JP3638448B2 - Slider processing device and load applying device for slider processing - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浮上型磁気ヘッド等に用いられるスライダのエッジ部分の面取り加工を行うためのスライダの加工装置およびスライダ加工用荷重付加装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気ディスク装置等に用いられる浮上型磁気ヘッドは、一般的に、スライダの後端部に薄膜磁気ヘッド素子を形成して構成されるようになっている。スライダは、一般的に、表面が媒体対向面(エアベアリング面)となるレール部を有すると共に、空気流入側の端部近傍にテーパ部またはステップ部を有し、テーパ部またはステップ部より流入する空気流によってレール部が磁気ディスク等の記録媒体の表面からわずかに浮上するようになっている。
【0003】
このようなスライダでは、例えば特開平6−282831号公報に示されるように、スライダが揺れたりして傾いたときに、例えばレール部の媒体対向面とレール部の外側の側面との間のエッジ部分のようなスライダのエッジ部分によって記録媒体を傷つけないように、スライダのエッジ部分に対して面取り加工を施すことが行われている。
【0004】
スライダのエッジ部分に対する従来の面取り加工の方法としては、例えば特開平6−12645号公報に示されるように、スライダを治具に固定し、治具に荷重を加えながら、弾性体上に設けられたダイヤモンドラッピングシートにスライダの媒体対向面を接触させ、スライダをダイヤモンドラッピングシートに対して相対的に移動させて研磨する方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような面取り加工の方法では、実際の加工時には、治具に荷重を加えて、スライダをダイヤモンドラッピングシートに対して押し付ける必要がある。一方、加工装置に対するスライダの着脱の際には、治具に荷重を加えないようにする必要がある。そのため、治具に対して必要なときにのみ荷重を付加するための機構が必要になる。
【0006】
このような機構として、下端部が治具に当接可能な軸部と、この軸部よりも径の大きな大径部とを含む重りと、この重りの軸部を挿通させ、大径部の挿通を阻止する孔によって、重りの軸部の軸方向に移動可能に保持する重り保持部とを設け、重り保持部を上下方向に移動させるようにした機構が考えられる。
【0007】
しかしながら、このような機構では、重りの軸部と重り保持部の孔とが頻繁に擦れるので、削りくず(粉)が発生して、重り保持部に対して重りが円滑に動かなくなる場合があるという問題点がある。
【0008】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、スライダのエッジ部分を研磨してエッジ部分の面取り加工を行う際に、スライダを保持するスライダ保持具に対して必要なときにのみ荷重を付加することができると共に、機構が円滑に動作するようにしたスライダの加工装置およびスライダ加工用荷重付加装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るスライダの加工装置は、媒体対向面を有するスライダにおけるエッジ部分を研磨してエッジ部分の面取り加工を行うスライダの加工装置であって、スライダを保持するためのスライダ保持具と、このスライダ保持具によって保持されたスライダのエッジ部分を研磨するための研磨部材と、スライダ保持具によって保持されたスライダを研磨部材に押し付けるようにスライダ保持具に対して荷重を付加する荷重付加手段と、研磨部材によってスライダのエッジ部分が研磨されるように、スライダ保持具によって保持されたスライダと研磨部材とを相対的に移動させる移動手段とを備え、荷重付加手段は、下端部がスライダ保持具に当接可能な軸部と、この軸部よりも径の大きな大径部とを含む重りと、重りの軸部を挿通させ、大径部の挿通を阻止する孔が形成され、この孔によって、重りを軸部の軸方向に移動可能に保持する重り保持部と、この重り保持部を上下方向に移動させる重り保持部移動手段とを有し、重りの軸部の外周面と重り保持部の孔の内周面の少なくとも一方に、らせん状(つるまき状)の溝が形成されているものである。
【0010】
このスライダの加工装置では、重り保持部移動手段によって重り保持部を上下方向に移動させることにより、重りの軸部の下端部がスライダ保持具に当接せずに、スライダ保持具に対して重りによる荷重が付加されない状態と、重りの軸部の下端部がスライダ保持具に当接して、スライダ保持具に対して重りによる荷重が付加される状態とを選択することができる。また、このスライダの加工装置では、重りの軸部の外周面と重り保持部の孔の内周面の少なくとも一方に形成されたらせん状の溝によって、重りの軸部と重り保持部の孔とが擦れて発生する削りくず(粉)が取り込まれ、軸部の円滑な動作が維持される。
【0011】
本発明のスライダ加工用荷重付加装置は、媒体対向面を有するスライダを保持するためのスライダ保持具と、このスライダ保持具によって保持されたスライダのエッジ部分を研磨するための研磨部材と、研磨部材によってスライダのエッジ部分が研磨されるように、スライダ保持具によって保持されたスライダと研磨部材とを相対的に移動させる移動手段とを備え、媒体対向面を有するスライダにおけるエッジ部分を研磨してエッジ部分の面取り加工を行うスライダの加工装置に用いられ、スライダ保持具によって保持されたスライダを研磨部材に押し付けるようにスライダ保持具に対して荷重を付加するスライダ加工用荷重付加装置であって、下端部がスライダ保持具に当接可能な軸部と、この軸部よりも径の大きな大径部とを含む重りと、重りの軸部を挿通させ、大径部の挿通を阻止する孔が形成され、この孔によって、重りを軸部の軸方向に移動可能に保持する重り保持部と、この重り保持部を上下方向に移動させる重り保持部移動手段とを備え、重りの軸部の外周面と重り保持部の孔の内周面の少なくとも一方に、らせん状の溝が形成されているものである。
【0012】
このスライダ加工用荷重付加装置によれば、重り保持部を上下方向に移動させることにより、重りの軸部の下端部がスライダ保持具に当接せずに、スライダ保持具に対して重りによる荷重が付加されない状態と、重りの軸部の下端部がスライダ保持具に当接して、スライダ保持具に対して重りによる荷重が付加される状態とを選択することができる。また、このスライダ加工用荷重付加装置では、重りの軸部の外周面と重り保持部の孔の内周面の少なくとも一方に形成されたらせん状の溝によって、重りの軸部と重り保持部の孔とが擦れて発生する削りくず(粉)が取り込まれ、軸部の円滑な動作が維持される。
【0013】
また、本発明のスライダの加工装置または本発明のスライダ加工用荷重付加装置では、例えば、重り保持部は、複数の重りを保持するように複数段設けられ、最下段の重り保持部によって保持された重りの軸部の下端部がスライダ保持具の上方に位置する状態から、重り保持部移動手段によって重り保持部を下方向に移動させることにより、複数段の重り保持部によって保持された重りが、下段側から順に、スライダ保持具に対して荷重を付加する状態となる。
【0014】
また、本発明のスライダの加工装置または本発明のスライダ加工用荷重付加装置では、例えば、重りは、所定の重さを有する1以上のブロックからなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係るスライダの加工装置を一部切り欠いて示す正面図、図2は、図1の右側面図である。また、図3は、図1に示した加工装置におけるX−Yテーブルの近傍を拡大して示す正面図、図4は、図3の右側面図である。本実施の形態に係る加工装置10は、スライダのエッジ部分を研磨してエッジ部分の面取り加工を行う装置である。なお、本実施の形態では、スライダとして、薄膜磁気ヘッドに利用されるスライダの例を挙げている。
【0016】
加工装置10は、装置本体11を備えている。この装置本体11の前端部には、操作パネル23が設けられている。また、装置本体11上には、ベース部12が設けられている。ベース部12上には、上面をX方向(図1における矢印が示す左右方向)およびY方向(図2における矢印が示す左右方向)に移動可能なX−Yテーブル13が設けられている。X−Yテーブル13は、本発明における移動手段に対応する。
【0017】
X−Yテーブル13は、ベース部12に対して固定された固定プレート14と、この固定プレート14上に設けられたY方向揺動プレート15と、このY方向揺動プレート15上に固定されたプレート16と、このプレート16上に設けられたX方向揺動プレート17と、このX方向揺動プレート17上に固定されたプレート18とを備えている。
【0018】
図3に示したように、固定プレート14の上面におけるX方向の両端部には、それぞれY方向に延び、ベアリングを有するガイド19が設けられている。Y方向揺動プレート15の下面におけるX方向の両端部には、それぞれY方向に延び、固定プレート14に設けられたガイド19に移動可能に係合する係合部20が設けられている。そして、この係合部20が固定プレート14上のガイド19に沿って移動することにより、Y方向揺動プレート15がY方向に移動するようになっている。
【0019】
また、図4に示したように、プレート16の上面におけるY方向の両端部には、それぞれX方向に延び、ベアリングを有するガイド21が設けられている。X方向揺動プレート17の下面におけるY方向の両端部には、それぞれX方向に延び、プレート16に設けられたガイド21に係合する係合部22が設けられている。そして、この係合部22がプレート16上のガイド21に沿って移動することにより、X方向揺動プレート17がX方向に移動するようになっている。
【0020】
プレート18上には、複数のワイヤ巻きブロック30が固定されている。このワイヤ巻きブロック30の構成については、後で詳しく説明する。
【0021】
図3に示したように、装置本体11内には、Y方向揺動用モータ40が設けられている。装置本体11内において、Y方向揺動用モータ40の回転軸41には、円板42が取り付けられている。装置本体11内には、この円板42を挟むように、揺動原点センサ43が設けられている。例えば、円板42には、所定の箇所に孔が設けられ、揺動原点センサ43には、アンプを内蔵した透過型のフォトセンサが用いられる。この場合、揺動原点センサ43は、円板42における孔の位置を検出して、Y方向の揺動の原点を検出するようになっている。
【0022】
また、ベース部12の上面より上方の位置において、Y方向揺動用モータ40の回転軸41の上端部には、Y方向揺動幅調整部材44を介して、Y方向揺動用回転軸45が連結されている。Y方向揺動幅調整部材44は、Y方向揺動用モータ40の回転軸41とY方向揺動用回転軸45とをずらすことができると共に、そのずれ量を調節することができるようになっている。Y方向揺動用回転軸45の上端部には、ベアリングを有するカム46が取り付けられている。Y方向揺動プレート15の上面には、X方向に延び、カム46を誘導するためのガイド47が設けられている。Y方向揺動用モータ40の回転軸41とY方向揺動用回転軸45とがずれている場合には、Y方向揺動用モータ41を回転させると、カム46が回転し、このカム46がガイド47に沿って移動することにより、ガイド47、プレート16およびY方向揺動プレート15がY方向に揺動するようになっている。なお、ベース部12、固定プレート14、Y方向揺動プレート15およびプレート16には、Y方向揺動用回転軸45が挿通される孔が形成されている。
【0023】
また、装置本体11内には、X方向揺動用モータ50が設けられている。装置本体11内において、X方向揺動用モータ50の回転軸51には、円板52が取り付けられている。装置本体11内には、この円板52を挟むように、揺動原点センサ53が設けられている。例えば、円板52には、所定の箇所に孔が設けられ、揺動原点センサ53には、アンプを内蔵した透過型のフォトセンサが用いられる。この場合、揺動原点センサ53は、円板52における孔の位置を検出して、X方向の揺動の原点を検出するようになっている。
【0024】
本実施の形態では、加工処理の開始時に、揺動原点センサ43,53によって、Y方向およびX方向の揺動の原点を検出し、X−Yテーブル13の位置を揺動の原点に復帰させることにより、加工処理の開始時におけるX−Yテーブル13の位置を常に一定にするようにしている。これにより、処理結果のばらつきをなくすことができる。
【0025】
