JP3607753B2 - 文書画像の領域分割方法および装置、並びに段組種類判別方法および装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、文書画像の領域分割方法および装置、並びに段組種類判別方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
文書画像の領域分割方法としては、大きく分けて2つの方法がある。その一つは、文字などの小さな要素を統合してまとまりのある文章領域(段など)を得る方法である(特願平3−128340号)。
【0003】
他の一つは、領域の端部または領域を分割する空白部を検出し、これにより画像を分割する方法である。例えば、特開平1−183783号公報に記載された文書画像処理装置では、文字列の先頭位置の周辺分布から段のエッジを求め、同一段に所属する文字列に同じ属性(所属段番号)を与えて、同一属性を持つ上下に近接する文字列を統合することによって画像から文字領域を分割抽出している。また、同5−166001号公報に記載された文字認識装置では、水平垂直方向の周辺分布によって領域分割点を決定している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前者の方法は領域の形状にとらわれないため、明確な段組がなくても領域分割が可能であるが、統合パラメータによって性能が左右されるため、明確な段があっても分割ができなかったり、文字間が広い場合には過剰に分割してしまうという問題があった。
【0005】
また、後者の方法では、領域を分割する空白部の一部が検出できないと全体的に分割できない場合があり、また傾いていたり、段組が不規則な場合や文章領域の形状が矩形でない場合にも領域分割ができないという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、文書画像の領域分割を行うとき、段組が明確な場合はそれを利用し、段組が変則的な場合でも対応できる文書画像の領域分割方法および装置、並びに段組種類判別方法および装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1記載の発明では、文書画像の領域分割方法において、該文書画像から文字列を含む、複数の小領域を抽出し、該複数の小領域から空白部または罫線を検出し、該検出された空白部または罫線を基に、1段組と、等間隔に段組が構成される複数段組と、段組数が不定である自由段組の3種類の段組種類を判別して、該段組種類に応じて該空白部を用いて前記小領域を統合し、前記文書画像を所定の領域に分割することを特徴としている。
【0008】
請求項2記載の発明では、前記文書画像の段組種類は、前記空白部または罫線の本数、位置を基に判別することを特徴としている。
【0009】
請求項3記載の発明では、文字列と平行する方向に前記小領域を分割する空白部または罫線を検出し、該空白部または罫線によって画像を文字列と平行に分割し、該分割された各画像部分毎に段組数または種類を求め、該結果を統合して画像全体の段組種類を決定することを特徴としている。
【0010】
請求項4記載の発明では、前記段組種類に応じて、前記検出された空白部を取捨選択することを特徴としている。
【0011】
請求項5記載の発明では、前記空白部を検出する方法は、長い白ランの連結成分を空白部として検出する方法と、文字要素の射影ヒストグラムから空白部を検出する方法とを併用することを特徴としている。
【0012】
請求項6記載の発明では、前記段組種類に応じて、前記小領域の統合条件を変更することを特徴としている。
【0013】
請求項7記載の発明では、前記文書画像の傾きが所定の閾値以上であるとき、前記段組種類を自由段組とすることを特徴としている。
【0014】
請求項8記載の発明では、前記段組種類は、予め指定された段組種類を含むことを特徴としている。
【0015】
請求項9記載の発明では、文書画像の領域分割装置において、該文書画像から文字列を含む、複数の小領域を抽出する手段と、該複数の小領域から空白部または罫線を検出する手段と、該検出された空白部または罫線を基に、1段組と、等間隔に段組が構成される複数段組と、段組数が不定である自由段組の3種類の段組種類を判別する手段と、該段組種類に応じて該空白部を用いて前記小領域を統合し、前記文書画像を所定の領域に分割する手段とを備えたことを特徴としている。
