JP3631785B2 - 石膏模型カッター用トレー - Google Patents
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は石膏模型カッターに使用するトレーに関する。
【０００２】
【従来の技術】
入歯などの歯科用ギプスを作成する場合は歯型の石膏模型をおこして、この模型の必要な歯の部分だけを切断し、それを前記ギプスの雄型として用いる。
【０００３】
そして、上述した歯形の石膏模型の切断を行う場合に、従来はダウエルピンと呼ばれるピンを石膏模型の歯肉側に新たに石膏を盛りつけて装着し、このピンを別途の固定部材等に差し込むことにより石膏模型を固定した状態で、ハンドソーなどを用いて切断を行っていた。また、ダウエルピンは切断された石膏模型の各パーツ間の位置合わせを行うためにも用いられる。
【０００４】
一方、最近では石膏模型の切断作業を行う場合、石膏模型を簡易かつ正確に切断するために石膏模型カッターという装置が利用されている。
【０００５】
この装置は、ディスク状のカッターの一部円周を作業台のスリットから突出した状態で回転させ、石膏模型を作業台に沿わせながら突出したカッターの接線方向へ移動させるか、あるいは作業台に石膏模型を固定し、カッターを石膏模型へ移動させることにより切断を行う装置である。なお、作業中に石膏模型が安定するように、通常、石膏模型は石膏模型カッターと接触するその歯肉側の面を整形してある。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、現状の石膏模型カッターを利用して、ダウエルピンが既に装着されている石膏模型を切断することは非常に困難である。ダウエルピンが邪魔になって、石膏模型を作業台に安定させることができないからである。
【０００７】
従って、ダウエルピンが既に装着されている石膏模型を石膏模型カッターで切断する場合は、ダウエルピンを外して改めて歯肉側を整形しなおさなければならないという問題点があった。
【０００８】
本発明の目的は、ダウエルピンが既に装着されている石膏模型を別途の加工を必要とせず、そのままピンを装着した状態で、石膏模型カッターによって切断作業を行うことを可能とする石膏模型カッター用トレーを提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、ダウエルピンを一体に備える歯形の石膏模型に装着し、前記石膏模型の石膏模型カッターによる切断作業を可能とするトレーであって、このトレーには前記ダウエルピンを差し込み可能な差し込み構造を有し、前記石膏模型を切断する前記石膏模型カッターのカッターを出入させる隙間を設けたことを特徴とする石膏模型カッター用トレーが提供される。
【００１０】
上記の差し込み構造とはダウエルピンが嵌挿し、且つ半固定しうるものならば種類は問われないが、格子状枠にネットを貼った構造のものや、多孔質材料、あるいはゴムから成る構造のものが好適である。
【００１１】
また、上記トレーとしては全体を一体にして、石膏模型ごと切断しても構わないが、再利用のために石膏模型カッターのカッターを出入りさせる隙間を設けると好ましい。
【００１２】
【作用】
本発明のトレーは、トレーの差し込み構造にダウエルピンを差し込むことによって、ダウエルピンが既に装着されている石膏模型を装着する。従って、ダウエルピンはトレー内に埋没した形になる。
【００１３】
また、切断時に石膏模型カッターのカッターをトレーの隙間に出入することでトレーを傷つけることなく石膏模型を切断する。
【００１４】
【実施例】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて説明する。
【００１５】
図１は本発明のトレーの上面図である。トレー１は格子状枠２およびネット３からなる。格子状枠２およびネット３の材質は石膏模型を固定するものであるので、適当な剛性があるものであればなんでも良い。なお、当然ではあるが、トレー１の厚さは、ダウエルピンが貫通しない程度の厚さを必要とする。
【００１６】
そして、図２の透視側面図に示すようにダウエルピン４が既に装着されいる石膏模型５のダウエルピン４をネット３に差し込むことによって石膏模型５を装着する。この時、石膏模型の切断位置に隙間６が一致するようにトレーをそれぞれ装着する。なお、石膏模型を装着するネット３の面に対向する底面は、石膏模型カッターの作業台と接触するので、フラットであり、かつまた前記石膏模型を装着する面と略平行であることが好ましい。
【００１７】
