JP3632226B2

JP3632226B2 - Method for treating metal-containing wastewater

Info

Publication number: JP3632226B2
Application number: JP27773194A
Authority: JP
Inventors: 勇加藤
Original assignee: Kurita Water Industries Ltd
Current assignee: Kurita Water Industries Ltd
Priority date: 1994-11-11
Filing date: 1994-11-11
Publication date: 2005-03-23
Anticipated expiration: 2020-03-23
Also published as: JPH08132066A

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は金属含有排水の処理方法に係り、特に、金属含有排水にアルカリを添加して金属水酸化物を生成させ、処理水と汚泥とに固液分離することにより、不純物混入量の少ない高濃度汚泥を安価に得る方法に関する。
【０００２】
【従来の技術及び先行技術】
近年、汚泥処分場の不足、処分場の環境問題等から、金属含有排水の処理で排出される汚泥の減容化及び汚泥回収が進められ、この目的に応じた改良技術として、特公昭６１−１５６号公報に、シックナー排泥と排水中和用の水酸化ナトリウム（ＮａＯＨ）又は消石灰（Ｃａ（ＯＨ）_２）等のアルカリ剤を混合し、混合汚泥で排水の中和を行うことにより固形物濃度の高い汚泥を得、生成汚泥の減容化を図る方法（ＨＤＳ法）が提案されている。この特公昭６１−１５６号公報の方法の作用機構は、当該公報の記載、即ち、「本発明は中和剤をキャリヤーの表面に吸着させ…」、「中和剤の全部ではないが、大部分は殆ど即座にキャリヤーの粒子の表面に吸着…」旨の記載から、キャリヤー表面に重金属を析出させることにより固形物濃度の高い汚泥を得るものであると推察される。
【０００３】
このような金属含有排水の処理において使用されるアルカリとしては、Ｃａ（ＯＨ）_２又はＮａＯＨがあるが、酸洗廃水を主体とする金属含有排水の処理では、大量のアルカリが必要となるため、安価なＣａ（ＯＨ）_２が使用されている。
【０００４】
ところで、汚泥中に鉄などの有価金属が含有されている場合、このような有価金属含有汚泥は金属原料として回収再利用される。この場合において、石膏などの不純物の汚泥中への混入は、回収価値を下げる要因となることから、これらの不純物の混入は避ける必要がある。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
アルカリとしてＣａ（ＯＨ）_２を使用して酸洗廃水を主体とする排水のような、遊離の無機酸を含む金属含有排水を処理すると、汚泥中の不純物となる石膏が生成する。また、同時に炭酸カルシウムも生成し、これがスケール化して配管を閉塞させるなどの不具合がある。
【０００６】
例えば、特公昭５５−１９６４３号公報には、このような遊離の無機酸をアルカリ、具体的にはＣａ（ＯＨ）_２で予備中和することが記載されているが、この方法では石膏などの不純物が金属水酸化物汚泥中に混入し、金属の回収価値が低下する。
【０００７】
Ｃａ（ＯＨ）_２によるこのような問題を解決するものとして、酸化マグネシウム（ＭｇＯ）又は水酸化マグネシウム（Ｍｇ（ＯＨ）_２）などのＭｇ系アルカリを用いることも考えられるが、これらのＭｇ系アルカリでは、排水を鉄などの重金属水酸化物の沈殿領域であるｐＨ８以上とするためには、２時間前後の長い中和時間を必要とし、実用的ではない。
【０００８】
