JP3609835B2 - 血液熱交換システム - Google Patents
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Description
発明の背景
発明の分野
本発明は、手術中に患者の血液の温度調節に使用するための熱交換器に関し、更に詳細には、微小導管の周囲に伝熱流体の流れを高めた微小導管熱交換器に関する。
【0001】
関連技術の説明
人工心肺は、医療の分野において周知である。人工心肺はその一つの構成要素として酸素付加器を含む。酸素付加器は、代表的には使い捨てであり、心臓手術等の医療処置中に患者の血液に酸素を溶解するのに使用される。商業的に入手可能な酸素付加器の多くは、膜型酸素付加器を使用する。膜型酸素付加器は、微小孔を備えた数千個の非常に細い中空ファイバを含む。膜型酸素付加器の内部では、血液がこれらのファイバの外側面の周りを流れると同時に、大量の酸素を含む制御されたガス混合物がファイバを通して圧送される。患者からの血液中の二酸化炭素濃度が比較的高いため、二酸化炭素は血液から繊維の微小孔を通って拡散し、ガス混合物に入る。患者からの血液中の酸素濃度は比較的低いため、酸素がガス混合物から血液中にファイバの微小孔を通して拡散する。
【0002】
更に、酸素付加器の多くは、患者の血液の温度を正確に調節するために熱交換器を使用する。熱交換器は、通常は、ベッセルに収容された一つ又はそれ以上の比較的大きな導管を含む。患者の血液は導管を通して連続的に圧送され、これと同時に水等の伝熱流体がベッセルを通って導管の周りを流れ、又はこの逆が行われる。熱交換媒体は、患者の血液を所望の温度に維持するため、加熱されるか或いは冷却される。
【0003】
商業的成功を収めた酸素付加器の一例は、メドトロニック社がマキシマ(マキシマ(MAXIMA)は登録商標である)の表示で販売している装置である。マキシマ酸素付加器では、直径が比較的大きな金属製チューブ内を伝熱流体(水)が流れ、血液はベッセル内でチューブの外側を流れる。テルモの商標の酸素付加器は、これとは形態が異なり、直径が比較的大きな金属製チューブ内を血液が流れる。バード・ウィリアム・ハーヴェイ(BARD WILLIAM HARVEY)HF−5700酸素付加器では、温度調節した水流を含むプラスチックチューブの外側を血液が流れる。
【0004】
酸素付加器の熱交換器には、様々な設計上の制限がある。熱交換器は、手術室環境において物理的空間が制限されているため、コンパクトでなければならない。更に、酸素付加器の内部呼び水容積を小さくする上で小型であることが重要である。これは費用がかかるため、及び血液の供給量が限定されているためである。しかしながら、熱交換器は、適正な温度制御及び酸素付加を可能にする上で適当な容積流量の血液を提供するため、十分大きくなければならない。他方、血液の流量又は酸素付加器内部の流れ抵抗は大き過ぎてはならない。これは、人間の血液中の細胞や血小板が壊れ易く、乱流による大きな剪断力が加わると傷付いてしまう場合があるためである。
【0005】
以上の必要条件を満たす一つの方法は、熱交換器の熱交換効率を改善することである。更に効率のよい熱交換器は、コンパクトな空間内で呼び水容積を最少にして適切な温度制御を行うことができる。
【0006】
発明の概要
血液を搬送するための複数の小さなポリマー製中空導管を含む血液熱交換システムを開示する。中空導管は、平らな、即ちマット形状に形成されており、スピンドルの周囲に層をなして巻付けられる。中空導管の層は、メッシュスペーサによって互いに離間されている。メッシュスペーサは穴を有し、これらの穴を通して水等の伝熱流体を中空導管の外側の周囲に更に効率よく流すことができる。伝熱流体は、中空導管の外面の周りから熱を搬送し、又は中空導管の外面の周りに熱を搬送し、これにより、中空導管を通過する血液から熱を奪い、又は加熱する。
【0007】
本発明は、従来周知の熱交換器よりも効率的な熱交換器を提供する。これは、中空導管の外面上及び周囲の伝熱流体の流れが更に効率的になるためである。伝熱流体を更に効率的に流すことによって、中空導管の壁からの又は中空導管の壁への伝熱を更に効率的に行うことができる。熱を中空導管の壁から伝熱流体に更に効率的に伝えることによって、中空導管を通過する血液から、及びこの血液に熱を更に効率的に伝えることができる。かくして、本発明は、有利には、熱交換特性が大幅に改善された血液熱交換器を提供する。
【0008】
本発明の別の利点は、コストが低いということである。これは、メッシュを安価な材料から製造できるためである。更に、メッシュを中空導管とともに製造し組み立てることは容易である。
