JP3608435B2 - 液体検知装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、液体の有無、液体とその他の物質との境界、液体濃度等を検知する高周波利用の液体検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の物質や液体の有無又は種類を検知する検知装置には、物質に通電して、例えばその電位降下を見る通電法、物体との接触による誘電法を用いるもの、あるいは近接スイッチや光電式、超音波式のスイッチが使用されている。
【0003】
また、従来の液体の塩分濃度を検知する方法としては、電極を液中に入れ、通電して、その電圧降下を見る通電法や、液体との接触による誘電法を用いるもの、あるいは超音波を照射し、反射板より反射度合を見る方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の方法、装置では、例えば、不透明な小型の容器に入った液体を精度良く非接触で検出することはできなかった。殊に、通電法や誘電法は測定物に接触する必要があり、また光は透過できなければならない。さらに超音波は小さな容器では測定不可能である。さらにまた、通電法、光や超音波では物体の種類までは検出できない、という問題がある。
【0005】
また、高周波を用いた近接センサがあるが、これは透磁率の高い金属をターゲットにしたものである。この種の近接センサは基本的に、高周波の発振をするコイル自体がセンサ部となる自励発振方式で金属がセンサに接近すると、コイルのインピーダンスが変化し、発振が停止したり、又は発振を開始する方式を用いている。しかし、この方式では低透磁率の材質の検出は不可能である、という問題がある。
【0006】
この発明は、上記問題点に着目してなされたものであって、高精度で、又金属以外の例えば、液体でも、また容器が透明、不透明にかかわらず検知可能な液体検知装置を提供することを目的としている。
また、上記した従来の液体濃度検知方法では、電極や反射板を測定する液体の中に入れる必要があり、非接触で検出することができなかった。また、そのために電極や反射板を測定する前に洗浄する必要があり、連続測定は行程が多い分、時間が必要であった。さらに、塩分による電極や反射板が腐食するという問題があった。また、超音波を用いる方法では、容器の直径が5cm以上でないと、測定が不能になるという問題があった。
【0007】
この発明は上記問題点に着目してなされたものであって、非接触で、電極等の腐食の心配がなく、短い測定時間で容易に濃度を測定し得る液体検知装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る液体検知装置は、高周波信号を出す発振部と、この発振部からの高周波信号を受ける共振回路を含むセンサ部と、このセンサ部の外部近傍の液体の有無、種類に応じて反射してくる反射信号を検出して、反射波に応じた信号を出力する検知部と、この検知部の出力信号により、所定の液体を検知する手段とを備えている。
【0009】
この液体検知装置では、出力信号のレベルにより非接触で液体検知できる。また、泡があっても誤動作しない。さらに密閉されている容器内の液体でも検出可能である。
また、請求項2に係る液体検知装置は、高周波信号を出す発振部と、この発振部からの高周波信号を受ける共振回路を含むセンサ部と、このセンサ部の外部近傍の状況に応じて反射してくる反射波を検出して、反射波に応じた信号を出力する検知部と、前記センサ部の移動に応じ、前記検知部の出力信号に基づいて、前記センサ部からの反射信号の変化点を検知することにより物質の境界を検出する境界検知部とを備えている。
【0010】
この液体検知装置によれば、液面をフロート不要で検出でき、また液体と液体、液体と気体等の境界を検出できる。