本発明は上記従来の問題点を解決し、金属含有排水にアルカリを添加して金属水酸化物を生成させ、処理水と汚泥とに固液分離することにより、不純物混入量の少ない高濃度汚泥を安価に得ることができる方法を提供することを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明の金属含有排水の処理方法は、遊離の無機酸を含有する金属含有排水にアルカリを添加して中和することにより金属水酸化物を生成させ、処理水と汚泥とに固液分離する方法において、前記排水にまずｐＨ２．５〜３．５となるように酸化マグネシウム又は水酸化マグネシウムを添加して遊離の無機酸を予備中和し、次いで、Ｍｇ系アルカリ剤以外のアルカリとともに前記固液分離された汚泥の一部を添加して中和することを特徴とする。
【００１０】
【作用】
ＨＤＳ法の特徴はシックナー排泥の一部を循環して、これを中和槽へ返送し、中和槽へ添加するアルカリをこの返送汚泥と混合（以下、この混合物を「アルカリ汚泥」と称する場合がある。）して注入することにある。このように汚泥を返送して、アルカリ汚泥を添加することにより、得られる汚泥濃度は１０重量％以上になるが、その原理は下記２つの反応によると考えられている。
【００１１】
▲１▼ 汚泥とアルカリを混合して、得られるアルカリ汚泥では、アルカリは汚泥表面に吸着されているため、中和槽ではこのアルカリ汚泥表面に金属水酸化物が析出し、これにより含水率の高い三次元構造のゲル状とならず、二次元構造の水酸化物となる。
【００１２】
▲２▼ 二次元構造の水酸化物汚泥はシックナーを経て返送され、アルカリと混合されるが、この時、例えば下式に示す脱水縮合反応が生じ、汚泥の結晶水が減少する。
【００１３】
Ｆｅ（ＯＨ）_３・ｎＨ_２Ｏ→ＦｅＯＯＨ＋（ｎ＋１）Ｈ_２Ｏ
ところで、Ｆｅ^３＋のアルカリ汚泥との反応は、特公昭６１−１５６号公報に記載されるようにｐＨ３．５〜５．０で生起する。このＦｅ^３＋とアルカリ汚泥との反応に当り、排水に添加された返送汚泥とアルカリのうち、返送汚泥はｐＨ８以上であり、汚泥表面にはＦｅ^３＋を析出させるためのアルカリは既に吸着されている。即ち、汚泥と同時に添加するアルカリは遊離の無機酸を中和するために使用される。従って、ここでは添加アルカリは単純な無機酸との中和反応であるため、重金属イオンの中和に比べ反応は迅速であり、反応性に劣るＭｇ系アルカリでも十分な中和速度が得られる。
【００１４】
本発明においては、このような原理に基き、反応性に劣るものの、単純な無機酸との中和には実用的な中和速度を得ることができるＭｇ系アルカリ剤を無機酸の予備中和に用い、その後、反応性の高い、Ｍｇ系アルカリ剤以外のアルカリを添加して金属水酸化物を効率的に析出させることにより、汚泥中への不純物の混入やスケール生成の問題がなく、かつ、安価なＭｇ系アルカリ剤の工業的な使用を可能とし、容易かつ低コストで効率的な処理を行って、有価金属濃度の高い汚泥を回収する。
【００１５】
なお、本発明において、予備中和（以下「無機酸中和工程」と称する場合がある。）後、Ｍｇ系アルカリ剤以外のアルカリを添加して中和する工程（以下「金属中和工程」と称する場合がある。）としては、特に制限はないが、一般には、次の（Ｉ）〜（ＩＩＩ）の工程を採用することができる。
【００１６】
（Ｉ）金属中和工程を２段中和とし、前段は後工程からの返送汚泥のみによる中和とし、後段はアルカリ汚泥による中和とする。
【００１７】
（ＩＩ）金属中和工程を２段中和とし、前段は返送汚泥のみによる中和とし、後段はアルカリの直接添加による中和とする。
【００１８】
（ＩＩＩ）金属中和工程を１段中和とし、アルカリ汚泥による中和とする。
【００１９】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
【００２０】
図１は本発明の金属含有排水の処理方法の一実施例方法を示す系統図である。
【００２１】
図１において、１は予備中和槽、２は第１中和槽、３は第２中和槽、４は凝集槽、５は沈殿槽、６は混合槽、７はＭｇ（ＯＨ）_２貯槽、８はＣａ（ＯＨ）_２貯槽である。１１〜２３の各符号は配管を示す。Ｖ_１，Ｖ_２，Ｖ_３は自動弁であり、各々、予備中和槽１に設けられたｐＨ計１Ａ，第１中和槽２に設けられたｐＨ計２Ａ，第２中和槽３に設けられたｐＨ計３Ａに連動して開閉する。Ｖ_４は自動弁、Ｐはポンプである。