【0009】
従って、本発明の目的は、改良血液熱交換器を提供することである。
本発明の別の目的は、熱交換特性が改善された血液熱交換器を提供することである。
【0010】
本発明の更に別の目的は、小径のポリマー製導管を使用する血液熱交換器を提供することである。
本発明のこれらの目的及び他の目的は、本明細書中の記載、更に詳細には、添付図面を参照して本発明の詳細な説明を読むことにより明らかになるであろう。本開示に亘り、同様の要素には同じ参照番号が附してある。
本発明の性質、目的、及び利点は、全図に亘り同じ参照番号が同じ部品に附してある添付図面と関連して以下の詳細な説明を読めば、当業者に更に明らかになるであろう。
【0011】
好ましい実施例の詳細な説明
本発明は、血液の温度制御を行うため、周囲を伝熱流体が通過するポリマー製微小導管を使用して血液を搬送する血液熱交換器に関する。本発明は、伝熱流体が微小導管の周囲を更に効率よく流れるようにするメッシュ状スペーサを提供する。
【0012】
構造
第1図は、本発明の熱交換器の一例を示す。熱交換器10は、全体に円筒形の熱交換コア12を有する。このコアは、中央スピンドル16に巻き付けた微小導管ラッピング材料14のマットからつくられている。スピンドルは、第1及び第2の端部18、20を有する。ラッピング材料14の個々のファイバ(第2図及び第3図に更に詳細に示してある)は、スピンドル16の第1及び第2の端部18、20と近接して実質的に平らな端面を提供するように切断してある。コア12は、例えば、約5400本の個々のファイバを含むのがよい。
【0013】
第2図は、巻いて第1図のコア12に対する前の微小導管ラッピング材料14を示す。微小導管ラッピング材料14は、複数の細いファイバ32からなる。各ファイバ32は中空であり、断面形状が好ましくは円形である。別の態様では、三角形、矩形、又は他の適当な形状である。第3図に示すように、ファイバ32が中空であるため、各ファイバ32内には、内面36を持つ内チャンネル34が形成される。好ましい実施例では、ファイバの外径は約575μmであり、内チャンネル34の直径は約428μmである。一例として、ファイバ32の長さは、約10cmであるのがよい。しかしながら、血液熱交換器の特定の用途の必要に応じて様々な長さのファイバを使用できる。
【0014】
ファイバ32は、好ましくは、ポリプロピレンやポリエチレン等のプラスチック材料、これとは異なるポリマー物質、又は安価で薬理学的に安全で軽量で容易に切断でき且つ可撓性の他の材料で形成されている。更に、ファイバ32の材料は、内側寸法及び外側寸法が十分に小さなファイバに容易に成形できなければならない。
【0015】
微小導管ラッピング材料14のマットは、ファイバ32を互いに実質的に平行に整合した状態で所定の間隔に維持する細く可撓性の相互連結部材38を含む。例示の実施例では、相互連結部材38は、実質的に平行な可撓性の非反応性の多フィラメント糸からなり、これらの糸を織ったり結んだりすることによって、ファイバを互いにほぼ平行な状態で約0.5mm離間された状態に保持し、平らな即ちマット形状にする。ラッピング材料14は、表面処理中及び血液熱交換器の形成中、ファイバ32の位置決めを以下に更に詳細に論じるように助ける。
【0016】
ラッピング材料14は、好ましくは、三菱レーヨン株式会社から商業的に入手できるHFE430−1中空ファイバの表示で販売されている製品から形成される。この製品のファイバは、ポリエチレン製である。更に、同様のラッピング材料が、ヘキストセラネーゼ社から熱交換ファイバマットの表示で商業的に入手できる。このマットは、ポリプロピレンファイバを使用する。
【0017】
第4図は、ラッピング材料14をスピンドル16に巻き付けるときにラッピング材料14と重なるメッシュ40を示す。マット40は、様々な穴44を形成する開放マトリックス(opne matrix)からなる。ラッピング材料14及びメッシュ40がスピンドル16に巻き付けられるため、メッシュ40はラッピング材料14の層を互いに離間する。
【0018】
メッシュ40の幅Wは、ラッピング材料14の幅W'とほぼ同じである。更に、メッシュ40の厚さは、好ましくは、約0.762mm(約0.030インチ)であるが、これよりもかなり厚くても薄くてもよく、重要なことは、ラッピング材料14の向き合った層が互いに離間されていること、及び熱交換流体が、以下に説明するように、穴44を通過できるということである。このように離間されており且つ穴44が形成されているため、穴44を通過した熱交換流体は、ラッピング材料14のファイバ32の周囲を更に自由に移動できる。
