を設けたことを特徴としている。
【0023】
上記構成の内接ギヤポンプによれば、第2ピストンが第2付勢手段によって従動ギヤ側へ付勢されているため、第2ピストンの従動ギヤとは反対側へ流体が導かれる以前の状態で第2ピストンが従動ギヤ或いは仕切部材へ密着している。
【0024】
ここで、内接ギヤポンプが作動開始する以前の状態で第2ピストンと従動ギヤとの間に隙間が生じていると、内接ギヤポンプの作動開始後にこの隙間を介して流体が吐出部側から吸入部側へ漏れ、結果として容積効率が下がる。しかしながら、本発明によれば、上記の如く、第2付勢手段によって第2ピストンの従動ギヤとは反対側へ流体が導かれる以前の状態、すなわち、内接ギヤポンプ作動開始前の状態で第2ピストンが従動ギヤ或いは仕切部材へ密着させられているため、内接ギヤポンプの作動開始直後の状態における容積効率を向上させることができる。
【0027】
請求項記載の本発明は、請求項1乃至請求項の何れかに記載の内接ギヤポンプにおいて、前記第1ピストンを前記原動ギヤの前記第1ピストンと対向する側の端面へ接近させる方向へ付勢する第1付勢手段を設けたことを特徴としている。
【0028】
上記構成の内接ギヤポンプによれば、第1ピストンが第1付勢手段によって原動ギヤ側へ付勢されているため、第1ピストンの原動ギヤとは反対側へ流体が導かれる以前の状態で第1ピストンが原動ギヤへ密着している。
【0029】
ここで、内接ギヤポンプが作動開始する以前の状態で第1ピストンと原動ギヤとの間に隙間が生じていると、内接ギヤポンプの作動開始後にこの隙間を介して流体が吐出部側から吸入部側へ漏れ、結果として容積効率が下がる。しかしながら、本発明によれば、上記の如く、第1付勢手段によって第1ピストンの原動ギヤとは反対側へ流体が導かれる以前の状態、すなわち、内接ギヤポンプ作動開始前の状態で第1ピストンが原動ギヤへ密着させられているため、内接ギヤポンプの作動開始直後の状態における容積効率を向上させることができる。
【0033】
請求項記載の本発明は、互いに噛み合った状態でハウジング内部のギヤ収容部に収容された外歯を有する原動ギヤと内歯を有するリング状の従動ギヤとを回転させることで、前記原動ギヤ及び従動ギヤの各歯溝に収容された流体を前記原動ギヤ及び従動ギヤの回転方向側へ搬送し、前記原動ギヤと前記従動ギヤの噛合部分よりも前記原動ギヤ及び従動ギヤの回転方向下流側で前記ハウジングに設けられた吸入部を介して前記ハウジングの外部から流体を吸入すると共に、前記噛合部分よりも前記回転方向上流側に設けられた吐出部を介して前記ハウジングの外部へ流体を吐出する内接ギヤポンプの製造方法であって、前記原動ギヤ及び従動ギヤが収容されたギヤ収容部に前記原動ギヤの中心を介して前記噛合部分とは反対側に前記原動ギヤ及び従動ギヤの各々の歯先へ当接して前記従動ギヤと前記原動ギヤとの間の空間を前記吐出部側の空間と前記吸入部側の空間とに分割する仕切部材を配置し、前記原動ギヤの軸方向に対して直交する方向に沿って前記仕切部材の側方で、前記原動ギヤとは反対側に導かれた流体の圧力により前記ギヤ収容部の内底部とは反対側から前記原動ギヤを前記ギヤ収容部の内底部へ押圧する第1ピストンを、所定の大きさ以上の外力により前記原動ギヤの軸方向に沿って移動可能に前記ギヤ収容部の開口端を閉止する蓋部に取り付け、前記第1ピストンを介して前記原動ギヤとは反対側の空間と前記仕切部材により仕切られた空間のうちの前記吸入部側の空間との連通を遮断する遮断手段を前記ハウジングに取り付け、前記蓋部を前記ギヤ収容部の開口端に固定すると共に、前記蓋部を前記ギヤ収容部の開口端に固定する以前の状態において、前記原動ギヤの軸方向に沿った前記蓋部と前記第1ピストンとの間の距離を前記蓋部を前記ギヤ収容部の開口端に固定した後の状態よりも長く設定した、ことを特徴としている。
【0034】
上記構成の内接ギヤポンプの製造方法によれば、原動ギヤ及び従動ギヤが収容されたハウジングのギヤ収容部に原動ギヤの中心を介して噛合部分とは反対側に仕切部材が配置され、この仕切部材に原動ギヤ及び従動ギヤの各々の歯先が当接していることで従動ギヤと原動ギヤとの間の空間を吐出部側の空間と吸入部側の空間とに分割される。
【0035】
また、この仕切部材の配置に前後して、蓋部に第1ピストンが取り付けられる。第1ピストンは、蓋部を固定した状態で原動ギヤの軸方向に対して直交する方向に沿って仕切部材の側方に位置し、第1ピストンの原動ギヤとは反対側に流体が導かれると、この流体の圧力によりギヤ収容部の内底部とは反対側から原動ギヤをギヤ収容部の内底部へ押圧する。この第1ピストンにより原動ギヤがハウジングの内底部へ押し付けられるため、原動ギヤの第1ピストンとは反対側を介しての吐出部側から吸入部側への吐出圧力の漏れが防止或いは抑制される。
【0036】
ここで、第1ピストンは、原動ギヤの軸方向に対して直交する方向に沿って仕切部材の側方に位置するように蓋部に取り付けられるため、第1ピストンが原動ギヤの軸方向に沿って移動しても、第1ピストンが仕切部材に当接することはない。このため、吐出圧力を受けた第1ピストンによって確実に原動ギヤが押圧される。
【0037】
さらに、上述した第1ピストンの取り付けに前後して、蓋部を固定した状態において第1ピストンを介して原動ギヤとは反対側の空間と仕切部材により仕切られた空間のうちの吸入部側の空間との連通を遮断する遮断手段がハウジングに取り付けられる。この遮断手段によって第1ピストンの裏面側の空間と、仕切部材で仕切られた原動ギヤと従動ギヤの間の空間のうちの吸入部側の空間と、の間の全て或いは大部分が遮断されることで、第1ピストンの裏面側へ導かれた吐出圧力の吸入部側への漏れが防止或いは抑制される。
【0038】
ところで、本製造方法では、蓋部をギヤ収容部の開口端に固定する以前の状態において、原動ギヤの軸方向に沿った蓋部と第1ピストンとの間の距離を蓋部をギヤ収容部の開口端に固定した後の状態よりも長く設定している。したがって、蓋部を固定する際には、蓋部がギヤ収容部の開口端へ密着するよりも先に第1ピストンが原動ギヤへ当接する。このため、組み立て終了直後の状態において原動ギヤと第1ピストンとの間に隙間が形成されることはない。
【0039】
ここで、内接ギヤポンプが作動開始する以前の状態で第1ピストンと原動ギヤとの間に隙間が生じていると、内接ギヤポンプの作動開始後にこの隙間を介して流体が吐出部側から吸入部側へ漏れ、結果として容積効率が下がる。しかしながら、本発明によれば、上記の如く、組み立て直後の状態において既に第1ピストンが原動ギヤへ密着させられているため、内接ギヤポンプの作動開始直後の状態における容積効率を向上させることができる。
【0040】
請求項記載の本発明は、請求項記載の内接ギヤポンプの製造方法において、前記原動ギヤの軸方向に沿って前記従動ギヤ及び前記仕切部材に対向して設けられると共に、内側で前記軸方向に沿って前記第1ピストンが摺動可能な貫通孔が形成された第2ピストンを前記遮断手段とすると共に、前記蓋部を前記ギヤ収容部の開口端に固定する以前の状態において、前記原動ギヤの軸方向に沿った前記蓋部と前記第2ピストンとの間の距離を前記蓋部を前記ギヤ収容部の開口端に固定した後の状態よりも長く設定した状態で前記第1ピストンに前記第2ピストンを保持させた、ことを特徴としている。
