JP3608225B2 - 3次元画像データを用いた展開図作成方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、画像処理に関するもので、例えばx線CTによる複数スライスの撮像で得た3次元デジタルデータなどの3次元画像データを2次元平面上に展開して展開像を得るする方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
(1)3次元表示手法
3次元表示手法は、これまでに様々な手法が報告されており、M.Levoy,”Display of Surface from Volume Data”,IEEE CG & A,Vol.8, No.5, pp29−37(1988)によって、3次元ボリュームデータを直接扱って3次元表示を行うボリュウームレンダリング手法が報告されている。これは、投影面から発せられた光りが半透明なボクセルを減衰しながら透過してゆき、その時透過していくボクセルの不透明度や濃度勾配からボクセルの輝度を求め、2次元に投影する手法である。その他3次元内部データの表示方法として”Surface Rendering”,IEEE CG & A,Vol.10,pp41−53,(March,1990)が報告されており、また抽出データの合成表示方法として Terry S.Yoo 他、”Direct Visualization of Volume Data”,IEEE CG & A,Vol.10,pp41−53(March,1990)が報告されている。
【0003】
(2)展開図作成手法
展開図作成方法の代表的な例として、”A Method for the Synchronized Acquisition of Cylindical Range and Color Data”, IEICE TRANSACTION, Vol.E74, No.10 Oct 1991 において、計測対象の周囲をスリット(検出器を直線上に複数並べたもの)をスリット回転軸と平行となるように円周上に設定し、物体の表面データ1ライン分を計測し、その後このスリットを円周上に移動させ物体の展開図データを計測し、このデータをワイヤーフレームモデルに張り付け3次元カラー表示を行う方法が報告されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
3次元デジタルデータ(以下3次元データとする)から展開図を作成する例は報告されていないが、上記従来技術(1)(2)を応用することで、3次元データから展開図を作成することができる。従来技術(2)で述べた方法において、計測対象物(実物)の代わりに3次元データを設置し、スリットから得るデータ技術(1)のボリュームレンダリング手法を用いたり、それに変わる方法、例えばサーフェスレンダリング手法やしきい値処理方法にて作成する。これにより3次元データから展開図を作成することができる。この様子を図4を用いて説明する。3次元データ201の中心点を原点とし、3次元データを内部に含む円の円周上にスリット202を設定する。スリット202から回転軸203方向に、ボリュームレンダリング処理を行いスリットから見える画像データを作成する。この操作を、スリットを等角度間隔で移動させて行い、スリットが360度回転するまで繰り返し行い展開図204を作成する。ボリュームレンダリング手法(その他の手法でも同じ)は、視点及び光源を無限後方に設定することにより、スリット内に設定した視点原点210、211、212を通過する視線ベクトル(=光の進むベクトル)206、207、208は互いに平行で、且つ、スリットと垂直で、スリットと平行に設定された回転軸と交わるベクトルとなる。そしてこの視線ベクトル上の3次元デジタルデータ209を用いて、視点原点から見る画像データを生成する。スリット205では視点原点を3つ設定した様子を示したが、例えば256*256*256の3次元デジタルデータに対して3次元データの分解能と等しい分解能の側面展開図を作成する場合には、256の視点原点を設定すればよい。またこの時スリットを1度づつ移動させると、作成する展開図は高さ256、幅360のサイズの画像となる。図5にMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置で撮影した3次元データに対して、ボリュームレンダリング手法を用いて作成した正面像301と上記手法によって作成した展開図302を示す。
