JP3637835B2 - ネットワーク伝送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、映像データ、音声データ、その他の補助データをネットワークを介して伝送するシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
映像データをネットワークを介して伝送するシステムには、特開平11−145969号公報などが開示されている。
【0003】
図8に従来の伝送システムの構成を示す。
【0004】
カメラ100で撮影された動画像は、エンコーダ101で所定のデジタル信号に変換されて送信端末102に入力され、ネットワーク108を介して受信端末111に送られる。受信端末111から出力されたデジタル信号はデコーダ110で信号変換されモニタ109で表示される。
【0005】
ここで、送信端末102は、バス105を介して映像インタフェース103、CPU104、メモリ106、ネットワークインタフェース107が接続された構成であり、エンコーダ101から映像インタフェース103に入力された信号は、メモリ106に一時的に蓄えられ、ネットワークインタフェース107を介してネットワーク108へ出力される。これらの制御はCPU104が司る。
【0006】
受信端末111は、送信端末102と信号の流れが逆になるだけで、同様な構成をとる。すなわち、バス114を介して映像インタフェース112、CPU113、メモリ115、ネットワークインタフェース116が接続された構成であり、ネットワーク108から入力された信号は、ネットワークインタフェース116で受信され、メモリ115に一時的に蓄えられ、映像インタフェース112を介してデコーダ110へ出力される。これらの制御はCPU113が司る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなシステムは単一の映像フォーマットにしか対応しておらず、画質に応じて複数のフォーマットを使い分けたい場合には利用することができなかった。
【0008】
例えば、SMPTE(Society of Motion Picture and Television Engineers)314M規格のDV(Digital Video)25Mbpsの2倍速のデータとDV50Mbpsの1倍速のデータは、送受信するデータ量や手順は全く同じであるため、データ伝送そのものは問題無く行えるが、当然のことながら送信側と受信側でDV25Mbps/DV50Mbpsの設定が異なっていると正しい映像を得ることが出来なくなる。
【0009】
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、多様なフォーマットの映像、音声、その他のデータを効率よく高品質で伝送できるネットワーク伝送装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明のネットワーク伝送装置は、判別手段が判別したデータの種類に応じて、制御手段が伝送手段で入出力するデータのパケットサイズ、伝送タイミング、伝送レートの少なくとも1つを制御する構成を有している。
【0011】
この構成によって、本発明のネットワーク伝送装置は、データのフォーマットに応じた伝送が行えるので、多様なフォーマットのデータを伝送できる。
【0012】
また、本発明のネットワーク伝送装置は、送信端末の制御手段がパケット毎にパケットの送信順序を認識可能な識別データを付加して伝送し、受信端末の制御手段は受信したパケットに付加されている識別データよりパケットの欠落を検出し、補填手段が欠落しているパケットが属するフレームより前に位置する既に受信したフレームにおいて欠落したパケットと相対的に同じ位置にあるパケットで補填する構成を有している。
【0013】
この構成によって、パケットの順序が保証され、欠落したパケットを検出することができ、欠落したパケットをそのパケットが属するフレームの近傍のフレームのパケットで補填することができるので、受信したデータの劣化を押さえることができる。
【0014】
また、本発明のネットワーク伝送装置は、制御手段がパケットの欠落を検出した場合に、再送時間予測手段がパケットの再送が完了するまでに必要なバッファサイズを算出し、再送手段は算出されたバッファサイズを確保した上で、欠落したパケットの再送を行う構成を有している。
【0015】
この構成によって、再送されたパケットを受信するために必要なバッファを確保した上で、受信できなかったパケットの再送を行うので、パケットの欠落を防ぎ、確実に伝送することができる。
【0016】
また、本発明のネットワーク伝送装置は、制御手段は受信した所定のパケット単位毎にパケットの受信結果を通知手段に通知させる構成を有している。
【0017】
この構成によって、本発明のネットワーク伝送装置は、通知された受信結果をみて、パケットの再送の必要があるかどうかの判断が行えるので、効率的にパケットの伝送ができる。
【0018】
一方、本発明のネットワーク伝送装置には、ユーザインタフェース手段を設け、ユーザが指示したタイミングから所定期間さかのぼった位置にマークを付与するようにしてもよい。
【0019】
このようにすれば、本発明のネットワーク伝送装置は、伝送速度が通常再生速度よりも速い場合でも、ユーザが指定したデータに確実にマークを付与することができるようになり、便利になる。
【0020】
また、本発明のネットワーク伝送装置には、送信端末あるいは受信端末の少なくとも一方に、ネットワークと伝送手段の間にパケットの送信タイミングを調整する調整手段を備えるようにしても良い。
【0021】
