JP3610676B2 - 化学的・機械的な研磨方法及びその装置並びに半導体装置の製造方法 - Google Patents

化学的・機械的な研磨方法及びその装置並びに半導体装置の製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路等を有する半導体基板を製造するための基板上に形成される絶縁膜、金属膜等の表面を平坦に化学的・機械的な研磨加工をする研磨加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
基板の外周部を平坦に研磨する化学的・機械的な研磨加工をするCMP(Chemical Mechanical Polishing)技術について、米国特許第4954142号の明細書及び図面において知られている。この従来技術は、研磨定盤上に支持され、研磨剤を塗布した研磨パッドに上記電子部品の表面を押しつける際に、基板の外周部に設置するリングを研磨パッドに押し付けて化学的・機械的な研磨加工をするCMP(Chemical Mechanical Polishing)である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術(CMP)では、化学的・機械的な研磨加工中にリングが研磨パッドを押し付けることによる、研磨パッドの摩滅に伴う研磨能率の被加工物の表面内での変動に対する配慮がなされていないため、被加工物上の表面内の絶縁膜等の研磨量の分布を制御できず絶縁膜などの厚さを均一にできないという課題を有していた。
【0004】
また、被加工物とリングとの隙間での研磨パッドの変形に対する配慮がなされていないため、被加工物の外周部の研磨量の分布を制御できず絶縁膜などの厚さを均一にできないという課題を有していた。
【0005】
また、化学的・機械的な研磨加工中にリングが研磨パッドを押し付けることによる、被加工物の表面内での研磨圧力変動に対する配慮がなされていないため、被加工物上の表面内の絶縁膜等の研磨量の分布を制御できず絶縁膜などの厚さを均一にできないという課題を有していた。
【0006】
本発明の目的は、上記課題を解決すべく、基板上に形成された絶縁膜の厚さを均一に研磨加工できるようにした化学的・機械的な研磨加工方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、基板の外周部分の研磨圧力を制御して上記基板面に対して化学的・機械的な研磨加工を行うことを特徴とする化学的・機械的な研磨加工方法である。
【0010】
また、本発明は、基板の外周部分に隣接して設けた砥石を研磨パッドに押し付ける圧力を制御して基板の外周部分の研磨圧力を制御して上記基板面に対して化学的・機械的な研磨加工を行うことを特徴とする化学的・機械的な研磨加工方法である。
【0011】
また、本発明は、基板の外周部分に隣接して設けられ樹脂または弾性体等の縦弾性係数が基板より小さい材料で構成されたリングを研磨パッドに押し付ける圧力を制御して基板の外周部分の研磨圧力を制御し、上記リングの外周に設置した砥石を研磨パッドに押し付けて上記基板面に対して化学的・機械的な研磨加工を行うことを特徴とする化学的・機械的な研磨加工方法である。
【0012】
また、本発明は、基板の外周部分に隣接して設けた砥石を研磨パッドに押し付けて研磨パッドを目立てて上記基板面に対して化学的・機械的な研磨加工を行うことを特徴とする化学的・機械的な研磨加工方法である。
【0013】
また、本発明は、基板の外周部分に隣接して設けた砥石及びリングに加える圧力を研磨圧力と独立して設定して化学的・機械的な研磨加工を行うことを特徴とする化学的・機械的な研磨加工方法である。
【0014】
以上説明したように、本発明によれば、たとえば半導体装置における層間絶縁膜の厚さを均一にできるので、半導体装置の高信頼化と高集積化を実現することができる。即ち、半導体集積回路は多層配線層を形成するため、下層配線と上層配線の間に層間絶縁膜が存在し、この層間絶縁膜の表面を、たとえば研磨量ばらつきを±3%以下の精度でしかも微小凹凸を0.1μm以下を実現することができ、その結果層間絶縁膜の上に均一な厚さの配線膜を形成でき、しかも露光における焦点マージンが拡大して容易に配線幅が0.25μm以下の配線を形成することができる。
【0015】
