JP3607264B2

JP3607264B2 - Rubber mat composition and dustproof mat using the same

Info

Publication number: JP3607264B2
Application number: JP2002178391A
Authority: JP
Inventors: 邦之早坂
Original assignee: KLEEN-TEX, JAPAN, INC.
Current assignee: KLEEN-TEX, JAPAN, INC.
Priority date: 2002-06-19
Filing date: 2002-06-19
Publication date: 2005-01-05
Anticipated expiration: 2022-06-19
Also published as: JP2004018769A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、防塵マットのバッキング材や防塵ラバーシートマットに用いられるラバーマット用組成物に関し、より詳細には、特にレンタル使用時等の繰り返しの洗濯において可塑剤の溶出及びマットの波打ち、強度低下による破れを防止できるラバーマット用組成物並びに該組成物の加硫物をバッキング材とする防塵マット及び該組成物の加硫物からなる防塵シートマットに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、靴底等に付着した戸外のダスト類が屋内へ侵入するのを防止するために、防塵マットや防塵シートマットが用いられており、これらは、ラバー製の額縁状ベースにパイルのあるマットを脱着自在に取り付けたセパレート型のものと、ゴム製の型押しマット、基布にタフト化したパイルからなる原反の裏側にバッキング材であるゴムシートを固着させた一体化型のものが多く使用されおり、店舗、事務所、ホテル、病院、家庭等で使用された後、回収、洗濯等により再生され、再び需要者に貸与されるというシステム、すなわちレンタルシステムが採られている。
【０００３】
これらの防塵マットや防塵シートマットは、ダストコントロール機能や玄関口のアクセントといった目的から、店舗、事務所、厨房、工場等の出入口で使用されることが多く、使用に供される間は、土砂や汚水にさらされるばかりではなく、食料油や鉱物油が吸着されているため、回収後の洗濯では強アルカリ性の洗剤で洗浄され、高温乾燥されることから、ラバーシートに配合された可塑剤が溶出・揮散すると共に、波打ちの発生、強度不足に伴う破れ、収縮等が生じ規格外品となり、マットの寿命を短くしている。これらにより、溶出した可塑剤の環境ホルモンによる河川、海等の環境汚染、産業廃棄物の増加等の問題を発生させている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、強アルカリ性の洗剤によって洗浄しても溶出しにくく、波打ちの発生、強度不足に伴う破れ、収縮等を防止することができる防塵マットや防塵シートマットに用いられるラバーマット用組成物を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
従来、ラバーシートに配合されている可塑剤としては、ポリ塩化ビニルの可塑剤として主として用いられている汎用のＤＯＰ（ジ２−エチルヘキシルフタレート）等の低粘度のものが用いられているが、これらの汎用の可塑剤を用いることにより上記の種々の問題を起こしている。これらの汎用の可塑剤に代えて、高分子可塑剤をラバーシートに配合したレンタル用マットも知られているが、それら高分子可塑剤を用いても上記の問題を解消することができない。
【０００６】
本発明者は、鋭意研究を行い、ラバーマット用組成物の成分として用いられている可塑剤について種々精査した結果、特定のアジピン酸系ポリエステルを可塑剤として用いることにより、本発明の目的が達成され得ることを見出だして、本発明に到達した。
【０００７】
すなわち、本発明は、少なくとも合成ゴム及び可塑剤を含む組成物であり、該可塑剤は２５℃において０．６〜１．２Ｐａ・ｓの粘度を有し、その分子末端がイソノニルオキシ基で修飾されたアジピン酸系ポリエステルからなり、該可塑剤の含有割合は該合成ゴム１００質量部当り２０〜４０質量部であるムーニー粘度が２５〜４５のラバーマット用組成物を要旨とする。
又、本発明のラバーマット用組成物は、上記アジピン酸系ポリエステルが、アジピン酸と１，３−ブタンジオール及び／又は１，４−ブタンジオールとの重縮合物であることを特徴とする。
本発明のラバーマット用組成物は、上記ラバーマット用組成物１００質量部当り０．３〜２．０質量部の銀系無機抗菌剤を含有することを特徴とする。
【０００８】
更に、本発明は、基布に植毛された原反の裏面に上記のラバーマット用組成物の加硫物からなるバッキング材を接合した防塵マットを要旨とする。
【０００９】
更に、本発明は、上記のラバーマット用組成物の加硫物からなる防塵シートマットを要旨とする。
【００１０】
【発明の実施の形態】
本発明のラバーマット用組成物は、少なくとも合成ゴム及び可塑剤を含むものである。合成ゴムとしては、ブタジエンラバー（ＢＲ）、スチレン−ブタジエンラバー（ＳＢＲ）、クロロプレンラバー（ＣＲ）、ブタジエン−アクリロニトリルラバー（ＮＢＲ）、イソブチレン−イソプレンラバー（ＩＩＲ）、エチレン−プロピレンラバー（ＥＰＲ、ＥＰＤＭ）等が挙げられるが、耐久性の点から、特にＮＢＲが好適である。合成ゴムは、ムーニー粘度が３０〜８５のものが特に好適である。ムーニー粘度は、ＪＩＳＫ６３００によるものである。
【００１１】
ラバーマット用組成物の成分である可塑剤は、アジピン酸系ポリエステルからなり、その分子末端、特に両末端がイソノニルオキシ基で修飾されたたものであり、２５℃において０．６〜１．２Ｐａ・ｓの粘度を有しているものである。
【００１２】
アジピン酸系ポリエステルは、アジピン酸とジオールとの重縮合物からなる。ジオールとしては、１，３−ブタンジオール、１，４−ブタンジオール、１，６−ヘキサンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等が挙げられるが、特に１，３−ブタンジオール、１，４−ブタンジオール又は１，３−ブタンジオールと１，４−ブタンジオールとの混合物を用いたものが、混練機を用いて本発明の組成物を調製する際に、発熱が少なく容易に混練することできると共に、該組成物から本発明の防塵マットのバッキング材に用いるシートや防塵シートマットを調製する際に、カレンダーロール等によるシート押出し時の収縮の発生を少なくすることができ、好ましい。
【００１３】
