JP3612015B2 - 埋設管推進機の方向制御方法および装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、先導体前筒、この先導体前筒と中折れ部を介して連結された先導体後筒、及び前記先導体前筒の先端に設けられたカッターヘッドから構成される先導体を有し、この先導体と先導体の後方に順次継ぎ足される埋設管とをカッターヘッドで地盤を掘削しながら推進させて管路を形成する埋設管推進機に係り、特に埋設管推進機を所定の計画線の方向に推進させる方向制御方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、埋設管推進機では、先導体に内蔵されたレーザ受光装置やピッチング計などの各種センサからの信号により求めた計画線からの変位量を地上に設置された操作盤上に表示し、この変位量に基づいてオペレータがカッターヘッドの方向修正量を決定してカッターヘッド傾動用油圧ジャッキを操作していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような埋設管推進機の方向修正操作はオペレータの経験に大きく依存しているという問題点があった。
本発明の目的は、オペレータの技術ヘの依存性を極力低減して、オペレータが熟練者か非熟練者かに関係なく、埋設管推進機の高精度な方向修正制御を実現できる方向制御方法および装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、先導体前筒(104)、この先導体前筒と中折れ部(106)を介して連結された先導体後筒(105)、及び前記先導体前筒の先端に設けられたカッターヘッド(102)から構成される先導体(101)と、この先導体の後方に順次継ぎ足される埋設管(108)とを、前記カッターヘッドと前記先導体前筒との水平方向の相対角を示す水平方向修正量(ηH )に基づいて所定の計画線の方向に推進させる埋設管推進機の方向制御方法であって、前記先導体に設けられたレーザ受光装置(202)の前記計画線に対する水平変位(Xt )を示す観測信号を直線施工時に選択出力し、前記先導体に設けられた誘導磁界発生装置(301)の前記計画線に対する水平変位(XD )を示す観測信号を曲線施工時に選択出力する手順と、前記選択出力された観測信号、前記先導体前筒と前記先導体後筒との水平方向の相対角(φ)を示す中折れ角信号、現時点における前記水平方向修正量、及び前記計画線の方向を示す計画線情報を入力とし、前記計画線の曲率(ρH )を外部入力項として有する、前記先導体の状態変化モデル式(式(5)、式(6)、式(7)、式(17)、式(18)、式(21))と前記選択出力された観測信号の種類に対応した観測方程式(式(11)、式(22)、式(23))とに基づいて、前記計画線に対する前記先導体の水平位置・姿勢パラメータ(θH )を前記埋設管推進機の推進と同時に推定する手順と、この推定された水平位置・姿勢パラメータが零に収束するように次の前記水平方向修正量を計算する手順とを有するものである。このように、埋設管掘進機の先導体の状態変化モデルを基にして各種の入力信号からオンライン(埋設管推進機の推進と同時)で状態推定を行うことによりその時点の周囲地盤の性質に見合ったカッターヘッドの適切な水平方向修正量を求めることが可能となり、オペレータの熟練度に依存することなく、均質で高精度な方向制御を行うことができる。
【0005】
また、本発明の埋設管推進機の方向制御方法の1構成例は、前記先導体前筒の単位推進長当たりの水平方向の傾斜角変化(Δθh )が、現在位置から単位推進長の(nb−1)倍後方まで遡った合計nb(nbは2以上の整数)個の水平方向修正量とこの水平方向修正量に依存しない外乱要素(dH )との線形和で与えられるものとして、前記水平位置・姿勢パラメータの推定と同時に、前記nb個の水平方向修正量に対する重み係数(bHi)を推定(式(6)、式(17))するようにしたものである。
また、本発明の埋設管推進機の方向制御方法の1構成例は、前記カッターヘッドの水平方向修正に伴うカッターヘッド先端の水平方向変位量(ΔXH )がある一定割合(kencH)だけ地盤側に食込むものとして、前記水平位置・姿勢パラメータの推定と同時に、前記割合を推定(式(5)、式(18))するようにしたものである。
また、本発明の埋設管推進機の方向制御方法の1構成例は、前記カッターヘッドの水平推進方向が、前記先導体前筒の方向に前記水平方向修正量にある一定係数(kηH )を乗じた量(ζH )を加算した方向であるとして、前記水平位置・姿勢パラメータの推定と同時に、前記係数を推定(式(5)、式(18))するようにしたものである。
また、本発明の埋設管推進機の方向制御方法の1構成例は、前記計画線に対する前記先導体後筒の水平傾斜角が、前記計画線に対する前記先導体前筒の水平傾斜角のある一定距離(Lf(m) )だけ過去の値と同一であるとして、前記水平位置・姿勢パラメータを推定するようにしたものである。
【0006】
また、本発明の埋設管推進機の方向制御方法の1構成例は、前記nb個の水平方向修正量の重み係数の和(SBH )が所定のしきい値未満のときに警告を発するようにしたものである。
また、本発明の埋設管推進機の方向制御方法の1構成例は、前記nb個の水平方向修正量の重み係数の和(SBH )に前記水平方向修正量がとり得る最大値(ηHmax)を乗じた値から前記外乱要素(dH )と前記計画線曲率(ρH )の差分絶対値を減算した値(κH )が、所定のしきい値未満のときに警告を発するようにしたものである。
【0007】
また、本発明は、先導体と埋設管とを、前記カッターヘッドと前記先導体前筒との垂直方向の相対角を示す垂直方向修正量(ηv )に基づいて所定の計画線の方向に推進させる埋設管推進機の方向制御方法であって、前記先導体に設けられたレーザ受光装置(202)の前記計画線に対する垂直変位(Yt )を示す観測信号を直線施工時に選択出力し、前記先導体に設けられた圧力センサ(303)の前記計画線に対する垂直変位(Ys )を示す観測信号を曲線施工時に選択出力する手順と、前記選択出力された観測信号、前記計画線に対する前記先導体前筒の傾斜角(pf )を示すピッチング角信号、現時点における前記垂直方向修正量、及び前記計画線の方向を示す計画線情報を入力とし、前記計画線の曲率(ρH )を外部入力項として有する、前記先導体の状態変化モデル式(式(35)、式(36)、式(37))と前記選択出力された観測信号の種類に対応した観測方程式(式(41)、式(47))とに基づいて、前記計画線に対する前記先導体の垂直位置・姿勢パラメータ(θv )を前記埋設管推進機の推進と同時に推定する手順と、この推定された垂直位置・姿勢パラメータが零に収束するように次の前記垂直方向修正量を計算する手順とを有するものである。このように、埋設管掘進機の先導体の状態変化モデルを基にして各種の入力信号からオンラインで状態推定を行うことによりその時点の周囲地盤の性質に見合ったカッターヘッドの適切な垂直方向修正量を求めることが可能となり、オペレータの熟練度に依存することなく、均質で高精度な方向制御を行うことができる。
【0008】
また、本発明の埋設管推進機の方向制御方法の1構成例は、前記先導体前筒の単位推進長当たりの垂直方向の傾斜角変化が、現在位置から単位推進長の(nb−1)倍後方まで遡った合計nb(nbは2以上の整数)個の垂直方向修正量とこの垂直方向修正量に依存しない外乱要素(dv )との線形和で与えられるものとして、前記垂直位置・姿勢パラメータの推定と同時に、前記nb個の垂直方向修正量に対する重み係数(bVi)を推定(式(36))するようにしたものである。
また、本発明の埋設管推進機の方向制御方法の1構成例は、前記カッターヘッドの垂直方向修正に伴うカッターヘッド先端の垂直方向変位量がある一定割合(kencV)だけ地盤側に食込むものとして、前記垂直位置・姿勢パラメータの推定と同時に、前記割合を推定(式(35))するようにしたものである。
また、本発明の埋設管推進機の方向制御方法の1構成例は、前記カッターヘッドの垂直推進方向が、前記先導体前筒の方向に前記垂直方向修正量にある一定係数(kηv )を乗じた量を加算した方向であるとして、前記垂直位置・姿勢パラメータの推定と同時に、前記係数を推定(式(35))するようにしたものである。
また、本発明の埋設管推進機の方向制御方法の1構成例は、前記計画線に対する前記先導体後筒の垂直傾斜角が、前記計画線に対する前記先導体前筒の垂直傾斜角のある一定距離だけ過去の値と同一であるとして、前記垂直位置・姿勢パラメータを推定することを特徴とする埋設管推進機の方向制御方法。
【0009】
また、本発明の埋設管推進機の方向制御方法の1構成例は、前記nb個の垂直方向修正量の重み係数の和(SBv )が所定のしきい値未満のときに警告を発するようにしたものである。
また、本発明の埋設管推進機の方向制御方法の1構成例は、前記nb個の垂直方向修正量の重み係数の和(SBv )に前記垂直方向修正量がとり得る最大値(ηvmax)を乗じた値から前記外乱要素(dv )の絶対値を減算した値が、所定のしきい値未満のときに警告を発するようにしたものである。