また本発明によれば、層間絶縁膜に形成されたコンタクトホールにタングステン等の導電体をコンタクトスタッドとして選択CVDで形成する際、上記層間絶縁膜上の微小の欠陥を核として成長したタングステン等の導電膜が完全に除去することができ、層間絶縁膜上に高信頼度を有する配線を形成することができる効果がある。
【0016】
また本発明によれば、絶縁膜または金属膜の表面において高い平坦度を得ることができるので、たとえば露光工程において焦点ずれを防止して精度の高い解像度の露光を実現し、高集積化を達成することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0018】
本発明に係る化学的・機械的な研磨加工装置の一実施形態を示す全体構成および研磨加工要領を、図1を参照して説明する。図1は化学的・機械的な研磨加工装置の概念図である。図1において、半導体基板1(ウェーハ)は、チャック4に支持されたベース3上に貼り付けた支持体2に取り付けられている。研磨定盤13の上に、平坦化を良くするために酸やアルカリに強く耐摩耗性に優れた例えば硬質発泡ポリウレタン系の研磨パッド14が取り付けられている。研磨パッド14の上に、アルカリを含む溶液にSiO2の砥粒を入れたものや、酸を含む溶液にアルミナや酸化セリウムの砥粒を入れた研磨剤16が研磨剤供給管15から供給される。
【0019】
化学的・機械的な研磨加工は、図1に示すように研磨機基部25上に固定されたモータ28によって回転する研磨パッド14の上に研磨剤供給管15から研磨剤16を供給しながら、チャック4で支持した被加工物1を研磨パッド14に接触させ、さらにモータ22によって回転するチャック4に研磨荷重を加えて矢印33で示すように研磨定盤13の半径方向に研磨定盤13との間で相対的に往復運動させると、絶縁膜の表面は上記研磨剤16に含まれるアルカリ溶液との間で化学反応が行われながら上記研磨剤16に含まれるSiO2等の砥粒によって機械的な研磨が行われて化学的・機械的な研磨加工が進行し、段差が0.1μm以下に平坦化された、絶縁膜厚さのばらつきが±3%以下の所望の膜厚を有する層間絶縁膜を得ることができる。
【0020】
なお、金属膜に対する化学的・機械的な研磨加工の場合には、研磨剤16としてはアルカリを含む溶液にSiO2の砥粒を入れたものや、酸を含む溶液にアルミナや酸化セリウム等の砥粒を入れたものが用いられる。
【0021】
研磨機基部25に取り付けられた、矢印33で示すように研磨定盤13の半径方向に可動する往復テーブル30にベース29が取り付けられている。該ベース29には、エアシリンダ24が取り付けられており、該エアシリンダ24には、矢印23で示すように研磨定盤13に垂直な方向に駆動可能なエアシリンダ軸23が取り付けられている。ベース29にはエアシリンダ27が取り付けられており、矢印32に示すように研磨定盤13の半径方向に可動し、対向する位置に設置したストッパ26と共にベース23を固定可能なストッパ26が取り付けられている。エアシリンダ軸23に取り付けられたチャック回転用モータ及び減速機22には研磨定盤13と垂直な方向に回転可能なチャック回転軸21が取り付けられている。該チャック回転軸21にはチャック4が取り付けられている。チャック4に設けられた窪みA5には袋A6が設置されており、該袋A6には剛体3が取り付けられている。該剛体3には支持体2が貼り付けられており、該支持体2には半導体基板1が支持されている。スリップリング20から気体を導入し気体供給通路17を介して袋A6に供給される。また、チャック4の窪みA5の外周に設けられた窪みB7には袋B8が設置されており、該袋B8にはリング11が取り付けられている。スリップリング20から気体を導入し気体供給通路18を介して袋B8に供給される。また、窪み7の外周に設けられた窪みC9には袋C10が設置されており、該袋C10には砥石12が取り付けられている。スリップリング20から気体を導入し気体供給通路19を介して袋C10に供給される。半導体基板1を支持体2に取り付け、エアシリンダ軸23を定盤13の方向に駆動し半導体基板1が研磨パッド14に接した時点でエアシリンダ軸23の駆動を停止しストッパ26をエアシリンダ23の方向に駆動してエアシリンダ23を固定する。そして、袋A6に気体を供給して半導体基板1に研磨圧力を与える。また、袋Bに気体を供給してリング11によって研磨パッド14を押圧する。また、袋Cに気体を供給して砥石12によって研磨パッド14を押圧する。
