JP3619957B2 - 充電装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、バッテリーの充電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
バッテリーを電源とする電気機器、例えばノートパソコンやビデオカメラ、CDやMDなどのポータブル再生機器では、通常、(1)バッテリーによる駆動、(2)ACアダプタによる駆動及びバッテリーへの充電、の2種類の運用形態を有し、充電は別体である専用の充電器を用いるものと本体機器の内部に充電回路を備えたものとがある。
【0003】
これらの電気機器はACアダプタによって駆動しないときは、バッテリーによって駆動し、バッテリーは放電される。バッテリーは、通常、完全に放電して使えなくなるまで使用することは少なく、浅い放電で終了し、次回に使用するため充電される。
【0004】
また、携帯電話のように主にバッテリーで駆動し、使用者が帰宅後に毎日或いはバッテリーが残容量が空になる前にほぼ定期的に充電するような電気機器もある。
【0005】
このようにバッテリーの残容量が空になる前に充電を行うことを繰り返すと、バッテリー(特にニッカド充電池)はメモリー効果といわれる不活性化を起こす。メモリー効果はバッテリー容量を低下させる原因となり、電気機器の動作時間の低下させる。
【0006】
このようなメモリー効果を防ぐには、次の三つの方法がある。第一の方法は毎回、ほぼバッテリーの残容量が空になるまで使用する。或いは、毎回充電前に放電し、バッテリーの残容量をほぼ空にしてから充電する。第二の方法は、メモリー効果が発生したら、数回深い充電と放電を繰り返す。第三の方法は、浅い放電と充電が繰り返さないように時々バッテリーの残容量をほぼ空にしてから充電する。このようにバッテリーの残容量をほぼ空にすることによって、メモリー効果を解消したりメモリー効果の発生を防止することをリフレッシュと呼んでいる。
【0007】
従来の技術では、リフレッシュを次のように行っている。第一のリフレッシュ方法は、放電回路を設け使用者が充電装置に設けているリフレッシュボタンを押すと、バッテリーの残容量がほぼ空になるまで放電し、続いて自動的に充電する構成である。第二のリフレッシュ方法は、充電開始前のバッテリーの電圧、或いは充電開始後のバッテリーの電圧を計測し、メモリー効果の発生し易い電圧を検出したときは、放電を行ってバッテリーの残容量をほぼ空にしてから充電を行う構成である。第三のリフレッシュ方法は、例えば特許第2665108号公報に提案されているように、バッテリーの電圧を計測して浅い放電が行われた回数を計数し、所定の回数に達すると数回深い放電と充電を繰り返し、リフレッシュを行う構成である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
第一のリフレッシュ方法は、リフレッシュボタンが付いているものは、専用の充電器にいちいちセットして充電するのは面倒であり、放電状態も注意して設定していないとバッテリーの寿命を短くすることになるので、煩わしい。
【0009】
また、第二、第三のリフレッシュ方法はバッテリーの残容量をバッテリーの充電電圧あるいは放電電圧に基づき計測するが、最近のバッテリーの高容量化に伴い、充電時間に対するバッテリーの電圧の変化が小さくなっているため、バッテリーの電圧の計測精度をよくする必要がある。
【0010】
図1(a)はニッケル水素バッテリーの室温(24℃)での充電電圧V1を示している。このバッテリーは0.36C充電では約170分で満充電になり、充電時間に対するバッテリーの電圧変化が小さい領域(充電時間50分から115分)での電圧変動は16mVである。この電圧変動は、1C充電を行ったときの充電時間に対するバッテリーの電圧変化が小さい領域での電圧変動の約30%になる。従って、1C充電において充電時間に対するバッテリーの電圧変化が小さい領域でバッテリーの残容量を10%程度以下の誤差計測しようとすると、バッテリーの電圧測定において5mV以下の測定精度が必要となる。
【0011】
図1(b)はニッケル水素バッテリーの0℃での充電電圧V2を示している。室温での充電電圧V1と0℃での充電電圧V2とを同一充電時間で比較すると図1(c)に示すように、充電時間50分では温度による充電電圧の差(V2−V1)は62.2mVとなり、充電時間115分では温度による充電電圧の差(V2−V1)は115.8mVとなる。従って、温度の影響を考慮しなければバッテリーの充電電圧測定において5mV以下の測定精度を実現することができないことが分かる。
【0012】
また、図2(a)はニッケル水素バッテリーの室温での放電電圧V3を示している。区間P1内の放電電圧で放電を終止して充電を行うことを繰り返すとメモリー効果が生じ易くなる。メモリー効果が生じると、放電電圧V3から図2(b)に示すような放電電圧V4に変化する。
【0013】
メモリー効果の発生し易い区間P1では放電時間に対する放電電圧V3の変化が小さいので、放電電圧によってバッテリーの残容量を判定しメモリー効果が起こり易いか判断するには、放電電圧の測定精度を相当高くする必要がある。また、放電電圧も充電電圧と同様に温度によって変化するので、温度を検知せずに検出した放電電圧に基づいてバッテリーの残容量を判定した場合誤差が大きくなる。
【0014】
従って、バッテリーの周辺温度を考慮せずに、検出されたバッテリーの充電電圧若しくは放電電圧をそのまま用いてメモリー効果が生じやすい残容量であるかを判定すると、バッテリー残容量の算出誤差が大きいために、必要以上に充電と放電を繰り返しバッテリーの寿命を低下させる虞がある。
【00015】
