JP3634960B2 - Identification and detection of Mycobacterium tuberculosis bacteria using gyrase gene - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、結核菌群を構成する細菌のDNAジャイレースβサブユニットをコードするDNA (以下「gyrB DNA」という)の塩基配列の違いを利用した結核菌群構成細菌の同定・検出法に関するものであり、さまざまな産業分野での利用が可能であるが、とりわけ医学、疫学、獣医学の分野に有用である。
【0002】
【従来の技術】
結核は、世界で9千万人が毎年新たに罹患し、3千万人が毎年死亡する最も重要な感染症にも関わらず、その対策は十分ではない。その原因菌である結核菌群には分類上、ヒトに対して起病性のある結核菌(マイコバクテリウム・ツベルクローシス、Mycobacterium tuberculosis)、ウシ(型)菌(マイコバクテリウム・ボビス、Mycobacterium bovis)及びアフリカ菌(マイコバクテリウム・アフリカヌム、Mycobacterium africanum)とヒトに対する起病性のないネズミ(型)菌(マイコバクテリウム・ミクロティ、Mycobacterium microti)の4菌種が含まれる。従来、これらの結核菌をはじめとする抗酸菌の検査の主たるものはZiehl−Neelsen法による塗抹染色、小川培地を用いた分離培養法ならびに薬剤感受性試験であった。その後の技術の発展によりBACTEC 460 TB システム、Septi−Check AFB、MGIT (Mycobacteria Growth Indicator Tube) などの新規培養技術が開発された。
【0003】
他方、分子生物学的手法を取り入れた方法も新たに開発された。DNAの相同性を利用した菌種の鑑別・同定、ポリメラーゼ連鎖反応(以下、「PCR」という)法による検出、挿入配列IS6110を用いる結核菌の亜分類といった方法がすでに実用段階に入っている。
なかでもPCR法を用いる場合、培養を必要とせず迅速な判定を得るのに適している。その際、用いられる遺伝子は多くの場合rRNA遺伝子であるが、近年、rRNA遺伝子より進化速度の速いタンパク質をコードする遺伝子、なかでもgyrB DNAを用いることによってより詳細で正確な分類・同定ができることが示された。(Yamamoto, S. and S. Harayama 1995 Appl. Environ. Microbiol. 61: 1104−1109. Yamamoto, S. and S. Harayama 1996 Int. J. Syst. Bacteriol. 46: 506−511. Harayama, S. and S. Yamamoto 1996 p250−258 In Molecular Biology of Pseudomonas T. Nakazawa, K. Fukuda, D. Haas, S. Silver (eds) ASM press, Washington, D.C., 山本 敏、原山重明、化学と生物 1996 第34巻 第3号 p. 149−151.,山本 敏、原山重明、農芸化学会誌 1997 第71巻 第9号 p.894−897.)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
結核菌群の細菌は生育速度が通常の細菌よりも遅く、培養を必要とする同定法を用いて結果を得るには二から三週間の時間を必要とする。そこで、培養を必要としないPCR法を用いた方法が結核菌群の細菌を同定する場合必要不可欠な方法といえる。しかしながら、従来用いられてきた rRNA遺伝子を標的とするPCR法に基く同定法では、結核菌群を構成する4菌種のrRNA遺伝子塩基配列の間で違いがないため結核菌群を構成する4菌種を区別することは不可能であった。
本発明は、このような従来法の問題を解決し、結核菌群構成細菌の迅速な同定・検出方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、gyrB DNAの塩基配列の一部が結核菌群を構成する各細菌間で異なっていることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、gyrB DNAを指標として結核菌群を構成する細菌の同定を行うことを特徴とする結核菌群構成細菌の同定方法である。
また、本発明は、gyrB DNAを指標として結核菌群を構成する細菌の検出を行うことを特徴とする結核菌群構成細菌の検出方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の結核菌群構成細菌の同定・検出方法は、gyrB DNAを指標とすることを特徴とする。同定・検出の対象とする結核菌群構成細菌としては、マイコバクテリウム・ツベルクローシス、マイコバクテリウム・ボビス、マイコバクテリウム・アフリカヌム、及びマイコバクテリウム・ミクロティを挙げることができる。gyrB DNAを指標とした同定・検出方法としては、以下に述べる二つの方法を例示することができる。
【0007】
A)PCR を利用する方法
この方法は以下のように行う。
