JP3608508B2 - 会員管理システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターネット,一般公衆回線等のネットワークを利用して複数の情報提供者が提供するサービスの利用者の会員管理を一元化するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばインターネット等のネットワークを利用して、あらかじめ会員登録された利用者の個別情報に基づいて、情報提供業者が個々の利用者に対して各種サービスを提供するようにした、会員向けの情報提供システムが広く採用されている。
このような会員向けの情報提供システムにおいては、個々の情報提供業者は、それぞれ個別に会員管理システムを構築して、その会員情報を情報提供サービスに利用するようにしている。
そして、利用者は、このような情報提供サービスを利用する場合、それぞれ当該情報提供サービスに対して会員情報として個人情報を登録することにより、当該情報提供サービスを受けることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような会員向けの情報提供システムは、システムの構築,運用および管理に関して、膨大な手間とコストが必要であると共に、当該システムをインターネット等のネットワーク上の各種サービスと連携させる場合、そのための準備も必要となる。
【0004】
他方、インターネット上のサービスに会員管理システムを連携させるためには、当該情報提供システムを、インターネット上の認証システムと密接に関連させる必要がある。このため、個々の情報提供システムが、別個に構築させている場合、緊密な連携を要するサービスを提供することが困難になってしまう。
【0005】
また、利用者としても、種々の情報提供サービス毎に、それぞれ会員登録する必要があることから、情報提供サービス毎に、例えばIDおよびパスワードが付与されることになってしまう。このため、利用者は、これらのID,パスワード等の管理が煩雑になってしまうと共に、複数の情報提供サービスにそれぞれ会員情報を登録することになるため、個人情報の漏洩や悪用の危険性が増大することになってしまう。
【0006】
本発明は、上記の問題を解決すべくなされたものであり、複数の情報提供サービスに関して、共通の会員情報を一元管理するようにした、会員管理システムの提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明の請求項1記載の会員管理システムは、ISP上に設けられた会員管理センターと、ネットワークを介して上記会員管理センターにアクセス可能な端末装置とを備え、さらに上記会員管理センターが、ISP会員の情報が蓄積されたISP会員管理データベースを有する手段であるISP会員管理部と、上記ISP会員管理部の運用下で各情報提供業者毎に構築されており、かつ情報提供サービス会員の情報を蓄積する情報提供業者用会員管理データベースを有した手段である情報提供業者用会員管理部とを備えた会員管理システムであって、上記情報提供サービス会員の情報と上記ISP会員の情報との共通項目が、上記ISP会員管理部の上記ISP会員管理データベースにのみ登録され、上記ISP会員管理データベースが、各情報提供業者毎に設定される上記ISP会員の情報のアクセス許可フラグを保持し、上記ISP会員管理部が、情報提供業者用会員管理部からの会員情報の読み出し指令に対し、当該情報提供業者からのアクセスを許可するアクセス許可フラグが設定されたISP会員の情報へのアクセスのみを許可し、上記ISP会員の情報を上記情報提供業者用会員管理部に対して提供する手段であるアクセス制御部を有し、上記各情報提供業者用会員管理部が、複数の情報提供サービス毎に、サービス用仮想会員管理データベースを構築しており、上記情報提供業者用会員管理データベースが、上記情報提供サービス会員の情報のアクセス許可フラグを保持し、上記サービス用仮想会員管理データベースに提供可能な情報提供サービス会員の情報を選択して提供する構成としてある。
【0008】
会員管理システムをこのような構成とすると、情報提供業者は、自ら会員管理システムを構築することなく、ISPの会員管理システムを利用して、各種情報提供サービスの利用者に関する会員管理を行なうことができるので、低コストで容易に会員管理システムを得ることができる。その際、会員情報の一部、例えば共通項目については、ISPの会員管理システムをそのまま利用することにより、会員管理がより簡略化されることになる。
また、利用者は、ISP上の複数の情報提供業者による各種情報提供サービスに必要である会員情報が、ISP上で一元管理されることによって、当該利用者の会員情報の変更を一括して行なうことができる。
【0009】
また、会員管理システムをこのような構成とすると、各情報提供業者用会員管理部からISP会員管理データベースの会員情報へのアクセスが、アクセス制御部により制限されることにより、各情報提供業者の会員以外の会員に関する会員情報へのアクセスを排除することができる。