【0019】
メッシュ40は、好ましくは、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン材料でできているが、他の材料でつくることもできる。メッシュ40についてどのような材料を使用しようとも、この材料は、メッシュ40をラッピング材料14とともにスピンドル16に巻き付けることができるのに十分可撓性でなければならず、熱交換流体がメッシュ40を通過し且つこのメッシュの周りを通ることができるようにメッシュ40及び穴44が潰れないようにするのに十分剛性でなければならない。
【0020】
剛性の円筒形シェル22がコア12及びスピンドル16を取り囲んでいる。シェル22は、伝熱流体がシェル22及びこのシェル22の内部の微小導管ラッピング材料14の周囲を通って容易に流れることができるように、入口24及び出口(図示せず)を備えている。好ましい実施例では、熱交換媒体は、適当な熱交換特性を持つばかりでなく、一般的に使用されている他の熱交換媒体と比較して比較的生体親和性の水である。
【0021】
コア12は、上シール26及び下シール28を含む。これらの上下のシール26、28は、スピンドルの第1及び第2の端部18、20の辺りで微小導管ラッピング材料14の個々のファイバ間に密封をなして加えられた注封コンパウンド層(a layer of potting material)からなる。好ましい実施例では、注封コンパウンド(potting compound)はウレタン材料からなる。しかしながら、適当な実用性及び生体親和性を持つ他の材料を使用してもよい。上下のシール26、28は、以下に更に詳細に説明する方法で加えられる。重要なことは、これらのシール26、28が、入口24に進入する熱交換媒体と微小導管ラッピング材料14の個々のファイバを通過する血液との間をぴったりと且つ確実に隔離することである。
【0022】
次に、第1図及び第1A図の両方を参照すると、コア12は、出口チャンバ33を形成する上血液移行マニホールド29及び入口チャンバ31を形成する下血液入口マニホールド30によってシェル22内に封入されている。熱交換器10のこれ以上の詳細は、1996年1月11日に出願された「血液熱交換器で使用される微小導管の表面処理」という標題の現在継続中の米国特許出願第08/585,323号(米国特 許第5,922,281号)、1996年1月11日に出願された「熱交換器を同心に備えたコンパクトな膜型酸素付加器」という標題の現在継続中のアメリカ国特許出願第585,322号(米国特許第5,823,987号)、及び1996年1月11日に出願された「微小導管を使用した血液熱交換器」という標題で出願されたアメリカ国特許出願第584,275号(米 国特許第5,876,667)に記載されている。これらの特許出願に触れたことにより、これらの特許出願に開示されている内容は本明細書中に組入れたものとする。これらの出願は、米国ミネソタ州ミネアポリスのメドトロニック社に譲渡されている。
【0023】
製造
次に第5図を参照すると、この図には、本発明の一例に従って血液熱交換器を製造するためのシーケンス78が例示してある。先ず最初に、タスク80において、1996年1月11日に出願された「血液熱交換器で使用される微小導管の表面処理」という標題の現在継続中の米国特許出願第08/585,323号(米国特許第5,922,281号)に記載されている技術等の表面処理技術の一つに従ってファイバ32の表面を表面処理する。同特許出願に触れたことにより、その特許出願に開示されている内容は本明細書中に組入れたものとする。この出願は、米国ミネソタ州ミネアポリスのメドトロニック社に譲渡されている。メドトロニック社は、本願の譲渡人でもある。
【0024】
次に、タスク82において微小導管ラッピング材料14及びメッシュ40をスピンドル16に同時に巻き付ける。この際、好ましくは、ラッピング材料に張力が実質的に加わらないようにする。タスク82の終了後、タスク84においてシェル22をコア12上に設置する。
【0025】
タスク86において、上下のシール26、28を形成する。好ましい実施例では、ウレタン注封コンパウンド(urethane potting compound)をファイバ32間に注入し、ファイバ間の空間を実質的にシールする。これは、ファイバの端部を注封カップ(potting cups)に入れ、コア12を挿入し、リザーバからのウレタンでカップを充填しながら回転させて遠心力を加えることによって行われる。回転プロセスの大きなG力により、ウレタンがファイバの外側の周りに押し付けられる。上下のシール26、28の厚さは、注封プロセス(potting process)中に使用されるウレタンの量で決まる。注封コンパウンドがファイバに進入しないようにするため、ファイバ32の端部は、タスク80の前にシールされているのがよい。