【0041】
上記構成の内接ギヤポンプの製造方法によれば、遮断手段としての第2ピストンに形成された貫通孔に第1ピストンが原動ギヤの軸方向に沿って摺動可能に配置されており、この第2ピストンの従動ギヤとは反対側へ吐出圧力が導かれることにより、第2ピストンが従動ギヤへ接近して従動ギヤを押圧し、従動ギヤをハウジングの内底部へ押し付ける。このため、従動ギヤの軸線の傾斜が制限されると共に、従動ギヤとハウジングの内底部との間の隙間が小さく或いは無くなる。
【0042】
ここで、第2ピストンが従動ギヤの軸方向に沿って仕切部材と対向している場合において、ハウジングの内底部とは反対側の仕切部材の端部が第2ピストンよりも突出していれば、吐出圧力を受けた第2ピストンは仕切部材へ当接するため、従動ギヤを押圧できなくなり、上記の作用を奏しなくなる。
【0043】
しかしながら、この場合おいては、第2ピストンが仕切部材へ当接するまで移動することで、従動ギヤと第2ピストンとの間の隙間が小さくなるか或いは無くなる。このため、第2ピストンと従動ギヤとの間を介した吐出圧力の漏れが少なくなり或いは無くなる。
【0044】
ところで、本製造方法では、前記蓋部を前記ギヤ収容部の開口端に固定する以前の状態において、前記原動ギヤの軸方向に沿った前記蓋部と前記第2ピストンとの間の距離を前記蓋部を前記ギヤ収容部の開口端に固定した後の状態よりも長く設定され、この状態で第2ピストンが前記第1ピストンに保持されている。したがって、蓋部を固定する際には、第1ピストンが原動ギヤへ当接するよりも先に第2ピストンが従動ギヤ或いは仕切部材へ当接する。このため、組み立て終了直後の状態において従動ギヤ或いは仕切部材と第1ピストンとの間に隙間が形成されることはない。
【0045】
ここで、内接ギヤポンプが作動開始する以前の状態で第2ピストンと従動ギヤ或いは仕切部材との間に隙間が生じていると、内接ギヤポンプの作動開始後にこの隙間を介して流体が吐出部側から吸入部側へ漏れ、結果として容積効率が下がる。しかしながら、本発明によれば、上記の如く、組み立て直後の状態において既に第2ピストンが従動ギヤ或いは仕切部材へ密着させられているため、上述した隙間が無くなり或いは小さくなるため、内接ギヤポンプの作動開始直後の状態における容積効率を向上させることができる。
【0046】
【発明の実施の形態】
<第1の実施の形態の構成>
図4には本発明の第1の実施の形態に係る内接ギヤポンプ10の分解斜視図が示されており、図3には内接ギヤポンプ10の蓋部12を除いた平面図が示されている。また、図1には、図3の1−1線に沿った断面図が示されている。
【0047】
図1及び図4に示されるように、内接ギヤポンプ10は、蓋部12とハウジング本体14とより構成されるハウジング18を備えている。
【0048】
ハウジング本体14は全体的に内底部16を有する略円筒形状とされており、蓋部12は外径寸法がハウジング本体14の外径寸法と略等しい略円盤形状とされ、ハウジング本体14の開口端へ当接した状態でボルト等の締結手段によりハウジング本体14へ固定され、ハウジング本体14の軸方向一端部を閉止している。
【0049】
ハウジング本体14の内側は平面視円形のギヤ収容部20とされており、その内部には円筒形状若しくはリング状の従動ギヤ22が収容されている。従動ギヤ22はその内周部に複数の内歯24が形成された平歯の内歯歯車で、外径寸法がギヤ収容部20の内径寸法よりも僅かに小さく、ギヤ収容部20の内部でギヤ収容部20に対して略同軸的に回転可能とされている。また、図1に示されるように、従動ギヤ22の軸方向寸法はギヤ収容部20の軸方向寸法よりも充分に短い。
【0050】
この従動ギヤ22の内側には原動ギヤ26が配置されている。原動ギヤ26は、外周部に外歯28が形成されたギヤ本体30を備えている。ギヤ本体30は従動ギヤ22よりも小径で、外歯28の数も内歯24より少ない。また、ギヤ本体30は、その軸方向高さが従動ギヤ22の軸方向高さに略等しく、且つ、その回転中心が従動ギヤ22の回転中心に対してその軸直交方向に沿って偏心して設けられており、外歯28が従動ギヤ22の内歯24へ噛み合っている。ギヤ本体30の軸方向一端部からは同軸的にギヤシャフト32が延出されており、内底部16に形成された軸受部34に自らの軸周りに回転自在に軸支されている。また、ギヤシャフト32の先端部は軸受部34を貫通して、直接、或いは、ギヤ等の機械的な運動伝達手段を介してモータ等の駆動手段へ機械的に接続されており、駆動手段の駆動力を受けることで自らの軸周りに回転するようになっている。
【0051】
なお、本実施の形態では、原動ギヤ26及び従動ギヤ22を平歯車とした構成であったが、はす歯歯車等の他の歯車を適用してもよい。
【0052】
一方、ギヤ本体30の軸方向他端部からはギヤシャフト36が同軸的に延出されており、蓋部12がハウジング本体14へ固定された状態では、蓋部12に形成された円孔38を貫通している。
【0053】
また、ハウジング本体14の内部には仕切部材としてのクレセント40が配置されている。図3に示されるように、クレセント40は、ギヤ本体30(原動ギヤ26)の回転中心を介して外歯28と内歯24との噛合部分とは反対側で、従動ギヤ22の内歯24とギヤ本体30の外歯28との間に配置されている。
【0054】
原動ギヤ26及び従動ギヤ22の軸方向に沿った方向のクレセント40の寸法(高さ)は、原動ギヤ22のギヤ本体30及び従動ギヤ22の軸方向高さと略同等か若しくは僅かに大きい。また、クレセント40は平面視で略三日月形状とされており、原動ギヤ26の外歯28と対向した側の幅方向一方の端部は外歯28の歯先を結ぶ円の曲率半径に略等しい曲率半径で湾曲した凹形状とされている。また、クレセント40の幅方向一方の端部での長手方向寸法は、ギヤ本体30(原動ギヤ26)の外歯28のピッチよりも長く、原動ギヤ26が自らの軸周りに回転した際には、常に、少なくとも1つの外歯28が原動ギヤ26の軸直交方向に沿ってクレセント40の幅方向一方の端部と対向する。
【0055】
これに対し、従動ギヤ22の内歯24と対向した側の幅方向他方の端部は内歯24の歯先を結ぶ円の曲率半径に略等しい曲率半径で従動ギヤ22側へ張り出すように湾曲している。クレセント40の幅方向他方の端部での長手方向寸法は、従動ギヤ22の内歯24のピッチよりも長く、従動ギヤ22が自らの軸周りに回転した際には、常に、少なくとも1つの内歯24が原動ギヤ26の軸直交方向に沿ってクレセント40の幅方向他方の端部と対向する。
【0056】
ここで、このクレセント40の幅方向一方の端部へ外歯28の歯先が当接し、クレセント40の幅方向他方の端部へ内歯24の歯先が当接した状態では、これらの外歯28及び内歯24とクレセント40との当接部分と内歯24と外歯28との噛合部分により、従動ギヤ22と原動ギヤ26の間の空間が、後述する吸入部としての吸入孔46と連通した吸入孔46側の空間42と、吐出部としての吐出孔48と連通した吐出孔48側の空間44と、に分割され、これらの空間42、44が原動ギヤ26、従動ギヤ22、及びクレセント40によって仕切られる。
【0057】