また、本発明の埋設管推進機の方向制御方法の1構成例は、現時点よりある一定距離だけ過去の状態推定量を初期値として前記過去の時点から現時点までに与えられた水平方向修正量又は垂直方向修正量を前記状態変化モデル式に入力することにより推定した観測値と、実際に得られた観測値とを同時に表示するようにしたものである。
【0010】
また、本発明は、先導体と埋設管とを水平方向修正量に基づいて所定の計画線の方向に推進させる埋設管推進機の方向制御装置であって、前記先導体に設けられたレーザ受光装置(202)の前記計画線に対する水平変位を示す観測信号を直線施工時に選択出力し、前記先導体に設けられた誘導磁界発生装置(301)の前記計画線に対する水平変位を示す観測信号を曲線施工時に選択出力する観測信号切替器(401)と、この観測信号切替器の出力、前記先導体前筒と前記先導体後筒との水平方向の相対角を示す中折れ角信号、現時点における前記水平方向修正量、及び前記計画線の方向を示す計画線情報を入力とし、前記計画線の曲率を外部入力項として有する、前記先導体の状態変化モデル式と前記選択出力された観測信号の種類に対応した観測方程式とに基づいて、前記計画線に対する前記先導体の水平位置・姿勢パラメータを前記埋設管推進機の推進と同時に推定する水平方向状態推定器(402)と、この水平方向状態推定器によって推定された水平位置・姿勢パラメータが零に収束するように次の前記水平方向修正量を計算する水平方向制御器(403)とから構成されるものである。
【0011】
また、本発明の埋設管推進機の方向制御装置の1構成例として、前記水平方向状態推定器は、前記先導体前筒の単位推進長当たりの水平方向の傾斜角変化が、現在位置から単位推進長の(nb−1)倍後方まで遡った合計nb(nbは2以上の整数)個の水平方向修正量とこの水平方向修正量に依存しない外乱要素との線形和で与えられるものとして、前記水平位置・姿勢パラメータの推定と同時に、前記nb個の水平方向修正量に対する重み係数を推定するものである。
また、本発明の埋設管推進機の方向制御装置の1構成例として、前記水平方向状態推定器は、前記カッターヘッドの水平方向修正に伴うカッターヘッド先端の水平方向変位量がある一定割合だけ地盤側に食込むものとして、前記水平位置・姿勢パラメータの推定と同時に、前記割合を推定するものである。
また、本発明の埋設管推進機の方向制御装置の1構成例として、前記水平方向状態推定器は、前記カッターヘッドの水平推進方向が、前記先導体前筒の方向に前記水平方向修正量にある一定係数を乗じた量を加算した方向であるとして、前記水平位置・姿勢パラメータの推定と同時に、前記係数を推定するものである。また、本発明の埋設管推進機の方向制御装置の1構成例として、前記水平方向状態推定器は、前記計画線に対する前記先導体後筒の水平傾斜角が、前記計画線に対する前記先導体前筒の水平傾斜角のある一定距離だけ過去の値と同一であるとして、前記水平位置・姿勢パラメータを推定するものである。
【0012】
また、本発明の埋設管推進機の方向制御装置の1構成例として、前記水平方向状態推定器は、前記nb個の水平方向修正量の重み係数の和が所定のしきい値未満のときに警告を発するものである。
また、本発明の埋設管推進機の方向制御装置の1構成例として、前記水平方向状態推定器は、前記nb個の水平方向修正量の重み係数の和に前記水平方向修正量がとり得る最大値を乗じた値から前記外乱要素と前記計画線曲率の差分絶対値を減算した値が、所定のしきい値未満のときに警告を発するものである。
【0013】
また、本発明は、先導体と埋設管とを垂直方向修正量に基づいて所定の計画線の方向に推進させる埋設管推進機の方向制御装置であって、前記先導体に設けられたレーザ受光装置(202)の前記計画線に対する垂直変位を示す観測信号を直線施工時に選択出力し、前記先導体に設けられた圧力センサ(303)の前記計画線に対する垂直変位を示す観測信号を曲線施工時に選択出力する観測信号切替器(901)と、この観測信号切替器の出力、前記計画線に対する前記先導体前筒の傾斜角を示すピッチング角信号、現時点における前記垂直方向修正量、及び前記計画線の方向を示す計画線情報を入力とし、前記計画線の曲率を外部入力項として有する、前記先導体の状態変化モデル式と前記選択出力された観測信号の種類に対応した観測方程式とに基づいて、前記計画線に対する前記先導体の垂直位置・姿勢パラメータを前記埋設管推進機の推進と同時に推定する垂直方向状態推定器(902)と、この垂直方向状態推定器によって推定された垂直位置・姿勢パラメータが零に収束するように次の垂直方向修正量を計算する垂直方向制御器(903)とから構成されるものである。
【0014】
また、本発明の埋設管推進機の方向制御装置の1構成例として、前記垂直方向状態推定器は、前記先導体前筒の単位推進長当たりの垂直方向の傾斜角変化が、現在位置から単位推進長の(nb−1)倍後方まで遡った合計nb(nbは2以上の整数)個の垂直方向修正量とこの垂直方向修正量に依存しない外乱要素との線形和で与えられるものとして、前記垂直位置・姿勢パラメータの推定と同時に、前記nb個の垂直方向修正量に対する重み係数を推定するものである。
また、本発明の埋設管推進機の方向制御装置の1構成例として、前記垂直方向状態推定器は、前記カッターヘッドの垂直方向修正に伴うカッターヘッド先端の垂直方向変位量がある一定割合だけ地盤側に食込むものとして、前記垂直位置・姿勢パラメータの推定と同時に、前記割合を推定するものである。
また、本発明の埋設管推進機の方向制御装置の1構成例として、前記垂直方向状態推定器は、前記カッターヘッドの垂直推進方向が、前記先導体前筒の方向に前記垂直方向修正量にある一定係数を乗じた量を加算した方向であるとして、前記垂直位置・姿勢パラメータの推定と同時に、前記係数を推定するものである。また、本発明の埋設管推進機の方向制御装置の1構成例として、前記垂直方向状態推定器は、前記計画線に対する前記先導体後筒の垂直傾斜角が、前記計画線に対する前記先導体前筒の垂直傾斜角のある一定距離だけ過去の値と同一であるとして、前記垂直位置・姿勢パラメータを推定するものである。
【0015】
また、本発明の埋設管推進機の方向制御装置の1構成例として、前記垂直方向状態推定器は、前記nb個の垂直方向修正量の重み係数の和が所定のしきい値未満のときに警告を発するものである。
また、本発明の埋設管推進機の方向制御装置の1構成例として、前記垂直方向状態推定器は、前記nb個の垂直方向修正量の重み係数の和に前記垂直方向修正量がとり得る最大値を乗じた値から前記外乱要素の絶対値を減算した値が、所定のしきい値未満のときに警告を発するものである。
また、本発明の埋設管推進機の方向制御装置の1構成例として、現時点よりある一定距離だけ過去の状態推定量を初期値として前記過去の時点から現時点までに与えられた水平方向修正量又は垂直方向修正量を前記状態変化モデル式に入力することにより推定した観測値と、実際に得られた観測値とを同時に表示する表示手段を有するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の方向制御装置の制御対象となる掘削型埋設管推進機の全体構成を示す側面図である。
図1に示す埋設管推進機は、先導体101の先端に設けられたカッターヘッド102により周囲の地盤109を掘削しながら前進し、一定長の埋設管108を順次継ぎ足していくことにより管路を形成する。
【0017】
先導体101は、地盤109を掘削するカッターヘッド102と、先端にカッターヘッド102が取り付けられた方向修正部103と、先端に方向修正部103が取り付けられた先導体前筒104と、先導体前筒104と中折れ部106を介して連結された先導体後筒105とから構成される。
【0018】
先導体101と埋設管108とを前進させる推進力は、地盤109に垂直に形成された発進立抗110内の元押装置107によって生じる。
また、埋設管推進機の推進方向は、方向修正部103に内蔵された後述する方向修正ジャッキにより方向修正部103(カッターヘッド102)を上下左右に傾動させることにより制御することができる。
【0019】
図2は直線施工時のレーザターゲット法による水平位置検知及び垂直位置検知システムを示している。発進立抗110内に設けられたレーザセオドライト201が発するレーザ光が先導体後筒105に配置されたレーザ受光装置202のターゲット面に照射されると、その照射位置からレーザ光(基準線、すなわち後述する計画線)に対するレーザ受光装置202の変位を求めることができる。
【0020】
一方、レーザ光に対する先導体後筒105の傾斜角は直接得られないため、レーザ光に対するレーザ受光装置202の現在の変位と埋設管推進機が数10cm推進した後の同変位とを比較したときの変分から近似的に水平および垂直方向の傾斜角を求めている。
【0021】
ただし、このときの傾斜角は、埋設管推進機が数10cm推進する間、先導体101が回転運動をしないという仮定に基づいているために必ずしも正確な値ではない。この傾斜角から中折れ部106の水平変位及び垂直変位を求めることができる。