【００２２】
即ち、本実施例の方法は、無機酸中和工程後の金属中和工程を前記（Ｉ）の工程で行うものであり、原水（遊離の無機酸を含有する金属含有排水）は、まず、配管１１より予備中和槽１に導入され、この予備中和槽１内で、Ｍｇ（ＯＨ）_２貯槽７内のＭｇ（ＯＨ）_２溶液が配管２０より添加される。この予備中和槽１においては、系内のｐＨ２．５〜３．５となるようにＭｇ（ＯＨ）_２溶液が添加されて、原水中の遊離の無機酸の中和が行われる。
【００２３】
予備中和槽１の流出液は次いで配管１２より第１中和槽２に導入され、後段の沈殿槽５で分離され、配管１７，１９，１９Ａを経て返送された汚泥が添加される。この第１中和槽２においては、系内のｐＨが３．５〜５、好ましくは４〜５となるように返送汚泥が添加され、汚泥表面へのＦｅ^３＋の析出が行われる。
【００２４】
なお、原水中の遊離の無機酸が少ない場合には、予備中和槽を省略しても良く、この場合、第１中和槽にＭｇ（ＯＨ）_２を返送汚泥と同時に添加しても良い。
【００２５】
第１中和槽２の流出液は次いで配管１３より第２中和槽３に導入され、混合槽６内のアルカリ汚泥が配管２２より添加される。即ち、後段の沈澱槽５の分離汚泥のうち、配管１７，１９，１９Ｂを経て混合槽６に返送された汚泥は、配管２１から添加されるＣａ（ＯＨ）_２貯槽８のＣａ（ＯＨ）_２懸濁液と混合されてアルカリ汚泥となり、このアルカリ汚泥が配管２２より第２中和槽３に添加される。この第２中和槽３においては、系内のｐＨが８以上になるように、アルカリ汚泥のＣａ（ＯＨ）_２量が調整され、主にＦｅ^３＋以外の金属、例えば、Ｆｅ^２＋，Ｚｎ^２＋，Ｃｒ^３＋などの汚泥表面への析出が行われる。
【００２６】
なお、ここで使用されるＭｇ系アルカリ剤以外アルカリとしては、Ｃａ（ＯＨ）_２の他、ＮａＯＨ，Ｎａ_２ＣＯ_３等を用いることができる。また、混合槽６への返送汚泥量は、混合槽６に添加されるアルカリを吸着するのに十分な量であれば良く、例えば、第２中和槽３で析出する水酸化物の１５〜４０倍重量とされる。
【００２７】
第２中和槽３の流出液は次いで配管１４より凝集槽４に導入され、配管２３よりポリマー（高分子凝集剤）が添加されて凝集処理される。このポリマーとしては、ポリアクリルアミド系ポリマーが２〜５ｍｇ／ｌ程度添加される。
【００２８】
凝集槽４の流出液は次いで配管１５より沈殿槽５に導入されて固液分離される。分離された汚泥は配管１７より抜き出され、一部は配管１９より第１中和槽２及び混合槽６に返送され、残部は配管１８より系外へ排出される。また、沈殿槽５の上澄水は配管１６より処理水として系外へ排出される。
【００２９】
この方法では、予備中和槽１で、遊離の無機酸がＭｇ系アルカリ剤により予め中和される。この中和は、反応性の低いＭｇ系アルカリ剤であっても速やかに進行し、しかも、Ｍｇ系アルカリ剤を用いる中和であるから、中和により、汚泥中の不純物やスケールとなる析出物を生じることはない。また、第１中和槽においては、比較的低ｐＨ領域で析出するＦｅ^３＋の析出が、更に、第２中和槽においては、高ｐＨ領域で析出するＦｅ^３＋以外の金属の析出が行われ、これにより、沈殿槽における固液分離で高水質処理水が得られると共に、高濃度で不純物の混入が少なく、有価金属濃度の高い高価値の汚泥を得ることができる。
【００３０】
本実施例の方法においては、Ｍｇ系アルカリ剤を用いても、このＭｇ系アルカリ剤の低反応性が問題となることはないため、中和槽、凝集槽、沈殿槽の各反応槽の滞留時間は１０〜２０分で効率的な処理を行える。なお、混合槽の滞留時間は３〜５分が適当である。
【００３１】
このような本発明の金属含有排水の処理方法は、特に、遊離の無機酸を含む鉄含有排水の処理に極めて有効である。
【００３２】
以下に具体的な実施例及び比較例を挙げて本発明をより詳細に説明する。
【００３３】
実施例１
図１に示す方法に従って、下記水質の鉄鋼重金属含有廃水を原水として処理を行い、得られた汚泥の濃度及びこの汚泥を脱水して得られた脱水ケーキの成分組成を調べ、結果を表１に示した。