【0010】
さらに、会員管理システムをこのような構成とすると、情報提供業者が提供する複数の情報提供サービスに関して、会員情報の管理を一元化して行なうことができると共に、各情報提供サービス毎に構築されたサービス用仮想会員管理データベースによって、個々の情報提供サービス毎に会員管理を行なうことができる。
【0011】
そして、会員管理システムをこのような構成とすると、各サービス用仮想会員管理データベースから情報提供業者用会員管理データベースの会員情報へのアクセスが、それぞれアクセス制御部により制限されることにより、各情報提供サービスの会員以外の会員に関する会員情報へのアクセスを排除することができる。
【0012】
請求項2記載の会員管理システムは、上記会員管理センターが、ISP会員の識別コードに基づいて、利用者の認証を行なうISP認証部を備えている構成としてある。
会員管理システムをこのような構成とすると、所謂ISP基盤システムに設けられたISP認証部を利用して、情報提供業者用会員管理部に関する利用者の認証を行なうことができる。
【0013】
請求項3記載の会員管理システムは、上記会員管理センターが、各情報提供業者毎に利用者に付与された会員番号を、ISP会員識別符号に変換する手段である会員番号管理部を備えており、ISP認証部が、利用者から送られてきた会員番号を、会員番号管理部によりISP会員識別符号に変換して、認証を行なう構成としてある。
会員管理システムをこのような構成とすると、各情報提供業者毎に独自に利用者に付与された会員番号に基づいて、当該利用者の会員番号を会員番号管理部によりISP会員識別符号に変換して、ISP会員識別符号により認証を行なうことができる。これにより、利用者に対しては、情報提供業者が独自に会員管理システムを設けているように見せかけることができると共に、実際にはISP基盤システムを利用した会員管理システムを構築することができる。
【0014】
請求項4記載の会員管理システムは、上記会員管理センターが、ISP認証部による認証結果を他ISP認証部に返すと共に、他ISP認証部から送られてくる認証情報をISP認証部に照会して、その認証結果を他ISP認証部に返す手段であるISP間認証変換部を備えている構成としてある。
会員管理システムをこのような構成とすると、情報提供業者が、情報提供業者用会員管理部の一部を他ISP上に設けた場合であっても、利用者は、一つのISPに対する認証によって、他ISPでも認証されることになり、情報提供サービスが複数のISPに跨って設置されている場合でも、それを意識することなく、当該情報提供業者による情報提供サービスを容易に利用することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
なお、以下の実施形態における会員管理センターの情報管理装置での処理は、プログラムに制御されたコンピュータにより実行される。記録媒体としては、例えば磁気ディスク,半導体メモリ,その他の任意のコンピュータで読み取り可能なものを使用することができる。また、記録媒体に記録されたプログラムは、記録媒体を直接コンピュータに装着して当該コンピュータに読み込ませてもよく、またネットワークを介してコンピュータに読み込ませてもよい。
【0016】
[第一実施形態]
本発明の会員管理システムの第一の実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。
図1は、本実施形態の会員管理システムの構成を示すブロック図である。
【0017】
図1に示すように、会員管理システム10は、利用者100と、会員管理センター200と、ネットワーク300と、を設けてある。
なお、図1においては、利用者100は、一つだけ図示されているが、一つに限定されるものではない。
【0018】
また、ネットワーク300は、インターネット,一般公衆回線網あるいは専用回線網等のネットワークであって、インターネット接続サービスを提供するものである。
【0019】
利用者100は、会員管理センター200上の情報提供サービスを受けようとするものであって、インターネットや一般公衆回線網あるいは専用回線網等のネットワーク300を介して会員管理センター200にアクセスし、会員管理センター200のサーバにログインすることができる。
なお、利用者100は、会員管理センター200にアクセスするための端末装置110として、パーソナルコンピュータや、携帯電話,PHSを含む各種情報端末機器等を使用することができ、この端末装置110により、情報提供サービスを受けるために必要な各項目を入力できるようになっている。
【0020】
さらに、利用者100は、会員管理センター200にアクセスするために、あらかじめ利用者情報(氏名,住所,電話番号等)を届け出て会員登録しておき、当該利用者100を一意に特定できる識別符号およびパスワードを有している。
