JP3632391B2 - 金属帯巻取り用ゴムスリーブ - Google Patents

金属帯巻取り用ゴムスリーブ Download PDF

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Description

【発明の属する技術分野】
【0001】
本発明は、冷延鋼板等の金属帯の巻取り装置のマンドレルに装着するゴムスリーブに関する。さらに詳しくは金属帯をコイル状に巻き取った場合に、金属帯先端の板厚による段差により2巻目以降のコイル内層部の金属帯に生じるトップマークと呼ばれる(エンドマークやリールマークとも呼ばれる)品質欠陥である腰折れの発生を防止することのできる金属帯巻取り用ゴムスリーブに関する。
【従来の技術】
【0002】
冷延鋼板のような金属帯は、圧延後巻取り装置で巻取られてコイルにされる。その後、熱処理や表面処理を施すためにコイルは巻戻されたり、再び巻取り装置コイル状に巻取られたりする。
【0003】
金属帯をリールに巻取った場合、金属帯の巻始めから数巻ないし数十巻の範囲にわたって、金属帯先端部の板厚に起因する段差によりトップマークと呼ばれる腰折れが生じる。
【0004】
図2は、金属帯を巻取り装置に巻取った際に発生するトップマークの状態を示す断面図である。金属帯は巻取り装置のマンドレル3の外周に巻取られてコイル6となるが、金属帯が2巻目になるとき、金属帯の先端5による段差8のためにトップマーク5が発生し、3巻目以降にもその影響が及び、数十巻にもわたってトップマークが発生する。このトップマークの発生した金属帯は、スクラップとしなければならないため、大きな歩留の低下を来たしている。
【0005】
このトップマークの発生を防止する方法は、従来から種々検討されてきた。例えば以下のような方法が知られている。
【0006】
特公昭61−126927号公報には、巻取られる金属帯の先端から一定長さを製品厚さの30〜90%の板厚に薄く圧延することにより、段差を少なくするエンドマーク防止方法が開示されている。
【0007】
しかし、トップマークを軽減するためには金属帯の先端ほど薄く加工することが必要であるが、圧延による加工では完全なテーパに加工することは困難である。研削等により鋭い金属帯先端に加工した場合でも、その鋭さのために、金属帯を巻き付けるときに用いるベルトラッパや、巻取り装置に取り付けられているゴムスリーブに突き刺さり、これらを損壊する恐れがある。
【0008】
特開昭63−237858号公報には、金属帯の先端部をカッタによってテーパ状に加工し、金属帯先端部の段差を少なくする方法が示されている。
【0009】
しかしながら、この金属帯先端をテーパ状に薄く加工して、金属帯先端による段差を軽減する方法は、金属帯先端は不安定であり幅方向に正確に機械加工することが難しい。
【0010】
特開昭59−1019号、特開平5−337542号、実開昭52−100834号各公報には、金属帯の先端が2巻目と重なる部位に、フェルト、段ボール発砲スチロール板などの緩衝材を挿入し、金属帯先端の段差を軽減する技術が開示されている。
【0011】
しかし、金属帯先端の段差を軽減するため緩衝材を利用する上記技術は、緩衝材を金属帯の所定の位置に取り付ける必要があるため複雑な制御が必要となる。そのため、簡易的に人手で取り付けている場合もあるが、タイムロスが大きく、安全面でも問題である。
【0012】
特開平6−16341号公報、特開平6−246349号公報には、鋼帯先端の当たる位置に窪みまたは窪みに軟質ゴムを埋め込んだゴムスリーブを用いる技術が開示されている。
【0013】
鋼板先端の当たる位置に、窪みまたは軟質部のあるゴムスリーブを用いる技術は、金属帯を巻取り装置に最初に巻き付ける時に、金属帯先端を窪みまたは軟質部のある所定の位置に持ってきて巻き取ることが必要である。そのために複雑な制御が必要となるが、正確な制御は困難である。また、窪みの形状が一定であるため、巻取る金属帯の板厚が大きく変わると対応することができない。最大板厚に合わせて窪みを深くすると、金属帯先端部によるトップマークの発生を防止することはできるが、窪みの端で腰折れが発生する。板厚に合わせた数種類のゴムスリーブを保有しておく必要があり、また板厚が変わるとゴムスリーブを交換なければならないので生産性を著しく損なうことになる。