【0026】
好ましい実施例では、注封材料(potting material)は、米国ニュージャージー州バヨンヌのキャスケム社からバイオサン(BIOTHANE)の名称で商業的に入手できる生体親和性のウレタンである。これは、その主成分としてポリシン(Polycon)及びヴォライト(Vorite)を含む特定のウレタン配合物である。用途によっては、他の種類のウレタン並びにエポキシやシリコーン等の非ウレタン注封材料が適している。
【0027】
次に、タスク88で示すように、スピンドル16の第1及び第2の端部18、20の近くでファイバ32のトリミングを行う。好ましくは、トリミングを施したファイバ32は、均等で平らなコア12の上面及び下面を形成する。このトリミングは、好ましくは、二段階プロセスで行われる。このプロセスでは、先ず最初に回転ブレードでおおまかに切断した後、端部をミクロトームで整形する。最後に、タスク90において、マニホールド30をシェル22に取り付ける。更に、タスク90では、熱交換流体、血液、呼び水溶液、及び他の適当な媒体を輸送する必要に応じて穴及び他の配管ラインを熱交換器10に取り付ける。
【0028】
作動
一般的には、熱交換器10は、開胸手術等の医療的処置中に温度調節を行うのに役立つ。更に、熱交換器10は、有利には、「熱交換器を同心に備えたコンパクトな膜型酸素付加器」という標題の上掲の米国特許出願第585,32 2号(米国特許第5,823,987号)に開示されているように、酸素付加器に組み込まれる。第1図乃至第2図を参照すると、医療的処置中、水等の伝熱流体が入口24を通ってシェル22に流入する。シェル22内では、伝熱流体がコア12内のファイバ32の外側の間及び外側の周囲を、好ましくは血液と反対方向に流れる。この流れは、穴44を持ち、これらの穴を通して伝熱流体が更に容易に流れることができるメッシュ40の存在により、大幅に改善される。この向流は、水用の流れチャンネル(図示せず)によって発生される。水は入口24からシェル22の頂部まで流れ、この頂部で流出し、下方に流れる。
【0029】
小型で薄壁の多数のファイバ32が設けられているため、熱交換流体とファイバ32内の血液との間の接触熱交換表面積が大きい。熱交換器10の作動中、患者の血液は、入口マニホールド30及びチャンバ31に流入し、コア12のファイバ32を通過し、ファイバの上端を通ってシール26を通過し、移行マニホールド29及び出口チャンバ33を通過する。その結果、コアを通って流れる血液の温度を熱交換流体温度制御ユニット(図示せず)によって容易に調節できる。これは、血液と熱交換媒体との間が熱的に高度に接触するため、並びに薄壁ファイバ32の熱伝導率が比較的高いためである。
【0030】
現在のところ本発明の好ましい実施例であると考えられている実施例を図示したが、添付の請求の範囲に定義された本発明の範囲から逸脱することなく様々な変更及び変形を行うことができるということは、当業者には明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による血液熱交換器装置の垂直断面図であり、第1A図は、第1図に示す血液熱交換器装置の一部の拡大垂直断面図である。
【図2】本発明による微小導管ラッピング材料の拡大平面図である。
【図3】第2図の微小導管ラッピング材料の一区分の拡大斜視図である。
【図4】本発明のメッシュの平面図である。
【図5】本発明による熱交換器装置の製造で使用される工程のシーケンスのフローチャートである。
発明の分野
本発明は、手術中に患者の血液の温度調節に使用するための熱交換器に関し、更に詳細には、微小導管の周囲に伝熱流体の流れを高めた微小導管熱交換器に関する。
【0001】
関連技術の説明
人工心肺は、医療の分野において周知である。人工心肺はその一つの構成要素として酸素付加器を含む。酸素付加器は、代表的には使い捨てであり、心臓手術等の医療処置中に患者の血液に酸素を溶解するのに使用される。商業的に入手可能な酸素付加器の多くは、膜型酸素付加器を使用する。膜型酸素付加器は、微小孔を備えた数千個の非常に細い中空ファイバを含む。膜型酸素付加器の内部では、血液がこれらのファイバの外側面の周りを流れると同時に、大量の酸素を含む制御されたガス混合物がファイバを通して圧送される。患者からの血液中の二酸化炭素濃度が比較的高いため、二酸化炭素は血液から繊維の微小孔を通って拡散し、ガス混合物に入る。患者からの血液中の酸素濃度は比較的低いため、酸素がガス混合物から血液中にファイバの微小孔を通して拡散する。
