JP3630365B2 - 汚染土壌の不溶化における攪拌方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚染土壌が含有する六価クロム等の重金属を不溶化するために、汚染土壌を掘削除去せず、原位置において汚染土壌に固化材を混入する際の攪拌方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
六価クロム、砒素、カドミウム、水銀、鉛、セレン等の重金属で汚染された土壌の処理には、汚染土壌を浄化処理する方法や、原位置でまたは掘削除去後に封じ込め処理する方法がある。
【0003】
そして、封じ込め処理を行う場合、対象となる汚染土壌から溶出する重金属の溶出量値(以下、汚染土壌溶出量値ともいう。)が、「土壌・地下水汚染に係る調査・対策指針」に定める「溶出量値II」を超過するようであれば遮断工を行う必要があるが、「溶出量値II」以下であれば遮水工で足り、さらに、土壌環境基準値(平成3年8月23日環境庁告示第46号)以下であれば特段の工法を必要としないとされる。
【0004】
この点、これらの処理方法をコストという観点からみると、浄化処理方法よりも封じ込め処理する方法の方が有利であり、又、封じ込め処理する方法のうちでも、遮水工の方が、さらには、当然、特段の施工をしない方が有利である。したがって、汚染土壌溶出量値をできるだけ下げて、遮水工、あるいは、特段の施工をしないで済むようにするための方法の発明が望まれている。
【0005】
そこで、これを解決する方法として、一般に、掘削した汚染土壌に地上で固化材を混入し、または、汚染土壌に原位置で深層機械攪拌工法などによって固化材を混入し不溶化することが行なわれている。特に、特開平7−31955号公報が開示するように、汚染土壌に水硬性セメントを混入する不溶化方法は好適なものとされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この方法による場合、汚染土壌に対する水硬性セメント等の固化材の混入を原位置において行うと、混合の進行度合いを目視することができないため、混合が不均一となり、十分な不溶化ができない虞がある。かといって、混合の進行度合いを確認するために、汚染土壌を掘削し地上において混合するのでは、コストがかかるとの問題を生じてしまう。
【0007】
そこで、本発明の課題は、汚染土壌を掘削することなく原位置で不溶化する場合においても、汚染土壌とセメント系固化材との混合を確実なものとできる汚染土壌の不溶化における攪拌方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明は、次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
汚染土壌が含有する重金属を不溶化するために、前記汚染土壌を掘削除去せず、原位置において前記汚染土壌にセメント系固化材を混入する際の攪拌方法であって、
攪拌翼を有する攪拌機で、前記固化材の混合度合いのばらつきを示す変動係数が、次記(1)〜(3)の手順によって算出した変動係数以下となるように行うことを特徴とする、汚染土壌の不溶化における攪拌方法。
(1)前記汚染土壌と同種の土壌に前記固化材を添加してなる試験土壌を用いて、前記固化材の混合度合いのばらつきを示す変動係数と試験用攪拌翼の羽根切り回数(回/m)との対応関係を求める。
ここで、羽根切り回数(回/m)とは、撹拌翼が固化材を添加した土壌の任意の1m区間を下降および上昇する間の、羽根の回転数の総和を示すものであり、次式(A)で算出される。
Np=(2・m・n・E)/V …(A)
Np:羽根切り回数(回/m)
m:羽根枚数(−)
n:羽根の回転数(回/min)
E:昇降回数(−)
V:貫入速度(m/min)
(2)重金属を含有する前記試験土壌を用いて、前記重金属の溶出量値が所定値以下となる前記試験用攪拌翼の羽根切り回数(回/m)を求める。
(3)(1)に基づいて、(2)で求めた羽根切り回数と対応する変動係数を算出する。
【0009】
<請求項2記載の発明>
汚染土壌が含有する重金属を不溶化するために、前記汚染土壌を掘削除去せず原位置において、水セメント比(W/C)80〜120%のスラリー状としたスラグ含有量が31〜80%の高炉セメントを、固化材として前記汚染土壌1m3あたりに150kg以上混入する際の攪拌方法であって、
