JP3635783B2 - 情報記録方法及び情報記録装置 - Google Patents

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    • G11B7/004Recording, reproducing or erasing methods; Read, write or erase circuits therefor
    • G11B7/006Overwriting
    • G11B7/0062Overwriting strategies, e.g. recording pulse sequences with erasing level used for phase-change media

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エネルギービームの照射により情報の記録が可能な情報記録媒体に対する情報記録方法に係り、特に、相変化光ディスク、あるいは光磁気ディスクなどに対し優れた効果を発揮する情報記録方法、および上記情報記録方法を用いる情報記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の書き換え可能な記録膜への記録・消去方法は、例えば、特開昭62−175948号公報に示されているような、交換結合2層膜を記録膜とした光磁気ディスクを用いた場合や、および特開昭62−259229号公報に示されている記録するレーザ照射時間とほぼ同じ程度の時間で結晶化が行える高速消去が可能な相変化型光ディスク用記録膜を用いた場合に、1つのエネルギービームのパワーを、いずれも読み出しパワーレベルより高い少なくとも2つのレベル、すなわち少なくとも高いパワーレベルと中間のパワーレベルとの間で変化させることにより行っていた。この方法では、既存の情報を消去しながら新しい情報を記録する、いわゆるオーバーライト(重ね書きによる書き換え)が可能になるという利点がある。
【0003】
また、特開昭62−259229号公報、特開平3-185629号公報に示されているように、高いパワーレベルと中間のパワーレベルと、中間のパワーレベルよりも低いパワーレベルの三つのレベルの間でエネルギービームを変化させることにより、記録マークが涙滴型になる(記録マーク後方が前方に比較して幅広になる)現象を抑さえることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
現在、デジタルビデオディスクの開発が最終段階にあり、相変化記録膜を用いた書き換え可能型デジタルビデオディスク(DVD−RAM)の開発も進んでいる。DVD−RAMのように、相変化記録膜にマークエッジ記録を行なう光ディスク装置では、マーク形状歪みや消え残りを防ぐために、記録膜に記録マークを形成するために記録膜を融解させた領域の外縁部のどこにおいても、記録時の到達温度および冷却速度がほぼ同一であるようにする必要がある。しかしこれまで知られている各種の記録波形では、上記条件を十分に満たすことができず、実現可能記録密度に制約があった。
【0005】
一方、近年、デジタル信号処理の高速化に伴い、情報記録装置の記録再生高速化に対する要求が高まっている。この要求に応えるため、エネルギービームと情報記録媒体の相対速度を上昇させることが重要となっている。
【0006】
エネルギービームと情報記録媒体の相対速度を向上させることにより単位時間内により多くの情報の記録再生が行えるため、情報記録再生装置のデータ転送レートを向上させることができる。通常、情報記録媒体への記録速度は、製品の世代の進行にともない高速化する。このため、世代間の互換性を考慮し一台の情報記録再生装置を用いて高速記録対応(徐冷構造)の情報記録媒体と低速記録対応(急冷構造)の情報記録媒体の両方に対して高速の記録再生を行えることが望ましい。
【0007】
また、特に円盤状の情報記録媒体上の、中心からの半径が大きく異なる記録トラック間を移動しての記録再生を高速化させるためには、情報記録媒体の角速度を一定にして回転させることが重要となる。エネルギービームと情報記録媒体の相対速度を一定にするための時間(角速度を変化させる時間)を省くことができるため、記録再生装置のアクセス時間を短縮することができるのである。
【0008】
また、既に述べたように、デジタル信号処理された映像のように大容量の情報記録に対する要求も大きい。したがって、高速度で、高密度記録が可能な情報記録方法の発明も急務となっている。
【0009】
以上のような条件を満たす情報記録装置を実現するためには、エネルギービームと情報記録媒体の相対速度が大きい場合においても、様々な冷却速度の情報記録媒体に対して、エネルギービームと情報記録媒体の相対速度が変化した場合においても、また、極めて高い記録密度とした場合においても、安定に記録を行える情報記録方法が要求される。
【0010】
上記従来技術は非常に優れたアイデアであるが、媒体間の冷却速度差、およびエネルギービームと情報記録媒体との相対速度が大きい場合、およびその変化に伴う冷却速度差がある場合に対する配慮、あるいは、記録マーク間の距離がエネルギービームスポットの半分以下になるような高密度記録に対する配慮が十分とは言えないため、種々の問題が生じることが明らかとなった。
【0011】
例えば、冷却速度が小さい情報記録媒体に対して、高パワーレベルのエネルギービームを照射して記録を行う場合、記録膜やその両側の保護膜への熱の蓄熱により、後に照射される場所ほど温度が高くなり、記録マークの後方部分が記録トラックに対して直角方向に広がり(涙滴型になり)、再生信号に歪みが生じる。上記従来技術では記録マークが涙滴型になることを防ぐため一連の高パワーパルス列の前方部分のエネルギー密度を高くしたり、高パワーパルス間のレベルを中間パワーレベルよりも小さくしてある。
【0012】
このため、エネルギービームと情報記録媒体の相対速度が上昇した場合、あるいは比較的冷却速度が大きい情報記録媒体に対して記録を行った場合には、記録マークの前方部分が後方部分と比較して大きくなる(逆涙滴型になる)傾向があり、このような部分からの信号を再生すると、再生信号に歪みがあるため、記録信号に正しく対応した再生信号が得られないなどの問題が生じた。
【0013】
また、記録マーク間の距離がエネルギービームスポットの半分以下になるような高密度記録を行なう際には、記録マーク間の距離が小さくなるため、前後の記録マークを記録した際に発生した熱の影響(熱干渉)により、記録マークに歪みが生じる。従来技術でも、この熱干渉を抑制するために記録パルス後にエネルギービームのパワーレベル(レーザーパワーレベル)を消去パワーレベルより下げる対策を行なっているが、高速、高密度記録、特に最短マーク長および最短スペース長が1μm以下、レーザービームと記録媒体の相対速度が9m/s以上の条件のいずれかにあてはまる場合、さらに熱干渉を抑制する技術が必要となる。
【0014】
したがって、本発明の目的は、上記従来技術における問題点を解決し、様々な冷却速度の情報記録媒体に対して、記録密度が高い場合、および、エネルギービームと情報記録媒体の相対速度が大きい場合、また、上記相対速度が変化した場合においても、正確な記録が可能となる情報の記録方法、情報記録装置を提供することにある。
【0015】
また、高密度記録を目的とし狭トラックピッチ化の技術が開発されている。例えば情報記録媒体上に設けられた溝(グルーブ)内とランド(グルーブ間の領域)の両方に情報を記録する方法がある。この方法では、グルーブ深さ(ランドとグルーブの光学的位相差)を適当な値にすることによって、ランドからグルーブへの、あるいはグルーブからランドへの再生信号クロストークをキャンセルすることができる。
