JP3624342B2 - カード式遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、前面に設けた供給皿に球を排出可能な球排出装置と、該球排出装置を作動して所要数の球を排出する制御を行う排出制御回路と、上記供給皿から流下した球を遊技盤前面に形成された遊技領域に発射する発射装置と、主に上記遊技盤に設けられた電気的遊技装置を制御する遊技制御回路と、を有する遊技機、並びに、カード挿排口に挿入され所定の有価データが記憶されたカードに関わる制御を行う玉貸制御回路を有するカードユニット、を備えたカード式遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、磁気カードを媒介として遊技を行うようにしたカード式遊技機としてのカード式パチンコ遊技システムが提唱されている。カード方式は、遊技客が記憶媒体であるカードのみを持ち歩けばよく、落下しやすいパチンコ球を大量に持ち運ぶ手間を軽減することができるという利点がある。従来提案されているカード式パチンコ遊技システムには、大きく分けると次の2つの方式がある。
第1の方式は、カードの発行に際して購入金額に対応した持ち玉数データをカードに記憶し、この持ち玉数データの範囲内でパチンコ遊技を行い、遊技過程において増減した持ち玉数データをカードに記憶するというものである(特公昭47−42227号参照)。
カード方式の第2方式は、カードの購入の際にコード番号だけを記録したカードを発行することによって記憶された持ち玉数を読み出して遊技を行えるようにするものである(実公昭61−32709号、特公昭51−17106号参照)。
【0003】
しかしながら、従来のカード式遊技システムはいずれの方式にあっても、カードによる遊技が可能にされるのはカードを発行した遊技店のみであり、他の遊技店で発行されたカードでは遊技が行えないようになっていた。また、発行されたカードが有効とされるのは発行当日のみであった。
そこで、他の遊技店で発行されたカードでも使用でき、しかも有効期限の制約を受けずに使用できるようにした共通プリペイドカード方式の遊技システムも一部で実用化されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような共通プリペイドカード方式を採用すると、遊技者にとっては一旦カードを購入してカードを玉貸し機に入れて貸し球に変換してからでないと遊技を開始できないため、従来に比べてカードを購入する行為が増えた分だけ余計な手間がかかるという問題点があった。
そこで、パチンコ遊技機とパチンコ遊技機との間に配置される玉貸し機にカードリーダーを設け、パチンコ遊技機の操作パネルに設けられたスイッチボタンからの指令によりカード残金の一部を貸し球に変換して、パチンコ遊技機に設けられた球排出装置を使って貸し球を直接パチンコ遊技機の供給皿に排出させるようにして玉貸し変換操作の煩わしさを軽減するようにした玉貸し方式が提案されている。
【0005】
しかしながら、この玉貸し方式にあっては、遊技者の玉貸し変換操作の煩わしさは軽減できるものの、貸し球を直接パチンコ遊技機の供給皿に排出させるようにしたために、遊技機に設けられた一つの球排出装置により賞品球の排出と貸し球の排出を行わなければならず、賞品球及び貸し球の排出の区別を明確にする必要が生じるとともに、賞品球の排出制御に加えて貸し球の排出制御も同じ排出制御回路で行わなければならないという問題が生じてきた。その結果、排出制御回路の負担が大きくなると言う問題点があるということが明らかになった。
【0006】
この発明は、上記のような背景の下になされたもので、その目的とするところは、カード式遊技機において遊技中における賞品球及び貸し球の両排出制御を同じ排出制御回路で行ったとしても、排出制御回路の負担が大きくならなくて済み、且つ、賞品球と貸し球の排出を明確に区別可能な制御方式を採用したカード式遊技機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は、前面に設けた供給皿(120)球を排出可能な球排出装置(170)と、該球排出装置を作動して所要数の球を排出する制御を行う排出制御回路(例えば、排出制御装置600)と、上記供給皿から流下した球を遊技盤前面に形成された遊技領域に発射する発射装置と、主に上記遊技盤に設けられた電気的遊技装置を制御する遊技制御回路(例えば、遊技制御装置400)と、を有する遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)と、カード挿排口(211)に挿入され所定の有価データが記憶されたカードに関わる制御を行う玉貸制御回路(例えば、玉貸制御装置500)を有するカードユニット(例えば、玉貸し機200)と、を備えたカード式遊技機(例えば、カード式パチンコ遊技機)において、上記遊技盤制御回路と、排出制御回路と、玉貸制御回路と、を別個に備え、上記遊技制御回路は、排出すべき賞品球数データを記憶する手段(例えば、賞球数記憶手段412)を有し、該記憶された賞品球数データを上記排出制御回路に対して送信する制御を行い、上記排出制御回路は、少なくとも送信された上記賞品球数データに対応して所定数の賞品球を上記球排出装置より排出させる制御を行い、且つ、上記有価データを所定数の貸し球に変換する変換要求に起因する上記玉貸制御回路からの玉貸信号(例えば、玉貸し要求信号T)に基づいて、上記球排出装置より所要数の貸し球を排出させる制御を行い、上記玉貸制御回路は、タイマ手段を有し、該タイマ手段は玉貸信号の出力に基づいて計測を開始して、上記タイマ手段の計測する第1設定時間(例えば3m秒)に満たない時間内に上記排出制御回路から上記玉貸信号に対する応答信号(例えば、玉貸イネーブル信号U)を検出した場合には、上記遊技機が異常状態であると判定すると共に、上記第1設定時間の経過後、第2設定時間(例えば3秒)内に上記排出制御回路から上記玉貸信号に対する応答信号(例えば、玉貸イネーブル信号U)を検出しない場合には、上記遊技機が異常状態であると判定する構成にしたものである。
【0010】
上記した手段によれば、カードの有価データを貸し球に変換する際、貸し球が正確に排出されたか否かの確認が、玉貸制御回路のタイマ計時により行われるので、排出制御回路の玉貸しに関わる負担を軽減することが出来る。さらに、玉貸制御回路は玉貸制御に関わる出力信号の出力時からタイマ計時を開始して排出制御回路から出力されるべき所定の信号の検出タイミングに基づいて遊技機の異常状態を判定するので、貸し球の払い出し時に遊技機が異常状態となって正確な払い出しがされてないのに、貸し球へ変換要求した分のカードの有価データが減算されてしまうと云う不具合を回避することが出来る。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1には、本発明に係る遊技機としてのカード式パチンコ遊技機の一実施例が示されている。
この実施例では、パチンコ遊技機100と玉貸機200とが対をなすように構成されており、各玉貸機200にはカードリーダが内蔵され、玉貸機200の前面パネル210には上記カードリーダに対応してカード挿排口211と、挿入されたカードの残高を表示する挿入残高表示器220、玉貸機が作動状態にあることを表示する有効表示ランプ230が設けられている。
【0012】
一方、パチンコ遊技機100の前面枠101に設けられている供給皿120の上面には、操作パネル121が形成され、この操作パネル121上に上記カード挿排口211に挿入されたカードの残高を表示する残高表示器122と、貸し玉への変換の指令を与える変換ボタン123と、カードの排出(返却)を指令する返却ボタン124と、上記変換ボタン123が有効中であることを表示する玉貸し可能表示器126が設けられている。
【0013】
なお、112は賞品玉排出時に点灯される賞品球排出表示ランプ、また113は貸し玉排出時に点灯される貸し玉排出表示ランプ113、108はパチンコ遊技機において打止状態が発生したときに点灯される完了ランプ、140は上記供給皿120が満杯になったときに内部でオーバーフローした賞品球を貯留する受け皿、142は供給皿120から流下される球を一個ずつ遊技領域内に発射する打球発射装置の操作ダイヤルである。パチンコ遊技盤前面の遊技領域の構成は従来のものと同様で、任意の構成をとり得る。
【0014】
この実施例では、変換ボタン123が押されると、上記玉貸機200のカードリーダへのカードの挿入を前提としてカードの有する金額の範囲内で、予め設定された金額(例えば200円分)を貸し玉に変換する指令がパチンコ遊技機100の裏面に設けられている球排出装置の制御装置に対して送出するように構成されている。変換後のカードの残り金額は、100円を1単位とする度数で残高表示器122に表示されるようになっている。
【0015】
図2には上記パチンコ遊技機100の裏機構の構成例が示されている。
図2において、170は上記玉貸機200からの排出要求信号に基づいて所定数の貸し玉を排出したりパチンコ遊技機からの要求信号により賞品球を排出する球排出装置、151は排出される前の球を貯留しておく貯留タンク、152は貯留タンク151内の球を一列に整列させて上記球排出装置170まで誘導する誘導樋で、この誘導樋152は特に限定されないが、短時間に多量の玉を供給できるように2条に形成されており、その途中には球の重なりを防止する玉ならし153および待機球検出器160が設けられている。
【0016】
また、球排出装置170の下方には、排出された玉を遊技機前面の上記供給皿120の流出口129へ誘導する排出樋155と供給皿120からオーバーフローした玉を下方の受け皿141へ誘導するオーバーフロー樋156が連続して設けられているとともに、上記排出樋155の途中から分岐された玉抜き樋157が上記オーバーフロー樋156と平行して配設され、この玉抜き樋157と排出樋155との分岐部には流路切換え弁158が設けられている。159は遊技機の前面に設けられた入賞口に流入した入賞球を一箇所に集合させる集合樋、180は集合樋159の下端に設けられた入賞球分離検出装置である。
【0017】
図3には上記球排出装置170の一実施例を示す。
この球排出装置170は、貯留タンク151に貯留された予備球を誘導する上記誘導樋152に連続するように構成された案内樋710を備えている。この案内樋710は上記誘導樋152に対応して2条に形成されており、各条の通路に対応して流下阻止手段としてのストッパ745とその駆動用排出ソレノイド741とからなる排出手段740も2組設けられている。
【0018】
上記案内樋710は、その機能から3つの部分からなり、上から順にそれぞれ減圧部711、縁切り部712、排出部713とされている。
上記減圧部711は、貯留タンク151から誘導樋152を介して送られてくる予備球の圧力を減らすもので、同図に示すように、緩傾斜状態にUターンされた構造にされている。上記縁切り部712は、その下の排出部713を通る球同士に間隔を開けさせて、下方の排出手段740による球の流出を止め易くするためのもので、前記減圧部711に連続する垂直通路部分721と後述の排出部713に通じる方向変換通路部分722とから構成されている。
【0019】
そして、垂直通路部分721の下端部には、球詰まり防止突部723が前方に突出して設けられている。この球詰まり防止突部723によって、垂直通路部分721に縦に並んで停止した球のうちの最も下の球の中心位置がその上方の球の中心位置より常に前方に位置せしめられるようになる。それによって、上方の球の流下移動圧が最も下の球を常に前方に押圧するように作用し、球詰まりが防止される。
【0020】
各案内樋710の排出部713の途中には、流下する球を検出する非接触型の排出球検出センサ730(排出センサ1,2)がそれぞれ設置されている。
また、各排出部713の途中、上記排出センサ730直後には上記排出手段740を構成するストッパ745が出没可能な切欠き703が設けられている。
上記ストッパ745は、それぞれ支軸によって回動自在に支持されているとともに、ストッパ745の一側部には、それぞれ連結ピン746が突設され、これら連結ピン746と排出ソレノイド741の作動ロッド742の下端部とが連結板747によりそれぞれ連結されている。
【0021】
そして、排出ソレノイド741が消磁(オフ)状態にあるときには、作動ロッド742が下降してストッパ745の先端部が切欠き部703より案内樋710の排出部713中にそれぞれ入り込んで、排出部713中の遊技球の流下を阻止するようになっている。一方、排出ソレノイド741が励磁(オン)されると、作動ロッド742が上昇してストッパ745が上昇する方向に回動されて排出部713の切欠き703中から脱して、排出部713中の球の流下阻止状態を解除させ、案内樋710内の予備球を下方の排出樋155へ排出させるようになっている。
【0022】
このように上記実施例の球排出装置170は、排出センサ730で流下する玉を一個ずつ検出しながら所定数に達した時点でストッパ745を作動させて排出を停止させることができるため、上述したごとく排出球数の異なる賞品球と貸し玉とを同一の球排出装置によって排出させることが可能となる。
なお、図3において、750はパチンコ遊技機100の前面枠101に設けられた操作孔(図示省略)から球抜き棒が差し込まれたことを検出する球抜きセンサ750である。球抜きセンサ750がオンされると、上記排出ソレノイド741が連続して励磁されて案内樋710内の予備球を排出させるとともに、排出樋155内の流路切換え弁158の駆動手段(ソレノイド)を作動させ、排出された玉を球抜き樋157を通して機外へ排出させるようになっている。
【0023】
上記球抜きセンサ750および排出ソレノイド741、排出センサ730は排出制御装置600(図4参照)に電気的に接続されている。
図4には、パチンコ遊技機100の制御系の一実施例が示されている。
この制御系は大きく分けると、主としてパチンコ遊技機100の遊技盤に関する制御を司る遊技盤制御回路としての遊技盤制御装置400と、カードリーダ等の制御を司る玉貸し制御回路としての玉貸し制御装置500と、上記球排出装置170の制御を司る排出制御回路としての排出制御装置600とにより構成されている。
上記制御装置のうち遊技盤制御装置400は、パチンコ遊技機の遊技盤102に設けられている各種入賞球検出器から検出信号を受けて役物の駆動信号を形成したり、パチンコ遊技機の裏機構盤に設けられている入賞球分離検出装置180内の検出器(セーフセンサ)181からの信号を受けて入賞球分離用のセーフソレノイド182を作動させたり、スピーカ190に対する駆動信号を形成する。
【0024】
また、遊技盤制御装置400は、遊技状態を監視してパチンコ店の管理装置700に対してパチンコ機が稼働中であることや大当りの発生、打止めの発生等の状態に関する情報を伝える機能を備えている。
排出制御装置600は、上記玉貸し制御装置500または遊技盤制御装置400からの排出指令信号に基づいて上記球排出装置170内の2条の案内樋710の途中に設けられた一対のストッパ745を作動させる排出ソレノイド741a,741bを励磁して、排出センサ730a,730bの検出信号に基づいて各案内樋710内の予備球を所定数だけ排出させるとともに、球抜きスイッチ750からのオン信号に基づいて排出ソレノイド741a,741bを励磁し、かつ流路切換え弁158の駆動源を作動させて貯留タンク151および誘導樋152内の予備球をすべて排出させたりする。
【0025】
また、排出制御装置600は、パチンコ遊技機100の基枠109に設けられた開閉スイッチ103(図1参照)やオーバーフロー樋156の途中に設けられたオーバーフロー検出器104(図2参照)、誘導樋152の途中に設けられた待機球検出器160からの検出信号が入ってくると排出ソレノイド741a,741bの励磁を保留して球排出装置170による排出を中止するとともに、排出時には排出指令信号の内容に応じて例えば賞品球排出表示ランプ112または貸し玉排出表示ランプ113を点灯させたり、遊技盤制御装置400に対して賞品球もしくは貸し玉の排出音要求信号を送出する。
さらに、排出制御装置600は、補給センサ106やアウトセンサ107からの信号に基づいて、完了ランプ108を点灯させたりパチンコ店の管理装置700に対して補給要求信号Kや排出賞品球数信号I、排出貸し玉数信号J(1パルスで例えば25個の排出玉数を示す)、アウト球数信号L等をデータとして送信するように構成されている。
【0026】
玉貸し制御装置500は、玉貸機200内のカードリーダからの読取りデータを受けて残高表示器122に対する表示駆動信号Xおよびカードリーダが作動状態にあることを表示する有効表示ランプ230やパチンコ遊技機に設けられている玉貸し可能表示器126に対する駆動信号を形成したり、カードリーダ制御装置250に対する残高データ書換え信号q、パンチ穴加工信号m、カード排出信号nを形成する。また、玉貸し制御装置500は、玉貸し変換スイッチ(123)とカード返却スイッチ(124)のオン信号を受け付けるとともに、排出制御装置600に対して玉貸し要求信号Tを送ったり、カード管理会社の管理装置800に対して1度(100円)分の貸し玉への変換が行なわれたことを知らせるカード決済信号jを送信する機能も備えている。
【0027】
図5には上記遊技盤制御回路としての遊技盤制御装置400の具体的構成例が示されている。
すなわち、この実施例の遊技盤制御装置400は、セーフセンサ181からの検出信号に基づいて排出すべき賞品球数を決定する賞球数確定手段410と、決定された賞球データBおよびそのストローブ信号Cを排出制御装置600に対し出力する賞球データ送信手段420と、遊技盤102からの信号に基づいて遊技に関する制御を行なう遊技制御手段430と、入賞球分離用のセーフソレノイド182に対する駆動信号やパチンコ店の管理装置700に対する状態信号を形成する出力部440と、スピーカ190を駆動するための音声出力手段部450とにより構成されている。
【0028】
上記賞球数確定手段410は、例えばセーフセンサ181からの検出信号の立上りエッジを検出して入賞球検出信号を形成する入賞球検出手段411と、一つの入賞球検出信号に対する賞品球数を記憶する賞球数記憶手段412と、遊技盤の役物等に設けられ一般の入賞球に対する賞球数と異なる賞球数を与える特定の入賞領域へ入賞した遊技球の数を記憶する特定入賞数記憶手段413とからなり、入賞球を検知するとそれぞれの入賞球に対応して予め設定されたる賞球データを出力するように構成されている。
【0029】
セーフセンサ181は入賞球分離検出装置180内に設けられ、排出制御装置600からの応答信号(読込み確定信号)Hによってセーフソレノイド182の駆動信号が形成されて入賞球が一個ずつ分離されて検出されるため、一般の入賞球はその発生に応じた数だけ正確に排出指令信号が形成される。
しかるに、特定入賞球の検出信号は遊技盤制御装置400に連続して入ってくるので、この実施例では特定入賞球の検出数を記憶する特定入賞数記憶手段413を設けている。そして、この特定入賞数記憶手段413は、その読出し信号が排出制御装置600からの応答信号Hを制御信号とするANDゲート421を介してフィードバックされることによって、入賞球一つに対する排出が終了するごとにその記憶が一つ減算されるように構成されている。
【0030】
遊技制御手段430は、上記入賞球検出手段411と同様な特定入賞球検出手段431と、遊技盤に設けられているソレノイドやモータ等を駆動させる制御信号や大当り信号Pを出力する信号形成手段432等を備えている。
図6には音声出力手段450の構成例を示す。
音声出力手段450には、遊技制御手段430からのソレノイドの駆動に伴う効果音のような遊技音の発生を要求する遊技音要求信号Xと、排出制御装置600からの賞球排出音要求信号Dおよび貸し玉排出音要求信号Eとが入力されている。
【0031】
音声出力手段450内には、上記3種類の要求信号に各々対応する音声の発生コードを記憶するROM(リードオンリメモリ)等からなる音声発生手段451,452,453と、これら音声発生手段から出力された信号に基づいてスピーカ190を駆動する信号を発生するサウンドジェネレータ457と、上記要求信号のうちいずれを優先して対応する音声を発生させるか決定する優先制御手段458とを備え、同時に複数の要求信号が入ってきたときは最も優先度の高い音声発生手段を選択して音声コードを出力させるように構成されている。
図7には排出制御装置600の構成例を示す。
【0032】
この実施例の排出制御回路としての排出制御装置600は、マイクロコンピュータ等からなる制御部610と、枠センサ103やオーバーフロー検出器104、待機球検出器160からの信号に基づいて球排出装置170による排出が可能な状態にあるか否か示す排出イネーブル信号を形成して制御部610に供給する排出可能条件確認手段620と、管理装置700に対して賞球排出や玉貸し、補給等の排出状態を示すステータス信号を出力する状態出力手段630と、アウトセンサ107からの信号を計数して10球毎にアウト信号を管理装置700に対して供給するカウンタ640と、セグメント型の貸し玉排出表示ランプ113や賞球排出表示ランプ112を駆動する表示駆動手段650等により構成されている。
【0033】
また、排出制御装置600は、各種センサや遊技盤制御装置400、玉貸し制御装置500からの制御信号を受ける入力バッファBFFiや制御部610からの制御信号を外部の制御装置へ出力する出力バッファBFFoおよび各種ソレノイドに対する駆動信号を形成するドライバDRVを備えている。
上記排出可能条件確認手段620は各検出器103,104,160からの検出信号の論理積をとるANDゲートG2を備え、すべての検出器がオン状態にあるときにのみ排出可能を示す排出イネーブル信号Aを制御部610へ与える。これによって、パチンコ遊技機の前面枠101が開いていたり、オーバーフロー樋156内が賞品球で一杯になっていたり、誘導樋152内に予備球が存在しないような、排出を行なうのが望ましくない状況での排出動作が保留されるようになる。
【0034】
また、上記制御部610は、図8に示すように賞球排出制御部616と、貸し玉排出制御部617と、玉抜き排出制御部618と停電制御部619とにより構成される。このうち、賞球排出制御部616は、遊技盤制御装置400からの賞球データBとその取込みタイミングを示すデータストローブ信号Cを受けて賞品球数を記憶し、排出センサ730からの検出信号に基づいて実際の排出数を演算する賞球排出数記憶演算部661と、演算された排出数に基づいて残りの排出数を判定し排出ソレノイド741a,741bの駆動信号を形成する排出制御信号形成部662とより構成されている。
【0035】
排出制御信号形成部662は上記排出ソレノイド741a,741bの駆動信号のほかに、賞球排出終了信号Mと排出数が10個になったことを示す賞球排出数信号Nと賞球排出中であることを示す状態信号Rを形成し、出力する。
貸し玉排出制御部617は、貸し玉への変換レートや一度に連続して貸し玉へ変換できる金額の上限を記憶するデータ記憶部671と、玉貸し制御装置500からの玉貸し要求信号Tに基づいて貸し玉の排出を開始させ排出センサ730a,730bからの検出信号に基づいて実際の排出数を演算する貸し玉排出数記憶演算部672と、演算された排出数に基づいて残りの排出数を判定し排出ソレノイド741の駆動信号を形成する排出制御信号形成部673と、排出制御信号形成部673からの排出数を示す信号とデータ記憶部671からの上限値とに基づいて貸し玉が上限に達したか判定し、上限に達した場合にそれ以上の排出を禁止させる貸し玉上限判定部674とにより構成されている。データ記憶部671に記憶された変換レートは玉貸し要求信号Tがハイレベルにされると貸し玉排出数記憶演算部672に供給され、これによって貸し玉の排出信号の形成が開始されるようになっている。
【0036】
排出制御信号形成部673は、賞球排出制御部616が賞球排出制御中でないことを条件に貸し玉排出可能を示す玉貸しレディ信号Uと貸し玉排出中を示す信号Qおよび貸し玉排出終了を示す信号Oを形成し出力する。
玉抜き排出制御部618は、賞球排出制御部616および貸し玉排出制御部617が排出制御中でないことを条件に玉抜きセンサ750からのオン信号によって起動され、排出ソレノイド741および流路切換弁158のソレノイドを駆動する信号と玉抜き排出中であることを示す信号pを出力する機能を備えている。
【0037】
停電制御部619は、図9に示すように、交流電源の電源波形の波の数を数えて所定数以下になったときに停電の発生を検出する停電検出手段691と、電圧レベル検出手段等からの信号に基づいて電源電圧の回復を検出する停電回復検出手段695と、賞球排出制御部616および貸し玉排出制御部617からの状態信号R,Qに基づいて進行中の排出の態様を記憶する排出態様記憶手段692と、排出数信号a,bにより各排出動作中における排出球数を保持する排出球数記憶手段693と、停電により中断された排出を停電回復時に途中から続行させる排出続行制御手段694とから構成されている。
【0038】
上記排出態様記憶手段692および排出球数記憶手段693は、例えば電池696によりバックアップされたRAM(ランダムアクセスメモリ)で構成されており、停電検出手段691が停電の発生を検出するとその時の排出態様と排出数を排出態様記憶手段692および排出球数記憶手段693に保持させ、停電が回復したときには排出続行制御手段694を起動させて賞球排出制御部616または貸し玉排出制御部617のいずれによる排出が中断されていたかを判定させ、その結果に応じて排出球数記憶手段693に保持されていた球数を賞球排出制御部616または貸し玉排出制御部617に転送させて、停電発生時に中断された排出を続行させて残りの球数を排出させるようになっている。
【0039】
図10は玉貸し制御回路としての玉貸し制御装置500の構成例を示す。
この実施例の玉貸し制御装置500は、シングルチップマイコン等からなる制御部510と、この制御部510とカードリーダ制御装置250との間のデータ送受信のインターフェースを行なうトランシーバ502と、セグメント型表示器からなる残高表示器の駆動信号を形成する表示駆動手段503と、玉貸可能表示器126および玉貸有効表示ランプ230を駆動するドライブ回路DRV1,DRV2と、返却ボタン124および変換ボタン123からの信号を受けて上記制御部510に入力するバッファ504a,504bと、カード管理装置800に対してカード決済信号jを供給するリレー505と、上記変換スイッチ123の一回の操作に対する排出回数(100円分を一回とする)を設定する玉貸し数設定手段506等によって構成されている。
【0040】
また、上記制御部510は、カードリーダ制御装置250からのデータを読み込んだり、カードリーダ制御装置250に対する書込データや制御信号、残高表示器122に対する表示データを形成するカード制御手段511と、上記排出制御装置600に対する玉貸し要求信号Tを発生する玉貸要求制御手段512と、変換ボタン123からの変換要求信号が入ったときに玉貸要求制御手段512に対して玉貸し要求信号Tの発生を許可する制御信号tを発生する玉貸要求有効化手段513とから構成されている。上記玉貸し数設定手段506はROMのような記憶手段もしくはスライドスイッチのような設定器によって構成することができる。
【0041】
玉貸要求制御手段512は、上記玉貸要求有効化手段513からの制御信号tを受けると上記排出制御装置600からの玉貸し排出可能を示す玉貸イネーブル信号Uに基いて排出制御装置600に対する玉貸し要求信号Tを形成する玉貸要求信号出力手段521と、排出制御装置600からの払出完了信号Vを受けて玉貸排出回数を計数する排出回数計数手段522と、この排出回数計数手段522と上記玉貸し数設定手段506に設定された玉貸し数とを比較し一致したときに上記玉貸し要求信号Tをネゲートさせる比較器523と、カード制御手段511からカード残高が「0」になったことを示す信号uが入ってきたときおよび返却ボタン124からの信号が入ってきたときに直ちに上記玉貸し要求信号Tをネゲートさせる玉貸要求取消手段524とにより構成されている。
【0042】
玉貸可能表示器126を駆動するドライブ回路DRV1は、上記玉貸し要求信号Tを受けてこれがネゲートされている間だけ玉貸し可能表示ランプ126を点灯させ、玉貸し要求信号Tがアサートされている間は消灯させるようになっている。
