JP3623486B2 - 免震ダンパの検査方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、地震などによる構造物の揺れを抑制して構造物を保護するための免震ダンパの検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、地震などによる構造物の揺れを抑制して構造物を保護する目的で、種々の免震ダンパが用いられている。
図4は、これらの免震ダンパの一例を示す図である。この免震ダンパは、一つの平面に沿って湾曲する湾曲部1aを設けた鉛柱体1の両端面にフランジ2を接合した構造を有している。
【0003】
なお、この免震ダンパにおいて、湾曲部1aは、中央部分が所定量だけ湾曲しているとともに、この湾曲した部分の両端から逆向きに湾曲して両端部に至っている。
また、鉛柱体1は、湾曲部1aから両端部に至る部分で、径が徐々に大きくなる、いわゆるテーパ形状を有しており、両端面は互いに平行で、正対するように構成されている。
【0004】
また、鉛柱体1の両端面に取り付けられたフランジ2は、ステンレス鋼などの鋼材(鋼板)から形成されており、鉛柱体1の両端面よりも大きな面を有している。また、フランジ2の四隅には、構造物及び構造物の基礎にボルトで固定するための孔2aが設けられている。
【0005】
上述のように構成されたこの免震ダンパは、通常、免震構造において、両端のフランジ2を介して建物と基礎との間に連結され、そして、振動に対し鉛柱体1が柔らかく塑性変形することによって、振動エネルギーを吸収し、免震構造に減衰性能を付与して、建物と基礎との過大な相対変位を抑制する作用を果たすように構成されている。
【0006】
そして、上記の免震ダンパが、振動エネルギーを吸収し、免震構造に減衰性能を付与して、建物と基礎との過大な相対変位を抑制する作用を確実に果たすためには、構造物及び構造物の基礎に固定されるフランジ2と、振動エネルギーを吸収する鉛柱体1が確実に接合されていることが必須の要件となる。
【0007】
ところで、上記の免震ダンパは、例えば、
(1)フランジ2の鉛柱体1との接合面にホモゲン溶着材を施すとともに、ホモゲン溶着材を施した面を平滑に加工する工程、
(2)溶融した鉛を金型により鋳込み成形して、所定形状の鉛柱体1を成形するとともに、鉛柱体1の両端面を機械加工する工程、
(3)成形された鉛柱体1の両端面に、フランジのホモゲン溶着材を施した面を接合し、加熱することによりその接合部(接合面)Aを溶着し、さらにその外周をホモゲン溶接する工程、
(4)成形された鉛柱体1の両端部を機械加工して、所定の精度及び寸法に仕上げる工程
を経て製造されている。
上述のように、鉛柱体1とフランジ2は、いわゆる鉛ホモゲンによる方法により接合されているが、鉛ホモゲンによる接合工法は、十分な経験と、高度の技術を要するものであり、経験の浅い作業者が製造に従事した場合などにおいては、鉛柱体1とフランジ2の接合強度が不十分になる場合があり、所定の免震効果を得ることができない場合があり、必ずしも信頼性が十分ではないという問題点がある。
【0008】
また、鉛柱体1とフランジ2の接合状態を非破壊検査による方法で調べることは、
(1)ステンレス鋼などの鋼材と鉛又は鉛合金という異質な材料の接合であって、接合状態が特殊であること、
(2)主たる材料として、鉛又は鉛合金が用いられており、X線撮影などの方法にもなじまないこと
などの理由から容易ではなく、製品である免震ダンパの良否を確実に判定することは極めて困難であるのが実情である。
【0009】
本願発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、鉛柱体とフランジの接合状態を非破壊検査による方法で、確実に調べることが可能な免震ダンパの検査方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願発明(請求項1)の免震ダンパの検査方法は、
鉛又は鉛合金からなる柱体(以下「鉛柱体」という)の両端面に、鉛ホモゲン又ははんだ付けによる方法により、鋼材からなるフランジを接合してなる免震ダンパの、前記鉛柱体と前記フランジの接合状態の良否を判定するための検査方法であって、
鉛柱体とフランジの接合部の所定の検査領域に、フランジ側から超音波を入射し、接合部からの反射エコーを検出し、反射エコーの大きさから当該検査領域における接合欠陥の有無を判定するにあたって、
前記第1波反射エコーの大きさが入射した超音波の62%以上である場合には、当該検査領域に接合欠陥があると判定し、