また、請求項3に係る液体検知装置によれば、高周波信号を出す発振部と、この発振部からの高周波信号を受ける共振回路を含むセンサ部と、このセンサ部の外部近傍の状況に応じて反射してくる反射波を検出して、反射波に応じた信号を出力する検知部と、この検知部の出力信号を溶質濃度に変換する処理手段と、この処理手段の出力信号を表示する表示装置とを備えている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態により、この発明をさらに詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態液体検知装置に使用される物体検知装置の構成を示す回路図である。この物体検知装置は、センサ部1と、このセンサ部1に伝送路4を介して高周波信号を伝送する発振部2と、センサ部1に供給された高周波信号がセンサ部1で反射されて発振部2側に戻る反射信号を検出する反射波センサ部3とから構成されている。検知部の一例としての反射波センサ3およびセンサ部1は、受動素子のみからなり、能動素子を含んでいない。
【0012】
センサ部1は、ここでは検知コイル11と、この検知コイル11と直列共振回路を形成する共振用コンデンサ12と、1次側が入力側の共振回路に接続され、2次側が高周波入力端子14とアースGNDに接続される実数用トランス13とから構成されている(図2参照)。もっとも、共振回路は並列共振回路を用いてもよい。
【0013】
発振部2は、ここでは水晶振動子を使用した発振回路を採用しているが、発振回路自体は、周知の高周波発振回路であれば他の回路でもよく、例えば、LC発振器やPLLを用いたものであってもよい。発振部2の出力周波数は、ここでは40.68MHzを採用しているが、10MHz〜300MHzが非磁性体を検出し、しかも装置を小型に保つ上で適切である。また、反射波センサ部3は、方向性結合器を含み、センサ部1からの反射波を電力として検出し、電圧に変換している。すなわち、伝送路4に接続されるコンデンサ31、このコンデンサの一端に接続される抵抗32とコイル33の並列回路であり、コイル33が伝送路4にM結合され、並列回路の他端がダイオード34のアノードに接続され、ダイオード34のカソードがコンデンサ35を介してGND接続されるとともに、カソードからアナログの出力信号、すなわち電圧に変換された反射波を導出するようになっている。ここで使用している反射波センサは、このようにCM結合のものを用いているが、MM結合方法によるもの等、他のセンサを用いてもよい。
【0014】
この物体検知装置では、発振部2より伝送路4を介してセンサ部1に高周波信号が供給される。今、例えば共振回路の共振周波数が発振部2の周波数と一致するように設定されており、検知物体(又は物質)が存在しない周囲が空気のときに、センサ部1のインピーダンス(ここでは、虚数部が零で実装部のみの50Ω)と伝送路4のインピーダンスの整合が取れているとすると、送られてきた高周波信号の反射がほとんど0であり、反射波センサ3からの出力が0となるのて、物体無しを検知できる。
【0015】
もし、物体が存在すると、空気とその物体の透磁率の相違から、センサ部1は磁気的影響を受け、インピーダンスが変化する。センサ部1のインピーダンスが整合インピーダンスより大きくずれると、反射信号も大となり、この反射信号が反射センサ部3で検出され、反射波すなわちインピーダンスの変化に応じたアナログ信号が出力されるので、物体の存在を検知することができ、以上より、物体の有無を知ることができる。物質や物体の有無を検出するのに、検出部で反射波を検知しているが、物質や物体の透磁率の差異さえ検出できればよい。また、センサ部1の共振時には、共振回路のインピーダンスの虚数部の数値は零付近に設定されていて、物質や物体検知時には、インピーダンスの虚数値の増大に応じたアナログ信号を検知部から出力するようにしてもよい。
【0016】
ところで、透磁率の低い物質や、液体の判別に上記実施例装置の如き反射波を用いると、反射波の変化そのものは非常に少なく、図5のaのように反射波の最低点から測定すると、反射波の変化に対する出力電圧の変化が小さくなってしまう。したがって、図5のもっとも傾斜の多い80%以内の反射位置(例えばbの位置)から測定を始めると反射波に対する出力電圧の変化が大きく、センサとしての感度が高くなる。この場合は、発振部2の発振周波数をセンサ部1の共振周波数よりずらし、共振特性の勾配の急な点の周波数に設定する。
【0017】
なお、センサ部1の検知コイル11は空心の巻線ではなく、図3に示すように、トロイダルコア15の一部15aを切断したC型のものに巻回することにより、磁束を集中させることができ、漏洩磁界の軽減と感度上昇を得ることができる。この切断部の形状、大きさを変えることによって種々の物質や液体に対応することができる。