【0022】
次に、チャック4によるウェーハ外周部の研磨圧力分布制御と、ドレッシングについて図2を用いて説明する。図2は、チャック4の外周部分の断面拡大図である。チャック4において、12Aは砥石台、12Bは砥石台12Aに支持された砥石、12Cは砥石12Bの表面に固定されている砥粒である。圧力PAが剛体3に加えられると、半導体基板1と研磨パッド14との間に生じる研磨圧力はPAとなる。圧力PBがリング11に加えられると、リング11と研磨パッド14との間に生じる圧力はPrとなる。圧力PCがリング砥石台12Aに加えられると、砥粒12Cと研磨パッド14との間に生じる圧力はPdとなる。リング11を圧力Prで研磨パッド14を押圧することにより、半導体基板1の外周部の研磨パッド14を定盤13の方向に変形させることになる。そして研磨パッドの14の変形量を適切にすることにより、半導体基板1の外周部の研磨圧力を変化させることができる。また、砥粒12Cを圧力Pdで研磨パッド14に押圧することにより、砥粒12Cが研磨パッド14に切り込み、研磨パッド14の表面が目立てられることになる。
【0023】
図3は、研磨定盤13上のチャック4の配置図である。(a)は本発明のチャック4の配置図である。(b)は本発明を用いない場合のチャック4と砥石の配置図を示す。本発明では、チャック4が周囲に砥石12を有しているため、目立て用のチャックを設置する必要がなく、研磨パッド14上に多くのチャック4を設置することができ、一度に多くの半導体基板を研磨することができる。しかし、本発明を用いない場合には砥石を有する目立て用のチャックを研磨パッド14上に設置する必要があるため、本発明を用いた場合よりも研磨用のチャックが1つ少なくなり、スループットが低下する。
【0024】
また、本発明に係る化学的・機械的な研磨加工装置の他の一実施形態を示す全体構成および研磨加工要領を、図4を参照して説明する。図4は化学的・機械的な研磨加工装置の概念図である。図4において、半導体基板1(ウエハ)は、チャック4に支持されたベース3上に貼り付けた支持体2に取り付けられている。研磨定盤13の上に、平坦化を良くするために酸やアルカリに強く耐磨耗性に優れた例えば硬質発泡ポリウレタン系の研磨パッド14が取り付けられている。研磨パッド14の上に、アルカリを含む溶液にSiO2の砥粒を入れたコロイダルシリカや、酸を含む溶液にアルミナや酸化セリウムの砥粒を入れた研磨剤16が研磨剤供給管15から供給される。
【0025】
化学的・機械的な研磨加工は、図4に示すように回転する研磨パッド14の上に研磨剤供給管15から研磨剤16を供給しながら、チャック4で支持した被加工物1を研磨パッド14に接触させ、さらに回転するチャック4に研磨荷重を加えて研磨定盤13の半径方向に研磨定盤13との間で相対的に往復運動させると、絶縁膜の表面は上記研磨剤16に含まれるアルカリ溶液との間で化学反応が行われながら上記研磨剤16に含まれるSiO2等の砥粒によって機械的な研磨が行われて化学的・機械的な研磨加工が進行し、段差が0.1μm以下に平坦化された、絶縁膜厚さのばらつきが±3%以下の所望の膜厚を有する層間絶縁膜を得ることができる。
【0026】
なお、金属膜に対する化学的・機械的な研磨加工の場合には、研磨剤16としてはアルカリを含む溶液にSiO2の砥粒を入れたコロイダルシリカや、酸を含む溶液にアルミナや酸化セリウム等の砥粒を入れたものが用いられる。
【0027】
回転可能なチャック4に設けられた窪みA5には袋A6が設置されており、該袋A6には剛体3が取り付けられている。該剛体3には支持体2が貼り付けられており、該支持体2には半導体基板1が支持されている。気体供給通路17を介して袋A6に気体が供給される。また、チャック4の窪みA5の外周に設けられた窪みD35には袋D36が設置されており、該袋D36には砥石37が取り付けられている。気体供給通路14を介して袋D36に気体が供給される。半導体基板1を支持体2に取り付け、袋A6に気体を供給して半導体基板1に研磨圧力を与える。また、袋D36に気体を供給して砥石37によって研磨パッド14を押圧すると同時に研磨パッド14の表面を目立てる。
【0028】