これにより、利用者100が、会員管理センター200のサーバに接続する際、ネットワーク300を介して識別符号およびパスワードを送信することによって、後述するISP認証部210が、これらの識別符号およびパスワードに基づいて利用者100を特定して認証を行ない、当該利用者100の会員管理センター200のサーバへのログインが許可されるようになっている。
【0021】
会員管理センター200は、ISP(インターネット・サービス・プロバイダ)によって運営されるものであって、適宜の箇所、例えばISP内に設けられた情報管理装置としてのサーバから構成されており、ISP認証部210と、ISP会員管理部220と、情報提供業者用会員管理部230と、を有している。
ここで、上記情報提供業者用会員管理部230は、一つだけ図示されているが、一つに限定されるものではない。
【0022】
上記ISP認証部210は、ネットワーク300に接続されており、ネットワーク300を介してアクセスしてきた利用者100の認証を行ない、認証された利用者100のみを、ISP会員管理部220および情報提供業者用会員管理部230へのアクセスを許可する。
【0023】
上記ISP会員管理部220は、図2に示すように、入出力部221と、記憶装置222と、管理者用運用管理インタフェース223と、アクセス制御部224と、を有している。
上記入出力部221は、ISP認証部210を介してネットワーク300に接続されており、利用者100から送られて来る当該利用者に関する会員情報を、記憶装置222に登録する。
上記記憶装置222は、上述した複数の利用者100の会員情報から成るISP会員管理データベース225が登録されており、特に指定した利用者100の会員情報に関して、入出力部221により読み出されるように、記憶している。
【0024】
ここで、ISP会員管理データベース225には、ISP会員である個々の利用者の会員情報、例えば個人情報,決済情報,ISP上のサービス利用情報,属性情報等のISPサービスに必要な情報が蓄積されている。
そして、ISPの運用担当者は、管理者用運用管理インタフェース223を介して、ISP会員管理データベース225を管理,利用する。
【0025】
さらに、ISP会員管理データベースは、アクセス制御部224に対して、各ISP会員の情報提供業者毎の登録フラグや個人情報のアクセス許可フラグ等を保持しており、情報提供業者用会員管理部230に提供可能な会員情報を選択して提供する機能を有している。
すなわち、利用者100が会員登録している情報提供業者用会員管理部230からの当該利用者100の会員情報の読み出し指令に対して、アクセス制御部224は、ISP会員管理部220のISP会員管理データベースからの会員情報の読出を許可して、当該情報提供業者用会員管理部230に対して当該会員情報を提供する。
【0026】
上記情報提供業者用会員管理部230は、図2に示すように、入出力部231と、記憶装置232と、情報提供業者用運用管理インタフェース233と、アクセス制御部234と、上記記憶装置232に登録された少なくとも一つのサービス用仮想会員管理データベース235と、各サービス用仮想会員管理データベース235のための個別運用管理インタフェース236と、会員情報利用部237と、を有している。
上記入出力部231は、ISP会員管理部220およびISP認証部210を介してネットワーク300に接続されており、利用者100から送られて来る当該利用者に関する当該情報提供業者が提供する情報提供サービスのための会員情報を、記憶装置232に登録する。
上記記憶装置232は、上述した複数の利用者100の当該情報提供サービスのための会員情報から成る情報提供業者用会員管理データベース238が登録されており、特に指定した利用者100の会員情報に関して、入出力部231により読み出されるように、記憶している。
【0027】
ここで、情報提供業者用会員管理データベース238には、当該情報提供業者による情報提供サービス会員である個々の利用者の会員情報、すなわち当該情報提供業者による情報提供サービスに必要な情報と、前記ISP会員管理データベース225に登録された共通項目に関する情報提供業者毎のアクセス許可フラグが蓄積されている。
そして、これらの会員情報のうち、固有の項目の会員情報、例えば情報提供業者固有の項目,情報提供業者の運営する情報提供サービス毎の固有の項目について、入出力部231が、利用者100からネットワーク300,ISP認証部210およびISP会員管理部220を介して送られてくる会員情報を、記憶装置232の情報提供業者用会員管理データベース238に登録すると共に、共通項目の会員情報については、入出力部231が、上述したISP会員管理部220のISP会員管理データベースから会員情報を読み出して、記憶装置232の情報提供業者用会員管理データベース238に登録し、共有化するようになっている。
【0028】
そして、情報提供業者の運用担当者は、情報提供業者用運用管理インタフェース233を介して、情報提供業者用会員管理データベース238を管理,利用する。
さらに、情報提供業者用会員管理データベース238は、アクセス制御部234に対して、当該情報提供業者による情報提供サービス会員の種々の情報提供サービス毎の登録フラグや個人情報のアクセス許可フラグ等を保持しており、後述するサービス用仮想会員管理データベースに提供可能な会員情報を選択して提供する機能を有している。
