JP3631085B2 - インクジェットプリンタの液体循環装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録用の液体を記録ヘッドを通じて循環させることができるインクジェットプリンタの液体循環装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクを記録媒体の記録面に対して吐出し記録動作を行う記録ヘッドを備えるインクジェットプリンタは、例えば、図3に示されるように、図示が省略されるサブタンク内のインクIKを記録ヘッドを通じて循環させる循環通路を有している。
【0003】
図3において、記録ヘッド2は、複数のインク吐出口が形成されるインク吐出口形成面を有するインク吐出部2Aを備えている。そのインク吐出部2Aにおけるインク供給口およびインク排出口には、それぞれ、インク供給路2Bおよびインク排出路2Cの一端が接続されている。また、そのインク供給路2Bおよびインク排出路2Cの他端には、それぞれ、インク供給路6およびインクリターン通路4の一端が接続されている。インク供給路6およびインクリターン通路4には、それぞれ、インクに含まれる塵などの異物を捕集するフィルタ部材8および10が設けられている。フィルタ部材8および10は、例えば、その濾過材の直径およびメッシュが互いに同一の値に設定されて形成されている。
【0004】
このように構成される循環通路において、サブタンク内のインクIKがポンプによりインク供給路6を通じて記録ヘッド2に供給され、その一部がインク吐出部2Aを通じて外部に吐出され、また、その残部のインクがインクリターン通路4を通じてサブタンク内に戻されることとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
インク供給路6またはインクリターン通路4において、何らかの原因で気泡が混入または発生した場合、例えば、図4の(A)の矢印の示す方向にインクが供給される場合、図4の(B)に示されるように、その気泡Aiがフィルタ部材8の濾過材に付着し滞留する虞がある。このような場合、フィルタ部材8内のインク流路の断面積が気泡Aiにより図4の(A)に示される場合に比して縮小されることとなるので図3に示される記録ヘッド2に供給される単位時間あたりのインク流量Q1が正常な記録動作を行うために必要とされる量よりも減少することとなる。また、フィルタ部材10において図4の(B)に示めされるように、気泡Aiが滞留した場合、記録ヘッド2におけるインクリターン通路4内の圧力(背圧)が上昇するのでインク吐出部2Aからの吐出量Q2が不所望に増大するとともに、インクのリターン量Q3が減少する虞がある。
【0006】
従って、インク供給路6またはインクリターン通路4において滞留する気泡は、確実にかつ迅速に消滅せしめるか、あるいは、サブタンク内に戻されなければならない。
【0007】
このような場合、真空ポンプ等により自動的にインクリターン通路4の他端側から気泡およびインクを吸引する方法も考えられる。しかし、この方法は、装置の大型化、インク供給制御およびインク循環経路が複雑となるので得策とは言えない。
【0008】
また、インク供給圧力を高めることにより、気泡を強制的に消滅またはサブタンク内に戻す方法も考えられる。このような場合、リターン量Q3を増大させるためには、吐出量Q2も合わせて増大させるようにインク流量Q1を増大させる必要があるので配管においてインク漏れがないように各フィルタ部材、各配管上のジョイント部の各部品の耐圧性を高める必要性が生じる。
【0009】
以上の問題点を考慮し、本発明は、記録用の液体を記録ヘッドを通じて循環させることができるインクジェットプリンタの液体循環装置であって、記録ヘッドを通じてフィルタ部材を含んで形成される液体循環経路内の気泡を、循環経路を複雑な構造とすることなく、効率よく移動排出させることができるインクジェットプリンタの液体循環装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係るインクジェットプリンタの液体循環装置は、記録用の液体を吐出する液体吐出部を有する記録ヘッドの液体導入部に、一端が接続され液体を該記録ヘッドに供給する液体供給路と、記録ヘッドの液体排出部に、一端が接続され液体排出部からの液体を排出する液体リターン通路と、液体供給路に設けられ供給される前記液体内に含まれる異物を捕集する第1のフィルタ部材と、液体リターン通路に設けられ排出される液体内に含まれる異物を捕集する第2のフィルタ部材と、を備え、液体が記録ヘッドの上流側に少なくとも1つ設