【0002】
更に、酸素付加器の多くは、患者の血液の温度を正確に調節するために熱交換器を使用する。熱交換器は、通常は、ベッセルに収容された一つ又はそれ以上の比較的大きな導管を含む。患者の血液は導管を通して連続的に圧送され、これと同時に水等の伝熱流体がベッセルを通って導管の周りを流れ、又はこの逆が行われる。熱交換媒体は、患者の血液を所望の温度に維持するため、加熱されるか或いは冷却される。
【0003】
商業的成功を収めた酸素付加器の一例は、メドトロニック社がマキシマ(マキシマ(MAXIMA)は登録商標である)の表示で販売している装置である。マキシマ酸素付加器では、直径が比較的大きな金属製チューブ内を伝熱流体(水)が流れ、血液はベッセル内でチューブの外側を流れる。テルモの商標の酸素付加器は、これとは形態が異なり、直径が比較的大きな金属製チューブ内を血液が流れる。バード・ウィリアム・ハーヴェイ(BARD WILLIAM HARVEY)HF−5700酸素付加器では、温度調節した水流を含むプラスチックチューブの外側を血液が流れる。
【0004】
酸素付加器の熱交換器には、様々な設計上の制限がある。熱交換器は、手術室環境において物理的空間が制限されているため、コンパクトでなければならない。更に、酸素付加器の内部呼び水容積を小さくする上で小型であることが重要である。これは費用がかかるため、及び血液の供給量が限定されているためである。しかしながら、熱交換器は、適正な温度制御及び酸素付加を可能にする上で適当な容積流量の血液を提供するため、十分大きくなければならない。他方、血液の流量又は酸素付加器内部の流れ抵抗は大き過ぎてはならない。これは、人間の血液中の細胞や血小板が壊れ易く、乱流による大きな剪断力が加わると傷付いてしまう場合があるためである。
【0005】
以上の必要条件を満たす一つの方法は、熱交換器の熱交換効率を改善することである。更に効率のよい熱交換器は、コンパクトな空間内で呼び水容積を最少にして適切な温度制御を行うことができる。
【0006】
発明の概要
血液を搬送するための複数の小さなポリマー製中空導管を含む血液熱交換システムを開示する。中空導管は、平らな、即ちマット形状に形成されており、スピンドルの周囲に層をなして巻付けられる。中空導管の層は、メッシュスペーサによって互いに離間されている。メッシュスペーサは穴を有し、これらの穴を通して水等の伝熱流体を中空導管の外側の周囲に更に効率よく流すことができる。伝熱流体は、中空導管の外面の周りから熱を搬送し、又は中空導管の外面の周りに熱を搬送し、これにより、中空導管を通過する血液から熱を奪い、又は加熱する。
【0007】
本発明は、従来周知の熱交換器よりも効率的な熱交換器を提供する。これは、中空導管の外面上及び周囲の伝熱流体の流れが更に効率的になるためである。伝熱流体を更に効率的に流すことによって、中空導管の壁からの又は中空導管の壁への伝熱を更に効率的に行うことができる。熱を中空導管の壁から伝熱流体に更に効率的に伝えることによって、中空導管を通過する血液から、及びこの血液に熱を更に効率的に伝えることができる。かくして、本発明は、有利には、熱交換特性が大幅に改善された血液熱交換器を提供する。
【0008】
本発明の別の利点は、コストが低いということである。これは、メッシュを安価な材料から製造できるためである。更に、メッシュを中空導管とともに製造し組み立てることは容易である。
【0009】
従って、本発明の目的は、改良血液熱交換器を提供することである。
本発明の別の目的は、熱交換特性が改善された血液熱交換器を提供することである。
【0010】
本発明の更に別の目的は、小径のポリマー製導管を使用する血液熱交換器を提供することである。
本発明のこれらの目的及び他の目的は、本明細書中の記載、更に詳細には、添付図面を参照して本発明の詳細な説明を読むことにより明らかになるであろう。本開示に亘り、同様の要素には同じ参照番号が附してある。
本発明の性質、目的、及び利点は、全図に亘り同じ参照番号が同じ部品に附してある添付図面と関連して以下の詳細な説明を読めば、当業者に更に明らかになるであろう。
【0011】
好ましい実施例の詳細な説明
本発明は、血液の温度制御を行うため、周囲を伝熱流体が通過するポリマー製微小導管を使用して血液を搬送する血液熱交換器に関する。本発明は、伝熱流体が微小導管の周囲を更に効率よく流れるようにするメッシュ状スペーサを提供する。