上記アジピン酸系ポリエステルは、その分子末端、好ましくは両末端がイソノニルオキシ基で修飾されたたものである。イソノニルオキシ基による修飾は、上記アジピン酸とポリオールとの重縮合を行わせた後、反応系にイソノニルアルコールを供給して、反応させることにより達成される。分子末端をイソノニルオキシ基で修飾したのものは、修飾しないものでは本発明の組成物を加熱、加硫して得た本発明の防塵マットの部材であるバッキング材の表面上や本発明の防塵シートマットの表面上にオイル状物がブリードアウトするのに対して、オイル状物がブリードアウトしないという効果を奏する。
【００１４】
この可塑剤は、２５℃において０．６〜１．２Ｐａ・ｓの粘度を示すものである。粘度が０．６Ｐａ・ｓ未満では、その組成物を用いたマットの洗濯時に可塑剤が溶出し、１．２Ｐａ・ｓを超えると、該組成物を製造する際、可塑剤を容易に混合することができないか、例え混合できたしても、シート化の際均一な厚さのシートとすることができない。
【００１５】
本発明のラバーマット用組成物は、上記合成ゴム及び可塑剤を必須成分とするが、それら以外に、加硫剤、加硫促進剤、着色剤、老化防止剤、充填剤、滑剤、分散剤等の各種添加剤を配合することができる。上記合成ゴム及び可塑剤、更に上記各種添加剤を配合した本発明のラバーマット用組成物は、２５〜４５のムーニー粘度を有していることが重要である。ムーニー粘度が２５未満では、マットを製造する際に、該組成物がパイル面や金型からはみ出す原因となり、４５を超えると、マット製造時に該組成物と原反との接着が不良となる。該組成物を上記ムーニー粘度の範囲に調整するには、上記合成ゴムや上記各種添加剤を選択したり、それらの配合量を変化させたりすることにより行うことができる。
【００１６】
本発明のラバーマット用組成物は、更に銀系無機抗菌剤を含むことができる。銀系無機抗菌剤としては、銀イオンを活性炭、アパタイト、ゼオライト、各種リン酸塩等の無機化合物に担持させた公知の銀系無機抗菌剤はいずれも使用可能であるが、特に下記一般式（１）で表されるものが好ましい。
Ａｇ_ａＡ_ｂＭ_２（ＰＯ_４）_３・ｎＨ_２Ｏ（１）
［Ａはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、水素イオン及びアンモニウムイオンから選ばれる少なくとも１種のイオン（イオン価をｍとする）であり、Ｍは４価の金属であり、ｎは０≦ｎ≦６を満たす数であり、ａ及びｂはａ＋ｍｂ＝１を満たす正数である。］
【００１７】
上記一般式（１）におけるＡはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、水素イオン及びアンモニウムイオンから選ばれる少なくとも１種のイオンであるが、抗菌力に優れた化合物を容易に且つ安価に得ることができるのことから、アルカリ金属イオン及び水素イオンが好ましい。上記一般式（１）におけるＭは４価の金属であるが、好ましい金属はＴｉ、Ｚｒ及びＳｎ等であり、抗菌性に優れた化合物を容易に得られることから、特に好ましい金属はＺｒである。
【００１８】
上記一般式（１）の具体例として次のものが挙げられる。
Ａｇ_{０．００５}Ｌｉ_{０．９９５}Ｚｒ_２（ＰＯ_４）_３
Ａｇ_０．０１（ＮＨ_４）_０．９９Ｚｒ_２（ＰＯ_４）_３
Ａｇ_０．０５Ｎａ_０．９５Ｚｒ_２（ＰＯ_４）_３
Ａｇ_０．２Ｋ_０．８Ｔｉ_２（ＰＯ_４）_３
Ａｇ_０．１Ｈ_０．９Ｚｒ_２（ＰＯ_４）_３
Ａｇ_０．０５Ｈ_０．０５Ｎａ_０．９０Ｚｒ_２（ＰＯ_４）_３
Ａｇ_０．０５Ｈ_０．５０Ｃａ_０．４５Ｚｒ_２（ＰＯ_４）_３
Ａｇ_０．０５Ｈ_０．５０Ｍｇ_０．４５Ｚｒ_２（ＰＯ_４）_３
Ａｇ_０．０５Ｈ_０．５５Ｎａ_０．４０Ｚｒ_２（ＰＯ_４）_３
Ａｇ_０．２０Ｈ_０．４０Ｎａ_０．４０Ｚｒ_２（ＰＯ_４）_３
【００１９】
防黴、抗菌性及び防藻性を発揮させるには、一般式（１）におけるａの値は大きい方が良いが、ａの値が０．００１以上になれば、十分に防黴、抗菌性及び防藻性を発揮させることができる。ａの値が０．００１未満であると、防黴、抗菌性及び防藻性を長時間発揮させることが困難となる恐れがあることと、経済性を考慮すると、ａの値を０．０１〜０．５とするのが好ましい。上記一般式（１）で表される銀系無機抗菌剤を製造する方法は知られており、例えば特開平８−２０５９８５号公報等に記載されている方法等に従って製造することができる。銀系無機抗菌剤の含有量は、上記ラバーマット用組成物１００質量部当り０．３〜２．０質量部が好ましい。
【００２０】
上記ラバーマット用組成物は、上記合成ゴム及び可塑剤、それら以外に、好ましくは加硫剤、加硫促進剤、着色剤、老化防止剤、充填剤、滑剤、分散剤等の各種添加剤、更に必要に応じて銀系無機抗菌剤を配合したものであるが、それら成分をバンバリーミキサー、ミキシングロール等の通常の混練機を用いて混合、混練することにより調製することができる。
【００２１】
本発明は、基布に植毛された原反の裏面に上記のラバーマット用組成物の加硫物からなるバッキング材を接合した防塵マットを要旨とする。上記基布にはパイル糸が植毛されるが、基布としては、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン繊維等の合成繊維からなる織布若しくは不織布が使用されるが、マットがダストコントロール用マット、すなわちレンタル用マットの場合、耐熱性及び寸法安定性が求められるであることから、その構成繊維はポリエステル製であることが好ましい。又、織布の場合、その織り方については、平織り、綾織り等、通常のもので良く、特に限定されるものではない。
【００２２】
基布に植毛するパイル糸としては、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン繊維、ビニロン繊維等の合成繊維製ならいずれでも良く、限定されるものではない。その太さは、通常５〜１００デニール（６〜１１５デシテックス）、好ましくは８〜８０デニール（９〜８９デシテックス）の単糸が使用される。該パイル糸は、上記単糸の複数本からなるマルチフィラメントを撚ったものであり、その太さは、通常１，０００〜４，０００デニール（１，１１５〜４，４６０デシテックス）である。この際、上記単糸の１０倍ないし１００倍の太さのモノフィラメントを１本若しくは複数本、該マルチフィラメントと撚ってパイル糸とすることもできる。該パイル糸は、着色したものでもよい。それは通常に染色したものでもよく、いわゆる原着糸でもよい。
【００２３】
又、パイル糸は、上記バッキング材と一体化する際にパイル糸が収縮し、マットの外観を損ねることがあるので、パイル糸とする前のマルチフィラメントを１８０〜２２０℃で湿熱処理するのが好ましい。湿熱処理は、水蒸気の存在下、上記の温度範囲で３０秒間〜３分間処理することにより行われる。
