JP3623431B2 - 持ち込み雪融雪器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レール間に積もった雪及びレール間に持ち込まれた雪(持ち込み雪)を解かして取り除く持ち込み雪融雪器に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄道において、レール間に雪が積もると、この雪が列車に拾われてレールポイント内に持ち込まれるようになる。この雪が基本レールとトングレールとの間に挟まるなどするとポイント切換器の動作に支障をきたし、確実なポイント切換が行えなくなる恐れがある。
このため、従来は持ち込み雪融雪器によってレール間の雪を解かして無雪部分をつくり、列車から雪が落ちても、レールポイント内まで雪が持ち込まれないようにし、またレールポイントにたまった雪を解かしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の持ち込み雪融雪器は、例えばレール外に設けたバーナー等によって熱風を発生させ、この熱風をレール間に設けたダクトを通じて直接雪に吹き付けることで雪を解かしているが、レール外にバーナーの設置スペースが必要であり、またバーナーからダクトの吹き出し口までの距離が離れているため、バーナーが発する熱風が冷めやすく、熱効率が悪かった。
また、雪に熱風を直接当てることで雪を解かしていたので、熱風の熱の大部分が空気中に逃げてしまい、熱効率が悪かった。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、設置スペースが小さく、また熱効率の良い持ち込み雪融雪器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明の請求項1記載の持ち込み雪融雪器においては、レール間に設けられるバーナーと、前記レール間で該レールに沿って設けられて、前記バーナーの発する熱風が送り込まれることで加熱されるダクトとを有し、該ダクト内に、該ダクトの長手方向に沿って前記バーナーの発する熱風を導く導気管が設けられ、該導気管の側面に、前記ダクト内に熱風を吐出するための吐出口が、前記導気管の長手方向に沿って複数設けられ、前記ダクトの側面に、該ダクト内に送り込まれた熱風を外部に排気するための排気口が前記ダクトの長手方向に沿って複数設けられていることを特徴とする
【0006】
このように構成される持ち込み雪融雪器においては、バーナーがレール間に配置されるために、レール外での設置スペースを小さくすることができる。
また、バーナーが発する熱風を直接雪に当てるだけではなく、熱風によって加熱されたダクトの熱によって雪を解かすので、熱効率を向上させることができる。
さらに、バーナーの発する熱風が導気管によってダクトに沿ってダクトの他端側まで直接導かれ、また導気管の吐出口が導気管の長手方向に沿って複数設けられているので、ダクト内で熱風をより均一に分配して、ダクトの温度を全体でほぼ均一にすることができる。
また、ダクト内に送り込まれた熱風が排気口から排気されるため、ダクトの熱だけでなく排気された熱風によっても雪が解かされる。そのため、ダクトの加熱に寄与した熱風の余熱を有効利用することができる。
【0007】
ここで、本発明に用いられるバーナーとしては、レール間に設置できるコンパクト性と、制御装置によるバーナーの点火、消火の遠隔操作または自動操作が容易なガス式のバーナーを用いることが好ましい。
また、例えばダクトには、バーナーの発する熱風を外部に排気するための排気口が複数設けられていてもよい。これによって、ダクトから排気される熱風によっても雪が解かされるのでダクトの加熱に寄与した熱風の余熱を有効利用することができる。また、ダクトは、排気口が他の場所よりも高い密度で設けられる重点融雪部を有していてもよい。この場合には、重点融雪部では、他の部分に比べて熱風が集中的に吹き出されるので、この部分では重点的に融雪を行うことができる。また、排気口は、バーナーから離間するにつれて密度を増すように設けられていてもよい。この場合には、ダクトにおいてバーナーに近い側、すなわち比較的熱風の温度が高い側から、バーナーから離間する側、すなわち比較的熱風の温度の低い側にいくにつれて、排気口の設けられる密度が増すので、熱風の温度が低い側ではその分熱風の風量が増加し、全体として均一に融雪を行うことができる。
【0008】
請求項2記載の持ち込み雪融雪器においては、前記ダクトが、互いに着脱が可能な複数のユニットを接続してなることを特徴とする。
このように構成される持ち込み雪融雪器においては、ユニットを必要な数だけ接続することで、無雪部分を形成したい範囲に応じてダクトの長さを容易に調節することができる。
また、ダクトを複数に分割することができるので、運搬が容易であり、また施工も容易となる。
【0009】
請求項3記載の持ち込み雪融雪器においては、前記ダクトに、前記排気口よりも上方の位置から側方に張り出して、前記排気口からの排気によって加熱される融雪板が設けられていることを特徴とする。
このように構成される持ち込み雪融雪器においては、排気口からの排気やダクトからの熱伝導によって融雪板が加熱されて融雪板上の雪が解かされ、また融雪板によって排気がダクトの側方に案内されるので、より広範囲で融雪を行うことができる。
【0010】
請求項4記載の持ち込み雪融雪器においては、前記バーナーの動作を制御する制御装置と、該制御装置を遠隔操作する遠隔操作盤を有していることを特徴とする。
