JP3631431B2 - 探知装置、探知方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地雷等の探知目標物を探知するための探知装置、探知方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
地雷等の探知目標物を探知するために、地上走行ロボットとしての歩行ロボットが検討されている。この歩行ロボットは、レーザレンジファインダや可視光カメラなどの情報認識装置が設けられ、この情報認識装置で探知情報や地形情報を入手している。
また、別の探知手段として、離れた所から探知目標物の概略のみを測定するスマートセンシングがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、歩行ロボットが半自立または完全自立で地上を歩行する場合、この歩行ロボットにとって、前方の障害物や地形などを認識することは、制御面において非常に重要な要素である。しかしながら、現状はレーザレンジファインダや可視光カメラなどの近距離(10m程度)の情報認識装置に頼っている。また、歩行ロボットの高さは比較的低いので、情報認識装置の視界が狭くなる。そのため、歩行ロボットは自分の周囲の狭い範囲の状況しか分からず、前方の障害物や地形などの認識能力が低くなり、活動範囲に制約が生じている。
また、スマートセンシングでは、探知目標物の概略のみしか分からず、探知目標物の正確な位置を探知することができなかった。
【0004】
そこで本発明は、地上走行ロボットの周囲の広い範囲にわたる探知情報や地形情報を入手して、地上走行ロボットがより円滑に活動することができる探知装置、探知方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明が採用した課題解決手段は、
基地コンピュータと、飛翔体と、地上走行ロボットとを備え、前記基地コンピュータは飛翔体に目標飛行位置の指令を送信する手段と、前記飛翔体および前記地上走行ロボットが入手した爆発物探知情報および地形情報を受信する手段と、この受信手段からの情報に基づいて情報分析を行う手段と、前記地上走行ロボットに目標移動位置および前記情報分析結果を送信する手段とを具備しており、また、前記飛翔体は前記基地コンピュータからの目標飛行位置の指令を受信する手段と、飛行位置において前記爆発物探知情報および地形情報を入手するために飛翔体に搭載した赤外線カメラと、前記赤外線カメラから入手した前記爆発物探知情報および地形情報報を基地コンピュータに送信する手段を具備しており、また、前記地上走行ロボットは前記基地コンピュータが求めた前記目標移動位置および前記情報分析結果を受信する手段と、前記目標移動位置に向かって移動するとともに、前記情報分析結果に基づいて地上走行ロボット爆発物探知情報を入手する爆発物探知センサと地形情報の入手を行う赤外線カメラと、前記爆発物探知センサと赤外線カメラにより入手した地上走行ロボット爆発物探知情報および地上走行ロボット地形情報を前記基地コンピュータに送信する手段を具備することを特徴とする探知装置である。
また、前記基地コンピュータは、前記地上走行ロボットからの地上走行ロボット爆発物探知情報および赤外線カメラにより入手した地上走行ロボット地形情報に基づいて飛翔体に補充情報要求指令を送信する手段を具備しており、前記飛翔体は、前記補充情報要求指令を受信すると要求された補充情報を入手しこの入手した補充情報を前記地上走行ロボットに送信する手段を具備しており、前記地上走行ロボットは、飛翔体から補充情報を受信する手段を具備していることを特徴とする探知装置である。
また、前記地上走行ロボットが歩行ロボットであることを特徴とする探知装置である。 また、前記歩行ロボットの歩行脚に、爆発物探知センサが設けられていることを特徴とする探知装置である。