【0029】
上記サービス用仮想会員管理データベース235は、記憶装置232に登録された情報提供業者用会員管理データベース238から、当該情報提供業者が提供する種々の情報提供サービス毎に、この情報提供サービスを利用する会員のみに関して、その会員情報をアクセス制御部234を介して抽出することにより、仮想的に構成されている。
そして、個々の情報提供サービスの運用担当者は、個別運用管理インタフェース236を介して、上記サービス用仮想会員管理データベースを管理,利用する。すなわち情報提供業者用会員管理データベースの一部を管理,利用する。
なお、個々の情報提供サービスの運用担当者は、アクセス制御部234によって、情報提供業者用会員管理データベース238全体へのアクセスが許可されておらず、したがって上述した上記サービス用仮想会員管理データベースを除く情報提供業者用会員管理データベース238の会員情報と、当該情報提供業者についてアクセス許可フラグ設定されていない共通項目にはアクセスすることができず、管理,利用することができないようになっている。
【0030】
上記会員情報利用部237は、ネットワーク300を介してアクセスしてきた利用者100に対して、当該利用者100が会員登録している情報提供サービスに対応するサービス用仮想会員管理データベース235に対するアクセスを許可する。これにより、利用者100は、自分が会員登録している情報提供サービスに対応するサービス用仮想会員管理データベース235を利用することができるようになっている。
【0031】
次に、本実施形態の会員管理システム10の動作について、図3〜図5を参照して説明する。
会員管理システム10は、図3に示す会員情報の登録作業,図4に示す利用者による会員情報の利用作業および図5に示す情報提供業者による会員情報の利用作業の各ステップで利用される。
【0032】
まず、利用者100の会員情報の登録作業について図3を参照して説明する。
図3において、利用者100は、符号A1で示すように、端末装置110により、ネットワーク300を介して、会員管理センター200のサーバに接続して、当該利用者100が既にこのISPの会員である場合には、識別符号およびパスワードを送信して、符号A2で示すように、ISP認証部210により認証を受ける。
また、利用者100がISPの会員でない場合には、利用者100は、ISPの新規会員登録手続を行ない、会員管理センター200から当該ISPの会員としての識別符号およびパスワードを付与されることにより、ISP認証部210により認証を受ける。
なお、認証が成功しなかった場合には、ISP認証部210は、当該利用者100のログインを拒否すると共に、認証エラーを利用者100の端末装置110に対して出力する。
これにより、端末装置110は、例えばディスプレイ装置の画面上に認証が失敗した旨の表示を行なう。
【0033】
認証を受けた後、利用者100は、ISP会員管理部220にアクセスして、所望の情報提供業者による情報提供サービスの契約条件に基づいて、符号A3で示すように、ISP会員管理部220に対して、そして符号A4で示すように、このISP会員管理部220を介して、情報提供業者用会員管理部230に対して、会員情報及び会員情報の共通項目に関する当該情報提供業者についてのアクセス許可フラグを送信する。
【0034】
このとき、会員情報のうち、共通項目については、ISP会員管理部220に対して送信され、その入出力部221が、符号A5で示すように、記憶装置222に登録されたISP会員管理データベース225に対して会員情報の新規登録を行なう。
また、上記共通項目に関する情報提供業者毎のアクセス許可フラグと、当該情報提供サービス固有の項目については、情報提供業者用会員管理部230に対して送信され、その入出力部231が、符号A6で示すように、記憶装置232に登録された情報提供業者用会員管理データベース238に会員情報及びアクセス許可フラグの新規登録を行なう。
なお、当該利用者100が既にISPの会員である場合には、共通項目については、既にISP会員管理部220のISP会員管理データベースに登録されているので、送信を省略することができ、当該情報提供業者についてのアクセス許可フラグのみが、送信される。
【0035】
また、当該利用者100が既に登録されている会員情報またはアクセス許可フラグを変更したい場合には、当該利用者100は、端末装置110によりネットワーク300を介して、ISP会員管理部220および情報提供業者用会員管理部230に対して、新たな会員情報またはアクセス許可フラグを送信することにより、会員情報またはアクセス許可フラグを更新することができる。
その際、会員情報の共通項目については、当該利用者100は、ISP会員管理部220に対してのみ、新たな会員情報を送信することにより、すべての情報提供業者用会員管理部230に対して新たな会員情報を送信することなく、会員情報を更新することができる。