図11には、上記玉貸し制御装置500のカード制御手段511の具体的構成例を示す。すなわち、このカード制御手段511は、カードリーダ制御装置250から送られてくる読込みデータよりカードの残高を抽出するカード残高読込み手段541と、読み込まれた残高データを記憶する残高記憶手段542と、排出制御装置600からの貸し玉払出完了信号Vに基いて上記残高記憶手段542の記憶内容を減算させる金額減算手段544と、残高記憶手段542の金額が所定数になるごとにカードリーダ内のパンチ装置に対して穴開け指令を与えるパンチ穴加工制御手段545と、上記残高記憶手段542の金額がゼロになったか否か判定するカード残高判定手段546と、この判定手段546からの金額ゼロ信号uや返却ボタン124からのカード返却要求信号等に基いてカードリーダの挿排出モータに対するカード排出指令信号nや玉貸可能表示器126の制御信号を形成するカード挿排出制御手段547と、貸し玉払出完了信号Vに基いてプリペードカードが1度(100円等)分使用されたことを、全カードの金額を管理するカード管理装置800に知らせる決済信号jを形成する決済情報形成手段548とを備えている。この決済信号jは伝送ラインを介してカード管理会社のコンピュータに伝送させるようにすることができる。
上記カード残高読込み手段541と、読み込まれた残高データを記憶する残高記憶手段542と、排出制御装置600からの貸し玉払出完了信号Vに基いて上記残高記憶手段542の記憶内容を減算させる金額減算手段544とによって、残高データ制御手段549が構成されている。そして、上記残高記憶手段542の内容は貸し玉払出完了ごとに更新され、その残高記憶手段542の内容はパチンコ遊技機100に設けられた残高表示器122に表示される。
【0043】
次に、上述した排出制御装置600によって行なわれる貸し玉および賞品球の排出制御の手順を図12乃至図50を参照して詳細に説明する。
賞品球の排出制御は、上記排出制御装置600の電源の投入と同時に開始され電源が投入されている限り繰返しその処理が行なわれる所謂バックグラウンド制御処理(図12)と、上記電源が投入されたあとタイマ割込みにより所定時間(例えば0.5msec)毎に、上記バックグランド制御処理中に当該バックグランド制御処理を中断してその処理が実行される割込処理(図13)の2つの制御処理に大別されるものであり、これら2つの制御処理はCPUからなる制御部610により実行される。
【0044】
先ず、賞品球の排出制御のバックグランド制御処理のメインルーチンについて図12を参照して説明する。
このメインルーチンは、前述したように排出制御装置600の電源の投上後繰返し行なわれる。
電源が立上がると、先ず、ステップS1で「停電フラグ」が「1」であるか否かが判定される。この「停電フラグ」は後述の処理(図26)で停電が検出されたときに「1」にされるものである。
【0045】
このステップS1の判定結果が“No”のときにはステップS2に進み、“Yes”のときにはステップS13に進んでRAM内の参照エリアに用意された「処理ナンバー」を“5”に設定してからステップS3へ進む。後で停電回復処理(ステップS15)を行なわせるためである。ステップS2では、RAMのクリアやフラグの設定、出力バッファのリセット等の初期設定を行なう。
続くステップS3では、後述の排出装置不正監視処理(図27)を行なって不正排出が行なわれていないことを確認してから、ステップS4に進み、上記処理中で設定される排出不正フラグが「1」であるか否か判定し、フラグが「1」のときはステップS14の不正解除処理を行ない、フラグが「0」のときはステップS5へ進む。ステップS5〜S9では上記処理ナンバー(処理NO)を参照して、ナンバーがそれぞれ“5”または“4”、“3”、“2”、“1”であるか否かが判定される。
【0046】
この処理ナンバーは、その値が“5”のときに後述の停電回復処理(図50)を開始させ、その値が“4”のときに後述の玉抜処理(図40〜42)を開始させ、その値が“3”のときに後述の玉貸し排出処理(図39)を開始させ、その値が“2”のときに後述の賞球排出処理(図32)を開始させ、その値が“1”のときに後述の賞球開始処理(図29)を開始させるものである。そして、この処理ナンバーは各々対応する処理が実行されたとき、その処理フローの中で他のナンバーに変更もしくは“0”にリセットされるようになっている。
【0047】
一方、処理ナンバーが“0”のときはステップS10へ進み、玉抜フラグが「1」であるか否か判定し、フラグが「1」のときはステップS20で上記処理ナンバーを“4”に設定する。再度メインルーチンが実行されるときにステップS16の玉抜処理へ移行させるためである。またステップS10で、玉抜フラグが「0」と判定したときはステップS11へ進む。ステップS11では、玉貸し制御装置500から玉貸し要求信号Vが入っているか否か調べ、信号が入っていれば玉貸し開始処理(図38)を実行し、玉貸し要求信号がなければステップS12へ進む。ステップS12では、遊技盤制御装置400から賞球排出要求(賞球データのストローブ信号C)が入っているか否か調べ入っていればステップS22で処理ナンバーを“1”に設定する。再度メインルーチンが実行されるときにステップS19の賞球開始処理へ移行させるためである。また、ステップS12で排出要求がなければ補給処理(図43)および情報出力処理(図44)を実行した後、上記ステップS3へ戻る。
【0048】
図13には、図12のメインルーチン(バックグランド処理)に優先して排出制御装置600によって所定時間(例えば0.5msec)経過毎に行なわれるタイマ割込処理の手順が示されている。この割込処理は各種入力信号の読込みのために行なわれるものである。
この割込処理が開始されると、先ず、各種タイマのカウント値の更新が行なわれ(ステップS40)、次いで玉貸しリクエスト検出処理(ステップS41)、賞球データ検出処理(ステップS42)、枠センサの入力処理(ステップS43)、排出センサ1の入力処理(ステップS44)、排出センサ2の入力処理(ステップS46)、排出センサ1レベル入力処理(ステップS48)、排出センサ2レベル入力処理(ステップS50)、球抜センサの入力処理(ステップS52)、補給センサの入力処理(ステップS54)、オーバーフロー検出器入力処理(ステップS56)、待機球検出器の入力処理(ステップS58)およびアウトセンサ入力処理(ステップS60)が順次行なわれる。
【0049】
図14は、上記ステップS41にて行なわれる玉貸しリクエスト検出処理ルーチンのフローチャートである。
この処理ルーチンでは、まずRAM内に用意され図39の玉貸し排出処理ルーチン中で更新される連続玉貸しカウンタの値が「5」であるか否か判定し(ステップS4102)、“No”であればステップS4104へ進んで賞球排出中か否か調べ、賞球排出中なら玉貸し要求フラグをリセットして処理を終了する(ステップS4118)。また、賞球排出中でなければ次のステップS4106で玉貸し排出中か否か判定し、玉貸し排出中なら何もせずに処理を終了する。本実施例では、貸し玉への1回の変換が200円とか300円等の単位に設定されていたとしても排出ソレノイドに対しては100円単位で排出指令を出すようにしていることを考慮したためである。
【0050】
上記ステップS4106で玉貸し排出中でないと判定すると、ステップS4108へ進み、玉貸し要求信号Tがロウレベルにされているか判定し、“Yes”なら信号が連続して5m秒ロウレベルになっているか調べる(ステップS4120)。連続して5m秒ロウレベルになっているのを確認して玉貸し要求信号がアサートされたと判断することによってノイズによる誤動作を防止するためである。そして、ステップS4120の判定で“No”なら何もせずに、また“Yes”なら玉貸し要求フラグをセットして処理を終了する(ステップS4122)。これによって、図12のメインルーチン中のステップS11で“Yes”と判定されて、玉貸し開始処理S21が開始される。さらに、ステップS4108で“No”すなわち玉貸し要求信号Tがハイレベルであると判定したときは、ステップS4110へ進んで、玉貸し要求信号Tが連続して5m秒間ハイレベル(Hレベル)か否か判定する。そして、連続して5m秒間ハイレベルであった場合には玉貸し要求がなくなったと判断して、連続玉貸しカウンタをクリアして玉貸し要求フラグをリセット、玉貸し可能を示すP台レディフラグを「0」にクリアして処理を終了する(ステップS4124,S4126,S4128)。
【0051】
一方、ステップS4102の判定で“Yes”であればステップS4112へ進んで玉貸し制御装置500からの玉貸し要求信号Tがハイレベルか否か判定する。ここで、玉貸し要求信号Tがロウレベル(Lレベル)であれば、何もせずにそのままこのルーチンを終了し、玉貸し要求信号Tがハイレベルであれば、ステップS4114へ進み、玉貸し要求信号Tが連続して5m秒間ハイレベルか否か判定する。そして、玉貸し要求信号Tが連続して5m秒間ハイレベルであれば、玉貸し要求信号Tがネゲートされたと判定して連続玉貸しカウンタをクリアして処理を終了する(ステップS4116)。一度に500円分を越える変換を回避するためである。
【0052】
図15は、上記ステップS42にて行なわれる賞球データ検出処理ルーチンのフローチャートである。
この処理においては、まず玉貸し排出中か否か調べて(ステップS4202)、排出中でないときはステップS4204へ進んで既に賞球排出処理に入っているか否か判定して賞球排出中なら何もせずに処理を終了し、賞球排出中でないときはステップS4206へ進んで遊技盤制御装置400からのデータストローブ信号Cがロウレベルにアサートされているか調べる。ここでデータストローブ信号Cがロウレベルであると判定すると、ステップS4212へ移行して信号が連続して10m秒以上ロウレベルにされているか判定し、“Yes”なら遊技盤制御装置400からの賞球数データBを読み込んでから、賞球要求フラグをセットして処理を終了する(ステップS4214,S4216)。これによって、図12のメインルーチン中のステップS12で“Yes”と判定されて、処理ナンバーが“1”に設定され、しかる後ステップS9で“Yes”と判定されて賞球開始処理S19が開始される。上記のようにこの実施例では、同期信号としてのデータストローブ信号Cが連続して10m秒以上ロウレベルにされているか判定して賞球数データBを読み込むようにしているため、データストローブ信号Cのレベルが遊技盤制御回路で正しく設定されたものであるのかノイズ等の異常な信号がのったものであるのか判別して賞球数信号を正確に取り込むことができ、誤った賞球排出を防止することができる。賞球数は遊技者の利益と不利益に直接関わるものであり、仮に正しい賞球排出がなされなかった場合には遊技者は遊技機に対して不信感を抱いてしまい、遊技店は信用を失ってしまうおそれがあるが、実施例のような制御方式を採ることで遊技店の信用の失墜を防止することができる。
【0053】
一方、上記ステップS4202で玉貸し排出中であると判定すると、ステップS4208へ移行して上記ステップS4214,S4216でセットした賞球数データおよび賞球要求フラグをリセットして処理を終了する(ステップS4210)。賞球排出処理よりも玉貸し排出処理を優先させるためである。ただし、玉貸し排出処理が優先されるのは賞球数データおよび賞球要求フラグがセットされただけの場合であり、一旦賞球排出動作が開始された段階での賞球排出処理のリセットはなされないように図14の玉貸リクエスト検出処理の中で対処されている(ステップS4104,S4118参照)。
【0054】
図16は、上記ステップS43にて行なわれる枠センサ入力処理ルーチンのフローチャートである。
この枠センサ入力処理は、パチンコ遊技機に設けられた枠センサ103の信号を取り込んで、情報出力処理S24においてホールの管理装置700に対して出力する信号を形成する遊技台情報出力処理フロー(図48)中にて枠開放信号を形成する過程で用いられる枠開放フラグおよび枠閉塞フラグを設定するための処理である。
このルーチンが開始されると、先ずステップS4300で枠センサ103の出力信号がハイレベル(枠センサ出力=“1”)であるか否かが判定される。
【0055】
今仮りにパチンコ遊技機の前面枠101が閉じていたとする。すると、ステップS4300の判定結果は“Yes”となり、ステップS4302へ進み枠閉塞フラグが“1”か否か判定される。ここで、初期設定では判定フラグがすべて“0”にセットされている(図12のステップS2)ので、ステップS4302の判定および次のステップS4304の判定(枠閉塞監視フラグが“1”か否か)の結果は共に“No”となり、枠閉塞監視フラグを“1”に設定し(ステップS4306)、枠開放監視フラグを“0”に設定し(ステップS4308)、更に枠閉塞タイマを所定値(100m秒)にセットして(ステップS4310)、本ルーチンを終了する。
【0056】
そして、次のループが開始されたときに引き続き枠センサがオンであると、前記ステップS4300の判定結果が“Yes”、続くステップS4302の判定結果が“No”、S4304の判定結果が“Yes”となってステップS4312が実行される。このステップS4312では、前記ステップS4310で起動させた枠閉塞タイマがタイムアップしたか否か判定され、判定結果が“No”のときには、続くステップS4314,S4316をスキップして本ルーチンを終了する。一方、前記ステップS4312の判定結果が“Yes”のときには、ステップS4314にて枠センサ閉塞フラグを“1”に設定すると共に、次のステップS4316にて、枠センサ開放フラグをリセット(“0”に設定)して本ルーチンを終了する。
【0057】
一方、上記ステップS4300で“No”すなわち枠センサ103がオフであると判定されると、ステップS4318へ移行して、ステップS4302ないしS4316と相補的なステップであるS4318ないしS4332からなるルーチンを実行して、枠開放フラグを“1”に、また枠閉塞フラグを“0”にそれぞれ設定して本ルーチンを終了する。すなわち、まずステップS4318(枠開放フラグが“1”か否か)および次のステップS4320(枠開放監視フラグが“1”か否か)の判定結果は共に“No”となり、ステップS4322で枠開放監視フラグを“1”に設定してから、枠閉塞監視フラグを“0”に設定し(ステップS4324)、更に枠開放タイマを起動して(ステップS4326)、本ルーチンを終了する。
【0058】
そして、次のループが開始されたときに引き続き枠センサがオフであると、前記ステップS4300の判定結果が“No”、続くステップS4318の判定結果が“No”、S4320の判定結果が“Yes”となってステップS4328が実行される。このステップS4328では、前記ステップS4326で起動させた枠開放タイマがタイムアップしたか否か判定され、判定結果が“No”のときには、続くステップS4330,S4332をスキップして本ルーチンを終了する。
【0059】
一方、前記ステップS4328の判定結果が“Yes”のときには、ステップS4330にて枠センサ開放フラグを“1”に設定すると共に、次のステップS4332にて、枠センサ閉塞フラグをリセット(“0”に設定)して本ルーチンを終了する。ただし、ステップS4326で起動する枠開放タイマの設定時間は上記枠閉塞タイマ(ステップS4310)よりもずっと長い1000m秒のような時間が選択されている。
図17は、上記ステップS44にて行なわれる排出センサ1の入力処理ルーチンのフローチャートである。
【0060】
このルーチンは排出センサ730aの状態を検出するためのものであり、該センサは内側に賞品球が存在しているときその出力信号がハイレベルとなり、賞品球が流出して一時的に又は継続してセンサ内に存在しなくなったときその出力信号がロウレベルとなるように構成されている。従って本ルーチンではセンサ730aの出力信号がロウレベルからハイレベルに立ち上がったときに後述の排出センサ1立上フラグを“1”に設定して賞品球が該センサ内に達したことを記憶するようになっている。一方、該センサ730a(以下、排出センサ1と記す)の出力信号がハイレベルからロウレベルに立下がったとき後述の排出センサ立下フラグを“1”に設定して賞品球が該センサ内より脱したことを記憶するようになっている。
【0061】
本ルーチンが開始されると、先ずステップS4402にて該センサ1の出力信号がハイレベル(排出センサ1出力=“1”)であるか否かが判定される。今仮りに賞品球の排出が行われず1つの賞品球がセンサ1内に留まっている状態を考える。このときステップS4402の判定結果は“Yes”となってステップS4404以降が実行される。
ステップS4404では排出1立上変化フラグが“1”であるか否かが、ステップS4406では排出1立下変化フラグが“1”であるか否かが、ステップS4408では排出1ロウレベルフラグが“1”であるか否かが、次いでステップS4410では排出1ハイレベルフラグが“1”であるか否かが夫々判定される。ところでCPU610の初期化直後はすべてのフラグが“0”に設定されているため、ステップS4404〜S4410の判定結果はすべて“No”となり、ステップS4412にて、今回ループで排出センサ1の出力信号がハイレベルであったことを記憶すべく排出1ハイレベルフラグを“1”に設定して本ルーチンを終了する。
【0062】
以後のループでは、排出1ハイレベルフラグが“1”に設定されているので、排出センサ1の出力信号がハイレベルの状態を保持する限りステップS4402,S4404,S4406,S4408,S4410が繰返し実行されることになる。その後、賞品球の排出が開始され、それまでセンサ1内に留まっていた賞品球が排出センサ1内より外側に移動してセンサ1内より脱すると、排出センサ1の出力信号がロウレベルに立下り、前記ステップS4402の判定結果が“No”となってステップS4432以降が実行される。
【0063】
ステップS4432以降の処理が最初に行なわれるときには、前記排出1ハイレベルフラグは“1”、それ以外のフラグはすべて“0”であるため、該ステップS4432の判定(排出1立下変化フラグが“1”であるか)、次のステップS4434の判定(排出1立上変化フラグが“1”であるか)の結果が共に“No”、続くステップS4436(排出1ハイレベルフラグが“1”であるか)の判定の結果が“Yes”となってステップS4438,S4440が実行される。
ステップS4438では、前回ループから今回ループにかけて排出センサ1の出力信号がハイレベルからロウレベルに変化した(立下がった)ことを記憶すべく、排出1立下変化フラグを“1”に設定し、続くステップS4440では、この時点まで“1”に設定されていた排出1ハイレベルフラグをリセット(“0”に設定)し、本ルーチンを終了する。
【0064】
更に次のループで引き続き排出センサ1の出力信号がロウレベルのときには、前回ループのステップS4438で排出1立下変化フラグが“1”に設定されているので、前記ステップS4432の判定結果が“Yes”に転じる。そして、続くステップS4442〜S4448で、賞品球が排出センサ1内より脱したことを記憶すべく排出センサ1立下フラグを“1”に設定(ステップS4442)すると共に、その値が“1”のときセンサ1内に賞品球があることを示す排出センサ1立上フラグ(初期化後初めて本ステップが実行されるときは“0”に設定されている)を“0”にリセットし(ステップS4444)、続いて前記排出1立下変化フラグを“0”にリセットする(ステップS4446)と共に、今回ループでの排出センサ1の出力信号がロウレベルであることを記憶すべく排出1ロウレベルフラグを“1”に設定して(ステップS4448)本ルーチンを終了する。
【0065】
次回以降のループでも、排出センサ1の出力信号がロウレベルであると、排出1立下変化フラグ、排出1立上変化フラグ、排出1ハイレベルフラグは全て“0”、排出1ロウレベルフラグが“1”となっているので、前記ステップS4402,S4432,S4434,S4436及びステップS4450(排出1ロウレベルフラグが“1”でいるか否かの判定)が繰返し実行され(このとき該ステップS4450の判定結果は“Yes”となる)、このとき排出センサ1立下フラグは“1”、排出センサ1立上フラグは“0”に保持される。
【0066】
一方、排出センサ1の出力信号がハイレベルからロウレベルに立下がった直後のループにおいて、当該出力信号が再びハイレベルに立上がってしまった場合(前回ループでステップS4438が実行されて排出1立下変化フラグが“1”となり、且つ今回ループでセンサ出力がハイレベルに立上がった場合)には、ステップS4402の判定結果が“Yes”に転じ、更にステップS4404の判定結果が“No”、ステップS4406の判定結果が“Yes”と云う具合に判定され、ステップS4428にて前回ループから今回ループにかけて出力信号が立上がったことを記憶すべく排出1立上変化フラグを“1”に設定すると共に、ステップS4430にて前回ループ時に“1”に設定した排出1立下変化フラグを“0”にリセットして本ルーチンを終了する。
【0067】
この結果、排出センサ1の出力信号が立下がった後ロウレベルの状態が所定時間以上(少なくとも本割込処理が2回行なわれる間)検知されない限り、排出1立下フラグを“1”に設定する(賞品球がセンサ1内より脱したことを示す)処理は行なわれないようになっており、排出センサ1の出力信号にノイズが発生し瞬間的に信号が立下がってた場合等に誤って排出1立下フラグが“1”に設定されないようになっている。
【0068】
次に、先の賞品球がセンサ1内より脱した後、次の賞品球がセンサ1内に達した場合を考える。
このとき、ステップS4402の判定(センサ1の出力信号がロウレベルであるか否かの判定)は“Yes”となり、前記ステップS4404の判定(排出1立上変化フラグが“1”)が行なわれ、この場合判定結果は“No”となり、ステップS4406にて排出1立下変化フラグが“1”であるか否かの判定が行われる。このとき該ステップS4406の判定結果も“No”(前記ステップS4446にて“0”に設定される)となってステップS4408に進み、排出1ロウレベルフラグが“1”であるか否かの判定が行なわれる。
【0069】
この時点では排出1ロウレベルフラグは前記ステップS4448にて“1”に設定されているのでステップS4408の判定結果は“Yes”となり、ステップS4414に進んで、前回ループから今回ループにかけて排出センサ1の出力信号がロウレベルからハイレベルに変化した(立上った)ことを記憶すべく、排出1立上変化フラグを“1”に設定し、続くステップS4416で、この時点まで“1”に設定されていた排出1ロウレベルフラグをリセット(“0”に設定)して、本ルーチンを終了する。
【0070】
更に次のループで引き続き排出センサ1の出力信号がハイレベルのときには、前回ループのステップS4414で排出1立上変化フラグが“1”に設定されているので、前記ステップS4404の判定結果が“Yes”に転じる。そして、続くステップS4418〜S4424で、排出センサ1内に賞品球があることを記憶すべく排出センサ1立上フラグを“1”に設定(ステップS4418)すると共に、その値が“1”のときセンサ内より賞品球が脱したことを示す排出センサ1立下フラグを“0”にリセットし(ステップS4420)、続いて前記排出1立上変化フラグを“0”にリセットする(ステップS4422)と共に、今回ループでの排出センサ1の出力信号がハイレベルであることを記憶すべく排出1ハイレベルフラグを“1”に設定して(ステップS4424)本ルーチンを終了する。
【0071】
その後、排出センサ1の出力信号がハイレベルである限り、前記ステップS4402,S4404,S4406,S4408,S4410が繰返し実行されることになり、このとき、排出1立上フラグは“1”、排出1立下フラグは“0”に保持される。
一方、排出センサ1の出力信号がロウレベルからハイレベルに立上がった直後のループにおいて、該出力信号がロウレベルに立下がってしまった場合(前回ループでステップS4414が実行されて排出1立上変化フラグが“1”となり、且つ今回ループの出力信号がロウレベルの場合)には、ステップS4402の判定結果が“No”、ステップS4432の判定結果が“No”、ステップS4434の判定結果が“Yes”と云う具合に判定され、ステップS4452にて前回ループから今回ループにかけて出力信号が立下がったことを記憶すべく排出1立下変化フラグを“1”に設定すると共に、ステップS4454にて前回ループ時に“1”に設定された排出1立上変化フラグを“0”にリセットして本ルーチンを終了する。
【0072】
以上のように、排出センサ1の出力信号が立上がった後ハイレベルの状態が所定時間以上(少なくとも本割込処理が2回行なわれる間)検知されない限り、排出1立上フラグを“1”に設定する(排出センサ1内に賞品球があることを示す)処理は行なわれないようになっており、排出センサ1の出力信号にノイズが発生した場合等に誤って排出1立上フラグが“1”に設定されないようになっている。
【0073】
以上のルーチンを実行することによって、排出センサ1の出力信号が立ち上がった後、所定期間以上(少なくとも本割込処理が2回行なわれる間)その状態が維持されたときにのみ排出センサ1立上フラグが“1”に設定され、従って該立上フラグは賞品球が排出センサ1内に達したことを示すようになる。反対に排出センサ1の出力信号が立ち下がった後、所定期間以上(少なくとも本割込処理が2回行なわれる間)その状態が維持されたときにのみ排出センサ1立下フラグが“1”に設定され、従って該立下フラグは賞品球が排出センサ1内より脱したことを示すようになる。この排出センサ1立上フラグ及び排出センサ1立下フラグは、バックグランド処理(メインルーチン)の中の交互排出処理、又は併用排出処理(後述の図35、図36)にて参照される。
【0074】
図18は割込処理(図17)の前記ステップS46にて行なわれる排出センサ2の入力処理ルーチンのフローチャートである。本ルーチンは排出センサ730bの状態を検出するためものであり、上述した排出センサ1の入力処理ルーチンと同一の手順にて行なわれる。尚、本ルーチンでは、上述の排出センサ1の入力処理と同様、該センサ730b(以下排出センサ2と記す)の出力信号がロウレベルからハイレベルに立上がったとき排出センサ2立上フラグを“1”に設定して賞品球が該センサ内に達したことを記憶し、一方、ハイレベルからロウレベルに立下がったとき排出センサ2立下フラグを“1”に設定して賞品球が該センサ内より脱したことを記憶するようにしている。
【0075】
具体的には、本ルーチンが開始されると、先ずステップS4602にて該センサ2の出力信号がハイレベル(排出センサ2出力=“1”)であるか否かが判定される。今仮りに賞品球の排出が行われず1つの賞品球がセンサ2内に留まっている状態を考える。このときステップS4602の判定結果は“Yes”となってステップS4604以降が実行される。
ステップS4604では排出2立上変化フラグが“1”であるか否かが、ステップS4606では排出2立下変化フラグが“1”であるか否かが、ステップS4608では排出2ロウレベルフラグが“1”であるか否かが、次いでステップS4610では排出2ハイレベルフラグが“1”であるか否かが夫々判定される。
【0076】
ところでCPU610の初期化直後はすべてのフラグが“0”に設定されているため、ステップS4604〜S4610の判定結果はすべて“No”となり、ステップS4612にて、今回ループで排出センサ2の出力信号がハイレベルであったことを記憶すべく排出2ハイレベルフラグを“1”に設定して本ルーチンを終了する。
以後のループでは排出2ハイレベルフラグが“1”に設定されているので、排出センサ2の出力信号がハイレベルの状態を保持する限りステップS4602,S4604,S4606,S4608,S4610が繰返し実行されることになる。
【0077】
その後、賞品球の排出が開始され、それまでセンサ2内に留まっていた賞品球が排出センサ2内より外側に移動してセンサ2内より脱すると、排出センサ2の出力信号がロウレベルに立下り、前記ステップS4602の判定結果が“No”となってステップS4632以降が実行される。
ステップS4632以降の処理が最初に行なわれるときには、前記排出2ハイレベルフラグは“1”、それ以外のフラグはすべて“0”であるため、該ステップS4632の判定(排出2立下変化フラグが“1”であるか)、次のステップS4634の判定(排出2立上変化フラグが“1”であるか)の結果が共に“No”、続くステップS4636(排出2ハイレベルフラグが“1”であるか)の判定の結果が“Yes”となってステップS4638,S4640が実行される。
