JP3629618B2 - スプリンクラヘッド - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、スプリンクラヘッドに係り、さらに詳しくは、その感熱分解部に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のスプリンクラヘッドの一例として実公平5−38758号公報に開示された考案がある。この考案は、ヘッド本体の中心部に消火水を放水する放水口を有し、ヘッド本体のつば部に円筒フレームを螺着し、また、キャップを放水口に押圧して消火水を封止する感熱分解部と、上部にストッパリングが取付けられたガイドロッドの下端部に装着されたデフレクタとを円筒フレーム内に設けたものである。
【0003】
そして、火災が発生すると感熱分解部に設けた可溶合金が溶融して感熱分解部が分解し、デフレクタに設けた長孔から外部に落下する。これによりキャップ及びアームガイドは自重及び消火水の水圧によって落下し、同時にストッパリングも落下して円筒フレームの底部に着座するので、ガイドロッドによりストッパリングに連結されたデフレクタも下降し、アームガイド及びキャップはこのデフレクタ上に着座する。これにより放水口が開放され、消火水は放水口を経てデフレクタの羽根にあたって散水される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなスプリンクラヘッドは、火災時の動作が確実なため信頼性が高く、好評を博している。
ところで、最近、建物の天井をいわゆるシステム天井にする場合が多いが、システム天井はTバー間の幅が狭く形成されており(25mm程度)、上記のようなスプリンクラヘッドは逆J字状の一対のレバーを使用しているため、フレームの内径を対向配置されたアームの幅より小さくすることは不可能であり、外径の細小化には限界があった。このため、上記のようなスプリンクラヘッドをTバーの間に配置して天井裏に配設された給水管に接続することができなかった。
【0005】
本発明は、上記の課題を解決すべくなされたもので、外径を大幅に細小化することができ、その上動作が確実で製作も容易であり、意匠的にも優れたスプリンクラヘッドを得ることを目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わるスプリンクラヘッドは、円筒状のフレームと、該フレーム内に摺動可能に配設された分解部支持筒と、該分解部支持筒から僅かに突出し、該分解部支持筒の前記フレームからの離脱を阻止すると共に、下向きに作用する組立荷重が加えられる複数個のロックボールと、該ロックボールの分解部支持筒から突出した状態を保持する分解部押えと、該分解部押えの下方に設けられ、火災時の熱によって溶融する可溶合金とを備えたスプリンクラヘッドにおいて、前記分解部押えに、垂直面からなる当接面を設け、該当接面を前記ロックボールに当接させて外方に押圧させるようにしたものである。
【0007】
上記のフレームにロックボール確認用の穴を設けた。
【0010】
【作用】
火災が発生するとその熱気流により感熱板が加熱され、その熱により可溶合金が周囲から加熱されて溶融しはじめ、溶融した可溶合金はシリンダとピストンの間から流出し、その体積が減少する。
【0011】
可溶合金が溶融してその体積が減少すると、分解部押えがコイルばねに圧下されて下降する。これにより、ロックボールはフレームのボール穴から外れて、分解部支持筒のボール挿入穴とロック押えの凹部内に移動し、分解部支持筒のロックが解除され、分解部支持筒が皿ばねに圧下されてデフレクタの羽根をガイドとして下降する。感熱分解部は自重及び消火水の水圧により急激に下降し、フレームから落下する。同時に弁体を含むデフレクタも自重及び消火水の水圧によって落下し、ストッパリングがフレームの段部上に着座して停止する。これにより、本体の放水口が開放され、消火水はデフレクタの散水口から散水される。なお、この際デフレクタも分解部支持筒にガイドされながら下降する。
【0012】
【実施例】
実施例1.