前記第1波反射エコーの大きさが入射した超音波の30%以下である場合には、当該検査領域に接合欠陥がないと判定すること
を特徴としている。
【0011】
鉛柱体とフランジの接合部の所定の検査領域に、フランジ側から超音波を入射し、接合部からの反射エコーを検出し、反射エコーの大きさから当該検査領域における接合欠陥の有無を判定するにあたって、第1波反射エコーの大きさが入射した超音波の62%以上である場合には、当該検査領域に接合欠陥があると判定し、第1波反射エコーの大きさが入射した超音波の30%以下である場合には、当該検査領域に接合欠陥がないと判定することにより、接合欠陥の有無を容易かつ確実に検出して、信頼性の高い接合状態の良否判定を行うことが可能になる。
【0012】
すなわち、鉛柱体とフランジが確実に接合されている場合には、接合部においてフランジから鉛柱体に超音波が透過しやすく、接合部からの反射エコーは小さくなるが、鉛柱体とフランジが確実に接合されていない場合(例えば接合部に隙間が存在しているような場合)には、間隙(欠陥)の大きさに応じて、接合部からの反射エコーは大きくなる。そして、接合部からの反射エコーに関し、第1波反射エコーの大きさが入射した超音波の62%以上になると、破壊検査において、100%の確率で接合欠陥が認められるようになる。
一方、第1波反射エコーの大きさが入射した超音波の30%以下になると、破壊検査において、検査領域に接合欠陥が認められなくなる
したがって、第1波反射エコーの大きさが入射した超音波の62%以上である免震ダンパについては接合状態が不良である(接合欠陥が存在する)と判定し、第1波反射エコーの大きさが入射した超音波の30%以下である場合には、当該検査領域に接合欠陥がないと判定することにより、接合欠陥の有無を確実に検出して、信頼性の高い接合状態の良否判定を行うことが可能になる。
【0013】
なお、鉛柱体の両端面へのフランジの接合が、鉛ホモゲン又ははんだ付けによる方法により行われている場合、鉛柱体とフランジの接合状態が問題になりやすいが、そのような場合に、本願発明を適用することにより、鉛柱体とフランジの接合状態の良否を確実に判定することが可能になる。
【0014】
また、本願発明(請求項2)の免震ダンパの検査方法は、
鉛又は鉛合金からなる柱体(以下「鉛柱体」という)の両端面に、鉛ホモゲン又ははんだ付けによる方法により、鋼材からなるフランジを接合してなる免震ダンパの、前記鉛柱体と前記フランジの接合状態を検査するための検査方法であって、
鉛柱体とフランジの接合部の複数の検査領域に、フランジ側から超音波を入射し、接合部からの反射エコーを検出し、反射エコーの大きさから当該複数の検査領域について接合欠陥の有無を判定するにあたって、
前記第1波反射エコーの大きさが入射した超音波の62%以上である場合には、当該検査領域に接合欠陥があると判定し、
接合欠陥の有無を判定した全ての検査領域に対する、接合欠陥が認められた検査領域の割合から、免震ダンパ全体としての鉛柱体とフランジの接合状態の良否を判定すること
を特徴としている。
【0015】
鉛柱体とフランジの接合部の複数の検査領域に、フランジ側から超音波を入射し接合部からの反射エコーを検出し、反射エコーの大きさから当該複数の検査領域について接合欠陥の有無を判定するにあたって、第1波反射エコーの大きさが入射した超音波の62%以上である場合には、当該検査領域に接合欠陥があると判定し、接合欠陥の有無を判定した全ての検査領域に対する、接合欠陥が認められた検査領域の割合から、免震ダンパ全体としての鉛柱体とフランジの接合状態の良否を判定することにより、さらに確実に免震ダンパ全体としての鉛柱体とフランジの接合状態の良否を判定することが可能になり、本願発明を実効あらしめることが可能になる。
【0016】
また、本願発明(請求項3)の免震ダンパの検査方法は、
鉛又は鉛合金からなる柱体(以下「鉛柱体」という)の両端面に、鉛ホモゲン又ははんだ付けによる方法により、鋼材からなるフランジを接合してなる免震ダンパの、前記鉛柱体と前記フランジの接合状態を検査するための検査方法であって、
(a)接合部の全域を所定の面積を有する検査領域に区画するとともに、各検査領域について、フランジ側から超音波を入射して、接合部からの反射エコーを検出し、前記第1波反射エコーの大きさが入射した超音波の62%以上である場合には、当該検査領域に接合欠陥があると判定し、
(b)接合部の全面積に対する、接合欠陥が認められた検査領域の合計面積の割合から、免震ダンパ全体としての鉛柱体とフランジの接合状態の良否を判定すること
を特徴としている。
【0017】
