JP3624063B2 - 実時間データ配送制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は実時間データ配送制御方法、例えばネットワークを用いた映像や音声など実時間データの配送制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本願出願人は、先にネットワーク上にカメラサーバとカメラクライアントを接続し、カメラクライアントからカメラサーバにログインしてカメラのアングルを自由に制御しつつ、撮影される生の映像(場合によっては音声も含む)をクライアント側に転送して表示(及び音声出力)する技術を提案している。
【0003】
ネットワークを用いて映像や音声など実時間データを配送する場合、受信側では遅延時間とそのばらつきを評価しつつ、再生タイミングの調整や不要データブロックの廃棄などが行われる。ところでこのような時間的遅延の原因の多くは、送受信ノードや中継ノード、または介在するネットワークにおける過負荷によることが多い。この傾向は、トラフィック量の増減が激しく、また一般に必ずしも充分な帯域を確保することができない広域ネットワークにおいて特に著しい。
【0004】
上記のことから、映像や音声等の実時間データを効率的に配送するには、全体の総トラフィック量を抑えることで、データ配送自体の負荷を軽減させることが肝要となる。これを行う手段としては、ブロードキャストやマルチキャストによる総トラフィックの軽減を行なったり、あるいは不正なデータや遅延が著しく不要とみなされるデータの廃棄などが、既知の手段として用いられている。しかし実時間データの配送に関して最も有効とみなされるのは、送信ノードから受信ノードへの配送経路として、要求に最も合致するものを選択する手段を用いることである。
【0005】
一般に、送信ノードから受信ノードへの経路選択は、通常のネットワークサービスにおいては、比較的低レベルの経路制御手段によって行われていた。例えば近年普及の著しいインターネットにおいては、ネットワークプロトコルとしてTCP/IPが用いられているが、その経路制御手段はRIPやBGPなどの経路制御プロトコル、およびIGMPのようなマルチキャストグループ制御プロトコルに基づくものである。これらの手段によれば、送信ノードが受信ノードを指定して送信を行う際、必要に応じてゲートウェイやルータによる中継が行われることになるが、ノード間の物理パケット受け渡し先は与えられた経路情報に基づいて個々に解決され、最終的に任意のノード間通信が実現される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上記低レベルのような経路選択手段によっては、以下のような問題がある。
【0007】
すなわち、送信ノードから受信ノードへの経路が複数個存在する場合であっても、サービスの目的に応じて最適な経路を選択することは、必ずしも容易でないということである。経路の選択機構自体は、例えばソースルーティングとして支援されているが、この場合は送信ノードにおいて受信ノードまでの通過点を列挙する必要がある。複雑なネットワークにおいて、送信ノードが全経路にわたる情報を把握するのは一般に困難であり、また中継ノードによる配送制御の柔軟性を損なうという問題もある。しかしソースルーティングを用いない場合には、配送経路は経路制御手段によって画一的に決定され、サービスに最も適した経路が選択されるという保証はない。実際、多くの経路制御情報解釈手段においては、経路上の実効的な中継ノード数が最小となるものが選択されるようになっているが、トラフィックの集中を招くことから、実時間データの配送に関して最適経路を与えないことは明らかである。
【0008】
さらにより自明な問題点として、マルチキャストによる配送が必ずしも利用可能とは限らないことによるものがある。マルチキャスト機能は普及期に入りつつあり、多くのネットワーク機器に実装されてはいるが、依然として未対応の機器も多く、また完全な機能を備えるものも少ない。加えてマルチキャスト配送では、広い範囲にわたるネットワーク上の中継ノードにおける資源割り当てを必要とするため、前記の問題とあわせて動的なマルチキャスト配送経路の確立は一般に保証されないことになる。この場合代替手段としては、通常のユニキャストによるデータ配送を行うことになって、配送負荷の軽減という点では極めて重大な問題が生じる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる問題点に鑑み成されたものであり、個々のデータ配送に関わるノード装置をグループ化してノードグループとして構成させ、ノードグループ間の配送経路とノードグループ内の配送経路のそれぞれを適宜選択するようにして、適切な実時間配送経路を動的に決定することを可能にする実時間データ配送制御方法を提供しようとするものである。