本発明は、上記の問題点に鑑み、バッテリーの残容量を正確に測定し、そのバッテリーの残容量に基づいてリフレッシュを行う充電装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る充電装置は、充電・放電が可能なバッテリーと、商用電源から供給されるAC電力をDC電力に変換するACアダプタと、前記バッテリーが放電した電力を消費する負荷と、充電時は前記ACアダプタから供給されるDC電力を前記バッテリーに出力し、放電時は前記バッテリーから放出される放電電圧が前記負荷に供給されるように前記バッテリーの充電・放電を切り替える第1制御手段と、前記バッテリーの電圧を検出する電圧検出手段と、前記バッテリーの周辺温度を検出する温度検出手段と、温度による電圧補正データテーブルを予め記憶しているとともに前記バッテリーの残容量が所定の範囲の残量である第1残容量のときに充電を開始し満充電まで充電された充電回数を記憶する記憶手段と、前記温度による電圧補正データテーブルに基づき、前記温度検出手段により検出されるバッテリー周辺温度に応じて前記電圧検出手段により検出されるバッテリー電圧値を補正し、その補正した電圧値に基づき前記バッテリーの残容量を算出し、前記バッテリーの残容量が所定の範囲の残容量である第1残容量のときに充電を開始し前記満充電まで充電された充電回数が所定の回数に到達したときは、前記バッテリーの残容量が所定の第2残容量になるまで放電してから充電を開始するように第1制御回路に対して充電・放電切り替え信号を送る第2制御手段とを有し、前記バッテリーの残容量が所定の範囲の残容量である第1残容量のときに充電を開始し前記満充電まで充電された充電回数を、前記バッテリーの残容量が所定の範囲の残容量である第1残容量のときに充電を開始し所定の時間経過後に前記満充電まで充電された充電回数とする。
【0017】
このような構成にすることで、バッテリー周辺温度に応じて検出されたバッテリーの電圧値を補正し、その補正されたバッテリーの電圧値に基づきバッテリーの残容量を算出するので、温度によるバッテリー残容量の測定誤差がなくなる。また、バッテリー残容量がメモリー効果を起こし易い範囲にあるときに充電を開始した回数が所定の回数に達すると、リフレッシュを行う。さらに、所定の時間以上充電したもののみ前記バッテリーの残容量が所定の範囲の残容量である第1残容量のときに充電を開始し前記満充電まで充電された充電回数として計数するので、メモリー効果を生じさせない短時間で打ち切れた充電をメモリー効果を生じさせやすい充電回数に加えることがなくなる。これにより、メモリー効果を生じさせやすい充電回数を正確に計数でき、設定通りのリフレッシュを行うことができる。
【0018】
また、本発明に係る充電装置は、充電・放電が可能なバッテリーと、商用電源から供給されるAC電力をDC電力に変換するACアダプタと、前記バッテリーが放電した電力を消費する負荷と、充電時は前記ACアダプタから供給されるDC電力を前記バッテリーに出力し、放電時は前記バッテリーから放出される放電電圧が前記負荷に供給されるように前記バッテリーの充電・放電を切り替える第1制御手段と、前記バッテリーの電圧を検出する電圧検出手段と、前記バッテリーの周辺温度を検出する温度検出手段と、温度による電圧補正データテーブルを予め記憶しているとともに前記バッテリーの残容量が所定の範囲の残量である第1残容量のときに充電を開始し満充電まで充電された充電回数を記憶する記憶手段と、前記温度による電圧補正データテーブルに基づき、前記温度検出手段により検出されるバッテリー周辺温度に応じて前記電圧検出手段により検出されるバッテリー電圧値を補正し、その補正した電圧値に基づき前記バッテリーの残容量を計測する第2制御手段と、前記バッテリーの残容量が所定の範囲の残容量である第1残容量のときは所定の第2残容量になるまで放電してから充電を開始するように第2制御手段が第1制御回路に充電・放電切り替え信号を送る第1制御方法、前記バッテリーの残容量が所定の範囲の残容量である第1残容量のときに充電を開始し前記満充電まで充電された充電回数が所定の回数に到達したときは前記バッテリーの残容量が所定の第2残容量になるまで放電してから充電を開始するように第2制御手段が第1制御回路に充電・放電切り替え信号を送る第2制御方法、放電は行わない第3制御方法のいずれかを選択する選択手段とを有し、前記バッテリーの残容量が所定の範囲の残容量である第1残容量のときに充電を開始し前記満充電まで充電された充電回数を、前記バッテリーの残容量が所定の範囲の残容量である第1残容量のときに充電を開始し所定の時間経過後に前記満充電まで充電された充電回数とする。
【0019】
このような構成にすることで、バッテリー周辺温度に応じて検出されたバッテリーの電圧値を補正し、その補正されたバッテリーの電圧値に基づきバッテリーの残容量を算出するので、温度によるバッテリー残容量の測定誤差がなくなる。また、リフレッシュを行うか否かや、リフレッシュの方法を選択することができる。さらに、所定の時間以上充電したもののみ前記バッテリーの残容量が所定の範囲の残容量である第1残容量のときに充電を開始し前記満充電まで充電された充電回数として計数するので、メモリー効果を生じさせない短時間で打ち切れた充電をメモリー効果を生じさせやすい充電回数に加えることがなくなる。これにより、メモリー効果を生じさせやすい充電回数を正確に計数でき、設定通りのリフレッシュを行うことができる。
【0022】
また、上記の構成に加え、第2の制御手段に前記電圧検出手段から受け取る信号を校正する電圧校正手段を設けてもよい。さらに、第2の制御手段に前記温度検出手段から受け取る信号を校正する温度校正手段を設けてもよい。
【0023】
このような構成にすることで、バッテリーの残容量を算出する際の誤差を小さくすることができ、バッテリーの残容量がメモリー効果を起こし易い残容量の範囲内であるか否かの判定精度を向上することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図3は第一実施形態の充電装置の回路ブロック図である。1は、充電・放電が可能なバッテリーである。ACアダプタ2は商用電源(図示せず)から供給されるAC電圧をDC電圧に変換して制御回路3に出力する。制御回路3はスイッチ4と、DC/DCコンバータ5と、バッテリー1の+側と、に接続されている。スイッチ4の制御回路3と接続されていない側は抵抗R3に接続されている。抵抗R3のスイッチ4と接続されていない側と、バッテリー1の−側とは接地されている。