(1)gyrB DNA中の結核菌群構成細菌間で塩基配列の異なる領域を含むオリゴヌクレオチドを合成する。各細菌のgyrB DNAの塩基配列は、図1及び図2に示すように既に決定されているので、上記オリゴヌクレオチドは、この図に基づき合成することができる。好ましいオリゴヌクレオチドとしては、例えば、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、又は配列番号18記載のアミノ酸配列をコードするオリゴヌクレオチドを挙げることができ、特に好ましいオリゴヌクレオチドとしては配列番号5、配列番号7、配列番号9、配列番号11、配列番号13、配列番号15、又は配列番号17で表されるオリゴヌクレオチドを挙げることができる。
【0008】
(2)上記で合成したオリゴヌクレオチド、dNTP、DNA ポリメラーゼ及び試料とする細菌のDNA を含む溶液を調製する。溶液中に含まれる各成分の濃度は、通常のPCR に使用する反応溶液と同様でよい。試料とする細菌のDNA は精製されたものである必要はなく、例えば、菌体の破砕物をそのまま使用してもよい。
【0009】
(3)上記で調製した溶液をPCR が起こり得る条件で繰り返し加熱する。加熱の温度、サイクル等はPCR が起こり得る範囲内であれば特に限定されないが、図1及び図2に示すように結核菌群を構成する細菌間のgyrB DNAの相同性が高いので、アニーリング時の温度はかなり高く設定することが望ましい。具体的には、68℃以上に設定することが望ましい。合成したオリゴヌクレオチドと試料として添加した細菌のDNA が、ハイブリダイズすることができれば、加熱の繰り返しによりPCR が起こり、増幅産物が生成する。一方、合成したオリゴヌクレオチドと試料として添加した細菌のDNA が、ハイブリダイズすることができれなければ、PCR は起こらず、増幅産物は生成しない。
(4)上記操作後の溶液について電気泳動を行う。溶液中に増幅産物が含まれていれば、それに対応したバンドが泳動ゲル上に現れる。従って、その電気泳動パターンから細菌の同定、検出を行うことができる。
【0010】
B)制限酵素断片を利用する方法
この方法は、以下のように行う。
(1)結核菌群構成細菌のgyrB DNAの一部と同一なオリゴヌクレオチドと前記DNA の一部と相補的なオリゴヌクレオチドを合成する。各細菌のgyrB DNAの塩基配列は、図1及び図2に示すように既に決定されているので、前記オリゴヌクレオチドは、この図に基づき合成することができる。好ましいオリゴヌクレオチドとしては、例えば、配列番号2記載のアミノ酸配列をコードするオリゴヌクレオチドと配列番号4記載のアミノ酸配列をコードするオリゴヌクレオチドを挙げることができ、特に好ましいオリゴヌクレオチドとしては配列番号1で表されるオリゴヌクレオチドと配列番号3で表されるオリゴヌクレオチドを挙げることができる。
【0011】
(2)上記で合成した2種類のオリゴヌクレオチドをプライマーとし、試料とする細菌のDNA を鋳型として、PCR を行う。試料とする細菌のDNA は精製されたものである必要はなく、例えば、菌体の破砕物をそのまま使用してもよい。PCR は通常の方法で行うことができる。
(3)上記で増幅されたDNA 断片を制限酵素で消化する。使用する制限酵素は結核菌群を構成する細菌間で異なる断片を生じさせるようなものであれば特に限定されない。このような制限酵素としては、例えば、Rsa I 及びTaq I を挙げることができる。
【0012】
(4)上記で消化された断片について電気泳動を行う。消化されたDNA 断片はその長さに応じた位置に現れる。従って、その電気泳動パターンから細菌の同定、検出を行うことができる。
本発明の同定・検出方法としては、上記の二つの方法を代表例として挙げることができるが、これらの方法以外でも、gyrB DNAを指標とする限り、本発明の同定・検出方法に含まれる。上記の方法以外の同定・検出方法としては、例えば、gyrB DNAをPCR により増幅し、その増幅断片の塩基配列を決定し、細菌の同定・検出を行う方法や、gyrB DNA中の結核菌群構成細菌間で塩基配列の異なる領域を含むオリゴヌクレオチドを合成し、これをプローブとしてサザンブロッティングを行い、細菌の同定・検出を行う方法などを挙げることができる。
【0013】
【実施例】
〔実施例1〕
結核菌群構成細菌4種と他のマイコバクテリウム属に属する細菌5種の合計9種の細菌から純化DNA を10ng調製した。これらのDNA を鋳型とし、配列番号1及び配列番号3記載のオリゴヌクレオチドをプライマーとしてPCR を行った。PCR による増幅条件は以下の通りである。
【0014】
Ampli Taq GOLDTM及び添付のPCR buffer Iを使用(米国Perkin Elmer社)
【0015】
PCR による増幅産物をアガロースゲル電気泳動法によって解析した。この結果を図3に示す。なお、レーンと菌種の関係は以下の通りである。
レーン1:マイコバクテリウム・ツベルクローシス
レーン2:マイコバクテリウム・ボビス
レーン3:マイコバクテリウム・アフリカヌム
レーン4:マイコバクテリウム・ミクロティ
レーン5:マイコバクテリウム・カンサシイ(Mycobacterium kansasii)
レーン6:マイコバクテリウム・ガストリ(Mycobacterium gastri)
レーン7:マイコバクテリウム・アブセサス(Mycobacterium abscessus)
レーン8:マイコバクテリウム・ケローネ(Mycobacterium chelonae)