【0005】
しかし、上記で述べた展開図作成手法では、次のような問題がある。
【0006】
(1)視線ベクトル上の3次元データにおける表裏データの混在:
線状の3次元データに対して、上記手法で2次元展開図を作成すると、データの位置関係が不明瞭な展開図となってしまう。図6にこの様子を示す。3次元データの前半分のみを正面からみた像401、後半分を後ろ正面から見た像402、3次元データ全体を正面から見た像403の形状を持つ3次元データに対して上記手法で展開図を作成すると、線データが存在しない部分では裏側の線が見えるため展開図404が生成されてしまい、球の表面を展開した展開図405が得られない。またこれは、線状の表面模様に対してだけでなく、物体の周りに描かれた絵画を展開図として表現したい場合などでも、やはり裏側の絵画が現れてしまい、生成する展開図において表裏の絵画が混在してしまう。
【0007】
(2)データ形状による連続性の欠如:
展開図作成対象の形状によって、従来法では物体表面の連続性が失われてしまうケースがある。この様子を図7に示す。図7は展開図の作成操作を真上から見たものである。展開図作成対象となる3次元データ501に対し、スリット502をスリット503の位置まで移動させ、8つの角度から見た画像を作成し、これを横に並べて展開図504を作成する。しかしこの展開図においては表面の連続性が失われており、目的とする展開図505のような表面位置の連続性が保たれた展開図を作成できない。
【0008】
(3)データ形状による表面非処理部分の発生:
図8を用いて説明する。従来法では、スリット601から見た画像を作成する処理において、スリットをから出る視線ベクトル605はそれぞれが互いに平行となるよう設定しているため、3次元データ602におてい、視線ベクトルと平行な部分603、604の表面が生成する展開図において描画されない。
【0009】
(4)視点原点(スリット)位置の変更不可:
従来法では物体が実物であったため、視点を物体内部に設定することは不可能であり、物体内部の展開図が作成できなかった。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(1)視線ベクトル上の3次元データにおける表裏データの混在への対応:
視線ベクトル上の3次元データにおいて物体の表裏面を認識し、表面に対してのみボリュームレンダリング等の画像生成処理を行い、これを横に並べて展開図を作成する。
【0011】
(2)データ形状による連続性の欠如への対応:
3次元データの内の1断面の輪郭を認識し、その輪郭に沿ってスリットを等距離間隔で移動させ、ボリュームレンダリング等の画像生成処理を行い、これを横に並べて展開図を作成する。
【0012】
(3)データ形状による表面非処理部分の発生への対応その1:
視点原点をスリット内に直線上に並べるのやめ、スリットとスリット回転軸を含む平面上の3次元データの輪郭に合わせて視点原点を設定し画像生成処理を行なう。そしてスリット位置を回転軸を中心に回転移動させ同じ処理を繰り返し、これによって得た画像を横に並べて展開図を作成する。
【0013】
(4)データ形状による表面非処理部分の発生への対応その2:
3次元データの内の1平面において輪郭1を求める。その輪郭1上にいおいて平面と垂直になるようにスリットを設定し、その輪郭1の形状に合わせて視点原点からの視線ベクトル1を決定する。そしてスリットと視線ベクトル1を含む平面上において3次元データの輪郭2を求め、その輪郭2上において視点原点を等間隔に設定する。そして輪郭2の形状に合わせて、それぞれの視点原点において各々の視線ベクトル2を決定し、それぞれ異なった視線ベクトル2を用いて画像生成処理を行なう。認識した輪郭1に沿ってスリットを等距離間隔で移動させ同じ処理を繰り返し、これを横に並べて展開図を作成する。
(5)視点原点(スリット)位置の変更不可その1:
