JP3611773B2 - ノイズ低減装置、ノイズ低減方法およびノイズ低減プログラムを記録した媒体 - Google Patents

ノイズ低減装置、ノイズ低減方法およびノイズ低減プログラムを記録した媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は映像信号処理装置において、映像信号のノイズを低減しS/Nを向上させるノイズ低減装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に映像信号は、フレーム周期で繰り返される信号であり、フレーム間の自己相関性が強い。しかし映像信号のランダムノイズは自己相関性が低いため、映像信号をフレーム周期で演算を行って画素を置き換えると、ノイズ低減を行うことができる。
【0003】
従来、このような動作を行うノイズ低減装置は、動き検出情報を基にして制御する手段を備えたフレーム巡回型ノイズ低減装置であった(特開平6−225178号公報)。
【0004】
図11に、従来の動き検出をもとにしたフレーム巡回型ノイズ低減装置を示す。
【0005】
図11に示すように、フレーム巡回型ノイズ低減装置は、動き検出精度を向上させるための2次元LPF(ローパスフィルタ)1102と、加算器1103と、動き判定回路1104と、巡回・非巡回の映像信号を求める乗算器1105、1106と、映像信号を加算するための加算器1107と、フレームメモリ1108とを備えている。
【0006】
フレーム巡回型ノイズ低減装置では、入力映像信号1101を2次元LPF1102によりノイズ除去し、得られた映像信号と、フレームメモリ1108から出力される1フレーム遅延した映像信号とが、加算器1103に入力されて差分が生成される。
【0007】
この加算器1103で算出された差分は、動き判定回路1104に入力され、フレーム間の動き成分か否かの判定が行われる。上記差分には、フレーム間自己相関のないノイズ成分と、信号成分のフレーム間で変化した差分とが含まれ、一般的に小さくなるほどノイズ成分である確率が高く、大きくなるほど動き成分である確率が高くなる。したがって、動き判定回路1104では、上記差分が閾値より大きければ動き成分と判定するものであり、大きさの異なる閾値を複数設けて差分と比較すれば動きの大小も判定することができる。
【0008】
動き判定回路1104により、動きが大きいと判定された場合には、動き判定回路出力の値(K:0<K<1)を0に近づけるように小さくし、動きが小さい場合には、1に近づけるように大きくするように制御を行う。
【0009】
この入力映像信号1101の動きを示す動き判定回路出力1104の出力により、乗算器1105,1106の乗算係数(1−K)、(K)を調整し、加算器1107により両者を加算することによって、動きがあるときには、入力映像信号1101を強くしてフレーム遅延した映像信号の影響を弱め、動きがないときには、入力映像信号1101を弱くしてフレーム遅延した映像信号の影響を強めて、映像信号を置き換えることによって、残像を低減しつつ映像信号のノイズ低減を行うことができる。
【0010】
また、上記のようなフレームメモリを使用せずに非巡回で映像信号のノイズを低減する方法として、一次元のフィルタや二次元のフィルタ処理を行う方法が知られている。一次元フィルタとしては、隣接画素の平均を行うフィルタが知られている。また、ノイズ低減の一方法として、一定の閾値以下の信号を零にするコアリングの方法が知られている。また、二次元のフィルタとしては、水平方向と垂直方向にローパスフィルタ処理を施す方法がある。
【0011】
また、適応的に画素を選択して平均化することにより、ノイズ低減を行うことができる方法(特開平6−86104号公報)も提案されている。これは、フィルタ中心画素とその周辺画素を取り込み、周辺画素と中心画素の差分を計算し、その差分を中心画素と相関があるか否かを判定する閾値と比較して、閾値よりも小さければ相関があると判断し、相関のある周辺画素のみの平均を計算して中心画素と置き換えることにより、相関の低い輪郭を平均せずに輪郭ぼけを低減しつつ、ノイズ低減を行うことができるものである。
【0012】
図12に、従来の非巡回で映像信号のノイズを低減するノイズリダクション装置の回路構成ブロック図を示す。
【0013】
図12に示すように、ノイズリダクション装置は、画素取り込み回路1202と、差分算出回路1203〜1206と、閾値1207と、相関判定回路1208〜1211と、相関画素加算回路1212と、画素数計数回路1213と、除算器1214とから構成されており、入力映像信号1201を入力し、中心画素とその周辺画素とを取り出し、平均値を算出し、中心画素と置き換えられる出力映像信号1215を出力するものである。
【0014】
以下に、各ブロックの動作を説明する。
【0015】
入力映像信号1201は、画素取り込み回路1202に入力され、中心画素とその周辺画素が取り込まれ、中心画素と各周辺画素がそれぞれ差分算出回路1203〜1206に出力される。
【0016】
差分算出回路1203〜1206では、中心画素と各周辺画素との差分が計算され、それぞれの結果が相関判定回路1208〜1211に入力される。相関判定回路1208〜1211では、差分算出回路1203〜1206から入力された結果と閾値1207とを比較して、閾値より小さい場合は相関があると判定し、判定結果を相関画素加算回路1212に入力する。
【0017】
相関画素加算回路1212では、画素取り込み回路1202から中心画素と各周辺画素を入力し、相関判定回路1208〜1211に判定されたそれぞれの結果に基づいて、中心画素と、中心画素と相関がある周辺画素値のみを加算する。画素数計数回路1213は、相関判定回路1208〜1211による判定結果に基づいて中心画素と相関のある画素数を数え、中心画素と合わせた画素数を計数する。
【0018】
除算器1214では、相関画素加算回路1212による加算結果を、画素数計数回路1213により計数された中心画素と、中心画素と相関のある画素数で除算し、相関画素の平均値を求める。この平均値が出力映像信号1215として出力され、中心画素と置き換えられる。
【0019】
以上の動作により、相関の低い輪郭部分については、平均値を求める対象外となり、輪郭部分のぼけを低減することができ、ランダムノイズが重畳した相関のある画素についてのみ平均化することができ、ノイズを低減させている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のフレーム巡回型ノイズ低減装置では、フレーム間の動きがあるときに、残像を低減するために巡回量を小さくするので、ノイズ低減が十分でないという問題があった。
【0021】
また、非巡回型ノイズ低減装置では、画素平均を行うフィルタ処理でノイズ低減をする場合、輪郭ぼけが発生する。また、コアリングについては、閾値以下の輪郭部分の信号については零に置き換わってしまい、輪郭劣化が生じる。そして適応的に画素を選択して平均画素に置き換える方式についても、同様に閾値以下の輪郭部分の信号劣化が生じてしまうという問題があった。
【0022】