【0078】
ステップS4638では、前回ループから今回ループにかけて排出センサ2の出力信号がハイレベルからロウレベルに変化した(立下がった)ことを記憶すべく、排出2立下変化フラグを“1”に設定し、続くステップS4640では、この時点まで“1”に設定されていた排出2ハイレベルフラグをリセット(“0”に設定)し、本ルーチンを終了する。
更に次のループで引き続き排出センサ2の出力信号がロウレベルのときには、前回ループのステップS4638で排出2立下変化フラグが“1”に設定されているので、前記ステップS4632の判定結果が“Yes”に転じる。そして、続くステップS4642〜S4648で、賞品球が排出センサ2内より脱したことを記憶すべく排出センサ2立下フラグを“1”に設定(ステップS4642)すると共に、その値が“1”のときセンサ2内に賞品球があることを示す排出センサ2立上フラグ(初期化後初めて本ステップが実行されるときは“0”に設定されている)を“0”にリセットし(ステップS4644)、続いて前記排出2立下変化フラグを“0”にリセットする(ステップS4646)と共に、今回ループでの排出センサ2の出力信号がロウレベルであることを記憶すべく排出2ロウレベルフラグを“1”に設定して(ステップS4648)本ルーチンを終了する。
【0079】
次回以降のループでも、排出センサ2の出力信号がロウレベルであると、排出2立下変化フラグ、排出2立上変化フラグ、排出2ハイレベルフラグは全て“0”、排出2ロウレベルフラグが“1”となっているので、前記ステップS4602,S4632,S4634,S4636及びステップS4650(排出2ロウレベルフラグが“1”でいるか否かの判定)が繰返し実行され(このとき該ステップS4650の判定結果は“Yes”となる)、このとき排出センサ2立下フラグは“1”、排出センサ2立上フラグは“0”に保持される。
【0080】
一方、排出センサ2の出力信号がハイレベルからロウレベルに立下がった直後のループにおいて、当該出力信号が再びハイレベルに立上がってしまった場合(前回ループでステップS4638が実行されて排出2立下変化フラグが“1”となり、且つ今回ループでセンサ出力がハイレベルに立上がった場合)には、ステップS4602の判定結果が“Yes”に転じ、更にステップS4604の判定結果が“No”、ステップS4606の判定結果が“Yes”と云う具合に判定され、ステップS4628にて前回ループから今回ループにかけて出力信号が立上がったことを記憶すべく排出2立上変化フラグを“1”に設定すると共に、ステップS4630にて前回ループ時に“1”に設定した排出2立下変化フラグを“0”にリセットして本ルーチンを終了する。
【0081】
この結果、排出センサ2の出力信号が立下がった後ロウレベルの状態が所定時間以上(少なくとも本割込処理が2回行なわれる間)検知されない限り、排出2立下フラグを“1”に設定する(賞品球がセンサ2内より脱したことを示す)処理は行なわれないようになっており、排出センサ2の出力信号にノイズが発生し瞬間的に信号が立下った場合等誤って排出2立下フラグが“1”に設定されないようになっている。
【0082】
次に、先の賞品球がセンサ2内より脱した後、次の賞品球がセンサ2内に達した場合を考える。
このとき、ステップS4602の判定(該センサ2の出力信号がロウレベルであるか否かの判定)は“Yes”となり前記ステップS4604の判定(排出2立上変化フラグが“1”か)が行なわれ、この場合判定結果は“No”となり、ステップS4606にて排出2立下変化フラグが“1”であるか否かの判定が行われる。このとき該ステップS4606の判定結果も“No”(前記ステップS4646にて“0”に設定される)となってステップS4608に進み、排出2ロウレベルフラグが“1”であるか否かの判定が行なわれる。
【0083】
この時点では排出2ロウレベルフラグは前記ステップS4648にて“1”に設定されているのでステップS4608の判定結果は“Yes”となり、ステップS4614に進んで、前回ループから今回ループにかけて排出センサ2の出力信号がロウレベルからハイレベルに変化した(立上った)ことを記憶すべく、排出2立上変化フラグを“1”に設定し、続くステップS4616で、この時点まで“1”に設定されていた排出2ロウレベルフラグをリセット(“0”に設定)して、本ルーチンを終了する。
【0084】
更に次のループで引き続き排出センサ2の出力信号がハイレベルのときには、前回ループのステップS4614で排出2立上変化フラグが“1”に設定されているので、前記ステップS4604の判定結果が“Yes”に転じる。そして、続くステップS4618〜S4624で、排出センサ2内に賞品球あることを記憶すべく排出センサ2立上フラグを“1”に設定(ステップS4618)すると共に、その値が“1”のときセンサ内より賞品球が脱したことを示す排出センサ2立下フラグを“0”にリセットし(ステップS4620)、続いて前記排出2立上変化フラグを“0”にリセットする(ステップS4622)と共に、今回ループでの排出センサ2の出力信号がハイレベルであることを記憶すべく排出2ハイレベルフラグを“1”に設定して(ステップS4624)本ルーチンを終了する。
【0085】
その後、排出センサ2の出力信号がハイレベルである限り、前記ステップS4602,S4604,S4606,S4608,S4610が繰返し実行されることになり、このとき、排出2立上フラグは“1”、排出2立下フラグは“0”に保持される。
一方、排出センサ2の出力信号がロウレベルからハイレベルに立上がった直後のループにおいて、該出力信号がロウレベルに立下がってしまった場合(前回ループでステップS4614が実行されて排出2立上変化フラグが“1”となり、且つ今回ループの出力信号がロウレベルの場合)には、ステップS4602の判定結果が“No”、ステップS4632の判定結果が“No”、ステップS4634の判定結果が“Yes”と云う具合に判定され、ステップS4652にて前回ループから今回ループにかけて出力信号が立下がったことを記憶すべく排出2立下変化フラグを“1”に設定すると共に、ステップS4654にて前回ループ時に“1”に設定された排出2立上変化フラグを“0”にリセットして本ルーチンを終了する。
【0086】
以上のように、排出センサ2の出力信号が立上がった後、ハイレベルの状態が所定時間以上(少なくとも本割込処理が2回行なわれる間)検知されない限り、排出2立上フラグを“1”に設定する(排出センサ2内に賞品球があることを示す)処理は行なわれないようになっており、排出センサ2の出力信号にノイズが発生した場合等に誤って排出2立上フラグが“1”に設定されないようになっている。
【0087】
以上のルーチンを実行することによって、排出センサ2の出力信号が立ち上がった後、所定期間以上(少なくとも本割込処理が2回行なわれる間)その状態が維持されたときにのみ排出センサ2立上フラグが“1”に設定され、従って該立上フラグは賞品球が排出センサ2内に達したことを示すようになる。反対に排出センサ2の出力信号が立ち下がった後、所定期間以上(少なくとも本割込処理が2回行なわれる間)その状態が維持されたときにのみ排出センサ2立下フラグが“1”に設定され、従って該立下フラグは賞品球が排出センサ2内より脱したことを示すようになる。この排出センサ2立上フラグ及び排出センサ2立下フラグは、バックグランド処理(メインルーチン)の中の交互排出処理、又は併用排出処理(後述の図35、図36)にて用いられる。
【0088】
図19は割込処理(図13)のステップS48にて行なわれる排出センサ1のレベル入力処理のルーチンを示すフローチャートである。
このレベル入力処理は、排出センサ1の出力信号がハイレベル(センサ1が賞品球を検知している状態)である期間が所定期間以上継続しているか否かを判断するためのルーチンであり、賞品球が無い状態から有る状態へ変化した後、第1の所定期間(50msec)が経過したときに排出センサ1球有フラグを“1”に設定してこれを記憶しておき、上記変化の後第2の所定期間(2sec)が経過したときに排出1エラー解除フラグを“1”に設定することによってこれを記憶しておくものである。これら2つのフラグは詳細は後述する排出装置不正監視処理(図28)、賞球開始処理(図29)、玉貸し開始処理(図38)、排出エラー回復処理(図37)にて用いられる。
【0089】
本ルーチンが開始されると、ステップS7200にて排出センサ1の出力信号がハイレベルである(排出センサ1出力=“1”)か否かが判別される。
この判別結果が“No”、即ち出力信号がロウレベルであるときには、排出1球有監視フラグを“0”(ステップS7202)、前述した排出センサ1球有フラグを“0”(ステップS7204)、排出1エラー監視フラグを“0”(ステップS7206)、前述した排出1エラー解除フラグを“0”(ステップS7208)に夫々設定して、本ルーチンを終了する。
【0090】
ここで排出1球有監視フラグ及び排出1エラー監視フラグは共に、排出センサ1の出力信号がハイレベルであると判別されたループにおいて、そのループがロウレベルからハイレベルへの立上り直後のループであるか否かを判別する(後述のステップS7212及びステップS7224)ために用いられるものである。
その後、前記排出センサ1の出力信号がロウレベルからハイレベルに変化すると、その直後のループでは前記ステップS7200の判別結果が“Yes”となり、続くステップS7210で排出センサ1球有フラグが“1”であるか否かが、更に、続くステップS7212で排出1球有監視フラグが“1”であるか否かが判別される。この場合、判別結果は共に“No”となり、続くステップS7214で排出1球有監視フラグを“1”に設定し、ステップS7216で排出1球有タイマを第1の所定期間(50msec)に設定してステップS7222に進む。
【0091】
ステップS7222では排出1エラー解除フラグが“1”であるか否かが判別される。この場合(センサ1の出力信号がロウレベルからハイレベルに変化した直後)判別結果は“No”となり、続くステップS7224にて排出1エラー監視フラグが“1”であるか否かが判別される。今回ループではこの判別結果も“No”となるので、ステップS7226で排出1エラー監視フラグを“1”に設定し、続くステップS7228で排出1エラータイマを第2の所定期間(2sec)に設定して本ルーチンを終了する。
【0092】
次のループで排出センサ1の出力信号が依然ハイレベルを維持していると、前記ステップS7200の判別結果が“Yes”、ステップS7210の判別結果が“No”、ステップS7212の判別結果が“Yes”となって、ステップS7218に進む。ステップS7218では前記ステップS7216でセットされた球有タイマがタイムアップしたか否かが判別され、この判別結果が“No”のとき(出力信号がハイレベルに変化してから未だ第1の所定期間が経過していないとき)には、続くステップS7220をスキップして、前記ステップS7222に進む。
【0093】
今回ループでは、このステップS7222の判別結果が“No”、続くステップS7224の判別結果が“Yes”となって、ステップS7230に進む。ステップS7230では前記ステップS7228でセットされた排出1エラータイマがタイムアップしたか否かが判別され、この判別結果が“No”のとき(出力信号がハイレベルに変化してから、未だ第2の所定期間が経過していないとき)には、続くステップS7232をスキップして、本ルーチンを終了する。
更に次回以降のループにおいて、排出センサ1の出力信号がハイレベルである限り、ステップS7200,S7210,S7212,S7218及びステップS7222以降が繰返し実行され、ステップS7218の判別結果が“No”から“Yes”に転じたとき(上記第1の所定期間経過直後)、ステップS7220にて前述した排出センサ1球有フラグが“1”に設定され、以後ステップS7200,S7210及びステップS7222以降が繰返し実行されることになる。
【0094】
又、ステップS7222以降の処理に関しても、排出センサ1の出力信号がハイレベルである限りステップS7222,S7224,S7230が繰返し実行され、ステップS7230の判別結果が“No”から“Yes”に転じたとき(上記第2の所定期間経過直後)、ステップS7232にて前述した排出1エラー解除フラグが“1”に設定され、以後ステップS7200,S7210,S7222(排出1エラー解除フラグが“1”のときには、当然に、排出センサ1球有フラグは“1”となっている)が繰返し実行される。
そして、排出センサ1の出力信号が一度でもロウレベルに変化したときは、ステップS7202〜S7208にて各フラグが“0”にリセットされるため、その直後にハイレベルに戻っても再びステップS7210以降の処理が初めから開始されることになる。
【0095】
図20は割込処理(図13)のステップS50にて行なわれる排出センサ2のレベル入力処理のルーチンを示すフローチャートであり、本ルーチンは前述の排出センサ1のレベル入力処理と同一の手順にて行なわれる。
このレベル入力処理は、排出センサ2の出力信号がハイレベル(センサ2が賞品球を検知している状態)である期間が所定期間以上継続しているか否かを判断するためのルーチンであり、賞品球が無い状態から有る状態に変化した後、第1の所定期間(50msec)が経過したときに排出センサ2球有フラグを“1”に設定してこれを記憶しておき、上記変化の後第2の所定期間(2sec)が経過したときに排出2エラー解除フラグを“1”に設定することによってこれを記憶しておくものである。これら2つのフラグも詳細は後述する賞球開始処理(図29)、排出エラー回路処理(図37)等にて用いられる。
【0096】
本ルーチンが開始されると、先ずステップS7400にて排出センサ2の出力信号がハイレベルである(排出センサ2出力=“1”)か否かが判別される。
この判別結果が“No”、即ち出力信号がロウレベルであるときには、排出2球有監視フラグを“0”(ステップS7402)、前述した排出センサ2球有フラグを“0”(ステップS7404)、排出2エラー監視フラグを“0”(ステップS7406)、前述した排出2エラー解除フラグを“0”(ステップS7408)に夫々設定して、本ルーチンを終了する。
ここで排出2球有監視フラグ及び排出2エラー監視フラグは共に、排出センサ2の出力信号がハイレベルであると判別されたループにおいて、そのループがロウレベルからハイレベルへの立上り直後のループであるか否かを判別する(後述のステップS7412及びステップS7424)ために用いられるものである。
【0097】
その後、前記排出センサ2の出力信号がロウレベルからハイレベルに変化すると、その直後のループでは前記ステップS7400の判別結果が“Yes”となり、続くステップS7410で排出センサ2球有フラグが“1”であるか否かが、更に、続くステップS7412で排出2球有監視フラグが“1”であるか否かが判別される。この場合、判別結果は共に“No”となり、続くステップS7414で排出2球有監視フラグを“1”に設定し、ステップS7416で排出2球有タイマを第1の所定期間(50msec)に設定してステップS7422に進む。
【0098】
ステップS7422では排出2エラー解除フラグが“1”であるか否かが判別される。この場合(センサ2の出力信号がロウレベルからハイレベルに変化した直後)判別結果は“No”となり、続くステップS7424にて排出2エラー監視フラグが“1”であるか否かが判別される。今回ループではこの判別結果も“No”となるので、ステップS7426で排出2エラー監視フラグを“1”に設定し、続くステップS7428で排出2エラータイマを第2の所定期間(2sec)に設定して本ルーチンを終了する。
【0099】
次のループで排出センサ2の出力信号が依然ハイレベルを維持していると、前記ステップS7400の判別結果が“Yes”、ステップS7410の判別結果が“No”、ステップS7412の判別結果が“Yes”となって、ステップS7418に進む。ステップS7418では前記ステップS7416でセットされた球有タイマがタイムアップしたか否かが判別され、この判別結果が“No”のとき(出力信号がハイレベルに変化してから未だ第1の所定期間が経過していないとき)には、続くステップS7420をスキップして、前記ステップS7422に進む。
【0100】
今回ループでは、このステップS7422の判別結果が“No”、続くステップS7424の判別結果が“Yes”となって、ステップS7430に進む。ステップS7430では前記ステップS7428でセットされた排出2エラータイマがタイムアップしたか否かが判別され、この判別結果が“No”のとき(出力信号がハイレベルに変化してから、未だ第2の所定期間が経過していないとき)には、続くステップS7432をスキップして、本ルーチンを終了する。
更に次回以降のループにおいて、排出センサ2の出力信号がハイレベルである限り、ステップS7400,S7410,S7412,S7418及びステップS7422以降が繰返し実行され、ステップS7418の判別結果が“No”から“Yes”に転じたとき(上記第1の所定期間経過直後)、ステップS7420にて前述した排出センサ2球有フラグが“1”に設定され、以後ステップS7400,S7410及びステップS7422以降が繰返し実行されることになる。
【0101】
又、ステップS7422以降の処理に関しても、排出センサ2の出力信号がハイレベルである限りステップS7422,S7424,S7430が繰返し実行され、ステップS7430の判別結果が“No”から“Yes”に転じたとき(上記第2の所定期間経過直後)、ステップS7432にて前述した排出2エラー解除フラグが“1”に設定され、以後ステップS7400,S7410,S7422(排出2エラー解除フラグが“1”のときには、当然に、排出センサ2球有フラグは“1”となっている)が繰返し実行される。
そして、排出センサ2の出力信号が一度でもロウレベルに変化したときは、ステップS7402〜S7408にて各フラグが“0”にリセットされるため、その直後にハイレベルに戻っても再びステップS7410以降の処理が初めから開始されることになる。
【0102】
図21は、図13の割込処理のステップS52にて行なわれる球抜センサ750の入力処理ルーチンのフローチャートである。
球抜センサ750は、前述したように、遊技店の係員が球抜処理を開始するための操作、即ち、パチンコ遊技機100前面に設けられた操作孔(図示省略)に球抜き棒を挿入する操作が為されたことを検知するためもので、球抜き棒の挿入を検知したとき該センサ750の出力信号はハイレベルとなり、検知していないときには出力信号がロウレベルに保持されるように構成されている。
ところで、本フローでは該センサ750からの出力信号がロウレベルからハイレベルに変化したとき、後述する球抜フラグを“1”に設定して、遊技店の係員による球抜処理が行われたと判断するようになっている。そして、賞球排出制御装置は、この“1”に設定された球抜フラグによって後述の球抜処理(図40〜第42)を開始するようになっている(メインルーチンのステップS16)。
【0103】
本ルーチンが開始されると、先ずステップS5300にて前述した処理ナンバーが“0”であるか否かが判別される。メインルーチン(図12)にて、賞球(玉貸し)排出開始処理および賞球(玉貸し)排出処理が行われているとき等処理ナンバーが“0”に設定されていないときには(このとき上記ステップS5300の判別結果は“No”)ステップS5303以降に進むことなく、球抜センサ変化フラグを“0”に設定し(ステップS5301)、球抜センサLレベルフラグを“0”に設定して(ステップS5302)、本ルーチンを終了する。ここで球抜センサ変化フラグは、今回ループでセンサ750の出力信号がローレベル(L)からハイレベル(H)に変化した(このとき“1”に設定される)ことを記憶するためのフラグであり、球抜センサLレベルフラグは今回ループでセンサの出力信号がローレベル(L)であったことを記憶するためのフラグである。
【0104】
上述のステップS5300の判別を行なうことによって、遊技店の係員が球抜操作を行った場合であっても、賞品球の排出処理等の実行時には、後述の球抜処理(図40〜第42)が禁止されるようになる。
今仮りに、賞品球の排出処理等が行われていない場合(処理NO=“0”)で、遊技機100の操作孔に球抜き棒が差し込まれていない状態から、遊技店の係員によって球抜き棒が差し込まれた状態に変化する場合を考える。
賞品球の排出処理が行われていないときには前記ステップS5300の判別結果は“Yes”となり、続くステップS5303にて球抜センサ変化フラグが“1”であるか否かが、さらにステップS5304にて球抜センサLレベルフラグが“1”であるか否かが判別される。
【0105】
ところで、前述したように、全ての判別フラグは賞球排出制御装置600内の電源が投入された直後メインルーチン(図12のステップS2)にて“0”に設定され、又、初期化が行われた後であっても処理NOが“0”以外のときに前記ステップS5301,S5302にて“0”に設定されるので、前記ステップS5303、S5304の判別結果は共に“No”となりステップS5306で球抜センサの出力信号がLレベル(球抜センサ出力=“0”)であるか否かが判別される。操作用孔261に球抜き棒が差し込まれていない状態では該センサ750の出力信号はLレベルのままであり、従って該ステップS5306の判別結果は“Yes”となり、ステップS5308に進んで球抜センサLレベルフラグを“1”に設定して本ルーチンを終了する。
【0106】
その後のループで依然前記球抜センサの出力信号がLレベルを保持しているときには、球抜センサLレベルフラグが“1”に設定されているので、前記ステップS5304の判別結果が“Yes”となり続くステップS5310にて今回ループでの球抜センサの出力信号がハイレベル(球抜センサ出力=“1”)であるか否かが判別される。このとき(球抜センサの出力信号がロウレベルを保持)該判別結果は“No”となって、そのまま本ルーチンを終了する。従って、球抜センサの出力信号がLレベルを保持する限り,ステップS5300,S5303,S5304,S5310が繰返し実行されることとなる。
【0107】
この状態から操作孔に球抜き棒が挿入され球抜センサの出力信号がLレベルからHレベルに変化すると、前記ステップS5310の判別結果が“Yes”となり、続くステップS5312にて今回ループで球抜センサ750の出力信号がロウレベルからハイレベルとなったことを記憶すべく、球抜センサ変化フラグを“1”に設定し、次いでステップS5314にて球抜センサLレベルフラグを“0”にリセットして、本ルーチンを終了する。
前回ループに続いて今回ループでも出力信号がHレベルのときには、直前のループの前記ステップS5312の実行により球抜センサ変化フラグが“1”に設定されたのでステップS5303の判別結果が“Yes”となり、ステップS5316に進んで、今回ループでの球抜センサの出力信号がハイレベル(球抜センサ出力=“1”)であるか否かが判別される。この判別結果が“Yes”即ち、前回ループに続いて今回ループでも出力信号がハイレベルのときには、続くステップS5318にて球抜フラグを“1”に設定し、更にステップS5320にて前記球抜センサ変化フラグを“0”にリセットして本ルーチンを終了する。
【0108】
その後のループで球抜センサの出力信号が依然ハイレベルのときにはステップS5303の判別結果が“No”に転じ(球抜センサ変化フラグは“0”にリセットされている)、次いでステップS5304,ステップS5306の判別結果は共に“No”となって、以後ステップS5303,S5304,S5306を繰返し実行することとなる。
一方、球抜センサの出力信号がロウレベルからハイレベルに変化した直後(前記ステップS5312,ステップS5314が実行された直後)のループで、球抜センサの出力信号が再びロウレベルに変化したときには、前記ステップS5316の判別結果が“No”となり前記ステップS5318(球抜フラグ=“1”)を実行することなく、ステップS5322にて球抜センサLレベルフラグを“1”に設定した後前記ステップS5320を実行して、本ルーチンを終了する。
【0109】
このように球抜センサの出力信号がロウレベルからハイレベルに変化したときに、少なくとも2回の処理ループが実行される間に亘って前記出力信号がHレベルを保持したときにのみ、球抜フラグを“1”に設定するようにしているのでノイズ等が発生した場合に球抜フラグが誤って“1”に設定されることがない。
図22は、図13に示す割込処理のステップS54にて行なわれる補給センサ106の入力処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
前述したように補給センサ106は、貯留タンク151内の遊技球(予備球)の不足状態を検知するものであり、貯留された予備球が該タンク151内の補給センサ106の設置位置まで溜っているときにロウレベル、そうでないときにハイレベルの信号を出力するように構成されている。
【0110】
今仮りに、タンク151内のセンサ設置位置まで予備球が充填されていない状態(不足状態)を考える。
この状態で賞球排出制御装置600に電源が投入され、該ルーチンが開始されると、先ず、ステップS5002にて該センサ106の出力信号がハイレベル(補給センサ出力=“1”)であるか否かが判別される。この場合、判別結果は“Yes”となってステップS5004に進む。
ところでCPU610の初期化直後はすべてのフラグが“0”に設定されているため、ステップS5004〜S5010の判別結果はすべて“No”となり、ステップS5012にて、今回ループで補給センサの出力信号がハイレベルであったことを記憶すべく補給Hレベルフラグを“1”に設定して本ルーチンを終了する。以後のループでは補給Hレベルフラグが“1”に設定されているので、出力信号がハイレベルの状態が継続する限りステップS5002,S5004,S5006,S5008,S5010が繰返し実行されることになる。
【0111】
その後、遊技球(予備球)の補給によって貯留タンク151内の補給センサ106の設置位置にまで予備球が充填されると、補給センサ106の出力信号がロウレベルに転じ、前記ステップS5002の判別結果が“No”となってステップS5030以降に進む。
ステップS5030が最初に行なわれるときには、前記補給Hレベルフラグは“1”、それ以外のフラグはすべて“0”であるため、該ステップS5030、次のステップS5032の判別結果が共に“No”、続くステップS5034が“Yes”となってステップS5036,S5038が実行される。
ステップS5036では、前回ループから今回ループにかけて補給センサ106の出力信号がハイレベルからロウレベルに変化した(立下がった)ことを記憶すべく、補給立下変化フラグを“1”に設定し、続くステップS5038では、前回ループで“1”に設定された補給Hレベルフラグをリセット(“0”に設定)し、本ルーチンを終了する。
【0112】
次回ループで引き続き補給センサ106の出力信号がロウレベルのときには、前回ループのステップS5036で補給立下変化フラグが“1”に設定されているので、ステップS5030の判別結果が“Yes”に転じる。そして、続くステップS5040〜S5046で、貯留タンク151内の補給センサ106設置位置まで予備球が充填されていることを記憶すべく補給センサ立下フラグを“1”に設定(ステップS5040)すると共に、その値が“1”のときセンサ106の設置位置に賞品球が無いことを示す補給センサ立上フラグ(初期化後初めて本ステップが実行されるときは“0”に設定されている)を“0”に設定し(ステップS5042)、続いて前記補給立下変化フラグを“0”にリセットする(ステップS5044)と共に、今回ループでの補給センサ106の出力信号がロウレベルであることを記憶すべく補給Lレベルフラグを“1”に設定して(ステップS5046)本ルーチンを終了する。
【0113】
その後、補給センサ106の出力信号がロウレベルである限り、前記ステップS5002,S5030,S5032,S5034,S5048が繰返し実行されることになり、このとき、補給センサ立下フラグは“1”、補給センサ立上フラグは“0”に保持される。