また、ベース部12の上面より上方の位置において、X方向揺動用モータ50の回転軸51の上端部には、X方向揺動幅調整部材54を介して、X方向揺動用回転軸55が連結されている。X方向揺動幅調整部材54は、X方向揺動用モータ50の回転軸51とX方向揺動用回転軸55とをずらすことができると共に、そのずれ量を調節することができるようになっている。X方向揺動用回転軸55の上端部には、ベアリングを有するカム56が取り付けられている。X方向揺動プレート17の下面には、Y方向に延び、カム56を誘導するためのガイド57が設けられている。Y方向揺動用モータ50の回転軸51とX方向揺動用回転軸55とがずれている場合には、X方向揺動用モータ50を回転させると、カム56が回転し、このカム56がガイド57に沿って移動することにより、ガイド57、X方向揺動プレート17およびプレート18がX方向に揺動するようになっている。なお、ベース部12、固定プレート14、Y方向揺動プレート15およびプレート16には、X方向揺動用回転軸55が挿通される孔が形成されている。
【0026】
ここで、図5ないし図8を参照して、Y方向揺動幅調整部材44の構成および作用について説明する。図5は、Y方向揺動用モータ40の回転軸41とY方向揺動用回転軸45とのずれ量がゼロであるときのY方向揺動幅調整部材44の正面図、図6は図5の側面図である。また、図7は、Y方向揺動用モータ40の回転軸41とY方向揺動用回転軸45とのずれ量がゼロより大きい所定の大きさであるときのY方向揺動幅調整部材44の正面図、図8は図7の側面図である。
【0027】
Y方向揺動幅調整部材44は、Y方向揺動用モータ40の回転軸41の上端部に固定され、一方向に延びる溝を有する固定部61と、この固定部61の溝内に移動可能に収納され、Y方向揺動用回転軸45の下端部に固定された可動部62と、固定部61の側部に取り付けられ、固定部61に対して可動部62を移動させるための駆動用ねじ63と、固定部61の他の側部に取り付けられ、固定部61に対して可動部62を固定するための固定用ねじ64とを備えている。
【0028】
このY方向揺動幅調整部材44では、駆動用ねじ63を回すことによって、固定部61に対して可動部62を移動させることができ、固定用ねじ64を締め付けることによって、固定部61に対して可動部62を固定することができる。
【0029】
Y方向揺動幅調整部材44では、図5および図6に示したように、Y方向揺動用モータ40の回転軸41とY方向揺動用回転軸45とのずれ量をゼロにした場合には、Y方向揺動用モータ40を駆動しても、Y方向揺動用回転軸45は回転するだけで、その位置は変わらない。従って、Y方向揺動プレート15の揺動幅はゼロとなる。
【0030】
また、Y方向揺動幅調整部材44では、図7および図8に示したように、Y方向揺動用モータ40の回転軸41とY方向揺動用回転軸45とのずれ量をゼロより大きい所定の大きさにした場合には、Y方向揺動用モータ40を駆動すると、Y方向揺動用回転軸45は、回転軸41に対して偏心した状態で回転し、その結果、Y方向揺動プレート15が揺動する。この場合、Y方向揺動プレート15の揺動幅は、回転軸41とY方向揺動用回転軸45とのずれ量の2倍となる。
【0031】
なお、X方向揺動幅調整部材54の構成および作用も、Y方向揺動幅調整部材44と同様である。
【0032】
本実施の形態では、Y方向揺動用モータ40の回転数は、0〜40rpmの範囲内で制御され、X方向揺動用モータ50の回転数は、0〜30rpmの範囲内で制御されるようになっている。
【0033】
また、本実施の形態では、Y方向揺動プレート15の揺動幅は、0〜15mmの範囲内で制御され、X方向揺動プレート17の揺動幅は、0〜30mmの範囲内で制御されるようになっている。
【0034】
図1に示したように、ベース部12の上には、X−Yテーブル13の左右方向の両側の位置において、Y方向に延びる2本のレール部29が固定されている。各レール部29には、それぞれ、Y方向に延びるガイド71が設けられている。
【0035】
一方、X−Yテーブル13の上方には、スライダ保持治具セットプレート70が設けられている。このスライダ保持治具セットプレート70は、スライダを保持するスライダ保持治具80を位置決めするためのものである。スライダ保持治具80は、本発明におけるスライダ保持具に対応する。スライダ保持治具セットプレート70のX方向の両端部近傍における下面には、ガイド71に係合する係合部72が接合されている。そして、この係合部72がガイド71に沿って移動することにより、スライダ保持治具セットプレート70がY方向に移動するようになっている。スライダ保持治具セットプレート70は、最も前側に配置された状態でX−Yテーブル13の上方の位置に配置され、この状態から後ろ側に移動することにより、X−Yテーブル13の上方の位置から退避するようになっている。
【0036】
図9は、スライダ保持治具セットプレート70が移動する様子を示したものである。スライダ保持治具セットプレート70が最も後ろ側(図において右側)に配置された状態でスライダ保持治具セットプレート70の後端部に対応する位置には、スライダ保持治具セットプレート70の後ろ側への移動を規制するためのストッパ75が設けられている。
【0037】
また、図10は、X−Yテーブル13の上方の位置におけるスライダ保持治具セットプレート70の有無を検出するためのセンサを示す説明図である。この図に示したように、保持治具セットプレート70の前端部には、センサ作動片73が設けられている。スライダ保持治具セットプレート70が最も前側に配置された状態でスライダ保持治具セットプレート70の前端部に対応する位置には、センサ作動片73を検出することによって、X−Yテーブル13の上方の位置におけるスライダ保持治具セットプレート70の有無を検出するスライダ保持治具セットプレート検出センサ74が設けられている。このセンサ74には、例えば、アンプを内蔵した透過型のフォトセンサが用いられる。
【0038】
本実施の形態では、スライダ保持治具セットプレート検出センサ74によって、X−Yテーブル13の上方の位置からスライダ保持治具セットプレート70が退避されたことが検出され、その後、X−Yテーブル13の上方の位置にスライダ保持治具セットプレート70が配置されたことが検出された後でなければ、加工処理を行うことができないようにしている。これは、1回の加工処理が終了する毎に、一旦、X−Yテーブル13の上方の位置からスライダ保持治具セットプレート70を退避させ、後述するダイヤモンドラッピングシートを張り替えるようにするためである。
【0039】
また、図1に示したように、スライダ保持治具セットプレート70上には、このスライダ保持治具セットプレート70にスライダ保持治具80が装着されているか否かを検出するためのスライダ保持治具検出センサ75が設けられている。このセンサ75には、例えば、スライダ保持治具80を挟んで対向する位置に発光部および受光部が配置されたフォトセンサが用いられる。
【0040】
本実施の形態に係る加工装置10では、スライダ保持治具検出センサ75によって、スライダ保持治具80がないのを確認してから、X−Yテーブル13の位置を揺動の原点に復帰させるようにしている。
【0041】
本実施の形態に係る加工装置10は、更に、スライダ保持治具80によって保持されたスライダに対して下向きの荷重を付加すると共に、付加する荷重の大きさを調整可能な荷重付加部100を備えている。荷重付加部100は、本発明における荷重付加手段に対応する。荷重付加部100の構成については、後で詳しく説明する。
【0042】
次に、図11ないし15を参照して、ワイヤ巻きブロック30の構成について説明する。図11はワイヤ巻きブロック30の側面図、図12はワイヤ巻きブロック30の正面図、図13はワイヤ巻きブロック30に用いられる弾性部材を示す斜視図、図14はワイヤ巻きブロック30に用いられる変形用部材を示す斜視図である。
【0043】
図11および図12に示したように、ワイヤ巻きブロック30は、ブロック本体31を備えている。このブロック本体31には、上面で開口する直方体形状の凹部31aが形成されている。凹部31a内には、図13に示したような直方体形状の弾性部材32、または図14に示したような変形用部材33が収納されるようになっている。弾性部材32は、例えばシリコーンゴムによって形成されている。弾性部材32は、凹部31a内に収納されたとき、その上面がブロック本体31の上面と同一面となるようになっている。変形用部材33の上面には、変形用部材33の長手方向に直交する方向に延びる複数の凸部33aが形成されている。各凸部33aは、断面が矩形になっている。変形用部材33は、例えばステンレス鋼によって形成されている。変形用部材33は、凹部31a内に収納されたとき、その凸部33aの上面がブロック本体31の上面と同一面となるようになっている。
【0044】
凹部31a内に弾性部材32または変形用部材33が収納されたブロック本体31の外周には、ワイヤ34が複数回巻き付けられている。ワイヤ34の各端部は、ブロック本体31の長手方向の両端部近傍において、ワイヤ止めねじ35によって、ブロック本体31に対して固定されている。なお、凹部31a内に変形用部材33が収納されている場合には、ワイヤ34のうち、ワイヤ巻きブロック30における上面部分に位置する部分は、変形用部材33の凸部33aの上に配置されるようになっている。
【0045】
ブロック本体31の長手方向の両端部近傍には、止めねじを通すための孔36が形成されている。そして、図3および図4に示したように、ワイヤ巻きブロック30は、止めねじ用の孔36を通された止めねじ37によって、プレート18上に固定されている。
【0046】
図15は、ワイヤ巻きブロック30と、その上に配置されるゴムシートおよびダイヤモンドラッピングシートを示す斜視図である。なお、この図では、ワイヤ巻きブロック30として、ブロック本体31の凹部31a内に変形用部材33が収納されたものを示しているが、凹部31a内に弾性部材32が収納されたものでもよい。ワイヤ巻きブロック30の上には、ゴムシート38が配置され、このゴムシート38の上にダイヤモンドラッピングシート39が配置される。ゴムシート38は、例えばシリコーンゴムによって形成されている。ダイヤモンドラッピングシート39は、本発明における研磨部材に対応する。
【0047】
なお、本実施の形態に係る加工装置10では、目的によっては、ワイヤ巻きブロック30の代わりに、図16に示したようなプレート90が用いられる。このプレート90は、例えばステンレス鋼によって形成されている。プレート90を使用する場合には、プレート90がプレート18上に固定され、プレート90上に、ゴムシート38が配置され、このゴムシート38の上に、図15に示したようなダイヤモンドラッピングシート39が配置される。
【0048】
ここで、図17ないし図19を参照して、ワイヤ巻きブロック30の上に、ゴムシート38およびダイヤモンドラッピングシート39を配置する方法の一例について説明する。図17に示したように、プレート18上には、複数のワイヤ巻きブロック30が固定される。ゴムシート38は、全てのワイヤ巻きブロック30を覆うように配置される。図17に示した例では、ゴムシート38の上にダイヤモンドラッピングシート39を配置する場合、まず、ダイヤモンドラッピングシート39を台紙91の上に載せる。このとき、ダイヤモンドラッピングシート39の端が台紙91の端よりも少しはみ出るようにする。次に、ダイヤモンドラッピングシート39の台紙91の端よりはみ出た部分を、ゴムシート38上のダイヤモンドラッピングシート39を配置する領域の端の部分に当て、その部分を手で押さえ、台紙91を、矢印92で示した方向に引っ張りながら、ゴムシート38の上にダイヤモンドラッピングシート39を張ってゆく。
【0049】
図18は、このようにしてゴムシート38の上にダイヤモンドラッピングシート39を張った後の状態を示す平面図、図19は、その正面図である。図18に示したように、本実施の形態に係る加工装置10では、ワイヤ巻きブロック30は、X方向(図18における矢印が示す左右方向)に5個、Y方向(図18における矢印が示す上下方向)に2個配列され、合計10個設けられている。また、ワイヤ34は、X方向に沿って配置される。
【0050】
次に、図20ないし図23を参照して、スライダ保持治具セットプレート70について説明する。本実施の形態に係る加工装置10では、スライダ保持治具セットプレート70として2種類のものが用意されている。以下、第1の種類のスライダ保持治具セットプレートを符号70Aで表し、第2の種類のスライダ保持治具セットプレートを符号70Bで表す。また、符号70は、2種類のスライダ保持治具セットプレート70A,70Bを代表して表すものとする。
【0051】