【0018】
また、上記説明では、反射電力を検出して、その大小により物質の有無、種類等を検出する例を示したが、他の実施例として、図4に示すように、センサ部1と発振部2間の伝送路4上で、反射波の位相、電圧、電流値のどれか一つ以上を検知部3で検知し、反射電力に換算するのと、同様に扱うことのできる信号を得ることができる。なお、発振部2と検知部3とを同一基板上に設け、センサ部1と検知部3とをケーブルで結合し、センサ部1を発振部2と検知部3とから分離、独立して構成すると、センサ部1の取付け位置の自由度が増し、センサ部1の取替えも簡単にできるようになる。
【0019】
次に、上記物体検知装置を液体検知に適用する例について説明する。図6〜図14の左右の図は、それぞれ検知装置の略図、センサ位置と図1の反射波センサ3の出力信号との関係を示す図で、対応位置が2点鎖線で結ばれている。液体有無検出の場合、2点鎖線と右側の曲線との交点に当たる電圧値をレベル弁別用の閾値とするとよい。なお、この閾値は、図1の反射波センサ3の出力を受ける図示しない処理装置あるいは処理部に設けたレベル弁別手段に設定される。境界検出の場合、反射波センサ3の出力をCPU等でサンプリングして読込み、その出力が大きく変化する時点を検出すればよい。
【0020】
以下、個々の例について、説明する。なお、図6〜図13の液体、油、固形物は、水、オリーブ油、消しゴムで、図14の液体、気泡は、それぞれ液体、洗剤、その泡である。図6は、蓋なしの容器内の液面検知を説明する図であり、容器5の外側部に沿って、上部よりセンサ部1を下げてゆくと、反射波センサ3より増幅器6を経て出力される出力電圧は、図6の右部に示す特性となり、出力電圧の急激に変化する点が空気と液体の境界面、つまり液面となる。蓋7で密閉された容器6は、透明でない場合、中身が全く見えず、したがって目視によって液面を知ることができないが、図7に示すように、図6の場合と全く同様の動作で液面を検知することができる。
【0021】
また、図7の場合と全く同様に、容器5が不透明の場合、図8に示すように、容器5の外側面を上から下にセンサ部1を上下することにより、増幅器6の出力電圧が急激に変化する位置が液面である、と検出できる。
図9は、ラベル付き容器内の液面検知を説明する図である。容器5の側壁にラベル8が貼着してあると、ラベル8で遮蔽されて液面が目視できないが、図に示すようにセンサ部1をラベル8に沿って上から下に移動させると、増幅器6の出力は図9の右部に示す通りとなり、中央部で出力の急激に大きく変化する位置が液面であるとして検知できる。
【0022】
図10は、水性溶液と油性溶液の境界を検出する場合の説明図である。ここでは、境界が水平の場合を示している。センサ部1を容器5の上方より、下方に移動して、増幅器6の出力電圧を取ると、図10の右方部に示す特性となり、上方の出力電圧急変部が空気層と油性溶液の境界であり、下方の出力電圧急変部が油性溶液と水性溶液の境界である。また、図11に示すように油性溶液と水性溶液の間に両者の混合域が存在すると、出力電圧の変曲点が3つとなり、それぞれ空気層と油性溶液、油性溶液と混合域、混合域と水性溶液の境界であり、出力電圧特性より、これら境界を検知できる。
【0023】
図12、図13は、液体と固形物の液境の検出を説明する図であり、図12は液境が水平である場合、図13は液境が不定形である場合である。いずれも、やはり反射波センサ3より増幅器6を経て、出力される電圧の変曲点の位置よりも液境を検知することができる。
図14は、気泡が存在する場合の液面の検知を説明する図である。センサ部1をやはり上記同様、上から下に移動してゆくと、その出力電圧は図の右方部に示すように、2つの変曲点が生じるので、この対応する位置が空気層と気泡域、気泡域と空気層の境界である。
【0024】
図15は、センサ部と被測定物の離間距離を検知する場合の説明図である。図15の(b)に示すように、測定サンプル9を遠方からセンサ部1に近づけてゆくと、増幅器6の出力電圧は図15の(a)に示すように上昇してゆく。予め、この距離−出力電圧を校正しておくことにより、センサ部1と被測定サンプル9の離間距離を検知できる。