レーン9:マイコバクテリウム・トリビアーレ(Mycobacterium trviale)
【0016】
〔実施例2〕
4種の結核菌群構成細菌から純化DNA を10ng調製した。これらのDNA を鋳型とし、配列番号5、配列番号7、配列番号9、配列番号11、配列番号13、配列番号15、配列番号17で表されるオリゴヌクレオチドをプライマーとしてPCR を行った。PCR による増幅条件は実施例1と同じである。
PCR による増幅産物をアガロースゲル電気泳動法によって解析した。この結果を図4に示す。なお、レーンと菌種の関係は以下の通りである。
【0017】
レーン1:マイコバクテリウム・ツベルクローシス
レーン2:マイコバクテリウム・ボビス
レーン3:マイコバクテリウム・アフリカヌム
レーン4:マイコバクテリウム・ミクロティ
図4に示すように、配列番号5及び配列番号7で表されるオリゴヌクレオチドをプライマーとした場合はマイコバクテリウム・ツベルクローシスでのみ増幅産物が観察され、配列番号9及び配列番号11で表されるオリゴヌクレオチドをプライマーとした場合はマイコバクテリウム・ボビスでのみ増幅産物が観察され、配列番号5及び配列番号13で表されるオリゴヌクレオチドをプライマーとした場合はマイコバクテリウム・アフリカヌム及びマイコバクテリウム・ミクロティで増幅産物が観察され、配列番号15及び配列番号17で表されるオリゴヌクレオチドをプライマーとした場合はマイコバクテリウム・ミクロティでのみ増幅産物が観察された。
以上の結果から、プライマーと菌種との関係をまとめると以下のようになる。
【0018】
【表1】
【0019】
〔実施例3〕
4種の結核菌群構成細菌から純化DNA を10ng調製した。これらのDNA を鋳型とし、配列番号1及び配列番号3で表されるオリゴヌクレオチドをプライマーとしてPCR を行った。PCR による増幅条件は実施例1と同じである。PCR による増幅産物を制限酵素RsaI及びTaqIで消化し、それによって生ずるDNA 断片をアガロースゲル電気泳動法によって解析した。この結果を図5に示す。なお、レーンと菌種の関係は以下の通りである。
【0020】
レーン1:マイコバクテリウム・ツベルクローシス
レーン2:マイコバクテリウム・ボビス
レーン3:マイコバクテリウム・アフリカヌム
レーン4:マイコバクテリウム・ミクロティ
【0021】
〔実施例4〕
配列番号1、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号9、配列番号11、配列番号13、配列番号15、及び配列番号17で表されるオリゴヌクレオチドをプライマーとし、結核臨床患者より単離された株 KPM KY631の菌体破砕液を用いてPCRを行った。PCR による増幅産物をアガロースゲル電気泳動法によって解析したところ、配列番号1と配列番号3、及び配列番号5と配列番号7に示した組み合わせでのみ増幅産物が観察されたので、 KPM KY631は結核菌マイコバクテリウム・ツベルクローシスと同定された(表1及び図4)。
【0022】
〔実施例5〕
配列番号1と配列番号3で表されるオリゴヌクレオチドをプライマーとし、結核臨床患者より単離された株 KPM KY590の菌体破砕液を用いてPCRを行い、増幅されたDNA 断片の塩基配列を決定したところ、得られた塩基配列が結核菌マイコバクテリウム・ツベルクローシスの塩基配列と一致したので、KPM KY590は結核菌マイコバクテリウム・ツベルクローシスと同定された(図1及び図2)。
【0023】
〔実施例6〕
配列番号1と配列番号3で表されるオリゴヌクレオチドをプライマーとし、結核に罹患したウシより単離された株の菌体破砕液を用いてPCRを行った。PCR による増幅産物を制限酵素RsaI及びTaqIでそれぞれ消化し、それによって生ずるDNA 断片をアガロースゲル電気泳動法によって解析したところ、マイコバクテリウム・ボビスから得られるパターンと一致したので、この菌株はマイコバクテリウム・ボビスと同定された(図5)。
【0024】
【発明の効果】
本発明は、従来の方法では迅速に同定及び検出することが困難であった結核菌群を構成する4菌種について迅速な同定及び検出を可能にし、医学、疫学、獣医学の現場でのこれらの菌種の分類を可能にする。
【0025】
【配列表】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【図面の簡単な説明】
【図1】結核菌群を構成する4細菌のgyrB DNAの塩基配列を示す図である(前半部分)。
【図2】結核菌群を構成する4細菌のgyrB DNAの塩基配列を示す図である(後半部分)。
【図3】結核菌群を構成する細菌に特異的なプライマーを用いたPCR による増幅産物の電気泳動写真である。
【図4】結核菌群を構成する各細菌に特異的なプライマーを用いたPCR による増幅産物の電気泳動写真である。
【図5】PCR 産物を制限酵素により消化した断片の電気泳動写真である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for identifying and detecting Mycobacterium tuberculosis group bacteria using the difference in the base sequence of DNA encoding the DNA gyrase β subunit of bacteria constituting the Mycobacterium tuberculosis complex (hereinafter referred to as “ gyrB DNA”). It can be used in various industrial fields, but is particularly useful in the fields of medicine, epidemiology and veterinary medicine.