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、フレーム巡回型ノイズ低減装置と非巡回型フィルタノイズ低減装置とを併合して、小さな映像信号レベルの輪郭部分を劣化させずにノイズ低減を実現するもので、フレーム間の動きがなく映像信号レベルが小さい場合には、主にフレーム巡回型ノイズ低減装置によりノイズ低減を行い、フレーム間の動きがある場合には、主に非巡回型フィルタノイズ低減装置によりノイズ低減を行うことによって、映像信号の動きとレベルに応じた最適なノイズ低減装置を提供するものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明のノイズ低減装置は、映像信号を入力しこの映像信号から取得した画像と遅延した画像とに基づいて遅延した画像の巡回量を調整し入力した映像信号のノイズを低減して出力する巡回型ノイズ低減装置と、前記巡回型ノイズ低減装置から出力された映像信号を入力し周辺画素を用いてフィルタ処理を行い入力した映像信号のノイズを低減して出力する非巡回型フィルタノイズ低減装置と、前記巡回型ノイズ低減装置および前記非巡回型フィルタノイズ低減装置を制御する制御手段とを備え、前記巡回型ノイズ低減装置が、前記画像と前記遅延した画像とに基づいて映像の動きを検出して動き検出信号を出力する動き判定手段と、前記入力した映像信号の映像信号レベルを検出して出力する映像信号レベル検出手段と、前記動き検出信号と前記映像信号レベルとに基づいて前記遅延した画像の巡回量を調整する巡回量調整手段と、この巡回量調整手段に調整された巡回量にしたがって前記遅延した画像を巡回させ前記入力した映像信号のノイズを低減して出力する映像信号出力手段とを有し、前記制御手段が、前記動き検出信号と前記映像信号レベルとに基づいて、前記巡回型ノイズ低減装置および前記非巡回型フィルタノイズ低減装置を制御することを特徴とした構成を有している。
【0024】
この構成により、入力した映像信号のノイズを低減して出力する巡回型ノイズ低減装置と、前記巡回型ノイズ低減装置から出力された映像信号を入力しノイズを低減して出力する非巡回型フィルタノイズ低減装置とを、動き検出信号と映像信号レベルとに基づいて制御手段が制御するので、映像の動きと映像信号レベルを考慮して動きのあるところは残像がなく、静止のときはレベルが小さい信号を重点的にノイズ低減することができることとなる。
【0025】
また、本発明のノイズ低減装置は、映像信号を入力しこの映像信号から取得した画像と遅延した画像とに基づいて遅延した画像の巡回量を調整し入力した映像信号のノイズを低減して出力する巡回型ノイズ低減装置と、この巡回型ノイズ低減装置から映像信号を入力し周辺画素を用いてフィルタ処理を行い入力した映像信号のノイズを低減して出力する非巡回型フィルタノイズ低減装置と、このノイズ低減前の映像信号を入力し前記画像の輪郭補正を行い入力した映像信号のノイズを低減して出力する輪郭補正装置と、前記非巡回型フィルタノイズ低減装置が出力した映像信号と前記輪郭補正装置が出力した映像信号とから出力映像信号を生成して出力する映像信号出力手段と、前記巡回型ノイズ低減装置、前記非巡回型フィルタノイズ低減装置および前記輪郭補正装置を制御する制御手段とを備え、前記巡回型ノイズ低減装置が、前記画像と前記遅延した画像とに基づいて映像の動きを検出して動き検出信号を出力する動き判定手段と、前記入力した映像信号の映像信号レベルを検出して出力する映像信号レベル検出手段と、前記動き検出信号と前記映像信号レベルとに基づいて前記遅延した画像の巡回量を調整する巡回量調整手段と、この巡回量調整手段に調整された巡回量にしたがって前記遅延した画像を巡回させ前記入力した映像信号のノイズを低減して出力する映像信号出力手段とを有し、前記制御手段が、前記動き検出信号と前記映像信号レベルとに基づいて、前記巡回型ノイズ低減装置、前記非巡回型フィルタノイズ低減装置および前記輪郭補正装置を制御することを特徴とした構成を有している。
【0026】
この構成により、入力した映像信号のノイズを低減して出力する巡回型ノイズ低減装置と、この巡回型ノイズ低減装置から映像信号を入力しノイズを低減して出力する非巡回型フィルタノイズ低減装置と、画像の輪郭補正を行う輪郭補正装置とを、動き検出信号と映像信号レベルとに基づいて制御手段が制御するので、映像の動きと映像信号レベルを考慮して動きのある映像のときは残像がなく、静止のときはレベルの低い映像信号を重点的にノイズ低減することができ、また、映像の輪郭を動きとレベルに応じてノイズ強調せずに先鋭化させることができる。
【0027】
また、本発明のノイズ低減装置は、映像信号を入力し所定の出力信号強度を保って利得を自動的に変える自動利得制御装置と、この自動利得制御装置から映像信号を入力しこの映像信号から取得した画像と遅延した画像とに基づいて遅延した画像の巡回量を調整し入力した映像信号のノイズを低減して出力する巡回型ノイズ低減装置と、この巡回型ノイズ低減装置から映像信号を入力し周辺画素を用いてフィルタ処理を行い入力した映像信号のノイズを低減して出力する非巡回型フィルタノイズ低減装置と、前記巡回型ノイズ低減装置および前記非巡回型フィルタノイズ低減装置を制御する制御手段とを備え、前記自動利得制御装置が、入力映像信号の利得を変更したゲイン量を出力するゲイン量出力手段を有し、前記巡回型ノイズ低減装置が、前記画像と前記遅延した画像とに基づいて映像の動きを検出して動き検出信号を出力する動き判定手段と、前記動き検出信号に基づいて前記遅延した画像の巡回量を調整する巡回量調整手段と、この巡回量調整手段に調整された巡回量にしたがって前記遅延した画像を巡回させ前記入力した映像信号のノイズを低減して出力する映像信号出力手段とを有し、前記制御手段が、前記ゲイン量と前記動き検出信号とに基づいて、前記巡回型ノイズ低減装置および前記非巡回型フィルタノイズ低減装置を制御することを特徴とした構成を有している。
【0028】
この構成により、自動利得制御装置により入力した映像信号を所定の出力信号強度を保って利得を自動的に変えて出力し、この自動利得制御装置から映像信号を入力しノイズを低減して出力する巡回型ノイズ低減装置と、この巡回型ノイズ低減装置から映像信号を入力しノイズを低減して出力する非巡回型フィルタノイズ低減装置とを、動き検出信号と自動利得制御装置によるゲイン量とに基づいて制御手段が制御するので、映像の動きとゲイン量を考慮したノイズ低減を行うことができることとなる。
【0029】
さらに、本発明のノイズ低減装置は、映像信号を入力しこの映像信号から取得した画像と遅延した画像とに基づいて遅延した画像の巡回量を調整し入力した映像信号のノイズを低減して出力する巡回型ノイズ低減装置と、この巡回型ノイズ低減装置から映像信号を入力し周辺画素を用いてフィルタ処理を行い入力した映像信号のノイズを低減して出力する非巡回型フィルタノイズ低減装置と、前記非巡回型フィルタノイズ低減装置を制御する制御手段とを備え、前記巡回型ノイズ低減装置が、前記画像と前記遅延した画像とに基づいて映像の動きを検出して動き検出信号を出力する動き判定手段と、前記動き検出信号に基づいて前記遅延した画像の巡回量を調整する巡回量調整手段と、この巡回量調整手段に調整された巡回量にしたがって前記遅延した画像を巡回させ前記入力した映像信号のノイズを低減して出力する映像信号出力手段とを有し、前記制御手段が、前記動き検出信号に基づいて、前記非巡回型フィルタノイズ低減装置が行うフィルタ処理の適応範囲を制御することを特徴とした構成を有している。
【0030】
この構成により、巡回型ノイズ低減装置により入力した映像信号のノイズを低減して出力し、この巡回型ノイズ低減装置から映像信号を入力しノイズを低減して出力する非巡回型フィルタノイズ低減装置を、映像信号の動き検出信号によりフィルタ領域を調整して制御手段が制御するので、映像の動きを考慮した効果的なノイズ低減を行うことができることとなる。
【0031】
また、本発明のノイズ低減装置は、映像信号を入力しこの映像信号から取得した画像と遅延した画像とに基づいて遅延した画像の巡回量を調整し入力した映像信号のノイズを低減して出力する巡回型ノイズ低減装置と、この巡回型ノイズ低減装置から映像信号を入力し周辺画素を用いてフィルタ処理を行い入力した映像信号のノイズを低減して出力する非巡回型フィルタノイズ低減装置と、前記非巡回型フィルタノイズ低減装置を制御する制御手段とを備え、前記巡回型ノイズ低減装置が、前記画像と前記遅延した画像とに基づいて映像の動きを検出して動き検出信号を出力する動き判定手段と、前記動き検出信号に基づいて前記遅延した画像の巡回量を調整する巡回量調整手段と、この巡回量調整手段に調整された巡回量にしたがって前記遅延した画像を巡回させ前記入力した映像信号のノイズを低減して出力する映像信号出力手段とを有し、前記制御手段が、前記動き検出信号に基づいて、前記非巡回型フィルタノイズ低減装置が行うフィルタ処理の適応画素に重み付けを付けて処理させることを特徴とした構成を有している。
