JP3632104B2 - Antifoam - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は消泡剤に関する。特に、消泡持続性に優れ、かつ希釈安定性に優れた水溶性消泡剤に関する。
【0002】
また本発明は、該消泡剤を含有する消泡性加工油剤及び消泡性洗浄剤に関する。
【0003】
【従来の技術及びその問題点】
製紙パルプ、塗料、発酵、精糖、石油蒸留等の各種工業分野においては、振とう、攪拌、循環、沸騰等の工程によりしばしば泡が発生し、作業性や製品の品質に悪影響を及ぼすことが少なくない。このため、迅速に泡を消滅させ、もしくは予め泡を生じさせないことを目的として消泡剤が汎用されている。
【0004】
従来、特に水溶性切削油剤・研削油剤、洗浄剤等の発泡を破泡、抑泡する目的でよく用いられる消泡剤としては、シリコ−ンオイルを微粉末シリカと混合したオイルコンパウンド型消泡剤、これらのコンパウンドを界面活性剤と共に水中に分散してなるエマルジョン型消泡剤や曇点を利用した非イオン界面活性剤を用いる消泡剤が挙げられる。
【0005】
しかし、これらのシリコーン系消泡剤は水に難溶性であるため、(i)通常の状態では、水溶性切削油剤等のような水溶性の系と分離してしまうこと、(ii)このため、系作動時には攪拌して系と均一にする手間が必要なこと、(iii)低濃度で使用する場合は該消泡剤が金属屑などに付着するため、短時間で効果が減少してしまうこと、(iv)このため、効果を長期維持するためには添加量を増したり、連続的に添加する必要があること等の問題がある。また、従来の非イオン界面活性剤を用いた消泡剤は消泡効果が発揮される使用条件(特に使用温度)に制約があり、通常の使用温度では充分な消泡効果を発揮しない等といった、様々な問題点を含んでいた。
【0006】
かかる問題のため、消泡効果に優れ、かつ適用される系、特に水溶性の系との関係で安定である(系との均質性、消泡剤の濃度維持、消泡効果の持続性)消泡剤の開発が待望されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、水溶性加工油剤や洗浄剤等といった、特に水溶性の系に対して、少量で持続性に優れた消泡効果を発揮する消泡剤を提供することを目的とする。かかる本発明の消泡剤は、水溶性に優れるため、配合濃度に関わらず水溶性加工油剤などの系に長期に渡り均質に存在し、消泡効果を持続的に発揮することができる。また、この消泡剤は、使用温度に関係なく消泡効果を発揮することができる。
【0008】
また、本発明は、かかる消泡剤を含有することを特徴とする消泡性加工油剤、及び消泡性洗浄剤を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の従来技術の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、塩基性窒素原子もしくは第四級アンモニウム塩を有する単量体またはその塩を繰り返し単位とするポリマー(繰り返し単位:2〜100,000又は平均分子量:300〜10,000,000)に、消泡作用(破泡性、抑泡性)、特に持続性に優れた消泡作用があり、またそれらは水溶性溶媒(水溶性油剤、洗浄剤など)中で長期に渡って安定であることを見いだして本発明を完成した。
【0010】
すなわち本発明は、塩基性窒素原子もしくは第四級アンモニウム塩を有する単量体またはその塩を繰り返し単位とし、その繰り返し単位が2〜100,000であるかもしくは平均分子量が300〜10,000,000であるポリマーからなる消泡剤である。
【0011】
また、本発明は、上記ポリマーが、(i)塩基性窒素原子もしくはカチオン性窒素原子を少なくとも1個有するビニル系単量体またはその塩の単独重合物、またはこれらの共重合物、(ii)塩基性窒素原子もしくはカチオン性窒素原子を少なくとも1個有するビニル系単量体またはその塩と、塩基性窒素原子およびカチオン系窒素原子を含有しないビニル系単量体またはその塩との共重合物、(iii)ポリアルキレンポリアミンとジハロゲン化エチルエーテルとの重縮合物、(iv)ポリアルキレンポリアミンとジハロアルカンとの重縮合物、(v)アルキレンジアミンとエポキシ化合物との重縮合物、及び(vi)ポリエチレンイミンからなる群から選択されるものである消泡剤である。
【0012】
さらにまた、本発明は、前記消泡剤の少なくとも一種を含有する消泡性加工油剤、および消泡性洗浄剤である。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の消泡剤は、塩基性窒素原子もしくは第四級アンモニウム塩を有する単量体またはその塩を繰り返し単位とし、その繰り返し単位が2〜100,000もしくは平均分子量300〜10,000,000であるポリマーからなることを特徴とする。
【0014】
本発明で用いられるポリマーは、その繰り返し単位中に少なくとも一種の塩基性窒素原子、言い換えれば1級〜3級アミンを有するものであればよく、塩基性窒素原子がポリマーの主鎖にあるもの、側鎖にあるもののいずれであってもよい。塩基性窒素原子は、2級または3級アミンの態様で存在することが好ましく、また、該窒素が3級アミンである場合、ハロゲン化アルキルと結合することにより第四級アンモニウム塩を形成していても良い。かかる第四級アンモニウム塩の具体例としては、ジアリルジアルキルアンモニウムハロゲン化物が例示される。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられるが、好ましくは塩素原子である。
【0015】
塩基性窒素原子を有する単量体を繰り返し単位としては、窒素原子を少なくとも有するビニル系(例えば、N,N−ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド等)、アルキレンポリアミン、エチレンイミンなどが挙げられる。
【0016】
また繰り返し単位として用いられる単量体の塩としては、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機塩、脂肪酸、二塩基酸等の有機酸の塩が例示される。
【0017】
本発明で用いられる上記ポリマーは、前述のような塩基性窒素原子もしくは第四級アンモニウム塩を有する基本構造単位の繰り返し構造を有する単独重合体であっても、また二種以上の異種の構造単位との共重合体であってもよい。
【0018】
また、本発明で用いられるポリマーには、上記の繰り返し単位が2〜100,000からなるポリマーおよび平均分子量300〜10,000,000であるポリマーの両者が含まれる。
【0019】
ポリマーの平均分子量に関して、より詳細には通常300〜10,000,000、好ましくは300〜100,000、より好ましくは300〜70,000、一層好ましくは300〜30,000、より一層好ましくは600〜10,000のものが挙げられる。
【0020】
本発明で用いられるポリマーとしては、具体的には、下記の(i)〜(vi)のものが例示される。
【0021】
(i) 塩基性窒素原子もしくはカチオン性窒素原子を少なくとも1個有するビニル系単量体またはその塩の単独重合物、またはこれらの共重合物、
(ii) 塩基性窒素原子もしくはカチオン性窒素原子を少なくとも1個有するビニル系単量体またはその塩と、塩基性窒素原子およびカチオン系窒素原子を含有しないビニル系単量体またはその塩との共重合物、
(iii)ポリアルキレンポリアミンとジハロゲン化エチルエーテルとの重縮合物、
(iv) ポリアルキレンポリアミンとジハロアルカンとの重縮合物、
(v) アルキレンジアミンとエポキシ化合物との重縮合物、及び
(vi) ポリエチレンイミン。
【0022】
ポリマー(i)としては、より具体的には、下記の(a)〜(b)で説明されるポリマーが例示される。
【0023】