【００３４】
原水水質
ｐＨ：１．８
Ｔ−Ｆｅ：１２００ｍｇ／ｌ
Ｆｅ^３＋：８００ｍｇ／ｌ
Ｚｎ^２＋：２０ｍｇ／ｌ
Ｎｉ^２＋：１６ｍｇ／ｌ
Ｃｒ^３＋：２．５ｍｇ／ｌ
ＳＯ_４ ^２− ：３８００ｍｇ／ｌ
Ｃｌ⁻ ：９００ｍｇ／ｌ
なお、原水流量は３リットル／ｈｒとし、混合槽の滞留時間は３分、その他の各反応槽の滞留時間は１０分とした。設定ｐＨは予備中和槽ｐＨ３，第１中和槽ｐＨ４．２，第２中和槽ｐＨ８とし、ポリマーとしてはクリフロックＰＡ−３６２（栗田工業（株）製）を３ｐｐｍ添加した。汚泥濃度が安定した時点で汚泥返送量は第１中和槽へ３５０〜４００ｍｌ／ｈｒ，第２中和槽へ１５０〜２００ｍｌ／ｈｒとした。また、予備中和槽へはＭｇ（ＯＨ）_２１０重量％溶液を、混合槽へはＣａ（ＯＨ）_２１０重量％懸濁液を添加した。
【００３５】
比較例１
予備中和槽にＭｇ（ＯＨ）_２１０重量％溶液に代えて、Ｃａ（ＯＨ）_２１０重量％懸濁液を添加したこと以外は実施例１と同様に行って、得られた汚泥の濃度及びこの汚泥を脱水して得られた脱水ケーキの成分組成を調べ、結果を表１に示した。
【００３６】
実施例２
実施例１において、第２中和槽にはアルカリ汚泥を添加せずに、アルカリとして、Ｃａ（ＯＨ）_２１０重量％溶液を直接添加したこと、即ち、混合槽を設けず、従って、混合槽への汚泥の返送も行わなかったこと以外は、同様に行って、得られた汚泥の濃度及びこの汚泥を脱水して得られた脱水ケーキの成分組成を調べ、結果を表１に示した。
【００３７】
ただし、第１中和槽への汚泥返送量は３５０〜４００ｍｌ／ｈｒのままであるが、第２中和槽のｐＨは９に変えた。
【００３８】
実施例３
実施例１において、第１中和槽を設けず、予備中和槽後はアルカリ汚泥による一段中和としたこと以外は同様に行って、得られた汚泥の濃度及びこの汚泥を脱水して得られた脱水ケーキの成分組成を調べ、結果を表１に示した。
【００３９】
ただし、汚泥返送量は５００〜６００ｍｌ／ｈｒと変えた。
【００４０】
【表１】

【００４１】
表１より、本発明の方法によれば、汚泥濃度はわずかに低下するものの、不純物であるＳＯ_３が少なく、回収対象となる鉄分の含有量が著しく高い汚泥を回収することができることが明らかである。
【００４２】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明の金属含有排水の処理方法によれば、石膏などの不純物の混入が少なく、しかも、回収対象金属濃度が著しく高い高濃度汚泥を、安価なアルカリ剤であるＭｇ系アルカリ剤を用いて容易かつ効率的に回収することができる。
【００４３】
従って、本発明の方法によれば、汚泥の減容化と共に、含有有価金属の効率的な有効再利用が図れ、工業的に極めて有利である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の金属含有排水の処理方法の一実施例方法を示す系統図である。
【符号の説明】
１予備中和槽
２第１中和槽
３第２中和槽
４凝集槽
５沈殿槽
６混合槽
７Ｍｇ（ＯＨ）_２貯槽
８Ｃａ（ＯＨ）_２貯槽[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a method for treating metal-containing wastewater, and in particular, by adding an alkali to metal-containing wastewater to produce a metal hydroxide and separating it into treated water and sludge, the amount of impurities mixed is reduced. The present invention relates to a method for obtaining concentrated sludge at low cost.