【0016】
請求項10記載の発明では、文書画像の段組種類判別方法において、該文書画像から文字列を含む、複数の小領域を抽出し、該複数の小領域から空白部または罫線を検出し、該空白部または罫線の本数、位置を基に、1段組と、等間隔に段組が構成される複数段組と、段組数が不定である自由段組の3種類の段組種類を判別することを特徴としている。
【0017】
請求項11記載の発明では、文書画像の段組種類判別装置において、該文書画像から文字列を含む、複数の小領域を抽出する手段と、該複数の小領域から空白部または罫線を検出する手段と、該空白部または罫線の本数、位置を基に、1段組と、等間隔に段組が構成される複数段組と、段組数が不定である自由段組の3種類の段組種類を判別する手段とを備えたことを特徴としている。
【0018】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面を用いて具体的に説明する。
〈実施例1〉
図1は、本発明の実施例1の構成を示す。図において、101はスキャナなどの画像入力手段、102は画像の傾き補正手段、103は入力画像の圧縮画像を生成する手段、104は圧縮画像から黒画素連結成分(小領域)を抽出する手段、105は行方向の検出手段、106は小領域の分類手段、107は段分割空白部候補の抽出手段、108は抽出した段分割空白部候補から段組種類を判別する手段、109は決定された段組種類に従って段分割空白部候補を取捨選択する手段、110は段分割線(段分割空白部および実線の段分割線)を利用して小領域を統合して大きなまとまりのある文章領域(段など)を得る手段、111はパラメータや処理途中の各種データなどを記憶するデータ記憶部、112は各手段を制御する制御部、113はデータ通信路である。なお、102から110および112は、一つのプロセッサ上でソフトウェアで実現することができる。
【0019】
図2は、実施例1の処理フローチャートである。まず、画像入力手段101を用いて文書画像を入力する(ステップ201)。次いで、傾き補正手段102によって、入力画像の傾きの補正を行う(ステップ202)。この補正方法としては、例えば特開平5−35914号公報に記載されている方法を用いる。入力画像に傾きがないことが予め分かってる場合には、この傾きの補正処理は必要がないし、傾き補正手段102を設けなくてもよい。
【0020】
画像圧縮手段103で圧縮画像を生成する(ステップ203)。例えば入力画像が400DPI程度の解像度の場合には1/8に縦横圧縮する(つまり、8×8画素の中に一つでも黒画素があれば圧縮後の画素は黒とする)ことにより、通常、近接した文字は融合するが、行間や領域間は融合しない状態が得られる。圧縮した画像の黒画素連結成分は、文字や文字の融合した文字列、または線分や表、図(あるいは図の一部)などである。小領域抽出手段104は、この連結成分を小領域として抽出する(ステップ204)。
【0021】
続いて、行方向検出手段105は、行の方向を検出する(ステップ205)。行方向検出の方法としては、例えば特開平5−314309号公報に記載された方法を用いる。行方向が予め指定されている場合には検出する必要はない。従って、その場合は行方向検出手段105を設けなくてもよい。ただし、その場合は行方向指定手段が必要となる。また、必ずしもこの時点で行方向を求める必要はなく、圧縮画像の生成前やその直後などに求めてもよい。しかし、次の処理である小領域分類では行方向を必要とするので、これより早い時点で判明していなければならない。
【0022】
行方向が判明したら、小領域分類手段106は、文字列方向を水平方向として座標軸をとって、小領域を文字列候補や図、フィールドセパレータ(実線)などに分類する(ステップ206)。分類する際に小領域の高さや黒画素密度などを利用する。文字間距離によっては圧縮による画素の融合度合いが異なるため、文字列候補の小領域が1文字で構成されていることもある。
【0023】