このように構成される持ち込み雪融雪器においては、バーナーの動作を制御する制御装置を遠隔操作盤によって遠隔地から操作することができるので、作業員が設置現場に行く必要が無く、作業者の負担が軽減される。また本発明の持ち込み雪融雪器はバーナーがレール間に設けられているが、バーナーの遠隔操作が可能であって、作業員が線路内に立ち入る必要が無くなるので、安全確認などの煩雑な作業を無くすことができる。
【0011】
請求項5記載の持ち込み雪融雪器においては、前記バーナーと前記ダクトとの組が少なくとも二組以上設けられて、これら各組のダクトは互いに並列に配置されることを特徴とする。
このように構成される持ち込み雪融雪器においては、例えばバーナーのうち一つまたはいくつかが故障中またはメンテナンス中であるなどして動作させることができなくても、他のバーナーを動作させて並列に配置されたダクトのうち少なくともいずれかによって融雪を行うことができ、安全率を向上させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
〔第一の実施の形態〕
以下、本発明の持ち込み雪融雪器の第一の実施形態について、図を用いて説明する。図1は、第一の実施の形態における持ち込み雪融雪器の設置例を概略的に示す平面図、図2は第一の実施の形態における持ち込み雪融雪器の構造を示す図であって、図2(a)は一部破断平面図、図2(b)は一部破断側面図、図3は持ち込み雪融雪器のバーナー部の構造を説明する図であって、図3(a)は平断面図、図3(b)は側面図、図3(c)は正面図、図4は第一の実施の形態における持ち込み雪融雪器の配管図、図5はダクトの概略形状を示す平面図である。
【0013】
持ち込み雪融雪器1は、例えばレールポイントの手前側に設置されるものであって、図1及び図2(a)に示すように、一対のレールR間に設けられて熱風を発生させるバーナー部2と、レールR間でレールRに沿って設けられて、バーナー部2から熱風が送り込まれることで加熱されるダクト3とを有している。バーナー部2には、熱風を発生させるバーナー6がダクト3に向けて設けられており(図2(a)参照)、ダクト3内には、バーナー6が発する熱風を導く導気管7が、バーナー6の先端からダクト3の長手方向に沿って設けられている。
持ち込み雪融雪器1は、バーナー6を有するバーナー部2とダクト3との組を複数有しており、これら各組のダクト3は互いに並列に設けられている。本実施の形態では、二つのバーナー部2を、互いのバーナー6を対向させた状態で所定距離離間させて配置し、これらバーナー部2からそれぞれダクト部3を、互いに向けて延在するように設けて、レールR間で並列に配置したものである。
【0014】
ここで、バーナー部2及びダクト3は、レールR上を通過する列車(電車)との干渉を防止するために道床Fからの突出量に制限があるので、例えば道床Fに収容穴を設け、高さのある部材はこの収容穴内に収容するなどして、道床Fからの突出量を所定の範囲内に納めている。本実施の形態では、図2(b)に示すように、収容穴Pを、レールR間においてレールRを支持する枕木Mとの間に位置して設け、この収容穴P内にバーナー部2の一部を収容して、最も高い部分でもレールRの上面を超えないようにしている。
【0015】
ダクト3は、互いに着脱が可能な複数のユニット11を接続してなるものであって、取付具によって、道床Fの上面との間に空間をあけた状態に保持されている。ダクト3は、バーナー部2から熱風を送り込まれることでダクト3自体が加熱されるものである。ユニット11は、運搬及び接続作業が容易な程度の大きさの、断面が略四角形となる筒状の部材であって、長さは例えば1m程度とされ、その横幅は、レールR間に複数並列に配置できる程度とされている。本実施の形態では、ダクト3において、ダクト3同士の接続部以外の実質的に熱風が通過する部分における横幅を15cmとしてある。
【0016】
これらユニット11同士は、通常用いられる手段によって着脱を可能にして接続され、バーナー部2とも同様にして接続される。本実施の形態では、ユニット11の開口端には、それぞれ他のユニット11と接続するためのフランジ11aが形成されている。そして、これらユニット11は、互いのフランジ11aをつきあわせた状態でフランジ11a同士を例えばボルト止めすることで接続される。本実施の形態では、ユニット11は、道床F上に設置した際に、最も高い部分がレールRの上面を超えないようにその高さを設定している。
【0017】
また、これらユニット11のうち、バーナー部2に連なるユニット11は、バーナー部2側のフランジ11aを、バーナー部2の筐体16(後述)に設けられたフランジ16aに接続されることでバーナー部2に接続されており、またユニット11のうち、ダクト3の先端部(バーナー部2に接続される側とは反対側の端部)を構成するユニット11は、その先端側のフランジ11aに蓋11cが取り付けられて、開口端が閉塞されている。
ここで、ユニット11同士の接続部分、ユニット11とバーナー部2との接続部分、ユニット11と蓋11cとの接続部分をガスケットやパッキン等を用いて目止めすることで、ダクト3内に送り込まれた熱風の接続部分からの漏出を防止して、熱風を効率よく使用することができる。
【0018】
ユニット11には、その側面及び上下面に、ダクト3内に送り込まれた熱風をダクト3外に排気するための排気口12が複数設けられている。この排気口12は、ダクト3内に送り込まれた熱風をダクト周辺の雪に吹き付けて解かすためのものであって、これによってダクト3の加熱に寄与した熱風の余熱を有効利用している。
