JP3608691B2 - グレーティング素子及びグレーティング素子を利用した波長スイッチ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光非線形を有するグレーティング素子、及び波長スイッチ、特にガラス製ファイバーを用いたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のコンピュータ等を利用した電子通信技術の進歩に伴い、大容量の情報伝送の必要性はますます高まっている。そして、大容量の情報伝送を行う手段として、最も重要なものとして光ファイバ伝送がある。この光ファイバ伝送は、光ファイバ中に光信号伝送するものであり、この光ファイバには、ガラス材料が利用されている。これは、ガラス材料が、広い透過波長領域、高い透明度を有し、また長尺化の加工が容易であり、さらにはコストが低いなどの利点を有しているからである。
【0003】
一方、光ファイバ伝送システムを構築する場合には、光源、受光器、光信号発生器、光スイッチ/カプラ、伝送光ファイバとの接続を行うための光コネクタなど各種の素子が必要になる。特に、光信号発生器や光スイッチなどの光スイッチング素子には、電気光学効果(光非線形性)が利用される。この光非線形性は、光(電磁波)によって物質中に生じる非線形分極が起因となって生じる現象であり、光非線形材料に印加する電界強度などを制御することによって、光非線形材料を透過する光の強度や方向等を変え、光スイッチ素子などを形成している。
【0004】
そして、このような光非線形材料としては、LiNbO3 やBaTiO3 などの結晶材料が用いられる。これは、現在のところ十分な光非線形性が得られる材料としては、これら結晶材料しかないからである。
【0005】
一方、ガラス製の光ファイバとの安定な接続、透過光に対する低い損失、低コスト化、広い透過波長域等の観点からは、ガラス材料で光スイッチなどの光機能素子を構成することが好ましい。しかし、ガラス材料は、基本的に光非線形性を有さず、通常これを利用することはできない。
【0006】
ここで、ガラス材料に光非線形性を付与しようとする試みもなされている。例えば、ガラス材料に、106 V/cm程度という高電界を印加した状態で、紫外線光を照射し、紫外線励起ポーリングを行うことが、「ELECTRONICS LETTERS 30th March 1995 Vol.31 No.7 pp.573−574」に示されている。
【0007】
この紫外線励起ポーリングによれば、ガラス材料であっても、結晶材料と同等の光非線形性が得られ、光機能素子に好適に利用できると考えられる。
【0008】
また、光ファイバを利用した素子として、コアに屈折率の異なる部分を周期的に形成したグレーティング(格子)素子が知られている。このグレーティング素子は、透過光、反射光の波長がグレーティングの間隔によって変化する。そこで、このグレーティング素子は、温度センサなどとして利用されている。
【0009】
そして、コアにGe(ゲルマニウム)をドープしたガラス製の光ファイバーに、所定の強弱パターンで、紫外線を照射することでグレーティング素子を形成することが提案されている。すなわち、所定の紫外線の照射で、照射部分の屈折率を変化させることができ、光ファイバ中に屈折率格子を形成することができる。このようなグレーティング素子の形成は、例えば特表昭62−500052号公報などに提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、上記従来提案の紫外線励起ポーリングによって、ガラス材料に非線形性を付与できる。しかし、光ファイバのコアの一定の範囲に光非線形性を付与するだけである。従って、光機能素子としての利用の可能性を示すだけであった。
【0011】
また、上記従来例のグレーティング素子は、屈折率変化によるグレーティングを有するものであった。このため、このグレーティング素子は、光非線形性を有するものではなく、電気光学効果を利用する各種素子を構成することはできなかった。
【0012】
なお、紫外線励起ポーリングにより、グレーティング素子を製造することについては、「Optical Fiber Communication Conference; OFC’95 Postdeadline Paper PD6 1995年発行」に提案がある。しかし、この文献は、紫外線励起ポーリング処理によって、グレーティング素子を形成することについて、概略的な提案をしているだけであって、その内容を具体的に示すものではなかった。