空間42に対応して内底部16には吸入部としての吸入孔46が形成されており、また、空間44に対応して内底部16には吐出部としての吐出孔48が形成されている。本内接ギヤポンプ10が、例えば、車両の電子制御式の油圧制動装置の一構成として適用される場合には、吸入孔46はブレーキオイルの貯蔵部(オイルタンク等)と連通しており、吐出孔48はブレーキのキャリパ等に設けられたシリンダ等へ連通している。
【0058】
また、図4に示されるように、内底部16と対向する側のクレセント40の端部には、一対の有底の円孔50が形成されており、各円孔50の内部には円柱形状のピン52の長手方向一端側が挿入されている。ピン52の長手方向他端側は、クレセント40から突出しており、図1に示されるように、内底部16に形成された一対の有底の円孔54へ内底部16に対して垂直に(すなわち、原動ギヤ26及び従動ギヤ22のギヤシャフトに対して平行に)挿入されている。これにより、内底部16に対して平行な方向(すなわち、原動ギヤ26及び従動ギヤ22の軸直交方向)へのクレセント40の内底部16に対する相対移動を制限している。
【0059】
一方、図1及び図4に示されるように、原動ギヤ26のギヤシャフト36側の側方には、第1ピストンとしてのピストン56が配置されている。ピストン56は、全体的に円盤状とされ、その中央にはギヤシャフト36が貫通する円形の透孔58が形成されている。また、ピストン56の外径寸法は、原動ギヤ26の歯先径寸法(原動ギヤ26の外歯28の歯先を結んだ仮想円の径寸法)に略等しく、ギヤ本体30に対して同軸的に配置されていると共に、ギヤ本体30に対して原動ギヤ26の軸方向に沿って接離移動可能とされている。
【0060】
また、ギヤ収容部20の内側には、遮断手段若しくは第2ピストンとしてのピストン60が設けられている。ピストン60は、全体的に円盤状とされており、ギヤ収容部20の軸方向に沿って(すなわち、従動ギヤ22の軸方向に沿って)ギヤ収容部20の内部で摺動可能に、ピストン60の外周部がギヤ収容部20の内周部へ摺接している(なお、図3において、ピストン60の外周部とギヤ収容部20の内周部との間に隙間が形成されているが、これは、ピストン60とギヤ収容部20の双方を分離して図示する都合上敢えて互いの間隔を設けたもので、実際にはピストン60の外周部とギヤ収容部20の内周部との間の隙間はないものと理解されたい)。また、ピストン60には、内径寸法がピストン56の外径寸法よりも僅かに大きな円形の透孔62が形成されている。この透孔62は中心がピストン60の中心に対して偏心して形成されており、ピストン60をギヤ収容部20の内側に配置した状態では、透孔62と原動ギヤ26とが略同軸となる。この透孔62の内側には上述したピストン56が原動ギヤ26の軸方向に沿って移動可能に収容されており、ピストン56の外周部が透孔62の内周部に摺接している。
【0061】
さらに、ピストン60には、導入部としての透孔64が形成されている。透孔64は透孔62よりも小径であるものの、透孔62と同様にピストン60の厚さ方向に沿って貫通している。また、透孔64は、ピストン60の中心よりも偏心した位置に形成されており、ピストン60をギヤ収容部20の内部へ配置した状態で透孔62の内側にピストン56を収容し、且つ、ピストン56の透孔58に原動ギヤ26のギヤシャフト36を貫通させた状態では空間44が透孔64と連通する。
【0062】
<第1の実施の形態の作用、効果>
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
【0063】
本内接ギヤポンプ10では、原動ギヤ26がモータ等の駆動手段の駆動力を受けて図3の矢印A方向へ向けて回転すると、内歯24が原動ギヤ26の外歯28へ噛み合った従動ギヤ22が回転を開始する。この状態で、空間42内で互いに隣接する内歯24の間の歯溝78及び互いに隣接する外歯28の間の歯溝80内にある水や油等の流体は、従動ギヤ22及び原動ギヤ26と共に回転して空間44内へと搬送される。原動ギヤ26の外径寸法は従動ギヤ22の内径寸法に比べて小さく、且つ、従動ギヤ22に対して原動ギヤ26が偏心しているため、原動ギヤ26の中心を介して外歯28と内歯24との噛合部分とは反対側では原動ギヤ26と従動ギヤ22とが最も離れるが、この部分にはクレセント40が設けられており、内歯24及び外歯28の各歯先が常にクレセント40の幅方向端部へ当接しているため、基本的に原動ギヤ26の中心を介して内歯24と外歯28との噛合部分とは反対側では、空間42と空間44とに分割され、これらの空間42、44がクレセント40とクレセント40へ当接する内歯24及び外歯28とによって遮断される。
【0064】
また、空間44において従動ギヤ22の歯溝78及び原動ギヤ26の歯溝80内の流体は、外歯28と内歯24とが互いに噛み合い歯溝78の内部へ外歯28が、歯溝80の内部へ内歯24が入り込むことで歯溝78及び歯溝80内から押し出される。これにより、空間44では流体量が増大して空間44の内圧が上昇し、この上昇した内圧が吐出圧力となり、空間44内の流体を吐出孔48を介してハウジング18の外部へ吐出する。
【0065】
一方、空間42側で原動ギヤ26及び従動ギヤ22の回転に伴い歯溝78内から外歯28が抜け出し、歯溝80内から内歯24が抜け出すことで、それまで歯溝78内で外歯28が占有していた容積の分、及び歯溝80内で内歯24が占有していた容積の分だけ空間42内に負圧が生じ、吸入孔46を介して空間42の内部へハウジング18の外部から流体が吸入される。
【0066】
上記の如く、原動ギヤ26及び従動ギヤ22を回転させることで、吸入孔46から流体が吸入されて吐出孔48から流体が吐出され、所謂ポンプとしての機能を奏することになる。
【0067】
また、空間44内の流体の一部は、吐出圧力により透孔64を介してピストン60の裏面側、すなわち、ピストン60と蓋部12との間へ導かれ、更に、ピストン56と蓋部12との間へ導かれる。ピストン60、56と蓋部12との間に導かれた流体は、吐出圧力により、ピストン56を原動ギヤ26へ接近させる方向へ押圧し、ピストン60を従動ギヤ22へ接近させる方向へ押圧する。このように、流体に押圧されたピストン56、60は、原動ギヤ26及び従動ギヤ22へ接近して原動ギヤ26及び従動ギヤ22を押圧して原動ギヤ26及び従動ギヤ22を内底部16へ押し付ける。
【0068】
これにより、原動ギヤ26及び従動ギヤ22と内底部16との間での隙間の形成を防止或いは抑制でき、この隙間に空間44側から流体が入り込み、流体が吐出圧力で原動ギヤ26及び従動ギヤ22を持ち上げることで生ずる原動ギヤ26及び従動ギヤ22の傾き(すなわち、原動ギヤ26及び従動ギヤ22の軸線の傾斜)を防止できる。このため、本内接ギヤポンプ10では、原動ギヤ26及び従動ギヤ22の片減りを防止できる。しかも、上記の隙間の形成を防止或いは抑制できるため、この隙間を介しての空間44から空間42への流体の漏れを防止或いは抑制でき、容積効率を向上できる。
【0069】