攪拌翼を有する攪拌機で、前記固化材の混合度合いのばらつきを示す変動係数が4%以下となるように行うことを特徴とする、汚染土壌の不溶化における攪拌方法。
【0010】
<請求項3記載の発明>
先端に放射方向に延出する攪拌翼を備えた内管と、放射方向に延出する攪拌翼を備えた外管との二重管構造となっており、前記内管と前記外管とが互いに逆方向に回転するものを前記攪拌機として使用した、請求項1または2記載の汚染土壌の不溶化における攪拌方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
<概要>
本発明に係る汚染土壌の不溶化における攪拌方法は、汚染土壌が含有する重金属を不溶化するために、汚染土壌を掘削除去せず、原位置において汚染土壌にセメント系固化材を混入する際の攪拌方法であり、この際行うべき攪拌を、固化材の混合度合いのばらつきを示す変動係数で把握するものである(以下、固化材の混合度合いを、単に混合度ともいう。)。
そして、この変動係数は、(1)不溶化の対象となる汚染土壌と同種の土壌に、不溶化の際に用いるセメント形固化材と同種のセメント系固化材を添加してなる試験土壌を用いて、固化材の混合度合いのばらつきを示す変動係数と試験用攪拌翼の羽根切り回数(回/m)との対応関係を求め、(2)重金属を含有する前記試験土壌を用いて、前記重金属の溶出量値が所定値以下となる試験用攪拌翼の羽根切り回数(回/m)を求め、(3)(1)に基づいて、(2)で求めた羽根切り回数と対応する変動係数を算出する、ことにより求めるものである。
そこで、以下では、上記(1)〜(3)の手順に従い、図面を使って、本発明の実施の形態を説明する。なお、セメント系固化材としては、不溶化の際に使用するものと同種のもの、ナトリウムベントナイト等の添加材を含む場合であれば、これをも含んだものを用いる必要があるが、本実施の形態では、スラグ含有量が31〜70%である高炉セメントB種を用いた場合を説明する。これは、スラグ含有量が71〜80%である高炉セメントC種より高炉セメントB種の方が、通常、入手しやすいことによる。また、汚染土壌溶出量値が土壌環境基準値以下となるようにする場合、すなわち、(2)の所定値が土壌環境基準値である場合を説明する。
【0012】
<(1)変動係数と羽根切り回数との対応関係>
まず、試験用攪拌翼の羽根切り回数と変動係数との対応関係を調べるために用いる試験装置であるが、本実施の形態では、図1に示すような、試験土壌撹拌装置1を使用する。この装置1は、外径290mm、内径200mm、厚さ10mmのドーナツ状の生ゴム2を20枚重ね合わせたものであり、中空部2aに試験土壌Hを充填し、この試験土壌Hに撹拌翼3を挿入する構成となっている。本装置1で用いる生ゴム2は、撹拌中に試験土壌H中の水分が放出するのを防止するため、シリコングリースを塗布してある。又、撹拌翼3は、長さ160mm、幅15mmのステンレス製平板翼でできており、試験土壌底部Haから50mmの位置にある。そして、この位置から上方100mmの範囲を、一定の速度で昇降するようになっている(図中においては、攪拌翼3が昇降する範囲を攪拌層Hbとして示してある。)。この際、攪拌翼3を回転させる動力には、単相誘導電動機(図示せず。)を使用することができる。試験土壌Hの充填は、間隙率が38%となるように、1回につき高さ50mm分(生ゴム5枚分)とし、4回に分けて行う。試験土壌Hの高さが正確に200mmとなるように、攪拌装置1の上部には、上部板4をかぶせてある。
【0013】
次に、本発明でいう混合度合いのばらつきを示す変動係数であるが、この値は、不溶化効果への影響を知るうえで、できるだけ定量的に表される必要がある。そこで、汚染土壌と高炉セメントB種とを混合した状態を明度値により定量化し、この明度値を基に算出する。
【0014】