【0032】
この構成により、巡回型ノイズ低減装置により入力した映像信号のノイズを低減して出力し、この巡回型ノイズ低減装置から映像信号を入力しノイズを低減して出力する非巡回型フィルタノイズ低減装置を、映像信号の動き検出信号により周辺画素に付ける重み付けを調整して制御手段が制御するので、映像の動きを考慮した効果的なノイズ低減を行うことができることとなる。
【0033】
本発明のノイズ低減方法およびノイズ低減プログラムを記録した媒体は、映像信号を入力する映像信号入力ステップと、画像を保持し遅延して出力する画像遅延ステップと、前記入力した映像信号から画像を取得しこの画像と前記遅延された画像とに基づいて映像の動きを検出する動き検出ステップと、前記入力した映像信号の信号レベルを検出する信号レベル検出ステップと、前記映像の動きと前記映像信号レベルとに基づいて前記遅延された画像の巡回量を決定する巡回量決定ステップと、前記映像の動きと前記映像信号レベルとに基づいて映像信号にフィルタ処理を行うフィルタ制御パラメータを決定するフィルタ制御パラメータ決定ステップと、前記決定された巡回量に基づいて前記遅延された画像の巡回量を制御し前記入力映像信号のノイズを低減して出力する巡回型ノイズ低減ステップと、前記巡回型ノイズ低減ステップで出力された映像信号を、前記フィルタ制御パラメータに基づいて周辺画素を選択して前記フィルタ処理を行い、ノイズを低減して出力する非巡回型フィルタノイズ低減ステップとを備えたことを特徴としている。
【0034】
これにより、動き検出と映像信号レベル検出に基づいて、巡回量と制御パラメータを決定して、巡回型ノイズ低減と非巡回型フィルタノイズ低減を行うので、映像信号の動きと映像信号レベルを考慮して、動きのあるところは残像がなくノイズ低減を行い、静止のときはレベルが小さい信号を重点的にノイズ低減を行うことができることとなる。
【0035】
また、本発明のノイズ低減方法およびノイズ低減プログラムを記録した媒体は、映像信号を入力する映像信号入力ステップと、画像を保持し遅延して出力する画像遅延ステップと、前記入力した映像信号から画像を取得しこの画像と前記遅延された画像とに基づいて映像の動きを検出する動き検出ステップと、前記入力した映像信号の信号レベルを検出する信号レベル検出ステップと、前記映像の動きと前記映像信号レベルとに基づいて前記遅延された画像の巡回量を決定する巡回量決定ステップと、前記映像の動きと前記映像信号レベルとに基づいて映像信号にフィルタ処理を行うフィルタ制御パラメータを決定するフィルタ制御パラメータ決定ステップと、前記映像の動きと前記映像信号レベルとに基づいて映像信号に輪郭補正処理を行う輪郭補正パラメータを決定する輪郭補正パラメータ決定ステップと、前記決定された巡回量に基づいて前記遅延された画像の巡回量を制御し前記入力映像信号のノイズを低減して出力する巡回型ノイズ低減ステップと、この巡回型ノイズ低減ステップで出力された映像信号を前記フィルタ制御パラメータに基づいて周辺画素を選択して前記フィルタ処理を行いノイズを低減して出力する非巡回型フィルタノイズ低減ステップと、前記巡回型ノイズ低減ステップで出力された映像信号から前記輪郭補正パラメータに基づいて前記輪郭補正処理を行い輪郭補正信号を生成する輪郭補正信号生成ステップと、前記非巡回型フィルタノイズ低減ステップで出力された映像信号と前記輪郭補正信号とを加算する加算ステップとを備えたことを特徴としている。
【0036】
これにより、動き検出と映像信号レベル検出に基づいて、巡回量と非巡回型フィルタの制御パラメータと輪郭補正の制御パラメータを決定して、巡回型ノイズ低減と非巡回型フィルタノイズ低減と輪郭補正を行うので、映像信号の動きと映像信号レベルを考慮して、動きのあるところは非巡回型フィルタによってノイズ低減を残像なく行い、静止のときはレベルが小さい信号を巡回型フィルタにて重点的にノイズ低減を行い、かつ動きぼけの低減とノイズ低減されても輪郭ぼけを低減することができることとなる。
【0037】
また、本発明のノイズ低減方法およびノイズ低減プログラムを記録した媒体は、映像信号を入力する映像信号入力ステップと、前記入力した映像信号を所定の出力信号強度に保つためのゲイン量を算出するゲイン量算出ステップと、前記ゲイン量に基づいて前記入力した映像信号を増幅する自動利得制御ステップと、画像を保持し遅延して出力する画像遅延ステップと、前記増幅された映像信号から画像を取得しこの画像と前記遅延された画像とに基づいて映像の動きを検出する動き検出ステップと、前記ゲイン量と前記映像の動きとに基づいて前記遅延された画像の巡回量を決定する巡回量決定ステップと、前記ゲイン量と前記映像の動きとに基づいて映像信号にフィルタ処理を行うフィルタ制御パラメータを決定するフィルタ制御パラメータ決定ステップと、前記決定された巡回量に基づいて前記遅延された画像の巡回量を制御し前記増幅された映像信号のノイズを低減して出力する巡回型ノイズ低減ステップと、この巡回型ノイズ低減ステップで出力された映像信号を前記フィルタ制御パラメータに基づいて周辺画素を選択して前記フィルタ処理を行いノイズを低減して出力する非巡回型フィルタノイズ低減ステップとを備えたことを特徴としている。
【0038】
これにより、動き検出とゲイン算出に基づいて、巡回量と制御パラメータを決定して、巡回型ノイズ低減と非巡回型フィルタノイズ低減を行うので、AGC(自動利得制御)により低いレベルの映像信号振幅が大きくなってS/Nが悪くなる現象を改善するために、静止ところは巡回型ノイズ低減を主に行い、動きのときは非巡回型フィルタにてノイズ低減を主に行うことにより、AGCにより増幅された低いレベルの信号を重点的にノイズ低減することができることとなる。
【0039】
さらに、本発明のノイズ低減方法およびノイズ低減プログラムを記録した媒体は、映像信号を入力する映像信号入力ステップと、画像を保持し遅延して出力する画像遅延ステップと、前記入力した映像信号から画像を取得しこの画像と前記遅延された画像とに基づいて映像の動きを検出する動き検出ステップと、前記映像の動きに基づいて前記遅延された画像の巡回量を決定する巡回量決定ステップと、前記映像の動きに基づいて映像信号にフィルタ処理を行うフィルタ領域を決定するフィルタ領域制御パラメータ決定ステップと、前記決定された巡回量に基づいて前記遅延された画像の巡回量を制御し前記入力映像信号のノイズを低減して出力する巡回型ノイズ低減ステップと、この巡回型ノイズ低減ステップで出力された映像信号を前記フィルタ領域制御パラメータに基づいて周辺画素を選択して前記フィルタ処理を行いノイズを低減して出力する非巡回型フィルタノイズ低減ステップとを備えたことを特徴としている。
【0040】
これにより、動き検出に基づいて巡回量と制御パラメータを決定して、巡回型ノイズ低減と非巡回型フィルタノイズ低減を行うので、映像信号の動きのときは非巡回型フィルタ処理において相関のある画素の範囲を拡大してフィルタ処理を行うことにより残像がない効果のあるノイズ低減を行い、静止のときは巡回型ノイズ低減を行い、この二種類のノイズ低減においてレベルが小さい信号を重点的にノイズ低減することができることとなる。
【0041】
また、本発明のノイズ低減方法およびノイズ低減プログラムを記録した媒体は、映像信号を入力する映像信号入力ステップと、画像を保持し遅延して出力する画像遅延ステップと、前記入力した映像信号から画像を取得しこの画像と前記遅延された画像とに基づいて映像の動きを検出する動き検出ステップと、前記映像の動きに基づいて前記遅延された画像の巡回量を決定する巡回量決定ステップと、前記映像の動きに基づいて、映像信号にフィルタ処理を行う画素に重み付けを決定するフィルタ重み付け制御パラメータ決定ステップと、前記決定された巡回量に基づいて前記遅延された画像の巡回量を制御し前記入力映像信号のノイズを低減して出力する巡回型ノイズ低減ステップと、この巡回型ノイズ低減ステップで出力された映像信号を前記フィルタ重み付け制御パラメータに基づいて周辺画素に重み付けをして前記フィルタ処理を行いノイズを低減して出力する非巡回型フィルタノイズ低減ステップとを備えたことを特徴としている。
