JP3639986B2 - 重量検出装置および電子レンジ - Google Patents

重量検出装置および電子レンジ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スラスト方向の重量を電気的に検出する重量検出装置およびこの重量検出装置を用いた電子レンジの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子レンジでは、自動調理を行うためのセンサとして、温度や重量を測定するセンサが用いられている。重量センサとしての重量検出装置は、従来より、静電容量式、圧電素子式など種々な方式が採用されているが、現在では静電容量式が主流となっている。この静電容量による重量検出装置は、ターンテーブル上に載せられた調理品の重量により変位する出力軸(スラスト軸)の微少な変位量を、平行した板体間の静電容量の変化に基づいて検出するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の静電容量式の重量検出装置では発振回路を備え、その可変コンデンサの静電容量を電極間距離で変化させるような構成となっている。したがって、プリント基板上の配線パターンなどに生じる浮遊容量に影響されるおそれがあり、これに対処するために、一定以上の静電容量を確保する必要がある。また、部品寸法のバラツキを考慮すると、一定以上の電極間距離が必要となる。このため、電極間の対向面積が増大し、装置が大型化するという問題がある。
【0004】
さらに、このような従来の重量検出装置を電子レンジに適用する場合、ターンテーブルのスラスト方向の変位量を検出することになるが、このターンテーブルを回転駆動するための回転駆動手段と重量検出装置とはそれぞれが独立した構成となっており、それぞれを別々に組み立てた後に、両者を結合させることになるため、組立工程数が多く、また、両者を結合した後の形状はコンパクトにはなりにくく大型なものとなりがちである。
【0005】
そこで本発明は、小型化を可能とし、かつ、安定した重量検出が可能となる重量検出装置およびこの重量検出装置を用いた電子レンジを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、本発明の重量検出装置は、検出すべき重量に応じてスラスト方向に変位するスラスト軸と、このスラスト軸に係合して設けられた第1および第2の相対変位検出用部材と、これら2つの相対変位検出用部材をスラスト軸の変位量に応じて所定量相対的に回動変位させる回動変位手段と、第1および第2の相対変位検出用部材の回転方向における位置関係を保持させるための位置保持手段と、第1および第2の相対変位検出用部材をスラスト軸と一体的に回転させる回転駆動手段と、第1および第2の相対変位検出用部材にそれぞれ設けられた被検出体の検出可能域に配置され、該被検出体を検出する検出器とを有し、該検出器により、回動変位手段によって変位されかつ位置保持手段によって保持された第1および第2の相対変位検出用部材の相対的な変位量を、第1および第2の相対変位検出用部材の一体的な回転を利用して検出すると共に、該変位量を重量として換算する重量換算手段を設けている。
【0007】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の重量検出装置において、位置保持手段は、第1および第2の相対変位検出用部材の両者間に設けられ、当該両者に対し周方向への力を与える付勢バネで構成されている。
【0008】
また、他の発明となる請求項3記載の重量検出装置は、検出すべき重量に応じてスラスト方向に変位するスラスト軸と、このスラスト軸に係合して設けられた第1および第2の相対変位検出用部材と、これら2つの相対変位検出用部材をスラスト軸の変位量に応じて所定量相対的に回動変位させる回動変位手段と、第1および第2の相対変位検出用部材をスラスト方向に付勢する付勢手段と、該付勢手段によって付勢された第1および第2の相対変位検出用部材の端面を受ける基準面と、第1および第2の相対変位検出用部材をスラスト軸と一体的に回転させる回転駆動手段と、第1および第2の相対変位検出用部材にそれぞれ設けられた被検出体の検出可能域に配置され、該被検出体を検出する検出器とを有し、該検出器により、回動変位手段によって変位された第1および第2の相対変位検出用部材の相対的な変位量を、第1および第2の相対変位検出用部材の一体的な回転を利用して検出すると共に、該変位量を重量として換算する重量換算手段を設けている。
【0009】
また、請求項4記載の発明は、請求項3記載の重量検出装置において、付勢手段を、重量検出装置を覆う金属製のケーシングの一方の天板の内面と第1および第2の相対変位検出用部材との間に配置された板状のバネ部材で構成し、基準面を、ケーシングの他方の天板の内面もしくは該内面と第1および第2の相対変位検出用部材との間に配置された平板状のワッシャーで構成している。
【0010】
また、請求項5記載の発明は、請求項3または4記載の重量検出装置において、第1および第2の相対変位検出用部材の回転方向における位置関係を保持させるための位置保持手段を設けている。
【0011】
また、請求項6記載の発明は、請求項1,2,3,4または5記載の重量検出装置において、被検出体は、第1および第2の相対変位検出用部材にそれぞれ設けられたマグネットで構成され、検出器は第1および第2の相対変位検出用部材に設けられたマグネットの発するそれぞれの磁気の検知が可能な位置に固定配置されたホール素子で構成されてなり、このホール素子に対して回転する第1および第2の相対変位検出用部材のマグネットからの磁気を検出して、第1の相対変位検出用部材の第2の相対変位検出用部材側に対する相対変位量に応じた時間間隔の信号を重量検出信号として出力するものとなっている。
【0012】
また、請求項7記載の発明は、請求項1,2,3,4,5または6記載の重量検出装置において、相対変位量は、検出器と被検出体とで構成される重量検出信号出力手段から出力される信号幅の中心間の時間間隔の割合によって表すものとなっている。
【0013】
また、請求項8記載の発明は、請求項1から7のいずれか1項記載の重量検出装置において、スラスト軸は、コイルバネによって支持され、重量に応じてそのコイルバネの復元力に抗してスラスト方向に変位するものとなっている。
【0014】
また、請求項9記載の発明は、請求項1から8のいずれか1項記載の重量検出装置において、回動変位手段は、第1の相対変位検出用部材に形成された斜め方向の溝と、第2の相対変位検出用部材に形成された軸方向の溝と、第1および第2の相対変位検出用部材にそれぞれ形成された2つの溝に嵌まり込むように、スラスト軸に装着されたピンと、から構成されている。
【0015】
また、請求項10記載の発明は、請求項9記載の重量検出装置において、軸方向の溝を有する第2の相対変位検出用部材は、回転駆動手段を構成する減速輪列の一部であって、当該減速輪列の他の歯車に係合する出力歯車を兼ねるものとなっている。
【0016】
また、本発明の電子レンジは、ターンテーブルに加わる重量に応じてこのターンテーブルをスラスト方向に変位可能とするとともに、その変位量に基づいてターンテーブルに加わる重量を検出する重量検出装置を有したものであって、重量検出装置として、請求項1から10のいずれか1項記載の重量検出装置を設けている。
【0017】