[0002]
[Prior art]
Tuberculosis is not adequately addressed, despite the most important infectious disease, in which 90 million people are newly affected each year and 30 million people die each year. The Mycobacterium tuberculosis group which is the causative bacterium is classified into tuberculosis bacteria ( Mycobacterium tuberculosis , Mycobacterium tuberculosis ), bovine (type) bacteria (Mycobacterium bovis, Mycobacterium ) which are pathogenic. bovis ) and African fungi ( Mycobacterium africanum ) and non-pathogenic mouse (type) fungi ( Mycobacterium microti ). Conventionally, the main examination of acid-fast bacteria including these tuberculosis bacteria has been smear staining by Ziehl-Neelsen method, separation culture method using Ogawa medium and drug sensitivity test. Subsequent technological developments have led to the development of new culture techniques such as BACTEC 460 TB system, Septi-Check AFB, and MGIT (Mycobacterium Growth Indicator Tube).
[0003]
On the other hand, new methods that incorporate molecular biological techniques have also been developed. Methods such as identification and identification of bacterial species using DNA homology, detection by polymerase chain reaction (hereinafter referred to as “PCR”), and subclassification of Mycobacterium tuberculosis using the insertion sequence IS 6110 are already in practical use. .
In particular, when the PCR method is used, it is suitable for obtaining a quick determination without requiring culture. In this case, the gene used is often an rRNA gene, but in recent years, it is possible to classify and identify more precisely and accurately by using a gene encoding a protein having a faster evolution rate than the rRNA gene, particularly gyrB DNA. Indicated. (Yamamoto, S. and S. Hayayama 1995 Appl. Environ. Microbiol. 61: 1104-1109. Yamamoto, S. and S. Hayayama 1996 Int. J. S. 50. Sy. S. Yamamoto 1996 p250-258 In Molecular Biology of Pseudomonas T. Nakazawa, K. Fukuda, D. Haas, S. Silver (eds) ASM Press, Was. Vol. 34, No. 3, p. 149-151., Satoshi Yamamoto, Shigeaki Harayama, Journal of Agricultural Chemistry 1997 No. 7 Winding No. 9, p.894-897.)