また、前記探知装置を使用した爆発物等の探知方法であって、基地コンピュータから目標飛行位置を飛翔体が受信すると、この飛翔体は目標飛行位置に飛行し、目標飛行位置において爆発物探知情報および地形情報を入手し、前記入手した爆発物情報および地形情報を基地コンピュータに送信し、前記基地コンピュータは飛翔体からの前記情報を受信すると受信した前記情報の情報分析を行うとともに、地上走行ロボットに目標移動位置および前記情報分析結果を送信し、地上走行ロボットは前記基地コンピュータからの前記目標移動位置および前記情報分析結果を受信すると、前記目標移動位置に向かって移動するとともに、前記情報分析結果に基づいて前記地上走行ロボット爆発物探知情報および地上走行ロボット地形情報の入手を行い、入手した情報を基地コンピュータに送信し、この地上走行ロボット爆発物探知情報および地上走行ロボット地形情報を、前記基地コンピュータが受信することを特徴とする探知方法である。
また、前記基地コンピュータは、前記地上走行ロボット爆発物探知情報および地上走行ロボット地形情報に基づいて、前記飛翔体に補充情報要求指令を送信し、この補充情報要求指令を、前記飛翔体が受信すると、前記飛翔体は補充情報を入手し、この入手した補充情報を前記地上走行ロボットに送信することを特徴とする探知方法である。
【0006】
【実施の形態】
次に、本発明における探知装置および探知方法の実施の一形態を図1ないし図5を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態の探知装置の概略図である。図2は探知中の歩行ロボットの概略図である。図3は歩行ロボットの斜視図である。図4は歩行ロボットの移動状態の説明図である。図5は探知方法のフローチャートである。
【0007】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
探知装置は、飛翔体としてのラジコンヘリコプターH、地上走行ロボットとしての歩行ロボットRおよび地上基地コンピュータCで構成されている。そして、まずはじめに、歩行ロボットRを図2ないし図4で説明する。図2ないし図4において、1は上部本体、2は下部本体であり、上部本体1の下面にはローラ等からなるガイド体3が進行方向左右に取り付けられ、また下部本体2の上面には、前記ガイド体3をガイドする左右ガイドレール4が取り付けられている。この構造により上部本体1に取り付けたガイド体3がガイドレール4にガイドされながら相対移動することができ、下部本体2が上部本体1に対して進行方向にスライドできる構成となっている。
【0008】
上部本体1内にはモータ等の駆動装置(不図示)が収納され、この駆動装置によって回転されるナット部材(不図示)が配置され、ナット部材にはボールネジ5が螺合して取り付けられ、上部本体1および下部本体2のスライド機構を構成している。ボールネジ5は図に示すように上部本体1の移動方向と平行に配置されており、その両端が軸受6を介して下部本体2の上面中央に支持されている。図示せぬ駆動装置を回転するとナット部材が回転し、この回転によってボールネジ5を介して下部本体2が上部本体1に対して進行方向前方または後方にスライドできる構成となっている。なお、ナット部材を上部本体1に固定し、ボールネジを駆動装置によって回転させることで下部本体2と上部本体1とをスライドさせることも可能である。
【0009】
上部本体1の進行方向左右には、少なくとも二つの歩行脚支持部材7,8が取り付けられており、この歩行脚支持部材7,8は上部本体1内に収納した駆動部材(不図示)、たとえばラックアンドピニオン等の機構を介して上部本体から突出する方向、あるいは上部本体内に収納される方向に、左右に単独で、あるいは同期して伸縮できる伸縮機構を備えている。各歩行脚支持部材のそれぞれの端部には本体内に収納した油圧源からの油圧によって伸縮する伸縮自在の歩行脚9,10が取り付けられ(本形態では合計4本の歩行脚)、各歩行脚9,10の底面には歩行時の安定性を確保するために、自在継手11,12を介して着地部材13,14が取り付けられている。
【0010】
着地部材13,14には、地面と着地部材との距離を測定する光センサあるいは超音波センサからなる高さセンサ、磁気センサからなる爆発物探知センサ15,16が取り付けられており、上部本体1内に収納したコンピュータに接続されている。高さセンサ、爆発物探知センサ15,16は一体に組み付けてもよいし、別々に着地部材13,14に取り付けてもよい。また、上部本体1内には、電源17、送受信装置、アンテナ18、周囲の状況を撮影する赤外線カメラ19等が取り付けられており、探知情報および地形情報の入手装置としての赤外線カメラ19は、上下左右の状況を撮影可能なようにジンバル20に支持され、図示せぬモータによって上下左右の回転ができる構成となっている。