本発明の重量検出装置は、重量によってスラスト軸がスラスト方向に変位すると、第1および第2の相対変位検出用部材をスラスト軸の変位量に応じてスラスト軸を中心に所定回動角度だけ相対回転させ、位置保持手段によって両者の位置関係を保持させる。この動作および位置保持によって、両相対変位検出用部材の相対的な変位量を、安定した動作で確実に数値化し、重量換算手段によって重量に換算している。具体的には、第2の相対変位検出用部材に対する第1の相対変位検出用部材の相対変位量に比例した信号、たとえば、この相対変位量に比例した時間間隔割合の信号、を重量検出信号として出力させ、この重量検出信号に基づいて重量を検出するようにしている。
【0018】
そして、重量検出信号を出力する手段としては、たとえば、マグネットとホール素子を用い、第1の相対変位検出用部材側のマグネットと第2の相対変位検出用部材側のマグネットの間の相対変位量に基づいて重量検出信号を得るようにしている。
【0019】
このように本発明の重量検出装置は、静電容量式の重量検出装置とは異なり、静電容量式が従来から有している種々の問題、たとえば、プリント基板上の配線パターンなどに生じる浮遊容量に影響に対処するために、一定以上の静電容量を確保する必要から、電極間の対向面積が増大し、装置が大型化するなどという問題の発生がなく、小型で、精度の良い重量検出が可能となる。さらに、位置保持が確実になされるので、変位量の数値の安定供給が可能である。
【0020】
また、他の発明の重量検出装置は、基本的な構成および動作は、上述のものと同様、すなわち、重量によってスラスト軸がスラスト方向に変位すると、第1および第2の相対変位検出用部材がスラスト軸の変位量に応じてスラスト軸を中心に所定回動角度だけ相対回転する。加えて、これらの第1および第2の相対変位検出用部材は、付勢手段によってスラスト方向に付勢され、その端面を常時基準面に押し当てられている。そのため、第1および第2相対変位検出用部材の動作開始(重量物の検出動作開始)は、常に安定して基準面に互いに当接した位置からとなるので、精度の良い重量検出が可能となる。さらに、上述の構成、すなわち位置保持に関する構成を組み合わせると、検出精度が増す。
【0021】
また、このような重量検出装置をターンテーブルに載せられる調理品の重量を計測する重量検出装置として用いた電子レンジは、重量検出部分を小型なものとすることができ、電子レンジ全体の小型化が図れる。特に、第2の相対変位検出用部材は、ターンテーブルを回転駆動させるための駆動源からの回転力を減速する減速輪列の出力歯車を兼ねるようにすると、回転駆動手段と重量検出部分を一体化することができるので、回転駆動手段と重量検出部分が別々になっている従来のものに比べると、小型化が図れ、また、組立工数の削減も図れる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の例を図1から図16に基づき説明する。この実施の形態では、重量検出装置を電子レンジに適用した例について説明する。電子レンジに適用する場合は、前述したように、調理品を載せるターンテーブルの変位量を調理品の重量を示す信号として取り出すものであり、この重量を示す信号に基づいてマイクロ波の照射時間を決定するなどの制御を行う。
【0023】
まず、図1から図6により全体的な構成について説明する。重量検出装置1は、大きく分けると、ターンテーブル11を回転させると共に後述する第1および第2の相対変位検出用部材42,43をスラスト軸41と一体的に回転させる回転駆動手段12と、ターンテーブル11のスラスト方向変位量を検出する重量検出部13により構成され、これらの各構成要素は1つの金属製のケーシング14内に収納されている。なお、ケーシング14は、ケース本体14aとケース蓋14bにより構成されており、ケース本体14aの底面とケース蓋14bの両内面によって第1および第2の相対変位検出用部材42,43を上下方向から挟むような配置となっている。すなわち、ケース本体14aの底面とケース蓋14bとは、ケーシング14の両天板となっている。
【0024】
回転駆動手段12は、駆動源としてのモータ(ここでは同期モータが用いられる)20と、このモータ20の回転力を減速してターンテーブル11に伝達する減速輪列としての第1歯車31、第2歯車32、第3歯車33、出力歯車となる第2の相対変位検出用部材43と、モータ20の逆転を防止する逆転防止レバー34aおよび逆転防止レバー34aと同軸状に配置された逆転防止レバー回転用歯車34と、から構成される。なお、逆転防止レバー34aおよび逆転防止レバー回転用歯車34は、バネ34bによってスラスト方向に付勢されている。
【0025】
モータ20は、コイル21、ロータ22、固定軸23、ロータ22に固定されたピニオン24、中地板25などから構成されている。なお、ピニオン24の根元部分には、ロータ22が逆転した際に逆転防止レバー34aが当接しロータ22の逆転を防止するための突起24a,24aが設けられている。そのため、ロータ22が正方向に回転する場合は、ロータ22の突起24aと逆転防止レバー34aの突起34cとが係合せず、ロータ22はフリーに回転することとなるが、逆回転する場合には逆転防止レバー34aの突起34cが突起24aに突き当たりロータ22の回転を阻止するようになっている。
【0026】
また、第1歯車31と第2歯車32は、それぞれ軸31a,32aにより中地板25とケース蓋14b間に取り付けられ、第3歯車33は軸33aによりケース本体14aとケース蓋14b間に取り付けられている。なお、モータ20のステータを構成する極歯がケース本体14aからロータ22に向けて立設されているがその極歯を形成した残部となる孔を塞ぐため、ラベル26がケース本体14aに貼付されている。
【0027】
重量検出部13は、一端がターンテーブル11の中心に固定され、ターンテーブル11に加わる重量に応じてスラスト方向に変位するスラスト軸41と、このスラスト軸41に係合して設けられた第1および第2の相対変位検出用部材42,43と、これら2つの相対変位検出用部材42,43をスラスト軸41の変位量に応じて所定量相対的に回動変位させる回動変位手段44と、第1および第2の相対変位検出用部材42,43の回転方向における位置関係を保持させるための位置保持手段としての付勢バネ45と、後述する重量検出信号出力手段と、スラスト軸41の先端側に配置されたコイルバネ46とを主な構成要素としている。なお、重量検出信号出力手段から出力された信号は、マイクロコンピュータからなる重量換算手段(図示省略)によって重量に換算される。
【0028】
なお、第1および第2の相対変位検出用部材42,43は、互いに対をなすようにスラスト軸41に同軸的に設けられている。そして、第1の相対変位検出用部材42は、スラスト軸41のスラスト方向の変位に応じて回動すると共に、第2の相対変位検出用部材43は、スラスト軸41のスラスト方向の変位によっては回動せず、回転駆動手段12からの回転駆動力を受けることによって回転するものとなっている。すなわち、第2の相対変位検出用部材43は、回転駆動手段12を構成する減速輪列の一部であって他の歯車に係合する出力歯車を兼ねている。
【0029】
回動変位手段44は、第1および第2の相対変位検出用部材42,43とスラスト軸41とを係合させ、スラスト軸41がスラスト方向に変位したときは、第1の相対変位検出用部材42をスラスト軸41の変位量に応じてスラスト軸41を中心に所定回動角度だけ回動させ、第2の相対変位検出用部材43が回転駆動手段12からの駆動力を受けて回転する際は、その回転力をスラスト軸41に伝達可能としている。この回動変位手段44は、第1の相対変位検出用部材42に形成された斜め方向の溝42b,42cと、第2の相対変位検出用部材43に形成された軸方向の溝43b,43cと、スラスト軸41に装着され、第1および第2の相対変位検出用部材42,43を嵌めあわせた際に、溝42b,43bおよび溝42c,43cのそれぞれ重なる部分に嵌まり込むピン44aと、から構成されている。これらの詳細については後述する。