本実施の形態では、排気口12は、図5に概略的に示すように、ダクト3において、バーナー6から離間するにつれて密度を増すように設けられている。ここで、図5に示す排気口12の設置数及び配置は一例であり、必要に応じて増減させてもよく、位置を変更してもよい。
このように、バーナー6に近い側、すなわち比較的熱風の温度が高い側から、バーナー6から離間する側、すなわち比較的熱風の温度の低い側にいくにつれて、排気口12の設けられる密度が増すので、熱風の温度が低い側ではその分熱風の風量が増加し、全体として均一に融雪を行うことができるようになっている。
【0019】
このように構成されるダクト3は、例えば枕木Mに対して固定されるものである。ダクト3の枕木Mへの固定には、例えば図2(a)及び図2(b)に示すように、ダクト3において枕木Mの上方に位置する部分の上面に、ダクト3を幅方向に横切るようにして掛け渡されるバー13と、枕木Mに固定されてバー13の両端とボルト止め等によって接続されるアンカー部材14とが用いられる。このバー13及びアンカー部材14は、必要に応じてダクト3の長手方向の適宜位置に設けることができ、その設置数は任意である。
アンカー部材14は、略U字形状をなし、その略U字の内側によって枕木Mの両側面及び下面を挟み込むようにして設けられるU字部材14aと、枕木Mの上面に沿って設けられてU字部材14aの両端部に接続されるステー14bとを有している。アンカー部材14は、U字部材14aの内側とステー14bとによって枕木Mを挟み込むことで、枕木Mに対して固定されるものである。
【0020】
そして、図2に示すように、上記したダクト3内には、バーナー部2に設けられるバーナー6が発する熱風を導く導気管7が、バーナー6の先端からダクト3の長手方向に沿って設けられている。
導気管7は、バーナー6の熱風をダクト3の長手方向に沿って導くものであって、その側面には、長手方向に沿って熱風をダクト3内に吐出するための吐出口7aが複数設けられている。この吐出口7aの設置数及びその配置は任意であって、長手方向に等間隔に設けてもよく、また例えばダクト3の排気口12と同様に、バーナー6から離間するにつれて密度を増すように設けてもよい。これによって、バーナー6に近い側、すなわち比較的熱風の温度が高い側から、バーナー6から離間する側、すなわち比較的熱風の温度の低い側にいくにつれて、吐出口7の設けられる密度が増すので、熱風の温度が低い側ではその分熱風の風量が増加し、ダクト全体として均一に加熱することができる。
ここで、導気管7は、バーナー6の先端に直接接続しても、またバーナー6の先端との間に間隔を置いて設けてもよい。
【0021】
バーナー部2は、バーナー6と、バーナー6の周辺設備の一部と、これらを収容して風雪雨から保護する筐体16とを有している。
本実施の形態では、筐体16において、バーナー6を一方のレールR側に配置している。
筐体16は、図3に示すように、ダクト3側の面に、バーナー6の先端が挿通される挿通口16bが形成されており、挿通口16bの周囲にはフランジ16aが設けられており、ダクト3を構成するユニット11のフランジ11aと着脱を可能にして接続されるようになっている。また、筐体16において、フランジ16aに囲まれる部分、すなわちダクト3内に面する部分には、ダクト3内の圧力を測定する圧力センサー17と、ダクト3内の気温を測定する温度センサー18とが設けられており、これら圧力センサー17、温度センサー18は、図示せぬ配線を介して制御装置C(図2(a)参照)に接続されて、それぞれ測定値を制御装置Cに信号として送っている。
【0022】
バーナー6は、燃焼ガス及び燃焼熱によって加熱された周囲の空気からなる高速の熱風流を発生させるものであって、制御装置によるバーナーの点火、消火の遠隔操作または自動操作が容易なガス式のバーナーが用いられる。本実施の形態では、ブロアーによって送り込まれる一次空気とガス供給源から圧送される燃料ガスとを混合管にて混合し、これによって得られる混合気を燃焼させる、全一次燃焼方式のバーナーが採用される。
バーナー6は、図2(a)に示すように、線路外に設置された燃料ガス供給源Gとガス配管系統21を介して接続され、また線路外に設けた吸気塔22と給気配管系統23を介して接続されている。これらガス配管系統21及び給気配管系統23は、線路外からレールRの下方をくぐってレールR間の収容穴P内に収容される筐体16内に導かれている。
【0023】
図3及び図4に示すように、筐体16内において、ガス配管系統21及び給気配管系統23とバーナー6との間には、ガス配管系統21から供給される燃料ガスと給気配管系統23から供給される外気(一次空気)とを適切な比率で混合する混合管24が設けられている。
ガス配管系統21は、燃料ガス供給源Gから燃料ガス(例えば天然ガス、プロパンガス等)を受け、混合管24を介してバーナー6に燃料ガスを供給するものである。そして、図4に示すように、例えば線路外に位置する部分に、制御装置Cによって開閉を操作される元電磁弁26が設けられており、燃料ガスの流通を制御装置Cによって制御できるようになっている。元電磁弁26及び制御装置Cは、線路外に設けたユニットボックスU内に設置されるものである。
そして、ガス配管系統21のうち筐体16内に設けられる部分には、制御装置Cによって開閉を制御される電磁弁27が設けられており、燃料ガスの流通を制御装置Cによって制御できるようになっている。本実施の形態では、電磁弁27は二つ設けられている。また、電磁弁27の後段、すなわち電磁弁27と混合管24との間には、混合管24への燃料ガスの供給圧力を所定の圧力となるように調節する均圧弁28が設けられている。