以下、文字行方向を水平として実施例を説明する。段分割空白部候補検出手段107は、文字列候補小領域から段分割空白部候補を抽出する(ステップ207)。この詳細を、図3〜図13および図22を用いて説明する。図3は、段分割空白部候補を抽出する処理フローチャートである。まず、画像を水平方向(文字行方向)に幾つかの帯に分割する。そのためには水平の分割線を抽出する(ステップ301)。例えば、図4に示すような小領域(つまり、文字列として分類されたもの)の配置があったとして、水平方向に長い白ランの連結成分を求める。この結果は図5に示すようになる。図5の501、502は、この長い白ランの連結成分を示す(図示していないが、他の行間部分にも501と同様に長い白ランが得られる)。この長い白ラン連結成分の内、充分な高さを持つ(つまり、所定の閾値より大きい)ものを抽出する。これが水平方向の分割空白部である。図5の例では連結成分501は高さが所定の閾値より小さく、連結成分502は所定の閾値よりも大きい。この高さの閾値は予め定めた固定値でもよいし、長い白ラン連結成分の内、最も高さが高いもの(図5では502)の高さに対する比率でもよい。あるいは、文字列相当の小領域の平均高さに連動するようにしてもよい。
【0024】
また、ステップ206で水平方向の実線のフィールドセパレータが存在する場合には、これも水平分割空白部と同様に扱う。
【0025】
以上の処理で求めた水平方向の分割線または空白部によって全体が幾つかの水平帯領域に分割される(ステップ302)。図6の例では、全体が水平分割空白部601によって帯領域602と帯領域603に分割されている。以下、各帯領域毎に段分割空白部候補を抽出する。また、帯領域毎に段組数の判別を行う(ステップ303、304)。
【0026】
図7は、図3のステップ304の詳細の処理フローチャートである。まず、図5で説明したと同様にして垂直方向に長い白ランを生成し(ステップ701)、これの連結成分を求める(ステップ702)。これを図8を用いて説明する。帯領域801において、長い白ラン802、803が生成され、その連結成分が求められる。連結成分の内、幅の広いものだけが抽出される。幅が充分に広いか否かは所定の閾値で決定してもよいし、検出した長白ラン連結成分の内、最も幅の広いものに対する比率で決めてもよい。また、文字列相当の小領域の分離度によって幅の閾値を変動させてもよい。
【0027】
小領域の分離度は、文字間距離の程度を表すもので、画像圧縮によって文字同志がどの程度融合するかによって文字間距離が広いか狭いかを判断するものである。つまり、文字列相当の小領域が横に長いものが多ければ、文字間の融合が多いということになり、分離度は低く、文字間は狭いと判断できる。このような場合は長白ランが現われにくいので、幅の狭い長白ラン連結成分であっても抽出する。逆に、横長の小領域が少なければ文字間の分離度が高く、長白ランが現われやすい。このときには幅の広い長白ラン連結成分のみを抽出する。
【0028】
上記したようにして抽出した長白ラン連結成分から段組数を一時的に求める(ステップ703)。図9で説明すると、抽出した長白ラン連結成分は901、902である。これらが段組数幾つのときの分割位置にあるかを検出する。すなわち、段組数が2(つまり、文章領域が2つ)なら903の位置で示す位置(あるいはその周辺)に当該連結成分がなくてはならない。また、段組数が3なら904の位置に、段組数が4なら905に示す位置に同様にして当該連結成分が存在するはずである。
【0029】
そこで、抽出した連結成分それぞれがコラム数いくつの分割位置にあるかを調べる。その処理フローチャートを図10に示す。まず全てのフラグをOFFにする(ステップ1001)。次に処理対象となる未チェックの長白ラン連結成分を選ぶ。なければ処理を終了する(ステップ1002、1003)。次に当該連結成分が帯領域において左から1/2の地点付近にあれば1/2地点フラグをONにして次の連結成分の処理に進む(ステップ1004、1005)。
【0030】
以下、1/3、2/3、1/4、3/4地点付近にあるかを調べ、当該地点付近にあればフラグをONにしていく(ステップ1006〜1013)。どの場所にも相当しない場合は、イレギュラーフラグをONにする(ステップ1014)。このとき、長白ラン連結成分だけでなく実線のフィールドセパレータも使用してフラグをセットする方法も採ることができる。そのときはステップ1002および1003において垂直実線セパレータも処理対象とする。