【0030】
付勢バネ45は、コイルバネからなり、第1および第2の相対変位検出用部材42,43の回転方向における位置関係を保持させるための位置保持手段となっている。すなわち、付勢バネ45は、第1および第2の相対変位検出用部材42,43を嵌めあわせた際に、第1の相対変位検出用部材42に対し周方向への力を与えるものとなっており、この付勢力により第1および第2の相対変位検出用部材42,43の相対変位量の保持、すなわち両者の位置保持を行うものとなっている。この付勢バネ45による位置保持を行わないとすると、重量測定時にばらつきが出てしまうこととなる。
【0031】
本実施の形態は、逆転防止レバー34aによってロータ22の逆転を防止する構成となっており、ターンテーブル11は一方向回転するものとなっている。これは、電子レンジにおいては、特に両方向回転とする必要性がないからである。なお、モータ20を両方向回転可能なものとしたとき、上述の位置保持用の付勢バネ45を配置しない構成とすると、図7(A)に示すように、ターンテーブル11が時計方向(以下、CW方向という)へ回転する場合と反時計方向(以下、CCW方向という)へ回転する場合の測定換算値にばらつきが生じることとなる。
【0032】
逆に、両方向回転可能なものであっても、位置保持用の付勢バネ45を配置すると、図7(B)に示すように、ターンテーブル11がCW方向へ回転する場合とCCW方向へ回転する場合との測定換算値にばらつきが生じないこととなる。このような測定結果から、付勢バネ45が第1および第2の相対変位検出用部材42,43の周方向の位置関係を保持することにより、本実施の形態の重量検出装置1がより正確な重量検出ができるという効果を有する。なお、モータ20を一方向回転とし、ターンテーブル11が一方向回転となる場合でも、この付勢バネ45によって第1および第2の相対変位検出用部材42,43の周方向の位置関係を精度良く保持できる。
【0033】
なお、上述の位置保持手段は、具体的には、図8に示すように、付勢バネ45が第1の相対変位検出用部材42を周方向へ付勢することによって、ピン44aと溝42b,溝42cの当接位置W1を溝42b,42cの一方側の辺42c1,42b1となるようにしている。一方、ターンテーブル11の回転する際のピン44aと溝43b,43cの当接位置W2は、溝43b,43cの他方側の辺43b2,43cに常時位置することとなる。これにより、ピン44aは、重なり合った両溝内でがたつかないように抑えられ、第1および第2の相対変位検出用部材42,43の周方向における位置関係が常に同じ状態に保持されるようになっている。
【0034】
この付勢バネ45は、スラスト軸41を中心とする同一半径上に形成された第1の相対変位検出用部材42の突起51dおよび第2の相対変位検出用部材43の格納壁52dと押さえ突起52eからなる格納部内に圧縮された状態で両端が支持されるようになっている。これによって付勢バネ45は、第1の相対変位検出用部材42に対し周方向へ付勢力を与えるようになっている。この付勢力は、ピン44aに当接することによって後述する基準面側へ向かう力F1を第1の相対変位検出用部材42に発生させる。このため、第1の相対変位検出用部材42は、軸方向の位置も常に一定の位置(=基準面に当接した位置)となる。
【0035】
また、重量検出信号出力手段は、第1および第2の相対変位検出用部材42,43の相対変位量に応じた信号を重量検出信号として出力する。この重量検出信号出力手段は、図9に示されるように、第1の相対変位検出用部材42側に設けられる被検出体となる3個のマグネットB1,B2,B3と、第2の相対変位検出用部材43側に設けられる被検出体となる3個のマグネットA1,A2,A3と、これらのマグネットB1〜B3,A1〜A3の発生する磁気を電気信号に変換する検出器となるホールIC47からなる。なお、これらの詳細については後述する。
【0036】
このような構成の重量検出部13についてさらに詳細に説明する。スラスト軸41は、上述したようにその一端(後端)がターンテーブル11に係合または固定されており、ターンテーブル11にモータ20の回転力を伝達するとともに、ターンテーブル11に調理品が載せられることによりターンテーブル11と一緒にスラスト方向に下降するようになっている。そして、このスラスト軸41の他端(先端)側には、コイルバネ46を押し下げるためのブッシュ48およびキャップ部材49が取り付けられている。
【0037】
コイルバネ46は、断面が四辺形のいわゆる角線コイルバネといわれるコイルバネが用いられ、スラスト軸41の下降しようとする力に抗する付勢力をスラスト軸41に対して与えている。すなわち、スラスト軸41は、コイルバネ46によって支持され、重量に応じてコイルバネ46の復元力に抗してスラスト方向に変位するようになっている。
【0038】
なお、コイルバネ46の荷重特性を図10に示す。この図10からもわかるように、7kgの荷重が加わってもその変異はわずか3mm程度である。このように、角線コイルバネは、高荷重に対しても変位が小さいので、スペース的に制約があって変位方向のスペースを抑え、しかも、高荷重に対応したいという場合に好都合である。なお、コイルバネ46は、ケース本体14aにネジ止め固定された突出円筒部14c内に納められている。
【0039】
また、第1の相対変位検出用部材42は、図5に示すように、円筒形状をなし、その中心部には、スラスト軸41を貫通させる孔42aが形成されている。そして、その側面円筒部分には、中心軸を挟んで対向する位置に一対の溝42b,42cが形成される。この溝42b,42cは、中心軸方向に対し所定の角度を有して斜めに形成されている。また、側面円筒部分の外側には、120°間隔で配置されるマグネットB1,B2,B3を装填するためのマグネット装填部51a,51b,51cが設けられている。これらのマグネット装填部51a,51b,51cのうちの一つであるマグネット装填部51aには、第1および第2の相対変位検出用部材42,43の回転方向における位置関係を位置保持するための付勢バネ45の一端側を係止する突起51dが設けられている。なお、この付勢バネ45の他端側は、第2の相対変位検出用部材43に設けられた格納壁52dと押さえ突起52eからなる格納部内に装填される。
【0040】
一方、出力歯車ともなる第2の相対変位検出用部材43は、図6に示すように、一端が有底で他端が開口の円筒形状をなし、その内径は第1の相対変位検出用部材42の外径よりもやや大径で、内部には同心円状に形成された内部円筒部43aを有する。この内部円筒部43aの外径は第1の相対変位検出用部材42の内径よりやや小径であり、その側面円筒部分には、その円筒の中心軸を挟んで対向する位置に、一対の軸方向に切り欠かれた溝43b,43cが形成されている。
【0041】
このような第2の相対変位検出用部材43の有底端側の中心部には、スラスト軸41を貫通させる孔43dが形成される。また、この第2の相対変位検出用部材43は、その外側面に歯車が形成され、回転駆動手段12の第3歯車33と歯合し、出力歯車としての働きも行う。
【0042】
このような第2の相対変位検出用部材43は、その一端側が、金属製の板状のバネ部材となる葉形スプリング50と当接している。葉形スプリング50は、第1および第2の相対変位検出用部材42,43と、ケーシング14の一方の天板となるケース蓋14bの内面との間に配置されている。この葉形スプリング50は、図11に示すように、平板状に形成された円環部50aと、この円環部50aの外周部分より多少ケース蓋14b側に湾曲するように外側に延出された10本のバネ部50bとから構成されており、各バネ部50bがケース蓋14bの内面に当接することによって円環部50aが第2の相対変位検出用部材43および当該部材43を介して第1の相対変位検出用部材42をケース本体14a側に付勢するようになっている。このように、葉形スプリング50は、第1および第2の相対変位検出用部材42,43をスラスト方向に付勢する付勢手段となっている。
