JP3615458B2 - 発熱物体の熱抵抗解析方法及び温度解析方法 - Google Patents
発熱物体の熱抵抗解析方法及び温度解析方法 Download PDFInfo
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の発熱素子を有する物体内部の温度分布を解析する方法に係り、特に、半導体チップの内部構造の熱設計などに用いる温度解析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスおよび回路の特性を向上させるために、従来から各種半導体デバイスのシュミレ−ション技術が開発されてきた。近年、半導体デバイスの熱特性まで考慮にいれた設計が必要となっており、チップ内部の温度解析が必要不可欠になってきた。従来の複数の発熱素子を有する物体内部の温度解析方法としては、特開平6−176113号公報に記載のように、あらかじめ各発熱素子の発熱量を設定し、物体内部を複数の計算節点に分割し、1個の発熱素子が発熱したときの温度上昇分布を求め、次に、その温度上昇分布を用いて複数の発熱素子が同時に発熱した場合の温度分布を求めていた。
【0003】
本発明では半導体デバイスとして、複数の発熱素子を有する物体の一例として、マルチ・フィンガー・トランジスタを考察する。各フィンガーで発生した熱によって、複数の発熱素子によってチップ内部の温度が上昇し、さらに、トランジスタの温度特性によって、トランジスタの消費電力、即ち、発熱量が変わるためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来技術を用いて、複数の発熱素子を有する物体内部の温度を解析する場合、得られた内部温度分布は特定の発熱量に対応するもので、一個、または、複数の発熱素子の発熱量に変化が生じた場合に、新たな計算が必要になるので、計算時間が長くかかり、計算費用が高くなるという問題があった。また、電子デバイス、回路技術者にとって、電磁界解析に比べて熱伝導解析がなじみの薄い分野であり、熱解析シュミレータの導入および使用の修得に多大な費用と時間のロスが生じる。
【0005】
本発明は、前記のような問題点を解決するためになされたもので、複数の発熱素子を有する物体内部の温度を解析する場合に、まず、電磁界理論を用いて、複数の発熱素子を有する物体の熱等価回路を抽出し、さらに、回路理論を用いて、熱等価回路の電流−電圧特性を計算し、電流−電圧特性を発熱量−温度特性と見なして、異なった発熱量に対応する温度分布を求め、計算時間を大幅に短縮するような解析方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る発熱物体の熱抵抗解析方法では、複数の発熱素子を含む半導体デバイスを計算対象とし、電子計算機を用いた熱伝導数値解析において、複数の発熱素子を含む物体に入出力ポートを設けて、前記複数の発熱素子を含む物体をマルチポート・ネットワークと見なし、前記マルチポート・ネットワークに関するパラメータとして、少なくとも、それぞれの素子の種類を記述するデ−タ、素子の種類に従った電気的な特性を記述するデ−タ、及び素子間の接続関係を記述するデ−タを入力し、かつ、前記発熱物体の誘電率の代わりに熱伝導率を代入し、前記物体の電気伝導率を零に設定し、電磁界シミュレータを用いて数値解析手法によりマクスウエルの電磁界方程式を解くことによりネットワークのインピーダンス・パラメータの計算を行い、前記計算されたインピーダンス・パラメータより以下の式で熱抵抗を算出することを特徴とする。
Rthij=ω・Im(Zij)
ここで、Rthijは熱抵抗で、Zijはインピーダンス・パラメータで、Im
(Zij)はインピーダンス・パラメータの虚数部分で、ωは周波数である。
【0007】
また、本発明に係る発熱物体の熱抵抗解析方法では、複数の発熱素子を含む半導体デバイスを計算対象とし、電子計算機を用いた熱伝導数値解析において、複数の発熱素子を含む物体に入出力ポートを設けて、前記複数の発熱素子を含む物体をマルチポート・ネットワークと見なし、前記マルチポート・ネットワークに関するパラメータとして、少なくとも、それぞれの素子の種類を記述するデ−タ、素子の種類に従った電気的な特性を記述するデ−タ、及び素子間の接続関係を記述するデ−タを入力し、かつ、前記発熱物体の電気伝導率の代わりに熱伝導率を代入し、前記物体の誘電率を零に設定し、電磁界シミュレータを用いて数値解析手法によりマクスウエルの電磁界方程式を解くことによりネットワークのインピーダンス・パラメータの計算を行い、前記計算されたインピーダンス・パラメータより以下の式で熱抵抗を算出することを特徴とする。