【0022】
さらに、先導体前筒104と先導体後筒105の水平方向の相対角を検出する中折れ角センサ204の値を用いることにより、方向修正部103の水平位置が求まる。また、先導体前筒104に設置されたピッチング計203によって先導体前筒104の垂直位置が求まり、ローリング計205によって先導体前筒104の回転角度が求まる。また、前述のように、方向修正部103には方向修正ジャッキ111が内蔵されている。
【0023】
図3は曲線施工時の電磁法による水平位置検知システムと液圧差法による垂直位置検知システムを示している。
水平方向に関しては、先導体101に内蔵された誘導磁界発生装置301が生成する誘導磁界を地上に設置された誘導磁界検出装置302によって検知することにより、埋設管推進機の推進基準線(計画線)からの水平変位を求めることができる。
【0024】
垂直方向に関しては、先導体101に内蔵された圧力センサ303で測定された液圧と地上に設置された基準液圧測定装置304で測定された基準液圧との差を検知することにより、埋設管推進機の深度を求めることができる。
なお、埋設管推進機の構成を明瞭に記載するため、図2、図3では別々に記載しているが、埋設管推進機及び埋設管推進機の外部には、図2、図3に示した各構成が同時に設置されている。
【0025】
[実施の形態の1]
以下、埋設管推進機の水平方向制御を行う方向制御装置について説明する。図4は本発明の第1の実施の形態となる方向制御装置の構成を示すブロック図である。図4の各要素の具体的構成法を述べるため、最初に埋設管推進機の水平方向修正量に対する先導体101の旋回特性を表すマシン状態変化モデルの設計法について述べる。その後、直線施工時のレーザターゲット法および曲線施工時の誘導磁界検知法それぞれの観測手段による埋設管推進機の水平方向に関する状態変化モデルパラメータのオンライン推定法とこれに基づく方向制御法について説明する。
【0026】
図5は埋設管推進機の水平方向の運動を表すための各部位の位置や角度の定義を示している。基線(計画線)からみたカッターヘッド102の先端部の水平変位をXc 、基線からみた方向修正部103の水平変位をXh 、基線からみた中折れ部106の水平変位をXm 、基線からみたレーザ受光装置202の水平変位をXt とする。
【0027】
また、基線に対する先導体前筒104の傾斜角(ヨーイング角)をθH 、基線に対する先導体後筒105の傾斜角をθHr、先導体前筒104を基準としたときの方向修正部103の傾斜角(ヘッド角)をηH 、先導体後筒105を基準とした前筒104の傾斜角(中折れ角)をφとする。
【0028】
図6は水平方向の方向修正動作を行った場合の埋設管推進機の状態変化モデルを示したものである。図6(a)は方向修正部103のヘッド角をηH から△ηH だけ変化させたときの様子を示している(η’H=ηH +△ηH )。このとき、周囲の地盤109からの反力がなければ、埋設管推進機の先端(カッターヘッド102の先端)は、方向修正部103の長さがLh のとき、△XH =Lh△ηHだけ変化することになる。しかしながら、実際は図6(b)に示すような地盤109からの反力による影響が考えられるので、状態変化モデルとして次のような仮定をする。
【0029】
<仮定1>ヘッド角の変化△ηH に伴う埋設管推進機先端の変位△XH のうち、ある一定の割合kencHだけが地盤109側へ食い込む。また、割合kencHの大きさに応じて、先導体前筒104のヨーイング角θH や中折れ角φが変化する。
【0030】
このとき、図6(b)に示す地盤109からの反動を考慮した後の埋設管推進機先端の水平変位X’’c と先導体前筒104のヨーイング角θ’Hは次式のように表すことができる。ただし、図6下向き(後筒から進行方向を見たとき右側)の変位を正とする。
X’’c =Xc+kencHLh△ηH ・・・(1)
θ’H=θH−{Lh/(Lh+Lf)}kencH△ηH ・・・(2)
【0031】
式(2)において、Lf は先導体前筒104の長さを表している。図6(c)は図6(b)の地盤109からの反動を受けた後の状態から単位推進長Lp だけ埋設管推進機を前進させたときの状態変位モデルを表している。このとき、次の仮定を導入する。
【0032】
<仮定2>埋設管推進機先端は、先導体前筒104を基準としてζH だけ傾いた方向に移動するものとし、ζH は埋設管推進機の周囲の土質が変化しなければ、η’Hに一定の係数kηH を乗じたものとする。
【0033】
<仮定3>単位推進長Lp 当たりの埋設管推進機の姿勢変化(△θh=θ’’−θ’H)は、現在のヘッド角も含めた過去の有限個のヘッド角および方向修正操作とは無関係な外乱要素(バイアス成分)の線形和で与えられる。また、各ヘッド角の姿勢変化に及ぼす影響度を表す係数は、埋設管推進機の周囲の土質が変化しなければ一定であるとする。
【0034】
以上の仮定2、仮定3は次の2式で表現される。
X’’’c=X’’c+(θ’H+kηHη’H)Lp ・・・(3)
【0035】
【数1】
【0036】
ただし、ηH(1)=η’H、ηH(0)=ηH であり、ηH(−i) は現在地よりもi×Lp(m) だけ後方の地点でのヘッド角を表している。チルダbi はηH(i)が△θH へ影響を及ぼす度合いを表す係数、dH は外乱要素を示している。以下、同様に文字上に付した「〜」をチルダと呼ぶ。
【0037】
ここで、図6(a)の時点での埋設管推進機先端の水平位置、先導体前筒104のヨーイング角、ヘッド角をそれぞれXc[k],θH[k],ηH[k]とし、図6(c)の単位推進長前進後のそれぞれの値をXc[k+1](=X’’’c),θH[k+1](=θ’’H) ,ηH[k+1](=ηH(i))とすれば、次式のような状態変化モデルが得られる。
【0038】
【0039】
【数2】
【0040】
式(6)の最後の行のbHiは2行目のηH[k+1−i]の各係数を改めて書き直したものである。
先導体後筒105の挙動に関しては次の仮定を導入する。
【0041】
<仮定4>先導体後筒105の基線に対する角度は、先導体前筒104の角度にLf(m) だけ遅れて追従する。
いま、Lf/Lpの小数点第一位を四捨五入した整数をndとすると、上記の仮定4は次式で表現できる。
θHr[k]=θH[k−nd] ・・・(7)
【0042】
直線推進時の水平方向運動に関してはレーザ受光面水平位置Xt と先導体前筒104と後筒105の相対角度(中折れ角φ)が計測可能であり、これらは図6から次式のように表すことができる。
Xt=Xc−Lh(θH+ηH)−LfθH−LrθHr ・・・(8)
φ=θH−θHr ・・・(9)
ただし、Lr は先導体後筒105の長さを表している。
【0043】
埋設管推進機先端の水平変位Xc や先導体101の基線に対する傾斜角θH などは直接観測不可能な値であり、式(6)中の係数bHiと共に推定する必要がある。これらの未知数を式(6)や式(5)の状態変化モデルを基にカルマンフィルタを用いて推定する方法を説明する。
まず、以下のような推定すべき変数ベクトルXH∈R(nd+2+nb+3)×1を定義する。
【0044】
【数3】
【0045】
このとき、式(5)、式(6)は次の状態方程式で表すことができる。
【0046】
【数4】
【0047】
L’h=(1−Lp/(Lh+Lf))Lhであり、Oi×j,Ikはそれぞれi行j列の零行列とk次元単位行列を示している。ωH[k]はE(ωH)=0,E(ωH[k]ωTH[k’])=ΣωHδkk’ のシステムノイズを表している。ここで、E(・)は期待値、δkk’ はクロネッカのδを意味している。
一方、式(8)、式(9)は式(7)を用いることにより、次の観測方程式で表現できる。
【0048】
【数5】
【0049】
υH[k]はE(υH)=0,E(υH[k]υTH[k’])=ΣυHδkk’ の観測ノイズを表している。
いま、E(ωH[k]υTH[k’])=O(nd+nb+5)×2 と仮定すると、以下のようなカルマンフィルタが構成され、未知変数ベクトルXH[k]の推定値ハットXH[k]を求めることが可能になる。以下、同様に文字上に付した「∧」をハットと呼ぶ。
【0050】
【数6】
【0051】
【数7】
【0052】
【数8】
【0053】
【数9】
【0054】
【数10】
【0055】
式(12)、式(13)はフィルタ方程式、式(14)はカルマンゲイン、式(15)、式(16)は誤差の共分散行列方程式である。
次に、曲線施工時の状態変化モデルと状態推定法について説明する。ヘッド角操作量(方向修正量)に対する埋設管推進機の運動特性に関しては直線施工時と変わることがないが、レーザーターゲット法が使えないため、埋設管推進機の位置検知法が異なってくる。
【0056】
図7は曲率半径Rの水平計画線上に定義された推進機座標系を示している。埋設管推進機先端部と計画線上の点Oを結ぶ直線が点Oでの接線と垂直に交わるとき、Oをこの時点での推進機座標系原点とし、その直線の長さを埋設管推進機先端の水平位置Xc とする。同様に、誘導磁界発生装置301から計画線へ降ろした垂線との交点をDとし、垂線の長さを誘導磁界発生装置301の水平位置XD とする。また、点Oでの接線に対する先導体前筒104の角度を先導体前筒傾斜角(ヨーイング角)θH とする。