【0012】
構造
第1図は、本発明の熱交換器の一例を示す。熱交換器10は、全体に円筒形の熱交換コア12を有する。このコアは、中央スピンドル16に巻き付けた微小導管ラッピング材料14のマットからつくられている。スピンドルは、第1及び第2の端部18、20を有する。ラッピング材料14の個々のファイバ(第2図及び第3図に更に詳細に示してある)は、スピンドル16の第1及び第2の端部18、20と近接して実質的に平らな端面を提供するように切断してある。コア12は、例えば、約5400本の個々のファイバを含むのがよい。
【0013】
第2図は、巻いて第1図のコア12に対する前の微小導管ラッピング材料14を示す。微小導管ラッピング材料14は、複数の細いファイバ32からなる。各ファイバ32は中空であり、断面形状が好ましくは円形である。別の態様では、三角形、矩形、又は他の適当な形状である。第3図に示すように、ファイバ32が中空であるため、各ファイバ32内には、内面36を持つ内チャンネル34が形成される。好ましい実施例では、ファイバの外径は約575μmであり、内チャンネル34の直径は約428μmである。一例として、ファイバ32の長さは、約10cmであるのがよい。しかしながら、血液熱交換器の特定の用途の必要に応じて様々な長さのファイバを使用できる。
【0014】
ファイバ32は、好ましくは、ポリプロピレンやポリエチレン等のプラスチック材料、これとは異なるポリマー物質、又は安価で薬理学的に安全で軽量で容易に切断でき且つ可撓性の他の材料で形成されている。更に、ファイバ32の材料は、内側寸法及び外側寸法が十分に小さなファイバに容易に成形できなければならない。
【0015】
微小導管ラッピング材料14のマットは、ファイバ32を互いに実質的に平行に整合した状態で所定の間隔に維持する細く可撓性の相互連結部材38を含む。例示の実施例では、相互連結部材38は、実質的に平行な可撓性の非反応性の多フィラメント糸からなり、これらの糸を織ったり結んだりすることによって、ファイバを互いにほぼ平行な状態で約0.5mm離間された状態に保持し、平らな即ちマット形状にする。ラッピング材料14は、表面処理中及び血液熱交換器の形成中、ファイバ32の位置決めを以下に更に詳細に論じるように助ける。
【0016】
ラッピング材料14は、好ましくは、三菱レーヨン株式会社から商業的に入手できるHFE430−1中空ファイバの表示で販売されている製品から形成される。この製品のファイバは、ポリエチレン製である。更に、同様のラッピング材料が、ヘキストセラネーゼ社から熱交換ファイバマットの表示で商業的に入手できる。このマットは、ポリプロピレンファイバを使用する。
【0017】
第4図は、ラッピング材料14をスピンドル16に巻き付けるときにラッピング材料14と重なるメッシュ40を示す。マット40は、様々な穴44を形成する開放マトリックス(opne matrix)からなる。ラッピング材料14及びメッシュ40がスピンドル16に巻き付けられるため、メッシュ40はラッピング材料14の層を互いに離間する。
【0018】
メッシュ40の幅Wは、ラッピング材料14の幅W'とほぼ同じである。更に、メッシュ40の厚さは、好ましくは、約0.762mm(約0.030インチ)であるが、これよりもかなり厚くても薄くてもよく、重要なことは、ラッピング材料14の向き合った層が互いに離間されていること、及び熱交換流体が、以下に説明するように、穴44を通過できるということである。このように離間されており且つ穴44が形成されているため、穴44を通過した熱交換流体は、ラッピング材料14のファイバ32の周囲を更に自由に移動できる。
【0019】
メッシュ40は、好ましくは、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン材料でできているが、他の材料でつくることもできる。メッシュ40についてどのような材料を使用しようとも、この材料は、メッシュ40をラッピング材料14とともにスピンドル16に巻き付けることができるのに十分可撓性でなければならず、熱交換流体がメッシュ40を通過し且つこのメッシュの周りを通ることができるようにメッシュ40及び穴44が潰れないようにするのに十分剛性でなければならない。
【0020】
剛性の円筒形シェル22がコア12及びスピンドル16を取り囲んでいる。シェル22は、伝熱流体がシェル22及びこのシェル22の内部の微小導管ラッピング材料14の周囲を通って容易に流れることができるように、入口24及び出口(図示せず)を備えている。好ましい実施例では、熱交換媒体は、適当な熱交換特性を持つばかりでなく、一般的に使用されている他の熱交換媒体と比較して比較的生体親和性の水である。