Rthij=Re(Zij)
ここで、Rthijは熱抵抗で、Zijはインピーダンス・パラメータで、Re(Zij)はインピーダンス・パラメータの実数部分である。
【0008】
また、前記複数の発熱素子を含む物体をマルチポート・ネットワークと見なす場合において、それぞれの発熱素子に異なった番号の入出力ポートを設けることを特徴とする。
【0009】
また、前記複数の発熱素子を含む物体をマルチポート・ネットワークと見なす場合において、全ての発熱素子に同じ番号の入出力ポートを設けることを特徴とする。
【0010】
さらに、発熱物体の温度解析方法として、上記で求めた発熱物体の温度解析方法を用いて算出した前記熱抵抗を、インピーダンス・パラメータとして回路シュミレータに入力し、前記回路シュミレータを用いて電流−電圧特性を計算することで、発熱量−温度特性を得ることによって、前記物体の温度分布を計算する特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
電子デバイス、回路の設計に電磁界シュミレータおよび回路シュミレータが既に広く使われて、大きな成果が収められている。我々は電磁界解析と熱伝導解析との類似を考察し、電磁界シュミレータおよび回路シュミレータによる熱伝導解析を提案した。
【0012】
静電界、電流界、および温度分布の対応関係を表1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】
表1に示した対応関係により、熱抵抗と電気容量の類似
【0015】
【数1】
【0016】
または、熱抵抗と電気抵抗の類似が得られる。
【0017】
【数2】
【0018】
即ち、電気容量、または、電気抵抗を求めれば、簡単に熱抵抗を算出できる。ここで、Rthは熱抵抗、Rは電気抵抗、Cは電気容量、σthは熱伝導率、σは電気伝導率、εは誘電率である。
【0019】
抽出された熱抵抗を用いて、熱等価回路を作成し、電気回路理論による熱等価回路の電流−電圧特性を計算し、電流−電圧特性を発熱量−温度特性と見なし、発熱物体の温度分布を求める。
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0021】
(実施の形態1)
実施の形態1の計算対象となるGaAs基板13上の2フィンガーHBTの配列図および立体図をそれぞれ図1、2に示す。GaAs基板13の厚さは100μmで、GaAs基板13の表面に、発熱源に対応するエミッタ・フィンガー14を設定し、エミッタ・フィンガー幅(フィンガー間隔)は2μmで、フィンガー長は50μmで、GaAs基板13の裏面に周囲温度に対応する接地メタル15を設定する。
【0022】
また、図3に実施の形態1の解析フローチャートを示す。ステップ(1)では、時解析対象回路の構造、物性値、境界条件等のデータを入力する。その時、誘電率の代わりに、熱伝導率を代入、電気伝導率をゼロとする。次に、ステップ(2)として、さらに、2本のフィンガーにそれぞれ入出力ポート1、2を設置する。さらにステップ(3)として、図1に示した解析対象回路に関し、マクスウエルの電磁界方程式を解く。次にステップ(4)として、前記2ポート・ネットワークのインピーダンス・パラメータを計算する。マクスウエルの電磁界方程式を解くために、有限要素法、境界要素法、FDTD(Finite Difference Time Domain)法などの数値解析手法による電磁界シュミレータを用いる。
【0023】
このようなインピーダンス・パラメータを計算するにあたって、まず、図1に示す解析対象回路に関するパラメータを入力する。このパラメータとして、少なくとも、それぞれの素子の種類を記述するデ−タ、素子の種類に従った電気的な特性を記述するデ−タ、及び素子間の接続関係を記述するデ−タを電磁界解析では用いる。熱解析においては、温度解析の計算に必要な物性パラメータとして、誘電率εの代わりにGaAsの熱伝導率σth=46W/mKを、電気伝導率にσ=0S/mを代入する。
【0024】
次にステップ(5)では、このようなデ−タを入力して計算されたインピーダンス・パラメータZijより以下の式で熱抵抗を算出する。
Rthij=ω・Im(Zij) (i,j=1,2)