【0013】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、光スイッチなどに好適に利用できるガラス材料を利用したグレーティング素子の製造方法、グレーティング素子及び波長スイッチを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るグレーティング素子は、所定の電界を印加した状態で、ガラス製の光導波路に対し、紫外線を所定の間隔をおいて複数領域に照射してポーリング処理し、紫外線を照射した領域の屈折率を変更すると共にここに光非線形性を付与することによって、光導波路に周期的に光非線形性を有する領域を形成して製造される。
【0015】
このように、紫外線を照射して電界を印加することで、紫外線励起ポーリング処理が行え、ガラス製材料の屈折率を変更すると共に、この領域に対し光非線形性を付与することができる。そして、紫外線の照射を間隔をおいて、複数領域に対し行うことで、光導波路に光非線形領域を繰り返し形成できる。そこで、得られた光導波路に光を透過させた場合、非線形性領域と、その他の領域とで、屈折率が異なることから、ブラッグ反射が起こり、ブラッグ波長の光の透過が妨げられる。さらに、光非線形性を有するため電圧の印加により、ブラッグ波長がシフトすることになる。そこで、得られたグレーティング素子を波長スイッチなどとして好適に利用することができる。
【0016】
また、本発明では、上記ガラス製光導波路は、ガラス製の光ファイバのクラッド部に取り囲まれたコア部であり、上記ポーリング処理は、このコア部にその光導通方向に対し直交する方向に、周期的に強弱を付けて紫外線を照射することによって行う。
【0017】
このようにして、ブラッグ反射が起こるグレーティングをコア部に形成することができる。
【0018】
そして、本発明に係るグレーティング素子は、ガラス製の光ファイバのコア部に、所定間隔をおいて、光非線形性が周期的に付与されている。
【0019】
さらに、本発明に係るグレーティング素子は、上記光ファイバのコア部を挟んで一対の電極が形成されている。
【0020】
また、本発明に係る波長スイッチは、グレーティング素子の一対の電極間に所定の電圧を印加可能とし、この電極間への電圧印加を制御して、前記コア部を導通する光をオンオフする。
【0021】
このようなグレーティング素子は、電圧の印加によって、光非線形性が付与されている領域の屈折率が変化する。また、光非線形性が付与されている領域は、交互に形成されているため、コア部を透過する光に対し、ブラッグ反射が起こる。このため、透過光におけるブラッグ波長が電圧の印加によって、変化することになる。特に、本発明では、電気光学係数が1pm/Vとかなり大きくなっている。そこで、現実的な電圧の印加で、かなりのブラッグ波長のシフトが達成される。このため、このグレーティング素子は、電圧の印加によって、透過光を制御することができ、波長スイッチとして利用することができる。
【0022】
特に、本発明のグレーティング素子及び波長スイッチは、ガラス製の光ファイバに光非線形性を付与したものである。そこで、光ファイバとの接続が容易である、広範囲の波長の光をよく透過させる、安価である等の効果が得られる。
【0023】
そして、本発明は、光が導通する光ファイバ内コア部と、この光ファイバ内コア部を挟んで形成された一対の電極と、を含むとともに、所定の電界を印加した状態で、前記光ファイバ内コア部に対し紫外線を所定の間隔をおいて複数領域に照射してポーリング処理し、紫外線を照射した領域の屈折率を変更するとともにここに光非線形性を付与することによって、前記光ファイバ内コア部に周期的に光非線形性を有する領域を形成したガラス製の光ファイバと、この光ファイバの端部に接続され、前記光ファイバ内コア部を導通する光を導通するコネクタ部内コア部と、一端が前記一対の電極にそれぞれ接続され、他端が半径方向外側に向けて伸びる接続用電極部と、を含むコネクタ部と、を有することを特徴とする。
【0024】
このようなコネクタ部を利用することによって、電極を内蔵したグレーティング素子において、電極間への電圧印加を容易に行うことができる。また、コア部の光の導通は維持できるため、波長スイッチと、光ファイバとの接続が容易に行える。なお、このコネクタ部は、ガラス製とすることが好ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に好適な実施の形態(以下、実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
【0026】