ここで、本内接ギヤポンプ10では、ピストン56、60を介して原動ギヤ26及び従動ギヤ22へ吐出圧力(押圧力)を付与する構成であるが、上述したように、ピストン60の外周部はギヤ収容部20の内周部へ摺接しており、また、ピストン56の外周部はピストン60に形成された透孔64の内周部へ摺接しているため、ピストン56、60と蓋部12との間に導かれた流体が透孔64以外の部位からピストン56、60を介して原動ギヤ26及び従動ギヤ22側へ漏れ出ることはない。しかも、各ピストン56、60は流体からの吐出圧力により原動ギヤ26及び従動ギヤ22を押圧し、この押圧時にはピストン56、60は原動ギヤ26及び従動ギヤ22へ密着するため、ピストン56、60と原動ギヤ26及び従動ギヤ22との間に隙間が形成されることもない。したがって、基本的には、原動ギヤ26及び従動ギヤ22よりも蓋部12側で、空間44から空間42への流体の漏れが生じることはなく、このため、本内接ギヤポンプ10では容積効率を向上できる。
【0070】
ところで、発明が解決しようとする課題の項目でも述べたように、原動ギヤ26及び従動ギヤ22は回転することで内底部16との間で摩擦が生じ、これにより、図2に示されるように、原動ギヤ26及び従動ギヤ22が摩耗することで軸方向高さが僅かではあるが減少することが考えられる。このような場合、クレセント40には内底部16との間での摩擦が生じないことから、その高さが減少することはないため、クレセント40の蓋部12側の端部が原動ギヤ26及び従動ギヤ22よりも突出してしまう。この状態では、ピストン60が従動ギヤ22へ接近する方向へ変位したとしてもピストン60は従動ギヤ22へ接触する前にクレセント40へ接触してしまい、従動ギヤ22へは接触することができない。したがって、この場合には、ピストン60は流体からの吐出圧力が付与されたとしても従動ギヤ22を押圧することができない。
【0071】
これに対し、ピストン56は外径寸法が原動ギヤ26の歯先径寸法以下で且つ原動ギヤ26に対して同軸的に配置されているため、流体により吐出圧力が付与されることでクレセント40に妨げられることなく原動ギヤ26へ接近して原動ギヤ26を押圧する。
【0072】
したがって、原動ギヤ26と内底部16との間での隙間の形成はクレセント40が原動ギヤ26及び従動ギヤ22よりも突出していない状態と略同様に防止或いは抑制できる。また、従動ギヤ22はピストン60からの押圧力を得ることはできないが、原動ギヤ26に噛み合っているため、原動ギヤ26との噛合部分で原動ギヤ26に支持されることで従動ギヤ22と内底部16との間での隙間の形成が抑制される。このように、本内接ギヤポンプ10では、機能的には若干低下する可能性があるが、クレセント40が原動ギヤ26及び従動ギヤ22よりも突出した状態においても上述した効果と略同様の効果を得ることができる。
【0073】
さらに、クレセント40が原動ギヤ26及び従動ギヤ22よりも突出した状態において、ピストン60は従動ギヤ22を押圧できないまでも、流体から吐出圧力が付与されることで、クレセント40へ当接するまでは移動する。したがって従動ギヤ22とピストン60との間の隙間をクレセント40と従動ギヤ22との寸法差程度に抑制できる。このため、容積効率の低下を抑制できる。
【0074】
なお、本実施の形態では、ピストン60の外周部をギヤ収容部20の内周部へ摺接させただけであったが、例えば、ピストン60の外周部及びギヤ収容部20の内周部の少なくとも何れか一方に、摩擦抵抗が小さく、且つ、シール性の高いシール材を設けてもよい。また、同様に、ピストン56の外周部及び透孔64の内周部の少なくとも何れか一方に、摩擦抵抗が小さく、且つ、シール性の高いシール材を設けてもよい。
【0075】
また、本実施の形態では、ピストン56の外径寸法を原動ギヤ26の歯先径寸法以下とし、且つ、原動ギヤ26に対して同軸的に配置した構成であったが、ピストン56の構成はこれに限定されるものではない。すなわち、ピストン56は、原動ギヤ26の軸方向に沿ってクレセント40と対向しない位置で、少なくとも、原動ギヤ26に対してその軸方向に沿って対向配置されていればよい。したがって、ピストン56は、その一部が従動ギヤ22の軸方向に沿って従動ギヤ22と対向し、流体からの吐出圧力が付与されることで原動ギヤ26のみならず従動ギヤ22を押圧する構成としても構わない。
【0076】
<第2の実施の形態の構成>
次に、本発明のその他の実施の形態について説明する。なお、以下の説明において前記第1の実施の形態と基本的に同一の部位に関しては、同一の符号を付与してその説明を省略する。
【0077】
図7には本発明の第2の実施の形態に係る内接ギヤポンプ90の構成が分解斜視図によって示されており、図6には内接ギヤポンプ90の蓋部92を取り外した状態での平面図が示されている。また、図5には図6の5−5線に沿った断面図が示されている。
【0078】
図5及び図7に示されるように、内接ギヤポンプ90は遮断手段としての蓋部92を備えている。この蓋部92に関しては、ギヤ収容部20が形成されたハウジング本体14の開口端を閉止するという点においては、前記第1の実施の形態に係る内接ギヤポンプ10の蓋部12と同様である。但し、図5に示されるように、基本的に蓋部92と原動ギヤ26及び従動ギヤ22の間にはピストン56、60のような介在物が存在しない。
【0079】
また、図5に示されるように、蓋部92には、ハウジング本体14への取付状態で原動ギヤ26及び従動ギヤ22側へ向けて開口した有底のピストン収容部94が形成されており、その内部には第1ピストンとしてのブロック状のピストン96が収容されている。
【0080】
ピストン収容部94は、蓋部92がハウジング本体14へ取り付けられた状態で、原動ギヤ26及び従動ギヤ22の軸方向に沿って空間44と対応しており、原動ギヤ26及び従動ギヤ22の軸方向に沿って見た場合(すなわち、図6図示状態)、原動ギヤ26及び従動ギヤ22の外形とクレセント40の外形により囲まれた空間44の全て若しくは大部分がピストン収容部94と重なる。しかしながら、このように見た場合においても、ピストン収容部94がクレセント40と重なることはない。
【0081】
一方、ピストン収容部94に収容されたピストン96は、その外形状がピストン収容部94の内形状に対応しており、ピストン96の外周部は原動ギヤ26及び従動ギヤ22の軸方向に沿って移動可能にピストン収容部94の内周部へ摺接している。
【0082】
また、図5に示されるように、ピストン96には導入部としての透孔98が形成されている。透孔98は一端が原動ギヤ26及び従動ギヤ22側で開口しており、他端がピストン収容部94の底部側で開口している。
【0083】
<第2の実施の形態の作用、効果>
以上の構成の本内接ギヤポンプ90では、空間44側の流体は、吐出圧力により透孔98を介してピストン収容部94の底部とピストン96との間に導かれ、ピストン96を原動ギヤ26及び従動ギヤ22へ接近させる方向へ押圧する。流体から吐出圧力が付与されたピストン96は、原動ギヤ26及び従動ギヤ22へ接近して原動ギヤ26及び従動ギヤ22を押圧し、原動ギヤ26及び従動ギヤ22の空間44と対応した部分を内底部16へ押し付ける。
【0084】
ここで、前記第1の実施の形態で述べたように、原動ギヤ26及び従動ギヤ22の傾きは、原動ギヤ26及び従動ギヤ22と内底部16との間に入り込んだ流体が、吐出圧力で原動ギヤ26及び従動ギヤ22を持ち上げることが要因である。しかしながら、本内接ギヤポンプ90では、ピストン96からの押圧力で空間44側で原動ギヤ26及び従動ギヤ22が内底部16へ押し付けられるため、空間44側の流体が原動ギヤ26及び従動ギヤ22と内底部16との間に入り込むことはない。したがって、原動ギヤ26及び従動ギヤ22の内底部16側の端部に吐出圧力が付与されることはなく、原動ギヤ26及び従動ギヤ22が傾けられることはない。