【００２４】
パイル糸を基布に植毛する方法としては、タフテッド、フック等の従来の手法等が採用される。又、その形状は、レベルカット、カットアンドループ、ハイカットローカット等が挙げられるが、レンタル用ダストコントロールマットの場合は、ダストコントロールマット本来の性能であるダスト保持性能からはレベルカットが好ましい。更に、ダスト保持性能やボリュウム感・風合いから、植毛密度は１インチ当りのゲージ数及びステッチ数が５ないし１２が好ましい。
【００２５】
上記バッキング材の厚さは、０．５〜２．５ｍｍの範囲のものが好ましく、上記組成物からカレンダーロール等を用いてその厚さにシート化することにより達成される。バッキング材は上記組成物の加硫物からなるが、その加硫は、好ましくは上記シートを金型に入れ、通常１３０〜１６０℃の温度範囲で加熱することにより行われる。
【００２６】
本発明の防塵マットは、基布に植毛された原反の裏面に上記のラバーマット用組成物の加硫物からなるバッキング材を接合し、一体化したものであるが、その接合、一体化は、上記原反の裏面に上記組成物のシートを重ね合わせて、加熱し、該組成物のシートを加硫するのと同時に行うのが好ましい。
【００２７】
更に、上記防塵マットは、原反とバッキング材との間に、パイル糸の抜け防止層を設けても良い。パイル糸の抜け防止層は、原反とバッキング材との接着性を高め、パイル糸の抜けを防止する機能を有する。パイル糸の抜け防止層は、望ましくはバッキング材と同種の合成ゴムからなる、例えばゴムラテックスを該基布に塗布した後、該基布とバッキング材との接着、すなわち加熱、加硫によって形成される。加熱、加硫は１３０〜１６０℃の温度範囲で行うのが望ましい。
【００２８】
更に、本発明は本発明の防塵シートマットを要旨とするものであるが、該防塵シートマットは、上記ラバーマット用組成物の加硫物からなる。該防塵シートマットの厚さは、３〜１０ｍｍの範囲のものが好ましく、それらは上記組成物から上記バッキング材にするためのシート化と同様にして上記厚さ範囲のシートにしても良く、より薄く成形したシートを複数重ねて上記厚さ範囲のシートにしても良い。これらのシートの加硫方法は、上記バッキング材にするための加硫方法と同様で良い。
【００２９】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
【００３０】
（実施例１）
［ラバーマット用組成物の調製］
ムーニー粘度が３５のＮＢＲ１００部（質量部、以下同じ。）に、２５℃における粘度が１．０Ｐａ・ｓの両末端がイソノニルオキシ基で修飾されたアジピン酸と１，３−ブタンジオールとの重縮合物からなる可塑剤２０部、カーボンブラック（着色剤）６０部並びに酸化亜鉛（加硫促進剤）、ステアリン酸（滑剤）、オクチル化ジフェニルアミン（老化防止剤）、２−メルカプトベンゾチアゾールシクロヘキシルアミン（加硫促進剤）、硫黄（加硫剤）及び分散剤を配合して混練し、ムーニー粘度が２８のラバーマット用組成物を調製した。この組成物からカレンダーロールにて厚さ１．６ｍｍのシートを作製した。
［除塵マットの作製］
目付重量１２０ｇ／ｍ²のポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）製の不織布（長さ９０ｃｍ、幅７５ｃｍ）に、ポリエステル繊維からなるパイル糸を、ゲージ：５／３２インチ（３．９７ｍｍ）、ステッチ：８本／インチ（２．５４ｃｍ）、パイル長：１０ｍｍのカットパイルの条件でタフトした原反の裏面に、上記組成物からなるシートを重ね合わせ、１５５℃で１５分間、４９０ｋＰａの圧力でプレスすることにより加熱、加硫を行なって、除塵マットを作製した。
【００３１】
（実施例２）
実施例１で作製したシートを３枚、内部長さ９０ｃｍ、内部幅７５ｃｍ、内部厚さ４．５ｍｍの金型に重ねて入れ、１５５℃で１５分間、４９０ｋＰａの圧力でプレスすることにより加熱、加硫を行なって、除塵シートマットを作製した。
【００３２】
（実施例３）
実施例１で調製したラバーマット用組成物１００質量部に、Ａｇ_{０．００５}Ｌｉ_{０．９９５}Ｚｒ_２（ＰＯ_４）_３で示される銀系無機抗菌剤を０．５質量部を加えてラバーマット用組成物を調製した。この組成物から実施例１と同様にして厚さ１．６ｍｍのシートを作製した。このシートを３枚を用いて、実施例２と同様にして除塵シートマットを作製した。
【００３３】
（実施例４）
［ラバーマット用組成物の調製］
ムーニー粘度が８０のＮＢＲ１００部に、２５℃における粘度が０．６Ｐａ・ｓの両末端がイソノニルオキシ基で修飾されたアジピン酸と１，４−ブタンジオールとの重縮合物からなる可塑剤４０部、カーボンブラック６０部並びに酸化亜鉛、ステアリン酸、オクチル化ジフェニルアミン、２−メルカプトベンゾチアゾールシクロヘキシルアミン、硫黄及び分散剤を配合して混練し、ムーニー粘度が４２の組成物を調製し、更にこの組成物１００質量部当り、実施例３で用いた銀系無機抗菌剤を２．０質量部を加えてラバーマット用組成物を調製した。この組成物からカレンダーロールにて厚さ１．６ｍｍのシートを作製した。
［除塵マットの作製］
目付重量１２０ｇ／ｍ²のＰＥＴ製の不織布（長さ９０ｃｍ、幅７５ｃｍ）に、ポリエステル繊維からなるパイル糸を、ゲージ：１／８インチ（３．１７５ｍｍ）、ステッチ：８本／インチ（２．５４ｃｍ）、パイル長：１０ｍｍのカットパイルの条件でタフトした原反を作製した。この原反の裏面に、乾燥後の樹脂分が８０ｇ／ｍ²になるようにＮＢＲラテックスを塗布、乾燥してパイルの抜け防止層を設けた。
次いで、上記パイルの抜け防止層面に、上記で作製したシートを重ね合わせ、１４０℃で３０分間、４９０ｋＰａの圧力でプレスすることにより加熱、加硫を行なって、除塵マットを作製した。
【００３４】
（実施例５）
実施例４で作製したシートを３枚、内部長さ９０ｃｍ、内部幅７５ｃｍ、内部深さ４．５ｍｍの金型に重ねて入れ、１４０℃で２０分間、４９０ｋＰａの圧力でプレスすることにより加熱、加硫を行なって、除塵シートマットを作製した。
【００３５】
（比較例１）
［ラバーマット用組成物の調製］
実施例１で用いたＮＢＲの代わりにムーニー粘度が８０のＮＢＲを用い、実施例１で用いた可塑剤の代わりにＤＯＰを３０部用いた以外は、実施例１と同様にしてムーニー粘度が３５のラバーマット用組成物を調製した。この組成物からカレンダーロールにて厚さ１．６ｍｍのシートを作製した。
［除塵マットの作製］
実施例４と同様にして作製したパイルの抜け防止層を有する原反のパイルの抜け防止層面に、上記で作製したシートを重ね合わせ、１５５℃で１５分間、４９０ｋＰａの圧力でプレスすることにより加熱、加硫を行なって、除塵マットを作製した。