(a)一般式(1):
【0024】
【化1】

Figure 0003632104
【0025】
(式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、RおよびRは各々独立して炭素原子数1〜3のアルキル基を示す。nは6〜60,000、好ましくは10〜1,000の数を示す。)で表されるN,N−ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレートの重合物およびこれらの塩。
【0026】
ここで塩としては、第四級アンモニウム塩、アミンの塩(例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機塩、脂肪酸、二塩基酸等の有機酸の塩)が例示されるが、好ましくは第四級アンモニウム塩である。
【0027】
一般式(1)において、RまたはRで示されるアルキル基としては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルなどの直鎖状又は分枝状のものが挙げられる。好ましくは、メチル、エチルである。
【0028】
尚、かかる重合物は常法に従って製造することができる。
【0029】
(b)一般式(2):
【0030】
【化2】
Figure 0003632104
【0031】
(式中、RおよびRは前記と同意義である。Xは1価のアニオン、例えばCl、F、Br、I、HSO 、CHSO を示す。nは6〜6,000、好ましくは10〜1,000の数を示す。)で表されるポリ(メタ)アクリルアミドのカチオン変性物。
【0032】
かかる変性物も常法に従って製造することができる。
【0033】
(c)一般式(3):
【0034】
【化3】
Figure 0003632104
【0035】
(式中、RおよびR’は各々独立して水素原子またはメチル基を示し、RおよびRは各々独立して炭素原子数1〜5、好ましくは1〜3のアルキル基を示す。mは4〜60,000、好ましくは4〜500の整数を、nは4〜100,000、好ましくは4〜500の整数を示す。)で表されるN,N−ジアルキルアミノエーテル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリルアミドとの共重合物およびこれらの塩。
【0036】
ここで塩としては、前述と同様に第四級アンモニウム塩やアミンの塩が例示されるが、好ましくは第四級アンモニウム塩である。
【0037】
また一般式(3)において、RまたはRで示されるアルキル基としては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル等の直鎖状又は分枝状のものが挙げられる。
【0038】
かかる共重合物は常法に従って製造することができる。
【0039】
(d)一般式(4):
【0040】
【化4】
Figure 0003632104
【0041】
(式中、R及びRは前記と同意義である。Yはハロゲン原子を示す。nは6〜60,000、好ましくは10〜1,000の整数を示す。)で表されるジアリルジアルキルアンモニウムハロゲン化物の環化重合物。
【0042】
一般式(4)において、RまたはRで示されるアルキル基としては、上記のものが例示される。
【0043】
また、Yで示されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が例示されるが、好ましくは塩素原子である。
【0044】
かかる環化共重合物は常法に従って製造することができる。
【0045】
(e)一般式(5):
【0046】
【化5】
Figure 0003632104
【0047】
(式中、R、R、R及びYは前記と同意義である。mは4〜60,000、好ましくは4〜10,000、さらに好ましくは4〜500の整数を、nは4〜60,000、好ましくは4〜10,000、さらに好ましくは4〜500の整数を示す。)で表されるジアリルアルキルアンモニウムハロゲン化物と(メタ)アクリルアミドとの共重合物。
【0048】
当該一般式(5)において、RまたはRで示されるアルキル基としては、同様に前記のものが例示される。
【0049】
また、Yで示されるハロゲン原子としても、同様に上記のものが例示されるが、好ましくは塩素原子である。
【0050】
この共重合物も常法により製造することができる。
【0051】
ポリマー(ii)において、「塩基性窒素原子もしくはカチオン性窒素原子を少なくとも1個有するビニル系単量体またはその塩」としては、ポリマー(i)に関して前述した単量体又はその塩が例示される。
【0052】
また、「塩基性窒素原子およびカチオン系窒素原子を含有しないビニル系単量体またはその塩」とは、(メタ)アクリル酸、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリルまたはスチレンまたはそれらの塩が挙げられる。
【0053】
塩としては、(メタ)アクリル酸のアルカリ金属(Na、K等)、アルカリ土類金属(Ca、Mg等)の塩が挙げられる。
【0054】
ポリマー(iii)としては一般式(6):
【0055】
【化6】
Figure 0003632104
【0056】
(式中、Rは炭素原子数1〜10、好ましくは1〜6のアルキレン基を示す。nは4〜40,000、好ましくは4〜400の整数を示す。)で表される、テトラメチルアルキレンジアミンと2,2’−ジクロロエチルエーテルとの重合物が例示される。
【0057】
一般式(6)において、Rで示されるアルキレン基としては、例えばメチレン、エチレン、n−プロピレン、イソプロピレン、n−ブチレン、イソブチレンなどの直鎖状又は分枝状のものが挙げられるが、好ましくはメチレン、エチレン、n−プロピレン、イソプロピレン、より好ましくはメチレン、エチレンである。
【0058】
ポリマー(iv)としては一般式(7):
【0059】
【化7】
Figure 0003632104
【0060】
(式中、Rは炭素原子数が通常1〜4,好ましくは2〜3のアルキレン基を示し、Rは炭素原子数が通常2〜10、好ましくは2〜6のアルキル基またはアルキレン基を示す。nは10〜100,000、好ましくは10〜1,000の整数を示す。)で表されるアルキレンポリアミンの重合物が例示される。
【0061】
で示されるアルキレン基としては、例えばメチレン、エチレン、n−プロピレンが、好ましくはエチレンが例示される。
【0062】
また、Rで示されるアルキル基としては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル等の直鎖状又は分枝状のものが、好ましくはエチル、n−プロピル、イソプロピルが例示される。またアルキレン基としては、例えばメチレン、エチレン、n−プロピレンが、好ましくはエチレンが例示される。
【0063】
なお、ポリマー(iv)は、例えば下記の式で示される反応により製造することができる。
【0064】
【化8】
Figure 0003632104
【0065】
(式中、ZはClまたはBrを示す。nは10〜100,000、n’は1〜4、mは1〜10、p及びp’は、別個独立して2〜10の整数を意味する。なお、2a=2b+cの関係がなりたつ。)
ポリマー(v)としては一般式(8):
【0066】
【化9】
Figure 0003632104
【0067】
(式中、Rは前記と同意義である。nは10〜100,000、好ましくは10〜1,000の整数を示す。)で表される、アルキレンジアミンとエピハロヒドリドンとの重合物が例示される。
【0068】
で示されるアルキレン基としては、例えばメチレン、エチレン、n−プロピレンが、好ましくはエチレンが例示される。
【0069】
ポリマー(vi)としては一般式(9):
【0070】
【化10】
Figure 0003632104
【0071】