このようにすれば、本発明のネットワーク伝送装置は、パケット間に適当な間隔を設けることができ、受信端末のパケットの取りこぼしを防ぐことができるようになり、更に便利になる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の発明は、データの入出力を行う入出力手段と、前記データを一時的に記憶する記憶手段と、前記データをネットワークを介して所定のパケット単位で送受信する伝送手段と、送信時は前記入出力手段より入力されたデータを前記記憶手段に一時的に記憶させ、前記記憶手段に記憶されているデータを前記伝送手段に送信させ、受信時は前記伝送手段が受信したデータを前記記憶手段に一時的に記憶させ、前記記憶手段に記憶されているデータを前記入出力手段に出力させるよう制御する制御手段と 前記入出力手段、前記記憶手段、前記伝送手段、前記制御手段を相互接続しデータおよび制御信号の伝送を行うバスとを備えたネットワーク伝送装置であって、少なくとも前記入出力手段、または、前記制御手段のいずれかが、前記データの種類を判別する判別手段を備え、前記制御手段は前記判別手段が判別した判別結果に応じて、前記伝送手段で入出力するデータのパケットサイズ、伝送タイミング、伝送レートの少なくとも1つを制御することを特徴とするネットワーク伝送装置であり、この構成によって、本発明のネットワーク伝送装置は、データの種類に応じて、伝送手段で入出力するデータのパケットサイズ、伝送タイミング、伝送レートの少なくとも1つを制御するので、データのフォーマットに応じた伝送が行える。
【0023】
本発明の第2の発明は、第1の発明において、制御手段は、データの送信時には、前記記憶手段におけるパケットの記憶位置を示す識別データをパケット毎に付加して前記伝送手段に伝送させ、データの受信時には、前記伝送手段より受信したパケットから前記識別データを抽出し、前記識別データが示す記憶位置へ受信したデータを前記記憶手段に記憶させるよう制御し、識別データは、パケットの送信順序を認識可能なパケット毎に固有の値、または、一定周期で繰り返す値とし、制御手段は、伝送手段が受信したパケットの識別番号からパケットの順序変更やパケットの欠落を検出することを特徴したネットワーク伝送装置であり、この構成によって、パケットの順序が保証され、パケットの欠落が検出される。
【0024】
また、制御手段がパケットの欠落を検出した場合、欠落しているパケットを他のデータで補填する補填手段を備え、補填手段は、欠落したパケットが属するフレームより前に受信したフレームにおいて欠落したパケットと相対的に同じ位置にある位置にあるパケットを抽出して、欠落したパケットを補填することで、データを画質の劣化を押さえて補填することができる。
【0025】
また、補填手段は、判別手段で判別された判別結果に応じて、抽出するパケットの所定位置を変更することから、欠落したパケットの補填がデータのフォーマットに応じて行える。
【0026】
本発明の第3の発明は、第2の発明において、制御手段がパケットの欠落を検出した場合、欠落したパケットを、パケットが伝送された伝送プロトコルと同じプロトコル、または、異なる伝送プロトコルで再送するように依頼する再送手段と、前記再送手段が再送を依頼したパケットを記憶するために記憶手段内に確保するバッファ手段と、前記再送手段がパケットを再送するために必要な時間を予測して前記バッファ手段のサイズを決定する再送時間予測手段とを備えることを特徴とするネットワーク伝送装置であり、この構成によって、再送が完了するまでに必要なバッファサイズを確保した上で、欠落したパケットの再送を行うので、パケット欠落を防ぎ、確実に伝送することができる。
【0027】
本発明の第4の発明は、第2の発明において、制御手段は、所定のパケット単位毎にパケット受信結果を通知する通知手段を備え、送信側の制御手段は前記通知手段から通知された受信結果より、再送が必要なパケットがあるかどうかを判断することを特徴としたネットワーク伝送装置であり、この構成によって受信した所定のパケット単位毎にパケットの受信結果を通知手段に通知させるので、通知された受信結果からパケットの再送の判断が行えるので、効率的にパケットの伝送ができる。
【0028】
本発明の装置制御手段にはユーザが指定したデータにマークを付与するユーザインタフェース手段を備えるようにすれば便利である。その時には、本発明は、データの入出力を行う入出力手段と、前記データを一時的に記憶する記憶手段と、前記データをネットワークを介して所定のパケット単位で送受信する伝送手段と、送信時は前記入出力手段より入力されたデータを前記記憶手段に一時的に記憶させ、前記記憶手段に記憶されているデータを前記伝送手段に送信させ、受信時は前記伝送手段が受信したデータを前記記憶手段に一時的に記憶させ、前記記憶手段に記憶されているデータを前記入出力手段に出力させるよう制御するする制御手段と、前記入出力手段、前記記憶手段、前記伝送手段、前記制御手段を相互接続しデータおよび制御信号の伝送を行うバスとを備えたネットワーク伝送装置であって、前記制御手段はユーザが指定したデータにマークを付与するユーザインタフェース手段を備え、前記ユーザインタフェース手段は、マークが指示されたタイミングより所定期間さかのぼったデータにマークを付与することを特徴とするネットワーク伝送装置であり、この構成によって、ユーザが指示したタイミングから所定期間さかのぼった位置にマークを付与するので、伝送速度が通常再生速度よりも速い場合でも、ユーザが指定したデータに確実にマークを付与することができる装置になる。
【0029】
次に、本発明の第5の発明は、第1の発明において、少なくとも送信側あるいは受信側のいずれかが、ネットワークと伝送手段の間にパケットの送信タイミングを調整する調整手段を備えたネットワーク伝送装置であり、この構成によって、パケット間に適当な間隔を設けることができ、受信端末のパケットの取りこぼしを防ぐことができる。
【0030】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0031】
なお、以下で用いるSDTI(Serial Data Transport Interface)は、デジタルデータの伝送規格の1つであり、映像信号等の規格標準化団体SMPTEで、SMPTE305M規格として規定されている。同様に、DVはSMPTE314M規格として、データレートが25Mbpsの場合(以下、DV25Mbpsモード)と50Mbpsの場合(以下、DV50Mbpsモード)のフォーマットが規定されている。
【0032】
(実施の形態1)
図1は本発明の一実施の形態のネットワーク伝送装置の構成を示すブロック図である。
【0033】
図1において、1はカメラ、2はカメラ1で撮影された動画像をSDTIデータに変換するエンコーダ、3はエンコーダ2より出力されたデータを送信する送信端末、12はデータを伝送するネットワーク、23は送信端末3よりネットワーク12を介して送信されたデータを受信する受信端末、14は受信端末23が受信したSDTIデータを信号変換するデコーダ、13はデコーダ14が出力したデータを表示するディスプレイである。