【0024】
給気配管系統23は、図4に示すように、外気を吸気塔22の外気取入口22aから吸い込んで混合管24に送り込むブロアー29を有しており、また、ブロアー29と外気取入口22aとの間には、外気を濾過するためのフィルタ30が設けられている。
ブロアー29は、制御装置Cによって動作を制御されるものであって、例えばダクト3内の圧力、温度に応じてその送風量を制御されるようになっている。
ここで、給気配管系統23において、フィルタ30及びブロアー29は、吸気塔22の収容部22b(後述)内に収容されている。吸気塔22は、積雪時にも雪に邪魔されずに外気の取り入れを良好に行うためのものであって、地上から例えば数m程度の高さに外気取入口22aが設けられている。本実施の形態では、吸気塔22は、上部には吸気のための外気取入口22aが設けられ、下部にはブロアー29及びフィルター30等が収納される収容部22bが設けられている。収容部22b内には、ブロアー29及びフィルター30等の上方に屋根22cが設けられ、収容部22bには水抜き穴が形成されているとともに、ブロアー29及びフィルター30等は、収容部22bの床面から離間して設けられている。これによって、外気取入口22aから結露等によってもたらされる水滴からブロアー29等が保護されている。
【0025】
バーナー6は、内部が燃焼室とされる内筒6aと、内筒6aとの間に空間Sを形成するようにして内筒6aの周囲を覆う外筒6bとを有している。
内筒6aが形成する燃焼室には混合管24から混合気が供給されている。また、空間Sは、希釈用配管Tによって給気配管系統23のブロアー29の後段と接続されており、ブロアー29からバーナー6の燃焼ガスを希釈する空気が供給されている。ここで、希釈用配管Tから空間Sに供給される空気の量は、バーナーの燃焼ガスを爆ごう限界濃度の二分の一以下まで希釈する程度とされている。
この希釈用の空気は、バーナー6の内筒6aの放射伝熱及びバーナー6の炎または燃焼ガスによって加熱され、燃焼ガスとともにダクト3内に送り込まれる。
バーナー6には、点火装置として図示せぬスパークプラグが設けられており、このスパークプラグによって電気火花を発生させることでバーナー6を点火するようになっている。このスパークプラグは、制御装置Cによって電力の供給を制御されていて、制御装置Cによってバーナーの点火を遠隔操作または自動操作できるようになっている。
【0026】
筐体16は、その一部または全体を収容穴P内に収容されることで、道床Fからの突出量を所定の範囲内に納めている。本実施の形態では、筐体16の上面がレールRの上面を超えないようにしている。
また、筐体16において、収容穴P内に位置する側面には、ガス接続口16c及び給気口16dが形成されている。ガス接続口16cは、バーナー6と燃料ガス供給源Gとを接続するガス配管系統21において、筐体16内に設けられる部分と筐体16外に設けられる部分との接続部であって、給気口16dは、バーナー6と吸気塔22とを接続する給気配管系統23において、筐体16内に設けられる部分と筐体16外に設けられる部分との接続部である。
ここで、筐体16は、上部に取り外し可能な蓋16eが設けられており、蓋16eを開けることで、筐体16内のバーナー6及びバーナー6の周辺設備の操作やメンテナンスを行うことができるようになっている。
【0027】
このように構成されるバーナー部2は、例えば枕木Mに対して固定されるものである。バーナー部2の枕木Mへの固定には、例えば図3に示すように、バーナー部2の筐体16において枕木Mの上方に位置する部分を、枕木Mに固定されるアンカー部材14に接続することで行われる。本実施の形態では、筐体16とアンカー部材14との接続は、筐体16の両側面にステーとなる張り出し部16fを設けて、この張り出し部16fとアンカー部材14とをボルト止め等によって固定することで行っている。
【0028】
上記した各バーナー部2は、制御装置Cによってその動作を制御されるものである。
制御装置Cは、各バーナー部2に設けた圧力センサー17によって検出された各ダクト3内の圧力を監視し、また各バーナー部2に設けた温度センサー18によって検出された各ダクト3内の気温を監視しており、例えばいずれかのダクト3内の圧力が所定の圧力以上に上昇した場合、またはダクト3内の気温が所定の温度以上に上昇した場合には、遠隔地に設けた遠隔操作盤Reにこれらの異常があることを信号として送るか、または自動的に電磁弁27を閉じて異常の生じたバーナー6を消火するようになっている。
【0029】
遠隔操作盤Reは、例えば駅舎内などに設けられるものであって、制御装置Cとは有線もしくは無線によって接続されて、制御装置Cに持ち込み雪融雪器1の動作(元電磁弁27、電磁弁28の開閉及びブロアー29の動作開始、停止、風量調整、バーナー点火用のスパークプラグへの電力の供給、供給停止等)を指示する信号を送るものである。
また、制御装置Cからダクト3内の圧力または気温の測定値が異常値を示していることを信号として受けることで、警報ランプを点灯させたり、警報ブザーを鳴らすなどして作業員に知らせるものである。本実施の形態では、遠隔操作盤Reは制御装置Cと無線電話回線で接続されており、常時もしくは信号のやりとりを行うときのみ接続されるようになっている。
【0030】