【0042】
これにより、動き検出に基づいて巡回量と制御パラメータを決定して、巡回型ノイズ低減と非巡回型フィルタノイズ低減を行うので、映像信号の動きのときは非巡回型フィルタ処理において相関のある画素の領域つまりフィルタ処理の重みづけの領域をフィルタ中心画素から拡大するようにすることにより、動きのあるところは非巡回型フィルタにて残像がない効果のあるノイズ低減を行い、静止のときは巡回型フィルタによりレベルが小さい信号を効果的にノイズ低減することができることとなる。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
(第1の実施の形態)
【0044】
本発明に係る第1の実施の形態のノイズ低減装置の構成図を図1に示す。
【0045】
図1に示すように、ノイズ低減装置は、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002、非巡回型フィルタノイズ低減装置1003および制御手段1004を備え、入力映像信号1001を入力し、ノイズ低減を行い、出力映像信号1005を出力するものである。
【0046】
フレーム巡回型ノイズ低減装置1002は、入力映像信号1001を、動き検出情報をもとにしてノイズ低減処理を行い、出力するものである。非巡回型フィルタノイズ低減装置1003は、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002と直列に接続され、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002から出力された信号を、適応的に画素を選択して平均化することによりノイズ低減を行い、出力映像信号1005として出力するものである。
【0047】
制御装置1004は、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002から動き検出信号と映像信号レベルを入力し、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002および非巡回型フィルタノイズ低減装置1003を制御するものである。なお、動き検出信号と映像信号レベルは、従来例図11に示した乗算器1105に入力される信号から取り出すことができる。
【0048】
動き適応型のフレーム巡回型ノイズ低減装置1002は、入力映像信号1001から映像の動きを検出して動きが小さいときは遅延画像の巡回量を大きく、動きが大きいときは巡回量を小さく制御し、つまり静止に近いほどノイズ低減の効果が大きく、動きが大きくなるにつれて残像が発生しないように制御する。また、映像信号レベルが小さい場合は巡回量を大きく、映像信号レベルが大きいときは巡回量を小さくする。以上により、例えば巡回量が大きい順に並べると、
【0049】
静止かつレベル小>静止かつレベル大>動きかつレベル小>動きかつレベル大 …式(1)
となり、このように制御装置1004で制御することができる。
【0050】
また、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002で十分にノイズ低減できなかった映像信号に対しては、制御装置1004により非巡回型フィルタノイズ低減装置1003のノイズ低減の効果が大きくなるように制御する。つまり、動画に近いほどノイズ低減の効果が大きくなるように制御する。また、映像信号レベルが小さい場合はノイズが目立つのでノイズ低減効果を上げるように制御する。以上により、例えばノイズ低減効果が大きい順に並べると、
【0051】
動きかつレベル小>動きかつレベル大>静止かつレベル小>静止かつレベル大 …式(2)
となり、このように制御装置1004によって制御することができ、出力映像信号1005を得ることができる。
【0052】
例えば、非巡回型フィルタがコアリングである場合には、式(2)の左の項である程静止のときよりも閾値を大きく設定してよりノイズ低減の効果を発揮しやすくする。また、画素を平均してノイズを低減する場合については、平均を行う周辺画素数を多くする。特に、従来例に示した非巡回型のノイズ低減装置においては、nを大きくして平均化する対象の周辺画素を増やす。
【0053】
以上のように、本発明第1の実施の形態のノイズ低減装置は、入力映像信号1001についてノイズ低減を行うフレーム巡回型ノイズ低減装置1002と、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002から得られる動き検出信号と映像信号レベルが入力される制御装置1004を設け、制御装置1004により制御される非巡回型フィルタノイズ低減装置1003をフレーム巡回型ノイズ低減装置1002に直列に接続しているので、映像の動きと映像信号レベルを考慮して動きのあるところは残像がなく、静止のときはレベルが小さい信号を重点的にノイズ低減することができる。さらに、制御手段1004は従来例に記載のノイズ低減装置に限らずに、様々な非巡回型フィルタに対しても適用可能であり、効果が得られるものである。
(第2の実施の形態)
【0054】
次に、第2の実施の形態のノイズ低減装置の構成図を図2に示す。
【0055】
図2に示すように、ノイズ低減装置は、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002、非巡回型フィルタノイズ低減装置1003、制御手段1004、輪郭補正装置1006および加算器1007を備え、入力映像信号1001を入力し、ノイズ低減を行い、出力映像信号1005を出力するものである。
【0056】
フレーム巡回型ノイズ低減装置1002は、入力映像信号1001を、動き検出情報をもとにしてノイズ低減処理を行い、出力するものである。非巡回型フィルタノイズ低減装置1003は、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002と直列に接続され、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002から出力された信号を、適応的に画素を選択して平均化することによりノイズ低減を行い、出力するものである。
【0057】
制御装置1004は、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002から動き検出信号と映像信号レベルを入力し、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002、非巡回型フィルタノイズ低減装置1003および輪郭補正装置1006を制御するものである。なお、動き検出信号と映像信号レベルは、従来例図11に示した乗算器1105に入力される信号から取り出すことができる。
【0058】
輪郭補正装置1006は、非巡回型フィルタノイズ低減装置1003と並列に接続され、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002から出力された信号に輪郭補正処理を行って、輪郭補正信号を出力するものである。加算器1007は、非巡回型フィルタノイズ低減装置1003から出力された映像信号と、輪郭補正装置1006から出力された輪郭補正信号とを加算し、出力映像信号1005として出力するものである。
【0059】
動き適応型のフレーム巡回型ノイズ低減装置1002は、入力映像信号1001から映像の動きを検出して動きが小さいときは遅延画像の巡回量を大きく、動きが大きいときは巡回量を小さく制御し、つまり静止に近いほどノイズ低減の効果が大きく、動きが大きくなるにつれて残像が発生しないように制御する。また、映像信号レベルが小さい場合は巡回量を大きく、映像信号レベルが大きいときは巡回量を小さくする。以上により、例えば巡回量が大きい順に並べると、
【0060】
静止かつレベル小>静止かつレベル大>動きかつレベル小>動きかつレベル大 …式(3)