一方、補給センサ106の出力信号がハイレベルからロウレベルに立ち下がった直後のループにおいて、当該出力信号がハイレベルに立上がってしまった場合(前回ループでステップS5036が実行されて補給立下変化フラグが“1”となり、且つ今回ループでセンサ出力がハイレベルの場合)には、ステップS5002の判別結果が“Yes”、ステップS5004の判別結果が“No”、ステップS5006の判別結果が“Yes”と云う具合に判定され、ステップS5028にて前回ループから今回ループにかけて出力信号が立上がったことを記憶すべく補給立上変化フラグを“1”に設定すると共に、ステップS5029にて前回ループ時に“1”に設定した補給立下変化フラグを“0”に戻して本ルーチンを終了する。
【0114】
この結果、補給センサ106の出力信号が立下がった後ハイレベルの状態が所定時間以上(少なくとも本割込処理が2回行なわれる間)検知されない限り、補給立下フラグを“1”に設定する(貯留タンク151内のセンサ106設定位置まで予備球が充填されていることを示す)処理は行なわれないようになっており、補給センサの出力信号にノイズが発生した場合等に対処できるようになっている。
次に貯留タンク151内のセンサ106設置位置まで予備球が充填されている状態で賞球排出制御装置600に電源が投入され、本ルーチンが開始される場合を考える。
【0115】
先ず、ステップS5002では該センサ106の出力信号がハイレベル(補給センサ出力=“1”)であるか否かが判別されるが、この場合、判別結果は“No”となりステップS5030に進む。
CPU610の初期化直後はすべてのフラグが“0”に設定されているため、ステップS5030,S5032,S5034,S5048の判別結果はすべて“No”となり、ステップS5054にて、今回ループで補給センサの出力信号がロウレベルであったことを記憶すべく補給Lレベルフラグを“1”に設定して、本ルーチンを終了する。
以後のループでは補給Lレベルフラグが“1”に設定されているので出力信号がロウレベルの状態が継続する限りステップS5002,S5030,S5032,S5034,S5048が繰返し実行されることになる。
【0116】
その後、賞品球の排出によってタンク151内の補給センサ106の設置位置に満たなくなると、補給センサ106の出力信号がハイレベルとなり、前記ステップS5002の判別結果が“Yes”となってステップS5004以降に進む。
ステップS5004が最初に行なわれるときには、前記補給Lレベルフラグは“1”、それ以外のフラグはすべて“0”であるため、ステップS5004、次のステップS5006の判別結果が共に“No”、続くステップS5008が“Yes”となってステップS5014が実行される。
このステップS5014では、前回ループから今回ループにかけて補給センサ106の出力信号がロウレベルからハイレベルに変化した(立上った)ことを記憶すべく、補給立上変化フラグを“1”に設定し、続くステップS5016では、前回ループまでに前述のステップS5054で“1”に設定されていた補給Lレベルフラグをリセット(“0”に設定)し、本ルーチンを終了する。
【0117】
次回ループで引き続き補給センサ106の出力信号がハイレベルのときには、前回ループのステップS5014で補給立上変化フラグが“1”に設定されているので前記ステップS5002の判別を行なった後前記ステップS5004の判別結果が“Yes”に転じる。そして、続くステップS5018〜S5024で、補給センサ106によって貯留タンク151内の補給センサ106設置位置に賞品球がなくなったことを記憶すべく補給センサ立上フラグを“1”に設定(ステップS5018)すると共に、その値が“1”のとき貯留タンク151内のセンサ設置位置に賞品球があることを示す補給センサ立下フラグ(初期化初めて本ステップが実行されるときは“0”に設定されている)を“0”に設定し(ステップS5020)、続いて前記補給立上変化フラグを“0”にリセットする(ステップS5022)と共に、今回ループでの補給センサ106の出力信号がハイレベルであることを記憶すべく補給Hレベルフラグを“1”に設定して(ステップS5024)本ルーチンを終了する。
【0118】
その後、補給センサ106の出力信号がハイレベルである限り、前記ステップS5002,S5004,S5006,S5008,S5010が繰返し実行されることになり、このとき、補給立上フラグは“1”、補給立下フラグは“0”に保持される。
一方、補給センサ106の出力信号がロウレベルからハイレベルに立上がった直後のループにおいて、該出力信号がロウレベルに立下がってしまった場合(前回ループでステップS5414が実行されて補給立上変化フラグが“1”となり、且つ今回ループがロウレベルの場合)には、ステップS5002の判別結果が“No”、ステップS5030の判別結果が“No”、ステップS5032の判別結果が“Yes”と云う具合に判定され、ステップS5050にて前回ループから今回ループにかけて出力信号が立下がったことを記憶すべく補給立下変化フラグを“1”に設定すると共に、ステップS5052にて前回ループ時に“1”に設定した補給立上変化フラグを“0”に戻して本ルーチンを終了する。
【0119】
以上のように、補給センサ106の出力信号が立上がった後ハイレベルの状態が所定時間以上(少なくとも本割込処理が2回行なわれる間)検知されない限り、補給立上フラグを“1”に設定する(貯留タンク151内のセンサ106設置位置に賞品球が無くなったことを示す)処理は行なわれないようになっており、補給センサ106の出力信号にノイズが発生した場合等に対処できるようになっている。
このようにして“0”又は“1”に設定される補給センサ立上フラグ及び補給センサ立下フラグはメイン処理ルーチン(図12)のステップS23で実行される補給処理(図43)にて用いられる。
【0120】
図23は割込処理(図13)のステップS56にて行なわれるオーバーフロー検出器104の入力処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
オーバーフロー検出器104は、メイン処理ルーチン(図12)のステップS19およびS21にて行なわれる処理(図29および図38)等にて用いられるオーバーフロー球無フラグの値を決定するための信号を出力するためのもので、オーバーフロー樋156内の賞品球が一定レベル以上に溜った状態のときにその出力信号がハイレベル、一定レベル以下のときにロウレベルとなるように構成されている。
このルーチンが開始されると、先ずステップS5400で検出器の出力がハイレベル(オーバーフロー出力=“1”)であるか否かが判別される。
【0121】
今仮りにオーバーフロー樋156内のオーバーフロー検出器104の設置位置に賞品球が達していない状態から、賞品球が排出されオーバーフロー樋156内の検出器104の位置に達した状態に変化した場合を考える。
賞品球が検出器の位置に達していない状態ではステップS5400の判別結果が“No”となる。本ルーチン開始初期には判別フラグはすべて“0”にリセットされている(図12のステップS2)ので、続くステップS5402の判別(オーバーフロー球無フラグが“1”か)、及びステップS5404の判別(オーバーフロー球無監視フラグが“1”か)の結果は共に“No”となり、オーバーフロー球無監視フラグを“1”に設定し(ステップS5406)、オーバーフロー球有監視フラグを“0”に設定し(ステップS5408)、更にオーバーフロー球無タイマを所定値(2sec)にセットして(ステップS5410)本ルーチンを終了する。
【0122】
ここでオーバーフロー球無監視フラグは検出器の位置に賞品球が達していない状態が2回以上続けて検知されたか否かを判断(ステップS5404の制御)するために用いられるフラグであり、一方、オーバーフロー球有監視フラグは、検出器の位置に賞品球が達した状態が2回以上続けて検知されたか否かを判断(ステップS5420の判断)するために用いられるフラグである。
次のループで引き続き、賞品球が上記位置に達していないと、前記ステップS5400,S5402の判別結果が共に“No”、続く前記ステップS5404の判別結果が“Yes”となってステップS5412が実行される。
【0123】
このステップS5412では、前記球無タイマがタイムアップしたか否か、即ち、検出器の取付位置に賞品球が達していないと初めて判別された後(前述のステップS5406〜S5410実行後)所定時間(2sec)経過したか否かが判別され、判別結果が“No”のときには、続くステップS5414,S5416をスキップして本ルーチンを終了する。一方、判別結果が“Yes”のときには、ステップS5414にて、賞品球が検出器の位置に達していないことを示すべくオーバーフロー球無フラグを“1”に設定すると共につぎのステップS5416にて、オーバーフロー球有フラグ(このステップが初期化後初めて行なわれるときには初期値“0”に設定されている)をリセット(“0”に設定)して本ルーチンを終了する。
【0124】
以後のループで、検出器の位置に賞品球が達していない限り、ステップS5400の判別結果が“No”、ステップS5402の判別結果が“Yes”となって、これらのステップが繰返し実行される。 次にこの状態から排出された賞品球が溜ってて検出器104の位置まで達した場合を考える。このときステップS5400の判別結果が“Yes”となり、続くステップS5418ではオーバーフロー球有フラグが“1”であるか否かが判別される。このオーバーフロー球有フラグは前回ループまでに“0”に設定されているので(前記ステップS5416)この判別結果は“No”となる。続くステップS5420ではオーバーフロー球有監視フラグが“1”であるか否かの判別が行なわれるが、このオーバーフロー球有監視フラグも前回ループまでに“0”に設定(前記ステップS5408)されているのでこの判別結果は“No”となり、オーバーフロー球有監視フラグを“1”に設定すると共に(ステップS5422)、前記オーバーフロー球無監視フラグを“0”に設定し(ステップS5424)、更にオーバーフロー球有タイマを所定値(2sec)にセットして(ステップS5426)本ルーチンを終了する。
【0125】
次のループで引き続き、賞品球が検出器104の位置まで達していると、前記ステップS5400の判別結果が“Yes”、ステップS5418の判別結果が“No”、続く前記ステップS5420の判別結果が“Yes”となってステップS5428が実行される。
このステップS5428では更に、前記球有タイマがタイムアップしたか否か、即ち、賞品球が上記位置に達したと初めて判別された後(前述のステップS5422〜S5426実行後)所定時間(2sec)経過したか否かが判別され、判別結果が“No”のときには、続くステップS5430,S5432をスキップして本ルーチンを終了する。一方、判別結果が“Yes”のときには、ステップS5430にて、賞品球が検出器の位置まで達したことを示すべくオーバーフロー球有フラグを“1”に設定すると共につぎのステップS5432にて、オーバーフロー球無フラグをリセット(“0”に設定)して本ルーチンを終了する。
【0126】
以後のループで、オーバーフロー樋156内の検出器104の位置まで賞品球が達している限り、ステップS5400の判別結果が“Yes”、ステップS5418の判別結果が“Yes”となって、これらのステップが繰返し実行される。
以上のように、本入力処理では、セーフセンサの場合と同様、出力信号がロウレベルからハイレベル(又はハイレベルからロウレベル)に変化した直後のループでは該ロウレベルからハイレベルの変化(又はハイレベルからロウレベルの変化)を記憶する(監視フラグを“1”とする)だけに止めておき、次回ループでも依然ハイレベル(又はロウレベル)であって更に上記変化した時点より所定時間(2sec)が経過した後に初めて本ルーチンの最終出力値であるオーバーフロー球有フラグを“1”(又はオーバーフロー球無フラグを“1”)に変更するようにしている。このような制御手順を採用することによって、ノイズ発生等によりオーバーフローの出力信号レベルが瞬間的に変化した場合であっても直ちにその変化を正規の変化と判断することがなく、当該ノイズ発生等による誤作動を防止することができるようになっている。
【0127】
図24は割込処理(図13)のステップS58にて行なわれる待機球検出器160(以下、半端センサと記す)の入力処理のルーチンを示すフローチャートである。
半端センサ160は、後述の賞球開始処理(図29)にて用いられる半端球有フラグを設定するための信号を出力するもので、誘導樋152内に賞品球が十分貯留されているときに(予備球が2回分の賞球排出個数以上貯留されているときに)その出力信号がハイレベル、上記個数に満たず半端状態となっているときにロウレベルとなるように構成されている。
このルーチンが開始されると、先ずステップS5200で待機球検出器の出力がハイレベル(待機球検出器出力=“1”)であるか否かが判別される。
【0128】
今仮りに誘導樋152の待機球検出器設置位置まで予備球が貯留されていない状態から、予備球が補給されて上記設置位置に達した場合を考える。
予備球が上記設置位置に達していない状態ではステップS5200の判別結果は“No”となる。このとき判別フラグはすべて“0”にリセットされている(図12のステップS2)ので、続くステップS5202の判別(半端球無フラグが“1”か)、及びステップS5204の判別(半端球無監視フラグが“1”か)の結果は共に“No”となり、半端球無監視フラグを“1”に設定し(ステップS5206)、半端球有監視フラグを“0”に設定し(ステップS5208)、更に半端球無タイマを所定値(2sec)にセットして(ステップS5210)本ルーチンを終了する。
【0129】
ここで半端球無監視フラグは予備球が上記設置位置に達していない状態が検知されたか否かを判断(ステップS5204)するために用いられるフラグであり、一方半端球有監視フラグは、予備球が上記設置位置まで溜っている状態が2回続けて検知されたか否かを判断(ステップS5220)するために用いられるフラグである。
次のループで引き続き、予備球が上記設置位置まで溜っていないと、前記ステップS5200,S5202の判別結果が共に“No”、続く前記ステップS5204の判別結果が“Yes”となってステップS5212が実行される。
【0130】
このステップS5212では更に、前記球無タイマがタイムアップしたか否か、即ち、予備球が上記設置位置まで溜っていないと初めて判別された後(前述のステップS5206〜S5210実行後)所定時間(2sec)経過したか否かが判別され、判別結果が“No”のときには、続くステップS5214,S5216をスキップして本ルーチンを終了する。一方、前記ステップS5212の判別結果が“Yes”のときには、ステップS5214にて、予備球が誘導樋152のセンサ設置位置まで溜っていないことを示すべく半端球無フラグを“1”に設定すると共に、次のステップS5216にて、半端球有フラグ(このステップが初期化後初めて行なわれるときには初期値“0”に設定されている)をリセット(“0”に設定)して本ルーチンを終了する。
【0131】
以後のループで、予備球が上記設置位置まで溜らない限り、ステップS5200の判別結果が“No”、ステップS5202の判別結果が“Yes”となって、これらのステップが繰返し実行される。
この状態から貯留タンク151への遊技球の供給によって予備球が誘導樋152の半端センサ160の設置位置まで溜るとステップS5200の判別結果が“Yes”となる。続くステップS5218で“1”であるか否かの判別がなされる半端球有フラグはこの時点で未だ初期値“0”に設定されているのでこの判別結果は“No”となり、続くステップS5220の判別(半端球有監視フラグが“1”か)の結果も、前述のステップS5208の実行により“No”となり、ステップS5222に進む。
【0132】
ステップS5222では半端球有監視フラグを“1”に設定すると共にステップS5224で、前記半端球無監視フラグを“0”に設定し、更に半端球有タイマを所定値(2sec)にセットして(ステップS5226)本ルーチンを終了する。
次のループで引き続き、予備球が半端センサの設置位置まで溜っていると、前記ステップS5200の判別結果が“Yes”、ステップS5218の判別結果が“No”、続く前記ステップS5220の判別結果が“Yes”(前回ループのステップS5222で“1”に設定される)となってステップS5228が実行される。
【0133】
このステップS5228では更に、前記球有タイマがタイムアップしたか否か、即ち、予備球が上記設置位置まで溜っていると初めて判別された後(前述のステップS5222〜S5226実行後)所定時間(2sec)経過したか否かが判別され、判別結果が“No”のときには、続くステップS5230,S5232をスキップして本ルーチンを終了する。一方、判別結果が“Yes”のとき、即ち予備球がセンサ取付位置まで溜った後前記所定時間が経過したときには、ステップS5230にて、予備球が半端センサ160の設置位置まで溜っていることを示すべく半端球有フラグを“1”に設定すると共に、次のステップS5232にて、半端球無フラグをリセット(“0”に設定)して本ルーチンを終了する。
【0134】
以後のループで、誘導樋152内の半端センサ設置位置まで予備球が貯留されている限り、ステップS5200の判別結果が“Yes”、ステップS5218の判別結果が“Yes”となって、これらのステップが繰返し実行される。
以上のように、本入力処理では、半端センサ160の出力信号がロウレベルからハイレベル(又はハイレベルからロウレベル)に変化した直後のループでは該ロウレベルからハイレベルの変化(又はハイレベルからロウレベルの変化)を記憶する(監視フラグを“1”とする)だけに止めておき、次回ループでも依然ハイレベル(又はロウレベル)であって且つ上記変化した時点より所定時間(2sec)が経過した後に初めて本ルーチンの最終出力値である半端球有フラグを“1”(又は半端球無フラグを“1”)に変更するようにしている。このような制御手順を採用することによって、ノイズ発生等により半端センサの出力信号レベルが瞬間的に変化した場合であっても直ちにその変化を正規の変化と判断することがなく、当該ノイズ発生等による誤作動を防止することができるようになっている。
【0135】
図25は割込処理(図13)の前記ステップS60にて行なわれるアウトセンサ107の出力信号の入力処理ルーチンのフローチャートで、この処理によってアウト玉数が計数される。
本ルーチンが開始されると、先ずステップS6002にてアウトセンサ変化フラグが“1”であるか否かが判定される。このフロー中において使用される全てのフラグは最初の初期化で“0”にクリアされており、最初のアウト玉検出信号が入ってくるまでアウトセンサ変化フラグは“0”であるので、ステップS6002ではまず“No”と判定される。すると、続いてステップS6004にてアウトロウレベルフラグが“1”であるか否かが判定される。ここで、“No”ならステップS6006でアウトセンサ107の出力をみてロウレベルか否か判定し、ロウならアウトロウレベルフラグを“1”に設定し(ステップS6008)、ハイなら何もせずにルーチンを終了する。
【0136】
このようにして一旦アウトロウレベルフラグが“1”に設定されると、次のルーチンではステップS6004で“Yes”と判定されてステップS6010へ移行し、アウトセンサ107からの信号がハイレベル(“1”)か否か判定する。ここで、アウトセンサ107からの信号がハイレベルであれば、アウトセンサ変化フラグを“1”に設定し、アウトロウレベルフラグを“0”にクリアして終了する(ステップS6012,S6014)。
【0137】
次にルーチンが開始されると、ステップS6002で“Yes”と判定されてステップS6016へ進み、アウトロウレベルフラグが“0”か否か判定される。通常はアウトセンサ変化フラグが“1”のときはアウトロウレベルフラグが“0”である(ステップS6012とS6014参照)ので、“Yes”と判定されてステップS6018へ進む。ステップS6018ではアウトセンサ107からの信号がハイレベル(“1”)か否か判定する。ここで、アウトセンサ107からの信号がハイレベルであれば、アウトセンサ変化フラグを“0”にクリアし、アウトカウンタをインクリメント(+1)して終了する(ステップS6020,S6022)。その後、ステップS6002からS6004,S6006と上記手順を繰り返してアウト玉数を計数して行く。
【0138】
上記ルーチンはタイマ割込みで0.5m秒ごとに繰り返されるため、ステップS6010において0.5m秒以下のノイズを拾ってアウトセンサ変化フラグが“1”に設定されたような場合には、ステップS6018で“No”と判定されるため、ステップS6024へ移行してアウトロウレベルフラグを“1”に設定して終了する。すなわち、上記ルーチンでは、アウトセンサの立上りエッジのみで信号を計数のではなく、立上りエッジを検出しかつハイレベルを確認して始めてアウト玉数をインクリメントしている。
そのため、ノイズをセンサ出力として誤計数するのが防止される。しかも、上記ステップS6024でアウトロウレベルフラグが“1”に設定されると、次のルーチンのときにステップS6016で“No”と判定されて、アウトセンサ変化フラグが“0”にクリアされる(ステップS6026)ため、ノイズによるアウトセンサ変化フラグの設定もキャンセルされる。
【0139】
図26には、上記割込み処理とは別に、交流電源の電源波形の数を数えて所定数以下になったときに停電の発生を検出する停電検出手段691からの割込み信号によって行なわれる停電割込み処理の具体的手順の一例が示されている。
この割込みルーチンでは、まず排出処理中か否か調べて排出処理中でなければそのまま何もせずに終了する(ステップS3002)。また、排出処理中であれば2つの排出経路の各排出ソレノイド741a,741bをオフさせてから排出レジスタ1と2(図31参照)の値をバックアップされたRAM内に記憶させる(ステップS3004−S3010)。それから、賞球排出中か玉貸し排出中か判定して(ステップS3012)、賞球排出中なら未排出の賞球数データをRAMに記憶し(ステップS3014)、玉貸し排出中なら未排出の貸し玉数データおよび中断する排出が玉貸し排出であることをRAMに記憶する(ステップS3014,S3018)。そして、最後にバックアップされたRAM内のアドレスに割り付けられた停電フラグを“1”に設定してルーチンを終了する(ステップS3020)。
上記割込み処理は極めて短時間に行なえるので、停電検出手段691からの割込み信号が入ってから実際にパワーがなくなるまでの間に終了することができる
。
【0140】
図27には、上記タイマ割込みおよび停電割込み処理と平行して行なわれる図12のメイン処理フロー中で実行される排出装置不正監視処理S3の具体的手順の一例が示されている。
この監視処理S3では、まず2系統の排出系のうち一方の排出ソレノイド741aがオンされているか調べ(ステップS1101)、“No”のときは排出センサ730aの検出信号が立ち上がったことを示す立上りフラグが「1」か否か判定し(ステップS1102)、“Yes”なら排出不正監視カウンタ1をインクリメントする(ステップS1104)。排出ソレノイドがオンされないにもかかわらず排出球があった場合にこれを不正排出として検出するためである。
【0141】
上記ステップS1101で“Yes”すなわち排出ソレノイドがオンされていると判定すると、ステップS1103へ進んで排出不正監視カウンタ1をクリアする。排出ソレノイドがオンされないにもかかわらず排出球があって、上記ステップS1104で排出不正監視カウンタ1をインクリメントした後は、排出センサ1の立上りフラグを一旦「0」にクリアしてから上記排出不正監視カウンタ1の値が「3」以上になったか否か判定する(ステップS1105,S1106)。
排出用のストッパ745と排出センサ730とが離れた位置に設けられているため、排出ソレノイドをオフさせても直ちにセンサからの信号がなくなるわけでなく、少なくとも排出センサから排出ソレノイドまでの間に存在可能な予備球の数だけは検出信号が入ってくることを考慮したものである。従って、このしきい値「3」は、排出センサから排出ソレノイドまでの距離に応じて適宜変更されるべき値である。
【0142】
上記ステップS1106で、排出不正監視カウンタ1の値が「3」以上になったと判定したときはステップS1113へ移行して流路切換弁158の駆動用ソレノイド(以下、玉抜ソレノイドと称する)をオンさせる。これによって、排出ソレノイドが不正に作動したときは排出された玉が供給皿120でなく玉抜路を通ってパチンコ遊技店の回収樋へ誘導され、不当な利益を与えないようにすることができる。玉抜ソレノイドをオンさせた後は、不正排出があったことを示す排出不正フラグに「1」を立ててから貸し玉排出表示ランプ113および賞品球排出表示ランプ112を点滅させて不正状態の発生を外部に表示させる(ステップS1114,S1115,S1116)。
【0143】
上記ステップS1101で“No”と判定されたときは、ステップS1104へ進み、他方の排出系2について第1の排出系1に関する上記処理S1101−S1106と同様の処理S1107−S1112を実行し、排出不正監視カウンタ2の値が「3」以上になったと判定したときはステップS1113へ移行して玉抜ソレノイドをオンさせる。
図29には、排出装置不正解除処理S14の具体的手順の一例が示されている。図13のメインフローのステップS1114で排出不正フラグが「1」にされ、図12のフローのステップS4で“Yes”と判定されると、図32の排出装置不正解除処理S14が開始される。この排出装置不正解除処理S14では、まずステップS1121とS1122で図19,図20のルーチン中で設定される排出経路1と2のエラー解除フラグが「1」か否か判定し、いずれのフラグも「1」のときはステップS1123で上記排出不正フラグを「0」にクリアしてから、玉抜ソレノイド158をオフする(ステップS1124)。それから、排出不正を示す点滅状態の貸し玉排出表示ランプ113と賞品球排出表示ランプ112を消灯させて排出装置不正解除処理が終了する(ステップS1125,S1126)
【0144】
図29は、前述した賞球排出制御装置のメインルーチン(図12)のステップS19で実行される賞球開始処理のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンは、メインルーチン(図12)のステップS12で賞球要求を検出すると、処理ナンバーが「1」にされ、ステップS9で“Yes”と判定されることによって開始される。
このサブルーチンが開始されると、まず前記図19および図20の排出センサレベル入力処理ルーチンで設定される排出センサ1玉有フラグおよび排出センサ2玉有フラグと、図24の半端センサ入力処理ルーチンで設定される半端センサ玉有フラグさらに図23のオーバーフロー検出器入力処理ルーチンで設定されるオーバーフロー玉無フラグを調べて(ステップS81−S84)、いずれか一つのフラグでも“0”になっている場合には排出可能フラグを“0”にクリアして終了する(ステップS85)。一方、すべてのフラグが“1”になっている場合には排出可能フラグを“1”にセットし(ステップS86)、図15の賞球データ検出処理ルーチンで読み込んだ賞球データを排出レジスタ0にセットする(ステップS87)。また、賞品球排出表示ランプ112を点灯させ、賞球音要求フラグを“1”にセットしてから、次の図30に示す排出開始処理ルーチンを実行した後、処理ナンバーを「2」にして終了する(ステップS88−S91)。
【0145】
なお、上記ステップS89でセットされる賞球音要求フラグは遊技盤制御装置400に対して出力する賞球排出音発生要求信号Dを後述の音要求出力処理(図49)でロウレベルにアサートさせるためのものである。
図30に示す排出開始処理ルーチンでは、1つの入賞球(セーフ球)に対して1回行われる所定数の賞品球の排出を行なうに当り、上記所定数(賞球設定数)の賞品球を、2条に設けられた案内樋710(図3参照)の一方から幾つ排出し、他方から幾つ排出するか等排出の態様を予め決定すると共に、排出ソレノイド1及び/又は排出ソレノイド2を励磁(ON)して上記態様に従った賞品球の排出を開始させるものである。
【0146】
本ルーチンが開始されると、先ず、ステップS102にて、排出レジスタ0の値が「1」に設定されているか否か判定される。排出レジスタ0の値が「1」でないときは、ステップS104で排出レジスタ0の値が「8」以下であるか否かが判定される。