3次元データの内部に視点原点を設定し画像生成処理を行う。このとき視点原点を通る軸を視点原点の回転軸とし、回転軸と垂直な面内に視線ベクトルを等角度間隔で360度回転させ画像データを生成する。そしてこの視点原点を任意な方向に移動させ画像生成処理を行い、これを縦に並べて展開図を作成する。
【0014】
(6)視点原点(スリット)位置の変更不可その2:
3次元データの内部に視点原点を設定し画像生成処理を行う。この視点原点を含む平面内において物体内部の輪郭を求め、その輪郭線上を等距離間隔で視点原点を移動させる。このときの視線ベクトルを輪郭線の接線となるように決定し画像データを生成する。そしてこの視点原点を任意な方向に移動させ画像生成処理を行い、これを縦に並べて展開図を作成する。
【0015】
【作用】
(1)3次元データの表と裏を分離することで、画像生成手法において透過となる部位に対しても、表面データのみに画像生成処理が行え、作成する展開図において表裏データの混在を防ぐことができる。
【0016】
(2)回転軸を中心にスリットを回転移動させるのでなく、3次元データの輪郭を認識し、その輪郭上を等距離間隔で移動することで、3次元データの表面を連続的に走査することができ、作成する展開図においてX軸方向における位置関係を連続的なものとすることができる。
【0017】
(3)視点原点をスリット内に直線上に並べるのやめ、スリットと回転軸を含む平面における3次元物体の形状に合わせて視点原点を設定し画像生成処理を行なうことで、従来法では展開図には反映されなかった部分を展開図に反映させることができる。
【0018】
(4)スリットの移動、及びスリット内の視点原点を3次元データの形状に合わせて設定することで、作成する展開図において横方向における表面位置情報の連続性が保証され、また縦方向の全ての表面情報を含ませることができる。
【0019】
またスリットの移動距離と視点原点の設定間隔を同じにすることで、作成する展開図において、縦と横の分解能を一定にすることができる。
【0020】
(5)物体内部に視点を設定することで、これまで行うことができなかった物体内部の展開図が作成することができ、例えば血管ような内部が空洞の物体の画像データにおいて、内部表面の展開図を生成することが可能となる。
【0021】
【実施例】
(1)表裏面分離に関する実施例(実施例1)
3次元データの表裏面を認識する1つの実施例として、スリット回転中心軸を表裏面の境界とする方法を、図1と図9を用いて示す。
【0022】
<ステップ100>
3次元データ714の画像中心を原点とするX軸712,Y軸711,Z軸713を設定し、Y軸をスリット回転軸に設定する。
【0023】
原点を含むX−Z平面において、3次元データを内部に含む円の円周上に、回転軸(Y軸)と平行にスリット701内に設定する視点原点数とスリット移動角度を設定する。
【0024】
<ステップ101>
スリット内に設定した1つの視点原点から見える画像データ(画素値)をボリュームレンダリングにて作成する。詳細は後で説明する。
【0025】
<ステップ102>
ステップ101のボリュームレンダリングによって求めた画素値を画像メモリに記憶する。
【0026】
<ステップ103>
スリットに設定した視点原点数だけステップ101〜102を繰り返す。
【0027】
<ステップ104>
Y軸711を回転軸として、ステップ100で設定した角度だけスリットを回転移動させる。
【0028】
<ステップ105>
スリットが360度回転するまで、ステップ101〜104の処理を繰り返す。
【0029】
ボリュームレンダリングは、各ボクセル値を基に、3次元空間上でボクセルの傾きと光源から出る光の透過率を求め、その反射光の総和として3次元表示を行う方式である。この時光源および視点は無限後方に設定し、スリット内に設定した視点原点からの視線ベクトル(=光線ベクトル)は互いに平行で、スリットと垂直なベクトルとなる。ボクセルの傾きを求める近似計算方法として、Gray−Level Gradients と呼ばれる3方向隣接ボクセルの濃度差を傾きとする方法を用いる。このボリュームレンダリングに本発明を適用した例を図2に示す。
【0030】
<ステップ110>
入射光量の初期値を設定する(初期値=1)
画素値を初期化する(初期値=0)
視線ベクトルを初期化する(視点原点)