具体的には、まず、高炉セメントB種を、図2に示した、撹拌翼3から30mm離れた場所5へ挿入する。挿入後、攪拌翼3により攪拌を行い、所定の撹拌を終えたら上部板4を取り外し試験土壌H上部の撹拌されていない層Hc(図1参照)を取り除く。これにより撹拌層Hbが露出したら、深さ10mm(生ゴム1枚)毎に8個の試料を、図3で示すa〜hの位置で採取する。この方法により、合計80個の試料を採取したら、全ての試料の明度値を測定する。この明度値は、ハロゲンランプを光源とした積分球式の測色色差計を用いて、ハロゲンランプの反射光を測定し、CIE(国際照明委員会)算出法により求める。なお、高炉セメントB種の含有量を明度値によって測定することが可能なのか、という問題がありうるが、図4及び図5に示したとおり、高炉セメントB種は、粉状体であると、スラリー状であるとにかかわらず、含有量0〜300kg/m3においては2次式で回帰され、それぞれ相関係数0.9以上を示すことが確認されている。つまり、高炉セメントB種の含有量を明度値により測定することは、可能である。(図4及び図5におけるスラリー状の高炉セメントB種は、水セメント比(W/C)100%としたものである。これは、通常の施工において水セメント比(W/C)が80〜120%で用いられていることによる。以下においても、高炉セメントをスラリー状とする場合は、水セメント比(W/C)100%とする。)。
【0015】
以上のようにして、80個の試料の明度値を求めたら、例えば、電子計算機などを用いて、変動係数を算出する。そして、このような試験を、撹拌翼3の羽根切り回数を変更しながら複数回行い、羽根切り回数と変動係数との対応関係を求める。
【0016】
なお、ここでいう羽根切り回数とは、撹拌翼が固化材を添加した土壌の任意の1m区間を下降および上昇する間の、羽根の回転数の総和を示すものであり、次式(A)で算出されるものである。
Np=(2・m・n・E)/V …(A)
Np:羽根切り回数(回/m)
m:羽根枚数(−)
n:羽根の回転数(回/min)
E:昇降回数(−)
V:貫入速度(m/min)
【0017】
<(2)羽根切り回数の算出>
以上のようにして、羽根切り回数と変動係数との対応関係を求めたら、次に、重金属の溶出量値が土壌環境基準値以下となる試験用攪拌翼3の羽根切り回数(回/m)を求める。これは、前述した撹拌装置1の試験土壌Hに、重金属として六価クロムを含有させ、粉体状またはスラリー状の高炉セメントB種と撹拌混合することにより求める。
この際、試験土壌Hは、不溶化の対象となる汚染土壌と同種のものを用いるのが好ましい。本実施の形態では、1つの例として7号珪砂を用いる。7号珪砂を使用するのは、六価クロムが7号珪砂に吸着されにくいため、固化剤(高炉セメントB種)の不溶化効果を確認しやすいことによる。又、試験土壌Hは、含水比23%に調整し、六価クロムの含有量が乾燥土壌1kgにつき50mgとなるようする。さらに、高炉セメントB種は、不均一な撹拌による影響が顕著に現れるようにするため、粉体状の場合は土壌1m3につき300kg、スラリー状の場合は土壌1m3につき150kgとする。そして、このようにして生成する試験土壌Hを、攪拌翼3によって攪拌するわけであるが、この攪拌は、攪拌翼3の撹拌速度を7rpmと18rpmの2種類とし、昇降回数の増減により混合度が異なるよう行う。このような操作により攪拌を行った後、試料を採取することになる。この試料の採取は、試験土壌Hの攪拌層Hbを、図6に示すように、深さ10mm(生ゴム1枚)毎に、2分の1ずつに分け、それぞれ材令7日、及び材令28日における試料として、不攪乱状態で行う。採取した試料は、20℃恒温室にて養生を行う。そして、養生後、環境庁告示第46号に準拠して溶出試験を行い、六価クロムの溶出濃度を測定する。
このような試験は、撹拌翼3の羽根切り回数を変更しながら複数回行い、全ての試料において六価クロムの溶出量値が土壌環境基準値を下回るときの羽根切り回数を算出する。
【0018】
<(3)変動係数の算出>
以上のようにして六価クロムの溶出量値が土壌環境基準値を下回るときの羽根切り回数を算出したら、この羽根切り回数と対応する変動係数を(1)で求めた羽根切り回数と変動係数との対応関係に基づいて算出する。そして、実際の施工においては、この変動係数が得られるだけの攪拌を行うことになる。
【0019】
<その他>