【0025】
制御回路3は、後述するマイクロコンピュータ6から送られる充電・放電制御信号S3に基づき、ON/OFF信号S4をスイッチ4に送るとともに、バッテリー1へ供給するDC電圧VDC1の出力を制御する。
【0026】
また、制御回路3は、電源ライン9を介してマイクロコンピュータ6や電気機器に設けられた他の回路(図示せず)にDC電圧VDC2を供給する。これにより、マイクロコンピュータ6や電気機器に設けられた他の回路(図示せず)は、バッテリー1が充電やリフレッシュ放電状態にあるときでも動作することができる。
【0027】
制御回路3からDC電力の供給が行われなくなった場合、DC/DCコンバータ5はマイクロコンピュータ6からの昇圧信号S6に基づきバッテリー1から放電されるDC電圧を所定の電圧まで昇圧したのち、スイッチ10を介してマイクロコンピュータ6や電気機器に設けられた他の回路(図示せず)に供給する。これにより、電気機器が商用電源に接続されていないときは、バッテリー1によって電気機器が駆動する。
【0028】
バッテリー1の+端子側は、演算増幅器7の非反転入力端子(+)に接続されている。演算増幅器7の反転入力端子(−)は抵抗R2を介して接地されているとともに、抵抗R1を介して演算増幅器7の出力端子に接続されている。演算増幅器7の出力端子はマイクロコンピュータ6に接続されている。
【0029】
抵抗R1と抵抗R2を所定の値に設定することで所望の増幅率に増幅された出力電圧を得ることができる。本実施形態では、演算増幅器7から出力されるバッテリー電圧信号S1がバッテリー1の電圧が3倍に増幅された電圧信号になるように、抵抗R1と抵抗R2の値を設定している。
【0030】
また、温度センサ8によって検出された温度データ信号S2はマイクロコンピュータ6に送られる。温度センサ8はシリコンダイオード(図示せず)から成っており、所定の電流をシリコンダイオードに流したときのシリコンダイオードの両端電圧が温度データ信号S2になる。
【0031】
尚、バッテリー電圧信号S1及び温度データ信号S2はマイクロコンピュータ6のAD入力端子に入力され、AD変換される。
【0032】
次に、マイクロコンピュータ6の動作について図4に示すフローチャートを用いて説明する。マイクロコンピュータ6は、スイッチ10にON/OFF信号S5を送りスイッチ10をオン状態にするとともに、制御回路3に充電・放電信号S3を送る。制御回路3は充電・放電信号S3に基づきスイッチ4にON/OFF信号S4を送りスイッチ4をオフ状態にする(ステップ#10)。これにより、主にマイクロコンピュータ6と演算増幅器7から成る一定負荷に接続された状態で放電が開始する。
【0033】
上記条件におけるバッテリー1の放電電圧が演算増幅器7によって増幅され、バッテリー電圧信号S1となり、マイクロコンピュータ6のAD入力端子に入力される。また、温度センサ8から温度データ信号S2がマイクロコンピュータ6のAD入力端子に入力される。マイクロコンピュータ6は、AD入力端子から取り込みまれた温度データ信号S2と、メモリー6Aに予め記憶されている電圧−温度データテーブルから、温度を確定する。メモリー6Aには温度による電圧補正データテーブルも予め記憶されている。確定した温度と電圧補正データテーブルとを用いて、バッテリー電圧信号S1を温度補正し、温度補正した放電電圧値からバッテリーの残容量Eを算出する(ステップ#20)。
【0034】
ここで、本実施形態での電圧検出精度について説明する。マイクロコンピュータ6の電源電圧を3.6Vとし、測定するバッテリー1の電圧範囲を1.2V(0.8Vから2.0V)とする。演算増幅器7のゲインは上述したように3倍である。マイクロコンピュータ6のAD部の性能は10ビットとし、最近のADの精度は一般に4LSB程度以下であることから、ADの分解能は約3.6mV(3.6mV=3600mV÷210)となる。測定精度はADの分解能にADの精度をかけたものを電圧増幅器のゲインで割った値であり、約4.8mV(4LSB×3.6mV÷3)となる。これは、前述したニッケル水素バッテリーの残容量が、バッテリーの放電特性のうち条件の悪い放電時間に対して放電電圧の変動が小さい領域においても、10%以下の誤差で特定できることを意味している。
【0035】
次に、ステップ#20で算出したバッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い残容量であるか否かを判定する。具体的には、バッテリー1の残容量Eが、メモリー6Aに予め記憶されている下限値ELから上限値EHまでの範囲であるか否かを判定する(ステップ#30)。バッテリー1の残容量Eが下限値ELから上限値EHまでの範囲であるとき、すなわちバッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い残容量であれば(ステップ#30のY)、後述するステップ#50に移行する。一方、バッテリー1の残容量Eが下限値ELから上限値EHまでの範囲でないとき、すなわちバッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い残容量でなければ(ステップ#30のN)、ステップ#40に移行する。
【0036】
ステップ#40では、スイッチ10にON/OFF信号S5を送りスイッチ10をオフ状態にするとともに、制御回路3に充電・放電信号S3を送る。制御回路3は充電・放電信号S3に基づきDC電圧VDC1をバッテリー1に供給する。これにより充電を開始し、後述するステップ#90に移行する。
【0037】