ここで、Rth11,Rth22は各フィンガーの自己発熱抵抗で、Rth12,Rth21はフィンガー間の熱結合抵抗で、Im(Zij)はインピーダンス・パラメータの虚数部分、ωは周波数である。最後に、ステップ(6)では、演算結果である熱抵抗マトリクスを出力する。
【0025】
2本エミッタ・フィンガー間の間隔を変えて熱抵抗を計算し、得られた熱結合抵抗のフィンガー間隔の依存性を図4に示す。図4中の実線は本発明による電磁界解析から得られた熱抵抗、断線と白丸はそれぞれ熱解析と実測の結果である。図4に示すように、電磁界解析から得られた結果は熱解析、または、実測の結果とよく一致する。
【0026】
本実施例では、インピーダンスの虚数部を用いて、熱抵抗を算出したが、実数部を用いて熱抵抗マトリックスを算出してもよい。この場合には、熱抵抗の計算に必要な物性パラメータとして、電気伝導率σの代わりにGaAsの熱伝導率σth=46W/mKを、誘電率εに零を代入し、こうして得られた熱抵抗に基づき下記の式で計算する。
Rthij=Re(Zij)
ここで、Rthijは熱抵抗で、Zijはインピーダンス・パラメータで、Re(Zij)はインピーダンス・パラメータの実数部分である。
【0027】
(実施の形態2)
実施の形態2の計算対象となるGaAs基板13上の12フィンガーHBTの配列を図5に示す。図6に実施の形態2の解析フローチャートを示す。このGaAs基板13の厚さは200μmで、基板の表面に、発熱源に対応する12本のエミッタ・フィンガー14を設置し、エミッタ・フィンガー幅は6μmで、フィンガー長は60μmで、GaAs基板の裏面に周囲温度に対応する接地メタルを設定する。
【0028】
さらに、12本のフィンガーに同じ入出力ポート1を設置して、図5に示した構造においてマクスウエルの電磁界方程式を解き、前記1ポート・ネットワークのインピーダンス・パラメータを計算する。マクスウエルの電磁界方程式を解くために、有限要素法、境界要素法、FDTD(Finite Difference Time Domain)法などの数値解析手法による電磁界シュミレータを用いる。実施例1と同様に、図5に関わる構造のパラメータを入力する。その際に、計算に必要な物性パラメータとして、誘電率の代わりにGaAsの熱伝導率σth=46W/mKを、電気伝導率にσ=0 S/mを代入する。計算されたインピーダンス・パラメータZより以下の式で熱抵抗を算出する。
Rth=ω・Im(Z)
ここで、Im(Z)はインピーダンス・パラメータの虚数部分、ωは周波数である。
【0029】
得られた熱抵抗は12本フィンガーのそれぞれの自己発熱効果、およびフィンガー間の熱結合効果を反映するト−タル熱抵抗である。電磁界解析から得られたト−タル熱抵抗と実測結果の比較を図7にします。図7に示すように、計算結果は実測結果とよく一致する。前記実施の形態1,2において、電磁界解析によるインピーダンス・パラメータを計算して、熱抵抗を抽出したが、アドミタンス・パラメータ、または、Sパラメータを計算して、熱抵抗を抽出することも出来る。
【0030】
(実施の形態3)
実施の形態3の計算対象となるGaAs基板上の12フィンガーHBTの配列を図8に示す。図9に、実施の形態3の解析フローチャートを示す。ステップ(5)までは、実施例1と同様である。GaAs基板の厚さは200μmで、基板の表面に、発熱源に対応する12本のエミッタ・フィンガー14を設置し、エミッタ・フィンガー幅は6μmで、フィンガー長は60μmで、GaAs基板の裏面に周囲温度に対応する接地メタルを設定する。
【0031】
さらに、12本のフィンガーにそれぞれ入出力ポート1,2,...,12を設置して、図8に示した構造においてマクスウエルの電磁界方程式を解き、前記12ポート・ネットワークのインピーダンス・パラメータを計算する。マクスウエルの電磁界方程式を解くために、有限要素法、境界要素法、FDTD(Finite Difference Time Domain)法などの数値解析手法による電磁界シュミレータを用いる。その際に、計算に必要な物性パラメータとして、誘電率の代わりにGaAsの熱伝導率σth=46W/mKを、電気伝導率にσ=0 S/mを代入する。計算されたインピーダンス・パラメータより以下の式で熱抵抗をマトリックス形式で算出する。
【0032】
【数3】
【0033】
フィンガー間隔が70μm時の熱抵抗マトリクスは次の通りである。
【0034】
【数4】
【0035】