このようにして、会員情報の登録作業が完了する。
【0036】
次に、利用者100による会員情報の利用作業について図4を参照して説明する。
図4において、利用者100は、符号B1で示すように、端末装置110により、ネットワーク300を介して、会員管理センター200のサーバに接続して、識別符号およびパスワードを送信して、符号B2で示すように、ISP認証部210により認証を受ける。
なお、認証が成功しなかった場合には、ISP認証部210は、当該利用者100のログインを拒否すると共に、認証エラーを利用者100の端末装置110に対して出力する。
これにより、端末装置110は、例えばディスプレイ装置の画面上に認証が失敗した旨の表示を行なう。
【0037】
認証を受けた後、利用者100は、符号B3で示すように、会員情報利用部237にアクセスして、符号B4で示すように、所望の情報提供サービスに対応するサービス用仮想会員管理データベース235を参照する。
これにより、当該サービス用仮想会員管理データベース235は、記憶装置232に登録された情報提供業者用会員管理データベース238から、当該情報提供サービスを利用する会員のみに限定して、その会員情報をアクセス制御部234を介して抽出する。したがって、利用者100は、情報提供業者用会員管理部230の会員情報利用部237を介して、所望の情報提供サービスに関する会員情報を利用することができる。
以上で、利用者による会員情報の利用作業が完了する。
【0038】
次に、情報提供業者による会員情報の利用作業について図5を参照して説明する。
図5において、情報提供業者は、符号C1で示すように、情報提供業者用運用管理インタフェース233を介して、情報提供業者用会員管理部230の記憶装置232に登録された情報提供業者用会員管理データベース238にアクセスする。これにより、情報提供業者は、符号C2で示すように、情報提供業者用運用管理インタフェース233を介して、情報提供業者用会員管理データベース238を参照する。
ここで、当該情報提供業者用会員管理データベース238は、ISP会員管理部220の記憶装置222に登録されたISP会員管理データベース225から、当該情報提供業者の会員のみに限定して、その会員情報をアクセス制御部224を介して抽出しているので、情報提供業者は、当該情報提供業者の各種情報提供サービスに関する利用者の会員情報を利用することができる。
なお、当該情報提供業者についてアクセス許可フラグが設定されていない個人情報の共通項目(例えば利用者の住所)については、情報提供業者は、利用者の会員情報を利用することができない。
このような個人情報の共通項目についてのアクセス許可フラグは、情報提供業者毎に利用者100の意思により設定されるので、例えば情報提供業者Aには、当該共通項目のアクセスを許可し、別の情報提供業者Bには、当該共通項目のアクセスを許可しないという設定を行なうことが可能である。
以上で、情報提供業者による会員情報の利用作業が完了する。
同様にして、情報提供業者における各情報提供サービスの運用担当者は、個別運用管理インタフェース236を介して、対応するサービス用会員管理データベース235にアクセスすることにより、サービス用会員管理データベース235を参照することができる。
【0039】
このようにして、本実施形態による会員管理システム10によれば、情報提供業者は、自ら会員管理システムを構築することなく、ISPの会員管理システムを利用して、各種情報提供サービスの利用者に関する会員管理を行なうことができるので、低コストで容易に会員管理システムを得ることができる。その際、会員情報の共通項目については、ISPの会員管理システムをそのまま利用することにより、会員管理がより簡略化されることになる。
また、利用者は、ISP上の複数の情報提供業者による各種情報提供サービスに必要である会員情報が、ISP上で一元管理されることによって、当該利用者の会員情報の変更を一括して行なうことができる。
さらに、情報提供業者は、ISP会員管理部220の下位に自らの会員管理部230を設けることによって、認証部210や課金システム等の所謂ISP基盤システムと連動した会員管理部230を構築することができる。
【0040】
[第二実施形態]
次に、本発明の会員管理システムの第二の実施形態について、図6〜図8を参照して説明する。
図6は、本実施形態の会員管理システムの構成を示すブロック図である。
図6において、会員管理システム20は、図2に示した会員管理システム10とほぼ同様の構成であるから、図1の会員管理システム10と同じ構成要素には同じ符号を付して、その説明は省略する。
【0041】
図6に示すように、会員管理システム20は、図1に示した会員管理システム10と比較して、さらに会員番号管理部240を備えている点でのみ、異なる構成になっている。
この会員番号管理部240は、情報提供業者毎に、利用者100に対して、ISPの会員識別符号と一対一対応する会員番号を付与して、情報提供業者に関する利用者100の会員管理を行なうと共に、情報提供業者相互の会員番号の変換を行なう。