【0057】
図8は埋設管推進機が単位推進長Lp だけ前進したときの推進機座標系の変化を示している。いま、仮に埋設管推進機が単位推進長Lp 前進する間に先導体101のヨーイング角が変化しなかったとしても、推進機座標系原点が計画線上をOからO’へ移動するときに各点における接線の傾きがLp /Rだけ変化することになる。このとき、進行方向に対して右カーブのとき正の値をとる曲率ρH ≡1/Rを導入すれば、曲線施工時の推進機傾斜角の状態変化モデルは式(6)を修正した次式で表現できる。
【0058】
【数11】
【0059】
また、座標系原点は埋設管推進機の単位推進長前進時に進行方向と直交する方向へ線分O’H’だけ移動するため、埋設管推進機先端の水平位置の状態変化モデルは、これを考慮に入れて修正される必要がある。円弧OO’の中心をCとすると、∠OCO’=LpρH、∠O’OC=∠OCO’=(π−LpρH)/2であるから、∠H’OO’=LpρH/2となる。したがって、線分O’H’=Lp2ρH/2 となり、式(5)は次式のように書き換えられる。
【0060】
式(18)において、νH は水平方向修正量ηH の変化分である。
【0061】
一方、曲線施工時の埋設管推進機の水平位置検知は、図3に示すとおり埋設管推進機に内蔵された誘導磁界発生装置301が作り出す磁界を誘導磁界検出装置302で検知することにより、計画線との変位XD (誘導磁界発生装置301の位置)を求める。このとき、式(8)に対応した誘導磁界発生装置301の位置に関する観測方程式として、XD=Xc−Lh(ηH+θH)−LDθH が成り立つと考えられるが、これはO’における接線を基準としたときの誘導磁界発生装置301の位置である。
【0062】
実際は、計画線の曲率と、埋設管推進機先端と誘導磁界発生装置301間の距離Lh+LDとによって決まる線分D’E’の補正を行った次式が誘導磁界発生装置301の位置に関する観測方程式となる。
【0063】
また、折れ角φに関する観測方程式は現在の先導体前筒104の傾斜角θH とLf(m) 過去の傾斜角θHrとの差で表されたが、この現在と過去のそれぞれの時点における推進機座標系原点での接線の傾きはLfρH(LfρHはndLpρHとほぼ等しい)だけ差があるため、結局以下のように表される。
φ=θH−θHr+ndLpρH ・・・(20)
【0064】
したがって、未知変数ベクトルXH に関する状態方程式は、式(10)に外部入力項を追加した次の形で与えられる。
【0065】
【数12】
【0066】
誘導磁界検出装置302による誘導磁界発生装置301の位置検知は、管路1本の長さ程度を目安に行われるが、現場状況に応じて不定期に計測されることもある。したがって、観測方程式は誘導磁界発生装置301の位置検知が行われる場合とそうでない場合とで異なることになる。誘導磁界発生装置301の位置が計測されたときの観測方程式は次式で表される。
【0067】
【数13】
【0068】
また、誘導磁界発生装置301の位置が計測されないときの観測方程式は次式で表される。
【0069】
【数14】
【0070】
結局、曲線施工時の状態変化モデルに関する未知変数ベクトルの推定値ハットXH を得るには、式(12)〜式(16)のカルマンフィルタにおいて、誘導磁界発生装置301の位置を検知するときyH=y’H ,HH=H’H 、誘導磁界発生装置301の位置を検知しないときyH=yφ ,HH=Hφ のように切り替えて計算すればよい。ただし、フィルタ方程式である式(13)については外部入力を有する式(21)に対応して次式を用いる。
【0071】
【数15】
【0072】
式(10)と式(21)から分かるようにレーザターゲット位置検知を使用する直線施工時の状態変化モデルは、誘導磁界検知を利用する曲線施工時の状態変化モデルの外部入力が零の場合に対応しており、未知ベクトルの物理的意味は変わらない。したがって、位置検知方法によって観測方程式を切り替えるだけで、直線施工から曲線施工へと連続的に状態推定を行うことができることになる。
【0073】
次に、カルマンフィルタにより推定された状態モデルを用いて埋設管推進機の水平方向制御を行うことを考える。水平と垂直方向の運動は独立と考えることができるため、それぞれ独立に方向制御システムを構築する。
以下、基線に対する埋設管推進機先端の水平変位Xc をx、先導体前筒104の水平傾斜角θH をθ、レーザ受光装置202の水平変位Xt をyでそれぞれ表すことにする。
【0074】
いま、ある均質な土質の状態でヘッド角操作(方向修正量)に対する埋設管推進機の挙動に関するパラメータがカルマンフィルタによりbi=bHi,kenc=kencH,kη=kηH のように推定されたとして、状態ベクトルXを以下のように定義する。
【0075】
【数16】
【0076】
このとき、式(5)、式(6)、式(7)の状態変化モデルは、次式の状態空間表現で記述できる。
【0077】
【数17】
【0078】
ここで、y[k]→0 なる方向制御を実現するために式(25)、式(26)の線形システムを次のように座標変換する。
【0079】
【数18】
【0080】
このとき、X’→0(y→0)を実現するためには、次式に示される状態フィードバックを構成すればよい。
ν[k]=−KX’[k] ・・・(28)
なお、式(28)は方向修正量に関する式η[k+1]=η[k]−KX’[k]と等価である。
次に、例えば次式のような評価関数Jを選ぶ。
【0081】
【数19】
【0082】
このとき、フィードバックゲインKは、これを最適化するLQR制御理論により、以下のように決定できる。
K=(1+B’TPB’)−1B’TPA’ ・・・(30)
ただし、Pは次のリカッチ方程式の解である。
qy はyの収束性に関する重みを表し、qy が大きくなるほど0への収束性(応答性)が増大する。
【0083】
また、曲線施工時の誘導磁界検知法による制御系設計のための状態空間表現は、式(25)の外乱項dに、曲率ρH に起因する次式のような外乱要素dρ を追加しただけの形となる。
【0084】
【数20】
【0085】
ただし、誘導磁界発生装置301を位置検知しない場合(折れ角のみの計測)の観測方程式は、
y[k]=CX[k]
y[k]=φ[k]−ndρH[k]
C=[1 O1×(nd−1) −1 O1×(nb−1)]
となるが、この場合の(C,A)は可観測とはならない。そこで、誘導磁界発生装置301の位置計測は、nc×Lp(m) 毎に行われるものと仮定して、ある計測時点と次の計測時点との間、式(25)のνは一定の値チルダνを保持するものとすれば、次式の状態空間表現を得る。なお、ncは任意の整数である。
【0086】
【数21】
【0087】
このとき、y[k’],チルダCを次式のように定義する。
【0088】
【数22】
【0089】
これにより、チルダA,チルダB,チルダCに対して式(27)の座標変換を行い式(31)のリカッチ方程式を解けば、次式の評価関数Jを最適化する状態フィードバック則を構成できる。
【0090】
【数23】
【0091】
ただし、dの大きさ(あるいはρH の大きさ)が無視できないときには、XD にオフセットが生じる可能性がある。その場合は式(32)に対して適当なサーボ系を構成して外乱の影響を抑制することも可能である。
【0092】
上述した方向制御の性能は状態変化モデル式(6)の方向修正量の先導体傾斜角変化へ与えうる影響を示すパラメータであるbHiに大きく関係している。実際、最適フィードバックゲインKが求まるためには(A,B)が可制御であることが必要であるが、先導体101の周囲の土質条件によってはこれが満足されない場合も有りえる。
一方、次式で表される指標SBH を導入する。
【0093】
【数24】
【0094】
これにより、SBHηH0 は式(6)から同じ方向修正量ηH0を与え続けたときの先導体傾斜角θH の変化率を表すことになる。周囲の地盤土質に対してカッターヘッド102の方向修正が先導体101の傾斜角の変化に十分効果がある場合には、この指標SBH も十分大きいと考えられる。
【0095】
よって、埋設管推進機の状態推定を行いながら常にこの指標SBH をチェックし、指標SBH があるしきい値を下回るような事態が発生したときには、カッターヘッド102の方向修正による先導体101の旋回性能が低下してきたものと判断して、オペレータに警告を発することができる。
【0096】
また、指標SBH がしきい値より大きい場合でも、式(6)の外乱要素dH や水平計画線の曲率ρH が大きい場合には、カッターヘッド102の方向修正だけでは所望の方向制御ができない可能性も考えられる。一方、曲率半径が小さい曲線施工時において中折れ部106のジャッキにより強制的に中折れ角をつける機能を持った埋設管推進機も存在するが、この場合も先導体101の周囲の地盤に逆らって中折れ角を一定に保持する程の力はない。そこで、仮定3、仮定4は依然として成立するが、式(6)の外乱要素に一定のバイアスが加わるるものと考えて、先導体101の旋回性能に関する次式のような指標κH を導入する。