【0031】
以上の処理で抽出した長白ラン連結成分(および実線のフィールドセパレータ)が帯領域のどの位置にあるかが判明する。次に当該帯領域の段組数をこの位置フラグから求める。図12の処理フローチャートを用いて説明する(図10と図12を合わせて図7のステップ703に相当する)。
【0032】
1/2地点フラグのみがONになっていれば段組数は2である(ステップ1201、1202)。1/3地点フラグと2/3地点フラグのみがONになっていれば段組数は3である(ステップ1203、1204)。また1/2地点フラグと共に1/4地点フラグと3/4地点フラグのみがONになっていれば段組数は4となる(ステップ1205、1206)。上記以外の場合は、前述した分離度(文字相当小領域の横長のものの割合または絶対数で判定)で判別する(ステップ1207)。分離度が高く文字間距離が広いと予想される場合には、文書はワープロで作成されたようなものであることが多いことから、段組数を1とする(ステップ1208)。それ以外の場合は段組数を不定とする(ステップ1209)。この段組数判別処理は他の方法を採ることもできる。例えば、イレギュラーフラグがONになっていた場合は必ず段組数を不定とするなどである。
【0033】
図7に戻り、上記した処理によって段組数が検出されたら、連結成分の内、段分割空白部の候補となるものを選択する(ステップ704)。段組数不定の場合または段組数1の場合は、段分割空白部候補の数を0とする。それ以外の場合(つまり段組数2〜4)は、段組数検出に使用した幅広連結成分を全て段分割空白部候補とする。なお、連結成分には幅があるので、分割空白部はその中心線の位置とするか、連結成分を構成するランの内、最も長いランの位置にする方が、ステップ210での小領域統合時の処理が容易になる。上記したようにして、ステップ701から704で、長い白ランを利用した段分割空白部候補の抽出処理が行われる。
【0034】
次に、ステップ705〜709の周辺分布ヒストグラムを利用した段分割空白部候補抽出処理を説明する。まず、ある程度の幅(クラス)毎に小領域の個数を求めた周辺分布ヒストグラムを作成する(ステップ705)。図11は、小領域の周辺分布ヒストグラム1101を示す。次に行頭部を検出する(ステップ706)。これは、ヒストグラム1101において1つ隣のクラスより閾値以上に頻度の高いクラスを検出することによって行われる。図11で、1102、1103が行頭部に該当する。ここで閾値は固定値でもよいし、帯領域の小領域の個数や該ヒストグラムの全頻度で正規化してもよい。また、頻度分布は図11のように、明確に谷間が形成されるとは限らないないので、1つ隣のクラスではなく、2つ隣のクラスと比較してもよい。検出した頻度差異の大きい地点(1102、1103)の左のクラスが、連続して閾値以上の個数だけ頻度が低ければ、当該地点が空白部候補となる(ステップ706)。
【0035】
例えば、図11では、1102の左隣は1104、1105と2クラス連続して頻度が低い。1103の左隣も同様に1106、1107と頻度が低い。従って、空白部の候補は1105−1104と1107−1106となる。
【0036】
続いて、検出した空白部候補を利用して、段組数を判別する(ステップ708)。まず、図10と同様にして分割位置フラグをセットする。ただし、ここではイレギュラーフラグを使用しない。各フラグがセットされたら段組数の判定を行う。図13は、図7のステップ708の詳細フローチャートである。
【0037】
まず、1/4、1/2、3/4フラグがONになっていれば段組数を4とする(ステップ1301、1302)。このとき、ステップ703と異なるのは、1/3フラグや2/3フラグがONになっていてもよいことである。
【0038】
1/3、2/3フラグがONになっていれば段組数を3とする(ステップ1303、1304)。1/2フラグがONになっていれば段組数を2とする(ステップ1305、1306)。上記した何れにも該当しない場合は、空白部候補の本数が閾値以上あれば段組数を不定とし、そうでない場合は段組数を1とする(ステップ1307、1308、1309)。
【0039】