[0002]
[Prior art and prior art]
In recent years, due to the shortage of sludge disposal sites and environmental issues at disposal sites, volume reduction and sludge recovery of sludge discharged from the treatment of metal-containing wastewater has been promoted. No. 156 is mixed with thickener waste mud and alkaline agent such as sodium hydroxide (NaOH) or slaked lime (Ca (OH) ₂ ) for waste water neutralization, and neutralized waste water with mixed sludge A method (HDS method) for obtaining sludge having a high concentration and reducing the volume of produced sludge has been proposed. The working mechanism of the method of Japanese Patent Publication No. 61-156 is described in the publication, that is, “the present invention allows the neutralizing agent to be adsorbed on the surface of the carrier…”, “not all of the neutralizing agent, From the description that “the part is adsorbed on the surface of the carrier particles almost immediately”, it is presumed that heavy metal is deposited on the surface of the carrier to obtain sludge having a high solid concentration.
[0003]
As an alkali used in the treatment of such metal-containing wastewater, there is Ca (OH) ₂ or NaOH, but in the treatment of metal-containing wastewater mainly composed of pickling wastewater, a large amount of alkali is required. Inexpensive Ca (OH) ₂ is used.
[0004]
By the way, when valuable metals, such as iron, are contained in sludge, such valuable metal containing sludge is collect | recovered and reused as a metal raw material. In this case, mixing of impurities such as gypsum into the sludge is a factor that lowers the recovery value, so it is necessary to avoid mixing these impurities.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
When a metal-containing wastewater containing a free inorganic acid such as wastewater mainly composed of pickling wastewater using Ca (OH) ₂ as an alkali is treated, gypsum that is an impurity in sludge is generated. At the same time, calcium carbonate is also produced, which causes problems such as scaling and blocking of the piping.
[0006]
For example, Japanese Patent Publication No. 55-19643 describes preliminarily neutralizing such a free inorganic acid with an alkali, specifically, Ca (OH) ₂ . Impurities are mixed into the metal hydroxide sludge, which reduces the metal recovery value.
[0007]
In order to solve such problems caused by Ca (OH) ₂ , Mg-based alkalis such as magnesium oxide (MgO) or magnesium hydroxide (Mg (OH) ₂ ) may be used. Then, in order to set the waste water to pH 8 or higher, which is a precipitation region of heavy metal hydroxide such as iron, a long neutralization time of about 2 hours is required, which is not practical.
[0008]
The present invention solves the above-mentioned conventional problems, adds alkali to metal-containing wastewater to produce metal hydroxide, and separates into solid and liquid into treated water and sludge, so that high-concentration sludge with a small amount of impurities is contained. An object of the present invention is to provide a method that can be obtained at low cost.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In the method for treating metal-containing wastewater of the present invention, a metal hydroxide is generated by adding an alkali to a metal-containing wastewater containing a free inorganic acid to neutralize it, and it is solid-liquid separated into treated water and sludge. In the method, first, magnesium oxide or magnesium hydroxide is added to the waste water so as to have a pH of 2.5 to 3.5 to pre-neutralize free inorganic acid, and then the solid together with an alkali other than the Mg-based alkaline agent. A part of the liquid-separated sludge is added for neutralization.
[0010]
[Action]
The HDS method is characterized by circulating part of the thickener waste mud, returning it to the neutralization tank, and mixing the alkali added to the neutralization tank with this return sludge (hereinafter, this mixture is referred to as “alkaline sludge”). There is a case.) By returning the sludge in this way and adding the alkaline sludge, the obtained sludge concentration becomes 10% by weight or more, and the principle is considered to be based on the following two reactions.