12フィンガーHBTの熱等価回路を図10に示す。12ポート・ブラックボックス素子16の各入出力ポートに発熱源に相当する電流源17を接続して、各ポートにおける電圧、即ち温度を計算する。電流源17の他方はグランド18に接続されている。図9のステップ(6)では、前記熱抵抗マトリクスをマルチポート・ブラックボックス素子のインピーダンス・パラメータとして回路シュミレータに入力し、電流−電圧特性を計算する。
【0036】
マルチポート・ブラックボックス素子の各入出力ポートに発熱源に相当する電流源を接続して、各ポートにおける電圧、即ち温度を計算する。電流源の値を調節して、異なった発熱量に対応する温度分布を計算し、その結果を図11に示す。上記マルチポートの電流−電圧特性計算は解析式によるもので、熱伝導解析のような微分方程式の数値解析に比べて、極めて短時間に行える。
【0037】
尚、本実施例では12ポート・フィンガーを用いた例を示したが、マルチポート・フィンガーを有するマルチポート・ブラックボックス素子として他の本数のフィンガーを有するものでも当然構わない。また実施の形態3において、マルチポート・ブラックボックス素子のインピーダンス・パラメータを用いて温度分布を求めたが、マルチポート・ブラックボックス素子のアドミタンス・パラメータ、または、Sパラメータを用いて、温度分布を求めることもできる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は半導体デバイス、回路の設計に広く使われている電磁界解析、回路解析による熱等価回路の抽出および温度解析を提案し、本発明の方法によれば、複数の発熱素子を含む物体の熱等価回路の抽出および温度解析を迅速、かつ精度よく行うことができ、本発明は及び半導体デバイス、回路の開発に有効に利用できるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の計算対象となる2フィンガーHBTの配列図である。
【図2】本発明の実施形態1の計算対象となる2フィンガーHBTの立体図である。
【図3】本発明の実施形態1の解析フローチャートである。
【図4】2フィンガーHBTの熱結合抵抗のフィンガー間隔依存性を示す図である。
【図5】本発明の実施形態2の計算対象となる12フィンガーHBTの配列図である。
【図6】本発明の実施形態2の解析フローチャートである。
【図7】12フィンガーHBTのト−タル熱抵抗のフィンガー間隔の依存性を示す図である。
【図8】本発明の実施形態3の計算対象となる12フィンガーHBTの配列図である。
【図9】本発明の実施形態3の解析フローチャートである。
【図10】本発明の実施形態3の計算対象となる12フィンガーHBTの熱等価回路図である。
【図11】12フィンガーHBTの温度分布を示す図である。
【符号の説明】
1〜12 入出力ポート
13 GaAs基板
14 エミッタフィンガー
15 接地メタル
16 12ポート・ブラックボックス素子
17 電流源
18 グランド
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の発熱素子を有する物体内部の温度分布を解析する方法に係り、特に、半導体チップの内部構造の熱設計などに用いる温度解析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスおよび回路の特性を向上させるために、従来から各種半導体デバイスのシュミレ−ション技術が開発されてきた。近年、半導体デバイスの熱特性まで考慮にいれた設計が必要となっており、チップ内部の温度解析が必要不可欠になってきた。従来の複数の発熱素子を有する物体内部の温度解析方法としては、特開平6−176113号公報に記載のように、あらかじめ各発熱素子の発熱量を設定し、物体内部を複数の計算節点に分割し、1個の発熱素子が発熱したときの温度上昇分布を求め、次に、その温度上昇分布を用いて複数の発熱素子が同時に発熱した場合の温度分布を求めていた。
【0003】