置された加圧手段により液体供給路および液体リターン通路に供給される場合、第1のフィルタ部材および第2のフィルタ部材における上流側部分と下流側部分との圧力差が、それぞれ、第1のフィルタ部材における液体内に含まれる気泡が移動可能となるように第1のフィルタ部材の流体抵抗に基づいて設定され、かつ第2のフィルタ部材における液体内に含まれる気泡が記録ヘッドのノズルから一定量の液体が排出された場合でも液体リターン通路を移動可能となるように第2のフィルタ部材の流体抵抗に基づいて設定されることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係るインクジェットプリンタの液体循環装置の一例を、それが適用されたインクジェットプリンタにおける回復処理系とともに概略的に示す。
【0012】
図1における回復処理系は、図示が省略されるインクジェットプリンタ本体部に設けられるクリーニング機構部に対応してインクジェットプリンタ本体部内に配されている。
【0013】
そのクリーニング機構部は、各色のインクを記録媒体の記録面に対し吐出し記録動作を行う記録部20の各記録ヘッド20Bk、20Y、20M、20Cにおけるインク吐出口形成面20aをそれぞれ、清浄するものとされる。各記録ヘッド20Bk〜20Cは、電気熱変換素子を有するバブルジェット式とされ、それぞれ、各インク色、例えば、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンのインクを吐出するものとされる。各記録ヘッド20Bk〜20Cは、所定のインクが供給される導入ポート20piおよび内部のインクを排出する排出ポート20peを有している。導入ポート20piおよび排出ポート20peは、それぞれ、インク供給路20RAおよびインク排出路20RBを通じてインク吐出口形成面20aに連通する共通液室に接続されている。
【0014】
クリーニング機構部は、例えば、各記録ヘッド20Bk〜20Cに対向してそれぞれ設けられるインク受け部材22と、4個のインク受け部材22の一端部を相互に連結する連結板と、その連結板を支持するとともに4個のインク受け部材22を記録媒体としての用紙の搬送方向に沿って往復動させる駆動機構部とを主な要素として含んで構成されている。
【0015】
インク受け部材22は、図1に示されるように、各記録ヘッド20Bk〜20Cの正常なインク吐出を常に維持するために各記録ヘッド26Bk〜26Cに対して所定のタイミングで予備吐出を行わせる回復処理系に配されている。
【0016】
回復処理系は、それぞれ、各記録ヘッド26Bk〜26Cごとに設けられ、同一構造を有するのでそのうちの一つについて説明し、他の回復処理系についての説明を省略する。各回復処理系は、互いに同期して以下のような制御が行われる。
【0017】
図1は、図示が省略される記録ヘッド昇降機構により、記録ヘッド20Bkが下降せしめられるとき、そのインク吐出口形成面20aがインク受け部材22に近接した状態を示す。このような状態において、所定の回復処理の実行が可能となる。
【0018】
かかる回復処理系におけるインク再生回路部は、補給されるインクIK’が貯留されるメインインクタンク24TBkと、メインインクタンク24TBkにインク供給路26およびインク供給路28を通じて接続されるサブインクタンク30と、インク受け部材22とサブインクタンク30との間、および、メインインクタンク24TBkとサブインクタンク30との間に配されインク受け部材22からのインク、または、メインインクタンク24TBkからのインクIK’をそれぞれサブインクタンク30に補給するリサイクルポンプ36と、サブインクタンク30からのインクIKを記録ヘッド20Bkの導入ポート20piに供給する加圧ポンプ38とを主要な要素として構成されている。
【0019】
メインインクタンク24TBkとリサイクルポンプ36との間を接続するインク供給路26には、電磁弁40が設けられている。
【0020】
また、インク受け部材22とリサイクルポンプ36との間を接続するインク供給路32には、インクに含まれる塵などの異物を捕集するフィルタ部材34および電磁弁42が設けられている。
【0021】
リサイクルポンプ36は、インク供給路32およびインク供給路26の一端にそれぞれ接続される二つの吸入ポート部と、インク供給路28の一端に接続される吐出ポート部とを有している。なお、リサイクルポンプ36は、図示が省略される制御部により、所定のタイミングで作動状態とされる。
【0022】