【0021】
コア12は、上シール26及び下シール28を含む。これらの上下のシール26、28は、スピンドルの第1及び第2の端部18、20の辺りで微小導管ラッピング材料14の個々のファイバ間に密封をなして加えられた注封コンパウンド層(a layer of potting material)からなる。好ましい実施例では、注封コンパウンド(potting compound)はウレタン材料からなる。しかしながら、適当な実用性及び生体親和性を持つ他の材料を使用してもよい。上下のシール26、28は、以下に更に詳細に説明する方法で加えられる。重要なことは、これらのシール26、28が、入口24に進入する熱交換媒体と微小導管ラッピング材料14の個々のファイバを通過する血液との間をぴったりと且つ確実に隔離することである。
【0022】
次に、第1図及び第1A図の両方を参照すると、コア12は、出口チャンバ33を形成する上血液移行マニホールド29及び入口チャンバ31を形成する下血液入口マニホールド30によってシェル22内に封入されている。熱交換器10のこれ以上の詳細は、1996年1月11日に出願された「血液熱交換器で使用される微小導管の表面処理」という標題の現在継続中の米国特許出願第08/585,323号(米国特 許第5,922,281号)、1996年1月11日に出願された「熱交換器を同心に備えたコンパクトな膜型酸素付加器」という標題の現在継続中のアメリカ国特許出願第585,322号(米国特許第5,823,987号)、及び1996年1月11日に出願された「微小導管を使用した血液熱交換器」という標題で出願されたアメリカ国特許出願第584,275号(米 国特許第5,876,667)に記載されている。これらの特許出願に触れたことにより、これらの特許出願に開示されている内容は本明細書中に組入れたものとする。これらの出願は、米国ミネソタ州ミネアポリスのメドトロニック社に譲渡されている。
【0023】
製造
次に第5図を参照すると、この図には、本発明の一例に従って血液熱交換器を製造するためのシーケンス78が例示してある。先ず最初に、タスク80において、1996年1月11日に出願された「血液熱交換器で使用される微小導管の表面処理」という標題の現在継続中の米国特許出願第08/585,323号(米国特許第5,922,281号)に記載されている技術等の表面処理技術の一つに従ってファイバ32の表面を表面処理する。同特許出願に触れたことにより、その特許出願に開示されている内容は本明細書中に組入れたものとする。この出願は、米国ミネソタ州ミネアポリスのメドトロニック社に譲渡されている。メドトロニック社は、本願の譲渡人でもある。
【0024】
次に、タスク82において微小導管ラッピング材料14及びメッシュ40をスピンドル16に同時に巻き付ける。この際、好ましくは、ラッピング材料に張力が実質的に加わらないようにする。タスク82の終了後、タスク84においてシェル22をコア12上に設置する。
【0025】
タスク86において、上下のシール26、28を形成する。好ましい実施例では、ウレタン注封コンパウンド(urethane potting compound)をファイバ32間に注入し、ファイバ間の空間を実質的にシールする。これは、ファイバの端部を注封カップ(potting cups)に入れ、コア12を挿入し、リザーバからのウレタンでカップを充填しながら回転させて遠心力を加えることによって行われる。回転プロセスの大きなG力により、ウレタンがファイバの外側の周りに押し付けられる。上下のシール26、28の厚さは、注封プロセス(potting process)中に使用されるウレタンの量で決まる。注封コンパウンドがファイバに進入しないようにするため、ファイバ32の端部は、タスク80の前にシールされているのがよい。
【0026】
好ましい実施例では、注封材料(potting material)は、米国ニュージャージー州バヨンヌのキャスケム社からバイオサン(BIOTHANE)の名称で商業的に入手できる生体親和性のウレタンである。これは、その主成分としてポリシン(Polycon)及びヴォライト(Vorite)を含む特定のウレタン配合物である。用途によっては、他の種類のウレタン並びにエポキシやシリコーン等の非ウレタン注封材料が適している。
【0027】