【００３６】
（比較例２）
実施例１で用いたシートの代わりに、比較例１で作製したシートを用いた以外は、実施例２と同様にして除塵シートマットを作製した。
【００３７】
（比較例３）
イソノニルオキシ基で修飾されていないアジピン酸系ポリエステルからなる可塑剤を用いた以外は、実施例１と同様にしてムーニー粘度が２８のラバーマット用組成物を調製した。この組成物からカレンダーロールにて厚さ１．６ｍｍのシートを作製した。実施例１で用いたシートの代わりに、このシートを用いた以外は、実施例１と同様にして除塵マットを作製したが、該シートを加熱、加硫して得た本発明の防塵マットの部材であるバッキング材の表面上にオイル状物がブリードアウトすると共に、洗濯・乾燥後にバッキング材の表面が白化し、粘着物が付着して除塵マットとしては不適であった。
【００３８】
（比較例４）
粘度が１．５Ｐａ・ｓの両末端がイソノニルオキシ基で修飾されたアジピン酸と１，３−ブタンジオールとの重縮合物からなる可塑剤を用いた以外は、実施例１と同様にしてラバーマット用組成物を調製しようとしたが、可塑剤が分離し、不均一な組成物となった。この組成物を用いてカレンダーロールでシート化を試みたが、厚さが不均一で、収縮したシートしか得られなかった。
【００３９】
（比較例５）
粘度が０．５Ｐａ・ｓの両末端がイソノニルオキシ基で修飾されたアジピン酸と１，３−ブタンジオールとの重縮合物からなる可塑剤を用いた以外は、実施例１と同様にしてムーニー粘度が２５のラバーマット用組成物を調製した。この組成物からカレンダーロールにて厚さ１．６ｍｍのシートを作製した。実施例１で用いたシートの代わりに、このシートを用いた以外は、実施例１と同様にして除塵シートマットを作製した。
【００４０】
実施例１〜５並びに比較例１，２及び５で作製した除塵マット及び除塵シートマットについて、洗濯・乾燥試験、洗濯廃水の分析及び抗菌力評価試験を下記の要領で行った。
【００４１】
洗濯・乾燥試験
作製した除塵マット又は除塵シートマット各５０枚と中性洗剤１ｋｇを洗濯機に入れ、メタ珪酸ナトリウムを添加してｐＨが１２になるように調整し、５０℃の温水２５０ｋｇで１０分間洗濯し、常温水で３回すすぎを行った後、１００℃で３０分間乾燥を行う。この工程を５０回繰り返す。
洗濯・乾燥した後の除塵マット又は除塵シートマットについて、波打ちの有無，波打ちの個数，波打ちの状況、破れの有無，破れの発生箇所、収縮の有無，収縮率を表１に示した。
【００４２】
洗濯廃水の分析
１回目の洗濯廃水をガスクロマトグラフィーにて可塑剤の溶出量を分析する。その結果、実施例１〜５及び比較例５で作製した除塵マット及び除塵シートマットでは、可塑剤は検出されなかったが、比較例１，２で作製した除塵マット及び除塵シートマットでは、可塑剤の溶出量は共に３００ｐｐｍかそれ以上であった。
【００４３】
抗菌力評価試験
洗濯・乾燥工程５０回後の実施例３及び比較例２で作製した除塵シートマットを用い、ＪＩＳＺ２８０１の５．２項に従って行った。用いた菌は、大腸菌及び黄色ブドウ球菌である。それらの結果を表２に示した。
【００４４】
【表１】

【００４５】
表１から明らかのように、実施例に係る除塵マット及び除塵シートマットでは、波打ち及び破れは全くなく、収縮しないか殆ど収縮しないのに対して、比較例に係る除塵マット及び除塵シートマットでは、波打ち、破れ及び収縮が発生し、収縮率も大きいことが判る。
【００４６】
【表２】

【００４７】
表２から明らかのように、実施例３で作製した除塵シートマットでは、２４時間後に菌数が大幅に減少しているのにに対して、比較例２で作製した除塵シートマットでは、２４時間後に菌数が殆ど変化しないか、増加していることが判る。
【００４８】
【発明の効果】
本発明に係るラバーマット用組成物を用いた作製した防塵マットや防塵シートマットは、強アルカリ性の洗剤による洗浄によっても、可塑剤の溶出はなく、波打ちの発生、破れ、収縮を防止することができることから、河川、海等の環境汚染を無くし、産業廃棄物を減少させることができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a rubber mat composition used for a dustproof mat backing material and a dustproof rubber sheet mat, and more particularly, elution of plasticizer, mat rippling, and strength reduction particularly in repeated washing during rental use. The present invention relates to a rubber mat composition capable of preventing tearing due to rust, a dustproof mat using a vulcanized product of the composition as a backing material, and a dustproof sheet mat comprising the vulcanized product of the composition.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, dust-proof mats and dust-proof sheet mats have been used to prevent outdoor dust adhering to shoe soles from entering indoors, and these are mats that have piles on a rubber frame base. There are many separate types that can be detachably attached, and one that has a rubber embossed mat and a rubber sheet that is a backing material fixed to the back side of the tufted pile on the base fabric. A system that is used, is used in stores, offices, hotels, hospitals, homes, etc., is recovered by collection, washing, etc., and lent to consumers again, that is, a rental system is adopted.