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The Mycobacterium tuberculosis group grows slower than normal bacteria, and it takes two to three weeks to obtain results using identification methods that require culturing. Therefore, it can be said that the method using the PCR method which does not require culture is an indispensable method for identifying bacteria of the Mycobacterium tuberculosis group. However, in the conventional identification method based on the PCR method targeting rRNA genes, there is no difference between the rRNA gene base sequences of the four bacterial species constituting the Mycobacterium tuberculosis group, and therefore, the four bacteria constituting the Mycobacterium tuberculosis group. It was impossible to distinguish species.
The object of the present invention is to solve such problems of the conventional method and to provide a rapid identification / detection method for Mycobacterium tuberculosis.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above-mentioned problems, the present inventors have found that a part of the base sequence of gyrB DNA is different among each bacterium constituting the Mycobacterium tuberculosis group and completed the present invention. .
That is, the present invention is a method for identifying Mycobacterium tuberculosis group-forming bacteria, characterized in that bacteria constituting the Mycobacterium tuberculosis group are identified using gyrB DNA as an index.
In addition, the present invention is a method for detecting Mycobacterium tuberculosis constituent bacteria, which comprises detecting bacteria constituting Mycobacterium tuberculosis using gyrB DNA as an index.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
The identification / detection method of the tuberculosis group constituent bacteria of the present invention is characterized by using gyrB DNA as an index. Examples of Mycobacterium tuberculosis, Mycobacterium bovis, Mycobacterium africanum, and Mycobacterium microti can be given as examples of the bacteria constituting the tuberculosis group to be identified and detected. Examples of the identification / detection method using gyrB DNA as an index include the following two methods.
[0007]
A) Method using PCR This method is performed as follows.
(1) Synthesize oligonucleotides containing regions having different base sequences between Mycobacterium tuberculosis group bacteria in gyrB DNA. Since the base sequence of gyrB DNA of each bacterium has already been determined as shown in FIG. 1 and FIG. 2, the oligonucleotide can be synthesized based on this figure. Preferred oligonucleotides include, for example, oligonucleotides that encode the amino acid sequence described in SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 8, SEQ ID NO: 10, SEQ ID NO: 12, SEQ ID NO: 14, SEQ ID NO: 16, or SEQ ID NO: 18. Particularly preferred oligonucleotides include oligonucleotides represented by SEQ ID NO: 5, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 9, SEQ ID NO: 11, SEQ ID NO: 13, SEQ ID NO: 15, or SEQ ID NO: 17.
[0008]
(2) Prepare a solution containing the oligonucleotide synthesized above, dNTP, DNA polymerase, and bacterial DNA as a sample. The concentration of each component contained in the solution may be the same as the reaction solution used for normal PCR. The bacterial DNA used as a sample does not have to be purified, and for example, a crushed bacterial cell may be used as it is.
[0009]
(3) The solution prepared above is repeatedly heated under conditions where PCR can occur. The heating temperature, cycle, etc. are not particularly limited as long as PCR can occur, but as shown in FIGS. 1 and 2, the homology of gyrB DNA between the bacteria constituting the Mycobacterium tuberculosis group is high. It is desirable to set the temperature at a fairly high level. Specifically, it is desirable to set it at 68 ° C. or higher. If the synthesized oligonucleotide and the bacterial DNA added as a sample can be hybridized, PCR will occur by repeated heating and an amplification product will be generated. On the other hand, if the synthesized oligonucleotide and the bacterial DNA added as a sample cannot be hybridized, PCR does not occur and no amplification product is generated.
(4) Electrophoresis is performed on the solution after the above operation. If the amplification product is contained in the solution, a corresponding band appears on the electrophoresis gel. Therefore, bacteria can be identified and detected from the electrophoresis pattern.
[0010]
B) Method using restriction enzyme fragments This method is performed as follows.
(1) An oligonucleotide identical to a part of gyrB DNA of Mycobacterium tuberculosis group and an oligonucleotide complementary to a part of the DNA are synthesized. Since the base sequence of gyrB DNA of each bacterium has already been determined as shown in FIGS. 1 and 2, the oligonucleotide can be synthesized based on this figure. Preferred oligonucleotides include, for example, an oligonucleotide encoding the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 2 and an oligonucleotide encoding the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 4, and the particularly preferred oligonucleotide is represented by SEQ ID NO: 1. And the oligonucleotide represented by SEQ ID NO: 3.