(式中、m+nは2〜1,000、好ましくは2〜500、さらに好ましくは2〜20の整数を示す。)で表されるポリエチレンイミンが例示される。
【0072】
一般式(9)で示されるポリエチレンイミンとしては、その分子量が300〜70,000、好ましくは300〜30,000、より好ましくは600〜10,000であるものがあげられる。
【0073】
なお、傾向として、エマルジョンタイプ(JIS規格に準じる)の水溶性加工油剤又は洗浄剤に対しては、平均分子量の比較的大きいポリマー、具体的には平均分子量約5,000〜100,000のポリエチレンイミン等の窒素含有ポリマーまたはその塩が消泡作用に優れ、またソルブルもしくはソリューションタイプの水溶性加工油剤又は洗浄剤に対しては、平均分子量の比較的小さいポリマー、具体的には平均分子量約300〜10,000、好ましくは約600〜3,000のポリエチレンイミン等の窒素含有ポリマーまたはその塩が消泡作用に優れている。
【0074】
本発明の消泡剤は、前述するポリマーのいずれか少なくとも一種を含有していればよく、上記一種のポリマーからなるもの、また二種以上を適宜選択・組み合わせて配合してなるものであってもよい。また、当該技術分野で公知の消泡剤、界面活性剤を混合使用することも可能である。
【0075】
本発明の消泡剤は、低級・高級アルキルモノカルボン酸、ジアルキルカルボン酸、ポリカルボン酸、アロマチックカルボン酸等のアニオンを含有する媒体であって、起泡しやすいもの、例えば加工用油剤、具体的には切削油、研削油、研磨油剤などの加工油剤、または洗浄剤に対して、特に優れた消泡作用を発揮する。
【0076】
本発明でいう消泡作用とは、起泡を抑制する作用、及び一旦生じてしまった泡を破泡する作用の双方を包含するものであるが、本発明の消泡剤は、中でも特に優れた持続的な抑泡作用を発揮する。
【0077】
本発明の消泡剤は、適用する加工油剤や洗浄剤などの系に対して、5×10−6重量%〜5重量%、好ましくは10−4〜1重量%、より好ましくは10−3〜10−1重量%の少ない配合割合で適用されて有意に消泡作用を発揮する。
【0078】
また、本発明は、前述の消泡剤の少なくとも一種を含有する消泡性加工油剤である。
【0079】
本発明でいう加工油剤とは、金属加工に用いられる潤滑、冷却作用を有するものを意味し、具体的には水溶性の切削油剤、研削油剤、研磨油剤が挙げられる。本発明の消泡性加工油剤は、前述の消泡剤の少なくとも一種を含んでいたらよいが、二種以上を適宜選択して配合されていても良い。
【0080】
その消泡剤の含有量は、特に制限されないが、通常5×10−6〜30重量%の範囲から適宜選択される。前述するように、本発明の消泡剤は、適用する系に対して5×10−6重量%〜5重量%、好ましくは10−4〜1重量%、より好ましくは10−3〜10−1重量%の配合割合で有意な消泡作用を発揮するため、この範囲で用いられるのが好ましい。また、使用の容易さ・簡便さから、予め、前述の消泡剤を0.001〜30重量%の比較的高い配合割合で含有する加工油剤を調製しておくのが好ましい。この場合、加工油剤使用時に、この高い配合割合で消泡剤を含有する消泡性加工油剤を、それらを適用する系に上記の配合量になるように添加・混合して用いることができる。
【0081】
さらにまた、本発明は、前述の消泡剤の少なくとも一種を含有する消泡性洗浄剤である。
【0082】
本発明でいう洗浄剤とは、洗浄作用を有するものであれば特に制限されないが、好ましくは工業的機械等の汚れ(油分、金属屑等)を洗浄する目的で用いられるものが例示され、具体的には切削、研削加工後の加工品、機械等の洗浄、床洗浄、部品洗浄などに使用される洗浄剤が挙げられる。本発明の消泡性洗浄剤は、前述の消泡剤の少なくとも一種を含んでいたらよいが、二種以上を適宜選択して配合されていても良い。
【0083】
その消泡剤の含有量は、前述の消泡性加工油剤と同様に特に制限されず、通常5×10−6〜30重量%の範囲から適宜選択される。また、消泡作用も前述の消泡性加工油剤の場合と同様の配合割合(5×10−6重量%〜5重量%、好ましくは10−4〜1重量%、より好ましくは10−3〜10−1重量%)で有意に発揮する。また、加工油剤の場合と同様に、使用の容易さ・簡便さから、使用に際しては、予め、前述の消泡剤を0.001〜30重量%の配合割合で含有する洗浄剤を調製しておき、使用時に、それらを適用する系に上記の配合量になるように添加・混合して用いることができる。
【0084】
本発明の消泡剤は、切削油剤、研削油剤等の水溶性の加工油剤や洗浄剤に対して可溶性(混和性)に優れるため、低濃度から高濃度までの広い濃度範囲において、分離・沈殿することなく均一・均質な状態で存在している。また5×10−6〜5重量%という低濃度の状態で加工油剤や洗浄剤中で使用されても、金属屑等に付着することにより濃度が変動し、消泡作用が低下する等といった従来の消泡剤の問題を生じない点で有用である。
【0085】
即ち、本発明で提供する消泡剤は、水溶性切削・研削油剤等の加工油剤や洗浄剤で汎用されているシリコーン系消泡剤、非イオン性界面活性剤型の消泡剤が抱えている多くの問題(原液中の安定性、希釈液中の安定性、消泡効果の持続性、使用温度の制限等)を解決した有用なものである。さらに、少量の添加で効果を発揮することや、水溶性であること等様々な有利な点を持っている。本発明で提供する消泡剤は、水溶性加工油剤、洗浄剤への添加で持続的な消泡効果を発揮するだけでなく、製紙・パルプ、塗料、廃水処理等の幅広い分野での消泡剤としても効果が期待される。
【0086】
【実施例】
以下、本発明を実施例・比較例によって説明する。
【0087】
実施例1
表1に記載する配合処方によって、ソルブルタイプ(界面活性剤を主成分とし、水に加えて希釈すると透明もしくは半透明になるもの)の水溶性加工油剤の原液(1−1)〜(1−7)を調製した。
【0088】
【表1】
Figure 0003632104
【0089】
これを水道水で30倍希釈して500mlとした。これを液温20℃下、ジューサーミキサーで一分間攪拌した後、停止し、その後の泡立ち量を体積換算して経時変化(0〜300秒間)を測定した。
【0090】
また、油剤原液について、ガラス製サンプル瓶に入れ、約20℃の条件下で一定期間放置して、目視により分離状態(沈殿・浮遊等を含む)を経時的に観察することにより、消泡性加工油剤の安定性を評価した(表1、最下欄)。
【0091】
以下、実施例の安定性の評価において、下記の印の意味は、つぎの通りである。
【0092】
◎:6ヶ月以上、浮遊物及び沈殿物が認められない。
【0093】
○:3〜6ヶ月の間で、浮遊物もしくは沈殿物が認められる。
【0094】
△:1〜3ヶ月の間で、浮遊物もしくは沈殿物が認められる。
【0095】
×:1ヶ月以内で、浮遊物もしくは沈殿物が認められる。
【0096】
尚、比較例として、本発明の消泡剤の代わりにシリコン系消泡剤(アンチフォーム81:ダウコーニング社製)を使用する系(1−8)及び消泡剤を添加しない系(1−9)についても同様に行った。結果を図1に示す。
【0097】
実施例2
表2に記載する配合処方によって、ソルブルタイプの水溶性加工油剤(切削油、研削油)の原液(2−1)〜(2−6)を調製し、実施例1と同様に消泡効果及び安定性を経時的に調べた。
【0098】
【表2】
Figure 0003632104
【0099】
尚、実施例1と同様に、比較例として、本発明の消泡剤の代わりにシリコン系消泡剤(アンチフォーム81:ダウコーニング社製)を使用する系(2−7)及び消泡剤を添加しない系(2−8)についても同様に行った。結果を図2に示す。
【0100】
実施例3
表3に記載する配合処方によって、ソルブルタイプの水溶性加工油剤(切削油、研削油)の原液(3−1)〜(3−4)を調製し、実施例1と同様に消泡効果及び安定性を経時的に調べた。
【0101】
【表3】
