JP3610584B2 - 自熔製錬用精鉱バーナー - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、銅製錬等の非鉄金属硫化物の製錬に用いられる自熔製錬用精鉱バーナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
図4および図5に、自熔製錬用精鉱バーナーの概略縦断面図を示す。図4に示す自熔製錬用精鉱バーナーは、下部が円錐状に絞られた形状のバーナー本体1の中心に重油バーナー2および精鉱シュート4を同心円を成すように垂設してある。精鉱シュート4の上部には製錬原料導入口3が設けられており、バーナー本体1は上部横に反応用酸素富化空気導入口5が設けられており、さらにウインドボックス部6とバーナーコーン部7とで形成されている。8の部分はベンチュリー絞り部を形成し、ここでの反応用酸素富化空気の流速を適正に保つために風速調整器9が設けられている。そして重油バーナー2の精鉱シュート4より下方に突出した箇所の外側に、精鉱を主とする製錬原料を分散させるための分散コーン10が設けられている。
【0003】
また、図5に示す精鉱バーナーは、精鉱シュート4の内側で、重油バーナー2の外側に同心円状に工業用酸素を吹込むための酸素吹込管11がさらに設けられている点以外は図4に示すものと同一の構成要素で構成されている。ただ、この場合は、分散コーン10は重油バーナー2ではなく、酸素吹込管11の外側に取り付けられている。
【0004】
上記した自熔製錬用精鉱バーナーにおいて、精鉱シュート4に供給された製錬原料粉は、該シュート内を自然落下してバーナーコーン7に供給される。一方、反応用酸素富化空気はウインドボックス6を経た後、ベンチュリー部8において、風速調整器9によって200〜250m/sまで増速されてバーナーコーン7に供給される。
【0005】
製錬原料粉と反応用酸素富化空気の混合はバーナーコーン7内で起るが、この混合を均一化することへの分散コーン10の寄与は非常に大きい。すなわち、製錬原料粉が反応用酸素富化空気によって分散コーン10の円錐面上で吹き飛ばされることによって、両者の混合が促進されるからである。
【0006】
このように、分散コーンは製錬原料粉と反応用酸素富化空気の均一混合にはなくてはならない構成要素であるが、製錬原料粉と反応用酸素富化空気の衝突によって分散コーンが磨耗するため、その機能を安定的に維持するためには、取替頻度を多くしなければならないという問題点があった。例えば、分散コーンをステンレスを用いて作製しても2週間、またその表面にNi系の耐磨耗材を熔射しても2ケ月しか使用できなかった。
【0007】
分散コーンの取替えには、2〜3人の作業者が自熔製錬炉のシャフト天井部の雰囲気温度40〜50℃の場所で20分程度の作業を強いられるため、この作業の軽減が必要なことと、また分散コーンの製作及び耐磨耗材の熔射費用の低減の点からも、取替頻度の減少が望まれていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は、自熔製錬用精鉱バーナーにおいて、分散コーンの磨耗速度をおそくして、分散コーンの寿命を延ばすことを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、非鉄金属硫化物の製錬に用いられる自熔製錬用精鉱バーナーにおいて、バーナー本体に垂設される重油バーナーが空気流送部を形成する外筒を有し、該外筒の外側に密着して設けられる分散コーンが円錐面を有し、重油バーナーの外筒を貫通して気体噴出孔を形成し、該気体噴出孔より気体を前記分散コーンに吹き付けるように構成する。あるいは、バーナー本体に垂設される重油バーナーを内包するように配設された酸素吹込管の外側に密着して設けられる分散コーンが円錐面を有し、酸素吹込管の内側に設けられた噴出気体供給管から気体を噴出し得るように酸素吹込管を貫通して形態噴出孔を形成し、該気体噴出孔より気体を前記分散コーンに吹き付けるように構成する。あるいは、バーナー本体に垂設される重油バーナーを内包するように配設された酸素吹込管の外側に密着して設けられる分散コーンが円錐面を有し、酸素吹込管と重油バーナーの間に隔壁を設けて、酸素吹込管と隔壁の間から、気体を噴出し得るように酸素吹込管を貫通して気体噴出孔を形成し、該気体噴出孔より気体を前記分散コーンに吹き付けるように構成する。
【0010】
また、前記気体噴出孔が分散コーンの円錐面の傾斜と実質上同じ角度をもって形成されていて、気体噴出孔から噴出した気体が分散コーンの円錐面を覆うように構成したことを特徴とする自熔製錬用精鉱バーナーにある。
【0011】
【作用】
本発明の自熔製錬用精鉱バーナーは上記のように構成されているので、気体噴出孔より吹き出した気体によって分散コーンの円錐面が覆われて、製錬原料粉の分散コーン円錐面への衝突力が弱くなり、磨耗が減少する。
【0012】
【実施例】
本発明の実施例を図1,図2,図3にもとづいて説明する。
【0013】
図1には本発明の第1の実施例を示す。図1(a)は本発明になる精鉱バーナーの要部拡大縦断面図であり、図1(b)はその横断面図である。重油バーナー2、精鉱シュート4、工業用酸素を吹き込むための酸素吹込管11、分散コーン10、及び本図に図示していない構成は図5に示すものと同一であるので、説明を省略する。
【0014】
図1において、12は噴出気体供給管であり、隔壁12aによって、酸素吹込管11と同心を成すように形成されており、下方は閉じている。13は酸素吹込管11の外周に設けられ、分散コーン10の上側に開口する気体噴出孔であり、円周上に複数個、分散コーン上面を覆うように気体を噴出できるように設けられている。そして、気体噴出孔13の傾斜は、分散コーン10の円錐面の傾斜と実質上一致するように形成されている。
【0015】
したがって、本精鉱バーナーを用いて製錬を行う際に、噴出気体供給管12に空気等の気体を供給し、酸素吹込管11に形成された気体噴出孔より空気等の気体を噴出させれば、その気体は分散コーン10の円錐面を覆う。それにより、精鉱シュート4中を落下してくる製錬原料粉の分散コーン10への衝突力がやわらげられる。そのため、分散コーン10の磨耗が低減される。