【0034】
送信端末3において、4はエンコーダ2から入力されたSDTIデータを一時的に蓄えるバッファ5、バッファ5に蓄えられたデータから信号の種類を判別する判別手段6、判別結果を保存するレジスタ7で構成されている入出力手段であるSDTIインタフェース、9はレジスタ7に保存されている判別結果に応じて、データの送出を制御する制御手段であるCPU、10はSDTIインタフェース4より出力されたデータを一時的に蓄える記憶手段であるメモリ、11はメモリ10に蓄えられているデータをパケット単位にネットワーク12へ出力する伝送手段であるネットワークインタフェースであり、SDTIインタフェース4、CPU9、メモリ10、ネットワークインタフェース11はバス8を介して構成されている。
【0035】
受信端末23は、送信端末3と信号の流れが逆になるだけで、同様な構成をとる。受信端末23において、15は入出力手段であるSDTIインタフェースであり、入力されたデータを一時的に蓄えるバッファ16、バッファ16に蓄えられたデータから信号の種類を判別する判別手段17、判別結果を保存するレジスタ18で構成されている。また、22はネットワーク12からデータを受信する伝送手段であるネットワークインタフェース、21はネットワークインタフェース22に入力されたデータを一時的に蓄える記憶手段であるメモリ、20はレジスタ18に保存されている判別結果に応じてデータの入出力を制御する制御手段であるCPUであり、SDTIインタフェース15、CPU20、メモリ21、ネットワークインタフェース22はバス19を介して構成されている。
【0036】
また、本実施の形態においてネットワーク12はEthernetであり、ネットワークインタフェース11、22はEthernetに対応したインタフェースである。
【0037】
以上のように構成されたネットワーク伝送装置について、図面を参照しながら説明する。
【0038】
まず、送信側の処理について説明する。
【0039】
カメラ1で撮影された動画像は、エンコーダ2でSDTIデ−タに変換される。
エンコーダ2としては、レートが異なる機器がユーザの好みにより接続される。本実施の形態ではDV25Mbpsモード、または、DV50Mbpsモードの機器が接続される。エンコーダ2より出力されたSDTIデータは送信端末3へ入力される。
【0040】
SDTIインタフェース4は入力されたSDTIデータよりSDTIデータがDV25Mbpsモードデータか、DV50Mbpsモードデータであるかを判別する。SDTIインタフェース4に入力されたSDTIデータはバッファ5に一時的に蓄えられる。判別手段6はバッファ5に蓄えられたデータの所定の位置にある情報を読み取り、入力されたデータがDV25MbpsモードデータかDV50Mbpsモードデータかを判別し、判別結果をレジスタ7に保存する。CPU9はバス8を介してレジスタ7にアクセスしてレジスタ7が保存している判別結果より入力データの種類を確認すると共にSDTIインタフェース4及びネットワークインタフェース11をデータの種類に適した動作を行うよう制御する。
【0041】
以下、CPU9の制御を映像信号がNTSCである場合を例にとり説明する。
【0042】
映像信号がNTSCの場合、映像は1秒30フレームで構成されるため、1フレーム期間は約33msecである。また、DV25Mbpsは1フレーム辺りのデータサイズが120000バイトであり、DV50Mbpsは240000バイトである。SDTIインタフェース4が、一回のデータ読み込み動作で120000バイトをメモリ10に書きこむものとすると、CPU9は1フレーム期間に、レジスタ7に保存されている判別結果がDV25Mbpsモードならば1回、DV50Mbpsモードならば2回、SDTIインタフェース4がデータ読み込みを行うように制御する。SDTIインタフェース4は読みこんだデータをバッファ5に一時的に記憶させた後、メモリ10に出力する。また、CPU9はネットワークインタフェース11が出力するパケットのサイズをレジスタ7に保存されている判別結果、すなわち、データの種類に応じて変化させる。ネットワークインタフェース11はCPU9の制御に従って、メモリ10に一時的に蓄えられたデータを読み込み、伝送に必要なデータを付加してパケットを生成して、ネットワーク12へ送出する。この場合、CPU9はパケットサイズを30000バイトと設定し、1フレームに対して、ネットワークインタフェース11が30000バイトのデータをDV25Mbpモードならば4回、50Mbpsモードならば8回読み込むよう制御する。CPU9はネットワークインタフェース11がパケットを入出力するタイミングや伝送レートを変化させることが可能であっても良い。
【0043】
次に受信側の処理について説明する。
【0044】
ネットワークインタフェース22はCPU20の制御に従ってネットワーク12より受信したパケットデータより伝送に必要なデータを取り除き、バス19を介してデータをメモリ21に一時的に記憶させる。SDTIインタフェース15はCPU20の制御に従ってメモリ21に蓄えられているデータをバス19を介して読み出してバッファ16に一的に記憶させる。判別手段17はバッファ16に蓄えられたデータの所定の位置にある情報を読み取り、入力されたデータがDV25MbpsモードデータかDV50Mbpsモードデータかを判別し、判別結果をレジスタ18に保存する。CPU20はバス19を介してレジスタ18にアクセスしてレジスタ18が保存している判別結果より入力データの種類を確認すると共にSDTIインタフェース15、ネットワークインタフェース22をデータの種類に適した動作を行うよう制御する。
【0045】