サブインクタンク30には、サブインクタンク30と記録ヘッド20Bkとを接続するリターン通路46の一端が、接続されている。そのリターン通路46の他端は、記録ヘッド20Bkの排出ポート20peに接続されている。リターン通路46には、フィルタ部材52および電磁弁44が設けられている。所定量のインクが貯留されるサブインクタンク30には、外部と内部とを連通させる大気連通部30aが設けられている。
【0023】
また、サブインクタンク30の底部には、サブインクタンク30と記録ヘッド20Bkとを接続するインク供給路48の一端が接続されている。そのインク供給路48の他端は、記録ヘッド20Bkの導入ポート20piに接続されている。インク供給路48には、インク内の不所望な異物などを捕集するフィルタ部材50および加圧ポンプ38が設けられている。フィルタ部材50よりも上流側部分に配される加圧ポンプ38は、サブインクタンク30内のインクを記録ヘッド20Bkに供給するものとされる。
【0024】
なお、加圧ポンプ38は、上述の制御部により、所定のタイミングで作動状態とされる。また、電磁弁40、42および44は、それぞれ、例えば、2方弁とされ、その制御部からの制御信号に基づいて開閉制御される。
【0025】
上述のフィルタ部材50および52は、それぞれ、そのメッシュは互いに同一とされ異なる直径DaおよびDbを有する濾過材を本体ケース内に備えた構成とされる。
【0026】
フィルタ部材50および52の直径DaおよびDbを設定するにあたり、例えば、図2に示される特性曲線LhおよびLrが参照されて設定される。
【0027】
図2に示される特性曲線Lhは、横軸にフィルタ部材50および52の濾過材の直径Φをとり、縦軸にインク中に含まれた気泡がフィルタ部材50および52を通過し移動するために必要とされる、フィルタ部材50および52の前後にかかわる圧力差△P(定数)における濾過材の直径Φに応じたそのインク流量Qの変化を示す。また、特性曲線Lrは、例えば、所定の圧力P1よりも低い圧力P2において、所定のインク流量QAが供給されるとき、濾過材の直径Φに応じたそのインク流量(サブインクタンク30内へのリターン流量)Qの変化を示す。
【0028】
圧力P1は、図1における加圧ポンプ38の吐出側とフィルタ部材50との間において検出される圧力であって、例えば、フィルタ部材50に付着した気泡が押し出されて完全に離脱し記録ヘッド20Bk側に移動可能となるには、フィルタ部材50a前後にかかる圧力差が△Pを満たさなくてはならない。なお、その圧力差△Pは、濾過材の直径Φにより変化しないことが本出願の発明者の実験により確認されている。特性曲線Lhは、圧力差△Pが一定に維持されるとき、実験により、濾過材の各直径Φの変化に応じてその必要な流量Qが求められたものである。
【0029】
従って、特性曲線Lhから明かなように、濾過材の直径Φが増大するにつれて必要なインク流量Qも増大することとなる。
【0030】
また、圧力P2は、例えば、フィルタ部材52と記録ヘッド20Bkの排出ポート20peとの間において検出される圧力であって、電磁弁44が開状態において特性曲線Lh上にある所定の流量のインクが供給される場合、作用する圧力(背圧)とされる。
【0031】
特性曲線Lrは、圧力P2が一定に維持されるとき(所定の流量QAが供給される場合)、実験により、フィルタ部材52の濾過材の各直径Φの変化に応じた流量(リターン流量)Qを示すものである。従って、直径Φが大となるにつれてリターン流量が増大することとなる。
【0032】
フィルタ部材50の濾過材の直径Daを設定するにあたり、先ず、インク供給路48におけるフィルタ部材50を通過するインクの流量がQAに設定される場合、図2の特性曲線Lhが参照され、その流量QAに対応したその濾過材の直径Daが設定される。
【0033】
次に、特性曲線Lhと特性曲線Lrとの交差する点に対応する直径Dc以下の最大値、即ち、直径Dcがフィルタ部材52の濾過材の直径Dbとして設定される。なお、濾過材の直径Dbは、図2において斜線で示される特性曲線Lrの流量が特性曲線Lhの流量以上となる範囲で設定されてもよい。その際、その濾過材の直径Dbの下限値は、例えば、各ジョイント部の耐圧性、および、インク受け部材22の容積などが考慮されて設定されてもよい。
【0034】
直径Dbの設定条件がこのような条件とされるのは、上述の所定の圧力P1がフィルタ部材52の上流側部分に作用される場合、例えば、その設定された直径が直径Dcを越えて直径Da以下までの間のとき、必要とされるリターン量は、特性曲線Lrの流量を越える範囲であって特性曲線Lh上の領域の流量となるので特性曲線Lr上の流量ではその条件が満足されないこととなるからである。その結果、その直径が直径Dcを越えて直径Da以下に設定されたとき、気泡はフィルタ部材52から移動しないこととなる。