【0016】
しかしながら、情報の記録にエネルギービームにより発生する熱を利用しているため、特に、エネルギービームの位置の制御が不安定になった場合(例えば、トラックオフセットが生じた場合)などに、隣接トラック(ランドに対する隣接グルーブ、あるいはグルーブに対する隣接ランド)への熱的な干渉が発生するため、隣接トラックに記録されている情報を消去してしまうという問題が発生する。
【0017】
したがって、本発明のもう一つの目的は、トラックピッチが記録用エネルギービーム径以下となるような、狭トラックピッチの情報記録媒体、特にランドーグルーブ記録に対応した情報記録媒体に情報を記録する場合においても、隣接トラックの情報を消去することなく、正確な記録が可能となる情報の記録方法、情報記録装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上述した従来技術における問題点を解決するためには、以下の情報記録方法、情報記録装置を用いれば良い。すなわち、
(1)情報記録媒体に対して、記録用エネルギービームを、少なくとも高パワーレベルと低パワーレベルを交互に照射して、情報の記録を行う情報記録方法において、前記交互に照射した前記高パワーレベルのパルスの後ろに、前記低パワーレベル以下のパワーレベルへの下向きパルスを有する記録波形により記録を行い、前記記録用エネルギービームと情報記録媒体の相対速度が大きくなるほど、チャネルクロックに対して上記下向きパルスの幅を大きくなるように変化させる情報記録方法。
【0019】
以上の情報記録方法を用いれば、下向きパルスの幅を変化させることにより記録マーク後部の冷却速度を制御できるため、以下のような効果がある。
【0020】
通常、エネルギービームと情報記録媒体の相対速度が低い場合には記録マークが涙滴型になりやすい。この場合、記録マーク後部の冷却速度を小さくすることにより記録マーク後部の幅を狭めることができる。また、エネルギービームと情報記録媒体の相対速度が大きい場合には記録マークが逆涙滴型になりやすい。この場合、記録マーク後部の冷却速度を大きくすることにより記録マーク後部の幅を拡げることができる。
【0023】
以上の情報記録方法は結晶と非晶質との間の相変化を利用して情報が記録される情報記録媒体(いわゆる相変化記録媒体)に対する効果が特に大きい。
【0024】
さらに、上記下向きパルスの幅を変化させることにより、前後の記録マーク記録時の熱干渉を極力抑えることが可能となるため、記録マーク間の距離を小さくすることができる。したがって、高密度記録が可能となる。このような効果は、相変化記録媒体のみならず、光磁気ディスクなどのように、一般にエネルギービーム照射により発生する熱を利用して情報の記録を行なう情報記録媒体に対して効果が大きい。
【0025】
また、(1)に記載の下向きパルスは、連続した高パワーパルスの最後尾のパルスと、次の連続した高パワーパルス列の先頭パルスの間に付加すれば、本発明の効果が現れるが、連続した高パワーパルス列の最後尾のパルスの直後に付加した場合、特に大きな効果が現れる。
【0026】
なお、本発明において、連続した高パワーパルス列とは、通常はチャンネルクロックよりも短い間隔の、ほぼ等間隔で配置された一つの記録マークの形成に要する高パワーパルス列のことである。したがって、単一の高パワーパルスで、一つの記録マークを記録する場合を含む時も、これを連続した高パワーパルス列と呼ぶ。
【0027】
また、上記下向きパルスの照射時間とエネルギービームと情報記録媒体の相対速度の積が、エネルギービームスポット径(エネルギービームの中心強度のexp(-2)以上になる領域の記録トラック方向の距離)の3分の1以下であれば再生信号の歪みは特に小さくなるため、高密度記録に最適である。上記下向きパルスの照射時間とエネルギービームと情報記録媒体の相対速度の積が、上記エネルギービームスポット径の3分の1以上の場合、中間パワーレベルによる消去(相変化記録膜の場合は結晶化)が十分に行われないため信号品質を劣化させることになる。
【0032】
また、(2)情報記録媒体に対して、記録用エネルギービームを、少なくとも高パワーレベルと低パワーレベルを交互に照射して、情報の記録を行う情報記録装置において、前記交互に照射した前記高パワーレベルのパルスの後ろに、前記低パワーレベル以下のパワーレベルへの下向きパルスを有する記録波形を発生させ、前記記録用エネルギービームと情報記録媒体の相対速度が大きくなるほど、チャネルクロックに対して上記下向きパルスの幅を大きくなるように変化させる記録波形発生手段を有する情報記録装置。
【0033】
上記(2)に示した情報記録方法を実現することが可能となるため、エネルギービームと情報記録媒体の相対速度が変化した場合においても、高密度記録が可能となる。
【0038】
なお、上記の連続した高パワーパルスの後に付加される下向きパルスのパワーレベルは、記録マークの消去が可能な中間パワーレベルより低い場合に本発明の効果が現われる。特に、上記下向きパルスのパワーレベルとしては、中間パワーレベルより低い、情報の再生用の再生パワーレベル以下の場合、本発明の記録波形を容易に形成することが可能となるばかりか、媒体上の冷却速度を制御する効果が大きくなるため、様々な冷却速度の情報記録媒体に対して、エネルギービームと情報記録媒体の相対速度が変化した場合においても高密度記録が達成する効果が大きくなる。
【0039】
また、結晶中に非晶質の記録マークが記録され、上記記録マークの周辺に上記結晶の結晶粒よりも大きな結晶粒が存在するような情報記録媒体を用いれば、再結晶化領域の幅を到達温度および冷却速度により容易に制御することが可能となるため、記録マークが涙滴型、あるいは逆涙滴型になりにくく、記録マークの大きさの変動を極力抑えることができる。従って記録波形に忠実な再生信号が得られる。しかし、本発明は全体が大きな結晶粒で占められる記録媒体等、他の特性の記録媒体にも適用可能である。
【0042】
さらに、連続した高パワーパルス列の後の下向きパルスの幅を、チャンネルクロックの1/2倍の整数倍とすることを特徴とした情報記録方法を用いることにより、上記記録波形発生手段の回路規模を最も小さくすることができるので好ましい。連続した高パワーパルス列の後の下向きパルスの幅を、チャンネルクロックの整数倍とした場合でも、本発明の効果はあらわれるが、チャンネルクロックの幅以下の高パワーパルスを発生させることが好ましいことを考慮すると、チャンネルクロックの幅以下の分割パルスが必要となり、上記記録波形発生手段の回路規模の小型化には寄与しない。一方、連続した高パワーパルス列の後の下向きパルスの幅を、チャンネルクロックの1/3倍の整数倍、あるいは1/4倍の整数倍と、チャンネルクロック数の分割数を多くした場合、連続した高パワーパルス列の後の下向きパルスの幅を、より精度良く最適化できるため好ましいが、回路規模が大きくなる。
【0043】
また、連続した高パワーパルス列の後の下向きパルスの幅を、チャンネルクロックの1/2倍の整数倍とする記録波形発生手段を有することを特徴とした情報記録装置により上記の情報記録方法を実現することができる。
【0048】
また、最短マークを複数の高パワーパルスにより記録する場合には、その先頭の高パワーパルスと最後尾の高パワーパルスに投入されるエネルギービームのエネルギーが先頭と最後尾以外の高パワーパルスに投入されるエネルギーよりも大きな場合、特に低いジッター値が得られる。この効果はディスク線速度が9m/sとなるような、高速記録の際、あるいは、最短マーク長がレーザービーム径の2/3に以下となるような高密度記録の際に顕著に現われる。
【0049】