次に、タスク88で示すように、スピンドル16の第1及び第2の端部18、20の近くでファイバ32のトリミングを行う。好ましくは、トリミングを施したファイバ32は、均等で平らなコア12の上面及び下面を形成する。このトリミングは、好ましくは、二段階プロセスで行われる。このプロセスでは、先ず最初に回転ブレードでおおまかに切断した後、端部をミクロトームで整形する。最後に、タスク90において、マニホールド30をシェル22に取り付ける。更に、タスク90では、熱交換流体、血液、呼び水溶液、及び他の適当な媒体を輸送する必要に応じて穴及び他の配管ラインを熱交換器10に取り付ける。
【0028】
作動
一般的には、熱交換器10は、開胸手術等の医療的処置中に温度調節を行うのに役立つ。更に、熱交換器10は、有利には、「熱交換器を同心に備えたコンパクトな膜型酸素付加器」という標題の上掲の米国特許出願第585,32 2号(米国特許第5,823,987号)に開示されているように、酸素付加器に組み込まれる。第1図乃至第2図を参照すると、医療的処置中、水等の伝熱流体が入口24を通ってシェル22に流入する。シェル22内では、伝熱流体がコア12内のファイバ32の外側の間及び外側の周囲を、好ましくは血液と反対方向に流れる。この流れは、穴44を持ち、これらの穴を通して伝熱流体が更に容易に流れることができるメッシュ40の存在により、大幅に改善される。この向流は、水用の流れチャンネル(図示せず)によって発生される。水は入口24からシェル22の頂部まで流れ、この頂部で流出し、下方に流れる。
【0029】
小型で薄壁の多数のファイバ32が設けられているため、熱交換流体とファイバ32内の血液との間の接触熱交換表面積が大きい。熱交換器10の作動中、患者の血液は、入口マニホールド30及びチャンバ31に流入し、コア12のファイバ32を通過し、ファイバの上端を通ってシール26を通過し、移行マニホールド29及び出口チャンバ33を通過する。その結果、コアを通って流れる血液の温度を熱交換流体温度制御ユニット(図示せず)によって容易に調節できる。これは、血液と熱交換媒体との間が熱的に高度に接触するため、並びに薄壁ファイバ32の熱伝導率が比較的高いためである。
【0030】
現在のところ本発明の好ましい実施例であると考えられている実施例を図示したが、添付の請求の範囲に定義された本発明の範囲から逸脱することなく様々な変更及び変形を行うことができるということは、当業者には明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による血液熱交換器装置の垂直断面図であり、第1A図は、第1図に示す血液熱交換器装置の一部の拡大垂直断面図である。
【図2】本発明による微小導管ラッピング材料の拡大平面図である。
【図3】第2図の微小導管ラッピング材料の一区分の拡大斜視図である。
【図4】本発明のメッシュの平面図である。
【図5】本発明による熱交換器装置の製造で使用される工程のシーケンスのフローチャートである。
Claims (4)
- 血液熱交換システムにおいて、
メッシュと、
中央軸線を持つスピンドルと、
複数の中空導管であって、前記複数の中空導管は前記中空導管を通して血液を搬送するように構成され、前記複数の中空導管は平坦な形態をなすように配置され、前記メッシュ及び前記複数の中空導管は前記スピンドルに巻付けられて、前記複数の中空導管の層と前記メッシュの層が、前記スピンドルの前記中央軸線から半径方向に外側へ向かった交互に形成された、前記複数の中空導管と、
前記複数の中空導管の外面の周りに伝熱流体を搬送するための伝熱流体の流路と、
血液を前記中空導管の内部に導入するための入口チャン バと、前記中央導管から流出する血液を受け入れるための出口チャンバとを備え、前記中空導管は束ねられた状態で配置され、前記複数の中空導管は、それぞれ、前記入口チャンバの内部で終端する第1の端部と、前記出口チャンバの内部で終端する第2の端部とを有し、
束ねられた前記中空導管の第1及び第2の端部のそれぞ れは、前記入口チャンバと前記出口チャンバとの間に配置された前記伝熱流体の流路から前記入口チャンバ及び前記出口チャンバをそれぞれ密封する、二つのシール部材の対応するシール部材に埋設されていることを特徴とする、血液熱交換システム。 - 請求項1に記載の血液熱交換システムにおいて、前記複数の中空導管は、並列に配置された複数の中空導管を織物ファイバーによって結びつけて構成された、マット状の中空導管からなる、血液熱交換システム。
- 請求項1に記載の血液熱交換システムにおいて、前記メッシュは、ポリエチレン製である、血液熱交換システム。
- 請求項1に記載の血液熱交換システムにおいて、前記メッシュは、ポリプロピレン製である、血液熱交換システム。
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