CPU20の制御を映像信号がNTSCである場合を例にとり説明する。映像信号がNTSCの場合、映像は1秒30フレームで構成されるため、1フレーム期間は約33msecである。また、DV25Mbpsは1フレーム辺りのデータサイズが120000バイトであり、DV50Mbpsは240000バイトである。CPU9はSDTIインタフェース15が、一回のデータ読み込み動作で120000バイトをデコーダ14に出力するものとすると、1フレーム期間に、レジスタ7に保存されている判別結果がDV25Mbpsモードならば1回、DV50Mbpsモードならば2回、SDTIインタフェース15がメモリ21からデータの読み込みを行い、デコーダ14に出力するよう制御する。また、CPU20はネットワークインタフェース22からメモリ21へのデータの書きこみを、レジスタ18に保存されている判別結果に応じて制御する。この場合、CPU20はパケットサイズを30000バイトとし、1フレームに対して、ネットワークインタフェース22が30000バイトのデータを判別結果がDV25Mbpsモードならば4回、DV50Mbpsモードならば8回書き込むよう制御する。なお、CPU20はネットワークインタフェース22がパケットを入出力するタイミングや伝送レートを変化させることが可能であっても良い。
【0046】
デコーダ14は受信端末23より出力されたSDTIデータを信号変換して、ディスプレイ13に出力し、ディスプレイ13はデコーダ14より出力されたデータを表示する。
【0047】
なお、本実施の形態において、受信端末23に判別手段17を設けたが、送信端末3において判別した結果をネットワーク12を介して受信端末23に送ることにより、受信端末23におけるSDTIインタフェース15は従来通りの構成で用いることも可能である。
【0048】
また、本実施の形態において、送信側ではカメラ1とエンコーダ2、受信側ではモニタ13とデコーダ14を使用したが、これらの代わりにVTRやパソコンや信号発生器などSDTIデータを入出力する機器を接続してもよい。
【0049】
また、本実施の形態において、SDTIインタフェース4、15内にそれぞれ判別手段6、17を設けたが、送信端末3及び受信端末23にユーザインタフェースを設け、そのユーザインタフェース上でユーザが信号の種類を指定する方式の判別手段としてもよい。
【0050】
また、判別手段をCPU9、20が処理するソフトウェアとして実装し、それぞれメモリ10、21に書きこまれたデータの情報から信号の種類を判別する方式としてもよい。
【0051】
また、バス8に新たなインタフェースを設け、エンコーダ2と接続して信号の種類を判別するものとしても良い。例えば、VTRが接続されている場合は、これを制御するための通信インタフェース(RS−422やRS−232Cで通信するものなど)が接続されている場合が多いので、このインタフェースを介して信号の種類を判別する情報をCPU9が取得可能とすればよい。
【0052】
また、本実施の形態ではネットワークインタフェース及びネットワークはEthernetに対応しているものを用いたが、これに限定するものではなく、ATM、Fibre Channelなどに対応しているものを使用することが可能である。
【0053】
また、本実施の形態において、データの入出力手段としてSDTIインタフェースを用いたが、IEEE1394インタフェースを用いてもよい。ただし、その際はエンコーダ2、デコーダ14もIEEE1394に対応している必要がある。
【0054】
また、本実施の形態では、NTSCの場合について説明したが、これに限定するものではない。
【0055】
(実施の形態2)
データをパケット単位にネットワークを介して伝送する場合、受信した際に、パケットの伝送順序が入れ替わりや、パケットの廃棄が発生したために、例えば、受信したデータが映像データであった場合、映像の乱れが発生する場合がある。本実施の形態では、パケットの順序変更や、パケットの廃棄に対処するネットワーク伝送装置に関して説明する。
【0056】
本実施の形態と実施の形態1のネットワーク伝送装置の構成は同じである。本実施の形態では、実施の形態1の構成における送信端末3及び受信端末23の動作を詳しく説明する。
【0057】
図2は、送信端末のメモリから受信端末のメモリへデータが送られる様子を模式的に描いたものである。
【0058】
図2を映像信号がNTSCである場合を例にとり説明する。映像信号がNTSCの場合、映像は1秒30フレームで構成されるため、1フレーム期間は約33msecである。また、DV25Mbpsは1フレーム辺りのデータサイズが120000バイトであり、DV50Mbpsは240000バイトである。
【0059】
以下、DV25Mbpsモードの場合のCPU9、CPU20の動作について説明する。図1のメモリ10に相当する送信側メモリ30には、25Mbpsのフレームデータ31が64個分蓄積可能となっている。すなわち、図2のフレームデータ31のサイズは120000バイトである。この場合、CPU9はレジスタ7に格納されている判別手段6の判別結果よりネットワークインタフェース11におけるパケットサイズを30000バイトに設定する。図2のパケット32のサイズは30000バイトであり、図2のフレームデータ31は4つのパケット32により構成され、送信側メモリ30は4×64=256個のパケット32から構成される。図2に示すように、CPU9はパケット単位毎にメモリアドレスと関連付けた識別データであるパケット番号P1からP256を順に割り当てる。
【0060】
例えば、CPU9は、SDTIインタフェース4に120000バイトのデータをP1〜P4のパケットで構成されるフレーム31に書きこませ、CPU9はネットワークインタフェース11がメモリ30から30000バイトずつ読みこむよう制御し、読みこんだ30000バイトのデータ毎に、ネットワークインタフェース11にパケット番号P1,P2,P3,P4を順次出力する。ネットワークインタフェース11は読みこんだデータを伝送に必要な形に整え、CPU9から出力されたパケット番号を所定の位置に格納して、ネットワーク12へ出力する。
【0061】
なお、CPU9はSDTIインタフェース4がパケット256を含むフレーム31(64フレーム目のデータ)にデータを書き終わると、次のフレームデータはP1〜P4で構成されるフレーム31に書きこむよう制御する。すなわち、パケット番号はP1〜P256で固定され、繰り返し使用される。
【0062】