以上詳細に述べたように、本発明の基本は、エネルギービーム照射後の記録膜の冷却速度を精度良く制御することにある。したがって上記に示した情報記録方法、および情報記録装置は結晶と非晶質との間の相変化を利用して情報が記録される情報記録媒体(いわゆる相変化記録媒体)に対する効果が特に大きい。すなわち、相変化記録媒体に記録される記録マークの形状がエネルギービーム照射後の記録膜の冷却速度に極めて敏感に左右されるためである。
【0050】
なお、以上に述べた高パワーパルスの幅、あるいは、連続した高パワーパルス列の後の下向きパルスの幅、等のパルスの幅は、情報記録媒体上に照射されるエネルギービームの、エネルギーの時間変化の微分値の極小値と極大値の間の時間を示しているが、より正確には、より上位の電気信号(記録波形を発生させる為のデジタル化された電気信号等)の時間微分信号の極小値と極大値の間の時間を示している。上記極小値と極大値の間の時間が量子化されている場合、量子化された幅をもって上記パルス幅と呼ぶ。なお、情報記録媒体上に照射されるエネルギービームの、エネルギーの時間変化の極小値と極大値の間の時間に微小な揺らぎがあった場合でも、それが上記したような量子化がされていると判定される程度の揺らぎである場合には、本発明の効果は失われない。
【0051】
言うまでもなく、本発明で記述している時間とは絶対的な時間ではなく、最上位クロック(チャンネルクロック:EFM変調器、8ー16変調器等の変調器を通過した直後の電気信号の基本クロックに相当するクロック)との相対的な時間を示している。したがって、エネルギービームと情報記録媒体の相対速度に応じて、チャンネルクロックが変化した場合には、変化したチャンネルクロックとの相対的な関係を考慮して、上記パルスの幅を定義すべきである。
【0052】
また、上記したパワーレベルとは各パルス内(上記極小値と極大値の間の時間内)の平均的なエネルギーレベルを指しているが、上記パワーレベルが、より上位の電気信号(記録波形を発生させる為のデジタル化された電気信号等)の電圧レベルと対応している場合には、対応関係を考慮して上記平均的なエネルギーレベルを求めた方がより正確である。
【0053】
なお、エネルギービームと情報記録媒体の相対速度に応じて、高パワーパルスの幅を変化させた場合、情報記録媒体の記録膜の冷却速度を適当な値に制御できるため好ましいが(例えば低線速では、高パワーパルスの幅を狭める等)、記録波形発生手段の回路規模が大きくなってしまうという問題がある。一方、エネルギービームと情報記録媒体の相対速度が変化した場合においても、高パワーパルスの幅を変化させない場合、記録波形発生手段の回路規模が小さいという利点がある。この場合は連続した高パワーパルス列の後の下向きパルスの幅等を変化させれば良い。
【0054】
【発明の実施の形態】
本発明を以下の実施例によって詳細に説明する。
【0055】
実施例1
図1〜4は、本発明の一実施例の記録波形を示す説明図である。ここで、Ph1、Ph2は記録が可能な高レベルのパワー、Pm1、Pm2は中間レベルのパワー、Pl1、Pl2は低いパワーを示す。また、Tはチャンネルクロックの幅を示しており、記録パルスの分割幅をT/2のほぼ等間隔として記録を行なっている(図1〜3については、高パワーパルスの幅をほぼ、T/2とし、図4については先頭パルスの幅のみ、ほぼTとして記録を行なっている。)。もちろん、記録パルスの分割幅はT/2としなければならないということではなく、T/3、T/4等、チャンネルクロックの整数分の1の整数倍であれば、本発明の効果が確認されている。ただし、高パワーパルスの幅やクーリングパルス(一連の連続した高パワーパルス列の後に付加してある下向きパルスをクーリングパルスと呼ぶ)の幅をチャンネルクロックTの1/2倍の整数倍とした場合、記録波形発生回路の回路規模を最も小さくすることができるので好ましい。上記幅を、チャンネルクロックTの1/3倍の整数倍、あるいは1/4倍の整数倍と、チャンネルクロック数の分割数を多くした場合、上記幅を、より精度良く最適化できるため好ましいが、回路規模が大きくなり好ましくない。
【0056】
図1に示した記録波形の特徴は、先頭パルスH1のパワーレベルPh2が先頭パルス以外の高パワーパルスのレベルPh1とは異なる場合があり、先頭パルスH1の後のレベルPm2が、情報の消去が可能な中間パワーレベルPm1とは異なる場合があることである。また、高パワー間下向きパルスのパワーレベルPl2とクーリングパルスのパワーレベルPl1が異なる場合があることである。
【0057】
ただし、Ph1とPh2のレベルは情報の記録が可能なレベルであり、Pm1は情報の消去が可能なレベルであることが条件となっている。また、中間パワーレベルPm2はPm1以上であっても効果はあったが、Pm1以下でも効果がある。Pm1とPm2が同じ場合は記録波形発生回路を単純化できるため、特に好ましい。また、Ph2がPh1より大きい場合には、Pm2がPm1より低いと、本発明の効果が特に現われた。また、Pm2がPm1以上の場合には、Ph2がPh1よりも低くても、本発明の効果が現われる場合があった。Pl1はクーリングパルスを有する記録波形の場合、Pm1よりも低いことが本発明の条件である。しかし、Pl2はPh1、あるいはPh2よりも低ければ効果があった。
【0058】
なお、本発明では以上に示したように記録波形の各パルスのパワーレベルを便宜上数種類に分類しているが、各レベルのパルスは電気信号の特性上、オーバーシュート、あるいはアンダーシュートすることがあり、この範囲内で同等レベルであれば、本発明の効果は失われない。たとえば、第2番目の高パワーパルスH2や最後尾パルスのレベル、あるいはH2の後の高パワー間下向きパルスのレベルは他の同等レベルと異なることがあるが、本発明の効果は失われない。
【0059】
以上に示した記録波形のうち、特に効果の大きかった記録波形を図2〜図4に示した。
【0060】
図2の記録波形の特徴は、
Ph2≧Ph1
Ph1>Pm1
Pm1≧Pm2
Pm1>Pl1
Ph1>Pl2
である。
【0061】
また図3の記録波形の特徴は、
Ph1>Pm1
Ph2>Pm1
Pm2≧Pm1
Pm1>Pl1
Pm1>Pl2
である。
【0062】
また、図4の記録波形の特徴は、
Ph1>Pm1
Ph2>Pm1
Ph1>Pm2
Ph2>Pm2
Ph1>Pl2
Ph2>Pl2
Pl2>Pl1
である。
【0063】
また、Tはディスク線速度とともに変化させ、ディスク線速度が6m/sの場合36.7ns、9m/sの場合24.4ns、さらに12m/sの場合18.3nsとした。もちろん、Tは情報記録装置の転送レート、あるいは、情報記録媒体の記録密度等により、変化する場合がある。
【0064】
図8は本発明の情報記録装置のブロック図である。情報記録媒体1が装着されるとモーター2により情報記録媒体1をディスク線速度一定とし6m/sに回転させる。情報記録媒体1の最内周に設けられたリードインエリアにはあらかじめピットとして、記録可能なディスク線速域に関する情報が記録されており、光ヘッド3により読み取られた記録可能ディスク線速域情報はプリアンプ回路4を介しシステムコントローラ5に転送される。また同時に、記録波形、および最適記録パワーに関する情報も同様にシステムコントローラ5に転送される。システムコントローラ5は記録可能ディスク線速域情報と光ヘッド3の半径位置情報をもとにモーター2をコントロールし、情報記録媒体1を適当な回転数に回転させる。
【0065】
記録波形発生回路6にはあらかじめクーリングパルス幅が0T、0.5T、1.0T、1.5T、2.0T、2.5Tの場合に対応できるよう回路内に記録波形がプログラムされており、システムコントローラ5を介して転送された記録波形情報により、情報記録媒体1に適したクーリングパルス幅の記録波形を発生させることができる。この記録波形発生回路6から転送された記録波形をもとにレーザ駆動回路7が光ヘッド3内の半導体レーザを発光させることにより、情報記録媒体1に記録マークが記録される。