接合部の全域を所定の面積を有する検査領域に区画するとともに、各検査領域について、フランジ側から超音波を入射して、接合部からの反射エコーを検出し、前記第1波反射エコーの大きさが入射した超音波の62%以上である場合には、当該検査領域に接合欠陥があると判定し、接合部の全面積に対する、接合欠陥が認められた検査領域の合計面積の割合から、免震ダンパ全体としての鉛柱体とフランジの接合状態の良否を判定することにより、さらに確実に免震ダンパ全体としての鉛柱体とフランジの接合状態の良否を判定することが可能になり、本願発明を実効あらしめることが可能になる。
【0018】
また、請求項の免震ダンパの検査方法は、前記鉛柱体が一つの平面に沿って湾曲する湾曲部を有するものであることを特徴としている。
【0019】
鉛柱体を用いた免震ダンパとしては、鉛柱体が一つの平面に沿って湾曲する湾曲部を有するものである場合に、大きな免震効果が得られることが知られているが、鉛柱体がこのような湾曲部を有するものである場合にも、本願発明を適用することにより、鉛柱体とフランジの接合状態の良否を確実に判定することが可能になる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態を示して、その特徴とするところをさらに詳しく説明する。
【0021】
[実施形態1]
(1)テスト試料
この実施形態1では、テスト試料として、図1に示すように、鉛柱体に相当する鉛円柱(鉛ブロック)11の上下両面に鉛ホモゲンによる方法で、フランジに相当するステンレス鋼材12が接合された構造を有する円柱状の接合構造体(免震ダンパに相当)を作製した。
なお、テスト試料の寸法などの条件は以下の通りである。
(a)鉛円柱(鉛ブロック)11の厚みt1:100mm
(b)ステンレス鋼材12の厚み t2:30mm
(c)接合構造体の寸法
厚みT:160mm
直径D:200mm
【0022】
(2)接合状態の検査
ステンレス鋼材12側から、鉛円柱11とステンレス鋼材12の接合部(接合面)Bの所定の検査領域に超音波を入射し、探触子により反射エコーの大きさを調べ、反射エコーの大きさから、接合構造体(免震ダンパ)を構成する鉛円柱11とステンレス鋼材12の接合状態の良否を判定した。
【0023】
図2は、探触子により反射エコーの大きさを調べたときの超音波伝播時間と反射エコーの大きさの関係を示す図である。
図2に示すように、1回目の反射による第1波反射エコー、2回目の反射による第2波反射エコー、3回目の反射による第3波反射エコーの順に、その大きさが減少していることがわかる。
なお、図2では、第1波反射エコー、第2波反射エコー、第3波反射エコーを検出しているが、通常は、第1波反射エコーのみから、接合状態を検出することが可能であり、この実施形態1でも、第1波反射エコーのみから接合状態を調べた。
【0024】
なお、この実施形態1では、
(a)上述の超音波を入射して、第1波反射エコーの大きさを測定することにより接合状態を調べる検査(非破壊検査)と、
(b)接合構造体を切断して、鉛円柱11とステンレス鋼材12の接合面を露出させることにより接合状態を調べる検査、及び接合面の平行な方向への剪断強度を調べる検査(破壊検査)
を行い、反射エコーの大きさによる接合状態の検査の信頼性を調べた。その結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
Figure 0003623486
【0026】
その結果、表1に示すように、この実施形態1では、上記(a)の検査において、第1波反射エコーの大きさが、入射した超音波の62%以上である検査領域については、上記(b)の破壊検査でも、100%の確率で接合欠陥が認められた。
一方、第1波反射エコーの大きさが、入射した超音波の30%以下の検査領域については、上記(b)の破壊検査において、接合欠陥の発生が認められなかった。
【0027】
以上の結果より、所定の検査領域について、第1波反射エコーの大きさが、入射した超音波の62%以上である検査領域については、100%の確率で接合欠陥が存在していると判断してよく、また、第1波反射エコーの大きさが、入射した超音波の30%以下の検査領域については、接合欠陥が存在していないと判断してよいことがわかる。
なお、図3は、接合構造体の接合部Bの一部に接合欠陥13が存在している状態を模式的に示す図である。
【0028】
[実施形態2]
この実施形態2では、図4に示すような、湾曲部1aを備えた鉛柱体1、湾曲部1aから両端部に接合された、構造物及び構造物の基礎にボルトで固定するための孔2aを有するフランジ2とを備えた構造を有する免震ダンパ(製品)について、本願発明の方法により、鉛柱体1とフランジ2の接合部(接合面)Aの接合状態を調べた。