ステップ#50では、スイッチ10にON/OFF信号S5を送りスイッチ10をオフ状態にするとともに、制御回路3に充電・放電信号S3を送る。制御回路3は充電・放電信号S3に基づきスイッチ4にON/OFF信号S4を送りスイッチ4をオン状態にする。これにより、バッテリー1から放電される放電電圧が負荷R3で消費されるリフレッシュ放電を開始し、ステップ#60に移行する。
【0038】
ステップ#60では、前述したステップ#20と同様にしてバッテリー1の残容量Eを算出する。バッテリー1の残容量Eがメモリー6Aに予め記憶されている閾値Eth以下であるか否かを判定する(ステップ#70)。バッテリー1の残容量Eが閾値Eth以下でなければ、ステップ#60に移行しリフレッシュ放電を続行する(ステップ#70のN)。一方、バッテリー1の残容量Eが閾値Eth以下であれば深い放電になっているので、ステップ#80に移行する(ステップ#70のY)。尚、本実施形態では、バッテリー1の温度補正された電圧が1.0Vのときに算出される残容量を閾値Ethとしている。
【0039】
ステップ#80では、制御回路3に充電・放電信号S3を送る。制御回路3は充電・放電信号S3に基づき、スイッチ4にON/OFF信号S4を送りスイッチ4をオフ状態にするとともに、DC電圧VDC1をバッテリー1に供給する。これによりリフレッシュ放電を終了し、ステップ#40と同様に充電を開始し、ステップ#90に移行する。
【0040】
ステップ#90では、ステップ#20と同様にしてバッテリー1の残容量Eが算出される。次に、バッテリー1の残容量Eが予めメモリー6Aに記憶されている満充電残容量EFULL以上であるか否かを判定する(ステップ#100)。バッテリー1の残容量Eが満充電残容量EFULL以上でなければ(ステップ#100のN)、ステップ#90に移行し充電を続行する。一方、バッテリー1の残容量Eが満充電残容量EFULL以上であれば(ステップ#100のY)、バッテリー1が満充電されたので、ステップ#110に移行する。
【0041】
ステップ#110では、制御回路3は、マイクロコンピュータ6から送られる充電・放電信号S3に基づき、DC電圧VDC1の供給を停止する。これにより、充電が終了する。
【0042】
次に、本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態の充電装置のブロック図を図5に示す。図3に示した第一実施形態の充電装置と同一の部品には同一の符号を付し説明を省略する。EEPROM11は、バッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い範囲にあるときに充電を開始した回数Nを記憶する。EEPROM11は不揮発性メモリーなので、電気機器に電力が供給されなくなっても充電回数の記憶が消滅することはない。
【0043】
第二実施形態の充電装置の動作について図6のフローチャートを用いて説明する。バッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い範囲にあるときに充電を開始した回数Nが、メモリー6Aに予め記憶されている所定の回数Nth以上であるか否かを判定する(ステップ#210)。バッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い範囲にあるときに充電を開始した回数Nが所定の回数Nth以上であれば、後述するステップ#340に移行する。一方、バッテリー1の残容量がメモリー効果を起こし易い範囲にあるときに充電を開始した回数Nが所定の回数Nth以上でなければ、ステップ#220に移行する。
【0044】
ステップ#220では、マイクロコンピュータ6は、スイッチ10にON/OFF信号S5を送りスイッチ10をオン状態にするとともに、制御回路3に充電・放電信号S3を送る。制御回路3は充電・放電信号S3に基づきスイッチ4にON/OFF信号S4を送りスイッチ4をオフ状態にする。これにより、主にマイクロコンピュータ6と演算増幅器7から成る一定負荷に接続された状態で放電が開始する。
【0045】
上記条件におけるバッテリー1の放電電圧が演算増幅器7によって増幅され、バッテリー電圧信号S1となり、マイクロコンピュータ6のAD入力端子に入力される。また、温度センサ8から温度データ信号S2がマイクロコンピュータ6のAD入力端子に入力される。マイクロコンピュータ6は、AD入力端子から取り込みまれた温度データ信号S2と、メモリー6Aに予め記憶されている電圧−温度データテーブルから、温度を確定する。メモリー6Aには温度による電圧補正データテーブルも予め記憶されている。確定した温度と電圧補正データテーブルとを用いて、バッテリー電圧信号S1を温度補正し、温度補正した放電電圧値からバッテリーの残容量Eを算出する(ステップ#230)。
【0046】
次に、ステップ#230で算出したバッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い残容量であるか否かを判定する。具体的には、バッテリー1の残容量Eが、メモリー6Aに予め記憶されている下限値ELから上限値EHまでの範囲であるか否かを判定する(ステップ#230)。
【0047】
バッテリー1の残容量Eが下限値ELから上限値EHまでの範囲であるとき、すなわちバッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い残容量であれば(ステップ#240のY)、変数Jに1を入力して、その変数JをEEPROM11で記憶させ(ステップ#260)、後述するステップ#270に移行する。一方、バッテリー1の残容量Eが下限値ELから上限値EHまでの範囲でないとき、すなわちバッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い残容量でなければ(ステップ#30のN)、変数Jに0を入力して、その変数JをEEPROM11で記憶させ(ステップ#250)、ステップ#270に移行する。