しきい値を設定する。
【0031】
<ステップ111>
視線ベクトルの単位ベクトルを求める。
【0032】
<ステップ112>
視線ベクトルに視線ベクトルの単位ベクトルを足し合わせる。
【0033】
<ステップ113>
視点ベクトルが指す座標のボクセル値とその周囲の前後左右上下6点のボクセル値を3次元データから補間計算により求める。
【0034】
<ステップ114>
視線ベクトル上のボクセル値がステップ110で設定したしきい値よりも小さいときステップ112に戻る。
【0035】
<ステップ115>
ステップ114で求めたボクセル値を用いて、(数1)により値を計算し、画素値に求めた値を足し合わせる。
【0036】
l(P):入射光ベクトル
α():光吸収率(透明度)
N(P):濃度傾斜ベクトル
f(P):ボクセル濃度値
P :計算座標
E :視線ベクトル(=光線ベクトル)の単位ベクトル
<ステップ116>
次のボクセルへの入射光量が減衰をうけて0になった場合、処理を終了する。
<ステップ117>
視線ベクトルが回転軸と交差したとき処理を終了する。交差しない場合ステップ112へ戻る。このステップにより、視点原点からみた裏側のデータの混在を防ぐ。図9においてスリット701に対してはデータ処理対象となる3次元データは721のみであり、702の位置ではデータ722、703の位置ではデータ723、704の位置ではデータ724がボリュームレンダリングの処理対象データとなる。
【0037】
上記実施例において、スリットを回転させる回転軸において、ステップ100では、画像の中心点を原点とした3軸(X、Y、Z軸)を設定し、その内のY軸を回転軸としたが、その他の軸を回転軸としてもよい。また画像中心と物体中心がかなり異なったケースも考えられるため、対象物体の重心点に回転軸原点をシフトしたり、対象物体の慣性主軸を求め、これを回転軸に設定することも考えられる。
【0038】
(2)表裏面分離に関する実施例(実施例2)
3次元データの表裏面を認識するもう1つの実施例として、表面位置をしきい値により決定し、決定した表面から予め定めた奥行きまでのデータをボリュウームレンダリングの処理対象データとして画像生成処理を行う。
【0039】
この様子を図3に示す。レンダリング以外の処理は実施例1と同じである。
【0040】
<ステップ120>
入射光量の初期値を設定する(初期値=1)
画素値を初期化する(初期値=0)
視線ベクトルを初期化する(視点原点)
しきい値を設定する。
【0041】
表面からの奥行き処理数の設定
<ステップ121>
視線ベクトルの単位ベクトルを求める。
【0042】
<ステップ122>
視線ベクトルに視線ベクトルの単位ベクトルを足し合わせる。
【0043】
<ステップ123>
視点ベクトルが示す座標のボクセル値を求め、その値がしきい値より小さいときステップ122へ戻る。
【0044】
<ステップ124>
視線ベクトルが3次元データを通過したとき処理を終了する。または、上記実施例を組み合わせて、視線ベクトルが回転軸と交差したとき処理を終了する。
【0045】
<ステップ125>
視点ベクトルが指す座標のボクセル値とその周囲の前後左右上下6点のボクセル値を3次元データから補間計算により求める。
【0046】
<ステップ126>
ステップ125で求めたボクセル値を用いて、(数1)により値を計算し、画素値に求めた値を足し合わせる。
【0047】
<ステップ127>
視線ベクトルに視線ベクトルの単位ベクトルを足し合わせる。
【0048】
<ステップ128>
次のボクセルへの入射光量が減衰をうけて0になった場合、処理を終了する。
<ステップ129>
ステップ124〜128をステップ120で設定した奥行き数だけ繰り返す。
【0049】
(3)表面データの連続性を保持させるための一実施例(実施例3)
従来技術を応用した展開図生成方式では、対象物の形状によって表面データの連続性が失われるケースを図7で述べた。そこで表面の連続性を保つために、スリットの移動を回転移動で行うのでなく、輪郭線上を等距離間隔で移動させる。これを図10と図11を用いて説明する。
【0050】
<ステップ900>
初期設定を設定する。
【0051】
・スリット移動距離間隔の設定
