JP3631973B2 - 廃棄物溶融炉 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は廃棄物溶融炉に関し、特に無機廃棄物及び金属廃棄物を同一炉内で溶融し、一括して排出する廃棄物溶融炉に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知の如く、原子力発電所から発生する金属廃棄物、保温材やコンクリートなどの無機廃棄物処理方法の一つとして溶融固化処理方法が知られている。
【0003】
図2は、溶融固化処理方法を利用した従来の廃棄物溶融炉を示す。
図中の符番1は、セラミック耐火材からなる炉本体を示す。炉本体1の外側には廃棄物溶融用の上部高周波コイル2が配置されている。前記炉本体1の排出口1aには、導電性耐火物の排出口加熱と溶融物固化プラグを加熱溶解して排出させる下部高周波コイル3が配置されている。前記炉本体1の上部には、SUS製の容器4を上下させる投入装置(図示せず)が配置されている。前記容器4内には、保温材、コンクリート、ガラス等の無機廃棄物5や金属廃棄物6が投入される。前記炉本体1の真下には、廃湯ポット7が配置されている。
【0004】
次に、上記構成の廃棄物溶融炉の作用について説明する。
まず、容器4を投入装置より炉本体1内に入れ、上部高周波コイル2にて容器4を加熱し、容器4内に溶融助剤の溶湯を作る。次に、無機廃棄物5を容器4に投入して1300℃まで加熱して溶融する。つづいて、溶融後、無機廃棄物5の溶融物内へ金属廃棄物6を投入して金属廃棄物6の溶融を行う。容器4が溶融すると排出口1aに溶融物が流れ出し、排出口1a内で冷却され固化プラグされる。金属廃棄物6が溶融後、1500〜1600℃まで加熱され、排出口1aと溶融固化プラグを下部高周波コイル3にて加熱再溶融し、無機廃棄物5と金属廃棄物6を一括排出させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、従来の廃棄物溶融炉では、排出口1aに下部高周波コイル3を設置し、導電性のある耐火材自体を誘導加熱し、その熱にて排出口内壁に付着した無機溶融廃棄物及び金属溶融廃棄物を溶解除去する方式を採用している。
【0006】
しかしながら、従来技術によれば、無機物及び金属廃棄物溶湯を排出口内で固化させて保持するため、排出口径を大きくできないとともに排出は固化プラグを再溶融する必要があり、廃棄物溶湯を排出するために長時間が必要であった。また、排出口径が小さいため、閉塞の危険性があるという問題もあった。
【0007】
本発明はこうした事情を考慮してなされたので、溶湯を炉本体の下部から排出し、その排出通路に耐熱砂を充填した排出ノズルと、この排出ノズルの先端を開閉する蓋付きアームと、このアームに連結されてアームを作動させる駆動手段とを有した排出装置を有し、前記排出ノズルを排出部長さ150mm以上、排出口径50mm以上とすることにより、排出速度を格段に向上できると共に、排出口の酸化物の付着を洗い流すことができ、もって排出口の閉塞を防止した廃棄物溶融炉を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、溶湯を保持する炉本体と、炉本体の外側に設けられ、炉本体に投入された廃棄物を溶解する加熱手段と、前記炉本体の下部に配置された排出装置とを具備し、前記排出装置は、溶湯を炉本体の下部から排出し、その排出通路に耐熱砂を充填した排出ノズルと、この排出ノズルの先端を開閉する蓋付きアームと、このアームに連結されてアームを作動させる駆動手段とを有し、前記排出ノズルは、排出部長さ150mm以上、排出口径50mm以上であることを特徴とする廃棄物溶融炉である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について更に詳細に説明する。
本発明において、排出ノズルの排出部長さを150mm以上とするのは、150mm未満の場合、排出ノズルの排出通路に充填した耐熱砂が焼結する恐れがあるからである。また、排出ノズルの排出口径を50mm以上とするのは、50mm未満では溶湯が排出口を閉塞し溶湯が溶湯ポット側に流出しなくなる恐れがあるからである。
【0010】
本発明において、前記耐熱砂は、SiO2が主体でカーボンを2〜20%添加し、粒径が0.1mm〜5mmでJISの耐炉度が25SK以上であることが好ましい。これにより、溶融時の無機溶融物及び金属溶融物が排出ノズルに浸透し付着することが防止される。ここで、カーボンの添加量を2〜20%とするのは、2%未満ではカーボンが少なすぎて離型剤としての機能が不十分であり、20%を超えるとカーボンが金属溶融物と反応し金属溶融物中に溶け込んで、反応時に耐熱砂に浸透するからである。
【0011】
また、粒径を0.1〜5mmとするのは、粒径が0.1mm未満では粒径が小さすぎて取り扱いにくいととともに容器側に浮上し易く、また粒子同士の接触面積が大きく焼結し易いからであり、粒径が5mmを超えると粒間の隙間が大きすぎて溶湯がこの隙間を浸透する恐れがあるからである。更に、耐炉度を25SK以上とするのは、25SK未満では溶湯による加熱によって変形する可能性があるためである。
【0012】
【実施例】
以下、本発明の一実施例に係る廃棄物溶融炉について図1を参照して説明する。なお、下記実施例で述べる各部材の材質、数値等は一例を示すもので、本発明の権利範囲を特定するものではない。
【0013】
図中の符番11は、セラミック耐火材(例えばアルミナ質:Al2O3)からなる炉本体を示す。この炉本体11は、溶湯を保持する機能を有する。前記炉本体11の外側には、廃棄物溶融用の高周波コイル(加熱手段)12が配置されている。前記炉本体1の下部には、アーム式のメカニカルプラグ押え方式排出装置13が配置されている。
【0014】
ここで、排出装置13は、溶湯を炉本体11の下部から排出し、排出通路15aに耐熱砂14を充填した排出ノズル15と、この排出ノズル15の先端を開閉する開閉蓋16を有するアーム17と、このアーム17に連結されてアーム17を作動させる2種類のエアーシリンダ(図示せず)とから構成されている。
【0015】
前記耐熱砂14としては、具体的には、SiO2が主体でカーボンを4%添加し、粒径が0.5〜1.5mmでJISの耐炉度が25SK以上であるものを用いる。また、排出ノズル15の排出部長さ(L)は300mm、排出口径(D)はφ100mmである。