【0048】
ステップ#270では、スイッチ10にON/OFF信号S5を送りスイッチ10をOFFにするとともに、制御回路3に充電・放電信号S3を送る。制御回路3は充電・放電信号S3に基づきDC電圧VDC1をバッテリー1に供給する。これにより充電を開始する。また、マイクロコンピュータ6に内蔵しているタイマーをリセットし、充電開始とともに時間Tの計測を開始する。
【0049】
次のステップ#280では、充電中止命令があるか否かを判定する。充電中止命令があれば、後述するステップ#300に移行する。一方、充電中止命令がなければ、ステップ#290に移行する。
【0050】
ステップ#290では、ステップ#230と同様にしてバッテリー1の残容量Eが算出される。次に、バッテリー1の残容量Eが予めメモリー6Aに記憶されている満充電残容量EFULL以上であるか否かを判定する(ステップ#300)。バッテリー1の残容量Eが満充電残容量EFULL以上でなければ(ステップ#300のN)、ステップ#280に移行し充電を続行する。一方、バッテリー1の残容量Eが満充電残容量EFULL以上であれば(ステップ#300のY)、バッテリー1が満充電されたので、ステップ#310に移行する。
【0051】
ステップ#310では、制御回路3は、マイクロコンピュータ6から送られる充電・放電信号S3に基づき、DC電圧VDC1の供給を停止する。これにより、充電が終了する。
【0052】
ステップ#320では、バッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い範囲であるときに充電が開始され、かつ、所定の時間以上充電が行われた否かを判定する。変数Jが1であり、かつ、時間Tがメモリー6Aで予め記憶されている時間Tth以上であれば(ステップ#320のY)、ステップ#330に移行し、バッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い範囲にあるときに充電を開始した回数Nに1を足したものを新たにNとしてEEPROM11に記憶し直した後、動作を終了する。一方、変数Jが1でない場合、又は、時間Tがメモリー6Aで予め記憶されている時間Tth以上でない場合(ステップ#320のN)は、バッテリー1の残容量がメモリー効果を起こし易い範囲にあるときに充電を開始した回数Nはそのままで動作を終了する。
【0053】
次に、前述したバッテリー1の残容量がメモリー効果を起こし易い範囲にあるときに充電を開始した回数NがNthであった場合(ステップ#210のY)について説明する。この場合、ステップ#340以降の動作で数回深い充電と放電を繰り返すことにより、リフレッシュを行う。まず、ステップ#340では、変数Mに0を入力し、EEPROM11に記憶する。この変数Mは深い充電と放電の繰り返し回数をカウントするためのものである。
【0054】
次のステップ#350では、スイッチ10にON/OFF信号S5を送りスイッチ10をオフ状態にするとともに、制御回路3に充電・放電信号S3を送る。制御回路3は充電・放電信号S3に基づきスイッチ4にON/OFF信号S4を送りスイッチ10をオン状態にする。これにより、バッテリー1から放電される放電電圧が負荷R3で消費されるリフレッシュ放電を開始する。
【0055】
ステップ#360では、前述したステップ#230と同様にしてバッテリー1の残容量Eを算出する。バッテリー1の残容量Eがメモリー6Aに予め記憶されている閾値Eth以下であるか否かを判定する(ステップ#370)。バッテリー1の残容量Eが閾値Eth以下でなければ、ステップ#360に移行しリフレッシュ放電を続行する(ステップ#370のN)。一方、バッテリー1の残容量Eが閾値Eth以下であれば深い放電になっているので、ステップ#380に移行する(ステップ#370のY)。尚、本実施形態においても、第一実施形態と同様にバッテリー1の温度補正された電圧が1.0Vのときに算出される残容量を閾値Ethとしている。
【0056】
ステップ#380では、制御回路3に充電・放電信号S3を送る。制御回路3は充電・放電信号S3に基づき、スイッチ4にON/OFF信号S4を送りスイッチ4をオフ状態にするとともに、DC電圧VDC1をバッテリー1に供給する。これによりリフレッシュ放電を終了し、充電を開始する。
【0057】
次のステップ#390では、ステップ#230やステップ#360と同様にしてバッテリー1の残容量Eが算出される。次に、バッテリー1の残容量Eが予めメモリー6Aに記憶されている満充電残容量EFULL以上であるか否かを判定する(ステップ#400)。バッテリー1の残容量Eが満充電残容量EFULL以上でなければ(ステップ#400のN)、ステップ#390に移行し充電を続行する。一方、バッテリー1の残容量Eが満充電残容量EFULL以上であれば(ステップ#400のY)、バッテリー1が満充電されたので、ステップ#410に移行する。
【0058】
ステップ#410では、制御回路3は、マイクロコンピュータ6から送られる充電・放電信号S3に基づき、DC電圧VDC1の供給を停止する。これにより、充電が終了する。
【0059】
ステップ#350からステップ#410までの動作で深い放電と充電が1回行われたので、変数Mに1を足したものを新たにMとしてEEPROM11に記憶し直す(ステップ#420)。
【0060】
次のステップ#430では、変数Mがメモリー6Aに予め記憶されている所定の回数Mthに達したか否かを判定する。変数Mが所定の回数Mthに達していなければ(ステップ#430のN)、リフレッシュが十分に行えていないのでステップ#350に移行し、深い放電と充電を繰り返す。一方、変数Mが所定の回数Mthに達していれば(ステップ#430のY)、リフレッシュを終了しステップ#440に移行する。
【0061】