[0011]
(1) In the alkali sludge obtained by mixing sludge and alkali, the alkali is adsorbed on the sludge surface, so in the neutralization tank, metal hydroxide is deposited on the surface of the alkali sludge, and the water content is thereby reduced. It is not a gel with a high three-dimensional structure, but a hydroxide with a two-dimensional structure.
[0012]
(2) The hydroxide sludge having a two-dimensional structure is returned through a thickener and mixed with alkali. At this time, for example, the dehydration condensation reaction shown in the following formula occurs, and the sludge crystallization water decreases.
[0013]
Fe (OH) ₃ .nH ₂ O → FeOOH + (n + 1) H ₂ O
By the way, the reaction of Fe ³⁺ with alkaline sludge occurs at pH 3.5 to 5.0 as described in JP-B-61-156. Of the returned sludge and alkali added to the waste water during the reaction between Fe ³⁺ and alkaline sludge, the returned sludge has a pH of 8 or more, and the alkali for precipitating Fe ³⁺ is already adsorbed on the sludge surface. . That is, the alkali added simultaneously with the sludge is used to neutralize the free inorganic acid. Therefore, since the added alkali is a simple neutralization reaction with an inorganic acid here, the reaction is quicker than the neutralization of heavy metal ions, and a sufficient neutralization rate can be obtained even with an Mg-based alkali that is inferior in reactivity.
[0014]
In the present invention, based on such a principle, although the reactivity is inferior, Mg-based alkaline agent that can obtain a practical neutralization rate for neutralization with a simple inorganic acid is preliminarily neutralized with an inorganic acid. After that, by adding an alkali other than the Mg-based alkaline agent with high reactivity and efficiently precipitating the metal hydroxide, there is no problem of impurity contamination and scale generation in the sludge, and It enables industrial use of an inexpensive Mg-based alkaline agent, performs sludge with a high concentration of valuable metals by performing an easy, low-cost and efficient treatment.
[0015]
In the present invention, after preliminary neutralization (hereinafter sometimes referred to as “inorganic acid neutralization step”), a step of neutralizing by adding an alkali other than the Mg-based alkaline agent (hereinafter referred to as “metal neutralization step”). Is not particularly limited, but in general, the following steps (I) to (III) can be employed.
[0016]
(I) The metal neutralization process is a two-stage neutralization, the former stage is neutralized only by the return sludge from the subsequent process, and the latter stage is neutralized by the alkaline sludge.
[0017]
(II) The metal neutralization process is a two-stage neutralization, the first stage is neutralized only by return sludge, and the second stage is neutralized by direct addition of alkali.
[0018]
(III) The metal neutralization step is one-stage neutralization and neutralization with alkaline sludge.
[0019]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0020]
FIG. 1 is a system diagram showing an embodiment of a method for treating metal-containing wastewater according to the present invention.
[0021]
In FIG. 1, 1 is a preliminary neutralization tank, 2 is a first neutralization tank, 3 is a second neutralization tank, 4 is a coagulation tank, 5 is a precipitation tank, 6 is a mixing tank, and 7 is a Mg (OH) ₂ storage tank. , 8 is a Ca (OH) ₂ storage tank. Each code | symbol of 11-23 shows piping. V ₁ , V ₂ , and V ₃ are automatic valves, and are respectively provided in a pH meter 1 A provided in the preliminary neutralization tank 1, a pH meter 2 A provided in the first neutralization tank 2, and a second neutralization tank 3. Opens and closes in conjunction with the provided pH meter 3A. V ₄ is automatic valve, P is the pump.
[0022]
That is, in the method of this example, the metal neutralization step after the inorganic acid neutralization step is performed in the step (I), and raw water (metal-containing wastewater containing a free inorganic acid) It is introduced into the preliminary neutralization tank 1 from the pipe 11, and the Mg (OH) ₂ solution in the Mg (OH) ₂ storage tank 7 is added from the pipe 20 in the preliminary neutralization tank 1. In this preliminary neutralization tank 1, an Mg (OH) ₂ solution is added so that the pH in the system is 2.5 to 3.5, and the free inorganic acid in the raw water is neutralized.