【0025】
図6から図14までの各例で説明するセンサ部1の上下動の具体的な機構例としては、後に図23、…、図31を参照して、説明する。
図16は、この発明の他の実施形態を示す液体濃度検知装置の構成を示す回路図である。この液体濃度検知装置は、センサ部1と、このセンサ部1に伝送路4を介して高周波信号を伝送する発振部2と、センサ部1に供給された高周波信号がセンサ部1で反射されて発振部2側に戻る反射信号を検出する反射波センサ部3と、検出された反射信号を濃度信号に変換する信号変換器50と、濃度を表示する表示器60と、から構成されている。
【0026】
センサ部1は、すでに図2、図3で説明したものである。
発振部2、反射波センサ部3は図1で示したものと同じである。
処理装置の一例である信号変換器50は、A/D変換器51、CPU52を内蔵し、反射波センサ3からのアナログ出力信号を受けて、濃度信号(例えば%)に変換して、ディジタルで出力する。
【0027】
この実施形態液体濃度検知装置を用いて、食塩水の濃度を測定する場合は、食塩水101を入れた容器102の近傍に、センサ部1を配置する。
この液体濃度検知装置では、発振部2より伝送路4を介してセンサ部1に高周波信号が供給される。今、例えば共振回路の共振周波数が発振部2の周波数と一致するように設定されており、検出物質が存在しない周囲が空気のときに、センサ部1のインピーダンスと伝送路4のインピーダンスの整合が取れているとすると、送られてきた高周波信号の反射がほとんど0であり、反射波センサ3からの出力が0となる。しかし、図16の場合は、容器102に食塩水101を入れているので、食塩水の濃度に応じた透磁率の相違により、センサ部1のインピーダンスが整合インピーダンスよりずれ、反射信号が発生する。この反射信号のレベルは、食塩水の濃度に相関するので、この反射信号を信号変換器50で、対応する濃度信号に変換して、表示器60に表示する。
【0028】
図17に、この液体濃度検知装置で測定した食塩水濃度と、検出電圧の関係を示している。この特性を、予め信号変換器50に記憶しておくことにより、上記したように、検出電圧から食塩水濃度(Log%)を抽出できる。
図18は、この発明の他の実施形態液体濃度検知装置を示す回路図である。この実施形態液体濃度検知装置は、図16に示したものの回路構成に加えて、温度センサ70を備え、温度センサ70で検出された食塩水の温度信号を信号変換器50に加え、濃度信号を温度補正するようにしている。食塩水の透磁率には温度依存性があり、温度差により測定誤差が生じるので、これを補正し、濃度検出の精度を上げるようにしている。図19は、温度4°C、25°C、50°Cにおける、容器に対するセンサ位置と、検出電圧の測定例を示す図である。
【0029】
図20は、この発明のさらに他の実施形態液体濃度検知装置を示す回路図である。この実施形態液体濃度検知装置は、図16に示したものの回路構成に加えて、検波回路80、負帰還回路90を備えている。検波回路80は、コンデンサ81、ダイオード82、コンデンサ83、及びコイル84から構成され、コンデンサ81の一端はセンサ部1の端子14に接続され、他端はダイオード82のアノードに接続されている。また、ダイオード82のカソードは、コンデンサ83を経て、接地されるとともに、コイル84の一端に接続されている。負帰還回路90は、コンデンサ91、コンデンサ92、抵抗93、トランジスタ94、及びコイル95から構成され、コンデンサ91、抵抗93、コンデンサ92が直列接続され、発振部2と反射波センサ部3間に接続されている。抵抗93の両端にトランジスタ94のコレクタとベースが接続され、トランジスタ94のベースがコイル94の他端に接続されている。また、トランジスタ94のコレクタと電源間にコイル95が接続されている。
【0030】
食塩水の濃度検知のように、微弱な信号を扱う場合は、検出器の安定度が重要である。また、使用部品の温度特性が検出器の精度に影響を与えるので、安定化をはかる必要がある。そのため、検波回路80により、出力信号を抽出して検波し、負帰還回路90によりフィードバックして、出力信号の安定化を行っている。検波回路80は、センサ部1に供給される高周波電力を直流信号に変換する。負帰還回路90は、検波回路80からの信号を受け、信号が高くなれば増幅率を下げ、信号が低くなれば増幅率を上げて、センサ部1に供給する電力を一定にする。負帰還回路90に代えて、AGC(自動利得調整)回路を用いてもよい。また、トランス94に代えて、FETあるいはPINダイオードを用いてもよい。