以上の処理によって段組数が検出されるので、ステップ704と同様にして分割空白部候補の選択を行う。ステップ708の段組数検出で使用した空白部候補の内、検出された段組数の分割位置付近に存在する空白部候補だけを段分割空白部候補とする(ステップ709)。段組数が不定であったり、1である場合には段分割空白部候補は抽出しない(ステップ709で抽出しないので、ステップ704では抽出している可能性がある)。
【0040】
次いで、ステップ703と708で求めた段組数の整合性をチェックして該帯領域の段組数を決定する(ステップ710)。段組数の決定は図22に示すような決定ルールに従う。段組数が決定されたら、段組数に整合する段分割空白部候補だけを残す(ステップ711)。例えば、ステップ703でコラム数3と判定されてそれに整合するように残っていた空白部候補は、ステップ710での段組数整合チェックの結果、段組数不定と判定された場合には除去される。ステップ703で段組数2、ステップ708で段組数4と判定された場合には、図22に示すように段組数4と判定されるから、長ランから求めた空白部候補も周辺分布から求めた空白部候補も共に採用される。以上によって、ステップ207で段分割空白部候補領域の抽出処理が行われる。
【0041】
図2に戻って、段組種類判別手段108は、段組の種類を判別する(ステップ208)。これは、各帯領域毎に求めた段組数により1段組、複数段組、自由段組の3種類に入力文書を分類するものである。図14を例にして説明する。1401〜1403は帯領域であり、1404〜1406は抽出した段分割空白部候補である。ここで組数は1401が1、1402が3、1403が2となる。図15に従って、文書全体の段組種類を決定する。
【0042】
まず、文書全体の高さHを計量する(ステップ1501)。この量Hは、帯領域の高さの合計でもよい。後者の方が、帯領域間に罫線や図表などがあって隙間が生じる場合に、以降で求める各種帯領域高さの合計との比率が正しく求められなくなることを防止することができる。次に段組数2〜4と判断された帯領域(これを複数段帯領域と呼ぶ)の高さの合計(Total 1)と、段組数不定とされた不定段帯領域の高さの合計(Total 2)を求める(ステップ1502、1503)。
【0043】
各合計値が求められたら、順に閾値と比較していく。まず、Total 1/Hが閾値1より大きければ、当該入力文書は複数段組であると決定する(ステップ1504、1505)。そうでなければ、Total 1/Hが閾値2(<閾値1)より大きいとき、当該入力文書は自由段組であると決定する(ステップ1506、1507)。そうでなければ、(Total 1+Total 2)/Hは閾値3より大きいとき当該入力文書は自由段組であると決定する(ステップ1508、1509)。以上の条件に該当しなければ、当該入力文書は1段組であると決定する(ステップ1510)。
【0044】
続いて、段分割空白部分別手段109は、段分割空白部候補の取捨選択を行う(ステップ209)。これはステップ208で決定された文書段組種類に従うもので、1段組であった場合は段分割空白部候補は除去する。複数段組および自由段組であった場合には、段分割空白部候補をそのまま段分割空白部として利用する。
【0045】
小領域統合手段110は、この段分割空白部を活用して文字列相当の小領域を統合してまとまりのある文章領域(段またはその一部などに相当)を抽出する(ステップ210)。小領域の統合方法については、行方向に近接した領域を行(またはその一部に相当)に統合し、さらに行方向とは垂直な方向に行(またはその一部に相当)を統合して領域を形成する方法を用いる(例えば特願平3−128340号に記載の方法など)。
【0046】
この小領域を行方向に統合する際に、実在のフィールドセパレータ(分割線)と同様に、ステップ209で求めた段分割空白部を使用する。分割線および分割空白部を超えて小領域を統合しないようにする。または、段分割空白部近傍では統合条件を厳しくし、より近接したものだけを統合するようにする。また、段組種類によってこの統合パラメータを変動させる。すなわち、1段組の場合は遠く離れていても統合するようにし、自由段組の場合は近いものだけを統合するようにする。複数段組においては、1段組と同様に離れたものでも分割線および段分割空白部を超えない限り統合するようにするか、または段幅相当の距離までは分割線および段分割空白部を超えない限り統合するようにする。