Figure 0003632104
【0102】
尚、実施例1と同様に、比較例として、本発明の消泡剤の代わりにシリコン系消泡剤(アンチフォーム81:ダウコーニング社製)を使用する系(3−6)、(3−7)、非イオン界面活性剤型消泡剤を使用する系(3−5)及び消泡剤を添加しない系(3−8)についても同様に行った。結果を図3に示す。
【0103】
実施例4
表4に記載する配合処方によって、エマルジョンタイプ(鉱油および界面活性剤を主成分とし、水に希釈すると白濁するもの)の水溶性加工油剤(切削油、研削油)の原液(4−1)〜(4−6)を調製し、実施例1と同様に消泡効果及び安定性を経時的に調べた。
【0104】
【表4】
Figure 0003632104
【0105】
尚、実施例1と同様に、比較例として、本発明の消泡剤の代わりにシリコン系消泡剤(アンチフォーム81:ダウコーニング社製)を使用する系(4−7)及び消泡剤を添加しない系(4−8)についても同様に行った。結果を図4に示す。
【0106】
実施例5
表5に記載する配合処方によって、ソリューションタイプ(無機塩類を主成分とし、水に加えて希釈すると透明になるもの)の水溶性加工油剤(切削油、研削油)の原液(5−1)〜(5−6)を調製し、実施例1と同様に消泡効果及び安定性を経時的に調べた。
【0107】
【表5】
Figure 0003632104
【0108】
尚、実施例1と同様に、比較例として、本発明の消泡剤の代わりにシリコン系消泡剤(アンチフォーム81:ダウコーニング社製)を使用する系(5−7)及び消泡剤を添加しない系(5−8)についても同様に行った。結果を図5に示す。
【0109】
実施例6
表5に記載する(5−8)の配合割合の30倍希釈液(500ml)を作り、実施例1乃至5と同様の操作で攪拌して泡立てた後、ポリエチレンイミン(分子量600)の1%水溶液を霧吹きで吹き付けた。
【0110】
その結果、起泡した泡が直ちに消失するのが観察され、本発明の消泡剤に破泡効果があることが確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で行ったソルブルタイプの加工油剤に対する本発明の消泡剤及び比較消泡剤の消泡効果(抑泡性)を経時的に示す図である。
【図2】実施例2で行ったソルブルタイプの加工油剤に対する本発明の消泡剤及び比較消泡剤の消泡効果(抑泡性)を経時的に示す図である。
【図3】実施例3で行ったソルブルタイプの加工油剤に対する本発明の消泡剤及び比較消泡剤の消泡効果(抑泡性)を経時的に示す図である。
【図4】実施例4で行ったエマルジョンタイプの加工油剤に対する本発明の消泡剤及び比較消泡剤の消泡効果(抑泡性)を経時的に示す図である。
【図5】実施例5で行ったソリューションタイプの加工油剤に対する本発明の消泡剤及び比較消泡剤の消泡効果(抑泡性)を経時的に示す図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an antifoaming agent. In particular, the present invention relates to a water-soluble antifoaming agent having excellent antifoaming durability and excellent dilution stability.
[0002]
The present invention also relates to an antifoaming processing oil and an antifoaming detergent containing the antifoaming agent.
[0003]
[Prior art and its problems]
In various industrial fields such as paper pulp, paint, fermentation, refined sugar, and petroleum distillation, bubbles are often generated by processes such as shaking, stirring, circulation, boiling, etc., and there is little adverse effect on workability and product quality. Absent. For this reason, antifoaming agents have been widely used for the purpose of quickly eliminating bubbles or not generating bubbles in advance.
[0004]
Conventionally, as an antifoaming agent often used for the purpose of breaking and suppressing foaming of water-soluble cutting fluids, grinding fluids, cleaning agents, etc., an oil compound type antifoaming agent obtained by mixing silicone oil with fine powder silica An emulsion type antifoaming agent obtained by dispersing these compounds together with a surfactant in water and an antifoaming agent using a nonionic surfactant utilizing a cloud point can be mentioned.
[0005]
However, since these silicone-based antifoaming agents are sparingly soluble in water, (i) in a normal state, they are separated from water-soluble systems such as water-soluble cutting fluids, and (ii) , It is necessary to stir the system to make it uniform with the system. (Iii) When used at a low concentration, the antifoaming agent adheres to metal debris, etc., and the effect is reduced in a short time. (Iv) For this reason, in order to maintain an effect for a long period of time, there are problems such as an increase in the amount of addition or continuous addition. In addition, conventional antifoaming agents using nonionic surfactants have restrictions on the use conditions (especially the use temperature) at which the antifoaming effect is exhibited, and do not exhibit a sufficient antifoaming effect at normal use temperatures. It included various problems.