【0031】
図21は、この発明のさらに他の実施形態液体濃度検知装置を示す回路図である。この実施形態液体濃度検知装置は、図16のものに、さらに温度センサ70、検波回路80、負帰還回路90を備えたものであり、温度補正と、負帰還により、さらに出力信号の安定化を得るものである。
以上の溶液の濃度と温度との関係を利用して、温度測定を行うこともできる。すなわち、濃度が温度に依存する水溶液を用い、濃度と温度との関係をテーブルに記憶しておき、以上の装置で濃度を測定し、テーブルを参照して濃度を温度に換算し、温度を表示するようにすれば、温度測定ができる。
【0032】
上記した図1、図16、図18、図20、図21において、発振部2と反射波センサ部3間にアッテネータを設けてもよい。このアッテネータは3個の抵抗から構成されるπ型を使用するが、他の型式のものを用いてもよい。
センサ部1のインピーダンスが測定物によって大きく変化すると、反射波センサ3の信号が増大する。このとき、発振部2の負荷インピーダンスとセンサ部1の入力インピーダンスの整合が取れていないため、発振部2は不安定な動作となる。この不安定な動作を防ぐために、アッテネータを発振部2の出力側に配し、発振部2の出力の一部を常に抵抗に消費させ(50%程度が望ましい)、インピーダンス変化が激しく整合の取れないときでも、発振部2の負荷インピーダンスをある程度一定化することで、発振部2が安定動作する。
【0033】
なお、上記実施形態では、反射波センサ3で反射波レベルを検出しているが、定圧波比(SWR)を測定してもよい。この例については後述する。
また、他の実施形態として、発振部で発生させた高周波信号を、伝送路を介してセンサ部に供給し、検出部で伝送路から送られてくる高周波信号に対する位相のずれを検出してもよい。
【0034】
図22は、この発明の他の実施形態粉検知装置を示す図である。この実施形態粉検知装置は、高周波信号を発振する発振部2と、センサ部1と、伝送路4と、入射波/反射波センサ3aと、信号処理部50aとから構成されている。センサ部1と、発振部2は、図1に示したものと同様のものが使用される。もっとも、図1で反射波センサ3は、センサ部1からの反射波を検出するものであるに対し、この実施例の入射波/反射波センサ3aは、伝送路4を経て、センサ部1に送られる入射波レベルも検出するようになっている。
【0035】
入射波/反射波センサ3aは、伝送路4にコンデンサ31の一端が接続され、このコンデンサ31の他端がコンデンサ31aを介してアースGND接続されるとともに、結合コイル33aの中点に接続されている。結合コイル33aに抵抗32aが並列に接続され、この並列回路の一端にダイオード34のアノードが接続され、ダイオード34のカソードがコンデンサ35を介してアースGND接続されている。上記結合コイル33aの並列回路の他端にダイオード34aのアノードが接続され、このダイオード34aのカソードがコンデンサ35aを介してアースGND接続されている。ダイオード34、34aを介して、反射波信号、入射波信号がそれぞれ出力する。出力された入射波と反射波の各信号は、信号処理部50でその比(SWR)が求められる。この比より、センサ部1近傍の粉の有無を検知する。つまり、粉が存在しないときのセンサ部1のインピーダンスと、伝送路4のインピーダンスのマッチングが取れているとすると、粉の存在で、その透磁率の変化により、センサ部1のインピーダンスが変化し、マッチングが取れなくなり、伝送路4を送られてきた高周波信号が反射することになる。この実施形態装置は、反射波と入射波の比を取るので、発振部2の出力変動等を気にすることなく、安定な検知を行うことができる。なお、反射波と入射波の比を求める信号処理部50aは、図16のように、A/D変換器とCPUからなるものを使用してもよいし、反射波と入射波の信号を入力に受け、その比に応じた出力を出すアナログ演算回路を用いてもよい。
【0036】