次に、チャック4によるウェーハ外周部の研磨圧力分布制御と、ドレッシングについて図5を用いて説明する。図2は、チャック4の外周部分の断面拡大図である。チャック4において、37Aはベース、37Bは砥石台、37Cは半導体基板1が研磨中にチャック4から飛び出すことを防止するリング、38は砥石台37Bの位置を調節するためのスペーサ、39は砥石台37Bをベース37Aに固定するためのネジ、40は砥石台37Bに固定された砥石、41は砥石40の表面に固定されている砥粒である。圧力PAが剛体3に加えられると、半導体基板1と研磨パッド14との間に生じる研磨圧力はPAとなる。圧力PDがリング11に加えられると、リング11と研磨パッド14との間に生じる圧力はPrとなる。圧力PCがリング砥石台12Aに加えられると、砥粒12Cと研磨パッド14との間に生じる圧力はPdとなる。リング11を圧力Prで研磨パッド14を押圧することにより、半導体基板1の外周部の研磨パッド14を定盤13の方向に変形させることになる。そして研磨パッドの14の変形量を適切にすることにより、半導体基板1の外周部の研磨圧力を変化させることができる。また、砥粒12Cを圧力Pdで研磨パッド14に押圧することにより、砥粒12Cが研磨パッド14に切り込み、研磨パッド14の表面が目立てられることになる。この場合、スペーサ38の厚さtを大きくすると砥粒41の突き出し量hが増加し、砥粒41が研磨パッド14の表面を目立てる深さが増加する。
【0029】
次に本発明に係る化学的・機械的な研磨加工を半導体基板上に形成されたプラズマTEOS膜(1.5μm堆積)からなる層間絶縁膜に適用した場合について説明する。
【0030】
はじめに、図1に示す装置を用いた場合について説明する。主な化学的・機械的な研磨条件は、研磨圧力35kPa、半導体基板と研磨パッドの平均相対速度:19m/min、研磨剤16:アルカリ溶液からなるコロイダルシリカ(粒径約30nm)、研磨パッド14:硬質発泡ポリウレタン系(硬度約60度)厚さ約1mm、半導体基板の支持体2には、ベース3の表面に形成した厚さ約0.5mmのスウェードタイプの弾性体を用いた。砥粒12Cには粒径約250μmのダイヤモンド砥粒を用い、目立ての圧力Pdは約7kPaとした。
【0031】
リングの内径とウェーハの外径の差が小さいことが望ましいが、リングの内径とウェーハの外径の差が0.1mmの場合にはリングの内径とウェーハの外径の公差のため、研磨中にリングに拘束されてウェーハが変形し、研磨量ばらつきが大きくなった。また、リングの内径とウェーハの外径の差が1mm以上の場合にはウェーハがチャックの一方に偏り、偏荷重がかかるため、研磨量ばらつきが大きくなった。そこで、リングの内径とウェーハの外径の差は0.1mmないし1mmが適当である。本実施例ではリングの内径とウェーハの外径の差を0.5mmとした。
【0032】
また、リングで研磨パッドを加圧すると、研磨パッドが変形してウェーハ外周部の研磨圧力のばらつきを低減する効果があるため、リングの圧力Prがより大きいことが望ましいが、リングの圧力Prが大きいほど研磨パッドの磨滅も大きくなる。そこで、本実施例ではリング圧力Prを研磨圧力の2倍の70kPaとした。
【0033】
図6は、層間絶縁膜に対する化学的・機械的な研磨加工において、本発明に係るウェーハ外周部の研磨圧力分布を制御し、研磨中にウェーハ外周に設けた砥石で研磨パッドをドレッシングする場合の実施例と、ウェーハ外周部での研磨圧力の制御と研磨パッドのドレッシングなしの場合の比較例とを研磨後の絶縁膜の外周部での厚さ分布について比較したものである。
【0034】
図中、(a)は、ウェーハ外周部の研磨圧力分布を制御し、研磨中にウェーハ外周に設けた砥石で研磨パッドをドレッシングした場合の比較例としての実験結果を示す。(a)は、プラズマTEOS膜(1.5μm堆積)に対して残膜厚さが0.5μmまで化学的・機械的研磨加工を施したところ、ウェーハ半径が60mmから73mmまでの範囲で絶縁膜の厚さばらつきが±2%であったことを示す。また、ウェーハ最外周部において絶縁膜が残っており、基板が露出しないことを示す。
【0035】