図1は本発明の第1の実施例の縦断面図、図2は図1の分解斜視図である。
図において、1は中心部に放水口2が貫設された本体で、フランジ4の上面には給水管に接続される第1のねじ部3が設けられており、フランジ4の下面には後述のフレーム10が螺合される第2のねじ部5が設けられ、さらに第2のねじ部5の下端部にはこれより小径の円筒部6が突設されている。
【0013】
10は円筒状のフレームで、上部には本体1の第2のねじ部5に螺合されるめねじ部11が設けられており、下端部にはフランジ状の段部12が形成され、この段部12には等間隔で側壁と直交した複数(本実施例では3個設けた)のボール穴13が貫設されている。14a,14bは側壁の上下方向のほぼ中間部に設けたスリットで、フレーム10に多少でもばね性を付与するためのものであり、また水漏れ試験時における確認用の穴でもあるが、これは省略してもよい。
【0014】
15は本体1の放水口2を封止する弁体で、本体1の円筒部6の外径とほぼ等しい外径の基板、基板の上面に突設され本体1の放水口2内に挿入される頭部、基板の下面中心部から突設された突出部及び基板の下面に突出部と同心的に設けられたかしめ片とからなっている。16は頭部に嵌合され基板上に設置された例えば四ふっ化樹脂からなるガスケットである。
【0015】
20はデフレクタアッセンブリで、デフレクタ21は円板状の基板の外周にほぼ等間隔で放射状に突設された複数の羽根22が設けられ、羽根22のうち等間隔(例えば120°間隔)の位置にある複数の羽根22は、さらに延出されて連結柱23a,23b,23cを形成している。この連結柱23a〜23cの羽根22に続く部分には羽根22の幅より狭い嵌入部が形成され、その先には嵌入部より幅の広い圧入部が形成されており、さらに先端部には圧入部より幅の広い係止部が設けられている。なお、円板状の基板の中心部には貫通穴が設けられている。
【0016】
上記の羽根22は上方に折曲げられて羽根22の間にそれぞれ散水口24を有するデフレクタ21が形成される。このデフレクタ21の内径は、本体1の円筒部6の外径より僅かに大きく形成されている。
25はストッパリングで、その内径は本体1の円筒部6の外径より僅かに大きく形成され、外径はフレーム10の内径より小さく、かつ、下降時に段部12に係止する大きさに形成されている。また、デフレクタ21の連結柱23a〜23cに対応して(したがって120°間隔で)係止穴26a,26b,26cが設けられており、係止穴26a〜26cは係止爪を介して外周に開口している。この係止穴26a〜26cの幅はデフレクタ21の連結柱23a〜23cの圧入部の幅とほぼ等しいか又は僅かに狭く、したがって係止部の幅より狭く形成されており、また、係止爪間の幅は、連結柱23a〜23cの嵌入部の幅とほぼ等しく形成されている。
【0017】
上記のようなデフレクタ21及びストッパリング25からなるデフレクタアッセンブリ20を組立てるには、先ず、デフレクタ21の中心部に設けた貫通穴に弁体15のかしめ片を挿入してかしめ、弁体15とデフクレタ21を一体に結合する。ついで、デフレクタ21の連結柱23a〜23cの嵌入部を、ストッパリング25の係止爪の間から係止穴26a〜26cにそれぞれ嵌入し、ストッパリング25を上方に引上げてその上面を連結柱23a〜23cの係止部に当接させる。このとき、係止穴26a〜26c内には連結柱23a〜23cの圧入部が圧入されており、ストッパリング25はその位置に保持される。なお、係止爪をかしめれば、ストッパリング25をより確実に保持することができる。
【0018】
31はフレーム10内に摺動可能に配設されたほぼ有底円筒状の分解部支持筒で、図3に示すように、その上部の内径はデフレクタ21が遊嵌しうる大きさの大内径部32に形成され、その下部は縮径されて小内径部33となり、両者の間には段部34が形成されている。35は底部の中心部に設けられた凹部で、その中心部には穴36が設けられており、穴36の外周にはフランジ状の係止部37が形成されている。38は底部の上方において小内径部33の側壁に等間隔で貫設された複数のボール挿入穴である。