図23は、上記実施形態粉検知装置を用いて、小麦粉の検知を行う場合の説明図である。小麦粉を入れた容器110の近くで、センサ部1の検知コイル11を上下させると、小麦粉の存在する領域は、検知電圧(比)が大となるが、空気の領域では電圧が小さい。したがって、閾値VTHを設定しておき、閾値VTHを越える出力の領域は、小麦粉の存在する領域であると弁別することができる。
【0037】
図24、図25、図26、図27は、図22の実施形態装置を用いて、小麦粉とは別の上白糖、ココア、コーヒー粉、スキムミルクを、それぞれ容器100に入れて、図33と同様に、検知コイル11を上下に移動させた場合のセンサ位置と、出力電圧の関係を示す図である。それぞれ空気の領域と、粉体の領域の境界出力電圧は相違するものの、いずれも段差が生じ、閾値VTHを境界出力近くに設定すれば、容器内の粉レベルを検知できる。また、境界値がいずれも相違するので、その特性を導出することにより、容器内の不明の粉が何であるかを検知することもできる。
【0038】
なお、図22で示した実施形態は、粉検知装置として説明したが、入射波と反射波の比を取るこの方式の回路装置は、粉のみならず、液体やその他の物質検知にも適用できる。
吸水性の粉を用いて、湿度を測定することもできる。すなわち、湿度と反射波出力との関係を予め測定しておいて、テーブルに記憶しておき、上記の装置を用いて、反射波の出力を測定し、テーブルを参照して湿度に変換し、表示することによって、湿度測定装置が得られる。
【0039】
また、図23で示したセンサ部1の検知コイル11や、図6、…、図14で示したセンサ部1を容器の近傍で、上下移動させる機構として、図28、…、図31に示すものを使用すればよい。ここで、図28は、細管(容器)110に沿ってセンサ120が上下移動する機構の側面図、図29はセンサ120を一方向から見た拡大側面図、図30はセンサ120を別方向から見た拡大側面図、図31はセンサ120を上方向から見た拡大上面図である。
【0040】
これら図28〜図31において、センサ120は支持部材130によって上下可能に支持される。支持部材130は、パルスモータ121の回転軸に取付けられたプーリ122と、軸123に軸受で回転可能に取付けられたプーリ124との間に掛けられたベルト125に固定されるとともに、細管110に沿って立設されたガイドシャフト125によって案内される。センサ120の移動手段としては、上記ベルトとプーリの組合わせの他に、ボールネジとナットの組合せやリニアパルスモータ等がある。また、センサ120の上限位置を検出する上限検出器120aと下限位置を検出する下限検知器120bとが、所定位置に配置されている。
【0041】
センサ120は、図22で示した検知装置のセンサ部1と、光センサ131で構成されている。光センサ131は、その投・受光部132が細管110を挟んで対向配置されるとともに、発光素子と受光素子を内蔵する光センサ本体133に、光ファイバ134で接続されたものである。もっとも、本発明にはこの光センサ131は直接関係しない。本発明に係る検知コイル11は、光センサ131の投・受光部132より、若干下方に配置され、検知コイル11が細管110の周面に近接している。
【0042】
センサ120は、細管110に3方向から当設するローラ126a、126b、126cにより、細管110から一定距離を置いて位置する。ローラ126a、126bは、それぞれ上下に並ぶ2つのローラである。パルスモータ121がONすると、センサ120はガイドシャフト125に沿って、支持部材130が上あるいは下に動き出す。センサ120も支持部材130とともに移動するが、ローラ126a、126b、126cにより、光センサ131の投・受光部132とセンサ部1の検知コイル11は、細管110に対して一定の距離をおいて近接した状態で細管110に沿って、安定して移動することができる。
【0043】
【発明の効果】
この出願の特許請求の範囲の請求項1に係る発明によれば、非接触で液体の有無あるいは種類を検知できる。また、請求項2に係る発明によれば、非接触で密閉されている容器内の液面、液体と液体、液体と他の物質、液体と気体等の境界面を検知できる。また、請求項3、請求項4に係る発明によれば、非接触で液体濃度を検知でき、センサ部の腐食等の問題がない。また、請求項4に係る発明によれば、さらに温度による測定誤差を校正できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態液体検知装置に使用される物体検出装置の構成を示す回路図である。