【0043】
そして、第1の相対変位検出用部材42と第2の相対変位検出用部材43は、第1の相対変位検出用部材42の溝42b,42cの入口部分がある端部と、第2の相対変位検出用部材43の開放端とを対向させるようにして、第1の相対変位検出用部材42を第2の相対変位検出用部材43内に挿入する。これにより、第2の相対変位検出用部材43の内部円筒部43aは、第1の相対変位検出用部材42内に挿入される状態となる。
【0044】
また、第2の相対変位検出用部材43の有底端には、外方向に突出した円筒形の突出部43e(図2参照)が形成され、この円筒形の突出部43eは葉形スプリング50に当接している。これにより、第2の相対変位検出用部材43は、ケース本体14aの底面側に付勢力F2によって付勢されている。そして、第2の相対変位検出用部材43の開口端側には、ケース本体14aの内面と第1および第2の相対変位検出用部材42,43との間に平板状のワッシャー54が配置されている。このように第2の相対変位検出用部材43は、一方から葉形スプリング50で付勢され、他方をワッシャー54に押し付けられるようになっているので上下方向の動きが規制されることとなる。
【0045】
また、第1の相対変位検出用部材42は、第2の相対変位検出用部材43を介して付勢力F2によってワッシャー54側に押し付けられる。なお、第2の相対変位検出用部材42は、付勢バネ45の付勢力から発生するF1によってもワッシャー54に押し付けられるようになっている。
【0046】
このように、ワッシャー54は、ターンテーブル11に重量がかけられていないとき(すなわち、初期状態)やターンテーブル11に調理部材が載置されないと、第1および第2の相対変位検出用部材42,43が共に当接するようになっている。すなわち、このワッシャー54は、初期状態や調理時において、付勢手段となる葉形スプリング50によって付勢された第1および第2の相対変位検出用部材42,43の端面を受ける基準面となっており、第1および第2の相対変位検出用部材42,43は、ターンテーブル11にかかる重量に応じてこの基準面から相対変位するようになっている。この構成により、重量による両者の相対変位量が安定し、確実に誤差のない重量検出が可能となる。
【0047】
なお、葉形スプリング50によって付勢された第1および第2の相対変位検出用部材42,43の各端面が、同時にワッシャー54に当接するような形状にしているが、第1の相対変位検出用部材42のみがワッシャー54に当接するような構成としてもよい。また、第2の相対変位検出用部材43のみがワッシャー54に当接するような形状としたときは、付勢バネ45の付勢力F1によって第1の相対変位検出用部材42もワッシャー54に当接することとなる。また、ワッシャー54は、第1および第2の相対変位検出用部材42,43が滑らかに回転するために設けられているものであるが、これを無くして、直接ケース本体14aの底面を基準面としても良い。
【0048】
本実施の形態は、このように葉形スプリング50や付勢バネ45によって第1および第2の相対変位検出用部材42,43をスラスト方向に付勢し、基準面となるワッシャー54で両者の端面を受ける構成となっている。この構成により、図12に示すような効果を有している。なお、図12は、実際の重量が1〜7kgの7つの重り(1kgごとに異なる重量となっている)を、それぞれの重りについて3回ずつターンテーブル11に乗せて重量検出を行った結果を示すものとなっており、図12(A)は、葉形スプリング50を配置し第1および第2の相対変位検出用部材42,43をスラスト方向に付勢した場合、図12(B)は、葉形スプリング50を配置しない場合における実際の重量と測定換算値とを示している。
【0049】
図12の両グラフによれば、図12(A)に示す「葉形スプリングあり」では実際の重量と測定換算値とが3回の実験でほぼ一致し、ほとんどばらつきがないのに対し、図12(B)に示す「葉形スプリングなし」では実際の重量と測定換算値が3回の実験全てにおいてばらつきが生じている。このような測定結果から、葉形スプリング50が、第1および第2の相対変位検出用部材42,43をスラスト方向に付勢して基準面となるワッシャー54に確実に当接させることにより、本実施の形態の重量検出装置1がより正確な重量検出ができるという効果を有する。
【0050】
また、スラスト軸41には、ピン44aがスラスト軸41の中心軸を直角に横切ってピン44aの両端が両側(左右という)に突出するように取り付けられる。そして、このピン44aの左右の突出部分は、第2の相対変位検出用部材43の内部円筒部43aに形成された軸方向の溝43b,43cに係合するとともに、第1の相対変位検出用部材42に形成された斜め方向の溝42b,42cに係合する。さらに、ピン44aの一端は、第2の相対変位検出用部材43の内部円筒部43aに形成された溝43bと第1の相対変位検出用部材42を挟んで対向配置されたスリット43fに係合している。
【0051】
このスラスト軸41は、その先端がケース本体14からワッシャー54および軸受け部材53aを突き抜けて突出円筒部14c内に配置されたキャップ部材49に到達し、ターンテーブル11に加わる重量によってキャップ部材49を押してコイルバネ46を圧縮させる動作を行う。この際、このスラスト軸41の先端は、キャップ部材49に対してブッシュ48を介して当接しており、ブッシュ48に対して回転自在となっている。そして、このスラスト軸41の後端側は、ケース蓋14bから軸受け部材53bを突き抜けて外方に突出し、ターンテーブル11に係合または固定されている。
【0052】
スラスト軸41は、このような状態で取り付けられる。すなわち、このスラスト軸41に取り付けられたピン44aが、前述したように、第2の相対変位検出用部材43側の溝43b,43c(中心軸と同一方向、すなわち軸方向に形成されている)に係合しているとともに、第1の相対変位検出用部材42側の溝42b,42c(中心軸方向に対して所定角度傾斜して斜めに形成されている)に係合している。このため、スラスト軸41が押し下げられるように動作すると、ピン44aが第2の相対変位検出用部材43側の溝43b,43cと第1の相対変位検出用部材42の溝42b,42cを通って下方に移動しようとする。このとき、第2の相対変位検出用部材43は、回転方向の動きが規制され、しかも溝43b,43cが軸方向と同一となっているので、回転することはない。一方、第1の相対変位検出用部材42は、ピン44aが下方に移動することによって、スラスト軸41を中心に回転方向に動く。これを図8により説明する。
【0053】
図8(A)の状態は、スラスト軸41が初期の状態(ターンテーブル11に調理品が載せられていない状態)におけるピン44aと第1および第2の相対変位検出用部材42,43の溝42b,42c,43b,43cの関係を示している。図8(B)は、ターンテーブル11に調理品が載せられてスラスト軸41が最大限下降した状態におけるピン44aと第1および第2の相対変位検出用部材42,43の溝42b,42c,43b,43cの関係を示している。この図8(A),(B)からもわかるように、第1の相対変位検出用部材42は所定角度回動し、溝42b,42cが円周上を周方向に距離Lだけ移動(回動)したことになる。
【0054】