【0014】
特開平7−80543号公報には、巻取り装置のマンドレルに嵌装した弾性体スリーブの一部に、スリーブの長手方向に伸びかつ円周方向に幅を有し、内部圧力を調整可能な空洞部を設け、金属帯の先端をこの空洞部外周位置に一致させて巻取る方法が開示されている。
【0015】
しかし、この方法では巻取る金属帯の板厚により空洞部の内圧調整が必要であり、空洞内圧調整装置が必要となり設備費が嵩む。
【0016】
上記のように、トップマーク防止対策は種々検討されてきたが、設備費が嵩むこと等未だ完全にトップマークの発生を防止することができていないのが現状である。
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明の課題は、従来から種々提案されているトップマークの防止方法における諸問題を解決し、特別な設備を必要としないでトップマークの発生を抑制することができ、かつ巻取る金属帯のどのような板厚にでも対応できるゴムスリーブを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明者は、ゴムスリーブ内に空隙部を設け、その空隙部のスリーブ外表面に金属帯先端部を当接して巻取ることにより、金属帯先端部を空隙内に押し込めてトップマークを防止する方法について、種々実験、検討を重ねた結果以下の知見を得るに至った。
【0019】
1)ゴムスリーブの外表層部内に設ける空隙の形状により発生するトップマークの大きさが異なる。
【0020】
2)空隙部の形状を、隙間がスリーブ中心軸に直交する方向の断面において中央部が最も大きく、両端部に向かうに従い小さくなる形状にすることにより、トップマークの発生を防止することができる。
【0021】
3)板厚の異なる金属帯の巻取りに、一つのゴムスリーブで対応するには空隙部内にスペーサを挿入して空隙の大きさを調整すればよい。
【0022】
本発明は、このような知見に基づきなされたもので、その要旨は、「金属帯巻取り装置のマンドレルに装着する円筒状のゴムスリーブであって、スリーブ外表層部内に、スリーブの軸方向に平行かつ円周方向に幅を有する空隙部と、空隙部内に挿入されて空隙の大きさを調整するスペーサとを備え、スリーブ径方向の断面における空隙の隙間が、中央部が最も大きく両端部に向かうに従い小さくなっていることを特徴とする金属帯巻取り用ゴムスリーブ」にある。
以下、本発明のゴムスリーブについて、図面を用いて説明する。なお、空隙部内に挿入されて空隙の大きさを調整するスペーサについては、その具体的形状について、図4に明示した。その他の図面ではスペーサの図示を省略した。
【0023】
図1は、本発明のゴムスリーブの1例を示す図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。なお、空隙部2の形状は、空隙部内にスペーサ(図示せず)を挿入することによって、その大きさを調整することができるので、板厚の異なる金属帯の巻取りに、一つのゴムスリーブで対応できることは、上述したとおりである。
【0024】
ここで、スリーブ径方向とは、図1(b)に示すスリーブ1の直径方向であるY方向であり、円周方向は図1(a)のX方向である。
【0025】
本発明者は、空隙部の形状について鋼板を用いて種々検討を行った。まず有限要素法(FEM)よる巻取り解析を行った。
【0026】
図10は、有限要素法による巻取り解析モデルを示す図である。同図に示すように鋼帯先端部5の上に鋼帯10が巻き取られ、その鋼板表面には以降の巻取りによって生じる面圧が付与されている状態とした。
【0027】