前述したステップ#350からステップ#430の動作においてリフレッシュが終了したので、バッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い範囲にあるときに充電を開始した回数Nを0にリセットしてEEPROM11に記憶し(ステップ#440)、動作を終了させる。
【0062】
尚、本実施形態においては、時間Tを計測し、バッテリー1の残容量がメモリー効果を起こし易い範囲から充電を行ったときに時間Tthに達するまでに充電が取りやめられた場合は、バッテリー1の残容量がメモリー効果を起こし易い範囲のときに充電を行った回数Nを更新しない構成としたが、バッテリー1の残容量がメモリー効果を起こし易い範囲から充電を行ったときは、たとえ短時間で充電が取りやめられた場合でも、バッテリー1の残容量がメモリー効果を起こし易い範囲のときに充電を行った回数Nを更新する構成にしてもよい。
【0063】
次に、本発明の第三実施形態について説明する。第三実施形態の充電装置のブロック図を図7に示す。図5に示した第二実施形態の充電装置と同一の部品には同一の符号を付し説明を省略する。液晶表示部12には、(A)EVERY、(B)AUTO、(C)CANCELの3つのモードが表示される。使用者は電気機器の外部に配設されている押しボタン13によって3つのモードの中から1つを選択する。マイクロコンピュータ6は、押しボタン13からの指示に基づき次のように動作する。
【0064】
押しボタン13によって使用者が(A)EVERYモードを選択した場合、マイクロコンピュータ6は図4に示す第一実施形態と同様の動作を行う。すなわち、バッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い範囲である場合は毎回、充電前に所定の残容量になるまで放電するリフレッシュを行ってから充電する。
【0065】
押しボタン13によって使用者が(B)AUTOモードを選択した場合、マイクロコンピュータ6は図6に示す第二実施形態と同様の動作を行う。すなわち、バッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い範囲であるときに充電を開始した回数NをEEPROM11で記憶し、所定の回数に達すると数回深い充電と放電を繰り返す。
【0066】
押しボタン13によって使用者が(C)CANCELモードを選択した場合、バッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い範囲であるときに充電を開始した回数Nやバッテリー1の残容量Eにかかわらず、リフレッシュを行うことなく満充電なるまで充電を行う。
【0067】
このような構成にすることで、使用者が選択したメニューの通りに、バッテリー1のメモリー効果対応を自動的に行うことができる。また、今までと異なるバッテリーに交換した場合、(B)AOTOモードから(C)CANSELモードに切り替えることで、バッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い範囲であるときに充電を開始した回数Nが0になる。その後、再び(B)AOTOモードを選択することにより、バッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い範囲であるときに充電を開始した回数Nが初期化され、交換した新しいバッテリーのリフレッシュが期待通りに行われる。
【0068】
本実施形態では、(B)AOTOモードから(C)CANSELモードに切り替えたときは、バッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い範囲であるときに充電を開始した回数Nが0になるような構成にしたが、次のような構成にして、(B)AOTOモードから(C)CANSELモードに切り替えたときでもバッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い範囲であるときに充電を開始した回数Nが0にならない構成にしてもよい。
【0069】
(C)CANSELモードにおいて、充電前にバッテリー1の残容量Eを算出し、バッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い範囲内であるときは、バッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い範囲であるときに充電を開始した回数Nに1を足したものを、新たにNとしてEEPROM11に記憶し直してから充電する。一方、バッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い範囲外のときは、バッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い範囲であるときに充電を開始した回数Nはそのままにしておく。
【0070】
さらに、(A)EVERYモードのときも図4のフローチャートのステップ#70とステップ#80の間にステップ#75を設け、ステップ#75ではバッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い範囲であるときに充電を開始した回数Nを0とするような構成にするとよい。このような構成にすると、(B)AOTOモードから他のモードに変更しても、バッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い範囲であるときに充電を開始した回数Nはリフレッシュされるまでリセットされない。また、バッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い範囲から充電された場合は、バッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い範囲であるときに充電を開始した回数Nが更新される。この構成の場合、押しボタン13にバッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い範囲であるときに充電を開始した回数Nを0にするリセットボタンを設け、今までと異なるバッテリーに交換した場合はそのリセットボタンを押すようにするとよい。