図20は、第1の種類のスライダ保持治具セットプレート70Aの平面図、図21は、図20のA−A′線断面図である。これらの図に示したように、スライダ保持治具セットプレート70Aには、スライダ保持治具80が挿通される10個の孔76Aが形成されている。この10個の孔76Aは、図18における10個のワイヤ巻きブロック30と同様の位置関係となるように配置されている。また、孔76Aは、図21に示したように、垂直方向に対して所定の角度で傾いている。これにより、孔76Aは、ダイヤモンドラッピングシート39の研磨面に対してスライダの媒体対向面が傾いた状態で、スライダがダイヤモンドラッピングシート39に当接するように、スライダ保持治具80を位置決めするようになっている。
【0052】
図22は、第2の種類のスライダ保持治具セットプレート70Bの平面図、図23は、図22のB−B′線断面図である。これらの図に示したように、スライダ保持治具セットプレート70Bには、スライダ保持治具80が挿通される10個の孔76Bが形成されている。この10個の孔76Bは、図18における10個のワイヤ巻きブロック30と同様の位置関係となるように配置されている。また、孔76Bは、図23に示したように、垂直方向に延びている。これにより、孔76Bは、ダイヤモンドラッピングシート39の研磨面に対してスライダの媒体対向面が平行な状態で、スライダがダイヤモンドラッピングシート39に当接するように、スライダ保持治具80を位置決めするようになっている。
【0053】
スライダ保持治具セットプレート70A,70Bのいずれにも、図1および図2に示した係合部72にプレート70A,70Bを固定するためのねじが挿通される複数のねじ孔77が形成されている。また、スライダ保持治具セットプレート70A,70Bのいずれにも、スライダ保持治具検出センサ75を取り付けるためのねじが挿通されるねじ孔78が形成されている。
【0054】
次に、図24を参照して、本実施の形態に係る加工装置10によって加工されるスライダの一例について説明する。この図に示したスライダ150は、薄膜磁気ヘッドに利用されるものであり、表面が媒体対向面(エアベアリング面)となるレール部を有すると共に、スライダ150の側面よりも内側にレール部の外側の側面が配置されるようにレール部が形成されたものである。
【0055】
また、このスライダ150は、負圧スライダであり、表面が媒体対向面となる2本のレール部153を有すると共に、スライダ150の側面152すなわちバーの切断部よりも所定距離だけ内側にレール部153の外側の側面154が配置されるように、レール部153が形成されている。
【0056】
図24において、動作の際における空気の流れる方向を、符号166で示している。スライダ150では、空気が流入する側である空気流入側の面を流入側端面LEとし、空気が流出する側である空気流出側の面を流出側端面をTRとする。また、それに対し、空気の流れに沿う方向に形成されており、流入側端面LE、流出側端面TRおよび媒体対向面と交差する面を側面とする。ただし、流入側端面LE、流出側端面TRと、媒体対向面と、側面とは、多くの場合には互いに直交している。また、図24に示したスライダ150において、レール部153の外側の側面154とは、レール部153の側面のうち、スライダの側面152に最も近い2つの側面である。
【0057】
2本のレール部153の間は、凹部形状の負圧発生部155になっている。レール部153の幅は、空気流入側から空気流出側まで均一ではなく、空気流入側の幅が大きく、次いで空気流出側の幅が大きく、中間部分の幅が最も小さくなっている。また、レール部153における空気流入側の端部近傍には、端部側ほど高さの低くなるテーパ部160が形成されている。また、スライダ150の空気流出側の端部には、磁気ヘッド素子157と、この磁気ヘッド素子157に接続された端子158が形成されている。このようなスライダ150では、レール部153の高さ(負圧発生部155の深さ)は、数μm(例えば0.5〜5μm)程度である。また、スライダ150の側面152とレール部153の外側の側面154との間の幅は、数十μm(例えば10〜60μm)程度である。
【0058】
なお、図24に示したスライダ150は、符号150aで示した大部分が、例えばアルティック(Al 2O 3・TiC)によって形成され、符号150bで示した空気流出側の一部が、磁気ヘッド素子157や端子158を囲うアルミナ(Al 2O 3)によって形成されている。
【0059】
次に、図25および図26を参照して、ワイヤ巻きブロック30とスライダ150との関係について説明する。図25は、加工時におけるスライダ150の近傍を示す説明図である。また、図26は、図25のC部を拡大して示したものである。なお、図25は、ワイヤ巻きブロック30として、ブロック本体31の凹部31a内に変形用部材33が収納されたものを用いた場合の例を表しており、図25には、このワイヤ巻きブロック30のうちの変形用部材33およびワイヤ34のみを示している。
【0060】
図25に示したように、スライダ保持治具80には、その下端側に、複数のスライダ固定部80aが設けられており、各スライダ固定部80aに対して、加工対象となるスライダ150が、例えば接着によって固定されるようになっている。
【0061】
変形用部材33の凸部33aの上に配置されたワイヤ34は、個々のスライダ150の分離位置に対応する位置に配置されている。個々のスライダ150の分離位置は、言い換えると、図26に示したように、スライダ保持治具80に固定されたスライダ150のレール部153の媒体対向面とレール部153の外側の側面154との間の第1のエッジ部分161およびスライダ150の側面152とこれに直交するスライダ150の記録媒体(磁気ディスク)側となる面159との間の第2のエッジ部分162に対応する位置である。そのため、ワイヤ34上に配置されたゴムシート38およびダイヤモンドラッピングシート39は、第1のエッジ部分161および第2のエッジ部分162に対応する部分が第1のエッジ部分161および第2のエッジ部分162側に突出するように変形される。その結果、ダイヤモンドラッピングシート39は、少なくとも、第1のエッジ部分161および第2のエッジ部分162に当接するようになっている。
【0062】
上述の作用は、ブロック本体31の凹部31a内に弾性部材32が収納された場合も同様である。ただし、ブロック本体31の凹部31a内に変形用部材33が収納されている場合には、凹部31a内に弾性部材32が収納されている場合に比べて、ワイヤ34の移動が容易になる。そのため、凹部31a内に収納する部材として変形用部材33を用いた場合には、スライダ保持治具80に対するスライダ150の固定位置が若干ずれている場合でも、ワイヤ34によって隆起されたゴムシート38およびダイヤモンドラッピングシート39が、個々のスライダ150の分離位置に入り込むことにより、ワイヤ34が分離位置に対応する位置に移動する。その結果、隣接する2つのスライダ150に対して、ダイヤモンドラッピングシート39が均一に当たり、スライダ150の面取り加工を均一に行うことが可能となる。
【0063】
ところで、スライダ150の空気流出側の端部には、磁気ヘッド素子157が形成されている。従って、スライダ150の空気流出側の端部におけるエッジ部分は、面取り加工を行うにしても、加工の程度を抑えることが好ましい。
【0064】
ブロック本体31の凹部31a内に収納する部材として変形用部材33を用いた場合には、変形用部材33の凸部33a上にワイヤ34が配置され、そのワイヤ34上にゴムシート38およびダイヤモンドラッピングシート39が配置されるため、隣接する凸部33a間の部分では、変形用部材33の上面とゴムシート38との間に大きな隙間が生じる。その結果、隣接する凸部33a間の部分では、スライダ150に対するダイヤモンドラッピングシート39の当たり方が緩くなる。そのため、スライダ150の空気流出側の端部におけるエッジ部分の面取り加工の程度を抑えることが可能となる。
【0065】
変形用部材33の凸部33aの幅や高さは、スライダ保持治具80に固定された隣り合うスライダ150間の距離(以下、分離幅と言う。)d等に応じて適宜に設定されるが、凸部33aの幅は0.05〜0.20mmの範囲内で設定されるのが好ましく、凸部33aの高さは0.10〜0.50mmの範囲内で設定されるのが好ましい。ここでは、一例として、分離幅dを0.2mmとし、凸部33aの幅を0.15mm、高さを0.40mmとしている。
【0066】
ワイヤ34は、例えば、ナイロン(商品名)等の合成繊維やステンレス鋼等によって形成されている。ワイヤ34の外径は、分離幅d等に応じて適宜に設定されるが、本実施の形態では、0.03〜0.20mmの範囲内で設定されるのが好ましい。ここでは、一例として、ワイヤ34の外径を0.09mmとしている。
【0067】
ゴムシート38の硬度は、30〜60が好ましいが、研磨量を多くする場合ほど、柔らかいものを用いるのが好ましい。ここでは、一例として、ゴムシート38の硬度を50としている。また、ゴムシート38の厚みは、0.10〜0.30mmが好ましい。ここでは、一例として、ゴムシート38の厚みを0.30mmとしている。
【0068】
ダイヤモンドラッピングシート39は、例えば、可撓性フィルム上に研磨材層を形成して構成されている。可撓性フィルムは、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)によって形成されている。研磨材層は、例えば、ダイヤモンド粒子をバインダと共に可撓性フィルム上に塗布した後、乾燥することによって形成される。また、ここでは、一例として、ダイヤモンド粒子の粒径を0.25μmとしている。可撓性フィルムの厚みは0〜6μmが好ましい。可撓性フィルムの厚みが0μmの場合とは、可撓性フィルムを用いずに、ダイヤモンド粒子とバインダによってダイヤモンドラッピングシート39を形成する場合である。ここでは、一例として、可撓性フィルムの厚みを、4μmまたは2μmとしている。
【0069】
また、X−Yテーブル13によるY方向の揺動幅は、X方向の揺動幅よりも大きいことが好ましい。上述のように分離幅dを0.2mmとし、ワイヤ34の外径を0.09mmとした場合には、X方向の揺動幅は1〜5mmが好ましく、Y方向の揺動幅は0.05〜0.15mmが好ましい。ここでは、一例として、X方向の揺動幅を3mmとし、Y方向の揺動幅を0.08mmとしている。
【0070】
ところで、本実施の形態に係る加工装置10では、プレート18上に、複数のワイヤ巻きブロック30を設けている。これに対し、プレート18上に、1つの大きな弾性部材や変形用部材を固定し、この弾性部材や変形用部材の上に、ワイヤを配置し、その両端部をプレート18の端部に固定することも考えられる。しかしながら、このような構成では、ワイヤの張力が不安定になり、加工精度が低下するおそれがある。
【0071】
これに対し、本実施の形態では、各ワイヤ巻きブロック30において、ワイヤ34のうちブロック30の上面部分に位置する部分の長さが短いため、上述のような構成の場合に比べて、ワイヤ34の張力は安定する。従って、本実施の形態によれば、加工精度を向上させることができる。
【0072】
次に、図27および図28を参照して、荷重付加部100の構成について説明する。図27は、荷重付加部100を正面側から見た断面図、図28は、荷重付加部100を側面側から見た断面図である。これらの図に示したように、荷重付加部100は、1段目の重り保持板110と、この重り保持板110の上に固定された、側壁のみからなる2つの枠111と、各枠111の上に固定された2段目の2つの重り保持板120と、各重り保持板120の上に固定された、側壁のみからなる2つの枠121と、各枠121の上に固定された3段目の2つの重り保持板130と、各重り保持板130の上に固定された、側面および上面を有する2つのカバー131とを備えている。2つずつ設けられた枠111、重り保持板120、枠121、重り保持板130およびカバー131は、前後方向に配列されている。
【0073】
重り保持板110には、断面が矩形の10個の孔112が形成されている。この孔112は、図20または図22に示したスライダ保持治具セットプレート70における10個の孔76と同様の位置関係となるように配置されている。重り保持板120,130には、重り保持板110における孔112に対応する位置に、それぞれ、孔112と同様の形状の孔122,132が形成されている。各孔112,122,132には、それぞれ、重り保持具140が装着されている。各重り保持具140には、垂直方向に延びる断面円形の3個の孔141が形成されている。重り保持板110,120,130および重り保持具140は、本発明における重り保持部に対応する。
【0074】