なお、図4の免震ダンパの詳しい構造は、既に、従来の技術の欄で説明しているので、ここでは重複を避けるため説明を省略する。
【0029】
なお、この免震ダンパについて、鉛柱体1とフランジ2の接合状態を調べるにあたっては、
(a)接合部Aの全域を所定の面積を有する検査領域に区画するとともに、区画された検査領域のそれぞれについて、フランジ2側から、超音波を入射し、探触子により第1波反射エコーの大きさを調べ、入射した超音波の62%をしきい値として、第1波反射エコーの大きさがそれ以上であるものについては、当該検査領域において接合欠陥があるとして、鉛柱体1とフランジ2の接合状態の良否を判定し、
(b)接合部Aの全面積に対する、接合欠陥が認められた検査領域の合計面積の割合から免震ダンパ全体としての鉛柱体1とフランジ2の接合状態の良否を判定するとともに、
(c)免震ダンパを切断して、鉛柱体1とフランジ2の接合面を露出させることにより接合状態を調べる検査、及び接合面の平行な方向への剪断強度を調べる検査(破壊検査)を行った。
【0030】
その結果、この実施形態2の場合にも、第1波反射エコーの大きさが、入射した超音波の62%以上である検査領域については、(c)の破壊検査において100%の確率で接合欠陥が認められた。
一方、第1波反射エコーの大きさが、入射した超音波の30%以下の検査領域については、上記(c)の破壊検査で接合欠陥の発生が認められなかった。
【0031】
以上の結果より、実際の製品の場合においても、所定の検査領域について、第1波反射エコーの大きさが、入射した超音波の62%以上の検査領域については100%の確率で接合欠陥が存在していると判断してよく、また、第1波反射エコーの大きさが入射した超音波の30%以下の検査領域については接合欠陥が存在していないと判断してよいことが確認された。
【0032】
なお、本願発明は、その他の点においても上記実施形態1及び2に限定されるものではなく、鉛柱体及びフランジの具体的な形状、入射する超音波の周波数、鉛柱体とフランジの接合部の検査領域の区画方法などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
【0033】
【発明の効果】
上述のように、本願発明(請求項1)の免震ダンパの検査方法は、鉛柱体とフランジの接合部の所定の検査領域に、フランジ側から超音波を入射し、接合部からの反射エコーを検出し、反射エコーの大きさから当該検査領域における接合欠陥の有無を判定するにあたって、第1波反射エコーの大きさが入射した超音波の62%以上である場合には、当該検査領域に接合欠陥があると判定し、第1波反射エコーの大きさが入射した超音波の30%以下である場合には、当該検査領域に接合欠陥がないと判定するようにしているので、接合欠陥の有無を容易かつ確実に検出して、信頼性の高い良否判定を行うことができる。
【0034】
すなわち、予め、反射エコーの大きさと製品である免震ダンパの性能の関係を調べて、第1波反射エコーの大きさが入射した超音波の62%以上になると接合状態が不良である(接合欠陥が存在する)と判定し、第1波反射エコーの大きさが入射した超音波の30%以下である場合には、当該検査領域に接合欠陥がないと判定することにより、接合欠陥の有無を容易かつ確実に検出して、信頼性の高い接合状態の良否判定を行うことが可能になる。
【0035】
また、鉛柱体の両端面へのフランジの接合が、鉛ホモゲン又ははんだ付けによる方法により行われている場合、鉛柱体とフランジの接合状態が問題になりやすいが、そのような場合に、本願発明を適用することにより、鉛柱体とフランジの接合状態の良否を確実に判定することが可能になる。
【0036】
また、本願発明(請求項2)の免震ダンパの検査方法は、鉛柱体とフランジの接合部の複数の検査領域に、フランジ側から超音波を入射して、接合部からの反射エコーを検出し、反射エコーの大きさから当該複数の検査領域における接合欠陥の有無を判定するにあたって、第1波反射エコーの大きさが入射した超音波の62%以上である場合には、当該検査領域に接合欠陥があると判定し、接合欠陥の有無を判定した全ての検査領域に対する、接合欠陥が認められた検査領域の割合から、免震ダンパ全体としての鉛柱体とフランジの接合状態の良否を判定するようにしているので、さらに確実に免震ダンパ全体としての鉛柱体とフランジの接合状態の良否を判定することが可能になり、本願発明を実効あらしめることができる。
【0037】