これらステップS102およびS104判定の結果、排出レジスタ0の値が「1」のときにはステップS106へ移行して1個排出フラグを“1”に設定し、交互排出フラグを“0”にクリアして(ステップS108)から1個排出タイマをセット(S110)してステップS118の反転フラグの判定へ移行する。一方、前記ステップS104での判定の結果、排出レジスタ0の値が「8」以下であると判定したときは、ステップS112へ移行して1個排出フラグを“0”にクリアし、交互排出フラグを“1”に設定(ステップS114)してからステップS118の反転フラグの判定へ移行する。さらに、前記ステップS104での判定の結果、排出レジスタ0の値が「8」以上であると判定したときには、ステップS124以降の処理を実行する。
【0147】
ここで、交互排出フラグは、本ルーチンに引き続いて行なわれる排出処理(図33)の賞品球排出の態様を後述の2つの態様(排出ソレノイド1,2を交互に作動させて賞品球を排出する交互排出処理または排出ソレノイド1,2を同時に作動させて賞品球を排出する併用排出処理)から選択する際に用いられる判定フラグであり、交互排出フラグが“1”に設定されているときには交互排出処理(賞球設定数が1〜8のとき)が、“0”に設定されているときには併用排出処理(賞球設定数が9〜15)が夫々行なわれる。
このように交互排出フラグの値が“1”に設定されたのちにはステップS118で反転フラグの判定が行なわれる。
【0148】
この反転フラグは、賞品球の排出を交互排出処理にて行うに際し、球排出装置170の第1の排出ソレノイド1(741a)と第2の排出ソレノイド2(741b)とを交互に作動させることにより2つの排出経路を均等に使用して耐久性を向上させるために設けられたもので、「反転フラグ」の値は、ソレノイドが1回作動される毎すなわち1排出が終了する毎に“1”または“0”に反転される。
この反転フラグの判定結果が“Yes”のときには、ステップS120で排出ソレノイド1を励磁して、第1の案内樋からの排出を開始させてから、反転フラグを“0”に反転させる(ステップS121)。また、前記ステップS118の判定結果が“No”のときには、ステップS122で排出ソレノイド2を励磁して第2の案内樋から賞品球の排出を開始させてから、反転フラグを“1”に反転させる(ステップS123)。
【0149】
一方、賞球排出数が9以上のとき(前記ステップS104の判定結果が“No”のとき)には、併用排出処理を行なうべくステップS124へ進む。この併用排出処理では、先ず、ステップS124にて後述する排出数分割処理(図31)を行なった後、1個排出フラグおよび交互排出フラグを“0”に設定し(ステップS126,S128)、後述の併用排出処理にて用いられる排出1終了フラグ,排出2終了フラグの値を“0”にリセットする(ステップS130,ステップS132)と共に排出ソレノイド1、排出ソレノイド2を共に励磁して併用排出を開始させる(ステップS134,ステップS136)。
しかる後、ステップS138で、後述する賞球排出処理(図32)にて排出ウェイトタイマを起動するときに“1”に設定される排出ウェイトフラグを“0”にリセットする。
【0150】
次のステップS140では、1個排出処理、交互排出処理又は併用排出処理が終了したときにその旨を示すべく“1”に設定される排出終了フラグが“0”にリセットされ、続くステップS142では排出監視タイマ(例えば3秒)をセットして終了する。この排出監視タイマは、賞品球の排出が開始された時点より、所定時間が経過するまでに後述の交互排出処理又は併用排出処理によって排出すべき全ての賞品球の排出が完了したか否かを監視するために設けられるものである。
図31は、上記排出開始処理(図30)のステップS124にて実行される排出数分割処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0151】
このルーチンは球の排出が後述の併用排出処理にて行われるとき(排出レジスタ0の値が9以上25以下のとき)になされる処理である。これは、併用排出処理では排出ソレノイド1,2が1回の制御ループで同時に作動されるため、予め前記排出レジスタ0に記憶された値を2つに分けて排出レジスタ1と2に夫々設定しておくものである。そしてこれら2つの排出レジスタ1,2の値に応じて排出ソレノイド1,2が夫々独立して作動されるようになっている。
本ルーチンが開始されると、ステップS151〜S175にて順次、排出レジスタの値が、「9」であるか否か(ステップS151)、「10」であるか否か(ステップS152)、「11」であるか否か(ステップS153)、「12」であるか否か(ステップS154)、そして以下同様にして「25」までが判定される(ステップS175)。「25」まで判定を行なうのは、玉貸し排出の際には一回の排出要求に対して25個の玉が排出されるからである。
【0152】
前記ステップS151の判定結果が“Yes”のときにはステップS181にて排出レジスタ1の値を「5」に設定すると共にステップS182にて排出レジスタ2の値を「4」に設定して本ルーチンを終了する。
以後、前記ステップS152の判定結果が“Yes”のときには排出レジスタ1,2の値を共に「5」に設定し(ステップS183,ステップS184)、前記ステップS153の判定結果が“Yes”のときには排出レジスタ1の値を「6」に設定する(ステップS185)とともに排出レジスタ2の値を“5”に設定し(ステップS186)、前記ステップS154の判定結果が“Yes”のときには排出レジスタ1,2の値を共に「6」に設定する(ステップS187,ステップS188)。以下同様にして、排出レジスタ0の値が奇数のときには排出レジスタ1に排出レジスタ2よりも1つだけ大きな値を設定し、排出レジスタ0の値が偶数のときには排出レジスタ1と排出レジスタ2に同じ値を設定する。
【0153】
図32は、前述した賞球排出制御装置側のCPU610によって実行されるメインルーチン(図12)のステップS18において実行される賞球排出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
本ルーチンはメインルーチン(図12)のステップS8において、処理ナンバーが「2」と判定されたときに開始され、先ず、ステップS202にて排出ウェイトフラグが“1”であるか否かが判別される。この排出ウェイトフラグは、1つのセーフ球に対応した所定数(賞球排出数)の賞品球の排出が終了して後述のウェイトタイマが作動したときに(ステップS210)その値が“1”に設定され、前述の排出開始処理(図30)のステップS138にて“0”にリセットされるものである。従って、1つのセーフ球に対応した所定数(賞球排出数)の賞品球の排出が終了した後初めてステップS202の判別結果が“Yes”となる。このステップS202の判別結果が“No”であるうちは、ステップS204に進んで、排出処理(図33)による賞品球の排出を行なった後ステップS206に進む。このステップS206では、排出終了フラグが“1”であるか否かが判別される。この排出終了フラグは、1個排出(図34)、交互排出処理(図35)又は併用排出処理(図36)によって、1つの入賞球等に対応した所定数(賞球設定数)の球の排出が完了したときにその値が“1”に設定されるものである。従って、この判別結果が“No”のときには続くステップS208乃至ステップS216をスキップして、本ルーチンを終了する。
【0154】
所定数の賞品球の排出が完了して、前記ステップS206の判別結果が“Yes”に転じたときには、排出ウェイトフラグを“1”に設定し(ステップS208)、排出ウェイトタイマを所定時間(例えば400m秒)にセットし(ステップS210)、さらに賞球排出表示ランプ112を消灯(OFF)した(ステップS212)後、読込み確定フラグを“1”に設定し、賞球数データを賞球排出カウンタに加算して本ルーチンを終了する(ステップS214,S216)。上記読込み確定フラグおよび賞球排出カウンタは、後述の賞球情報出力処理(図47)において、パチンコ遊技機のデータをホールの管理装置700に知らせるときに使用される。
【0155】
上記ステップS206の判別結果が“Yes”に転じた後のループでは、ステップS208で排出ウェイトフラグが“1”に設定されることにより、前記ステップS202の判別結果が“Yes”に転じ、ステップS218が実行される。このステップS218では前記排出ウェイトタイマがタイムアップしたか否かが判別され、判別結果が“No”、即ち所定数の賞品球の排出が終了した後前記所定時間が未だ経過していないときにはそのまま本ルーチンを終了し、当該所定時間が経過するまでステップS202及びステップS218のみを繰返し実行する。そして、上記所定時間が経過してステップS218の判別結果が“Yes”になると、ステップS220に進んで処理ナンバーを“0”に設定して、本ルーチンを終了する。
【0156】
図33は、上述した賞球排出処理(図32)のステップS204にて行われる排出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
本ルーチンが開始されると、先ず、ステップS222にて排出エラーフラグが“1”であるか否かが判別される。この排出エラーフラグは排出開始処理の実行時(図33のステップS142)にセットされた排出監視タイマがタイムアップするまでに所定数の賞品球の排出が完了しないときに排出制御系の異常を示すべくその値が“1”に設定される(後述のステップS242にて“1”に設定される)ものである。従って、このステップS222での判別結果が“Yes”のときにはステップS252にて後述の排出エラー回復処理(図37)を行なって本ルーチンを終了する。
【0157】
一方、ステップS222の判別結果が“No”のときにはステップS224に進み、排出終了フラグが“1”であるか否かが判別される。この排出終了フラグは、前述したように、1個排出(図34)、交互排出処理(図35)又は併用排出処理(図36)によって、1つの入賞球等に対応した所定数(賞球設定数)の球の排出が完了したときにその値が“1”に設定されるものである。
このステップS222の判別結果が“No”であるうちは、ステップS226に進み、排出開始処理の実行時(図30のステップS142)にセットされた排出監視タイマがタイムアップしたか否か判定する。そして、“No”ならステップS228,S230へ進んで、前述の排出開始処理(図30)にて設定される1個排出フラグおよび交互排出フラグを調べて、1個排出フラグが“1”のときにはステップS232の1個排出処理(図34参照)を、また、交互排出フラグが“1”のときにはステップS234(図35参照)を、さらに交互排出フラグが“0”のときにはステップS236の併用排出処理(図36)を実行する。
【0158】
一方、上記ステップS226で排出監視タイマがタイムアップしたと、すなわち排出開始後一定時間経過しても排出が終了しないと判定すると、排出異常発生と判断して排出ソレノイド1と2をオフさせ(ステップS238,S240)かつ排出エラーフラグを“1”に設定(ステップS242)した後、処理ナンバーに応じて賞球排出処理中なら賞品球排出表示ランプ112を、また玉貸し排出中なら玉貸し排出表示ランプ113をそれぞれ点滅状態にさせてエラー表示を行なって終了する(ステップS244,S246,S248,S250)。
図34は、上述した排出処理(図33)のステップS232にて行われる1個排出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0159】
この処理が開始されると、まず図30のステップS110でセットされる1個排出タイマがタイムアップしたか否か判定し(ステップS262)、“No”なら何もせず、また“Yes”すなわち1個排出タイマに設定された時間が経過すると、ステップS264へ移行して反転フラグが“1”か“0”か調べる。そして、反転フラグが“0”なら排出ソレノイド1をオフ(ステップS266)、また反転フラグが“1”なら排出ソレノイド2をオフ(ステップS268)して1個排出を終了させてから、排出終了フラグを“1”に設定してルーチンを終了する(ステップS270)。
【0160】
図35は上述した排出処理(図33)のステップS234にて行われる交互排出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
前述したように本ルーチンは排出される賞品球の数(賞球設定数)が「8」以下のときに行われる処理であり、本ルーチンでは上述した賞球排出装置170の排出ソレノイド1と2を交替に使って賞品球を排出するものである。
本ルーチンが開始されると、先ずステップS272にて、反転フラグが“0”か“1”か調べる。そして、反転フラグが“0”のときはステップS274へ進んで、排出センサ1立上りフラグが“1”であるか否かを判定する。この排出1立上フラグは予備球が排出センサ1内より脱したときにその値が“1”に設定されるものである。従って、この判定結果が“No”なら何もせず、また“Yes”となったときには排出レジスタ0の値(排出玉数)を1つだけ減算してから上記排出センサ1立上りフラグをクリアする(ステップS276,S278)。次に、上記排出レジスタ0の値が「1」になったか否かすなわち予め設定された数の玉を排出したか否か判定し(ステップS280)、排出レジスタ0の値が「1」になったなら排出ソレノイド1をオフさせ、かつ排出終了フラグを“1”にセットしてルーチンを終了する(ステップS282,S284)。
【0161】
一方、前記ステップS272の判定結果が“No”すなわち反転フラグが“1”のときにはステップS286に進む。ステップS286では排出センサ2立上りフラグが“1”であるか否かを判定する。この排出2立上フラグは予備球が排出センサ2内より脱したときにその値が“1”に設定されるものである。従って、この判定結果が“No”なら何もせず、また“Yes”となったときには排出レジスタ0の値(排出玉数)を1つだけ減算してから上記排出センサ2立上りフラグをクリアする(ステップS288,S290)。次に、上記排出レジスタ0の値が「1」になったか否かすなわち予め設定された数の玉を排出したか否か判定し(ステップS292)、排出レジスタ0の値が「1」になったなら排出ソレノイド2をオフさせてから、排出終了フラグを“1”にセットしてルーチンを終了する(ステップS294,S284)。
【0162】
このルーチンでは排出ソレノイド1または2による排出を、排出レジスタ0の値が「1」になった時点で終了させているのは、排出ソレノイドのオフタイミングを調整するためである。つまり、本実施例では排出センサの下流側にストッパが配置されているので、排出レジスタ0の値が「0」になった時点で排出を終了させると、実際には1つ余計に玉が排出されてしまうからである。
図36は上述した排出処理(図33)のステップS236にて行われる併用排出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
前述したように本ルーチンは排出される賞品球の数(賞球設定数)が「9」以上のときに行われる処理であり、本ルーチンでは上述した賞球排出装置170の排出ソレノイド1と2を同時に作動させて賞品球を排出するものである。
【0163】
本ルーチンが開始されると、先ず図30の排出開始処理のステップS130でリセットされた排出1終了フラグが“1”になったか否か判定する(ステップS302)。排出開始直後は排出1終了フラグは“0”であるため、“No”と判定されてステップS304へ進んで、排出センサ1立上りフラグが“1”であるか否かを判定する。この判定結果が“No”なら何もせず、また“Yes”なら排出レジスタ1の値(排出玉数)を1つだけ減算してから上記排出センサ1立上りフラグをクリアする(ステップS306,S308)。次に、上記排出レジスタ0の値が「1」になったか否かすなわち予め設定された数の玉を排出したか否か判定し(ステップS310)、排出レジスタ0の値が「1」になったなら排出ソレノイド1をオフさせ、かつ排出1終了フラグを“1”にセットする(ステップS312,S314)。
【0164】
次に、ステップS316へ進み、図30の排出開始処理のステップS132でリセットされた排出2終了フラグが“1”になったか否か判定する。排出開始直後は排出2終了フラグは“0”であるため、“No”と判定されてステップS318へ進んで、排出センサ2立上りフラグが“1”であるか否かを判定する。この判定結果が“No”なら何もせず、また“Yes”なら上記排出センサ2立上りフラグをクリアしてから排出レジスタ2の値(排出玉数)を1つだけ減算する(ステップS320,S322)。次に、上記排出レジスタ2の値が「1」になったか否かすなわち予め設定された数の玉を排出したか否か判定し(ステップS324)、排出レジスタ2の値が「1」になったなら排出ソレノイド2をオフさせ、かつ排出2終了フラグを“1”にセットする(ステップS326,S328)。それから排出1終了フラグが“1”か否か判定し(ステップS330)、“Yes”なら次のステップS332で排出終了フラグを“1”にセットしてルーチンを終了する。排出系1の側が先に排出を終了した場合に、ステップS330−S332と進んで終了する。一方、排出系2の側が先に排出を終了した場合には、ステップS330で“No”と判定され、その後再びこのルーチンが実行されたときにステップS314で排出1終了フラグが“1”にセットされてステップS316へ進み、ここで“Yes”と判定されてステップS332へジャンプし、排出終了フラグを“1”にセットしてルーチンを終了する。
以上のように、賞球設定数が大きな値(9〜15)に設定されているときに該設定数を分割して2つの排出レジスタ1,2にその値を記憶し、排出レジスタ1,2の値に基づいて第1及び第2の排出ソレノイドを夫々独立して作動させることにより、多数の賞品球の排出が一層迅速に行えるようになる。
【0165】
図37は、上述した排出処理(図33)のステップS252にて行われる排出エラー回復処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
このルーチンが開始されると、まず図19の排出センサ1レベル入力処理のステップS7232で設定される排出1エラー解除フラグが“1”であるか否か、また図23の排出センサ2レベル入力処理のステップS7432で設定される排出2エラー解除フラグが“1”であるか否かそれぞれ判定する(ステップS342,S344)。そして、両方の判定でともに“Yes”となると、ステップS346以下の処理を行なう。ステップS346−S352では、図29の賞球開始処理におけるステップS81−S86と同様の手続に従って、図19および図20の排出センサレベル入力処理ルーチンで設定される排出センサ1玉有フラグおよび排出センサ2玉有フラグと、図24の半端センサ入力処理ルーチンで設定される半端センサ玉有フラグさらに図23のオーバーフロー検出器入力処理ルーチンで設定されるオーバーフロー玉無フラグを調べて、いずれか一つのフラグでも“0”になっている場合には排出可能フラグを“0”にクリアして終了する(ステップS354)。
【0166】
一方、すべてのフラグが“1”になっている場合には排出可能フラグを“1”にセットし(ステップS356)、次のステップS358で上記排出可能フラグが“1”になっているか否か調べ、“1”ならステップS360およびS362で排出レジスタ1と排出レジスタ2の値がそれぞれ「1」を越えているか判定し、排出レジスタ1の値が「1」以下のときは排出レジスタ2の値を、また排出レジスタ2の値が「1」以下のときは排出レジスタ1の値を、さらに排出レジスタ1と排出レジスタ2の値がともに「1」を越えているときは両方の値を排出レジスタ0に設定する(ステップS364,S366,S368)。それから、図30の排出開始処理と同一の処理を行なう(ステップS378)。
【0167】
これによって、2つの排出系のうちいずれか一方が球詰りを起こして排出エラーを起こしたような場合にも、排出レジスタに残っている未排出の玉数が改めて排出レジスタ0に設定されて再度排出が開始されるようになるため、正常な他方の排出系を使用した排出が行なわれ、故障によるパチンコ遊技機の遊技中断を回避することができる。
なお、このルーチンでは上記排出開始処理(ステップS378)に先立って、処理ナンバーをチェックしてナンバーが「2」のときは賞球排出表示ランプ112を、またナンバーが「3」のときは貸し玉排出表示ランプ113をそれぞれ点灯されるようになっている(ステップS370,S372,S374,S376)。さらに、上記排出開始処理(ステップS378)終了後には排出エラーフラグを“0”にクリアして本ルーチンを終了する(ステップS380)。
【0168】
上記ステップS360で排出レジスタ1の値が「1」以下のときはステップS364で排出レジスタ2の値を排出レジスタ0に設定しているのは、排出レジスタの値が「1」ということは排出終了を意味しており、それにもかかわらず本ルーチンのエラー回復処理に入ってきたのは排出レジスタ2に未排出の玉数が残っていると推定できるからである。同様に、ステップS362で排出レジスタ2の値が「1」以下のときはステップS366で排出レジスタ1の値を排出レジスタ0に設定しているのは、排出レジスタ2に未排出の玉数が残っていると推定できるからである。
【0169】
図38は、前述した排出制御装置のメインルーチン(図12)のステップS21で実行される玉貸開始処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
このサブルーチンは、図14の玉貸しリクエスト検出処理ルーチンのステップS4122で玉貸し要求フラグがセットされ、メインルーチンのステップS11で“Yes”と判定されることによって開始される。
このサブルーチンが開始されると、まず前記図19および図20の排出センサレベル入力処理ルーチンで設定される排出センサ1玉有フラグおよび排出センサ2玉有フラグと、図24の半端センサ入力処理ルーチンで設定される半端センサ玉有フラグさらに図23のオーバーフロー検出器入力処理ルーチンで設定されるオーバーフロー玉無フラグを調べて(ステップS402−S408)、いずれか一つのフラグでも“0”になっている場合には排出可能フラグを“0”にクリアして終了する(ステップS410)。
【0170】
一方、すべてのフラグが“1”になっている場合には排出可能フラグを“1”にセットし(ステップS412)、予めROM内に設定されている変換レート(玉貸し数データ)を排出レジスタ0にセットする(ステップS414)。また、貸玉排出表示ランプ113を点灯させ(ステップS416)、玉貸し音要求フラグおよびP台レディフラグを“1”にセット(ステップS418,S420)してから、賞球排出処理と共通の排出開始処理ルーチン(図30参照)を実行して球排出装置170による排出を開始させた後、処理ナンバーを「3」にして終了する(ステップS422,S424)。
玉貸し排出では玉貸し数データが例えば25個のような値(>8)に設定されるため、ステップS422の排出開始処理ルーチンが実行される場合、2系統の排出系を同時に使用した排出が開始される。
【0171】
なお、上記ステップS418,S420でセットされる玉貸し音要求フラグは遊技盤制御装置400に対して出力する貸玉排出音発生要求信号Eを後述の音要求出力処理(図46)でロウレベルに、またP台レディフラグは玉貸し制御装置500に対して出力する玉貸レディ信号Uを後述の貸し玉情報出力処理(図45)でロウレベルに、それぞれアサートさせるためのものである。
図39は、前述した排出制御装置側のCPU610によって実行されるメインルーチン(図12)のステップS17において実行される玉貸排出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0172】
本ルーチンは、上記サブルーチン(図38)のステップS424で処理ナンバーが“3”に設定され、メインルーチン(図12)のステップS7において、処理ナンバーが“3”と判定されたときに開始され、先ず、ステップS432にて排出ウェイトフラグが“1”であるか否かが判別される。この排出ウェイトフラグは、1つの玉貸し要求信号に対応した所定数の貸し玉の排出が終了して後述のウェイトタイマが作動(ステップS440)したときにその値が“1”に設定され、前述の排出開始処理(図30)のステップS138にて“0”にリセットされるものである。従って、1つの玉貸し要求信号に対応した所定数貸し玉の排出が終了した後に初めてステップS432の判別結果が“Yes”となる。このステップS432の判別結果が“No”であるうちは、ステップS434に進んで、賞球排出処理と共通の排出処理(図33)による貸し玉の排出を行なった後、ステップS436に進む。このステップS436では、排出終了フラグが“1”であるか否かが判別される。この排出終了フラグは、上記排出処理ルーチン(図33)中において行なわれる図36に示す併用排出処理(1個排出および交互排出処理は、この貸し玉排出では原則として行なわれない)によって、1つの玉貸し要求信号に対応した所定数の球の排出が完了したときにその値が“1”に設定されるものである。従って、この判別結果が“No”のときには続くステップS438乃至ステップS446をスキップして、本ルーチンを終了する。
【0173】
所定数の賞品球の排出が完了して、前記ステップS436の判別結果が“Yes”に転じたときには、排出ウェイトフラグを“1”に設定し(ステップS438)、排出ウェイトタイマを所定時間(例えば400m秒)にセットし(ステップS440)、さらに払出終了フラグを“1”に設定した(ステップS442)後、貸玉排出表示ランプ113を消灯(OFF)し、連続玉貸しカウンタをインクリメントして本ルーチンを終了する(ステップS444,S446)。
上記払出終了フラグは後述の貸し玉情報出力処理(図45)において払出完了信号Vをロウレベルにするために参照され、また、連続玉貸しカウンタは前述の玉貸リクエスト検出処理(図14)のステップS4102において参照され、連続して6回以上の変換すなわち600円分以上の玉貸し排出が回避されるようになっている。
【0174】
上記ステップS436の判別結果が“Yes”に転じた後のループでは、ステップS438で排出ウェイトフラグが“1”に設定されることにより、前記ステップS432の判別結果が“Yes”に転じ、ステップS448が実行される。このステップS448では前記排出ウェイトタイマがタイムアップしたか否かが判別され、判別結果が“No”、即ち所定数の賞品球の排出が終了した後前記所定時間が未だ経過していないときにはそのまま本ルーチンを終了し、当該所定時間が経過するまでステップS432及びステップS448のみを繰返し実行する。そして、上記所定時間が経過してステップS448の判別結果が“Yes”になると、ステップS450に進んで処理ナンバーを“0”に設定して、本ルーチンを終了する。
【0175】
図40ないし図42は、前述した排出制御装置側のCPU610によって実行されるメインルーチン(図12)のステップS16において実行される玉抜処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
この球抜処理ルーチンは遊技店の係員によって球抜スイッチが押されたことが前述の球抜センサ入力処理(図21)によって検知され、球抜フラグが“1”に設定されてメインルーチンのステップS10で“Yes”と判定され、ステップS20で処理ナンバーが“4”に変更され、さらにメインルーチンのステップS6において、処理ナンバーが“4”と判定されたときに開始されるものである。
【0176】
本ルーチンが開始されると、先ずステップS602において強制終了フラグが“1”であるか否かが判定される。この強制終了フラグは、球抜スイッチが2回押されたときに(本ルーチンの実行中に再度球抜スイッチが押され、後述のステップS616又はステップS626の判定結果が“Yes”となったとき)実行されるステップS700〜S736の強制終了処理が実行される直前のステップS696にてその値が“1”に設定されるものである。したがって、該フラグがステップS696の実行によって一旦“1”に設定されると、その後のループでは前記ステップS602の判定結果が“Yes”となって、後述のステップS700以降の強制終了処理のみが実行されることになる。
【0177】
前記ステップS602の判定結果が“No”のときには、ステップS604で球抜実行フラグが“1”であるか否かが、続くステップS606で球抜開始フラグが“1”であるか否かが判定される。このうち球抜開始フラグは、続くステップS608〜S612の処理が一度でも行われたときにその旨を記憶すべくステップS614にてその値が“1”に設定されるものである。又、球抜実行フラグは後述のステップS620,S622によって排出ソレノイド1,2の励磁が開始され球抜処理が実行されたときにその旨を記憶すべくステップS624にて“1”に設定されるものである。