このように、ターンテーブル11に荷重が加わると、その荷重に比例して、スラスト軸41が変位(下降)し、それに伴って、第1の相対変位検出用部材42が最大で距離Lだけ回転方向に移動可能となっている。この図8(B)の状態は、ターンテーブル11に最大荷重(ここでは、7kgとしている)が加わった状態が示されている。
【0055】
また、このターンテーブル11を回転駆動させる場合は、モータ20を通電状態とすれば、その回転力が、第1歯車31から第3歯車33へと伝達され、さらに、この第3歯車33に歯合している第2の相対変位検出用部材43に伝達される。この第2の相対変位検出用部材43が回転すれば、当接位置W2を介してその回転力はピン44aによってスラスト軸41に伝達され、これによりターンテーブル11を回転させることができる。
【0056】
このように、ピン44aと第1の相対変位検出用部材42側に設けられた溝42b,42c、第2の相対変位検出用部材43側に設けられた溝43b,43cは、スラスト軸41がスラスト方向に変位したときは、第1の相対変位検出用部材42をスラスト軸41の変位量に応じてスラスト軸41を中心に所定回動角度だけ回動させる。そして、第2の相対変位検出用部材43が回転駆動手段12からの駆動力を受けて回転する際、ピン44a等は、モータ20の回転力をスラスト軸41に伝達可能とする動作を行う。すなわち、ピン44a等は、前述した変位方向変換手段としての構成をなすものである。
【0057】
次に、第1の相対変位検出用部材42の第2の相対変位検出用部材43に対する相対運動によって、ターンテーブル11に加わる荷重の大きさに対応する電気信号を出力する手段、つまり、重量検出信号出力手段について説明する。
【0058】
第1の相対変位検出用部材42には、3つのマグネットB1,B2,B3が同一平面状に等間隔に配置されている。これらの各マグネット間は、120°離れている。一方、第2の相対変位検出用部材43には、3つのマグネットA1,A2,A3が同一平面状に等間隔に配置されている。これらの各マグネット間は、120°離れている。そして、第1および第2の相対変位検出用部材42,43を上述したように同軸上となるように嵌めあわせた状態では、上述した6つのマグネットA1,A2,A3,B1,B2,B3は、対応するマグネット同士、すなわちマグネットA1とマグネットB1、マグネットA2とマグネットB2、マグネットA3とマグネットB3が、それぞれ33.24°離れるように同一平面状に配置される。
【0059】
そして、そのマグネット近傍には、磁気を電気信号に変換して出力するホールIC47が固定配置されている。このホールIC47は、ケース本体14aの底面に設けられた孔(図示省略)を通して端子部分がケーシング14の外側に突出するように構成されており、この突出部分がプリント基板55(図3参照)上に取り付けられ、ホルダ56によって覆われている。また、このプリント基板55上にはコネクタ57などの部品も取り付けられている。
【0060】
図13(A)、(B)は、これら各マグネットA1,A2,A3、マグネットB1,B2,B3、ホールIC47の位置関係を説明する図であり、わかりやすくするため模式的な図としているため、これまでの説明で用いた図1から図9に示す構造をそのまま表していない部分もある。
【0061】
マグネットA1,A2,A3は、第2の相対変位検出用部材43の円周部に等間隔で設けられたマグネット装填部51a,51b,51cにそれぞれ装填され、同様に、マグネットB1,B2,B3は、第1の相対変位検出用部材42の円周部に等間隔で設けられたマグネット装填部52a,52b,52cにそれぞれ装填されている。マグネットA1,A2,A3と、マグネットB1,B2,B3は、互い違いに同一平面上に配置される。つまり、マグネットA1、マグネットB1、マグネットA2、マグネットB2、マグネットA3、マグネットB3というような互い違いの配置となり、それぞれが同一平面上に配置された構造となる。なお、図13(A)は、図8(A)の状態に対応した位置関係を示しており、スラスト軸41が初期の状態(ターンテーブル11に調理品が載せられていない状態)における位置関係である。また、図13(B)は、図8(B)の状態に対応した位置関係を示しており、ターンテーブル11に7kgの調理品が載せられてスラスト軸41が最大限下降した状態における位置関係を示している。
【0062】
図13(A)では、近接位置に配置される1組のマグネット(例えば、マグネットA1とマグネットB1)の間隔が33.24°となる。そして、ターンテーブル11に調理品(7kgとする)が載せられてスラスト軸41が最大限下降した状態となると、第1の相対変位検出用部材42が最大限回動して図8(B)のような状態となる。すると、図13(B)に示されるように、第1の相対変位検出用部材42のマグネットB1,B2,B3がそれぞれ最大限、20°周方向に移動する。そのため、上述したように初期の状態において近接位置に配置された1組のマグネット(例えば、マグネットA1とマグネットB1)の間隔が53.24°に開くこととなる。
【0063】
このような構成において、その動作について説明する。まず、ターンテーブル11に調理品が載せられていない場合には、第1の相対変位検出用部材42と第2の相対変位検出用部材43との関係は、図8(A)のような状態となっている。この状態では、マグネットA1,A2,A3と、マグネットB1,B2,B3は、図13(A)のような位置関係となっている。
【0064】
この状態で、モータ20が回転したとすれば、第2の相対変位検出用部材43も回転し始め、ホールIC47からは、図14(A)に示すような出力が得られる。つまり、ホールIC47からは、近接するマグネット間の角度に比例した時間間隔で信号が出力される。すなわち、マグネットA1,B1,A2の部分に着目すれば、マグネットA1,A2間は120°離れており、マグネットA1,B1間の角度が33.24°となっているので、マグネットB1,A2間の角度は86.76°となる。
【0065】
ここで、第2の相対変位検出用部材43におけるマグネットA1,A2,A3のみを考えたとき、ターンテーブル11の回転に伴って、マグネットA1によるホールIC47の信号As1とマグネットA2によるホールIC47の信号As2までの時間(各信号における時間幅の中心間の時間)をtとすれば、この時間tは不変であり、角度120°に対応する時間となる。そのため、ターンテーブル11に調理品が載っていない場合、マグネットA1とマグネットB1間においては、まずホールIC47から信号As1が出力され、角度33.24°に対応する時間=0.28tが経過すると、信号Bs1が出力される。なお、マグネットA2とマグネットB2およびマグネットA3とマグネットB3の関係も、この関係と同様である。
【0066】
次に、マグネットB1とマグネットA2間においては、ホールIC47から信号Bs1が出力され、角度86.76°に対応する時間=0.72tが経過すると、信号As2が出力される。なお、マグネットB2とマグネットA3およびマグネットB3とマグネットA1の関係も、この関係と同様である。
【0067】
なお、ホールIC47から出力される信号間の時間の計測の仕方としては、前述したように、信号の中心(信号幅の中心)間の長さを計測するようにする。これは、ホールIC47は温度によってその出力信号の幅が変化する可能性があるからであり、これに対処するために出力信号の中心間を計測するようにしている。
【0068】
一方、ターンテーブル11に何らかの調理品が載せられ、調理が開始されると、ターンテーブル11が回転を開始するとともに、調理品の重みによってターンテーブル11とともにスラスト軸41が下降する。
【0069】