【0035】
一方、その直径が直径Dc以下のとき、特性曲線Lh上の必要とされる流量は、特性曲線Lrの流量よりも小となるので必要とされるリターン量が満たされることとなるからである。その結果、直径が直径Dc以下に設定される場合、その気泡は、フィルタ部材52から移動せしめられることとなる。
【0036】
なお、この場合,フィルタ部材52の上流側部分においても、上述の所定の圧力P1が作用する場合、同様な特性曲線Lhに沿って濾過材の直径に応じて流量が変化するとしている。
【0037】
従って、インク循環通路を複雑な構造とすることなく、しかも、インク供給量を必要以上に増大させることなく、不所望な気泡等がサブインクタンク30内に容易に移動せしめられることとなる。
【0038】
このような構成において、記録ヘッド20Bk〜20Cのインク受け部材22に対しての下降動作に応じた所定のタイミングでホストコンピュータからの回復処理の開始指令を表す指令信号が制御部に供給される場合、制御部は、加圧ポンプ38およびリサイクルポンプ36を作動状態とする。その際、電磁弁42および44が開状態とされ、電磁弁40は閉状態とされる。
【0039】
これにより、リサイクルポンプ36は、インク供給路32を通じてインク受け部材22からのインクをサブインクタンク30に供給する。また、加圧ポンプ38は、サブインクタンク30内のインクIKをインク供給路48を通じて記録ヘッド26Bkの共通液室に供給する。その際、加圧ポンプ38の吐出圧が比較的大なので記録ヘッド26Bkに供給されたインクの大部分は、インク吐出口形成面20aを通じてインク滴IDとして吐出され排出される。従って、記録ヘッド26Bkの内部およびインク吐出口形成面20aに付着した異物および気泡が除去されることとなる。
【0040】
また、制御部は、記録ヘッド20Bk〜20Cのインク受け部材22に対しての下降動作に応じた所定のタイミングでホストコンピュータからの印刷開始の指令を表す指令信号が供給されるとき、加圧ポンプ38を作動状態とする。これにより、記録ヘッド20Bkに供給されたインクは、記録媒体としての用紙の記録面に、所定の記録データに応じたタイミングでインク吐出口形成面20aを通じてインク滴IDとして吐出される。その際、電磁弁44は、閉状態とされる。
【0041】
さらに、制御部は、例えば、サブインクタンク30に設けられる液量センサからのサブインクタンク30内のインクIKの液量が所定値以下であることをあらわす検出出力信号が供給されるとき、補給のために所定期間、リサイクルポンプ36を作動状態とする。その際、電磁弁40は、開状態とされ、電磁弁42は閉状態とされる。これにより、メインインクタンク24TBkからのインクIK’が所定量、サブインクタンク30内に満たされる。
【0042】
本発明に係るインクジェットプリンタの液体循環装置の他の一例においては、上述の例では、例えば、気泡の移動が容易となる圧力を各フィルタ部材50および52に作用させるべく、そのメッシュが互いに同一とされるフィルタ部材50および52の濾過部材の直径が適切に設定されたものであるが、加えて、気泡の移動が容易となる圧力が各フィルタ部材50および52に作用され、かつ、記録ヘッド20Bk〜20Cの背圧を低減させるべく、フィルタ部材52の濾過材のメッシュがフィルタ部材50の濾過部材のメッシュに比して所定量分大とされる適切な値に設定されてもよい。なお、そのフィルタ部材52の濾過材のメッシュは、所定以上の大きさの塵等が電磁弁44およびサブインクタンク30内に混入しない程度のメッシュに設定される。
【0043】
このような例においては、上述の例と同様に所定の圧力P1におけるインク流量Qの変化を示す特性曲線を実験により、例えば、図2に破線で示されるような特性曲線Lh’を得る。その際、特性曲線Lh’の流量は、メッシュが大となる分だけ圧力損失(圧力差)が低下するので特性曲線Lhの流量に比して小となる。
【0044】
次に、所定の圧力P1よりも低い圧力P2において、その直径が設定されたフィルタ部材50の濾過材に応じた所定のインク流量QA’でインクが供給される場合、フィルタ部材52の濾過材のメッシュの値に応じたそのインク流量(リターン流量)Qの変化を示す特性曲線を実験により、例えば、図2の一点鎖線で示されるような特性曲線Lr’を得る。その際、フィルタ部材52の流体抵抗が小となるのでリターン量が増大し特性曲線Lrのリターン量に比して大となる。従って、特性曲線Lh’と特性曲線Lr’との交点Dc’は、交点Dcに比して大となる。