【0178】
ここで、本球抜処理ルーチンが初めて行われた場合を考える。この場合には前記ステップS604,S606の判定結果は共に“No”となってステップS608に進み、1回目の球抜スイッチの押圧(球抜処理を開始させるための押圧)によって“1”にセットされた球抜フラグを“0”にリセットする。次のステップS609,S610では第1及び第2の排出手段による球抜処理が終了したことを記憶するために用いられる排出1終了フラグ,排出2終了フラグを“0”にリセットしておく。これら排出1終了フラグ,排出2終了フラグは前述の併用排出処理にて用いられたものがそのまま転用でき、2つのフラグは後述のステップS628,S646等の判定に用いられる。更に次のステップS611では球抜開始タイマがセット/スタートされる。この球抜開始タイマは、実際に排出ソレノイド1,2を励磁(ON)する前に、球抜装置の切換弁158を予め切換えておくのに十分な所定のアイドルタイムを設けるためのものである。
【0179】
次のステップS612では前記切換弁158を切換るべく球抜ソレノイドが励磁(ON)され、続いて前記球抜開始フラグが“1”に設定される(ステップS614)。
続くステップS616では上記ステップS602〜S614の実行中に球抜フラグが再び“1”に設定されたか否か、即ち再度球抜スイッチが押されたか否か(2度押されたか否か)が判定される。この判定結果が“Yes”のときにはステップS692〜S698を実行した後、球抜処理を強制的に終了させるべくステップS700以降の強制終了処理に進む。
【0180】
より具体的には先ずステップS692及びステップS694で、後述のステップS628〜S644の処理にて用いられる排出1球無フラグ及び後述のステップS646〜S662の処理にて用いられる排出2球無フラグが夫々“0”にリセットされ、ステップS696で強制終了処理に移行したことを示すべく前記強制終了フラグが“1”に設定され、更に強制終了処理に移行した直後より所定時間経過したか否かを判定するために設けられた強制終了タイマをセットして、後述のステップS700以降の強制終了処理を行う。
【0181】
一方、この判定結果が“No”のときには、前記ステップS611でスタートさせた球抜開始タイマがタイムアップしたか否かが判定される。未だ球抜開始タイマがタイムアップしないときには(判定結果が“No”)、以後の処理を行うことなくそのまま本ルーチンを終了する。次回以降のループでは前記タイマがタイムアップするまでステップS602〜S606,S616,S618のみが繰返し実行されることになる。
前記タイマがタイムアップしてステップS618の判定結果が“Yes”に転じると、ステップS620,S622において夫々排出ソレノイド1,2が励磁(ON)されて賞品球の流出が開始され、前述の球抜実行フラグが“1”に設定される(ステップS624)。
【0182】
このように一旦排出ソレノイド1,2が励磁(ON)されて球抜実行フラグが“1”に設定されると、次回以降のループにおいて、前記ステップS604の判定結果が“Yes”となり、ステップS606〜624の処理がスキップされることになる。
次のステップS626では再び、球抜フラグが“1”であるか否か即ち、球抜処理を強制的に終了させるべく球抜スイッチの2回押しがなされたか否かの判定が再びなされる。この判定結果が“Yes”のときは、ステップS684〜S690を行った後、前記ステップS692〜S698、更には後述のステップS700以降の強制終了処理に進む。
【0183】
ステップS684〜S690の処理では、先ず排出1終了フラグが“1”であるか否かが判定され(ステップS684)、この判定結果が“Yes”、即ちこの時点で球排出装置170の第1排出ソレノイド側の賞品球の流出がすべて完了しているときには(該フラグは第1の排出ソレノイド側の賞品球の流出がすべて完了したとき後述のステップS642でその値が“1”に設定される)ステップS686に進んで排出ソレノイド1を消磁(OFF)し、その後ステップS688に進む。一方、判定結果が“No”のときはステップS686をスキップしてステップS688に進む。
【0184】
ステップS688では更に排出2終了フラグが“1”であるか否かが判定され、この判定結果“Yes”、即ちこの時点で球排出装置170の第2排出ソレノイド側の賞品球の流出がすべて完了しているときには(該フラグは第2排出ソレノイド側の賞品球の流出がすべて完了したとき後述のステップS660でその値が“1”に設定される)ステップS690に進んで排出ソレノイド2を消磁(OFF)し、その後ステップS692に進み、一方、判定結果が“No”のときはステップS690をスキップしてステップS692以降に進む。
【0185】
この時点で2回目の球抜スイッチの押圧が為されず、前記ステップS626の判定結果が“No”となったときには、ステップS628にて排出1終了フラグが“1”であるか否かが判定される。 この排出1終了フラグは、本球抜処理が初めて実行されたときに前述のステップS609にて“0”にリセットされるものであり、反対に球抜処理によって全ての賞品球が流出されたときに後述のステップS642にて“1”に設定される。
従って本球抜処理により球排出装置170の第1排出ソレノイド側の賞品球の排出が未だ完了していないときには、該ステップS628の判定結果は“No”となって、ステップS630以降の処理が実行される。
【0186】
先ず、ステップS630では排出1球無フラグが“1”であるか否かが判定される。この排出1球無フラグは、メインルーチンのステップS4又は球排出装置170の第1排出ソレノイド側の球抜処理が完了したとき(ステップS644)に“0”にリセットされ、本球抜処理によって賞品球が流出され第1の案内樋内(排出センサ1内)に賞品球がなくなってセンサ出力が“0”となったときにその値が“1”に設定されるものである。
従って、球抜開始後から排出センサ1内に賞品球がなくなるまではこの判定結果は“No”となって、ステップS632にて排出センサ1の出力がロウレベル(“0”)であるか否かが判定される。球抜処理が完了せず未だ排出センサ1内に賞品球が残っているときにはこの判定結果は“No”となり、そのままステップS646以降に進む。
【0187】
この状態から球抜処理によって第1の案内樋内(センサ1内)に賞品球がなくなると、ステップS632の判定結果が“Yes”に転じ、上記排出1球無フラグが“1”に設定され(ステップS634)、次いでセンサ1内に賞品球がなくなった時点からの時間経過を計測する排出1球無タイマがセットされて(ステップS636)ステップS646以降に進む。
その以降のループでは前記ステップS630の判定結果は“Yes”に転じ、ステップS638にて再度排出センサ1の出力レベルがロウレベル(“0”)であるか否かが判定される。
【0188】
この判定結果が“Yes”即ち前回ループに引き続いて今回ループでも排出センサ1の出力レベルがロウレベルに保持されていると判定されたときにはステップS640に進んで前記ステップS636でセットされた排出1球無タイマがタイムアップしたか否かが判定される。この判定結果が“No”のとき、即ち第1の案内樋内(排出センサ1内)に賞品球がないと判定されてから未だ所定時間が経過していないときには、ステップS642,S644をスキップして、ステップS646以降に進む。
以後、上記所定時間が経過するまで、前記ステップS630,S638の判定結果が共に“Yes”、ステップS640の判定結果が“No”という具合に判定される。
【0189】
排出センサ1の出力レベルがロウレベルを保持したまま上記所定時間が経過すると、ステップS640の判定結果が“Yes”に転じて排出1終了フラグが“1”に設定され(ステップS642)、更に排出1球無フラグが“0”にリセットされて(ステップS644)、ステップS646以降に進む。
このように、一旦排出1終了フラグが“1”に設定されると次回以降のループにおいては前記ステップS628の判定結果が“Yes”となり、前記ステップS630〜S644をスキップして、直接ステップS646以降に進むこととなる。
【0190】
ところで、本ルーチンが開始され、一旦排出センサ1の出力がロウレベル(このとき排出1球無フラグが“1”)となった後、上記排出1球無タイマがタイムアップする前に再び排出センサ1の出力レベルがハイレベル(“1”)に変化すると、前記ステップS638の判定結果が“No”に転じ、前記排出1終了フラグを“1”に設定することなく(ステップS642をスキップして)、前記ステップS644にて排出1球無フラグを“0”にリセットしてステップS646以降に進むようになっている。この結果1つの賞品球が排出センサ1内を通過した後次の賞品球が該センサ1内に達するまでの間に生じる出力信号の立下りや該センサ1の出力信号にノイズが発生したとき等、出力信号の波形が一時的に立下った場合に誤って案内樋内の賞品球の流出が完了したと判断することがない。
【0191】
次のステップS646では更に排出2終了フラグが“1”であるか否かが判定される。
この排出2終了フラグは、本球抜処理が初めて実行されたときに前述のステップS610にて“0”にリセットされるものであり、反対に球抜処理によって全ての賞品球が流出されたときに後述のステップS660にて“1”に設定される。従って本球抜処理により賞球排出装置170の第2排出ソレノイド側の賞品球の排出が未だ完了していないときには、該ステップS646の判定結果は“No”となって、ステップS648以降の処理が実行される。
【0192】
先ず、ステップS648では排出2球無フラグが“1”であるか否かが判定される。この排出2球無フラグは、メインルーチンのステップS4又は球排出装置170の第2排出ソレノイド側の球抜処理が完了したとき(ステップS662)に“0”にリセットされ、本球抜処理によって賞品球が流出され第2の案内樋内(排出センサ2内)に賞品球がなくなってセンサ出力が“0”となったときにその値が“1”に設定されるものである。
【0193】
従って、球抜開始後から排出センサ2内に賞品球がなくなるまではこの判定結果は“No”となって、ステップS650にて排出センサ2の出力がロウレベル(“0”)であるか否かが判定される。球抜処理が完了せず未だ排出センサ2内に賞品球が残っているときにはこの判定結果は“No”となり、そのままステップS664以降に進む。
この状態から球抜処理によって第2の案内樋内(センサ2内)に賞品球がなくなると、ステップS650の判定結果が“Yes”に転じ、上記排出2球無フラグが“1”に設定され(ステップS652)、次いでセンサ2内に賞品球がなくなった時点からの時間経過を計測する排出2球無タイマがセットされて(ステップS654)ステップS664以降に進む。
【0194】
その以降のループでは前記ステップS648の判定結果は“Yes”に転じ、ステップS656にて再度排出センサ2の出力レベルがロウレベル(“0”)であるか否かが判定される。
この判定結果が“Yes”即ち前回ループに引き続いて今回ループでも排出センサ2の出力レベルがロウレベルに保持されていると判定されたときにはステップS658に進んで前記ステップS654でセットされた排出2球無タイマがタイムアップしたか否かが判定される。この判定結果が“No”のとき、即ち第2の案内樋内(排出センサ2内)に賞品球がないと判定されてから未だ所定時間が経過していないときには、ステップS660,S662をスキップして、ステップS664以降に進む。
【0195】
以後、上記所定時間が経過するまで、前記ステップS648,S656の判定結果が共に“Yes”、ステップS658の判定結果が“No”という具合に判定される。
排出センサ2の出力レベルがロウレベルを保持したまま上記所定時間が経過すると、ステップS658の判定結果が“Yes”に転じて排出2終了フラグが“1”に設定され(ステップS660)、更に排出2球無フラグが“0”にリセットされて(ステップS662)、ステップS664以降に進む。
このように、一旦排出2終了フラグが“1”に設定されると次回以降のループにおいては前記ステップS646の判定結果が“Yes”となり、前記ステップS648〜S662をスキップして、ステップS664以降に進むこととなる。
【0196】
ところで、本ルーチンが開始され、一旦排出センサ2の出力がロウレベル(このとき排出2球無フラグが“1”)となった後、上記排出2球無タイマがタイムアップする前に再び排出センサ2の出力レベルがハイレベル(“1”)に変化すると、前記ステップS656の判定結果が“No”に転じ、前記排出2終了フラグを“1”に設定することなく(ステップS660をスキップして)、前記ステップS662にて排出2球無フラグを“0”にリセットしてステップS664以降に進むようになっている。この結果1つの賞品球が排出センサ2内を通過した後次の賞品球が該センサ2内に達するまでの間に生じる出力信号の立下りや該センサ2の出力信号にノイズが発生したとき等、出力信号の波形が一時的に立下った場合に誤って案内樋内の賞品球の流出が完了したと判断することがない。
【0197】
上記ステップS646〜S662を実行した結果、球排出装置170の第2排出ソレノイド側の賞品球の流出が完了したと判定された後は、ステップS646の判定結果が“Yes”に転じステップS664にて第1排出ソレノイド側の賞品球の球抜が完了したか否か(排出1終了フラグが“1”か)の判定が再度なされる。
この判定結果が“No”のときには、そのまま今回ループでの処理を終了して、次回ループへと移行する(次回ループでは再びステップS628〜S644が実行されることになる)。
【0198】
一方、判定結果が“Yes”、即ちこの時点で球排出装置170の第1、第2の排出ソレノイドによる球抜処理が共に完了したと判断されたときには、先ず前記球抜実行フラグ及び球抜開始フラグを共に“0”にリセットし(ステップS666,S668)、球抜処理を終了させるべく排出ソレノイド1,2の消磁(OFF)を行ない(ステップS674,S676)、更に球抜ソレノイドの消磁(OFF)(ステップS678)を行った後、処理NOを“0”にリセットして(ステップS680)、本ルーチンを終了する。
【0199】
次に前記ステップS602,S616,S626の何れかの判定結果が“Yes”のときに行われる強制終了処理(ステップS700以降の処理)について説明する。この処理は、球抜スイッチが押されて一旦球抜処理が開始された後、再び該スイッチが押されたとき(2回押し)に実行されるものである。
先ず、ステップS700では、強制終了タイマがタイムアップしたか否かが判定される。この強制終了タイマは2回目のスイッチの押圧がなされたとき(ステップS616,S626判定結果が“No”となった直後に実行されるステップS698)にカウントを開始するものである。
この判定結果が“No”、即ち2回目のスイッチ押圧から未だ所定時間が経過していないときには、ステップS702にて排出1終了フラグが“1”であるか否かが判定される。
【0200】
このステップS702の判定結果が“No”、即ち球抜処理が完了する前(前記フラグはその値が“1”のとき球排出装置170の第1排出ソレノイド側の球抜が完了したことを表わす)に強制終了処理が開始されたときには、更にステップS704にて排出センサ1立上フラグが“1”であるか否かが判定される。
この判定結果が“Yes”のとき、即ち、強制終了処理が一旦行われた後、新たに賞品球がセンサ1内に達したときには、この時点で排出ソレノイド1を消磁(OFF)し(ステップS706)、次いで強制的に排出1終了フラグを“1”に設定して(ステップS708)、ステップS710に進み、一方、“No”のときには、前記ステップS706,S708をスキップして、ステップS710に進む。
【0201】
ステップS710では排出2終了フラグが“1”であるか否かが判定される。
このステップS710の判定結果が“No”、即ち球抜処理が完了する前(前記フラグはその値が“1”のとき球排出装置170の第2排出ソレノイド側の球抜が完了したことを表わす)に強制終了処理が開始されたときには、更にステップS712にて排出センサ2立上フラグが“1”であるか否かが判定される。
この判定結果が“Yes”のとき、即ち、強制終了処理が一旦行われた後、新たに賞品球がセンサ2内に達したときには、この時点で排出ソレノイド2を消磁(OFF)し(ステップS714)、次いで強制的に排出2終了フラグを“1”に設定して(ステップS716)、本ルーチンを終了する。
【0202】
一方、判定結果が“No”のときには、前記ステップS714,S716をスキップして、本ルーチンを終了する。
このように強制終了処理(ステップS700以降の処理)が開始された後所定時間が経過するまでに排出センサ2の出力信号の立上り(新たな賞品球がセンサ内に達したこと)が検出されて一旦排出2終了フラグが“1”に設定されると、次回以降のループではステップS710の判定結果が“Yes”となって、更に排出1終了フラグが“1”であるか否かが判定される(ステップS718)。この判定結果が“No”、即ちこの時点で、賞球排出装置の第1排出センサ1が強制終了処理開始後の新たな賞品球を検出していないときは、そのまま本ルーチンを終了する。この場合次回以降のループにおいてもステップS702〜S708の処理が引き続き実行される。
【0203】
一方、前記ステップS718の判定結果が“Yes”、即ち、強制終了処理が実行された後、賞球排出装置の第1,第2の排出センサ1,2が共に新たな賞品球が該センサ1,2内に達したことを検知したときには後述のステップS724以降の処理が行われる。
又、上記ステップS702〜S718の処理を実行しているうちに所定時間が経過して強制終了タイマがタイムアップして、ステップS700の判定結果が“Yes”に転じると(このとき前記排出1終了フラグ及び排出2終了フラグの何れか一方が“0”である)、ステップS720,S722で夫々排出ソレノイド1、排出ソレノイド2を強制的に消磁(OFF)してステップS724以降に進む。
【0204】
ステップS724では、前述の強制終了フラグを“0”にリセットし、更にステップS726,S728にて前記球抜実行フラグ及び球抜開始フラグを共に“0”にリセットし、更に球抜ソレノイドの消磁(OFF)を行なった後(ステップS734)、処理NOを“0”にリセットして(ステップS736)、本ルーチンを終了する。
図43には、図12のメイン処理フロー中のステップS23で行なわれる補給処理の具体的手順の一例が示されている。
【0205】
この補給処理が開始されると、まず補給センサ106の検出信号を検出する補給センサ入力処理(図22)中において設定される補給センサ立上りフラグを調べ(ステップS752)、“Yes”のときはステップS754へ進み、完了ランプ108を点灯させてから、補給要求フラグを“1”にセット、補給センサ立上りフラグを“0”にクリアして、このルーチンを終了する(ステップS756,S758)。この補給フラグは、後述の遊技台情報出力処理(図48)において管理装置700に対する補給信号Kをアサートさせるために参照される。
【0206】
一方、上記ステップS752で“No”と判定されたときは、ステップS760へ移行して補給センサが立ち下がったことを示す立下りフラグが「1」か否か判定し、“No”なら何もせずにまた“Yes”なら上記ステップS754で点灯させた完了ランプ108を消灯させてから(ステップS762)、補給要求フラグおよび補給センサ立下りフラグをそれぞれ“0”にクリアして、このルーチンを終了する(ステップS764,S766)。
図44には、図12のメイン処理フロー中のステップS24で行なわれる情報出力処理の具体的内容が示されている。
【0207】
図44に示されているように、この情報出力処理は、玉貸し制御装置500に対する出力信号を形成する貸し玉情報出力処理S800と、遊技盤制御装置400に対する出力信号を形成する音要求出力処理S850と、ホールの管理装置700に対する出力信号を形成する賞球情報出力処理S900、遊技台情報出力処理S950およびエラー情報出力処理S990とからなる。
図45には、上記情報出力処理フロー中における貸し玉情報出力処理S800の具体的手順の一例を示す。
このルーチンが開始されると、まずステップS802で玉貸し要求フラグがセットされているか否か調べる。この玉貸し要求フラグは、図14に示されている玉貸しリクエスト検出処理ルーチン中において、玉貸し制御装置500からの玉貸し要求信号Tが連続して5m秒以上ロウレベルになったことを検出したときにセットされるフラグである(ステップS4122)。
【0208】
ステップS802での判定の結果、“Yes”すなわち玉貸し要求フラグがセットされているときはそのまま、また“No”すなわち玉貸し要求フラグがリセットされているときはステップS804でP台レディフラグを“0”にクリアしてから、それぞれステップS806へ進む。上記P台レディフラグは後述のステップS810で、玉貸しレディ信号Uをハイレベルまたはロウレベルに変化されるか決定する際に使用されるフラグで、前述した玉貸し開始処理ルーチン(図38)が実行されて玉貸し排出が開始される際に、ステップS420でセットされる。
【0209】
このステップS806では、玉貸し制御装置500に対して出力される払出完了信号Vがロウレベル(有効)かハイレベル(無効)か判定する。その結果、ハイレベルであればステップS808へ進み、玉貸し排出処理ルーチン(図38)で排出が終了したときにセットされる払出終了フラグが“1”か否か判定する。そして、“No”であればステップS810へ移行して、上記P台レディフラグが“1”か否か判定し、“No”なら玉貸しレディ信号Uをハイレベルにネゲートし、“Yes”なら玉貸しレディ信号Uをロウレベルにアサートして本ルーチンを終了する(ステップS812,S814)。
【0210】
従って、玉貸しリクエスト検出処理(図14)で玉貸し制御装置500からの玉貸し要求信号Tが検出されて玉貸し要求フラグがセットされると、メインルーチンのステップS11で“Yes”と判定されて玉貸し開始処理ルーチン(図38)が実行されて玉貸し排出が開始されるとともにP台レディフラグが“1”にセットされるため、本玉貸し情報出力処理ルーチンではステップS802からステップS806へジャンプし、ステップS806,S808でそれぞれ“No”と判定され、ステップS810では“Yes”と判定して玉貸しレディ信号Uをロウレベルにアサートする。
【0211】
そして、その後玉貸し排出が終了して玉貸し排出処理ルーチン(図39)で払出終了フラグが“1”にセットされると、本ルーチンのステップS808で“Yes”と判定されてステップS816へ移行し、玉貸し制御装置500に対する払出完了信号Vおよびホールの管理装置700へ出力される排出貸し玉数信号J(1パルスが最小変換単位の玉数を表す)をそれぞれロウレベルにアサートし、かつ払出完了タイマをセット(起動)させ、払出終了フラグを“0”にクリアしてから(ステップS816,S818,S820,S822)、上記ステップS810−S814と進んで引き続き玉貸しレディ信号Uをロウレベルにアサートしておく。
【0212】
次に、再び本ルーチンが実行されると、ステップS806で“Yes”すなわち払出完了信号Vがロウレベルと判定されてステップS824へ移行し、上記ステップS820でセットされたタイマがタイムアップしたか否か判定される。ここで、タイマがまだタイムアップしていなければそのまま上記ステップS810へ移行し、タイムアップしていれば上記払出完了信号Vおよび排出貸し玉数信号Jをそれぞれハイレベルにネゲートしてから(ステップS826,S828)、ステップS810−S814と進んで引き続き玉貸しレディ信号Uをロウレベルにアサートしておく。
【0213】
上記処理によって上記払出完了信号Vがハイレベルにネゲートされると、玉貸し制御装置500がそれを検知して玉貸し要求信号をハイレベルにネゲートしてくるため、玉貸しリクエスト検出処理(図14)で玉貸し要求信号Tがハイレベルに変化されたことが検出されて玉貸し要求フラグがリセットされる。すると、再び本ルーチンが実行されたときにステップS802で“No”と判定されるため、ステップS804へ移行してP台レディフラグが“0”にクリアされる。また、払出完了信号Vがハイレベルにネゲートされているため、ステップS806では“No”と判定され、ステップS808、S810と進み、ステップS810で“No”すなわちP台レディフラグが“0”と判定される。その結果、玉貸しレディ信号Uがハイレベルにネゲートされて終了する。
【0214】
図46には、上記情報出力処理フロー中における音要求出力処理S850の具体的手順の一例を示す。
このルーチンが開始されると、まずステップS852で遊技盤制御装置400に対する貸し玉排出音発生要求信号Eがロウレベルにアサートされているか調べ、ハイレベルであればステップS854へ進み玉貸音要求フラグが“1”にされているか否か判定する。上記玉貸音要求フラグは、前述した玉貸し開始処理ルーチン(図38)が実行されて貸し玉排出が開始される際に、ステップS418でセットされるフラグである。
【0215】
ステップS854で“Yes”と判定されるとステップS856へ移行し、貸し玉排出音発生要求信号Eをロウレベルにアサートしてから、玉貸音タイマをセットし、玉貸音要求フラグを“0”にクリアして本ルーチンを終了する(ステップS858,S860)。
一方、ステップS854で“No”すなわち玉貸音要求フラグが“0”と判定すると、ステップS872へ進み、遊技盤制御装置400に対する賞球排出音発生要求信号Dがロウレベルにアサートされているか調べ、ハイレベルであればステップS874へ進み賞球音要求フラグが“1”にされているか否か判定する。上記賞球音要求フラグは、前述した賞球開始処理ルーチン(図32)が実行されて賞球排出が開始される際に、ステップS89でセットされるフラグである。
【0216】
ステップS874で“Yes”と判定されるとステップS876へ移行し、賞球排出音発生要求信号Dをロウレベルにアサートしてから、賞球音タイマをセットし、賞球音要求フラグを“0”にクリアして本ルーチンを終了する(ステップS878,S880)。
それから、再び本ルーチンが開始されたときに、ステップS852へ来ると、“Yes”すなわち貸し玉排出音発生要求信号Eがロウレベルであると判定されてステップS862へ移行し、上記ステップS858でセットした玉貸音タイマがタイムアップしたか否か判定する。そして、タイムアップしていなければそのままルーチンを終了し、タイムアップしていれば貸し玉排出音発生要求信号Eをハイレベルにネゲートしてルーチンを終了する(ステップS864)。
【0217】
一方、ステップS876で賞球排出音発生要求信号Dがロウレベルにアサートされてから、再び本ルーチンが開始され、ステップS872へ来ると“Yes”すなわち賞球排出音発生要求信号Dがロウレベルであると判定されてステップS882へ移行し、上記ステップS878でセットした賞球音タイマがタイムアップしたか否か判定する。そして、タイムアップしていなければそのままルーチンを終了し、タイムアップしていれば賞球排出音発生要求信号Dをハイレベルにネゲートしてルーチンを終了する(ステップS884)。
図50には、上記情報出力処理フロー中におけるホールの管理装置700に対する上記賞球情報出力処理S900の具体的手順の一例を示す。この賞球情報はホールの管理装置700に対して出力される。
【0218】
このルーチンが開始されると、まずステップS902で遊技盤制御装置400に対し出力される読込み確定信号Hがロウレベルにアサートされているか調べ、ハイレベルであればステップS904へ進み、読込み確定フラグが“1”にされているか否か判定する。上記読込み確定フラグは、前述した賞球排出処理ルーチン(図32)が実行されて賞球排出が開始される際に、ステップS214でセットされるフラグである。
ステップS904で“Yes”と判定されるとステップS906へ移行し、読込み確定信号Hをロウレベルにアサートしてから、読込み確定タイマをセットし、読込み確定フラグを“0”にクリアして本ルーチンを終了する(ステップS908,S910)。
【0219】
そして、読込み確定信号Hがロウレベルにアサートされてから、再び本ルーチンが開始され、ステップS902まで来ると“Yes”すなわち読込み確定信号Hがロウレベルであると判定されて、ステップS912へ移行して上記ステップS908でセットした読込み確定タイマがタイムアップしたか否か判定する。そして、タイムアップしていなければそのままルーチンを終了し、タイムアップしていれば読込み確定信号Hをハイレベルにネゲートしてルーチンを終了する(ステップS914)。