【0085】
また、上述したように、ピストン収容部94を原動ギヤ26及び従動ギヤ22の軸方向に沿って見た場合、原動ギヤ26及び従動ギヤ22の外形とクレセント40の外形により囲まれた空間44の全て若しくは大部分がピストン収容部94と重なるため、ピストン収容部94に摺接した状態で収容されたピストン96は原動ギヤ26及び従動ギヤ22を押圧することで(すなわち、ピストン96が原動ギヤ26及び従動ギヤ22へ接触することで、蓋部92と空間44との間がピストン96により遮断される。このため、原動ギヤ26及び従動ギヤ22と蓋部92との間の隙間を介した空間44から空間42への流体の漏れを軽減若しくは防止でき、吐出圧力を向上できる。
【0086】
しかも、上述したように、ピストン収容部94を原動ギヤ26及び従動ギヤ22の軸方向に沿って見た場合でも、ピストン収容部94がクレセント40と重なることはない。したがって、ピストン96が原動ギヤ26及び従動ギヤ22へ接近してもクレセント40の蓋部92側の端部へピストン96が接触することはない。このため、原動ギヤ26及び従動ギヤ22が摩耗してクレセント40の蓋部92側の端部が原動ギヤ26及び従動ギヤ22より突出したとしても、流体から吐出圧力を受けたピストン96は確実に原動ギヤ26及び従動ギヤ22を押圧する。
【0087】
さらに、ピストン96の外周部はピストン収容部94の内周部へ摺接しているため、ピストン96とピストン収容部94の底部との間に入り込んだ流体がピストン96の外周部とピストン収容部94の内周部との間から漏れることはない。
【0088】
<第3の実施の形態の構成>
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
【0089】
図8には、本発明の第3の実施の形態に係る内接ギヤポンプ110の断面図が示されている。この図に示されるように、本内接ギヤポンプ110では、第1ピストンとしてのピストン112の形状が前記第1の実施の形態に係る内接ギヤポンプ10のピストン56とは異なり、円盤状の大径部114と、この大径部114よりも外径寸法が小径とされた円筒状の小径部116とが同軸的に一体成形され、小径部116が円孔38を貫通し、小径部116及び大径部114を同軸的に貫通形成された透孔118をギヤシャフト36が貫通している。
【0090】
なお、ピストン112を上記の形状としても、実質的な作用がなんら変わるものではない。
【0091】
また、本内接ギヤポンプ110の蓋部12には、蓋部12をハウジング本体14へ組み付けた状態で内底部16と対向する側の面に、複数(本実施の形態では2つ)のスプリング収容孔120が形成されている。これらのスプリング収容孔120は、その開口部がピストン112の軸方向に沿って大径部114の軸方向一端部と対向しており、内部にはそれぞれ付勢手段としての圧縮コイルスプリング122が収容されている。
【0092】
これらの圧縮コイルスプリング122の自然長(すなわち、圧縮コイルスプリング122に外力を付与していない状態での長さ)は、本内接ギヤポンプ110の組み立てが終了した状態における原動ギヤ26の軸方向に沿ったスプリング収容孔120の底部から内底部16までの寸法から、大径部114及び原動ギヤ26のギヤ本体30の各厚さの和を差し引いた寸法よりも長い。
【0093】
一方、これらのスプリング収容孔120よりも蓋部12の半径方向外側の内底部16と対向する側の面には、複数(本実施の形態では2つ)のスプリング収容孔124が形成されている。これらのスプリング収容孔124は、その開口部がピストン60の軸方向に沿ってピストン60の軸方向一端部と対向しており、内部にはそれぞれ付勢手段としての圧縮コイルスプリング126が収容されている。
【0094】
これらの圧縮コイルスプリング126の自然長(すなわち、圧縮コイルスプリング126に外力を付与していない状態での長さ)は、本内接ギヤポンプ110の組み立てが終了した状態における原動ギヤ26の軸方向に沿ったスプリング収容孔124の底部から内底部16までの寸法から、従動ギヤ22或いはクレセント40及びピストン60の各厚さの和を差し引いた寸法よりも長い。
【0095】
<第3の実施の形態の作用、効果>
以上の構成の本内接ギヤポンプ110においても、ピストン56に代わる第1ピストンとしてのピストン112及び第2ピストン60を備えているため、基本的に前記第1の実施の形態に係る内接ギヤポンプ10と同様の作用を奏し、同様の効果を得ることができる。
【0096】
ところで、本内接ギヤポンプ110は、上述したように圧縮コイルスプリング122、126を備えている。各圧縮コイルスプリング122、126の自然長を上述した長さに設定してあるため、本内接ギヤポンプ110の組立状態では圧縮コイルスプリング122がその付勢力でピストン112の大径部114を内底部16側へ向けて押圧する。これにより、大径部114はギヤ本体30の軸方向一端部(すなわち、大径部114と対向する側の端部)へ密着させられる。同様に、本内接ギヤポンプ110の組立状態では圧縮コイルスプリング126がその付勢力でピストン60を内底部16側へ向けて押圧する。これにより、ピストン60は従動ギヤ22の軸方向一端部(すなわち、ピストン60と対向する側の端部)或いはクレセント40へ密着させられる。
【0097】
このように、本内接ギヤポンプ110では、蓋部12と大径部114及びピストン60との間に流体が導かれる以前の状態で大径部114がギヤ本体30(原動ギヤ26)との間の隙間、及びピストン60と従動ギヤ22或いはクレセント40との間の隙間の形成を防止できる。
【0098】
したがって、本内接ギヤポンプ110の作動開始直後の状態における大径部114とギヤ本体30(原動ギヤ26)との間の隙間、及びピストン60と従動ギヤ22或いはクレセント40との間の隙間を介した空間44から空間42(図3参照)への流体の漏れを防止でき、容積効率、特に、本内接ギヤポンプ110の作動開始直後の状態における容積効率を向上させることができる。
【0099】
なお、本実施の形態では、付勢手段に圧縮コイルスプリング122、126を適用した構成であったが、付勢手段は圧縮コイルスプリング122、126に限定されるものではなく、他のスプリング、例えば板ばねを付勢手段として採用し、蓋部12と大径部114及びピストン60との間に配置してもよい。また、スプリング以外のゴム材等の弾性部材を付勢手段として採用し、蓋部12と大径部114及びピストン60との間に配置し、このゴム材を付勢手段としてもよい。
【0100】
<第4の実施の形態の構成>
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
【0101】