となり、このように制御装置1004で制御することができる。
【0061】
また、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002で十分にノイズ低減できなかった映像信号に対しては、制御装置1004により非巡回型フィルタノイズ低減装置1003のノイズ低減の効果が大きくなるように制御する。つまり、動画に近いほどノイズ低減の効果が大きくなるように制御する。また、映像信号レベルが小さい場合はノイズが目立つのでノイズ低減効果を上げるように制御する。以上により、例えばノイズ低減効果が大きい順に並べると、
【0062】
動きかつレベル小>動きかつレベル大>静止かつレベル小>動きかつレベル大 …式(4)
となり、このように制御装置1004によって制御することができる。制御手段1004は、従来例に示した適応的に画素を選択して平均化する非巡回型のノイズ低減装置に限らずに様々な非巡回型フィルタに対しても適用可能であり、効果が得られるものである。以上は、第1の実施の形態と同様の制御例を示した。
【0063】
輪郭補正装置1006は、制御手段1004によって動作が制御されるものであり、非巡回型フィルタノイズ低減装置1003によって出力映像信号1005の輪郭部分が不鮮明になるのを低減するように動作をする。
【0064】
一般に動きが発生すると輪郭補正信号の振幅が小さくなるので、動きのときには輪郭補正装置のゲインを上げて輪郭補正信号の振幅を大きくする。また、映像信号レベルが小さいときのノイズは目立つので、輪郭補正装置のゲインを下げて輪郭補正信号の振幅を小さくする。以上により、例えば輪郭補正信号のゲインを大きくする順に並べると、
【0065】
動きかつレベル大>動きかつレベル小>静止かつレベル大>静止かつレベル小 …式(5)
となるように制御手段1004が輪郭補正信号を制御して、動きのときの輪郭ぼけを低減しつつ、静止のときで低いレベルの輪郭補正信号のノイズを低減することができ、出力映像信号1005を得ることができる。
【0066】
また一般的に、静止のときの輪郭波形の勾配は急峻であり、動きのときの映像信号の輪郭波形の勾配はなだらかになるので、動きのときの勾配を急峻にすることにより、動きぼけを低減するように制御することもできる。勾配を急峻にする動作は、動きのみで映像信号レベルが大きいときに行えば、輪郭ぼけが低減されて鮮鋭化できる。勾配を急峻にする度合いの大きい順に並べると、
【0067】
動き大かつレベル大>動き大かつレベル小>動き小かつレベル大>動き小かつレベル小 …式(6)
となり、このように制御手段1004は、輪郭補正装置1006を制御することができる。
【0068】
以上のように、本発明第2の実施の形態のノイズ低減装置は、入力映像信号1001についてノイズ低減を行うフレーム巡回型ノイズ低減装置1002と、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002から得られる動き検出信号と映像信号レベルが入力される制御手段1004を設け、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002に制御手段1004により制御される非巡回型フィルタノイズ低減装置1003とを直列に接続し、また、制御手段1004により制御される輪郭補正装置1006を非巡回型フィルタノイズ低減装置1003と並列に接続しているので、映像の動きと映像信号レベルを考慮して動きのある映像のときは残像を発生させずに、静止のときはレベルの低い映像信号を重点的にノイズ低減することができる。また、映像の輪郭を動きとレベルに応じてノイズ強調せずに先鋭化させる効果もある。
(第3の実施の形態)
【0069】
次に、第3の実施の形態のノイズ低減装置の構成図を図3に示す。
【0070】
図3に示すように、ノイズ低減装置は、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002、非巡回型フィルタノイズ低減装置1003、制御手段1004およびAGC装置1008を備え、入力映像信号1001を入力し、ノイズ低減を行い、出力映像信号1005を出力するものである。
【0071】
フレーム巡回型ノイズ低減装置1002は、AGC装置1008から映像信号を入力し、動き検出情報をもとにしてノイズ低減処理を行い、出力するものである。非巡回型フィルタノイズ低減装置1003は、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002と直列に接続され、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002から出力された信号を、適応的に画素を選択して平均化することによりノイズ低減を行い、出力映像信号1005として出力するものである。
【0072】
制御装置1004は、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002から動き検出信号を入力し、AGC装置1008からゲイン量を入力して、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002および非巡回型フィルタノイズ低減装置1003を制御するものである。なお、動き検出信号は、従来例図11に示した乗算器1105に入力される信号から取り出すことができる。
【0073】
AGC装置1008は、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002と直列に接続され、入力映像信号1001を入力し、入力信号強度が変化しても所定の出力信号に保てるように利得を自動的に変更し、入力映像信号1001の暗いところを見やすくして、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002に出力するとともに、AGC(自動利得制御)のゲイン量を制御手段1004に出力するものである。
【0074】
制御手段1004により動き適応型のフレーム巡回型ノイズ低減装置1002を、AGC装置1008から出力された映像信号の映像の動きを検出して、動きが小さいときは遅延画像の巡回量が大きく、動きが大きいときは巡回量が小さくなるように制御し、つまり静止に近いほどノイズ低減の効果が大きく、動きが大きくなるにつれて残像が発生しないように制御する。また、AGC装置1008出力のゲイン量が小さい、つまり入力映像信号1001が大きい場合、巡回量を小さく、AGC装置1008出力のゲイン量が大きい、つまり入力映像信号1001が小さい場合、ノイズを低減するように巡回量を大きくする。以上により、例えば巡回量が大きい順に並べると、
【0075】
静止かつゲイン大>静止かつゲイン小>動きかつゲイン大>動きかつゲイン小 …式(7)
となり、このように制御手段1004でフレーム巡回型ノイズ低減装置1002を制御することができる。
【0076】
また、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002で十分にノイズ低減できなかった映像信号に対しては、制御手段1004により非巡回型フィルタノイズ低減装置1003のノイズ低減の効果が大きくなるように制御する。つまり、動きが大きいほどノイズ低減の効果が大きくなるように制御する。また、AGC装置1008出力のゲイン量が大きい場合はノイズが目立つので、ノイズ低減効果を上げるように制御する。以上により、例えばノイズ低減効果が大きい順に並べると、
【0077】
動きかつゲイン大>動きかつゲイン小>静止かつゲイン大>静止かつゲイン小 …式(8)
となり、このように制御手段1004によって非巡回型フィルタノイズ低減装置1003を制御することができ、出力映像信号1005を得ることができる。
【0078】