図1、2は、本発明に係るグレーティング素子の構造を示す概略構成図である。光ファイバ10は、シリカガラス(SiO2 )を円柱状に延伸した構成をしており、Ge(ゲルマニウム)等がドープされ、屈折率が調整された中心部が光導通用のコア部10a、周辺部がクラッド部10bとして形成されている。
【0027】
また、クラッド部10bには、一対のサイドホール12a、12bが形成されており、ここにアルミニウム線材からなる電極14a、14bが挿入配置されている。図から明らかなように、電極14a、14bは、コア部10aを挟んで対向して設けられている。
【0028】
そして、図1に示すように、コア部10aには、所定間隔で、屈折率が異なり、かつ2次の光非線形性を有する非線形領域16aが、長手方向と直交する方向に一定間隔、かつ一定幅で形成され、通常領域16bとでグレーティング部16が形成されている。従って、コア部10aをその長手方向に向けて透過する光は、グレーティング部16によって反射干渉される。
【0029】
特に、本実施形態によれば、電極14a、14bが設けられており、ここに任意の電圧が印加可能である。そして、上述のように、グレーティング部16の非線形領域16aが光非線形性を有している。そこで、電極14a、14b間に印加される電圧に従って、屈折率が変化する。
【0030】
従って、本実施形態のグレーティング素子によれば、電極14a、14b間に印加する電圧を制御することによって、グレーティング部16の特性を変更することができる。
【0031】
「製造方法」
このようなグレーティング素子は、次にようにして製造する。まず、サイドホール12a、12b内に電極14a、14bが挿入された光ファイバを用意する。光ファイバの直径は200μm、サイドホール12a、12b及び電極14a、14bの直径はほぼ40μm、電極14a、14bの長さは4cm程度、電極14a、14bの間隔は8〜10μm、光ファイバの長さは10cm程度とする。ここで、電極14a、14bは、図1に示すように、異なる端からサイドホール12a、12bに挿入されており、その端部が異なる方向にのみ突出している。これは、電極14a、14b間での放電を防止するためである。空気の絶縁破壊電圧は、約104 V/cmであり、それより大きな電界をコア部10aに印加するためには、空気が介在する経路をできるだけ長くとる必要がある。図1のような電極14a、14bの構成によって、コア部10aに約106 V/cmの高い電界印加が達成できる。
【0032】
そして、電極14a、14b間に電圧を印加する。この電圧は、約800Vとする。これによって、コア部10aに、約106 V/cmの電界が印加される。この状態で、ArFエキシマレーザ(波長193nm)をパルスとして照射し、コア部10aに紫外線を照射する。このレーザのエネルギー密度は、36mJ/cm2 程度、パルスの繰り返し間隔は10pps(パルス/秒)程度、照射時間は10〜30分程度とする。
【0033】
ここで、このレーザは、位相マスクを介し光ファイバに照射する。この位相マスクの構成例を図3に示す。このように、板状の基板20の一面側に多数の溝22が形成されている。この溝22は、一定間隔で平行して形成されている。従って、ここに平行光線を透過させることによって、所定の回折現象が生起され、所定間隔において光の強弱が繰り返される。すなわち、光の照射領域と非照射領域が周期的に繰り返す縞模様(ゼブラパターン)が形成される。この例では、レーザは、1.05μmの間隔で、光ファイバに照射される。なお、位相マスクの基板20は、紫外線を透過させるシリカガラス等で形成する。
【0034】
また、このレーザ光照射の間、上述の電界印加は継続されている。そして、光ファイバは、そのコア部10aのみが所定元素のドープなどにより紫外線を吸収するように形成されている。このため、コア部10aが1.05μm間隔で、紫外線励起ポーリングされる。
【0035】
なお、このような位相マスクを用いた紫外線励起ポーリング処理により生じる周期的な屈折率の増大は、屈折率変化に対応する波長における透過光の減少(反射光の増大)を招く。そこで、コア部10aに光を入射させ、反対側において透過光強度を実時間で観測しながら、この紫外線励起ポーリングを所望の時間継続した(この例では30分間)。
【0036】
このようにして得られたグレーティング素子に、光を導光し、射出光強度の波長依存性(透過光のスペクトル)を測定した結果を図4に示す。ここで、本実施形態のグレーティング素子は、紫外線励起ポーリングのためにコア部10aを挟んで電極14a、14bが設けられている。そこで、この電極14a、14b間に電圧を印加することにより、コア部10aに所望の電界を印加できる。