【0010】
この課題を解決するため、例えば本発明の実時間データ配送制御方法は以下の構成を備える。すなわち、
ネットワークを用いて実時間データの配送における配送制御方法であって、
データ発生元ノード、1乃至複数の中継ノードで構成される中継ノードグループ、各中継グループに設けられ、グループ内の中継ノードを管理するノードグループ管理サーバ、転送先ノードを有し、前記データ発生元ノードから前記転送先ノードへの実時間データの転送経路を設定する場合、
前記ノードグループ管理サーバのそれぞれは、
自身が管理するノードグループ内でデータ配送経路となる中継ノードを選択するノードグループ内配送経路選択工程と、
上位のノードグループ内でデータ配送経路となるノードが確立されない場合に前記上位のノードグループの隣接ノードグループを選択するノードグループ間配送経路選択工程と、
選択された隣接ノードグループに対してデータ配送経路の設定を要求する要求工程と、
上位のノードグループ内の伝送経路となるノードが確立できた場合、当該上位ノードグループ内で確立したノードを、自身のグループ内で選択された中継ノードの上位のノードとして、下位のノードグループに応答する応答工程と
を有し、各ノードグループ管理サーバにおいて、前記ノードグループ内配送経路選択工程、前記ノードグループ間配送経路選択工程、前記要求工程及び前記応答工程が行われることによって、前記データ発生元ノードからのデータの搬送経路を特定する。
【0011】
【発明の好適な実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に係る実施形態を詳細に説明する。
【0012】
図1は、本実施形態において用いられるネットワーク環境の構成を示す図である。図中、101は、後述する一連のノードが接続されるネットワークであり、インターネットなどの大規模ネットワーク、学内ネットワークや企業内ネットワークなど中規模ネットワーク、およびローカルエリアネットワークなど小規模ネットワークから構成される。
【0013】
該ネットワークには、一般にルータやゲートウェイを用いたネットワーク間接続が含まれており、公知の手段によるノード間の経路制御がなされているものとする。
【0014】
102は、送信ノード、受信ノード、中継ノードの任意の組み合せとして構成されるノードグループである。ノードは映像や音声などデータ送受信を行う機器であり、CPU、主記憶装置、外部記憶装置、入出力機器などを備えるコンピュータシステムであって、後述するノードグループ制御手段で管理される一連のノードがノードグループである。
【0015】
ノードグループの構成はネットワーク管理者などが意図的に定めるものであり、通常はネットワーク的に近い位置、例えば同一のネットワークセグメントに接続された一連のノード、あるいは比較的広帯域で高品質な回線で相互接続されたローカルネットワークに接続された一連のノードによって構成される。
以下、映像や音声などの個々のデータ、およびそれらを構成要素とする複合データを総称してストリームデータ、または単にストリームと呼ぶ。上記ノードは、ストリームデータ配送上の役割に関して、送信ノード、受信ノード、中継ノードのいずれかに分類される。送信ノードはストリームデータを生成するノードであり、映像キャプチャ機能や音声サンプリング機能などを備える装置である。また、受信ノードはストリームデータを消費するノードであり、映像表示機能や音声再生機能などを備える装置である。そして、中継ノードはストリームデータの配送を中継するノードであり、一般にはストリームデータ処理機能を備える装置である。
【0016】
尚、物理的ノード装置は或るストリームデータに関しては送信ノードであるが、他のストリームデータに関しては受信ノードや中継ノードとなっても構わない。但し、本実施形態では、説明を簡単にするため、ストリームデータを固定し、送信ノードをT/t、受信ノードをR/r、中継ノードをX/iなどとして引用することにする。ここで記号N/nは、ノードグループ識別子Nとノードグループ内識別子nの組を表している。なお中継ノードを含むノードグループを、単に中継ノードグループと呼ぶ。送信ノードグループや受信ノードグループについても同様である。
【0017】