本発明では半導体デバイスとして、複数の発熱素子を有する物体の一例として、マルチ・フィンガー・トランジスタを考察する。各フィンガーで発生した熱によって、複数の発熱素子によってチップ内部の温度が上昇し、さらに、トランジスタの温度特性によって、トランジスタの消費電力、即ち、発熱量が変わるためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来技術を用いて、複数の発熱素子を有する物体内部の温度を解析する場合、得られた内部温度分布は特定の発熱量に対応するもので、一個、または、複数の発熱素子の発熱量に変化が生じた場合に、新たな計算が必要になるので、計算時間が長くかかり、計算費用が高くなるという問題があった。また、電子デバイス、回路技術者にとって、電磁界解析に比べて熱伝導解析がなじみの薄い分野であり、熱解析シュミレータの導入および使用の修得に多大な費用と時間のロスが生じる。
【0005】
本発明は、前記のような問題点を解決するためになされたもので、複数の発熱素子を有する物体内部の温度を解析する場合に、まず、電磁界理論を用いて、複数の発熱素子を有する物体の熱等価回路を抽出し、さらに、回路理論を用いて、熱等価回路の電流−電圧特性を計算し、電流−電圧特性を発熱量−温度特性と見なして、異なった発熱量に対応する温度分布を求め、計算時間を大幅に短縮するような解析方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る発熱物体の熱抵抗解析方法では、複数の発熱素子を含む半導体デバイスを計算対象とし、電子計算機を用いた熱伝導数値解析において、複数の発熱素子を含む物体に入出力ポートを設けて、前記複数の発熱素子を含む物体をマルチポート・ネットワークと見なし、前記マルチポート・ネットワークに関するパラメータとして、少なくとも、それぞれの素子の種類を記述するデ−タ、素子の種類に従った電気的な特性を記述するデ−タ、及び素子間の接続関係を記述するデ−タを入力し、かつ、前記発熱物体の誘電率の代わりに熱伝導率を代入し、前記物体の電気伝導率を零に設定し、電磁界シミュレータを用いて数値解析手法によりマクスウエルの電磁界方程式を解くことによりネットワークのインピーダンス・パラメータの計算を行い、前記計算されたインピーダンス・パラメータより以下の式で熱抵抗を算出することを特徴とする。
Rthij=ω・Im(Zij)
ここで、Rthijは熱抵抗で、Zijはインピーダンス・パラメータで、Im
(Zij)はインピーダンス・パラメータの虚数部分で、ωは周波数である。
【0007】
また、本発明に係る発熱物体の熱抵抗解析方法では、複数の発熱素子を含む半導体デバイスを計算対象とし、電子計算機を用いた熱伝導数値解析において、複数の発熱素子を含む物体に入出力ポートを設けて、前記複数の発熱素子を含む物体をマルチポート・ネットワークと見なし、前記マルチポート・ネットワークに関するパラメータとして、少なくとも、それぞれの素子の種類を記述するデ−タ、素子の種類に従った電気的な特性を記述するデ−タ、及び素子間の接続関係を記述するデ−タを入力し、かつ、前記発熱物体の電気伝導率の代わりに熱伝導率を代入し、前記物体の誘電率を零に設定し、電磁界シミュレータを用いて数値解析手法によりマクスウエルの電磁界方程式を解くことによりネットワークのインピーダンス・パラメータの計算を行い、前記計算されたインピーダンス・パラメータより以下の式で熱抵抗を算出することを特徴とする。
Rthij=Re(Zij)
ここで、Rthijは熱抵抗で、Zijはインピーダンス・パラメータで、Re(Zij)はインピーダンス・パラメータの実数部分である。
【0008】
また、前記複数の発熱素子を含む物体をマルチポート・ネットワークと見なす場合において、それぞれの発熱素子に異なった番号の入出力ポートを設けることを特徴とする。
【0009】
また、前記複数の発熱素子を含む物体をマルチポート・ネットワークと見なす場合において、全ての発熱素子に同じ番号の入出力ポートを設けることを特徴とする。
【0010】
さらに、発熱物体の温度解析方法として、上記で求めた発熱物体の温度解析方法を用いて算出した前記熱抵抗を、インピーダンス・パラメータとして回路シュミレータに入力し、前記回路シュミレータを用いて電流−電圧特性を計算することで、発熱量−温度特性を得ることによって、前記物体の温度分布を計算する特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
電子デバイス、回路の設計に電磁界シュミレータおよび回路シュミレータが既に広く使われて、大きな成果が収められている。我々は電磁界解析と熱伝導解析との類似を考察し、電磁界シュミレータおよび回路シュミレータによる熱伝導解析を提案した。
【0012】
静電界、電流界、および温度分布の対応関係を表1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】