解析条件は表1の通りとし、空隙の形状は種々変えて行ったが好ましい形状と好ましくない形状について説明する。
【0028】
【表1】
Figure 0003632391
【0029】
図3は解析結果を示す図で、同図(a)は通常のゴムスリーブで巻き取った場合、同図(b)は断面が矩形の空隙を設けたゴムスリーブで巻き取った場合を示し、同図(c1)はスリーブ表面に窪みを設けたゴムスリーブで巻き取った場合を示し、同図(d1)は本発明のゴムスリーブで巻き取った場合を示す。各図は巻取り後の変形後の状態を示し、黒塗り部は塑性変形した要素を示す。
【0030】
また、図3(b2)、(c2)、(d2)はゴムスリーブに設けた空隙、窪み周辺の断面図で、各寸法は下記の通りであった。
【0031】
図3(b2)
w2:50mm、h2:2 mm、t2:8mm
図3(c2)
w3:50mm、r3:130mm、
図3(d2)
w1:70mm、h2:4 mm、t2:8mm
図3(a1)の場合、鋼板先端位置にて鋼板が塑性変形しトップマークが発生していることを示している。
【0032】
図3(b1)の場合、空隙部の両端位置及び、鋼板先端位置にて鋼板が塑性変形しトップマークが発生していることを示している。
【0033】
図3(c1)の場合、鋼板先端位置にトップマークは発生しないが、窪み部の両端位置にて鋼板が塑性変形しトップマークが発生していることを示している。
【0034】
これらに対し、図3(d1)の本発明のゴムスリーブの場合、空隙部の両端部及び鋼板先端位置のいずれにおいても鋼板は塑性変形しておらず、トップマークの発生は見られない。
【0035】
種々の形状の空隙についてFEM解析を行ったが、図3(d2)に示すような空隙部の形状は中央が最も大きく、両端に向かうに従い小さくなっている形状がトップマーク防止し効果があることを確認した。
以下、本発明の実施形態について詳述する。
【発明の実施の形態】
【0036】
本発明の円筒状のゴムスリーゴムの材質は限定するものではないが、通常使用されている耐油性ゴム(NBR)でよい。ゴムの硬度は、あまり硬すぎるとトップマークの発生を防止する効果が小さく、Hs80以下が好ましく、柔らかすぎるとゴムスリーブの変形によりコイル内径部で耳波が生ずるためHs50以上が好ましく、より好ましくはHs60〜70である。
次に、空隙の形状およびそれを設ける位置について説明する。
【0037】
スリーブの中心軸に直交する方向、すなわち、前記図1におけるX方向の断面におおける空隙の厚さが、中央部が最も厚く、両端部に向かうに従い薄くなっていると規定した理由は以下の通りである。
【0038】
図4は、前記図1(a)のX方向の断面における空隙の断面形状を示し、本発明のゴムスリーブに設ける代表的な空隙を示す図である。
【0039】
図4(a)は空隙の上面がフラットで、底面が中央から両端に向かい傾斜している空隙、同図(b)は空隙の底面がフラットで、上面が曲面になっている空隙、同図(c)は空隙部上面が曲面、下面が底面が中央から両端に向かい傾斜している空隙、同図(d)空隙上面が曲面で、低面がフラット部とその両端から空隙の両端に向かい傾斜している空隙をそれぞれ示す図である。図中の斜線部は、スペーサの断面形状を示す。具体的なスペーサの形状は、それぞれ、9a〜9dに示すとおりである。
【0040】
これらの図に示すように、空隙は中央部Cから両端E1、E2に向かうにしたがい、空隙の隙間は小さくなっており、中央部Cでhで示すように最も大きくなっている。このような形状にするのは、金属帯の先端部を空隙の中央近辺のゴムスリーブ外表面に当接して巻取ることによりトップマークの発生を抑制すると共に、空隙の両端E1、E2での金属帯の腰折れを防止するためである。
【0041】
図3(b2)に示すように隙間hが中央も端部も同じであれば、空隙の両端部で腰折れが発生する。
【0042】
図6は、ゴムスリーブに設けた空隙部のスリーブ径方向の断面図である。