これによって、第1の相対変位検出用部材42がターンテーブル11の下降量に比例して回動し、マグネットA1に対するマグネットB1、マグネットA2に対するマグネットB2というように隣り合うマグネット間のマグネット間角度が変化する。このとき、ターンテーブル11は回転状態にあるため、ホールIC47からは、マグネットA1に対しては信号As1、マグネットB1に対しては信号Bs1、マグネットA2に対しては信号As2、マグネットB2に対しては信号Bs2というように、それぞれのマグネットの通過に対応して信号が出力される。しかし、このときの信号As1とBs1の時間間隔は、前述した初期状態時の時間間隔=0.28tより長くなる。一方、信号Bs1とAs2の時間間隔は、前述した初期状態時の時間間隔=0.72tより短くなる。
【0070】
たとえば、極端な例として、7kgの調理品がターンテーブル11に載せられると、第2の相対変位検出用部材43側のマグネットA1,A2,A3と第1の相対変位検出用部材42側のマグネットB1,B2,B3の関係は図13(B)のような位置関係となる。つまり、第1の相対変位検出用部材42側のマグネットと第2の相対変位検出用部材43側のマグネットの初期状態において近接位置にあるマグネット間角度(たとえば、マグネットA1とマグネットB1のマグネット間角度)は、53.24°に広がり、近接しない位置に配置されていたマグネット(例えば、マグネットB1にとってのマグネットA2)との角度が、66.76°に狭まるので、ホールIC47からは図14(B)のような出力が得られる。
【0071】
この図14(B)からもわかるように、マグネットA1に対する信号As1とマグネットB1に対する信号Bs1の時間間隔は、マグネットA1に対する信号As1とマグネットA2に対する信号As2の時間間隔tに対して、約44%となる0.44tとなる。つまり、初期状態(ターンテーブル11に調理品が載せられていない状態)では、信号As1と信号Bs1の時間間隔は、0.28tであるが、7kgの調理品がターンテーブルに載せられると、信号As1と信号Bs1の時間間隔は、0.44tとなり、調理品の重さに応じて、ホールIC47からは異なった時間間隔の信号を取り出すことができる。したがって、このホールIC47の出力を用いて、調理品の重量を計測することができる。なお、この変位量の重量への換算は、マイクロコンピュータ(図示省略)によって行っている。
【0072】
図15は、ターンテーブルに加わる荷重(調理品の重量)と、第2の相対変位検出用部材43側のマグネットトA1によるホールIC出力に対する第1の相対変位検出用部材42側のマグネットB1によるホールIC出力の時間間隔を百分率で表したものであり、マグネットA1,A2,A3間の各時間間隔tを100%とし、このtに対しての百分率である。なお、マグネットA2に対するマグネットB2、マグネットA3に対するマグネットB3の関係も同様となる。この図15からもわかるように、荷重が0の場合は28%(0.28t)、荷重が1kgの場合は約30%(0.30t)、荷重が4kgの場合は約38%(0.38t)というように、荷重に比例して時間間隔が長くなって行き、最大荷重(7kg)では、約44%(0.44t)となる。
【0073】
一方、図16は、ターンテーブルに加わる荷重(調理品の重量)と、第1の相対変位検出用部材42側のマグネットトB1によるホールIC出力に対する第2の相対変位検出用部材43側のマグネットA2によるホールIC出力の時間間隔を百分率で表したものであり、マグネットA1,A2,A3間の各時間間隔tを100%とし、このtに対しての百分率である。なお、マグネットB2に対するマグネットA3、マグネットB3に対するマグネットA1の関係も同様となる。この図16からもわかるように、荷重が0の場合は72%(0.72t)、荷重が1kgの場合は約70%(0.70t)、荷重が4kgの場合は約62%(0.62t)というように、荷重に比例して時間間隔が短くなって行き、最大荷重(7kg)では、約56%(0.56t)となる。
【0074】
このような関係に基づいて、調理品の重量を検出することができ、調理品の重量がわかればそれを考慮した調理時間などを自動的に設定することができる。
【0075】
ところで、これまでの説明では、第2の相対変位検出用部材43側のマグネットと第1の相対変位検出用部材43側のマグネットはそれぞれ3個づつの3対で構成したが、もっと多くしてもよいし、例えば1対としても良い。原理的には、第2の相対変位検出用部材43側のマグネットと第1の相対変位検出用部材42側のマグネットは1対のみのマグネットによっても、ターンテーブル11の変位量をホールIC47の時間間隔の変位として取り出すことは可能である。しかし、50KHz地域と60kHz地域の違いに関係なく使用可能とするには、基準となる時間(この場合は、第2の相対変位検出用部材43側の各マグネットA1,A2,A3のマグネット間の時間間隔t)に対する変位量(=割合)で表すのが好ましい。したがって、変位量を得るために、第1および第2の相対変位検出用部材42,43のマグネットは、合計で少なくとも3個設けることが望ましい。
【0076】
以上のように上述の実施の形態では、ターンテーブル11のスラスト方向の変位量を、第1の相対変位検出用部材42の回転方向の変位量に変換し、その回転方向の変位量に比例したホールIC47の出力を得て、このホールIC47の出力の変位量に基づいて、ターンテーブル11に載せられた調理品の重量を検出するようにしている。また、これらの重量検出動作は、ターンテーブル11に調理品を載せ、調理を開始させることによるターンテーブル11の回転中に行うことができ、最大でも、ターンテーブル11が1周する間に行うことができ、効率の良い重量検出が可能となる。
【0077】
さらに、ターンテーブル11の回転時、第1および第2の相対変位検出用部材42,43は、付勢バネ45によって周方向の位置関係を保持されると共に、基準面となるワッシャー54に対して葉形スプリング50によって押し付けられている。そのため、回転時に位置関係がずれず、正確な変位量、すなわち正確な重量検出が行えるものとなっている。
【0078】
また、ターンテーブル11を回転駆動させるための回転駆動手段12と重量を検出するための重量検出部13を1つのケーシング14内に収納した構成、換言すれば、重量検出部13を回転駆動手段12内に組み込んだ構成としたので、重量検出部13と回転駆動手段12とを別々に組み立ててその後で両者を結合させるよりは、組立工数の削減が図れ、全体的に小型なものとすることができ、コストの低廉化も可能となる。
【0079】
なお、前述の実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変形実施可能である。たとえば、前述の実施の形態では、ターンテーブル11が一方向回転のみするものとして説明したが、ターンテーブル11は双方向回転可能なものとしても良い。その場合、本発明では、上述したように位置保持手段としての付勢バネ45が第1および第2の相対変位検出用部材42,43の周方向の位置保持を行う構成となっているので、測定値にばらつきが生じず、回転方向による一定値の補正をするのみで対応でき、検出装置としての効果がより発揮されることとなる。
【0080】
また、前述の実施の形態では、マグネットA1,A2,A3,B1,B2,B3とホールIC47による磁気的な検出手段によって、変位量を検出するようにしたが、これは、他の手段によっても実現可能である。たとえば、第1の相対変位検出用部材42と第2の相対変位検出用部材43の両方に、互いに重なり合うスリットを複数対設け、スラスト軸がスラスト方向に変位することによって重なり合うスリットの長さが変化するようにしても良い。
【0081】