遠隔操作盤Reには、作業員による手動操作の他、例えば降雪センサやダクト温度センサ(またはレール温度センサ)を設けて、一定の条件を満たした場合に自動的にバーナー6を動作させるようにしてもよい。
バーナー6を自動的に動作させる条件としては、降雪センサにより実際に降雪を検知した場合や、例えばダクト温度センサまたはレール温度センサによってダクト3またはレールの温度を測り、その温度が零度以下、すなわちダクトまたはレール上に降った雪が解けずに積もる状態となったことを検出した場合などが考えられる。
また、遠隔操作盤Reは、手動操作の他、自動によって制御装置Cに電磁弁27の閉塞を指示して、不要時には自動的にバーナー6の消火を行って無駄な燃料消費を抑えるようにすることができる。
バーナー6の自動消火は、例えば降雪センサによって雪がやんだことを検知してから所定の時間が経過した後、もしくは、バーナー6に直接加熱されていない部分におけるレールの温度が零度より高い温度になった場合に行うことが考えられる。また、安全装置として、遠隔操作盤Reまたは制御装置C、もしくはバーナー6に、例えば地震を検知した場合に消火を行う機構を設けてもよい。
【0031】
このように構成される持ち込み雪融雪器1は、設置時にダクト3を構成するユニット11の接続数を増減させることで、無雪部分を形成したい範囲に応じてダクト3の長さを調節する。
次に、この持ち込み雪融雪器1の使用方法について説明する。ここで、各バーナー部2を一括して制御してもよく、またそれぞれ独立して制御するようにしてもよい。
まず、手動操作、または遠隔操作盤Reによる遠隔操作、もしくは自動操作によって、ガス配管系統21に設けた元電磁弁26及び電磁弁27、27を開いて、燃料ガス供給源Gから混合管24に燃料ガスを供給する。これと併せて、手動操作、または遠隔操作盤Reによる遠隔操作、もしくは自動操作によって、給気配管系統23に設けたブロアー29を動作させて、吸気塔22の外気取入口22aから外気を吸い込んで混合管24に送り込む。ここで、給気配管系統23に吸い込まれる外気は、フィルター30により濾過されて清浄化される。
【0032】
そして、混合管24によって燃料ガスと外気(一次空気)が適切な比率で混合されて混合気とされ、バーナー6の内筒6a内に送り込まれる。
そして、遠隔操作または自動操作によって、例えば電磁弁27を開いた直後から、または電磁弁27を開いてから燃料ガスが内筒6a内に供給されるのに十分な時間をおいた後から、点火用のスパークプラグから電気火花を生じさせる。
このようにしてスパークプラグが発する電気火花によって内筒6a内の混合気に点火してバーナー6を燃焼させる。上記のバーナー6の点火工程において、バーナー6の点火を確実に行うために、スパークプラグによる電気火花は数秒間連続的に発生させている。
【0033】
ここで、バーナー6の外筒6bと内筒6aとの間に形成される空間S内には、給気配管系統23の希釈用配管Tから希釈用の空気が供給されており、この空気はバーナー6の内筒6aの放射伝熱及びバーナー6の炎または燃焼ガスによって加熱され、燃焼ガスとともにダクト3内に送り込まれる。これによって、バーナー6の排気ガスが爆ごう限界の約二分の一以下に希釈されるので、排気ガスが爆発的に燃焼することを防止して、安全性を向上させることができる。また、バーナー6の発する熱風が希釈されて、適切な温度範囲の熱風を、十分な風量でダクト3内に供給することができる。
そして、バーナー部2が発生させた熱風は、導気管7に送り込まれてダクト3の長手方向に沿ってダクト3の他端側(先端側)まで直接導かれ、また導気管7の吐出口7aが導気管7の長手方向に沿って複数設けられているので、ダクト3内で熱風をより均一に分配して、ダクト3の温度を全体でほぼ均一にすることができる。ここで、バーナー部2が発生させた熱風は、全てを導気管7に送り込む必要はなく、一部がダクト3内に直接送り込まれるようにしてもよい。
そして、このようにしてダクト3内に送り込まれた熱風によりダクト3自体が加熱され、この熱によってダクト3に接する雪、すなわちダクト3の上面に積もった雪やダクト3の側面に接して積もった雪が解かされる。
そして、ダクト3に設けた排気口12からは、ダクト3の加熱に寄与した熱風が排気されて周囲の雪に吹き付けられ、この排気によっても雪が解かされる。
【0034】
このようにしてバーナー6を点火した後、雪がやむなどして持ち込み雪融雪器1による融雪が不要になった場合には、手動操作、または遠隔操作盤Reによる遠隔操作、もしくは自動操作によって元電磁弁26、電磁弁27、27を閉じて、燃料ガス供給源Gからの燃料ガスの供給を停止させて、バーナー6を消火する。また、安全装置として例えば地震を検知した場合に消火を行う機構を設けた場合には、地震を検知した時点でバーナー6が消火される。
【0035】
この持ち込み雪融雪器1によれば、バーナー6がレールR間に配置されるために、レールR外での設置スペースを小さくすることができる。
また、バーナー6が発する熱風を直接雪に当てるだけではなく、熱風によって加熱されたダクト3の熱によって雪を解かすので、熱効率を向上させることができる。
また、ダクト3が、互いに着脱が可能な複数のユニット11を接続してなるので、ユニット11を必要な数だけ接続することで、無雪部分を形成したい範囲に応じてダクト3の長さを容易に調節することができる。
また、ダクト3を複数に分割することができるので、運搬が容易であり、また施工も容易となる。
【0036】
また、ダクト3内に導気管7が設けられているので、ダクト3内で熱風をより均一に分配して、ダクト3の温度を全体でほぼ均一にすることができる。