以上のように、本発明第3の実施の形態のノイズ低減装置は、入力映像信号1001について暗いところを見えやすくするためのAGC装置1008を設け、AGC装置1008に直列に接続されるフレーム巡回型ノイズ低減装置1002と、AGC装置1008から得られるAGCのゲイン量とフレーム巡回型ノイズ低減装置1002から得られる動き検出信号とにより制御される制御手段1004を設け、制御手段1004により制御される非巡回型フィルタノイズ低減装置1003をフレーム巡回型ノイズ低減装置1002に直列に接続しているので、映像の動きとAGCのゲイン量の両方を用いてノイズ低減を行うことができる。さらに、制御手段1004は、従来例に記載のノイズ低減装置に限らずに様々な非巡回型フィルタに対しても適用可能であり、効果が得られるものである。
(第4の実施の形態)
【0079】
次に、第4の実施の形態のノイズ低減装置の構成図を図4に示す。
【0080】
図4に示すように、ノイズ低減装置は、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002、非巡回型フィルタノイズ低減装置1003および領域制御手段1009を備え、入力映像信号1001を入力し、ノイズ低減を行い、出力映像信号1005を出力するものである。
【0081】
フレーム巡回型ノイズ低減装置1002は、入力映像信号1001を、動き検出情報をもとにしてノイズ低減処理を行い、出力するものである。非巡回型フィルタノイズ低減装置1003は、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002と直列に接続され、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002から出力された信号を、適応的に画素を選択して平均化することによりノイズ低減を行い、出力するものである。
【0082】
領域制御手段1009は、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002から出力される動き検出信号を入力して、非巡回型フィルタノイズ低減装置1003の動作を制御するものである。なお、動き検出信号は、従来例図11に示した乗算器1105に入力される信号から取り出すことができる。
【0083】
フレーム巡回型ノイズ低減装置1002は、入力映像信号1001の映像の動きが大きくなるにつれて残像がでないように巡回量を小さくするので、ノイズ低減効果が小さくなる。そこで、入力映像信号1001の映像の動きが大きくなるにつれ、領域制御手段1009により、非巡回型フィルタノイズ低減装置1003のフィルタ処理が行われる領域を広げて、中心画素を置き換えるための演算に関わる周辺画素の数を大きくするように制御することにより、動きのときでも効果的なノイズ低減を行う。動きが小さくなり静止に近づくにつれ、領域制御手段1009は、非巡回のフィルタ処理が行われる領域を狭くするように、非巡回型フィルタノイズ低減装置1003を制御する。すなわち、中心画素に対して置き換えるための演算に関わる周辺画素の数を小さくすることにより、相関のある画素のみでノイズ低減が行われるので、輪郭がぼけるのを抑制してノイズ低減を行うことができ、出力映像信号1005を得ることができる。
【0084】
例えば、周辺画素の平均値を中心画素に置き換える場合を例にする。動きが小さい場合、演算に関わる中心画素を取り巻く周辺画素の数N1個(画素値:XA1、XA2、…XAN1)とし、動きが大きくなったときN2個(画素値:YA1、YA2、…YAN2)とする。動きが大きくなると、演算対象の周辺画素が中心画素からさらに周辺に向かって広がるのでN1<N2となる。動きの小さいときの周辺画素の平均値は、
【0085】
(XA1+XA2+…XAN1)/N1 …式(9)
動きの大きいときの平均値は、
【0086】
(YA1+YA2+…YAN2)/N2 …式(10)
となり、中心画素と置き換えることができる。上記は二段階にしたが、より細かく制御するために三段階以上にすることもできる。また、上記は一例にすぎず他の演算方法にて中心画素を置き換えることもできる。
【0087】
以上のように、本発明第4の実施の形態のノイズ低減装置は、入力映像信号1001についてノイズ低減を行うフレーム巡回型ノイズ低減装置1002と、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002から出力される動き検出信号によって制御される領域制御手段1009を設け、領域制御手段1009の制御により動作する非巡回型フィルタノイズ低減装置1003をフレーム巡回型ノイズ低減装置1002と直列に設けているので、映像信号の動き検出信号を用いてフィルタの領域を変化させて効果のあるノイズ低減ができる。領域制御手段1009は、従来例に記載のノイズ低減装置に限らずに、様々な非巡回型フィルタに対しても適用可能であり、効果が得られるものである。
(第5の実施の形態)
【0088】
次に、第5の実施の形態のノイズ低減装置の構成図を図5に示す。
【0089】
図5に示すように、ノイズ低減装置は、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002、非巡回型フィルタノイズ低減装置1003および距離制御手段1010を備え、入力映像信号1001を入力し、ノイズ低減を行い、出力映像信号1005を出力するものである。
【0090】
本実施形態においては、上記実施形態における領域制御手段1009のかわりに距離制御手段1010を設けた点が相違している。
【0091】
距離制御手段1010は、非巡回型フィルタノイズ低減装置1003を制御するものであり、中心画素を置き換えるフィルタ演算に際し、画素に重みづけをして制御するものである。
【0092】
フレーム巡回型ノイズ低減装置1002は、入力映像信号1001の映像の動きが大きくなるにつれて残像がでないように巡回量を小さくするので、ノイズ低減効果が小さくなる。そこで、距離制御手段1010により、非巡回型フィルタノイズ低減装置1003の中心画素を置き換えるフィルタ演算に関わる画素の重みづけを中心画素からの距離に応じて変化させる。つまり、中心画素に近い画素の重みづけを大きく、遠い画素の重みづけを小さくする。
【0093】
さらに、動きの大小によって重みづけを画素位置によって変化させ、動きが大きくなるにつれて重みづけが大きい画素の範囲を中心画素から周辺方向に拡大し、重みづけが小さい画素の領域が静止のときよりも中心画素からさらに遠くなるようにする。重みづけが大きい画素の範囲が広がることは、中心画素と相関のある演算対象の画素範囲が広がることになるので、動きでも効果的なノイズ低減を行うことができる。
【0094】
また、静止に近づくにつれて重みづけが大きい画素の範囲が中心画素近辺に、重みづけが小さい画素の範囲が動きのときよりも中心画素側に縮小するようにする。これにより、中心画素に近い画素から離れた画素については相関が低いとみなし、中心画素近辺の画素を重点的に用いてノイズ低減ができるので、静止のときに効果的なノイズ低減を行うことができ、出力映像信号1005を得ることができる。
【0095】
例えば、重みづけ平均値を中心画素に置き換える場合を例にする。中心画素に近い画素の重みづけ値をAとし、中心画素から遠い画素の重みづけ値をB(A>B)とする。
【0096】
重みづけ値Aに対応する画素は、動きが小さい場合に中心画素を取り巻く少ない数N1個(画素値:XA1、XA2、…XAN1)とし、動きが大きくなったときN2個(画素値:YA1、YA2、…YAN2)とする。
【0097】
重みづけ値Bに対応する画素は、動きが小さい場合にM1個(画素値:XB1、XB2、…XBM1)とし、動きが大きくなったときにM2個(画素値:YB1、YB2、…YBM2)とする。
【0098】
したがって、空間的にはN1、N2個の画素の周りにそれぞれM1、M2個の画素が割り当てられ、動きが大きくなると、重みづけ値Aの領域が中心画素から周辺に向かって広がるので、N1<N2となる。動きの小さいときの重み付け平均値は、
【0099】
{A(XA1+XA2+…XAN1)+B(XB1+XB2+…XBM1)}/(A×N1+B×M1) …式(11)
動きの大きいときの重み付け平均値は、
【0100】