【0066】
まず図2の波形を用い、Ag-Ge-Sb-Te系記録膜を有する相変化記録媒体に対して、ディスク線速度を変化させEFM(Eight to Forteen Modulation)信号の記録を行なった。この際、エネルギービームとして、波長が680nmのレーザービームを用いた。レーザービームを相変化記録媒体上に絞り込むための対物レンズは開口数0.55のものを用い、レーザービーム径を約1.2μmとした。記録パワーはディスク線速度の上昇にともない変化させたが、ディスク線速度が6m/sの場合、各パワーレベルを
Ph1:11mW
Ph2:12.5mW
Pm1:4.0mW
Pm2:1.1mW
Pl1:0.5mW
Pl2:1.2mW
とした。
【0067】
また、連続した高パワーパルス列、例えば図2の場合H1〜H10の最後尾にはクーリングパルスを設け、この幅Tcを、T/2刻みに、0〜2.5Tの間で変化させた場合のジッター値の比較を行なった。
【0068】
図5はジッター値の線速依存性をTcをパラメータとして示してある。Tcが0Tの場合、ディスク線速度が約6m/sのときにジッター値は最低となり、ディスク線速度が8m/s以上の場合、ジッター値が大きく増大した。しかしながら、Tcを1.5Tとすることにより、ディスク線速度が約12m/sのときにもジッター値を最低とすることができた。このように、クーリングパルス幅Tcをディスク線速度の高速化に伴い増加させることにより、ディスク線速度が高速化した場合においても、良好な再生信号得ることができた。
【0069】
実施例2
図6に本実施例に用いた冷却速度が異なる相変化記録媒体の構造を示した。ディスクAはAg-Ge-Sb-Te記録膜とAl-Ti反射膜の間のZnS-SiO2上部保護層が薄い急冷構造の相変化記録媒体であり、ディスクBはAl-Ti反射層とZnS-SiO2上部保護層の間にSi干渉層が積層されている徐冷構造の相変化記録媒体である。
【0070】
各ディスクに対して、実施例1と同様の記録装置を用い、図3の波形を用い、EFM信号の記録を行った。この時、ディスク線速度を9m/sとした。また、この際、各パワーレベルをディスクAに対しては、
Ph1:11.0mW
Ph2:11.5mW
Pm1:4.0mW
Pm2:4.1mW
Pl1:0.5mW
Pl2:1.2mW
ディスクBに対しては、
Ph1:10.5mW
Ph2:10.0mW
Pm1:4.0mW
Pm2:4.5W
Pl1:0.5mW
Pl2:1.2mW
とした。また、各ディスクに対して、クーリングパルス幅Tcを、T/2刻みに、0〜2.5Tの間で変化させて記録を行なった場合のジッター値を測定した。
【0071】
図7はジッター値のTc依存性を各ディスクについて示してある。急冷構造のディスクAではTcが1.0Tの場合に、ジッター値が最低となるが、徐冷構造のディスクBではTcが2.0Tの場合にジッター値が最低となった。このように、情報記録媒体の冷却速度に対応した幅のクーリングパルスを高パワーパルス幅の最後尾に付加することにより、冷却速度が異なった種々の情報記録媒体に対して良好な信号品質の情報を記録することができる。
【0072】
実施例3
図8は本発明の情報記録装置のブロック図である。情報記録媒体1が装着されるとモーター2により情報記録媒体1をディスク線速度一定とし6m/sに回転させる。情報記録媒体1の最内周に設けられたリードインエリアにはあらかじめピットとして、記録可能なディスク線速域に関する情報が記録されており、光ヘッド3により読み取られた記録可能ディスク線速域情報はプリアンプ回路4を介しシステムコントローラ5に転送される。また同時に、記録波形、および最適記録パワーに関する情報も同様にシステムコントローラ5に転送される。システムコントローラ5は記録可能ディスク線速域情報と光ヘッド3の半径位置情報をもとにモーター2をコントロールし、情報記録媒体1を適当な回転数に回転させる。
【0073】
記録波形発生回路6にはあらかじめクーリングパルス幅が0T、0.5T、1.0T、1.5T、2.0T、2.5Tの場合に対応できるよう回路内に記録波形がプログラムされており、システムコントローラ5を介して転送された記録波形情報により、情報記録媒体1に適したクーリングパルス幅の記録波形を発生させることができる。この記録波形発生回路6から転送された記録波形をもとにレーザ駆動回路7が光ヘッド3内の半導体レーザを発光させることにより、情報記録媒体1に記録マークが記録される。記録波形情報が得られない場合、あるいは、記録波形情報をもとに決定されたクーリングパルス幅の記録波形を用いて記録した情報が、正常に再生できない場合には、情報記録媒体1上の試し書き領域に試し書きを行なう。例えば、図4の波形を用いる場合、高パワーレベルPh1、中間パワーレベルPm1、そしてクーリングパルス幅Tcを試し書きパラメータとして記録を行ない、最もジッターの小さい波形を最適記録波形とする。なお、このとき、上記最適化処理を簡単にするため、Ph1=Ph2、Pm1=Pm2=Pl2として、記録波形を発生するようにした。このように、最適記録波形を決定し、図6のディスクA,B、および市販の光磁気ディスクに対して、情報を記録した結果、これらのいずれのディスクからもジッター値15%以下の良好な再生信号を得ることができた。なお、再生された信号のジッター値はディスクAが11%、ディスクBが8%、市販の光磁気ディスクが12%であった。
【0074】
なお、このときの各ディスクに対する各パワーレベルは、およびクーリングパルス幅Tcは、ディスクAの場合、
Ph1:10.5mW
Ph2:10.5mW
Pm1:4.0mW
Pm2:4.0mW
Pl1:0.5mW
Pl2:4.0mW
Tc:0.0T
ディスクBの場合、
Ph1:9.5mW
Ph2:9.5mW
Pm1:3.5mW
Pm2:3.5mW
Pl1:0.5mW
Pl2:3.5mW
Tc:1.0T
市販の光磁気ディスクの場合、
Ph1:10.0mW
Ph2:10.0mW
Pm1:4.0mW
Pm2:4.0mW
Pl1:1.2mW
Pl2:4.0mW
Tc:
であった。
【0075】
また、図2の波形についても図4の波形の場合と同様に最適化を行ない記録を行なった結果、再生された信号のジッター値はディスクAが8%、ディスクBが6%、市販の光磁気ディスクが10%であった。また、図3の波形についても同様に最適化を行なった結果、再生された信号のジッター値はディスクAが9%、ディスクBが7%、市販の光磁気ディスクが10%であった。
【0076】
従来方法との比較のため、図4の波形のTc幅を変化させず、Tc=0Tとして記録を行なった。この場合、ディスクAに対しては正常な記録を行なうことができたが、ディスクBと市販の光磁気ディスクに対しては、ジッター値がそれぞれ16%、市販の光磁気ディスクが18%となり、正常な記録が行なわれないため、入力信号と同じ再生信号を得ることができなかった。したがって、情報記録装置に、上記Tc幅を可変とすることが可能な記録波形発生回路を付加することにより、媒体構造の冷却速度によらず正常な記録再生が可能となることがわかった。
【0077】
また、上記装置を用いディスク線速度9m/sとし、同様の実験を行なった結果、図4の波形の幅を変化させず、Tc=0Tとして記録を行なった場合、全てのディスクのジッター値が15%以上となり、正常な記録を行なうことができなかったが、Tc幅を可変とし記録波形の最適化を行なった場合、全てのディスクに対して正常な記録を行なうことができた。なお、再生された信号のジッター値はディスクAが9%、ディスクBが10%、市販の光磁気ディスクが12%であった。したがって、情報記録再生装置に、上記Tc幅を可変とすることが可能な記録波形整形回路を付加することにより、ディスク線速度によらず正常な記録再生が可能となることがわかった。