【0019】
この分解部支持筒31の高さは、フレーム10内に組込んだ際にその上端部がデフレクタ21の羽根22の上端部とほぼ一致するか、又はそれより上方にあるように選ばれており、羽根22と分解支持筒31は互いにガイドするように作用する。
【0020】
40は感熱部で、図4に示すように、有底円筒状のシリンダ41と、その下面及び高さ方向のほぼ中央部外壁に設けられた円板状の感熱板42a,42bとからなり、シリンダ41の上端部には分解部支持筒31の穴36に挿入しうる外径でフランジ状の係止爪43が設けられている。なお、感熱板42a,42bは1個でもよく、あるいは3個以上設けてもよい。
【0021】
45はバランサで、図5に示すように、中心部が高く周縁部が低い断面ほぼハ字状に形成されており、中心部には貫通穴46が設けられている。このバランサ45の外径は、分解部支持筒31の大内径部32の内径より僅かに小さく形成されている。
【0022】
47は皿ばねで、図6に示すように、断面ハ字状の2枚の板ばね48a,48bを、互いに反対方向になるように中心部を当接し、板ばね48a,48bの中心部に設けた穴49a,49bにリベット50を挿入してかしめ、一体に結合したものである。なお、この皿ばね47の外径は、分解部支持筒31の大内径部32の内径より僅かに小さく形成されている。
【0023】
51は分解支持筒31の小内径部33内に摺動可能に収容された分解部押えで、図7に示すように、外周に上部フランジ部52及び下部フランジ部53が設けられたほぼ有底円筒状に形成されており、上下フランジ部52,53の間には凹部54が形成されている。また、下部フランジ部53の外周には、傾斜面を介してほぼ垂直の当接面55が設けられている。56は調整穴、58は底部に設けたねじ穴57に螺入された止めねじである。
【0024】
61は分解部押え51内に配設されたコイルばね、62は感熱部40のシリンダ41内に収容されたコンプレッションはんだの如き可溶合金、63はシリンダ41内において可溶合金62の上に上下に摺動可能に収容されたピストンで、上面中心部には凹部64が設けられている。
【0025】
65は分解部支持筒31の凹部35に設けた係止部37と、感熱部40の係止爪43との間に介装されたCリング、66は鋼材からなる複数のロックボールである。なお、前述のフレーム10に設けたボール穴13の内径は、ロックボール66の外径より小さく、また、分解部支持筒31に設けたボール挿入穴38の内径は、ロックボール66の外径より大きく形成されている。
【0026】
次に、上記のような各部からなる本実施例の組立順序の一例を説明する。
(1)感熱部40のシリンダ41内に可溶合金62及びピストン63を挿入する。
(2)分解部支持筒31の凹部35に設けた穴36内に、感熱部40のシリンダ41の先端部を挿入し、係止爪43の下にCリング65を装着して下降させる。これにより、感熱部40はCリング65を介して分解部支持筒31に装着される。
【0027】
(3)分解部支持筒31を立設し、上部の開口部から分解部支持筒31内に分解部押え51を挿入する。このとき、止めねじ58を上昇させて分解部押え51を分解部支持筒31のボール挿入穴38の下方に位置させ、止めねじ58の先端部をピストン63の凹部64に当接させる。
【0028】
(4)分解部支持筒31の各ボール挿入穴38に、外側からそれぞれロックボール66を挿入し、ロックボール66をボール挿入穴38と分解部押え51の凹部54との間に位置させる。
(5)フレーム10内に下方から分解部支持筒31を挿入してそのボール穴13と分解部支持筒31のボール挿入穴38とを整合させる。そして、ほぼL字状の治具を分解部押え51の開口部から挿入してその先端部を調整穴56内に挿入し、ロックボール66を押してその一部をフレーム10のボール穴13内にそれぞれ誘導する。