{A(YA1+YA2+…YAN2)+B(YB1+YB2+…YBM2)}/(A×N2+B×M2) …式(12)
となり、中心画素と置き換えることができる。上記は、重みづけを二段階にしたが、より細かく重みづけをおこなうために、三段階以上にすることもできる。また、上記の方法以外にも、重みづけを利用して中心画素を置き換えることもできる。
【0101】
以上のように、本発明第5の実施の形態のノイズ低減装置は、入力映像信号1001についてノイズ低減を行うフレーム巡回型ノイズ低減装置1002と、フレーム巡回型ノイズ低減装置1002から出力される動き検出信号によって制御される距離制御手段1010を設け、距離制御手段1010の制御により動作する非巡回型フィルタノイズ低減装置1003をフレーム巡回型ノイズ低減装置1002と直列に設けているので、映像信号の動き検出信号を用いて周辺画素に付ける重み付けを調節し、効果的なノイズ低減ができる。距離制御手段1010は、従来例に記載のノイズ低減装置に限らずに様々な非巡回型フィルタに対しても適用可能であり、効果が得られるものである。
(第6の実施の形態)
【0102】
次に、第6の実施の形態のノイズ低減方法のフローチャートを図6に示す。
【0103】
図6のフローチャートに示すように、本実施形態のノイズ低減方法は、ステップ1で映像をとりこみ(S1)、ステップ2で取り込んだ映像と1フレーム前に取り込んだ映像との差を計算することにより動き検出を行い(S2)、ステップ3で取り込んだ映像についてレベルを検出する(S3)。
【0104】
続いて、ステップ4でS2の動き検出結果とS3の映像信号レベルの検出結果に基づき式(1)の制御となるようにフレームの巡回量を決定し(S4)、ステップ5でS2の動き検出結果とS3で検出された映像信号レベルから非巡回型フィルタの制御パラメータを式(2)の制御になるように決定する(S5)。
【0105】
そして、ステップ6でS4で決定した巡回量に基づいて巡回型ノイズ低減を行い(S6)、ステップ7でS5にて決定された制御パラメータにより非巡回型フィルタ処理でノイズ低減を行い最終出力とする(S7)。
【0106】
以上のように、本発明の第6の実施の形態のノイズ低減方法は、動き検出(S2)と映像信号レベル検出(S3)に基づいて、巡回量と制御パラメータを決定して(S4、S5)、巡回型ノイズ低減(S6)と非巡回型フィルタノイズ低減(S7)を行うので、映像信号の動きと映像信号レベルを考慮して、動きのあるところは残像がなくノイズ低減を行い、静止のときはレベルが小さい信号を重点的にノイズ低減を行うことができる。
(第7の実施の形態)
【0107】
次に、第7の実施の形態のノイズ低減方法のフローチャートを図7に示す。
【0108】
図7のフローチャートに示すように、本実施形態のノイズ低減方法は、ステップ1で映像をとりこみ(S1)、ステップ2で取り込んだ映像と1フレーム前に取り込んだ映像との差を計算することにより動き検出を行い(S2)、ステップ3で取り込んだ映像についてレベルを検出する(S3)。
【0109】
続いて、ステップ4でS2の動き検出結果とS3の映像信号レベルの検出結果に基づき式(3)の制御となるようにフレームの巡回量を決定し(S4)、ステップ5でS2の動き検出結果とS3で検出された映像信号レベルから非巡回型フィルタの制御パラメータを式(4)の制御になるように決定する(S5)。
【0110】
さらに、ステップ8でS2の動き検出結果とS3の映像信号レベルの検出結果に基づき式(5)あるいは式(6)の制御となるように輪郭補正のゲイン量あるいは勾配を急峻にする制御のパラメータを決定し(S8)、ステップ6でS4で決定した巡回量に基づいて巡回型ノイズ低減を行う(S6)。
【0111】
次に、ステップ9でS8で決定した制御パラメータに基づいて輪郭補正信号を生成し(S9)、ステップ7でS5にて決定された制御パラメータで非巡回型フィルタノイズ低減を行い(S7)、ステップ10でS9で得られた輪郭補正信号とS7で得られたノイズ低減済みの信号の両者を加算し最終出力とする(S10)。
【0112】
以上のように、本発明の第7の実施の形態のノイズ低減方法は、動き検出(S2)と映像信号レベル検出(S3)に基づいて、巡回量と非巡回型フィルタの制御パラメータと輪郭補正の制御パラメータを決定して(S4、S5、S8)、巡回型ノイズ低減(S6)と非巡回型フィルタノイズ低減(S7)と輪郭補正(S9)を行うので、映像信号の動きと映像信号レベルを考慮して、動きのあるところは非巡回型フィルタによってノイズ低減を残像なく行い、静止のときはレベルが小さい信号を巡回型フィルタにて重点的にノイズ低減を行い、かつ動きぼけの低減とノイズ低減されても輪郭ぼけを低減することができる。
(第8の実施の形態)
【0113】
次に、第8の実施の形態のノイズ低減方法のフローチャートを図8に示す。
【0114】
図8のフローチャートに示すように、本実施形態のノイズ低減方法は、ステップ1で映像をとりこみ(S1)、ステップ11でS1にて取り込まれた映像の暗部が見えやすいようにAGC(自動利得制御)を行うためのゲイン量を計算し(S11)、ステップ12でS11にて求まったゲイン量に基づいてS1で取り込まれた映像信号をAGCにて増幅し(S12)、ステップ2でS1にて取り込んだ映像とS1にて1フレーム前に取り込んだ映像との差あるいはS12のAGCで増幅した映像とS12にて増幅した1フレーム前の映像との差を計算することにより動き検出を行う(S2)。
【0115】
続いて、ステップ4でS2の動き検出結果とS11で求めたAGCゲイン量に基づき式(7)の制御となるようにフレームの巡回量を決定し(S4)、ステップ5でS2の動き検出結果とS11で計算されたAGCゲイン量から非巡回型フィルタの制御パラメータを式(8)の制御になるように決定する(S5)。
【0116】
そして、ステップ6でS4で決定した巡回量に基づいて巡回型ノイズ低減を行い(S6)、ステップ7でS5にて決定された制御パラメータで非巡回型フィルタノイズ低減を行い最終出力とする(S7)。
【0117】
以上のように、本発明の第8の実施の形態のノイズ低減方法は、動き検出(S2)とAGCゲイン算出(S11)に基づいて、巡回量と制御パラメータを決定して(S4、S5)、巡回型ノイズ低減(S6)と非巡回型フィルタノイズ低減(S7)を行うので、AGCにより低いレベルの映像信号振幅が大きくなってS/Nが悪くなる現象を改善するために、静止ところは巡回型ノイズ低減を主に行い、動きのときは非巡回型フィルタにてノイズ低減を主に行うことにより、AGCにより増幅された低いレベルの信号を重点的にノイズ低減することができる。
(第9の実施の形態)
【0118】
次に、第9の実施の形態のノイズ低減方法のフローチャートを図9に示す。
【0119】
図9のフローチャートに示すように、本実施形態のノイズ低減方法は、ステップ1で映像をとりこみ(S1)、ステップ2で取り込んだ映像と1フレーム前に取り込んだ映像との差を計算することにより動き検出を行う(S2)。
【0120】
続いて、ステップ4でS2の動き検出結果からフレームの巡回量を決定し(S4)、ステップ13でS2の動き検出結果から非巡回型フィルタの領域制御パラメータを、動きが小さければフィルタ領域をフィルタ中心画素周辺のみの小さな領域とし、動きが大きくなるにつれフィルタ領域をフィルタ中心画素のみの小さな領域から拡大していく制御となるように決定する(S13)。
【0121】
そして、ステップ6でS4で決定した巡回量に基づいて巡回型ノイズ低減を行い(S6)、ステップ7でS13にて決定した制御パラメータで非巡回型フィルタノイズ低減を行い最終出力とする(S7)。
【0122】
以上のように、本発明の第9の実施の形態のノイズ低減方法は、動き検出(S2)に基づいて巡回量と制御パラメータを決定して(S4、S13)、巡回型ノイズ低減(S6)と非巡回型フィルタノイズ低減(S7)を行うので、映像信号の動きのときは非巡回型フィルタ処理において相関のある画素の範囲を拡大してフィルタ処理を行うことにより残像がない効果のあるノイズ低減を行い、静止のときは巡回型ノイズ低減を行い、この二種類のノイズ低減においてレベルが小さい信号を重点的にノイズ低減することができる。