【0016】
図2に示すものは第2の実施例であり、図2(a)は縦断面図、(b)は横断面図である。本実施例においては、気体噴出孔13への気体の供給を細いパイプ状の噴出気体供給管14で行なっている点以外は、図1の第1の実施例で説明したのと同様であり、同じ作用を達成する。
【0017】
図3に示すものは第3の実施例であり、図3(a)は縦断面図、(b)は横断面図である。本実施例は、前記2つの実施例が図5に示す精鉱バーナーに適用した例であるのに対して、図4に示す精鉱バーナーにおける実施例である点が異なっている。
【0018】
すなわち、図3においては、工業用酸素を吹き込むための酸素吹込管を具備していない。したがって重油バーナー2の空気流送部を形成する外筒15に分散コーン10は設けられている。そのため、気体噴出孔13は重油バーナーの外筒15に設けられている。そして、気体噴出孔13が分散コーン10の円錐面を覆うように空気を噴出できるように、円周上に複数個、分散コーン10の円錐面の傾斜と同じ傾斜をもって形成されているのは、第1の実施例と同様であり、その作用も第1の実施例で説明したのと同様である。
【0019】
なお、図1の実施例に示す構成の自熔製錬用精鉱バーナーにおいて、分散コーンが取付けられている外径80mmの酸素吹込管に、直径5mmの気体噴出孔を16個均等に形成し、かつその傾斜角度(対鉛直方向)を分散コーンの円錐面と同じ15度とし、250Nm3 /hの空気を噴出させて操業した。その結果、分散コーンの寿命が従来2ケ月であったのが、4ケ月に延びるとともに、噴出気体による撹拌効果により、製錬原料と反応用空気との均一混合度が向上し、酸素効率が約1%向上して99%となった。
【0020】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の自熔製錬用精鉱バーナーによれば、分散コーンの寿命が大幅に延びるとともに、酸素効率も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施例を示す図である。
【図4】自熔製錬用精鉱バーナーの概略縦断面図である。
【図5】自熔製錬用精鉱バーナーの概略縦断面図である。
【符号の説明】
1 バーナー本体
2 重油バーナー
3 製錬原料導入口
4 精鉱シュート
5 反応用酸素富化空気導入口
6 ウインドボックス
7 バーナーコーン
8 ベンチュリー絞り部
9 風速調整器
10 分散コーン
11 酸素吹込管
12 噴出気体供給管
13 気体噴出孔
14 噴出気体供給管
15 重油バーナーの外筒
Claims (4)
- 非鉄金属硫化物の製錬に用いられる自熔製錬用精鉱バーナーにおいて、バーナー本体に垂設される重油バーナーが空気流送部を形成する外筒を有し、該外筒の外側に密着して設けられる分散コーンが円錐面を有し、重油バーナーの外筒を貫通して気体噴出孔を形成し、該気体噴出孔より気体を前記分散コーンに吹き付けるように構成したことを特徴とする自熔製錬用精鉱バーナー。
- 非鉄金属硫化物の製錬に用いられる自熔製錬用精鉱バーナーにおいて、バーナー本体に垂設される重油バーナーを内包するように配設された酸素吹込管の外側に密着して設けられる分散コーンが円錐面を有し、酸素吹込管の内側に設けられた噴出気体供給管から気体を噴出し得るように酸素吹込管を貫通して気体噴出孔を形成し、該気体噴出孔より気体を前記分散コーンに吹き付けるように構成したことを特徴とする自熔製錬用精鉱バーナー。
- 非鉄金属硫化物の製錬に用いられる自熔製錬用精鉱バーナーにおいて、バーナー本体に垂設される重油バーナーを内包するように配設された酸素吹込管の外側に密着して設けられる分散コーンが円錐面を有し、酸素吹込管と重油バーナーの間に隔壁を設けて、酸素吹込管と隔壁の間から、気体を噴出し得るように酸素吹込管を貫通して気体噴出孔を形成し、該気体噴出孔より気体を前記分散コーンに吹き付けるように構成したことを特徴とする自熔製錬用精鉱バーナー。
- 前記気体噴出孔が分散コーンの円錐面の傾斜と実質上同じ角度をもって形成されていて、気体噴出孔から噴出した気体が分散コーンの円錐面を覆うように構成したことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の自熔製錬用精鉱バーナー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32518693A JP3610584B2 (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | 自熔製錬用精鉱バーナー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32518693A JP3610584B2 (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | 自熔製錬用精鉱バーナー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07179957A JPH07179957A (ja) | 1995-07-18 |
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Family
ID=18173974
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP32518693A Expired - Lifetime JP3610584B2 (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | 自熔製錬用精鉱バーナー |
Country Status (1)
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-
1993
- 1993-12-22 JP JP32518693A patent/JP3610584B2/ja not_active Expired - Lifetime
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