ダクト3には排気口12が複数設けられているので、ダクト3から排気される熱風によっても雪が解かされるのでダクト3の加熱に寄与した熱風の余熱を有効利用することができる。
また、ダクト3において、バーナー6に近い側、すなわち比較的熱風の温度が高い側から、バーナー6から離間する側、すなわち比較的熱風の温度の低い側にいくにつれて、排気口12の設けられる密度が増すので、熱風の温度が低い側ではその分熱風の風量が増加し、全体として均一に融雪を行うことができる。
【0037】
また、バーナー6の動作を制御する制御装置Cを遠隔操作盤Reによって遠隔地から操作することができるので、作業員が設置現場に行く必要が無く、作業者の負担が軽減される。また本発明の持ち込み雪融雪器1はバーナー6がレールR間に設けられているが、バーナー6の遠隔操作が可能であって、作業員が線路内に立ち入る必要が無くなるので、安全確認などの煩雑な作業を無くすことができる。
また、本実施の形態では、遠隔操作盤Reと制御装置Cとを無線で接続しているので、配線工事が不要または僅かな手間で済むため、設置費用も低減される。
【0038】
また、ダクト3が二本並列に配置されているので、例えばバーナー部2のうち一つが故障中またはメンテナンス中であるなどして動作させることができなくても、他のバーナー部2を動作させて並列に配置された他方のダクト3によって融雪を行うことができ、安全率を向上させることができる。
【0039】
なお、上記実施の形態では、ダクト3を二本並列に設けた例を示したが、これに限られることなく、さらに多くのダクトを設けてもよい。
また、例えば各バーナー部2に複数のバーナー6を並列に設け、各バーナー6に対応させてダクト3を複数本並列に設けることで、バーナー部2の設置数を増やさずにダクト3の設置数を多くしてもよい。
【0040】
〔第二の実施の形態〕
以下、本発明の持ち込み雪融雪器の第二の実施形態について説明するが、本発明の第一の実施の形態と同一または同様の部分には同一の符号を用いて説明する。ここで、図6は、第二の実施の形態における持ち込み雪融雪器の構造を示す図であって、図6(a)は一部破断平面図、図6(b)は図6(a)のA−A矢視断面図(概略図)である。
本発明の第二の実施の形態である持ち込み雪融雪器31は、第一の実施の形態に示す持ち込み雪融雪器1において、ダクト3の側面において、排気口12よりも上方の位置から両側方に張り出して、排気口12からの排気によって加熱される融雪板32を設けたものである。ここで、持ち込み雪融雪器31では、ダクト3において、排気口12を両側面にのみ設けており、排気口12からの排気を融雪板32の下方に巡らせて、排気の余熱が主に融雪板32の加熱と、融雪板32の先端側に位置する雪の融雪に利用されるようになっている。
【0041】
融雪板32は、図6(b)に示すように、ダクト3の側面のうちの上部に取り付けられて、ダクト3から離間するにつれて下方に傾斜するように設けられている。本実施の形態では、融雪板32は、ダクト3から離間する側の端部が、ダクト3の下面とほぼ同一の高さとなる程度に傾斜させている。ここで、融雪板32がダクト3の側方に張り出す量は、例えばダクト3においてフランジ11aを除く部分の横幅を約150mmとした場合、約175mm程度とされる。
本実施の形態では、図6(a)に示すように、融雪板32は、運搬及び接続作業が容易な程度の大きさの複数のユニットから構成されており、それぞれダクト3を構成するユニット11の側面に取り付けられている。本実施の形態では、融雪板32を、ユニット11において、その一方のユニット11同士の接続部分をまたいで隣接するユニット11まで達する形状とし、ユニット11の接続部分にも融雪板32を延材させているが、これに限られることなく、例えば融雪板32において、ユニット11の接続部分にかかる部分を、隣接する融雪板32間にまたがって取り付けられる別部材によって構成してもよい。
【0042】
このように構成される持ち込み雪融雪器31によれば、バーナー6からダクト3内に送り込まれた熱風が排気口12からダクトの側方に排気される。この排気及びダクト3からの熱伝導によって融雪板32が加熱されて融雪板32上の雪が解かされ、また融雪板32によって排気がダクト3の側方に案内されるので、より広範囲で融雪を行うことができる。
【0043】
〔第三の実施の形態〕
以下、本発明の持ち込み雪融雪器の第三の実施形態について説明するが、本発明の第一の実施の形態と同一または同様の部分には同一の符号を用いて説明する。ここで、図7は、第三の実施の形態における持ち込み雪融雪器の構造とその設置例を示す一部破断平面図である。
本実施の形態の持ち込み雪融雪器41は、一対のレールR間に設けられて熱風を発生させるバーナー部42と、レールR間でレールRに沿って設けられて、バーナー部42から熱風が送り込まれることで加熱されるダクト43とを有している。バーナー部42及びダクト43は、これらレールRとの間に、列車の車輪その他の通過を許容する程度の隙間が形成される程度の横幅(レールRの長手方向に直交する方向の寸法)をもつものである。
バーナー部42は、第一の実施の形態に示すバーナー部2とほぼ同様の構成とされるものであって、その幅方向の略中央に、熱風を発生させるバーナー6がダクト43に向けて設けられている。ダクト43内には、バーナー6が発する熱風を導く導気管7が、バーナー6の先端からダクト43の長手方向に沿って設けられている。
【0044】