【0045】
続いて、上述の例と同様に、特性曲線Lh’と特性曲線Lr’との交差する点に対応する直径Dc’以下の最大値、即ち、直径Dc’がフィルタ部材52の濾過材の直径Dbとして設定される。
【0046】
その結果、上述の例に比して比較的小量となる流量により、気泡の移動が可能となり、また、回復処理の際、記録ヘッド20Bk〜20Cからの吐出量も低減されることとなる。
【0047】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係るインクジェットプリンタの液体循環装置によれば、液体が液体供給路および液体リターン通路に供給される場合、第1のフィルタ部材および第2のフィルタ部材における上流側部分と下流側部分との圧力差が、それぞれ、第1のフィルタ部材における液体内に含まれる気泡が移動可能となるように第1のフィルタ部材の流体抵抗に基づいて設定され、かつ第2のフィルタ部材における液体内に含まれる気泡が記録ヘッドのノズルから一定量の液体が排出された場合でも液体リターン通路を移動可能となるように第2のフィルタ部材の流体抵抗に基づいて設定されるのでフィルタ部材を含んで形成される液体循環経路内の気泡を、循環経路を複雑にすることなく、しかも、インク供給量を必要以上に増大させることなく、効率よく移動排出させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットプリンタの液体循環装置の一例の構成を、それが適用されたインクジェットプリンタの回復処理系とともに概略的に示す構成図である。
【図2】図1に示される例の動作説明に供される図である。
【図3】従来のインクジェットプリンタの循環通路の要部を、記録ヘッドと共に示す配管系統図である。
【図4】図3に示されるフィルタ部材の動作説明に供される図である。
【符号の説明】
20 記録部
38 加圧ポンプ
46 リターン通路
48 インク供給路
50 フィルタ部材
52 フィルタ部材

Claims (5)

  1. 記録用の液体を吐出する液体吐出部を有する記録ヘッドの液体導入部に、一端が接続され該液体を該記録ヘッドに供給する液体供給路と、
    前記記録ヘッドの液体排出部に、一端が接続され該液体排出部からの液体を排出する液体リターン通路と、
    前記液体供給路に設けられ供給される前記液体内に含まれる異物を捕集する第1のフィルタ部材と、
    前記液体リターン通路に設けられ排出される前記液体内に含まれる異物を捕集する第2のフィルタ部材と、を備え、
    前記液体が前記記録ヘッドの上流側に少なくとも1つ設置された加圧手段により前記液体供給路および前記液体リターン通路に供給される場合、前記第1のフィルタ部材および第2のフィルタ部材における上流側部分と下流側部分との圧力差が、それぞれ、該第1のフィルタ部材における液体内に含まれる気泡が移動可能となるように該第1のフィルタ部材の流体抵抗に基づいて設定され、かつ第2のフィルタ部材における液体内に含まれる気泡が前記記録ヘッドのノズルから一定量の液体が排出された場合でも前記液体リターン通路を移動可能となるように該第2のフィルタ部材の流体抵抗に基づいて設定されることを特徴とするインクジェットプリンタの液体循環装置。
  2. 前記第1のフィルタ部材および第2のフィルタ部材の濾過材の直径が、それぞれ、前記液体内に含まれる気泡が移動可能となるように設定されることを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタの液体循環装置。
  3. 前記第1のフィルタ部材および第2のフィルタ部材の濾過材のメッシュが、それぞれ、前記液体内に含まれる気泡が移動可能となるように設定されることを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタの液体循環装置。
  4. 前記第2のフィルタ部材の濾過材のメッシュが前記第1のフィルタ部材の濾過材のメッシュに比して大とされることを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタの液体循環装置。
  5. 前記記録ヘッドの回復処理において、該記録ヘッドの液体吐出部からの液体が、該記録ヘッドに対し対向配置される液体受け部材を介して前記サブタンクに回収されることを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタの液体循環装置。
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