そして、図7は、トップマークの発生状況を説明するための図で、同図(a)は、本発明の図4(c)で示した空隙を設けたゴムスリーブの場合で、同図(b)、(c)は断面が矩形の空隙を設けたゴムスリーブの場合を示す。
なお、図6及び図7において、空隙2の断面形状はゴムスリーブとスペーサの占める部分を除いたものである。ここで、スペーサは特に明示していないので、斜線で表示されたゴムスリーブ1の占める部分にはスペーサの占める部分も含まれる。
【0043】
図7(a)の場合空隙2の隙間が中央で最も大きく、両端に向かうにしたがい小さくなっているため、金属帯先端部のゴムは空隙内に沈むので金属帯先端の上にくる2巻目の金属帯9にトップマークは発生しない。また、空隙の端に向かうにしたがい隙間が小さくなっているので、空隙端部での腰折れも発生しない。
【0044】
一方、同図(b)の場合、空隙とスリーブ表面との間のゴムの厚さが厚く、また空隙の断面の隙間が一定の矩形断面であるため、ゴムが矩形内に沈まず金属帯の先端部5の段差によりトップマーク7が発生する。
【0045】
また、同図(c)のようにゴムスリーブ外表面から空隙までの間を少なくして、ゴムが空隙内に沈むようにしても、空隙端部Eの部分でトップマークが発生するのである。
【0046】
空隙の中央部に隙間を最も大きくする理由は、金属帯を巻取る際に巻取り方向がどちらになってもゴムスリーブを取り替えることなく使用することができるようにするためである。
【0047】
図5は、空隙部における巻始めの金属帯状態を示す断面図で、同図(a)は右方向(図中A方向)に巻取る場合、(b)は左方向(図中B方向)に巻取る場合を示す。同図に示すように、空隙2の最も大きい中央Cの部分に相当する位置に金属帯の先端部5を位置させて巻取ると、ゴムスリーブ1の回転方向を変えるのみで両方向に巻取ることが可能となる。
【0048】
空隙の大きさは、巻取る金属帯の板厚、材質、ゴムスリーブのゴムの硬度、マンドレルの外径等により異なってくるので、限定しない。
【0049】
通常の冷延鋼帯(炭素鋼板、ステンレス鋼板)の板厚の範囲は0.5〜3.2mm程度で、また、ゴムスリーブは、直径が508、610mm程度の物が一般に使用されている。
【0050】
直径が508、610で、硬度がHs50〜70のゴムスリーブをマンドレルに装着して、上記板厚の鋼帯を巻き取る場合に好適な空隙の大きさ位置は以下の通りである。
【0051】
8mm < H < 20mm
t×1.05 < h < t×2.0
なお、空隙の大きさは、空隙内にスペーサを挿入することにより種々の板厚の金属帯をまきとることができる。スペーサの形状は、図4で9a〜9dに示すような形状にすることができる
【0052】
また、巻取る際に金属帯の先端が必ずしも空隙の中央に相当するゴムスリーブの外表面にくる必要はない。すなわち、空隙の中央部の隙間を板厚よりも大きくしておけば、金属帯の先端が空隙の中央から前後に少々ずれてもトップマークを発生させることなく巻取りが可能である。特に図4(d)示すように空隙中央部に隙間の大きい範囲L設けておくと、金属帯先端のズレ許容範囲が大きくなる。
【0053】
以下実施例により本発明の効果を説明する。
【実施例】
【0054】
本発明のゴムスリーブとして、図3(d)に示した形状の空隙を設けた硬度Hs65のゴムスリーブおよび比較例として矩形断面の空隙を設けた硬度Hs65のゴムスリーブを用意した。両者とも外径は508mm、スリーブ厚さ51mm、スリーブ幅1200mmとした。
【0055】
図8は、本発明で使用したゴムスリーブに設けた空隙の形状、位置を示す断面図であり、同図(a)は本発明例、(b)は比較例を示す。寸法は、以下の通りとした。
【0056】
〈 本発明例 〉 〈 比較例 〉
H1:8mm H2:6.4mm
h1:3mm h2:1.6mm
W1:50mm W2:50.8mm
これらのゴムスリーブを巻き取り装置のマンドレルに装着し、板厚が2.5mm 、板幅が1000mmである低炭素鋼の冷延鋼帯(降伏点28kgf/mm)用い、下記条件で巻き取った。