[0023]
The effluent from the preliminary neutralization tank 1 is then introduced into the first neutralization tank 2 through the pipe 12, separated in the subsequent settling tank 5, and sludge returned through the

pipes

17, 19, 19A is added. In this 1st neutralization tank 2, return sludge is added so that pH in a system may be 3.5-5, Preferably it is 4-5, and precipitation of Fe3 ⁺ to a sludge surface is performed.
[0024]
In addition, when there are few free inorganic acids in raw | natural water, you may abbreviate | omit a pre-neutralization tank, In this case, you may add Mg (OH) ₂ to a 1st neutralization tank simultaneously with return sludge. .
[0025]
The effluent from the first neutralization tank 2 is then introduced into the second neutralization tank 3 through the pipe 13, and the alkaline sludge in the mixing tank 6 is added through the pipe 22. That is, among the separation sludge subsequent sedimentation tank 5, the sludge that is returned to the mixing tank 6 through the piping 17,19,19B is, Ca of Ca _{(OH) 2} storage tank 8 which is added from the pipe 21 _{(OH) 2} The alkaline sludge is mixed with the suspension, and this alkaline sludge is added to the second neutralization tank 3 through the pipe 22. In the second neutralization tank 3, the amount of Ca (OH) ₂ in the alkaline sludge is adjusted so that the pH in the system is 8 or more, and mainly metals other than Fe ³⁺ , such as Fe ²⁺ and Zn ²⁺ , Cr ³⁺ etc. are deposited on the sludge surface.
[0026]
In addition, as the alkali other than the Mg-based alkaline agent used here, NaOH, Na ₂ CO ₃ or the like can be used in addition to Ca (OH) ₂ . Moreover, the amount of returned sludge to the mixing tank 6 should just be sufficient quantity to adsorb | suck the alkali added to the mixing tank 6, for example, 15-15 of the hydroxide which precipitates in the 2nd neutralization tank 3. The weight is 40 times.
[0027]
The effluent from the second neutralization tank 3 is then introduced into the agglomeration tank 4 through the pipe 14, and a polymer (polymer flocculant) is added through the pipe 23 to be agglomerated. As this polymer, about 2 to 5 mg / l of polyacrylamide polymer is added.
[0028]
The effluent from the coagulation tank 4 is then introduced into the precipitation tank 5 through the pipe 15 and separated into solid and liquid. The separated sludge is extracted from the pipe 17, a part is returned from the pipe 19 to the first neutralization tank 2 and the mixing tank 6, and the remaining part is discharged out of the system through the pipe 18. Moreover, the supernatant water of the sedimentation tank 5 is discharged out of the system as treated water from the pipe 16.
[0029]
In this method, the free inorganic acid is neutralized in advance by the Mg-based alkaline agent in the preliminary neutralization tank 1. This neutralization proceeds promptly even with a low-reactivity Mg-based alkaline agent, and since neutralization using the Mg-based alkaline agent, the neutralized precipitates that become impurities and scale in the sludge Will not cause. Further, in the first neutralization tank, precipitation of Fe ³⁺ precipitated in a relatively low pH region, and further, in the second neutralization tank, metal other than Fe ³⁺ deposited in a high pH region is precipitated. Thus, high-quality treated water can be obtained by solid-liquid separation in the precipitation tank, and high-value sludge with a high concentration and a low concentration of impurities and a high valuable metal concentration can be obtained.
[0030]
In the method of the present embodiment, even if an Mg-based alkaline agent is used, the low reactivity of the Mg-based alkaline agent does not become a problem. Time can be efficiently processed in 10 to 20 minutes. In addition, 3-5 minutes is suitable for the residence time of a mixing tank.
[0031]
Such a method for treating metal-containing wastewater of the present invention is particularly effective for treating iron-containing wastewater containing free inorganic acids.
[0032]
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to specific examples and comparative examples.
[0033]
Example 1
In accordance with the method shown in FIG. 1, the following waste water containing steel heavy metals is treated as raw water, the concentration of the obtained sludge and the component composition of the dehydrated cake obtained by dehydrating this sludge are examined, and the results are shown in Table 1. Indicated.