【0078】
ここで、上記いくつかの実施の形態において使用した情報記録装置(ブロック構成を図8で説明済み)の主な動作に関し、図8を参照しながら図9乃至図11を用いて、以下説明する。
【0079】
図9は、記録波形発生回路(図8のブロック6)の構成を機能ブロックで示す図である。8ビットシフトレジスタ6−12、8ビットデータレジスタ6−1、6−2、6−3、ライト(記録)パターン発生テーブル6−4、16ビットデータレジスタ6−5、6−6、6−7、16入力1出力のデータマルチプレクサ6−8、6−9、6−10ならびに5ビットバイナリカウンタ6−11で構成される。システムコントローラ(図8のブロック5)から送出される2倍のチャネルクロック2fCLKは、同じく前記システムコントローラから送出される書き込み指令信号WRTQ−Pが真(ハイレベル)となった瞬間からカウンタ6−11を駆動し、該カウンタ6−11の最下位ビットQ0をシフトレジスタ6−12のチャネルクロック信号として供給すると共に前記システムコントローラへ逆送信する。
【0080】
また、前記カウンタ6−11の下位から4ビット目の出力Q3は、ハーフバイトクロック信号として各種レジスタ6−1、6−2、6−3、6−5、6−6、6−7ならびにパターン発生テーブル6−4へ供給し、また、前記カウンタ6−11の下位から4ビットすべての出力Q0、Q1、Q2、Q3は、マルチプレクサ6−8、6−9、6−10に対してデータ選択信号として供給する。上記状態、すなわちWRTQ−Pが真のときにシリアル信号入力WTDATAは、前記CHCLKのタイミングでシフトレジスタ6−12へ順次記録されると共にシフトされ、該シフトが8回行われる毎(即ち前記カウンタ6−11のQ3出力がハイレベルからローレベルへ変化する毎)に前記し太レジスタ6−12へ格納されている8ビットデータが第1の8ビットデータレジスタ(DRA)6−1へ移動し、同時に前記レジスタ6−1に格納されていたデータは第2の8ビットデータレジスタ(DRB)へ移され、同様に前記レジスタ6−2に格納されていたデータが第3の8ビットデータレジスタ(DRC)移動する。
【0081】
前記第1のレジスタ6−1から前記第3のレジスタ6−3格納された24ビットデータは、原理的に不揮発性のランダムアクセスメモリ(RAM)で公正されるライトパターン発生テーブル6−4のアドレス入力となり、目的別の3ワードの並列データ信号(1ワードは16ビット構成)を出力する。前記第1の並列データ信号出力ワード(Y0乃至Y15)は第1の16ビットデータレジスタ6−5を経由し第1のマルチプレクサ6−8で順次選択されてビットシリアルデータWRTP2−Pとなり、同じく前記第2の並列データ信号出力ワード(Y16乃至Y31)は第2の16ビットデータレジスタ6−6を経由し第2のマルチプレクサ6−9で順次選択されてビットシリアルデータWRTP1−Pとなり、さらに、同じく前記第3の並列データ信号出力ワード(Y32乃至Y47)は第3の16ビットデータレジスタ6−7を経由し第3のマルチプレクサ6−10で順次選択されてビットシリアルデータCOOLP−Nとなる。上記3種類のビットシリアルデータWRTP2−P、WRTP1−PおよびCOOLP−Nはレーザ駆動回路(図8のブロック7、詳細後述)へ供給され、各種レーザ駆動レベルを発生する。
【0082】
なお、前記ライトパターン発生テーブル(RAM)6−4の内容は、システムコントローラ(図8のブロック5)のシステムコントロールバス(略称シスコンバス)5−1からのデータ転送によって逐次更新することが可能である。このことにより、クーリングパルス幅TC(図1乃至図4を参照)などを状況に応じて容易に変更することが可能となる。
【0083】
図10はレーザ駆動回路(図8のブロック7)の機能ブロック図である。APC回路7−1、3系統の駆動電流重畳回路7−2、7−3、7−4、及び4系統のDAコンバータ(DAC)7−5、7−67、7−7、7−8で構成される。システムコントローラ(図8のブロック5)のシステムコントロールバス(略称シスコンバス)5−1からのデータ転送によってAPC用DAコンバータ7−5の出力値Vrが設定される。
【0084】
一方、出力電流Irを半導体レーザ31へ供給することでレーザビームが発生し、該レーザビームの一部がモニタ用フォトダイオードに戻されることによってモニタ電流Ipdが流れ、該電流Ipd抵抗R1とオペアンプOPA2の作用で電圧に変換(変換電圧=−Ipd×R1)され、抵抗R2を介してオペアンプOPA1へ入力し、これによって前記DAコンバータ7−5の出力値Vrとの比較演算が行われ、前記OPA2の出力電圧(レーザビームの強さに比例している)と前記Vr(レーザ出力パワーの目標値)がバランスするように前記出力電流Irが制御される。
【0085】
なお、前記APC回路のループゲインは抵抗R2とR3の比で決定され、ダイオードD1は重畳電流(後述)の逆流防止用である。一方、反転クーリングパルスCOOLP−Nがハイレベルになっていればアナログスイッチ(ASW)SW1は閉状態であり、システムコントローラ(図8のブロック5)のシステムコントロールバス(略称シスコンバス)5−1からのデータ転送によって設定されている第1の電流重畳用DAコンバータ7−6の出力電圧VmがトランジスタQ1のベースに印加されているため、下記(式1)で示す消去パワー(Pm、図1乃至図4参照)重畳用電流△Imが前記電流Imに重畳されている。
【0086】
△Im=(Vcc−Vm−0.7)÷R4 …… (式1)
ここで、前記反転クーリングパルスCOOLP−Nがローレベルになると、前記アナログスイッチ(ASW)SW1は開状態になるため前記トランジスタQ1がオフされ、前記重畳電流△Imは流れなくなる。同様に記録パルス#1(WRTP1−P)がハイレベルの時は重畳電流△Ih1(第1の記録用高レベルパワーPh1発生用重畳電流、図1乃至図4参照)が流れ、記録パルス#2(WRTP2−P)がハイレベルの時は重畳電流△Ih2(第2の記録用高レベルレーザパワーPh2発生用重畳電流、図1乃至図4参照)が流れる。
【0087】
図11は、以上述べてきた動作をタイムチャートで示した図である。チャネルクロックCHCLKに同期した記録波形を示すシリアル信号入力WTDATAが8ビットを単位としてデータレジスタDRAに格納され、該レジスタDRAの内容は次のデータレジスタDRBに移され、同様に前記レジスタDRBのデータはDRC移される(図9参照)状態を示している。バイナリカウンタBCT(図9の6−11)の下位から4ビット目のハーフバイトクロックQ3の立ち下がりエッジ毎に、前記データレジスタDRBの内容に対応し、ハーフバイトクロックタイミング前のデータを保存する前記DRAとハーフバイトクロックタイミング後のデータを示すDRCの内容をそれぞれ参照しながら、レーザ駆動タイミング信号WRTP2−PとWRTP1−PとCOOLP−Nを発生する。上記3種類のレーザ駆動タイミング信号WRTP2−PとWRTP1−PとCOOLP−Nをレーザ駆動回路(図10で示す)へ挿入することにより、所定のレーザ駆動電流Idlが流れ、必要とするレーザ光出力を得ることができる。
【0088】
図12は、本発明の実施の形態で用いた半導体レーザ(図10の31)のI−P(電流対光出力)特性図である。レーザ電流がIrミリアンペアの時にレーザ光出力はPrミリワットとなり、上記Irに対して△Imミリアンペアだけ重畳するとレーザ電流はImミリアンペアとなり前記光出力はPmミリワット、更に△Ih1ミリアンペアを重畳すると前記レーザ電流はIh1ミリアンペア流れ前記光出力がPh1ミリワットとなり、同様に△Ih2ミリアンペアだけ重畳すると前記レーザ電流がIh2ミリアンペア流れることになりその結果前記光出力はPh2ミリワットとなることを示している。