受信側も同様に構成されており、メモリ21に相当する受信側メモリ35には、フレームデータ36が64個分蓄積可能となっている。フレームデータ36のサイズは120000バイトである。この場合、CPU20はレジスタ18に格納されている判別手段17の判別結果よりネットワークインタフェース22におけるパケットサイズを30000バイトに設定する。図2のパケット37のサイズは30000バイトであり、図2のフレームデータ36は4つのパケット37により構成される。すなわち、受信側メモリ35は図2に示すように256パケットから構成され、送信側メモリ30と同様にCPU20はパケット単位毎にメモリアドレスと関連付けた識別データであるパケット番号P1からP256を順に割り当てる。
【0063】
CPU9の制御によって、ネットワークインタフェース22は30000バイトのデータが格納されているパケットを受信する。CPU9はネットワークインタフェース22により受信されたデータの所定の位置からパケット番号を取り出し、ネットワークインタフェース22にパケット番号が示すパケット37へデータを書きこませる。
【0064】
ネットワーク12ではパケットの順序が保証されていない場合がある。例えば、図2に示すように、P1,P3,P2,P4の順番で受信側のネットワークインタフェース22に入力される可能性がある。CPU20はネットワークインタフェース22に入力されたパケットの所定の位置に格納されているパケット番号を読みこんで、ネットワークインタフェース22にパケット番号に対応した受信側メモリ35上のアドレスへパケットを書きこませる。以上のような動作により、ネットワークインタフェース22によってメモリ35に書きこまれたデータは、図2に示すように、送信側のメモリ30に格納されていた時と、同じ記憶位置に格納されることになる。すなわち、P1,P3,P2,P4の順に受信されたパケットは送信側メモリ30と同様にP1,P2,P3,P4の順にメモリ35に格納される。
【0065】
CPU9はSDTIインタフェース15が受信側メモリ35から1フレーム単位にデータを順番に読みこんでデコーダ14に出力するよう制御する。なお、送信側と同様、パケット番号はP1〜P256で固定され、繰り返し使用される。
【0066】
以上のように、アドレスに割り当てられた識別データであるパケット番号を付加した伝送を行うことにより、受信側メモリ35上のデータは常に送信時の順序が保証されるため、伝送中にパケットの順序が入れ替わっても、映像の乱れ等が発生することがなくなる。
【0067】
ここで、ネットワーク12においてパケットの欠落が発生した場合に欠落したパケットを補填する補填手段(図示せず)の動作について説明する。補填手段は制御手段の機能を持つCPU9、20の一機能として備えられている。
【0068】
図3に補填手段の動作を表す図を示す。図3に示したように、送信端末3からパケットがP5,P6,P7,P8と出力されたにもかかわらず、受信端末23のネットワークインタフェース22には、P5,P7,P8しか届かなかった場合、CPU20はパケットのパケット番号を読み取ることでパケットが不連続に並んでいること、及び、欠落していることを検出し、欠落したパケットの代わりに、一つ前のフレームでP6のパケットと相対的に同じ位置にあるパケットP2を本来パケットP6が書きこまれるべき位置へコピーして補填する。
【0069】
これにより、SDTIインタフェース15に読み出される際に、データの欠落や、64フレーム前のデータが読み出されることを防ぎ、1フレーム前のデータが読み出される。映像の乱れを極力押さえることが可能となる。
【0070】
以下、補填手段の他の動作について図4を用いてさらに説明する。図4はネットワーク12においてデータ欠落がした場合の補填手段の他の動作を説明する図である。ここで、欠落したデータの補填を行うデータの補填手段は、CPU20で処理されるソフトウェアでも良いし、ネットワークインタフェース22に実装されたハードウェアであってもよい。
【0071】
先に述べたように、DV25Mbpsの2倍速と、DV50Mbpsの1倍速はデータ量的には全く同じである。つまり、実施の形態1のメモリ10に相当するメモリ40上のデータにおいて、フレーム42及びフレーム43はそれぞれDV25Mbpsの1フレーム分のデータであり、これらは、SDTIインタフェース4が1フレーム期間内に120000バイトを2回データを書きこむことで2倍速になっている。一方、フレーム41はDV50Mbpsの1フレーム分のデータであり、これもSDTIインタフェース4が1フレーム期間内に120000バイトを2回書きこむことで1倍速となっている。受信端末23においても逆順で同様の処理が行われる。
【0072】
このように、信号の種類が異なるにもかかわらず、データ伝送の処理が全く同じであるため、ネットワーク12でデータが欠落した場合、補填手段によるデータのコピーが適切に行われなくなってしまう状況が発生する。これを避けるため、補填手段は、実施の形態1の判別手段の結果を検出し、種類別のフレームサイズに応じて補填方法を変化させる。
【0073】
例えば、図4に示すように送信側からP13,P14,P15,P16のパケットが伝送されたにもかかわらず、ネットワーク12においてパケットが欠落し、受信側にP13,P15,P16しか届かなかった場合、CPU20は、DV25Mbpsの場合は、メモリ21に相当するメモリ50上において、パケットP14として、パケットP14が欠落したフレームより1フレーム前のフレーム(パケットP9〜P12で構成される)の相対的に同じ位置にあるパケットP10とし、DV50Mbpsの場合は、1フレーム前のフレーム(パケットP1〜P8で構成される)の相対的に同じ位置にあるパケットP6で補填する。
【0074】
以上のことから、信号の種類が異なる場合でも適切な補填処理が実現でき、画像の乱れを極力押さえることが可能となる。
【0075】
なお、本実施の形態において、識別番号をP1,P2のように表現したが、これに限定するものではない。
【0076】
(実施の形態3)
本実施の形態では、伝送においてパケットの欠落が発生した場合に、受信端末が送信端末へ欠落したパケットの再送を要求する場合に関して説明する。
【0077】
本実施の形態と実施の形態1との相違点はネットワークインタフェース11、22が再送を有していることであるので、本実施の形態ではネットワークインタフェース11,12の動作を中心に説明する。
【0078】
図5にネットワークインタフェース11、22の構成を示すブロック図を示す。
【0079】