・スリット内に直線上に設定する視点原点数(展開図のY軸画素数)
<ステップ901>
3次元データ800の画像中心を原点とするそれぞれ垂直なX,Y,Zを設定し、原点を通るX−Z平面をスリットを移動させる軌跡を決定するためのスリット移動ライン決定平面801とする。
【0052】
<ステップ902>
スリット移動ライン決定平面801上において対象物体の輪郭線802を決定する。
【0053】
<ステップ903>
輪郭線802とX軸の交わるポイント803において、スリット移動ライン決定平面801と垂直になるようにスリットを設定する。
【0054】
<ステップ904>
輪郭線上のスリット設定ポイントにおいて、その輪郭線の接線を求め、スリットからの視線ベクトルが、求めた接線と垂直なるよう設定する。接線を求める処理は、輪郭点の付近の輪郭点情報を用い、一般に知られる最小二乗法等を用いて求めればよい。
【0055】
<ステップ905>
スリット内に設定した1つの視点原点から見える画像(画素値)をボリュームレンダリングにて作成する。
【0056】
<ステップ906>
ステップ905で求めた画素値を画像メモリに記憶する。
【0057】
<ステップ907>
スリットに設定した視点原点数だけ、ステップ905〜ステップ906を繰り返す。
【0058】
<ステップ908>
スリットをステップ900で指定した距離だけ、物体の輪郭線802上を移動させる。
【0059】
<ステップ909>
スリットが輪郭上を1週するまで、ステップ904〜ステップ908を繰り返す。
【0060】
(4)表面非処理部分を展開図に取り入れる一実施例(実施例4)
従来法ではスリット601の視点原点606各点からそれぞれが平行で、回転軸と交わる視線ベクトル605を用いて画像生成処理を行なっていたため、視線と平行な形状をもつ部位603、604が展開図に反映されなかった。そこでスリットと回転軸を含む平面上で3次元データの輪郭形状を求め、視点原点を等距離間隔で輪郭線上に配置し、視点原点からの視線ベクトルを輪郭点の接線と垂直になる向きに設定し画像生成処理を行う。すなわち、図1で示した実施例1のステップ101からステップ103までにループの繰返し(一つのスリットを含む平面上での複数視点原点の画素値算出)に替え、図13に示す手順を本実施例では実行する。スリットの位置を移動しながら更に繰返しが行なわれる野はこれまで述べた実施例と同様である。図12、図13を用いて、1つのスリットから見た画像を生成する処理を説明する。
【0061】
<ステップ1100>
初期設定を行う。
【0062】
・輪郭線上における視点原点の間隔設定
<ステップ1101>
スリット1001とスリット回転軸1003を含む平面1004において3次元データ1000の輪郭線1002を求める。
【0063】
<ステップ1102>
ステップ1100において指定した視点原点間隔で視点原点を求めた輪郭線上に設定する。
【0064】
<ステップ1103>
視点原点が設定されたポイントにおいて輪郭線の接線を求め、その輪郭線と垂直な方向に視線ベクトルを設定する。
【0065】
<ステップ1104>
ステップ1103において求めた視線ベクトルを用いて、視点原点から見た画像(画素値)をボリュームレンダリングにより求める。
【0066】
<ステップ1105>
求めた画素値を画像メモリに登録する。
【0067】
<ステップ1106>
設定した視点原点の数だけステップ1103〜ステップ1105を繰り返す。展開図を作成するためには、この操作をスリットを3次元データの周りを移動させて360度分の画像データを作成し、これを横に並べればよい。
【0068】
以上述べた実施例4は、図1に示した実施例1を変形したものだった。つまり一つのスリットを通る視線ベクトル群はそのスリットと中心軸とを含む平面上に設定された。しかし、図10、図11を用いて説明した実施例3に同様な変形を加えてもよい。図10に示すスリット移動ライン決定平面801で輪郭線802を求め、輪郭線802上で等間隔にスリット位置を順次移動するとともに、その各々のスリットでは輪郭線802の接線の垂線を求めてその垂線とスリットを含む平面を視線ベクトル群が通る平面とする。但し、この平面上に並ぶ視線ベクトル群は互いに平行にするのでなく、図12、図13で示したとおり、輪郭線1002とそれぞれ垂直な視線ベクトルとする。このように実施例3を更に変形して各視線ベクトルの向きを変化させると、複雑な表面形状を持つ物体の3次元画像データであってもそれから得る展開図では全ての表面が描画されるとメリットがある。