【0047】
〈実施例2〉
図16は、実施例2の構成を示す。また、図17は実施例2の処理フローチャートである。本実施例は、実施例1の傾き補正手段102を傾き検出手段1602に置き換えたもので、他の構成は実施例1と同様である。ステップ1702において、画像の傾きを検出し、傾き角度が閾値より大きいとき、空白部の検出が困難であるので、ステップ1708以下の空白部検出を行わずに(ステップ1707)、段組の種類を自由段組として処理(ステップ1712)する。その他は実施例1と同様であるので、説明を省略する。なお、1602〜1610および1612は1つのプロセッサ上でソフトウェアで実現することができる。
【0048】
〈実施例3〉
図18は、実施例3の構成を示し、図19はその処理フローチャートである。本実施例では、実施例1の構成にさらに、段組種類指示手段1814を付加して構成したものである。段組種類指示手段1814によって指示された段組種類が1段組であった場合には、ステップ1909以下の段分割空白部検出処理および段種類判別処理を行わない(ステップ1908)。
【0049】
段組種類指示手段1814によって指示された段組種類が非1段組であった場合には、ステップ1910において、図15のように判別を行うときに、1段組に判定されるところを自由段組と判定する。その他は実施例1と同様である。なお、1802〜1810および1812は1つのプロセッサ上でソフトウェアで実現することができる。
【0050】
〈実施例4〉
図20は、実施例4の構成を示し、図21はその処理フローチャートである。実施例4は、実施例1の構成から段分割空白部分別手段109と小領域統合手段110を取り除いて構成され、文書画像の段組種類を判別する実施例である。従って、実施例4では、ステップ2108において、段組種類が判別されると、処理が終了する。その他は実施例1と同様である。なお、2002〜2008および2010は1つのプロセッサ上でソフトウェアで実現することができる。
【0051】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1、9記載の発明によれば、段組としての整合性の高い段分割線だけを利用して領域分割を行うので、高精度の領域分割処理を行うことができる。
【0052】
請求項2記載の発明によれば、段組種類判別を精度よくでき、高精度の領域分割処理を行うことができる。
【0053】
請求項3記載の発明によれば、画像の各部分によって段組数が異なる場合でも精度よく段組種類を求めることができるので、高精度の領域分割処理を行うことができる。
【0054】
請求項4記載の発明によれば、信頼性の低い領域分割空白部を使用せずにすむので、高精度の領域分割処理を行うことができる。
【0055】
請求項5記載の発明によれば、精度よく段分割空白部を検出することができるので、高精度の領域分割処理を行うことができる。
【0056】
請求項6記載の発明によれば、段組種類に応じた処理を採ることによって、1段組が誤って分離されにくくなり、複数段組の場合は領域の未分割が少なくなるなど、高精度の領域分割処理を行うことができる。
【0057】
請求項7記載の発明によれば、入力画像が傾いていて空白部の検出に支障がある場合でも、ある程度の領域分割処理能力を確保することができる。
【0058】
請求項8記載の発明によれば、段組種類を絞り込むことにより、より高精度に段組種類の判別を可能とし、高精度の領域分割処理を行うことができる。
【0059】
請求項10、11記載の発明によれば、精度よく段組種類を求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の構成を示す。
【図2】実施例1の処理フローチャートである。
【図3】図2のステップ207の詳細フローチャートである。
【図4】分類された小領域の一例を示す図である。
【図5】抽出された水平方向の分割空白部を示す図である。
【図6】画像全体が水平分割空白部によって帯領域に分割された図である。
【図7】図3のステップ304の詳細フローチャートである。
【図8】帯領域から垂直方向に長い白ラン連結成分を抽出する図である。