[0034]
Raw water quality pH: 1.8
T-Fe: 1200 mg / l
Fe ³⁺ : 800 mg / l
Zn ²⁺ : 20 mg / l
Ni ²⁺ : 16 mg / l
Cr ³⁺ : 2.5 mg / l
SO ₄ ²⁻ : 3800 mg / l
Cl ⁻ : 900 mg / l
The raw water flow rate was 3 liters / hr, the residence time in the mixing tank was 3 minutes, and the residence time in each of the other reaction tanks was 10 minutes. The set pH was set to pre-neutralization tank pH 3, first neutralization tank pH 4.2, and second neutralization tank pH 8, and 3 ppm of Cliff Rock PA-362 (manufactured by Kurita Kogyo Co., Ltd.) was added as the polymer. When the sludge concentration was stabilized, the sludge return amount was 350 to 400 ml / hr to the first neutralization tank and 150 to 200 ml / hr to the second neutralization tank. Further, a 10% by weight Mg (OH) ₂ solution was added to the preliminary neutralization tank, and a 10% by weight Ca (OH) ₂ suspension was added to the mixing tank.
[0035]
Comparative Example 1
The concentration of the obtained sludge was the same as in Example 1 except that a 10% by weight suspension of Ca (OH) ₂ was added to the preneutralization tank instead of the 10% by weight Mg (OH) ₂ solution. And the component composition of the dewatering cake obtained by dehydrating this sludge was investigated, and the results are shown in Table 1.
[0036]
Example 2
In Example 1, the alkali neutral sludge was not added to the second neutralization tank, and a 10% by weight Ca (OH) ₂ solution was directly added as an alkali, that is, no mixing tank was provided. The same procedure was followed except that the sludge was not returned to the container. The concentration of the obtained sludge and the component composition of the dehydrated cake obtained by dehydrating this sludge were examined. The results are shown in Table 1.
[0037]
However, the amount of sludge returned to the first neutralization tank remained at 350 to 400 ml / hr, but the pH of the second neutralization tank was changed to 9.
[0038]
Example 3
In Example 1, the first neutralization tank was not provided, and after the preliminary neutralization tank, the same procedure was performed except that the neutralization with alkaline sludge was performed, and the obtained sludge concentration and this sludge were dehydrated. The component composition of the obtained dehydrated cake was examined, and the results are shown in Table 1.
[0039]
However, the sludge return amount was changed to 500 to 600 ml / hr.
[0040]
[Table 1]

[0041]
From Table 1, it is clear that according to the method of the present invention, although the sludge concentration is slightly lowered, sludge with a small amount of SO _{3 as} an impurity and a remarkably high iron content can be recovered. is there.
[0042]
【The invention's effect】
As described in detail above, according to the method for treating metal-containing wastewater of the present invention, high-concentration sludge with a small amount of impurities such as gypsum and a remarkably high concentration of metal to be collected is used as an inexpensive alkaline agent, Mg-based. It can be easily and efficiently recovered using an alkaline agent.
[0043]
Therefore, according to the method of the present invention, the volume of sludge can be reduced and the contained valuable metals can be efficiently and effectively reused, which is extremely advantageous industrially.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a system diagram showing an embodiment method of a method for treating metal-containing wastewater according to the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Preliminary neutralization tank 2 1st neutralization tank 3 2nd neutralization tank 4 Coagulation tank 5 Precipitation tank 6 Mixing tank 7 Mg (OH) ₂ storage tank 8 Ca (OH) ₂ storage tank

Claims

In the method of producing a metal hydroxide by adding an alkali to a metal-containing wastewater containing a free inorganic acid and neutralizing it, and separating it into treated water and sludge,
First, magnesium oxide or magnesium hydroxide is added to the waste water so as to have a pH of 2.5 to 3.5 to pre-neutralize the free inorganic acid, and then the solid-liquid separation is performed together with an alkali other than the Mg-based alkaline agent. A method for treating metal-containing wastewater, wherein a portion of the sludge is added and neutralized.