【0069】
(5)視点移動による物体内部の展開図作成(実施例5)
従来法ではスリット(視点位置)をデータ外部に設定していたが、これをデータ内部に設定することにより、これまで物体外部の展開図のみしか作成できなっかたものを、物体内部の展開図も作成可能とする。
【0070】
図14、図15を用いて説明する。
【0071】
<ステップ1200>
初期設定
・3次元データ1300の画像中心を原点とするX,Y,Z軸を設定す。
【0072】
・視点原点の回転角度を設定する。
【0073】
<ステップ1201>
視点を移動させる軌跡1301を決定する。この決定方法の一例として、各スライス断面において対象物体の輪郭を求め、その重心点を連ねたものを視点の移動軌跡とする。
【0074】
<ステップ1202>
視点移動軌跡上の一点に視点原点1302を設定する。
【0075】
<ステップ1203>
視点原点を設定した軌跡の上下点を用いて最小二乗法により軌跡の近似直線を求め、視点原点を含み、近似直線と垂直な平面上1303に視線ベクトルを設定する。
【0076】
<ステップ1204>
ボリュームレンダリングを行い1画素分の画像データを生成する。
【0077】
<ステップ1205>
生成した画像データを画像メモリに記憶する。
【0078】
<ステップ1206>
視点原点を近似直線を回転軸としてステップ1200で設定した角度回転移動させる。
【0079】
<ステップ1207>
視点原点が360度回転するまでステップ1204〜1206を繰り返す(1304)。
【0080】
<ステップ1208>
視点原点を軌跡上にて移動させる。
【0081】
<ステップ1209>
視点原点がステップ1200で設定した終了点を過ぎるまでステップ1203〜1208を繰り返す。
【0082】
以上のステップにより展開図を作成した様子を1305に示す。また上記実施例において、視点自信を360度回転させ展開図を作成する方法の代用として、実施例3で述べた表示対象の輪郭線上を移動(1306)させて展開図を作成することもでき、これよって作成される展開図を1307に示す。
【0083】
(6)その他実施例(実施例6)
これまでに述べた実施例1〜5では、画像生成処理においてボリュームレンダリング手法を用いているが、その他の方法で画像を生成してもよく、例えば一般的に知られているサーフェスレンダリング、しきい値法、MIP(Maximum Intensity Pojection)法を用いることも考えられる。
【0084】
また、物体の輪郭の接線と垂直となるように視線ベクトルの設定する処理において、求めた物体の輪郭に平滑化処理を施し、微細な輪郭位置の変動を抑制する処理を適用することも考えられる。
【0085】
また、実施例1と実施例4、実施例2と実施例3、実施例2と実施例4、実施例3と実施例4、実施例2と実施例5を組み合わせることができる。
【0086】
【発明の効果】
本発明を用いることで下記の効果がある。
【0087】
(1)3次元データの表側と裏側の情報が混在しない展開図を作成することができる。
【0088】
(2)3次元データの形状に関することなく、生成する展開図のX軸方向の位置情報が連続したものとなる。
【0089】
(3)3次元データの形状に関することなく、従来法では展開図に反映することが不可能だった部位に対して、これを展開図に反映することができる。(4)従来法の場合、スリットを回転軸を中心に回転させていたが、本発明の 輪郭を認識し、その輪郭上を等距離間隔で移動させることで、展開図において等分解能の画像を生成することができる。
【0090】
(5)視点を自由に設定できるので、物体内部の展開図も作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体の手順を示すフローチャート。
【図2】実施例のボリュームレンダリングの方法を示すフローチャート。
【図3】別の実施例のボリュームレンダリングの方法を示すフローチャート。