【0011】
なお、上部本体1内の電源17としてはエンジン発電機、バッテリー等を使用することができ、また、歩行脚の伸縮機構、歩行脚支持部材の伸縮機構は上述した例に限定することなく、油圧または空圧式、ネジ式、ラックアンドピニオン式、リニアモータ等、同様の作用を実現できるものであれば種々の機構を採用することができる。
【0012】
下部本体2の進行方向左右には、下部本体2内に設けた油圧源30からの油圧によって伸縮する伸縮自在の複数の歩行脚21,22(本形態では合計4本の歩行脚)が取り付けられ、各歩行脚21,22の底面には歩行時の安定性を確保するために、自在継手23,24を介して着地部材25,26が取り付けられている。着地部材25,26には地面と着地部材との距離を測定する高さセンサ、爆発物探知センサ27,28が取り付けられており、上部本体1内に収納したコンピュータに接続されている。高さセンサ、爆発物探知センサ27,28は一体に組み付けてもよいし、別々に着地部材25,26に取り付けてもよい。さらに下部本体2の底面には爆発物探知のための磁気及びマイクロ波レーザセンサからなる爆発物探知用複合センサ29が取り付けられている。爆発物探知用複合センサ29は、探知データを入手し、対人埋設爆発物、対戦車埋設爆発物、不発弾などの埋設爆発物32や、散布地雷などの散布爆発物33を探知する。
【0013】
上部本体1、下部本体2に取り付けた各センサによって探知されたデータは上部本体1内に収納されたコンピュータに入力され、送受信装置を介して通信・無線操縦用アンテナ18から後方の地上基地コンピュータCにデータが送信される。この様に、この歩行ロボットRに搭載のコンピュータは、前述の各種センサ、赤外線カメラ19、送受信装置に接続されているとともに、歩行脚の伸縮機構および歩行脚支持部材の伸縮機構などの走行機構の駆動装置などに接続されている。
【0014】
上記のように構成された歩行ロボットRの作動を説明する。
歩行は、まず下部本体2の歩行脚21,22を図4(1)に示すように収縮して上方に移動させ、上部本体1を上部本体側の4本の歩行脚9,10によって支持する。この状態で、上部本体1内の駆動装置を作動してナット部材を回転し、ボールネジ5を介して下部本体2を進行方向に移動させる〔図4(2)〕。下部本体2の歩行脚21,22の着地部材に設けた爆発物探知センサ27,28により、爆発物32,33を探知し、そうした爆発物32,33が無いことを確認した後、歩行脚21,22を伸長させて着地させる。なお、爆発物探知センサ27,28によって着地部分に埋設爆発物32や散布爆発物33を検出した時には、上部本体1内のコンピュータに爆発物探知センサ27,28から検出信号が入力される。そして、上部本体1内のコンピュータは、爆発物探知センサ27,28から検出信号が入力されると、回避行動を行う。すなわち、前記駆動装置を作動させて、下部本体2側を前後に移動させ、爆発物32,33の無い領域まで下部本体2を移動し、その後歩行脚21,22を伸長させて着地させる。
【0015】
ついで、今度は上部本体1の歩行脚9,10を収縮させ、上部本体1を下部本体2側の4本の歩行脚21,22によって支持する。この状態で、上部本体内の駆動装置を作動してナット部材を回転し、ボールネジ5を介して上部本体1を進行方向に移動させる〔図4(3)〕。上部本体1の歩行脚9,10の着地部材13,14に設けた爆発物探知センサ15,16により、爆発物32,33を探知し、そうした爆発物32,33が無いことを確認した後、歩行脚9,10を伸長させて着地させる。なお、爆発物探知センサ15,16によって着地部分に爆発物32,33を検出した時には、上部本体に設けた左右伸縮機構により歩行脚支持部材7,8を単独または同時に伸縮させ、爆発物32,33の無い領域まで歩行脚9,10を移動し、その後、歩行脚9,10を伸長させて着地させる。このように上部部材と下部部材とをスライドさせながら尺取り虫のようにして直進歩行することができる。