図6中、(b)は、ウェーハ外周部での研磨圧力の制御と研磨パッドのドレッシングなしの場合の実施例としての実験結果を示す。(b)は、プラズマTEOS膜(1.5μm堆積)に対してウェーハ全体での残膜厚さの平均値が0.4μmまで化学的・機械的研磨加工を施したところ、ウェーハ半径が60mmから70mmまでの範囲で絶縁膜の厚さばらつきが±6%であり、ウェーハ半径が60mmから73mmまでの範囲で絶縁膜の厚さばらつきが±14%であったことを示す。また、ウェーハ最外周部半径74mmから75mmの範囲で絶縁膜が残っておらず、基板が露出していることを示す。
【0036】
図7は、層間絶縁膜に対する化学的・機械的な研磨加工において、本発明に係るウェーハ外周部の研磨圧力分布を制御し、研磨中にウェーハ外周に設けた砥石で研磨パッドをドレッシングする場合の実施例と、ウェーハ外周部での研磨圧力の制御と研磨パッドのドレッシングなしの場合の比較例とを研磨後の絶縁膜の半径方向での厚さ分布について比較したものである。
【0037】
図中、(a)は、ウェーハ外周部の研磨圧力分布を制御し、研磨中にウェーハ外周に設けた砥石で研磨パッドをドレッシングした場合の比較例としての実験結果を示す。(a)は、プラズマTEOS膜(1.5μm堆積)に対して残膜厚さが0.5μmまで化学的・機械的研磨加工を施したところ、ウェーハ半径が70mm及び73mmまでの範囲で絶縁膜の厚さばらつきが共に±3%であったことを示す。また、ウェーハ最外周部において絶縁膜が残っており、基板が露出しないことを示す。
【0038】
図7中、(b)は、ウェーハ外周部での研磨圧力の制御と研磨パッドのドレッシングなしの場合の実施例としての実験結果を示す。(b)は、プラズマTEOS膜(1.5μm堆積)に対して残膜厚さの平均値が0.4μmまで化学的・機械的研磨加工を施したところ、ウェーハ半径が70mmまでの範囲で絶縁膜の厚さばらつきが±15%であり、ウェーハ半径が73mmまでの範囲で絶縁膜の厚さばらつきが±19%であったことを示す。また、ウェーハ最外周部で絶縁膜が残っておらず、基板が露出していることを示す。
【0039】
化学的・機械的な研磨加工は、研磨後の絶縁膜の研磨量ばらつきによって評価した。評価は光干渉式の薄膜厚さ計を用いて半導体基板(ウエハ)の外周部では16箇所、直径方向では31箇所の絶縁膜の厚さを測定した。そして、絶縁膜の厚さの最大値をTmax、最小値をTmin、平均値をTaveとしたとき、膜厚ばらつきVを、次に示す(数1)から算出した。
【0040】
【数1】
Figure 0003610676
【0041】
これらの各実験結果を示す図7及び図8から分かるように、比較例に比べて本発明のように基板の外周部の研磨圧力を改善することによって、また、研磨中に研磨パッドをドレッシングすることによって研磨前に絶縁膜の表面に存在した1μmの段差を、研磨後に0.1μm以下にすることができた。この値は、この層間絶縁膜上に0.25μm以下の配線幅を有する配線を形成することを可能にする値である。
【0042】
次に、本発明に係る研磨パッドを加圧して被加工物の外周の研磨圧力を改善し、研磨パッドのドレッシングを行う化学的・機械的な研磨加工方法を適用して、6インチのシリコン基板上に2層のアルミ配線構造を持つ半導体装置を製造した実施例について、図8を用いて説明する。
【0043】
すなわち、42は半導体基板(6インチのシリコン基板)上に1層目のアルミ配線を形成する工程である。43は工程42で形成された1層目のアルミ配線上に例えばプラズマTEOS膜(層間絶縁膜)をCVDにより1.5μm程度の厚さに堆積(成膜)する工程である。44は工程43で堆積された例えば1.5μm厚さのプラズマTEOS膜の表面を、前記本発明の実施の形態で説明した通り、基板の外周部の研磨圧力を改善して化学的・機械的な研磨加工を行って表面を平坦化する工程である。この工程44で1μm研磨した結果、プラズマTEOS膜の厚さ分布を光干渉式の薄膜厚さ測定器を用いて測定したところ、厚さが0.5μm±0.013μm(膜厚さのばらつきが±2.6%)であることを確認した。このとき、プラズマTEOS膜を堆積した後にプラズマTEOS膜の表面に存在した1μmの段差について、触針式の段差測定器による測定とウエハの断面のSEM観察を行い、段差が1μmから0.1μm以下に低減されたことを確認した。また、接触式の表面粗さ計及び原子間力顕微鏡を用いて、研磨したプラズマTEOS膜の表面粗さを測定し、プラズマTEOS膜の表面粗さが0.2ないし0.3nmRmaxであることを確認した。
【0044】