さて、ストリームデータの配送経路制御は、ノードグループを単位として行われる。これを行うための手段として、ノードグループ間制御手段を設ける。この手段はノードグループ間の連携を司るものであって、送信ノードグループと受信ノードグループとの間に配置される中継ノードグループ列の構成を制御する手段である。例えば図1に示した構成においては、送信ノードグループTと受信ノードグループRとの間を、中継ノードグループとしてXとY、あるいはそれらの組み合わせを用いることによって、ストリームデータの配送経路を構成するということである。ここで中継ノードグループ列は、空であってもよい。実際、RとTがネットワーク的に直接到達可能であって、ネットワークレベルで選択された経路が十分高品質であるような場合には、中継ノードグループ列を構成する必要はないのは理解できよう。
【0018】
一方、ストリームデータ自体の配送は、配送経路上の各ノードグループ内で選択されたノードによって行われる。このノードをノードグループ内で選択するための手段としてノードグループ内制御手段を設ける。該手段は例えば図1の構成において、送信ノードT/tから受信ノードR/rへの間に中継ノードグループXを配置した場合、ノードグループX内でストリームデータの配送を担当する中継ノードとしてX/pを選択し、また中継ノードグループ内の状況変化に応じて中継ノードの多重化や再構成を行わせるものである。
【0019】
ノードグループ間制御手段はストリーム配送経路に関する2つの手段、すなわちストリーム配送経路設定手段とストリーム配送経路更新手段から構成される。また、ノードグループ間制御手段はストリーム配送に関する3つの手段、すなわち開始手段、停止手段、制御手段から構成される。以下、各手段について順に説明する。
【0020】
図2は、ストリーム配送経路設定手段の処理手順を示すフローチャートである。当該処理手順は、送信ノードT/tが送信元であるようなストリームデータの配送要求を行うに先立って、ノードグループN内の中継ノードまたは受信ノード、またはNの下位に位置するノードグループが、T/tに関する上位ノードを決定するために用いられる。そこで問い合せ元に対する応答用の上位ノード識別子をU/uとし、これを無効なノード識別子として先ず初期化する(ステップS21)。
【0021】
次に、N内にT/tに関する上位ノードN/uが既に存在しているかどうかを判定し、存在すればU/uをN/uに変更する(ステップS22)。ここでU/uが有効なノード識別子かどうかを判定する(ステップS23)。ステップS23において、N内に上位ノードが存在しない場合は、U/uは依然として無効なノード識別子であるため、次のステップに移行する。すなわちTに関するNの上位ノードグループの選択を試みる(ステップS24)。上位ノードグループとしてUが選択可能であれば、Uに対してT/tに関するNの上位ノードU/uの照会が行われる(ステップS25)。NはUからの応答として上位ノード識別子U/uを取得するが、これが有効であるかどうかはステップS23において再び検査される。
【0022】
ステップS25において得られた上位ノード識別子U/uが無効である場合は、上位ノードグループが選択可能である限りステップS24以下の手順が繰り返されるが、いずれかの上位ノードグループにおいて有効な上位ノード識別子が得られれば、該繰り返し処理を終了してストリーム配送制御手順の実行に移る(ステップS26)。このとき後述するように上位ノード識別子U/uは修正されて、最終的な応答に用いられるノード識別子とは異なってくる場合がある。最後に問い合せ元に上位ノード識別子としてU/uを通知し、処理を終了する(ステップS27)。
【0023】
以上においてノードグループの実体は、典型的には専用のノードグループ管理サーバであって、リモートプロシージャコールなどの公知手段を用いて実現される。この場合ノードグループ識別子は管理サーバのトランスポートアドレスでよく、TCP/IPにおいてはIPアドレスとポート番号の組で表わされる。しかし一般にはこの限りでなく、公知のグループコミュニケーション手段によって分散管理を行う場合には、当該手段におけるグループ識別子をノードグループ識別子としてよい。
【0024】
図2に示した処理手順のステップについて、幾つかの補足説明を行う。
【0025】
まずステップS22においてT/tに関する上位ノードN/uが存在するのは、N/uがT/t自体かT/tの中継ノードである場合、またはN/uがT/tの受信ノードであって、かつN/u自体が中継機能を有するか、あるいはN内に新たにT/tの中継ノードを設けることができる場合である。
【0026】
ステップS24における上位ノードグループの選択は、Nにおいて管理される上位ノードグループ参照表を用いて行うものとする。該参照表は、指定されたノードグループに対する直接の上位ノードグループを定義したものであって、例えば図1の構成においては、RにおけるTの参照表エントリにはXとYが含まれることになる。なお参照表は、Nの管理者が意図的に構成するものであって、所定の初期設定がなされているほか、ノードグループ間の配送管理情報交換手段によって動的に更新されうるものとする。該配送管理情報交換手段の実施は、公知手段であるネットワークレベルの経路情報交換手段に類似した構成により行われる。