[0006]
Because of this problem, it has excellent antifoaming effect and is stable in relation to the system to be applied, especially water-soluble system (homogeneity with the system, concentration of antifoaming agent, sustainability of antifoaming effect) The development of antifoaming agents has been awaited.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide an antifoaming agent that exhibits a defoaming effect excellent in sustainability in a small amount, particularly with respect to a water-soluble system such as a water-soluble processing oil or a cleaning agent. Since the antifoaming agent of the present invention is excellent in water solubility, it is present homogeneously over a long period of time in a system such as a water-soluble processing oil regardless of the blending concentration, and can continuously exhibit the antifoaming effect. Moreover, this antifoamer can exhibit an antifoaming effect irrespective of use temperature.
[0008]
Another object of the present invention is to provide an antifoaming processing oil agent and an antifoaming detergent characterized by containing such an antifoaming agent.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above-mentioned problems of the prior art, the present inventors have found that a monomer having a basic nitrogen atom or a quaternary ammonium salt or a polymer having a salt as a repeating unit (repeatedly) (Unit: 2-100,000 or average molecular weight: 300-10,000,000) has an antifoaming action (foam breakability, antifoaming property), in particular an excellent antifoaming action, and they are water-soluble. The present invention has been completed by finding that it is stable for a long time in an organic solvent (water-soluble oil, cleaning agent, etc.).
[0010]
That is, the present invention uses a monomer having a basic nitrogen atom or a quaternary ammonium salt or a salt thereof as a repeating unit, and the repeating unit is 2 to 100,000, or the average molecular weight is 300 to 10,000,000. An antifoaming agent composed of a polymer of 000.
[0011]
Further, the present invention provides the polymer according to (i) a homopolymer of a vinyl monomer having at least one basic nitrogen atom or cationic nitrogen atom or a salt thereof, or a copolymer thereof, (ii) A copolymer of a vinyl monomer having at least one basic nitrogen atom or cationic nitrogen atom or a salt thereof and a vinyl monomer not containing a basic nitrogen atom and a cationic nitrogen atom or a salt thereof; (Iii) polycondensate of polyalkylene polyamine and dihalogenated ethyl ether, (iv) polycondensate of polyalkylene polyamine and dihaloalkane, (v) polycondensate of alkylene diamine and epoxy compound, and (vi) An antifoaming agent that is selected from the group consisting of polyethyleneimine.
[0012]
Furthermore, the present invention is an antifoaming processing oil agent and an antifoaming detergent containing at least one of the antifoaming agents.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The antifoaming agent of the present invention comprises a monomer having a basic nitrogen atom or a quaternary ammonium salt or a salt thereof as a repeating unit, the repeating unit being 2 to 100,000, or an average molecular weight of 300 to 10,000,000. It consists of the polymer which is.
[0014]
The polymer used in the present invention only needs to have at least one basic nitrogen atom in the repeating unit, in other words, a primary to tertiary amine, and the basic nitrogen atom is in the main chain of the polymer. Any of those in the side chain may be used. The basic nitrogen atom is preferably present in the form of a secondary or tertiary amine, and when the nitrogen is a tertiary amine, it forms a quaternary ammonium salt by binding to an alkyl halide. May be. Specific examples of such quaternary ammonium salts include diallyldialkylammonium halides. Examples of the halogen atom include a fluorine atom, a chlorine atom, a bromine atom, and an iodine atom, and a chlorine atom is preferable.
[0015]
As a repeating unit of a monomer having a basic nitrogen atom, vinyl-based (for example, N, N-dialkylaminoethyl (meth) acrylate, (meth) acrylamide, etc.) having at least a nitrogen atom, alkylene polyamine, ethyleneimine, etc. Is mentioned.
[0016]
Examples of the salt of the monomer used as the repeating unit include inorganic salts such as hydrochloride, sulfate, nitrate and phosphate, and salts of organic acids such as fatty acids and dibasic acids.
[0017]
The polymer used in the present invention may be a homopolymer having a repeating structure of a basic structural unit having a basic nitrogen atom or a quaternary ammonium salt as described above, or two or more different structural units. And a copolymer thereof.
[0018]
The polymer used in the present invention includes both a polymer having the above repeating unit of 2 to 100,000 and a polymer having an average molecular weight of 300 to 10,000,000.
[0019]
Regarding the average molecular weight of the polymer, more specifically, usually from 300 to 10,000,000, preferably from 300 to 100,000, more preferably from 300 to 70,000, more preferably from 300 to 30,000, still more preferably 600. To 10,000.
[0020]
Specific examples of the polymer used in the present invention include the following (i) to (vi).
[0021]
(I) a homopolymer of a vinyl monomer having at least one basic nitrogen atom or cationic nitrogen atom or a salt thereof, or a copolymer thereof;
(Ii) a copolymer of a vinyl monomer having at least one basic nitrogen atom or cationic nitrogen atom or a salt thereof and a vinyl monomer not containing a basic nitrogen atom and a cationic nitrogen atom or a salt thereof; Polymer,
(Iii) polycondensate of polyalkylene polyamine and dihalogenated ethyl ether,
(Iv) a polycondensate of a polyalkylene polyamine and a dihaloalkane,
(V) a polycondensate of an alkylene diamine and an epoxy compound, and (vi) polyethyleneimine.
[0022]
More specifically, examples of the polymer (i) include polymers described in the following (a) to (b).
[0023]
(A) General formula (1):
[0024]
[Chemical 1]
Figure 0003632104
[0025]
(In the formula, R 1 represents a hydrogen atom or a methyl group, R 2 and R 3 each independently represents an alkyl group having 1 to 3 carbon atoms. N is 6 to 60,000, preferably 10 to 1) N, N-dialkylaminoethyl (meth) acrylate polymer represented by the following formula:
[0026]
Examples of the salt include quaternary ammonium salts and amine salts (for example, inorganic salts such as hydrochlorides, sulfates, nitrates and phosphates, salts of organic acids such as fatty acids and dibasic acids). Is preferably a quaternary ammonium salt.
[0027]
In the general formula (1), examples of the alkyl group represented by R 2 or R 3 include linear or branched groups such as methyl, ethyl, n-propyl, and isopropyl. Preferred are methyl and ethyl.
[0028]
Such a polymer can be produced according to a conventional method.
[0029]
(B) General formula (2):
[0030]
[Chemical formula 2]
Figure 0003632104
[0031]
(Wherein R 1 and R 2 are as defined above. X represents a monovalent anion such as Cl , F , Br , I , HSO 4 , CH 3 SO 4 . n is a cation-modified product of poly (meth) acrylamide represented by 6 to 6,000, preferably 10 to 1,000.
[0032]
Such a modified product can also be produced according to a conventional method.