表1に示した対応関係により、熱抵抗と電気容量の類似
【0015】
【数1】
【0016】
または、熱抵抗と電気抵抗の類似が得られる。
【0017】
【数2】
【0018】
即ち、電気容量、または、電気抵抗を求めれば、簡単に熱抵抗を算出できる。ここで、Rthは熱抵抗、Rは電気抵抗、Cは電気容量、σthは熱伝導率、σは電気伝導率、εは誘電率である。
【0019】
抽出された熱抵抗を用いて、熱等価回路を作成し、電気回路理論による熱等価回路の電流−電圧特性を計算し、電流−電圧特性を発熱量−温度特性と見なし、発熱物体の温度分布を求める。
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0021】
(実施の形態1)
実施の形態1の計算対象となるGaAs基板13上の2フィンガーHBTの配列図および立体図をそれぞれ図1、2に示す。GaAs基板13の厚さは100μmで、GaAs基板13の表面に、発熱源に対応するエミッタ・フィンガー14を設定し、エミッタ・フィンガー幅(フィンガー間隔)は2μmで、フィンガー長は50μmで、GaAs基板13の裏面に周囲温度に対応する接地メタル15を設定する。
【0022】
また、図3に実施の形態1の解析フローチャートを示す。ステップ(1)では、時解析対象回路の構造、物性値、境界条件等のデータを入力する。その時、誘電率の代わりに、熱伝導率を代入、電気伝導率をゼロとする。次に、ステップ(2)として、さらに、2本のフィンガーにそれぞれ入出力ポート1、2を設置する。さらにステップ(3)として、図1に示した解析対象回路に関し、マクスウエルの電磁界方程式を解く。次にステップ(4)として、前記2ポート・ネットワークのインピーダンス・パラメータを計算する。マクスウエルの電磁界方程式を解くために、有限要素法、境界要素法、FDTD(Finite Difference Time Domain)法などの数値解析手法による電磁界シュミレータを用いる。
【0023】
このようなインピーダンス・パラメータを計算するにあたって、まず、図1に示す解析対象回路に関するパラメータを入力する。このパラメータとして、少なくとも、それぞれの素子の種類を記述するデ−タ、素子の種類に従った電気的な特性を記述するデ−タ、及び素子間の接続関係を記述するデ−タを電磁界解析では用いる。熱解析においては、温度解析の計算に必要な物性パラメータとして、誘電率εの代わりにGaAsの熱伝導率σth=46W/mKを、電気伝導率にσ=0S/mを代入する。
【0024】
次にステップ(5)では、このようなデ−タを入力して計算されたインピーダンス・パラメータZijより以下の式で熱抵抗を算出する。
Rthij=ω・Im(Zij) (i,j=1,2)
ここで、Rth11,Rth22は各フィンガーの自己発熱抵抗で、Rth12,Rth21はフィンガー間の熱結合抵抗で、Im(Zij)はインピーダンス・パラメータの虚数部分、ωは周波数である。最後に、ステップ(6)では、演算結果である熱抵抗マトリクスを出力する。
【0025】
2本エミッタ・フィンガー間の間隔を変えて熱抵抗を計算し、得られた熱結合抵抗のフィンガー間隔の依存性を図4に示す。図4中の実線は本発明による電磁界解析から得られた熱抵抗、断線と白丸はそれぞれ熱解析と実測の結果である。図4に示すように、電磁界解析から得られた結果は熱解析、または、実測の結果とよく一致する。
【0026】
本実施例では、インピーダンスの虚数部を用いて、熱抵抗を算出したが、実数部を用いて熱抵抗マトリックスを算出してもよい。この場合には、熱抵抗の計算に必要な物性パラメータとして、電気伝導率σの代わりにGaAsの熱伝導率σth=46W/mKを、誘電率εに零を代入し、こうして得られた熱抵抗に基づき下記の式で計算する。
Rthij=Re(Zij)
ここで、Rthijは熱抵抗で、Zijはインピーダンス・パラメータで、Re(Zij)はインピーダンス・パラメータの実数部分である。
【0027】
(実施の形態2)
実施の形態2の計算対象となるGaAs基板13上の12フィンガーHBTの配列を図5に示す。図6に実施の形態2の解析フローチャートを示す。このGaAs基板13の厚さは200μmで、基板の表面に、発熱源に対応する12本のエミッタ・フィンガー14を設置し、エミッタ・フィンガー幅は6μmで、フィンガー長は60μmで、GaAs基板の裏面に周囲温度に対応する接地メタルを設定する。
【0028】