(第10の実施の形態)
【0123】
次に、第10の実施の形態のノイズ低減方法のフローチャートを図10に示す。
【0124】
図10のフローチャートに示すように、本実施形態のノイズ低減方法は、ステップ1で映像をとりこみ(S1)、ステップ2で取り込んだ映像と1フレーム前に取り込んだ映像との差を計算することにより動き検出を行う(S2)。
【0125】
続いて、ステップ4でS2の動き検出結果からフレームの巡回量を決定し(S4)、ステップ14でS2の動き検出結果から非巡回型フィルタの重み付け制御パラメータを、動きが小さければフィルタの重みづけが大きな領域をフィルタ中心画素周辺のみの小さな領域とし、フィルタ中心画素から距離が離れるに従って重みづけが減っていくようにし、動きが大きくなるにつれ重みづけが大きい領域をフィルタ中心画素のみの小さな領域から拡大し、重みづけが小さい領域をフィルタ中心画素からさらに遠くにする制御となるように決定する(S14)。
【0126】
そして、ステップ6でS4で決定した巡回量に基づいて巡回型ノイズ低減を行い(S6)、ステップ7でS14にて決定した制御パラメータで非巡回型フィルタノイズ低減を行い最終出力とする(S7)。
【0127】
以上のように、本発明の第10の実施の形態のノイズ低減方法は、動き検出(S2)に基づいて巡回量と制御パラメータを決定して(S4、S14)、巡回型ノイズ低減(S6)と非巡回型フィルタノイズ低減(S7)を行うので、映像信号の動きのときは非巡回型フィルタ処理において相関のある画素の領域つまりフィルタ処理の重みづけの領域をフィルタ中心画素から拡大するようにすることにより、動きのあるところは非巡回型フィルタにて残像がない効果のあるノイズ低減を行い、静止のときは巡回型フィルタによりレベルが小さい信号を効果的にノイズ低減することができる。
【0128】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は入力した映像信号のノイズを低減して出力する巡回型ノイズ低減装置と、前記巡回型ノイズ低減装置から出力された映像信号を入力しノイズを低減して出力する非巡回型フィルタノイズ低減装置とを、動き検出信号と映像信号レベルとに基づいて制御手段が制御するので、映像の動きと映像信号レベルを考慮して動きのあるところは残像がなく、静止のときはレベルが小さい信号を重点的にノイズ低減することができるというすぐれた効果を有するノイズ低減装置、ノイズ低減方法およびノイズ低減プログラムを記録した媒体を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るノイズ低減装置の一実施例を示すブロック図である。
【図2】一実施例のノイズ低減装置の構成を示すブロック図である。
【図3】一実施例のノイズ低減装置の構成を示すブロック図である。
【図4】一実施例のノイズ低減装置の構成を示すブロック図である。
【図5】一実施例のノイズ低減装置の構成を示すブロック図である。
【図6】一実施例のノイズ低減方法を示すフローチャートである。
【図7】一実施例のノイズ低減方法を示すフローチャートである。
【図8】一実施例のノイズ低減方法を示すフローチャートである。
【図9】一実施例のノイズ低減方法を示すフローチャートである。
【図10】一実施例のノイズ低減方法を示すフローチャートである。
【図11】従来の巡回型ノイズ低減装置の一例を示すブロック図である。
【図12】従来の非巡回型ノイズ低減装置の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1001 入力映像信号
1002 フレーム巡回型ノイズ低減装置
1003 非巡回型フィルタノイズ低減装置
1004 制御手段
1005 出力映像信号
1006 輪郭補正装置
1007 加算器
1008 AGC装置
1009 領域制御手段
1010 距離制御手段
1101 入力映像信号
1102 2次元LPF(ローパスフィルタ)
1103 加算器
1104 動き判定回路
1105、1106 乗算器
1107 加算器
1108 フレームメモリ
1109 出力映像信号
1201 入力映像信号
1202 画素取り込み回路
1203、1204、1205、1206 差分算出回路
1207 閾値
1208、1209、1210、1211 相関画素判定回路
1212 相関画素加算回路
1213 画素数計数回路
1214 除算器
1215 出力映像信号

Claims (3)

  1. 映像信号を入力し、この映像信号から取得した画像と遅延した画像とに基づいて遅延した画像の巡回量を調整し、入力した映像信号のノイズを低減して出力する巡回型ノイズ低減装置と、
    前記巡回型ノイズ低減装置から出力された映像信号を入力し、周辺画素を用いてフィルタ処理を行い、入力した映像信号のノイズを低減して出力する非巡回型フィルタノイズ低減装置と、
    前記巡回型ノイズ低減装置および前記非巡回型フィルタノイズ低減装置を制御する制御手段とを備え、
    前記巡回型ノイズ低減装置が、前記画像と前記遅延した画像とに基づいて映像の動きを検出して動き検出信号を出力する動き判定手段と、前記入力した映像信号の映像信号レベルを検出して出力する映像信号レベル検出手段と、前記動き検出信号と前記映像信号レベルとに基づいて前記遅延した画像の巡回量を調整する巡回量調整手段と、この巡回量調整手段に調整された巡回量にしたがって前記遅延した画像を巡回させ前記入力した映像信号のノイズを低減して出力する映像信号出力手段とを有し、
    前記制御手段が、前記動き検出信号と前記映像信号レベルとに基づいて、前記巡回型ノイズ低減装置および前記非巡回型フィルタノイズ低減装置を制御することを特徴とするノイズ低減装置。
  2. 映像信号を入力する映像信号入力ステップと、
    画像を保持し遅延して出力する画像遅延ステップと、
    前記入力した映像信号から画像を取得しこの画像と、前記遅延された画像とに基づいて、映像の動きを検出する動き検出ステップと、
    前記入力した映像信号の信号レベルを検出する信号レベル検出ステップと、
    前記映像の動きと前記映像信号レベルとに基づいて、前記遅延された画像の巡回量を決定する巡回量決定ステップと、
    前記映像の動きと前記映像信号レベルとに基づいて、映像信号にフィルタ処理を行うフィルタ制御パラメータを決定するフィルタ制御パラメータ決定ステップと、
    前記決定された巡回量に基づいて前記遅延された画像の巡回量を制御し、前記入力映像信号のノイズを低減して出力する巡回型ノイズ低減ステップと、
    前記巡回型ノイズ低減ステップで出力された映像信号を、前記フィルタ制御パラメータに基づいて周辺画素を選択して前記フィルタ処理を行い、ノイズを低減して出力する非巡回型フィルタノイズ低減ステップとを備えたことを特徴とするノイズ低減方法。
  3. 映像信号から画像を取得しこの画像と、遅延された画像とに基づいて、映像の動きを検出する動き検出ステップと、
    前記映像信号の信号レベルを検出する信号レベル検出ステップと、
    前記映像の動きと前記映像信号レベルとに基づいて、前記遅延された画像の巡回量を決定する巡回量決定ステップと、
    前記映像の動きと前記映像信号レベルとに基づいて、映像信号にフィルタ処理を行うフィルタ制御パラメータを決定するフィルタ制御パラメータ決定ステップと、
    前記決定された巡回量に基づいて前記遅延された画像の巡回量を制御し、前記映像信号のノイズを低減する巡回型ノイズ低減ステップと、
    前記巡回型ノイズ低減ステップでノイズ低減された映像信号を、前記フィルタ制御パラメータに基づいて周辺画素を選択して前記フィルタ処理を行い、ノイズを低減する非巡回型フィルタノイズ低減ステップとを備えたことを特徴とするノイズ低減プログラムを記録した媒体。
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