[0011]
(2) PCR is performed using the two kinds of oligonucleotides synthesized above as primers and bacterial DNA as a template as a template. The bacterial DNA used as a sample does not have to be purified, and for example, a crushed bacterial cell may be used as it is. PCR can be performed by a usual method.
(3) The DNA fragment amplified above is digested with a restriction enzyme. The restriction enzyme used is not particularly limited as long as it produces different fragments between bacteria constituting the Mycobacterium tuberculosis group. Examples of such restriction enzymes include Rsa I and Taq I.
[0012]
(4) Electrophoresis is performed on the fragments digested above. The digested DNA fragment appears at a position corresponding to its length. Therefore, bacteria can be identified and detected from the electrophoresis pattern.
As the identification / detection method of the present invention, the above-mentioned two methods can be mentioned as representative examples, but other methods are also included in the identification / detection method of the present invention as long as gyrB DNA is used as an index. Other identification / detection methods include, for example, a method in which gyrB DNA is amplified by PCR, the base sequence of the amplified fragment is determined, and bacteria are identified / detected, or a tuberculosis group structure in gyrB DNA Examples include a method of synthesizing oligonucleotides containing regions having different base sequences between bacteria and performing Southern blotting using this as a probe to identify and detect bacteria.
[0013]
【Example】
[Example 1]
10 ng of purified DNA was prepared from a total of 9 types of bacteria, including 4 types of Mycobacterium group bacteria and 5 types of bacteria belonging to the genus Mycobacterium. PCR was performed using these DNAs as templates and oligonucleotides described in SEQ ID NO: 1 and SEQ ID NO: 3 as primers. The amplification conditions by PCR are as follows.
[0014]
Use Ampli Taq GOLD ™ and attached PCR buffer I (Perkin Elmer, USA)
[0015]
PCR amplification products were analyzed by agarose gel electrophoresis. The result is shown in FIG. The relationship between lanes and bacterial species is as follows.
Lane 1: Mycobacterium tuberculosis lane 2: Mycobacterium bovislane 3: Mycobacterium africanum lane 4: Mycobacterium microtilane 5: Mycobacterium kansasii
Lane 6: Mycobacterium gastri ( Mycobacterium gastri )
Lane 7: Mycobacterium abscessus
Lane 8: Mycobacterium Kerone (Mycobacterium chelonae)
Lane 9: Mycobacterium triviale
[0016]
[Example 2]
10 ng of purified DNA was prepared from four types of Mycobacterium tuberculosis group bacteria. PCR was carried out using these DNAs as templates and oligonucleotides represented by SEQ ID NO: 5, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 9, SEQ ID NO: 11, SEQ ID NO: 13, SEQ ID NO: 15, and SEQ ID NO: 17 as primers. PCR amplification conditions are the same as in Example 1.
PCR amplification products were analyzed by agarose gel electrophoresis. The result is shown in FIG. The relationship between lanes and bacterial species is as follows.
[0017]
Lane 1: Mycobacterium tuberculosis Lane 2: Mycobacterium bovislane 3: Mycobacterium africanum lane 4: Mycobacterium microti As shown in FIG. When the oligonucleotides used were primers, amplification products were observed only in Mycobacterium tuberculosis, and when the oligonucleotides represented by SEQ ID NO: 9 and SEQ ID NO: 11 were used as primers, Mycobacterium bovis Amplification product was observed only, and when the oligonucleotides represented by SEQ ID NO: 5 and SEQ ID NO: 13 were used as primers, amplification products were observed in Mycobacterium africanum and Mycobacterium microti, and SEQ ID NO: 15 and SEQ ID NO: Oligonucleotide represented by 17 Amplification products were observed only in Mycobacterium microti If the tides and primers.
From the above results, the relationship between the primer and the bacterial species is summarized as follows.
[0018]
[Table 1]
[0019]
Example 3
10 ng of purified DNA was prepared from four types of Mycobacterium tuberculosis group bacteria. PCR was performed using these DNAs as templates and oligonucleotides represented by SEQ ID NO: 1 and SEQ ID NO: 3 as primers. PCR amplification conditions are the same as in Example 1. The amplified product by PCR was digested with restriction enzymes RsaI and TaqI, and the resulting DNA fragment was analyzed by agarose gel electrophoresis. The result is shown in FIG. The relationship between lanes and bacterial species is as follows.