【0027】
最後に、ステップS25における上位ノードグループへの照会処理は、既に同一のT/tに関する照会を行っている場合には、後続する要求に対しては照会処理を行うことなく処理が行われるものとする。なお先行する照会処理において有効なノード識別子が得られなかった場合、該照会処理はその後しばらくの間成功しない確率が高いと判断されるので、後続するT/tの照会処理を所定の期間中止するようにしてもよい。
【0028】
図3は、ストリーム配送経路更新手段の処理手順を示すフローチャートである。当該処理手順は、各ノードのストリームデータ送受信状況をノードグループが把握するための手段であって、上記ステップS22におけるノードグループ内の上位ノード決定処理、および後述するストリーム配送制御手段において参照される配送管理情報の収集を行うために用いられる。
【0029】
まずノードグループNに属する一連のノードN/nは、送信または中継ノードであれば関連する送信対象ストリームの単位時間当りの送信状況を通知し(ステップS31)、受信または中継ノードであれば関連する受信対象ストリームの単位時間当りの受信状況を通知する(ステップS32)。ステップS31およびS32において、通知する単位時間当りの送受信状況は、データ量、パケット数、エラー回数、CPU負荷値、I/O負荷値などを含むノード動作情報であり、また関連する対象ストリームが一個もない場合であっても、空の状況通知を行うものとする。ノードグループは通知された送受信状況を用いて、ストリーム配送管理表を更新する(ステップS33)。特にストリーム配送の停止が行われ、該ストリームの配送経路が不要になったと判定される場合には、ストリーム配送管理表からエントリを削除する。
【0030】
続いてストリーム配送制御手段を適用して、必要に応じてノードグループ内の配送形態の再構成を行う(ステップS34)。最後に隣接ノードグループ、すなわちノードグループ参照表に登録されている上位ノードグループ、および配送管理表に登録されているストリームの下位ノードグループとなっているものに対して、ノードグループ全体としての送受信状況を通知して処理を終了する(ステップS35)。
【0031】
なお、本手順におけるステップS34とS35の処理は、必ずしもステップS33の処理に続いて直ちに実行される必要はない。実際これらの処理を行っても、配送状況の変化が著しい場合を除けば逆効果となる可能性があり、またステップS35の処理は隣接ノードグループにおいて無視される可能性もある。すなわち、ステップS34は所定の時間間隔によって遅延させる方が効果的であり、ステップS35は所定の状況変化がある場合を除いて実行しない方が効果的である。
【0032】
図4は、ストリーム配送開始手段の処理手順を示すフローチャートである。
【0033】
はじめに、ノードN/nは、送信ノードT/tのストリーム配送経路設定を要求する(ステップS41)。該要求はノードグループNにおいて、図2の手順に従って処理された結果、N/nは上位ノードとしてU/uを取得するが、得られたU/uが無効なノード識別子であれば配送経路設定不能と判定して処理を終了する(ステップS42)。逆にU/uが有効なノード識別子であれば、以下の処理を行う。
【0034】
N/nはU/uに対して配送開始要求を行い、要求に対する応答待ちを行う(ステップS43)。一方U/uはN/nの配送開始要求の正当性を判定し、正当と判定されれば受理として応答、不当と判定されれば拒否として応答する(ステップS44)。N/nはU/uからの応答によって待ちが解除され、要求が受理されたかどうか判定を行う(ステップS45)。受理されたと判定された場合は、ノードグループNに受信開始通知を行う(ステップS46)。
【0035】
一方、上位ノードU/uは、要求を受理した場合は送信を開始するので、Uに対して送信開始通知を行う(ステップS47)。以上の処理が全て終了すれば処理は終了する。なおステップS46とS47の開始通知は、図3に示した手順に従って各々のノードグループによって処理される。
【0036】
ステップS44において行われるU/uの正当性判定処理は、配送経路が確立した上で行われるので、基本的には受理されるとしてよい。ただし、例えば送信ノードT/tにおいて受信ノードのアクセス制限を行う場合はこの限りではなく、最初に配送開始要求を行った受信ノードR/rからのアクセスが禁止される場合は、最終的にU/uにおける正当性判定処理結果は不当となる。従ってこのような場合の送信要求処理は、中間の中継ノードにおいて正当性判定が行われるのではなく、最上位の送信ノードまで伝達された上で行われるものとし、また正当性判定を行う上で必要な付加情報、例えば利用者識別子が適宜伝達されるものとする。