【0071】
次に、本発明の第四実施形態について説明する。第四実施形態の充電装置のブロック図は、図7に示す第三実施形態と同様である。本実施形態では、第三実施形態の充電装置に温度及びバッテリー電圧の校正機能を付加している。
【0072】
マイクロコンピュータ6は、メモリー6Aに温度及びバッテリー電圧の校正プログラムを備えている。EEPROM11は、温度及びバッテリー電圧の校正結果を記憶する。
【0073】
温度校正の手順を以下に説明する。マイクロコンピュータ6は温度センサ8に所定の電流を流し、温度センサ8の両端の電圧である温度データ信号S2をAD入力端子から受け取る。この電圧は、同一温度条件下に充電装置を設置しても、温度センサ8であるシリコンダイオードの物性ばらつきやAD変換の際の誤差を含んでおり、個々の充電装置毎に異なった値となる。
【0074】
そこで、高精度の温度測定器で充電装置周囲の正確な温度を測定し、この正確な温度と、メモリー6Aに予め記憶されている電圧−温度データテーブルを参照してマイクロコンピュータ6が受け取る温度センサ8の両端の電圧値から求まる誤差を含んだ温度とを比較し、メモリー6Aに予め記憶されている校正プログラムに基づき校正を行い、その結果をEEPROM11に記憶する。
【0075】
次に、バッテリー電圧校正の手順を以下に説明する。バッテリー1の代わりに定電圧電源を接続し、演算増幅器7の非反転入力端子(+)とグランドとの間に所定の電圧を印加する。演算増幅器7の非反転入力端子(+)とグランドとの間の電圧は、3倍に増幅されバッテリー電圧信号S1となり、マイクロコンピュータ6でAD変換される。この電圧は、演算増幅器7、抵抗R1、R2の物性ばらつきやAD変換の際の誤差を含んでおり、個々の充電装置毎に異なった値となる。
【0076】
そこで、高精度の電圧測定器で上記定電圧電源から出力される電圧を測定し、この正確な電圧値と、マイクロコンピュータ6が受け取るバッテリー電圧信号S1から求まる誤差を含んだバッテリー電圧値とを比較し、メモリー6Aに予め記憶されている校正プログラムに基づき校正を行い、その結果をEEPROM11に記憶する。
【0077】
このような校正を実施することで、バッテリー1の残容量を算出する際の誤差を小さくすることができ、バッテリー1の残容量Eがメモリー効果を起こし易い残容量の範囲内であるか否かの判定精度を向上することができる。尚、このような校正は、工場出荷設定時に行うとよい。
【0078】
また、本実施形態では、第三実施形態の充電装置に温度及び電圧の校正機能を付加した構成としたが、同様にして第二実施形態の充電装置に温度及び電圧の校正機能を付加をしたり、第一実施形態の充電装置にEEPROM11を設けて温度及び電圧の校正機能を付加してもよい。
【0079】
また、上記第一〜第四実施形態の充電装置においては、充電開始前のバッテリー1の残容量Eを算出するのに、主にマイクロコンピュータ6と演算増幅器7から成る一定の負荷にバッテリー1が接続された状態でバッテリー1が放出する放電電圧を用いたが、短時間充電を行い、充電電圧を測定することでバッテリー1の残容量Eを算出してもよい。
【0080】
【発明の効果】
本発明によると、バッテリー周辺温度に応じて電圧検出手段により検出されるバッテリー電圧値を補正し、その補正した電圧値に基づき前記バッテリーの残容量を算出するので、バッテリーの算用量の算出において温度による誤差がなくなる。これにより、メモリー効果を起こし易い残容量であるか否かの判定精度が向上し、不要なリフレッシュ放電を行わなくなり、バッテリーの寿命を短くする虞がなくなる。
【0081】
また、本発明によると、前記バッテリーの残容量が所定の範囲の残容量である第1残容量のときに充電を開始し前記満充電まで充電された充電回数が所定の回数に達するとリフレッシュ放電を行うので、上記効果に加えリフレッシュ放電を行う頻度が減る。これにより、1回平均の充電時間が短縮される。
【0082】
また、本発明によると、第1〜第3制御方法のいずれかを選択する選択手段を有しているので、リフレッシュ方法を選択したり、リフレッシュを行わないように選択することができる。これにより、電気機器の使用目的や充電時間に割り当てることができる時間等に応じて最適な充電方法を選択することができる。
【0083】
本発明によると、所定の時間以上充電したもののみ前記バッテリーの残容量が所定の範囲の残容量である第1残容量のときに充電を開始し前記満充電まで充電された充電回数として計数するので、メモリー効果を生じさせない短時間で打ち切れた充電をメモリー効果を生じさせやすい充電回数に加えることがなくなる。これにより、メモリー効果を生じさせやすい充電回数を正確に計数でき、設定通りのリフレッシュを行うことができる。
【0084】
また、本発明によると、電圧検出手段により検出されるバッテリー電圧値を校正したものを電圧検出手段により検出されるバッテリー電圧値として、温度による電圧補正データテーブルにアドレスするので、電圧検出手段の物性ばらつきや電圧検出手段から検出される電圧信号をAD変換する際に生じる誤差を校正することができる。これにより、バッテリーの残容量の算出が更に高精度で行える。
【0085】
また、本発明によると、温度検出手段により検出されるバッテリー周辺温度を校正したものを温度検出手段により検出されるバッテリー周辺温度として、温度による電圧補正データテーブルにアドレスするので、温度検出手段の物性ばらつきや温度検出手段から検出される電圧信号をAD変換する際に生じる誤差を校正することができる。これにより、バッテリーの残容量の算出が更に高精度で行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】ニッケル水素バッテリでの充電電圧の特性を示した図である。