[0020]
Lane 1: Mycobacterium tuberculosis lane 2: Mycobacterium bovislane 3: Mycobacterium africanum lane 4: Mycobacterium microti
Example 4
From the tuberculosis clinical patient using oligonucleotides represented by SEQ ID NO: 1, SEQ ID NO: 3, SEQ ID NO: 5, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 9, SEQ ID NO: 11, SEQ ID NO: 13, SEQ ID NO: 15 and SEQ ID NO: 17 as primers. PCR was performed using a cell disruption solution of the isolated strain KPM KY631. When the amplified product by PCR was analyzed by agarose gel electrophoresis, the amplified product was observed only in the combinations shown in SEQ ID NO: 1 and SEQ ID NO: 3, and SEQ ID NO: 5 and SEQ ID NO: 7. Therefore, KPM KY631 It was identified as Mycobacterium tuberculosis (Table 1 and FIG. 4).
[0022]
Example 5
Using the oligonucleotides represented by SEQ ID NO: 1 and SEQ ID NO: 3 as primers, PCR is performed using the cell suspension of strain KPM KY590 isolated from tuberculosis clinical patients, and the base sequence of the amplified DNA fragment is determined. As a result, since the obtained base sequence coincided with the base sequence of Mycobacterium tuberculosis tuberculosis, KPM KY590 was identified as Mycobacterium tuberculosis (FIGS. 1 and 2).
[0023]
Example 6
PCR was carried out using the microbial cell disruption fluid of a strain isolated from a cow affected with tuberculosis using the oligonucleotides represented by SEQ ID NO: 1 and SEQ ID NO: 3 as primers. The amplified product by PCR was digested with restriction enzymes RsaI and TaqI , respectively, and the resulting DNA fragment was analyzed by agarose gel electrophoresis. As a result, this strain was consistent with the pattern obtained from Mycobacterium bovis. Was identified as Um Bovis (FIG. 5).
[0024]
【The invention's effect】
The present invention enables rapid identification and detection of four bacterial species constituting the Mycobacterium tuberculosis group, which has been difficult to identify and detect quickly by conventional methods, and can be used in the fields of medicine, epidemiology, and veterinary medicine. Enables classification of bacterial species.
[0025]
[Sequence Listing]
[0026]
[0027]
[0028]
[0029]
[0030]
[0031]
[0032]
[0033]
[0034]
[0035]
[0036]
[0037]
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[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing the base sequences of gyrB DNA of 4 bacteria constituting the Mycobacterium tuberculosis group (first half).
FIG. 2 is a diagram showing the base sequences of gyrB DNA of 4 bacteria constituting the Mycobacterium tuberculosis group (second half part).
FIG. 3 is an electrophoretogram of the amplified product by PCR using primers specific to the bacteria constituting the Mycobacterium tuberculosis group.
FIG. 4 is an electrophoresis photograph of amplification products by PCR using primers specific to each bacterium constituting the Mycobacterium tuberculosis group.
FIG. 5 is an electrophoresis photograph of a fragment obtained by digesting a PCR product with a restriction enzyme.
Claims (14)
(1)DNA ジャイレースβサブユニットをコードするDNA 中の結核菌群構成細菌間で塩基配列の異なる領域を含むオリゴヌクレオチドを合成する
(2)(1)で合成したオリゴヌクレオチド、dNTP、DNA ポリメラーゼ及び試料とする細菌のDNA を含む溶液を調製する
(3)(2)で調製した溶液をポリメラーゼ連鎖反応が起こり得る条件で繰り返し加熱する
(4)(3)の操作後の溶液について、電気泳動を行い、その電気泳動パターンから細菌の同定を行うThe following (1) to (4) are methods for identifying the bacteria constituting the tuberculosis group consisting of Mycobacterium tuberculosis, Mycobacterium bovis, Mycobacterium africanum, and Mycobacterium microti. The method of identifying a tuberculosis group constituent bacterium characterized by including the process of).