この攪拌は、攪拌翼を有する攪拌機で行うわけであるが、この際使用する攪拌機としては、図10に示す構造を有するものを使用するとよい。図10に示す攪拌機は、互いに逆回転する内管107と外管108とからなり、内管107と外管108とをそれぞれ逆方向に回転させながら土壌内を汚染土壌Xに向けて推進する。内管107の先端には放射方向に延出する掘削刃兼用攪拌翼102を、外管108には放射方向に延出する攪拌翼103,103を備え、掘削刃兼用攪拌翼102は回転径の小さい掘削刃兼用攪拌翼104とその上段側に所定間隔離して配置された回転径の大きい掘削刃兼用攪拌翼105とからなる。この掘削刃兼用攪拌翼105は、左側翼105aと右側翼105bとからなるトンボ状に形成されている。外管108に設けられた攪拌翼103も、掘削刃兼用攪拌翼105と同様に、左側翼103aと右側翼103bの二翼から構成され、複数の攪拌翼103,103はそれぞれ上下方向に所定間隔離し、平面的に90度ずらして複数段に配置してある。
攪拌機を内管と外管からなる二重管構造として構成し、それぞれの攪拌翼を互い逆方向に回転させることにより、共回り現象が抑えられるようになり、同一方向に回転させる場合と比べて、格段に汚染土壌と固化材とを効果的に混合できるようになる。
【0020】
【実施例】
本発明においては、汚染土壌と高炉セメントB種とを混合した状態で高炉セメントB種の混合度合いのばらつきを示す変動係数を測定すれば足りる。ただ、本発明者らは、確認のため、高炉セメントB種の他、土粒子の攪拌による混合度の進行も調査した。この調査は、先に実施の形態で述べた手順と同様の方法で行った。ただ、土粒子については、そのままの状態では明度値を測定することができないため、混合過程が色調で追跡でき、加えられたエネルギーに応じて分散の度合いが異なる凝集性酸化鉄(トダカラー:140ED)をトレーサーとして使用した。このトレーサーは、平均粒径0.47μmの暗赤色酸化鉄でできており、土粒子に付着する性質を有する。したがって、土粒子の攪拌混合が進むと、撹拌部全体が均一な暗赤色へと収束してゆくことになる。そこで、この混合過程において変化する色調を明度値として捉え、この値で土粒子の混合度を表した。
【0021】
図7は、土粒子、粉体状の高炉セメントB種、及びスラリー状の高炉セメントB種の明度値を、標準偏差として示したものである。粉体状の高炉セメントB種は土壌1m3につき300kg、スラリー状の高炉セメントB種は土壌1m3につき150kg混入した場合である。この図7から明らかなとおり、いずれにおいても、羽根切り回数(Np)1000回/mを境に標準偏差が安定する。したがって、土粒子、粉体状の高炉セメントB種、及びスラリー状の高炉セメントB種は、いずれも、撹拌に伴う混合度の進行が類似した挙動を示すことが確認された。
【0022】
もっとも、トレーサーと高炉セメントB種とでは、完全混合時の収束明度値が異なる。実際に、完全混合状態における明度値は、トレーサーで32.0、粉状体の不溶化剤で51.6、スラリー状の不溶化剤で50.1となった。そこで、さらに、それぞれについて変動係数を求め、この変動係数と任意の羽根切り回数との関係式を導き出し、土粒子の混合度と高炉セメントB種の混合度との比較をした。この結果は、図8に示したようになり、スラリー状の高炉セメントB種、粉体状の高炉セメントB種、土粒子の順で撹拌による混合度が高いことがわかった。これは、土粒子に対して高炉セメントB種の粒径が小さいこと、粉体状よりスラリー状は移動媒体が多量に存在することによるものである。したがって、六価クロムの不溶化に高炉セメントを使用する場合、粉体状よりスラリー状で使用する方が好適であることがわかった。
【0023】
以上のようにして、羽根切り回数と変動係数との対応関係を求めた後、次に、重金属の溶出量値が土壌環境基準値以下となる試験用攪拌翼3の羽根切り回数(回/m)を求めた。この調査も先に実施の形態で述べた手順と同様の方法で行った。
表1及び表2は、その結果を示したものであり、羽根切り回数(Np)と材令7日(σ7)及び材令28日(σ7)における六価クロムの溶出濃度との対応関係を示している。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
この表1及び2から、攪拌層のいずれの試料を抽出しても土壌環境基準値を下回るには、高炉セメントB種を粉体状で使用した場合は、羽根切り回数(Np)を2500回/m以上に、高炉セメントB種をスラリー状で使用した場合は、羽根切り回数(Np)を250回/m以上、より好ましくは500回/m以上にする必要があることがわかった。