図5において、ネットワークインタフェース11は、70の受信端末23より要求があったデータを再送する再送手段、71の再送手段70がデータを再送する時間を予測する再送時間予測手段で構成され、ネットワークインタフェース22は、72の送信端末にデータの再送要求を行う再送手段、73のデータが再送される時間を予測する再送時間予測手段、74の送信端末3に制御手段20が出力したパケット単位毎の受信結果を通知する通知手段である。
【0080】
図6は本実施の形態における再送手段70の動作を示す模式図である。
以下、図6に示すように受信側がパケットP1,P2,P3,P4をネットワーク12に出力したにもかかわらず、送信側ではパケットP1,P3,P4しか受信できなかった場合のネットワークインタフェース11,12の動作を説明する。
【0081】
CPU20は、パケット単位毎に受信結果を、ネットワークインタフェース22へ出力する。この場合、パケットP3が欠落しているという受信結果を出力する。再送手段72は、CPU20が出力した受信結果から、送信側の再送手段70へ欠落したパケットP3を再送するよう再送要求(図6のRequest P3)を送る。この要求はパケットが伝送されるのと同一のポートでも良いが、干渉を防ぐためにこれとは異なるポートを用いる方が好ましい。
【0082】
本実施の形態では、図6に示すように、再送要求や欠落したパケットの伝送には通常のパケットを伝送するプロトコルUDP/IPとは異なるプロトコルTCP/IPで再送パケットを使って伝送している。通常のパケットを伝送には、伝送効率を上げるため、プロトコルとしてUDP(User Datagram Protocol)を通常用いるが、UDPは再送制御の仕組みを備えておらず、パケットが欠落しても関知しない。これに対してTCP(Transmission Control Protocol)は再送制御の仕組みを持っているが、伝送効率が悪くなる。よって、通常のパケット伝送にはUDPを用いて出きるだけ効率を上げ、パケットが欠落したときのみTCPを用いることで欠落したパケットを確実に再送できるようにすることが可能となり、伝送効率と信頼性の両方を向上させることができる。
【0083】
また、再送時間予測手段71、73は、伝送に先だってパケットを再送するのにかかる所要時間を予め計測し、算出した所要時間を十分満たすだけのバッファサイズを決定し、ぞれぞれ、図6のメモリ30、35上に必要なバッファサイズを確保する。これにより、遅延は発生するものの、パケット欠落が発生しないため、全く画質が劣化しない高品質な画像の伝送が可能となる。
【0084】
送信側の再送手段70は、受信側の再送手段72からの要求を受け、指定されたパケットP3を受信側へ送る。受信側は異なるポートで伝送されたパケットP3を受信して図6のメモリ35に読み込む。パケットP3の伝送は、先に送ったパケットと同じポートを用いても良いが、干渉を避けるためこれとは異なるポートを用いるほうが好ましい。
【0085】
なお、再送要求は再送手段72からではなく、通知手段74によっておこなってもよい。通知手段74は、例えば受信側が1フレーム分のデータを受信した場合に、1フレーム分すべてのデータを受信したことを送信側へ通知する。通知の方法としては、再送手段70の場合と同様な理由により、データの伝送とは異なるポートや異なるプロトコルを使用してもよい。CPU9が通知手段74から送られてきた情報からパケットの再送が必要だと判断した場合、送信側の再送時間予測手段71は再送に必要となる時間を見積もり、再送手段70は必要なデータを再送する。これによりパケット欠落時の再送に必要となる時間を予測することができ、それに十分なバッファサイズのメモリを適切に割り当てることが可能となる。よってメモリの不足による再送遅延や、メモリの過剰によるコンピュータリソースの無駄遣いも発生せず、効率的な利用が可能となる。
【0086】
また、本実施の形態において、再送時間予測手段71、73はそれぞれネットワークインタフェース11、22内に設けさられているが、CPU9、20内にソフトウェア処理で設けてもよい。
【0087】
また、再送手段70、72は、それぞれCPU20及びCPU9により実行されるソフトウェアプログラムとして実装されても良いし、ネットワークインタフェース11、22にハードウェアとして実装されていても良い。
【0088】
また、通知手段74は、ネットワークインタフェース22内に設けたが、これに限定するものではなく、SDTIインタフェース15内、CPU20によるソフトウェアとして設けられてもよい。
【0089】
また、本実施の形態において、識別番号をP1,P2のように表現したが、これに限定するものではない。
【0090】
(実施の形態4)
送信側から受信側へ伝送したパケットの欠落が発生する場合、伝送パケットのサイズやパケットの送出間隔を変更することで欠落が生じなくなる場合がある。例えば、受信端末の処理能力が送信端末の処理能力よりも劣る場合、パケットの送出間隔が短かい、または、サイズが大きいと、受信側の処理が間に合わずにパケットを取りこぼしてしまう可能性があるからである。
【0091】
逆にパケットサイズが小さいとパケット数が増え、処理が間に合わなくなる可能性があり、送出間隔が長いとフレーム期間内にすべてのパケットを取得できない可能性がある。本実施の形態では、伝送パケットのサイズや送出間隔を変更できるネットワーク伝送装置に関して説明する。
【0092】
本実施の形態と実施の形態1の相違点はCPU20あるいはネットワークインタフェース22に変更手段(図示せず)を設ける点である。本実施の形態では、変更手段を中心に説明する。
【0093】
変更手段は、制御手段の機能を持つCPU20がパケットの欠落を所定の回数検出すると、パケットのサイズあるいは送出間隔を適度に変更してパケットの欠落を予防する。変更方法は予めプログラムに書きこまれていても良いし、テーブルやデータベースの形で保持していても構わない。また、都度ユーザインタフェースからユーザに入力を求めるものであっても構わない。
【0094】
なお、システムが使用しているOS(Operating System)の制約などにより適度な時間間隔でタイミングを調整できない場合は、送信側端末において、その端末自身へパケットを送出することでOSの制約よりも細かいタイミング制御ができる場合もあるので、この方法を利用しても良い。
【0095】