そして、石膏模型カッターで切断作業を行う場合には、この隙間６をディスクカッターが通過することによって、トレーを傷つけずに石膏模型５の切断を行うことができる。なお、図示するようにトレーは２つの別個のパーツからなっているが、カッターが出入できる上記隙間６を有する構造であれば一体形状であっても良い。
【００１８】
切断後、石膏模型からトレーは容易に取り外すことができる。
【００１９】
【発明の効果】
以上述べてきたとおり、本発明のトレーを装着することによって、ダウエルピンがトレー内に埋没した形となり、ダウエルピンが既に装着されている石膏模型を別途の加工を必要とせず、そのままピンを装着した状態で石膏模型カッターによって切断することができるという効果がある。
【００２０】
また、トレーには石膏模型カッターのカッターを出入できる隙間を設けているので石膏模型の切断を容易にし、かつトレーを再利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のトレーの上面図である。
【図２】本発明のトレーを石膏模型に装着した状態の透視側面図である。
【符号の説明】
１ トレー
２ 格子状枠
３ ネット
４ ダウエルピン
５ 石膏模型
６ 隙間
【産業上の利用分野】
本発明は石膏模型カッターに使用するトレーに関する。
【０００２】
【従来の技術】
入歯などの歯科用ギプスを作成する場合は歯型の石膏模型をおこして、この模型の必要な歯の部分だけを切断し、それを前記ギプスの雄型として用いる。
【０００３】
そして、上述した歯形の石膏模型の切断を行う場合に、従来はダウエルピンと呼ばれるピンを石膏模型の歯肉側に新たに石膏を盛りつけて装着し、このピンを別途の固定部材等に差し込むことにより石膏模型を固定した状態で、ハンドソーなどを用いて切断を行っていた。また、ダウエルピンは切断された石膏模型の各パーツ間の位置合わせを行うためにも用いられる。
【０００４】
一方、最近では石膏模型の切断作業を行う場合、石膏模型を簡易かつ正確に切断するために石膏模型カッターという装置が利用されている。
【０００５】
この装置は、ディスク状のカッターの一部円周を作業台のスリットから突出した状態で回転させ、石膏模型を作業台に沿わせながら突出したカッターの接線方向へ移動させるか、あるいは作業台に石膏模型を固定し、カッターを石膏模型へ移動させることにより切断を行う装置である。なお、作業中に石膏模型が安定するように、通常、石膏模型は石膏模型カッターと接触するその歯肉側の面を整形してある。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、現状の石膏模型カッターを利用して、ダウエルピンが既に装着されている石膏模型を切断することは非常に困難である。ダウエルピンが邪魔になって、石膏模型を作業台に安定させることができないからである。
【０００７】
従って、ダウエルピンが既に装着されている石膏模型を石膏模型カッターで切断する場合は、ダウエルピンを外して改めて歯肉側を整形しなおさなければならないという問題点があった。
【０００８】
本発明の目的は、ダウエルピンが既に装着されている石膏模型を別途の加工を必要とせず、そのままピンを装着した状態で、石膏模型カッターによって切断作業を行うことを可能とする石膏模型カッター用トレーを提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、ダウエルピンを一体に備える歯形の石膏模型に装着し、前記石膏模型の石膏模型カッターによる切断作業を可能とするトレーであって、このトレーには前記ダウエルピンを差し込み可能な差し込み構造を有し、前記石膏模型を切断する前記石膏模型カッターのカッターを出入させる隙間を設けたことを特徴とする石膏模型カッター用トレーが提供される。
【００１０】
上記の差し込み構造とはダウエルピンが嵌挿し、且つ半固定しうるものならば種類は問われないが、格子状枠にネットを貼った構造のものや、多孔質材料、あるいはゴムから成る構造のものが好適である。
【００１１】
また、上記トレーとしては全体を一体にして、石膏模型ごと切断しても構わないが、再利用のために石膏模型カッターのカッターを出入りさせる隙間を設けると好ましい。
【００１２】
【作用】
本発明のトレーは、トレーの差し込み構造にダウエルピンを差し込むことによって、ダウエルピンが既に装着されている石膏模型を装着する。従って、ダウエルピンはトレー内に埋没した形になる。
【００１３】
また、切断時に石膏模型カッターのカッターをトレーの隙間に出入することでトレーを傷つけることなく石膏模型を切断する。
【００１４】
【実施例】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて説明する。