【図2】同物体検出装置のセンサ部の回路図である。
【図3】同センサ部に使用されるトロイダルコアに巻回した検知コイルを示す図である。
【図4】他の物体検出装置を説明するブロック図である。
【図5】センサ部の反射特性を示す図である。
【図6】蓋なし容器内の液面の検知を説明する図である。
【図7】蓋付き容器内の液面の検知を説明する図である。
【図8】不透明容器内の液面の検知を説明する図である。
【図9】ラベル付き容器内の液面の検知を示す図である。
【図10】気泡ありの液面の検知を説明する図である。
【図11】水性溶液と油性溶液の水平な液境の検知を説明する図である。
【図12】水性溶液と油性溶液の間に混合域がある場合の液境の検知を説明する図である。
【図13】液体と固定物の水平な液境の検知を説明する図である。
【図14】液体と固定物の不定形である液境の検知を説明する図である。
【図15】センサと被測定物の離間距離の検知を説明する図である。
【図16】この発明の他の実施形態液体濃度検出器を示す回路図である。
【図17】同実施形態液体濃度検出器における濃度と検出電圧特性を示す図である。
【図18】この発明の他の実施形態液体濃度検出器を示す回路図である。
【図19】同実施形態液体濃度検出器における温度による検出電圧の差を説明するための測定例を示す図である。
【図20】この発明のさらに他の実施形態液体濃度検出器を示す回路図である。
【図21】この発明のさらに他の実施形態液体濃度検出器を示す回路図である。
【図22】この発明の他の実施形態粉検知装置の構成を示す回路図である。
【図23】同実施形態粉検知装置を用いて小麦粉の検知を行う場合の説明図である。
【図24】同実施形態粉検知装置で容器中の上白糖を検知した場合のセンサ位置と出力電圧の関係を示す図である。
【図25】同実施形態粉検知装置で容器中のココアを検知した場合のセンサ位置と出力電圧の関係を示す図である。
【図26】同実施形態粉検知装置で容器中のコーヒー粉を検知した場合のセンサ位置と出力電圧の関係を示す図である。
【図27】同実施形態粉検知装置で容器中のスキムミルクを検知した場合のセンサ位置と出力電圧の関係を示す図である。
【図28】細管に沿ってセンサが上下動する機構の側面図である。
【図29】同機構におけるセンサ部を一方向から見た拡大側面図である。
【図30】同機構におけるセンサ部を別方向から見た拡大側面図である。
【図31】同機構におけるセンサ部を上方向から見た拡大上面図である。
【符号の説明】
1 センサ部
2 発振部
3 反射波センサ部
5 容器

Claims (4)

  1. 高周波信号を出す発振部と、この発振部からの高周波信号を受ける共振回路を含むセンサ部と、このセンサ部の外部近傍の液体の有無、種類に応じて反射してくる反射信号を検出して、反射波に応じた信号を出力する検知部と、この検知部の出力信号により液体を検知する手段とを有する液体検知装置。
  2. 高周波信号を出す発振部と、この発振部からの高周波信号を受ける共振回路を含むセンサ部と、このセンサ部の外部近傍の状況に応じて反射してくる反射波を検出して、反射波に応じた信号を出力する検知部と、前記センサ部の移動に応じ、前記検知部の出力信号に基づいて、前記センサ部からの反射信号の変化点を検知することにより物質の境界を検出する境界検知部とを有する液体検知装置。
  3. 高周波信号を出す発振部と、この発振部からの高周波信号を受ける共振回路を含むセンサ部と、このセンサ部の外部近傍の状況に応じて反射してくる反射波を検出して、反射波に応じた信号を出力する検知部と、この検知部の出力信号を溶質濃度に変換する処理手段と、この処理手段の出力信号を表示する表示装置とを有する液体検知装置。
  4. 液体の温度を検出する温度センサを備え、前記処理手段は、前記温度センサの出力によって、前記濃度の温度補正を行うことを特徴とする請求項3記載の液体検知装置。
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