[0033]
(C) General formula (3):
[0034]
[Chemical 3]
Figure 0003632104
[0035]
(In the formula, R 1 and R 1 ′ each independently represent a hydrogen atom or a methyl group, and R 4 and R 5 each independently represent an alkyl group having 1 to 5 carbon atoms, preferably 1 to 3 carbon atoms. M represents an integer of 4 to 60,000, preferably 4 to 500, and n represents an integer of 4 to 100,000, preferably 4 to 500.) N, N-dialkylaminoether (meta ) Copolymers of acrylate and (meth) acrylamide and their salts.
[0036]
Examples of the salt include a quaternary ammonium salt and an amine salt as described above, and a quaternary ammonium salt is preferable.
[0037]
In the general formula (3), examples of the alkyl group represented by R 4 or R 5 include straight groups such as methyl, ethyl, n-propyl, isopropyl, n-butyl, isobutyl, sec-butyl, tert-butyl, and pentyl. Examples include a chain or a branched one.
[0038]
Such a copolymer can be produced according to a conventional method.
[0039]
(D) General formula (4):
[0040]
[Formula 4]
Figure 0003632104
[0041]
(Wherein R 4 and R 5 are as defined above. Y represents a halogen atom. N represents an integer of 6 to 60,000, preferably 10 to 1,000). Cyclopolymerized dialkylammonium halides.
[0042]
In the general formula (4), examples of the alkyl group represented by R 4 or R 5 include those described above.
[0043]
Examples of the halogen atom represented by Y include a fluorine atom, a chlorine atom, a bromine atom, and an iodine atom, with a chlorine atom being preferred.
[0044]
Such a cyclized copolymer can be produced according to a conventional method.
[0045]
(E) General formula (5):
[0046]
[Chemical formula 5]
Figure 0003632104
[0047]
(Wherein R 1 , R 4 , R 5 and Y are as defined above. M is an integer of 4 to 60,000, preferably 4 to 10,000, more preferably 4 to 500, and n is 4 to 60,000, preferably 4 to 10,000, more preferably an integer of 4 to 500.) A copolymer of diallylalkylammonium halide represented by (meth) acrylamide.
[0048]
In the general formula (5), examples of the alkyl group represented by R 4 or R 5 are the same as those described above.
[0049]
Moreover, the above-mentioned thing is illustrated similarly as a halogen atom shown by Y, Preferably it is a chlorine atom.
[0050]
This copolymer can also be produced by a conventional method.
[0051]
In the polymer (ii), examples of the “vinyl monomer having at least one basic nitrogen atom or cationic nitrogen atom or salt thereof” include the monomers described above with respect to the polymer (i) or salts thereof. .
[0052]
In addition, “a vinyl monomer that does not contain a basic nitrogen atom and a cationic nitrogen atom or a salt thereof” means (meth) acrylic acid, vinyl acetate, vinyl chloride, vinylidene chloride, acrylonitrile, styrene, or a salt thereof. Can be mentioned.
[0053]
Examples of the salt include salts of alkali metals (Na, K, etc.) and alkaline earth metals (Ca, Mg, etc.) of (meth) acrylic acid.
[0054]
As the polymer (iii), the general formula (6):
[0055]
[Chemical 6]
Figure 0003632104
[0056]
(Wherein R 6 represents an alkylene group having 1 to 10 carbon atoms, preferably 1 to 6 carbon atoms. N represents an integer of 4 to 40,000, preferably 4 to 400). A polymer of methylalkylenediamine and 2,2′-dichloroethyl ether is exemplified.
[0057]
In the general formula (6), examples of the alkylene group represented by R 6 include linear or branched groups such as methylene, ethylene, n-propylene, isopropylene, n-butylene, and isobutylene. Preferred are methylene, ethylene, n-propylene and isopropylene, and more preferred are methylene and ethylene.
[0058]
As the polymer (iv), the general formula (7):
[0059]
[Chemical 7]
Figure 0003632104
[0060]
(Wherein R 7 represents an alkylene group having 1 to 4 carbon atoms, preferably 2 to 3 carbon atoms, and R 8 is an alkyl group or alkylene group having 2 to 10 carbon atoms, preferably 2 to 6 carbon atoms. N represents an integer of 10 to 100,000, preferably 10 to 1,000.)
[0061]
Examples of the alkylene group represented by R 7 include methylene, ethylene, and n-propylene, and preferably ethylene.
[0062]
Examples of the alkyl group represented by R 8 include linear or branched groups such as methyl, ethyl, n-propyl, isopropyl, n-butyl, isobutyl, sec-butyl, tert-butyl, and pentyl. Preferably ethyl, n-propyl and isopropyl. Examples of the alkylene group include methylene, ethylene, and n-propylene, and preferably ethylene.
[0063]
The polymer (iv) can be produced, for example, by a reaction represented by the following formula.
[0064]
[Chemical 8]
Figure 0003632104
[0065]
(In the formula, Z represents Cl or Br. N is 10 to 100,000, n 'is 1 to 4, m is 1 to 10, p and p' each independently represents an integer of 2 to 10. (Note that the relationship 2a = 2b + c is established.)
As the polymer (v), the general formula (8):
[0066]
[Chemical 9]
Figure 0003632104
[0067]
(Wherein R 7 has the same meaning as described above. N represents an integer of 10 to 100,000, preferably 10 to 1,000). Polymerization of alkylenediamine and epihalohydridone Things are illustrated.
[0068]
Examples of the alkylene group represented by R 7 include methylene, ethylene, and n-propylene, and preferably ethylene.
[0069]
As the polymer (vi), the general formula (9):
[0070]
[Chemical Formula 10]
Figure 0003632104
[0071]
(Wherein, m + n represents an integer of 2 to 1,000, preferably 2 to 500, and more preferably 2 to 20).
[0072]
Examples of the polyethyleneimine represented by the general formula (9) include those having a molecular weight of 300 to 70,000, preferably 300 to 30,000, more preferably 600 to 10,000.
[0073]
As a trend, for emulsion type (according to JIS standards) water-soluble processing oil or cleaning agent, a polymer having a relatively large average molecular weight, specifically polyethylene having an average molecular weight of about 5,000 to 100,000. A nitrogen-containing polymer such as imine or a salt thereof is excellent in antifoaming action, and for a soluble or solution type water-soluble processing oil or detergent, a polymer having a relatively low average molecular weight, specifically an average molecular weight of about 300 A nitrogen-containing polymer such as polyethyleneimine or a salt thereof having a defoaming action of from 10,000 to 10,000, preferably from about 600 to 3,000 is excellent.
[0074]
The antifoaming agent of the present invention only needs to contain at least one of the above-mentioned polymers, and is composed of the above-mentioned one type of polymer, or a combination of two or more types appropriately selected and combined. Also good. Moreover, it is also possible to mix and use an antifoamer and surfactant well-known in the said technical field.