【図4】従来法を応用した展開図作成原理。
【図5】従来法による3次元データのボリュームレンダリング正面像と、ボリュームレンダリングを用いて作成した展開図の例。
【図6】従来法の問題点1を示す概念図。
【図7】従来法の問題点2を示す概念図。
【図8】従来法の問題点3を示す概念図。
【図9】実施例の表裏分離方法による展開図作成原理を示す概念図。
【図10】更に別に実施例の輪郭線に沿ったスリット移動方法による展開図作成原理図を示す概念図。
【図11】図10の実施例の展開図作成手順を示すフローチャート。
【図12】更に別に実施例における視線原点点位置の設定法を示す概念図。
【図13】図11の実施例における1スロットでの視線ベクトル群設定と展開図作成の手順を示すフローチャート。
【図14】視点をデータ内に設定した更に別の実施例の展開図作成手順を示すフローチャート。
【図15】図14の実施例における展開図作成原理を示す概念図。
Claims (7)
- 対象物体の3次元画像データから該対象物体の展開図を作成する方法において、
(1)3次元データ空間に、基準線となる直線を設定すること、
(2)上記基準線と垂直に交わる第1の平面上において上記対象物体の輪郭線を決定すること、
(3)上記第1の平面に上記輪郭線の線上の位置で垂直に交わる仮想的なスリットを設定すること、
(4)上記第1の平面上で上記スリットの設定位置での上記輪郭線の接線に対する垂直を求め、該垂線と上記スリットとを含む第2の平面に視点群を設定すること、
(5)上記第2の平面上に並ぶ上記視点群からの視線ベクトルにそって上記3次元画像データを見たときのスリット状の画像を生成すること、
(6)上記スリットの位置を輪郭線上で等距離間隔で順次移動させながら上記(4)および(5)の処理を繰返すこと、および
(7)生成したスリット画像を並べて2次元画像を生成すること、
との手順を有することを特徴とする展開図作成方法。 - 請求項1の展開図作成方法において、上記スリットから視線上の3次元データを走査することにより表示対象を決定し、決定した位置から予め指定した視線方向の奥行きまでの3次元データを用いて画像生成処理を行うことを特徴とする展開図作成方法。
- 請求項1の展開図作成方法において、指定濃度レンジにある3次元データのみを用いて画像生成処理を行うことを特徴とする展開図作成方法。
- 請求項1の展開図作成方法おいて、上記(4)の処理での視点群の設定は、上記第2の平面で上記対象物の輪郭線を求め、該輪郭線上に等間隔に視点群を設定し、上記(5)の処理での視線ベクトルは各視点の位置での上記輪郭線の接線に垂直な方向に設定することを特徴とする展開図作成方法。
- 中空構造を持つ対象物体の3次元画像データから展開図を作成する方法において、
(1)視点を移動させる軌跡を決定する処理、
(2)視点を軌跡上の一点に設定し、視点を含む平面を決定する処理、
(3)決定した平面内で、表示対象物体の輪郭を求める処理、
(4)輪郭線上を等間隔で視点を移動させ、それぞれの点において輪郭線の接線を求め、その接線と垂直となる向きに視線を設定し、視点から見える内部構造を可視化してそれぞれの視点から生成された画像を結合して画像を生成する処理、
(5)軌跡に沿って視点を移動させ、前記(3)及び(4)の処理を繰り返す処理、および
(6)前記(4)の処理で複数の結合された画像を並べて2次元画像を生成する処理、
を含むことを特徴とする展開図作成方法。 - 請求項5記載の展開図作成方法において、前記画像を生成する方法は、視点から視線上の3次元データを走査することにより表示対象を決定し、決定した位置から予め指定した視線方向の奥行きまでの3次元データを用いて画像を生成し、それぞれの視点から生成された画像を結合して画像を生成することを特徴とする展開図作成方法。
- 請求項1、5および6のいずれか一つの展開図作成方法において、画像を可視化する処理として、ボリュームレンダリング、サーフェスレンダリング、およびMIP(Maximum Intensity Projection)のどれか1つを用いて行うことを特徴とする展開図作成方法。
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