また、変更手段は、送信側及び受信側で通信を行い、パケットサイズや送出間隔を変更したことを相手側に通知する。この場合も通常のパケット伝送が行われているポートと同じポートを用いても良いが干渉を避けるため、これとは異なるポートを用いることが好ましい。
【0096】
また、本実施の形態において、変更手段はパケットの欠落を所定の回数検出した場合に、パケットのサイズや送出間隔を変更すると説明したが、所定の期間内にパケットの欠落を検出した場合に、、パケットのサイズや送出間隔を変更するとしてもよい。
【0097】
また、送信側から受信側へ映像を伝送する際には、例えば、通常の再生速度の4倍の速度で伝送することも可能であり、伝送をしている間、受信側は映像を再生しながらテープやハードディスクなどの記録装置に映像、音声、その他の付加情報などを記録することが可能である。
【0098】
これに対して、ユーザインタフェースを設けた場合、ユーザが受信側で再生された画像を見ながら、自分が必要とする素材を選び出し、マークしておくことができると、あとから編集作業を行う際に容易に必要な場所が呼び出せ、作業の効率化が図れる。しかしながら、4倍の速度で再生される映像を見ている場合には、再生スピードが速いため、ユーザが希望する素材を見てからユーザインタフェースに対してマークするまでに遅延が生じ、実際にユーザが希望する画面よりかなり後ろでマークされることになる。
【0099】
そのような場合には、ユーザインタフェースは実際にユーザがマークを指示したタイミングより所定期間だけ前にさかのぼった場所にマークを付与するようにしてもよい。これにより、ユーザは遅延を気にすることなくマークを付与することが可能となり、編集作業の際もマークした位置からわざわざさかのぼる必要もなくなり、非常に効率的な作業を行うことが可能となる。
【0100】
なお、所定期間は、あらかじめユーザインタフェースに対して登録しておいても良いし、ユーザがマークしたタイミングと実際に使用した映像の位置との差を学習してユーザインタフェースが決定するようにしても良い。
【0101】
また、受信側でマークを設定することのみについて述べたが、送信側でも同様な作業によりマークを設定し、送信するデータのサブコードやオグジュアリなどの、ユーザが自由に利用できる領域にマークの情報を埋め込んで伝送することが可能であるので、受信側でこの情報を抽出して同様に反映させることで送信側ユーザの意図を受信側ユーザへ伝達することも可能となる。
【0102】
(実施の形態5)
現在使用されているIPネットワークは、いわゆるベストエフォート型のネットワークであり、ルータなどの機器はパケットを受信すると、できる限り早く次の伝送先へ送信するようになっている。
【0103】
例えば、IPネットワーク用のルータは次のような振る舞いをすることがある。ルータのバッファにはそれ以前に送られてきたパケットが溜まっている状態であるとする。このとき、ある2つのパケットが1ms間隔で送られてきたとすると、これらのパケットはルータのバッファに蓄えられる。以前のパケットがすべて送出された後、これらの2つのパケットも送出されるが、このときルータは受信した際の間隔とは無関係に、出きる限りはやくこれら2つのパケットを送出する。よって、2つのパケットの間隔が例えば0.1msになり、受信側端末では、送信側端末が送出したパケット間隔より短い間隔でパケットを受信しなければいけなくなる。
【0104】
このため、受信側に送られてくるパケットの間隔は非常に短くなる場合が発生し、受信側端末の性能やネットワークインタフェースの性能によってはパケットを取りこぼしてしまう場合がある。
【0105】
これを解消するため、図7に示すような独自ルータ60を、受信側端末のネットワークインタフェース22とネットワーク12との間に設置し、この独自ルータで送られてきたパケットを受信側端末で確実に受け取れるパケット間隔に調整してやるようにする。
【0106】
本実施の形態と実施の形態1と相違点は、受信端末のネットワークインタフェース22とネットワーク12の間に調整手段である独自ルータを設けたことである。本実施の形態では、独自ルータの動作に関して説明する。
【0107】
図7に本実施の形態における独自ルータの構成を示すブロック図を示す。
【0108】
図7において、60はパケットの送信タイミングを調整する調整手段である独自ルータ、61はネットワークあるいは送信端末からのパケットを受信する受信部、62は受信部61が受信したデータを一時的に蓄えるバッファ部、63は条件判断部65の結果に基づいてバッファ部62からパケットを読み出して、ネットワークまたは受信端末へパケットを送信する送信部、64は受信したパケットから必要な情報を抽出する情報抽出部、65は情報抽出部64が抽出した情報とテーブルの情報からパケットを送信するか待機するかを判別する条件判断部、66は抽出した情報と条件判断部65の結果からどの送信元のパケットがいつ送信されたかなどの情報を記憶しておくテーブル部である。
【0109】
以下、独自ルータの動作を説明する。
【0110】
受信部61はネットワークあるいは送信端末からのパケットを受信してバッファ部62に出力する。情報抽出部66はバッフア部62に蓄えられているパケットに埋め込まれている送信先IPアドレスを抽出する。条件判断部65は、情報抽出部64が抽出した送信先IPアドレスとテーブル部66に予め記憶されている受信側端末のIPアドレスの情報から、そのパケットの送信先が受け取り可能なパケット間隔に調整して送信部63からバッファ62に蓄積されたパケットを送出する。ここで、テーブル部66には情報抽出部64で抽出したIPアドレスを登録してもよい。
【0111】
また、別な方法として、以下のような方法も可能である。
【0112】
送受信するパケットには受信側のアドレスとカウンタの領域を設ける。これによりネットワーク上のルータあるいは上記の独自ルータで、以下のような動作をさせることでパケット間隔を調整可能とすることができる。この場合、ルータは送信側のネットワークインタフェース11とネットワーク12の間に設置する。
【0113】
情報抽出部64で抽出したバッファ部62に記憶されているパケット内の送信先のアドレスを参照して、送出した時刻をテーブル部66に記憶しておく。次に同じ送信先アドレスのパケットを受け取った際には、条件判断部65は、情報抽出部64で得られるパケット内のカウンタを参照して、テーブル部66の前回送出した時刻からカウンタで示される所定時間あるいは所定パケット数だけ送らせてからそのパケットを送出する。