ダクト43は、第一の実施の形態に示すダクト3とほぼ同様の構成とされるものであって、互いに着脱が可能な複数のユニット51を接続することによって構成されている。これらユニット51同士は、通常用いられる手段によって着脱を可能にして接続され、またバーナー部2とも同様にして接続される。本実施の形態では、ユニット51は、運搬及び接続作業が容易な程度の大きさ(例えば幅70cm、長さ1m)の、断面が略四角形となる筒状の部材であって、その開口端には、それぞれ他のユニット51と接続するためのフランジ51aが形成されている。そして、これらユニット51は、互いのフランジ51aをつきあわせた状態でフランジ51a同士を例えばボルト止めすることで接続される。本実施の形態では、ユニット51は、道床上に設置した際に、最も高い部分がレールRの上面を超えないようにその高さを設定している。
【0045】
また、これらユニット51のうち、バーナー部2に連なるユニット41は、バーナー部2側のフランジ51aを、バーナー部2の筐体16に設けられたフランジ16gに接続されることでバーナー部42に接続されており、またユニット51のうち、ダクト43の先端部(バーナー部52に接続される側とは反対側の端部)を構成するユニット51は、その先端側のフランジ51aに蓋51cが取り付けられて、開口端が閉塞されている。
ここで、ユニット51同士の接続部分、ユニット51とバーナー部42との接続部分、ユニット51と蓋51cとの接続部分をガスケットやパッキン等を用いて目止めすることで、ダクト43内に送り込まれた熱風の接続部分からの漏出を防止して、熱風を効率よく使用することができる。
【0046】
ユニット51の側面及び下面には、ダクト43内に送り込まれた熱風をダクト43外に排気するための排気口12が複数設けられている。排気口12の配置は、第一の実施の形態に示すダクト3における排気口12の配置と同様とすることができ、また必要に応じて増減させてもよく、位置を変更してもよい。
このように構成されるダクト43は、例えば枕木Mに対して固定されるものである。ダクト3の枕木Mへの固定には、例えば第一の実施の形態に示すダクト3の枕木Mへの固定方法と同様の方法を採用することができる。
【0047】
そして、図7に示すように、上記したダクト43内には、バーナー部42に設けられるバーナー6が発する熱風を導く導気管7が、バーナー6の先端からダクト43の長手方向に沿って設けられている。ここで、導気管7は、バーナー6の先端に直接接続しても、またバーナー6の先端との間に間隔を置いて設けてもよい。
【0048】
バーナー部42は、バーナー6と、バーナー6の周辺設備の一部と、これらを収容して風雪雨から保護する筐体16とを有している。
ここで、筐体16は、第一の実施の形態と同様、ダクト43側の面に、バーナー6の先端が挿通される挿通口が形成されており、挿通口の周囲にはフランジ16gが設けられており、ダクト43を構成するユニット51のフランジ51aと着脱を可能にして接続されるようになっている。また、筐体16において、フランジ16gに囲まれる部分、すなわちダクト43内に面する部分には、ダクト43内の圧力を測定する圧力センサー17と、ダクト43内の気温を測定する温度センサー18とが設けられており(図示せず)、これら圧力センサー17、温度センサー18は、図示せぬ配線を介して制御装置Cに接続されて、それぞれ測定値を制御装置Cに信号として送っている。
このように構成されるバーナー部42は、例えば枕木Mに対して固定されるものである。バーナー部42の枕木Mへの固定には、例えば第一の実施の形態に示すバーナー部2の枕木Mへの固定方法と同様の方法を採用することができる。
【0049】
このように構成される持ち込み雪融雪器41は、設置時にダクト43を構成するユニット51の接続数を増減させることで、無雪部分を形成したい範囲に応じてダクト43の長さを調節する。
ここで、例えば図8に示すように、レールRの長手方向に沿ってバーナー部42とダクト43の組を複数組設置して、一つの持ち込み雪融雪器としてもよい。この場合には、持ち込み雪融雪器41のうち例えばガス供給源G、制御装置C等、線路外に設置される部分を共有化して設備を簡略化したり、このように共有化することでこれら複数の持ち込み雪融雪器を統括管理することができる。これによって、例えばこれらバーナー部42のうちいくつかが故障中またはメンテナンス中であるなどして動作させることができなくても、他のバーナー部42を動作させることで融雪を行うことができ、安全率を向上させることができる。
【0050】
このように構成される持ち込み雪融雪器41の使用方法は、第一の実施の形態に示す持ち込み雪融雪器1とほぼ同様である。
【0051】
上記各実施の形態では、ダクト3(またはダクト43)には、排気口12を、図5に概略的に示すように、バーナー6から離間する側にいくにつれて密度が増すように設けた例を示したが、これに限られることなく、例えば排気口12を、ダクト3の長手方向に沿って等間隔で設けてもよく、また図9に概略的に示すように、ダクト3において、排気口12が他の場所よりも高い密度で設けられる重点融雪部11dを形成することもできる。重点融雪部11dでは、他の部分に比べて熱風が集中的に吹き出されるので、この部分では重点的に融雪を行うことができる。重点融雪部11dは、重点的に融雪したい任意の部分に設けることができ、またその設置数は任意である。
【0052】
また、上記各実施の形態において、導気管7も、ダクト3と同様、互いに着脱が可能な複数の配管ユニットによって構成してもよく、この場合には、配管ユニットを必要な数だけ接続することで、ダクト3の長さに応じて導気管7の長さを容易に調節することができる。また、導気管7を複数に分割することができるので、運搬が容易であり、また施工も容易となる。
