JP3607623B2 - 携帯用情報処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は携帯用情報処理装置に関し、特に液晶パネルの補強と液晶パネルの光乱反射を低減するフィルタの機能とを兼ねる補強板を備えた携帯用情報処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の携帯用情報処理装置は、小型で持ち運びが容易であるため、誤って踏まれたり、取り扱い方によっては液晶パネルに大きな力が加わるなどで液晶パネルにヒビやクラックが入り、最悪の場合には割れてしまうという危険性があった。
【0003】
また、この携帯用情報処理装置をさらに薄くするために、本体だけでなく液晶パネルについても、薄くすることが求められている。
【0004】
これらの対策として、表示部のケース型材を厚くしたり、液晶パネルの裏側の表示部内に金属板等を設けることにより補強する方法もあるが、重量の増加で持ち運びが容易な特徴を生かせなくなるという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の携帯用情報処理装置は、小型軽量であるため、取り扱い方により液晶パネルにヒビやクラックが入り、最悪の場合には割れて危険を伴うという欠点があった。
【0006】
本発明の目的は、このような従来の欠点を除去するため、液晶パネルを組み込んだ表示部の開放側に設けたヒンジにより回転自在の補強板を取り付けることにより、液晶パネルの補強と液晶パネルの光乱反射を低減するフィルタ機能とを備えた携帯用情報処理装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の携帯用情報処理装置は、情報入力用のキーボードが組み込まれた本体と、前記本体に対して第1のヒンジにより開閉自在に取り付けられた表示部とを備えた携帯用情報処理装置であって、未使用時には前記表示部の外側に位置して前記表示部に組み込まれた液晶パネルに加わる外圧から保護する機能と、使用時には360度回転させて前記液晶パネルの前面に位置してフィルタとなる機能とを兼ね備えた補強板を備えたことを特徴としている。
【0008】
また、前記表示部は、前記本体と結合される前記第1のヒンジとは反対側に、第2のヒンジが設けられ、前記補強板が回転自在に取り付けられていることを特徴としている。
【0009】
また、前記補強板は、使用時には前記液晶パネルの前面に位置し、未使用時には前記表示部を閉じたときの直上で前記第2のヒンジとは反対側に位置するフックにより固定されることを特徴としている。
【0010】
また、前記補強板は、その面積が前記表示部の範囲内で前記液晶パネルより大きく、前記表示部より薄い範囲内で適度の厚みがあり、長方形の平板であることを特徴としている。
【0011】
さらに、前記補強板は、材質が透明なアクリル板であり、表面がグレア処理されていることを特徴としている。
【0012】
また、前記補強板は、材質が半透明あるいは不透明なアクリル板であることを特徴としている。
【0013】
また、前記補強板は、使用時には前記液晶パネルの前面に位置する表面がグレア処理された透明なアクリル板と、前記キーボードの上方に位置して外光を遮断する半透明あるいは不透明なアクリル板との2枚構成で、独立した複数のヒンジにより前記表示部に取り付けられていることを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の携帯用情報処理装置の一つの実施の形態を示す外観図である。
【0015】
図1に示す本実施の形態は、情報入力用のキーボード8が組み込まれた本体1と、液晶パネル9が組み込まれ、本体1に対してヒンジ3により開閉自在に取り付けられた表示部2と、表示部2のヒンジ5に回転自在に取り付けられた長方形の平板とする補強板4とより構成されている。
【0016】
次に、本実施の形態について図1を参照して詳細に説明する。図1(a)は未使用状態の外観図であり、図1(b)は使用状態の外観図である。
【0017】
図1によると、本体1は情報入力用のキーボード8が組み込まれ、後方に備えるヒンジ3により表示部2が開閉自在に取り付けられている。
【0018】
表示部2は、液晶パネル9が組み込まれ、そのパネルフレームが一般に金属で作られているため強度を有するが、表示部2の液晶パネル9の部分はその分だけ薄くなるため外部からの力に対して強度が劣ってしまう。したがって、液晶パネル9の部分を強化し、外部からの力より保護することが望まれる。
【0019】
補強板4は、表示部2の面積より小さく液晶パネル9より大きい長方形の平板であり、表示部2の一端に設けられた回転用のヒンジ5に取り付けられている。また補強板4は、回転用のヒンジ5の反対側に固定用穴6が設けられ、図1(a)に示すように、未使用時には表示部2の直上で、表示部2に備えられたフック7により固定される。
【0020】
次に、本発明の実施の形態の動作について図面を参照して説明する。
【0021】
まず、携帯用情報処理装置の未使用時、つまり表示部2を閉じた状態では、図1(a)に示すように、補強板4は表示部2の一端に備えられた2個所のヒンジ5とヒンジ5の反対側にあるフック7に固定用穴6を通すことにより固定されている。固定用穴6およびフック7は、回転した後の補強板4のバタツキを防止するためのものであり、固定できるものであれば良い。
【0022】
また、補強板4は、その面積が表示部2より小さい範囲で液晶パネル9より大きい長方形の平板とし、さらに適度の厚み、例えば2mmとすることにより、外部からの圧力を表示部2のパネルフレームに分散し、液晶パネル9を保護することができる。