45は研磨したプラズマTEOS膜の表面に厚さ0.1μmのSiO2膜をCVDで堆積(成膜)する工程である。46は工程45で堆積したSiO2膜に対して下層アルミ配線と電気接続をとるためのコンタクトホールをエッチングによって形成する工程である。47は工程46で形成されたコンタクトホールにタングステン等からなる導電体のコンタクトビアを形成する工程である。48は工程45で成膜されたSiO2膜の表面に幅0.25μmのアルミ上層配線を形成する工程である。
【0045】
以上説明した工程42〜48によって6インチのシリコン基板上に2層のアルミ配線構造を持つ半導体装置を製造することができる。このように半導体装置を製造し、コンタクトビア抵抗及び配線抵抗を測定した結果、コンタクト抵抗不良及び配線不良がないことが分かり、信頼性の高い半導体装置を製造することができた。
【0046】
次に本発明に係る研磨パッドを加圧して被加工物の外周の研磨圧力を改善し、研磨パッドのドレッシングを行う化学的・機械的な研磨加工方法を適用して、半導体基板上に2層の配線構造を持つ半導体装置を製造した実施例について、図9を用いて説明する。
【0047】
すなわち、49は半導体基板上に下層配線を形成する工程である。50は工程49で形成された下層配線上に例えばプラズマTEOS膜をCVDにより1.5μm程度の厚さに堆積(成膜)する工程である。51は工程50で堆積された例えば1.5μm程度の厚さのTEOS膜(層間絶縁膜)の表面を、前記本発明の実施の形態で説明した通り、基板の外周部の研磨圧力を改善して化学的・機械的な研磨加工を行って表面を平坦化する行程である。この行程51で1μm研磨加工した結果、図6ないし図7に示す実施例と同様に、厚さが0.5μm±0.013μm(膜厚さのばらつきが±2.6%)で膜厚さのばらつきを±3%以下にして、段差(微小凹凸)を0.1μm以下に低減させて平坦化することができる。プラズマTEOS膜の表面粗さを0.2ないし0.3nmRmaxにすることができる。
【0048】
52は51で表面が平坦化され、所望の膜厚に研磨されたプラズマTEOS膜に対して下層配線と電気的接続をとるためのコンタクトホールをエッチングによって形成する工程である。53は工程52で形成されたコンタクトホールに対して選択CVDによりタングステン等からなる導電体のコンタクトスタッドを形成する工程である。54は工程44と同様に基板の外周の研磨圧力を改善し、研磨パッドを目立てて化学的・機械的な研磨加工を行って表面に成長したタングステン等の金属膜を除去する工程である。55はプラズマTEOS膜(層間絶縁膜)の表面に上層配線を形成する工程である。
【0049】
以上説明した工程49〜55によって半導体基板上に多層配線構造を持つ半導体装置を製造することができる。このように半導体装置を製造し、コンタクトスタッド抵抗及び配線抵抗を測定した結果、コンタクト不良及び配線不良がないことが分かり、信頼性の高い半導体装置を製造することができる。
【0050】
また、半導体装置の製造プロセスの過程で形成された絶縁膜は例えば図10(a)のように同心円状に分布することが多いため、図10(b)に示すようにチップ内のCMPが行われていない絶縁膜の厚さを測定し厚さの等高線を求めると、等高線の曲率はウェーハ上の半径rを表すため、チップに切断された後でも、チップ内の絶縁膜の厚さ分布を測定すればチップの作られた半径位置が分かる。例えば6インチウェーハではチップが半径70mmよりも外周に作られている場合にも容易に分かる。
【0051】
また、図4に示す装置を用いた研磨方法でも上記と同様の研磨条件を用いた。砥粒の突き出し量hを40μm以下とした場合には研磨パッドの目立てが十分に行われなかった。また、hを50μmより大きくした場合、絶縁膜表面の段差が十分に低減できなかった。そこで、本実施例では砥粒の突き出し量hを50μmとした。その結果、図2に示す装置を用いた研磨方法と同等の結果を得た。
【0052】
また本発明は、薄膜多層配線基板を製造するのに適用することができる。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、化学的・機械的な研磨加工において、研磨中に基板の外周部の研磨圧力分布を制御して、絶縁膜や金属膜などの厚さを均一に、しかも平坦に(例えば、膜厚さのばらつきを±3%以下で、しかも微小凹凸を0.1μm以下)加工できるため、例えば半導体装置の高信頼化及び高集積化を図ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る化学的・機械的な研磨加工装置の一実施例の形態を示す概念図である。