【0016】
スライド機構による歩行時には、ジンバル20を左右上下に移動させながら赤外線カメラ19により、罠線、爆発物32,33などの有無を探知するとともに、地形情報を入手する。得られたデータは速やかに通信・無線操縦アンテナ18などから後方の地上基地コンピュータCに送信されて解析される。そして危険である場合は作業が停止され障害の除去作業が実施される。また、左右の方向転換は歩行脚支持部材を伸縮させながら行うことができる。
【0017】
次に、地上基地コンピュータCおよびラジコンヘリコプターHの構成を説明する。地上基地コンピュータCは送受信装置およびそのアンテナ41を具備するパソコンなどで構成され、この地上基地コンピュータCには、センサデータ処理プログラム、地形情報処理プログラム、爆発物処理プログラム、ラジコンヘリコプターHの目標飛行位置指示プログラム、歩行ロボットRの目標移動位置指示プログラムや送受信プログラムなどの処理プログラムが入れられている。この処理プログラムは、フロッピーディスク、CD−ROM、DVD−ROMなどの記録媒体に記録され、地上基地コンピュータCに適宜必要に応じてローディングされる。また、ラジコンヘリコプターHには、GPS受信機46、送受信装置47、赤外線カメラ48およびコンピュータ49が搭載されている。ラジコンヘリコプターHのコンピュータ49は、ラジコンヘリコプターHの飛行装置(たとえば、プロペラなど)を自動制御するとともに、送受信装置47および赤外線カメラ48が接続されている。この赤外線カメラ48で、爆発物などの探知目標物の探知情報および地形情報を入手する。
【0018】
この様な実施の形態の探知装置を用いて、地雷などの探知目標物を探知する際のフローを図5のフローチャートを用いて説明する。
まず始めに、ステップ1において、地上基地コンピュータCに、キーボードなどの入力装置により、目標飛行位置を設定する。地上基地コンピュータCは、目標飛行位置が設定されると、送受信装置を介してアンテナ41から目標飛行位置信号をラジコンヘリコプターHに送信する。
【0019】
ついで、ステップ2において、ラジコンヘリコプターHのコンピュータ49は、送受信装置47により目標飛行位置信号を受信すると、GPS受信機46により現在位置を確認しながら、飛行装置を自動制御して目標飛行位置に向かって自動航行する。そして、ステップ3において、ラジコンヘリコプターHのコンピュータ49は、GPS受信機46により目標飛行位置に到達したことを確認すると、目標飛行位置付近を探知飛行するとともに、赤外線カメラ48により地形情報および探知情報を入手する。
【0020】
ついで、ステップ4において、ラジコンヘリコプターHのコンピュータ49は送受信装置47を介して、赤外線カメラ48の地形情報および探知情報を、地上基地コンピュータCに送信する。そして、ステップ5において、地上基地コンピュータCはラジコンヘリコプターHのコンピュータ49からの地形情報および探知情報である飛翔体地形情報および飛翔体探知情報を情報分析する。たとえば、どの位置に探知目標物が存在するかを分析する。情報分析された地形情報および探知情報は、地上基地コンピュータCの電子マップに記録される。この電子マップは、地上基地コンピュータCが、ラジコンヘリコプターHや歩行ロボットRから新しい地形情報や探知情報を入手するたびに、更新される。
【0021】
ついで、ステップ6において、地上基地コンピュータCは、情報分析の結果に基づいて、アンテナ41を介して、歩行ロボットRに目標移動位置信号および探知指令を送信する。そして、ステップ7において、歩行ロボットRのコンピュータは、この目標移動位置信号および探知指令を、アンテナ18を介して受信すると、目標移動位置に向かって移動するとともに、目標移動位置で赤外線カメラ19および爆発物探知用複合センサ29により、地形情報および探知情報のより正確な情報を入手する。
【0022】