[0003]
These dust-proof mats and dust-proof sheet mats are often used at the entrances and exits of stores, offices, kitchens, factories, etc. for purposes such as dust control functions and accents at the entrance. Not only is it exposed to sewage, but also food oil and mineral oil are adsorbed, so washing after collection is washed with a strong alkaline detergent and dried at high temperature, so the plasticizer blended in the rubber sheet is eluted.・ In addition to volatilization, rippling, breakage due to insufficient strength, shrinkage, etc., resulting in non-standard products, shortening the mat life. As a result, problems such as environmental pollution of rivers, seas, etc. caused by environmental hormones of the eluted plasticizer, increase in industrial waste, etc. are generated.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention provides a rubber mat composition for use in a dustproof mat or a dustproof sheet mat that is difficult to elute even when washed with a strong alkaline detergent, and can prevent undulation, breakage due to insufficient strength, shrinkage, etc. The purpose is to provide.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
Conventionally, as a plasticizer blended in a rubber sheet, a low-viscosity one such as general-purpose DOP (di-2-ethylhexyl phthalate) mainly used as a plasticizer for polyvinyl chloride has been used. The above-mentioned various problems are caused by using a general-purpose plasticizer. In place of these general-purpose plasticizers, rental mats in which a polymer plasticizer is blended in a rubber sheet are also known, but the above problems cannot be solved even if these polymer plasticizers are used.
[0006]
As a result of intensive research and various investigations on plasticizers used as components of rubber mat compositions, the present inventors have achieved the object of the present invention by using specific adipic acid-based polyesters as plasticizers. It has been found that this can be done and the present invention has been reached.
[0007]
That is, the present invention is a composition containing at least a synthetic rubber and a plasticizer, and the plasticizer has a viscosity of 0.6 to 1.2 Pa · s at 25 ° C., and its molecular terminal is an isononyloxy group. The gist is a rubber mat composition having a Mooney viscosity of 25 to 45, which is composed of a modified adipic acid-based polyester and the plasticizer content is 20 to 40 parts by mass per 100 parts by mass of the synthetic rubber.
In the rubber mat composition of the present invention, the adipic acid-based polyester is a polycondensate of adipic acid and 1,3-butanediol and / or 1,4-butanediol.
The rubber mat composition of the present invention contains 0.3 to 2.0 parts by mass of a silver-based inorganic antibacterial agent per 100 parts by mass of the rubber mat composition.
[0008]
Furthermore, the gist of the present invention is a dust-proof mat in which a backing material made of a vulcanized product of the above rubber mat composition is bonded to the back surface of a raw fabric planted on a base fabric.
[0009]
Furthermore, the gist of the present invention is a dustproof sheet mat comprising a vulcanized product of the rubber mat composition.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The rubber mat composition of the present invention contains at least a synthetic rubber and a plasticizer. Synthetic rubbers include butadiene rubber (BR), styrene-butadiene rubber (SBR), chloroprene rubber (CR), butadiene-acrylonitrile rubber (NBR), isobutylene-isoprene rubber (IIR), ethylene-propylene rubber (EPR, EPDM). NBR is particularly preferable from the viewpoint of durability. The synthetic rubber having a Mooney viscosity of 30 to 85 is particularly suitable. Mooney viscosity is according to JIS K6300.
[0011]
The plasticizer which is a component of the rubber mat composition is made of adipic acid-based polyester, and its molecular ends, particularly both ends are modified with isononyloxy groups, and at 25 ° C., 0.6-1. It has a viscosity of 2 Pa · s.
[0012]
Adipic acid type polyester consists of a polycondensate of adipic acid and diol. Examples of the diol include 1,3-butanediol, 1,4-butanediol, 1,6-hexanediol, ethylene glycol, diethylene glycol, propylene glycol, and the like, and in particular, 1,3-butanediol, 1,4- What uses butanediol or a mixture of 1,3-butanediol and 1,4-butanediol can be easily kneaded with little heat generation when preparing the composition of the present invention using a kneader. At the same time, when preparing a sheet used for the backing material of the dustproof mat of the present invention or a dustproof sheet mat from the composition, the occurrence of shrinkage at the time of sheet extrusion by a calender roll or the like can be reduced, which is preferable.
[0013]
The above-mentioned adipic acid-based polyester has a molecular end, preferably both ends modified with isononyloxy groups. The modification with the isononyloxy group is achieved by allowing polycondensation of the adipic acid and the polyol and then supplying isononyl alcohol to the reaction system to cause the reaction. Those whose molecular ends are modified with isononyloxy groups are those which are not modified, on the surface of the backing material, which is a member of the dustproof mat of the present invention obtained by heating and vulcanizing the composition of the present invention, or of the present invention. The oily material bleeds out on the surface of the dustproof sheet mat, whereas the oily material does not bleed out.