1段目における各重り保持具140には、それぞれ3個の重り113が装着されている。この重り113は、細長い円柱形状の軸部材114と、この軸部材114の上端部側に固定された、軸部材114よりも径の大きな円柱形状の大径部材115とで構成されている。軸部材114の下端面は、球面状になっている。大径部材115には、下端面で開口する断面円形の凹部が形成され、この凹部内に軸部材114の上端側が挿入されている。そして、大径部材115は、軸部材114に対してねじ止めされている。このように軸部材114と大径部材115からなる重り113は、本発明における所定の重さを有するブロックに対応する。なお、このブロックの重さは、任意でよい。つまり、使用用途等に応じて適宜変えればよい。本実施の形態では、例えば25gとする。また、1段目の重り113では、軸部材114において大径部材115の下端面より下側に突出する部分が軸部113aとなり、この軸部113aより上側の部分が大径部113bとなる。従って、重り保持具140は、重り113の軸部113aを挿通させ、大径部113bの挿通を阻止することによって、重り113を保持するようになっている。
【0075】
2段目における各重り保持具140には、それぞれ3個の重り123が装着されている。この重り123は、細長い円柱形状の軸部材124と、この軸部材124の途中にねじ止めされたフランジ部材125と、軸部材124におけるフランジ部材125よりも上側の部分に装着された1個以上の荷重調整用ブロック126とで構成されている。軸部材124の下端面は、球面状になっている。フランジ部材125の外径は、軸部材124の外径よりも大きくなっている。また、荷重調整用ブロック126の外径は、フランジ部材125の外径と等しくなっている。荷重調整用ブロック126には、それぞれ、軸部材124を挿通可能な孔が形成されている。そして、この孔に軸部材124を挿通することで、複数の荷重調整用ブロック126を、フランジ部材125の上に積み重ねることができるようになっている。ここでは、最大4個まで、荷重調整用ブロック126を積み重ねることができるようになっている。
【0076】
2段目の重り123では、軸部材124とフランジ部材125とを組み合わせたものが、本発明における所定の重さを有するブロックに対応し、その重さは例えば25gになっている。また、各荷重調整用ブロック126も、本発明における所定の重さを有するブロックに対応し、その重さは例えば25gになっている。従って、荷重調整用ブロック126の数を変えることで、重り123全体の重さを25g〜125gの範囲で、25g単位で変えることができる。
【0077】
なお、2段目の重り123では、最も上に配置される荷重調整用ブロック126は、荷重調整用ブロック126の個数に関わらず、軸部材124に対して一定の位置、すなわち4個の荷重調整用ブロック126を積み重ねた場合における最上段のブロック126の位置でねじ止めされるようになっている。これは、最も上に配置される荷重調整用ブロック126によって、3段目の重り133を押し上げる必要があるためである。
【0078】
また、2段目の重り123では、軸部材124においてフランジ部材125の下端面より下側に突出する部分が軸部123aとなり、この軸部123aより上側の部分が大径部123bとなる。従って、重り保持具140は、重り123の軸部123aを挿通させ、大径部123bの挿通を阻止することによって、重り123を保持するようになっている。
【0079】
3段目における各重り保持具140には、それぞれ3個の重り133が装着されている。この重り133は、細長い円柱形状の軸部材134と、この軸部材134の途中にねじ止めされたフランジ部材135と、軸部材134におけるフランジ部材135よりも上側の部分に装着された1個以上の荷重調整用ブロック136とで構成されている。軸部材134の下端面は、球面状になっている。フランジ部材135の外径は、軸部材134の外径よりも大きくなっている。また、荷重調整用ブロック136の外径は、フランジ部材135の外径と等しくなっている。荷重調整用ブロック136には、それぞれ、軸部材134を挿通可能な孔が形成されている。そして、この孔に軸部材134を挿通することで、複数の荷重調整用ブロック136を、フランジ部材135の上に積み重ねることができるようになっている。ここでは、最大4個まで、荷重調整用ブロック136を積み重ねることができるようになっている。
【0080】
3段目の重り133では、軸部材134とフランジ部材135とを組み合わせたものが、本発明における所定の重さを有するブロックに対応し、その重さは例えば25gになっている。また、各荷重調整用ブロック136も、本発明における所定の重さを有するブロックに対応し、その重さは例えば25gになっている。従って、荷重調整用ブロック136の数を変えることで、重り133全体の重さを25g〜125gの範囲で、25g単位で変えることができる。
【0081】
なお、3段目の重り133では、最も上に配置される荷重調整用ブロック136を軸部材134に対して一定の位置でねじ止めする必要はない。
【0082】
また、3段目の重り133では、軸部材134においてフランジ部材135の下端面より下側に突出する部分が軸部133aとなり、この軸部133aより上側の部分が大径部133bとなる。従って、重り保持具140は、重り133の軸部133aを挿通させ、大径部133bの挿通を阻止することによって、重り133を保持するようになっている。
【0083】
各重り113,123,133の軸部113a,123a,133aには、螺旋状の溝138が形成されている。この溝138は、軸部113a,123a,133aと重り保持具140の孔とが擦れて発生する削りくず(粉)を取り込んで、軸部113a,123a,133aの円滑な動作を維持させる機能を有している。
【0084】
なお、図29に示したように、重り保持具140の孔に、螺旋状の溝139を形成しても、同様の効果を得ることができる。この効果を得るためには、溝138と溝139の少なくとも一方を設ければよい。
【0085】
図1に示したように、ベース部12の上に設けられたレール部29には、Y方向に延びるガイド101が設けられている。このガイド101の上には、Y方向可動部103が設けられている。この可動部103には、ガイド101に係合する係合部102が設けられている。そして、係合部102がガイド101に沿って移動することにより、可動部103がY方向に移動するようになっている。また、可動部103には、上下方向に延びるガイド104が設けられている。
【0086】
一方、重り保持板110の左右方向の両端部は、上下方向可動部109に連結されている。この可動部109には、ガイド104に係合する係合部105が設けられている。そして、係合部105がガイド104に沿って移動することにより、可動部109が上下方向に移動するようになっている。
【0087】
上下方向可動部109は、上下方向駆動シリンダ108によって上下方向に駆動されるようになっている。上下方向駆動シリンダ108、上下方向可動部109、ガイド104および係合部105は、本発明における保持部移動手段に対応する。また、Y方向可動部103は、図2に示したY方向駆動シリンダ107によってY方向に駆動されるようになっている。
【0088】
このようにして、荷重付加部100は、Y方向および上下方向に移動可能になっている。図2には、荷重付加部100を後方に移動させて、X−Yテーブル13上から退避させた状態を示しているが、この状態から荷重付加部100を前方に移動させると、荷重付加部100をX−Yテーブル13上に配置することができる。
【0089】
また、荷重付加部100は、最下段における重り113の軸部113aの下端部がスライダ保持治具80に対して接触せずにスライダ保持治具80の上方に位置する状態から、下方向に移動させることにより、複数段に配置された重り113,123,133が、下段側から順に、スライダ保持治具80に対して荷重を付加する状態となる。以下、この作用について、図30ないし図33を参照して説明する。
【0090】
図30は、荷重付加部100の最下段における重り113の軸部113aの下端部がスライダ保持治具80の上方に位置する状態における荷重付加部100を表している。この状態では、スライダ保持治具80には、外部より荷重は付加されない。
【0091】
図31は、図30に示した状態から荷重付加部100を下方向に移動させて、最下段における重り113の軸部113aの下端部がスライダ保持治具80の上端部に当接し、最下段における重り保持具140に対して、重り113が持ち上がった状態を表している。なお、図31に示した状態では、重り113の上端部が2段目における重り123の軸部123aの下端部には当接していない。この状態では、スライダ保持治具80に対して、最下段における重り113による荷重のみが付加される。ここで、1つのスライダ保持治具80には、3個の重り113によって荷重が付加されるので、1つの重り113を25gとした場合には、1つのスライダ保持治具80には、75gの荷重が付加されることになる。
【0092】
図32は、図31に示した状態から更に荷重付加部100を下方向に移動させて、最下段における重り113の上端部が2段目における重り123の軸部123aの下端部に当接し、2段目における重り保持具140に対して、重り123が持ち上がった状態を表している。なお、図32に示した状態では、重り123の上端部が3段目における重り133の軸部133aの下端部には当接していない。この状態では、スライダ保持治具80に対して、最下段における重り113と2段目における重り123による荷重が付加される。ここで、1つのスライダ保持治具80には、3個の重り113および3個の重り123によって荷重が付加されるので、1つの重り113を25g、1つの重り123を125gとした場合には、1つのスライダ保持治具80には、450gの荷重が付加されることになる。
【0093】
図33は、図32に示した状態から更に荷重付加部100を下方向に移動させて、2段目における重り123の上端部が3段目における重り133の軸部133aの下端部に当接し、3段目における重り保持具140に対して、重り133が持ち上がった状態を表している。この状態では、スライダ保持治具80に対して、最下段における重り113と2段目における重り123と3段目における重り133による荷重が付加される。ここで、1つのスライダ保持治具80には、3個の重り113、3個の重り123および3個の重り133によって荷重が付加されるので、1つの重り113を25g、1つの重り123を125g、1つの重り133を125gとした場合には、1つのスライダ保持治具80には、825gの荷重が付加されることになる。
【0094】
このような荷重付加部100の機能を実現するには、最下段における重り113が上下方向に移動できる距離が、スライダ保持治具80に荷重を付加しない状態(図30に示した状態)における重り113の上端部と重り123の軸部123aの下端部との間の距離と、重り123の上端部と重り133の軸部133aの下端部との間の距離とを足した距離よりも大きいことが必要である。
【0095】
このように、本実施の形態では、スライダ保持治具80に対して複数の重り113,123,133による荷重を段階的に加えることによって、スライダ保持治具80に付加する荷重を調整することができる。
【0096】
そのため、本実施の形態では、例えば、スライダ150のレール部のエッジ部分の面取りがまだ行われていないときや面取りの初期の段階では、スライダ保持治具80に対して対して小さい荷重を付加してエッジ部分の面取り加工を行い、面取り加工の進行に応じて、スライダ保持治具80に付加する荷重を増加させることができる。これにより、スライダ150のエッジ部分で、薄いダイヤモンドラッピングシート39が切れることを防止することができる。なお、1つのスライダ保持治具80に荷重を付加する1段あたりの重りの数は、3個に限らず、2個や4個以上でもよい。また、荷重付加部100における各重り113,123,133の重さや、各重り113,123,133を構成するブロックの重さは、適宜変えてもよい。
【0097】
なお、本実施の形態に係る加工装置10は、図示しないが、更に、操作パネル23における操作に対応した信号や各センサの出力信号を入力し、各駆動部分を制御する制御部を備えている。
【0098】
次に、本実施の形態に係る加工装置10の作用について説明する。なお、以下の説明は、本実施の形態に係るスライダの加工方法の説明を兼ねている。
【0099】
加工装置10を用いてスライダ150を加工する場合には、まず、スライダ保持治具80に対して、加工対象となる複数のスライダ150を、記録媒体側となる面が下側となるように、例えば接着によって固定する。なお、この時点におけるスライダ150は、一列に配列された複数の磁気ヘッド素子を含み媒体対向面となる面の研磨が終了した後のバーに対して、イオンミリング等によってレール部を形成した後に、バーを切断して得られたものである。
【0100】
本実施の形態では、スライダ150が固定されたスライダ保持治具80に対して、好ましくは、以下で説明するような3段階の面取り加工を行う。
【0101】