【0114】
これにより同じ受信端末へ送られるパケット間には適当な間隔が設けられることになり、受信側端末でのパケット取りこぼしを防ぐことができる。また、送信側端末でも、ネットワークインタフェース11が送出したパケットを一旦受け、適当なパケット間隔で送出し直してやることにより、受信側での受信効率が向上する場合もある。
【0115】
以上のことから、受信側あるいは送信側の少なくとも一方にこのような独自ルータを設けることにより、確実なパケットの送受信が可能となる。
【0116】
なお、本発明におけるネットワーク伝送装置の動作はハードウェアあるいはソフトウェアのどちらで行われていても構わない。
【0117】
また、本発明においては、DV25Mbpsモード、DV50Mbpsモードのフォーマットについて述べたが、放送用フォーマット、民生用DVフォーマット、MPEGフォーマット、D−VHSフォーマットなど、デジタル化されたデータのフォーマットであれば同様に利用可能である。
【0118】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、複数のフォーマットのデータに対応可能となり、1つの機器で多様なフォーマットの映像、音声その他のデータを効率よく高品質で伝送できるという顕著な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のネットワーク伝送装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態2におけるデータ伝送の模式図
【図3】本発明の実施の形態2における補填手段の動作を表す模式図
【図4】本発明の実施の形態2における補填手段の他の動作を表す模式図
【図5】本発明の実施の形態3におけるネットワークインタフェースの構成を示す図
【図6】本発明の実施の形態3における再送手段の動作を表す模式図
【図7】本発明の実施の形態6における独自ルータの構成を示すブロック図
【図8】従来のネットワーク伝送システムの一例を示すブロック図
【符号の説明】
1 カメラ
2 エンコーダ
3 送信端末
4、15 SDTIインタフェース
5、16 バッファ
6、17 判別手段
7、18 レジスタ
8、19 バス
9、20 CPU
10、21 メモリ
11、22 ネットワークインタフェース
12 ネットワーク
13 ディスプレイ
14 デコーダ
23 受信端末
Claims (9)
- データの入出力を行う入出力手段と、
前記データを一時的に記憶する記憶手段と、
前記データをネットワークを介して所定のパケット単位で送受信する伝送手段と、
送信時は前記入出力手段より入力されたデータを前記記憶手段に一時的に記憶させ、前記記憶手段に記憶されているデータを前記伝送手段に送信させ、受信時は前記伝送手段が受信したデータを前記記憶手段に一時的に記憶させ、前記記憶手段に記憶されているデータを前記入出力手段に出力させるよう制御する制御手段と、
前記入出力手段、前記記憶手段、前記伝送手段、前記制御手段を相互接続しデータおよび制御信号の伝送を行うバスとを備えたネットワーク伝送装置であって、
少なくとも前記入出力手段、または、前記制御手段のいずれかが、前記データの種類を判別する判別手段を備え、
前記制御手段は前記判別手段が判別した判別結果に応じて、前記伝送手段で入出力するデータのパケットサイズ、伝送タイミング、伝送レートの少なくとも1つを制御することを特徴とするネットワーク伝送装置。 - 制御手段は、データの送信時には、前記記憶手段におけるパケットの記憶位置を示す識別データをパケット毎に付加して前記伝送手段に伝送させ、
データの受信時には、前記伝送手段より受信したパケットから前記識別データを抽出し、前記識別データが示す記憶位置へ受信したデータを前記記憶手段に記憶させるよう制御することを特徴とする請求項1に記載のネットワーク伝送装置。 - 識別データは、パケットの送信順序を認識可能なパケット毎に固有の値、または、一定周期で繰り返す値とし、
制御手段は、伝送手段が受信したパケットの識別番号からパケットの順序変更やパケットの欠落を検出することを特徴とする請求項2に記載のネットワーク伝送装置。 - 制御手段がパケットの欠落を検出した場合、欠落しているパケットを他のデータで補填する補填手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載のネットワーク伝送装置。
- 補填手段は、欠落したパケットが属するフレームより前に受信したフレームにおいて欠落したパケットと相対的に同じ位置にある位置にあるパケットを抽出して、欠落したパケットを補填することを特徴とする請求項4に記載のネットワーク伝送装置。
- 補填手段は、判別手段で判別された判別結果に応じて、抽出するパケットの所定位置を変更することを特徴とする請求項5に記載のネットワーク伝送装置。
- 制御手段がパケットの欠落を検出した場合、
欠落したパケットを、パケットが伝送された伝送プロトコルと同じプロトコル、または、異なる伝送プロトコルで再送するように依頼する再送手段と、
前記再送手段が再送を依頼したパケットを記憶するために記憶手段内に確保するバッファ手段と、
前記再送手段がパケットを再送するために必要な時間を予測して前記バッファ手段のサイズを決定する再送時間予測手段とを備えることを特徴とする請求項3に記載のネットワーク伝送装置。 - 制御手段は、所定のパケット単位毎にパケット受信結果を通知する通知手段を備え、
送信側の制御手段は前記通知手段から通知された受信結果より、再送が必要なパケットがあるかどうかを判断することを特徴とした請求項3に記載のネットワーク伝送装置。 - パケットのサイズ、または送出間隔を変更する変更手段を備え、
制御手段が、少なくとも所定の回数または所定の期間のいずれかで、パケットの欠落を検出した場合、変更手段は、少なくともパケットのサイズまたは送出間隔のいずれかを変更することを特徴とした請求項3に記載のネットワーク伝送装置。
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