[0014]
This plasticizer exhibits a viscosity of 0.6 to 1.2 Pa · s at 25 ° C. When the viscosity is less than 0.6 Pa · s, the plasticizer is eluted when the mat is washed with the composition, and when it exceeds 1.2 Pa · s, the plasticizer is easily mixed when the composition is produced. Even if they cannot be mixed, even if they can be mixed, they cannot be made into a sheet having a uniform thickness during sheeting.
[0015]
The rubber mat composition of the present invention comprises the above synthetic rubber and plasticizer as essential components, but in addition to these, a vulcanizing agent, a vulcanization accelerator, a colorant, an anti-aging agent, a filler, a lubricant, and a dispersant. Various additives such as can be blended. It is important that the rubber mat composition of the present invention in which the above synthetic rubber and plasticizer and further various additives are blended have a Mooney viscosity of 25 to 45. If the Mooney viscosity is less than 25, the composition may cause the composition to protrude from the pile surface or the mold when the mat is manufactured. If the Mooney viscosity exceeds 45, adhesion between the composition and the original fabric becomes poor when the mat is manufactured. The composition can be adjusted to the Mooney viscosity range by selecting the synthetic rubber or the various additives or changing the blending amount thereof.
[0016]
The rubber mat composition of the present invention can further contain a silver-based inorganic antibacterial agent. As the silver-based inorganic antibacterial agent, any known silver-based inorganic antibacterial agent in which silver ions are supported on an inorganic compound such as activated carbon, apatite, zeolite, and various phosphates can be used. Those represented by 1) are preferred.
Ag _a _Ab M ₂ (PO ₄ ) ₃ nH ₂ O (1)
[A is at least one ion selected from alkali metal ions, alkaline earth metal ions, hydrogen ions, and ammonium ions (with an ionic value of m), M is a tetravalent metal, and n is 0 ≦ It is a number that satisfies n ≦ 6, and a and b are positive numbers that satisfy a + mb = 1. ]
[0017]
A in the general formula (1) is at least one ion selected from alkali metal ions, alkaline earth metal ions, hydrogen ions and ammonium ions, and a compound excellent in antibacterial activity can be easily and inexpensively obtained. Therefore, alkali metal ions and hydrogen ions are preferable. M in the general formula (1) is a tetravalent metal, but preferable metals are Ti, Zr, Sn, and the like, and a compound excellent in antibacterial properties can be easily obtained. .
[0018]
Specific examples of the general formula (1) include the following.
Ag _0.005 Li _0.995 Zr ₂ (PO ₄ ) ₃
Ag _0.01 (NH ₄ ) _0.99 Zr ₂ (PO ₄ ) ₃
Ag _0.05 Na _0.95 Zr ₂ (PO ₄ ) ₃
Ag _0.2 K _0.8 Ti ₂ (PO ₄ ) ₃
Ag _0.1 H _0.9 Zr ₂ (PO ₄ ) ₃
Ag _0.05 H _0.05 Na _0.90 Zr ₂ (PO ₄ ) ₃
Ag _0.05 H _0.50 Ca _0.45 Zr ₂ (PO ₄ ) ₃
Ag _0.05 H _0.50 Mg _0.45 Zr ₂ (PO ₄ ) ₃
Ag _0.05 H _0.55 Na _0.40 Zr ₂ (PO ₄ ) ₃
Ag _0.20 H _0.40 Na _0.40 Zr ₂ (PO ₄ ) ₃
[0019]
In order to exert antifungal, antibacterial and antialgal properties, it is better that the value of a in the general formula (1) is large. In addition, the algae-proof property can be exhibited. If the value of a is less than 0.001, it may be difficult to exert antifungal, antibacterial and antialgal properties for a long time, and considering the economy, the value of a is set to 0.01. It is preferable to set it to -0.5. A method for producing the silver-based inorganic antibacterial agent represented by the general formula (1) is known, and for example, it can be produced according to the method described in JP-A-8-205985. The content of the silver-based inorganic antibacterial agent is preferably 0.3 to 2.0 parts by mass per 100 parts by mass of the rubber mat composition.
[0020]
The rubber mat composition is preferably the above synthetic rubber and plasticizer, in addition to these, preferably various additives such as a vulcanizing agent, a vulcanization accelerator, a colorant, an anti-aging agent, a filler, a lubricant, a dispersing agent, Further, a silver-based inorganic antibacterial agent is blended if necessary, but it can be prepared by mixing and kneading these components using an ordinary kneader such as a Banbury mixer or a mixing roll.
[0021]
The gist of the present invention is a dust-proof mat in which a backing material made of a vulcanized product of the above rubber mat composition is bonded to the back surface of a raw fabric planted on a base fabric. Pile yarn is planted in the base fabric, and as the base fabric, woven fabric or non-woven fabric made of synthetic fiber such as polyester fiber, polyamide fiber, acrylic fiber, polyolefin fiber, etc. is used, but the mat is a mat for dust control. That is, in the case of a rental mat, heat resistance and dimensional stability are required, so that the constituent fibers are preferably made of polyester. In the case of a woven fabric, the weaving method may be a normal one such as a plain weave or a twill weave, and is not particularly limited.
[0022]
The pile yarn to be planted on the base fabric may be any synthetic fiber such as polyester fiber, polyamide fiber, acrylic fiber, polyolefin fiber, vinylon fiber, and is not limited. The thickness is usually 5 to 100 denier (6 to 115 dtex), preferably 8 to 80 denier (9 to 89 dtex). The pile yarn is obtained by twisting a multifilament composed of a plurality of the above-mentioned single yarns, and the thickness thereof is usually 1,000 to 4,000 denier (1,115 to 4,460 dtex). At this time, one or a plurality of monofilaments 10 to 100 times as thick as the single yarn may be twisted with the multifilament to form a pile yarn. The pile yarn may be colored. It may be dyed normally or so-called original yarn.
[0023]
In addition, the pile yarn shrinks when it is integrated with the above backing material, and the appearance of the mat may be impaired. Therefore, the multifilament before the pile yarn is wet-heat treated at 180 to 220 ° C. preferable. The wet heat treatment is performed by treating in the above temperature range for 30 seconds to 3 minutes in the presence of water vapor.