図34は、1段階目の面取り加工の様子を示す説明図である。1段階目の面取り加工では、ワイヤ巻きブロック30の代わりに、図16に示したようなプレート90が用いられる。そして、このプレート90上に、ゴムシート38が配置され、このゴムシート38の上に、ダイヤモンドラッピングシート39が配置される。また、スライダ保持治具セットプレート70としては、プレート70Aが用いられる。1段階目の面取り加工では、図34に示したように、プレート70Aによって、ダイヤモンドラッピングシート39の研磨面に対してスライダ150の媒体対向面が傾いた状態で、スライダ150がダイヤモンドラッピングシート39に当接するように、スライダ保持治具80が位置決めされる。
【0102】
なお、本実施の形態では、スライダ保持治具80がプレート70Aによって位置決めされたときに、スライダ150の媒体対向面のうちの空気流入端側が下側となるように、スライダ保持治具80に対してスライダ150が固定されている。
【0103】
スライダ保持治具80の側面とダイヤモンドラッピングシート39の研磨面とのなす角度θは、60°以上で、90°より小さい角度の範囲内が好ましく、特に、70°±2.5°が好ましい。
【0104】
また、スライダ保持治具80の上端部には、最下段における重り113の軸部113aの下端部が当接する。前述のように、スライダ保持治具80に付加する荷重は調整することができる。スライダ保持治具80に付加する荷重は、面取り加工の進行に応じて、段階的に増加させることが好ましい。
【0105】
1段階目の面取り加工では、図34に示した状態で、X−Yテーブル13が揺動され、スライダ150の空気流入端側のエッジのみが面取り加工される。
【0106】
図35は、2段階目の面取り加工の様子を示す説明図である。2段階目の面取り加工では、ブロック本体31の凹部31a内に弾性部材32が収納されたワイヤ巻きブロック30が用いられる。従って、弾性部材32の上にワイヤ34が配置され、ワイヤ34の上にゴムシート38が配置され、ゴムシート38の上にダイヤモンドラッピングシート39が配置される。また、スライダ保持治具セットプレート70としては、プレート70Aが用いられる。2段階目の面取り加工では、図35に示したように、プレート70Aによって、ダイヤモンドラッピングシート39の研磨面に対してスライダ150の媒体対向面が傾いた状態で、スライダ150がダイヤモンドラッピングシート39に当接するように、スライダ保持治具80が位置決めされる。
【0107】
スライダ保持治具80の側面とダイヤモンドラッピングシート39の研磨面とのなす角度θは、60°以上で、90°より小さい角度の範囲内が好ましく、特に、70°前後が好ましい。
【0108】
また、スライダ保持治具80の上端部には、最下段における重り113の軸部113aの下端部が当接する。前述のように、スライダ保持治具80に付加する荷重は調整することができる。スライダ保持治具80に付加する荷重は、面取り加工の進行に応じて、段階的に増加させることが好ましい。
【0109】
2段階目の面取り加工では、図25に示したように、ワイヤ34上に配置されたゴムシート38およびダイヤモンドラッピングシート39は、スライダ150の第1のエッジ部分161および第2のエッジ部分162に対応する部分が第1のエッジ部分161および第2のエッジ部分162側に突出するように変形される。その結果、ダイヤモンドラッピングシート39は、少なくとも、第1のエッジ部分161および第2のエッジ部分162に当接するようになっている。
【0110】
2段階目の面取り加工では、図35に示した状態で、X−Yテーブル13が揺動され、スライダ150の空気流入端側のエッジが更に面取り加工されると共に、段差を有する第1のエッジ部分161および第2のエッジ部分162が同時に面取り加工される。このように、1段階目の面取り加工および2段階目の面取り加工によって、スライダ150の空気流入端側のエッジは、他のエッジよりも多く面取り加工が施される。このように、スライダ150の空気流入端側のエッジを多く面取り加工するのは、空気流入端側のエッジは、他のエッジよりも記録媒体に接触する可能性が大きいからである。また、1段階目の面取り加工および2段階目の面取り加工によって、スライダ150の空気流入端側のエッジは、斜面状に面取りされる。
【0111】
図36は、3段階目の面取り加工の様子を示す説明図である。3段階目の面取りでは、ブロック本体31の凹部31a内に変形用部材33が収納されたワイヤ巻きブロック30が用いられる。従って、弾性部材33の凸部33aの上にワイヤ34が配置され、ワイヤ34の上にゴムシート38が配置され、ゴムシート38の上にダイヤモンドラッピングシート39が配置される。また、スライダ保持治具セットプレート70としては、プレート70Bが用いられる。3段階目の面取り加工では、図36に示したように、プレート70Bによって、ダイヤモンドラッピングシート39の研磨面に対してスライダ150の媒体対向面が平行な状態で、スライダ150がダイヤモンドラッピングシート39に当接するように、スライダ保持治具80が位置決めされる。
【0112】
また、スライダ保持治具80の上端部には、最下段における重り113の軸部113aの下端部が当接する。ここで、スライダ150の媒体対向面のうちの空気流入端側は、図36におけるスライダ150の右側になっている。本実施の形態では、図36に示したように、スライダ150の媒体対向面のうちの空気流入端側に対してより面取り加工を施すために軸部113aの下端部は、スライダ保持治具80の上端部のうちの右側に偏った位置に当接するようにしている。また、前述のように、スライダ保持治具80に付加する荷重は調整することができる。スライダ保持治具80に付加する荷重は、面取り加工の進行に応じて、段階的に増加させることが好ましい。
【0113】
3段階目の面取り加工では、ワイヤ34上に配置されたゴムシート38およびダイヤモンドラッピングシート39は、スライダ150の第1のエッジ部分161および第2のエッジ部分162に対応する部分が第1のエッジ部分161および第2のエッジ部分162側に突出するように変形される。その結果、ダイヤモンドラッピングシート39は、少なくとも、第1のエッジ部分161および第2のエッジ部分162に当接するようになっている。
【0114】
3段階目の面取り加工では、図36に示した状態で、X−Yテーブル13が揺動される。これにより、第1のエッジ部分161を含むスライダ150のレール部153のエッジ部分全体と、第2のエッジ部分162が同時に面取り加工される。また、3段階目の面取り加工では、第1および第2の面取り加工によって斜面状に面取り加工されたエッジ部分を含め、ダイヤモンドラッピングシート39に当接するエッジ部分は、曲面状に面取り加工される。
【0115】
1段階目ないし3段階目の面取り加工は、1台の加工装置10を用いて、各段階毎にワイヤ巻きブロック30やスライダ保持治具セットプレート70等を取り替えて行うことも可能であるが、各段階用に設定された3台の加工装置10を用いて行う方が効率的である。
【0116】
このような本実施の形態に係るスライダの加工方法によれば、スライダ150の空気流入端側のエッジ部分に対して、他のエッジ部分よりも多く面取り加工を施すことができる。これにより、スライダ150の耐衝撃性を向上させることができる。
【0117】
ここで、スライダ150の空気流入端側のエッジ部分に対して、本実施の形態による3段階の面取り加工を施した場合と、他の方法で面取り加工を施した場合とで、エッジ部分の形状を比較する。
【0118】
なお、比較のための他の面取り加工の方法には、図37に示した方法と、図38に示した方法とを用いた。図37に示した方法では、図34に示した1段階目の面取り加工と同様に、ワイヤ巻きブロック30の代わりに、図16に示したようなプレート90が用いられる。そして、このプレート90上に、ゴムシート38が配置され、このゴムシート38の上に、ダイヤモンドラッピングシート39が配置される。また、スライダ保持治具セットプレート70としては、プレート70Bが用いられる。従って、図37に示した方法では、ダイヤモンドラッピングシート39の研磨面に対してスライダ150の媒体対向面が平行な状態で、スライダ150がダイヤモンドラッピングシート39に当接するように、スライダ保持治具80が位置決めされる。そして、この状態で、X−Yテーブル13が揺動されて、スライダ150のエッジ部分の面取り加工が施される。
【0119】
一方、図38に示した方法では、図35に示した2段階目の面取り加工と同様に、ブロック本体31の凹部31a内に弾性部材32が収納されたワイヤ巻きブロック30が用いられる。従って、弾性部材32の上にワイヤ34が配置され、ワイヤ34の上にゴムシート38が配置され、ゴムシート38の上にダイヤモンドラッピングシート39が配置される。また、スライダ保持治具セットプレート70としては、プレート70Bが用いられる。従って、図38に示した方法では、ダイヤモンドラッピングシート39の研磨面に対してスライダ150の媒体対向面が平行な状態で、スライダ150がダイヤモンドラッピングシート39に当接するように、スライダ保持治具80が位置決めされる。そして、この状態で、X−Yテーブル13が揺動されて、スライダ150のエッジ部分の面取り加工が施される。
【0120】
図37に示した方法や図38で示した方法によって面取り加工を施した場合におけるスライダ150の空気流入端側のエッジ部分の形状の一例を図39に示す。また、本実施の形態による3段階の面取り加工を施した場合におけるスライダ150の空気流入端側のエッジ部分の形状の一例を図40に示す。なお、図390および図40に示した形状は、触針式表面粗さ計を用いて測定したものである。触針式表面粗さ計としては、英国ランク テーラー ホブソン(Rank Taylor-Hobson)社製「タリステップ(Talystep)」(商品名)を用いた。なお、触針には、先端部の曲率半径が2μmのものを用いた。図39および図40において、横軸は水平方向の位置、縦軸は垂直方向の位置を表している。
【0121】
図39に示した形状において、面取り加工が施された領域の高さ方向の長さは、0.5μmであった。これに対し、図40に示した形状において、面取り加工が施された領域の高さ方向の長さは、5.0μmであった。これらの図から、本実施の形態による3段階の面取り加工によれば、スライダ150の空気流入端側のエッジ部分に対して多く面取り加工を施すことができ、スライダ150の耐衝撃性を向上させることが可能となることが分かる。
【0122】
次に、図41ないし図46を参照して、本実施の形態におけるスライダ保持治具80の側面とダイヤモンドラッピングシート39の研磨面とのなす角度θと、面取り加工後のエッジ部分の形状との関係について説明する。
【0123】
図41に示したように、1段階目および2段階目の面取り加工におけるθを60°とした場合、2段階目の面取り加工終了後のエッジ部分の形状は、例えば図42に示したようになり、3段階目の面取り加工終了後のエッジ部分の形状は、例えば図43に示したようになった。
【0124】
また、図44に示したように、1段階目および2段階目の面取り加工におけるθを75°とした場合、2段階目の面取り加工終了後のエッジ部分の形状は、例えば図45に示したようになり、3段階目の面取り加工終了後のエッジ部分の形状は、例えば図46に示したようになった。
【0125】
図42、図43、図45および図46に示した形状の測定方法は、図39、図40の場合と同様である。
【0126】
図42に示した形状において、面取り加工が施された領域の高さ方向の長さは、3.5μmであった。これに対し、図45に示した形状において、面取り加工が施された領域の高さ方向の長さは、2.5μmであった。これらの図からも分かるように、θが小さいほど、面取り加工が施された領域の高さ方向の長さが大きくなる。
【0127】
しかし、図43と図46とを比較すると分かるように、θが小さいほど、3段階目の面取り加工後においても、面取り加工が施された領域が斜面状に近いままであることが推測される。図43に示した形状を許容範囲の限度とすると、θは60°以上とする必要がある。
【0128】
以上説明したように、本実施の形態に係る加工装置10および本実施の形態に係るスライダの加工方法によれば、スライダ150の空気流入端側のエッジに対してより多く面取り加工を施すことができると共に、段差を有する第1のエッジ部分161と第2のエッジ部分162に対して面取り加工を施すことができる。従って、本実施の形態によれば、傾いても、エッジ部分によって記録媒体の面を傷つけることを防止できるスライダ150を得ることができる。
【0129】
また、負圧を発生させないスライダに比べて負圧スライダの方が、傾いたときに第1のエッジ部分161が記録媒体に接触する可能性が大きいので、本実施の形態に係る加工装置10および本実施の形態に係るスライダの加工方法は、特に、負圧スライダを加工する場合に効果が顕著になる。
【0130】