【0089】
以上のように、本発明の情報記録装置ではクーリングパルス幅の変更が可能な記録波形発生回路を有するため、ディスク線速度の高速化に対応しやすく、さらに、多様な冷却速度を有する情報記録媒体に対して、情報記録が可能となる。
【0090】
実施例4
図6に本実施例に用いた冷却速度が異なる相変化記録媒体の構造を示した。ディスクAはAg-Ge-Sb-Te記録膜とAl-Ti反射膜の間のZnS-SiO2上部保護層が薄い急冷構造の相変化記録媒体であり、ディスクBはAl-Ti反射層とZnS-SiO2上部保護層の間にSi干渉層が積層されている徐冷構造の相変化記録媒体である。また、これらのディスクに用いられている厚さ0.6mmのポリカーボネート基板上には、0.7μmの溝(グルーブ)が1.48μmピッチでスパイラル状に設けられている。グルーブの深さは約70nmのである。
【0091】
また、ディスクの半径方向にはユーザ記録用のゾーンが24個あり、ゾーン内一周内には17〜40個のセクタが存在している。記録再生を行なう際のモーター制御方法としては、記録再生を行なうゾーン毎にディスクの回転数を変化させるZCLV(Zone Constant Lenear Velocity)方式を採用している。このフォーマットでは、各ゾーン内の最内周と最外周とではディスク線速度が異なっており、最内周と最外周のディスク線速度は、それぞれ6.0m/s、6.35m/sである。
【0092】
図13に示した記録装置を用いて、各ディスクに対して情報の記録を行なった。以下に本記録装置の動作を説明する。
【0093】
記録装置外部からの情報は8ビットを1単位として、8ー16変調器8に伝送される。ディスク1上に情報を記録する際には、情報8ビットを16ビットに変換する変調方式、いわゆる8ー16変調方式を用い記録を行なった。この変調方式では媒体上に、8ビットの情報に対応させた3T〜11Tのマーク長の情報の記録を行なっている。図中の8ー16変調器8はこの変調を行なっている。なお、ここでTとは情報記録時のクロックの周期を表しており、ここでは34.2nsとした。
【0094】
8ー16変調器8により変換された3T〜11Tのデジタル信号は記録波形発生回路6に転送され、図2の記録波形のうち特に記録波形発生回路6の回路規模を小さくできる図14に示した記録波形が生成される。この際、各パワーはディスクAに対しては、
Ph1:12.0mW
Ph2:12.0mW
Pm1:4.5mW
Pm2:0.5mW
Pl1:0.5mW
Pl2:0.5mW
ディスクBに対しては、
Ph1:10.0mW
Ph2:10.0mW
Pm1:4.0mW
Pm2:0.5mW
Pl1:0.5mW
Pl2:0.5mW
とした。
【0095】
なお、高パワーパルスの幅を約T/2とし、クーリングパルス幅Tcは外部から変化させることができるようにした。
【0096】
記録波形発生回路6により生成された記録波形は、レーザ駆動回路7に転送され、レーザー駆動回路7はこの記録波形をもとに、光ヘッド2内の半導体レーザを発光させる。
【0097】
本記録装置に搭載された光ヘッド2には、情報記録用のエネルギービームとして光波長650nmの半導体レーザが使用されている。また、このレーザー光をレンズNA0.6の対物レンズにより上記ディスク1の記録膜上に絞り込み、上記記録波形に対応したエネルギーのレーザービームを照射することにより、情報の記録を行なった。この時、レーザービームの直径は約1ミクロンであり、レーザービームの偏光を円偏光とした。
【0098】
また、本記録装置はグルーブとランド(グルーブ間の領域)の両方に情報を記録する方式(いわゆるランドーグルーブ記録方式)に対応している。本記録装置ではL/Gサーボ回路9により、ランドとグルーブに対するトラッキングを任意に選択することができる。
【0099】
記録された情報の再生も上記光ヘッド2を用いて行なった。記録時と同じ大きさに絞り込まれたレーザービームを記録されたマーク上に照射し、マークとマーク以外の部分からの反射光を検出することにより、再生信号を得る。この再生信号の振幅をプリアンプ回路4により増幅させ、8ー16復調器10に転送する。8ー16復調器10では16ビット毎に8ビットの情報に変換する。以上の動作により、記録されたマークの再生が完了する。
【0100】
再生信号の信号品質を評価するため、再生信号のジッターの測定を行なった。この際、クーリングパルス幅Tcを、T/5刻みに、0〜2.4Tの間で変化させて記録再生を行なった。また、この際Pm1についてはTcに対応させ微小に変化させるようにした。以下に上記実施例の測定値を示した。
【0101】
Tc ディスクA ディスクB
0.0 15.5 17.3
0.2 17.0 18.9
0.4 18.2 19.3
0.6 14.5 17.3
0.8 12.2 14.8
1.0 10.2 11.8
1.2 9.5 11.0
1.4 10.0 10.5
1.6 10.5 10.0
1.8 11.0 9.0
2.0 12.0 10.3
2.2 14.5 11.8
2.4 17.5 13.3
以上のように、ディスクAではTcが1.2Tの場合に、ディスクBではTcが1.8Tの場合にジッター値が最低となった。
【0102】
また、Tcを0.8T〜2.2Tの間にすることにより、ディスクA、ディスクBの両方に対して15%以下の低いジッター値が得られ、Tcを1.0T〜2.0Tの間にすることにより、ディスクA、ディスクBの両方に対して12%以下の低いジッター値が得られる。したがって、Tcを0.8T〜2.2T、より好ましくは1.0T〜2.0Tにすることにより、光ディスクの冷却速度によらず、低いジッター値が得られる。
【0103】
記録波形発生回路の回路規模を小さくなるという点では、Tcを1.0T、1.5T、2.0Tとした場合のようにT/2の整数倍とした場合に大きな効果があったが、特にTcを1.0Tとした場合にはPm1のパワーマージンが広くなるという利点があった。
【0104】
なお、記録波形として図3の波形を用いた場合においても、Tcを0.8T〜2.2Tの間にすることにより、ディスクA、ディスクBの両方に対して15%以下の低いジッター値が得られ、Tcを0.9T〜1.9Tの間にすることにより、ディスクA、ディスクBの両方に対して10%以下の低いジッター値が得られた。したがって、Tcを0.8T〜2.2T、より好ましくは0.9T〜1.9Tにすることにより、光ディスクの冷却速度によらず、低いジッター値が得られる。
【0105】
なお、この際、各パワーはディスクAに対しては、
Ph1:12.0mW
Ph2:12.0mW
Pm1:4.5mW
Pm2:4.5mW
Pl1:0.5mW
Pl2:0.5mW
ディスクBに対しては、
Ph1:10.0mW
Ph2:10.0mW
Pm1:4.0mW
Pm2:4.0mW
Pl1:0.5mW
Pl2:0.5mW
とした。なお、高パワーパルスの幅は各ディスクの場合とも約T/2とした。
【0106】
実施例5
実施例4で説明した図6のディスクAに対して、図13に示した記録装置を用い情報の記録を行なった。以下に本記録装置の動作を説明する。
【0107】
記録装置外部からの情報は8ビットを1単位として、8ー16変調器8に伝送される。ディスク1上に情報を記録する際には、情報8ビットを16ビットに変換する変調方式、いわゆる8ー16変調方式を用い記録を行なった。この変調方式では媒体上に、8ビットの情報に対応させた3T〜11Tのマーク長の情報の記録を行なっている。図中の8ー16変調器8はこの変調を行なっている。なお、ここでTとは情報記録時のクロックの周期を表しており、ここでは34.2nsとした。なお、ディスク線速度は6m/sとした。