【図9】帯領域中における長白ラン連結成分の位置を説明する図である。
【図10】図7のステップ703の詳細フローチャートの一部である。
【図11】小領域の周辺分布ヒストグラムの例を示す。
【図12】図7のステップ703の詳細フローチャートの一部である。
【図13】図7のステップ708の詳細フローチャートである。
【図14】帯領域毎の段組数を説明する図である。
【図15】図2のステップ208の詳細フローチャートである。
【図16】本発明の実施例2の構成を示す。
【図17】実施例2の処理フローチャートである。
【図18】本発明の実施例3の構成を示す。
【図19】実施例3の処理フローチャートである。
【図20】本発明の実施例4の構成を示す。
【図21】実施例4の処理フローチャートである。
【図22】段組数を決定するルールを示す。
【符号の説明】
101 画像入力手段
102 傾き補正手段
103 画像圧縮手段
104 小領域抽出手段
105 行方向検出手段
106 小領域分類手段
107 段分割空白部候補抽出手段
108 段組種類判別手段
109 段分割空白部分別手段
110 小領域統合手段
111 データ記憶部
112 制御部
113 データ通信路
Claims (11)
- 文書画像の領域分割方法において、該文書画像から文字列を含む、複数の小領域を抽出し、該複数の小領域から空白部または罫線を検出し、該検出された空白部または罫線を基に、1段組と、等間隔に段組が構成される複数段組と、段組数が不定である自由段組の3種類の段組種類を判別して、該段組種類に応じて該空白部を用いて前記小領域を統合し、前記文書画像を所定の領域に分割することを特徴とする文書画像の領域分割方法。
- 前記文書画像の段組種類は、前記空白部または罫線の本数、位置を基に判別することを特徴とする請求項1記載の文書画像の領域分割方法。
- 文字列と平行する方向に前記小領域を分割する空白部または罫線を検出し、該空白部または罫線によって画像を文字列と平行に分割し、該分割された各画像部分毎に段組数または種類を求め、該結果を統合して画像全体の段組種類を決定することを特徴とする請求項1記載の文書画像の領域分割方法。
- 前記段組種類に応じて、前記検出された空白部を取捨選択することを特徴とする請求項1記載の文書画像の領域分割方法。
- 前記空白部を検出する方法は、長い白ランの連結成分を空白部として検出する方法と、文字要素の射影ヒストグラムから空白部を検出する方法とを併用することを特徴とする請求項1記載の文書画像の領域分割方法。
- 前記段組種類に応じて、前記小領域の統合条件を変更することを特徴とする請求項1記載の文書画像の領域分割方法。
- 前記文書画像の傾きが所定の閾値以上であるとき、前記段組種類を自由段組とすることを特徴とする請求項1記載の文書画像の領域分割方法。
- 前記段組種類は、予め指定された段組種類を含むことを特徴とする請求項1記載の文書画像の領域分割方法。
- 文書画像の領域分割装置において、該文書画像から文字列を含む、複数の小領域を抽出する手段と、該複数の小領域から空白部または罫線を検出する手段と、該検出された空白部または罫線を基に、1段組と、等間隔に段組が構成される複数段組と、段組数が不定である自由段組の3種類の段組種類を判別する手段と、該段組種類に応じて該空白部を用いて前記小領域を統合し、前記文書画像を所定の領域に分割する手段とを備えたことを特徴とする文書画像の領域分割装置。
- 文書画像の段組種類判別方法において、該文書画像から文字列を含む、複数の小領域を抽出し、該複数の小領域から空白部または罫線を検出し、該空白部または罫線の本数、位置を基に、1段組と、等間隔に段組が構成される複数段組と、段組数が不定である自由段組の3種類の段組種類を判別することを特徴とする文書画像の段組種類判別方法。
- 文書画像の段組種類判別装置において、該文書画像から文字列を含む、複数の小領域を抽出する手段と、該複数の小領域から空白部または罫線を検出する手段と、該空白部または罫線の本数、位置を基に、1段組と、等間隔に段組が構成される複数段組と、段組数が不定である自由段組の3種類の段組種類を判別する手段とを備えたことを特徴とする文書画像の段組種類判別装置。
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