また、本実施の形態に係るスライダの加工方法によれば、スライダ150の空気流入端側のエッジや、第1のエッジ部分161や、第2のエッジ部分162だけではなく、それ以外の、レール部153における媒体対向面の周縁部、およびスライダ150の外周面の媒体対向面側の周縁部についても、十分に面取り加工を施すことができる。これにより、スライダ150が種々の態様で傾いたとしても、記録媒体を傷つけることを防止できるスライダ150を得ることができる。
【0131】
また、本実施の形態に係る加工装置10および本実施の形態に係るスライダの加工方法では、ダイヤモンドラッピングシート39を変形させて、このダイヤモンドラッピングシート39をスライダ150の第1のエッジ部分161および第2のエッジ部分162に当接させるようにしている。その際、ダイヤモンドラッピングシート39を、弾性を有するゴムシート38によって保持するようにしたので、ダイヤモンドラッピングシート39が切れることを防止でき、安定してスライダ150の加工を行うことができる。
【0132】
また、本実施の形態では、スライダ保持治具80に対して複数の重り113,123,133による荷重を段階的に加えることによって、スライダ保持治具80に付加する荷重を調整することができる。そのため、本実施の形態によれば、スライダ150のエッジ部分で、薄いダイヤモンドラッピングシート39が切れることを防止することができる。
【0133】
また、本実施の形態では、重り113,123,133の軸部113a,123a,133aと重り保持具140の孔との少なくとも一方に、螺旋状の溝138または溝139を形成したので、この溝138,139によって、軸部113a,123a,133aと重り保持具140の孔とが擦れて発生する削りくず(粉)を取り込んで、軸部113a,123a,133aの円滑な動作を維持させることができる。
【0134】
また、本実施の形態では、スライダ保持治具セットプレート70の1種類として、垂直方向に対して所定の角度で傾いた孔76Aを有するスライダ保持治具セセットプレート70Aを用意している。このプレート70Aは、ダイヤモンドラッピングシート39の研磨面に対してスライダの媒体対向面が傾いた状態で、スライダ150がダイヤモンドラッピングシート39に当接するように、スライダ保持治具80を位置決めする。従って、本実施の形態によれば、スライダ保持治具セセットプレート70Aを用いることにより、スライダ150の特定のエッジ部分、例えばスライダ150の空気流入端側のエッジに対して、他のエッジ部分よりも多く面取り加工を施すことが可能となる。
【0135】
また、本実施の形態では、段差を有する第1のエッジ部分161と第2のエッジ部分162を同時に面取り加工するために、ワイヤ34によってゴムシート38およびダイヤモンドラッピングシート39を変形させるようにしている。本実施の形態では、ワイヤ34を、プレート18上の全面に張らずに、複数のワイヤ巻きブロック30を用いて、複数の部分に分けて張っている。そのため、本実施の形態によれば、ワイヤ34の張力が安定し、加工精度を向上させることができる。
【0136】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、実施の形態では、スライダ150を固定し、X−Yテーブル13によってダイヤモンドラッピングシート39を移動させるようにしたが、ダイヤモンドラッピングシート39を固定し、スライダ保持治具80を動かしてスライダ150を移動(揺動)させるようにしてもよい。
【0137】
また、本発明は、図24に示した形状のスライダに限らず、他の形状のスライダの加工にも適用することができる。また、本発明は、2段構造のスライダに限らず、3段以上の構造のスライダの加工にも適用することができる。
【0138】
また、実施の形態では、加工対象としてのスライダとして、負圧スライダの例を挙げたが、本発明は、負圧を発生させないスライダの加工にも適用することができる。
【0139】
また、本発明は、磁気ヘッド用以外の他の用途のスライダ、例えば光記録方式や光磁気記録方式による情報の記録または再生を行うためのヘッド(ピックアップ)用のスライダ等にも適用することが可能である。
【0140】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のスライダの加工装置または本発明のスライダ加工用荷重付加装置によれば、重りを保持する重り保持部を上下方向に移動させることにより、スライダのエッジ部分を研磨してエッジ部分の面取り加工を行う際に、スライダを保持するスライダ保持具に対して必要なときにのみ荷重を付加することが可能となると共に、スライダ保持具に対して荷重を付加するための重りの軸部の外周面と重り保持部の孔の内周面の少なくとも一方に、らせん状の溝を形成したので、このらせん状の溝によって、重りの軸部と重り保持部の孔とが擦れて発生する削りくず(粉)を取り込んで、軸部の円滑な動作を維持でき、機構を円滑に動作させることが可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るスライダの加工装置を一部切り欠いて示す正面図である。
【図2】図1の右側面図である。
【図3】図1におけるX−Yテーブルの近傍を拡大して示す正面図である。
【図4】図3の右側面図である。
【図5】図1におけるY方向揺動幅調整部材の正面図である。
【図6】図5の側面図である。
【図7】図1におけるY方向揺動幅調整部材の正面図である。
【図8】図7の側面図である。
【図9】図2におけるスライダ保持治具セットプレートが移動する様子を示す説明図である。
【図10】図9に示したスライダ保持治具セットプレートの有無を検出するためのセンサを示す説明図である。
【図11】図1におけるワイヤ巻きブロックの側面図である。
【図12】図11に示したワイヤ巻きブロックの正面図である。
【図13】図11に示したワイヤ巻きブロックに用いられる弾性部材を示す斜視図である。
【図14】図11に示したワイヤ巻きブロックに用いられる変形用部材を示す斜視図である。
【図15】図11に示したワイヤ巻きブロックとその上に配置されるゴムシートおよびダイヤモンドラッピングシートを示す斜視図である。
【図16】図11に示したワイヤ巻きブロックの代わりに用いられるプレートとその上に配置されるゴムシートを示す正面図である。
【図17】図11に示したワイヤ巻きブロックの上にゴムシートおよびダイヤモンドラッピングシートを配置する方法の一例を説明するための説明図である。
【図18】図17に示した方法によってワイヤ巻きブロックの上にゴムシートおよびダイヤモンドラッピングシートを張った後の状態を示す平面図である。
【図19】図18の正面図である。
【図20】本発明の一実施の形態に係る加工装置で使用するスライダ保持治具セットプレートの平面図である。
【図21】図20のA−A′線断面図である。
【図22】本発明の一実施の形態に係る加工装置で使用する他のスライダ保持治具セットプレートの平面図である。
【図23】図22のB−B′線断面図である。
【図24】本発明の一実施の形態に係る加工装置によって加工されるスライダの一例を示す斜視図である。
【図25】本発明の一実施の形態に係る加工装置による加工時におけるスライダの近傍を示す断面図である。
【図26】図25のC部を拡大して示す説明図である。
【図27】図1における荷重付加部を正面側から見た断面図である。
【図28】図1における荷重付加部を側面側から見た断面図である。
【図29】図28に示した重り保持具の孔に螺旋状の溝を形成した場合における重り保持具を示す断面図である。
【図30】図1における荷重付加部の作用を説明するための断面図である。
【図31】図1における荷重付加部の作用を説明するための断面図である。
【図32】図1における荷重付加部の作用を説明するための断面図である。
【図33】図1における荷重付加部の作用を説明するための断面図である。
【図34】本発明の一実施の形態に係る加工方法における1段階目の面取り加工の様子を示す断面図である。
【図35】本発明の一実施の形態に係る加工方法における2段階目の面取り加工の様子を示す断面図である。
【図36】本発明の一実施の形態に係る加工方法における3段階目の面取り加工の様子を示す断面図である。
【図37】本発明の一実施の形態に係る加工方法と比較するための他の面取り加工の方法を示す断面図である。
【図38】本発明の一実施の形態に係る加工方法と比較するための他の面取り加工の方法を示す断面図である。
【図39】図37に示した方法や図38で示した方法によって面取り加工を施した場合におけるスライダの空気流入端側のエッジ部分の形状の一例を示す説明図である。
【図40】本発明の一実施の形態による3段階の面取り加工を施した場合におけるスライダの空気流入端側のエッジ部分の形状の一例を示す説明図である。
【図41】本発明の一実施の形態におけるスライダ保持治具の側面とダイヤモンドラッピングシートの研磨面とのなす角度を60°とした場合のスライダ保持治具を示す説明図である。
【図42】図41に示した場合における2段階目の面取り加工終了後のエッジ部分の形状の一例を示す説明図である。
【図43】図41に示した場合における3段階目の面取り加工終了後のエッジ部分の形状の一例を示す説明図である。
【図44】本発明の一実施の形態におけるスライダ保持治具の側面とダイヤモンドラッピングシートの研磨面とのなす角度を75°とした場合のスライダ保持治具を示す説明図である。
【図45】図44に示した場合における2段階目の面取り加工終了後のエッジ部分の形状の一例を示す説明図である。
【図46】図44に示した場合における3段階目の面取り加工終了後のエッジ部分の形状の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
10…加工装置、11…装置本体、13…X−Yテーブル、30…ワイヤ巻きブロック、31…ブロック本体、32…弾性部材、33…変形用部材、34…ワイヤ、38…ゴムシート、39…ダイヤモンドラッピングシート、70,70A,70B…スライダ保持治具セットプレート、80…スライダ保持治具、100…荷重付加部、113,123,133…重り、113a,123a,133a…軸部、138,139…溝、150…スライダ。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a slider processing device and a slider processing load applying device for chamfering an edge portion of a slider used in a floating magnetic head or the like.
[0002]
[Prior art]
A floating magnetic head used in a magnetic disk device or the like is generally configured by forming a thin film magnetic head element at the rear end of a slider. The slider generally has a rail portion whose surface is a medium facing surface (air bearing surface), and has a tapered portion or a step portion near the end on the air inflow side, and flows from the tapered portion or the step portion. The air flow causes the rail portion to slightly float from the surface of a recording medium such as a magnetic disk.
[0003]
In such a slider, for example, as disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-282831, when the slider is tilted by shaking, for example, an edge between the medium facing surface of the rail portion and the outer side surface of the rail portion. A chamfering process is performed on the edge portion of the slider so that the recording medium is not damaged by the edge portion of the slider such as the portion.