ついで、ステップ8において、歩行ロボットRのコンピュータは、入手した地形情報および探知情報である地上走行ロボット地形情報および地上走行ロボット探知情報を地上基地コンピュータCに送信する。また、歩行ロボットRのコンピュータは、地上の障害物などにより歩行進路が妨げられた場合などには、回避進路の情報などの補充情報の要求信号を地上基地コンピュータCに送信する。ついで、ステップ9において、地上基地コンピュータCは、歩行ロボットRからの地形情報および探知情報により、ラジコンヘリコプターHからの地形情報および探知情報を修正および補完する。そして、地上基地コンピュータCは、歩行ロボットRからの地形情報および探知情報をラジコンヘリコプターHに送信するとともに、歩行ロボットRから受信した補充情報の要求信号をラジコンヘリコプターHに送信する。
【0023】
ついで、ステップ10において、ラジコンヘリコプターHは、補充情報の要求信号を受信すると、回避進路の情報(たとえば、歩行ロボットR前方の地形情報の追加の情報)などの補充情報を入手する。また、地上基地コンピュータCからの地形情報および探知情報に基づいて、爆発物を爆破処理する場合には、ラジコンヘリコプターHは、地上の爆発物32,33に向かって時限爆薬を投下設置する。この場合には、ラジコンヘリコプターHに時限爆薬投下装置が設けられており、この時限爆薬投下装置はラジコンヘリコプターHのコンピュータ49からの指令により作動する。
【0024】
ついで、ステップ11において、ラジコンヘリコプターHのコンピュータ49は、入手した回避進路の情報などの補充情報を歩行ロボットRに送信する。この送信は、地上基地コンピュータCを介して行うことも可能である。そして、歩行ロボットRは、回避進路の情報などの補充情報を受信すると、進路回避行動を行う。
【0025】
この様にして、実施の形態では、ラジコンヘリコプターHにより、地形情報および探知情報の概略を入手し、地上基地コンピュータCでこの地形情報および探知情報を解析して、歩行ロボットRに送信している。そして、歩行ロボットRは、概略の地形情報および探知情報に基づいて、詳細な地形情報および探知情報を入手している。したがって、ラジコンヘリコプターHにより広い範囲の探知を行うことができるとともに、歩行ロボットRによりその探知情報を詳細なものとすることができる。また、爆発物を探知した後に、無人の地雷処理車などに、地上基地コンピュータCから探知情報および地形情報を送信し、地雷処理車はこの受信した探知情報および地形情報に基づいて、走行して地雷を処理することができる。
また、模型のラジコンヘリコプター等を使用して3次元の広域地形情報を入手し、地上と空中の協調制御を実施して歩行ロボット等にリアルタイムの情報伝達を実施することができる。
そして、地雷埋設国及び紛争終結国において、人道的地雷探知除去を実施する際、地表面の散布地雷および不発弾等の位置および状況をリアルタイムに歩行ロボット等に伝達し、歩行ロボットなどが探知した地中の埋設地雷などの測定結果を複合的に判断して地雷などの処理方法の判断をするための資料とすることができる。
さらに、従来のスマートセンシングでは、離れたところから探知目標物の概略のみを測定していたが、歩行ロボットなどの協調測定を実施することにより、非接触及び接触による複数センサを用いた計測が可能となる。
【0026】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の趣旨の範囲内で種々の形態を実施することが可能である。
たとえば、(1)地上走行ロボットは、歩行ロボットである必要は必ずしもなく、車輪などで走行するものでも可能である。
(2)この探知装置および探知方法は、地雷などの爆発物の探知だけではなく、有毒ガスが充満した場所や火災などによる人間が近づけない危険地域などにおいても使用可能である。
(3)飛翔体はラジコンヘリコプターH以外の飛翔体でも可能である。
【0027】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明によれば、基地コンピュータが飛翔体および地上走行ロボットと協同して作動し、飛翔体で広域の探知情報および地形情報を入手し、この情報に基づいて、地上走行ロボットが詳細な探知情報および地形情報を入手している。したがって、広い範囲にわたって、詳細な探知情報および地形情報を入手することができる。また、地上走行ロボットは、飛翔体からの情報により、前方の障害物などを円滑に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の探知装置の概略図である。