【図2】ニッケル水素バッテリでの放電電圧の特性を示した図である。
【図3】本発明の第一実施形態における充電装置の回路ブロック図である。
【図4】本発明の第一実施形態における充電装置に設けられるマイクロコンピュータの動作を示すフローチャート図である。
【図5】本発明の第二実施形態における充電装置の回路ブロック図である。
【図6】本発明の第二実施形態における充電装置に設けられるマイクロコンピュータの動作を示すフローチャート図である。
【図7】本発明の第三及び第四実施形態における充電装置の回路ブロック図である。
【符号の説明】
1 バッテリ
2 ACアダプタ
3 制御回路
4 スイッチ
5 DC/DCコンバータ
6 マイクロコンピュータ
7 演算増幅器
8 温度センサ
9 電源ライン
10 スイッチ
11 EEPROM
12 液晶表示部
13 押しボタン
S1 バッテリー電圧信号
S2 温度データ信号
S3 充電・放電制御信号
S4、S5 ON/OFF信号
S6 昇圧信号
R1〜R3 抵抗
Claims (4)
- 充電・放電が可能なバッテリーと、
商用電源から供給されるAC電力をDC電力に変換するACアダプタと、
前記バッテリーが放電した電力を消費する負荷と、
充電時は前記ACアダプタから供給されるDC電力を前記バッテリーに出力し、放電時は前記バッテリーから放出される放電電圧が前記負荷に供給されるように前記バッテリーの充電・放電を切り替える第1制御手段と、
前記バッテリーの電圧を検出する電圧検出手段と、
前記バッテリーの周辺温度を検出する温度検出手段と、
温度による電圧補正データテーブルを予め記憶しているとともに前記バッテリーの残容量が所定の範囲の残量である第1残容量のときに充電を開始し満充電まで充電された充電回数を記憶する記憶手段と、
前記温度による電圧補正データテーブルに基づき、前記温度検出手段により検出されるバッテリー周辺温度に応じて前記電圧検出手段により検出されるバッテリー電圧値を補正し、その補正した電圧値に基づき前記バッテリーの残容量を算出し、前記バッテリーの残容量が所定の範囲の残容量である第1残容量のときに充電を開始し前記満充電まで充電された充電回数が所定の回数に到達したときは、前記バッテリーの残容量が所定の第2残容量になるまで放電してから充電を開始するように第1制御回路に対して充電・放電切り替え信号を送る第2制御手段とを有し、
前記バッテリーの残容量が所定の範囲の残容量である第1残容量のときに充電を開始し前記満充電まで充電された充電回数を、前記バッテリーの残容量が所定の範囲の残容量である第1残容量のときに充電を開始し所定の時間経過後に前記満充電まで充電された充電回数とすることを特徴とする充電装置。 - 充電・放電が可能なバッテリーと、
商用電源から供給されるAC電力をDC電力に変換するACアダプタと、
前記バッテリーが放電した電力を消費する負荷と、
充電時は前記ACアダプタから供給されるDC電力を前記バッテリーに出力し、放電時は前記バッテリーから放出される放電電圧が前記負荷に供給されるように前記バッテリーの充電・放電を切り替える第1制御手段と、
前記バッテリーの電圧を検出する電圧検出手段と、
前記バッテリーの周辺温度を検出する温度検出手段と、
温度による電圧補正データテーブルを予め記憶しているとともに前記バッテリーの残容量が所定の範囲の残量である第1残容量のときに充電を開始し満充電まで充電された充電回数を記憶する記憶手段と、
前記温度による電圧補正データテーブルに基づき、前記温度検出手段により検出されるバッテリー周辺温度に応じて前記電圧検出手段により検出されるバッテリー電圧値を補正し、その補正した電圧値に基づき前記バッテリーの残容量を計測する第2制御手段と、
前記バッテリーの残容量が所定の範囲の残容量である第1残容量のときは所定の第2残容量になるまで放電してから充電を開始するように第2制御手段が第1制御回路に充電・放電切り替え信号を送る第1制御方法、前記バッテリーの残容量が所定の範囲の残容量である第1残容量のときに充電を開始し前記満充電まで充電された充電回数が所定の回数に到達したときは前記バッテリーの残容量が所定の第2残容量になるまで放電してから充電を開始するように第2制御手段が第1制御回路に充電・放電切り替え信号を送る第2制御方法、放電は行わない第3制御方法のいずれかを選択する選択手段とを有し、
前記バッテリーの残容量が所定の範囲の残容量である第1残容量のときに充電を開始し前記満充電まで充電された充電回数を、前記バッテリーの残容量が所定の範囲の残容量である第1残容量のときに充電を開始し所定の時間経過後に前記満充電まで充電された充電回数とすることを特徴とする充電装置。 - 前記記憶手段は、前記電圧検出手段から第2制御手段に入力される信号の測定誤差を測定し該誤差を校正した校正結果を予め記憶しているとともに、
第2制御手段は、前記校正結果に応じて前記電圧検出手段により検出されるバッテリー電圧値を校正したものを前記電圧検出手段により検出されるバッテリー電圧値として、前記温度による電圧補正データテーブルにアドレスすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の充電装置。 - 前記記憶手段は、前記温度検出手段から第2制御手段に入力される信号の測定誤差を測定し該誤差を校正した校正結果を予め記憶しているとともに、
第2制御手段は、前記校正結果に応じて前記温度検出手段により検出されるバッテリー周辺温度を校正したものを前記温度検出手段により検出されるバッテリー周辺温度として、前記温度による電圧補正データテーブルにアドレスすることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の充電装置。
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