また、本願発明(請求項3)の免震ダンパの検査方法は、接合部の全域を所定の面積を有する検査領域に区画するとともに、各検査領域について、フランジ側から超音波を入射して、接合部からの反射エコーを検出し、第1波反射エコーの大きさが入射した超音波の62%以上である場合には、当該検査領域に接合欠陥があると判定し、接合部の全面積に対する、接合欠陥が認められた検査領域の合計面積の割合から、免震ダンパ全体としての鉛柱体とフランジの接合状態の良否を判定するようにしているので、さらに確実に免震ダンパ全体としての鉛柱体とフランジの接合状態の良否を判定することが可能になり、本願発明を実効あらしめることが可能になる。
【0038】
また、鉛柱体を用いた免震ダンパとしては、鉛柱体が一つの平面に沿って湾曲する湾曲部を有するものである場合に、大きな免震効果が得られることが知られているが、鉛柱体がこのような湾曲部を有するものである場合にも、請求項のように、本願発明を適用することにより、鉛柱体とフランジの接合状態の良否を確実に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施形態1において用いたテスト試料(接合構造体)の構成を示す図である。
【図2】本願発明の実施形態1にかかる方法を用い、探触子により反射エコーの大きさを調べた場合の超音波伝播時間と反射エコーの大きさの関係を示す図である。
【図3】接合部(接合面)の一部に接合欠陥が存在している状態を模式的に示す図である。
【図4】本願発明の実施形態2において、鉛柱体とフランジの接合状態を調べた免震ダンパの構造を示す図である。
【符号の説明】
1 鉛柱体
1a 湾曲部
2 フランジ
2a ボルトで固定するための孔
11 鉛円柱(鉛ブロック)
12 ステンレス鋼材
13 接合欠陥
A 鉛柱体とフランジの接合部(接合面)
B 鉛円柱(鉛ブロック)とステンレス鋼材の接合部(接合面)

Claims (4)

  1. 鉛又は鉛合金からなる柱体(以下「鉛柱体」という)の両端面に、鉛ホモゲン又ははんだ付けによる方法により、鋼材からなるフランジを接合してなる免震ダンパの、前記鉛柱体と前記フランジの接合状態の良否を判定するための検査方法であって、
    鉛柱体とフランジの接合部の所定の検査領域に、フランジ側から超音波を入射し、接合部からの反射エコーを検出し、反射エコーの大きさから当該検査領域における接合欠陥の有無を判定するにあたって、
    前記第1波反射エコーの大きさが入射した超音波の62%以上である場合には、当該検査領域に接合欠陥があると判定し、
    前記第1波反射エコーの大きさが入射した超音波の30%以下である場合には、当該検査領域に接合欠陥がないと判定すること
    を特徴とする免震ダンパの検査方法。
  2. 鉛又は鉛合金からなる柱体(以下「鉛柱体」という)の両端面に、鉛ホモゲン又ははんだ付けによる方法により、鋼材からなるフランジを接合してなる免震ダンパの、前記鉛柱体と前記フランジの接合状態を検査するための検査方法であって、
    鉛柱体とフランジの接合部の複数の検査領域に、フランジ側から超音波を入射し、接合部からの反射エコーを検出し、反射エコーの大きさから当該複数の検査領域について接合欠陥の有無を判定するにあたって、
    前記第1波反射エコーの大きさが入射した超音波の62%以上である場合には、当該検査領域に接合欠陥があると判定し、
    接合欠陥の有無を判定した全ての検査領域に対する、接合欠陥が認められた検査領域の割合から、免震ダンパ全体としての鉛柱体とフランジの接合状態の良否を判定すること
    を特徴とする免震ダンパの検査方法。
  3. 鉛又は鉛合金からなる柱体(以下「鉛柱体」という)の両端面に、鉛ホモゲン又ははんだ付けによる方法により、鋼材からなるフランジを接合してなる免震ダンパの、前記鉛柱体と前記フランジの接合状態を検査するための検査方法であって、
    (a)接合部の全域を所定の面積を有する検査領域に区画するとともに、各検査領域について、フランジ側から超音波を入射して、接合部からの反射エコーを検出し、前記第1波反射エコーの大きさが入射した超音波の62%以上である場合には、当該検査領域に接合欠陥があると判定し、
    (b)接合部の全面積に対する、接合欠陥が認められた検査領域の合計面積の割合から、免震ダンパ全体としての鉛柱体とフランジの接合状態の良否を判定すること
    を特徴とする免震ダンパの検査方法。
  4. 前記鉛柱体が一つの平面に沿って湾曲する湾曲部を有するものであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の免震ダンパの検査方法。
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