【0029】
(6)止めねじ58を回転して分解部押え51を上昇させ、その当接面55をロックボール66に当接させて外方に押圧し、ロックボール66の一部をフレーム10のボール穴13内へ突出させて分解部押え51との間に保持し、これにより分解部支持筒31をその位置にロックする。また、止めねじ58により感熱部40が圧下され、ロックされる。このとき、ボール穴13から覗くことにより、ロックボール66が所定の位置に保持されているかどうかを外部から確認する。
【0030】
(7)分解部押え51内にコイルばね61を挿入し、さらに、分解部支持筒31の大内径部32内に皿ばね47、バランサ45及びデフレクタアッセンブリ20を挿入し、デフレクタ21に取付けた弁体15の突出部18をバランサ45の貫通穴46内に挿入する。
【0031】
(8)本体1の円筒部6をストッパリング25に挿入してその先端部を弁体15の基板の上面(基板の上面にはガスケット16が装着されている)に当接し、第2のねじ部5をフレーム10のめねじ部11に螺入する。これにより、皿ばね47、バランサ45及び弁体15を含むデフレクタアッセンブリ20は、コイルばね61に抗して圧下され、皿ばね47の下面が分解部支持筒31の段部34に当る。さらに、皿ばね47の両板ばね48a,48bがほぼ密着するまで本体1を螺入し、組立を終了する。このとき、感熱部40及び分解部支持筒31の下部は、フレーム10の下端部から外部に突出している。なお、上述の分解部支持筒31、可溶合金62、ピストン63を含む感熱部40、分解部押え51及びコイルばね61により感熱分解部60が構成される。そして、分解部支持筒31内は円板状のバランサ45によって覆われるのでその内部が完全な密封構造になるため、腐食性の高い雰囲気中に設置されても腐食するおそれがない。
【0032】
ところで、上記のようなスプリンクラヘッドにおいては、弁体15により本体1の放水口2を50kgf程度の組立荷重で封止して水漏れを防止しており、この組立荷重が分解部支持筒31を介してロックボール66に下向きに作用する。ロックボール66はこの荷重によりフレーム10のボール穴13の下端部に圧接され、図8に示すような力F及び分力Fが生じる。なお、バランサ45は円板状に形成されているため、組立荷重は確実かつ均等にロックボール66に加えられる。このため、ロックボール66には常に内側(分解部押え51側)に入ろうとする力が作用している。しかしながら、ロックボール66は分解部押え51の当接面55により移動が阻止されているためその位置に保持され、分解部支持筒31をロックしている。
【0033】
一方、可溶合金62にはロックボール66が分解部押え51の垂直面である当接面55のみに接触しているため上記の組立荷重はほとんど作用せず、主としてコイルばね61の圧下力(約10kgf)が加わるだけなので、従来のスプリンクラヘッドのように消火水の水圧の大小によって可溶合金62にかかる荷重が変動することはなく、弁体15に大きな水圧が作用しても可溶合金62にクリープ現象が生じることはない。
【0034】
上記のように構成したスプリンクラヘッドは、天井に設けた穴から挿入され、その第1のねじ部3を給水管に接続することにより天井面に取付けられ、その一部が天井面から露出する。なお、天井に設けた穴はシーリングプレートにより塞がれる。
また、フレーム10の外径が小さい(22〜23mm程度)ので、システム天井のTバーの間にも設置することができる。この場合は、例えば、天井裏において自在接手に接続された給水管に本体1の第1のねじ部3を螺入し、ついで給水管を動かしてフレーム10の一部又は全部をTバーの間から室内に露出させ、給水管を固定すればよい。
【0035】