図9には本発明の第4の実施の形態に係る内接ギヤポンプ140の構成が断面図によって示されている。この図に示されるように、本内接ギヤポンプ140では、蓋部12の外周部近傍に厚さ方向に沿って貫通した透孔142が形成されていると共に、ハウジング本体14の周壁部上端(蓋部12と対向する側の端部)にはねじ孔144が形成されている。透孔142にはボルト146が貫通配置されており、ねじ孔144に螺合することで蓋部12とハウジング本体14とが一体とされる。なお、本実施の形態では、特に、これらの透孔142、ボルト146、ねじ孔144を図示して顕在化し、先に述べた各実施の形態では、このような蓋部12とハウジング本体14とを一体とする手段については特に説明しなかったが、先に述べた各実施の形態においても、同様の構成或いは他の接続手段により一体とされていると解されたい。
【0102】
また、ピストン112の小径部116の外周部には、その半径方向外側へ向けて開口したリング溝148が形成されており、このリング溝148の内部には保持手段としてのOリング(オーリング)150が嵌め込まれている。基本的には、このOリング150により、円孔38の内周部と小径部116の外周部との間の隙間を封止している。
【0103】
さらに、ピストン112の大径部114の外周部には、その半径方向外側へ向けて開口したリング溝152が形成されており、このリング溝152の内部には保持手段としてのOリング(オーリング)154が嵌め込まれている。基本的には、このOリング154により、大径部114の外周部とピストン60の透孔62の内周部との間の隙間を封止している。
【0104】
なお、先に述べた各実施の形態では説明しなかったが、封止を目的とするOリング150、154に関して言えば、基本的に先に述べた各実施の形態でも備えているものと解されたい。
【0105】
<内接ギヤポンプ140の組立方法>
次に、本内接ギヤポンプ140の組立方法についての説明をとおして、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
【0106】
本内接ギヤポンプ140を組み立てる際には、先ず、図10に示されるように、ハウジング本体14の内部の所定の位置に、原動ギヤ26、従動ギヤ22、及びクレセント40をセットする。また、これに前後して蓋部12の円孔38へピストン112の小径部116を嵌入させると共に、ピストン112の大径部114をピストン60の透孔62へ嵌入させる。但し、このとき、大径部114と蓋部12との間の寸法を、蓋部12と内底部16との間の寸法からギヤ本体30(原動ギヤ26)及び大径部114の各厚さの和を差し引いた寸法よりも十分に大きくすると共に、ピストン60と蓋部12との間の寸法を、蓋部12と内底部16との間の寸法から従動ギヤ22及びピストン60の各厚さの和を差し引いた寸法よりも十分に大きくする。
【0107】
この状態では、小径部116が円孔38へ嵌入させられることで、円孔38の内周部からの押圧力でOリング150が弾性変形させられるため、円孔38の内周部に対するOリング150の押圧反力(弾性力)とOリング150と円孔38の内周部との間の摩擦力によりピストン112の小径部116は保持され、ピストン112の蓋部12に対する相対移動が制限される。また、同様に、大径部114が透孔62へ嵌入させられることで、透孔62の内周部からの押圧力でOリング154が弾性変形させられるため、透孔62の内周部に対するOリング154の押圧反力(弾性力)とOリング154と透孔62の内周部との間の摩擦力によりピストン112の大径部114は保持され、ピストン112のピストン60に対する相対移動が制限される。
【0108】
次いで、この状態からピストン60をハウジング本体14の内側へ挿入させると共に、各透孔142を貫通させた各ボルト146をねじ孔144へ螺合させる。ボルト146を締め込みながら、漸次ピストン60をハウジング本体14の内側へ挿入させると、先ず、図11に示されるように、ピストン60の内底部16側の端部が従動ギヤ22の蓋部12側の端部、或いは、クレセント40の蓋部12側の端部へ当接する。この状態で更にボルト146を締め込み、蓋部12をハウジング本体14へ接近させると、Oリング150の押圧反力と摩擦力とにより蓋部12に対する相対移動が制限されている(すなわち、Oリング150のを介してピストン112に保持されている)ピストン112が内底部16側へ移動しようとする。
【0109】
一方、Oリング154の押圧反力と摩擦力とによりピストン112に対するピストン60の相対移動が制限されているため、ピストン112が内底部16側へ移動することで、ピストン60もまた内底部16側へ移動しようとするが、上述したように、既にピストン60は従動ギヤ22の蓋部12側の端部、或いは、クレセント40の蓋部12側の端部へ当接しているため、ピストン60はそれ以上内底部16側へ移動できない。したがって、ピストン112に対する相対移動が制限されたピストン60は、ピストン112が内底部16側へ移動することで、従動ギヤ22の蓋部12側の端部、或いは、クレセント40の蓋部12側の端部へ押し付けられ、従動ギヤ22の蓋部12側の端部、或いは、クレセント40の蓋部12側の端部へ密着させられる。このとき、Oリング154の押圧反力と摩擦力は、ピストン60をそのままの状態で保持しようとするため、この押圧反力と摩擦力に逆らってピストン60がピストン112に対して相対変位させられることで、Oリング154の押圧反力と摩擦力はピストン60を更に従動ギヤ22の蓋部12側の端部、或いは、クレセント40の蓋部12側の端部へ密着させる。
【0110】
ピストン60が従動ギヤ22の蓋部12側の端部、或いは、クレセント40の蓋部12側の端部へ密着させられた状態から更にボルト146を締め込み、蓋部12をハウジング本体14へ接近させると、図12に示されるように、蓋部12がハウジング本体14へ当接するよりも先にピストン112の大径部114がギヤ本体30(原動ギヤ26)の蓋部側の端部へ当接する。上述したように、Oリング150の押圧反力と摩擦力とにより蓋部12に対するピストン112の相対移動は制限されている。したがって、図9に示されるように、蓋部12がハウジング本体14へ当接して蓋部12とハウジング本体14とが一体とされるまでボルト146を締め込み、蓋部12をハウジング本体14へ接近移動させると、これに伴い、ピストン112も移動しようとする。しかしながら、この状態では既に大径部114がギヤ本体30の蓋部12側の端部へ当接しているため、ピストン112はそれ以上内底部16側へ移動できない。したがって、蓋部12に対する相対移動がピストン112は、蓋部12がハウジング本体14へ接近移動することでギヤ本体30の蓋部12側の端部へ押し付けられ、ギヤ本体30の蓋部12側の端部へ密着させられる。
【0111】
このとき、Oリング150の押圧反力と摩擦力は、ピストン112をそのままの状態で保持しようとするため、この押圧反力と摩擦力に逆らってピストン112が蓋部12に対して相対変位させられることで、Oリング150の押圧反力と摩擦力はピストン112を更にギヤ本体30(原動ギヤ26)の蓋部12側の端部へ密着させる。
【0112】
このように、本内接ギヤポンプ140では、組立終了の時点でピストン112がギヤ本体30の蓋部12側の端部へ密着させられ、ピストン60がギヤ本体30の蓋部12側の端部へ密着させられ、従動ギヤ22の蓋部12側の端部、或いは、クレセント40の蓋部12側の端部へ密着させられるため、ピストン112とギヤ本体30の蓋部12側の端部との間、及び、ピストン60と従動ギヤ22の蓋部12側の端部、或いは、クレセント40の蓋部12側の端部との間に隙間が形成されることはない。したがって、前記第3の実施の形態と同様に、本内接ギヤポンプ140の作動開始直後の状態における容積効率を向上させることができる。