[0004]
As a conventional chamfering method for the edge portion of the slider, for example, as disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-12645, the slider is fixed to a jig and a load is applied to the jig while being applied to the elastic body. There is a method in which the medium facing surface of the slider is brought into contact with the diamond wrapping sheet and the slider is moved relative to the diamond wrapping sheet for polishing.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In the chamfering method as described above, during actual processing, it is necessary to apply a load to the jig and press the slider against the diamond wrapping sheet. On the other hand, it is necessary not to apply a load to the jig when the slider is attached to or detached from the processing apparatus. Therefore, a mechanism for applying a load only when necessary to the jig is required.
[0006]
As such a mechanism, a weight including a shaft portion whose lower end portion can come into contact with the jig, a large diameter portion having a diameter larger than the shaft portion, and a shaft portion of the weight are inserted, and the large diameter portion A mechanism is conceivable in which a weight holding portion is provided to hold the weight shaft so as to be movable in the axial direction of the weight shaft portion by a hole that prevents insertion, and the weight holding portion is moved in the vertical direction.
[0007]
However, in such a mechanism, the shaft portion of the weight and the hole of the weight holding portion are frequently rubbed, so shavings (powder) may be generated and the weight may not move smoothly with respect to the weight holding portion. There is a problem.
[0008]
The present invention has been made in view of such problems, and its purpose is to provide a slider holder that holds the slider when necessary when polishing the edge portion of the slider and chamfering the edge portion. It is an object of the present invention to provide a slider machining apparatus and a slider machining load addition apparatus that can only apply a load and that allows a mechanism to operate smoothly.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
A slider processing apparatus according to the present invention is a slider processing apparatus that polishes an edge portion of a slider having a medium facing surface and chamfers the edge portion, and includes a slider holder for holding the slider, A polishing member for polishing an edge portion of the slider held by the slider holder, and a load applying means for applying a load to the slider holder so as to press the slider held by the slider holder against the polishing member; A moving means for relatively moving the slider held by the slider holder and the polishing member so that the edge portion of the slider is polished by the polishing member is provided, and the load applying means has a lower end portion attached to the slider holder. A weight including a shaft portion that can be contacted and a large-diameter portion having a diameter larger than that of the shaft portion, and a shaft portion of the weight are inserted, and the large-diameter portion is inserted. A hole for preventing the insertion of the weight is formed, and the hole has a weight holding part for holding the weight so as to be movable in the axial direction of the shaft part, and a weight holding part moving means for moving the weight holding part in the vertical direction. A spiral groove is formed on at least one of the outer peripheral surface of the weight shaft and the inner peripheral surface of the hole of the weight holding portion.
[0010]
In this slider processing apparatus, the weight holding portion is moved in the vertical direction by the weight holding portion moving means, so that the lower end portion of the weight shaft portion does not come into contact with the slider holder, and the weight is held against the slider holder. It is possible to select a state in which a load due to weight is not applied, and a state in which the lower end portion of the weight shaft is in contact with the slider holder and a load due to the weight is applied to the slider holder. Further, in this slider processing apparatus, the weight shaft portion and the weight holding portion hole are formed by a spiral groove formed on at least one of the outer peripheral surface of the weight shaft portion and the inner peripheral surface of the weight holding portion hole. The shavings (powder) generated by rubbing is taken in, and the smooth operation of the shaft is maintained.
[0011]
A load applying device for slider processing according to the present invention includes a slider holder for holding a slider having a medium facing surface, a polishing member for polishing an edge portion of the slider held by the slider holder, and a polishing member And a moving means for relatively moving the slider held by the slider holder and the polishing member, so that the edge portion of the slider having the medium facing surface is polished and edged. A slider processing load adding device used in a slider processing device for chamfering a portion, and applying a load to the slider holder so as to press the slider held by the slider holder against the polishing member. A weight including a shaft portion that can contact the slider holder and a large-diameter portion having a larger diameter than the shaft portion; A hole that allows the shaft of the weight to pass therethrough and prevents the insertion of the large-diameter portion is formed. By this hole, a weight holding portion that holds the weight movably in the axial direction of the shaft portion, and the weight holding portion in the vertical direction A weight holding part moving means for moving the weight holding part, and a spiral groove is formed on at least one of the outer peripheral surface of the weight shaft part and the inner peripheral surface of the hole of the weight holding part.
[0012]
According to this load processing device for slider processing, by moving the weight holding portion in the vertical direction, the lower end portion of the weight shaft portion does not come into contact with the slider holder, and the load due to the weight is applied to the slider holder. It is possible to select a state in which the weight is not added and a state in which the lower end portion of the weight shaft is in contact with the slider holder and a load due to the weight is applied to the slider holder. Further, in this slider processing load applying device, the weight shaft portion and the weight holding portion are formed by a spiral groove formed on at least one of the outer peripheral surface of the weight shaft portion and the inner peripheral surface of the hole of the weight holding portion. The shavings (powder) generated by rubbing against the hole is taken in, and the smooth operation of the shaft portion is maintained.
[0013]
In the slider processing device of the present invention or the load processing device for slider processing of the present invention, for example, the weight holding portion is provided in a plurality of stages so as to hold a plurality of weights, and is held by the lowest weight holding portion. By moving the weight holding portion downward by the weight holding portion moving means from the state in which the lower end portion of the shaft portion of the weight is located above the slider holder, the weight held by the plurality of weight holding portions is increased. Then, the load is applied to the slider holder sequentially from the lower side.
[0014]
In the slider processing device of the present invention or the load processing device for slider processing of the present invention, for example, the weight is composed of one or more blocks having a predetermined weight.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. FIG. 1 is a front view of a slider processing apparatus according to an embodiment of the present invention, partly cut away, and FIG. 2 is a right side view of FIG. 3 is an enlarged front view showing the vicinity of the XY table in the processing apparatus shown in FIG. 1, and FIG. 4 is a right side view of FIG. The
[0016]
The
[0017]
The XY table 13 is fixed to the
[0018]
As shown in FIG. 3, guides 19 having bearings are provided at both ends in the X direction on the upper surface of the fixed
[0019]
Further, as shown in FIG. 4, guides 21 having bearings are provided at both ends in the Y direction on the upper surface of the
[0020]
A plurality of
[0021]
As shown in FIG. 3, a Y-
[0022]
Further, at a position above the upper surface of the
[0023]
An
[0024]
In the present embodiment, at the start of processing, the
[0025]
In addition, at a position above the upper surface of the
[0026]
Here, with reference to FIG. 5 thru | or FIG. 8, the structure and effect | action of the Y direction rocking | fluctuation
[0027]
The Y-direction swinging
[0028]
In this Y-direction swinging
[0029]
In the Y direction swing
[0030]
Further, in the Y direction swinging
[0031]
The configuration and action of the X direction swing
[0032]
In the present embodiment, the rotational speed of the Y-
[0033]
In the present embodiment, the swing width of the Y-
[0034]
As shown in FIG. 1, two
[0035]
On the other hand, a slider holding jig set
[0036]
FIG. 9 shows how the slider holding jig set
[0037]
FIG. 10 is an explanatory diagram showing a sensor for detecting the presence or absence of the slider holding jig set
[0038]
In the present embodiment, the slider holding jig set
[0039]
Further, as shown in FIG. 1, on the slider holding jig set
[0040]
In the
[0041]
The
[0042]
Next, the configuration of the
[0043]
As shown in FIGS. 11 and 12, the
[0044]
A
[0045]
In the vicinity of both end portions in the longitudinal direction of the block
[0046]
FIG. 15 is a perspective view showing the
[0047]
In the
[0048]
Here, with reference to FIG. 17 thru | or FIG. 19, an example of the method of arrange | positioning the
[0049]
FIG. 18 is a plan view showing a state after the
[0050]
Next, the slider holding jig set
[0051]
20 is a plan view of the first type of slider holding jig set
[0052]
FIG. 22 is a plan view of the second type slider holding jig set
[0053]
Each of the slider holding jig set
[0054]
Next, an example of a slider processed by the
[0055]
Further, the
[0056]
In FIG. 24, the direction in which air flows during operation is indicated by
[0057]
Between the two
[0058]
Note that the
[0059]
Next, the relationship between the
[0060]
As shown in FIG. 25, the
[0061]
The
[0062]
The above-described operation is the same when the
[0063]
Incidentally, a
[0064]
When the
[0065]
The width and height of the
[0066]
The
[0067]
The hardness of the
[0068]
The
[0069]
Further, the swing width in the Y direction by the XY table 13 is preferably larger than the swing width in the X direction. As described above, when the separation width d is 0.2 mm and the outer diameter of the
[0070]
By the way, in the
[0071]
On the other hand, in the present embodiment, in each
[0072]
Next, the configuration of the
[0073]
The
[0074]
Three
[0075]
Three
[0076]
In the second-
[0077]
In the second-
[0078]
In the second-
[0079]
Three
[0080]
In the third-
[0081]
In the third-
[0082]
In the third-
[0083]
A
[0084]
Note that, as shown in FIG. 29, the same effect can be obtained even if the
[0085]
As shown in FIG. 1, a
[0086]
On the other hand, both ends in the left-right direction of the
[0087]
The vertically
[0088]
In this way, the
[0089]
Further, the
[0090]
FIG. 30 shows the
[0091]
In FIG. 31, the
[0092]
In FIG. 32, the
[0093]
33, the
[0094]
In order to realize such a function of the
[0095]
As described above, in this embodiment, the load applied to the
[0096]
Therefore, in this embodiment, for example, a small load is applied to the
[0097]
Although not shown, the
[0098]
Next, the operation of the
[0099]
When processing the
[0100]
In the present embodiment, the
[0101]
FIG. 34 is an explanatory view showing the state of the first stage chamfering. In the first stage chamfering process, a
[0102]
In the present embodiment, when the
[0103]
The angle θ formed between the side surface of the
[0104]
Further, the lower end portion of the
[0105]
In the first-stage chamfering process, the XY table 13 is swung in the state shown in FIG. 34, and only the edge on the air inflow end side of the
[0106]
FIG. 35 is an explanatory diagram showing a state of chamfering at the second stage. In the second stage chamfering process, the
[0107]
The angle θ formed between the side surface of the
[0108]
Further, the lower end portion of the
[0109]
In the second stage chamfering process, as shown in FIG. 25, the
[0110]
In the second-stage chamfering process, the XY table 13 is swung in the state shown in FIG. 35, the edge on the air inflow end side of the
[0111]
FIG. 36 is an explanatory view showing the state of the chamfering process at the third stage. In the third stage chamfering, the
[0112]
Further, the lower end portion of the
[0113]
In the chamfering process at the third stage, the
[0114]
In the third stage of chamfering, the XY table 13 is swung in the state shown in FIG. Thereby, the entire edge portion of the
[0115]
The chamfering process from the first stage to the third stage can be performed by replacing the
[0116]
According to such a slider processing method according to the present embodiment, the edge portion on the air inflow end side of the
[0117]
Here, the shape of the edge portion when the edge portion on the air inflow end side of the
[0118]
As another chamfering method for comparison, the method shown in FIG. 37 and the method shown in FIG. 38 were used. In the method shown in FIG. 37, a
[0119]
On the other hand, in the method shown in FIG. 38, the
[0120]
FIG. 39 shows an example of the shape of the edge portion on the air inflow end side of the
[0121]
In the shape shown in FIG. 39, the length in the height direction of the chamfered region was 0.5 μm. On the other hand, in the shape shown in FIG. 40, the length in the height direction of the chamfered region was 5.0 μm. From these figures, according to the three-step chamfering process according to the present embodiment, a large amount of chamfering can be performed on the edge portion on the air inflow end side of the
[0122]
Next, referring to FIGS. 41 to 46, the angle θ formed between the side surface of the
[0123]
As shown in FIG. 41, when θ is 60 ° in the first-stage and second-stage chamfering, the shape of the edge portion after completion of the second-stage chamfering is, for example, as shown in FIG. Thus, the shape of the edge portion after completion of the chamfering process at the third stage is as shown in FIG. 43, for example.