[0024]
Conventional methods such as tufted and hooks are used as a method for filing pile yarn on the base fabric. The shape may be level cut, cut-and-loop, high cut low cut, etc. In the case of a rental dust control mat, level cut is preferable from the dust holding performance that is the original performance of the dust control mat. Furthermore, the flocking density is preferably 5 to 12 gauges and stitches per inch in terms of dust retention performance, volume feeling and texture.
[0025]
The thickness of the backing material is preferably in the range of 0.5 to 2.5 mm, and is achieved by forming a sheet from the above composition to a thickness using a calender roll or the like. The backing material is composed of a vulcanized product of the above composition, and the vulcanization is preferably performed by placing the sheet in a mold and heating it usually in a temperature range of 130 to 160 ° C.
[0026]
The dustproof mat of the present invention is obtained by joining and integrating a backing material made of a vulcanized product of the above rubber mat composition on the back surface of the raw fabric planted on the base fabric. Is preferably performed at the same time as the sheet of the composition is superposed on the back surface of the original fabric, heated, and the sheet of the composition is vulcanized.
[0027]
Furthermore, the dustproof mat may be provided with a pile yarn removal preventing layer between the original fabric and the backing material. The pile yarn slip-off preventing layer has a function of improving adhesion between the original fabric and the backing material and preventing the pile yarn from slipping out. The pile yarn slip-off preventing layer is preferably made of the same kind of synthetic rubber as the backing material, for example, by applying a rubber latex to the base fabric and then bonding the base fabric to the backing material, that is, by heating or vulcanization. The Heating and vulcanization are desirably performed in a temperature range of 130 to 160 ° C.
[0028]
Furthermore, the present invention is based on the dustproof sheet mat of the present invention, and the dustproof sheet mat comprises a vulcanized product of the rubber mat composition. The thickness of the dustproof sheet mat is preferably in the range of 3 to 10 mm, and they may be a sheet in the thickness range in the same manner as the sheeting for making the backing material from the composition. A plurality of thinly formed sheets may be stacked to form a sheet having the above thickness range. The vulcanization method for these sheets may be the same as the vulcanization method for forming the backing material.
[0029]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to examples.
[0030]
(Example 1)
[Preparation of rubber mat composition]
To 100 parts of NBR having a Mooney viscosity of 35 (parts by mass, the same shall apply hereinafter), adipic acid modified with isononyloxy groups at both ends with a viscosity of 1.0 Pa · s at 25 ° C. and 1,3-butanediol 20 parts of plasticizer made of polycondensate, 60 parts of carbon black (coloring agent), zinc oxide (vulcanization accelerator), stearic acid (lubricant), octylated diphenylamine (anti-aging agent), 2-mercaptobenzothiazole cyclohexylamine (A vulcanization accelerator), sulfur (a vulcanizing agent) and a dispersant were blended and kneaded to prepare a rubber mat composition having a Mooney viscosity of 28. A 1.6 mm thick sheet was prepared from this composition with a calender roll.
[Production of dust removal mat]
A pile yarn made of polyester fiber is coated on a nonwoven fabric (length: 90 cm, width: 75 cm) made of polyethylene terephthalate (PET) having a basis weight of 120 g / m ² , gauge: 5/32 inch (3.97 mm), stitch: 8 / Inch (2.54 cm), Pile length: Heated by overlaying a sheet made of the above composition on the back side of the tufted sheet under the conditions of a cut pile of 10 mm, and pressing at 155 ° C. for 15 minutes at a pressure of 490 kPa. Then, vulcanization was performed to prepare a dust removal mat.
[0031]
(Example 2)
Three sheets prepared in Example 1 were stacked on a mold having an internal length of 90 cm, an internal width of 75 cm, and an internal thickness of 4.5 mm, and heated by pressing at a pressure of 490 kPa at 155 ° C. for 15 minutes. Vulcanization was performed to prepare a dust removal sheet mat.
[0032]
(Example 3)
The rubber mat is prepared by adding 0.5 parts by mass of a silver-based inorganic antibacterial agent represented by Ag _0.005 Li _0.995 Zr ₂ (PO ₄ ) ₃ to 100 parts by mass of the rubber mat composition prepared in Example 1. A composition was prepared. A 1.6 mm thick sheet was produced from this composition in the same manner as in Example 1. A dust removal sheet mat was produced in the same manner as in Example 2 by using three sheets.
[0033]
(Example 4)
[Preparation of rubber mat composition]
A plasticizer 40 comprising a polycondensate of adipic acid and 1,4-butanediol in which both ends having a viscosity of 0.6 Pa · s at 25 ° C. are modified with isononyloxy groups in 100 parts of NBR having a Mooney viscosity of 80 Part, carbon black 60 parts, zinc oxide, stearic acid, octylated diphenylamine, 2-mercaptobenzothiazolecyclohexylamine, sulfur and a dispersant were mixed and kneaded to prepare a composition having a Mooney viscosity of 42. A rubber mat composition was prepared by adding 2.0 parts by mass of the silver-based inorganic antibacterial agent used in Example 3 per 100 parts by mass of the product. A 1.6 mm thick sheet was prepared from this composition with a calender roll.
[Production of dust removal mat]
A pile yarn made of polyester fiber is laid on a nonwoven fabric made of PET having a weight per unit area of 120 g / m ² (length 90 cm, width 75 cm), gauge: 1/8 inch (3.175 mm), stitch: 8 pieces / inch (2. 54 cm), pile length: A raw material tufted under conditions of a cut pile of 10 mm was produced. NBR latex was applied to the back surface of the original fabric so that the resin content after drying was 80 g / m ² and dried to provide a pile slip-off preventing layer.
Next, the above-prepared sheet was superposed on the surface of the pile slip-off preventing layer, and heated and vulcanized by pressing at 140 ° C. for 30 minutes at a pressure of 490 kPa, thereby preparing a dust removal mat.
[0034]
(Example 5)
Three sheets prepared in Example 4 were placed in a mold having an internal length of 90 cm, an internal width of 75 cm, and an internal depth of 4.5 mm, and heated by pressing at 140 ° C. for 20 minutes at a pressure of 490 kPa. Vulcanization was performed to prepare a dust removal sheet mat.