さらに、12本のフィンガーに同じ入出力ポート1を設置して、図5に示した構造においてマクスウエルの電磁界方程式を解き、前記1ポート・ネットワークのインピーダンス・パラメータを計算する。マクスウエルの電磁界方程式を解くために、有限要素法、境界要素法、FDTD(Finite Difference Time Domain)法などの数値解析手法による電磁界シュミレータを用いる。実施例1と同様に、図5に関わる構造のパラメータを入力する。その際に、計算に必要な物性パラメータとして、誘電率の代わりにGaAsの熱伝導率σth=46W/mKを、電気伝導率にσ=0 S/mを代入する。計算されたインピーダンス・パラメータZより以下の式で熱抵抗を算出する。
Rth=ω・Im(Z)
ここで、Im(Z)はインピーダンス・パラメータの虚数部分、ωは周波数である。
【0029】
得られた熱抵抗は12本フィンガーのそれぞれの自己発熱効果、およびフィンガー間の熱結合効果を反映するト−タル熱抵抗である。電磁界解析から得られたト−タル熱抵抗と実測結果の比較を図7にします。図7に示すように、計算結果は実測結果とよく一致する。前記実施の形態1,2において、電磁界解析によるインピーダンス・パラメータを計算して、熱抵抗を抽出したが、アドミタンス・パラメータ、または、Sパラメータを計算して、熱抵抗を抽出することも出来る。
【0030】
(実施の形態3)
実施の形態3の計算対象となるGaAs基板上の12フィンガーHBTの配列を図8に示す。図9に、実施の形態3の解析フローチャートを示す。ステップ(5)までは、実施例1と同様である。GaAs基板の厚さは200μmで、基板の表面に、発熱源に対応する12本のエミッタ・フィンガー14を設置し、エミッタ・フィンガー幅は6μmで、フィンガー長は60μmで、GaAs基板の裏面に周囲温度に対応する接地メタルを設定する。
【0031】
さらに、12本のフィンガーにそれぞれ入出力ポート1,2,...,12を設置して、図8に示した構造においてマクスウエルの電磁界方程式を解き、前記12ポート・ネットワークのインピーダンス・パラメータを計算する。マクスウエルの電磁界方程式を解くために、有限要素法、境界要素法、FDTD(Finite Difference Time Domain)法などの数値解析手法による電磁界シュミレータを用いる。その際に、計算に必要な物性パラメータとして、誘電率の代わりにGaAsの熱伝導率σth=46W/mKを、電気伝導率にσ=0 S/mを代入する。計算されたインピーダンス・パラメータより以下の式で熱抵抗をマトリックス形式で算出する。
【0032】
【数3】
【0033】
フィンガー間隔が70μm時の熱抵抗マトリクスは次の通りである。
【0034】
【数4】
【0035】
12フィンガーHBTの熱等価回路を図10に示す。12ポート・ブラックボックス素子16の各入出力ポートに発熱源に相当する電流源17を接続して、各ポートにおける電圧、即ち温度を計算する。電流源17の他方はグランド18に接続されている。図9のステップ(6)では、前記熱抵抗マトリクスをマルチポート・ブラックボックス素子のインピーダンス・パラメータとして回路シュミレータに入力し、電流−電圧特性を計算する。
【0036】
マルチポート・ブラックボックス素子の各入出力ポートに発熱源に相当する電流源を接続して、各ポートにおける電圧、即ち温度を計算する。電流源の値を調節して、異なった発熱量に対応する温度分布を計算し、その結果を図11に示す。上記マルチポートの電流−電圧特性計算は解析式によるもので、熱伝導解析のような微分方程式の数値解析に比べて、極めて短時間に行える。
【0037】
尚、本実施例では12ポート・フィンガーを用いた例を示したが、マルチポート・フィンガーを有するマルチポート・ブラックボックス素子として他の本数のフィンガーを有するものでも当然構わない。また実施の形態3において、マルチポート・ブラックボックス素子のインピーダンス・パラメータを用いて温度分布を求めたが、マルチポート・ブラックボックス素子のアドミタンス・パラメータ、または、Sパラメータを用いて、温度分布を求めることもできる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は半導体デバイス、回路の設計に広く使われている電磁界解析、回路解析による熱等価回路の抽出および温度解析を提案し、本発明の方法によれば、複数の発熱素子を含む物体の熱等価回路の抽出および温度解析を迅速、かつ精度よく行うことができ、本発明は及び半導体デバイス、回路の開発に有効に利用できるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の計算対象となる2フィンガーHBTの配列図である。