【0108】
8ー16変調器により変換された3T〜11Tのデジタル信号は記録波形発生回路6に転送され、図1の記録波形が生成される。この際、各パワーを、
Ph1:12.0mW
Ph2:12.0mW
Pm1:4.5mW
Pm2:可変
Pl1:0.5mW
Pl2:0.5mW
とした。
【0109】
なお、高パワーパルスの幅は各ディスクの場合とも約T/2とし、Tcは1.5Tとした。また、Pm2は外部から変更可能にした。
【0110】
記録波形発生回路6により生成された記録波形は、レーザ駆動回路7に転送され、レーザー駆動回路はこの記録波形をもとに、光ヘッド2内の半導体レーザを発光させる。
【0111】
本記録装置に搭載された光ヘッド2には、情報記録用のエネルギービームとして光波長650nmの半導体レーザが使用されている。また、このレーザー光をレンズNA0.6の対物レンズにより上記ディスク1の記録膜上に絞り込み、上記記録波形に対応したエネルギーのレーザービームを照射することにより、情報の記録を行なった。この時、レーザービームの直径は約1ミクロンであり、レーザービームの偏光を円偏光とした。
【0112】
また、本記録装置はグルーブとランド(グルーブ間の領域)の両方に情報を記録する方式(いわゆるランドーグルーブ記録方式)に対応している。本記録装置ではL/Gサーボ回路9により、ランドとグルーブに対するトラッキングを任意に選択することができる。
【0113】
記録された情報の再生も上記光ヘッド2を用いて行なった。記録時と同じ大きさに絞り込まれたレーザービームを記録されたマーク上に照射し、マークとマーク以外の部分からの反射光を検出することにより、再生信号を得る。この再生信号の振幅をプリアンプ回路4により増幅させ、8ー16復調器10に転送する。8ー16復調器10では16ビット毎に8ビットの情報に変換する。以上の動作により、記録されたマークの再生が完了する。
【0114】
再生信号の信号品質を評価するため、再生信号のジッターの測定を行なった。この際、中間パワーレベルPm2を、0.5mWから12mWの間で変化させて記録を行なった。その結果、ジッター値はPm2に大きく依存し、Pm2が5.0mWの場合に最低となる。
【0115】
また、Pm2を3.0〜6.5mWの間にすることにより、特に低いジッター値が得られ、Pm2を4.5〜5.5mWの間にすることにより、10%以下の低いジッター値が得られる。したがって、Pm2をPm1の70%以上140%以下、より好ましくは100%以上120%以下、または、Pm2をPh1、あるいはPh2の25%以上50%以下、より好ましくは38%以上45%以下にすることにより、極めて低いジッター値の高品質な再生信号が得られる。
【0116】
実施例6
実施例4で説明した図6のディスクBに対して、図13に示した記録装置を用い情報の記録を行なった。以下に本記録装置の動作を説明する。
【0117】
記録装置外部からの情報は8ビットを1単位として、8ー16変調器8に伝送される。ディスク1上に情報を記録する際には、情報8ビットを16ビットに変換する変調方式、いわゆる8ー16変調方式を用い記録を行なった。この変調方式では媒体上に、8ビットの情報に対応させた3T〜11Tのマーク長の情報の記録を行なっている。図中の8ー16変調器8はこの変調を行なっている。なお、ここでTとは情報記録時のクロックの周期を表しており、ここでは34.2nsとした。なお、ディスク線速度は6m/sとした。
【0118】
8ー16変調器8により変換された3T〜11Tのデジタル信号は記録波形発生回路6に転送され、以下に示す記録波形が生成される。
【0119】
記録波形発生回路6により生成された記録波形は、レーザ駆動回路7に転送され、レーザー駆動回路はこの記録波形をもとに、光ヘッド2内の半導体レーザを発光させる。
【0120】
本記録装置に搭載された光ヘッド2には、情報記録用のエネルギービームとして光波長650nmの半導体レーザが使用されている。また、このレーザー光をレンズNA0.6の対物レンズにより上記ディスク1の記録膜上に絞り込み、上記記録波形に対応したエネルギーのレーザービームを照射することにより、情報の記録を行なった。この時、レーザービームの直径は約1ミクロンであり、レーザービームの偏光を円偏光とした。
【0121】
また、本記録装置はグルーブとランド(グルーブ間の領域)の両方に情報を記録する方式(いわゆるランドーグルーブ記録方式)に対応している。本記録装置ではL/Gサーボ回路9により、ランドとグルーブに対するトラッキングを任意に選択することができる。
【0122】
記録された情報の再生も上記光ヘッド2を用いて行なった。記録時と同じ大きさに絞り込まれたレーザービームを記録されたマーク上に照射し、マークとマーク以外の部分からの反射光を検出することにより、再生信号を得る。この再生信号の振幅をプリアンプ回路4により増幅させ、8ー16復調器10に転送する。8ー16復調器10では16ビット毎に8ビットの情報に変換する。以上の動作により、記録されたマークの再生が完了する。
【0123】
クロスイレーズ(情報記録の際、隣接トラックに記録された情報を消去してしまう現象である。なお、ここで隣接トラックとは、ランドに対する隣接グルーブ、あるいは、グルーブに対する隣接ランドのことを示している。)の影響を調べるため、あらかじめ、ランドに情報を記録しておき、隣接グルーブにトラックオフセットを生じさせながら情報を記録した場合の、ランドからの再生信号のジッター値の変化を測定した。隣接グルーブに情報を記録する際には、記録波形のクロスイレーズに対する優位性を比較するため、以下の3種類の記録波形により、情報の記録を行なった。すなわち、
波形Aは図14に示した各パワーを以下のように設定したものであり、
Ph1:10.0mW
Ph2:10.0mW
Pm1:4.0mW
Pm2:0.5mW
Pl1:0.5mW
Pl2:0.5mW
波形Bは図3に示した各パワーを以下のように設定したものであり、
Ph1:10.0mW
Ph2:10.0mW
Pm1:4.0mW
Pm2:4.0mW
Pl1:0.5mW
Pl2:0.5mW
波形Cは図4に示した各パワーを以下のように設定したものである。
【0124】
Ph1:10.0mW
Ph2:10.0mW
Pm1:4.0mW
Pm2:4.0mW
Pl1:0.5mW
Pl2:4.0mW
なお、波形A、Bに関しては高パワーパルスの幅を約T/2とし、波形Cに関しては高パワーパルス列の先頭パルスの幅を1Tとし、先頭パルス以外の高パワーパルスの幅を約T/2とした。また、クリーングパルスTcの幅は各波形とも1.0Tとした。
【0125】
上記実施例の結果、波形Cの記録波形により隣接グルーブに情報を記録した場合にはトラックオフセット量が0.1μm程度からランドからの再生信号のジッター値に影響が生じ始め、トラックオフセット量が0.15μmではジッター値が15%以上に増大している。これに対して波形A、Bの記録波形により隣接グルーブに情報を記録した場合には、トラックオフセット量が0.15μm生じた場合においても、隣接トラックに対する影響は皆無であった。したがって、波形A、Bは、ランドーグルーブ記録方式を採用している場合、あるいはトラックピッチがレーザービーム径以下になるような高密度記録に極めて適していることがわかる。
【0126】
なお、上記実施例ではクーリングパルス幅Tcが1.0Tの場合について詳細に説明したが、0〜2.0Tの間ではTcによらずクロスイレーズ低減効果があった。また、波形A、BのPl2を可変とし測定を行なった場合、Pl2がPm1の1/2以下であれば効果が現われ、Pl2がPm1の1/3以下であればなお大きな効果があった。波形CについてもPl2を可変とし測定を行なったが、Pl2がPm1の1/3で効果があらわれ、Pl2がPm1の1/4ではトラックオフセット量が0.15μm生じた場合においても、隣接トラックに対するクロスイレーズの影響が皆無となった。