【0037】
図5は、ストリーム配送停止手段の処理手順を示すフローチャートである。
【0038】
当該処理手順は、図4に示したストリーム配送開始手段を実行したノードN/nが、上位ノードU/uに送信停止要求を行うことで開始される(ステップS51)。続いてN/nは、ノードグループNに受信停止を通知して処理を終了する(ステップS52)。一方配送停止要求を受けたU/uは、UにN/nに関する送信停止を通知する(ステップS53)。さらにU/uが中継ノードである場合、U/u自身によるストリーム受信処理が引き続き必要かどうかの判定を行う(ステップS54)。ここでU/uによるストリーム受信処理が不要と判定されるための必用条件は、U/uがN/n以外のノードに対してストリーム中継処理を行っていないことである。ステップS54において不要と判定された場合は、U/uの上位ノードに対してS51以下の手順を実行した後、処理を終了する(ステップS55)。
【0039】
図6は、ストリーム配送制御手段の処理手順を示すフローチャートである。
【0040】
当該処理手順はノードグループ間制御手段、詳しくは図2のステップS26および図3のステップS34において起動され、ノードグループ内の配送形態再構成を目的として行われる。
【0041】
はじめにノードグループNは、ノードグループ内に含まれる全てのストリームに対して、以下の処理を行う(ステップS61)。すなわち、ストリームに関する全ての受信ノードを求めて、その最適配送形態を決定する(ステップS62)。ここで最適配送形態は与えられたノードグループ内のネットワーク構成に基づいて決定され、ユニキャスト配送からマルチキャスト配送への変更、マルチキャスト配送からユニキャスト配送への変更、および新たな中継ノードの設置として行われる。
【0042】
なお、決定される配送形態は、ネットワーク上の負荷軽減を目的として算出されるものであるが、必ずしもネットワーク上の負荷を最小にするものである必要はなく、発見的手法による準最適配送形態であってもよい。
【0043】
ステップS62の処理において配送形態の再構成が認められれば、以下の処理を行う(ステップS63)。すなわち、新設された中継ノードを含む全ての中継ノード群N/[p]の各々について、配送経路の設定あるいは再設定が必要であれば、ストリーム配送経路設定手段が適用される(ステップS64)。最後に一連の受信ノード群N/[r]の各々について、配送経路の再設定が必要であれば、S64と同様ストリーム配送経路設定手段が適用される(ステップS65)。以上の処理が全てのストリームに適用されれば、処理を終了する。なお、ステップS64とS65において用いられるストリーム配送経路設定手段は、基本的には図2に示した手順による。ただしこの場合にはステップS22において上位ノードは必ず確定するので、ステップS23からS25の処理が実行されることはなく、またステップS26は別途起動されていることから無視されることになる。
【0044】
尚、本発明は、基本的には、汎用の情報処理装置(パーソナルコンピュータやワークステーション等)にネットワーク接続のためのハードウェアを必要とするものの、それぞれの装置上で動作するプログラムで実現できる。
【0045】
従って、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出して実行することによっても、達成されることは言うまでのもない。
【0046】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0047】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えばフロッピーディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0048】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0049】
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された拡張機能ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0050】