[0075]
The antifoaming agent of the present invention is a medium containing an anion such as a lower / higher alkyl monocarboxylic acid, dialkyl carboxylic acid, polycarboxylic acid, aromatic carboxylic acid, and the like, which easily foams, for example, a processing oil, Specifically, it exhibits a particularly excellent defoaming action on processing oils such as cutting oils, grinding oils and polishing oils, or cleaning agents.
[0076]
The defoaming action referred to in the present invention includes both the action of suppressing foaming and the action of breaking the foam once generated, but the antifoaming agent of the present invention is particularly excellent. Demonstrate the long-lasting antifoaming effect.
[0077]
The antifoaming agent of the present invention is 5 × 10 −6 wt% to 5 wt%, preferably 10 −4 to 1 wt%, more preferably 10 −3 based on the system such as the applied processing oil or cleaning agent. It is applied at a low blending ratio of 10 to 1 % by weight and exhibits a defoaming action significantly.
[0078]
Moreover, this invention is an antifoaming process oil agent containing at least 1 type of the above-mentioned antifoamer.
[0079]
The processing oil referred to in the present invention means one having a lubricating and cooling action used in metal processing, and specifically includes water-soluble cutting oil, grinding oil, and polishing oil. Although the antifoaming processing oil agent of this invention should just contain at least 1 type of the above-mentioned antifoaming agent, 2 or more types may be selected suitably and may be mix | blended.
[0080]
The content of the antifoaming agent is not particularly limited, but is usually appropriately selected from the range of 5 × 10 −6 to 30% by weight. As described above, the antifoaming agent of the present invention is 5 × 10 −6 wt% to 5 wt%, preferably 10 −4 to 1 wt%, more preferably 10 −3 to 10 based on the system to be applied. Since a significant defoaming effect is exhibited at a blending ratio of 1 % by weight, it is preferably used within this range. Moreover, it is preferable to prepare the processing oil agent which contains the above-mentioned antifoamer in the comparatively high compounding ratio of 0.001 to 30 weight% previously from the ease of use and simplicity. In this case, when the processing oil is used, the antifoaming processing oil containing the antifoaming agent at this high blending ratio can be added and mixed so as to have the above blending amount in the system to which they are applied.
[0081]
Furthermore, the present invention is an antifoaming cleaning agent containing at least one of the aforementioned antifoaming agents.
[0082]
The cleaning agent referred to in the present invention is not particularly limited as long as it has a cleaning action, but is preferably used for the purpose of cleaning dirt (oil, metal scraps, etc.) such as industrial machinery. Specifically, there are cleaning agents used for processing after cutting and grinding, cleaning of machines, etc., floor cleaning, parts cleaning, and the like. The antifoaming detergent of the present invention may contain at least one of the above-described antifoaming agents, but two or more kinds may be appropriately selected and blended.
[0083]
The content of the antifoaming agent is not particularly limited as in the case of the above-described antifoaming processing oil, and is usually appropriately selected from the range of 5 × 10 −6 to 30% by weight. Further, the defoaming action is the same as in the case of the aforementioned defoaming processing oil (5 × 10 −6 wt% to 5 wt%, preferably 10 −4 to 1 wt%, more preferably 10 −3 to 10-1 % by weight). In addition, as in the case of processing oils, from the ease of use and simplicity, a detergent containing the aforementioned antifoaming agent at a blending ratio of 0.001 to 30% by weight is prepared in advance. In addition, at the time of use, it can be added and mixed so as to have the above blending amount in the system to which they are applied.
[0084]
The antifoaming agent of the present invention is excellent in solubility (miscibility) in water-soluble processing oils and cleaning agents such as cutting oils and grinding oils, so that it is separated and precipitated in a wide concentration range from a low concentration to a high concentration. It exists in a uniform and homogeneous state without any damage. Moreover, even if it is used in a processing oil or cleaning agent at a low concentration of 5 × 10 −6 to 5% by weight, the concentration fluctuates due to adhesion to metal scraps and the defoaming action is reduced. This is useful in that it does not cause the problem of the antifoaming agent.
[0085]
That is, the antifoaming agent provided in the present invention has a silicone-based antifoaming agent and a nonionic surfactant-type antifoaming agent that are widely used in processing oils and cleaning agents such as water-soluble cutting and grinding oils. It is useful to solve many problems (stability in stock solution, stability in diluting solution, persistence of defoaming effect, restriction of use temperature, etc.). Furthermore, it has various advantages such as exerting an effect with a small amount of addition and being water-soluble. The antifoaming agent provided in the present invention not only exhibits a continuous antifoaming effect when added to a water-soluble processing oil or cleaning agent, but also in a wide range of fields such as papermaking / pulp, paint, wastewater treatment, etc. Effective as an agent.
[0086]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described with reference to examples and comparative examples.
[0087]
Example 1
Depending on the formulation described in Table 1, a stock solution (1-1) to (1) of a water-soluble processing oil of a solve type (one that has a surfactant as a main component and becomes transparent or translucent when diluted in addition to water) -7) was prepared.
[0088]
[Table 1]
Figure 0003632104
[0089]
This was diluted 30 times with tap water to 500 ml. This was stirred for 1 minute with a juicer mixer at a liquid temperature of 20 ° C., then stopped, and the subsequent foaming amount was converted to volume, and the change with time (0 to 300 seconds) was measured.
[0090]
In addition, the oil stock solution is placed in a glass sample bottle, left at a temperature of about 20 ° C. for a certain period of time, and visually observed for separation state (including precipitation, floating, etc.) over time. The stability of the processing oil was evaluated (Table 1, bottom column).
[0091]
Hereinafter, in the evaluation of the stability of the examples, the meanings of the following marks are as follows.
[0092]
(Double-circle): A suspended matter and a deposit are not recognized for six months or more.
[0093]
○: Floating matter or sediment is observed within 3 to 6 months.
[0094]
(Triangle | delta): A suspended matter or a deposit is recognized in 1-3 months.
[0095]
×: Suspended matter or sediment is observed within one month.
[0096]
As comparative examples, a system (1-8) using a silicon-based antifoaming agent (Antifoam 81: manufactured by Dow Corning) instead of the antifoaming agent of the present invention and a system not adding an antifoaming agent (1- The same was done for 9). The results are shown in FIG.
[0097]
Example 2
According to the formulation described in Table 2, stock solutions (2-1) to (2-6) of a soluble type water-soluble processing oil (cutting oil, grinding oil) are prepared, and the defoaming effect is the same as in Example 1. And the stability was examined over time.
[0098]
[Table 2]
Figure 0003632104
[0099]
As in Example 1, as a comparative example, a system (2-7) and an antifoaming agent using a silicon-based antifoaming agent (Antifoam 81: manufactured by Dow Corning) instead of the antifoaming agent of the present invention. It carried out similarly about the system (2-8) which does not add. The results are shown in FIG.