【0097】
κH =SBHηHmax−|ρH−dH| ・・・(34)
ここで、ηHmaxは最大方向修正量、外乱要素dH は前述のカルマンフィルタにより逐次推定されたものである。埋設管推進機の状態推定を行いながら常にこの指標κH をチェックし、指標SBH がしきい値を超えている場合でも、この指標κH があるしきい値を下回るような事態が発生したときには、カッターヘッド102の方向修正による先導体101の旋回性能がその時点での強制中折れジャッキの状態や計画線の曲率に対応しきれなくなったと判断して、オペレータに警告を発することができる。
【0098】
次に、図4に示した方向制御装置の構成について説明する。方向制御装置は、地上に設置され、観測信号切替器401と、水平方向状態推定器402と、水平方向制御器403とから構成される。
前記計画線の方向のうち水平方向の成分を示す水平計画線情報は、オペレータによって設定され、水平方向状態推定器402と水平方向制御器403に入力される。
【0099】
埋設管推進機に設けられたレーザ受光装置202は、レーザ光(計画線)に対する自装置の水平変位Xt を示す観測信号を出力する。
地上に設置された誘導磁界検出装置302は、埋設管推進機に設けられた誘導磁界発生装置301の計画線に対する水平変位XD を示す観測信号を出力する。
【0100】
観測信号切替器401は、直線施工のときは、レーザ受光装置202から出力された水平変位観測信号を選択出力し、曲線施工の場合は、誘導磁界検出装置302から出力された水平変位観測信号を選択出力する。
【0101】
水平方向状態推定器402は、観測信号切替器401の出力信号と、埋設管推進機の中折れ角センサ204から出力された、先導体前筒104と先導体後筒105との水平方向の相対角(中折れ角)φを示す中折れ角信号と、水平方向制御器403から出力された現時点での水平方向修正量ηH と、前記水平計画線情報とを入力信号とする。
【0102】
そして、水平方向状態推定器402は、この入力信号と、計画線曲率ρH を外部入力項として有する、先導体101の状態変化モデル式(式(5)、式(6)、式(7)、式(17)、式(18)、式(21))と、観測信号切替器401から選択出力された観測信号の種類に対応した観測方程式(式(11)、式(22)、式(23))とに基づいて、推進機状態推定値(計画線に対する先導体101の水平位置・姿勢パラメータθH )をオンライン推定(すなわち、埋設管推進機の推進と同時に推定)する。
【0103】
水平方向制御器403は、水平方向状態推定器402によって推定された水平位置・姿勢パラメータが零に収束するようにフィードバック量を計算して(式(28))、このフィードバック量を基に次の水平方向修正量を計算する。
水平方向制御器403で計算された水平方向修正量は、埋設管推進機に入力され、この水平方向修正量に基づいて方向修正ジャッキ111が駆動される。こうして、先導体101が計画線の方向に前進するよう方向制御が行われる。
【0104】
なお、図4の例では、水平方向制御器403で計算された水平方向修正量を埋設管推進機に与えるようにしているが、地上に設置された図示しない表示装置に水平方向制御器403で計算された水平方向修正量を表示させ、この水平方向修正量を基にオペレータが方向修正ジャッキ111を操作してもよい。また、水平方向状態推定器402と水平方向制御器403は、演算装置、記憶装置及びインタフェースを備えたコンピュータとこれらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。
以上のようにして、オペレータの熟練度に依存せず、均質で高精度な方向制御を実現できる。
【0105】
[実施の形態の2]
次に、埋設管推進機の垂直方向制御を行う方向制御装置について説明する。図9は本発明の第2の実施の形態となる方向制御装置の構成を示すブロック図である。図9の各要素の具体的構成法を述べるため最初に埋設管推進機の垂直方向修正量に対する先導体101の旋回特性を表すマシン状態変化モデルの設計法について述べる。その後、直線施工時のレーザターゲット法および曲線施工時の液圧差法それぞれの観測手段による埋設管推進機の垂直方向に関する状態変化モデルパラメータのオンライン推定法とこれに基づく方向制御法について説明する。
【0106】
図10は埋設管推進機の垂直方向の運動を表すための各部位の位置や角度の定義を示している。基線(計画線)から見たカッターヘッド102の先端部の垂直変位をYc 、基線から見た方向修正部103の垂直変位をYh 、基線から見た中折れ部106の垂直変位をYm 、基線から見たレーザ受光装置202の垂直変位をYt とする。
【0107】
また、基線に対する先導体前筒104の傾斜角をθv 、基線に対する先導体後筒105の傾斜角をθvr、先導体前筒104を基準としたときの方向修正部103の傾斜角(ヘッド角)をηv とする。また、基線の水平線に対するピッチングオフセット角をp0 で表す。
【0108】
この場合も、前述の仮定1〜仮定4の考え方が同様に適用できるので、式(5)〜式(7)の状態変化モデルに対して次式が成立する。
Yc[k+1]=Yc[k]+Lpθv[k]+kencVL’h△ηv+kηvLpηv[k+1]・・・(35)
【0109】
【数25】
【0110】
θvr[k]=θv[k−nd] ・・・(37)
bViは垂直方向修正量ηv に対する重み係数、kencVは仮定1で説明した割合、kηv は仮定2で説明した係数、dv は外乱要素である。
また、直線推進時の垂直方向運動に関してはレーザ受光面垂直位置Yt と先導体前筒104の計画線に対する傾斜角(ピッチング角)pf が計測可能であり、これらは図10から次式のように表すことができる。
Yt=Yc−Lh(θv+ηv)−Lfθv−Lrθvr ・・・(38)
pf=θv+p0 ・・・(39)
【0111】
式(35)、式(36)の状態変化モデルを基に埋設管推進機の垂直運動に関する未知変数を推定するため、次式のような変数ベクトルXv∈R(nd+2+nb+4)×1を導入する。
【0112】
【数26】
【0113】
ピッチングオフセット角p0 は計画線により決定されるが、埋設管推進機に設置されたピッチング計203自体のオフセットも考慮して未知変数として推定する。このとき、埋設管推進機の垂直方向の運動は以下の状態方程式で記述される。
【0114】
【数27】
【0115】
ωv[k]はE(ωv)=0,E(ωv[k]ωTv[k’])=Σωvδkk’ のシステムノイズを表している。一方、式(38)、式(39)は式(37)を用いることにより、次の観測方程式で表現できる。
【0116】
【数28】
【0117】
υv[k]はE(υv)=0,E(υv[k]υTv[k’])=Συvδkk’ の観測ノイズを表している。
いま、E(ωv[k]υTv[k’])=O(nd+nb+6)×2 と仮定すると、以下のようなカルマンフィルタが構成され、未知変数ベクトルXv[k]の推定値ハットXv[k]を求めることが可能になる。
【0118】
【数29】
【0119】
【数30】
【0120】
【数31】
【0121】
【数32】
【0122】
【数33】
【0123】
式(42)、式(43)はフィルタ方程式、式(44)はカルマンゲイン、式(45)、式(46)は誤差の共分散行列方程式である。
一方、水平方向において曲線施工を行っているときでも垂直方向の計画線は通常直線の組み合わせで表現されているため、状態変化モデルも直線施工時と同じ形を使うことができる。また、垂直計画線からの変位も液圧差法により連続的に計測可能であることから、状態推定を行うには基本的に観測方程式のみを書き換えてカルマンフィルタを適用すればよい。一方、式(38)、式(39)は式(37)を用いることにより次の観測方程式で表現できる。すなわち、式(40)の状態方程式に対し液圧差法による次の観測方程式を組み合わせる。
【0124】
【数34】
【0125】
Ys は液圧差により求められた埋設管推進機の深度と垂直計画線上の深度との差を表し、Ls は埋設管推進機に内蔵された液圧感知用の圧力センサ303の方向修正部103からの距離を表している。カルマンフィルタによる状態推定は、上記の観測方程式を式(42)〜式(46)へ適用すればよい。また、水平方向の状態推定の場合と同様に、観測手段に関わらず状態ベクトルの物理的意味は変わらないので、観測信号の種類に応じて観測方程式を切り替えることにより連続的に状態推定が行える。
【0126】
次に、カルマンフィルタにより推定された状態モデルを用いて埋設管推進機の垂直方向制御を行うことを考える。前述のように水平と垂直方向の運動は独立と考えることができ、これらは同様なモデルで記述できるので、ここでも基線に対する埋設管推進機先端(カッターヘッド102の先端)の垂直変位Yc をx、先導体前筒104の垂直傾斜角θv をθ、レーザ受光装置202の垂直変位Yt をyでそれぞれ表すことにする。
【0127】