[0035]
(Comparative Example 1)
[Preparation of rubber mat composition]
A Mooney viscosity of 35 was obtained in the same manner as in Example 1 except that NBR having a Mooney viscosity of 80 was used instead of NBR used in Example 1, and 30 parts of DOP was used instead of the plasticizer used in Example 1. A rubber mat composition was prepared. A 1.6 mm thick sheet was prepared from this composition with a calender roll.
[Production of dust removal mat]
The sheet prepared as described above was overlaid on the surface of the raw pile having a pile slip-off preventing layer prepared in the same manner as in Example 4, and heated by pressing at 155 ° C. for 15 minutes at a pressure of 490 kPa. Then, vulcanization was performed to prepare a dust removal mat.
[0036]
(Comparative Example 2)
A dust removal sheet mat was produced in the same manner as in Example 2, except that the sheet produced in Comparative Example 1 was used instead of the sheet used in Example 1.
[0037]
(Comparative Example 3)
A rubber mat composition having a Mooney viscosity of 28 was prepared in the same manner as in Example 1 except that a plasticizer comprising an adipic acid-based polyester not modified with an isononyloxy group was used. A 1.6 mm thick sheet was prepared from this composition with a calender roll. A dust removal mat was produced in the same manner as in Example 1 except that this sheet was used instead of the sheet used in Example 1. The dustproof mat of the present invention obtained by heating and vulcanizing the sheet was used. The oily material bleeds out on the surface of the backing material, which is a member, and the surface of the backing material is whitened after washing and drying.
[0038]
(Comparative Example 4)
Except for using a plasticizer made of a polycondensate of adipic acid and 1,3-butanediol having both viscosities of 1.5 Pa · s modified with isononyloxy groups, the same procedure as in Example 1 was performed. An attempt was made to prepare a rubber mat composition, but the plasticizer was separated, resulting in a non-uniform composition. Although an attempt was made to form a sheet with a calender roll using this composition, the thickness was not uniform and only a contracted sheet was obtained.
[0039]
(Comparative Example 5)
Except for using a plasticizer consisting of a polycondensate of adipic acid and 1,3-butanediol whose viscosity is 0.5 Pa · s at both ends modified with isononyloxy groups, the same as in Example 1 A rubber mat composition having a Mooney viscosity of 25 was prepared. A 1.6 mm thick sheet was prepared from this composition with a calender roll. A dust removal sheet mat was produced in the same manner as in Example 1 except that this sheet was used instead of the sheet used in Example 1.
[0040]
The dust removal mats and dust removal sheet mats produced in Examples 1 to 5 and Comparative Examples 1, 2 and 5 were subjected to washing / drying tests, washing wastewater analysis and antibacterial activity evaluation tests in the following manner.
[0041]
Washing / drying test Each of the prepared dust removal mats or dust removal sheet mats and 1 kg of neutral detergent was put into a washing machine, sodium metasilicate was added to adjust the pH to 12, and the temperature was 50C. After washing with 250 kg of warm water for 10 minutes and rinsing 3 times with room temperature water, drying is performed at 100 ° C. for 30 minutes. This process is repeated 50 times.
Table 1 shows the presence / absence of undulation, the number of undulations, the state of undulation, the presence / absence of breakage, the occurrence location of breakage, the presence / absence of shrinkage, and the shrinkage rate of the dust removal mat or dust removal sheet mat after washing and drying.
[0042]
Analysis of washing wastewater The amount of plasticizer eluted from the first washing wastewater is analyzed by gas chromatography. As a result, no plasticizer was detected in the dust removal mats and dust removal sheet mats produced in Examples 1 to 5 and Comparative Example 5, but in the dust removal mats and dust removal sheet mats produced in Comparative Examples 1 and 2, the plasticizer The elution amount of was 300 ppm or more.
[0043]
Antibacterial activity evaluation test Using the dust-removing sheet mat prepared in Example 3 and Comparative Example 2 after 50 washing and drying steps, the antibacterial activity evaluation test was performed according to Section 5.2 of JIS Z2801. The bacteria used are Escherichia coli and Staphylococcus aureus. The results are shown in Table 2.
[0044]
[Table 1]

[0045]
As is clear from Table 1, in the dust removal mat and dust removal sheet mat according to the examples, there is no rippling and tearing, and it does not shrink or hardly shrink, whereas in the dust removal mat and dust removal sheet mat according to the comparative example, It can be seen that undulation, tearing and shrinkage occur and the shrinkage rate is also large.
[0046]
[Table 2]

[0047]
As is apparent from Table 2, the number of bacteria was significantly reduced after 24 hours in the dust removal sheet mat produced in Example 3, whereas in the dust removal sheet mat produced in Comparative Example 2, it was 24 hours. Later, it can be seen that the number of bacteria hardly changed or increased.
[0048]
【The invention's effect】
Dustproof mats and dustproof sheet mats produced using the rubber mat composition according to the present invention are free from elution of plasticizers even when washed with a strong alkaline detergent, and can prevent waviness, tearing and shrinkage. As a result, environmental pollution such as rivers and seas can be eliminated and industrial waste can be reduced.

Claims

A composition comprising at least a synthetic rubber and a plasticizer, wherein the plasticizer has a viscosity of 0.6 to 1.2 Pa · s at 25 ° C., and its molecular terminal is modified with an isononyloxy group A rubber mat composition comprising a polyester and having a plasticizer content of 20 to 40 parts by weight per 100 parts by weight of the synthetic rubber and a Mooney viscosity of 25 to 45 parts.

2. The rubber mat composition according to claim 1, wherein the adipic acid-based polyester is a polycondensate of adipic acid and 1,3-butanediol and / or 1,4-butanediol.

A rubber mat composition comprising 0.3 to 2.0 parts by mass of a silver-based inorganic antibacterial agent per 100 parts by mass of the rubber mat composition according to claim 1 or 2.

The dustproof mat | matte which joined the backing material which consists of a vulcanizate of the composition for rubber mats of any one of Claims 1-3 to the back surface of the raw fabric planted by the base fabric.

The dustproof sheet mat which consists of a vulcanizate of the composition for rubber mats of any one of Claims 1-3.