【0113】
また、前記第3の実施の形態では、圧縮コイルスプリング122や圧縮コイルスプリング126等の付勢手段を用いた構成であったが、本実施の形態では、このような特別な部材は一切使用しない。すなわち、相対変位制限手段としてのOリング150やOリング154は、一般的には封止を目的とした部材で、上記の効果を得ようとしなくても必要となる部材であるため、上記効果を得ようとするが故に部品点数が増えるということはない。
【0114】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の本発明によれば、仕切部材で仕切られた原動ギヤと従動ギヤとの間の空間のうちの吸入部側の空間と第1ピストンの裏面側との間を遮断手段としての第2ピストンによって全て若しくは大部分を遮断できるため、導入部を介して第1ピストンの裏面側へ導かれた吐出圧力の吸入部側への漏れを防止或いは抑制でき、容積効率を向上できる。しかも、吐出圧力を原動ギヤへ作用させるのではなく、第1ピストンを介して間接的に作用させるため第1ピストンと原動ギヤとの間を介しての吐出圧力の漏れも防止或いは抑制できる。さらには、第1ピストンの原動ギヤ側への移動が仕切部材によって制限されることはないため、ハウジングとの間の摩擦等で原動ギヤの軸方向高さが減少しても第1ピストンは確実に原動ギヤを押圧でき、長期の使用でも上記の効果を維持できる。
【0115】
しかも、第2ピストンが吐出圧力を受けることで従動ギヤをハウジングの内底部へ押し付けることができ、従動ギヤの軸線の傾斜を防止或いは抑制できる。また、仮に、第2ピストンの従動ギヤ側への移動が仕切部材によって制限されたとしても、仕切部材に移動が制限されるまでは第2ピストンが従動ギヤへ接近移動するため、第2ピストンと従動ギヤとの間の隙間を小さくでき、この隙間を介しての吐出部側から吸入部側への吐出圧力の漏れを抑制できる。このため、容積効率が向上する。
【0116】
さらに、請求項記載の本発明では、仕切部材で仕切られた原動ギヤと従動ギヤとの間の空間のうちの吸入部側の空間と第1ピストンの裏面側との間を遮断手段としての第2ピストンによって全て若しくは大部分を遮断できるため、導入部を介して第1ピストンの裏面側へ導かれた吐出圧力の吸入部側への漏れを防止或いは抑制でき、容積効率を向上できる。しかも、吐出圧力を原動ギヤへ作用させるのではなく、第1ピストンを介して間接的に作用させるため第1ピストンと原動ギヤとの間を介しての吐出圧力の漏れも防止或いは抑制できる。さらには、第1ピストンの原動ギヤ側への移動が仕切部材によって制限されることはないため、ハウジングとの間の摩擦等で原動ギヤの軸方向高さが減少しても第1ピストンは確実に原動ギヤを押圧でき、長期の使用でも上記の効果を維持できる。
しかも、第1ピストンが原動ギヤのみならず従動ギヤも押圧するため、従動ギヤの軸線の傾斜を防止或いは抑制でき、従動ギヤとハウジングの内底部との間を介しての吐出圧力の吐出部側から吸入部側への漏れを防止或いは抑制でき、より一層容積効率を向上できる。
【0117】
また、請求項3記載の本発明では、請求項1に記載の本発明の効果を得られるのみならず、第2ピストンの従動ギヤとは反対側へ流体が導かれる以前の状態、すなわち、内接ギヤポンプ作動開始前の状態で第2ピストンと従動ギヤとの間の隙間を無くすことができ、内接ギヤポンプの作動開始直後の状態における容積効率を向上させることができる。
【0118】
さらに、請求項記載の本発明では、請求項1乃至請求項の何れかに記載の本発明の効果を得られるのみならず、第1ピストンの原動ギヤとは反対側へ流体が導かれる以前の状態、すなわち、内接ギヤポンプ作動開始前の状態で第1ピストンと原動ギヤとの間の隙間を無くすことができ、内接ギヤポンプの作動開始直後の状態における容積効率を向上させることができる。
【0120】
さらに、請求項記載の本発明の方法により製造された内接ギヤポンプでも仕切部材で仕切られた原動ギヤと従動ギヤとの間の空間のうちの吸入部側の空間と第1ピストンの裏面側との間を遮断手段によって全て若しくは大部分を遮断できるため、導入部を介して第1ピストンの裏面側へ導かれた吐出圧力の吸入部側への漏れを防止或いは抑制でき、容積効率を向上できる。しかも、吐出圧力を原動ギヤへ作用させるのではなく、第1ピストンを介して間接的に作用させるため第1ピストンと原動ギヤとの間を介しての吐出圧力の漏れも防止或いは抑制できる。さらには、第1ピストンの原動ギヤ側への移動が仕切部材によって制限されることはないため、ハウジングとの間の摩擦等で原動ギヤの軸方向高さが減少しても第1ピストンは確実に原動ギヤを押圧でき、長期の使用でも上記の効果を維持できる。しかも、特別な部材を用いずにポンプ作動開始前において第1ピストンを原動ギヤへ密着させることができるため、作動開始直後の容積効率を向上できる。
【0121】
また、請求項記載の本発明の方法により製造された内接ギヤポンプは、請求項記載の本発明の効果を得られるのみならず、ポンプ作動開始前の状態における遮断手段としての第2ピストンを従動ギヤ或いは仕切部材へ密着させることができるため、特別な部材を用いずに作動開始直後の容積効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る内接ギヤポンプの断面図で、図3の1−1線に沿った断面図である。
【図2】仕切部材(クレセント)が原動ギヤ及び従動ギヤよりも突出している状態での第1ピストン及び第2ピストンの状態を示す図1に対応した断面図である。
【図3】蓋部を外した状態での本発明の第2の実施の形態に係る内接ギヤポンプの平面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る内接ギヤポンプの分解斜視図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る内接ギヤポンプの断面図で、図6の5−5線に沿った断面図である。
【図6】蓋部を外した状態での本発明の第2の実施の形態に係る内接ギヤポンプの平面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る内接ギヤポンプの分解斜視図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る内接ギヤポンプの図1に対応した断面図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係る内接ギヤポンプの図1に対応した断面図である。
【図10】ポンプ組み立て前の状態を示す図9に対応した断面図である。
【図11】第2ピストンとしてのピストン60が従動ギヤ22へ当接した状態を示す図10に対応した断面図である。
【図12】第1ピストンとしてのピストン112が原動ギヤ26へ当接した状態を示す図11に対応した断面図である。
【符号の説明】
10 内接ギヤポンプ
16 内底部
18 ハウジング