次に、本発明の作用を説明する。図1は天井面に取付けられたスプリンクラヘッドが警戒状態にある場合を示すもので、本体1の放水口2には加圧された消火水が供給されており、弁体15には消火水の圧力が加えられている。このときの弁体1の閉止力は50kgf程度であり、また、可溶合金63に加わる圧下力は10kgf程度である。
【0036】
いま、火災が発生するとその熱気流により感熱板42a,42bが加熱され、その熱により可溶合金62が周囲から加熱されて溶融し始め、溶融した可溶合金62はシリンダ41とピストン63の間から流出し、図9に示すようにその体積が減少する。
【0037】
このとき、分解部支持筒31と感熱部40とはCリング65を介して連結されており、また、止めねじ58の先端部は細く形成されてピストン63に圧接されているため、これらの接触面積はきわめて小さい。このため、感熱部40から分解部支持筒31及び止めねじ58に逃げる熱はごく僅かであり、大部分の熱は可溶合金62に加えられるため、可溶合金62は短時間で溶融する。
【0038】
可溶合金62が溶融してその体積が減少すると、図9に示すように、分解部押え51がコイルばね61に圧下されて下降する。これにより、ロックボール66はフレーム10のボール穴13から外れて、分解部支持筒31のボール挿入穴38とロック押え51の凹部54内に移動し、分解部支持筒31のロックが解除される。そして、分解部支持筒31も皿ばね47に圧下され、デフレクタ21の羽根22をガイドとして下降する。
【0039】
さらに、可溶合金62の溶融が進むと、分解部支持筒31は皿ばね47に圧下されて下降し、図10に示すように、ロックボール66はフレーム10のほぼ下端部に達する。そして、可溶合金62の大部分が溶融すると、図11に示すように、ロックボール66がフレーム10の下端部から外れるので、感熱分解部60及び皿ばね47とバランサ45は自重及び消火水の水圧により急激に下降し、図12に示すように、フレーム10から離脱し、落下する。なお、この際、デフレクタ21も分解部支持筒31をガイドとして下降できるように、分解部支持筒31の高さが設定されている。
【0040】
同時に、弁体15を含むデフレクタアッセンブリ20も自重及び消火水の水圧によって落下し、ストッパリング25がフレーム10の段部12上に着座して停止する。このとき、デフレクタ21はフレーム10の下方に位置する。これにより、本体1の放水口2が開放され、消火水はデフレクタ21から散水されて火災を消火する。
【0041】
このとき、皿ばね47はばね板48a,48bを2枚重ねてストロークが長くなるように構成されているので、火災時において、フレーム10からの分解部支持筒31の離脱を促進することができると共に、図11に示すように、ロックボール66がフレーム10の下端部から外れるまで弁体15を本体1の円筒部6の下面に圧接し、水漏れを防ぐことができる。これは、ロックボール66がフレーム10から外れる前に、本体1の円筒部6と弁体15の間から漏れた水により、可溶合金62が冷されるのを防止するためである。また、分解部支持筒31のボール挿入穴38と分解部押え51の当接面55とは互いに直交した平面でロックボール66に接触しているので、感熱分解部60の分解に際してロックボール66が分解部押え51などに食い込むことはない。
【0042】
実施例2.
図13は本発明の第2の実施例の縦断面図で、第1の実施例と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、説明を省略する。なお、10は第1の実施例のフレーム10とほぼ同じ構造のフレームであるが、ボール穴13が設けられていない。
【0043】
71はほぼ円筒状の分解部支持筒で、図14に示すように、その側壁の上部は薄肉で大内径部72が形成され、下部は縮径されて厚肉の小内径部73となり、大内径部72の下方には小内径部73とほぼ同じ内径の段部74(フランジ部)が設けられ、小内径部73と段部74との間には凹部75が形成されている。76は凹部75内において側壁に貫設されたボール挿入穴で、その内径はロックボール66の外径より小さく形成されている。77は下端部の内壁に設けたフランジ状の係止部である。