また、ある均質な土質の状態でカルマンフィルタにより推定されたヘッド角操作(垂直方向修正量)に対する推進機挙動に関するパラメータもbi=bvi,kenc=kencv,kη=kηv で表せば、式(35)、式(36)、式(37)の状態変化モデルは状態ベクトルXを用いて式(25)の状態空間表現で同様に記述できる。したがって、直線施工時の垂直方向制御についても式(30)、式(31)による最適ゲインを求めて状態フィードバック制御を行えばよい。
【0128】
一方、曲線施工時の液圧差法による垂直方向制御では、
y[k]=CX[k]
y[k]=Ys
C=[−(Lh+Ls) O1×(nd) 1 −Lh O1×(nb−2)]
なるCを用いて式(31)のリカッチ方程式を解くことにより、次式の評価関数Jを最適化する状態フィードバック則を得ることができる。
【0129】
【数35】
【0130】
水平方向制御の場合に述べたように、上述した方向制御の性能は状態変化モデル式(36)の方向修正量の先導体傾斜角変化へ与えうる影響を示すパラメータであるbviに大きく関係している。実際、最適フィードバックゲインKが求まるためには(A,B)が可制御であることが必要であるが、先導体101の周囲の土質条件によってはこれが満足されない場合も有りえる。
【0131】
一方、次式で表される指標SBv を導入する。
【0132】
【数36】
【0133】
これにより、SBvηv0 は式(36)から同じ方向修正量ηv0を与え続けたときの先導体傾斜角θv の変化率を表すことになる。周囲の地盤土質に対してカッターヘッド102の方向修正が先導体101の傾斜角の変化に十分効果がある場合には、この指標SBv も十分大きいと考えられる。
【0134】
よって、埋設管推進機の状態推定を行いながら常にこの指標SBv をチェックし、指標SBv があるしきい値を下回るような事態が発生したときには、カッターヘッド102の方向修正による先導体101の旋回性能が低下してきたものと判断して、オペレータに警告を発することができる。
【0135】
また、指標SBv がしきい値より大きい場合でも、式(36)の外乱要素dv が大きい場合には、カッターヘッド102の方向修正だけでは所望の方向制御ができない可能性も考えられる。そこで、先導体101の旋回性能に関する次式のような指標κv を導入する。
κv =SBvηvmax−|dv| ・・・(49)
【0136】
ここで、ηvmaxは最大方向修正量、外乱要素dv は前述のカルマンフィルタにより逐次推定されたものである。埋設管推進機の状態推定を行いながら常にこの指標κv をチェックし、指標SBv がしきい値を超えている場合でも、この指標κv があるしきい値を下回るような事態が発生したときには、カッターヘッド102の方向修正による先導体101の旋回性能がその時点での外乱要素に対応しきれなくなったと判断して、オペレータに警告を発することができる。
【0137】
次に、図9に示した方向制御装置の構成について説明する。方向制御装置は、地上に設置され、観測信号切替器901と、垂直方向状態推定器902と、垂直方向制御器903とから構成される。
前記計画線の方向のうち垂直方向の成分を示す垂直計画線情報は、オペレータによって設定され、垂直方向状態推定器902と垂直方向制御器903に入力される。
【0138】
埋設管推進機に設けられたレーザ受光装置202は、レーザ光(計画線)に対する自装置の垂直変位Yt を示す観測信号を出力する。
埋設管推進機に設けられた圧力センサ303は、地上の基準液圧測定装置304で測定された基準液圧と自センサで測定した液圧との差に基づいて、自センサの計画線に対する垂直変位Ys を示す観測信号を出力する。
【0139】
観測信号切替器901は、直線施工のときは、レーザ受光装置202から出力された垂直変位観測信号を選択出力し、曲線施工の場合は、圧力センサ303から出力された垂直変位観測信号を選択出力する。
【0140】
垂直方向状態推定器902は、観測信号切替器901の出力信号と、埋設管推進機のピッチング計203から出力された、計画線に対する先導体前筒104の傾斜角(ピッチング角)pf を示すピッチング角信号と、垂直方向制御器903から出力された現時点での垂直方向修正量ηv と、前記垂直計画線情報とを入力信号とする。
【0141】
そして、垂直方向状態推定器902は、この入力信号と、計画線曲率ρH を外部入力項として有する、先導体101の状態変化モデル式(式(35)、式(36)、式(37))と、観測信号切替器901から選択出力された観測信号の種類に対応した観測方程式(式(41)、式(47))とに基づいて、推進機状態推定値(計画線に対する先導体101の垂直位置・姿勢パラメータθv )をオンライン推定する。
【0142】
垂直方向制御器903は、垂直方向状態推定器902によって推定された垂直位置・姿勢パラメータが零に収束するようにフィードバック量を計算して、このフィードバック量を基に次の垂直方向修正量を計算する。
垂直方向制御器903で計算された垂直方向修正量は、埋設管推進機に入力され、この垂直方向修正量に基づいて方向修正ジャッキ111が駆動される。こうして、先導体101が計画線の方向に前進するよう方向制御が行われる。
【0143】
なお、図9の例では、垂直方向制御器903で計算された垂直方向修正量を埋設管推進機に与えるようにしているが、地上に設置された図示しない表示装置に垂直方向制御器903で計算された垂直方向修正量を表示させ、この垂直方向修正量を基にオペレータが方向修正ジャッキ111を操作してもよい。また、垂直方向状態推定器902と垂直方向制御器903は、演算装置、記憶装置及びインタフェースを備えたコンピュータとこれらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。
以上のようにして、オペレータの熟練度に依存せず、均質で高精度な方向制御を実現できる。
【0144】
[実施の形態の3]
次に、本発明の第3の本実施の形態について説明する。ここでは、以下に現れる変数は水平方向・垂直方向共通であるとする。現時点よりnp×Lp(m)だけ過去の状態ベクトルを初期ベクトルX0 とする。
【0145】
【数37】
【0146】
また、そのときの状態変化モデルのパラメータbi,kenc,kηにより構成された式(25)に対応した状態空間表現を次式で表す。
X[τ+1]=A0X[τ]+B0ν[τ]+d0 ・・・(50)
【0147】
ベクトルX0 を初期値として、np×Lp過去から現在までに投入された方向修正量からν[τ]=η[k−np+1+τ]−η[k−np+τ](τ=0・・・np )を与えながら、式(50)の計算を繰り返せば、観測手段に応じた観測方程式y[τ]=CX[τ]は過去の状態推定量を基にした現在までの観測信号(埋設管推進機の各センサ及び誘導磁界検出装置で得られる信号)の予測値を求めることができる。したがって、この予測値と実際に観測された信号を比較することにより状態推定の精度を評価することが可能になる。
なお、本実施の形態の処理は、水平方向と垂直方向でそれぞれ別々に行うものである。
【0148】
【発明の効果】
本発明によれば、先導体に設けられたレーザ受光装置の計画線に対する水平変位を示す観測信号を直線施工時に選択出力し、先導体に設けられた誘導磁界発生装置の計画線に対する水平変位を示す観測信号を曲線施工時に選択出力する手順と、選択出力された観測信号、先導体前筒と先導体後筒との水平方向の相対角を示す中折れ角信号、現時点における水平方向修正量、及び計画線の方向を示す計画線情報を入力とし、計画線の曲率を外部入力項として有する、先導体の状態変化モデル式と選択出力された観測信号の種類に対応した観測方程式とに基づいて、計画線に対する先導体の水平位置・姿勢パラメータを埋設管推進機の推進と同時に推定する手順と、この推定された水平位置・姿勢パラメータが零に収束するように次の水平方向修正量を計算する手順とを行うことにより、現時点での周囲の地盤の性質に見合ったカッターヘッドの適切な水平方向修正量を求めることが可能となり、オペレータの熟練度に依存することなく、均質で高精度な水平方向制御を行うことができる。
【0149】
また、nb個の水平方向修正量の重み係数の和が所定のしきい値未満のときに警告を発することにより、カッターヘッドの水平方向修正による先導体の旋回性能が低下してきたときにオペレータに警告を発することができる。
【0150】
また、nb個の水平方向修正量の重み係数の和に水平方向修正量がとり得る最大値を乗じた値から外乱要素と計画線曲率の差分絶対値を減算した値が、所定のしきい値未満のときに警告を発することにより、カッターヘッドの水平方向修正による先導体の旋回性能がその時点での強制中折れジャッキの状態や計画線曲率に対応しきれなくなったと判断して、オペレータに警告を発することができる。
【0151】