【0016】
また、前記エアーシリンダには、アーム17を押えるためのアーム押え用エアーシリンダと、アーム17を旋回するためのアーム旋回用エアーシリンダとの2種類がある。前者のアーム押え用エアーシリンダはアーム17は図中の下方向Yに移動させる機能を有し、後者のアーム旋回用エアーシリンダは図1中手前方向に90°旋回させる機能を有する。
【0017】
前記炉本体11の上部には、SUS製の容器18を吊り具19により吊りながら上下させる投入装置(図示せず)が配置されている。前記容器18内には、保温材、コンクリート、ガラス等の無機廃棄物20や金属廃棄物21が投入される。前記炉本体11の真下には、廃湯ポット22が配置されている。
【0018】
上述しように、上記実施例に係る廃棄物溶融炉は、炉本体11の下部側に、排出通路11aに耐熱砂14を充填した排出ノズル15と、この排出ノズル15の先端を開閉する開閉蓋付きアーム17と、このアーム17に連結されてアーム17を作動させる2種類のエアーシリンダから構成されるメカニカルプラグ押え方式の排出装置13を配置した構成となっている。
【0019】
こうした廃棄物溶融炉では、アーム17をアーム旋回用シリンダにて溶融炉の排出ノズル15の下に移動した後、アーム押え用シリンダにて開閉蓋16を排出ノズル15に蓋をし、排出ノズル15内に耐熱砂14を山盛りに充填する。溶解方法は従来方式と同様であるが、排出ノズル15の排出通路15aに耐熱砂を充填することにより、溶融時の無機溶融物及び金属溶融物が排出ノズル15に進入し付着することを防止される。つまり、無機廃棄物20と金属廃棄物21を溶融し、1500〜1600℃まで加熱して排出する。
【0020】
このとき、アームの退避速度は溶融炉内の溶融物300mm高さからの自由落下時間より早くするため、前記排出装置13のアーム押え用シリンダを下方向に、アーム旋回用シリンダを90°旋回方向に、同時に動作させることにより、アームと溶湯の接触を防ぐことができる。
【0021】
また、排出ノズル15の排出部長さを300mm、排出口の口径をφ100mmにすることにより、排出時間が400kg以下の溶湯で1分以下となり、無機溶融物及び金属溶融物が排出ノズル15内を閉塞することなく流出するので、連続して使用することができる。
【0022】
更に、排出ノズル15内にSiO2が主体でカーボンを4%、粒径が0.5〜1.5mmでJISの耐火度が25SK以上の酸化物粒子を充填しておくことにより、溶融時の無機溶融物及び金属熔融物が排出ノズル15に浸透し付着することを防止できる。
【0023】
なお、上記実施例では、アームを動かすのにエアーシリンダを用いる場合について述べたが、これ限らず、油圧シリンダを用いてもよいし、両方を用いてもよい。
【0024】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、溶湯を炉本体の下部から排出し、その排出通路に耐熱砂を充填した排出ノズルと、この排出ノズルの先端を開閉する蓋付きアームと、このアームに連結されてアームを作動させる駆動手段とを有した排出装置を有し、前記排出ノズルを排出部長さ150mm以上、排出口径50mm以上とすることにより、排出速度を格段に向上できると共に、排出口の酸化物の付着を洗い流すことができ、もって排出口の閉塞を防止した廃棄物溶融炉を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る廃棄物溶融炉の説明図。
【図2】従来の廃棄物溶融炉の説明図。
【符号の説明】
11…炉本体、
12…高周波コイル、
13…排出装置、
14…耐熱砂、
15…排出ノズル、
15a…排出通路、
16…開閉蓋、
17…アーム、
18…SUS製の容器、
20…無機廃棄物、
21…金属廃棄物、
22…廃湯ポット。
Claims (2)
- 溶湯を保持する炉本体と、炉本体の外側に設けられ、炉本体に投入された廃棄物を溶解する加熱手段と、前記炉本体の下部に配置された排出装置とを具備し、
前記排出装置は、溶湯を炉本体の下部から排出し、その排出通路に耐熱砂を充填した排出ノズルと、この排出ノズルの先端を開閉する蓋付きアームと、このアームに連結されてアームを作動させる駆動手段とを有し、
前記排出ノズルは、排出部長さ150mm以上、排出口径50mm以上であることを特徴とする廃棄物溶融炉。 - 前記耐熱砂は、SiO2が主体でカーボンを2〜20%添加し、粒径が0.1mm〜5mmでJISの耐炉度が25SK以上であることを特徴とする請求項1に記載の廃棄物溶融炉。
Priority Applications (1)
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JP2001114388A JP3631973B2 (ja) | 2001-04-12 | 2001-04-12 | 廃棄物溶融炉 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2001114388A JP3631973B2 (ja) | 2001-04-12 | 2001-04-12 | 廃棄物溶融炉 |
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Family Applications (1)
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JP2001114388A Expired - Lifetime JP3631973B2 (ja) | 2001-04-12 | 2001-04-12 | 廃棄物溶融炉 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3631973B2 (ja) |
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2001
- 2001-04-12 JP JP2001114388A patent/JP3631973B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2002311196A (ja) | 2002-10-23 |
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