22 従動ギヤ
24 内歯
26 原動ギヤ
28 外歯
40 クレセント(仕切部材)
46 吸入孔(吸入部)
48 吐出孔(吐出部)
56 ピストン(第1ピストン)
60 ピストン(第2ピストン、遮断手段)
64 透孔(導入部)
78 歯溝
80 歯溝
90 内接ギヤポンプ
92 蓋部(遮断手段)
96 ピストン(第1ピストン)
98 透孔(導入部)
110 内接ギヤポンプ
112 ピストン(第1ピストン)
122 圧縮コイルスプリング(付勢手段)
126 圧縮コイルスプリング(付勢手段)
140 内接ギヤポンプ

Claims (6)

  1. 互いに噛み合った状態でハウジング内部のギヤ収容部に収容された外歯を有する原動ギヤと内歯を有するリング状の従動ギヤとを回転させることで、前記原動ギヤ及び従動ギヤの各歯溝に収容された流体を前記原動ギヤ及び従動ギヤの回転方向側へ搬送し、前記原動ギヤと前記従動ギヤの噛合部分よりも前記原動ギヤ及び従動ギヤの回転方向下流側で前記ハウジングに設けられた吸入部を介して前記ハウジングの外部から流体を吸入すると共に、前記噛合部分よりも前記回転方向上流側に設けられた吐出部を介して前記ハウジングの外部へ流体を吐出する内接ギヤポンプであって、
    前記原動ギヤの中心に対して前記噛合部分とは反対側で前記原動ギヤ及び従動ギヤの各々の歯先へ当接して前記従動ギヤと前記原動ギヤとの間の空間を前記吐出部側の空間と前記吸入部側の空間とに分割する仕切部材と、
    前記原動ギヤに対して前記ギヤ収容部の内底部とは反対側で前記原動ギヤの軸方向に沿って前記原動ギヤと対向し、且つ、当該軸方向に対して直交する方向に沿って前記仕切部材の側方で、当該軸方向に前記原動ギヤに対して接離移動可能に設けられた第1ピストンと、
    前記従動ギヤに対して前記ギヤ収容部の内底部と反対側で前記従動ギヤの軸方向に沿って前記従動ギヤに対して接離移動可能に設けられた第2ピストンにより構成され、前記第1ピストンに対して前記原動ギヤとは反対側の空間と前記仕切部材により仕切られた空間のうちの前記吸入部側の空間との連通を遮断する遮断手段と、
    前記吐出部を介して前記ハウジングの外部へ前記吐出部側の流体を吐出させる吐出圧力を前記第1ピストン前記原動ギヤとは反対側へ導く導入部と、
    を備え、
    更に、前記第2ピストンに対して前記従動ギヤとは反対側の空間を前記導入部へ連通させた、
    ことを特徴とする内接ギヤポンプ。
  2. 互いに噛み合った状態でハウジング内部のギヤ収容部に収容された外歯を有する原動ギヤと内歯を有するリング状の従動ギヤとを回転させることで、前記原動ギヤ及び従動ギヤの各歯溝に収容された流体を前記原動ギヤ及び従動ギヤの回転方向側へ搬送し、前記原動ギヤと前記従動ギヤの噛合部分よりも前記原動ギヤ及び従動ギヤの回転方向下流側で前記ハウジングに設けられた吸入部を介して前記ハウジングの外部から流体を吸入すると共に、前記噛合部分よりも前記回転方向上流側に設けられた吐出部を介して前記ハウジングの外部へ流体を吐出する内接ギヤポンプであって、
    前記原動ギヤの中心に対して前記噛合部分とは反対側で前記原動ギヤ及び従動ギヤの各々の歯先へ当接して前記従動ギヤと前記原動ギヤとの間の空間を前記吐出部側の空間と前記吸入部側の空間とに分割する仕切部材と、
    前記吐出部側の空間の前記吐出部に連通した部分に対して前記ギヤ収容部の内底部とは反対側で、前記原動ギヤの軸方向に沿って前記従動ギヤの一部並びに前記原動ギヤと対向し、且つ、当該軸方向に対して直交する方向に沿って前記仕切部材の側方で前記仕切部材とは対向しない位置に設けられ、当該軸方向に前記原動ギヤに対して接離移動可能第1ピストンと、
    前記第1ピストンに対して前記原動ギヤとは反対側の空間と前記仕切部材により仕切られた空間のうちの前記吸入部側の空間との連通を遮断する遮断手段と、
    前記吐出部を介して前記ハウジングの外部へ前記吐出部側の流体を吐出させる吐出圧力を前記第1ピストンに対して前記原動ギヤとは反対側へ導く導入部と、
    を備えることを特徴とする内接ギヤポンプ。
  3. 前記第2ピストンを前記従動ギヤの前記第2ピストンと対向する側の端面へ接近させる方向へ付勢する第2付勢手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の内接ギヤポンプ。
  4. 前記第1ピストンを前記原動ギヤの前記第1ピストンと対向する側の端面へ接近させる方向へ付勢する第1付勢手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の内接ギヤポンプ。
  5. 互いに噛み合った状態でハウジング内部のギヤ収容部に収容された外歯を有する原動ギヤと内歯を有するリング状の従動ギヤとを回転させることで、前記原動ギヤ及び従動ギヤの各歯溝に収容された流体を前記原動ギヤ及び従動ギヤの回転方向側へ搬送し、前記原動ギヤと前記従動ギヤの噛合部分よりも前記原動ギヤ及び従動ギヤの回転方向下流側で前記ハウジングに設けられた吸入部を介して前記ハウジングの外部から流体を吸入すると共に、前記噛合部分よりも前記回転方向上流側に設けられた吐出部を介して前記ハウジングの外部へ流体を吐出する内接ギヤポンプの製造方法であって、
    前記原動ギヤ及び従動ギヤが収容されたギヤ収容部に前記原動ギヤの中心を介して前記噛合部分とは反対側に前記原動ギヤ及び従動ギヤの各々の歯先へ当接して前記従動ギヤと前記原動ギヤとの間の空間を前記吐出部側の空間と前記吸入部側の空間とに分割する仕切部材を配置し、
    前記原動ギヤの軸方向に対して直交する方向に沿って前記仕切部材の側方で、前記原動ギヤとは反対側に導かれた流体の圧力により前記ギヤ収容部の内底部とは反対側から前記原動ギヤを前記ギヤ収容部の内底部へ押圧する第1ピストンを、所定の大きさ以上の外力により前記原動ギヤの軸方向に沿って移動可能に前記ギヤ収容部の開口端を閉止する蓋部に取り付け、
    前記第1ピストンを介して前記原動ギヤとは反対側の空間と前記仕切部材により仕切られた空間のうちの前記吸入部側の空間との連通を遮断する遮断手段を前記ハウジングに取り付け、
    前記蓋部を前記ギヤ収容部の開口端に固定すると共に、
    前記蓋部を前記ギヤ収容部の開口端に固定する以前の状態において、前記原動ギヤの軸方向に沿った前記蓋部と前記第1ピストンとの間の距離を前記蓋部を前記ギヤ収容部の開口端に固定した後の状態よりも長く設定した、
    ことを特徴とする内接ギヤポンプの製造方法。
  6. 前記原動ギヤの軸方向に沿って前記従動ギヤ及び前記仕切部材に対向して設けられると共に、内側で前記軸方向に沿って前記第1ピストンが摺動可能な貫通孔が形成された第2ピストンを前記遮断手段とすると共に、
    前記蓋部を前記ギヤ収容部の開口端に固定する以前の状態において、前記原動ギヤの軸方向に沿った前記蓋部と前記第2ピストンとの間の距離を前記蓋部を前記ギヤ収容部の開口端に固定した後の状態よりも長く設定した状態で前記第1ピストンに前記第2ピストンを保持させた、
    ことを特徴とする請求項5記載の内接ギヤポンプの製造方法。
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