また、先導体に設けられたレーザ受光装置の計画線に対する垂直変位を示す観測信号を直線施工時に選択出力し、先導体に設けられた圧力センサの計画線に対する垂直変位を示す観測信号を曲線施工時に選択出力する手順と、選択出力された観測信号、計画線に対する先導体前筒の傾斜角を示すピッチング角信号、現時点における垂直方向修正量、及び計画線の方向を示す計画線情報を入力とし、計画線の曲率を外部入力項として有する、先導体の状態変化モデル式と選択出力された観測信号の種類に対応した観測方程式とに基づいて、計画線に対する先導体の垂直位置・姿勢パラメータを埋設管推進機の推進と同時に推定する手順と、この推定された垂直位置・姿勢パラメータが零に収束するように次の垂直方向修正量を計算する手順とを行うことにより、現時点での周囲の地盤の性質に見合ったカッターヘッドの適切な垂直方向修正量を求めることが可能となり、オペレータの熟練度に依存することなく、均質で高精度な垂直方向制御を行うことができる。
【0152】
また、nb個の垂直方向修正量の重み係数の和が所定のしきい値未満のときに警告を発することにより、カッターヘッドの垂直方向修正による先導体の旋回性能が低下してきたときにオペレータに警告を発することができる。
【0153】
また、nb個の垂直方向修正量の重み係数の和に垂直方向修正量がとり得る最大値を乗じた値から外乱要素の絶対値を減算した値が、所定のしきい値未満のときに警告を発することにより、カッターヘッドの垂直方向修正による先導体の旋回性能がその時点での強制中折れジャッキの状態や計画線曲率に対応しきれなくなったと判断して、オペレータに警告を発することができる。
【0154】
また、現時点よりある一定距離だけ過去の状態推定量を初期値として過去の時点から現時点までに与えられた水平方向修正量又は垂直方向修正量を状態変化モデル式に入力することにより推定した観測値と、実際に得られた観測値とを同時に表示することにより、推進器の状態推定の精度を評価することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方向制御装置の制御対象となる掘削型埋設管推進機の全体構成を示す側面図である。
【図2】掘削型埋設管推進機の直線施工時の位置検知システムであるレーザターゲット法による位置検知システムの構成を示すブロック図である。
【図3】掘削型埋設管推進機の曲線施工時の位置検知システムである誘導磁界検出装置による水平位置検知システム及び液圧差法による垂直位置検知システムの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態となる方向制御装置の構成を示すブロック図である。
【図5】埋設管推進機の水平方向の状態変化モデルを記述するための座標系の定義法を示す説明図である。
【図6】埋設管推進機が単位推進長前進する際の状態変化の詳細を示す説明図である。
【図7】埋設管推進機による曲線施工時の水平方向の状態変化モデルを記述するための座標系を示す説明図である。
【図8】水平方向の状態変化モデルに曲線計画線が及ぼす影響を示す説明図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態となる方向制御装置の構成を示すブロック図である。
【図10】埋設管推進機の垂直方向の状態変化モデルを記述するための座標系の定義法を示す説明図である。
【符号の説明】
101…先導体、102…カッターヘッド、103…方向修正部、104…先導体前筒、105…先導体後筒、106…中折れ部、107…元押装置、108…埋設管、109…地盤、110…発進立抗、111…方向修正ジャッキ、201…レーザセオドライト、202…レーザ受光装置、203…ピッチング計、204…中折れ角センサ、205…ローリング計、301…誘導磁界発生装置、302…誘導磁界検出装置、303…圧力センサ、304…基準液圧測定装置、401…観測信号切替器、402…水平方向状態推定器、403…水平方向制御器、901…観測信号切替器、902…垂直方向状態推定器、903…垂直方向制御器。
Claims (30)
- 先導体前筒、この先導体前筒と中折れ部を介して連結された先導体後筒、及び前記先導体前筒の先端に設けられたカッターヘッドから構成される先導体と、この先導体の後方に順次継ぎ足される埋設管とを、前記カッターヘッドと前記先導体前筒との水平方向の相対角を示す水平方向修正量に基づいて所定の計画線の方向に推進させる埋設管推進機の方向制御方法であって、
前記先導体に設けられたレーザ受光装置の前記計画線に対する水平変位を示す観測信号を直線施工時に選択出力し、前記先導体に設けられた誘導磁界発生装置の前記計画線に対する水平変位を示す観測信号を曲線施工時に選択出力する手順と、
前記選択出力された観測信号、前記先導体前筒と前記先導体後筒との水平方向の相対角を示す中折れ角信号、現時点における前記水平方向修正量、及び前記計画線の方向を示す計画線情報を入力とし、前記計画線の曲率を外部入力項として有する、前記先導体の状態変化モデル式と前記選択出力された観測信号の種類に対応した観測方程式とに基づいて、前記計画線に対する前記先導体の水平位置・姿勢パラメータを前記埋設管推進機の推進と同時に推定する手順と、
この推定された水平位置・姿勢パラメータが零に収束するように次の前記水平方向修正量を計算する手順とを有することを特徴とする埋設管推進機の方向制御方法。 - 請求項1記載の埋設管推進機の方向制御方法において、
前記先導体前筒の単位推進長当たりの水平方向の傾斜角変化が、現在位置から単位推進長の(nb−1)倍後方まで遡った合計nb(nbは2以上の整数)個の水平方向修正量とこの水平方向修正量に依存しない外乱要素との線形和で与えられるものとして、前記水平位置・姿勢パラメータの推定と同時に、前記nb個の水平方向修正量に対する重み係数を推定することを特徴とする埋設管推進機の方向制御方法。 - 請求項1記載の埋設管推進機の方向制御方法において、
前記カッターヘッドの水平方向修正に伴うカッターヘッド先端の水平方向変位量がある一定割合だけ地盤側に食込むものとして、前記水平位置・姿勢パラメータの推定と同時に、前記割合を推定することを特徴とする埋設管推進機の方向制御方法。 - 請求項1記載の埋設管推進機の方向制御方法において、
前記カッターヘッドの水平推進方向が、前記先導体前筒の方向に前記水平方向修正量にある一定係数を乗じた量を加算した方向であるとして、前記水平位置・姿勢パラメータの推定と同時に、前記係数を推定することを特徴とする埋設管推進機の方向制御方法。 - 請求項1記載の埋設管推進機の方向制御方法において、
前記計画線に対する前記先導体後筒の水平傾斜角が、前記計画線に対する前記先導体前筒の水平傾斜角のある一定距離だけ過去の値と同一であるとして、前記水平位置・姿勢パラメータを推定することを特徴とする埋設管推進機の方向制御方法。 - 請求項2記載の埋設管推進機の方向制御方法において、
前記nb個の水平方向修正量の重み係数の和が所定のしきい値未満のときに警告を発することを特徴とする埋設管推進機の方向制御方法。 - 請求項2記載の埋設管推進機の方向制御方法において、
前記nb個の水平方向修正量の重み係数の和に前記水平方向修正量がとり得る最大値を乗じた値から前記外乱要素と前記計画線曲率の差分絶対値を減算した値が、所定のしきい値未満のときに警告を発することを特徴とする埋設管推進機の方向制御方法。 - 先導体前筒、この先導体前筒と中折れ部を介して連結された先導体後筒、及び前記先導体前筒の先端に設けられたカッターヘッドから構成される先導体と、この先導体の後方に順次継ぎ足される埋設管とを、前記カッターヘッドと前記先導体前筒との垂直方向の相対角を示す垂直方向修正量に基づいて所定の計画線の方向に推進させる埋設管推進機の方向制御方法であって、
前記先導体に設けられたレーザ受光装置の前記計画線に対する垂直変位を示す観測信号を直線施工時に選択出力し、前記先導体に設けられた圧力センサの前記計画線に対する垂直変位を示す観測信号を曲線施工時に選択出力する手順と、
前記選択出力された観測信号、前記計画線に対する前記先導体前筒の傾斜角を示すピッチング角信号、現時点における前記垂直方向修正量、及び前記計画線の方向を示す計画線情報を入力とし、前記計画線の曲率を外部入力項として有する、前記先導体の状態変化モデル式と前記選択出力された観測信号の種類に対応した観測方程式とに基づいて、前記計画線に対する前記先導体の垂直位置・姿勢パラメータを前記埋設管推進機の推進と同時に推定する手順と、
この推定された垂直位置・姿勢パラメータが零に収束するように次の前記垂直方向修正量を計算する手順とを有することを特徴とする埋設管推進機の方向制御方法。 - 請求項8記載の埋設管推進機の方向制御方法において、
前記先導体前筒の単位推進長当たりの垂直方向の傾斜角変化が、現在位置から単位推進長の(nb−1)倍後方まで遡った合計nb(nbは2以上の整数)個の垂直方向修正量とこの垂直方向修正量に依存しない外乱要素との線形和で与えられるものとして、前記垂直位置・姿勢パラメータの推定と同時に、前記nb個の垂直方向修正量に対する重み係数を推定することを特徴とする埋設管推進機の方向制御方法。 - 請求項8記載の埋設管推進機の方向制御方法において、
前記カッターヘッドの垂直方向修正に伴うカッターヘッド先端の垂直方向変位量がある一定割合だけ地盤側に食込むものとして、前記垂直位置・姿勢パラメータの推定と同時に、前記割合を推定することを特徴とする埋設管推進機の方向制御方法。 - 請求項8記載の埋設管推進機の方向制御方法において、