また、制御装置Cは、ユニットボックスU内ではなく、筐体16内に内蔵されていてもよく、また、ブロアー29、フィルター30は、吸気塔22の収容部22b内ではなく、バーナー部2(またはバーナー部42)の筐体16内に設けてもよい。
【0053】
【発明の効果】
本発明の請求項1記載の持ち込み雪融雪器によれば、バーナーがレール間に配置されるために、レール外での設置スペースを小さくすることができる。
また、バーナーが発する熱風を直接雪に当てるだけではなく、熱風によって加熱されたダクトの熱によって雪を解かすので、熱効率を向上させることができる。
さらに、導気管によってバーナーの発する熱風がダクトに沿ってダクトの他端側まで直接導かれ、また導気管の吐出口が導気管の長手方向に沿って複数設けられているので、ダクト内で熱風をより均一に分配して、ダクトの温度を全体でほぼ均一にすることができる。
また、ダクト内に送り込まれた熱風が排気口から排気されるため、ダクトの熱だけでなく排気された熱風によっても雪が解かされる。そのため、ダクトの加熱に寄与した熱風の余熱を有効利用することができる。
【0054】
請求項2記載の持ち込み雪融雪器によれば、レール間において無雪部分が必要なだけユニットを接続してダクトの長さを変更できる。
また、ダクトを複数に分割することができるので、運搬が容易であり、また施工も容易となる。
【0056】
請求項3記載の持ち込み雪融雪器によれば、融雪をより広範囲にわたって行うことができる。
【0057】
請求項4記載の持ち込み雪融雪器によれば、バーナーの動作を制御する制御装置を遠隔操作盤によって遠隔地から操作することができるので、作業員が設置現場に行く必要が無く、作業者の負担が軽減される。また本発明の持ち込み雪融雪器はバーナーがレール間に設けられているが、バーナーの遠隔操作が可能であって、作業員が線路内に立ち入る必要が無くなるので、安全確認などの煩雑な作業を無くすことができる。
【0058】
請求項5記載の持ち込み雪融雪器によれば、例えばバーナーのうち一つまたはいくつかが故障中またはメンテナンス中であるなどして動作させることができなくても、他のバーナーを動作させて並列に配置されたダクトのうち少なくともいずれかによって融雪を行うことができ、安全率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態における持ち込み雪融雪器の設置例を概略的に示す平面図である。
【図2】第一の実施の形態における持ち込み雪融雪器の構造を示す図であって、図2(a)は一部破断平面図、図2(b)は一部破断側面図である。
【図3】第一の実施の形態の持ち込み雪融雪器のバーナー部の構造を説明する図であって、図3(a)は平断面図、図3(b)は側面図、図3(c)は正面図である。
【図4】第一の実施の形態における持ち込み雪融雪器の配管図である。
【図5】第一の実施の形態のダクトの概略形状を示す平面図である。
【図6】第二の実施の形態における持ち込み雪融雪器の構造を示す図であって、図6(a)は一部破断平面図、図6(b)は図6(a)のA−A矢視断面図(概略図)である。
【図7】第三の実施の形態における持ち込み雪融雪器の構造とその設置例を示す一部破断平面図である。
【図8】第一の実施の形態における持ち込み雪融雪器の配置の一例を概略的に示す平面図である。
【図9】本発明の持ち込み雪融雪器におけるダクトの形状の他の例を概略的に示す平面図である。
【符号の説明】
1、31、41 持ち込み雪融雪器 3、43 ダクト
6 バーナー 7 導気管
7a 吐出口 11、51 ユニット
12 排気口 32 融雪板
C 制御装置 Re 遠隔操作盤

Claims (5)

  1. レール間に設けられるバーナーと、
    前記レール間で該レールに沿って設けられて、前記バーナーの発する熱風が送り込まれることで加熱されるダクトとを有し、
    該ダクト内に、該ダクトの長手方向に沿って前記バーナーの発する熱風を導く導気管が設けられ、
    該導気管の側面に、前記ダクト内に熱風を吐出するための吐出口が、前記導気管の長手方向に沿って複数設けられ、
    前記ダクトの側面に、該ダクト内に送り込まれた熱風を外部に排気するための排気口が前記ダクトの長手方向に沿って複数設けられていることを特徴とする持ち込み雪融雪器。
  2. 前記ダクトが、互いに着脱が可能な複数のユニットを接続してなることを特徴とする請求項1記載の持ち込み雪融雪器。
  3. 前記ダクトに、前記排気口よりも上方の位置から側方に張り出して、前記排気口からの排気によって加熱される融雪板が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の持ち込み雪融雪器。
  4. 前記バーナーの動作を制御する制御装置と、
    該制御装置を遠隔操作する遠隔操作盤を有していることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の持ち込み雪融雪器。
  5. 前記バーナーと前記ダクトとの組が少なくとも二組以上設けられて、これら各組のダクトは互いに並列に配置されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の持ち込み雪融雪器。
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