【0042】
次に、この会員管理システム20の動作について、図7および図8を参照して説明する。
会員管理システム20は、図7に示す会員情報の登録作業,図8に示す利用者による会員情報の利用作業の各ステップで利用される。
【0043】
まず、利用者100の会員情報の登録作業について図7を参照して説明する。
図7において、利用者100は、符号D1で示すように、端末装置110により、ネットワーク300を介して、会員管理センター200のサーバに接続して、当該利用者100が既にこのISPの会員である場合には、識別符号およびパスワードを送信して、符号D2で示すように、ISP認証部210により認証を受ける。
また、利用者100がISPの会員でない場合には、利用者100は、ISPの新規会員登録手続を行ない、会員管理センター200から当該ISPの会員としての識別符号およびパスワードを付与されることにより、ISP認証部210により認証を受ける。
なお、認証が成功しなかった場合には、ISP認証部210は、当該利用者100のログインを拒否すると共に、認証エラーを利用者100の端末装置110に対して出力する。
これにより、端末装置110は、例えばディスプレイ装置の画面上に認証が失敗した旨の表示を行なう。
【0044】
認証を受けた後、利用者100は、ISP会員管理部220にアクセスして、所望の情報提供業者による情報提供サービスの契約条件に基づいて、符号D3で示すように、ISP会員管理部220に対して、そして符号D4で示すように、このISP会員管理部220を介して、情報提供業者用会員管理部230に対して、会員情報及び会員情報の共通項目に関する当該情報提供業者についてのアクセス許可フラグを送信する。
【0045】
このとき、会員情報のうち、共通項目については、ISP会員管理部220に対して送信され、その入出力部221が、符号D5で示すように、記憶装置222に登録されたISP会員管理データベース235に対して会員情報の新規登録を行なう。
また、上記共通項目に関する情報提供業者毎のアクセス許可フラグと、当該情報提供サービス固有の項目については、情報提供業者用会員管理部230に対して送信され、その入出力部231が、符号D6で示すように、記憶装置232に登録された情報提供業者用会員管理データベース238に会員情報の新規登録を行なう。
なお、当該利用者100が既にISPの会員である場合には、共通項目については、既にISP会員管理部220のISP会員管理データベースに登録されているので、送信を省略することができ、当該情報提供業者についてのアクセス許可フラグのみが、送信される。
【0046】
そして、情報提供業者用会員管理部230の入出力部231は、符号D7で示すように、当該利用者100に対して、情報提供業者固有の会員番号を設定して、符号D8で示すように、ISP会員管理部220に送信する。
これにより、ISP会員管理部220の入出力部221は、符号D9で示すように、この情報提供業者固有の会員番号を当該利用者100のISPの識別符号と共に、ISP認証部210に送信する。
これを受けて、ISP認証部210は、符号D10で示すように、この情報提供業者固有の会員番号を当該利用者100に対してネットワーク300を介して送信すると共に、符号D11で示すように、この情報提供業者固有の会員番号を当該利用者100のISPの識別符号と関連付けて、会員番号管理部240に登録する。
このようにして、会員情報の登録作業が完了する。
【0047】
次に、利用者100による会員情報の利用作業について図8を参照して説明する。
図8において、利用者100は、符号E1で示すように、端末装置110により、ネットワーク300を介して、会員管理センター200のサーバに接続して、情報提供サービスを受けたい情報提供業者の会員番号およびパスワードを送信する。
これにより、ISP認証部210は、符号E2で示すように、会員番号を会員番号管理部240に送信する。会員番号管理部240は、符号E3で示すように、上記会員番号を当該ISP会員の識別符号に変換して、符号E4で示すように、ISP認証部210に送信する。これにより、ISP認証部210は、この識別符号に基づいて、認証を行ない、符号E5で示すように、利用者100に対して認証結果を送信する。
【0048】
認証を受けた後、利用者100は、符号E6で示すように、会員情報利用部237にアクセスして、符号E7で示すように、所望の情報提供サービスに対応するサービス用仮想会員管理データベース235を参照する。
ここで、当該サービス用仮想会員管理データベース235は、記憶装置232に登録された情報提供業者用会員管理データベース238から、当該情報提供サービスを利用する会員のみに限定して、その会員情報をアクセス制御部234を介して抽出しているので、利用者100は、情報提供業者用会員管理部230の会員情報利用部237を介して、所望の情報提供サービスに関する会員情報を利用することができる。
以上で、利用者による会員情報の利用作業が完了する。