【0220】
一方、ステップS904で“No”すなわち読込み確定フラグが“0”と判定すると、ステップS920へ進み、遊技盤制御装置400に対する賞球数信号I(1パルスで排出球10個を表す)がロウレベルにアサートされているか調べ、ハイレベルであればステップS922へ進み、賞球送信禁止フラグが“1”にされているか否か判定する。上記賞球送信禁止フラグは、後述のステップS932で賞球数信号Iがネゲートされたときに所定時間該信号の送信を禁止させるためにセットされるフラグである。
【0221】
ステップS922で“No”と判定されるとステップS924へ移行し、賞球排出カウンタ(図32の賞球排出処理中のステップS216で排出終了時に排出数(賞球数)分だけ1度に更新される)の値が10個以上か否か判定して“No”すなわち9個以下ならそのままルーチンを終了し、10個以上なら賞球数信号Iをロウレベルにアサートしてから、賞球数タイマ1をセットして本ルーチンを終了する(ステップS926,S928)。排出球10個に対して所定のパルス幅の賞球数信号Iを1パルス出力させるためである。
【0222】
それから、再び本ルーチンが開始されたときに、ステップS920で“Yes”すなわち賞球数信号Iがロウレベルであると判定すると、ステップS930へ移行して上記ステップS928でセットした賞球数タイマ1がタイムアップしたか否か判定する。そして、タイムアップしていなければそのままルーチンを終了し、タイムアップしていればステップS932で賞球数信号Iをハイレベルにネゲートしてから、賞球排出カウンタの値を「10」だけ減算し(タイマ1の動作中にもカウンタの値は更新されるため“0”にクリアすることはできない)、また賞球送信禁止フラグを“1”にセットし、賞球タイマ2を起動して本ルーチンを終了する(ステップS934,S936,S938)。
【0223】
このようにして、賞球送信禁止フラグが“1”にセットされてから再び本ルーチンが開始されると、ステップS922で“Yes”すなわち賞球送信禁止フラグが“1”と判定されるため、ステップS940へ移行して賞球数タイマ2がタイムアップしたか否か判定する。そして、タイムアップしていなければそのままルーチンを終了し、タイムアップしていれば賞球送信禁止フラグを“0”にクリアしてルーチンを終了する(ステップS942)。
これによって、賞球数10個毎に所定のパルス幅(タイマ1の設定時間)の賞球数信号Iを出力させることができ、また賞球数信号Iを1パルス出力した後は一定時間信号の送信が禁止される。その結果、多数のパチンコ遊技機からの賞球数信号を受信する管理装置700が各パチンコ遊技機からの賞球数信号Iを確実に取り込むことができる。
【0224】
図48には、上記情報出力処理(図44)フロー中における上記遊技台情報出力処理S950の具体的手順の一例を示す。この遊技台情報もホールの管理装置700に対して出力される。
このルーチンが開始されると、まずステップS952で補給要求フラグが“1”にされているか否か判定する。上記補給要求フラグは、前述した補給センサ入力処理ルーチン(図22)によって補給センサ106の入力が検知され、メインルーチン中の補給処理(図43)が実行されることにより、ステップS756でセットされるフラグである。
このステップS952で“No”と判定されると次のステップS953で補給要求信号Kをハイレベルにネゲートし、“Yes”と判定されるとステップS954へ移行して補給要求信号Kをロウレベルにアサートしてから、ステップS956へ移行する。
【0225】
ステップS956では、枠センサ入力処理ルーチン(図16)で枠センサ103からの信号の変化を検知して設定される枠解放フラグを、また続くステップS958では同じく枠センサ入力処理ルーチン(図16)で設定される枠閉塞フラグをそれぞれ調べて、枠解放フラグが“1”なら枠解放信号をロウレベルにアサートし、枠閉塞フラグが“1”なら枠閉塞信号をハイレベルにネゲートして(ステップS957,S959)から、ステップS960へ移行する。
ステップS960では、遊技盤制御装置400に対して出力されるアウト数信号L(1パルスでアウト球10個を表す)がロウレベルにアサートされているか調べ、ハイレベルであればステップS962へ進み、アウト送信禁止フラグが“1”にされているか否か判定する。上記アウト送信禁止フラグは、後述のステップS972でアウト数信号Lがハイレベルにネゲートされたときにセットされるフラグである。
【0226】
ステップS962で“No”と判定されるとステップS964へ移行し、アウトカウンタ(図25のアウトセンサ入力処理ルーチン中のステップS6022で1球毎に更新される)の値が10個以上か否か判定して9個以下ならそのままルーチンを終了し、10個以上ならアウト数信号Iをロウレベルにアサートしてから、アウトタイマ1をセットして本ルーチンを終了する(ステップS966,S968)。アウト球10個に対して所定のパルス幅のアウト数信号Lを1パルス出力させるためである。
【0227】
それから、再び本ルーチンが開始されたときに、ステップS960まで来ると“Yes”すなわちアウト数信号Lがロウレベルであると判定され、ステップS970へ移行して上記ステップS968でセットしたアウトタイマ1がタイムアップしたか否か判定する。そして、タイムアップしていなければそのままルーチンを終了し、タイムアップしていればステップS972でアウト数信号Lをハイレベルにネゲートしてから、アウトカウンタの値を「10」だけ減算し、またアウト送信禁止フラグを“1”にセットし、アウトタイマ2を起動して本ルーチンを終了する(ステップS974,S976,S978)。
【0228】
このようにして、アウト送信禁止フラグが“1”にセットされてから再び本ルーチンが開始されると、ステップS962で“Yes”すなわちアウト送信禁止フラグが“1”と判定されるため、ステップS980へ移行してアウトタイマ2がタイムアップしたか否か判定する。そして、タイムアップしていなければそのままルーチンを終了し、タイムアップしていればアウト送信禁止フラグを“0”にクリアしてルーチンを終了する(ステップS982)。
図49には、上記情報出力処理(図44)フロー中における上記エラー情報出力処理S990の具体的手順の一例を示す。このエラー情報もホールの管理装置700に対して出力される。
【0229】
このルーチンが開始されると、まずステップS992で排出エラーフラグが“1”になっているか否か判定する。このステップS992で“No”と判定されると次のステップS994で排出不正フラグが“1”になっているか否か判定する。上記排出エラーフラグは、前述した排出処理ルーチン(図33)において、排出開始処理ルーチン(図30)のステップS142でセットされた排出監視タイマがカウントアップするまでに所定数の賞品球の排出が完了しないときに、ステップS242にて排出制御系の異常を示すべくその値が“1”に設定されるものである。この排出エラーフラグが“1”にされると前述の排出エラー回復処理(図37)が実行されると共に、本ルーチンのエラー情報出力が行なわれる。一方、上記排出不正フラグは、前述した排出装置不正監視処理ルーチン(図27)によって排出ソレノイドがオフ状態であるにもかかわらず排出センサの入力が検知されることにより、ステップS1114でセットされるフラグである。
【0230】
上記ステップS992またはS994のいずれの判定でも“No”と判定されると次のルーチン996でエラー信号をハイレベルにネゲートし、ステップS992またはS994のいずれかで“Yes”と判定されるとステップS998へ移行してエラー信号をロウレベルにアサートして終了する。
図50には、図12のメイン処理フロー中のステップS15で行なわれる停電回復処理の具体的手順の一例が示されている。
この停電回復処理は、前述の停電割込み処理(図26)によって排出中データ(賞球排出数または貸し玉排出数)の退避が行なわれ、最終ステップS3020で停電フラグが“1”に設定されて終了した後、停電が回復してCPUに電源が供給されてメインルーチンが開始されたときに、ステップS1で停電フラグが“1”と判定してステップS13へ移行し、処理ナンバーを“5”に設定してから、ステップS5へ移行したときに“Yes”と判定されることで開始される。
【0231】
ステップS1で停電フラグが“1”と判定されたときに直ちに本停電回復処理を実行することをせずに、ステップS13へ移行して一旦処理ナンバーを“5”設定して停電が発生してることを記憶しておいて、ステップS5へ来たときに“Yes”と判定されることで停電回復処理を開始させているのは、ステップS3の排出装置不正監視処理を先に実行させて排出不正がないことを確認してから、停電によって中断された排出を再開させるためである。
図50の停電回復処理が開始されると、まず前記排出センサレベル入力処理ルーチン(図19および図20)で設定される排出センサ1玉有フラグおよび排出センサ2玉有フラグと、図27の半端センサ入力処理ルーチンで設定される半端センサ玉有フラグ、さらに図26のオーバーフロー検出器入力処理ルーチンで設定されるオーバーフロー玉無フラグを調べて(ステップS1002−S1008)、いずれか一つのフラグでも“0”になっている場合には排出可能フラグを“0”にクリアして終了する(ステップS1010)。
【0232】
一方、すべてのフラグが“1”になっている場合には排出可能フラグを“1”にセット(ステップS1012)してから、バックアップRAMに退避されていた排出レジスタの値や中断された排出が玉貸し排出であることを示すフラグ等のセーブデータを元のレジスタやフラグに復帰させる(ステップS1014)。次のステップS1016では上記排出可能フラグが“1”になっているか否か調べ、“1”ならステップS1018およびS1020で排出レジスタ1と排出レジスタ2の値がそれぞれ「1」を越えているか判定し、排出レジスタ1の値が「1」以下のときは排出レジスタ2の値を、また排出レジスタ2の値が「1」以下のときは排出レジスタ1の値を、さらに排出レジスタ1と排出レジスタ2の値がともに「1」を越えているときは両方の値を排出レジスタ0に設定する(ステップS1022,S1024,S1026)。
【0233】
それから、中断された排出が玉貸し排出であったか否か判定する(ステップS1028)。そして、“Yes”ならステップS1030以降の継続玉貸し排出を行ない、“No”すなわち中断された排出が賞球排出であった場合には、ステップS1042以降の継続賞球排出を行なう。これによって、停電発生時に2つの排出系のうちいずれか一方に未排出の玉数が残っていた場合にも、未排出の玉数が改めて排出レジスタ0に設定されて再度排出が開始されるようになるため、停電回復後に速やかに未排出の玉を排出させることができる。
なお、上記ステップS1018で排出レジスタ1の値が「1」以下のときはステップS1022で排出レジスタ2の値を排出レジスタ0に設定しているのは、排出レジスタの値が「1」ということは排出終了を意味しており、排出レジスタ2に未排出の玉数が残っていると推定できるからである。同様に、ステップS1020で排出レジスタ2の値が「1」以下のときはステップS1024で排出レジスタ1の値を排出レジスタ0に設定しているのは、排出レジスタ1に未排出の玉数が残っていると推定できるからである。
【0234】
上記継続玉貸し排出では、まず玉貸し音要求フラグおよびP台レディフラグを“1”にセット(ステップS1030,S1032)して、貸し玉排出表示ランプ113を点灯(ステップS1034)させてから、図30に示されている排出開始処理と同一のルーチンを実行して球排出装置170による排出を開始させる(ステップS1036)。それから、玉貸し排出中であったことの記憶を消去し、処理ナンバーを“3”に設定(ステップS1038,S1040)した後、ステップS1050へ移行して停電フラグを“0”にクリアして本ルーチンを終了する。処理ナンバーを“3”に設定するのは、上記ステップS1036で開始させた貸し玉排出をメインルーチンの玉貸し排出処理S17で終了させるためである。
【0235】
一方、ステップS1042以降の継続賞球排出では、賞球排出表示ランプ112を点灯させてから、図30に示されている排出開始処理と同一のルーチンを実行して球排出装置170による排出を開始させる(ステップS1044)。それから、賞球排出中であったことの記憶を消去し、処理ナンバーを“2”に設定(ステップS1046,S1048)した後、ステップS1050へ移行して停電フラグを“0”にクリアして本ルーチンを終了する。処理ナンバーを“2”に設定するのは、上記ステップS1044で開始させた賞球排出をメインルーチンの賞球排出処理S18で終了させるためである。
次に、カードリーダ250に対する制御信号や残高表示器122の駆動信号およびパチンコ遊技機に設けられた玉貸し変換ボタン123からの信号によって上記排出制御装置600に対する玉貸し要求信号等を形成して出力する上記玉貸し制御装置500の制御手順を図51ないし図60を参照して詳細に説明する。
【0236】
図51には、上記玉貸し制御装置のメインルーチンの概略が示されている。
このメインルーチンは、玉貸し制御装置500の電源が投入されると繰返し実行される。
電源が立上がると、先ず、RAMのクリアやフラグの設定、出力バッファのリセット等の初期設定を行なう(ステップS8002)。次のステップS8004では玉貸し可能表示器126を一旦消灯状態にさせ、残高表示器122には残高ゼロ(3桁表示の場合には“000”)の表示を行なわせる駆動信号を形成し出力する(ステップS8006)。
それから、次のステップへ進み、玉貸し処理(ステップS8008)、返却処理(ステップS8010)、ファンクション送受信処理(ステップS8012)および決済信号出力処理(ステップS8014)の4つの処理を、互いに並行して同時進行的に行なう。
【0237】
図52および図53には、上記メインルーチン(図51)のステップS8008で実行される玉貸し処理の具体的手順の一例が示されている。
この処理が開始されると、まず排出制御装置600から送られてくる玉貸イネーブル信号Uを調べて信号が立ち下がったか否か判定する(ステップS8102)。そして、“No”すなわち玉貸イネーブル信号Uが立ち下がっていないときはステップS8104へ進んで、玉貸イネーブル信号Uを調べて信号が立ち上がったか否か判定する。玉貸イネーブル信号Uは玉貸し制御装置500から排出制御装置600に対して玉貸要求信号T(ロウレベル)を送ったことに対する応答として、また排出制御装置600が貯留タンク151内の玉不足または遊技盤の打止め状態が解除されたのを検知した場合に、ロウレベルに変化される信号であり、システムの電源が投入され排出制御装置600の制御が開始されるときには、玉貸イネーブル信号Uがハイレベル状態にされる。そのため、玉貸し制御装置500がステップS8104でこの信号の立下がりを検知して“Yes”と判定すると、ステップS8106へ移行してカードリーダ制御装置250に対するカード受付可能を知らせるファンクションコードの送信予約をした後、ステップS8102へ戻る。
【0238】
次に、再びステップS8102−S8104と進んでステップS8104で“No”と判定すると、ステップS8108へ進み玉貸し可能表示器126が点灯しているか調べる。この玉貸し可能表示器126は、後述のファンクション送受信処理(図55,56)において、カードリーダ制御装置250からカード金額を受信したときに点灯されるランプである。従って、カードリーダにカードが挿入される前は、ステップS8108での判定は“No”となってステップS8102へ戻って上記ステップを繰り返す。
【0239】
そして、カードリーダにカードが挿入され、カードリーダ制御装置250からカード金額が送信されて玉貸し可能表示器126が点灯されると、ステップS8108での判定が“Yes”となってステップS8110へ進む。ステップS8110では、上記玉貸イネーブル信号Uがハイレベルであるか確認して“Yes”なら次のステップS8112へ移行し、“No”ならステップS8102へ戻る。上述したように、玉貸イネーブル信号Uは玉貸し制御装置500から排出制御装置600に対して玉貸要求信号Tを送ったことに対する応答としてロウレベルに変化される信号であり、玉貸イネーブル信号Uがロウレベルであるのは既に玉貸し排出処理が開始されていると考えられるからである。
【0240】
一方、ステップS8102で玉貸イネーブル信号Uの立下がりを検出すると、ステップS8103へ移行して玉貸可能表示器126が点灯中か調べる。そして、点灯していればステップS8105へ進み、玉貸可能表示器126を消灯させ磁気書込ファンクション送信予約(ステップS8107)を行なってから、またステップS8103の判定で“No”の時はそのままステップS8109へ進んで、カード受付不能を示す受付不可ファンクションの送信予約を行なってステップS8102へ戻る。排出制御装置600が貯留タンク151内の玉不足または遊技盤の打止め状態が解除されたのを検知した場合にも、玉貸イネーブル信号Uがロウレベルに立ち下がるためである。
【0241】
上記ステップS8110で“Yes”すなわち玉貸イネーブル信号Uがハイレベルであると確認すると、ステップS8112へ進み、残高記憶手段542内のカード残高を調べて残高がゼロか否か判定する。ここで、“Yes”なら何もせずにステップS8102へ戻り、“No”すなわち残高がゼロでないときはステップS8116ないしS8122で玉貸し数設定手段506に設定されている値を調べる。そして、設定値が「0」のときにはステップS8102へ戻って上記ステップを繰り返す。通常は必ず玉貸し数設定手段506が設定された状態で電源が投入される。
【0242】
そして、ステップS8116で500円分の玉貸し数が設定されていると判定したときはステップS8124へ移行して、設定金額とカードの残金とを比較して、カードの金額の方が多いか否か判定する。そして、カードの金額の方が多いときにのみ、ステップS8130へ移行して払出回数レジスタを「5」にセットし、カードの金額の方が少ないときにはステップS8125へ進んで、カード残金が400円以上あるか否か判定して“Yes”なら払出回数レジスタの値を「4」にセットする(ステップS8131)。また、ステップS8125で“No”すなわちカード残金が400円未満であると判定されるかステップS8118で300円分の玉貸し数が設定されていると判定されると、ステップS8126へ移行してカードの残金が300円以上か判定し、“Yes”ならステップS8132へ移行して払出回数レジスタを「3」にセットする。さらに、ステップS8126で“No”すなわちカード残金が300円未満であると判定されるかステップS8120で200円分の玉貸し数が設定されていると判定されると、ステップS8128へ移行してカードの残金が200円以上か判定し、“Yes”ならステップS8134へ移行して払出回数レジスタを「2」にセットする。同様にして、ステップS8128で“No”すなわちカード残金が200円未満であると判定されるかステップS8122で100円分の玉貸し数が設定されていると判定されると、ステップS8136へ移行して払出回数レジスタを「1」にセットする。
【0243】
これによって、玉貸し制御装置500の玉貸排出回数が「2」(200円分)以上に設定されていてカードリーダに挿入されたカードの残高がその設定金額以下であった場合にも、カードの残金をすべて貸し玉に変換させることができ、カードに端数が残ったまま使用できなくなるのを防止することができる。
上記ステップS8130ないしS8136で払出回数をセットした後は、ステップS8138へ進み、玉貸し可能表示器126が消灯されているか否か調べ、点灯中であれば、ステップS8140で玉貸し中フラグを“1”にセットしてから図53のステップS8142へ移行する。ただし、ステップS8138で玉貸し可能表示器126が消灯されていると判定すると、図53のステップS8196へ移行して磁気書込ファンクションとカード排出ファンクションの送信予約(ステップS8198)をし、玉貸中フラグをクリア(ステップS8188)してから、最初のステップS8102へ戻る。変換ボタンを押した後直ちに返却ボタンを押せば玉貸し排出処理が開始されないようにするためである。図56の返却処理では、玉貸し可能表示器126が点灯しているときに返却ボタンがオンされると、玉貸し可能表示器126を消灯させてからカードをカードリーダより排出させる指令を与えるようになっている。ステップS8130ないしS8136でセットされた払出回数は、再びカードが挿入され上記ステップへ移行してきたときに書き直される。
【0244】
図53のステップS8142へ移行した場合には、排出制御装置600に対する玉貸要求信号Tをロウレベルにアサートしてから、玉貸イネーブル信号Uの応答待ちのPRQタイマ(3m秒)をセットする(ステップS8144)。それから、排出制御装置600からの玉貸イネーブル信号Uが立ち下がったか判定し、“No”なら上記タイマがタイムアップしたか否か判定する(ステップS8146,S8148)。ここで、PRQタイマがタイムアップする前に玉貸イネーブル信号Uが立ち下がると、玉貸し処理を保留すべくステップS8192へジャンプして磁気書込ファンクションと受付不可ファンクションの送信予約(ステップSS8194)をしてから、ステップS8140でセットした玉貸中フラグを“0”にクリア(ステップS8188)し、最初のステップS8102へ戻る。排出制御装置600では、玉貸要求信号Tが入ってから5m秒後に玉貸イネーブル信号Uをロウレベルにアサートするようにしているので、3m秒以内に玉貸イネーブル信号Uがロウレベルに立ち下がるのは、排出制御装置600が貯留タンク151内の玉不足または遊技盤の打止め状態が解除されたのを検知した場合であると考えられるためである。上記送信予約により図55のファンクション送受信処理が実行される。ただし、この場合、磁気書込ファンクションコードとともにカードリーダに送られるカード残高データは読み込んだときのデータと同一である。
【0245】
一方、ステップS8148で玉貸イネーブル信号Uが立ち下がる前にPRQタイマがタイムアップしたと判定すると、ステップS8150へ進み、玉貸し排出処理に入ったことを知らしめるべく玉貸可能表示器126を消灯する。それから、PRQタイマを例えば3秒にセットする(ステップS8152)。上記タイマがタイムアップしたか判定し、“No”なら上記玉貸イネーブル信号Uがロウレベルになっているか否か判定する(ステップS8154,S8156)。ここで、玉貸イネーブル信号Uがロウレベルになる前にPRQタイマがタイムアップすると、ステップS8196へジャンプして磁気書込ファンクションとカード排出ファンクションの送信予約(ステップS8198)をしてから、ステップS8140でセットした玉貸中フラグを“0”にクリア(ステップS8188)し、最初のステップS8102へ戻る。排出制御装置600は玉貸要求信号Tが入ってから5m秒後に玉貸イネーブル信号Uをロウレベルにアサートするようになっているので、玉貸要求信号Tが立ち下げてから3秒以上経過しても玉貸イネーブル信号Uがロウレベルにならないのは、排出装置の側に異常があると考えられるためである。
【0246】
ステップS8154でPRQタイマがタイムアップする前に玉貸イネーブル信号Uがロウレベルになったと判定すると、ステップS8158へ進んで排出タイマ(3秒)をセットする。
それから、上記タイマがタイムアップしたか判定し(ステップS8160)、“No”ならステップS8162で返却ボタンがオンされているか判定し、オンならステップS8130,S8132,S8134でセットした払出回数を「1」に変更(ステップS8164)してから、またオフならそのままステップS8166へ移行して払出完了信号Vが立ち上がったか否か判定する(ステップS8166)。通常3秒あれば排出は終了するので、3秒経過しても払出完了信号Vが立ち上がらないのは、排出装置の側に異常があると考えられるためである。また、返却ボタンがオンされている場合に払出回数を「1」に変更しているのは、一旦変換ボタンを操作した後で誤操作に気がついたり大当りが発生したような場合に返却ボタンを操作すれば途中で玉貸し排出処理を中断させることができるようにするためである。ただし、既に処理が開始されているので、1回すなわち100円分の貸し玉の排出は実行されるようにするため、払出回数を「0」でなく「1」に変更するようにしている。
【0247】
払出完了信号Vが立ち上がる前に上記排出タイマがタイムアップすると、ステップS8196へジャンプして磁気書込ファンクションと受付不可ファンクションの送信予約(ステップS8198)をしてから、ステップS8140でセットした玉貸中フラグを“0”にクリア(ステップS8188)し、最初のステップS8102へ戻る。
上記排出タイマがタイムアップする前に払出完了信号Vが立ち上がると、ステップS8168ヘ進み、カード残高(度数)および払出回数を「1」だけ減らし、カード管理装置800に対する決済信号j(パルス)の出力カウンタを「1」だけ増加させる(ステップS8170,S8172)。それから、ステップS8174へ進んで払出回数が「0」になったか否か判定し、“No”なら上記ステップS8158へ戻って上記手順を繰り返し、“Yes”すなわち払出回数が「0」のときはステップS8176へ移行する。ステップS8176では玉貸要求信号Tをハイレベルにネゲートしてから、次のステップでPRQタイマを3秒にセットする(ステップS8178)。
【0248】
それから、上記タイマがタイムアップしたか判定し、“No”なら上記玉貸イネーブル信号Uがハイレベルになっているか否か判定する(ステップS8180,S8182)。ここで、玉貸イネーブル信号Uがハイレベルになる前にPRQタイマがタイムアップすると、ステップS8196へジャンプして磁気書込ファンクションとカード排出ファンクションの送信予約(ステップS8198)をしてから、ステップS8140でセットした玉貸中フラグを“0”にクリア(ステップS8188)し、最初のステップS8102へ戻る。玉貸要求信号Tを立ち上げてから3秒以上経過しても玉貸イネーブル信号Uがハイレベルにならないのは、排出装置の側に異常があると考えられるためである。
【0249】
ステップS8182でPRQタイマがタイムアップする前に玉貸イネーブル信号Uがハイレベルになったと判定すると、ステップS8184へ進んでカード残高が「0」か否か判定する。そして、カード残高が「0」ならステップS8196へジャンプして磁気書込ファンクションとカード排出ファンクションの送信予約(ステップS8198)をしてから、ステップS8140でセットした玉貸中フラグを“0”にクリア(ステップS8188)し、最初のステップS8102へ戻る。これによって、遊技中、カードをカードリーダ内に保持させておいても、カード残高が「0」になると自動的にカードがカードリーダより排出され、遊技者はカード残高が「0」になったことを速やかに知ることができる。また、磁気書込ファンクションの送信予約の際には、送信バッファ内に書込みファンクションコードとともにカード残高データをテキストとして入れておく。
【0250】
一方、上記ステップS8184でカード残高が「0」でないと判定すると、ステップS8186へ進んで、玉貸排出処理が終了し次の玉貸し変換ボタンの操作が可能であることを表示すべく玉貸可能表示器126を点灯させてからステップS8188へ進み、ステップS8140でセットした玉貸中フラグをゼロにクリアしてから最初のステップS8102へ戻る。
図54には、上記メインルーチン(図51)のステップS8010で実行されるカードの返却処理の具体的手順の一例が示されている。
【0251】
この処理が開始されると、まず返却ボタン124がオンされているか判定し(ステップS8202)、“Yes”ならステップS8204へ進んで玉貸可能表示器126が点灯されているか調べる。この玉貸可能表示器126はカードがカードリーダに挿入され、玉貸し変換ボタン123が有効な場合に点灯されるランプであり、ステップS8204で“Yes”すなわちランプ点灯と判定すると、ステップS8206へ進み、この玉貸可能表示器126を消灯させてから、磁気書込ファンクション送信予約およびカードの排出ファンクション送信予約を行なった後、上記ステップS8202へ戻って次に返却ボタンがオンされるのを待つ(ステップS8208,S8210)。このファンクションをカードリーダが受信することによって、カードリーダ内からカードが排出される。