【図2】探知中の歩行ロボットの概略図である。
【図3】歩行ロボットの斜視図である。
【図4】歩行ロボットの移動状態の説明図である。
【図5】探知方法のフローチャートである。
【符号の説明】
H ラジコンヘリコプター(飛翔体)
R 歩行ロボット(地上走行ロボット)
C 地上基地コンピュータ(基地コンピュータ)
15,16,27,28 爆発物探知センサ

Claims (6)

  1. 基地コンピュータと、飛翔体と、地上走行ロボットとを備え、
    前記基地コンピュータは飛翔体に目標飛行位置の指令を送信する手段と、前記飛翔体および前記地上走行ロボットが入手した爆発物探知情報および地形情報を受信する手段と、この受信手段からの情報に基づいて情報分析を行う手段と、前記地上走行ロボットに目標移動位置および前記情報分析結果を送信する手段とを具備しており、
    また、前記飛翔体は前記基地コンピュータからの目標飛行位置の指令を受信する手段と、飛行位置において前記爆発物探知情報および地形情報を入手するために飛翔体に搭載した赤外線カメラと、前記赤外線カメラから入手した前記爆発物探知情報および地形情報報を基地コンピュータに送信する手段を具備しており、
    また、前記地上走行ロボットは前記基地コンピュータが求めた前記目標移動位置および前記情報分析結果を受信する手段と、前記目標移動位置に向かって移動するとともに、前記情報分析結果に基づいて地上走行ロボット爆発物探知情報を入手する爆発物探知センサと地形情報の入手を行う赤外線カメラと、前記爆発物探知センサと赤外線カメラにより入手した地上走行ロボット爆発物探知情報および地上走行ロボット地形情報を前記基地コンピュータに送信する手段を具備することを特徴とする探知装置。
  2. 前記基地コンピュータは、前記地上走行ロボットからの地上走行ロボット爆発物探知情報および赤外線カメラにより入手した地上走行ロボット地形情報に基づいて飛翔体に補充情報要求指令を送信する手段を具備しており、前記飛翔体は、前記補充情報要求指令を受信すると要求された補充情報を入手しこの入手した補充情報を前記地上走行ロボットに送信する手段を具備しており、前記地上走行ロボットは、飛翔体から補充情報を受信する手段を具備していることを特徴とする請求項1に記載の探知装置。
  3. 前記地上走行ロボットが歩行ロボットであることを特徴とする請求項1または2に記載の探知装置。
  4. 前記歩行ロボットの歩行脚に、爆発物探知センサが設けられていることを特徴とする請求項3に記載の探知装置。
  5. 前記請求項1から請求項4のいずれかに記載の探知装置を使用した爆発物等の探知方法であって、基地コンピュータから目標飛行位置を飛翔体が受信すると、この飛翔体は目標飛行位置に飛行し、目標飛行位置において爆発物探知情報および地形情報を入手し、前記入手した爆発物情報および地形情報を基地コンピュータに送信し、前記基地コンピュータは飛翔体からの前記情報を受信すると受信した前記情報の情報分析を行うとともに、地上走行ロボットに目標移動位置および前記情報分析結果を送信し、地上走行ロボットは前記基地コンピュータからの前記目標移動位置および前記情報分析結果を受信すると、前記目標移動位置に向かって移動するとともに、前記情報分析結果に基づいて前記地上走行ロボット爆発物探知情報および地上走行ロボット地形情報の入手を行い、入手した情報を基地コンピュータに送信し、この地上走行ロボット爆発物探知情報および地上走行ロボット地形情報を、前記基地コンピュータが受信することを特徴とする探知方法。
  6. 前記基地コンピュータは、前記地上走行ロボット爆発物探知情報および地上走行ロボット地形情報に基づいて、前記飛翔体に補充情報要求指令を送信し、この補充情報要求指令を、前記飛翔体が受信すると、前記飛翔体は補充情報を入手し、この入手した補充情報を前記地上走行ロボットに送信することを特徴とする請求項5に記載の探知方法。
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