【0023】
次に、携帯用情報処理装置の使用時には、表示部2を開き使用状態にした上で、補強板4を360度前方に回転させて、液晶パネル9の前面側に移動する。図1(b)は、補強板4を360度回転し、液晶パネル9の前面に移動した状態を示す。この状態で、補強板4は、例えば透明アクリル板を使用し、表面をグレア処理することにより、携帯用情報処理装置を操作する際の偏光フィルタの役割を果たすことになる。したがって、補強板4はフィルタ機能と強度確保との両立を図ることができる。
【0024】
このように、従来は単一機能であった補強板4にフィルタの機能を付加し、一つの部品で複合効果を実現することができる。
【0025】
次に、本発明の他の実施の形態を説明する。図2は、本発明の携帯用情報処理装置の他の実施の形態を示す外観図である。
【0026】
図2によると、補強板10は、屋外で使用する場合に、キーボード8の上方で固定させることにより、上方からの有害な光(紫外線)を遮断することができ、液晶パネル9の表示が見にくくなることを防ぐことができる。この場合には、補強板10の素材は半透明もしくは不透明のアクリル板とすることにより、さらに効果が上がる。
【0027】
さらに、本発明の携帯用情報処理装置の他の実施の形態として、補強板を2枚で構成し、1枚目は図1(b)に示すと同様に使用し、他の1枚は図2に示すと同様に使用する。すなわち、補強板は、使用時には液晶パネル9の前面に位置する表面がグレア処理された透明なアクリル板とする補強板4と、キーボード8の上方で外光を遮断する半透明あるいは不透明なアクリル板とする補強板10とを有する2枚構成で、独立した複数のヒンジにより表示部2に取り付けられる。
【0028】
これらの補強板4、10(図示せず)は、同一の大きさであり、未使用時には重ねて表示部2に固定されるため、それぞれを厚くすることなく液晶パネル9を外部からの力より保護することができる。
【0029】
なお、本発明は液晶パネルに限らず破損し易い表示部を備える携帯型の情報処理装置であればどのようなものにでも適用が可能である。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の携帯用情報処理装置によれば、液晶パネルの開放側に回転自在の補強板を設けることにより、液晶パネルの補強と液晶パネルの光乱反射を低減するフィルタ機能とを有する効果がある。
【0031】
従来の補強板は後付けでオプション品扱いとなり、設置がわずらわしい面があった。本発明では携帯用情報処理装置と一体化し、且つフィルタの役割をも果たすという複合機能を持たせることで付加価値を見出せることができる。また、一体化しているため外観を損ねることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の携帯用情報処理装置の一つの実施の形態を示す外観図である。
【図2】本発明の携帯用情報処理装置の他の実施の形態を示す外観図である。
【符号の説明】
1 本体
2 表示部
3 ヒンジ
4 補強板
5 ヒンジ
6 固定用穴
7 フック
8 キーボード
9 液晶パネル
10 補強板

Claims (7)

  1. 情報入力用のキーボードが組み込まれた本体と、前記本体に対して第1のヒンジにより開閉自在に取り付けられた表示部とを備えた携帯用情報処理装置であって、未使用時には前記表示部の外側に位置して前記表示部に組み込まれた液晶パネルに加わる外圧から保護する機能と、使用時には360度回転させて前記液晶パネルの前面に位置してフィルタとなる機能とを兼ね備えた補強板を備えたことを特徴とする携帯用情報処理装置。
  2. 前記表示部は、前記本体と結合される前記第1のヒンジとは反対側に、第2のヒンジが設けられ、前記補強板が回転自在に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の携帯用情報処理装置。
  3. 前記補強板は、使用時には前記液晶パネルの前面に位置し、未使用時には前記表示部を閉じたときの直上で前記第2のヒンジとは反対側に位置するフックにより固定されることを特徴とする請求項1又は2記載の携帯用情報処理装置。
  4. 前記補強板は、その面積が前記表示部の範囲内で前記液晶パネルより大きく、前記表示部より薄い範囲内で適度の厚みがあり、長方形の平板であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の携帯用情報処理装置。
  5. 前記補強板は、材質が透明なアクリル板であり、表面がグレア処理されていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の携帯用情報処理装置。
  6. 前記補強板は、材質が半透明あるいは不透明なアクリル板であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の携帯用情報処理装置。
  7. 前記補強板は、使用時には前記液晶パネルの前面に位置する表面がグレア処理された透明なアクリル板と、前記キーボードの上方に位置して外光を遮断する半透明あるいは不透明なアクリル板との2枚構成で、独立した複数のヒンジにより前記表示部に取り付けられていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の携帯用情報処理装置。
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