【００１５】
図１は本発明のトレーの上面図である。トレー１は格子状枠２およびネット３からなる。格子状枠２およびネット３の材質は石膏模型を固定するものであるので、適当な剛性があるものであればなんでも良い。なお、当然ではあるが、トレー１の厚さは、ダウエルピンが貫通しない程度の厚さを必要とする。
【００１６】
そして、図２の透視側面図に示すようにダウエルピン４が既に装着されいる石膏模型５のダウエルピン４をネット３に差し込むことによって石膏模型５を装着する。この時、石膏模型の切断位置に隙間６が一致するようにトレーをそれぞれ装着する。なお、石膏模型を装着するネット３の面に対向する底面は、石膏模型カッターの作業台と接触するので、フラットであり、かつまた前記石膏模型を装着する面と略平行であることが好ましい。
【００１７】
そして、石膏模型カッターで切断作業を行う場合には、この隙間６をディスクカッターが通過することによって、トレーを傷つけずに石膏模型５の切断を行うことができる。なお、図示するようにトレーは２つの別個のパーツからなっているが、カッターが出入できる上記隙間６を有する構造であれば一体形状であっても良い。
【００１８】
切断後、石膏模型からトレーは容易に取り外すことができる。
【００１９】
【発明の効果】
以上述べてきたとおり、本発明のトレーを装着することによって、ダウエルピンがトレー内に埋没した形となり、ダウエルピンが既に装着されている石膏模型を別途の加工を必要とせず、そのままピンを装着した状態で石膏模型カッターによって切断することができるという効果がある。
【００２０】
また、トレーには石膏模型カッターのカッターを出入できる隙間を設けているので石膏模型の切断を容易にし、かつトレーを再利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のトレーの上面図である。
【図２】本発明のトレーを石膏模型に装着した状態の透視側面図である。
【符号の説明】
１ トレー
２ 格子状枠
３ ネット
４ ダウエルピン
５ 石膏模型
６ 隙間
Claims (1)
- ダウエルピンを一体に備える歯形の石膏模型に装着し、前記石膏模型の石膏模型カッターによる切断作業を可能とするトレーであって、このトレーには前記ダウエルピンを差し込み可能な差し込み構造を有し、前記石膏模型を切断する前記石膏模型カッターのカッターを出入させる隙間を設けたことを特徴とする石膏模型カッター用トレー。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26975694A JP3631785B2 (ja) | 1994-11-02 | 1994-11-02 | 石膏模型カッター用トレー |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26975694A JP3631785B2 (ja) | 1994-11-02 | 1994-11-02 | 石膏模型カッター用トレー |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08131462A JPH08131462A (ja) | 1996-05-28 |
| JP3631785B2 true JP3631785B2 (ja) | 2005-03-23 |
Family
ID=17476718
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26975694A Expired - Fee Related JP3631785B2 (ja) | 1994-11-02 | 1994-11-02 | 石膏模型カッター用トレー |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3631785B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101043691B1 (ko) * | 2009-02-04 | 2011-06-22 | 주식회사 유니크 | 치과용 다이 소우잉 테이블 |
-
1994
- 1994-11-02 JP JP26975694A patent/JP3631785B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08131462A (ja) | 1996-05-28 |
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