なお、情報提供業者による会員情報の利用作業及び各情報提供サービスの運用担当者による会員情報の利用作業は、図1および図2に示した会員管理システム10の場合と同様に行なわれる。
【0049】
この場合、利用者100は、ISP会員の識別符号を使用せずに、情報提供業者毎に付与された会員番号を使用して、情報提供業者用会員管理部230にアクセスすることができるので、情報提供業者は、ISP基盤を利用しながら、独自の会員管理システムを構築しているかのように、利用者100に対して情報提供サービスを提供することができる。
【0050】
[第三実施形態]
次に、本発明の会員管理システムの第三の実施形態について、図9を参照して説明する。
図9は、本実施例の会員管理システムの構成を示すブロック図である。
図9において、会員管理システム30は、図6に示した会員管理システム20とほぼ同様の構成であるから、図6の会員管理システム20と同じ構成要素には同じ符号を付して、その説明は省略する。
【0051】
図9に示すように、会員管理システム30は、図6に示した会員管理システム20と比較して、さらにISP間認証変換部250および他ISP認証部260を備えている点でのみ、異なる構成になっている。
このISP間認証変換部250は、ISP認証部210により行なわれる認証結果を、他ISP認証部260に対して返す機能と、他ISP認証部260から送られてくる認証情報をISP認証部210に照会して、認証結果を他ISP認証部260に返す機能と、を有している。
これにより、情報提供業者が、情報提供サービスの一部を、当該ISPとは異なる他のISP上で提供する場合であっても、ISP間の利用者100の認証結果を相互に利用することにより、情報提供サービス全体を一つのISP上に存在すると同様に提供することができる。
【0052】
次に、本実施形態の会員管理システム30の動作について、説明する。
利用者100による会員情報の登録作業については、図6に示した会員管理システム20と同様であり、情報提供業者による会員情報の利用作業については、図1に示した会員管理システム10と同様であるので、その説明は省略する。
【0053】
利用者100による会員情報の利用作業について図10を参照して説明する。
図10において、利用者100は、符号F1で示すように、端末装置110により、ネットワーク300を介して、会員管理センター200のサーバに接続して、情報提供サービスを受けたい情報提供業者の会員番号およびパスワードを送信する。
これにより、ISP認証部210は、符号F2で示すように、会員番号を会員番号管理部240にて当該ISP会員の識別符号に変換して、認証を行ない、符号F3で示すように、利用者100に対して認証結果を送信すると共に、符号F4で示すように、ISP間認証変換部250を介して、この認証結果を他ISP認証部260に送信する。
【0054】
認証を受けた後、利用者100は、会員情報利用部237にアクセスして、符号F5で示すように、所望の情報提供サービスに対応するサービス用仮想会員管理データベース235を参照する。
ここで、当該サービス用仮想会員管理データベース235は、記憶装置232に登録された情報提供業者用会員管理データベース238から、当該情報提供サービスを利用する会員のみに限定して、その会員情報をアクセス制御部234を介して抽出しているので、利用者100は、情報提供業者用会員管理部230の会員情報利用部237を介して、所望の情報提供サービスに関する会員情報を利用することができる。
【0055】
その際、利用した会員情報が、他ISPに設けられた当該情報提供業者用会員管理部に存在する場合には、前述したように、当該利用者100の認証結果が、ISP間認証変換部250を介して、他ISP認証部260に送信されていることにより、他ISPにおいても認証を受けたことになる。したがって、利用者100は、ISP間に跨って設けられた情報提供業者用会員管理部230に対して、一つのISPに設けられていると同様にして、会員情報を利用することができる。
【0056】
これに対して、当該情報提供業者による情報提供サービスに対して、利用者100が他のISPからアクセスした場合、他ISPにおける当該利用者100の認証が、他ISP認証部260からISP間認証変換部250を介して、ISP認証部210により行なわれ、その認証結果が他ISP認証部260に送信されることによって、当該利用者100の認証が他ISP上でも行なわれる。
そして、このような他ISP上での認証後に、当該利用者100は、会員情報利用部237を介して、他ISPから当該ISP上の情報提供業者による情報提供サービスに対応するサービス用仮想会員管理データベース235を利用することができる。
以上で、利用者による会員情報の利用作業が完了する。
【0057】
上述した実施形態においては、利用者100が使用する端末装置110として、例えばパーソナルコンピュータ111が使用されているが、これに限らず、例えばいわゆるiモード等のパケット通信可能な携帯電話や、通常の携帯電話やPHSを利用したパケット通信可能な小型の携帯端末さらには専用の端末装置を使用してもよいことは明らかである。