【0044】
78は感熱部で、図15に示すように、シリンダ79の上端部外周には分解部支持筒71の係止部77に係止するフランジ80が設けられており、その下方には感熱板81a,81bが設けられている。
【0045】
82は分解部押えで、図16に示すように、截頭円錐状の大径部83と小径部84とにより断面ほぼ凸字状に形成されており、大径部83の側壁は傾斜面85に形成されて、その下端部の外径は分解部支持筒71の小内径部73の内径より僅かに小さく形成されている。87は中心部に設けたねじ穴86に螺入された止めねじである。
【0046】
次に、上記のような各部からなる本実施例の組立順序の一例を説明する。
(1)シリンダ79内に可溶合金62及びピストン63が挿入された感熱部78を、上部開口部から分解部支持筒71内に挿入し、そのフランジ80を分解部支持筒71の係止部77上に載置する。
【0047】
(2)止めねじ87を上昇させて分解部押え82を上部開口部から分解部支持筒71内に挿入し、小内径部73の下方に位置させる。このとき、止めねじ87の先端部はピストン63に当接する。
(3)ロックボール66を分解部支持筒71の凹部75内に挿入して止めねじ87を回転し、分解押え82を上昇させてロックボール66の一部をボール挿入穴76から突出させ、ロックボール66を分解部押え82の傾斜面85との間に保持する。このとき、止めねじ87により感熱部78が圧下され、ロックされる。
【0048】
(3)分解部支持筒71の大内径部72内に皿ばね47を挿入して段部74上に載置し、その上にバランサ45及びデフレクタアッセンブリ20を載置する。そして、分解部支持筒71をフレーム10の上部開口部からフレーム10内に挿入する。
【0049】
(4)ついで、本体1の円筒部6をストッパリング25に挿入してその第2のねじ部5をフレーム10のめねじ部11に螺入し、皿ばね47の両板ばね48a,48bがほぼ密着した状態まで螺入することにより組立が終了する。このとき、感熱部78及び分解部支持筒71の下部はフレーム10の下端部から外部に突出しており、ロックボール66は分解部支持筒71に圧下されてフレーム10の段部12に圧接され、かつ分解部押え82の側壁に設けた傾斜面85による楔作用により分解部支持筒71の凹部75とボール挿入穴76内においてフレーム10と分解部押え82の間に保持され、分解部支持筒71をロックする。
【0050】
この場合、第1の実施例の場合と同様に、ロックボール66には、内側(分解部押え82側)に入ろうとする力が作用している。なお、上述の分解部支持筒71、可溶合金62、ピストン63を含む感熱部78及び分解部押え82により感熱分解部70を構成しており、この感熱分解部70の内部は、第1の実施例の場合と同様に密封されている。
【0051】
いま、火災が発生して可溶合金62が溶解し、シリンダ79とピストン63の間から流出してその体積が減少すると、ピストン63の下降に伴って分解部押え82もロックボール66に押圧されて下降し、ロックボール66はボール挿入穴76から分解部支持筒71内に移動する。これにより、分解部支持筒71のロックが解除され、感熱分解部70及び皿ばね47とバランサ45は自重及び消火水の水圧により急激に下降し、フレーム10から離脱して落下する。
【0052】
同時に、弁体15を含むデフレクタアッセンブリ20も消火水の水圧によって落下し、ストッパリング25がフレーム10の段部12上に着座して停止する。このとき、デフレクタ21はフレーム10の下方に位置する。これにより、本体1の放水口2が開放され、消火水がデフレクタ21から散水されて火災を消火する。
【0053】
実施例3.