ただ、通常施工時の羽根切り回数(Np)としては、粉状体での2500回/mが現実的でないので、スラリー状での250、500回/mが好適といえる。
【0027】
スラリー状の高炉セメントB種で不溶化するに必要な羽根切り回数(Np)250、500回/mにおける変動係数は、図8で示した羽根切り回数と変動係数との関係から逆算すると、0.04、0.02となる(図9参照)。したがって、六価クロムによる汚染土壌を、深層機械撹拌工法を使用し、スラリー状の高炉セメントB種で不溶化する場合、変動係数を4%以下、より好ましくは2%以下にする必要があることがわかった。
【0028】
【発明の効果】
本発明に係る汚染土壌の不溶化における攪拌方法によれば、汚染土壌を掘削せず原位置で不溶化する場合においても、汚染土壌とセメント系固化材との攪拌を確実なものとできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験攪拌装置の平面図(上段)、及び断面図(下段)である。
【図2】不溶化剤の添加位置を示した、試験攪拌装置の平面図である。
【図3】明度値を測定するための試料の採取位置を示した、試験攪拌装置の平面図である。
【図4】高炉セメント(粉体状)の含有量と明度値との関係を示したグラフである。
【図5】高炉セメント(スラリー状)の含有量と明度値との関係を示したグラフである。
【図6】溶出濃度を測定するための試料の採取位置を示した、試験攪拌装置の平面図である。
【図7】羽根切り回数と標準偏差との関係を示したグラフについて、土粒子と高炉セメントとを比較したものである。
【図8】羽根切り回数と変動係数との関係を示したグラフについて、土粒子と高炉セメントとを比較したものである。
【図9】羽根切り回数と変動係数との関係を示したグラフである。
【図10】二重管構造の攪拌機である。
【符号の説明】
1…試験土壌撹拌装置、2…生ゴム、3…攪拌翼、4…上部板、5…固化剤挿入場所、102…掘削刃兼用攪拌翼、103…攪拌翼、104,105…掘削刃兼用攪拌翼、107…内管、108…外管、H…試験土壌、Ha…試験土壌底部、Hb…撹拌層、Hc…非攪拌層、X…汚染土壌。
Claims (3)
- 汚染土壌が含有する重金属を不溶化するために、前記汚染土壌を掘削除去せず、原位置において前記汚染土壌にセメント系固化材を混入する際の攪拌方法であって、
攪拌翼を有する攪拌機で、前記固化材の混合度合いのばらつきを示す変動係数が、次記(1)〜(3)の手順によって算出した変動係数以下となるように行うことを特徴とする、汚染土壌の不溶化における攪拌方法。
(1)前記汚染土壌と同種の土壌に前記固化材を添加してなる試験土壌を用いて、前記固化材の混合度合いのばらつきを示す変動係数と試験用攪拌翼の羽根切り回数(回/m)との対応関係を求める。
ここで、羽根切り回数(回/m)とは、撹拌翼が固化材を添加した土壌の任意の1m区間を下降および上昇する間の、羽根の回転数の総和を示すものであり、次式(A)で算出される。
Np=(2・m・n・E)/V …(A)
Np:羽根切り回数(回/m)
m:羽根枚数(−)
n:羽根の回転数(回/min)
E:昇降回数(−)
V:貫入速度(m/min)
(2)重金属を含有する前記試験土壌を用いて、前記重金属の溶出量値が所定値以下となる前記試験用攪拌翼の羽根切り回数(回/m)を求める。
(3)(1)に基づいて、(2)で求めた羽根切り回数と対応する変動係数を算出する。 - 汚染土壌が含有する重金属を不溶化するために、前記汚染土壌を掘削除去せず原位置において、水セメント比(W/C)80〜120%のスラリー状としたスラグ含有量が31〜80%の高炉セメントを、固化材として前記汚染土壌1m3あたりに150kg以上混入する際の攪拌方法であって、
攪拌翼を有する攪拌機で、前記固化材の混合度合いのばらつきを示す変動係数が4%以下となるように行うことを特徴とする、汚染土壌の不溶化における攪拌方法。 - 先端に放射方向に延出する攪拌翼を備えた内管と、放射方向に延出する攪拌翼を備えた外管との二重管構造となっており、前記内管と前記外管とが互いに逆方向に回転するものを前記攪拌機として使用した、請求項1または2記載の汚染土壌の不溶化における攪拌方法。
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