また、上述した実施形態においては、利用者100は会員管理センター200を利用する際に、自分の識別符号を有しているが、これに限らず、識別符号として、他の利用者と区別して一意に特定されるものであれば、自分の氏名等を使用してもよいことは明らかである。
【0058】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ISP上で提供される複数の情報提供サービスに関して、個々の情報提供サービスを利用する利用者の会員情報のうち、共通の会員情報を一元管理するようにした、会員管理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の会員管理システムの第一の実施形態の概略的な構成を示すブロック図である。
【図2】図2の会員管理システムにおけるより詳細な構成を示すブロック図である。
【図3】図2の会員管理システムにおける利用者による会員情報の登録作業を示すフローチャートである。
【図4】図2の会員管理システムにおける利用者による会員情報の利用作業を示すフローチャートである。
【図5】図2の会員管理システムにおける情報提供業者による会員情報の利用作業を示すフローチャートである。
【図6】本発明の会員管理システムの第二の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図7】図6の会員管理システムにおける利用者による会員情報の登録作業を示すフローチャートである。
【図8】図6の会員管理システムにおける利用者による会員情報の利用作業を示すフローチャートである。
【図9】本発明の会員管理システムの第三の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図10】図6の会員管理システムにおける利用者による会員情報の利用作業を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10,20,30 会員管理システム
100 利用者
110 端末装置
200 会員管理センター
210 ISP認証部
220 ISP会員管理部
230 情報提供業者用会員管理部
240 会員番号管理部
250 ISP間認証変換部
260 他ISP認証部
300 ネットワーク
Claims (4)
- ISP上に設けられた会員管理センターと、ネットワークを介して上記会員管理センターにアクセス可能な端末装置とを備え、
さらに上記会員管理センターが、
ISP会員の情報が蓄積されたISP会員管理データベースを有する手段であるISP会員管理部と、
上記ISP会員管理部の運用下で各情報提供業者毎に構築されており、かつ情報提供サービス会員の情報を蓄積する情報提供業者用会員管理データベースを有した手段である情報提供業者用会員管理部と
を備えた会員管理システムであって、
上記情報提供サービス会員の情報と上記ISP会員の情報との共通項目が、上記ISP会員管理部の上記ISP会員管理データベースにのみ登録され、
上記ISP会員管理データベースが、各情報提供業者毎に設定される上記ISP会員の情報のアクセス許可フラグを保持し、
上記ISP会員管理部が、情報提供業者用会員管理部からの会員情報の読み出し指令に対し、当該情報提供業者からのアクセスを許可するアクセス許可フラグが設定されたISP会員の情報へのアクセスのみを許可し、上記ISP会員の情報を上記情報提供業者用会員管理部に対して提供する手段であるアクセス制御部を有し、
上記各情報提供業者用会員管理部が、複数の情報提供サービス毎に、サービス用仮想会員管理データベースを構築しており、
上記情報提供業者用会員管理データベースが、上記情報提供サービス会員の情報のアクセス許可フラグを保持し、上記サービス用仮想会員管理データベースに提供可能な情報提供サービス会員の情報を選択して提供する
ことを特徴とする会員管理システム。 - 上記会員管理センターが、
ISP会員の識別コードに基づいて、利用者の認証を行なうISP認証部を備えている
ことを特徴とする請求項1に記載の会員管理システム。 - 上記会員管理センターが、各情報提供業者毎に利用者に付与された会員番号を、ISP会員識別符号に変換する手段である会員番号管理部を備えており、
ISP認証部が、利用者から送られてきた会員番号を、会員番号管理部によりISP会員識別符号に変換して、認証を行なう
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の会員管理システム。 - 上記会員管理センターが、
ISP認証部による認証結果を他ISP認証部に返すと共に、他ISP認証部から送られてくる認証情報をISP認証部に照会して、その認証結果を他ISP認証部に返す手段であるISP間認証変換部を備えている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の会員管理システム。
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