以上説明したように本実施形態によれば、ネットワークを用いた映像や音声など実時間データの配送処理において、データの送受信を行う各種ノードをグループ化したノードグループを設ける手段と、ノードグループ間配送経路選択手段と、ノードグループ内配送経路選択手段とを設けることにより、ネットワークレベルの経路選択による配送経路の集中回避、同一ストリームのノード間共有による大域的なトラフィックの軽減、およびマルチキャスト機能の選択的利用によるトラフィックの軽減が可能となり、実時間性をもつストリームデータの配送を効率的かつ高品質に行うことが可能となる。
【0051】
なお、本発明の対象とするネットワークは、広域であっても小規模であっても良い。例えば、IEEE1394と呼ばれるネットワークであっても良い。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、個々のデータ配送に関わるノード装置をグループ化してノードグループとして構成させ、ノードグループ間の配送経路とノードグループ内の配送経路のそれぞれを適宜選択するようにして、適切な実時間配送経路を動的に決定することが可能になる。
【0053】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は本実施形態におけるネットワーク環境の構成を示す図である。
【図2】第2図はストリーム配送経路設定手段の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】第3図はストリーム配送経路更新手段の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】第4図はストリーム配送開始手段の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】第5図はストリーム配送停止手段の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】第6図はストリーム配送制御手段の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101 送信ノード、受信ノード、中継ノードが接続されるネットワーク
102 送信ノード、受信ノード、中継ノードの任意の組み合わせとして構成されるノードグループ
Claims (4)
- ネットワークを用いて実時間データの配送における配送制御方法であって、
データ発生元ノード、1乃至複数の中継ノードで構成される中継ノードグループ、各中継グループに設けられ、グループ内の中継ノードを管理するノードグループ管理サーバ、転送先ノードを有し、前記データ発生元ノードから前記転送先ノードへの実時間データの転送経路を設定する場合、
前記ノードグループ管理サーバのそれぞれは、
自身が管理するノードグループ内でデータ配送経路となる中継ノードを選択するノードグループ内配送経路選択工程と、
上位のノードグループ内でデータ配送経路となるノードが確立されない場合に前記上位のノードグループの隣接ノードグループを選択するノードグループ間配送経路選択工程と、
選択された隣接ノードグループに対してデータ配送経路の設定を要求する要求工程と、
上位のノードグループ内の伝送経路となるノードが確立できた場合、当該上位ノードグループ内で確立したノードを、自身のグループ内で選択された中継ノードの上位のノードとして、下位のノードグループに応答する応答工程と
を有し、各ノードグループ管理サーバにおいて、前記ノードグループ内配送経路選択工程、前記ノードグループ間配送経路選択工程、前記要求工程及び前記応答工程が行われることによって、前記データ発生元ノードからのデータの搬送経路を特定する
ことを特徴とする実時間データ配送制御方法。 - 前記ノードグループ管理サーバは、上位の隣接ノードグループ参照表を有し、前記ノードグループ間配送経路選択工程において、初期化時に予め指定された隣接ノードグループを設定することを特徴とする請求項1に記載の実時間データ配送制御方法。
- 前記ノードグループ管理サーバは、隣接ノードグループ間で配送負荷情報を交換することで前記隣接ノードグループ参照表を更新する工程を有することを特徴とする請求項2に記載の実時間データ配送制御方法。
- 前記ノードグループ管理サーバは、ノードグループ内配送経路選択工程を実行する際に参照するデータ配送管理表と、当該データ配送管理表をノードグループ内の各ノードから通知される単位時間当りの送受信負荷状況によって更新する工程を有し、前記ノードグループ内内配送経路選択工程は、負荷が最小のノードを選択を行うことを特徴とする請求項第1項に記載の実時間データ配送制御方法。
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JPH10164132A (ja) | 1998-06-19 |
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