この構成の場合、スリットを挟むようにしてフォトダイオードとフォトトランジスタなどの光電変換手段を対向配置して、スラスト軸がスラスト方向に変位することによって、重なり合うスリットのスリット長を変化させることとなる。そして、重なり合うスリットのスリット長の変化をフォトトランジスタからの出力信号の間隔として取り出し、これに基づいて重量検出を行うことができる。これによっても前述の実施の形態と同様に重量を検出することができる。
【0082】
また、前述の実施の形態では、スラスト軸41のスラスト方向の変位によって、第1の相対変位検出部材42を回動変位させ、第2の相対変位検出用部材43は変位しないようにしたが、両部材42,43を共に変位させたり、第2の相対変位検出用部材43のみを変位させるようにしても良い。また、マグネットは、円形状のゴムマグネットの外周部分を凸状にした構成にする等、他の形状や構成を採用しても良い。また、コイルバネ46を角線コイルバネではなく、円形のものや他の形状のコイルバネとしても良い。さらには、コイルバネではなく、板バネや皿バネなどの他のバネとしたり、ゴム材やプラスチック材など他の弾性部材としても良い。
【0083】
また、付勢バネ45をコイルバネではなく、ゴムや他の弾性部材としてもよい。また、葉形スプリング50は、バネ部50bを10本ではなく120°間隔に設置される3本としたり、60°間隔の6本としたりしてもよい。さらに、葉形スプリング50ではなく、皿バネ、ゴム部材等他の付勢手段としてもよい。
【0084】
さらに、前述の実施の形態では、電子レンジにおける調理品の重量を検出する場合を例にとって説明したが、本発明は、電子レンジに限られるものではなく、オーブンやトースター等他の装置の重量の検出にも適用できる。また、本発明は、調理品以外の他の物品の重量の検出にも適用できる。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の重量検出装置では、検出すべき重量に応じてスラスト方向に変位するスラスト軸のスラスト方向の変位に応じて回動する第1の相対変位検出用部材と、駆動源からの回転駆動力を受けることによって回転する第2の相対変位検出用部材とを設け、第1の相対変位検出部材の第2の相対変位検出用部材に対する相対変位量に応じた信号を重量検出信号として出力するようにしたので、簡単な構成で高精度な重量検出が可能となり、従来の静電容量式の重量検出装置に比べ、小型化が図れる。また、第1および第2の相対変位検出用部材は、位置保持手段によって周方向の位置関係を保持されているので、回転中も正確に重量検出できる。
【0086】
また、請求項2記載の発明では、位置保持手段を、第1および第2の相対変位検出用部材の両者間で両者に対し周方向への力を与える付勢バネとしたので、構成が複雑でなく、組み立てが容易なものとなり、低コスト化が可能となると共に、回転時の変位量のばらつきを抑え確実な重量検出が行えるものとなる。
【0087】
また、他の発明となる請求項3記載の重量検出装置では、請求項1の発明と同様、検出すべき重量に応じてスラスト方向に変位するスラスト軸のスラスト方向の変位に応じて回動する第1の相対変位検出用部材と、駆動源からの回転駆動力を受けることによって回転する第2の相対変位検出用部材とを設け、第1の相対変位検出部材の第2の相対変位検出用部材に対する相対変位量に応じた信号を重量検出信号として出力するようにしたので、簡単な構成で高精度な重量検出が可能となり、従来の静電容量式の重量検出装置に比べ、小型化が図れる。また、第1および第2の相対変位検出用部材とを、付勢手段によってスラスト方向に付勢し基準面に押し付ける構成としているので、重量のかからない初期状態時における数値が信頼性のあるものとなり、正確な重量検出ができる。
【0088】
また、請求項4記載の発明では、付勢手段をケーシング内側に配置した板状のバネ部材で構成して第1および第2の相対変位検出用部材をケーシングの他側に形成した基準面に当接させるようにしているので、部品精度をそれ程高くしなくとも、基準面を基点として正確な重量検出が行えるようになる。
【0089】
また、請求項5記載の発明では、第1および第2の相対変位検出用部材が、位置保持手段によって周方向の位置関係を保持されるので、回転中も正確な重量検出ができる。
【0090】
また、請求項6記載の発明では、重量検出を行う手段として、マグネットとホール素子(ホールIC)を用いた磁気的な検出手段を採用しているため、低コスト化が図れ、高精度な重量測定が長期間可能となる。
【0091】
また、請求項7記載の発明では、重量検出信号出力手段から出力される信号幅の中心間の時間間隔の割合によって相対変位量を表すようにしているので、温度変化等による信号のパルス幅の変動に影響されずに高精度な重量検出が可能となる。また、電源の周波数に関係しない測定が可能となり、適用範囲が広いものとなる。
【0092】
また、請求項8記載の発明では、スラスト軸をコイルバネによって支持させ、そのコイルバネの復元力を利用してスラスト方向に変位させるようにしているので、重量に対する変位量を高荷重に対し少ない変位量とすることができる。これにより、スラスト方向のスペースを極力少なくすることができ、この重量検出装置を何らかの機器に用いた場合、機器の省スペース化が可能となり機器全体の小型化が図れる。
【0093】
また、請求項9記載の発明では、回動変位手段を斜め方向の溝と軸方向の溝、およびこれらの両溝に嵌まり込むピンで構成したため、構成が複雑でなく、組み立てが容易なものとなり、低コスト化が可能となる。
【0094】
また、請求項10記載の発明では、第2の相対変位検出用部材は、駆動源からの回転力を伝達する減速輪列の出力歯車を兼ねるようにしたので、回転駆動手段と重量検出部を一体化することができ、回転駆動手段と重量検出部とを別々に組み立てて組立後に両者を結合する場合に比べて、小型なものとすることができ、組立工数の削減も図れる。
【0095】
また、請求項11記載の電子レンジは、調理品の重量を検出する重量検出装置を小型なものとすることができるので、電子レンジそのものが小型化する。また、高精度な重量検出が可能となることから、調理品の重量に対して調理時間を自動設定するような制御を行う場合、適正な調理時間の設定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の重量検出装置の実施の形態を示す側断面図である。
【図2】図1で示した重量検出装置の分解斜視図である。
【図3】図1で示した重量検出装置を図1の下方から見た平面図である。
【図4】図1で示した重量検出装置を図1の上方から見た底面図である。
【図5】図1および図2で示した第1の相対変位検出用部材を詳細に説明する斜視図である。
【図6】図1および図2で示した第2の相対変位検出用部材を詳細に説明する斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態の重量検出装置における位置保持手段としての付勢バネの効果を示すものであって、ターンテーブルを双方向回転可能とした場合のCW方向回転時およびCCW方向回転時の重量測定の結果、実際の重量と測定換算値とがどの程度開きがあるかを示した図で、(A)は付勢バネを配置した場合、(B)は付勢バネを配置しない場合のグラフである。
【図8】図1で示した重量検出装置の第1の相対変位検出用部材と第2の相対変位検出用部材の関係を説明する図であり、(A)はターンテーブルからの荷重が加わっていないときの正面図、(B)はターンテーブルからの荷重が最大限加わったときの正面図である。
【図9】図1のIX−IX断面図である。
【図10】図1で示した重量検出装置に使用されるコイルバネの特性を示す図である。
【図11】図1で示した重量検出装置の葉形スプリングを示す平面図である。