【0252】
一方、玉貸可能表示器126が消灯されているときに返却ボタンがオンされると、上記ステップS8204からステップS8212へ移行して、玉貸処理(図52)のステップS8140でセットされる玉貸中フラグをチェックして玉貸処理中か否か判定する。そして、玉貸中でなければ何もせずステップS8202へ戻る。玉貸可能表示器126が消灯されているのはカードがカードリーダ内に保持されていないということであるので、返却ボタンがオンされてもカードの返却をカードリーダに指令する必要がないからである。
【0253】
上記ステップS8212で“Yes”すなわち玉貸中と判定すると、ステップS8214へ進んで、同じく玉貸フラグを調べて玉貸処理が終了したか判定する。そして、この玉貸フラグが“0”になるまでこのステップを繰り返し、玉貸処理が終了した時点でステップS8216へ移行して、カード残高が“0”か否か判定する。ここで、カード残高が“0”でないときは上記ステップS8206へ移行してこの玉貸可能表示器126を消灯させてから、磁気書込ファンクション送信予約およびカードの排出ファンクション送信予約を行なった後、上記ステップS8202へ戻って次に返却ボタンがオンされるのを待つ(ステップS8208,S8210)。
【0254】
ステップS8216でカード残高が“0”と判定すると何もせずにステップS8202へ戻って次の返却ボタンの操作を待つ。カード残高が“0”になると、前述した玉貸処理のステップS8196,S8198(図53)で磁気書込ファンクションおよび排出ファンクションの送信予約がなされ、それを受けてカードリーダ内からカードが排出されるからである。
図55および図56には、上記メインルーチン(図51)のステップS8012で実行されるカードリーダ制御装置250との間のファンクション送受信処理の具体的手順の一例が示されている。
【0255】
なお、送受信されるファンクションは、ファンクションコードの先頭にSTXコードがまた終端にETXコードが付加されたデータ形式で送信される。ファンクションコード以外にも送受信される信号として、ENQコード(送信の問合せ)とACKコード(肯定応答)とがあるが、これらは先頭のSTXコードも終端のETXコードも付加せずにコード単独で送信される。
このファンクション送受信処理が開始されると、まずステップS8300で上記玉貸処理(図52,53)またはカード返却処理(図54)によるファンクション送信予約の設定がなされているか否か判定する。そして、送信予約がなければステップS8350へ移行して、後述の受信割込み処理(図60)で設定されるENQ受信フラグを調べて、カードリーダ制御装置250からENQ(問合せコード)が入ってきているか判定する。
【0256】
上記ステップS8300で“送信予約有”と判定すると、ステップS8302へ移行して、再送信回数を3回にセットしてからENQコードを送信バッファに書き込む(ステップS8304)。この送信バッファへの書込みによって送信割込みが発生して後述の送信割込み処理が開始される。それから、ステップS8306で応答タイマを10秒にセットした後、ステップS9308でこの応答タイマがタイムアップしたか判定し、“No”のときは受信割込み処理(図60)でセットされるACK受信フラグをみてACK(応答コード)を受信したか判定する(ステップS8310)。そして、ACKを受信する前に応答タイマがタイムアップしたときは、ステップS8312へ移行してステップS8302でセットした再送信回数を「1」だけ減算してから、再送信回数が「0」になったか否か判定し(ステップS8314)、「0」でないときは上記ステップS8304へ戻ってENQコードの再送信を行なう。
【0257】
一方、応答タイマがタイムアップする前にACKを受信したときは、ステップS8316へ進んでACK受信フラグを“0”にクリアし、かつ送信データの先頭を示すSTXコードを送信バッファに書き込む。それから、ステップS8318で応答タイマを10秒にセットした後、ステップS8320でこの応答タイマがタイムアップしたか判定し、“No”のときは受信割込み処理(図60)でセットされるENQ受信フラグをみてENQを受信したか判定する(ステップS8322)。このENQはカードリーダ制御装置250から玉貸し制御装置500に対して受信結果を送っても良いかの問合せであるので、玉貸し制御装置500は、応答タイマがタイムアップする前にENQを受信したときはステップS8324へ進み、ENQ受信フラグを“0”にクリアし、かつACKコードを送信バッファに書き込む。ENQを受信する前に応答タイマがタイムアップしたときは、テキスト送信に対する受信結果の応答がなかったことになるので、通信異常があったと判定してステップS8340へ移行して通信異常を示すエラーコードを表示データバッファへ書き込んで、ステップS8344でそのコードを残高表示器122に表示させて制御動作を停止する。
【0258】
ステップS8324でACKを送信した後は、再び応答タイマを10秒にセット(ステップS8326)した後、ステップS8328でこの応答タイマがタイムアップしたか判定し、“No”のときは受信割込み処理(図60)でセットされるFNC受信フラグをみて受信結果の内容を示すファンクションを受信したか判定する(ステップS8330)。そして、ファンクションを受信する前に応答タイマがタイムアップしたときは、ACK送信に対する応答がなかったことになるので、通信異常があったと判定してステップS8340へ移行して通信異常を示すエラーコードを表示データバッファへ書き込んで、ステップS8344でそのコードを残高表示器122に表示させて制御動作を停止する。
【0259】
応答タイマがタイムアップする前にファンクションを受信したときは、ステップS8332へ進んでFNC受信フラグを“0”にクリアした後、受信したファンクションの内容が、「再送要求」か、「異常終了」か、「正常終了」かを判定する(ステップS8334,S8336,S8338)。このうち異常終了は、通信そのものには異常はなかったがカードリーダにおける書込み不良等の異常があった場合に送られてくる。
そこで、受信したファンクションが再送要求であったときは上記ステップS8302へ戻って送信のやりなおしを行ない、異常終了のときはステップS8342へ移行してカードリーダ異常を示すエラーコードを表示データバッファへ書き込んで、ステップS8344でそのコードを残高表示器122に表示させて制御動作を停止する。また、正常終了であれば、一連の送信処理が終了したものとしてステップS8300へ戻り、次の送信予約に対する処理を行ない、正常終了でないときはステップS8318へ戻って受信結果のファンクションコードの再受信を行なう。
【0260】
一方、ステップS8300で“送信予約なし”と判定すると、図56のステップS8350へ移行して、受信割込み処理(図60)でセットされるENQ受信フラグをみて、カードリーダ制御装置250からのENQを受信したか判定する。そして、ENQを受信していればステップS8352へ移行してENQ受信フラグをクリアしかつACKコードを送信バッファに書き込んでから、応答タイマを10秒にセットする(ステップS8354)。この送信バッファへの書込みによって送信割込みが発生して後述の送信割込み処理が開始され、カードリーダ制御装置250へACKが送信される。そこで、ステップS8356でこの応答タイマがタイムアップしたか判定し、“No”のときは受信割込み処理(図60)でセットされるFNC受信フラグをみて受信結果の内容を示すファンクションを受信したか判定する(ステップS8358)。そして、ファンクションを受信する前に応答タイマがタイムアップしたときは、ACK送信に対する応答がなかったことになるので、通信異常があったと判定して図55のステップS8340へ移行して通信異常を示すエラーコードを表示データバッファへ書き込んで、ステップS8344でそのコードを残高表示器122に表示させて制御動作を停止する。
【0261】
応答タイマがタイムアップする前にファンクションを受信したときは、ステップS8360へ進んでFNC受信フラグを“0”にクリアした後、受信したファンクションとともに受信したカード残高が「0」か否かを判定する(ステップS8362)。そして、判定結果が“Yes”すなわちカード残高が「0」なら何もせずステップS8300へ戻って上記ルーチンを繰り返す。一方、ステップS8362の判定結果が“No”のときは、ステップS8364へ進んで玉貸可能表示器126を点灯させ、受信バッファの内容(残高データ)をカード残高記憶部へ書き込んで受信処理を終了する。
図57には、上記メインルーチン(図51)のステップS8014で実行される決済信号出力処理の具体的手順の一例が示されている。
【0262】
この処理が開始されると、まず図53の玉貸処理中のステップS8172でカウントアップする決済信号数カウンタを調べて決済信号数が“0”か否か判定する(ステップS8402)。ここで“No”すなわち決済信号数が1以上であると判定すると、ステップS8404へ進んでオン時間タイマを200m秒に設定し、決済信号jをハイレベルにアサートしてから、そのタイマがタイムアップするのを待つ(ステップS8406,S8408)。それから、ステップS8410へ移行してオフ時間タイマを200m秒に設定し、決済信号jをロウレベルにネゲートしてから、そのタイマがタイムアップするのを待つ(ステップS8412,S8414)。
【0263】
その後、ステップS8416で上記決済信号数カウンタを「1」だけ減らしてステップS8402へ戻り、決済信号数カウンタが「0」になるまで、決済信号パルスを出力させる。これによって、パルス幅200m秒の決済信号jが出力される。また、パルスを「2」以上出力させる場合にも、パルスとパルスの間隔が200m秒に設定され、これを受信するカード管理装置800が確実に決済信号パルスを計数することができる。
図58には、上記メインルーチン(図51)とは別個に玉貸制御装置500がタイマ割込みにより、例えば1m秒ごとに実行するタイマ割込み処理の具体的手順の一例が示されている。
【0264】
このタイマ割込み処理では、カード残高記憶部から残高データを読み出して残高表示器122の表示信号を形成して出力し、カード残高を表示させ(ステップS8502)、上記メインルーチン中で使用されている各タイマを「−1」して終了する(ステップS8504)。
図59および図60には、上記メインルーチン(図51)とは別個に玉貸制御装置500によって実行される送信割込み処理および受信割込み処理の具体的手順の一例が示されている。
【0265】
このうち、送信割込みは、上記メインルーチンの玉貸処理(図53参照)やファンクション送受信処理(図55参照)中において、送信バッファにENQコード,STXコードまたはACKコードを書き込むことによって発生されるようになっている。この送信割込みが開始されると、ステップS8602,S8604,S8606で、送信バッファに書き込まれたコードがいずれのコードか判定する。ここで、送信バッファに書き込まれたコードがENQ,ACKまたはETX(テキストデータの終端を示すコード)のいずれかであればステップS8612へ移行して送信バッファ内のコードを送信して割込みを終了する。
【0266】
一方、上記判定ですべて“No”となると送信バッファに入っているコードはSTXコード、ファンクションコードまたはテキストデータであり、これらは続きのコードがある。そこで、その場合にはステップS8608へ進んでそのコードを送信してから、送信バッファのアドレスをインクリメントして次のバッファに入っているコードを送信して終了する(ステップS8610,S8612)。図60の受信割込みは、カードリーダ制御装置250からの送信が入ってくることによって発生する。
【0267】
この受信割込みが開始されると、ステップS8652,S8654で受信したコードがENQコードまたはACKコードであるか判定する。そして、受信したコードがENQコードであればステップS8656へ移行してENQ受信フラグを“1”にセットし、ACKコードであればステップS8658でACK受信フラグを“1”にセットして割込み処理を終了する。上記ENQ受信フラグおよびACK受信フラグは、前記ファンクション送受信処理フロー中で参照される。
【0268】
一方、受信したコードがENQコードまたはACKコードのいずれでもない場合には、ステップS8660へ進んで受信したコードがETXコードか否か判定し、“No”ならステップS8662へ進んで受信したコードを受信バッファからメモリへセーブしてから、受信バッファアドレスを更新し、終了する(ステップS8664)。続きの受信コードが受信バッファに残っていれば再び受信割込みがかかるので、上記ルーチンを繰り返すことで受信コードがメモリにセーブされる。そして、ステップS8660でETXコードを受信したと判定すると、ステップS8666へ進んで受信したファンクションコードの長さが正常であったか調べる。ここで、“Yes”ならステップS8668へ進んでファンクション受信フラグを“1”にセットして割込み処理を終了し、“No”ならステップS8670へ移行して再送要求ファンクション送信予約をして割込み処理を終了する。
【0269】
次に、玉貸機200にカードが挿入され、パチンコ遊技機100に設けられた変換ボタン123が押されて玉貸し要求がなされた場合において、上記玉貸し制御装置500と排出制御装置600との間で送受信される信号の具体的なタイミングを図61を用いて説明する。図には200円分の貸し玉への変換ボタンが押された場合の信号タイミングが示されている。
変換ボタン123が押されると、玉貸し制御装置500がこれを検知して変換要求信号Y(パルス)を玉貸し制御装置500へ送る(タイミングt1)。すると、玉貸し制御装置500がこれを検知して、排出制御装置600に対する玉貸し要求信号T(BRQ)をロウレベルにアサートする(タイミングt2)。玉貸し要求信号T(BRQ)を受信した排出制御装置600は、球排出装置170が排出可能な状態にあれば、排出ソレノイド741a,741bの駆動信号および貸し玉排出表示ランプ113の駆動信号を出力すると共に、遊技盤制御装置400に対して貸し玉排出音要求信号E(パルス)を送信し、かつ玉貸し制御装置500に対して供給される玉貸しイネーブル信号U(PRQ)をロウレベルにアサートする(タイミングt3)。
【0270】
そして、排出制御装置600は、排出センサ730a,730bから検出信号を監視して排出数が25個(100円分)になった時点で排出ソレノイド741a,741bの駆動信号および貸し玉排出表示ランプ113の駆動信号をオフさせるとともに、玉貸し制御装置500に対して払出完了信号V(パルス)を、またホールの管理装置700に対して決済信号Jを送信する(タイミングt4)。玉貸し制御装置500は、払出完了信号Vを受信するとカード残高の減算を行ない、残高がゼロでなく所定数の排出も終わっていないと判断すると、上記玉貸し要求信号Tをそのままロウレベルにアサートさせておく(タイミングt5)。すると、排出制御装置600は、再び排出ソレノイド741a,741bの駆動信号および貸し玉排出表示ランプ113の駆動信号を出力すると共に、遊技盤制御装置400に対して貸し玉排出音要求信号E(パルス)を送信する(タイミングt6)。
【0271】
そして、排出数が25個(100円分)になった時点で排出ソレノイド741a,741bの駆動信号および貸し玉排出表示ランプ113の駆動信号をオフさせるとともに、玉貸し制御装置500に対して払出完了信号V(パルス)を、またホールの管理装置700に対して決済信号Jを送信する(タイミングt7)。玉貸し制御装置500は、所定数の排出が終わったと判断すると、玉貸し要求信号Tをハイレベルにネゲートする(タイミングt8)。すると、排出制御装置600は貸し制御装置500に対して供給される玉貸しイネーブル信号Uをハイレベルにネゲートして玉貸し排出処理を終了する。
【0272】
なお上記実施例では、貸し玉への変換ボタン123や返却ボタン124、残高表示器122等が供給皿120の上面の操作パネル121に設けられているが、これらの位置は供給皿に限定されず、パチンコ遊技機の前面の任意の位置あるいは玉貸機200の前面に設けることができる。
また、実施例では遊技機と遊技機との間に配置された玉貸機にカードリーダが内蔵されているが、カードリーダはパチンコ遊技機100の受け皿140の一側等に配設して遊技機に内蔵させておくようにしても良い。
【0273】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、カードの有価データを貸し球に変換する際、貸し球が正確に排出されたか否かの確認が、玉貸制御回路のタイマ計時により行われるので、排出制御回路の玉貸しに関わる負担を軽減することが出来るという効果がある。加えて、玉貸制御回路は玉貸信号の出力時からタイマ計時を開始して排出制御回路から出力されるべき玉貸信号に対する応答信号の検出タイミングに基づいて遊技機の異常状態を判定するので、貸し球の払い出し時に遊技機が異常状態となって正確な払い出しがされてないのに、貸し球へ変換要求した分のカードの有価データが減算されてしまうと云う不具合を回避できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遊技機としてのカード式パチンコ遊技機の一実施例を示す斜視図である。
【図2】パチンコ遊技機100の裏機構の構成例を示す背面図である。
【図3】球排出装置170の一実施例を示す断面正面図である。
【図4】パチンコ遊技機100および玉貸機200の制御系の一実施例を示すブロック図である。
【図5】遊技盤制御装置400の具体的構成例を示すブロック図である。
【図6】音声出力手段450の構成例を示すブロック図である。
【図7】排出制御装置600の構成例を示すブロック図である。
【図8】排出制御装置600の制御部610の構成例を示すブロック図である。
【図9】排出制御装置600の停電制御部619の構成例を示すブロック図である。
【図10】玉貸し制御装置500の構成例を示すブロック図である。
【図11】玉貸し制御装置500のカード制御手段511の具体的構成例を示すブロック図である。
【図12】排出制御装置600によるのバックグランド制御処理のメインルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図13】排出制御装置600によって所定時間(例えば0.5msec)経過毎に行なわれるタイマ割込処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【図14】玉貸しリクエスト検出処理ルーチンのフローチャートである。
【図15】賞球データ検出処理ルーチンのフローチャートである。
【図16】枠センサ入力処理ルーチンのフローチャートである。
【図17】排出センサ1の入力処理ルーチンのフローチャートである。
【図18】排出センサ2の入力処理ルーチンのフローチャートである。
【図19】排出センサ1のレベル入力処理のルーチンを示すフローチャートである。
【図20】排出センサ2のレベル入力処理のルーチンを示すフローチャートである。
【図21】球抜センサ750の入力処理ルーチンのフローチャートである。
【図22】補給センサ106の入力処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図23】オーバーフロー検出器104の入力処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図24】待機球検出器160(半端センサ)の入力処理のルーチンを示すフローチャートである。
【図25】アウトセンサ107の出力信号の入力処理ルーチンのフローチャートである。
【図26】停電割込み処理の具体的手順の一例を示すフローチャートである。
【図27】図12のメイン処理フロー中で行なわれる排出装置不正監視処理S3の具体的手順の一例を示すフローチャートである。
【図28】排出装置不正解除処理S14の具体的手順の一例を示すフローチャートである。
【図29】賞球排出制御装置のメインルーチン(図12)のステップS19で実行される賞球開始処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図30】上記賞球開始処理(図29)のステップS90で実行される排出開始処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図31】上記排出開始処理(図30)のステップS124にて実行される排出数分割処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図32】賞球排出制御装置側のCPU610によって実行されるメインルーチン(図12)のステップS18において実行される賞球排出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図33】上記賞球排出処理(図32)のステップS204にて行われる排出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図34】上記排出処理(図33)のステップS232にて行われる1個排出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図35】上記排出処理(図33)のステップS234にて行われる交互排出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図36】上記排出処理(図33)のステップS236にて行われる併用排出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図37】上記排出処理(図33)のステップS252にて行われる排出エラー回復処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図38】賞球排出制御装置のメインルーチン(図12)のステップS21で実行される玉貸開始処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図39】賞球排出制御装置側のCPU610によって実行されるメインルーチン(図12)のステップS17において実行される玉貸排出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図40】賞球排出制御装置側のCPU610によって実行されるメインルーチン(図12)のステップS16において実行される玉抜処理のサブルーチンの一部を示すフローチャートである。
【図41】賞球排出制御装置側のCPU610によって実行されるメインルーチン(図12)のステップS16において実行される玉抜処理のサブルーチンの一部を示すフローチャートである。
【図42】賞球排出制御装置側のCPU610によって実行されるメインルーチン(図12)のステップS16において実行される玉抜処理のサブルーチンの一部を示すフローチャートである。
【図43】図12のメイン処理フロー中のステップS23で行なわれる補給処理の具体的手順の一例を示すフローチャートである。
【図44】図12のメイン処理フロー中のステップS24で行なわれる情報出力処理の具体的内容を示すフローチャートである。
【図45】上記情報出力処理フロー中における貸し玉情報出力処理S800の具体的手順の一例を示すフローチャートである。
【図46】上記情報出力処理フロー中における音要求出力処理S850の具体的手順の一例を示す。
【図47】上記情報出力処理フロー中におけるホールの管理装置700に対する上記賞球情報出力処理S900の具体的手順の一例を示すフローチャートである。
【図48】上記情報出力処理(図44)フロー中における上記遊技台情報出力処理S950の具体的手順の一例を示すフローチャートである。
【図49】上記情報出力処理(図44)フロー中における上記エラー情報出力処理S990の具体的手順の一例を示すフローチャートである。
【図50】図12のメイン処理フロー中のステップS15で行なわれる停電回復処理の具体的手順の一例を示すフローチャートである。
【図51】玉貸し制御装置のメインルーチンの概略を示すフローチャートである。
【図52】上記メインルーチン(図51)のステップS8008で実行される玉貸処理の具体的手順の一部(前半)を示すフローチャートである。
【図53】上記メインルーチン(図51)のステップS8008で実行される玉貸処理の具体的手順の一部(後半)を示すフローチャートである。
【図54】上記メインルーチン(図51)のステップS8010で実行されるカードの返却処理の具体的手順の一部を示すフローチャートである。
【図55】上記メインルーチン(図51)のステップS8012で実行されるファンクション送受信処理の具体的手順の一部(前半)を示すフローチャートである。
【図56】上記メインルーチン(図51)のステップS8012で実行されるファンクション送受信処理の具体的手順の一部(後半)を示すフローチャートである。
【図57】上記メインルーチン(図51)のステップS8014で実行される決済信号出力処理の具体的手順の一例を示すフローチャートである。
【図58】図51のメインルーチン(バックグランド処理)に優先して玉貸し制御装置500によって所定時間(例えば1msec)経過毎に行なわれるタイマ割込処理の手順を示すフローチャートである。
【図59】図51のメインルーチン(バックグランド処理)に優先して玉貸し制御装置500によって行なわれる送信割込処理の手順を示すフローチャートである。
【図60】図51のメインルーチン(バックグランド処理)に優先して玉貸し制御装置500によって行なわれる受信割込処理の手順を示すフローチャートである。
【図61】上記玉貸し制御装置500と排出制御装置600との間で送受信される信号の具体的なタイミングを示すタイムチャートである。
【符号の説明】
100 パチンコ遊技機
120 供給皿
122 残高表示器
123 玉貸し変換ボタン
170 球排出装置
200 玉貸し機
211 カード挿排口
220 挿入残高表示器
230 有効表示ランプ
400 遊技盤制御装置
412 賞球数記憶手段
500 玉貸し制御装置
600 排出制御装置
700 ホール管理装置
800 カード管理装置
Claims (1)
- 前面に設けた供給皿に球を排出可能な球排出装置と、該球排出装置を作動して所要数の球を排出する制御を行う排出制御回路と、上記供給皿から流下した球を遊技盤前面に形成された遊技領域に発射する発射装置と、主に上記遊技盤に設けられた電気的遊技装置を制御する遊技制御回路と、を有する遊技機と、
カード挿排口に挿入され所定の有価データが記憶されたカードに関わる制御を行う玉貸制御回路を有するカードユニットと、
を備えたカード式遊技機において、
上記遊技盤制御回路と、排出制御回路と、玉貸制御回路と、を別個に備え、
上記遊技制御回路は、排出すべき賞品球数データを記憶する手段を有し、該記憶された賞品球数データを上記排出制御回路に対して送信する制御を行い、
上記排出制御回路は、
少なくとも送信された上記賞品球数データに対応して所定数の賞品球を上記球排出装置より排出させる制御を行い、且つ、上記有価データを所定数の貸し球に変換する変換要求に起因する上記玉貸制御回路からの玉貸信号に基づいて、上記球排出装置より所要数の貸し球を排出させる制御を行い、
上記玉貸制御回路は、タイマ手段を有し、該タイマ手段は玉貸信号の出力に基づいて計測を開始して、上記タイマ手段の計測する第1設定時間に満たない時間内に上記排出制御回路から上記玉貸信号に対する応答信号を検出した場合には、上記遊技機が異常状態であると判定すると共に、上記第1設定時間の経過後、第2設定時間内に上記排出制御回路から上記玉貸信号に対する応答信号を検出しない場合には、上記遊技機が異常状態であると判定することを特徴とするカード式遊技機。
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JP6829177B2 (ja) * | 2017-11-14 | 2021-02-10 | 株式会社ニューギン | 遊技機 |
-
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- 1999-09-13 JP JP25827099A patent/JP3624342B2/ja not_active Expired - Lifetime
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