図17は本発明の第3の実施例の縦断面図、図18はその外観図である。なお、第1、第2の実施例と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、説明を省略する。図において、1aは本体で、放水口2が貫設されており、フランジ4の上面にはおねじ部3が設けられ、下面中心部には円筒部6が突設されている。4aは円筒部6の外周にこれと同心的にフランジ4に設けられた凹溝で、その外周壁の内面にはめねじ部5aが設けられている。
【0054】
10aはほぼ円筒状のフレームで、上部外周には本体1aのめねじ部5aに螺合されるおねじ部11aが設けられており、下端部に設けた段部12の内周壁には傾斜面12aが形成されている。14a,14bは段部12の上方において、外周に沿って設けられたスリットで、実施例1におけるスリット14a,14bと同じ役割りを果すものであるが、特に設けなくてもよい。
【0055】
91は分解部支持筒で、図19に示すように、有底円筒状の本体部92と感熱部95とを一体に構成したもので、本体部92の上端部には段部93が設けられており、また、側壁にはその内径(小径側)がロックボール66の外径より小さく外周側が小径のテーパ穴からなる複数個のボール挿入穴94が設けられている。なお、94aはボール挿入穴94と対向して設けられ、ボール挿入穴94を加工する際に切削工具を挿入する穴である。
感熱部95を構成するシリンダ96は本体部92の底部に開口しており、外壁には感熱板97a,97bが設けられている。
【0056】
98はほぼ台形状の分解部押えで、図20に示すように、下端部の外径は分解部支持筒91の本体部92の内径より若干小さく形成されており、下部外周には傾斜面100が設けられている。102は中心部に設けたねじ部101に螺入された止めねじである。
なお、45aは中心部に膨出部を有するバランサで、分解部支持筒91の本体部92に設けた段部93に嵌合しうる大きさに形成されている。
【0057】
次に、上記のような各部からなる本実施例の組立順序の一例を説明する。
(1)分解部支持筒91のシリンダ96内に可溶合金62及びピスント63を挿入し、ついで分解部支持筒91内に分解部押え98を挿入して図17の状態に保持する。このとき、止めねじ102はピストン63に当接する。
(2)この状態で分解部支持筒91をフレーム10aの下方からフレーム10a内に挿入し、分解部支持筒91の上部開口部からロックボール66を挿入して分解部支持筒91のボール挿入穴94にそれぞれ挿入する。そして、止めねじ102を回転して分解部押え98の位置を調整したのち分解部支持筒91の段部93にバランサ45aを嵌合し、ついで、フレーム10aの上部開口部からデフレクタアッセンブリ20を挿入し、弁体15をバランサ45a上に載置する。
【0058】
(3)デフレクタアッセンブリ20のストッパリング25内に本体1aの円筒部6を挿入し、そのめねじ部5aをフレーム10aのおねじ部11aに螺入する。これにより、弁体15及びバランサ45aは本体1aの円筒部6によって圧下され、バランサ45aが嵌合された分解部支持筒91は下降し、ロックボール66がフレーム10aの段部12の傾斜面12aに当って停止する。このとき、分解部支持筒91の下部及び感熱部95はフレーム10aの下端部から突出している。
【0059】
(4)これにより、ロックボール66はフレーム10aの傾斜面12a、ボール挿入穴94の上面及び分解部押え98の傾斜面100により分解部支持筒91のボール挿入穴94内に保持され、分解部支持筒91をその位置にロックする。このとき、ロックボール66には、ロックボール66を分解部支持筒91内に移動させようとする力及び分解部押え98を下降させようとする力が作用している。なお、上述の分解部支持筒91、分解部押え98及びロックボール66により感熱分解部90を構成している。
【0060】
上記のように構成した本実施例において、火災が発生して可溶合金62が溶融すると、分解部押え98はロックボール66の圧下力により徐々に下降する。そして、可溶合金62の大部分が溶融すると分解部押え98は分解部支持筒91の底部付近まで下降するため、ロックボール66はその傾斜面100に沿って分解部支持筒91内に移動する。このため、ロックボール66とフレーム10aの段部12との係合が外れ、分解部支持筒91のロックが解除される。
【0061】
この結果、感熱分解部90は、自重と消火水の水圧により下降して落下すると共に、デフレクタアッセンブリ20も自重と水圧により下降し、ストッパリング25がフレーム10aの段部12に着座して停止する。これにより、放水口2が開放され、消火水はデフレクタ21に当り散水されて火災を消火する。