[0100]
Example 3
According to the formulation described in Table 3, stock solutions (3-1) to (3-4) of a soluble type water-soluble processing oil (cutting oil, grinding oil) are prepared, and the defoaming effect is the same as in Example 1. And the stability was examined over time.
[0101]
[Table 3]
Figure 0003632104
[0102]
As in Example 1, as a comparative example, systems (3-6), (3-) using a silicon-based antifoaming agent (Antifoam 81: manufactured by Dow Corning) instead of the antifoaming agent of the present invention. 7) The system using a nonionic surfactant type antifoaming agent (3-5) and the system not adding an antifoaming agent (3-8) were also carried out in the same manner. The results are shown in FIG.
[0103]
Example 4
According to the formulation described in Table 4, a stock solution (4-1) of a water-soluble processing oil (cutting oil, grinding oil) of an emulsion type (a mineral oil and a surfactant are the main components and become cloudy when diluted with water) (4-6) was prepared, and the defoaming effect and stability were examined over time in the same manner as in Example 1.
[0104]
[Table 4]
Figure 0003632104
[0105]
As in Example 1, as a comparative example, a system (4-7) using a silicon-based antifoaming agent (Antifoam 81: manufactured by Dow Corning) instead of the antifoaming agent of the present invention and an antifoaming agent It carried out similarly about the system (4-8) which does not add. The results are shown in FIG.
[0106]
Example 5
Depending on the formulation described in Table 5, a solution type (one that contains inorganic salts as the main component and becomes transparent when diluted in addition to water) of a water-soluble processing oil (cutting oil, grinding oil) stock solution (5-1) to (5-6) was prepared, and the defoaming effect and stability were examined over time in the same manner as in Example 1.
[0107]
[Table 5]
Figure 0003632104
[0108]
As in Example 1, as a comparative example, a system (5-7) and an antifoaming agent using a silicon-based antifoaming agent (Antifoam 81: manufactured by Dow Corning) instead of the antifoaming agent of the present invention. It carried out similarly about the system (5-8) which does not add. The results are shown in FIG.
[0109]
Example 6
A 30-fold diluted solution (500 ml) having a blending ratio of (5-8) shown in Table 5 was prepared, stirred and bubbled in the same manner as in Examples 1 to 5, and then 1% of polyethyleneimine (molecular weight 600). The aqueous solution was sprayed.
[0110]
As a result, it was observed that the foams immediately disappeared, and it was confirmed that the antifoaming agent of the present invention has a foam breaking effect.
[Brief description of the drawings]
BRIEF DESCRIPTION OF DRAWINGS FIG. 1 is a graph showing the antifoaming effect (foam suppression) of an antifoaming agent of the present invention and a comparative antifoaming agent over time with respect to a solve type processing oil agent performed in Example 1.
FIG. 2 is a graph showing the antifoaming effect (foam suppression) of the antifoaming agent of the present invention and the comparative antifoaming agent over time with respect to the solve type processing oil agent performed in Example 2.
FIG. 3 is a graph showing the antifoaming effect (foam suppression) of the antifoaming agent of the present invention and the comparative antifoaming agent over time with respect to the solve type processing oil agent performed in Example 3.
4 is a graph showing the antifoaming effect (foam suppression) of the antifoaming agent of the present invention and the comparative antifoaming agent over time for the emulsion type processing oil agent performed in Example 4. FIG.
5 is a graph showing the antifoaming effect (foam suppression) of the antifoaming agent of the present invention and the comparative antifoaming agent over time with respect to the solution type processing oil used in Example 5. FIG.

Claims (4)

塩基性窒素原子もしくは第四級アンモニウム塩を有する単量体またはその塩を繰り返し単位とし、その繰り返し単位が2〜100,000であるかもしくは平均分子量が300〜10,000,000であるポリマーからなる水溶性消泡剤、
ただし、下記式(I):
Figure 0003632104
(ただしここでRは20ないし200個の炭素原子を含むアルケニル基であり、mは0、1または2に等しい整数を表わし、かつnは0または1に等しい整数を表わす)の少なくとも一つのアルケニルスクシンイミド
ならびにアミノ化合物−エピハロヒドリン重縮合物(モル比1:0.8〜1.2)およびそれらの塩を除く。
A monomer having a basic nitrogen atom or a quaternary ammonium salt or a salt thereof as a repeating unit, the polymer having a repeating unit of 2 to 100,000 or an average molecular weight of 300 to 10,000,000 A water-soluble antifoaming agent,
However, the following formula (I):
Figure 0003632104
At least one alkenyl, wherein R is an alkenyl group containing 20 to 200 carbon atoms, m represents an integer equal to 0, 1 or 2, and n represents an integer equal to 0 or 1. Succinimide
As well as amino compound-epihalohydrin polycondensates (molar ratio 1: 0.8 to 1.2) and their salts.
ポリマーが、(i)塩基性窒素原子もしくはカチオン性窒素原子を少なくとも1個有するビニル系単量体またはその塩の単独重合物、またはこれらの共重合物、(ii)塩基性窒素原子もしくはカチオン性窒素原子を少なくとも1個有するビニル系単量体またはその塩と、塩基性窒素原子およびカチオン系窒素原子を含有しないビニル系単量体またはその塩との共重合物、(iii)ポリアルキレンポリアミンとジハロゲン化エチルエーテルとの重縮合物、(iv)ポリアルキレンポリアミンとジハロアルカンとの重縮合物、(v)アルキレンジアミンとエポキシ化合物との重縮合物、及び(vi)ポリエチレンイミンからなる群から選択される少なくとも一種である請求項1記載の水溶性消泡剤。The polymer is (i) a homopolymer of a vinyl monomer having at least one basic nitrogen atom or cationic nitrogen atom or a salt thereof, or a copolymer thereof, (ii) a basic nitrogen atom or cationic A copolymer of a vinyl monomer having at least one nitrogen atom or a salt thereof and a vinyl monomer or salt thereof not containing a basic nitrogen atom and a cationic nitrogen atom, and (iii) a polyalkylene polyamine Selected from the group consisting of polycondensates with dihalogenated ethyl ethers, (iv) polycondensates of polyalkylene polyamines with dihaloalkanes, (v) polycondensates of alkylene diamines with epoxy compounds, and (vi) polyethyleneimines. The water-soluble antifoaming agent according to claim 1, which is at least one kind. 請求項1乃至2に記載される水溶性消泡剤の少なくとも一種を含有する消泡性加工油剤。An antifoaming processing oil containing at least one water-soluble antifoaming agent according to claim 1. 請求項1乃至2に記載される水溶性消泡剤の少なくとも一種を含有する消泡性洗浄剤。An antifoaming detergent containing at least one of the water-soluble antifoaming agents according to claim 1.
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