【図2】図1に示す基板を支持するチャックの説明図である。
【図3】図1に示す研磨定盤上の被加工物を支持するチャック部の説明図であり、(a)は本発明を用いた場合の研磨方法を説明するための図、(b)は本発明を用いない場合の研磨方法を説明するための図である。
【図4】本発明に係る化学的・機械的な研磨加工装置の他の一実施例の形態を示す概念図である。
【図5】図4に示す基板の外周部分を支持するチャックの説明図である。
【図6】被加工物の外周部の研磨後の絶縁膜厚さを示す図であり、(a)は本発明を用いた場合の研磨方法による効果を説明するための図、(b)は本発明を用いない場合の研磨結果を説明するための図である。
【図7】被加工物の研磨後の面内の絶縁膜厚さの分布を示す図であり、(a)は本発明を用いた場合の効果を本発明の研磨方法による効果を説明するための図、(b)は本発明を用いない場合の研磨結果を説明するための図である。
【図8】本発明に係る半導体装置を製造するための一実施例である工程フローを示す図である。
【図9】本発明に係る半導体装置を製造するための他の一実施例である工程フローを示す図である。
【図10】本発明を用いた場合の研磨方法による効果を説明するための図である。
【符号の説明】
1・・・半導体基板、2・・・支持体、3・・・剛体、4・・・チャック本体、5・・・窪みA、6・・・袋A、7・・・窪みB、8・・・袋B、9・・・窪みC、10・・・袋C、11・・・リング、12・・・砥石、12A・・・砥石台、12B・・・砥石、12C・・・砥粒、13・・・定盤、14・・・研磨パッド、15・・・研磨剤供給管、16・・・研磨剤、17・・・気体供給通路A、18・・・気体供給通路B、19・・・気体供給通路C、20・・・スリップリング、21・・・チャック回転軸、22・・・チャック回転用モータ及び減速機、23・・・エアシリンダ軸、24・・・エアシリンダ、25・・・研磨機基部、26・・・ストッパ、27・・・エアシリンダ、28・・・定盤回転モータ及び減速機、29・・・ベース、30・・・往復テーブル、31・・・ベースの可動方向、32・・・ストッパの可動方向、33・・・往復テーブルの可動方向、34・・・砥石、35・・・窪みD、36・・・袋D、37・・・砥石、37A・・・ベース、37B・・・砥石台、37C・・・リング、38・・・スペーサ、39・・・ネジ、40・・・砥石、41・・・砥粒、42・・・下層配線を形成する工程、43・・・TEOS膜をCVDで成膜する工程、44・・・化学的・機械的な研磨によりTEOS膜を平坦化する工程、45・・・コンタクトホールをエッチングにより形成する工程、46・・・TEOS膜の表面にSiO2膜を形成する工程、47・・・コンタクトビアを形成する工程、48・・・上層配線を形成する工程、49・・・下層配線を形成する工程、50・・・層間絶縁膜を形成する工程、51・・・化学的・機械的な研磨により層間絶縁膜を平坦化する工程、52・・・コンタクトホールをエッチングにより形成する工程、53・・・選択CVDによりコンタクトスタッドを形成する工程、54・・・化学的・機械的な研磨により層間絶縁膜上に成長した金属膜を除去する工程、55・・・上層配線を形成する工程

Claims (2)

  1. 基板の外周に隣接して設置し、基板よりも縦弾性係数の小さい樹脂あるいは樹脂を含有する材料で構成されたリングを研磨パッド面に押圧し、リングの外周に隣接して設置した砥石を研磨パッドに押圧し、前記基板上の絶縁膜表面に対して化学的・機械的な研磨加工を行うことを特徴とする化学的・機械的な研磨加工方法。
  2. 基板の外周に隣接して設置し、基板よりも縦弾性係数の小さい樹脂あるいは樹脂を含有する材料で構成されたリングを研磨パッド面に押圧し、リングの外周に隣接して設置した砥石を研磨パッドに押圧し、前記基板上の絶縁膜表面に対して化学的・機械的な研磨加工を行う場合に上記リングと砥石の研磨パッドへの押圧力と研磨圧力とを独立して設定することを特徴とする化学的・機械的な研磨加工方法。
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