【0127】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、情報記録時の記録波形のクーリングパルス幅を、ディスク線速度(エネルギービームと情報記録媒体の相対速度)に応じ変化させる情報記録方法および情報記録装置により、ディスク線速度が変化した場合においても良好な記録を行なうことができる。
【0128】
また、情報記録時の記録波形のクーリングパルス幅を、情報記録媒体の冷却速度(媒体構造)に応じ変化させる情報記録方法および情報記録装置により、様々な冷却速度の情報記録媒体に対して良好な記録を行なうことができる。
【0129】
また、少なくとも最短マークを記録する際の記録波形を複数の高パワーパルスで構成し、先頭パルスのパワーレベルを高くする情報記録方法および情報記録装置により、高密度記録が達成される。
【0130】
また、少なくとも最短マークを記録する際の記録波形を複数の高パワーパルスで構成し、先頭パルス直後のパワーレベルを他の高パワーパルス直後のパワーレベルよりも高くする情報記録方法および情報記録装置により、高密度記録が達成される。特に先頭パルス直後のパワーレベルが中間パワーレベルの70%以上140%以下の場合効果が大きい。
【0131】
また、少なくとも最短マークを記録する際の記録波形を複数の高パワーパルスで構成し、高パワーパルス間、およびクーリングパルスのパワーレベルを中間パワーレベルよりも低くし、クーリングパルス幅をチャンネルクロックの0.8倍以上2.2倍以下とする情報記録方法および情報記録装置により、様々な冷却速度の情報記録媒体に対して良好な記録を行なうことができる。特にクーリングパルス幅をチャンネルクロックの1.0倍、1.5倍、2.0倍とした場合に、記録波形発生回路の回路規模を小さくすることができる。とりわけ、クーリングパルス幅をチャンネルクロックの1.0倍とした場合には、中間パワーのパワーマージンが拡大するため、より一層好ましい。
【0132】
また、上記情報記録方法および情報記録装置を用いればトラックピッチが記録用エネルギービーム径以下となるような、狭トラックピッチの情報記録媒体、特にランドーグルーブ記録に対応した情報記録媒体に情報を記録する場合においても、隣接トラックの情報を消去することなく、正確な記録が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の本発明の記録波形の例を示す波形図である。
【図2】本発明の本発明の記録波形の例を示す波形図である。
【図3】本発明の本発明の記録波形の例を示す波形図である。
【図4】本発明の本発明の記録波形の例を示す波形図である。
【図5】本発明の一実施例に係るディスク線速度とジッターの関係を示すグラフ図である。
【図6】本発明の一実施例に係る情報記録媒体の断面構造図である。
【図7】本発明の一実施例に係るクーリングパルス幅とジッターの関係を示すグラフ図である。
【図8】本発明の1実施例に係る情報記録装置を示すブロック図である。
【図9】本発明の実施の形態で用いた記録波形発生回路の機能ブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態で用いたレーザ駆動回路の機能ブロック図である。
【図11】本発明の実施の形態で用いた記録波形発生回路並びにレーザ駆動回路の動作状態を示すタイムチャート図である。
【図12】本発明の実施の形態で用いた半導体レーザのI−P特性グラフ図である。
【図13】本発明の1実施例に係る情報記録装置を示すブロック図である。
【図14】本発明の本発明の記録波形の例を示す波形図である。
【符号の説明】
1:情報記録媒体
2:モーター
3:光ヘッド
3−1:半導体レーザ
4:プリアンプ回路
5:システムコントローラ
5−1:シスコンバス
6:記録波形発生回路
6−1:8ビットデータレジスタDRA
6−2:8ビットデータレジスタDRB
6−3:8ビットデータレジスタDRC
6−4:ライトパターン発生テーブルWTGT
6−5:第1の16ビットデータレジスタ
6−6:第2の16ビットデータレジスタ
6−7:第3の16ビットデータレジスタ
6−8:第1の16ビット入力1ビット出力データマルチプレクサ
6−9:第2の16ビット入力1ビット出力データマルチプレクサ
6−10:第3の16ビット入力1ビット出力データマルチプレクサ
6−11:5ビットバイナリカウンタBCT
6−12:8ビットシフトレジスタ
7:レーザ駆動回路
7−1:APC回路
7−2:第1のレーザ駆動電流重畳回路(△Im用)
7−3:第2のレーザ駆動電流重畳回路(△Ih1用)
7−4:第3のレーザ駆動電流重畳回路(△Ih2用)
7−5:Vr指定用DAコンバータ
7−6:Vp1指定用DAコンバータ
7−7:Vp2指定用DAコンバータ
8:8−16変調器
9:L/Gサーボ回路
10:8−16復調器
Ph1:高パワーレベル
Ph2:高パワーレベル
Pm1:中間パワーレベル
Pm2:中間パワーレベル
Pl1:低いパワーレベル
Pl2:低いパワーレベル
T:記録波形発生時の基準クロック幅
Tc:クーリングパルス幅。

Claims (8)

  1. 情報記録媒体に対して、記録用エネルギービームを、少なくとも高パワーレベルと低パワーレベルを交互に照射して、情報の記録を行う情報記録方法において、
    前記交互に照射した前記高パワーレベルのパルスの後ろに、前記低パワーレベル以下のパワーレベルへの下向きパルスを有する記録波形により記録を行い、前記記録用エネルギービームと情報記録媒体の相対速度が大きくなるほど、チャネルクロックに対して上記下向きパルスの幅を大きくなるように変化させることを特徴とした情報記録方法。
  2. 前記下向きパルスの幅は、前記チャネルクロックの1/2の整数倍であることを特徴とする請求項1記載の情報記録方法。
  3. 請求項1記載の情報記録方法において、前記情報記録媒体に記録された前記記録波形に関する情報に基づき情報を記録することを特徴とする情報記録方法。
  4. 請求項1記載の情報記録方法において、前記情報記録媒体に記録された前記エネルギービームと情報記録媒体の相対速度に関する情報に基づき、前記下向きパルスの幅を決定して情報を記録することを特徴とする情報記録方法。
  5. 情報記録媒体に対して、記録用エネルギービームを、少なくとも高パワーレベルと低パワーレベルを交互に照射して、情報の記録を行う情報記録装置において、
    前記交互に照射した前記高パワーレベルのパルスの後ろに、前記低パワーレベル以下のパワーレベルへの下向きパルスを有する記録波形を発生させ、前記記録用エネルギービームと情報記録媒体の相対速度が大きくなるほど、チャネルクロックに対して上記下向きパルスの幅を大きくなるように変化させる記録波形発生手段を有することを特徴とした情報記録装置。
  6. 前記下向きパルスの幅は、前記チャネルクロックの1/2の整数倍であることを特徴とする請求項5記載の情報記録装置。
  7. 請求項5記載の情報記録装置において、前記記録波形発生手段は、前記情報記録媒体に記録された前記記録波形に関する情報に基づき記録波形を発生させることを特徴とする情報記録装置。
  8. 請求項5記載の情報記録装置において、前記記録波形発生手段は、前記情報記録媒体に記録された前記エネルギービームと情報記録媒体の相対速度に関する情報に基づき、前記下向きパルスの幅を決定することを特徴とする情報記録装置。
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