(1) Synthesize oligonucleotides containing regions with different nucleotide sequences among Mycobacterium tuberculosis bacteria in DNA encoding DNA gyrase β subunit (2) Oligonucleotide, dNTP, DNA polymerase synthesized in (1) (3) Prepare a solution containing bacterial DNA as a sample (3) Repeatedly heat the solution prepared in (2) under conditions that allow polymerase chain reaction (4) For the solution after the operation in (3), electrophoresis And identify bacteria from the electrophoresis pattern
(1)結核菌群構成細菌のDNA ジャイレースβサブユニットをコードするDNA の一部と同一なオリゴヌクレオチドと前記DNA の一部と相補的なオリゴヌクレオチドを合成する
(2)(1)で合成した2種類のオリゴヌクレオチドをプライマーとし、試料とする細菌のDNA を鋳型として、ポリメラーゼ連鎖反応を行う
(3)(2)で増幅されたDNA 断片を制限酵素で消化する
(4)(3)で消化された断片について電気泳動を行い、その電気泳動パターンから結核菌群構成細菌の同定を行うThe following (1) to (4) are methods for identifying the bacteria constituting the tuberculosis group consisting of Mycobacterium tuberculosis, Mycobacterium bovis, Mycobacterium africanum, and Mycobacterium microti. The method of identifying a tuberculosis group constituent bacterium characterized by including the process of this.
(1) Synthesize Mycobacterium tuberculosis bacteria DNA Oligonucleotide identical to part of DNA encoding gyrase β subunit and oligonucleotide complementary to part of DNA (2) Synthesized in (1) Using the two types of oligonucleotides as primers and the bacterial DNA sample as a template, perform the polymerase chain reaction (3). Digest the DNA fragment amplified in (2) with restriction enzymes (4) (3) Perform electrophoresis on the digested fragments and identify the bacteria that constitute the tuberculosis group from the electrophoresis pattern
(1)DNA ジャイレースβサブユニットをコードするDNA 中の結核菌群構成細菌間で塩基配列の異なる領域を含むオリゴヌクレオチドを合成する
(2)(1)で合成したオリゴヌクレオチド、dNTP、DNA ポリメラーゼ及び試料とする細菌のDNA を含む溶液を調製する
(3)(2)で調製した溶液をポリメラーゼ連鎖反応が起こり得る条件で繰り返し加熱する
(4)(3)の操作後の溶液について、電気泳動を行い、その電気泳動パターンから細菌の検出を行うThe following (1) to (4) are methods for detecting bacteria constituting the tuberculosis group consisting of Mycobacterium tuberculosis, Mycobacterium bovis, Mycobacterium africanum, and Mycobacterium microti. The method of detecting a tuberculosis group constituent bacterium characterized by including the process of).
(1) Synthesize oligonucleotides containing regions with different nucleotide sequences among Mycobacterium tuberculosis bacteria in DNA encoding DNA gyrase β subunit (2) Oligonucleotide, dNTP, DNA polymerase synthesized in (1) (3) Prepare a solution containing bacterial DNA as a sample (3) Repeatedly heat the solution prepared in (2) under conditions that allow polymerase chain reaction (4) For the solution after the operation in (3), electrophoresis And detect bacteria from the electrophoresis pattern
(1)結核菌群構成細菌のDNA ジャイレースβサブユニットをコードするDNA の一部と同一なオリゴヌクレオチドと前記DNA の一部と相補的なオリゴヌクレオチドを合成する
(2)(1)で合成した2種類のオリゴヌクレオチドをプライマーとし、試料とする細菌のDNA を鋳型として、ポリメラーゼ連鎖反応を行う
(3)(2)で増幅されたDNA 断片を制限酵素で消化する
(4)(3)で消化された断片について電気泳動を行い、その電気泳動パターンから結核菌群構成細菌の検出を行うThe following (1) to (4) are methods for detecting bacteria constituting the tuberculosis group consisting of Mycobacterium tuberculosis, Mycobacterium bovis, Mycobacterium africanum, and Mycobacterium microti. The method of detecting a tuberculosis group constituent bacterium characterized by including the process of).
(1) Synthesize an oligonucleotide that is identical to a part of DNA encoding the DNA gyrase β subunit of Mycobacterium tuberculosis group and an oligonucleotide complementary to a part of the DNA (2) synthesized in (1) Using the two types of oligonucleotides as primers and the bacterial DNA sample as a template, perform the polymerase chain reaction (3). Digest the DNA fragment amplified in (2) with restriction enzymes (4) (3) Electrophoresis is performed on the digested fragments, and the bacteria constituting the Mycobacterium tuberculosis group are detected from the electrophoresis pattern.
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