【0057】
巻取張力 : 3 kgf/mm
総巻取り数: 300巻
巻取ったコイルを無張力で巻戻し、鋼帯先端に位置する2〜50巻目の鋼帯からトップマーク測定用のサンプルを採取した。
【0058】
図11は、トップマークの評価方法を説明するための図である。
【0059】
トップマークの評価方法として、回転軸12に接触式変位計11を取り付けてモータ13で回転軸12を回転させることにより接触式変位計11をサンプルの巻取り方向に移動させて板形状を測定し、パソコンに入力して2階微分をとることで曲率を求めた。
【0060】
図12は、求めた鋼板の形状と曲率の変化状態を示す図である。同図に示すように、トップマーク部の曲率の最大値と母材の曲率(巻癖、長手そり)との差をトップマーク曲率として定義し、トップ
マークの評価を行った。
【0061】
図9は、トップマーク測定結果を示す図である。同図から明らかなように、本発明のゴムスリーブで巻取った場合は、4巻以降でトップマークはほとんど消滅している。それに対し、比較例のゴムスリーブでは、20巻目でも問題となるほどのトップマークが発生している。
【0062】
また、上記本発明のゴムスリーブと同じ空隙を備えた、ゴムの硬度がHs45、65、80および90である4種のゴムスリーブを製作し、板厚が1.6mmと2.3mの低炭素鋼帯を上記と同じ条件で巻取り、各コイルの5巻目の鋼帯先端部に相当する部分からサンプルを採取し、上記と同じ方法でトップマークを評価した。その結果を表2に示す。
【0063】
【表2】
Figure 0003632391
【0064】
同表から明らかなように、硬度がHs80以下でトップマークが小さくなっている。しかし、硬度がHs90であっても、本発明のゴムスリーブでは、図9に示した比較例よりもトップマークの大きさは小さいことが分かる。
【発明の効果】
【0065】
本発明に係る、スペーサを備えたゴムスリーブによれば、トップマークの発生をほとんど抑止することができ、巻取りにより生じる製品欠陥が低減され、製品品質及び金属帯の歩留が著しく向上するとともに、巻取る金属帯の板厚が変化してゴムスリーブを取り替えることなく巻取ることができるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明のゴムスリーブの1例を示す図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図2】金属帯の巻取り時に発生するトップマークの説明図である。
【図3】金属帯を巻取った場合に、先端部近傍に生じる応力の解析結果を示す図である。
【図4】ゴムスリーブの径方向に直交する方向の断面における空隙の形状を示す図でる。
【図5】空隙部における巻始めの金属帯先端の状態を示す断面図である。
【図6】ゴムスリーブに設けた空隙部のスリーブ径方向の断面図である。
【図7】トップマークの発生状況を説明するための図である。
【図8】ゴムスリーブに設けた空隙の形状、位置を示す断面図であり、同図(
【図9】巻取った鋼帯のトップマークの発生状況示す図である。
【図10】FEM巻取り解析に用いたモデル図である。
【図11】鋼帯のトップマークサンプルの形状測定方法を説明するための図である。
【図12】鋼板の形状と曲率の変化状態を示す図である。
【符号の説明】
【0067】
1 ゴムスリーブ
2 空隙
3 マンドレル
4 金属帯
7 トップマーク
スペーサ

Claims (1)

  1. 金属帯巻取り装置のマンドレルに装着する円筒状のゴムスリーブであって、スリーブ外表層部内に、スリーブの中心軸に平行かつ円周方向に幅を有する空隙部と、空隙部内に挿入されて空隙の大きさを調整するスペーサとを備え、スリーブ中心軸に直交する方向の断面における空隙の隙間が、中央部が最も大きく両端部に向かうに従い小さくなっていることを特徴とする金属帯巻取り用ゴムスリーブ。
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