前記カッターヘッドの垂直推進方向が、前記先導体前筒の方向に前記垂直方向修正量にある一定係数を乗じた量を加算した方向であるとして、前記垂直位置・姿勢パラメータの推定と同時に、前記係数を推定することを特徴とする埋設管推進機の方向制御方法。 - 請求項8記載の埋設管推進機の方向制御方法において、
前記計画線に対する前記先導体後筒の垂直傾斜角が、前記計画線に対する前記先導体前筒の垂直傾斜角のある一定距離だけ過去の値と同一であるとして、前記垂直位置・姿勢パラメータを推定することを特徴とする埋設管推進機の方向制御方法。 - 請求項9記載の埋設管推進機の方向制御方法において、
前記nb個の垂直方向修正量の重み係数の和が所定のしきい値未満のときに警告を発することを特徴とする埋設管推進機の方向制御方法。 - 請求項9記載の埋設管推進機の方向制御方法において、
前記nb個の垂直方向修正量の重み係数の和に前記垂直方向修正量がとり得る最大値を乗じた値から前記外乱要素の絶対値を減算した値が、所定のしきい値未満のときに警告を発することを特徴とする埋設管推進機の方向制御方法。 - 請求項1又は8記載の埋設管推進機の方向制御方法において、
現時点よりある一定距離だけ過去の状態推定量を初期値として前記過去の時点から現時点までに与えられた水平方向修正量又は垂直方向修正量を前記状態変化モデル式に入力することにより推定した観測値と、実際に得られた観測値とを同時に表示することを特徴とする埋設管推進機の方向制御方法。 - 先導体前筒、この先導体前筒と中折れ部を介して連結された先導体後筒、及び前記先導体前筒の先端に設けられたカッターヘッドから構成される先導体と、この先導体の後方に順次継ぎ足される埋設管とを、前記カッターヘッドと前記先導体前筒との水平方向の相対角を示す水平方向修正量に基づいて所定の計画線の方向に推進させる埋設管推進機の方向制御装置であって、
前記先導体に設けられたレーザ受光装置の前記計画線に対する水平変位を示す観測信号を直線施工時に選択出力し、前記先導体に設けられた誘導磁界発生装置の前記計画線に対する水平変位を示す観測信号を曲線施工時に選択出力する観測信号切替器と、
この観測信号切替器の出力、前記先導体前筒と前記先導体後筒との水平方向の相対角を示す中折れ角信号、現時点における前記水平方向修正量、及び前記計画線の方向を示す計画線情報を入力とし、前記計画線の曲率を外部入力項として有する、前記先導体の状態変化モデル式と前記選択出力された観測信号の種類に対応した観測方程式とに基づいて、前記計画線に対する前記先導体の水平位置・姿勢パラメータを前記埋設管推進機の推進と同時に推定する水平方向状態推定器と、
この水平方向状態推定器によって推定された水平位置・姿勢パラメータが零に収束するように次の前記水平方向修正量を計算する水平方向制御器とから構成されることを特徴とする埋設管推進機の方向制御装置。 - 請求項16記載の埋設管推進機の方向制御装置において、前記水平方向状態推定器は、前記先導体前筒の単位推進長当たりの水平方向の傾斜角変化が、現在位置から単位推進長の(nb−1)倍後方まで遡った合計nb(nbは2以上の整数)個の水平方向修正量とこの水平方向修正量に依存しない外乱要素との線形和で与えられるものとして、前記水平位置・姿勢パラメータの推定と同時に、前記nb個の水平方向修正量に対する重み係数を推定することを特徴とする埋設管推進機の方向制御装置。
- 請求項16記載の埋設管推進機の方向制御装置において、前記水平方向状態推定器は、前記カッターヘッドの水平方向修正に伴うカッターヘッド先端の水平方向変位量がある一定割合だけ地盤側に食込むものとして、前記水平位置・姿勢パラメータの推定と同時に、前記割合を推定することを特徴とする埋設管推進機の方向制御装置。
- 請求項16記載の埋設管推進機の方向制御装置において、前記水平方向状態推定器は、前記カッターヘッドの水平推進方向が、前記先導体前筒の方向に前記水平方向修正量にある一定係数を乗じた量を加算した方向であるとして、前記水平位置・姿勢パラメータの推定と同時に、前記係数を推定することを特徴とする埋設管推進機の方向制御装置。
- 請求項16記載の埋設管推進機の方向制御装置において、前記水平方向状態推定器は、前記計画線に対する前記先導体後筒の水平傾斜角が、前記計画線に対する前記先導体前筒の水平傾斜角のある一定距離だけ過去の値と同一であるとして、前記水平位置・姿勢パラメータを推定することを特徴とする埋設管推進機の方向制御装置。
- 請求項17記載の埋設管推進機の方向制御装置において、前記水平方向状態推定器は、前記nb個の水平方向修正量の重み係数の和が所定のしきい値未満のときに警告を発することを特徴とする埋設管推進機の方向制御装置。
- 請求項17記載の埋設管推進機の方向制御装置において、前記水平方向状態推定器は、前記nb個の水平方向修正量の重み係数の和に前記水平方向修正量がとり得る最大値を乗じた値から前記外乱要素と前記計画線曲率の差分絶対値を減算した値が、所定のしきい値未満のときに警告を発することを特徴とする埋設管推進機の方向制御装置。
- 先導体前筒、この先導体前筒と中折れ部を介して連結された先導体後筒、及び前記先導体前筒の先端に設けられたカッターヘッドから構成される先導体と、この先導体の後方に順次継ぎ足される埋設管とを、前記カッターヘッドと前記先導体前筒との垂直方向の相対角を示す垂直方向修正量に基づいて所定の計画線の方向に推進させる埋設管推進機の方向制御装置であって、
前記先導体に設けられたレーザ受光装置の前記計画線に対する垂直変位を示す観測信号を直線施工時に選択出力し、前記先導体に設けられた圧力センサの前記計画線に対する垂直変位を示す観測信号を曲線施工時に選択出力する観測信号切替器と、
この観測信号切替器の出力、前記計画線に対する前記先導体前筒の傾斜角を示すピッチング角信号、現時点における前記垂直方向修正量、及び前記計画線の方向を示す計画線情報を入力とし、前記計画線の曲率を外部入力項として有する、前記先導体の状態変化モデル式と前記選択出力された観測信号の種類に対応した観測方程式とに基づいて、前記計画線に対する前記先導体の垂直位置・姿勢パラメータを前記埋設管推進機の推進と同時に推定する垂直方向状態推定器と、
この垂直方向状態推定器によって推定された垂直位置・姿勢パラメータが零に収束するように次の垂直方向修正量を計算する垂直方向制御器とから構成されることを特徴とする埋設管推進機の方向制御装置。 - 請求項23記載の埋設管推進機の方向制御装置において、前記垂直方向状態推定器は、前記先導体前筒の単位推進長当たりの垂直方向の傾斜角変化が、現在位置から単位推進長の(nb−1)倍後方まで遡った合計nb(nbは2以上の整数)個の垂直方向修正量とこの垂直方向修正量に依存しない外乱要素との線形和で与えられるものとして、前記垂直位置・姿勢パラメータの推定と同時に、前記nb個の垂直方向修正量に対する重み係数を推定することを特徴とする埋設管推進機の方向制御装置。
- 請求項23記載の埋設管推進機の方向制御装置において、前記垂直方向状態推定器は、前記カッターヘッドの垂直方向修正に伴うカッターヘッド先端の垂直方向変位量がある一定割合だけ地盤側に食込むものとして、前記垂直位置・姿勢パラメータの推定と同時に、前記割合を推定することを特徴とする埋設管推進機の方向制御装置。
- 請求項23記載の埋設管推進機の方向制御装置において、前記垂直方向状態推定器は、前記カッターヘッドの垂直推進方向が、前記先導体前筒の方向に前記垂直方向修正量にある一定係数を乗じた量を加算した方向であるとして、前記垂直位置・姿勢パラメータの推定と同時に、前記係数を推定することを特徴とする埋設管推進機の方向制御装置。
- 請求項23記載の埋設管推進機の方向制御装置において、前記垂直方向状態推定器は、前記計画線に対する前記先導体後筒の垂直傾斜角が、前記計画線に対する前記先導体前筒の垂直傾斜角のある一定距離だけ過去の値と同一であるとして、前記垂直位置・姿勢パラメータを推定することを特徴とする埋設管推進機の方向制御装置。
- 請求項24記載の埋設管推進機の方向制御装置において、前記垂直方向状態推定器は、前記nb個の垂直方向修正量の重み係数の和が所定のしきい値未満のときに警告を発することを特徴とする埋設管推進機の方向制御装置。
- 請求項24記載の埋設管推進機の方向制御装置において、前記垂直方向状態推定器は、前記nb個の垂直方向修正量の重み係数の和に前記垂直方向修正量がとり得る最大値を乗じた値から前記外乱要素の絶対値を減算した値が、所定のしきい値未満のときに警告を発することを特徴とする埋設管推進機の方向制御装置。
- 請求項16又は23記載の埋設管推進機の方向制御装置において、
現時点よりある一定距離だけ過去の状態推定量を初期値として前記過去の時点から現時点までに与えられた水平方向修正量又は垂直方向修正量を前記状態変化モデル式に入力することにより推定した観測値と、実際に得られた観測値とを同時に表示する表示手段を有することを特徴とする埋設管推進機の方向制御装置。
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