【0037】
そして、電極14a、14b間に電圧0、−150、−300V印加した場合の結果を図4(A)に、また0V、150V、300V印加した場合の結果を図4(B)に示す。なお、電圧の正負は、ポーリング電界と反対の向きの電界を正としている。
【0038】
このように、このグレーティング素子において、特定波長の光の透過強度が減少する。これは、1.05μm間隔のグレーティングにより、ブラッグ反射が起こり、ブラッグ波長(この場合1.53μm)の光が反射されるからである。
【0039】
そして、電圧の印加によって、ブラッグ波長がシフトする。さらに、ブラッグ反射も電圧に印加に従って増減することが分かる。これは、紫外線励起ポーリングによって、紫外線照射領域のコア部10aが、非線形性を有するようになり、一次の電気光学効果が発生しており、導波光の実効屈折率が変化するためであると考えられる。
【0040】
特に、負の電圧を印加した場合には、電圧の印加によって、ブラッグ周波数における減衰が大きくなり、好適な反射特性を有していることが分かる。
【0041】
ここで、電気光学効果による屈折率の変化ΔnEOは、
ΔnEO=−n3 rE/2
で表される。この式で、nはファイバのコア領域の屈折率、rは一次の電気光学効果係数、Eが電界強度である。
【0042】
また、ブラッグ波長λB は、
λB =2Λneff
で表され、Λはグレーティングのピッチである。また、グレーティングによる前進及び後進(反射)導波光の結合(カップリング)に基づく考え方において、ピーク反射率Rは、
R=tanh2 (κL)
で表され、3dBバンド幅Δλは、
Δλ=λB {π2 +(κL)2 }0.5 /2neff L
で表される。
【0043】
ここで、κは前進及び後進(反射)導波光のカップリング係数であり、
κ=πnc δnη/λB neff
で表される。ここで、Lはグレーティング素子長である。
【0044】
なお、neff はグレーティング部における導波光の実効的な屈折率、nc はクラッド部の屈折率、δnは周期構造を形成する屈折率変化の大きさ、ηは前後伝搬モードにおけるオーバーラップインテグラル(重なり積分)である。
【0045】
そして、neff 、δn及びηは、ΔnEOに応じて変化する。そこで、図4に示した電圧印加とブラッグ波長の変化の関係から、実効屈折率変化ΔnEOと印加電圧の関係を調べた結果を図5に示す。このように、実効屈折率neff は、印加電圧の変化に対し−5.7×10−7/Vの傾きを有し、直線的に変化する。そこで、電圧の印加によって、実効屈折率が低下し、ブラッグ波長が短波長側にシフトすることが分かる。なお、電界1V/μmに対するブラッグ波長の変化ΔλB は、ほぼ0.01nmである。
【0046】
このように、印加電圧と実効屈折率には、線形な関係があり、2次の光非線形性に基づく、ポッケルス効果(1次の電気光学効果)が得られていることが分かる。
【0047】
さらに、図6には、印加電圧とδnη関係を示してある。このように、δnηは、印加電圧の変化に対し、−3.6×10-8の傾きを有しており、これからも1次の電気光学効果が得られていることが分かる。
【0048】
このように、本実施形態のグレーティング素子は、図4に示すように、ブラッグ波長における反射が狭い帯域幅で起こる。特に、図4(A)に示すように、印加電圧を負の方向としたときに、その帯域幅は非常に狭くなり、その幅は、最小0.04nm程度となる。そして、上述のように、ブラッグ波長は、電圧の印加に応じて、大きく変化する。すなわち、図4(A)によれば、印加電圧を0Vから−300Vに変化させることによって、中心波長1.5299μmに対して、約10dBのON/OFF消光比が得られる。このため、本実施形態のグレーティング素子は、波長スイッチとして利用することができる。
【0049】
すなわち、ブラッグ波長を電圧の印加により、シフトさせ、レーザ光の透過・非透過を制御して、所定波長の光をスイッチングすることができる。特に、本実施形態のグレーティング素子は、ガラス製の光ファイバで構成されている。そこで、通常の光ファイバとの接続も容易に行える。また、素子における光の透過率も十分なものに維持できる。
【0050】
また、印加電圧を複数変更することで、ブラッグ波長を複数段階、シフトすることもできる。これによって、透過する波長を制御して、波長選択素子として利用することもできる。
【0051】