【0062】
従来のアームを用いたリンク機構により感熱分解部を構成した場合は、感熱分解部の分解時においてアームを外側方向に回動させるために、アームに大きな荷重(90〜100kgf程度)をかけておかなければならないが、本発明においては、上述のように、組立荷重によりロックボールには常にフレームから外れる方向の力が加えられているので、50kgf程度の低い組立荷重でも火災時に十分動作させることができる。このため、弁体のシールに、弾性に富み、腐食性の高い雰囲気中に設置しても腐食するおそれがなく、低荷重でも確実にシールすることのできる四ふっ化樹脂製のガスケットを用いることができる。
【0063】
上記の説明では、フレームと分解部支持筒にそれぞれ120°間隔で3個のボール穴及びボール挿入穴を設けた場合を示したが、これらの穴は3個に限定するものではなく、2個以上であればよい。
同様に、デフレクタの羽根を延出して形成した連結柱も2本以上であればよく、さらに、連結柱をデフレクタと別体に形成して一体的に結合してもよい。
また、上記の各実施例では本発明をフラッシュ型スプリンクラヘッドに実施例した場合について説明したが、フレームに散水口が設けられたマルチ型スプリンクラヘッドにも本発明を実施例することができる。
【0064】
【発明の効果】
本発明に係るスプリンクラヘッドは、以上のように構成したので、可溶合金には組立荷重がほとんど作用せず、常に一定のコイルばねの圧下力が加わるだけなので、従来のスプリンクラヘッドのように消火水の水圧の大小によって可溶合金に加わる荷重が変動して可溶合金に大きな荷重が作用し、可溶合金にクリープ現象が生じることがなく、動作が確実であり、その上可溶合金をフレームの下方に位置させているので、感度を高めることができる。
【0065】
また、上記のフレームにロックボール確認用の穴を設けたので、ロックボールが所定の位置に確実に保持されているかどうかを、外部から確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の縦断面図である。
【図2】図1の分解斜視図である。
【図3】図1の分解部支持筒の断面図である。
【図4】図1の感熱部の断面図である。
【図5】図1のバランサの断面図である。
【図6】図1の皿ばねの断面図である。
【図7】図1の分解部押えの断面図である。
【図8】図1のロックボールの作用説明図である。
【図9】図1の実施例の作用説明図ある。
【図10】図1の実施例の作用説明図ある。
【図11】図1の実施例の作用説明図ある。
【図12】図1の実施例の作用説明図ある。
【図13】本発明の第2の実施例の縦断面図である。
【図14】図1の分解部支持筒の断面図である。
【図15】図1の感熱部の断面図である。
【図16】図1の分解部押えを示すもので、(a)は断面図、(b)は平面図である。
【図17】本発明の第3の実施例の縦断面図である。
【図18】図17の外観図である。
【図19】図17の分解部支持筒の断面図である。
【図20】図17の分解部押えの断面図である。
【符号の説明】
1,1a 本体
2 放水口
10,10a フレーム
12 段部
13,13a ボール穴
15 弁体
20 デフレクタアッセンブリ
21 デフレクタ
25 ストッパリング
31,71,91 分解部支持筒
34,74 段部
38,76,94 ボール挿入穴
40,78,95 感熱部
45,45a バランサ
47 皿ばね
51,82,98 分解部押え
56 調整穴
58,87,101 止めねじ
60,70,90 感熱分解部
61 コイルばね
62 可溶合金
63 ピストン
66 ロックボール

Claims (2)

  1. 円筒状のフレームと、フレーム内に摺動可能に配設された分解部支持筒と、該分解部支持筒から僅かに突出し、該分解部支持筒の前記フレームからの離脱を阻止すると共に、下向きに作用する組立荷重が加えられる複数個のロックボールと、ロックボールの分解部支持筒から突出した状態を保持する分解部押えと、該分解部押えの下方に設けられ、火災時の熱によって溶融する可溶合金とを備えたスプリンクラヘッドにおいて、
    前記分解部押えに、垂直面からなる当接面を設け、
    該当接面を前記ロックボールに当接させて外方に押圧させたことを特徴とするスプリンクラヘッド。
  2. 前記フレームにロックボール確認用の穴を設けたことを特徴とする請求項1記載のスプリンクラヘッド。
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