【図12】図1で示した重量検出装置における付勢手段としての葉形スプリングの効果を示す図で、(A)は葉形スプリングを配置した場合、(B)は葉形スプリングを配置しない場合のそれぞれの実際の重量と測定換算値とのばらつきを示すグラフである。
【図13】図1で示した重量検出装置の第1の相対変位検出用部材側の各マグネットと第2の相対変位検出用部材側の各マグネットの位置関係およびホールICの配置を説明する図であり、(A)はターンテーブルに荷重が加わっていない場合を示す図で、(B)はターンテーブルに最大荷重が加わった場合を示す図である。
【図14】図1で示した重量検出装置に使用されるホールICの出力信号を示す図であり、(A)はターンテーブルに荷重が加わっていないときの出力信号を示す図で、(B)はターンテーブルに最大荷重が加わったときの出力信号を示す図である。
【図15】図1で示した重量検出装置にターンテーブルから加わる荷重を横軸とし、第2の相対変位検出用部材側のマグネットによるホールIC出力に対する第1の相対変位検出用部材側のマグネットによるホールIC出力の時間間隔を百分率で示した値(=マグネットA,Bの位相差)を縦軸としたグラフである。
【図16】図1で示した重量検出装置にターンテーブルから加わる荷重を横軸とし、第1の相対変位検出用部材側のマグネットによるホールIC出力に対する第2の相対変位検出用部材側のマグネットによるホールIC出力の時間間隔を百分率で示した値(=マグネットA,Bの位相差)を縦軸としたグラフである。
【符号の説明】
1 重量検出装置
11 ターンテーブル
12 回転駆動手段
13 重量検出部
14 ケーシング
14a ケース本体(ケーシングの一方の天板を構成)
14b ケース蓋 (ケーシングの他方の天板を構成)
20 モータ(回転駆動手段の一部)
31 第1歯車(回転駆動手段の一部)
32 第2歯車(回転駆動手段の一部)
33 第3歯車(回転駆動手段の一部)
41 スラスト軸
42 第1の相対変位検出用部材
42b,42c 斜め方向の溝(回動変位手段の一部)
43 第2の相対変位検出用部材
43a 内部円筒部
43b,43c 軸方向の溝(回動変位手段の一部)
44 回動変位手段
44a ピン
45 付勢バネ(位置保持手段)
46 コイルバネ
47 ホールIC(検出器)
50 葉形スプリング(付勢手段)
54 ワッシャ(基準面)
AI,A2,A3 第2の相対変位検出用部材側のマグネット(被検出体)
B1,B2,B3 第1の相対変位検出用部材側のマグネット(被検出体)

Claims (11)

  1. 検出すべき重量に応じてスラスト方向に変位するスラスト軸と、このスラスト軸に係合して設けられた第1および第2の相対変位検出用部材と、これら2つの相対変位検出用部材を上記スラスト軸の変位量に応じて所定量相対的に回動変位させる回動変位手段と、上記第1および第2の相対変位検出用部材の回転方向における位置関係を保持させるための位置保持手段と、上記第1および第2の相対変位検出用部材を上記スラスト軸と一体的に回転させる回転駆動手段と、上記第1および第2の相対変位検出用部材にそれぞれ設けられた被検出体の検出可能域に配置され、該被検出体を検出する検出器とを有し、該検出器により、上記回動変位手段によって変位されかつ上記位置保持手段によって保持された上記第1および第2の相対変位検出用部材の相対的な変位量を、上記第1および第2の相対変位検出用部材の一体的な回転を利用して検出すると共に、該変位量を重量として換算する重量換算手段を設けたことを特徴とする重量検出装置。
  2. 前記位置保持手段は、前記第1および第2の相対変位検出用部材の両者間に設けられ、当該両者に対し周方向への力を与える付勢バネで構成されたことを特徴とする請求項1記載の重量検出装置。
  3. 検出すべき重量に応じてスラスト方向に変位するスラスト軸と、このスラスト軸に係合して設けられた第1および第2の相対変位検出用部材と、これら2つの相対変位検出用部材をスラスト軸の変位量に応じて所定量相対的に回動変位させる回動変位手段と、上記第1および第2の相対変位検出用部材をスラスト方向に付勢する付勢手段と、該付勢手段によって付勢された第1および第2の相対変位検出用部材の端面を受ける基準面と、上記第1および第2の相対変位検出用部材を上記スラスト軸と一体的に回転させる回転駆動手段と、上記第1および第2の相対変位検出用部材にそれぞれ設けられた被検出体の検出可能域に配置され、該被検出体を検出する検出器とを有し、該検出器により、上記回動変位手段によって変位された上記第1および第2の相対変位検出用部材の相対的な変位量を、上記第1および第2の相対変位検出用部材の一体的な回転を利用して検出すると共に、該変位量を重量として換算する重量換算手段を設けたことを特徴とする重量検出装置。
  4. 前記付勢手段を、前記重量検出装置を覆う金属製のケーシングの一方の天板の内面と前記第1および第2の相対変位検出用部材との間に配置された板状のバネ部材で構成し、前記基準面を、上記ケーシングの他方の天板の内面もしくは該内面と前記第1および第2の相対変位検出用部材との間に配置された平板状のワッシャーで構成したことを特徴とする請求項3記載の重量検出装置。
  5. 前記第1および第2の相対変位検出用部材の回転方向における位置関係を保持させるための位置保持手段を設けたことを特徴とする請求項3または4記載の重量検出装置。
  6. 前記被検出体は、前記第1の相対変位検出用部材と第2の相対変位検出用部材にそれぞれ設けられたマグネットで構成され、前記検出器は前記第1および第2の相対変位検出用部材に設けられたマグネットの発するそれぞれの磁気の検知が可能な位置に固定配置されたホール素子で構成されてなり、このホール素子に対して回転する前記第1および第2の相対変位検出用部材のマグネットからの磁気を検出して、前記第1の相対変位検出用部材の第2の相対変位検出用部材側に対する相対変位量に応じた時間間隔の信号を重量検出信号として出力することを特徴とする請求項1,2,3,4または5記載の重量検出装置。
  7. 前記相対変位量は、検出器と被検出体とで構成される重量検出信号出力手段から出力される信号幅の中心間の時間間隔の割合によって表すことを特徴とする請求項1,2,3,4,5または6記載の重量検出装置。
  8. 前記スラスト軸は、コイルバネによって支持され、重量に応じてそのコイルバネの復元力に抗してスラスト方向に変位することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項記載の重量検出装置。
  9. 前記回動変位手段は、前記第1の相対変位検出用部材に形成された斜め方向の溝と、前記第2の相対変位検出用部材に形成された軸方向の溝と、前記第1および第2の相対変位検出用部材にそれぞれ形成された2つの溝に嵌まり込むように、前記スラスト軸に装着されたピンと、から構成されることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項記載の重量検出装置。
  10. 前記軸方向の溝を有する前記第2の相対変位検出用部材は、前記回転駆動手段を構成する減速輪列の一部であって、当該減速輪列の他の歯車に係合する出力歯車を兼ねるものであることを特徴とする請求項9記載の重量検出装置。
  11. ターンテーブルに加わる重量に応じてこのターンテーブルをスラスト方向に変位可能とするとともに、その変位量に基づいてターンテーブルに加わる重量を検出する重量検出装置を有した電子レンジにおいて、上記重量検出装置として、前記請求項1から10のいずれか1項記載の重量検出装置を設けたことを特徴とする電子レンジ。
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