さらに、本実施形態では、グレーティングの間隔は、位相マスクによって、容易に調整できる。そこで、所望のブラッグ波長を持つグレーティング素子を容易に得ることができる。
【0052】
ここで、本実施形態のグレーティング素子では、図1に示すように、電極14a、14bが突出している。そこで、このままでは通常の光ファイバとの接続が、困難である。そこで、この電極14a、14bを受け入れ、かつコア部10aとの接続を好適に行えるような特別のコネクタを設けることが好適である。例えば、図7に示すように、電極14a、14bを受け入れる凹部30a、30bを形成したコネクタが考えられる。この場合、このコネクタには、外方からこの凹部30a、30bに至る半径方向の穴32a、32bを開けておき、この穴32a、32bを介し、電極14a、14bと外部電源との電気的接続を行うとよい。なお、コネクタにも光導波路としてのコア部34を設けておく。また、図1のように、電極14a、14bは、グレーティング素子から異なる方向に向けて突出しているが、電極14a、14bは、サイドホール12a、12b内を移動可能であるため、ポーリング処理後に移動しておけばよい。
【0053】
上述の波長スイッチ等の動作の際の電圧印加はそれ程大きな電圧は必要なく、容易に引出線を接続することができる。すなわち、紫外線励起ポーリングの際には、突出する電極14a、14bを用いて直接電気的接続を行い、この処理後電極14a、14bを移動すると共に所定形状に整形し、コネクタを取り付けるとよい。
【0054】
さらに、グレーティング素子の電極14a、14bが突出している面を平坦な面に研磨し、同じく平坦な面を持つコネクタと接続してもよい。この場合、図8に示すように、コネクタの研磨面には、コア部40及び電極42a、42bを形成しておく。また、コネクタ内の電極42a、42bは、外方に向けて伸びる端子部44a、44bを有しており、この端子部44a、44bを利用して外部電源との電気的接続が行われる。
【0055】
なお、コネクタは、グレーティング素子を受け入れる側の対向する側においても光ファイバを接続できる構成になっている。従って、このコネクタを介し、グレーティング素子を他の光ファイバに接続することができる。また、電極14a、14bとの電気的接続も、穴32a、32bや端子部44a、44bを利用して容易に行うことができる。
【0056】
さらに、グレーティング素子に電極14a、14bとの電気的接続を直接行う穴50a、50bを設けることもできる。この場合、上述の図8の場合と同様に、グレーティング素子の端面は、研磨し、他の光ファイバと直接接続できるようにする。
【0057】
以上のような構成により、電極14a、14bと外部電源との接続を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のグレーティング素子の構成を示す正面断面図である。
【図2】同実施形態のグレーティング素子の構成を示す側面図である。
【図3】位相マスクの構成を示す図である。
【図4】印加電圧変化に対する透過光周波数特性の変化を示す図である。
【図5】印加電圧変化に対するブラッグ波長の変化を示す図である。
【図6】印加電圧に対するオーバーラップインテグレーションの変化を示す図である。
【図7】コネクタの一例を示す図である。
【図8】コネクタの他の一例を示す図である。
【図9】コネクタの他の一例を示す図である。
【符号の説明】
10 光ファイバ、12a,12b サイドホール、14a,14b 電極、16 グレーティング部、16a 非線形領域、16b 通常領域。
Claims (2)
- 光が導通する光ファイバ内コア部と、この光ファイバ内コア部を挟んで形成された一対の電極と、を含むとともに、所定の電界を印加した状態で、前記光ファイバ内コア部に対し紫外線を所定の間隔をおいて複数領域に照射してポーリング処理し、紫外線を照射した領域の屈折率を変更するとともにここに光非線形性を付与することによって、前記光ファイバ内コア部に周期的に光非線形性を有する領域を形成したガラス製の光ファイバと、
この光ファイバの端部に接続され、前記光ファイバ内コア部を導通する光を導通するコネクタ部内コア部と、一端が前記一対の電極にそれぞれ接続され、他端が半径方向外側に向けて伸びる接続用電極部と、を含むコネクタ部と、
を有することを特徴とするグレーティング素子。 - 請求項1に記載のグレーティング素子の一対の電極間に所定の電圧を印加可能とし、この電極間への電圧印加を制御して、前記コア部を導通する光をオンオフする波長スイッチ。
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