[0124]
As shown in FIG. 44, when θ is 75 ° in the first and second stage chamfering, the shape of the edge portion after the second stage chamfering is finished, for example, as shown in FIG. Thus, the shape of the edge portion after completion of the chamfering process at the third stage is as shown in FIG. 46, for example.
[0125]
The method for measuring the shape shown in FIGS. 42, 43, 45, and 46 is the same as in FIGS. 39 and 40.
[0126]
In the shape shown in FIG. 42, the length in the height direction of the chamfered region was 3.5 μm. On the other hand, in the shape shown in FIG. 45, the length in the height direction of the chamfered region was 2.5 μm. As can be seen from these figures, the smaller the θ, the larger the length in the height direction of the chamfered region.
[0127]
However, as can be seen from a comparison between FIG. 43 and FIG. 46, it is estimated that the smaller the θ is, the chamfered region remains closer to the inclined surface even after the third step of chamfering. . If the shape shown in FIG. 43 is the limit of the allowable range, θ needs to be 60 ° or more.
[0128]
As described above, according to the
[0129]
Further, since the negative pressure slider is more likely to come into contact with the recording medium when tilted than the slider that does not generate negative pressure, the
[0130]
Moreover, according to the slider processing method according to the present embodiment, not only the edge of the
[0131]
Further, in the
[0132]
Further, in the present embodiment, the load applied to the
[0133]
In the present embodiment, since the
[0134]
In this embodiment, as one type of slider holding jig set
[0135]
In the present embodiment, the
[0136]
In addition, this invention is not limited to the said embodiment, A various change is possible. For example, in the embodiment, the
[0137]
Further, the present invention is not limited to the slider having the shape shown in FIG. 24, and can be applied to processing of other shapes. The present invention is not limited to a slider having a two-stage structure, and can be applied to processing a slider having a three-stage structure or more.
[0138]
In the embodiment, the example of the negative pressure slider is given as the slider to be processed. However, the present invention can also be applied to processing of a slider that does not generate negative pressure.
[0139]
The present invention can also be applied to sliders for uses other than for magnetic heads, such as sliders for heads (pickups) for recording or reproducing information by optical recording methods or magneto-optical recording methods. Is possible.
[0140]
【The invention's effect】
As described above, according to the slider processing device of the present invention or the load processing device for slider processing of the present invention, the edge portion of the slider is polished by moving the weight holding portion for holding the weight in the vertical direction. When chamfering the edge part, it is possible to apply a load only when necessary to the slider holder that holds the slider, and a weight for applying a load to the slider holder. Since a spiral groove is formed on at least one of the outer peripheral surface of the shaft portion and the inner peripheral surface of the hole of the weight holding portion, the shaft portion of the weight and the hole of the weight holding portion are rubbed by the helical groove. By taking in the generated shavings (powder), the smooth operation of the shaft portion can be maintained, and the mechanism can be operated smoothly.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view of a slider machining apparatus according to an embodiment of the present invention, partly cut away.
FIG. 2 is a right side view of FIG.
FIG. 3 is an enlarged front view showing the vicinity of an XY table in FIG. 1;
4 is a right side view of FIG. 3. FIG.
5 is a front view of a Y-direction swing width adjusting member in FIG. 1. FIG.
6 is a side view of FIG. 5. FIG.
7 is a front view of a Y-direction swing width adjusting member in FIG. 1. FIG.
FIG. 8 is a side view of FIG. 7;
FIG. 9 is an explanatory view showing a state in which the slider holding jig set plate in FIG. 2 moves.
10 is an explanatory diagram showing a sensor for detecting the presence or absence of the slider holding jig set plate shown in FIG. 9;
FIG. 11 is a side view of the wire winding block in FIG. 1;
12 is a front view of the wire winding block shown in FIG. 11. FIG.
13 is a perspective view showing an elastic member used in the wire winding block shown in FIG. 11. FIG.
14 is a perspective view showing a deformation member used in the wire winding block shown in FIG. 11. FIG.
15 is a perspective view showing the wire winding block shown in FIG. 11, a rubber sheet and a diamond wrapping sheet disposed thereon. FIG.
16 is a front view showing a plate used instead of the wire winding block shown in FIG. 11 and a rubber sheet disposed thereon. FIG.
FIG. 17 is an explanatory diagram for explaining an example of a method for arranging a rubber sheet and a diamond wrapping sheet on the wire winding block shown in FIG. 11;
18 is a plan view showing a state after a rubber sheet and a diamond wrapping sheet are stretched on the wire winding block by the method shown in FIG.
FIG. 19 is a front view of FIG. 18;
FIG. 20 is a plan view of a slider holding jig set plate used in the processing apparatus according to the embodiment of the present invention.
21 is a cross-sectional view taken along the line AA ′ of FIG.
FIG. 22 is a plan view of another slider holding jig set plate used in the processing apparatus according to the embodiment of the present invention.
23 is a cross-sectional view taken along the line BB ′ of FIG.
FIG. 24 is a perspective view showing an example of a slider processed by the processing apparatus according to the embodiment of the present invention.
FIG. 25 is a cross-sectional view showing the vicinity of the slider during machining by the machining apparatus according to one embodiment of the present invention.
FIG. 26 is an explanatory diagram showing an enlargement of a portion C in FIG. 25;
27 is a cross-sectional view of the load applying portion in FIG. 1 as viewed from the front side.
28 is a cross-sectional view of the load applying portion in FIG. 1 as viewed from the side surface side.
29 is a cross-sectional view showing the weight holder when a spiral groove is formed in the hole of the weight holder shown in FIG. 28. FIG.
30 is a cross-sectional view for explaining the operation of the load applying portion in FIG. 1. FIG.
FIG. 31 is a cross-sectional view for explaining the operation of the load applying portion in FIG. 1;
32 is a cross-sectional view for explaining the operation of the load applying portion in FIG. 1. FIG.
33 is a cross-sectional view for explaining the operation of the load applying portion in FIG. 1;
FIG. 34 is a cross-sectional view showing a first-stage chamfering process in the processing method according to one embodiment of the present invention.
FIG. 35 is a cross-sectional view showing a second-stage chamfering process in the processing method according to one embodiment of the present invention.
FIG. 36 is a cross-sectional view showing a third-stage chamfering process in the processing method according to one embodiment of the present invention.
FIG. 37 is a cross-sectional view showing another chamfering method for comparison with the processing method according to one embodiment of the present invention.
FIG. 38 is a cross-sectional view showing another chamfering method for comparison with the processing method according to one embodiment of the present invention.
FIG. 39 is an explanatory diagram showing an example of the shape of the edge portion on the air inflow end side of the slider when chamfering is performed by the method shown in FIG. 37 or the method shown in FIG. 38;
FIG. 40 is an explanatory diagram showing an example of the shape of the edge portion on the air inflow end side of the slider when the three-stage chamfering is performed according to the embodiment of the present invention.
FIG. 41 is an explanatory diagram showing the slider holding jig when the angle formed between the side surface of the slider holding jig and the polishing surface of the diamond wrapping sheet is 60 ° according to one embodiment of the present invention.
42 is an explanatory diagram showing an example of the shape of the edge portion after the end of the second stage chamfering in the case shown in FIG. 41;
43 is an explanatory diagram showing an example of the shape of the edge portion after the end of the third-stage chamfering in the case shown in FIG. 41. FIG.
FIG. 44 is an explanatory diagram showing the slider holding jig when the angle formed between the side surface of the slider holding jig and the polishing surface of the diamond wrapping sheet is 75 ° in one embodiment of the present invention.
45 is an explanatory diagram showing an example of the shape of the edge portion after the end of the second-stage chamfering in the case shown in FIG. 44. FIG.
46 is an explanatory diagram showing an example of the shape of the edge portion after the end of the third-stage chamfering in the case shown in FIG. 44. FIG.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (6)
スライダを保持するためのスライダ保持具と、
このスライダ保持具によって保持されたスライダのエッジ部分を研磨するための研磨部材と、
前記スライダ保持具によって保持されたスライダを前記研磨部材に押し付けるようにスライダ保持具に対して荷重を付加する荷重付加手段と、
前記研磨部材によってスライダのエッジ部分が研磨されるように、前記スライダ保持具によって保持されたスライダと前記研磨部材とを相対的に移動させる移動手段とを備え、
前記荷重付加手段は、
下端部が前記スライダ保持具に当接可能な軸部と、この軸部よりも径の大きな大径部とを含む重りと、
前記重りの軸部を挿通させ、前記大径部の挿通を阻止する孔が形成され、この孔によって、前記重りを前記軸部の軸方向に移動可能に保持する重り保持部と、
この重り保持部を上下方向に移動させる重り保持部移動手段とを有し、
前記重りの軸部の外周面と前記重り保持部の孔の内周面の少なくとも一方に、らせん状の溝が形成されていることを特徴とするスライダの加工装置。A slider processing apparatus for chamfering an edge portion by polishing an edge portion in a slider having a medium facing surface,
A slider holder for holding the slider;
A polishing member for polishing the edge portion of the slider held by the slider holder;
Load applying means for applying a load to the slider holder so as to press the slider held by the slider holder against the polishing member;
A moving means for relatively moving the slider held by the slider holder and the polishing member so that the edge portion of the slider is polished by the polishing member;
The load applying means is
A weight including a shaft portion whose lower end portion can come into contact with the slider holder, and a large-diameter portion having a larger diameter than the shaft portion;
A hole is formed through which the shaft portion of the weight is inserted and the insertion of the large diameter portion is prevented, and the weight is held by the hole so that the weight is movable in the axial direction of the shaft portion
A weight holding portion moving means for moving the weight holding portion in the vertical direction;
An apparatus for processing a slider, wherein a spiral groove is formed on at least one of an outer peripheral surface of the shaft portion of the weight and an inner peripheral surface of a hole of the weight holding portion.
下端部が前記スライダ保持具に当接可能な軸部と、この軸部よりも径の大きな大径部とを含む重りと、
前記重りの軸部を挿通させ、前記大径部の挿通を阻止する孔が形成され、この孔によって、前記重りを前記軸部の軸方向に移動可能に保持する重り保持部と、
この重り保持部を上下方向に移動させる重り保持部移動手段とを備え、
前記重りの軸部の外周面と前記重り保持部の孔の内周面の少なくとも一方に、らせん状の溝が形成されていることを特徴とするスライダ加工用荷重付加装置。A slider holder for holding a slider having a medium facing surface, a polishing member for polishing an edge portion of the slider held by the slider holder, and an edge portion of the slider being polished by the polishing member And a moving means for relatively moving the slider held by the slider holder and the polishing member, and polishing the edge portion of the slider having the medium facing surface to chamfer the edge portion. A load applying device for processing a slider, which is used in a processing device and applies a load to the slider holder so as to press the slider held by the slider holder against the polishing member,
A weight including a shaft portion whose lower end portion can come into contact with the slider holder, and a large-diameter portion having a larger diameter than the shaft portion;
A hole is formed through which the shaft portion of the weight is inserted and the insertion of the large diameter portion is prevented, and the weight is held by the hole so that the weight is movable in the axial direction of the shaft portion
A weight holding unit moving means for moving the weight holding unit in the vertical direction;
A load applying device for processing a slider, wherein a spiral groove is formed on at least one of an outer peripheral surface of the shaft portion of the weight and an inner peripheral surface of the hole of the weight holding portion.
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