【図2】本発明の実施形態1の計算対象となる2フィンガーHBTの立体図である。
【図3】本発明の実施形態1の解析フローチャートである。
【図4】2フィンガーHBTの熱結合抵抗のフィンガー間隔依存性を示す図である。
【図5】本発明の実施形態2の計算対象となる12フィンガーHBTの配列図である。
【図6】本発明の実施形態2の解析フローチャートである。
【図7】12フィンガーHBTのト−タル熱抵抗のフィンガー間隔の依存性を示す図である。
【図8】本発明の実施形態3の計算対象となる12フィンガーHBTの配列図である。
【図9】本発明の実施形態3の解析フローチャートである。
【図10】本発明の実施形態3の計算対象となる12フィンガーHBTの熱等価回路図である。
【図11】12フィンガーHBTの温度分布を示す図である。
【符号の説明】
1〜12 入出力ポート
13 GaAs基板
14 エミッタフィンガー
15 接地メタル
16 12ポート・ブラックボックス素子
17 電流源
18 グランド
Claims (5)
- 複数の発熱素子を含む半導体デバイスを計算対象とし、電子計算機を用いた熱伝導数値解析において、
複数の発熱素子を含む物体に入出力ポートを設けて、前記複数の発熱素子を含む物体をマルチポート・ネットワークと見なし、
前記マルチポート・ネットワークに関するパラメータとして、少なくとも、それぞれの素子の種類を記述するデ−タ、素子の種類に従った電気的な特性を記述するデ−タ、及び素子間の接続関係を記述するデ−タを入力し、かつ、前記発熱物体の誘電率の代わりに熱伝導率を代入し、前記物体の電気伝導率を零に設定し、
電磁界シミュレータを用いて数値解析手法によりマクスウエルの電磁界方程式を解くことによりネットワークのインピーダンス・パラメータの計算を行い、
前記計算されたインピーダンス・パラメータより以下の式で熱抵抗を算出することを特徴とする発熱物体の熱抵抗解析方法。
Rthij=ω・Im(Zij)
ここで、Rthijは熱抵抗で、Zijはインピーダンス・パラメータで、Im(Zij)はインピーダンス・パラメータの虚数部分で、ωは周波数である。 - 複数の発熱素子を含む半導体デバイスを計算対象とし、電子計算機を用いた熱伝導数値解析において、
複数の発熱素子を含む物体に入出力ポートを設けて、前記複数の発熱素子を含む物体をマルチポート・ネットワークと見なし、
前記マルチポート・ネットワークに関するパラメータとして、少なくとも、それぞれの素子の種類を記述するデ−タ、素子の種類に従った電気的な特性を記述するデ−タ、及び素子間の接続関係を記述するデ−タを入力し、かつ、前記発熱物体の電気伝導率の代わりに熱伝導率を代入し、前記物体の誘電率を零に設定し、
電磁界シミュレータを用いて数値解析手法によりマクスウエルの電磁界方程式を解くことによりネットワークのインピーダンス・パラメータの計算を行い、
前記計算されたインピーダンス・パラメータより以下の式で熱抵抗を算出することを特徴とする発熱物体の熱抵抗解析方法。
Rthij=Re(Zij)
ここで、Rthijは熱抵抗で、Zijはインピーダンス・パラメータで、Re(Zij)はインピーダンス・パラメータの実数部分である。 - 前記複数の発熱素子を含む物体をマルチポート・ネットワークと見なす場合において、それぞれの発熱素子に異なった番号の入出力ポートを設けることを特徴とする請求項1又は2に記載の発熱物体の熱抵抗解析方法。
- 前記複数の発熱素子を含む物体をマルチポート・ネットワークと見なす場合において、全ての発熱素子に同じ番号の入出力ポートを設けることを特徴とする請求項1又は2に記載の発熱物体の熱抵抗解析方法。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載の発熱物体の温度解析方法を用いて算出した前記熱抵抗を、インピーダンス・パラメータとして回路シュミレータに入力し、前記回路シュミレータを用いて電流−電圧特性を計算することで、発熱量−温度特性を得ることによって、前記物体の温度分布を計算する特徴とする発熱物体の温度解析方法。
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